JP2016006224A - 黒色亜鉛合金めっき鋼板とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】亜鉛と黒色化する金属の合金めっき層の大気環境に露出した表面全体にりん元素を含む黒化処理皮膜を有し、明度L*値で37以下、且つ表面全体に方向性を持たないマイクロクラックが存在し、上記マイクロクラックの内部の全面にりん元素を含む黒化処理皮膜を有する黒色亜鉛合金めっき鋼板である。さらに前記黒化処理皮膜上に、ウレタン樹脂、シランカップリング剤、りん酸系化合物を含む塗装下地処理皮膜が形成され、その上に黒色塗装皮膜が形成された黒色亜鉛合金めっき鋼板である。
【選択図】図2
Description
(1)亜鉛と黒色化する金属の合金めっき層の大気環境に露出した表面全体にりん元素を含む黒化処理皮膜を有し、明度L*値で37以下、且つ表面全体に曲げ加工に伴う応力を緩和して曲げ加工による新生クラック発生を防止する方向性を持たないマイクロクラックが存在し、上記マイクロクラックの内部の全面にりん元素を含む黒化処理皮膜を有することを特徴とする黒色亜鉛合金めっき鋼板。
(2)曲げ加工に伴う応力を緩和して曲げ加工による新生クラック発生を防止する方向性を持たないマイクロクラックとして、最大幅が0.3〜0.6μmの幅のクラックが、縦横斜めランダムに、10μm幅の視野あたり1個以上存在することを特徴とする上記(1)に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
(3)更に最大幅が0.3μm未満の幅のクラックが、縦横斜めランダムに、10μm幅の視野あたり5個以上存在することを特徴とする上記(2)に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
(4)黒色化する金属がニッケル、コバルト、鉄、銅、錫、モリブデン、の一種以上を含む金属であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
(5)亜鉛と黒色化する金属の合金めっき鋼板を、0.25〜0.67mol/Lのりん酸イオンと1.17〜1.65mol/Lの硝酸イオンを含むpH1.5以下、液温20〜70℃の酸性水溶液を用いてスプレーシャワー処理するに際し、鋼板上への液流束を60〜300L/m2/minとすると共に、処理時間を2〜10secとすることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板の製造方法。
当該黒化処理皮膜上に、ウレタン樹脂、シランカップリング剤、りん酸系化合物を含む塗装下地処理皮膜が形成され、塗装下地処理皮膜の固形分合計を100質量部としたとき、塗装下地処理皮膜におけるウレタン樹脂、シランカップリング剤、りん酸系化合物の固形分合計がそれぞれ30〜60質量部、20〜40質量部、10〜20質量部であり、
塗装下地処理皮膜の上に黒色塗装皮膜が形成されたことを特徴とする黒色亜鉛合金めっき鋼板。
(7)曲げ加工に伴う応力を緩和して曲げ加工による新生クラック発生を防止する方向性を持たないマイクロクラックとして、最大幅が0.3〜0.6μmの幅のクラックが、縦横斜めランダムに、10μm幅の視野あたり1個以上存在することを特徴とする上記(6)に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
(8)更に最大幅が0.3μm未満の幅のクラックが、縦横斜めランダムに、10μm幅の視野あたり5個以上存在することを特徴とする上記(7)に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
(9)黒色化する金属がニッケル、コバルト、鉄、銅、錫、モリブデン、の一種以上を含む金属であることを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれか1項に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
(10)亜鉛と黒色化する金属の合金めっき鋼板を、0.25〜0.67mol/Lのりん酸イオンと1.17〜1.65mol/Lの硝酸イオンを含むpH1.5以下、液温20〜70℃の酸性水溶液を用いてスプレーシャワー処理するに際し、鋼板上への液流束を60〜300L/m2/minとすると共に、処理時間を2〜10secとして黒化処理皮膜を形成し、
当該黒化処理皮膜上に、ウレタン樹脂、シランカップリング剤、りん酸系化合物を含有する水性処理液を塗布、乾燥して塗装下地処理皮膜を形成し、その上に黒色の塗料を塗布、乾燥して黒色塗装皮膜を形成することを特徴とする黒色亜鉛合金めっき鋼板の製造方法であって、
水性処理液中の固形分合計を100質量部としたとき、ウレタン樹脂、シランカップリング剤、りん酸系化合物の固形分合計がそれぞれ30〜60質量部、20〜40質量部、10〜20質量部であることを特徴とする上記(6)〜(9)に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板の製造方法。
このためより高液流束なスプレーシャワー処理を用いることで迅速且つ均一な黒色化が実現できる。しかも、高液流束なスプレーシャワー処理なので高速な液接触の効果で、めっきの溶解が促進し、クラックが発生するとクラックの内部まで充分に液が入り込むためクラック内も完全に黒色化できる。このため、曲げ加工により黒化処理で発生したクラックが広げられてもクラック内面が黒いため、見た目には耐曲げ白化性が良好となる。
できる。
(i)アミノ基を有するもの:N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン;
(ii)エポキシ基を有するもの:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン;
(iii)ビニル基を有するもの:ビニルトリエトキシシラン;
(iv)メルカプト基を有するもの:3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;
(v)メタクリロキシ基を有するもの:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン。
なお、シランカップリング剤は一種類でもよいし複数種類を混合させてもよい。
i)ポリエステル樹脂単独
バインダー樹脂として水分散のポリエステル樹脂を単独で用いてもよい。その分子量は3000以上30000以下であることが好ましい。分子量が3000未満であると十分な加工性を確保するのが困難になることが懸念される。一方、分子量が30000を超えると樹脂自体の結合サイトが低下するため塗装下地処理皮膜と優れた密着性を確保するのが困難になるとともに、メラミン等の硬化剤との架橋反応が十分に行われず塗装皮膜を構成する樹脂皮膜としての性能低下(例えば硬度低下)が懸念される。ポリエステル樹脂は単一種類であってもよいし、複数種類をブレンドして用いてもよい。
ii)ウレタン樹脂単独
バインダー樹脂として水分散のウレタン樹脂を単独で用いてもよい。ウレタン樹脂のエマルジョン粒子径は、10nm以上100nm以下、より好ましい範囲としては、20nm以上60nm以下である。粒子径が過度に小さいものはコスト高になることが懸念される。一方、粒子径が過度に大きいものは、塗膜化した際にエマルジョン同士の隙間が大きくなり塗装皮膜としてのバリア性(腐食性物質が塗装皮膜の表面から金属基材へと貫通することを抑制する性質)が低下することが懸念される。ウレタン樹脂のタイプとしては、エーテル系、ポリカーボネイト系、エステル系、アクリルグラファイトタイプ等あるが、これらの単独または、混合系を用いてもよい。別の観点からは、バインダー樹脂として、Tgが異なるものをブレンドして用いてもよい。その場合には、Tgが高い樹脂によりもたらされる優れたバリア性と、Tgが低い樹脂によりもたらされる優れた加工性とを兼ね備える塗装皮膜を得ることが実現される。
iii)ブレンド樹脂
上記ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂をブレンドした樹脂として用いてもよい。ブレンド比率は特に限定されない。用途に応じて適切なブレンド比率を設定すればよい。もちろん、この場合においても、ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂のそれぞれが複数種類の樹脂から構成されていてもよい。
硬化剤は水溶性のものを用いることが好ましく、具体的には、メラミンを用いることが好ましい。硬化剤の添加量は、樹脂固形分100質量部に対して5質量部以上30質量部以下とすることが好ましい。ここで、「樹脂固形分」とは、塗料組成物を焼き付けた際の固形分(樹脂皮膜)のうち、バインダー成分に由来する固形分をいう。したがって「樹脂固形分に対する質量%」とは、実質的に、バインダー成分のみを硬化させたときの重量計測値を100%としたときの質量割合をいう。
樹脂皮膜を黒色に調色するために添加する着色顔料として、安価、安全、耐水性、耐候性に優れるカーボンブラックを用いることが好ましい。また、黒色塗装皮膜の加工性、薄膜での隠蔽性等を確保する上で、これら着色顔料の粒径は0.5μm以下であることが好ましい。
本発明に係る黒色塗装皮膜の形成工程で使用される塗料の主成分は水であるが、分散性を向上させるなどの観点から、アルコール、エーテル、ケトン、アミンなどの極性有機溶媒を用いてもよい。その含有量の上限は、得られた黒色塗装皮膜の特性に悪影響を及ぼさない範囲で、塗料成分に応じて適宜決定される。溶媒に有機溶媒を含有させる場合の典型的な含有量は、全溶媒に対する比率として10〜20質量%である。
試験板の作製
厚さ0.45mmの電気Zn−Ni(13.5質量%)合金めっき鋼板(めっき付着量:10g/m2)をアルカリ脱脂水溶液(FC−E6406(日本パーカライジング社製)、20g/L、60℃)を用いて2分間スプレーシャワー処理して脱脂し水洗した。次に、硝酸ナトリウムとりん酸と第二りん酸ナトリウムが混合された0.25〜0.67mol/Lのりん酸イオンと1.17〜1.65mol/Lの硝酸イオンを含むpH1.5以下、液温20〜70℃の酸性水溶液を鋼板上への液流束が60〜300L/m2/min.のスプレーシャワー処理にて種々の表面性状となるように黒化処理(処理時間2〜10sec)を行って実施例となる評価用試験板とした。また比較例となる評価用試験板を、黒化処理条件(酸性水溶液の組成と温度、pHおよびスプレーシャワー処理の液流束と処理時間、浸漬処理時間)を種々変化させて作製した(実施例1〜11(表1−1)、比較例1〜12(表1−2))。処理条件及び評価結果を表1に示し、皮膜性能は表1の*1)に示している。
黒化処理皮膜中りん元素の有無、黒色度合、耐曲げ白化性および耐引っ掻き疵付き性を評価した。評価は下記の方法で行った。
SEM−EDXを用いて試験板の黒化処理皮膜中のりん元素を観測し、下記基準で評価した。
有:りん元素が観測された。
無:りん元素が観測されなかった。
FE−SEMを用い、1万倍の視野で観察した。クラックの最大幅が0.3〜0.6μmのものの有無、および最大幅が0.3μm未満のものの有無を観察するとともに、圧延方向に、平行、直交、45度のそれぞれの方向に10μmの直線を引き、交差するそれぞれのクラック数を計測し、その平均値を算出した。
色差計を用いて黒化処理完了後の黒色亜鉛合金めっき鋼板の明度L*値を測定した。L*値が37以下であれば良好と判断した。
試験板をL字(直角)曲げ加工(家電製品匡体のトップカバー類の曲げ加工を模擬)を行い、曲げ部外面のクラック発生部の黒色外観を目視および10倍ルーペで観察し下記基準で評価した。
◎:曲げ加工による新生クラックは発生しない。黒化処理でできたクラック内面にも黒化処理皮膜を有する新生クラックは、曲げ加工に伴ってクラック内面が拡げられ露出する。このとき目視および10倍ルーペでの観察のいずれでもクラックがない正常部とクラック部の黒色外観に差がなく、曲げ部外面が均一黒色外観に見える。
○:曲げ加工による新生クラックは発生しない。黒化処理でできたクラック内面にも黒化処理皮膜を有する新生クラックは、曲げ加工に伴ってクラック内面が拡げられ露出する。このとき10倍ルーペでは僅かにクラックがない正常部とクラック部の黒色外観に僅かに差が見られるものの、目視での観察ではクラックがない正常部とクラック部の黒色外観に差がなく、曲げ部外面が均一黒色外観に見える。
△:曲げ加工による新生クラックと黒化処理でできたクラック内面にも黒化処理皮膜を有する新生クラックが混在するため、曲げ部外面がやや白色外観に見える。
×:黒化処理時にクラック内面にも黒化処理皮膜を有する新生クラックが殆ど発生していないため、曲げ加工時に発生した新生クラックが多数を占め、正常部の黒色外観に対し、明らかにクラック部は白く(青白く)、曲げ部外面が不均一な白色外観に見える。
冷延鋼板(0.8mm厚)を40mmφの円盤に打ち抜き、円盤を試験板との仰角45°に傾斜させて円盤面と垂直方向に1kgの荷重をかけながら10mm/secのスピードで50mm引っ掻く。引っ掻いた疵部の黒色外観を目視および10倍ルーペで観察し下記基準で評価した。
◎:目視および10倍ルーペでの観察のいずれでも正常部と引っ掻いた疵部の黒色外観に差なし。疵部も含めほぼ均一黒色外観に見える。
○:10倍ルーペでの観察では正常部と引っ掻いた疵部の黒色外観に僅かに差が見られるものの、目視での観察では正常部と引っ掻いた疵部の黒色外観に差なし。疵部も含めほぼ均一黒色外観に見える。
△:引っ掻いた疵部がやや白く見える。
×:正常部の黒色外観に対し、明らかに引っ掻いた疵部は白く(青白く)見える。
実施例1、3、5の黒化処理ままの試験板を、X線光電子分光(ESCA)により深さ方向の分析を実施した。その結果、最表面から酸素が検出された。ESCAの深さ方向分析での、酸素ピークの最大強度が1/2となるまでを黒化処理皮膜の膜厚と定義した。その結果、実施例1,3,5の黒化処理まま試験板の黒化処理皮膜は、それぞれ5nm、37nm、41nmであった。
試験板の作製
表1−1の実施例1、3、5の黒化処理条件で作製した、黒化処理ままサンプルの上に、ウレタン樹脂:シランカップリング剤:りん酸系化合物を種々の固形分比率で含有する水系処理液を塗布し、塗装下地処理皮膜を0.5g/m2の付着量で形成した。その後、ポリエステル樹脂:ウレタン樹脂:メラミン硬化剤:カーボンブラック:ポリエチレンワックス=55:15:12:15:2の固形分比からなる黒色塗料を塗布し、黒色塗装皮膜(黒色塗膜)を3.5μmの厚みで形成したものを評価用試験板(実施例24〜39、比較例13〜18)とした。
黒色塗装皮膜(黒色塗膜)を形成した黒色塗装板サンプルを50mm×50mmサイズに切断し、JIS Z2248に準じ常温で密着曲げを実施し、曲げ部の頂点にポリエステルテープで貼付けした後、テープを剥離した。そして、テープの粘着面に付着している塗装皮膜を目視で観察し、下記の判定基準で評価した。評価基準は下記の通りであり、○を合格とした:
○ : 塗装皮膜剥離発生無し、
△ : 塗装皮膜剥離が曲げ部の一部で発生、
× : 塗装皮膜剥離が曲げ部の全体で発生。
黒色塗装皮膜(黒色塗膜)を形成した黒色塗装板サンプルを70mm×150mmサイズに切断し、4辺をシールし、JIS Z2371に指定された条件で塩水噴霧試験を実施し、試験後サンプルの平面部の腐食面積率を求めて評価した。判定基準は下記の通りであり、○を合格とした:
○ : 120時間後白錆発生無し、
△ : 120時間後白錆発生有り(点状)、
× : 120時間後赤錆発生有り、全面白錆発生有り。
Claims (10)
- 亜鉛と黒色化する金属の合金めっき層の大気環境に露出した表面全体にりん元素を含む黒化処理皮膜を有し、明度L*値で37以下、且つ表面全体に曲げ加工に伴う応力を緩和して曲げ加工による新生クラック発生を防止する方向性を持たないマイクロクラックが存在し、上記マイクロクラックの内部の全面にりん元素を含む黒化処理皮膜を有することを特徴とする黒色亜鉛合金めっき鋼板。
- 曲げ加工に伴う応力を緩和して曲げ加工による新生クラック発生を防止する方向性を持たないマイクロクラックとして、最大幅が0.3〜0.6μmの幅のクラックが、縦横斜めランダムに、10μm幅の視野あたり1個以上存在することを特徴とする請求項1に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
- 更に最大幅が0.3μm未満の幅のクラックが、縦横斜めランダムに、10μm幅の視野あたり5個以上存在することを特徴とする請求項2に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
- 黒色化する金属がニッケル、コバルト、鉄、銅、錫、モリブデン、の一種以上を含む金属であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
- 亜鉛と黒色化する金属の合金めっき鋼板を、0.25〜0.67mol/Lのりん酸イオンと1.17〜1.65mol/Lの硝酸イオンを含むpH1.5以下、液温20〜70℃の酸性水溶液を用いてスプレーシャワー処理するに際し、鋼板上への液流束を60〜300L/m2/minとすると共に、処理時間を2〜10secとすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板の製造方法。
- 亜鉛と黒色化する金属の合金めっき層の大気環境に露出した表面全体にりん元素を含む黒化処理皮膜を有し、且つ表面全体に曲げ加工に伴う応力を緩和して曲げ加工による新生クラック発生を防止する方向性を持たないマイクロクラックが存在し、上記マイクロクラックの内部の全面にりん元素を含む黒化処理皮膜を有し、
当該黒化処理皮膜上に、ウレタン樹脂、シランカップリング剤、りん酸系化合物を含む塗装下地処理皮膜が形成され、塗装下地処理皮膜の固形分合計を100質量部としたとき、塗装下地処理皮膜におけるウレタン樹脂、シランカップリング剤、りん酸系化合物の固形分合計がそれぞれ30〜60質量部、20〜40質量部、10〜20質量部であり、
塗装下地処理皮膜の上に黒色塗装皮膜が形成されたことを特徴とする黒色亜鉛合金めっき鋼板。 - 曲げ加工に伴う応力を緩和して曲げ加工による新生クラック発生を防止する方向性を持たないマイクロクラックとして、最大幅が0.3〜0.6μmの幅のクラックが、縦横斜めランダムに、10μm幅の視野あたり1個以上存在することを特徴とする請求項6に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
- 更に最大幅が0.3μm未満の幅のクラックが、縦横斜めランダムに、10μm幅の視野あたり5個以上存在することを特徴とする請求項7に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
- 黒色化する金属がニッケル、コバルト、鉄、銅、錫、モリブデン、の一種以上を含む金属であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板。
- 亜鉛と黒色化する金属の合金めっき鋼板を、0.25〜0.67mol/Lのりん酸イオンと1.17〜1.65mol/Lの硝酸イオンを含むpH1.5以下、液温20〜70℃の酸性水溶液を用いてスプレーシャワー処理するに際し、鋼板上への液流束を60〜300L/m2/minとすると共に、処理時間を2〜10secとして黒化処理皮膜を形成し、
当該黒化処理皮膜上に、ウレタン樹脂、シランカップリング剤、りん酸系化合物を含有する水性処理液を塗布、乾燥して塗装下地処理皮膜を形成し、その上に黒色の塗料を塗布、乾燥して黒色塗装皮膜を形成することを特徴とする黒色亜鉛合金めっき鋼板の製造方法であって、
水性処理液中の固形分合計を100質量部としたとき、ウレタン樹脂、シランカップリング剤、りん酸系化合物の固形分合計がそれぞれ30〜60質量部、20〜40質量部、10〜20質量部であることを特徴とする請求項6〜9に記載の黒色亜鉛合金めっき鋼板の製造方法。
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