JP2016073921A - 焼却灰の処理方法および処理設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却晶析装置にて冷却不能に陥るのを防止し得る焼却灰の処理方法を提供する。【解決手段】焼却炉11で発生した焼却灰を灰反応装置32に導き水に溶かしてナトリウム、カリウム及び塩素を含む所定温度の水溶液を作成する灰反応工程と、この工程で得られた水溶液を冷却晶析装置34に導き温度を低下させて塩化カリウムを析出し分離させる冷却晶析工程と、この工程で塩化カリウムが分離された後の水溶液を生成分離槽81に導き焼却炉からの排ガスを反応させて炭酸水素ナトリウムを生成し分離させる生成分離工程と、この工程で炭酸水素ナトリウムが分離された後の水溶液を上記灰反応工程に戻す戻し管37とを具備する焼却灰の処理方法であって、上記冷却晶析工程に導かれる水溶液の温度と、当該冷却晶析工程における冷却水の温度との温度差を計測し、この温度差に基づき上記冷却水の温度を制御して上記冷却晶析工程での水溶液を冷却する方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、焼却炉から排出される焼却灰の処理方法および処理設備に関するものである。
家庭ごみや産業廃棄物は、通常、焼却炉で焼却されている。そして、この焼却により焼却灰が発生することになるが、この焼却灰は埋立て処理されている。ところで、家庭ごみには、ナトリウムやカリウムが含まれていることが多く、特に、ナトリウムは塩化物すなわち食塩の形で含まれていることが多い。したがって、ナトリウム、カリウム、塩素などは焼却灰中にも一定量以上含まれており、焼却灰を埋設処理してしまったのでは、これらの資源が回収されないという問題が生じていた。
この問題を解消するものとして、焼却炉で発生した焼却灰に含まれているカリウムとナトリウムとを回収し得る焼却灰の処理装置などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この処理装置は、焼却炉から排出される焼却灰を水に溶かすことにより、ナトリウム、カリウムおよび塩素を含むとともに温度が60℃程度の水溶液を作り出す灰反応装置、上記水溶液の温度を30℃程度までに低下させて塩化カリウムを生成し分離する冷却晶析装置、上記水溶液と焼却炉1で発生した二酸化炭素を含む排ガスとを反応させて炭酸水素ナトリウムを生成し分離させる吸収塔などが具備されたものであった。
特開2011−25117号公報
上記従来の処理装置によると、冷却晶析装置内で、例えば晶析槽内で温度を低下させると、その内壁面つまり伝熱面に結晶スケールが発生し、この結晶スケールが一度発生してしまうと、徐々に結晶が成長して伝熱効率の低下を招き、延いては、冷却不能に陥る惧れが生じるという問題があった。
そこで、本発明は、冷却晶析装置にて冷却不能に陥るのを防止し得る焼却灰の処理方法および処理設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の焼却灰の処理方法は、焼却炉で発生した焼却灰を水に溶かして、ナトリウム、カリウムおよび塩素を含む所定温度の水溶液を作成する灰反応工程と、この灰反応工程で得られた水溶液を導き当該水溶液の温度を低下させて塩化カリウムを析出し分離させる冷却晶析工程と、この冷却晶析工程で塩化カリウムが分離された後の水溶液に焼却炉からの排ガスを反応させて炭酸水素ナトリウムを生成し分離させる生成分離工程と、この生成分離工程で炭酸水素ナトリウムが分離された後の水溶液を上記灰反応工程に戻す戻し工程とを具備する焼却灰の処理方法であって、
上記冷却晶析工程に導かれる水溶液の温度と、当該冷却晶析工程における冷却流体の温度との温度差を計測し、
この温度差に基づき上記冷却流体の温度を制御して上記冷却晶析工程での水溶液を冷却する方法であり、
また上記処理方法において、冷却晶析工程における水溶液と冷却流体との温度差が10℃以下となるようにする方法である。
さらに、本発明の焼却灰の処理設備は、焼却炉で発生した焼却灰を水に溶かして、ナトリウム、カリウムおよび塩素を含む所定温度の水溶液を作成する灰反応装置と、この灰反応装置で得られた水溶液を導き当該水溶液の温度を低下させて塩化カリウムを析出し分離させる冷却晶析装置と、この冷却晶析装置で塩化カリウムが分離された後の水溶液に焼却炉からの排ガスを反応させて炭酸水素ナトリウムを生成し分離させる生成分離装置と、この生成分離装置で炭酸水素ナトリウムが分離された後の水溶液を上記灰反応装置に戻す戻し経路とを具備する焼却灰の処理設備であって、
上記冷却晶析装置に導かれる水溶液の温度と、上記冷却晶析装置における冷却流体の温度との温度差を検出する温度差検出部を具備し、
この温度差検出部にて検出された温度差に基づき上記冷却流体の温度を制御する温度制御装置を具備するとともに、
この温度制御装置により上記冷却流体の温度を制御して上記冷却晶析装置に導かれる水溶液を冷却するようにしたものであり、
また上記焼却灰の処理設備において、温度制御装置により、冷却晶析装置における水溶液と冷却流体との温度差が10℃以下となるように制御するようにしたものであり、
さらに、上記焼却灰の処理設備において、冷却晶析装置を、晶析槽と、この晶析槽の外周面に配置されるとともに冷却流体が導かれる環状冷却室を形成するジャケット式冷却部とから構成したものである。
上記焼却灰の処理方法および処理設備によると、冷却晶析装置に導かれる焼却灰の塩化物を含む水溶液の温度と、当該冷却晶析装置に供給される冷却流体の温度との差が10℃以下となるようにしたので、灰反応工程により、または灰反応装置にて生成された塩化カリウムを、例えば晶析槽の内壁面に殆ど付着させることなく晶析させることができる。言い換えれば、冷却晶析装置において、冷却不能に陥るのを防止することができる。
本発明の実施例に係る焼却灰の処理設備の全体構成を示すブロック図である。 同処理設備における灰反応装置の断面図である。 同処理設備における冷却晶析装置の晶析槽の断面図である。 塩化カリウムおよび塩化ナトリウムの水溶液における溶解度を示すグラフである。 炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウムの水溶液における溶解度を示すグラフである。
以下、本発明の実施例に係る焼却灰の処理設備および処理方法を図面に基づき説明する。
まず、焼却灰の処理設備を図1に基づき説明する。
この処理設備1は、家庭ごみ(または産業廃棄物)を焼却するごみ焼却施設2で発生した焼却灰を処理するものである。
ごみ焼却施設2は、大きく分けて、ごみを燃焼させる焼却炉11と、この焼却炉11で発生した燃焼排ガスを導き所定の排ガス処理を行う排ガス処理手段(排ガス処理経路ともいえる)12と、この排ガス処理手段12で排ガス処理が行われた排ガスを導き大気に放出する煙突13とから構成されている。
上記焼却炉11については、例えばストーカ式のものが用いられている。すなわち、燃焼室14の下部には火格子15が配置されるとともに、この火格子15の下流側には焼却灰の取出し口16が設けられるとともに、火格子15の上流側に配置された燃焼室14からの排ガスを外部に導くための煙道17が設けられたものである。なお、煙道17には、排熱回収用ボイラ18が設けられている。
また、上記排ガス処理手段12には、煙道17からの排ガスを煙突13に導くための排ガス移送管21と、この排ガス移送管21の途中に設けられたガス冷却装置22、バグフィルタなどの除塵装置23および排風機24が設けられている。
上記処理設備1は、焼却炉11から排出される焼却灰に所定の処理を施すとともに、その処理に際して焼却炉11から排出される排ガスを用いるものである。
ところで、焼却炉11から排出される焼却灰には、ナトリウムとカリウムと塩素が含まれるとともに、カルシウムやマグネシウムが含まれている。通常、ナトリウム(Na)と塩素(Cl)は塩化ナトリウム(NaCl)の形態をとっており、またカリウム(K)と塩素(Cl)は塩化カリウム(KCl)の形態をとっている。つまり、塩化物の形態をとっている。
すなわち、上記処理設備1は、焼却炉11から供給された焼却灰を粉砕する粉砕機31と、この粉砕機31で粉砕された焼却灰を導いて水に溶かして水溶液(Na,K,Clなどはイオンの形で水中に存在する)を得る灰反応装置32と、この灰反応装置32により得られた水溶液を第1移送管33を介して導き冷却流体により冷却して塩化カリウムを析出し分離させる冷却晶析装置34と、この冷却晶析装置34により塩化カリウムが分離された後の水溶液を第2移送管35を介して導くとともに排風機24より下流側の排ガス移送管21から排ガスを導いて炭酸ガス(COガス)を吸収させることにより炭酸水素ナトリウム(NaHCO)を生成し分離するための生成分離装置36と、この生成分離装置36により炭酸水素ナトリウムが分離された後の水溶液を上記灰反応装置32に戻すための戻し経路としての戻し管(第3移送管とも言える)37とから構成されている。
そして、さらに上記処理設備1には、灰反応装置32からの水溶液を所定温度まで、具体的には、60〜75℃の温度から40〜45℃の温度まで低下させる予備冷却装置41が設けられるとともに、冷却晶析装置34に供給される冷却流体を所定温度に調節(維持)して当該冷却晶析装置34での水溶液の温度が30〜35℃となるように制御するための温度制御装置42が具備されている。勿論、上記冷却流体の供給管路である冷却流体供給管43の途中には、冷却流体を加熱または冷却して所定温度に調節するための温度調節器44が設けられるとともに、この温度調節器44には上記温度制御装置42から温度指令が出力される。また、冷却晶析装置34に供給された後の冷却流体は必要に応じて、再度、冷却流体として循環使用される。
なお、第1移送管33、第2移送管35および戻し管37により、灰反応装置32、冷却晶析装置34および生成分離装置36の順番に水溶液を循環させる循環経路38が形成されている。
上記灰反応装置32は、図2に示すように、下部が逆円錐形状にされたホッパー部51aおよび上部が円筒形状にされた胴部51bからなる攪拌槽(円筒状容器であり、沈殿槽とも言える)51と、この攪拌槽51に配置されて内部を攪拌する攪拌具(例えば、モータにより攪拌羽根が回転されるもの)52とから構成されている。そして、この攪拌槽51の上壁部には焼却灰の投入口53が設けられるとともに、胴部51bの上部には、オーバーフロー水(清澄水)の取出用ノズル54が設けられるとともに、循環経路38にて循環される水溶液を導くための流入用ノズル55が設けられ、さらにホッパー部51aには、沈殿した固形物をスラリーとして外部に取り出すためのスラリー取出用ノズル56が設けられている。
上記攪拌槽51内では、予め充填された水に粉砕された焼却灰が投入されて攪拌具52により混合される。なお、焼却灰に含まれるナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムがイオンとして水に溶けるとともに、そのうち、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンは、水中に含まれている炭酸イオン(CO −2)と反応して炭酸塩(塩化物)(CaCO,MgCO)を形成し、当該攪拌槽51内で沈殿する。この沈殿した炭酸塩は攪拌槽51のスラリー取出用ノズル56から取り出される(除去される)。なお、炭酸イオンは、生成分離装置36にて循環される水溶液に排ガスが接触した際に、炭酸ガスが吸収されて生じるものである。また、攪拌槽51内の水溶液の温度が60〜75℃(好ましくは、65℃〜70℃)となるように維持されている。
次に、上記冷却晶析装置34について詳しく説明する。
図3に示すように、この冷却晶析装置34は、円筒形状の胴部61aの下端に底壁部61bが設けられるとともにその上端に上壁部61cが設けられてなる縦置き円筒型の晶析槽(円筒容器である)61と、この晶析槽61の内壁面に付着した付着物である析出物を掻き取る掻取り具62とから構成されている。
この掻取り具62は、晶析槽61の中心部に鉛直方向で配置されるとともに上端部がその上壁部61cに配置されたモータなどの回転機63に連結保持された掻取り体64とから構成されている。
さらに、この掻取り体64は、上端部が回転機63の出力軸に連結されるとともに下端部が底壁部61bに軸受65を介して支持された回転軸66と、この回転軸66の下部に水平腕木67を介して180度対称位置に取り付けられた左右一対の板状のスクレーパ68とから構成されている。
また、上記晶析槽61内の上方部分には、原液として塩化物を含む水溶液を供給する原液供給用ノズル71と、この原液供給用ノズル71の挿入位置よりも上方位置に配置されて母液を貯めるとともに当該母液を外部に取り出すための母液取出用ノズル73が接続された環状の母液貯溜部72とが設けられ、そして晶析槽61の下方部分には、底部に溜まった析出物である塩化カリウムをスラリーとして取り出すためのスラリー取出用ノズル74が設けられている。また、回転軸66の下端部分には底部スクレーパ75が設けられている。
さらに、上記晶析槽61の中間部分の外表面部分には、冷却流体例えば冷却水を導いて当該晶析槽61を冷却し得る環状冷却室76を形成する外筒部(ジャケット式冷却部とも言える)77が設けられている。なお、この環状冷却室76は上下に二分割されており、上部環状冷却室76aおよび下部環状冷却室76bにはそれぞれ冷却水の供給および排出用のノズル78,79が設けられている。
この晶析槽61は、灰反応装置32から出て予備冷却装置41にて60〜75℃の温度から40〜45℃の温度まで一旦下げられた水溶液を、最終的に30〜35℃の温度まで低下させて塩化カリウムだけを析出させるものであり、またその環状冷却室76に供給される冷却水の温度は、温度調節器44により、晶析槽61内における水溶液の温度(30〜35℃)よりも10℃程度低くなるようにされている。すなわち、冷却水の温度は20〜25℃の範囲となるようにされる。勿論、この温度を維持する温度指令が温度制御装置42から温度調節器44に出力されている。なお、この温度指令を出力するのに、晶析槽61内での水溶液の温度を計測する第1温度計46および晶析槽61での冷却水の温度を計測する第2温度計47が設けられるとともに、これら両温度計46,47による計測温度が温度制御装置42に入力されている。そして、この温度制御装置42には、両温度計46,47からの計測温度を入力して両計測温度の差を求める温度差検出部42aおよびこの温度差検出部42aで検出された温度差に基づき温度調節器44に冷却水の目標温度としての温度指令を出力する温度指令部42bが設けられている。
上記生成分離装置36は、図1に示すように、上下が塞がれた縦置き円筒型の生成分離槽(円筒容器である)81と、この生成分離槽81内の上部に配置されて冷却晶析装置34にて塩化カリウムが除去された水溶液を噴霧させる液噴霧管82と、上記生成分離槽81の底部に溜まった生成物である炭酸水素ナトリウム(NaHCO:重曹)をスラリーとして取り出すためのスラリー取出用ノズル(図示せず)とから構成されている。そして、この生成分離槽81の下部には排ガス供給口83が設けられるとともにその上部には排ガス排出口84が設けられており、焼却炉11からの排ガスが生成分離槽81に供給されるとともに、残りの排ガスを排ガス処理手段12に戻すようにされている。すなわち、排風機24の下流側の排ガス移送管21と排ガス供給口83とが排ガス供給管86を介して接続されるとともに、この排ガス供給管86の接続部分より下流側の排ガス移送管21と排ガス排出口84とが排ガス戻し管87を介して接続されている。
そして、この生成分離装置36においては、晶析槽61からの水溶液が液噴霧管82より生成分離槽81内に噴霧され、このとき、焼却炉11からの排ガスに接触されて炭酸ガスが吸収される。すなわち、排ガスとの接触により、炭酸水素ナトリウムが生成されるとともに、この炭酸水素ナトリウムがスラリーとして取り出される。
以下、全体の処理系統について説明する。
上記構成において、循環経路38に水溶液が循環されている状態において、焼却炉1から排出された焼却灰は、粉砕機31で粉砕されて灰反応装置32の攪拌槽51内に投入され、攪拌槽51内で水とともに攪拌される。この焼却灰には、ナトリウム、カリウム、塩素、カルシウム、マグネシウムなどが、例えば塩化物の形で含まれており、したがって攪拌槽51にて、これら塩化物を含む水溶液が得られる(灰反応工程)。また、攪拌槽51内での水溶液の温度は60〜75℃にされている。
この灰反応装置32で得られた水溶液は、第1移送管33を介して冷却晶析装置34の晶析槽61に送られるが、予備冷却装置41により水溶液の温度が40℃〜45℃まで冷却されて晶析槽61内に供給される。
そして、冷却晶析装置34では、20〜25℃の冷却水により、水溶液が30〜35℃の温度まで冷却される。なお、晶析槽61に供給される冷却水については、晶析槽61内での水溶液の温度と、環状冷却室76に導かれる冷却水の温度との差が10℃以内となるように、つまり、その温度が20℃〜25℃となるように温度調節器44により調節されている。
晶析槽61では、塩化カリウムは、例えば60℃における飽和濃度に比べて、例えば30℃における飽和濃度が大幅に低いという特性を有するため、水溶液中に溶けていた塩化カリウムは晶析槽61内にて塩として析出し、その底部に沈殿する。この析出物としての塩化カリウムはスラリー取出用ノズル74から取り出され、これにより、水溶液からカリウムが塩化カリウム(KCl)として分離(分別抽出ともいう)される(冷却晶析工程)。
このように、晶析槽61に導かれる水溶液の温度を予備冷却装置41にて少し下げるとともに、当該晶析槽61での水溶液と冷却水との温度差を10℃以内にすることにより、例えば60℃から一気に30℃まで冷却させる場合、すなわち温度差が30℃のように10℃を越える場合に比べると、析出物の量が少なくなり、したがって晶析槽61の内壁面に析出物が付着するのを防止することができる。
また、晶析槽61内では、回転機63により攪拌体64、すなわちスクレーパ68が回転されており、たとえその内壁面に析出物が付着したとしても、スクレーパ68により直ちに除去されるため、晶析槽61の内壁面に析出物が成長して結晶スケール化するのを防止することができる。
次に、冷却晶析装置34にて塩化カリウムが分離された後の水溶液は、第2移送管35を介して生成分離装置36の生成分離槽81に供給されて液噴霧管82から散水される。
この生成分離槽81には、焼却炉11の煙道17からの炭酸ガスを含む排ガスが導かれており、この排ガスが液噴霧管82より噴霧される水溶液に接触することにより、排ガス中の炭酸ガスが水溶液中に炭酸イオン(CO −2)の形で溶け込み(吸収され)、この炭酸イオンと水溶液中のナトリウムイオンとが反応して、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)が生成される。
この炭酸水素ナトリウムは、生成分離槽81内で沈殿して、外部に取り出される。これによって、焼却灰に含まれていたナトリウムが選択的に分離(分別抽出ともいう)されて除去される(生成分離工程)。
なお、この生成分離装置36にて分離された炭酸水素ナトリウムは、移送管などの移送手段90を介して煙道17などに供給され、焼却炉11で発生した酸性ガスの処理剤として用いられる。また、生成分離装置36から排出される排ガスは排ガス戻し管87より排ガス移送管21に戻される。
生成分離装置36でナトリウムが除去された後の水溶液には、炭酸イオンが残っており、この状態で灰反応装置32に送られる(戻し工程である)。
そして、灰反応装置32の攪拌槽51内では、カルシウムやマグネシウムが水溶液中の炭酸イオンと反応して、炭酸カルシウム(CaCO)および炭酸マグネシウム(MgCO)が生成し(灰反応工程)、残灰とともに沈殿する。沈殿した炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムや残灰は系外に排出されて、埋め立てに用いられ、またセメント原料などとして再利用される。勿論、この攪拌槽51内では、上述したように、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムの生成と同時に、水溶液中に焼却灰が供給されて攪拌が行われている。
なお、上記生成分離装置36での炭酸水素ナトリウムの生成、並びに灰反応装置32での炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムの生成により、排ガス中の炭酸ガス(CO)の固定化が行われる。
ここで、カリウムとナトリウムとを分離するためのメカニズムについて説明する。図4は、塩化カリウム(KCl)と塩化ナトリウム(NaCl)との水溶液の溶解度の温度依存性を示すグラフである。横軸は温度、縦軸は溶解度である。図4に示すように、塩化ナトリウムは、溶解度の温度依存性はあまり高くないが、塩化カリウムは、塩化ナトリウムに比べて溶解度の温度依存性が高い。すなわち、水溶液の温度が低下すると、それにつれて塩化カリウムの溶解度が大きく低下するため、溶解度を超えた分の塩化カリウムが塩の形で析出する。塩化ナトリウムは、たとえばその濃度を26質量%未満に制御しておけば、冷却晶析装置36で析出することはない。
また、図5は、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)と炭酸水素カリウム(KHCO)との水溶液の溶解度の温度依存性を示すグラフである。図4と同様に、横軸は温度、縦軸は溶解度である。図5に示すように、0℃〜60℃の範囲では、炭酸水素ナトリウムの方が、炭酸水素カリウムよりも溶解度が低い。したがって、生成分離槽81への炭酸ガスの供給量を制御することによって、炭酸水素カリウムを溶解度未満に制御した状態で、炭酸水素ナトリウムの溶解度を超えた状態にすることで、生成分離槽81において炭酸水素ナトリウムを選択的に生成させて分離することができる。
上記構成によると、冷却晶析装置34において、晶析槽61に導かれる焼却灰の塩化物を含む水溶液の温度と、環状冷却室76に導かれる冷却水の温度との差が10℃以下となるようにしたので、灰反応工程により、または灰反応装置にて生成された塩化カリウムを、晶析槽61の内壁面に殆ど付着させることなく晶析させることができる。
また、冷却晶析装置34における晶析槽61内に、その内壁面に沿って移動するスクレーパ68を有する掻取り体64を配置したので、その内壁面に冷却により析出して付着する析出物を直ちに掻き落すことができる。
したがって、従来のように、析出物が積層するのを、言い換えれば、結晶スケール化するのを防止して、冷却効率が低下するのを防止することができる。
ところで、上記実施例においては、水溶液を灰反応装置32、冷却晶析装置34および生成分離装置36の間で循環させるように説明したが、図1の仮想線の枠にて示すように、水溶液の循環経路38において、定期的に(または一時的に)灰反応装置32をバイパスさせて、水溶液を冷却晶析装置34および生成分離装置36の間で循環させるようにしてもよい。
この場合、図1に示すように、循環経路38には、戻し管37内の水溶液を第1移送管33に直接移送するバイパス管91が設けられる。具体的には、バイパス管91の一端部は戻し管37の途中に接続されるとともに他端部が第1移送管33の途中に接続され、また戻し管37のバイパス管91との接続部分より下流側には、第1開閉弁92が設けられるとともにこのバイパス管91の途中には第2開閉弁93が設けられる。
したがって、第1開閉弁92を閉じるとともに、第2開閉弁93を開くことにより、生成分離装置36を出た水溶液を、バイパス管91を介して、直接、冷却晶析装置34の晶析槽61に導くことができる。すなわち、灰反応装置32にて焼却灰が供給されることにより灰粒子が多量に混じった水溶液が晶析槽61に供給されなくなるので、例えば冷却晶析装置34側に設けられた水溶液のフィルター装置(図示せず)での目詰まりを防止することができる。このように、水溶液をバイパスさせる場合は、攪拌槽51に焼却灰を投入する際に行われる。
一方、焼却灰を攪拌槽51に投入しない場合には、第1開閉弁92が開けられるとともに第2開閉弁93が閉じられて水溶液のバイパスが停止されて、攪拌槽51を経由した水溶液の循環が行われる。
上記工程を具体的に説明すると以下のようになる。
すなわち、焼却灰を攪拌槽に投入する際には、水溶液をバイパスさせた状態にしておき、焼却灰が投入された水溶液を20分攪拌させた後、10分間静置させる(水溶液バイパス工程)。次に、水溶液をバイパスさせない状態にしておき、上記静置された水溶液を30分間循環させる(水溶液バイパス工程)。
このように、水溶液のバイパスを考慮した場合には、下記のような処理設備および処理方法の内容となる。
この焼却灰の処理設備は、焼却炉で発生した焼却灰を水に溶かして、ナトリウム、カリウムおよび塩素を含む所定温度(60℃〜75℃)の水溶液を作成する灰反応装置と、
この灰反応装置で得られた水溶液を導き当該水溶液の温度を(30℃〜35℃に)低下させて塩化カリウムを析出し分離させる冷却晶析装置と、
この冷却晶析装置で塩化カリウムが分離された後の水溶液に焼却炉からの排ガスを反応させて炭酸水素ナトリウムを生成し分離させる生成分離装置と、
この生成分離装置で炭酸水素ナトリウムが分離された後の水溶液を上記灰反応装置に戻す戻し経路とを具備する焼却灰の処理設備であって、
上記冷却晶析装置に導かれる水溶液の温度と、上記冷却晶析装置における冷却流体の温度との温度差を検出する温度差検出器を具備し、
この温度差検出器にて検出された温度差に基づき上記冷却流体の温度を制御する温度制御装置を具備するとともに、この温度制御装置により上記冷却流体の温度を制御して上記冷却晶析装置に導かれる水溶液を冷却し、
さらに上記灰反応装置において、焼却灰の投入時に、生成分離装置からの水溶液を上記冷却晶析装置に導いて灰反応生成装置を経ないようしたものである。
また、焼却灰の処理方法は、焼却炉で発生した焼却灰を水に投入して溶かすことにより、ナトリウム、カリウムおよび塩素を含む所定温度(60℃〜75℃)の水溶液を作成する灰反応工程と、
この灰反応工程で得られた水溶液を導き当該水溶液の温度を(30℃〜35℃に)低下させて塩化カリウムを析出し分離させる冷却晶析工程と、
この冷却晶析工程で塩化カリウムが分離された後の水溶液に焼却炉からの排ガスを反応させて炭酸水素ナトリウムを生成し分離させる生成分離工程と、
この生成分離工程で炭酸水素ナトリウムが分離された後の水溶液を上記灰反応工程に戻す戻し工程とを具備する焼却灰の処理方法であって、
上記冷却晶析工程に導かれる水溶液の温度と当該冷却晶析工程における冷却流体の温度との温度差を計測するとともに、この温度差に基づき上記冷却流体の温度を制御して上記冷却晶析工程での水溶液を冷却し、
さらに上記灰反応工程において、焼却灰の投入時に、生成分離工程からの水溶液を上記冷却晶析工程に導いて灰反応工程を経ないようにする方法である。
より詳しく説明すると、灰反応装置の攪拌槽内の水溶液に投入された焼却灰を攪拌して塩化カリウムを分離した後、水溶液に焼却炉からの排ガスを接触させて炭酸ガスを吸収して炭酸水素ナトリウムを分離し、さらに上記灰反応生成工程にて炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムを分離する方法において、
上記攪拌槽内の水溶液に焼却灰を投入する際に、攪拌槽をバイパスさせて水溶液を循環させる状態にしておき、この状態で攪拌槽内の水溶液を攪拌してスラリー状態とした後、静置させることにより、当該スラリー物質を、上部の静澄液と底部の沈殿物とに分離させるとともに、生成分離装置からの水溶液を晶析槽内に循環(流入)させる水溶液バイパス工程と、
攪拌槽に水溶液を循環させる状態にしておき、上記水溶液バイパス工程で得られた水溶液を、冷却晶析装置および生成分離装置に循環させる水溶液非バイパス工程とを具備する方法である。
このように、水溶液バイパス工程と水溶液非バイパス工程とを交互に運転することによって、攪拌槽内での焼却灰の投入時に生じる灰微粒子が晶析槽内に流入するのが防止され、したがって循環する水溶液中の微粒子の濃度の低減化が図られるので、攪拌槽からの水溶液中に含まれる灰粒子による晶析槽側でのフィルターの目詰まりが防止される。
さらに、上記実施例においては、生成分離装置において、炭酸ガス(CO)を水溶液に吸収させて炭酸水素ナトリウム(NaHCO)を生成させ、この生成した炭酸水素ナトリウムを生成分離槽内で沈殿させ分離するものとして説明したが、この生成分離装置を、炭酸ガスを吸収するCO吸収塔と、このCO吸収塔で炭酸ガスを吸収した水溶液を導くとともに当該水溶液に析出した炭酸水素ナトリウムを沈殿させて分離させる分離槽(析出槽とも言える)とから構成したものであってもよい。
1 処理設備
2 ごみ焼却施設
11 焼却炉
12 排ガス処理手段
31 粉砕機
32 灰反応装置
33 第1移送管
34 冷却晶析装置
35 第2移送管
36 生成分離装置
37 戻し管
38 循環経路
41 予備冷却装置
42 温度制御装置
43 冷却流体供給経路
44 温度調節器
51 攪拌槽
52 攪拌具
61 晶析槽
62 掻取り具
63 回転機
64 掻取り体
66 回転軸
67 水平腕木
68 スクレーパ
71 原液供給用ノズル
72 母液貯溜部
73 母液取出用ノズル
74 スラリー取出用ノズル
76 環状冷却室
77 外筒部
81 生成分離槽
91 バイパス管
92 第1開閉弁
93 第2開閉弁

Claims (5)

  1. 焼却炉で発生した焼却灰を水に溶かして、ナトリウム、カリウムおよび塩素を含む所定温度の水溶液を作成する灰反応工程と、
    この灰反応工程で得られた水溶液を導き当該水溶液の温度を低下させて塩化カリウムを析出し分離させる冷却晶析工程と、
    この冷却晶析工程で塩化カリウムが分離された後の水溶液に焼却炉からの排ガスを反応させて炭酸水素ナトリウムを生成し分離させる生成分離工程と、
    この生成分離工程で炭酸水素ナトリウムが分離された後の水溶液を上記灰反応工程に戻す戻し工程とを具備する焼却灰の処理方法であって、
    上記冷却晶析工程に導かれる水溶液の温度と、当該冷却晶析工程における冷却流体の温度との温度差を計測し、
    この温度差に基づき上記冷却流体の温度を制御して上記冷却晶析工程での水溶液を冷却することを特徴とする焼却灰の処理方法。
  2. 冷却晶析工程における水溶液と冷却流体との温度差が10℃以下となるようにすることを特徴とする請求項1に記載の焼却灰の処理方法。
  3. 焼却炉で発生した焼却灰を水に溶かして、ナトリウム、カリウムおよび塩素を含む所定温度の水溶液を作成する灰反応装置と、
    この灰反応装置で得られた水溶液を導き当該水溶液の温度を低下させて塩化カリウムを析出し分離させる冷却晶析装置と、
    この冷却晶析装置で塩化カリウムが分離された後の水溶液に焼却炉からの排ガスを反応させて炭酸水素ナトリウムを生成し分離させる生成分離装置と、
    この生成分離装置で炭酸水素ナトリウムが分離された後の水溶液を上記灰反応装置に戻す戻し経路とを具備する焼却灰の処理設備であって、
    上記冷却晶析装置に導かれる水溶液の温度と、上記冷却晶析装置における冷却流体の温度との温度差を検出する温度差検出器を具備し、
    この温度差検出器にて検出された温度差に基づき上記冷却流体の温度を制御する温度制御装置を具備するとともに、
    この温度制御装置により上記冷却流体の温度を制御して上記冷却晶析装置に導かれる水溶液を冷却するようにしたことを特徴とする焼却灰の処理設備。
  4. 温度制御装置により、冷却晶析装置における水溶液と冷却流体との温度差が10℃以下となるように制御することを特徴とする請求項3に記載の焼却灰の処理設備。
  5. 冷却晶析装置を、晶析槽と、この晶析槽の外周面に配置されるとともに冷却流体が導かれる環状冷却室を形成するジャケット式冷却部とから構成したことを特徴とする請求項3に記載の焼却灰の処理設備。
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