JP2016077209A - 植物栽培槽及び植物栽培装置並びに植物栽培方法 - Google Patents

植物栽培槽及び植物栽培装置並びに植物栽培方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで構成でき植付や収穫時の作業性が高く苗に対する水分・温度ストレスが小さい植物栽培装置の提供。
【解決手段】複数に分割された分割筒面状に形成された栽培床21と、栽培床21の面内に複数貫設された挿苗孔30と、栽培床21の中心軸上に配設され、棒状体に形成され、該棒状体の全周面から発光する照明桿24と、栽培床21の外周面全体を被覆して設けられた遮根シート23,保水シート22と、栽培床21の隣り合う分割筒面部分の対のうち、一対は係止手段によって分割筒面部分同士が係脱自在に係止され、当該一対を除く各対はヒンジ28により回動自在に連結されている植物栽培槽2を備えた植物栽培装置である。植付や収穫時は、栽培床21の各分割筒面部分を、ヒンジ28を中心に回動させて開く。灌水は、保水シート22に対し養液を浸透させ行う。照明は照明桿24により苗に人工光を照射する。
【選択図】図5

Description

本発明は、人工光により野菜などを栽培するための植物栽培槽及び植物栽培装置並びに植物栽培方法に関する。
近年、工場などの閉鎖空間に於いて照明(人工光)を用いて植物を栽培する植物栽培装置の研究開発が行われている。斯かる植物栽培装置としては、特許文献1−8のものが公知である。
図18は、特許文献1記載の植物栽培装置(芽物野菜の栽培装置)である。この植物栽培装置100は、アルファルファなどの芽物野菜を栽培するための装置である。植物栽培装置100は、横倒円筒形のステンレス製回転胴101の内部に、回転胴101の内面と10〜30mmの間隙を保って軸方向に延びる12枚のポリエチレン多孔板102が取り付けられている。孔の大きさは植え付けられる野菜の種類に応じ適当な大きさとされる。回転胴101の両端は透明な塩化ビニル製の端板103,103で閉蓋されている。回転胴101は、機台104の上面に回転自在に取り付けられた4つの支持ロール105によって回転自在に支持されている。支持ロール105は電気駆動される。回転胴101の中心には、その軸方向に多孔板で角柱状に形成された散水室106が形成されている。散水室106から回転胴101内面まで、回転胴101の内部を4つの空間に区画する4枚の隔壁107が放射状に設けられている。
栽培時には、水に浸漬して発芽しかかったアルファルファの種子を多孔板102に植え付ける。回転胴101を微速(毎時1〜20回転)で回転させながら、散水室106内の散水ノズル108からその下方の多孔板102に植え付けられた苗に間歇的に散水して3〜4日育成した後、各多孔板102から芽物野菜を収穫する。
特許文献2にも特許文献1と同様、横倒回転円筒に沿って栽培槽を内向きに配設した植物栽培装置が開示されている。
特許文献3に記載の植物栽培装置(発芽野菜栽培機)も、特許文献1と同様に横倒円筒面に沿ってトレイ状の栽培床を内向配置して栽培槽を形成し中心から散水にて灌水するようにしたものである。また、この植物栽培装置は給水管を兼ねた中心軸によって栽培槽全体を軸支して、中心軸を低速回転させることによって栽培槽を回転させるように構成されている。また、横倒円筒内部を四等分に区画し、各区画を断面略扇形の1つの閉じたブロックとして構成し、各ブロックの両端部は内側が反射面となった遮光板により閉塞している。各ブロックの中心軸の基部側を、遮光板に回動自在に軸支して開閉可能としている。ブロック内部への送風は、横倒円筒の一側面側からファンによって送風する。この植物栽培装置も、芽物野菜の栽培を目的とするものであり、発芽時は円筒外側を遮光シートで被覆して暗所で発芽させ、収穫前に遮光シートを取り外して外光を当てて緑化させ収穫する。
図19は、特許文献4記載の植物栽培装置(カプセル型野菜栽培装置)である。この植物栽培装置200は、栽培箱201の内部に円筒状の栽培槽202が収納されている。栽培箱201の前面には、内部にアクセスするための観音開きの扉203が設けられている。栽培槽202は、円筒形のリング204と、リング204の周壁の両端にて外周を一周して設けられた外歯ラック205と、リング204の周壁の両端の外歯ラック205の内側に、該リング204の外周に沿って複数設けられた補助ローラ206と、リング204の内面に該リング204の中心に向かって等間隔で複数枚突設された仕切板207と、リング204の内面の各仕切板207の間に円周に沿って固定配置された複数の栽培床208と、リング204の中心軸上に配設された空気配管及び電力配線を収納する導管209と、導管209の周囲に放射状に配設された複数のLED照明210と、リング204の下部に配設された貯水槽211と、リング204を回転駆動する駆動モータ212とを備えている。栽培床208は内周側に開口するトレイ内に栽培マットを挿着した構成とされている。
植物の栽培時には、栽培マットに苗を植え付けて栽培床208のトレイに収容し、駆動モータ212によりリング204を低速回転させながらLED照明210によって苗を照射する。また、導管209を通してエアコンで温度調整された空気を送入するとともに、貯水槽211に給水することによって栽培マットに水を供給して灌水を行う。収穫時は、扉203を開けて内部の栽培マットを取り出して収穫する。
特許文献5−7にも特許文献4と同様、中心軸に沿って光源を備えた植物栽培装置が開示されている。
尚、特許文献6(同文献図1〜4参照)では、両端が半円形状の蓋で閉塞された2つの半円筒形の容器をパンキング(パッキン)を介してボルト・ナットで水密に固定して水密な円筒状の栽培槽(1,2)を形成し、栽培槽の円筒内全体に、円筒内面に沿って金網(12)を配設し、この金網に苗を植え付けたポリウレタン角部材(14)を嵌合して植え付けるように構成している。苗への灌水は、栽培槽内の底部に水を溜め、円筒を回転させてこの水を溜まりにポリウレタン角部材(14)を通過させることによって行っている。
また、特許文献7(同文献図1参照)では、4つの栽培床(16)を細長円筒状に形成し、これらを照明(17)を中心とした円周上に等間隔で配置し、その両端を同軸の円形フレーム(12)に固定して、円形フレーム(12)を回転駆動するように構成している。苗は栽培床(16)の円筒側面に開口形成したソケット(20)に植え込まれる。灌水は、栽培床(16)の円筒内から行われる。
また、特許文献8には、縦向きの円筒面(正しくは正12角柱面)に沿って内向きに縦長の12個の栽培床を配置し、各栽培床の下端部を円板状の底板に回動自在に固定し、各栽培床の間に、円筒半径の半分程度の幅の12枚の縦長の仕切板を放射状に配置して円筒内部を区画し、各仕切板の内周辺側に、外面に多数のLEDが面状に配置された12枚の発光板を円形に配設した植物栽培装置が開示されている。
特公平4−14924号公報 特表2007−502603号公報 特許4008294号明細書 特許4880082号明細書 特表2006−506079号公報 特開昭57−208930号公報 特許3253080号明細書 特許4252697号明細書
実際に植物工場などにおいて、閉鎖空間でのレタスやイチゴなどの葉物野菜などの栽培を事業として実施する場合には、通常の露地栽培や輸入作物との競争のために低コストで生産する必要があるため、主に次の課題を克服する必要がある。
(1)設備コスト(初期投資)の低減化:設備面に於いては、植物育成のために多数の照明が必要とされるため、特に照明装置(LED蛍光ランプや蛍光灯)のコストの占める割合が大きく、これを如何に低減化するかが課題となる。
(2)ランニングコストの低減化:人件費以外のランニングコストとしては、主に照明費・空調費が大きな割合を占め、これを如何に低減化するかが課題となる。
(3)作業性の向上:特に苗の植え付け及び植物の収穫に労力を要するため、これらの作業性を向上させることが課題となる。
前述の特許文献1−3の植物栽培装置は、人工光の照明設備を備えておらず、外光のみを用いている。これは、モヤシなどの芽物野菜の栽培には適用できるが、葉物野菜の栽培に適用することは出来ない。
特許文献4−8に記載の植物栽培装置は、円筒状の栽培槽の内部に人工光の照射設備を有するため、葉物野菜の栽培にも適用可能である。
特許文献4−6の植物栽培装置は、栽培槽を横倒円筒面上に内向きに配置し該横倒円筒の中心軸上に人工光の照明機器(蛍光灯、ランプ、LED等)を配設して照明を行う。この構成では、苗への灌水は、図19に示すように横倒円筒下部に貯水槽を設けて、貯水槽により灌水を行っている。この構成では、植え付けられた各苗は、円筒が回転して円筒下部に達したときにのみ灌水が行われる。そのため、円筒の回転により貯水槽から出た苗の栽培床は、次に貯水槽に到達するまで時間と共に乾燥することになり、気化熱による温度変化を生じると共に、栽培床の水分量も変化する。従って、苗に対して加わる水分ストレスや温度ストレスが大きくなり、これは苗の生長とっては好ましくないという課題がある。水分ストレスを小さくするために円筒の回転速度を速くした場合、栽培床が円筒上部付近に達した際に、栽培床内に浸透している水が栽培床から苗の茎を伝って苗の葉に垂落ちて葉や茎を汚してしまうという問題がある。また、垂れ落ちた水は、円筒中心に配設された照明機器も汚すため、照明量が汚れによって変化したり、掃除のためのメンテナンスのためのランニングコストが嵩んだり、垂れ落ちたドレン水が照明機器の故障の原因となったりするといった問題も生じる。また、加えて、苗が下部に到達した場合には葉などの地上部を含めた株全体が水に浸かったいわば過湿状態になるために、植物の生育上好ましくないという問題もある。
また、灌水手段として、特許文献1のように円筒内に散水管を配設して下向きに散水する構成とした場合にも同様のことがいえる。また、特許文献4のように円筒内に多方向に向けた散水管を設けて散水することも考えられるが、この場合、余分に廃棄される水量が多くなり、灌水のためのランニングコストが嵩む。また、円筒上方に散水しても、水が栽培床から苗の茎を伝って苗の葉に垂落ちて葉や茎を汚してしまうという問題や、照明機器にドレン水が垂れ落ちるといった問題は依然として残る。
特許文献7の栽培装置の場合、灌水は、円筒形の栽培床の内側から行われるために、上述したような、苗に対する水分ストレスや温度ストレスの問題はない。しかしながら、特許文献4−6の植物栽培装置と比較すると、各栽培床を、一定の間隔(苗同士が干渉しない程度の間隔)をあけて設置する必要があり、1本の照明機器に対する栽培床の栽培面積が小さくなるため、生産効率が低下するという問題が生じる。
また、特許文献4,5の植物栽培装置は、苗の植え付けや収穫の際に、横倒円筒の側端側から植え付け作業や収穫作業を行う必要がある。この場合、円筒をあまり長くすると、側端から円筒内中央まで作業者の手が届かず、作業性が低下するという問題を生じるため、円筒の長さが1m程度に事実上制限される。従って、植物栽培装置1台あたりの栽培面積が制限され、大量生産を行う場合に必要とされる植物栽培装置の台数が多くなるため、設備コストやランニングコストが嵩むという課題がある。また、各植物栽培装置間の設置間隔だけ余分な設置面積を必要とし、単位敷地面積当たりの栽培面積がその分減少する。
また、特許文献6の植物栽培装置は、2つの半円筒状の栽培槽を水密にボルト固定した構成としているが、苗の植え付けや収穫の際にこの円筒を開け閉めする作業に手間がかかり、作業性が悪いという問題がある。また、この構造では、作業上長さ方向の長さに限界がある。
特許文献8は、上記特許文献4−7の植物栽培装置に比べて照明の数を多く必要とする。そのため、照明のための設備コストやランニングコストが嵩むという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記のような従来の植物栽培装置と比べ、低設備コスト、低ランニングコストで構成することができ、植え付けや収穫時の作業性も高く、栽培する植物苗に対する水分ストレスや温度ストレスも小さい植物栽培装置及びそれに用いる栽培槽を提供することにある。
本発明に係る植物栽培槽の第1の構成は、中心軸に対し垂直な半平面で複数に分割された分割筒面状に形成された栽培床と、
前記栽培床の面内に複数貫設された挿苗孔と、
前記栽培床の中心軸上に配設され、棒状体に形成され、該棒状体の全周面から発光する照明桿と、
前記栽培床の外周面全体を被覆して設けられた保水シートと、
前記栽培床の隣り合う分割筒面部分の対のうち、一対は係止手段によって前記分割筒面部分同士が係脱自在に係止され、当該一対を除く各対はヒンジにより回動自在に連結されていることを特徴とする。
この構成によれば、植物の植え付けを行う際は、係止手段を外して、栽培床の各分割筒面部分を、ヒンジを中心に回動させて開く。開いた各分割筒面部分の内面から、栽培植物の苗を各挿苗孔に差し込んで植え付ける。その後各分割筒面部分を回動させて閉じて、係止手段を係合させて円筒状の栽培床とする。植物の収穫を行う際も同様の手順で栽培槽を開閉して行う。これにより、作業者が筒内部の苗へアクセスすることが極めて容易となり、作業性が向上する。また、筒の長さを長くしても作業者が筒内部の苗へアクセスすることが可能であり、筒の長さを長くすることで、1台の植物栽培槽の栽培面積を任意に拡大することが可能となる。
苗を植え付けた栽培槽により植物を栽培する際には、照明桿によって植物苗に人工光を照射するとともに、保水シートに対して水(又は養液)を浸透させて苗に対して灌水を行う。保水シートを用いたことにより、筒全周の苗に対して常時灌水を行った状態を保つことができ、気化熱による温度変化も各苗で略一様とすることができる。従って、苗に対する水分ストレスや温度ストレスが極めて小さく、良好な生育環境が常時維持される。また、浸透灌水を使用するため、余分な灌水による水や養液の垂れ落ちが生じない。そのため、栽培植物の茎や葉に、灌水された水や養液が垂れ落ちることが防止され、常にきれいな状態で植物を栽培することができる。また、筒中心の照明桿に灌水した水や養液(ドレン水)が垂れ落ちることも防止され、照明桿の汚れによる照光量の変化、メンテナンスの作業量の上昇、ドレン水による照明桿の電気回路の故障などを防止できる。また、各苗に対する灌水量と照光量のコントロールを極めて正確に行うことが可能であるため、特に植物工場などでの正確な植物の生育制御が容易である。
ここで、本発明における栽培床は複数(2以上)の分割筒面部分を合わせた筒状に形成されているが、その分割数は特に限定されない。作業性と製作の容易性を考慮すれば、好ましくは、2乃至4分割とするのが好ましい。栽培床の形状は筒状であり、円筒状や多角筒状の何れでもよいが、回転の容易さを考慮して軸対称な筒状とするのが好ましい。栽培床の素材としては発泡樹脂やパンチングメタルなどを使用することができるが、さらに金網やプラスチック格子などの格子状の素材を使用することもできる。格子状の素材の場合、各格子の孔が挿苗孔となる。挿苗孔の大きさは、栽培する苗のサイズによって適宜設定すればよい。照明桿としては、蛍光灯やLED蛍光管などを使用することができる。係止手段は、通常の留金やロック機構を使用することができる。
本発明に係る植物栽培槽の第2の構成は、前記第1の構成に於いて、前記栽培床の外周面と前記保水シートとの間に敷設された遮根シートを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、栽培植物の根は、保水シートに向かって生長するが、遮根シートにより根は保水シート内部には侵入することはできないため、遮根シートと栽培床の筒外面との間に広がって生長する。これにより、収穫時に苗を挿苗孔から引き抜いた際に、根茎のほぼ全てが苗に引っ張られて引き抜かれるため、根が殆ど残ることがない。従って、そのまま続けて次の苗を植え付けることが可能であり、生産性及び作業性が向上する。
ここで、遮根シートとは、水は通すが植物の根は通さない程度のメッシュからなるシートを言う。
本発明に係る植物栽培槽の第3の構成は、前記第1又は2の構成に於いて、前記栽培床の両端を閉蓋する閉鎖蓋板を備え、
前記閉鎖蓋板は、内面に反射部材が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、照明桿から発せされる照射光は、円筒の端部では閉鎖蓋板により反射されるため、照射光をのほぼ全てを苗に照射することができる。これにより、照射効率が向上し、照明のためのランニングコストを抑えることができる。
本発明に係る植物栽培槽の第4の構成は、前記1乃至3の何れか一の構成に於いて、前記照明桿は、LED蛍光管であり、その周方向の角度を複数の区間に区画したとき、隣り合う区画ごとにその区画の方向に照射する光のスペクトルが異なるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、円周方向の区画毎に照射する光の種類(スペクトル)を変化させて栽培することができる。栽培床の筒を、照明桿の周りに回転させながら栽培すると、時間帯によって苗に照射する光の種類(スペクトル)を変化させて栽培することができ、これにより、照射光波長による植物の生育制御を行うことが可能となる。
本発明に係る植物栽培槽の第5の構成は、前記1乃至4の何れか一の構成に於いて、前記保水シートは、軸方向に複数の区間に分割されており、隣り合う各分割区間の保水シートは、間隙を開けて配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、各分割区間の保水シート間において、毛管現象による水の移動が遮断される。特に、植物栽培槽を、中心軸を縦向きに設置して栽培する場合には、植物栽培槽の上端側の保水シート端部から灌水供給を行うことになるが、保水シートが分割されていなければ、供給された水(又は養液)は毛管現象によって速やかに下方に移動し、保水シートの下部が常に水分過多な状態、上部が水分過少な状態となって灌水状態が栽培槽全体で不均一となる。しかし、保水シートを分割区間ごとに区切り、間隙をあけて配置することにより、分割区間で毛管現象による水移動は一旦遮断されるため、上述のような保水シート内の水分の不均一な状態が緩和され、栽培槽全体における灌水の均一性が確保されるため、栽培植物を均一な状態に生長させることができる。
本発明に係る植物栽培槽の第6の構成は、前記照明桿と平行に配設され、側面に複数の給気口が貫設された給気管と、
を備え、
前記給気管は、透明部材によって構成されており、
前記照明桿は、その径が前記給気管の径より小さく、且つ前記給気管の内部に、前記給気管と同軸に挿設されていることを特徴とする。
この構成によれば、給気管を通して植物の栽培に必要な温度、湿度、CO濃度のエアを筒内に供給して植物の生育調整を行うことができる。また、照明桿は給気管の内部に配設されているため、照明桿が給気管によって保護された状態となる。そのため、作業者が作業時に誤って照明桿を破損する事故を防止できると共に、給気管がカバーとなって照明桿の汚れを防止し、掃除などのメンテナンス作業が容易となる。
本発明に係る植物栽培装置の第1の構成は、中心軸が水平となるように配設された、上記第1乃至6の何れか一の構成の植物栽培槽と、
前記植物栽培槽の前記栽培床を電気モータにより回転させる回転駆動機構と、
前記植物栽培槽の前記保水シートに灌水を供給する灌水供給機構と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、植物栽培槽の筒を横倒し状態として回転駆動機構に回転させながら、上述の植物栽培槽によって筒内部の植物を栽培することができる。
本発明に係る植物栽培装置の第2の構成は、中心軸が垂直となるように配設された、請求項1乃至6の何れか一記載の植物栽培槽と、
前記照明桿を垂直に固定するとともに、前記植物栽培槽を支承する架台と、
前記植物栽培槽の前記保水シートに灌水を供給する灌水供給機構と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、植物栽培槽の縦向き状態として上述の植物栽培槽によって筒内部の植物を栽培することができる。
本発明に係る植物栽培装置の第3の構成は、前記第1又は2の構成に於いて、前記灌水供給機構は、
養液を貯留する養液タンクと、
前記栽培床の上部に、前記栽培床の全長に亘って配設された点滴灌水管と、
前記点滴灌水管に養液を供給する養液ポンプと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、点滴灌水管により植物栽培槽の保水シートに上部から点滴灌水することによって、水や養液が廃棄される無駄を最小にして灌水を行うことができる。また、点滴灌水管と保水シートを併用することで、各苗に一様に灌水することができるとともに、灌水量の正確な制御が可能となる。これによって、植物工場などに於いて生産調整が容易となる。
本発明に係る植物栽培装置の第4の構成は、前記1乃至3の何れか一の構成に於いて、前記植物栽培槽は、前記第6の構成の植物栽培槽であり、
前記植物栽培槽の前記給気管に対し、調製空気を供給する給気ポンプと、
前記給気ポンプから供給する調製空気の温度、湿度、及び二酸化炭素濃度を調整する空気調整装置と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、温度、湿度、及び二酸化炭素濃度を調整した空気を給気管から植物栽培槽の筒内に供給することで、植物の生長制御を行うことが可能となる。
本発明に係る植物栽培装置の第5の構成は、前記1乃至4の何れか一の構成に於いて、前記植物栽培槽の内部に、前記植物栽培槽の内部の空気を攪拌するサーキュレータを備えたことを特徴とする。
この構成により、植物栽培槽内の空気がサーキュレータにより攪拌又は循環され、植物栽培槽内の温度、湿度、炭酸ガスのムラが均一化される。これにより、栽培植物の光合成をより有効に行うことができ、栽培植物の生育が促進される。また、植物栽培槽内に植え付けられた植物苗がサーキュレータの引き起こす風によって揺動されることにより、植物苗が着花している際には、花から花粉が風に乗って運ばれ、主に植物栽培槽内の植物苗の花に受粉する。これにより、閉鎖空間であっても受粉用昆虫を用いたり人手により受粉作業を行ったりすることなく、容易に受粉させることができる。
本発明に係る植物栽培方法は、スポンジ状の苗床に植栽された植物の苗を、前記第1の構成の植物栽培装置の前記栽培床の前記各挿苗孔に、前記苗床の下面が前記栽培床の外面と略同一面となるか又は前記栽培床の外面から凸出する深さまで、前記苗床を押し込んで挿着する苗挿着工程と、
前記灌水供給機構により、前記保水シートが常時湿潤した状態を保つように灌水を連続的又は間歇的に供給しつつ、前記回転駆動機構により前記栽培床を連続的又は間歇的に回転させ、且つ前記照明桿により前記栽培床の内面全体を照明し、植物の苗を栽培する栽培工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る植物栽培方法は、スポンジ状の苗床に植栽された植物の苗を、前記第2の構成の植物栽培装置の前記栽培床の前記各挿苗孔に、前記苗床の下面が前記栽培床の外面と略同一面となるか又は前記栽培床の外面から凸出する深さまで、前記苗床を押し込んで挿着する苗挿着工程と、
前記灌水供給機構により、前記保水シートが常時湿潤した状態を保つように灌水を連続的又は間歇的に供給し、且つ前記照明桿により前記栽培床の内面全体を照明し、植物の苗を栽培する栽培工程と、を有することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、栽培床を分割筒面状に形成し、それらをヒンジ及び係止手段によって結合して開閉自在な筒状体としたことにより、作業者が筒内部の苗へアクセスすることが極めて容易となり、植え付けや収穫時やメンテナンス時の作業性が向上する。また、筒長が長くても作業者が筒内の苗へ容易にアクセスすることが可能であり、筒長さを長くすることで、1台の植物栽培槽の栽培面積を任意に拡大することが可能となり、低設備コスト、低ランニングコストで構成することができる。
また、保水シートに対して水(又は養液)を浸透させて苗に対して灌水を行う構成としたことによって、筒全周の苗に対し灌水状態を略一様化でき、気化熱による温度変化も各苗で略一様とすることができる。従って、苗に対する水分ストレスや温度ストレスが極めて小さくでき、良好な生育環境が常時維持され、生産性を向上させることができる。また、全ての苗に対する灌水制御が容易となるため、灌水制御によるきめ細かい植物の生長制御が可能となる。
また、1本の照明桿によって照明がされる栽培床の面積が広く、照明の設備コスト及びランニングコストを低減させることができる。
また、栽培床の外周面と保水シートとの間に敷設された遮根シートを設けることによって、栽培植物の根が保水シート内部には侵入することがなく、収穫時に苗を挿苗孔から引き抜いた後に、根が殆ど残ることがなく、そのまま続けて次の苗を植え付けることが可能であり、生産性及び作業性が向上する。
また、保水シートを軸方向に複数の区間に分割し、隣り合う各分割区間の保水シートを、間隙を開けて配置することで、各分割区間の保水シート間において、毛管現象による水の移動が遮断される。これにより、灌水として供給された水(又は養液)が毛管現象によって速やかに下方に移動し保水シート全体で水分布が不均一化する現象が抑止され、水分の不均一な状態が緩和され、栽培槽全体における灌水の均一性が確保されるため、栽培植物を均一な状態に生長させることができる。
また、給気管を通して植物の栽培に必要な温度、湿度、CO濃度のエアを筒内に供給して植物の生育調整を行うことで、栽培植物のきめ細かい生長制御を行うことができる。また、給気管を透光部材とし、照明桿を給気管の内部に配設することで、照明桿が給気管によって保護された状態となるため、作業者が作業時に誤って照明桿を破損する事故を防止できると共に、給気管がカバーとなって照明桿の汚れを防止し、掃除などのメンテナンス作業が容易となる。
実施例1に係る植物栽培装置のシステム全体を表す構成図である。 本発明の実施例1に係る植物栽培装置の外観斜視図である。 図2の植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。 照明・給気桿アッセンブリの端部の(a)拡大斜視図及び(b)内部構造図である。 植物栽培槽2の分解斜視図である。 植物栽培槽2の機構を表す簡略模式図である。図6(a)が図2乃至図5の植物栽培槽2の機構を表し、図6(b)は他の例の植物栽培槽2の機構を表す。 植物栽培槽2への苗の植え付け作業及び苗の根茎の発達の説明図である。 照明桿24の周方向の角度区間ごとにその区画方向に照射する光のスペクトルが異なるように構成した例を示す図である。 本発明の実施例2に係る植物栽培装置の外観斜視図である。 図9の植物栽培槽2の内部構造を表す斜視図である。 本発明の実施例3に係る植物栽培装置のシステム全体を表す構成図である。 図11の植物栽培装置の外観斜視図である。 図12の植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。 図12,図13の植物栽培槽2の外観斜視図である。 本発明の実施例4に係る植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。 本発明の実施例5に係る植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。 本発明の実施例6に係る植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。 特許文献1記載の植物栽培装置(芽物野菜の栽培装置)である。 特許文献4記載の植物栽培装置(カプセル型野菜栽培装置)である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施例1に係る植物栽培装置のシステム全体を表す構成図である。本実施例の植物栽培装置1は、図1に示すように、植物栽培槽2、架台3、4つの回転ローラ4、駆動モータ5、点滴灌水管6、廃液トレイ7、排液管8、養液タンク9、養液管10、養液ポンプ11、CO2タンク12、水タンク13、空気調整装置14、CO2供給管15、給水管16、給気管17、調整空気管18、給気ポンプ19、及び制御盤20を備えている。
植物栽培槽2は、筒状の栽培床21、栽培床21の外周面全体を被覆して設けられた保水シート22及び遮根シート23、栽培床21の中心軸上に配設された照明桿24及び給気管25等を備えている。植物栽培槽2の詳細については後述する。
架台3は、植物栽培槽2を支承するフレームである。架台3は、矩形枠状のベースフレーム部3aと、矩形枠状のベースフレーム部3aの対向する一対の辺の中央の上面に立設された中央支持柱部3bと、当該一対の辺の左右端付近の上面に立設された両側支持柱部3cを備えている(図2参照)。4つの回転ローラ4は、架台3の各両側支持柱部3cに軸支されており、植物栽培槽2の両端を下側から回転自在に支承している。駆動モータ5は、4つの回転ローラ4のうちの一つに取り付けられており、架台3の両側支持柱部3cに固定されている。駆動モータ5は、回転ローラ4を回転駆動する電気モータ及びギア機構からなる。4つの回転ローラ4及び駆動モータ5によって、植物栽培槽2を回転駆動する回転駆動機構が構成されている。
尚、図には示していないが、移動作業を容易にするため、ベースフレーム部3aの底面の4隅にキャスターを取り付けてもよい。
点滴灌水管6は、植物栽培槽2の上方に配置され、架台3に架け渡して設けられている。廃液トレイ7は、植物栽培槽2の下方に配置されたトレイであり、植物栽培槽2から滴下排出される余分な水又は養液を集水する。排液管8は、廃液トレイ7に接続されており、廃液トレイ7に溜まる廃液を排出する。養液タンク9は、養液を貯留するタンクである。養液管10は、養液タンク9と点滴灌水管6とを接続する管路である。養液ポンプ11は、養液管10の途中に設けられており、養液タンク9から点滴灌水管6へ養液を圧送する液体ポンプである。点滴灌水管6、養液タンク9、養液管10及び養液ポンプ11により、植物栽培槽2の保水シート22に灌水を供給する灌水供給機構が構成されている。
尚、本実施例では、灌水には養液(水と液体肥料の混合液)を使用しているが、栽培する植物によっては単なる水を使用してもよい。
CO2タンク12は、二酸化炭素を貯留するタンクである。水タンク13は、水を貯留するタンクである。空気調整装置14は、設定された温度、湿度、CO2濃度の調整空気を調整する装置である。CO2供給管15は、CO2タンク12と空気調整装置14に接続された管路であり、CO2タンク12から空気調整装置14へ二酸化炭素を供給する。給水管16は、水タンク13と空気調整装置14に接続された管路であり、水タンク13から空気調整装置14へ湿度調整用の水を供給する。給気管17は、乾燥空気を空気調整装置14に供給する管路である。調整空気管18は、空気調整装置14の吐出側と植物栽培槽2の給気管25に接続された管路であり、空気調整装置14が吐出する調整空気を植物栽培槽2の給気管25へ送気する。給気ポンプ19は、調整空気管18の途中に設けられており、空気調整装置14から植物栽培槽2の給気管25へ調整空気を圧送する気体ポンプである。
制御盤20は、駆動モータ5、養液ポンプ11、空気調整装置14、給気ポンプ19、及び植物栽培槽2の照明桿24を制御する装置である。
図2は、本発明の実施例1に係る植物栽培装置の外観斜視図である。図3は、図2の植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。図4は、照明・給気桿アッセンブリの端部の(a)拡大斜視図及び(b)内部構造図である。図5は、植物栽培槽2の分解斜視図である。図2乃至図5において、図1と同様の構成部分については同符号を付している。
植物栽培槽2は、半円筒面型の一対の栽培床21,21、保水シート22,22、遮根シート23,23と、給気管25の内部に照明桿24が挿設された照明・給気桿アッセンブリと、一対のフレーム26,26と、各フレーム26,26の両端を閉蓋する4枚の閉鎖蓋板27とを備えている。
フレーム26は、平行に配置された2つの半月型のエッジフレーム部26aの弦の端同士を、2本の平行な直線フレーム部26aにより接合して半円筒形に構成されている。2つのフレーム26,26は、半円筒の平面側を互いに合わせた状態で配置され、2対の側辺(直線フレーム部26aの対)のうちの一方がヒンジ28により回動自在に結合され、他方がフックなどの係止手段29(図6参照)により係脱自在に係止されている。
各フレーム26の両端のエッジフレーム部26a,26aは、閉鎖蓋板27によって閉蓋されている。閉鎖蓋板27は、半月径の平板からなり、内側面には反射部材(アルミ箔など)が貼設されている。
それぞれの栽培床21は、半円筒面状の多孔板により構成されている。栽培床21の側面には、多数の挿苗孔30が等間隔に表裏を貫いて貫設されている。挿苗孔30の間隔は、栽培する植物苗の種類によって適宜設定されるが、一般には10〜20cm間隔とされる。各栽培床21は、対応するフレーム26の枠内に着接されており、2つの栽培床21,21の2つの向かい合う側辺対のうちの一対は、フレーム26,26を介して回動自在に連結され、他方はフレーム26,26を介して係止手段29(図6参照)により係脱自在に係止された状態に構成されている。
それぞれの栽培床21の外面には、当該外面全体を被覆して遮根シート23,保水シート22がこの順で積層して張設されている。図5では、分かりやすくするために遮根シート23と保水シート22を分離して表示しているが、遮根シート23と保水シート22が一体に接着したもの(例えば、市販の防根保水シート)を用いてもよい。遮根シート23及び保水シート22は、ピン、クリップ、針金、紐などの留具(図示せず)によって、栽培床21の外面に固定する。
照明・給気桿アッセンブリは、透明な多孔管である給気管25の内部に、当該給気管25と同軸に、当該給気管25の径よりも小径の直棒状体に形成された照明桿24を挿設したものである(図4参照)。照明桿24には、通常の蛍光灯やLED蛍光管等が用いられる。給気管25は、側面に多数の給気口31が開口形成されている。給気管25の両端は、気密栓25a,25aにより閉栓されており、一方の端の気密栓25aには、給気管25内へ調整空気を供給するための給気ポート25bが開口形成されている。照明桿24の両端はソケット24a,24aに嵌合されており、ソケット24a,24aを気密栓25a,25aに固定することにより、照明桿24が給気管25の中心に位置するように位置決めされている。
尚、給気管25の側面の給気口31の向きは、図4のように水平向き乃至下向きとするのが好ましい。給気管25管内にホコリや水滴などが入りにくいからである。
上記照明・給気桿アッセンブリは、図3に示したように、一対の栽培床21で構成された円筒の中心軸上に配設され、上記照明・給気桿アッセンブリの両端部は架台3の中央支持柱部3b,3bの間に架設される(図3参照)。
図6は、植物栽培槽2の機構を表す簡略模式図である。図6(a)が図2乃至図5の植物栽培槽2の機構を表し、図6(b)は他の例の植物栽培槽2の機構を表す。
図6においては、植物栽培槽2を円筒中心軸の方向から見ている。図6において、エッジフレーム部26a及びヒンジ28は図2乃至図5の同符号のものに対応している。図2乃至図5の植物栽培槽2は、図6(a)に示した様に、2分割した円筒状であり、ヒンジ28を中心として矢印Aの方向に回動することができる。植物栽培装置1に設置する場合には、ヒンジ28に対向する側の辺が合わさった状態で、フックなどの係止手段29によって両エッジフレーム部26aを係止する。また、苗の植え付け、苗の収穫、内部の掃除やメンテナンスの際には、点線で示した様に、係止手段29を外して両エッジフレーム部26aを開いて作業を行う。このように、植物栽培槽2が軸方向に割れて開くため、植物栽培槽2の軸方向の長さが長い場合でも、作業者は容易に植物栽培槽2の内部にアクセスして作業を行うことができる。
図6(b)は他の例の植物栽培槽2の例である。図6(b)の例では、フレーム26(及び閉鎖蓋板27,栽培床21)を、円筒を3分割した分割円筒状に形成した例である。この場合、3つの分割筒面部分a,b,c(図6(b)参照)の対(a,b),(b,c),(c,a)のうち、一対(c,a)は係止手段29によって分割筒面部分a,c同士が係脱自在に係止されており、他の各対(a,b),(b,c)はヒンジ28によって回動自在に連結されている。このような構成でも、図6(b)の矢印Bに示す方向に分割筒面部分a,cを開いて植物栽培槽2の内部にアクセスして作業を行うことができる。
尚、図6では、2分割と3分割の例を示したが、本発明に於いては4以上に分割することも勿論可能である。
以上のように構成された本実施例に係る植物栽培装置について、以下それを使用した植物栽培方法について説明する。
最初に、栽培植物の苗を栽培床21に植え付ける作業を行う。この作業は、図6で説明したように、植物栽培槽2の係止手段29を外して各分割筒面部分を開き、栽培床21の内面から各挿苗孔30に栽培植物の苗を差し込んで植え付けを行う。
図7は、植物栽培槽2への苗の植え付け作業及び苗の根茎の発達の説明図である。栽培植物の苗は、図7(a)に示した様に、スポンジ状のポリウレタン角部材の苗床31の上面中央部に切り込みを入れて、植物苗32の根をその切り込みに差し込んだ状態である。尚、これは一例であり、通常のポット苗を用いることもできる。
上記栽培植物の苗を植物栽培槽2へ植え付ける際には、栽培床21の挿苗孔30に、ポリウレタン角部材の苗床31を押し込めばよい(図7(b))。このとき、苗床31の下面が、栽培床21の外面21aと略同一面となるか又は栽培床21の外面21aから稍凸出する深さまで、苗床31を押し込む。これにより、苗床31の下面は遮根シート23に接触し、保水シート22に浸透灌水された養液が遮根シート23を通して苗床31へ浸透し、植物苗32への灌水がされる。
この状態で、各分割筒面部分を閉じて係止手段29を係合させ、植物栽培槽2を円筒状とする。そして、照明桿24により植物苗32に人工光を照射するとともに、空気調整装置14により温度、湿度、二酸化炭素濃度が調整された調整空気を給気管25から植物栽培槽2内へ給気し、さらに養液管10により保水シート22が常時湿潤した状態に保たれるように点滴灌水を行う。また、駆動モータ5によって回転ローラ4を回転駆動して、植物栽培槽2を連続的又は間歇的に低速回転させる。これらの制御は、制御盤20によって行われる。
保水シート22を用いたことにより、栽培床21の筒全周の植物苗32に対して常時灌水を行った状態を保つことができ、気化熱による温度変化も各苗で略一様とすることができる。従って、植物苗32に対する水分ストレスや温度ストレスが極めて小さく、良好な生育環境が常時維持される。また、保水シート22を介した浸透灌水を使用するため、余分な灌水による水や養液の垂れ落ちが殆ど生じない。そのため、植物苗32の茎や葉に、灌水された水や養液が垂れ落ちることが防止され、常にきれいな状態で植物苗32を栽培することができる。また、筒中心の照明・給気桿アッセンブリ(照明桿24+給気管25)に灌水した水や養液が垂れ落ちることも防止され、照明・給気桿アッセンブリの汚れによる照光量の変化、メンテナンスの作業量の上昇、付着水による照明桿24の電気的故障などを防止できる。また、各植物苗32に対する灌水量と照光量のコントロールを極めて正確に行うことが可能であるため、正確な植物苗32の生育制御が容易である。
植物苗32が生長すると、植物苗32の根系33は、苗床31の外へ伸長し発達する。このとき、苗床31の下面と保水シート22との間には遮根シート23が張られているため、植物苗32の根系33は保水シート22内へ侵入することができず、栽培床21の外面21aと遮根シート23との間の隙間に沿って発達する(図7(c))。
また、植物栽培槽2を連続的又は間歇的に低速回転させることで、植物苗32は、一定の周期で上下が変化する。これにより、植物苗32は、重力屈性がキャンセルされるため、植物栽培槽2の中心方向への伸長が抑えられると考えられる。これにより、植物苗32の背丈が高くなりすぎて隣接する植物苗32の葉同士が当たり傷つくことを防止できると考えられる。
尚、照明桿24にLED蛍光管を使用する場合には、照明桿24の周方向の角度を複数の角度区間に区画し、隣り合う区画ごとにその区画方向に照射する光のスペクトルが異なるように構成してもよい。例えば、図8において、照明桿24の周方向の角度を2つの角度区間A,Bに区画し、区画Aの方向に照射する光を青色、区画Bの方向に照射する光を赤色となるように構成することができる。このようにすれば、植物栽培槽2が回転することにより、植物苗32へは異なる色の照射光が一定間隔で交互に照射され、これにより植物の生長を制御することができる。
一定の栽培時間が経過して植物苗32が十分に生長すると、次に収穫作業を行う。この作業も、図6で説明したように、植物栽培槽2の係止手段29を外して各分割筒面部分を開き、栽培床21の内面から各挿苗孔30に植えられた植物苗32を苗床31ごと引き抜いて収穫する。このとき、植物苗32の根系33は遮根シート23によって保水シート22への侵入が妨げられているため、引き抜いた際に植物苗32の根系33もほぼ全て抜き取られる。従って、そのまま続けて次の植物苗32の植え付け作業を行うことが可能であり、生産性及び作業性が向上する。
図9は、本発明の実施例2に係る植物栽培槽2の外観斜視図である。図10は、図9の植物栽培槽2の内部構造を表す斜視図である。実施例1と比較すると、本実施例の植物栽培槽2は、栽培床21の形状を円筒形から六角柱筒形に変更した点が相違し、それに伴い、閉鎖蓋板27,保水シート22,遮根シート23の形状も変更された点が相違する。それ以外については、実施例1と同様である。
このように栽培床21の形状を多角柱筒形とすれば、栽培床21を矩形板状の多孔板を組合わせて製作することができ、製作が容易となる。尚、図9及び図10では、一例として、栽培床21を六角柱筒形に構成した例を示したが、本発明は六角柱筒形に限定されず、それ以外の多角柱筒形とすることもできる。
図11は、本発明の実施例3に係る植物栽培装置のシステム全体を表す構成図である。図3において、実施例1の図1と同様の構成については同符号を付している。本実施例の植物栽培装置は、植物栽培槽2を、円筒軸を垂直にして床面に立設したことを特徴としている。従って、灌水は、図1に示した様に、垂直に立てた植物栽培槽2の上部に、植物栽培槽2の円筒状の栽培床21の上端部に沿って点滴灌水管6を配設することによって行う(図13参照)。
図12は、図11の植物栽培装置の外観斜視図である。図13は、図12の植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。図14は、図12,図13の植物栽培槽2の外観斜視図である。図13では、内部構造を示すため、架台3は透過色で示している。また、図12乃至図14において、実施例1と同様の部分については同符号を付している。
本実施例の植物栽培装置における植物栽培槽2は、保水シート22を円筒の軸方向に沿って複数の区間(22a〜22f)に分割した点と、架台3を縦型に変更し、植物栽培槽2のエッジフレーム部26aに、栽培床21の上端部に沿って円弧状の灌水通過スリッド26cを貫設した点に於いて実施例1と相違している。尚、本実施例では植物栽培槽2は固定設置としているため、実施例1の回転駆動機構は備えていない。勿論、実施例1と同様に回転駆動機構を備えてもよい。
図12,図13に示した様に、架台3は、床面に接する底部に、円環状のベースフレーム部3aを備え、ベースフレーム部3aの上面に、2本の垂直フレーム部3e,3eを垂直に立設し、垂直フレーム部3e,3eの上端に、ベースフレーム部3aと平行に円環状の天板フレーム部3dを接続した構成を有する。尚、ベースフレーム部3aと天板フレーム部3dは同型である。ベースフレーム部3a及び天板フレーム部3dには、円環の中心を通る直線状の梁が設けられており、この梁の中央(円環の中心位置)に、照明桿24及び給気管25からなる照明・給気桿アッセンブリ(実施例1と同じ)の端部が固定されている。
尚、図には示していないが、移動作業を容易にするため、ベースフレーム部3aの底面にキャスターを取り付けてもよい。
また、図14に示すように、植物栽培槽2の保水シート22は、軸方向に複数の区間(22a〜22f)に分割されており、隣り合う各分割区間の保水シートは、間隙35を開けて配置されている。尚、栽培床21と保水シート22a〜22fの間に敷設された遮根シート23(図5参照)については分割されていない。
また、本実施例の植物栽培槽2では、保水シート22の上端部から灌水する必要があるため、図14に示すように、エッジフレーム部26aには、保水シート22の上端の円弧に沿って、円弧状の灌水通過スリッド26cが貫通形成されている。尚、図示していないが、下部のエッジフレーム部26aにも排水のために同様の灌水通過スリッド26cが形成されている。
点滴灌水管6は、図13に示した様に、この灌水通過スリッド26cに沿って円環状に配設されている。尚、点滴灌水管6は、架台3の天板フレーム部3dの底面に固定されている。
以上のように構成された本実施例の植物栽培装置について、以下それを使用した植物栽培方法について説明する。
最初に、栽培植物の苗を栽培床21に植え付ける作業を行う。この作業は、実施例1と同様である。
次に、植え付けた栽培植物の苗を栽培する。このとき、栽培植物の苗は水平方向に向けた状態で植え付けられ栽培される。苗に対する照明と、調整空気の供給については、実施例1で説明した通りである。苗に対する灌水は、点滴灌水管6から行い、点滴灌水管6から滴下される養液は、灌水通過スリッド26cを通って最上部の保水シート22aの上端縁に滴下供給される。保水シート22aに滴下された養液は、重力と毛管現象によって保水シート22aを下方に移動しながら浸透拡散する。保水シート22aの下端に達した養液は、間隙35があるためそれより下には毛管現象によっては移動できない。そのため、保水シート22aの最大保水量に達するまで供給された殆どの養液は保水シート22a内に溜まり続ける(但し厳密には、多少の養液は遮根シート23を伝って下部へ移動する)。保水シート22aの最大保水量を越えると、余分な養液がその下の保水シート22bへと移動し、同様に保水シート22bが飽和するまで保水シート22b内に養液が溜まる。以下、同様にして上から下へと各保水シート22a〜22fに養液が供給される。
このように、各分割区間の保水シート22a〜22fの間において、毛管現象による水の移動が遮断される。仮に、保水シート22が分割されていなければ、上部から供給された養液は毛管現象によって速やかに下方に移動し、保水シート22の下部が常に水分過多な状態、上部が水分過少な状態となって灌水状態が植物栽培槽2全体で不均一となる。しかし、保水シート22を分割区間ごとに区切り、間隙35をあけて配置することにより、間隙35で毛管現象による水移動は一旦遮断されるため、上述のような保水シート22内の水分の不均一な状態が緩和され、植物栽培槽2全体における灌水の均一性が確保される。これにより、栽培植物を均一な状態に生長させることができる。
最後に、生長した栽培植物の収穫作業を行う。収穫作業については、実施例1と同様である。
図15は、本発明の実施例4に係る植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。尚、本実施例の植物栽培装置は、植物栽培槽2の一方の端部の閉鎖蓋板27,27の略中央に、サーキュレータ40,40が取り付けられていることを特徴とし、それ以外の構成については実施例1と同様である。尚、本実施例の植物栽培装置では、2個のサーキュレータ40,40を備えた例を示すが、サーキュレータの数については、1個又は3個以上であってもよい。
サーキュレータ40は、円筒ケーシングの後部側面に設けられたスリットから外部空気を吸入して、内部に設けられたファンにより正面端側の吐出口(図18において正面を向いた側の端)から吸入した空気を吐出する。サーキュレータ40,40は、植物栽培槽2の中心軸方向と略平行な向きに送風する。このように、植物栽培槽2の内部にサーキュレータ40を設けることによって、植物栽培槽2内の空気を循環され、植物栽培槽2内の温度、湿度、炭酸ガスのムラが均一化される。これにより、栽培植物の光合成をより有効に行うことができ、栽培植物の生育が促進される。
尚、図15の例では、2つのサーキュレータ40,40は、ともに一方の端に配置した例を示したが、一方のサーキュレータ40を一方の端の右側に配置し、他方のサーキュレータ40を他方の端の左側に配置する構成としてもよい。この配置によって、植物栽培槽2内の空気循環がより円滑となる。
図16は、本発明の実施例5に係る植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。尚、本実施例の植物栽培装置は、植物栽培槽2の両端部の閉鎖蓋板27,27の内側に、サーキュレータ40,40が支柱41及び連結筒42を介して架台3の中央支持柱部3bに取り付けられていることを特徴とし、それ以外の構成については実施例1と同様である。尚、本実施例の植物栽培装置では、2個のサーキュレータ40,40を備えた例を示すが、サーキュレータの数については、1個(片側のみ)又は3個以上(1つの支柱41に複数のサーキュレータを取り付けたもの)であってもよい。各サーキュレータ40は、実施例4と同様のものである。サーキュレータ40の位置は、照明・給気桿アッセンブリ(照明桿24及び給気管25)の上方である。サーキュレータ40,40は、植物栽培槽2の中心軸方向と略平行な向きに送風する。これにより、実施例4の場合と同様の作用効果が得られる。
また、本実施例に於いては、実施例4では、各サーキュレータ40は植物栽培槽2の回転に随伴して回転するが、本実施例においては、各サーキュレータ40は架台3に固定されおり回転しない。従って、植物栽培槽2の回転に伴い、その時点で植物栽培槽2の上部に位置する栽培床21に植え付けられた各々の植物苗に、サーキュレータ40,40から送風される風が当たり、植物苗が揺さぶられる。この植物苗の揺動効果を高めるために、サーキュレータ40,40の吐出向きを稍上向きとしてもよい。また、左右のサーキュレータ40,40の吐出中心軸方向がぶつからないように、左右のサーキュレータ40,40の吐出向きを左右にずらすように配設してもよい。
植物栽培槽2の上部の植物苗がサーキュレータ40,40の風によって揺動されることにより、植物苗が着花している際には、花から花粉が落下して風に乗って運ばれ、主に植物栽培槽2の下部の植物苗の花に受粉する。これにより、閉鎖空間であっても受粉用昆虫を用いたり人手により受粉作業を行ったりすることなく、容易に受粉させることができる。
尚、図16の例では、2つのサーキュレータ40,40は、ともに照明・給気桿アッセンブリ(照明桿24及び給気管25)の上方に配置した例を示したが、一方のサーキュレータ40を照明・給気桿アッセンブリの上方(又は右方)に配置し、他方を照明・給気桿アッセンブリの下方(又は左方)に配置する構成としてもよい。この配置によって、植物栽培槽2内の空気循環がより円滑となる。
図17は、本発明の実施例6に係る植物栽培装置の内部構造を表す斜視図である。尚、本実施例の植物栽培装置は、植物栽培槽2の上端部の閉鎖蓋板27,27の略中央に、サーキュレータ40,40が取り付けられていることを特徴とし、それ以外の構成については実施例3と同様である。尚、本実施例の植物栽培装置では、2個のサーキュレータ40,40を備えた例を示すが、サーキュレータの数については、1個又は3個以上であってもよい。
サーキュレータ40,40は、植物栽培槽2の中心軸方向と略平行な向きに鉛直下方に向けて送風する。このように、植物栽培槽2の内部にサーキュレータ40を設けることによって、照明桿24から発せられる熱で暖まり植物栽培槽2の上部に溜まる暖気が下方に送られて循環され、植物栽培槽2内の温度、湿度、炭酸ガスのムラが均一化される。これにより、栽培植物の光合成をより有効に行うことができ、栽培植物の生育が促進される。
尚、本実施例では、サーキュレータ40,40を上部の閉鎖蓋板27,27に固定した例を示したが、実施例5と同様に支柱41及び連結筒42を用いて架台3の天板フレーム部3dに固定するように構成することもできる。そうすれば、サーキュレータ40,40と植物栽培槽2とを別体として構成することができ、植物栽培槽2を取り外して、メンテナンス作業等を行う場合にサーキュレータ40が邪魔にならず、作業性が向上する。
1 植物栽培装置
2 植物栽培槽
3 架台
3a ベースフレーム部
3b 中央支持柱部
3c 両側支持柱部
3d 天板フレーム部
3e 垂直フレーム部
4 回転ローラ
5 駆動モータ
6 点滴灌水管
7 廃液トレイ
8 排液管
9 養液タンク
10 養液管
11 養液ポンプ
12 CO2タンク
13 水タンク
14 空気調整装置
15 CO2供給管
16 給水管
17 給気管
18 調整空気管
19 給気ポンプ
20 制御盤
21 栽培床
21a 外面
22 保水シート
23 遮根シート
24 照明桿
24a ソケット
25 給気管
25a 気密栓
25b 給気ポート
26 フレーム
26a エッジフレーム部
26c 灌水通過スリッド
27 閉鎖蓋板
28 ヒンジ
29 係止手段
30 挿苗孔
31 苗床
32 植物苗
33 根系
35 間隙
40 サーキュレータ
41 支柱
42 連結筒

Claims (13)

  1. 筒状の栽培床と、
    前記栽培床の面内に複数貫設された挿苗孔と、
    前記栽培床の中心軸上に配設され、棒状体に形成され、該棒状体の全周面から発光する照明桿と、
    前記栽培床の外周面全体を被覆して設けられた保水シートと、を備え、
    前記栽培床は、筒の中心軸を端として該中心軸に対し垂直な半平面を分割面とし、複数に分割された各分割筒面部分を合わせて筒状に形成されており、
    前記栽培床の隣り合う前記分割筒面部分の対のうち、一対は係止手段によって前記分割筒面部分同士が係脱自在に係止され、当該一対を除く各対はヒンジにより回動自在に連結されていることを特徴とする植物栽培槽。
  2. 前記栽培床の外周面と前記保水シートとの間に敷設された遮根シートを備えたことを特徴とする請求項1記載の植物栽培槽。
  3. 前記栽培床の両端を閉蓋する閉鎖蓋板を備え、
    前記閉鎖蓋板は、内面に反射部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の植物栽培槽。
  4. 前記照明桿は、LED蛍光管であり、その周方向の角度を複数の区間に区画したとき、隣り合う区画ごとにその区画の方向に照射する光のスペクトルが異なるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の植物栽培槽。
  5. 前記保水シートは、軸方向に複数の区間に分割されており、隣り合う各分割区間の保水シートは、間隙を開けて配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一記載の植物栽培槽。
  6. 前記照明桿と平行に配設され、側面に複数の給気口が貫設された給気管と、
    を備え、
    前記給気管は、透明部材によって構成されており、
    前記照明桿は、その径が前記給気管の径より小さく、且つ前記給気管の内部に、前記給気管と同軸に挿設されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一記載の植物栽培槽。
  7. 中心軸が水平となるように配設された、請求項1乃至6の何れか一記載の植物栽培槽と、
    前記照明桿を水平に固定するとともに、前記植物栽培槽を回転自在に下部から支承する架台と、
    前記植物栽培槽の前記栽培床を電気モータにより回転させる回転駆動機構と、
    前記植物栽培槽の前記保水シートに灌水を供給する灌水供給機構と、を備えた植物栽培装置。
  8. 中心軸が垂直となるように配設された、請求項1乃至6の何れか一記載の植物栽培槽と、
    前記照明桿を垂直に固定するとともに、前記植物栽培槽を支承する架台と、
    前記植物栽培槽の前記保水シートに灌水を供給する灌水供給機構と、を備えた植物栽培装置。
  9. 前記灌水供給機構は、
    養液を貯留する養液タンクと、
    前記栽培床の上部に、前記栽培床の全長に亘って配設された点滴灌水管と、
    前記点滴灌水管に養液を供給する養液ポンプと、を備えたことを特徴とする請求項7又は8記載の植物栽培装置。
  10. 前記植物栽培槽は、請求項6記載の植物栽培槽であり、
    前記植物栽培槽の前記給気管に対し、調製空気を供給する給気ポンプと、
    前記給気ポンプから供給する調製空気の温度、湿度、及び二酸化炭素濃度を調整する空気調整装置と、を備えた請求項7乃至9の何れか一記載の植物栽培装置。
  11. 前記植物栽培槽の内部に、前記植物栽培槽の内部の空気を攪拌するサーキュレータを備えたことを特徴とする請求項7乃至10の何れか一記載の植物栽培装置。
  12. スポンジ状の苗床に植栽された植物の苗を、請求項7に記載の植物栽培装置の前記栽培床の前記各挿苗孔に、前記苗床の下面が前記栽培床の外面と略同一面となるか又は前記栽培床の外面から凸出する深さまで、前記苗床を押し込んで挿着する苗挿着工程と、
    前記灌水供給機構により、前記保水シートが常時湿潤した状態を保つように灌水を連続的又は間歇的に供給しつつ、前記回転駆動機構により前記栽培床を連続的又は間歇的に回転させ、且つ前記照明桿により前記栽培床の内面全体を照明し、植物の苗を栽培する栽培工程と、を有する植物栽培方法。
  13. スポンジ状の苗床に植栽された植物の苗を、請求項8に記載の植物栽培装置の前記栽培床の前記各挿苗孔に、前記苗床の下面が前記栽培床の外面と略同一面となるか又は前記栽培床の外面から凸出する深さまで、前記苗床を押し込んで挿着する苗挿着工程と、
    前記灌水供給機構により、前記保水シートが常時湿潤した状態を保つように灌水を連続的又は間歇的に供給し、且つ前記照明桿により前記栽培床の内面全体を照明し、植物の苗を栽培する栽培工程と、を有する植物栽培方法。
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