JP2016077096A - 転動直進変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転動する転動ロータ2から自転動力を取り出し、かつ直進運動に変換する小型化及び簡素化の容易な転動直進変換装置100を提供する。【解決手段】転動直進変換装置100は、外部から回転力を受けて円周上を自転しながら公転し、円周に対して所定の偏心量αを維持しながら転動し、複数の穴7a〜7cが中央部に形成された転動ロータ2を備える。また、この転動ロータ2の一部である摺動部21が内周部1bに摺動し、転動ロータ2とは偏心量αだけ中心が偏心したハウジング1を備える。更に、転動直進変換装置は、穴7a〜7cに夫々挿入され転動ロータ2が回転するときの転動ロータ2の自転運動を取り出す複数の突起部8a〜8cを備える。また、この複数の突起部8a〜8cに連結され、ハウジング1に形成されたねじ部1aと噛みあい、直進運動するセンターシャフト3を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、偏心して転動する高トルクの回転力を直進運動に変換する転動直進変換装置に関し、例えば、エアコンサイクル用制御弁に用いる電磁アクチュエータに用いられる。
この種の電磁式アクチュエータは、モータを駆動源として用い、減速機で低回転かつ高トルク化するのが一般的である。これに対し、構成の簡素化を狙いとし、転動モータ又はギヤードモータを用いたものが提案されている。
図17にエアコンサイクル用膨張弁に転動モータを用いた特許文献1に開示の構成を示す。この図17の構成は、転動モータ160を用いている。転動モータ160は、図17の内部構成を示す図18のように、円周面に内歯が形成された円筒状ケース161を囲むように配置された複数のコイル165を有している。そして、このコイル165を順番に磁化して円筒状ケース161内部の偏心した遊星歯車163を転動させている。遊星歯車163は、円筒状ケース161の内周面に沿って転動する。遊星歯車163の内歯は、内部の外歯車164の外歯と噛みあい、減速されて外歯車164が回転する。外歯車164の回転により弁軸167が回転し、この弁軸167の回転運動が、図17の推進軸受166のねじにより直進運動に変換される。
このようにして特許文献1では、偏心して公転と自転を行う遊星歯車163の中心側に弁軸167と共に回転する外歯車164を配置して、自転運動を取り出している。偏心して公転と自転を行う遊星歯車163と弁軸167との間に柔軟材料より構成された図17の偏心調整部材168を有し、弁軸167の偏心を防止している。
この特許文献1の構成では、ロータを成す遊星歯車163に対して外側からコイル165の吸引力だけが働くので、ロータ全体が磁力による回転に有効に利用していないという問題がある。
これに対して、図19に示す特許文献2では、減速されて回転するロータ側等に磁極がNSでしめされた永久磁石を用いて吸引力と反発力を利用している。この場合、ステータ部を構成する図20に示した6か所の各電磁石191に正逆方向の電流を流す必要がある。
そのため、電磁石191の個数×2の配線が必要である。図19の場合は12本の配線を必要とし配線が複雑になるという問題がある。更に、図19と図20にかかわる特許文献2では回転運動が直進運動に変換される機構が記載されていないため、別途、特許文献1のような、回転運動を直進運動に変換する機構が必要である。
特開2001−295957号公報 特開平5−49231号公報
上記特許文献1及び特許文献2から見えてくる問題は、まとめると次のようである。図17のように直進運動に変換した場合に、リニア方向の動きによってロータを成す外歯車164が軸方向に動くため、外歯車164及び遊星歯車163にある程度の重なり代を確保する厚みが必要であり小型化しにくい。
また、偏心歯車である遊星歯車163を順次位置を変えて吸引することで回転させるため、電磁力の利用効率が悪い。特許文献2にかかわる図19の構成では、永久磁石の吸引力と反発力の両方を利用しているため、電磁力の利用効率は向上するが、直進運動に変換する機構が開示されていない。また、電磁石191のコイルに通電する配線が多く複雑である。
上記問題に鑑み、本発明は、転動する回転体から自転動力を取り出し、かつ直進運動に変換する小型化及び簡素化の容易な転動直進変換装置を提供することを目的とする。
従来技術として列挙された特許文献の記載内容は、この明細書に記載された技術的要素の説明として、参照によって導入ないし援用することができる。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、本発明では、転動直進変換装置は内部に円形の内周部1bを有するハウジング1と、転動ロータ2とを備える。転動ロータ2は、ハウジング1の側である外部から回転力を受けて内周部1bの周りを自転しながら公転し、内周部1bに対して所定の偏心量αを維持しながら転動する。転動ロータ2は、複数の穴7a〜7cが中央部に形成され、一部に摺動部21を持つ。
また、転動直進変換装置は、転動ロータ2に連結されハウジング1から突出したセンターシャフト3を備える。更に転動直進変換装置は、センターシャフト3に結合されて穴7a〜7cに夫々挿入され、転動ロータ2が回転するときの転動ロータ2の自転運動を取り出す複数の突起部8a〜8cを備える。
センターシャフト3は、複数の突起部8a〜8cに連結され、ハウジング1に形成されたねじ部1aと噛みあい、複数の突起部8a〜8cの回転運動により直進運動する。
この発明によれば、転動ロータが転動するとき転動ロータに形成された穴が共に回動し、この穴に挿入された複数の突起部によって転動ロータの自転を取り出すことができる。そしてこの突起部の回転をねじ部によって直進運動に変換できる。また、この穴と突起部から成る自転を取り出す機構は、小型化に適する。
なお、特許請求の範囲及び上記各手段に記載の括弧内の符号ないし説明は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を分かり易く示す一例であり、発明の内容を限定するものではない。
本発明の第1実施形態における転動直進変換装置の全体構成図である。 図1の矢印Y2方向から見た転動直進変換装置の平面図である。 図1の矢印Y3−Y3線に沿って転動ロータを見た一部断面図である。 上記実施形態における磁気回路の構成を示す説明図である。 上記実施形態における磁気回路の別の構成を示す説明図である。 上記実施形態における転動直進変換装置の制御装置を示す電気回路図である。 上記実施形態における転動直進変換装置の磁気回路を構成するコイルの配置を示す説明図である。 上記実施形態における制御装置の作動とコイルの極性のパターンを示す表である。 上記実施形態における転動直進変換装置を弁を駆動する電磁アクチュエータとした場合の構成図である。 本発明の第2実施形態における転動直進変換装置の構成図である。 本発明の第3実施形態における転動直進変換装置の構成図である。 本発明における第4実施形態における転動直進変換装置の構成図である。 本発明の第5実施形態における転動直進変換装置の制御装置を示す電気回路図である。 上記第5実施形態における転動直進変換装置の磁気回路を構成するコイルの配置を示す説明図である。 上記第5実施形態における制御装置の作動とコイルの極性のパターンを示す表である。 本発明の第6実施形態における転動直進変換装置のコイルの駆動波形を示す説明図である。 本発明の比較例1を構成する従来の制御弁の構成図である。 図17のロータとステータ部の内部構成を示す説明図である。 本発明の比較例2を構成する従来の転動モータの構成図である。 図19のロータとステータ部の構成を示す説明図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部を説明している場合は、構成の他の部については先行して説明した他の形態を適用することができる。
各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1ないし図8を用いて詳細に説明する。図1において、転動直進変換装置100は、ハウジング1と、ハウジング1内に収納されて回転する転動ロータ2と、ハウジング1の外に突出したセンターシャフト3と、ステータ4と、キャン5と、制御装置6とを含んで構成されている。この転動直進変換装置100は、電磁式アクチュエータを構成している。
転動ロータ2は、外部から回転力を受けて円周に沿って自転しながら公転する。この円周の周りにハウジング1内部の内周部1bが位置している。転動ロータ2はハウジング1に対して所定の偏心量αを維持しながら転動する。
転動ロータ2の中央部には、図3のように、複数の穴7a、7b、7cが形成されている。この実施形態では穴7a、7b、7cは、三つの貫通穴から構成されているが有底穴でも良い。転動ロータ2を転動させる外部からの力は径方向に作用する電磁力である。つまりコイルからの磁束によって転動ロータが転動する。ハウジング1は、転動ロータ2の摺動部21が内周部1bに接触し、中心が転動ロータ2とは偏心している。
図3のように、転動ロータ2の3つの貫通穴7a、7b、7cに夫々挿入され、転動ロータ2が回転するときの転動ロータ2の自転運動を取り出す3つのピン状の突起部8a、8b、8cを有する。円形の穴7a、7b、7cの各直径は、突起部8a、8b、8cの夫々の断面円の直径より上記偏心量αに相当する分だけ大きくされている。
この複数の突起部8a、8b、8cを束ねるように突起部8a、8b、8cに連結され、ハウジング1に形成されたねじ部1aと噛みあうセンターシャフト3が設けられている。このセンターシャフト3は、複数の突起部8a、8b、8cの回転運動により直進運動する軸部を構成する。
図2から判明するように、ステータ4は、互いに90度離れた第1ステータ部4a、第2ステータ部4b、第3ステータ部4c、第4ステータ部4dを有している。第1ステータ部4aと、第3ステータ部4cとは円筒形のキャン5を間に配置して互いに対向している。第2ステータ部4bと、第4ステータ部4dも同様に対向している。
図1において、転動ロータ2の下端に位置するフランジ部2aは、ハウジング1の内側に配置される。フランジ部2aを収容する内周部1bの内径は、フランジ部2aの外径に対して、わずかに大きい。つまり、フランジ部2aの外径と内周部1bの内径は同じではなく差があり、この差が転動のための偏心量αを構成している。
このように、転動ロータ2は、ハウジング1に対して偏心して位置しており、フランジ部2aの外周部は、内周部1bに一部接触している。この接触部となる摺動部21が移動しながら転動ロータ2が転動する。それにより、転動ロータ2は、ハウジング1の中を公転しながら自転する動きである転動を行う。
このとき、自転を公転とは分離して取り出すと、大きな減速比の減速機とすることができる。これが転動モータである。図1では摺動部21に歯を設けていないが、摺動部21に歯車を設けても良い。この場合は、歯車として一般にサイクロイド曲線の歯形を用いるため、歯車を設ける場合は、サイクロイド曲線の歯形を持つギヤードモータを構成することになる。
転動ロータ2は、中央に、磁性体で形成されコイルから転動力を受ける円柱部23がフランジ部2aと一体に設けられている。この円柱部23は、リング状の永久磁石24を挟んで図1において上側(一方側)の一方側円柱部23aと下側(他方側)の他方側円柱部23bとに分かれる。
このように、転動ロータ2は、ハウジング1の内周に接して転動するフランジ部2aと、フランジ部2aから軸方向に延在しコイルから転動力を受ける円柱部23とを備えている。転動ロータ2の穴7a〜7cは、円柱部23の軸方向に沿って円柱部23の中に形成されている。
リング状の永久磁石24は、図4のように永久磁石24の下面側がS極、永久磁石24の上面側がN極に着磁されている。永久磁石24の上面のN極に接触する一方側円柱部23aの接触面は、S極に着磁されている。永久磁石24の下面のS極に接触する他方側円柱部23bの接触面は、N極に着磁されている。磁束はN極から出てS極に帰る。
円柱部23の内側には図3のように穴7a〜7cが設けられている。この円形の穴7a〜7cには、センターシャフト3に一体に連結された3つの断面円形のピン状の突起部8a、8b、8cが挿入されている。よってセンターシャフト3は、先端が3つに枝別れした突起部8a〜8cを持つフォーク状の形状をしている。
突起部8a〜8cの各外径は、穴7a〜7cの各内径より転動のための偏心量α分だけ小さい。かつ、仮に、図1において、センターシャフト3の中心軸と転動ロータ2の中心軸とを同軸に配置した場合に、穴7bの中心軸7bcと突起部8bの中心軸8bcとが一致するように設けられている。
この突起部8a〜8cと穴7a〜7cとが、転動ロータ2が偏心して転動する際の公転と自転がまざった動きから、自転を取り出す働きをする。図1のセンターシャフト3には、外周に送りねじ3aが設けてあり、ハウジング1に設けたねじ部1aに噛み合っている。
転動ロータ2の円柱部23の外側には、円柱部23を包囲する非磁性体から構成された筒状体であるキャン5が設けられている。この実施形態ではステンレスからキャン5が構成されている。
キャン5は、センターシャフト3と同軸に設けられ、キャン5の内側には、円柱部23を含む転動ロータ2が偏心して動くことができるだけの隙間が設定されている。キャン5の外側には、ステータ4(4a、4b、4c、4d)が図2のように4か所取り巻いて設けられている。
ステータ4は、夫々鉄心41(41a、41b、41c、41d)と、この鉄心の上下延在部(図2の紙面垂直方向部)の周囲に巻回されたコイル42とを含んでいる。コイル42は、コイル部分42a、42b、42c、42dの総称である。鉄心41は、第1鉄心部41a、第2鉄心部41b、第3鉄心部41c、第4鉄心部41dを有している。第1鉄心部41aと第3鉄心部41cとが対向し、第2鉄心部41bと、第4鉄心部41dとが対向している。
コイル42(42a、42b、42c、42d)は、第1鉄心部41aの周囲に巻回された第1コイル部分42aと、第2鉄心部41bの周囲に巻回された第2コイル部分42bとを有している。また、コイル42は、第3鉄心部41cの周囲に巻回された第3コイル部分42cと、第4鉄心部41dの周囲に巻回された第4コイル部分42dとを有している。
鉄心41はキャン5の側面に当接する両端の磁極が、転動ロータ2の一方側円柱部23aと、他方側円柱部23bの磁極とに対峙して配置されている。ステータ4の第1コイル部分42aと、第2コイル部分42bと、第3コイル部分43cと、第4コイル部分43dとに通電することによる転動ロータ2の磁気回路の例を図4及び図5に示す。
図4において、転動ロータ2の一方側円柱部23aの上部外表面はN極に着磁されている。また他方側円柱部23bの下部外表面はS極に着磁されている。磁束はN極から出てS極に帰る。よって、一方側円柱部23aに対向する第1鉄心部41aは、図4では上側がS極、下側がN極に励磁される方向にステータ4の第1鉄心部41aの第1コイル部分42aに電流が流される。
同時に、図4において、対向する第3ステータ部4cの第3鉄心部41cにおいて、他方側円柱部23bに対向する側がS極、一方側円柱部23aに対向する側がN極となるように第3コイル部分42cに電流が流される。
これにより、図4に示すように、ステータ4の第1鉄心部41aでは矢印Y43aで示す磁束が第1鉄心部41aに流れる。故に、鉄製(磁性体)の転動ロータ2を第1鉄心部41aの方向に吸引する吸引力が発生する。同時に図4に示すように、第3鉄心部41cでは同じ極性同士が対峙するため、矢印Y43cで示す様に磁束が相対向し、転動ロータ2にはステータ4の第3鉄心部41cから反発力が働く。上記吸引力と反発力との二つの力によって、図4のおける転動ロータ2は、ステータ4の第1鉄心部41a方向(図4右方向)に押し付けられる。
次に、第1コイル部分42aと第3コイル部分42cとの電流の向きを逆にすると、図5に示すように、転動ロータ2にはステータ4の第3鉄心部41cに吸引される吸引力が働き、転動ロータ2は、第3鉄心部41c方向(図5左方向)に押し付けられる。
図2の第2鉄心部41b方向(図2上方向)及び第4鉄心部41d方向(図2下方向)にも同様にして転動ロータ2は動かされる。この様に、ステータ4の各コイル42に流す電流の向きを順次制御することで、転動ロータ2を偏心駆動し、転動モータとして作動させることができる。
これを実現する回路構成を図6に示す。制御装置6の中の回路は、H型のスイッチ回路で構成された第1正逆転スイッチ回路61aと第2正逆転スイッチ回路61b、及び、それらの中のスイッチ手段を制御するECU(電子制御ユニット)62を含んで、電源63に接続されている。
第1正逆転スイッチ回路61aは、第1コイル部分42aと第3コイル部分42cに通電する。その際、第1コイル部分42aと第3コイル部分42cとは、発生する磁極の向きが逆になるように接続されている。同様に、第2正逆転スイッチ回路61bは、第2コイル部分42bと第4コイル部分42dとに接続されている。
ここで図19及び図20の従来例からなる比較例2の場合は、各コイル42に2本の配線が必要となるため、制御装置との接続は12本となるが、本実施形態では図6のように、制御装置6と第1コイル部分42a等との接続は4本の配線64で済む。
更に、図17及び図18の比較例1のように、転動ロータ側に磁石が無い場合でも、各コイル42に1本(計8本)と共通の1本の合計9本の配線が必要となるので、この場合と比較しても上記実施形態では配線数を減らすことができる。
図1の転動ロータ2の上方から矢印Y7(矢印Y2と同じ)のように見たコイル42(42a〜42d)の配置を図7で説明する。図7において、図2の第1ステータ部4aと第3ステータ部4cとを結ぶ線Y21から反時計まわりに、角度を、0度、45度、90度、135度、180度、225度、270度、315度のように夫々規定している。
制御のパターンを図8に示す。ステータ4は、上記したように、夫々鉄心41(41a、41b、41c、41d)と、この鉄心41の上下延在部の周囲に巻回されたコイル42(42a、42b、42c、42d)より構成されている。
図8のN、Sは、図4等の鉄心41の下側、つまり、転動ロータ2の他方側円柱部23bに対向する部の磁極の向きを表している。ステータ4の鉄心41の上側、つまり、転動ロータ2の一方側円柱部23aに対向する部は、逆の磁極に励磁される。
図6のブリッジを構成するスイッチ回路61aのスイッチ手段61a1とスイッチ手段61a4とをONとすると、第1コイル部分42aと第3コイル部分42cとが、図4のように磁化される。この結果、転動ロータ2は図8の第1パターンとなり、転動ロータ2は、0度方向に偏心する。
この第1パターンでは、実際には図3及び図7の0度の位置のように、転動ロータ2に接線方向の回転力が働かないため、センターシャフト3に負荷トルクがかかっている状態では0度から少しずれた位置で止ってしまう。しかし、その位置は負荷トルクによって異なるため、図3の停止位置を0度方向と表現する。以下の角度である90度、180度、270度においても同様である。
次に、図6のスイッチ回路61bのスイッチ手段61b5とスイッチ手段61b8とをONにすると、第2コイル部分42bと第3コイル部分42dとが励磁される。この結果、転動ロータ2は、90度の方向に偏心する。このとき、スイッチ手段61a1とスイッチ手段61a4とがまだONされているため、ステータ部4a、4cの第1コイル部分42a及び第3コイル部分42cも励磁されている。すると、0度方向へも力が働いているので、0度方向への電磁力と90度方向への電磁力とが合成され、その中間の45度方向に転動ロータ2が偏心し、図8の第2パターンが構成される。
次に、図6におけるスイッチ回路61aのスイッチ手段61a1、61a4をOFFにすると、第1コイル部分42aと第3コイル部分42cに通電されなくなり、ステータ部4a方向への力、つまり0度方向への力が無くなる。そのため、転動ロータ2は90度方向に偏心し、第3パターンが構成される。
次に、スイッチ手段61a2、61a3をONにすると、第1コイル部分42aと第3コイル部分42cとに逆方向の電流が流れる。この結果、図5のように、転動ロータ2にはステータ部4c方向への力が働き、転動ロータ2は合成電磁力で135度の方向に偏心し、第4パターンを構成する。
続いて、スイッチ手段61b5、61b8をOFFにすると、ステータ部4b方向への力が無くなり、転動ロータ2は180度方向に偏心して第5パターンを構成する。図5は第5パターンでの磁極配置を示す。更に、スイッチ手段61b6、61b7をONにすると、ステータ部4d方向への力が働き225度の方向に転動ロータ2が合成電磁力で偏心し第6パターンを構成する。
続いて、スイッチ手段61a2、61a3をOFFにするとステータ部4c方向への力が無くなり転動ロータ2は270度の方向へ偏心し、第7パターンを構成する。
更に、スイッチ手段61a1、61a4をONとすればステータ部4a方向への力が働き、転動ロータ2は315度の方向へ偏心して第8パターンを構成する。
次に、スイッチ手段61b6、61b7をOFFにすれば、最初の状態である第1パターンに戻る。この動作を繰り返すことで、転動ロータ2に公転しながら自転する動作を行わせることができ、転動ロータ2は転動モータのロータとして作用する。
センターシャフト3と一体に設けられた突起部8a〜8cと転動ロータ2に設けられた穴7a〜7cの働きによって自転の動きだけが取り出され、センターシャフト3は自転に相当する分だけ回転する。
それに伴って、送りねじ3aと雌ねじからなるねじ部1aの働きによって、センターシャフト3はスラスト方向(図1上下方向)に移動する。突起部8a〜8cと穴7a〜7cをスラスト方向に摺動自在とし、この摺動ストローク分よりスラスト方向の突起部8a〜8cと穴7a〜7cとの重なりを長く設定することによって、別に摺動機構を設けることなくスラスト方向への移動を可能としている。
(応用例)
図9に上記第1実施形態の転動直進変換装置100を冷凍サイクル用制御弁に用いた場合の応用例を示す。制御弁ハウジング101の穴内に設けられた雌ねじ部102に転動直進変換装置100のハウジング1の外周に設けられた取付けねじ13をねじ込むことで制御弁ハウジング101に転動直進変換装置100が結合されている。
センターシャフト3の先端には弁103が設けられている。この弁103に接触する部分にシート104が設けられ、センターシャフト3の移動に伴って弁103とシート104の隙間が変り、流量の制御又は流量の遮断をすることができる。
(第1実施形態の作用効果)
まとめると上記第1実施形態においては、以下の構成に基づく作用効果を発揮する。穴7a〜7cは、突起部8a〜8cの断面円より偏心量αに相当する分だけ直径が大きい。
これによれば、穴7a〜7cが公転しながら自転するとき、穴7a〜7cの中を突起部8a〜8cが摺動して自転運動をとりだせると共に突起部8a〜8cが穴7a〜7cの中で直進運動することが可能である。
転動ロータ2は、内周部1bに接して転動するフランジ部2aと、フランジ部2aから軸方向に延在し外部から回転力を受ける円柱部23とを備えている。また、穴7a〜7cは、円柱部23中において軸方向に延伸して形成されている。
これによれば、内周部1bに接して転動運動する部位であるフランジ部2aと、外部からの回転力を受ける部位である円柱部23とを分けている。よって、円柱部23を内周部1bに接して転動運動させる部位とする構造に比べると、円柱部23が転動により変形することを防止できる。
更に、転動直進変換装置100は、転動ロータ2の円柱部23の周囲に配置された複数のコイル42を備えている。また、転動ロータ2は、外部からの回転力となるコイル42からの電磁力を受けて転動する。これによれば、転動ロータ2をコイル42の電磁力で回転させ、転動モータを構成することができる。
更に、円柱部23に永久磁石24が設けられている。この転動ロータ2の永久磁石24が、コイル42からの吸引及び反発の電磁力を受けて転動ロータ2が転動する。これによれば、転動ロータ2の持つ永久磁石24と、コイル42とを吸引又は反発させることができるから、転動ロータ2を電磁力により効率よく回転させることができる。
つまり、コイル42が発生する磁束により、永久磁石24に吸引力と反発力との両方を生じさせて転動ロータ2を回転させる。これによれば、コイル42の電磁力を有効に活用して転動ロータ2をより強い力で回転させることができる。
具体的には、円柱部23に設けられ円柱部23の径方向に延在する対角線上に位置する一対のコイル42が発生する磁束により、永久磁石24に吸引力と反発力を生じさせて転動ロータ2を回転させる。
これによれば、一対のコイル42が発生する磁束により永久磁石24に吸引力と反発力を生じさせているため、転動ロータ2をより強い電磁力により回転させることができる。
更に、転動直進変換装置100は、コイル42に通電して励磁するスイッチ回路61a、61bを持つ制御装置6を備えている。かつ、コイル42は、鉄心41に巻回されて環状のステータ4を構成し、転動ロータ2は、環状のステータ4の内周側を転動する。
永久磁石24は、ステータ4に対向する面にN極又はS極を有し、スイッチ回路61a、61bによって通電された複数のコイル42が順次通電されN極又はS極を吸引又は反発させることにより転動ロータ2を回転させる。
これによれば、スイッチ回路によって通電された複数のコイル42が順次通電されN極又はS極を吸引又は反発させることにより転動ロータ2を回転させる。よって、転動ロータ2を環状のステータからの電磁力により連続して回転させることができる。
更に、コイル42は図2のように、互いに180度離れた一対のコイル部分42a、42cと、これらのコイル部分42a、42cと90度離れたコイル部分42b、42dとを有する。制御装置6は、一対のコイル部分42a、42cに通電すると共に、90度離れたコイル部分42b、42dへも通電し、コイル42の電磁力を合成するように制御を行う。これによれば、コイル42の磁界の合成方向である45度の方向にも電磁力を発生させることができるから、滑らかに転動ロータ2を回転させることができる。
更に、転動直進変換装置100は、コイル42と転動ロータ2との間の円周上に位置し、非磁性体よりなるキャン5を備える。このキャン5により、コイル42と転動ロータ2とを空間的に隔離しながら磁気的につながった構成としている。これによれば、キャン5によって、転動ロータ2側に流体が存在しても、コイル42側に流体が漏洩するのを防止できる。
複数のコイル42は、転動ロータ2の周囲に夫々90度離れて配置され、転動ロータ2を挟んで相対向したコイル42は、直列に接続されてコイル42の直列体を構成している。
そして、コイル42の直列体に対して、制御装置6の第1正逆転スイッチ回路61a、及び第2正逆転スイッチ回路61bは電流を反転して流す。これによれば、スイッチ回路61a、61bによりコイル42の直列体の電流を反転させているため、コイル42への配線数を少なくすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以降の各実施形態においては、上記した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。なお、第2実施形態以下については、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明が援用される。
第1実施例では転動ロータ2とステータ4との間にキャン5を用いた構成としたがキャン5を用いず転動ロータ2とステータ4とが直接対向する形状としても良い。その場合の形状を第2実施形態として図10に示す。この場合、転動ロータ2と、ステータ4と間にキャンは無い。その代り、ステータ4と転動ロータ2との全体を覆うカバー51が設けられている。カバー51はステンレス等の非磁性体よりなる金属が好ましい。
冷凍サイクル用に図10の構成を用いる場合は、ステータ4までが冷凍サイクル内の構成品になるためカバー51の配線取り出し部に流体である冷媒をシールするシール構造が必要となる場合がある。特に密閉する用途でなければ、このカバー51も省略できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1実施例では転動ロータ2の円柱部23の中間にリング状の永久磁石24を設ける構成としたが、この永久磁石24は、他の場所に設けても良い。円柱部23の上端外周に、円筒形の永久磁石24を設けた場合を、第3実施形態として図11に示す。
この場合の永久磁石24は、たとえば外周側がN極、内周側がS極となっており、S極に接する円柱部23の表面がN極として働くことになる。要は、図4と同じように第1パターンにおいて、ステータ4の第1鉄心部41aの磁極Sに対向する円筒形の永久磁石24の外周側がN極に着磁されていれば良い。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第1実施例では、転動ロータ2を構成するフランジ部2aと円柱部23を一つの連続した金属部品としたが、第4実施形態を示す図12のように、部品を分け、円柱部23は磁性体から構成し、フランジ部2aは非磁性体から構成しても良い。この場合、フランジ部2aを通過する余分な磁束の回り込みを防ぐ効果がある。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第1実施例ではステータ4のコイル42をモノポーラ巻きという、ひとつのステータ4にひとつのコイル部分42a〜42dのいずれかを巻く構成としたが、バイポーラ巻きというひとつのステータ4に磁束の方向が反転する二つコイル部分を巻く構成としても良い。このバイポーラ巻きとした場合の制御装置6を図13に示す。また、これによって実現される制御のパターンを図15に示す。
図14において、複数のコイル(42)は、転動ロータ(2)の周囲に夫々90度離れて、0度の位置に配置された0度コイル部分421a、421aaを有している。また、複数のコイル42は、90度の位置に配置された90度コイル部分421b、421bbと、180度の位置に配置された180度コイル部分421c、421ccとを有している。更に、複数のコイル42は、270度の位置に配置された270度コイル部分421d、421ddを有している。
夫々の箇所のコイル42は、一方向に磁束を流す一方向コイル部分421a、421b、421c、421dと、一方向とは反対方向の他方向に磁束を流す他方向コイル部分421aa、421bb、421cc、421ddとを有している。
一方向コイル部分421a、421b、421c、421dのいずれかと夫々対向する他方向コイル部分421cc、421dd、421aa、421bbのいずれかとは互いに直列に接続されている。その結果、図13のように4個の一方向多方向コイルの直列体を構成している。この直列体は、コイル部分(421a、421cc)、(421b、421dd)、(421aa、421c)、(421bb、421d)の組み合わせから構成されている。
夫々の一方向多方向コイルの直列体のいずれかに対して制御装置6は、選択的に電流を流す。このようにすれば、図13及び図14のように、コイル部分の数は増えるが、制御装置6の中のスイッチ手段は簡素化される。
図14は、ステータ4のコイルの配置を表す。図15のステータのN、Sは、ステータ4の下側である転動ロータ2の円柱部23bに対向する部分の磁極の向きを表しておりステータ鉄心の上側は、逆の磁極に励磁される。
バイポーラ巻きでは、たとえばステータ部4aに対し、図15のように、コイル部分421a及び逆方向のコイル部分421aaの二つを巻く。同様にステータ部4bにはコイル部分421bと421bb、ステータ部4cにはコイル部分421cと421cc、ステータ部4dにはコイル部分421dと421ddを巻く。
スイッチ手段は、図13のように4つ用いる。スイッチ回路61aaのスイッチ手段711にはコイル部分421aと421cc、スイッチ回路61bbのスイッチ手段712にはコイル部分421aaと421cを夫々接続している。また、スイッチ手段713にはコイル部分421bと421dd、スイッチ手段714にはコイル部分421bbと421dとを夫々接続している。
スイッチ手段711をONにすると、ステータ部4aがコイル部分421aによって励磁されると共に、ステータ部4cがコイル部分421ccによって逆方向に励磁され、0度方向に転動ロータ22は偏心し、第1パターンが構成される。
次に、スイッチ手段713もONにすると、ステータ部4bがコイル部分421bによって励磁される共に、ステータ部4dがコイル部分421ddによって逆方向に励磁され90度方向に力が働く。よって、ステータ部4a、4cによる0度方向の力と合成され45度方向にロータが偏心し第2パターンが構成される。続いて、スイッチ手段711をOFFにすると、0度方向の力が無くなり、転動ロータは90度方向に偏心し、第3パターンが構成される。
次に、スイッチ手段712をONにすれば、スイッチ手段711をONにした場合とは逆に励磁されるため、180度方向に力が働き転動ロータ2は135度の方向に偏心し第4パターンを構成する。続いてスイッチ手段713をOFFにすれば90度の方向の力が無くなり、転動ロータ2は180度の方向に偏心して第5パターンが構成される。
以下、図15の第6パターン〜第8パターンのように作動するので、本実施例によれば4つのスイッチのON、OFFで通電するコイルの直列体を選択でき、8つのポジションに転動ロータ22を偏心させる制御を行うことができる。
(第5実施形態の作用効果)
上記第5実施形態においては、複数のコイル42は、転動ロータ2の周囲に夫々90度離れて0度の位置と、90度の位置と、180度の位置と、270度の位置との4か所に配置されている。夫々の箇所のコイル42は、転動ロータ2に対して一方向に磁束を流す第1コイル部分421a、421b、421c、421dと、一方向とは反対方向の他方向に磁束を流す第2コイル部分421cc、421dd、421aa、421bbとを有する。
第1コイル部分421a、421b、421c、421dのいずれかと夫々対向する第2コイル部分421cc、421dd、421aa、421bbは、互いに直列に接続されて4個のコイルの直列体を構成している。
そして、夫々のコイルの直列体のいずれかに対して制御装置6は、選択的に電流を流す。
これによれば、4か所のコイルの直列体のいずれかに対して制御装置が通電することにより、転動ロータ2に対して、4か所から電磁力を作用させることができ、転動ロータ2を任意の方向に回転させることができる。
(第5実施形態の変形例)
上記第5実施形態での制御パターン(図13から図15)では第1パターンから第8パターンまでを順次行っているが、途中のパターンを飛ばす制御を行っても良い。たとえば第2第4第6第8パターンの4ポジションとすれば、常に二組のステータが励磁されるため、より高トルクを発生する転動直進変換装置100とすることができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。上記実施形態では図8、図15のいずれの場合でも、スイッチ手段は回転角度に合わせてON、OFFを行っているが、必要に応じてON、OFFを短周期で切り返すパルス幅(PWM)制御を行っても良い。
このようにすることで、一組のコイルに通電する場合(0度、90度、180度、270度)と二組のコイルに通電する場合(45度、135度、225度、315度)の磁力の強さをそろえ、トルク変動を少なくすることができる。以下これについて更に説明する。
図16の45度、135度、225度、315度方向の第2、第4、第6、第8の各パターンにおいて、電磁力は、ベクトル合成されるため、合成された電磁力が強くなり、トルク変動やコギングの発生原因となる。よって、45度、135度、225度、315度方向の第2、第4、第6、第8の各パターンにおいて、スイッチ手段を断続制御し、PWM制御により電磁力を調整することが望ましい。
図16に図6の45度、135度、225度、315度方向の第2、第4、第6、第8の各パターンにおいて、図6〜図8に示すスイッチ手段61a1〜61a4、61b5〜61b8を断続制御した波形図を示す。
図8及び図16において、第1パターンではスイッチ手段61a1、61a4がONしデューティ比100%でコイルに通電される。第2パターンではスイッチ手段61a1、61a4、61b5、61b8が断続制御されデューティ比が88%程度に低下するようコイル部分の合成電磁力が調整されている。第4、第6、第8の各パターンにおいても同様である。
この断続制御は、スイッチ手段のPWM制御によってコイルの電磁力を所定量弱くするものである。たとえば45度方向の場合、第1鉄心部41a、第3鉄心部41cよりなる組と41b、41dからなる組の双方に通電し、両方を合成した電磁力が働くので、そのままでは、どちらか一方に通電した場合よりもルート2倍磁力が強くなる。
これに対し、図16に示すようにロータ回転角度が、45度の場合、図6のスイッチ手段61a1、61a4、61b5、61b8をPWM制御で断続することによって磁力を調整し磁力が過大となる事を防ぐとことができる。その結果、転動ロータ2に作用する磁力の強さが、回転角度が変わっても均一化され、回転するときのコギング又はトルク変動を少なくすることができる。
なお、図13〜図15に示した回路構成では、制御装置6は、転動ロータ2が45度の位置と135度の位置と225度の位置と315度の位置にあるときに、通電電流を断続する。具体的には、一方向多方向コイルの直列体を構成するコイル部分(421a、421cc)、(421b、421dd)、(421aa、421c)、(421bb、421d)のいずれか一対に同時に通電し、かつ通電電流を断続する。
(他の実施形態)
上記の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に、特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
上記実施例では、ステータの個数が4つ(2組)の場合について記載したが、対向するステータが偶数個であればよく、たとえばステータの個数が6つ(3組)などでも良い。また、上記実施例では、左回りの制御の場合を記載したが、制御の順番を逆にすれば右回りも勿論可能であるし、作動の途中で反転の必要性が生じればパターンを戻る制御を行って反転させても良い。
また、転動ロータを回転させるために電磁力を使用したが、超音波モータのように超音波の進行波を転動ロータと固定子側のハウジングに取り付けた超音波振動部材との接触部に作用させて、転動ロータを回転させることもできる。
α 偏心量
7a〜7c 穴
2 転動ロータ
21 摺動部
1b 内周部
1 ハウジング
8a〜8c 突起部
1a ねじ部
3 センターシャフト

Claims (13)

  1. 内部に円形の内周部(1b)を有するハウジング(1)と、
    前記ハウジング(1)の側である外部から回転力を受けて前記内周部(1b)の周りを自転しながら公転し、前記内周部(1b)に対して所定の偏心量(α)を維持しながら転動し、複数の穴(7a〜7c)が中央部に形成された転動ロータ(2)と、
    前記転動ロータ(2)に連結され前記ハウジング(1)から突出したセンターシャフト(3)と、
    前記センターシャフト(3)に結合されて前記穴(7a〜7c)に夫々挿入され、前記転動ロータ(2)が回転するときの前記転動ロータ(2)の自転運動を取り出す複数の突起部(8a〜8c)と、を備え、
    前記センターシャフト(3)は、前記複数の突起部(8a〜8c)に連結され、前記ハウジング(1)に形成されたねじ部(1a)と噛みあい、前記複数の突起部(8a〜8c)の回転運動により直進運動することを特徴とする転動直進変換装置。
  2. 前記穴(7a〜7c)の直径は、前記突起部(8a〜8c)の断面円の直径よりも前記偏心量(α)に相当する分だけ大きいことを特徴とする請求項1に記載の転動直進変換装置。
  3. 前記転動ロータ(2)は、前記内周部(1b)に接して転動するフランジ部(2a)と、前記フランジ部(2a)から軸方向に延在し前記外部から回転力を受ける円柱部(23)と、を備え、
    前記穴(7a〜7c)は、前記円柱部(23)の軸方向に沿って前記円柱部(23)の中に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の転動直進変換装置。
  4. 更に、前記転動ロータ(2)の周囲に配置された複数のコイル(42)を備え、
    前記転動ロータ(2)は、前記外部からの回転力となる前記コイル(42)からの電磁力を受けて転動することを特徴とする請求項3に記載の転動直進変換装置。
  5. 更に、前記転動ロータ(2)には永久磁石(24)が設けられ、
    前記永久磁石(24)が、前記コイル(42)からの吸引力及び反発力の少なくともいずれか一方の電磁力を受けて前記転動ロータ(2)が転動することを特徴とする請求項4に記載の転動直進変換装置。
  6. 前記コイル(42)が発生する磁束により、前記永久磁石(24)に吸引力と反発力との両方の電磁力を生じさせて前記転動ロータ(2)を回転させることを特徴とする請求項5に記載の転動直進変換装置。
  7. 前記円柱部(23)に設けられ前記円柱部(23)の径方向に対向する一対の前記コイル(42)が発生する磁束により前記永久磁石(24)に吸引力と反発力との両方の電磁力を生じさせて前記転動ロータ(2)を回転させることを特徴とする請求項6に記載の転動直進変換装置。
  8. 更に、前記コイル(42)に通電して励磁するスイッチ回路(61a、61b、61aa、61bb)を持つ制御装置(6)を備え、
    前記コイル(42)は、複数の鉄心(41)に巻回されて環状のステータ(4)を構成し、
    前記転動ロータ(2)の前記円柱部(23)は、前記ステータ(4)の内周側を転動し、
    前記永久磁石(24)は、前記ステータ(4)に対向する面にN極又はS極を有し、前記スイッチ回路(61a、61b、61aa、61bb)によって複数の前記コイル(42)が順次通電され前記N極又は前記S極を吸引及び反発させることにより前記転動ロータ(2)を回転させることを特徴とする請求項7に記載の転動直進変換装置。
  9. 更に前記コイル(42)は、互いに180度離れた一対の第1コイル部分(42a、42c)と、これらの第1コイル部分(42a、42c)と夫々90度離れた第2コイル部分(42b、42d)とを有し、
    前記制御装置(6)は、一対の前記第1コイル部分(42a、42c)に通電すると共に、90度離れた前記第2コイル部分(42b、42d)のいずれかへも通電し、前記コイル(42)の電磁力の合成方向に電磁力が発生するように制御を行うことを特徴とする請求項8に記載の転動直進変換装置。
  10. 更に、前記コイル(42)と前記転動ロータ(2)との間に位置し、非磁性体よりなるキャン(5)を備え、前記キャン(5)により、前記コイル(42)と前記転動ロータ(2)とを空間的に隔離しながら磁気的につながった構成とすることを特徴とする請求項9に記載の転動直進変換装置。
  11. 前記第1コイル部分(42a、42c)の夫々と、前記第2コイル部分(42b、42d)の夫々とは直列に接続されて一対の前記コイル(42)の直列体を構成しており、
    前記コイル(42)の直列体の夫々に対して、前記制御装置(6)の第1正逆転スイッチ回路(61a)、及び第2正逆転スイッチ回路(61b)は電流を反転させて流すことを特徴とする請求項10に記載の転動直進変換装置。
  12. 前記制御装置(6)は、前記転動ロータ(2)が45度の位置と135度の位置と225度の位置と315度の位置にあるときに、前記制御装置(6)は、前記第1コイル部分(42a、42c)と、前記第2コイル部分(42b、42d)に同時に通電し、かつ通電電流を断続することを特徴とする請求項9ないし11のいずれか一項に記載の転動直進変換装置。
  13. 複数の前記コイル(42)は、前記転動ロータ(2)の周囲に夫々90度離れて、0度の位置に配置された0度コイル部分(421a、421aa)と、90度の位置に配置された90度コイル部分(421b、421bb)と、180度の位置に配置された180度コイル部分(421c、421cc)と、270度の位置に配置された270度コイル部分(421d、421dd)とを有し、
    夫々の箇所の前記コイル(42)は、前記転動ロータ(2)に対して一方向に磁束を流す一方向コイル部分(421a、421b、421c、421d)と、前記一方向とは反対方向の他方向に磁束を流す他方向コイル部分(421aa、421bb、421cc、421dd)とを有し、
    前記一方向コイル部分(421a、421b、421c、421d)のいずれかと夫々対向する前記他方向コイル部分(421cc、421dd、421aa、421bb)のいずれかとは互いに直列に接続されて4個の一方向多方向コイルの直列体(421a、421cc)、(421b、421dd)、(421aa、421c)、(421bb、421d)を構成しており、
    夫々の前記一方向多方向コイルの直列体(421a、421cc)、(421b、421dd)、(421aa、421c)、(421bb、421d)のいずれかに対して前記制御装置(6)は、選択的に電流を流すことを特徴とする請求項8に記載の転動直進変換装置。
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