JP2016075817A - 画像取得装置、画像取得方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】凹凸やうねりを有する被写体に対して、光軸方向における被写体の断面像を高速且つ確実に取得する。
【解決手段】被写体を複数の区画に分け、各区画に対して光軸方向の撮像範囲内で光軸方向の焦点位置を変えながら撮像手段で被写体を複数回撮像することにより、前記被写体内の複数のレイヤーの画像を取得する画像取得装置であって、被写体の複数の検出位置について光軸方向の合焦位置をそれぞれ検出する検出手段と、検出された複数の検出位置における合焦位置からフォーカスマップを作成する作成手段と、作成されたフォーカスマップから、注目区画において合焦位置が位置する光軸方向の範囲を算出する算出手段と、光軸方向の撮像範囲の基準となる基準撮像範囲を設定する設定手段と、設定された基準撮像範囲と算出された合焦位置の範囲とに基づいて、光軸方向の撮像範囲を区画ごとに決定する決定手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、顕微鏡等の画像取得装置、画像取得方法及びプログラムに関する。
近年、病理診断や臨床研究等の分野において、人から摘出した組織片等の病理標本の顕微鏡像をデジタル画像として取得することで、データ管理の効率化や遠隔診断を測るバーチャル・スライド・システムが注目されている。このシステムの被写体である病理標本は、数μm〜数十μm程度に薄くスライスされた組織片をスライドグラスとカバーグラスで挟み、封入剤により固定して作製されるスライドである。
一方で、病理観察用顕微鏡の対物レンズは高解像が要求されており、高NA(Numerical Aperture)側に設計するとレンズの被写界深度が浅くなってしまうことが懸念される。病理観察用顕微鏡で一般に用いられる対物レンズの被写界深度は、0.5〜1μm程度と組織片の厚みに比べて小さい。そのため、組織片の厚み範囲全域の画像を取得したい場合、光軸方向における対物レンズの焦点と被写体との相対位置を変更しながら撮像を繰り返して断面像を取得する。
また、被写体である組織片は表面に凹凸やうねりを有していることから、光軸方向における撮像開始位置を常に変更しながら撮像を行う必要がある。
それを実現する手段として、特許文献1に記載の顕微鏡では、標本の表面位置を推定し、その表面位置を基準として所定範囲にわたって標本からの光を検出する光検出部を備えている。これにより、標本の凹凸やうねりに対応して標本の断面像を取得することができる。
特許文献2に記載の顕微鏡では、被検物の像の合焦曲面の傾きに応じて撮像素子の撮像面が合焦面に近づくように撮像素子を移動する移動機構を備えている。これにより、被検物の凹凸やうねりに対応して被検物の合焦画像を取得することができる。
特開2012−203048号公報 特開2012−108476号公報
しかしながら、画像取得の高速化に向けて病理観察用顕微鏡の対物レンズを広画角にする方法が考えられるが、それにより、被写体である組織片の凹凸やうねりの影響がより顕著になる。そのため、被写体の厚み範囲全域において必要な画像情報が欠落したり、被写体の合焦画像が取得できないという問題が生じることが懸念される。
その解決方法として、光軸方向における被写体の断面像の取得範囲を常に変更しながら撮像する方法が考えられる。しかし、特許文献1、及び2に記載の顕微鏡は、いずれも被写体の厚み情報を考慮しておらず、被写体の厚さ範囲全域に対して必要な合焦画像を確実に取得するのが困難である。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、凹凸やうねりを有する被写体に対して、光軸方向における被写体の断面像を高速且つ確実に取得することのできる画像取得装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
被写体を複数の区画に分け、各区画に対して光軸方向の撮像範囲内で光軸方向の焦点位置を変えながら撮像手段で被写体を複数回撮像することにより、前記被写体内の複数のレイヤーの画像を取得する画像取得装置であって、
被写体の複数の検出位置について光軸方向の合焦位置をそれぞれ検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された複数の検出位置における合焦位置からフォーカスマップを作成する作成手段と、
前記作成手段により作成されたフォーカスマップから、注目区画において合焦位置が位置する光軸方向の範囲を算出する算出手段と、
光軸方向の撮像範囲の基準となる基準撮像範囲を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された基準撮像範囲と、前記算出手段により算出された合焦位置の範囲とに基づいて、光軸方向の撮像範囲を区画ごとに決定する決定手段と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、凹凸やうねりを有する被写体に対して、光軸方向における被写体の断面像を高速且つ確実に取得することのできる画像取得装置を提供することが可能となる。
実施例1の画像取得装置のシステム構成を示す概略図 実施例1における画像取得プロセスを示すフローチャート図 実施例1におけるXY存在範囲の算出方法を示す概略図 実施例1における合焦位置を検出するXY位置の算出方法を示す概略図 実施例1における合焦位置の検出方法を示す概略図 実施例1における合焦位置の算出方法を示す概略図 実施例1におけるフォーカスマップの算出方法を示す概略図 実施例1におけるZスタック範囲の算出方法を示す概略図 実施例1におけるZスタック範囲の変更方法を示す概略図 実施例2の画像取得装置のシステム構成を示す概略図 実施例2における画像取得プロセスを示すフローチャート図 実施例2における組織片の厚さの算出方法を示す概略図 実施例3における画像取得プロセスを示すフローチャート図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
以下に、実施例1について説明する。
(装置構成について)
図1は、本実施例の画像取得装置1のシステム構成を示す概略図である。
本実施例の画像取得装置1は、被写体を複数の区画に分け、各区画に対して光軸方向の撮像範囲内で光軸方向の焦点位置を変えながら撮像手段で被写体を複数回撮像することにより、被写体内の複数のレイヤーの画像を取得する装置である。
画像取得装置1は、撮像装置100、広域撮像装置200、制御部300、撮像範囲算出部400、画像処理部5、画像保存部6、画像表示部7を有している。
撮像装置100は、細胞や組織片等を封入したスライド(以下、試料)8の拡大像を撮
像するための装置であり、撮像装置100としては、いわゆるデジタル顕微鏡やバーチャルスライドスキャナを例示することができる。また、試料8には、図5に示すように、撮像対象となる被写体としての組織片801と、スライドグラス802と、カバーグラス803と、組織片801を固定する封入剤804が含まれる。
広域撮像装置200は、試料8の全体像を撮像するための装置であり、取得した画像は、サムネイル画像の作成や、後述する小区画901の位置算出のために用いられる。
制御部300は、画像取得装置1における様々な処理に対しての制御を行う。制御部300は、具体的には、CPUやメモリ、記憶デバイスを備えたコンピュータで構成されており、記憶されたプログラムをCPUが実行、処理することにより、画像取得装置1が制御される。
撮像範囲算出部400は、撮像装置100、及び広域撮像装置200により撮像された試料8の画像情報に基づき、撮像位置、及び撮像枚数を決定する処理を行う。
画像処理部5は、撮像装置100により撮像された画像のデジタル補正や、画像合成等を行う。デジタル補正については、取得した分光透過率に基づく色調補正やガンマ補正、ノイズ処理等の方法が考えられる。
画像保存部6は、撮像装置100により撮像された画像データの保存、蓄積を行うものであり、画像保存部6としては、ハードディスク等の記憶装置を用いることができる。画像表示部7は、画像保存部6に保存された画像を出力し、表示、閲覧を行うためのもので、本実施例では画像表示部7としてディスプレイを例示している。
撮像装置100は、ステージ101、照明部102、対物レンズ103、撮像部104を有する。尚、本実施例では、図1に示すように、対物レンズ103の光軸方向に対して直交する方向をXY方向とし、対物レンズ103の光軸方向をZ方向として説明する。また、撮像装置100は、Z方向にステージ101をステップ移動させながら、撮像部104により、試料8の存在範囲全域における試料8の断面像を撮像する。本実施例では、この撮像方法をZスタックという。
ステージ101は、試料8の保持、及び試料8の位置制御を行う機構を有しており、試料8をXY方向、及びZ方向に移動させることができる。尚、ステージ101として、本実施例では、ボールねじやピエゾ等を用いた駆動機構を使用する。
照明部102は、試料8を照明するための光源、及び試料8に光を集光するための光学系を有する。尚、照明部102の光源として、本実施例では、ハロゲンランプやLED(Light Emitting Diode)等を使用する。
対物レンズ103は、照明部102により照射されて試料8を透過した光を撮像部104に含まれる撮像素子の受光面上に結像させる。尚、対物レンズ103として、本実施例では、物体側の視野サイズ1mm以上で且つ被写界深度0.5μm相当のものを使用する。
撮像部104は、光電変換を行う撮像素子や、電気信号の入出力を行う伝送ケーブル等を有する。撮像素子では、対物レンズ103を介して受光した光を光電変換することにより、試料8の画像のデータを電気信号として出力する。尚、撮像素子として、本実施例では、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等といったイメージセンサを使用する。
広域撮像装置200は、広域撮像部201、及び試料載置部202を有する。広域撮像部201は、試料8の全体像の撮像を行う。試料載置部202は、試料8を載置するための台である。具体的に、広域撮像部201は、撮像素子やレンズ等から成るカメラと、載置された試料8を照明する照明部を有する。尚、試料8の照明方法として、本実施例では
、レンズの周囲に設けられるリング照明を用いた暗視野照明を行う。また、広域撮像部201の撮像範囲内に試料8の全体が収まるように、広域撮像部201、及び試料載置部202の位置が調整されている。
制御部300は、制御統括部301、広域撮像制御部302、ステージ制御部303、照明制御部304、撮像制御部305を有する。
制御統括部301は、画像取得装置1の装置全体における各制御部を統合して制御する部分であり、各制御部の駆動タイミング等は制御統括部301により制御される。
広域撮像制御部302は、広域撮像部201に含まれる照明部や撮像素子の露出に関するON/OFF制御を行う。また、広域撮像部201により撮像された試料8の画像情報を、後述するXY存在範囲算出部410に伝送する役割を担う。
ステージ制御部303は、制御統括部301から入力されたステージ101の目標移動量や位置情報に基づき、ステージ101をXY方向、及びZ方向に移動させて、試料8の位置制御を行う。
照明制御部304は、照明部102の光源のON/OFF制御や、絞り調整やカラーフィルタの交換等といった照明部102の全体を制御する。
撮像制御部305は、撮像部104に含まれる撮像素子の露出に関するON/OFF制御や、撮像部104により撮像された試料8の画像情報を画像保存部6に伝送する役割を担う。尚、ステージ制御部303、照明制御部304、撮像制御部305は、それぞれ制御統括部301により、ステップ移動、及び撮像のタイミングが合うように制御される。
撮像範囲算出部400は、XY存在範囲算出部410と、Z撮像範囲算出部420を有する。また、Z撮像範囲算出部420は、合焦位置算出部421と、フォーカスマップ算出部422と、Zスタック範囲算出部423を有する。
XY存在範囲算出部410は、広域撮像制御部302により伝送された試料8の画像情報に基づき、XY方向における試料8の存在範囲を算出する。詳細については後述するが、XY方向において試料8内で組織片801が存在する範囲を推定し、その範囲を存在範囲として算出する。
また、XY存在範囲算出部410は、算出されたXY方向における組織片801の存在範囲を複数の小区画901に分割する処理を行う。1つの小区画901は、撮像装置100のXY方向における撮像範囲903に対応している。撮像装置100のXY方向の撮像範囲903に対して、組織片801は広範囲に存在するために、組織片801の全体を撮像するには、組織片801の存在範囲を複数の小区画901に分割して撮像し、それらの画像を合成する処理が施される。
各小区画901におけるXY位置情報については、XY存在範囲算出部410から制御統括部301に伝送される。制御統括部301では、各小区画901のXY位置情報に基づき、ステージ101の駆動ステップ量や移動座標を算出し、ステージ制御部303に出力する。
合焦位置算出部421は、画像保存部6に蓄積された試料8の画像情報と、ステージ101のXYZ方向に関する位置情報を対応付けて演算処理を施すことにより、組織片801のZ位置、すなわち組織片801に対する合焦位置を算出する。詳細については後述するが、算出された合焦位置は、ステージ101のXY位置情報と関連付けてフォーカスマップ算出部422へと伝送される。
フォーカスマップ算出部422は、合焦位置算出部421から伝送された試料8のXY位置、及び合焦位置情報に基づき、組織片801に対する合焦位置情報を3次元上にプロットしたフォーカスマップ904を算出して作成する。また、フォーカスマップ算出部4
22は、算出されたフォーカスマップ904の位置情報に基づき、各小区画901におけるフォーカスマップ904のZ位置の変化量(注目区画において合焦位置が位置する光軸方向の範囲)を算出する。フォーカスマップ904、及びフォーカスマップ904のZ位置の変化量の算出方法等の詳細については後述する。算出されたフォーカスマップ904に基づくZ位置情報、及びフォーカスマップ904のZ位置の変化量は、それぞれ対応する小区画901のXY位置情報と合わせて、Zスタック範囲算出部423に伝送される。
Zスタック範囲算出部423は、入力され設定された基準となるZスタック範囲905の情報と、フォーカスマップ算出部422から入力された情報に基づき、各小区画(注目区画)901におけるZスタック範囲(光軸方向の撮像範囲)を算出する。基準となるZスタック範囲(基準撮像範囲)905の情報に関して、本実施例では、試料8の組織片801の厚さ情報を用いている。
尚、組織片801の厚さ情報を入力する手段としては、以下の2つの方法を例示できる。それは、事前に測定、検出し予め既知である厚さ情報をユーザにより入力する方法(実施例1)と、画像取得装置1の装置内で組織片801の厚さ情報を検出する方法(実施例2)であり、詳細については後述する。
(装置プロセスについて)
図2は、本実施例の画像取得装置1による画像取得プロセスを示すフローチャート図である。
図2のステップS101では、試料8に対して広域撮像が行われる。まず、ユーザにより、試料8が試料載置部202に設置される。載置の際に試料8のXY位置を試料載置部202に対して位置決めできるように突き当て部分が設けられている。また、ユーザによる手作業ではなく、試料8を収納しているカセットから自動ハンド等により試料8を搬送し、載置する方法も考えられる。図1では試料載置部202に試料8を載置した状態を示しているが、ステージ101の可動範囲を広げ、ステージ101上に試料8を載置した状態で広域撮像を行っても構わない。試料8の載置後に、広域撮像部201により、試料8全体が撮像される。
撮像終了した試料8は試料載置部202から回収され、次にステージ101への載置、及び固定が行われる。試料載置部202のときと同様に、ステージ101上で試料8は位置決めされる。また、ステージ101の移動時に試料8の位置ずれを抑止するために、メカ機構やバキューム等により試料8が固定される。
試料8をステージ101上に載置して撮像部104による撮像が開始されるまでの間に、図2のステップS102、S103が並列処理される。ステップS102では、XY存在範囲算出部410により、ステップS101で撮像された試料8の全体画像情報に基づき、XY方向における組織片801の存在範囲が算出される。また、算出された組織片801の存在範囲を撮像範囲として処理し、組織片801の存在範囲を複数の小区画901に分割する処理がこのステップで実行される。詳細については後述する。
図2のステップS103では、ステップS102で算出された小区画901の位置情報に基づき、XY存在範囲算出部410により、組織片801に対する合焦位置を検出するときのXY位置(検出位置)902が算出される。詳細については後述するが、後のステップS108で算出されるフォーカスマップ904の精度を上げるためにも、多くのXY位置902において合焦位置検出を行うのが望ましい。また、後述する実施例2において、組織片801の厚さを検出する場合に関しても、このステップS103で組織片801の厚さを検出するときのXY位置が算出される。
図2のステップS104では、ステップS103で算出された合焦位置を検出するときのXY位置902と、撮像装置100のXY方向の撮像範囲903を一致させるようにス
テージ101の制御が行われる。
図2のステップS105では、撮像部104により試料8の画像が撮像される。組織に対する合焦位置の検出方法として、本実施例では、あるXY位置に対して異なる複数のZ位置の画像を取得し、それらの画像情報から合焦位置を推定する方法を用いる。詳細については後述するが、ステージ101をステージ制御部303によりZ方向に一定量ずつステップ移動するように制御し、移動と撮像を繰り返して画像の取得を行う。
ところで、組織片801を試料8内に封入する封入剤804の厚さは数十〜数百μmであり、それに対して組織片801の厚みは4〜8μm程度と非常に範囲が狭く、組織片801のZ位置検出に時間がかかってしまう。一方で、試料8内のスライドグラス802の厚み誤差も0.3mm程度と組織片801に対して非常に大きく、サンプル毎に組織片801のZ位置が大きく異なってしまい、やはりZ位置検出に時間がかかってしまう。そのため、例えば、試料8に含まれるスライドグラス802やカバーグラス803のZ位置をレーザ変位計等で別途計測する方法を用いるとよい。その場合、計測結果に基づきステージ101のZ位置を制御し、スライドグラス802の表面やカバーグラス803の裏面のZ位置に撮像部104のZ方向における撮像範囲を合わせる方法が考えられる。それにより、組織片801のZ位置検出の時間を短縮することができる。
図2のステップS106では、合焦位置算出部421により、ステップS105で撮像された画像情報に基づき、組織片801のZ位置を合焦位置として算出される。合焦位置の算出方法の詳細については後述するが、撮像された複数の画像のコントラストの評価値から合焦位置を算出する。
図2のステップS107では、組織片801に対する合焦位置を検出する次のXY位置902に移動するかどうかの判断が行われる。次のXY位置902が存在する場合、図2のステップS104に戻り、ステージ101の位置制御が行われる。指定した全てのXY位置902で組織片801に対する合焦位置の検出が終了した場合、図2のステップS108に移る。また、ステップS108、及びステップS109の処理と並列してステップS110のステージ101の位置制御を行っても構わない。
組織片801のZ位置の検出方法として、ステージ101をZ方向にステップ移動して撮像を行う方法を述べたが、それに限定されるものではない。例えば、図1の撮像装置100において、あるXY位置に対して異なる複数のZ位置を同時に撮像できるような構成にすれば、ステージ101のZ方向におけるステップ移動は不要になる。その方法として、例えば、対物レンズ103上の光路をハーフミラーやビームスプリッタ等により複数に分割し、それぞれの光路で異なるZ位置に対して結像するように複数の撮像部104を配置する方法が考えられる。また、その構成を利用し、異なるZ位置を撮像する複数の撮像素子の画像を比較することで、撮像するXY位置に対して常に組織片801のZ位置、すなわち合焦位置がどこに存在するか推定することができる。これにより、例えば、試料8をXY方向にスキャン撮像し、同時に組織片801のZ位置を追いながらステージ101のZ位置を補正することで、組織片801のZ位置の検出精度は下がってしまう可能性はあるが、高速に検出することができる。
図2のステップS108では、フォーカスマップ算出部422により、ステップS106で算出された組織片801に対する合焦位置情報に基づき、フォーカスマップ904が算出される。詳細については後述するが、図2のステップS102で算出された複数の箇所における各小区画901に対して合焦位置が算出され、それをマッピングすることで、組織片801の全体に対してフォーカスマップ904が算出される。また、同時にステップS108では、各小区画901におけるフォーカスマップ904のZ位置の変化量が算出される。これについても詳細については後述する。
図2のステップS109では、Zスタック範囲算出部423により、各小区画901におけるZスタック範囲が算出される。詳細については後述するが、本実施例では、ユーザによる入力値、又は組織片801の厚さ情報が、制御統括部301を介してZスタック範囲算出部423に、基準となるZスタック範囲905として入力され設定される。一方で、実施例2においては、合焦位置算出部421で算出された組織片801の厚さ情報が基準となるZスタック範囲905として入力される。この基準となるZスタック範囲905と、フォーカスマップ算出部422により伝送されたフォーカスマップ904のZ位置の変化量に基づき、各小区画901におけるZスタック範囲が算出される。
図2のステップS110では、撮像対象となる小区画901におけるXY位置情報、及びフォーカスマップ904の情報に基づき、ステージ101の位置制御が行われる。撮像対象となる小区画901のXY位置、及び合焦位置が撮像装置100の撮像範囲903と一致するようにステージ101はステージ制御部303により位置制御される。
図2のステップS111では、撮像対象となる小区画901におけるZスタック範囲情報に基づき、ステージ101をZ方向に一定量ずつステップ移動しながら撮像部104による撮像が行われる。
撮像終了後に図2のステップS112では、次の小区画901に移動するかどうかの判断が行われる。次の小区画901が存在する場合、図2のステップS110に戻り、次の小区画901に対してステージ101が位置制御される。全ての小区画901での撮像が終了した場合、その試料8の撮像が終了になり、次の試料8が存在する場合には試料8が交換されて次の試料8の処理に移る。
(XY存在範囲の算出方法について)
図3は、本実施例の画像取得装置1におけるXY存在範囲の算出方法を示す概略図である。図3は、試料8の組織片801を複数の小区画901に分割した様子を示す。
まず、広域撮像部201により、試料8の全体像が撮像される。撮像した画像に基づいて、XY存在範囲算出部410により、XY方向における組織片801の存在範囲が算出される。
XY方向における組織片801の存在範囲の算出方法として、本実施例では、次のような方法を採用している。それは、試料8の画像情報のコントラストの評価値に基づくもので、コントラストの高い範囲を組織片801の存在範囲として決定するものである。高コントラスト範囲の特定方法としては、試料8の画像情報に対して2値化処理を行い判別する。試料8内の細胞や組織片等は周囲の封入剤804と区別するために、染色されているのが一般的である。そのため、高コントラスト範囲を組織片801の存在範囲とすることができる。稀に、試料8にゴミや埃等が付着しており、それを組織片の存在範囲として特定してしまうことが考えられるが、そのような場合には、試料8の全体像の画像情報からゴミや埃のエッジ部分を抽出し、それを撮像対象としないプログラムを施すとよい。
次に、算出したXY方向における組織片801の存在範囲情報に基づき、XY存在範囲算出部410により、組織片801の存在範囲が複数の小区画901に分割される。組織片801の存在範囲を複数の小区画901に分割する処理については、ステージ101の位置決め精度や、隣接画像同士をスティッチングして画像合成することを考慮して、隣接画像間に重複領域を設けるのが望ましい。
(合焦位置を検出するXY位置の算出方法について)
図4は、本実施例の画像取得装置1における合焦位置を検出するXY位置の算出方法を示す概略図である。図4(a)、図4(b)は、組織片801に対する合焦位置を検出するXY位置902をそれぞれ示している。どちらの場合も、算出した小区画901の位置
情報に基づいて、合焦位置を検出するXY位置902を算出している。
図4(a)は、分割した各小区画901における中心位置を、合焦位置を検出するXY位置902としており、図4(b)は、分割した各小区画901における格子状の交点を、合焦位置を検出するXY位置902としている。
ここで、XY位置902は、図4(a)、図4(b)のような2パターンに限定されるものではない。XY位置902は、XY方向における組織片801の存在範囲上に、少なくとも1箇所設けられるものであればよいが、より多くの小区画901の位置で合焦位置を検出した方が、後述するフォーカスマップ904の高精度化に繋がる。しかし、時間短縮のために、複数の小区画901のうち所定間隔毎に位置する小区画901に対して、組織片801に対する合焦位置を検出するものであるとよい。図4(a)、図4(b)の場合は、小区画901を1つおきに間引いて合焦位置のXY位置902を決定している。
また、合焦位置の検出に用いる撮像部104の撮像素子の画素数として、多い方が精度の観点より良いが、後述する合焦位置の演算時に時間がかかってしまうために、必要最小限に抑えるのが望ましい。その方法として、合焦位置の演算時に対象となる画素を選択するか、或いは、合焦位置の検出時において、ROI(Region Of Interest)撮像により画素を指定して撮像する方法等が考えられる。
(合焦位置の検出、及び算出方法について)
図5は、本実施例の画像取得装置1における合焦位置の検出方法を示す概略図である。図4で算出された合焦位置を検出するXY位置902に基づき、合焦位置の検出を行う。図5に示すように、一般的に組織片801の厚さに対して撮像装置100のZ方向における撮像範囲903、すなわち被写界深度は狭い。そのため、撮像装置100により、それぞれ異なる複数のZ位置を撮像して、それらの画像のコントラストの評価値に基づき、組織片801のZ位置を算出し、その位置を組織片801に対する合焦位置とする方法を用いる。尚、複数のZ位置を撮像する際のZ方向の撮像範囲903の間隔に関しては、組織片801の厚さよりも小さく設定しておくのが望ましい。想定する組織片801の厚さが4〜8μm程度であるために、ステージ101のZ方向におけるステップ量はそれ以下に設定される。
図6は、本実施例の画像取得装置1における合焦位置の算出方法を示す概略図である。組織片801に対する合焦位置の算出方法として、具体的には、合焦位置算出部421により、試料8を撮像した画像のコントラストの評価値を用いて合焦位置を推定する。
本実施例では、図6に示すように、それぞれ異なる複数のZ位置で撮像された各画像のコントラストの評価値を補間することで、Z方向に対する位置、並びにコントラストの評価値を2軸とした評価関数を作成して推定する。図6では、ステージ101に対するZ位置であるZA、ZB、及びZCの3箇所で撮像した画像から算出する例を示している。この場合、作成した評価関数の最大値、或いは、予め設定した閾値以上の範囲を組織片801に対する合焦位置として求めることができる。尚、本実施例では、コントラストの評価値として画像情報の輝度の分散値を用いるが、それに限定されるものではなく、例えば、ブレナー関数による画像の微分値を用いる方法も考えられる。
また、算出したコントラストの評価関数から最大値が算出できない等、組織片801に対する合焦位置が算出できない場合が考えられる。その場合、例えば、ステージ101のZ方向におけるステップ量を小さくして再検出を行うか、或いは隣接するXY位置に対して検出を行う等の方法が考えられる。
尚、後述する実施例2において、組織片801の厚さの検出、及び算出に関しても、同様の方法で求めることができる。
(フォーカスマップの算出方法について)
図7は、本実施例の画像取得装置1におけるフォーカスマップの算出方法を示す概略図である。図6で算出された組織片801に対する合焦位置情報に基づき、フォーカスマップ算出部422により、組織片801の全体における合焦位置を示すフォーカスマップ904が算出される。
図3では組織片801と小区画901の位置関係を2次元的に示したが、図7(a)では、組織片801と小区画901の位置関係を3次元的に示している。また、図7(b)は、合焦位置を検出するXY位置P1〜P12に対して算出した合焦位置Z1〜Z12を、小区画901が示された3次元上にプロットし、それらを補間したフォーカスマップ904を示す概略図である。図7(b)の場合、合焦位置を検出するXY位置902を各小区画における格子状の交点上に設けているが、それに限定されるものではない。
図7(c)は、算出したフォーカスマップ904に基づき、注目する小区画901Aに対応するフォーカスマップ904Aを示した概略図である。合焦位置を直接検出していないXY位置P45、P47、P48における合焦位置Z45、Z47、Z48に関しては、隣接するXY位置における合焦位置情報を補間して算出される。
このようにして、フォーカスマップ904の位置情報により、各小区画901における合焦位置を求めることができる。
(Zスタック範囲の算出方法について)
図8は、本実施例の画像取得装置1におけるZスタック範囲の算出方法を示す概略図である。図7で算出された各小区画901に対するフォーカスマップ904の位置情報に基づき、Zスタック範囲算出部423により、各小区画901におけるZスタック範囲が算出され決定される。図8では、図7(c)において注目する小区画901Aに対応するフォーカスマップ904Aのみを示しており、また、フォーカスマップ904Aの範囲内で、Z位置の最大値を合焦位置Z48で示し、Z位置の最小値を合焦位置Z4で示している。この合焦位置Z48、Z4間におけるZ位置の差ΔZ(フォーカスマップ904のZ位置の変化量)を算出することにより、Zスタック範囲の変化量を算出することができる。
撮像装置100の被写界深度は、対物レンズ103の性能で決まっていることから、算出されたZ位置の差ΔZと被写界深度情報に基づき、Zスタックに必要な撮像枚数の変化量を算出することができる。また、基準となるZスタック範囲905は組織片801の厚さ情報から既に決定しているため、各小区画901におけるフォーカスマップ904のZ位置の変化量に応じて、Zスタックに必要な撮像枚数(撮像する回数)を変更すれば良い。
これにより、各小区画901に対してZスタックに必要な撮像枚数を決定することができるため、より最適、且つ精度良く組織片801のZスタック画像(Zスタックで撮像された複数層の画像)を撮像することができる。
図9は、本実施例の画像取得装置1におけるZスタック範囲の変更方法を示す概略図である。図9(a)は、各小区画901において、Zスタック範囲を変えずに撮像する様子を示しており、従来例に対応する。一方で、図9(b)は、各小区画901において、フォーカスマップ904のZ位置の変化量に応じてZスタック範囲を変更しており、本実施例に対応する。
組織片801のうねり量が大きくなると、図9(a)の場合では、Zスタック範囲が常に一定であるため、撮像できない組織片801の範囲が存在してしまう。一方で、図9(b)の場合では、フォーカスマップ904のZ位置の差ΔZに基づき、Zスタックに必要な撮像枚数を変更しているため、Z方向における組織片801の存在範囲を全て撮像することができる。
ここで、図9についてさらに詳しく説明する。
図9では、撮像範囲903が1つの層として示され、基準となるZスタック範囲905が、Z方向に関して、撮像範囲903の層を5つ重ね合わせた5層分の範囲として示されている。そして、図9(b)では、基準となるZスタック範囲905の5層の上側に、Z位置の差ΔZに対応して撮像範囲903の層が3層分、追加された状態が示されている。
このように、図9(b)では、Z位置の差ΔZに対応して、Zスタック範囲を5層から8層に変更することにより、Z方向における組織片801の存在範囲を全て撮像することができる。
尚、図9(a)、図9(b)のどちらの場合も、組織片801の表面における合焦位置を検出し、検出した合焦位置に基づきフォーカスマップ904を算出しているが、合焦位置の検出は組織片801の表面に限るものではない。すなわち、フォーカスマップ904は、組織片801に対する合焦位置を示すものであれば良い。
例えば、組織片801のZ方向の中心領域において、組織片801に対する合焦位置を検出するものであってもよい。このような場合には、Z位置の差ΔZに対応する撮像範囲903の層に対して、基準となるZスタック範囲905に対応する層が上下に分かれてそれぞれ追加されるものであるとよい。例えば、基準となるZスタック範囲905の層を6層とすると、その半分の3層が、Z位置の差ΔZに対応する撮像範囲903の層に対して上下にそれぞれ追加されるとよい。
また、基準となるZスタック範囲905は、組織片801の厚さ情報に対して所定の係数を乗じて決定されるものであってもよい。
以上説明したように、本実施例では、基準となるZスタック範囲905と、フォーカスマップ算出部422により算出された合焦位置の範囲とに基づき、各小区画901におけるZスタック範囲を区画ごとに決定している。
これにより、凹凸やうねりを有する組織片801に対して、光軸方向における組織片801の断面像を高速且つ確実に取得することが可能となる。
[実施例2]
以下に、実施例2について説明する。なお、実施例1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
(装置構成について)
図10は、本実施例の画像取得装置1のシステム構成を示す概略図である。実施例1では、組織片801の厚さ情報をユーザ入力していたが、実施例2の場合、画像取得装置1において組織片801の厚さを検出する処理が行われる。組織片801の厚さ検出については、合焦位置算出部421により、組織片801に対する合焦位置の検出と同様な方法で実行される。合焦位置算出部421により算出された組織片801の厚さ情報は、Zスタック範囲算出部423へと伝送され、その厚さ情報が基準となるZスタック範囲905として処理される。
(装置プロセスについて)
図11は、本実施例の画像取得装置1による画像取得プロセスを示すフローチャート図である。
図11のステップS101〜S104までは、実施例1における図2のステップS101〜S104と同処理である。図11のフローチャートには、実施例1の場合と異なり、ステップS104の次のステップにおいて、組織片801の厚さを検出する処理が含まれている。
すなわち、図11のステップS113では、組織片801の厚さを検出するかどうかの判断が行われる。
ステップS113で肯定判定の場合は、ステップS105aを介してステップS114に進み、組織片801に対する合焦位置の検出と同時に、組織片801の厚さの検出が行われ、その後、ステップS107へ進む。組織片801の厚さの検出、及び算出方法の詳細については後述する。ステップS113で否定判定の場合は、ステップS105b、ステップS106、ステップS107と順に進む。なお、ステップS105a、ステップS105bの処理は、図2のステップS105と同処理である。
それ以降の処理に関しては、実施例1と同様であるために説明を省略する。
(厚さの検出、及び算出方法について)
次に、本実施例の画像取得装置1による組織片801の厚さの検出、及び算出方法について説明する。まず、組織片801の厚さを検出するXY位置については、図4(a)、図4(b)に示す合焦位置を検出するXY位置902と同じ位置になる。しかし、一般的に組織片801は殆ど均等にスライスされているため、組織片801内での厚さムラは非常に小さい。そのため、合焦位置を検出するXY位置902と比較すると、厚さを検出するXY位置は少なくても良く、組織片801の存在範囲内における少なくとも1箇所のXY位置で検出するものであればよい。組織片801の存在範囲内における少なくとも1箇所のXY位置で、組織片801の厚さが検出された後に行われる画像取得プロセスにおいては、この厚さを用いることができるので、ステップS113では否定判定となる。
図12は、本実施例の画像取得装置1による組織片801の厚さの算出方法を示す概略図である。組織片801に対する合焦位置を検出する場合と同様に、合焦位置算出部421により、それぞれ異なる複数のZ位置の画像情報から算出されたコントラストの評価関数を用いて、組織片801の厚さが算出される。図12は、図6を用いて説明した実施例1同様に、異なる複数のZ位置ZA、ZB、及びZCの3箇所で撮像した画像から評価関数を算出した様子を示している。組織片801の厚さの算出方法としては、図12のグラフ上における予め設定した閾値以上の範囲を組織片801の厚さとして推定する方法を用いる。また、厚さを検出する際に用いる異なるZ位置の画像の取得間隔については、合焦位置の検出のときよりも狭くした状態でステップ撮像するのが望ましい。これにより、画像取得装置1を用いて組織片801の厚さの検出、及び算出を行うことができる。
本実施例においても、実施例1で説明した効果と同様の効果が得られる。
ここで、本実施例では、上述のように、組織片801に対する合焦位置を検出する場合と同様に、合焦位置算出部421により組織片801の厚さを算出するものであったが、それに限るものではない。組織片801の厚さを検出する厚さ検出手段が、画像取得装置1に別途設けられるものであってもよい。
[実施例3]
以下に、実施例3について説明する。なお、実施例1、2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
(装置構成について)
本実施例の画像取得装置1は、実施例2で説明した図10に示す画像取得装置1と同様に構成されている。
図10において、実施例2の場合では、合焦位置算出部421により算出された組織片801の厚さ情報をZスタック範囲算出部423に伝送し、基準となるZスタック範囲905を算出していた。
それに対して、本実施例では、Zスタック範囲算出部423により算出された各小区画901におけるZスタック範囲に基づき、撮像装置100により実際に撮像した後の処理方法が異なる。本実施例では、撮像装置100により撮像された画像情報に基づき、次に撮像する小区画901におけるZスタック範囲の補正が行われる。
(装置プロセス、及びZスタック範囲の補正方法について)
図13は、本実施例の画像取得装置1による画像取得プロセスを示すフローチャート図である。
本実施例では、実施例1、2の場合と異なり、Zスタック画像から組織片801に対する合焦範囲を算出し、それに基づき次の小区画901におけるZスタック範囲を補正する処理が施される。図13のステップS101〜S112については、図2のステップS101〜S112の処理と同様であるので説明を省略する。
図13のステップS115では、ある小区画901において実際にZスタックを行い、取得した画像情報から組織片801に対する合焦範囲の算出が行われる。このとき、合焦位置算出部421により、実施例1、2で説明した組織片801に対する合焦位置、及び組織片801の厚さの算出と同様な方法で、組織片801に対する合焦範囲、すなわちZ方向における組織片801の存在範囲が再算出される。
ここで、ステップS109で設定されるZスタック範囲は、フォーカスマップ904に基づくものであるため、実際に組織片801が位置する範囲に対して、ずれてしまうことが懸念される。
Zスタック画像は、一般に、被写界深度以下の間隔でZ方向にステップ移動して撮像するために、精度良く組織片801に対する合焦範囲を算出することができる。
本実施例では、ステップS109でZスタック範囲算出部423により算出されたZスタック範囲に対して、実際にZスタックを行うことで取得した画像情報から算出した組織片801に対する合焦範囲情報を反映させている。
すなわち、ステップS115では、ステップS109で設定したZスタック範囲を補正する処理を行う。この補正処理は、例えば、ステップS109で設定したZスタック範囲を上に移動したり、下に移動したり、Zスタック範囲を広げたり(撮像範囲903の層を追加したり)する処理である。
なお、本実施例においては、ステップS115で、次に撮像する小区画におけるZスタック範囲の補正を行うものであるが、これに限らず、実際にZスタックを行った小区画自体に対して補正を行うものであってもよい。
このように本実施例によれば、次に撮像する小区画901におけるZスタックの精度を、実施例1、2よりも向上させることができる。
ここで、稀に組織片801が試料8内で折れ曲がっていたり、或いは重なってしまっていることがある。その際に、実施例1、2のように、フォーカスマップ904の変化量情報のみを用いてZスタック範囲を算出方法では対応できない場合がある。
本実施例のように、実際にZスタックした画像からZスタック範囲を補正することにより、このようなイレギュラーな試料8に対しても対応することができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1…画像取得装置、100…撮像装置、300…制御部、301…制御統括部、421…合焦位置算出部、422…フォーカスマップ算出部、423…Zスタック範囲算出部、801…組織片、901…小区画、904…フォーカスマップ

Claims (9)

  1. 被写体を複数の区画に分け、各区画に対して光軸方向の撮像範囲内で光軸方向の焦点位置を変えながら撮像手段で被写体を複数回撮像することにより、前記被写体内の複数のレイヤーの画像を取得する画像取得装置であって、
    被写体の複数の検出位置について光軸方向の合焦位置をそれぞれ検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された複数の検出位置における合焦位置からフォーカスマップを作成する作成手段と、
    前記作成手段により作成されたフォーカスマップから、注目区画において合焦位置が位置する光軸方向の範囲を算出する算出手段と、
    光軸方向の撮像範囲の基準となる基準撮像範囲を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された基準撮像範囲と、前記算出手段により算出された合焦位置の範囲とに基づいて、光軸方向の撮像範囲を区画ごとに決定する決定手段と、
    を有することを特徴とする画像取得装置。
  2. 前記決定手段により決定された光軸方向の撮像範囲と、前記撮像手段の被写界深度と、に基づいて、各区画において被写体を撮像する回数が決定されることを特徴とする請求項1に記載の画像取得装置。
  3. 注目区画を撮像した後に引き続き、次の区画の撮像が行われる場合、前記次の区画に対して前記決定手段により決定された光軸方向の撮像範囲を、前記注目区画に対して撮像が行われることで得られた画像情報を用いて補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像取得装置。
  4. 前記設定手段は、被写体の厚さ情報に基づき、前記基準撮像範囲を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像取得装置。
  5. 被写体の厚さを検出する厚さ検出手段を有し、
    前記設定手段は、前記厚さ検出手段により検出された被写体の厚さに基づき、前記基準撮像範囲を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像取得装置。
  6. 前記厚さ検出手段は、前記撮像手段により撮像された画像の輝度に関する情報に基づいて、被写体の厚さ検出することを特徴とする請求項5に記載の画像取得装置。
  7. 前記検出手段は、前記撮像手段により撮像された画像の輝度に関する情報に基づいて、被写体の合焦位置を検出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像取得装置。
  8. 被写体を複数の区画に分け、各区画に対して光軸方向の撮像範囲内で光軸方向の焦点位置を変えながら撮像手段で被写体を複数回撮像することにより、前記被写体内の複数のレイヤーの画像を取得する画像取得方法であって、
    コンピュータが、被写体の複数の検出位置について光軸方向の合焦位置をそれぞれ検出するステップと、
    コンピュータが、検出された複数の検出位置における合焦位置からフォーカスマップを作成するステップと、
    コンピュータが、作成されたフォーカスマップから、注目区画において合焦位置が位置する光軸方向の範囲を算出するステップと、
    コンピュータが、光軸方向の撮像範囲の基準となる基準撮像範囲を設定するステップと、
    コンピュータが、設定された基準撮像範囲と、算出された合焦位置の範囲とに基づいて、光軸方向の撮像範囲を区画ごとに決定するステップと、
    を含むことを特徴とする画像取得方法。
  9. 請求項8に記載の画像取得方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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