JP2016074188A - インクジェット装置およびインクジェット装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、これらの基板を接着する際に、接着剤が保護基板の貫通孔に流れ込み、貫通孔が塞がれることがある。たとえば、キャビティにインクを供給するための貫通孔が目詰まりし、インクを供給できなくなるおそれがある。
掘り込み部の形成に必要なスペースが貫通孔の周囲で済むので、掘り込み部の形成によって装置が大型化することを抑制することができる。
貫通孔に流れ込んだ接着剤を溝部で捕捉できるので、捕捉後の接着剤が貫通孔に流れ出すことを防止することができる。
この発明の一実施形態では、前記堤防部は、断面視において、頂部が平坦な形状に形成されている。
この発明の一実施形態では、前記掘り込み部は、テーパ形状に形成されている。
この発明の一実施形態では、前記掘り込み部は、前記幅広部の側面から延びる放射状部をさらに含む。
接着剤が掘り込み部に一気に流れ込むことを防止することができる。
円形の貫通孔に対して最小限のスペースで掘り込み部を設けることができる。
この発明の一実施形態は、前記保護基板の反対側で、前記アクチュエータ基板を支持して前記キャビティを区画し、前記キャビティに連通するノズル開口を有するノズル基板を含む。
この発明の一実施形態では、前記圧電体膜は、PZT膜からなる。
この発明の一実施形態では、前記上部電極は、Pt単膜からなる。
この発明の一実施形態では、前記下部電極は、Pt/Ti積層膜からなる。
この発明の一実施形態では、前記振動膜は、SiN/SiO2積層膜からなる。
この発明の一実施形態は、第1面およびその反対側の第2面の間を貫通する貫通孔、および前記第1面において前記貫通孔に連通する掘り込み部が形成された保護基板を準備する工程と、前記保護基板の前記第1面に接着剤を塗布する工程と、インク供給路を有する振動膜および圧電素子が表面から順に形成されたアクチュエータ基板を準備する工程と、平面視において前記貫通孔と前記インク供給路が一致するように、前記接着剤を介して、前記保護基板に前記アクチュエータ基板を固定する工程とを含む、インクジェット装置の製造方法を提供する。
この発明の一実施形態は、前記保護基板の前記第1面に前記掘り込み部を形成する工程と、前記保護基板の前記第2面おける前記掘り込み部の反対位置から前記掘り込み部に達するまで、前記掘り込み部よりも狭い幅で前記保護基板をエッチングして前記貫通孔を形成する工程とを含む。
図1は、この発明の一実施形態に係るインクジェットヘッド1の構成を説明するための図解的な平面図である。図2は、インクジェットヘッド1の断面図(図1のII−II線断面図)である。図3は、インクジェットヘッド1の断面図(図1のIII−III線断面図)である。図4は、インクジェットヘッド1の下部電極18のパターン例を示す図解的な平面図である。図5は、インクジェットヘッド1の圧電体膜19のパターン例を示す図解的な平面図である。図6は、インクジェットヘッド1の保護基板4の要部を示す図解的な断面図である。なお、図4および図5では、説明の便宜上、図1〜図3で示した参照符号のうち必要なものだけを示している。
アクチュエータ基板2は、たとえばシリコン基板からなり、複数のキャビティ5を区画している。アクチュエータ基板2は、表面2aに振動膜6を支持している。振動膜6は、キャビティ5の天壁を形成しており、キャビティ5を区画している。振動膜6の上に圧電素子7が配置されている。
アクチュエータ基板2の表面2aに振動膜形成層15が形成されている。振動膜形成層15において、キャビティ5の天壁を構成している部分、すなわち、キャビティ5を区画している部分が振動膜6である。
キャビティ5は、この実施形態では、アクチュエータ基板2を貫通して形成されている。アクチュエータ基板2には、複数のキャビティ5が互いに平行に延びてストライプ状に形成されている。なお、図1では、明瞭化のために3本のキャビティ5を表している。複数のキャビティ5は、それらの幅方向に微小な間隔(たとえば30μm〜350μm程度)を開けて等間隔で形成されている。各キャビティ5は、平面視において、インク供給路14からインク吐出通路9に向かうインク流通方向16に沿って細長く延びた長方形形状を有している。インクタンク8からのインクが導かれるインク供給路14は、キャビティ5の一端部において、共通インク通路17に連通している。図1に示すように、複数のインク供給路14が、共通インク通路17に沿って間隔を開けて配列されている。インク供給路14は、振動膜6(後述する下部電極18、圧電体膜19等、振動膜6上に配置される全ての膜)を貫通し、さらにアクチュエータ基板2を共通インク通路17まで貫通して形成されている。
層間膜23上に配線膜24が形成されている。配線膜24は、Al(アルミニウム)を含む金属材料からなっていてもよい。配線膜24の厚さは、たとえば、1000nm程度である。配線膜24は、上部配線25、下部配線26およびダミー配線27を含む。
圧電素子7は、振動膜6を挟んでキャビティ5に対向する位置に形成されている。すなわち、圧電素子7は、振動膜6のキャビティ5とは反対側の表面に接するように形成されている。アクチュエータ基板2上に振動膜形成層15が形成されており、この振動膜形成層15においてキャビティ5の周囲の部分によって振動膜6が支持されている。こうして、振動膜6は、アクチュエータ基板2に支持されている。振動膜6は、キャビティ5に対向する方向(換言すれば振動膜6の厚さ方向)に変形可能な可撓性を有している。
(1)振動膜6および圧電体膜19の内部応力
この実施形態では、振動膜6が圧縮応力を有し、圧電体膜19が引張応力を有している。たとえば、振動膜6の圧縮応力が−300MPa〜−100MPaであり、圧電体膜19の引張応力が100MPa〜300MPaである。これにより、振動膜6および圧電体膜19の平均応力の絶対値が、100MPa以下となっている。平均応力は、圧電体膜19の引張応力を正の値、振動膜6の圧縮応力を負の値として、これらの値の平均値を求めることによって算出できる。
(2)インク供給路13の掘り込み部37
図2および図6に示すように、保護基板4には、インク供給路13を構成する貫通孔36が形成されており、さらに、保護基板4の対向面11には、貫通孔36に連通する掘り込み部37が形成されている。掘り込み部37は、貫通孔36を取り囲んで貫通孔36の端部に幅広部を形成している。この実施形態では、貫通孔36は、平面視において、円形に形成されており、掘り込み部37も同様に、貫通孔36と同心で貫通孔36よりも大きな径を有する円形に形成されている。したがって、掘り込み部37によって、貫通孔36は、保護基板4の対向面11から順に、大径部38および小径部39を有している。大径部38における貫通孔36の開口径が、小径部39の開口径よりも大きい。
(3)保護基板4における貫通孔34〜36の開口径の相違
保護基板4に形成された貫通孔34〜36の開口径は、互いに異なっている。たとえば、インク供給路13となる貫通孔36の径D1を基準とすると、貫通孔34の径D2および貫通孔35の径D3は、径D1に比べて大きい。なお、図2では、説明の便宜上、貫通孔36の小径部39の径を径D1としているが、径D1が大径部38の径と定義するときでも、径D1>径D2,D3の関係は維持される。
(4)上部配線25の総幅が上部電極20の幅以上であること
図1および図3に示すように、上部配線25は、上部電極20の幅W2以上の総幅を有している。総幅は、図1のように各上部配線25が1つの配線膜で構成されている場合には、当該上部配線25自体の幅である。
図7A〜図7Sは、インクジェットヘッド1の製造工程を説明するための図である。図7A〜図7Sは、図2に対応するインクジェットヘッド1の断面を示している。
次に、図7Cに示すように、熱酸化膜45をパターニングすることによって、貫通孔36を形成すべき領域に開口が形成される。そして、この熱酸化膜45をマスクとするドライエッチングによって、保護基板4の厚さ方向途中(ほぼ中央位置)まで穴部46が形成される。この穴部46は、最終的に貫通孔36の小径部39となる部分である。
次に、図7Hに示すように、支持基板49が取り外される。
次に、図7Iに示すように、保護基板4の表裏面を覆っていた酸化膜45,47が除去される。これにより、アクチュエータ基板2の取り付けられる保護基板4の準備が完了する。
次に、振動膜形成層15上に、第1水素バリア膜21(たとえば、80nm厚さ)が形成される。第1水素バリア膜21は、たとえば、スパッタ法によって形成される。第1水素バリア膜21の形成後、下部電極18、圧電体膜19および上部電極20が順に形成される。下部電極18および上部電極20は、たとえば、スパッタ法によって形成され、圧電体膜19は、たとえば、ゾルゲル法によって形成されるが、スパッタ法によって形成してもよい。
次に、図7Kに示すように、圧電素子7を覆うように、第2水素バリア膜22および層間膜23が順に形成される。続いて、層間膜23および第2水素バリア膜22が連続してエッチングされることによって、貫通孔28,29が形成される。
次に、図7Mに示すように、配線膜24を覆うパッシベーション膜30が形成される。パッシベーション膜30は、たとえば、プラズマCVDによって形成される。
次に、図7Oおよび図7Pに示すように、上部電極20上のパッシベーション膜30および層間膜23が連続してエッチングされた後、第2水素バリア膜22が選択的にエッチングされる。これにより、開口33が形成される。
次に、図7Rに示すように、次に、保護基板4の対向面11を上方に向けた姿勢で当該対向面11に接着剤10が塗布され、インク供給路13とインク供給路14とが一致するように、アクチュエータ基板2が上側から保護基板4に固定される。次に、アクチュエータ基板2が裏面2aから研削されることによって薄化(たとえば、625μm→100μm)された後、裏面2aからの選択的なエッチングによってキャビティ5が形成される。
<作用効果>
(1)圧電体膜19のパターンに関する作用効果
この実施形態では、たとえば図5に示すように、圧電体膜19がアクチュエータ基板2の表面2aのほぼ全域に形成されていて、圧電体膜19の形成領域がキャビティ5の内方領域に制限されていない。圧電体膜19が形成されていない領域は、インク供給路14および下部配線26のコンタクト部(貫通孔29)だけである。しかも、これらの除去領域は、インク供給路14および貫通孔29を形成するときのエッチング(図7K、図7P)によって形成できる。したがって、圧電体膜19をパターニングする必要がない。たとえ圧電体膜19のパターンがアクチュエータ基板2の表面2aの全域でなくても、キャビティ5全体を覆う領域に亘って延びるパターンであれば、サイズが大きく精密なエッチング精度が要求されないので、圧電体膜19のパターニング時、圧電体膜19を簡単に加工(エッチング)することができる。これにより、インクジェットヘッド1の歩留まりを向上させることができる。また、圧電体膜19の周縁が、少なくともキャビティ5の外方の領域(つまり、圧電素子7の可動部の外方の領域)に設定されていれば、圧電体膜19の周縁がエッチングによってダメージを受けていても、当該ダメージによる圧電素子7の耐圧の低下を防止することができる。
(2)振動膜6および圧電体膜19の内部応力に関する作用効果
この実施形態では、圧電体膜19が、振動膜6とは反対向きの引張応力を有しているので、振動膜6に生じる圧縮応力を相殺することができる。これにより、図7Rに示すように、アクチュエータ基板2をエッチングして振動膜6をリリースしたときに振動膜6にかかる張力をゼロに近づけることができる。したがって、圧電素子7の駆動時に、振動膜6を良好に変位させることができる。よって、インクの吐出に必要な大きさの変位を得ることができる。しかも、振動膜6の圧縮応力は、プラズマCVDを実施するときの成膜条件を制御することによって容易に調整でき、圧電体膜19の引張応力は、ゾルゲル法およびスパッタ法を実施するときの成膜条件を制御することによって容易に調整することができる。
(3)掘り込み部37に関する作用効果
この実施形態では、保護基板4の対向面11に掘り込み部37が形成されているので、保護基板4にアクチュエータ基板2を固定する際に、接着剤10が貫通孔36の周囲から流れ込んでも、その接着剤10の全部または一部を掘り込み部37で捕捉することができる。これにより、保護基板4の貫通孔36(インク供給路13)が接着剤10で塞がれることを抑制または防止することができる。したがって、キャビティ5に良好にインクを供給できる。
(4)保護基板4の貫通孔36(インク供給路13)の形成方法に関する作用効果
この実施形態では、貫通孔36は、まず、保護基板4の表面に穴部46が形成された後(図7C)、保護基板4を裏面からエッチングして穴部46を開通させることによって形成される(図7F)。つまり、貫通孔36を形成するために保護基板4の表面および裏面それぞれからエッチングすることになるが、表面から裏面まで一気にエッチングする場合に比べて、一回のエッチング深さが浅くて済む。そのため、貫通孔36の形成までの平均のエッチングレートを高くすることができる。その結果、貫通孔36の形成に要するエッチング時間を短縮することができる。
(5)保護基板4の貫通孔36(インク供給路13)の形状に関する作用効果
この実施形態とは異なり、穴部46の反対側からのエッチング時、エッチングサイズが穴部46とほぼ同じであると、位置合わせずれ等が原因で、貫通孔36の継ぎ目部分(保護基板4の厚さ方向途中部)において段差が生じ、設計値よりも貫通孔36の径が小さくなる部分が生じるかもしれない。そこで、図6に示すように、貫通孔36が大径部38および小径部39を有する構成とし、大径部38の加工寸法を、位置合わせずれを考慮した大きさにしておくことで、少なくとも小径部39に対応する径を確保することができる。そのため、小径部39を貫通孔36の設計値に合わせて形成することによって、設計値通りの径を有する貫通孔36を得ることができる。
(6)上部配線25のパターンに関する作用効果
この実施形態では、図1および図3に示すように、少なくとも、上部配線25の第1領域41(インクジェットヘッド1の可動部と非可動部との境界領域43を横切る領域)の幅W3が、上部電極20の幅W2以上となっている。そのため、振動膜6の変位によって上部配線25の境界領域43上の部分に大きなストレスがかかっても断線を防止することができる。
<変形例>
(1)圧電体膜19のパターンに関する変形例
図8Aおよび図8Bは、圧電体膜19のパターンに関する変形例を示す。
(2)圧電体膜19上に配置された絶縁膜のパターンに関する変形例
図9A〜図9Cは、圧電体膜19上に配置された絶縁膜、具体的には、第2水素バリア膜22、層間膜23およびパッシベーション膜30のパターンに関する変形例を示す。
特に、図9Cの構成のように、圧電体膜19上にパッシベーション膜30が残っている場合には、パッシベーション膜30が比較的厚い膜なので、振動膜6にかかる張力を調節するに当たって、パッシベーション膜30の内部応力を考慮する必要がある。すなわち、パッシベーション膜30を含めた平均応力、つまり、振動膜6、圧電体膜19およびパッシベーション膜30の平均応力の絶対値が、50MPa以下とすることが好ましい。このようにすることで、前述の「<作用効果>(2)振動膜6および圧電体膜19の内部応力に関する作用効果」で示した作用効果を良好に実現することができる。
(3)保護基板4の掘り込み部37の形状に関する変形例
図10A〜図10Kは、保護基板4のインク供給路13(特に、掘り込み部37)の形状に関する変形例を示す。
図10Dの構成では、掘り込み部37は、大径部38が複数形成されるように、1段ずつ段階的に幅が狭くなる複数の段差構造53(図10Dでは二段)を有している。
そして、図10F〜図10Kは、それぞれ、図6および図10A〜図10Eに示した掘り込み部37が、保護基板4の対向面11の表面部に形成された構成を示している。図6および図10A〜図10Eでは、掘り込み部37は、保護基板4の厚さ方向ほぼ中央まで形成されていた。
(4)保護基板4のインク供給路13の形状に関する変形例
図11A〜図11Cは、保護基板4のインク供給路13の形状に関する変形例を示す。
(5)上部配線25のパターンに関する変形例
図12A〜図12Hは、上部配線25のパターンに関する変形例を示す。
図12Bの構成では、図12Aの構成に対して、第1領域41の上部電極20とのコンタクト部(貫通孔28の近傍部分)が、上部電極20の幅W2よりも選択的に細くなっている。一方、境界領域43を横切る部分では、第1領域41の幅W3は、図12Aの構成と同様に、上部電極20の幅W2以上となっている。
図12Dの構成では、図1の構成において、圧電体膜19が、平面視でキャビティ5の内方領域に制限される大きさで形成されている。そして、幅W1〜幅W4および当該圧電体膜19の幅W5の関係が、幅W2<幅W4<幅W5<幅W1<幅W3となっている。さらに、図12Eおよび図12Fの構成では、図12Dの構成において、幅W1〜幅W5の関係が、それぞれ、幅W2<幅W4<幅W5<幅W3<幅W1(図12E)および幅W2<幅W3=幅W4<幅W5<幅W1(図12F)となっている。
図12Hの構成では、図12Gの構成において、一方および他方の上部配線25がいずれも一定の幅で形成されている(つまり、幅W3´(幅W3´´)=幅W4´(幅W4´´))。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
2 アクチュエータ基板
2a 表面
2b 裏面
3 ノズル基板
4 保護基板
5 キャビティ
6 振動膜
7 圧電素子
8 凹部
9 インク吐出通路
10 接着剤
11 対向面
12 収容凹所
13 インク供給路
14 インク供給路
15 振動膜形成層
16 インク流通方向
17 共通インク通路
18 下部電極
18A 主電極部
18B 延長部
19 圧電体膜
19A 主要部
19B 延長部
20 上部電極
21 第1水素バリア膜
22 第2水素バリア膜
23 層間膜
24 配線膜
25 上部配線
26 下部配線
27 ダミー配線
28 貫通孔
29 貫通孔
30 パッシベーション膜
31 パッド開口
32 パッド開口
33 開口
34 貫通孔
35 貫通孔
36 貫通孔
37 掘り込み部
38 大径部
39 小径部
40 段差面
41 第1領域
42 第2領域
43 境界領域
44 脚部
45 熱酸化膜
46 穴部
47 酸化膜
48 レジスト膜
49 支持基板
50 レジスト膜
51 溝部
52 堤防部
53 段差構造
54 放射状部
55 継ぎ目
56 段差
Claims (20)
- インクが貯留されるキャビティを区画するアクチュエータ基板と、
前記アクチュエータ基板に支持され前記キャビティを区画する振動膜と、
前記振動膜上に設けられ前記振動膜を変位させて前記キャビティの容積を変化させる圧電素子と、
前記キャビティに連通するインク供給路と、
前記圧電素子を覆うように前記アクチュエータ基板に接着剤を介して固定され、前記インク供給路に連通する貫通孔を有する保護基板とを含み、
前記保護基板には、前記アクチュエータ基板に対向する表面に形成され、前記貫通孔に連通する掘り込み部が形成されている、インクジェット装置。 - 前記掘り込み部は、前記貫通孔を取り囲んで前記貫通孔の端部に幅広部を形成しており、
前記貫通孔は、断面視において、前記保護基板の厚さ方向に沿って細くなる漏斗状に形成されている、請求項1に記載のインクジェット装置。 - 前記掘り込み部は、断面視において、前記掘り込み部の底部に凹状の溝部を形成するように、前記掘り込み部の全周に亘って設けられた堤防部を有している、請求項2に記載のインクジェット装置。
- 前記堤防部は、断面視において、頂部が尖った形状に形成されている、請求項3に記載のインクジェット装置。
- 前記堤防部は、断面視において、頂部が平坦な形状に形成されている、請求項3に記載のインクジェット装置。
- 前記掘り込み部は、テーパ形状に形成されている、請求項2に記載のインクジェット装置。
- 前記掘り込み部は、前記幅広部が複数形成されるように、1段ずつ段階的に幅が狭くなる複数の段差構造を有している、請求項2に記載のインクジェット装置。
- 前記掘り込み部は、前記幅広部の側面から延びる放射状部をさらに含む、請求項2〜7のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 前記貫通孔は、平面視において、円形に形成されており、
前記幅広部は、前記貫通孔と同心で前記貫通孔よりも大きな径を有する円形に形成されている、請求項2〜8のいずれか一項に記載のインクジェット装置。 - 前記保護基板の反対側で、前記アクチュエータ基板を支持して前記キャビティを区画し、前記キャビティに連通するノズル開口を有するノズル基板を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 前記圧電素子は、上部電極と、下部電極と、前記上部電極および前記下部電極に挟まれた圧電体膜とを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 前記圧電体膜は、PZT膜からなる、請求項11に記載のインクジェット装置。
- 前記上部電極は、Pt単膜からなる、請求項11または12に記載のインクジェット装置。
- 前記下部電極は、Pt/Ti積層膜からなる、請求項11〜13のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 前記振動膜は、SiO2単膜からなる、請求項1〜14のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 前記振動膜は、SiN/SiO2積層膜からなる、請求項1〜15のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 第1面およびその反対側の第2面の間を貫通する貫通孔、および前記第1面において前記貫通孔に連通する掘り込み部が形成された保護基板を準備する工程と、
前記保護基板の前記第1面に接着剤を塗布する工程と、
インク供給路を有する振動膜および圧電素子が表面から順に形成されたアクチュエータ基板を準備する工程と、
平面視において前記貫通孔と前記インク供給路が一致するように、前記接着剤を介して、前記保護基板に前記アクチュエータ基板を固定する工程とを含む、インクジェット装置の製造方法。 - 下側に配置された前記保護基板に、前記アクチュエータ基板を上側から固定する、請求項17に記載のインクジェット装置の製造方法。
- 前記保護基板の前記第1面に前記掘り込み部を形成する工程と、
前記保護基板の前記第2面おける前記掘り込み部の反対位置から前記掘り込み部に達するまで、前記掘り込み部よりも狭い幅で前記保護基板をエッチングして前記貫通孔を形成する工程とを含む、請求項17または18に記載のインクジェット装置の製造方法。 - 前記保護基板に前記貫通孔を形成した後、前記第1面において前記貫通孔の側壁を全周に亘ってエッチングすることによって、前記貫通孔の端部に幅広部を構成する前記掘り込み部を形成する工程を含む、請求項17または18に記載のインクジェット装置の製造方法。
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