JP2016074605A - アミノ酸の製造方法およびアミノ酸合成キット - Google Patents

アミノ酸の製造方法およびアミノ酸合成キット Download PDF

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憲一郎 山本
和也 児玉
Kazuya Kodama
和也 児玉
欣清 安西
Kinsei Anzai
欣清 安西
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Yoshinobu Hashizume
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ウィリアム ユーワン ヒューム
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桂司 八塩
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聡 野崎
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Abstract

【課題】 放射性同位元素の含有有無に関わらず、所望のアミノ酸を高い立体選択性で効率よくかつ極めて短時間で合成し得る、アミノ酸の製造方法およびアミノ酸合成キットを提供すること。【解決手段】 アミノ酸体の製造方法およびアミノ酸合成キットを開示する。本発明のアミノ酸の製造方法は、基質となる化合物を、光学活性な相間移動触媒とともに、媒体中かつ無機塩基の存在下にて、アルキル化剤でアルキル化する工程を包含し、該光学活性な相間移動触媒の使用量が、該アルキル化剤に対し、1当量以上かつ1000当量以下の割合である、方法である。本発明によれば、所望のアミノ酸およびその誘導体を高い立体選択性で効率よくかつ極めて短時間で製造することができる。このため、例えば、パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患や心臓疾患、がん疾患のためのトレーサーとして使用され得る放射性標識アミノ酸およびその誘導体の研究開発および製造に有用である。【選択図】 なし

Description

本発明は、アミノ酸の製造方法およびアミノ酸合成キットに関し、より詳細には、不斉アルキル化されたアミノ酸を短時間で得ることのできるアミノ酸の製造方法およびアミノ酸合成キットに関する。
近年、放射性標識アミノ酸は、特にバイオ科学および医学等の分野において、いわゆる「トレーサー」として、体内分布または代謝の追跡を可能にする化合物として注目されている。その性質を生かして、放射性標識アミノ酸を、パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患や心臓疾患などの診断薬として使用するための研究開発がなされている。
このような分野における研究開発を加速するためには、より多種の放射性標識アミノ酸が研究開発の現場に提供されることが必要である。そのためには、種々の放射性標識アミノ酸を立体選択的に、効率よく合成する方法を確立することが必要である。
一方、放射性標識アミノ酸は、その構造中に放射性同位元素を含有するが、その点を除けば、同一組成である限り、従来の、すなわち非標識のアミノ酸と性質に大差がないといえる。
このため、所望のアミノ酸を立体選択的に製造するための技術を応用することが考えられる。例えば、光学活性な相間移動触媒を用いて、アミノ酸誘導体を立体選択的に合成できることが報告されている(例えば、特許文献1および非特許文献1〜4参照)。
しかし、これらの方法は、上記のような放射性標識アミノ酸の製造に直接応用することは困難である。これらの方法は、優れた立体選択性を持って目的のアミノ酸またはその誘導体を製造することはできたとして、その製造に多くの反応時間を要するからである。放射性標識アミノ酸の製造に応用することを考慮すれば、同アミノ酸が有する放射性同位体の半減期(例えば、数十分〜数時間)に左右されないような、まずは極めて短時間で所望のアミノ酸またはその誘導体を立体選択的に製造し得る技術の構築が求められている。
特開2001−48866号公報
Ooi, T.ら,J. Am. Chem. Soc.,2000年,122巻,p.5228 Ooi, T.ら,J. Am. Chem. Soc.,2002年,124巻,p.9685 Ooi, T.ら,J. Am. Chem. Soc.,2006年,128巻,p.2548 Kitamura, M.ら,Angew. Chem., Int. Ed.,2005年,44巻,p.1549
本発明は上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、放射性同位元素の含有有無に関わらず、所望のアミノ酸を高い立体選択性で効率よくかつ極めて短時間で合成し得る、アミノ酸の製造方法およびアミノ酸合成キットを提供することにある。
本発明は、以下の式(I)で表される化合物:
Figure 2016074605
を立体選択的に製造するための方法であって、
以下の式(II)で表される化合物:
Figure 2016074605
を、光学活性な相間移動触媒とともに、媒体中かつ無機塩基の存在下にて、以下の式(III)の化合物:
Figure 2016074605
でアルキル化する工程、を包含し、
ここで、式(I)および式(II)において、
は、
(i)水素原子;
(ii)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(iv)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(v)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(vi) ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、該ヘテロアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ならびに
(vii)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
からなる群より選択される基であり、
式(I)および式(III)において、
は、
(i)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
ハロゲン原子
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはアラルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ならびに
(iv)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
からなる群より選択される基であり、ただしRおよびRが同一の基である場合を除き、
式(II)において
ArおよびArは、それぞれ独立して、
(i)水素原子;あるいは
(ii)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、ならびに
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、ただしArおよびArがともに水素原子である場合を除き、そして
は、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいベンジル基であり、そして
式(III)において、
Wは、脱離能を有する官能基であり、
ここで、該光学活性な相間移動触媒の使用量が、該式(III)で表される化合物1当量に対し、1当量以上かつ1000当量以下の割合である、方法である。
1つの実施態様では、上記光学活性な相間移動触媒は、以下の式(IV)で表される化合物:
Figure 2016074605
(ここでRおよびR4’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子;
(iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
(iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;
(v)アリール基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基であって、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいアリール基である、ヒドロキシメチル基;ならびに
(vi)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
からなる群より選択される基であり、
、R5’、R、R6’、RおよびR7’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子;
(iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
(iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;ならびに
(v)ハロゲン原子で置換されてもよいアラルキルオキシ基;
からなる群より選択される基であるか、あるいは
隣接する2つの位置が一緒になって環を形成し、該式(IV)が以下の式:
Figure 2016074605
で表されるように構成していてもよく、ただしRおよびR7’ともに水素原子である場合を除き、
およびRはそれぞれ独立して、
(i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基;
(iv)−(CHNR21COR22(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(v)−(CHNR2122(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(vi)−(CHY−OR21(ここで、Yは分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cの二価の飽和炭化水素基であり、R21は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);ならびに
(vii)−(CH−OR21(ここで、R21は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
からなる群より選択される基であるか、あるいは、
およびRが一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である);
Figure 2016074605
(ここで、R12、R13、R14、R15、R16およびR17はそれぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;ならびに
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
からなる群より選択される基を表し、そして
は、ハロゲン化物アニオン、SCN、HSO 、TsO、MsO、TfOおよびHF からなる群より選択されるアニオンである)である。
さらなる実施態様では、上記式(IV)で表される化合物のRおよびR5’はともに水素原子である。
さらなる実施態様では、上記式(IV)で表される化合物のRおよびR4’はともにアリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;である。
さらなる実施態様では、上記式(IV)で表される化合物のRおよびRは同一であるか、または一緒になって環を形成する。
さらなる実施態様では、上記式(IV)で表される化合物のRおよびRはそれぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基である。
1つの実施態様では、上記無機塩基はアルカリ金属水酸化物である。
1つの実施態様では、上記無機塩基は飽和水溶液の形態で提供されている。
1つの実施態様では、上記式(II)で表される化合物の使用は、上記式(III)で表される化合物1当量に対し、9当量以上かつ500当量以下である。
1つの実施態様では、上記無機塩基の使用量は、上記式(II)で表される化合物1当量に対し、50当量以上かつ5000当量以下である。
1つの実施態様では、本発明の方法は、さらに、上記により得られた式(V)で表される化合物:
Figure 2016074605
(ここで、R、R、R、ArおよびArは上記に定義した基と同様である)のイミノ基(ArArC=N−)およびエステル基(−CO)を酸性条件下で加水分解する工程;を包含する。
本発明はまた、アミノ酸合成キットであって、基質、アルキル化剤および光学活性な相間移動触媒を含み、
ここで、該光学活性な相間移動触媒が、以下の式(IV)で表される化合物:
Figure 2016074605
(ここでRおよびR4’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子;
(iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
(iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;
(v)アリール基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基であって、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいアリール基である、ヒドロキシメチル基;ならびに
(vi)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
からなる群より選択される基であり、
、R5’、R、R6’、RおよびR7’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子;
(iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
(iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;ならびに
(v)ハロゲン原子で置換されてもよいアラルキルオキシ基;
からなる群より選択される基であるか、あるいは
隣接する2つの位置が一緒になって環を形成し、該式(IV)が以下の式:
Figure 2016074605
で表されるように構成していてもよく、ただしRおよびR7’ともに水素原子である場合を除き、
およびRはそれぞれ独立して、
(i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基;
(iv)−(CHNR21COR22(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(v)−(CHNR2122(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(vi)−(CHY−OR21(ここで、Yは分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cの二価の飽和炭化水素基であり、R21は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);ならびに
(vii)−(CH−OR21(ここで、R21は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
からなる群より選択される基であるか、あるいは、
およびRが一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である);
Figure 2016074605
(ここで、R12、R13、R14、R15、R16およびR17はそれぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;ならびに
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
からなる群より選択される基を表し、そして
は、ハロゲン化物アニオン、SCN、HSO 、TsO、MsO、TfOおよびHF からなる群より選択されるアニオンである)であり、
該光学活性な相間移動触媒が、該アルキル化剤1当量に対し、1当量以上かつ1000当量以下の割合で含有されている、キットである。
1つの実施態様では、上記アルキル化剤は、以下の式(III)の化合物:
Figure 2016074605
(ここで、Rは、
(i)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
ハロゲン原子
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはアラルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ならびに
(iv)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
からなる群より選択される基である)である。
1つの実施態様では、上記基質は、以下の式(II)で表される化合物:
Figure 2016074605
(ここで、Rは、
(i)水素原子;
(ii)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(iv)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(v)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(vi) ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、該ヘテロアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ならびに
(vii)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
からなる群より選択される基であり、
は、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいベンジル基であり、そして
ArおよびArは、それぞれ独立して、
(i)水素原子;あるいは
(ii)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、ただしArおよびArがともに水素原子である場合を除く)である。
1つの実施態様では、上記式(IV)で表される化合物のRおよびR5’がともに水素原子である。
1つの実施態様では、上記式(IV)で表される化合物のRおよびR4’はともにアリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;である。
1つの実施態様では、上記式(IV)で表される化合物のRおよびRが同一であるか、または一緒になって環を形成する。
1つの実施態様では、上記式(IV)で表される化合物のRおよびRはそれぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基である。
1つの実施態様では、上記式(II)で表される化合物の使用は、上記式(III)で表される化合物1当量に対し、9当量以上かつ500当量以下である。
1つの実施態様では、上記無機塩基の使用量は、上記式(II)で表される化合物1当量に対し、50当量以上かつ5000当量以下である。
本発明によれば、所望のアミノ酸を高い立体選択性で効率よくかつ極めて短時間で製造することができる。製造に要する時間は従来の立体選択的なアミノ酸等の合成と比較して、著しく短縮することが可能であり、多種多様のアミノ酸およびその誘導体を製造することができる。このため、例えば、微量かつ低濃度でしか入手できない放射性標識された反応剤を用いた場合でも、短時間に種々の放射性標識アミノ酸を立体選択的に、かつ効率よく製造することができる。
以下、本明細書中に用いられる用語を定義する。
用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアルキル基」(ここでnは整数)は、炭素数1〜nの任意の直鎖アルキル基、炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルキル基、および炭素数3〜nの任意の環状アルキル基を包含する。例えば、炭素数1〜6の任意の直鎖アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、およびn−ヘキシルが挙げられ、炭素数3〜6の任意の分岐鎖アルキル基としては、イソプロピル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチルなどが挙げられ、そして炭素数3〜6の任意の環状アルキル基としては、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。さらに、例えば、用語「分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキル基」という場合は、炭素数1〜12の直鎖アルキル基、炭素数3〜12の任意の分岐鎖アルキル基、および炭素数3〜12の任意の環状アルキル基を包含し、これらの任意の位置の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。このようなアルキル基としては、n−ヘプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−デシル、n−ドデシルなどが挙げられる。
なお、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基およびN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイルにおいて、「C〜Cアルキル」は、C〜Cの直鎖アルキル基またはC〜Cの分岐鎖アルキル基を意味する。
用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアルケニル基」(ここでnは整数)は、炭素数2〜nの任意の直鎖アルケニル基、炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルケニル基、および炭素数3〜nの任意の環状アルケニル基を包含する。例えば、炭素数2〜6の任意の直鎖アルケニル基としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニルなどが挙げられ、炭素数3〜6の任意の分岐鎖アルケニル基としては、イソプロペニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−メチル−2−ブテニル、などが挙げられ、そして炭素数3〜6の任意の環状アルケニル基としては、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどが挙げられる。さらに、例えば、用語「分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基」という場合は、炭素数2〜12の直鎖アルケニル基、炭素数3〜12の任意の分岐鎖アルケニル基、および炭素数3〜12の任意の環状アルケニル基を包含し、これらの任意の位置の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。このようなアルケニル基としては、1−ヘプテニル、2−ヘプテニル、1−オクテニル、1−デセニル、1−ドデセニルなどが挙げられる。
用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアルキニル基」(ここでnは整数)は、炭素数2〜nの任意の直鎖アルキニル基、炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルキニル基、および炭素数3〜nの任意の環状アルキニル基を包含する。例えば、炭素数2〜6の任意の直鎖アルキニル基としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、1−ヘキシニルなどが挙げられ、炭素数3〜6の任意の分岐鎖アルキニル基としては、1−メチル−2−プロピニルなどが挙げられ、そして炭素数3〜6の任意の環状アルキニル基としては、シクロプロピルエチニル、シクロブチルエチニルなどが挙げられる。さらに、例えば、用語「分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基」という場合は、炭素数1〜12の直鎖アルキニル基、炭素数3〜12の任意の分岐鎖アルキニル基、および炭素数3〜12の任意の環状アルキニル基を包含し、これらの任意の位置の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。このようなアルキニル基としては、1−ヘプチニル、1−オクチニル、1−デシニル、1−ドデシニルなどが挙げられる。
用語「分岐していてもよいC〜Cのアルコキシ基」(ここでnは整数)は、炭素数1〜nの任意の直鎖アルキル基を有するアルコキシ基および炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルキル基を有するアルコキシ基を包含する。例えば、メチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシなどが挙げられる。
本発明において、用語「アラルキル基」の例としては、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、3−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、4−フェニルブチルおよび2−フェニルブチルなどが挙げられる。
本発明における用語「ヘテロアラルキル基」の例としては、ピリジルメチル、インドリルメチル、ベンズオキサゾリルメチル、フリルメチル、チエニルメチル、ピロリルメチル、2−ピリジルエチル、1−ピリジルエチルおよび3−チエニルプロピルなどが挙げられる。
本発明において、用語「アリール基」の例としては、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどが挙げられる。
本発明における用語「ヘテロアリール基」の例としては、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、ベンズオキサゾリル、フリル、インドリル、ベンゾチオフェン−2−イル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、3,4−メチレンジオキシフェニル、3,4−エチレンジオキシフェニル、およびテトラゾリルが挙げられる。
本発明において、用語「ハロゲン原子」の例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子およびフッ素原子が挙げられる。なお、本発明において、用語「ハロゲン化物アニオン」とは、ハロゲンイオンのことを意味し、例としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、およびフッ化物イオンが挙げられる。
本発明において、用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアリル基または置換アリル基」(ここでnは整数)は、アリル基、あるいは1および/または2および/または3位に置換基を有する任意の合計炭素数4〜nの置換アリル基を意味する。例えば、2−ブテニル、1−シクロペンテニルメチル、3−メチル−2−ブテニルなどが挙げられる。
以下、本発明について詳述する。
(アミノ酸の製造方法)
本発明は、後述する式(I)で表される化合物(アミノ酸)、より好ましくは光学活性なα−アミノ酸を立体選択的に製造することができる。当該アミノ酸は、好ましくは光学的に純粋である。
本発明においては、まず以下の式(II)で表される化合物:
Figure 2016074605
が、光学活性な相間移動触媒とともに、媒体中かつ無機塩基の存在下にて、以下の式(III)の化合物:
Figure 2016074605
でアルキル化される。
ここで、式(II)および式(III)において、
は、
(i)水素原子;
(ii)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(iv)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(v)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(vi)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、該ヘテロアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ならびに
(vii)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
からなる群より選択される基であり、
は、
(i)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
ハロゲン原子
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはアラルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ならびに
(iv) アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
シアノ基、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
−CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
−OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
からなる群より選択される基であり、ただしRおよびRが同一の基である場合を除き、
ArおよびArは、それぞれ独立して、
(i)水素原子;あるいは
(ii)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
ヒドロキシル基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、ただしArおよびArがともに水素原子である場合を除き、そして
は、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいベンジル基であり、そして
Wは、脱離能を有する官能基である。
上記において式(II)で表される化合物は基質または反応基質であり、式(III)で表される化合物は、通常、アルキル化剤とも呼ばれる化合物である。
上記アルキル化における式(II)で表される化合物、式(III)で表される化合物、および光学活性な相関移動触媒の間の量比は、特に限定されないが、例えば、以下のような量比が選択され得る。
例えば、本発明においては、上記光学活性な相間移動触媒は、上記式(III)で表される化合物(アルキル化剤)1当量に対し、1当量以上かつ1000当量以下、好ましくは3当量以上800当量以下、さらに好ましくは5当量以上500当量以下の割合で使用される。当該アルキル化剤1当量に対し、使用する相間移動触媒の量が1当量を下回ると、式(II)で表される化合物(基質)のアルキル化が充分進行しないか、あるいは生成物の収量が充分期待できず、それに加えて特に放射性標識アミノ酸の合成に要求されるような極めて短時間(例えば、放射性同位元素の半減期に相当する数十分〜数時間)で合成を行うことが困難となる恐れがある。当該アルキル化剤1当量に対し、使用する相間移動触媒の量が1000当量を上回ると、溶けきらない相間移動触媒が撹拌効率を低下させてしまう恐れがある。
あるいは、式(III)で表される化合物(アルキル化剤)1当量に対し、式(II)で表される化合物を9当量以上かつ500当量以下の割合で使用することができる。
あるいは、式(II)で表される化合物(基質)1当量に対し、光学活性な相間移動触媒を0.05当量以上かつ100当量以下、好ましくは0.1当量以上50当量以下、さらに好ましくは0.2当量以上20当量以下の割合で使用することができる。当該基質1当量に対し、使用する相間移動触媒の量が0.05当量を下回ると、基質のアルキル化が充分進行しないか、あるいは生成物の収量が充分期待できず、それに加えて特に放射性標識アミノ酸の合成に要求されるような極めて短時間(例えば、放射性同位元素の半減期に相当する数十分〜数時間)で合成を行うことが困難となる恐れがある。当該基質1当量に対し、使用する相間移動触媒の量が100当量を上回ると、溶けきらない相間移動触媒が撹拌効率を低下させてしまう恐れがある。
あるいは、式(II)で表される化合物(基質)1当量に対し、無機塩基水溶液中の無機塩基を50当量以上かつ5000当量以下の割合で使用することができる。
なお、本発明においては、例えば、上記式(III)で表される化合物に放射性標識された化合物を用いることができる。特に式(III)で表される化合物のうち、Rを放射性標識した化合物とすることができる。より具体的な例としては、式(III)で表される化合物のRを構成し得る炭素原子、フッ素原子、臭素原子および/またはヨウ素原子を、11C、18F、75Br、76Br、77Br、123I、124I、125I、131Iなどの放射性同位元素で放射性標識した化合物が挙げられる。このような放射性標識した化合物を用いることにより、本発明の方法により製造され得るアミノ酸またはその誘導体が放射性標識された化合物となり、バイオ科学および医学等の分野における「トレーサー」または「トレーサー」候補として、種々の製品または研究開発に利用することができる。
本発明の製造方法において、使用され得る光学活性な相関移動触媒は特に限定されないが、種々のα−アミノ酸またはその誘導体の合成に用いることができる点で汎用性に富み、立体選択性の制御も容易でかつ所望のアミノ酸またはその誘導体を効率よく合成し得る点から、例えば、以下の式(IV)で表される化合物:
Figure 2016074605
(ここでRおよびR4’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子;
(iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
(iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;
(v)アリール基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基であって、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいアリール基である、ヒドロキシメチル基;ならびに
(vi)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
からなる群より選択される基であり、
、R5’、R、R6’、RおよびR7’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子;
(iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
(iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;ならびに
(v)ハロゲン原子で置換されてもよいアラルキルオキシ基;
からなる群より選択される基であるか、あるいは
隣接する2つの位置が一緒になって環を形成し、該式(IV)が以下の式:
Figure 2016074605
で表されるように構成していてもよく、ただしRおよびR7’ともに水素原子である場合を除き、
およびRはそれぞれ独立して、
(i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基;
(iv)−(CHNR21COR22(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(v)−(CHNR2122(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(vi)−(CHY−OR21(ここで、Yは分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cの二価の飽和炭化水素基であり、R21は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(vii)−(CH−OR21(ここで、R21は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
(3)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
からなる群より選択される基であるか、あるいは、
およびRが一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である);
Figure 2016074605
(ここで、R12、R13、R14、R15、R16およびR17はそれぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;ならびに
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
からなる群より選択される基を表し、そして
は、ハロゲン化物アニオン、SCN、HSO 、TsO、MsO、TfOおよびHF からなる群より選択されるアニオンである)を用いることが好ましい。
特に、上記式(IV)で表される化合物のうち、RおよびR5’がともに水素原子であることが好ましい。
あるいは、上記式(IV)で表される化合物のうち、RおよびR4’がともにアリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
ニトロ基、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;であることが好ましい。
あるいは、上記式(IV)で表される化合物のうち、RおよびRが同一であるか、または一緒になって環を形成することが好ましい。
あるいは、上記式(IV)で表される化合物のうち、RおよびRがそれぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基であることが好ましい。
本発明においては、この式(IV)で表される化合物は、製造目的のアミノ酸またはその誘導体に要求される立体配置に応じて、S体、R体などの任意のキラリティを有するものが使用され得る。
さらに、式(IV)で表される化合物は、当業者に公知の方法(例えば、WO2005/073196に記載の方法)を用いて容易に製造することができる。あるいは、式(IV)で表される化合物は、「丸岡触媒(登録商標)」または「Maruoka Catalyst(登録商標)」として、市販されているものを使用することができる。
本発明における上記アルキル化において用いられる媒体としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、シクロペンチルメチルエーテル、メチルt−ブチルエーテルなどが挙げられる。あるいは、媒体は、これらのうちの水と混ざらない媒体と水との二相系媒体であってもよい。媒体の量は、式(III)の化合物に対してモル(μmol)/容積(mL)が好ましくは0.01倍〜100倍、より好ましくは0.1倍〜5倍を使用することができる。
本発明における上記アルキル化において用いられる無機塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムなどが挙げられる。水酸化セシウムがより好ましい。
なお、上記アルキル化工程において、無機塩基は無機塩基水溶液の形態で用いられてもよい。無機塩基水溶液の形態で用いられる場合、無機塩基水溶液中に含有されていてもよい無機塩基の濃度は、10w/w%から飽和水溶液、好ましくは45w/w%から飽和水溶液である。飽和水溶液を使用することがより好ましい。
本発明においては前記無機塩基を飽和水酸化セシウム水溶液の形態で使用することがより好ましい。
また、本発明においては、式(IV)で表される光学活性な相間移動触媒とテトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)のようなアキラルな4級アンモニウム塩を併用してもよい。例えば、TBABは本発明における反応系において助触媒として機能し、得られるアミノ酸およびその誘導体の収率を向上させるとともに、式(IV)で表される光学活性な相間移動触媒の使用量をさらに低減させることができる。本発明において使用され得るTBABの量は、上記式(IV)の化合物1モルに対し、好ましくは0.1当量〜5当量であり、より好ましくは0.5当量〜2当量である。
上記アルキル化工程はまた、例えば、−70℃から室温までの間の適切な温度、好ましくは−20℃〜20℃で、空気中、窒素雰囲気下、アルゴン雰囲気下などにて行われる。この工程は、アルキル化反応が十分に進行するまで適切な時間にわたって、攪拌しながら行われ得る。反応時間は、好ましくは30秒〜48時間、より好ましくは10分〜24時間である。好ましくは、このアルキル化に要する時間は、式(II)で表される化合物のうち放射性標識された化合物の半減期の10倍以内の時間で設定され得る。
本発明においては、上記アルキル化によって、式(V)で表される化合物:
Figure 2016074605
(ここで、R、R、R、ArおよびArは上記に定義した基と同様である)が一旦製造され得る。
そこで、本発明においては、この式(V)で表される化合物のイミノ基(ArArC=N−)およびエステル基(−CO)が酸性条件下で加水分解される。
この加水分解工程に用いられる酸の例としては、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、硫酸)あるいは3塩基酸を含む有機酸(例えば、酢酸、クエン酸)が挙げられる。このイミンの酸性加水分解工程は、具体的には、適切な媒体(例えば、テトラヒドロフランまたはトルエン)中、上記酸の水溶液を用いて適切な温度(例えば、室温から60℃)で処理することによって進行する。この加水分解工程も可能な限り手早く行うことが好ましい。加水分解工程に要する時間は特に限定されないが、例えば30秒〜24時間、好ましくは3分〜12時間である。
このようにして所望のアミノ酸を立体選択的に得ることができる。
本発明の方法により製造され得るアミノ酸は、以下の式(I):
Figure 2016074605
(ここで、R、およびRは上記に定義した基と同様である)で表される構造を有する。
本発明の方法によれば、光学活性な式(I)の化合物を、極めて短時間で、高収率かつ高光学純度にて得ることができる。ここで、高光学純度とは、好ましくは70%ee以上、より好ましくは85%ee以上、さらより好ましくは90%ee以上、またさらにより好ましくは95%ee以上の光学純度であることをいう。
(アミノ酸合成キット)
本発明のアミノ酸合成キットは、基質、アルキル化剤および光学活性な相間移動触媒を含む。
当該光学活性な相間移動触媒は、上記式(IV)で表される化合物である。
本発明のアミノ酸合成キットの第一の例としては、この光学活性な相間移動触媒が、該アルキル化剤1当量に対し、1当量以上かつ1000当量以下、好ましくは3当量以上800当量以下、さらに好ましくは5当量以上500当量以下の割合で含有されている。当該アルキル化剤1当量に対し、使用する相間移動触媒の量が1当量を下回ると、基質のアルキル化が充分進行しないか、あるいは生成物の収量が充分期待できず、それに加えて特に放射性標識アミノ酸の合成に要求されるような極めて短時間(例えば、放射性同位元素の半減期に相当する数十分〜数時間)で合成を行うことが困難となる恐れがある。当該アルキル化剤1当量に対し、使用する相間移動触媒の量が1000当量を上回ると、溶けきらない相間移動触媒が撹拌効率を低下させてしまう恐れがある。
本発明のアミノ酸合成キットの第二の例としては、この光学活性な相間移動触媒が、該基質1当量に対し、例えば、0.05当量以上かつ100当量以下、好ましくは0.1当量以上50当量以下、さらに好ましくは0.2当量以上20当量以下の割合で含有されている。当該基質1当量に対し、使用する相間移動触媒の量が0.05当量を下回ると、基質のアルキル化が充分進行しないか、あるいは生成物の収量が充分期待できず、それに加えて特に放射性標識アミノ酸の合成に要求されるような極めて短時間(例えば、放射性同位元素の半減期に相当する数十分〜数時間)で合成を行うことが困難となる恐れがある。当該基質1当量に対し、使用する相間移動触媒の量が100当量を上回ると、溶けきらない相間移動触媒が撹拌効率を低下させてしまう恐れがある。
本発明に用いられるアルキル化剤の例としては、特に限定されないが、上記式(III)で表される化合物が挙げられる。
本発明に用いられる基質の例としては、特に限定されないが、上記式(II)で表される化合物が挙げられる。本発明においては、上記式(II)で表される化合物および/または上記式(III)で表される化合物に放射性標識された化合物を用いることができる。特に式(III)で表される化合物のうち、Rを放射性標識した化合物とすることができる。より具体的な例としては、式(III)で表される化合物のRを構成し得る炭素原子、フッ素原子、臭素原子および/またはヨウ素原子を、11C、18F、75Br、76Br、77Br、123I、124I、125I、131Iなどの放射性同位元素で放射性標識した化合物が挙げられる。このような放射性標識した化合物を用いることにより、本発明のアミノ酸合成キットは、バイオ科学および医学等の分野における「トレーサー」または「トレーサー」候補のためのキットとして、種々の製品または研究開発に利用することができる。
本発明のアミノ酸合成キットは、上記以外に、上記本発明のアミノ酸の製造方法において使用され得る媒体、当該製造方法を記載した手順書等が含まれていてもよい。
本発明のキットは、上記基質と上記アルキル化剤とを、光学活性な相関移動触媒ともに、媒体中かつ無機塩基の存在下にて反応させることにより、短時間で基質をアルキル化する目的で使用することができる。当該媒体、無機塩基およびその他のアルキル化に要する条件等は、上記本発明のアミノ酸の製造方法で用いるものと同様である。このようなアルキル化を行うことにより、上記式(V)で表される化合物を製造することができる。
その後、例えば、この上記式(V)で表される化合物を上記と同様に、酸性条件下で加水分解される。
当該合成キットから所望のアミノ酸を立体選択的に得ることができる。
本発明のアミノ酸合成キットは、短時間合成に必要な、アルキル化剤および/または基質に対して、予め調製かつ計量された光学活性な相関移動触媒を有しているため、特定のアミノ酸合成を所望する研究または医療の現場において直ちに使用することができる。また、放射性標識アミノ酸のような半減期を伴う化合物の極めて短時間の合成にも利用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、以下の実施例においては、特に記載のない限り以下の条件にて測定した。H NMRスペクトルを、日本電子(株)製JEOL JUM−FX400 NMR装置(H NMRについては400MHzであった)を用いて室温にて測定し、他に示さない限りは、内部標準としてSiMe(δ=0ppm)を用いて校正した。以下の略号を用いて多重度を表現した:s=シングレット;d=ダブレット;t=トリプレット;q=クォーテット;m=マルチプレット;br=ブロード。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を、ダイセル化学工業(株)製Daisel CHIRALPAK AD−HまたはOD−H4.6mm×25mmカラムを用いて(株)島津製作所製Shimadzu LC−2010C装置で行った。薄層クロマトグラフィーとしてメルク社製シリカゲルプレート(厚み0.25mm,60F−254)を用い、254nmのUV光またはKMnO、ニンヒドリンおよびCe(SOのような染料で反応生成物を可視化することによりモニターした。
(実施例1:(S)−α−メチル−チロシンの合成)
Figure 2016074605
N−(ベンジリデン)−O−メトキシメチルチロシンtert−ブチルエステル(1)(18.5mg,50μmol)のトルエン溶液(2.5mL)に(S)−Maruoka catalyst(登録商標;長瀬産業株式会社製;(CAS:851942−89−7)(18.7mg,25μmol)を加え、氷浴にて0℃に冷却した。アルゴン雰囲気下、飽和水酸化セシウム水溶液(1.87g)を加え、0℃にて30分間激しく攪拌した。50mMに調製したヨウ化メチルのトルエン溶液(40μL,2μmol)を加え、アルゴン雰囲気下、0℃にて激しく攪拌した(ヨウ化メチルを加えた時点を反応開始とする)。アルキル化反応の進行をHPLCで確認するために、反応開始から5分後、10分後、15分後、20分後とサンプリングを行い、HPLC分析によりヨウ化メチルの変換率を計算した。HPLCによる反応モニタリングの結果を確認する前に、反応開始から25分後に反応混合物に水(5mL)を注ぎ、有機層を丁寧に分離した。抽出した有機層の一部(100μL)を光学純度確認用にサンプリングし、残りの有機層を60℃に加熱した4N塩酸(2.5mL,10mmol)に加え、60℃で激しく攪拌した(反応開始から30分後)。加水分解反応の進行をHPLCで確認するために、有機層を4N塩酸溶液に加えてから5分後、10分後、15分後、20分後とサンプリングを行い、HPLC分析により、反応中間体のα−メチルチロシンtert−ブチルエステルと目的物のα−メチルチロシンの比から変換率を計算した。有機層を4N塩酸溶液に加えてから25分後に撹拌を停止し、水層を分離し、目的とする化合物(2)((S)−α−メチルチロシン)を反応混合物の水溶液として得た(反応開始から60分後)。本実施例で得られたα−メチルチロシンのヨウ化メチルからの換算収率は79%であった。
本実施例で得られた化合物の光学純度を測定するため、サンプリングした有機層に1Mクエン酸水溶液(0.5mL)を加え、30分撹拌した後、tert−ブチルメチルエーテル(0.5mL)で3回洗浄した。分離した水層に炭酸ナトリウム(100mg)、酢酸エチル(0.5mL)を加え、10分間撹拌した。有機層を分離、濃縮し、濃縮残渣にヘキサン/2−プロパノールの混合溶液(80/20)を加え(1mL)、試料溶液とし、HPLCにて分析した[Daicel Chiralpak AD−H;溶離液:ヘキサン/2−プロパノール/ジエチルアミン=970/30/1、流速0.5mL/分;保持時間:(S)体=22.6分、(R)体=25.8分]。本実施例で得られた光学純度は91.8%eeであった。また、本実施例で得られたアルキル化反応の変換率を表1に、加水分解反応の変換率を表2に示す。
Figure 2016074605
Figure 2016074605
(実施例2:(S)−α−メチル−フェニルアラニンの合成)
Figure 2016074605
N−ベンジリデン−フェニルアラニンtert−ブチルエステル(3)(15.5mg,50μmol)のトルエン溶液(2.5mL)に(S)−Maruoka catalyst(登録商標;長瀬産業株式会社製;(CAS:851942−89−7)(18.7mg,25μmol)を加え、氷浴にて0℃に冷却した。アルゴン雰囲気下、飽和水酸化セシウム水溶液(3.75g)を加え、0℃にて30分間激しく攪拌した。50mMに調製したヨウ化メチルのトルエン溶液(40μL,2μmol)を加え、アルゴン雰囲気下、0℃にて激しく攪拌した(ヨウ化メチルを加えた時点を反応開始とする)。アルキル化反応の進行をHPLCで確認するために、反応開始から5分後、10分後、15分後、20分後とサンプリングを行い、HPLC分析によりヨウ化メチルの変換率を計算した。HPLCによる反応モニタリングの結果を確認する前に、反応開始から25分後に反応混合物に水(5mL)を注ぎ、有機層を丁寧に分離した。抽出した有機層の一部(100μL)を光学純度確認用にサンプリングし、残りの有機層を60℃に加熱した4N塩酸(2.5mL,10mmol)に加え、60℃で激しく攪拌した(反応開始から30分後)。加水分解反応の進行をHPLCで確認するために、有機層を4N塩酸溶液に加えてから5分後、10分後、15分後、20分後とサンプリングを行い、HPLC分析により、反応中間体のα−メチルフェニルアラニンtert−ブチルエステルと目的物のα−メチルフェニルアラニンの比から変換率を計算した。有機層を4N塩酸溶液に加えてから25分後に撹拌を停止し、水層を分離し、目的とする化合物(4)((S)−α−メチルフェニルアラニン)を反応混合物の水溶液として得た(反応開始から60分後)。本実施例で得られたα−メチルフェニルアラニンのヨウ化メチルからの換算収率は94%であった。
本実施例で得られた化合物の光学純度を測定するため、サンプリングした有機層に1Mクエン酸水溶液(0.5mL)を加え、30分撹拌した後、tert−ブチルメチルエーテル(0.5mL)で3回洗浄した。分離した水層に炭酸ナトリウム(100mg)、酢酸エチル(0.5mL)を加え、10分間撹拌した。有機層を分離、濃縮し、濃縮残渣にヘキサン/2−プロパノールの混合溶液(80/20)を加え(1mL)、試料溶液とし、HPLCにて分析した[Daicel Chiralpak AD−H;溶離液:ヘキサン/2−プロパノール=30/1、流速0.5mL/分;保持時間:(R)体=13.6分、(S)体=20.4分]。本実施例で得られた光学純度は89%eeであった。また、本実施例で得られたアルキル化反応の変換率を表3に、加水分解反応の変換率を表4に示す。
Figure 2016074605
Figure 2016074605
(実施例3:(S)−α−メチル−ロイシンの合成)
Figure 2016074605
N−ベンジリデン−ロイシンtert−ブチルエステル(5)(13.8mg,50μmol)のトルエン溶液(2.5mL)に(S)−Maruoka catalyst(登録商標;長瀬産業株式会社製;(CAS:851942−89−7)(18.7mg,25μmol)を加え、氷浴にて0℃に冷却した。アルゴン雰囲気下、飽和水酸化セシウム水溶液(3.75g)を加え、0℃にて30分間激しく攪拌した。50mMに調製したヨウ化メチルのトルエン溶液(40μL,2μmol)を加え、アルゴン雰囲気下、0℃にて激しく攪拌した(ヨウ化メチルを加えた時点を反応開始とする)。アルキル化反応の進行をHPLCで確認するために、反応開始から5分後、10分後、15分後、20分後とサンプリングを行い、HPLC分析によりヨウ化メチルの変換率を計算した。HPLCによる反応モニタリングの結果を確認する前に、反応開始から25分後に反応混合物に水(5mL)を注ぎ、有機層を丁寧に分離した。抽出した有機層の一部(100μL)を光学純度確認用にサンプリングし、残りの有機層を60℃に加熱した4N塩酸(2.5mL,10mmol)に加え、60℃で激しく攪拌した(反応開始から30分後)。加水分解反応の進行をHPLCで確認するために、有機層を4N塩酸溶液に加えてから5分後、10分後、15分後、20分後とサンプリングを行い、HPLC分析により、反応中間体のα−メチルロイシンtert−ブチルエステルと目的物のα−メチルロイシンの比から変換率を計算した。有機層を4N塩酸溶液に加えてから25分後に撹拌を停止し、水層を分離し、目的とする化合物(6)((S)−α−メチルロイシン)を反応混合物の水溶液として得た(反応開始から60分後)。本実施例で得られたα−メチルロイシンのヨウ化メチルからの換算収率は56%であった。
本実施例で得られた化合物の光学純度を測定するため、サンプリングした有機層に1Mクエン酸水溶液(0.5mL)を加え、30分撹拌した後、tert−ブチルメチルエーテル(0.5mL)で3回洗浄した。分離した水層に炭酸ナトリウム(100mg)、酢酸エチル(0.5mL)、トリエチルアミン(30μL)、塩化4−クロロベンゾイル(10μL)を加え、30分間撹拌した。有機層を分離、濃縮し、濃縮残渣にヘキサン/2−プロパノールの混合溶液(80/20)を加え(1mL)、試料溶液とし、HPLCにて分析した[Daicel Chiralpak AD−H;溶離液:ヘキサン/2−プロパノール=985/15、流速0.5mL/分;保持時間:(R)体=19.5分、(S)体=24.4分]。本実施例で得られた光学純度は93%eeであった。また、本実施例で得られたアルキル化反応の変換率を表5に、加水分解反応の変換率を表6に示す。
Figure 2016074605
Figure 2016074605
(実施例4:(S)−α−フルオロメチル−チロシンの合成)
Figure 2016074605
N−(ベンジリデン)−O−メトキシメチルチロシンtert−ブチルエステル(1)(18.5mg,50μmol)のトルエン溶液(2.4mL)に(R)−Maruoka catalyst(登録商標;長瀬産業株式会社製;(CAS:887938−70−7)(18.7mg,25μmol)を加え、氷浴にて0℃に冷却した。アルゴン雰囲気下、飽和水酸化セシウム水溶液(1.87g)を加え、0℃にて30分間激しく攪拌した。50mMに調製した臭化フルオロメタンのトルエン溶液(100μL,5μmol)を加え、アルゴン雰囲気下、0℃にて激しく攪拌した(臭化フルオロメタンを加えた時点を反応開始とする)。反応開始から2時間後にサンプリングを行い、HPLC分析により臭化フルオロメタンの変換率を計算したところ、59.1%であった。HPLCによる反応モニタリングの結果を確認する前に、反応開始から2時間5分後に反応混合物に水(5mL)を注ぎ、有機層を丁寧に分離した。抽出した有機層の一部(100μL)を光学純度確認用にサンプリングし、残りの有機層を60℃に加熱した4N塩酸(2.5mL,10mmol)に加え、60℃で激しく攪拌した(反応開始から2時間15分後)。1時間後にサンプリングを行い、HPLCにより反応中間体のα−フルオロメチルチロシンtert−ブチルエステルと目的物のα−フルオロメチルチロシンの比から変換率を計算したところ、95%以上の変化率であった。HPLCによる反応モニタリングの結果を確認する前に、有機層を4N塩酸溶液に加えてから1時間後5分後に撹拌を停止し、水層を分離し、目的とする化合物(7)((S)−α−フルオロメチルチロシン)を反応混合物の水溶液として得た(反応開始から3時間30分後)。本実施例で得られたα−フルオロメチルチロシンの臭化フルオロメタンからの換算収率は56%であった。
本実施例で得られた化合物の光学純度を測定するため、サンプリングした有機層に1Mクエン酸水溶液(0.5mL)を加え、30分撹拌した後、tert−ブチルメチルエーテル(0.5mL)で3回洗浄した。分離した水層に炭酸ナトリウム(100mg)、酢酸エチル(0.5mL)を加え、10分間撹拌した。有機層を分離、濃縮し、濃縮残渣にヘキサン/2−プロパノールの混合溶液(80/20)を加え(1mL)、試料溶液とし、HPLCにて分析した[Daicel Chiralpak AD−H;溶離液:ヘキサン/2−プロパノール/ジエチルアミン=980/20/1、流速0.5mL/分;保持時間:(S)体=26.0分、(R)体=30.4分]。本実施例で得られた化合物の光学純度は84%eeであった。
(実施例5:(R)−α−フルオロメチル−フェニルアラニンの合成)
Figure 2016074605
N−ベンジリデン−フェニルアラニンtert−ブチルエステル(3)(15.5mg,50μmol)のトルエン溶液(2.5mL)に(S)−Maruoka catalyst(登録商標;長瀬産業株式会社製;(CAS:851942−89−7)(18.7mg,25μmol)を加え、氷浴にて0℃に冷却した。アルゴン雰囲気下、飽和水酸化セシウム水溶液(3.75g)を加え、0℃にて30分間激しく攪拌した。50mMに調製した臭化フルオロメタンのトルエン溶液(100μL,5μmol)を加え、アルゴン雰囲気下、0℃にて激しく攪拌した(臭化フルオロメタンを加えた時点を反応開始とする)。反応開始から2時間後にサンプリングを行い、HPLC分析により臭化フルオロメタンの変換率を計算したところ、87.7%であった。HPLCによる反応モニタリングの結果を確認する前に、反応開始から2時間5分後に反応混合物に水(5mL)を注ぎ、有機層を丁寧に分離した。抽出した有機層の一部(100μL)を光学純度確認用にサンプリングし、残りの有機層を60℃に加熱した4N塩酸(2.5mL,10mmol)に加え、60℃で激しく攪拌した(反応開始から2時間15分後)。1時間後にサンプリングを行い、HPLCにより反応中間体のα−フルオロメチルフェニルアラニンtert−ブチルエステルと目的物のα−フルオロメチルフェニルアラニンの比から変換率を計算したところ、95%以上の変換率であった。HPLCによる反応モニタリングの結果を確認する前に、有機層を4N塩酸溶液に加えてから1時間後5分後に撹拌を停止し、水層を分離し、目的とする化合物(8)((R)−α−フルオロメチルフェニルアラニン)を反応混合物の水溶液として得た(反応開始から3時間30分後)。本実施例で得られたα−フルオロメチルフェニルアラニンの臭化フルオロメタンからの換算収率は83%であった。
本実施例で得られた化合物の光学純度を測定するため、サンプリングした有機層に1Mクエン酸水溶液(0.5mL)を加え、30分撹拌した後、tert−ブチルメチルエーテル(0.5mL)で3回洗浄した。分離した水層に炭酸ナトリウム(100mg)、酢酸エチル(0.5mL)を加え、10分間撹拌した。有機層を分離、濃縮し、濃縮残渣にヘキサン/2−プロパノールの混合溶液(80/20)を加え(1mL)、試料溶液とし、HPLCにて分析した[Daicel Chiralpak AD−H;溶離液:ヘキサン/2−プロパノール/ジエチルアミン=980/20/1、流速0.5mL/分;保持時間:(S)体=17.6分、(R)体=21.2分]。本実施例で得られた化合物の光学純度は89%eeであった。
(実施例6:(S)−α−エチル−フェニルアラニンの合成)
Figure 2016074605
N−ベンジリデン−フェニルアラニンtert−ブチルエステル(3)(15.5mg,50μmol)のトルエン溶液(2.5mL)に(S)−Maruoka catalyst(登録商標;長瀬産業株式会社製;(CAS:851942−89−7)(18.7mg,25μmol)を加え、氷浴にて0℃に冷却した。アルゴン雰囲気下、飽和水酸化セシウム水溶液(3.75g)を加え、0℃にて30分間激しく攪拌した。50mMに調製した臭化エチルのトルエン溶液(100μL,5μmol)を加え、アルゴン雰囲気下、0℃にて激しく攪拌した(臭化エチルを加えた時点を反応開始とする)。アルキル化反応の進行をHPLCで確認するために、反応開始から30分後にサンプリングを行い、HPLC分析により臭化エチルの変換率を計算したところ、89%であった。HPLCによる反応モニタリングの結果を確認する前に、反応開始から35分後に反応混合物に水(5mL)を注ぎ、有機層を丁寧に分離した。抽出した有機層の一部(100μL)を光学純度確認用にサンプリングし、残りの有機層を60℃に加熱した4N塩酸(2.5mL,10mmol)に加え、60℃で激しく攪拌した(反応開始から45分後)。30分後にサンプリングを行い、HPLCにより反応中間体のα−エチルフェニルアラニンtert−ブチルエステルと目的物のα−エチルフェニルアラニンの比から変換率を計算したところ、95%以上の変換率であった。HPLCによる反応モニタリングの結果を確認する前に、有機層を4N塩酸溶液に加えてから35分後に撹拌を停止し、水層を分離し、目的とする化合物(8)((R)−α−エチルフェニルアラニン)を反応混合物の水溶液として得た(反応開始から1時間30分後)。本実施例で得られたα−フルオロメチルフェニルアラニンの臭化エチルからの換算収率は84%であった。
本実施例で得られた化合物の光学純度を測定するため、サンプリングした有機層に1Mクエン酸水溶液(0.5mL)を加え、30分撹拌した後、tert−ブチルメチルエーテル(0.5mL)で3回洗浄した。分離した水層に炭酸ナトリウム(100mg)、酢酸エチル(0.5mL)を加え、10分間撹拌した。有機層を分離、濃縮し、濃縮残渣にヘキサン/2−プロパノールの混合溶液(80/20)を加え(1mL)、試料溶液とし、HPLCにて分析した[Daicel Chiralpak AD−H;溶離液:ヘキサン/2−プロパノール/ジエチルアミン=980/20/1、流速0.5mL/分;保持時間:(R)体=14.0分、(S)体=17.5分]。本実施例で得られた化合物の光学純度は94%eeであった。
本発明によれば、所望のアミノ酸およびその誘導体を高い立体選択性で効率よくかつ極めて短時間で製造することができる。このため、例えば、パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患や心臓疾患、がん疾患のためのトレーサーとして使用され得る放射性標識アミノ酸およびその誘導体の研究開発および製造に有用である。

Claims (20)

  1. 以下の式(I)で表される化合物:
    Figure 2016074605
    を立体選択的に製造するための方法であって、
    以下の式(II)で表される化合物:
    Figure 2016074605
    を、光学活性な相間移動触媒とともに、媒体中かつ無機塩基の存在下にて、以下の式(III)の化合物:
    Figure 2016074605
    でアルキル化する工程、を包含し、
    ここで、式(I)および式(II)において、
    は、
    (i)水素原子;
    (ii)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
    (iv)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
    (v)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
    アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
    ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
    (vi) ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、該ヘテロアリール部分が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
    アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
    ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ならびに
    (vii)アリール基であって、該アリール基が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
    アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
    ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
    からなる群より選択される基であり、
    式(I)および式(III)において、
    は、
    (i)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    ハロゲン原子
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはアラルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
    (ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ならびに
    (iv)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
    アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
    ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
    からなる群より選択される基であり、ただしRおよびRが同一の基である場合を除き、
    式(II)において
    ArおよびArは、それぞれ独立して、
    (i)水素原子;あるいは
    (ii)アリール基であって、該アリール基が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、ただしArおよびArがともに水素原子である場合を除き、そして
    は、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいベンジル基であり、そして
    式(III)において、
    Wは、脱離能を有する官能基であり、
    ここで、該光学活性な相間移動触媒の使用量が、該式(III)で表される化合物1当量に対し、1当量以上かつ1000当量以下の割合である、方法。
  2. 前記光学活性な相間移動触媒が、以下の式(IV)で表される化合物:
    Figure 2016074605
    (ここでRおよびR4’は、それぞれ独立して、
    (i)水素原子;
    (ii)ハロゲン原子;
    (iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
    (iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;
    (v)アリール基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基であって、該アリール基が、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいアリール基である、ヒドロキシメチル基;ならびに
    (vi)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
    からなる群より選択される基であり、
    、R5’、R、R6’、RおよびR7’は、それぞれ独立して、
    (i)水素原子;
    (ii)ハロゲン原子;
    (iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
    (iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;ならびに
    (v)ハロゲン原子で置換されてもよいアラルキルオキシ基;
    からなる群より選択される基であるか、あるいは
    隣接する2つの位置が一緒になって環を形成し、該式(IV)が以下の式:
    Figure 2016074605
    で表されるように構成していてもよく、ただしRおよびR7’ともに水素原子である場合を除き、
    およびRはそれぞれ独立して、
    (i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基;
    (ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基;
    (iv)−(CHNR21COR22(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
    (1)水素原子、
    (2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
    (3)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
    からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
    (v)−(CHNR2122(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
    (1)水素原子、
    (2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
    (3)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
    からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
    (vi)−(CHY−OR21(ここで、Yは分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cの二価の飽和炭化水素基であり、R21は、
    (1)水素原子、
    (2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
    (3)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
    からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);ならびに
    (vii)−(CH−OR21(ここで、R21は、
    (1)水素原子、
    (2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
    (3)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
    からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
    からなる群より選択される基であるか、あるいは、
    およびRが一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である);
    Figure 2016074605
    (ここで、R12、R13、R14、R15、R16およびR17はそれぞれ独立して、
    水素原子;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;ならびに
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    からなる群より選択される基を表し、そして
    は、ハロゲン化物アニオン、SCN、HSO 、TsO、MsO、TfOおよびHF からなる群より選択されるアニオンである)である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記式(IV)で表される化合物のRおよびR5’がともに水素原子である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記式(IV)で表される化合物のRおよびR4’がともにアリール基であって、ここで、該アリール基が、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;である、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記式(IV)で表される化合物のRおよびRが同一であるか、または一緒になって環を形成する、請求項2から4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記式(IV)で表される化合物のRおよびRがそれぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基である、請求項2から5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記無機塩基がアルカリ金属水酸化物である、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記無機塩基が飽和水溶液の形態で提供されている、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記式(II)で表される化合物の使用量が、 前記式(III)で表される化合物1当量に対し、9当量以上かつ500当量以下である、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記無機塩基の使用量が、前記式(II)で表される化合物1当量に対し、50当量以上かつ5000当量以下である、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
  11. さらに、請求項1から10のいずれかに記載の方法のより得られた式(V)で表される化合物:
    Figure 2016074605
    (ここで、R、R、R、ArおよびArは上記に定義した基と同様である)のイミノ基(ArArC=N−)およびエステル基(−CO)を酸性条件下で加水分解する工程;を包含する、請求項1から12のいずれかに記載の方法。
  12. アミノ酸合成キットであって、基質、アルキル化剤および光学活性な相間移動触媒を含み、
    ここで、該光学活性な相間移動触媒が、以下の式(IV)で表される化合物:
    Figure 2016074605
    (ここでRおよびR4’は、それぞれ独立して、
    (i)水素原子;
    (ii)ハロゲン原子;
    (iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
    (iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;
    (v)アリール基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基であって、該アリール基が、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいアリール基である、ヒドロキシメチル基;ならびに
    (vi)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
    からなる群より選択される基であり、
    、R5’、R、R6’、RおよびR7’は、それぞれ独立して、
    (i)水素原子;
    (ii)ハロゲン原子;
    (iii)分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基;
    (iv)分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;ならびに
    (v)ハロゲン原子で置換されてもよいアラルキルオキシ基;
    からなる群より選択される基であるか、あるいは
    隣接する2つの位置が一緒になって環を形成し、該式(IV)が以下の式:
    Figure 2016074605
    で表されるように構成していてもよく、ただしRおよびR7’ともに水素原子である場合を除き、
    およびRはそれぞれ独立して、
    (i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基;
    (ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基;
    (iv)−(CHNR21COR22(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
    (1)水素原子、
    (2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
    (3)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
    からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
    (v)−(CHNR2122(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
    (1)水素原子、
    (2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
    (3)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
    からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
    (vi)−(CHY−OR21(ここで、Yは分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cの二価の飽和炭化水素基であり、R21は、
    (1)水素原子、
    (2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
    (3)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
    からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);ならびに
    (vii)−(CH−OR21(ここで、R21は、
    (1)水素原子、
    (2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ならびに
    (3)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、
    からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
    からなる群より選択される基であるか、あるいは、
    およびRが一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である);
    Figure 2016074605
    (ここで、R12、R13、R14、R15、R16およびR17はそれぞれ独立して、
    水素原子;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;ならびに
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    からなる群より選択される基を表し、そして
    は、ハロゲン化物アニオン、SCN、HSO 、TsO、MsO、TfOおよびHF からなる群より選択されるアニオンである)であり、
    該光学活性な相間移動触媒が、該アルキル化剤1当量に対し、1当量以上かつ1000当量以下の割合で含有されている、合成キット。
  13. 前記アルキル化剤が、以下の式(III)の化合物:
    Figure 2016074605
    (ここで、Rは、
    (i)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    ハロゲン原子
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはアラルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
    (ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ならびに
    (iv)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
    アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
    ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、ならびに
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
    からなる群より選択される基である)である、請求項12に記載の合成キット。
  14. 前記基質が、以下の式(II)で表される化合物:
    Figure 2016074605
    (ここで、Rは、
    (i)水素原子;
    (ii)分岐または環を形成していてもよいC〜C10のアルキル基であって、該アルキル基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルキル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
    (iv)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
    (v)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
    アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
    ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
    (vi) ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、該ヘテロアリール部分が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
    アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
    ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ならびに
    (vii)アリール基であって、該アリール基が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐または環を形成してもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基であって、該アルコキシ基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −COR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、および
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アルコキシ基、
    アラルキルオキシ基であって、該アラルキルオキシ基を構成するアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アラルキルオキシ基、
    ヘテロアラルキルオキシ基であって、該ヘテロアラルキルオキシ基を構成するヘテロアリール部分が、ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、ヘテロアラルキルオキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、
    −CO10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基である)、
    −OCR20(ここで、R20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
    からなる群より選択される基であり、
    は、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいベンジル基であり、そして
    ArおよびArは、それぞれ独立して、
    (i)水素原子;あるいは
    (ii)アリール基であって、該アリール基が
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR10(ここで、R10は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、またはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    ヒドロキシル基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、ただしArおよびArがともに水素原子である場合を除く)である、請求項12または13に記載の合成キット。
  15. 前記式(IV)で表される化合物のRおよびR5’がともに水素原子である、請求項12から14のいずれかに記載の合成キット。
  16. 前記式(IV)で表される化合物のRおよびR4’がともにアリール基であって、ここで、該アリール基が、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    ニトロ基、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;である、請求項12から15のいずれかに記載の合成キット。
  17. 前記式(IV)で表される化合物のRおよびRが同一であるか、または一緒になって環を形成する、請求項12から16のいずれかに記載の合成キット。
  18. 前記式(IV)で表される化合物のRおよびRがそれぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基である、請求項12から17のいずれかに記載の合成キット。
  19. 前記式(II)で表される化合物の使用量が、 前記式(III)で表される化合物1当量に対し、9当量以上かつ500当量以下である、請求項12から18のいずれかに記載の合成キット。
  20. 前記無機塩基の使用量が、前記式(II)で表される化合物1当量に対し、50当量以上かつ5000当量以下である、請求項12から19のいずれかに記載の合成キット。
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