JP2016074199A - 黒色塗装鋼板 - Google Patents
黒色塗装鋼板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016074199A JP2016074199A JP2015130407A JP2015130407A JP2016074199A JP 2016074199 A JP2016074199 A JP 2016074199A JP 2015130407 A JP2015130407 A JP 2015130407A JP 2015130407 A JP2015130407 A JP 2015130407A JP 2016074199 A JP2016074199 A JP 2016074199A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- black
- steel sheet
- plating layer
- coated steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Abstract
Description
さらに、耐食性も兼ね備えた黒色塗装鋼板を得ることも目的とする。
(1)鋼板の少なくとも片面に形成されたZn−Ni合金めっき層と前記めっき層表面を覆う黒化処理層とを有し、その上層に化成処理層を介して黒色の有機皮膜層を有する黒色塗装鋼板であって、Zn−Ni合金めっき層がめっき層表層から地鉄まで達するクラックを有すると共にクラック内部のめっき表層にまで黒化処理層が存在することを特徴とする黒色塗装鋼板。
(2)Zn−Ni合金めっき層を断面観察し、めっき層厚み方向中央部に地鉄界面と平行な方向に引かれた任意の10μm長さの直線と交差するクラックのうち、めっき層表層から地鉄まで達するクラックが1個以上存在することを特徴とする上記(1)に記載の黒色塗装鋼板。
(3)前記めっき層表層から地鉄まで達するクラックの個数X(個)と、黒色の有機皮膜層厚みY(μm)とが下記(I)式の関係を満たすことを特徴とする上記(2)に記載の黒色塗装鋼板。
−0.6X+3.7≦Y≦2.7X+1.6 (I)
(4)前記黒色の有機皮膜層が有機皮膜層厚みY(μm)の2倍以下の粒径のふっ素樹脂系化合物を含有することを特徴とする上記(1)から(3)のいずれか一つに記載の黒色塗装鋼板。
(5)前記ふっ素樹脂系化合物が有機皮膜固形分の0.1質量%以上5質量%以下であることを特徴とする上記(4)に記載の黒色塗装鋼板。
−0.6X+3.7≦Y≦2.7X+1.6 (I)式
実施例1〜10、比較例1〜6
電気Zn−Ni合金めっき鋼板(めっき付着量:10g/m2、Ni含有率9.9%)をアルカリ脱脂水溶液(FC−E6406(日本パーカライジング社製)、20g/l、60℃)を用いて2分間スプレーシャワー処理して脱脂し水洗した。その後、硫酸によるエッチング処理(20g/l、60℃、浸漬4秒)によりめっき層のクラックを調整し、更に黒化処理(NaNO3:80g/l+H3PO4:5g/l、NaOHによってpHを1.5に調整、50℃、浸漬4秒)を行った。
5:黒色、表面艶ともに均一である。下地も全く透けて見えない。
4:黒色は均一であるが、表面艶がやや不均一である(目を凝らして見て何とか確認できるレベル)。下地は全く透けて見えない。
3:黒色、表面艶ともにやや不均一である(目を凝らして見て何とか確認できるレベル)。下地は全く透けて見えない。
2:黒色、表面艶ともに不均一である(容易に確認できるレベル)。下地は全く透けて見えない。
1:黒色、表面艶ともに不均一である(容易に確認できるレベル)。下地がやや透けて見える。
5:塗膜に亀裂等の不具合がなく、均一な黒色外観である。色落ちも認められない。
4:塗膜に極僅かの亀裂が認められため、やや色落ちが認められるが、ほぼ均一な黒色外観である。(試験前の試験板を横に並べて何とか分かるレベル)。
3:塗膜に僅かの亀裂が認められため、やや色落ちが認められるが、ほぼ均一な黒色外観である。(試験前の試験板を横に並べると容易に分かるレベル)。
2:塗膜に亀裂が認められ、色落ちが認められる(試験板のみ見て何とか分かるレベル)。
1:塗膜に亀裂が認められ、色落ちが著しい(試験板のみ見て容易に分かるレベル)。
5:塗膜に亀裂等の不具合がなく、均一な黒色外観である。色落ちも認められない。
4:塗膜に極僅かの亀裂が認められため、やや色落ちが認められるが、ほぼ均一な黒色外観である。(試験前の試験板を横に並べて何とか分かるレベル)。
3:塗膜に僅かの亀裂が認められため、やや色落ちが認められるが、ほぼ均一な黒色外観である。(試験前の試験板を横に並べると容易に分かるレベル)。
2:塗膜に亀裂が認められ、色落ちが認められる(試験板のみ見て何とか分かるレベル)。
1:塗膜に亀裂が認められ、色落ちが著しい(試験板のみ見て容易に分かるレベル)。
5:正常部と引っ掻いた疵部の黒色外観に差なし。疵部も含め均一黒色外観に見える。
4:引っ掻いた部分の黒色外観には差異が無いが、やや光沢度が変化して見える。
3:引っ掻いた部分の黒色外観に僅かな変化は見られるが、下地の露出は全くない。
2:引っ掻いた部分の黒色外観に変化が見られ、下地の露出がある。
1:引っ掻いた部分の黒色外観に顕著な変化が見られ、顕著な下地の露出がある。
5:擦り面に全く跡が付かない。
4:擦り面に極僅かに跡が付く(目を凝らして何とか擦り跡が判別できるレベル)。
3:擦り面に僅かに跡が付く(目を凝らすと容易に擦り跡が判別できるレベル)。
2:擦り面に明確な跡が付く(瞬時に擦り跡が判別できるレベル)。
1:擦り面で塗膜が溶解し、下地が露出する。
5:処理前後で跡が付かない。
4:処理後に僅かな痕跡は見られるが黒色度の変化はない。
3:処理後に黒色度の僅かな変化は見られるが、皮膜の剥離などの異常は皆無。
2:処理後に黒色度の変化が見られ、軽微な皮膜の剥離がある。
1:処理後に黒色度の顕著な変化が見られ、皮膜の剥離がある。
実施例11〜41
第1実施例と同一の原板、同一のアルカリ脱脂の後、同一の硫酸エッチング処理によって処理時間を変化させることでめっき層のクラック状態を変化させた。その後、黒化処理(NaNO3:80g/l+H3PO4:5g/l、NaOHによってpHを1.5に調整、50℃、3秒浸漬の後、40A/dm2で2秒陽極酸化)を行った。その後第1実施例と同様に化成処理を行い、第1実施例と同様の塗膜でカーボンブラックを10.5%に調整した塗膜を種々の膜厚で塗布した。
第1実施例と同一の原板、同一のアルカリ脱脂の後、以下の方法でエッチングと黒化処理を同時に行った。硝酸ナトリウムとりん酸と第二りん酸ナトリウムが混合された0.5mol/Lのりん酸イオンと1.4mol/Lの硝酸イオンを含むpH0.6、液温30℃の酸性水溶液を鋼板上への液流束が200L/m2/min.のスプレーシャワー処理にて所定のクラック量となるように黒化処理(処理時間2〜10秒)を行った。その後第1実施例と同様に化成処理を行い、第1実施例と同様の塗膜でカーボンブラックを10.5%に調整した塗膜を種々の膜厚で塗布した。各水準の内容を表2に示す。各サンプルのめっき層クラックは、第1実施例と同様に評価した。クラック内部のめっき表層の黒化処理層の有無は、断面のSEM、EDS観察によって確認し、いずれの水準も有であることを確認した。有機塗膜の膜厚は、第1実施例と同様に求めた。
5:均一美麗で後塗装品と比較しても遜色ないレベル。
4:均一美麗であるが後塗装品と比較するとやや深みに欠けるレベル。
3:目を凝らして見て何とか確認できるレベルの極めて軽微な不均一は認められる。
2:容易に確認できるレベルの不均一があり、意匠性に劣る。
1:容易に確認できるレベルの不均一が顕著であり、極めて意匠性に劣る。
実施例15−1〜15−16
第1実施例の実施例15と同一の原板、同一のアルカリ脱脂の後、同一の硫酸エッチング処理、同一の黒化処理(NaNO3:80g/l+H3PO4:5g/l、NaOHによってpHを1.5に調整、50℃、3秒浸漬の後、40A/dm2で2秒陽極酸化)、同一の化成処理を行った。
黒色有機塗装皮膜(黒色塗膜)を形成した黒色塗装板サンプルを70mm×150mmサイズに切断し、4辺をシールし、JIS Z2371に指定された条件で塩水噴霧試験を実施し、試験後サンプルの平面部の腐食面積率を求めて評価した。判定基準は下記の通りであり、3点から5点を合格とした:
5 : 120時間後白錆発生無し、
4 : 120時間後白錆発生有り、面積率3%未満、
3 : 120時間後白錆発生有り、面積率5%未満、
2 : 120時間後白錆発生有り、面積率5%以上、
1 : 120時間後赤錆発生有り、全面白錆発生有り。
Claims (5)
- 鋼板の少なくとも片面に形成されたZn−Ni合金めっき層と前記めっき層表面を覆う黒化処理層とを有し、その上層に化成処理層を介して黒色の有機皮膜層を有する黒色塗装鋼板であって、Zn−Ni合金めっき層がめっき層表層から地鉄まで達するクラックを有すると共にクラック内部のめっき表層にまで黒化処理層が存在することを特徴とする黒色塗装鋼板。
- Zn−Ni合金めっき層を断面観察し、めっき層厚み方向中央部に地鉄界面と平行な方向に引かれた任意の10μm長さの直線と交差するクラックのうち、めっき層表層から地鉄まで達するクラックが1個以上存在することを特徴とする請求項1に記載の黒色塗装鋼板。
- 前記めっき層表層から地鉄まで達するクラックの個数X(個)と、黒色の有機皮膜層厚みY(μm)とが下記(I)式の関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の黒色塗装鋼板。
−0.6X+3.7≦Y≦2.7X+1.6 (I) - 前記黒色の有機皮膜層が有機皮膜層厚みY(μm)の2倍以下の粒径のふっ素樹脂系化合物を含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の黒色塗装鋼板。
- 前記ふっ素樹脂系化合物が有機皮膜固形分の0.1質量%以上5質量%以下であることを特徴とする請求項4に記載の黒色塗装鋼板。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014206265 | 2014-10-07 | ||
JP2014206265 | 2014-10-07 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016074199A true JP2016074199A (ja) | 2016-05-12 |
JP6540279B2 JP6540279B2 (ja) | 2019-07-10 |
Family
ID=55950715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015130407A Active JP6540279B2 (ja) | 2014-10-07 | 2015-06-29 | 黒色塗装鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6540279B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61291981A (ja) * | 1985-06-18 | 1986-12-22 | Nippon Steel Corp | 黒色亜鉛合金メツキ鋼板の製造方法 |
JPS6340865B2 (ja) * | 1984-07-20 | 1988-08-12 | Sumitomo Metal Ind | |
JPH0396337A (ja) * | 1989-09-08 | 1991-04-22 | Kobe Steel Ltd | プレス成形性にすぐれる樹脂塗装鋼板 |
-
2015
- 2015-06-29 JP JP2015130407A patent/JP6540279B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6340865B2 (ja) * | 1984-07-20 | 1988-08-12 | Sumitomo Metal Ind | |
JPS61291981A (ja) * | 1985-06-18 | 1986-12-22 | Nippon Steel Corp | 黒色亜鉛合金メツキ鋼板の製造方法 |
JPH0396337A (ja) * | 1989-09-08 | 1991-04-22 | Kobe Steel Ltd | プレス成形性にすぐれる樹脂塗装鋼板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6540279B2 (ja) | 2019-07-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4865090B2 (ja) | クロメートフリー黒色塗装金属板 | |
WO2012043864A1 (ja) | 溶融亜鉛系めっき鋼板及びその製造方法 | |
JP2007197824A (ja) | 絶縁被膜を有する電磁鋼板 | |
JPWO2012029977A1 (ja) | クロメートフリー塗装金属板 | |
JP6455855B2 (ja) | 水性金属表面処理剤 | |
CN102602079A (zh) | 一种抗污、耐指纹不锈钢板及其制备方法 | |
WO2015056355A1 (ja) | 金属材料用表面処理剤、表面処理金属材料の製造方法 | |
JP2017141480A (ja) | 電磁鋼板及び電磁鋼板の製造方法 | |
EP3255177B1 (en) | Electrical steel sheet | |
JP5369986B2 (ja) | 塗装金属材とそれを用いてなる筐体 | |
JP4873974B2 (ja) | プレコート金属板及びその製造方法 | |
JP2007046143A (ja) | 性能バランスに優れたクロムフリー表面処理鋼板 | |
KR101586979B1 (ko) | 칼라강판 및 그 제조방법 | |
JP6540279B2 (ja) | 黒色塗装鋼板の製造方法 | |
JP6132078B1 (ja) | 黒色塗装鋼板 | |
JP2006281710A (ja) | 塗膜密着性に優れた塗装鋼板、及びその製造方法 | |
JP2007204769A (ja) | 耐食性、耐疵つき性、耐変色性及び耐水性に優れた表面処理鋼板並びにその製造方法 | |
JP2006002171A (ja) | 耐食性、導電性および皮膜外観に優れた表面処理鋼板 | |
JP6682973B2 (ja) | 黒色塗装亜鉛系めっき鋼板及びその製造方法 | |
JP7099424B2 (ja) | 表面処理皮膜付き亜鉛系めっき鋼板及びその製造方法 | |
JP5130496B2 (ja) | 亜鉛系めっき鋼板及びその製造方法 | |
JP2011038138A (ja) | 塗装金属材およびこれを用いてなる筐体 | |
JP2011207132A (ja) | 塗装エンボス鋼板およびその製造方法 | |
JP2016006224A (ja) | 黒色亜鉛合金めっき鋼板とその製造方法 | |
JP5660304B2 (ja) | 電気亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180205 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180912 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181023 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181218 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190514 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190527 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6540279 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |