JP2016073452A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シヤーウェーブエラストグラフィーにおけるプッシュパルス送信時や、ドラッグデリバリーシステムにおける薬剤カプセルを破壊する超音波パルス送信時等に発生させる、パルサへの印加電圧のドループを低減することができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波診断装置は、供給される駆動信号に応答して、超音波を発生する複数の圧電振動子を有する超音波プローブ2と、圧電振動子毎に設けられた複数の電源31a、31bと、圧電振動子毎に設けられ、複数の電源のいずれかによる印加電圧に基づいて、駆動信号を出力する少なくとも一つのパルサ211と、一の送信モード期間内において、駆動信号の発生に用いる少なくとも一つのパルサ211に対する複数の電源を排他的に切り換える制御器23と、を具備する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、被検体における超音波の被走査領域を画像化する超音波診断装置であって、例えば、肝臓等の生体内臓器や乳房等の硬さ診断を行うシヤーウェーブエラストグラフィー、被検体内に投与した薬剤の体内分布を超音波の照射により量的かつ空間的に制御するドラッグデリバリーシステム等を実現する超音波診断装置に関する。
超音波診断の分野において、例えば、硬さの診断を行うエラストグラフィー(Elastography)診断が実際の医療現場において行われている。エラストグラフィー診断とは、肝硬変や組織の繊維化、石灰化によって組織の硬さが正常部位と比べ硬いことを診断する診断方法である。通常、手に持った超音波プローブを動かすことで、被検体へ、圧迫と解放を繰り返しながら、超音波を当該被検体に向けて照射する。そして、生体組織からの反射波を分析して硬さの診断を行う。しかし、このような圧迫と解放とを繰り返す方法は、プローブの動かし方に依存して計測値がばらつくことや、検査者によって結果が異なること等が問題として挙げられる。
近年は、せん断波エラストグラフィー又はシヤーウェーブエラストグラフィーと呼ばれる手法が着目されている。まず、超音波プローブより比較的強力な超音波(プッシュパルス)を被検体へ照射することで、生体からせん断波(シヤーウェーブ:Shear Wave)を発生させる。次に、当該シヤーウェーブの伝搬速度を、超音波プローブより出力されるトラッキングパルスで計測する。その結果を解析して画像化し、例えば、Bモード画像と重畳することで、硬さ診断が行われる。シヤーウェーブエラストグラフィーは、通常のエラストグラフィーとは異なり、圧迫と解放とを繰り返す必要がないため、より簡便に再現性の良い測定を実現できる。
シヤーウェーブエラストグラフィーにおいて、このようなプッシュパルスを発生させるには、100ボルト等の高い波高値の駆動パルス(駆動信号)が用いられる。そして、高い波高値の駆動パルスの生成には、高い印加電圧(例えば、100ボルト)を必要とする。しかし、高い電圧をパルサに印加すると、送信電源の電荷(すなわち、当該送信電源内のコンデンサに帯電している電荷)が不足し、送信電源の設定電圧(開放電圧)に対するパルサへの印加電圧のドループ(電圧降下)が発生してしまう問題が往々にして存在する。
一方、超音波診断の分野において、例えば、ドラッグデリバリーシステム(Drug Delivery System:DDS)が実際の医療現場において用いられている。このシステムでは、予め薬剤カプセルを被検体に投与し、超音波診断装置における超音波プローブから、比較的強力な超音波を照射することによって、医師等の操作者が、体内の薬剤カプセルを恣意的に破壊する。そして、当該カプセルの破壊を利用して、被検体における薬剤の体内分布を量的かつ空間的に制御することができる。また、超音波診断装置を用いるため、診断と薬剤カプセルの破壊とを同時に行うことも可能である。
ドラッグデリバリーシステムを利用するにおいて、このような比較的強力な超音波を照射する場合も、高い波高値の駆動パルスが用いられる。そして、高い波高値の駆動パルスの生成には、高い印加電圧(例えば、100ボルト)を必要とする。このため、前述のシヤーウェーブエラストグラフィーと同様、ドループが発生してしまう問題が往々にして存在する。
特開2014−000260号公報
目的は、シヤーウェーブエラストグラフィーにおけるプッシュパルス送信時や、ドラッグデリバリーシステムにおける薬剤カプセルを破壊する超音波パルス送信時等に発生する、パルサへの印加電圧のドループを低減することができる超音波診断装置を提供することにある。
本実施形態に係る超音波診断装置は、供給される駆動信号に応答して、超音波を発生する複数の圧電振動子を有する超音波プローブと、前記圧電振動子毎に設けられた複数の電源と、前記圧電振動子毎に設けられ、前記複数の電源のいずれかによる印加電圧に基づいて、前記駆動信号を出力する少なくとも一つのパルサと、一の送信モード期間内において、前記駆動信号の発生に用いる前記少なくとも一つのパルサに対する前記複数の電源を排他的に切り換える制御器、を具備することを特徴とする。
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の一例を示す構成図である。 図2は、第1の実施形態に係る送信回路の一例を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係り、シヤーウェーブエラストグラフィーにおいて、電源切換機能を利用した一の超音波送受信シーケンスを示したタイミングチャートの一例である。 図4は、第1の実施形態のロジックゲートを用いた送信回路の変形例を示すブロック図である。 図5は、従来の超音波診断装置における送信回路の一例を示すブロック図である。 図6は、従来の超音波診断装置を用いたシヤーウェーブエラストグラフィーにおいて、一の超音波送受信シーケンスを示したタイミングチャートの一例である。 図7は、第2の実施形態に係る送信回路の一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら本実施形態を説明する。なお、以下の説明において、略同一の構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る超音波診断装置1の構成を示す図である。超音波診断装置1は、超音波プローブ2と、装置本体3と、表示部4と、入力部5とを有する。加えて超音波診断装置1には、外部と通信可能なネットワーク6が、装置本体3の有するインターフェース部90を介して、接続されてもよい。
超音波プローブ2は、複数の圧電振動子と、整合層と、複数の圧電振動子の背面側に設けられるバッキング材とを有する。複数の圧電振動子は、圧電セラミックス等の音響/電気可逆的変換素子である。複数の圧電振動子は並列され、超音波プローブ2の先端に設けられる。圧電振動子は、後述する送受信ユニット20から送信及び供給される駆動パルス(駆動信号)に応答して、超音波を発生させる。
超音波プローブ2を介して被検体に超音波が照射されると、照射された超音波は、被検体内の生体組織における音響インピーダンスの不連続面で反射される。圧電振動子は、反射された超音波を受信し、エコー信号を発生させる。エコー信号の振幅は、超音波の反射に関する不連続面を境界とする音響インピーダンスの差に依存する。超音波発生のための(送信用)圧電振動子と、エコー信号発生のための(受信用)圧電振動子とは、例えば、離散的な超音波(パルス波)を照射する場合、送信のタイミングと受信のタイミングとを決めることで、同一の圧電振動子を使い分けてもよい。或いは、例えば、連続的な超音波(連続波)を照射する場合、送信用の圧電振動子と受信用の圧電振動子とを別個に搭載してもよい。送信超音波が移動している血流、および心臓壁等の表面で反射された場合のエコー信号の周波数は、ドプラ効果により、移動体(血流および心臓壁の表面)の超音波送信方向の速度成分に依存して偏移する。
装置本体3は、ホストコンピュータ10、送受信ユニット20、電源ユニット30、Bモード処理部40、ドプラ処理部50、超音波画像生成部60、画像合成部70、記憶部80、及びインターフェース部90を有する。
ホストコンピュータ10は、CPU(Central Processing Unit)を有し、主として超音波診断装置1の動作全般に係る制御を担う。なお、ホストコンピュータ10の具体的な動作については、他の部分の説明の際に関連させて後述する。
送受信ユニット20は、送信回路と受信回路とシーケンスコントローラ(制御器)とを有する。送信回路とシーケンスコントローラについては、図2以降で番号を付して詳細を後述する。送信回路は、駆動パルスを、超音波プローブ2における複数の圧電振動子各々に送信する。受信回路は、各圧電振動子によって発生されたエコー信号に基づく受信信号を発生させる。
圧電振動子各々に送信する駆動パルスは、一の超音波送受信シーケンス(例えば、プッシュパルスの送信期間、トラッキング期間、及びBモード画像発生期間という三の期間から成るシーケンス)においても、各期間によって異なる。そして、これら期間には高い時間分解能(例えば、数十〜数百マイクロ秒オーダ)を有する制御が要求される。シーケンスコントローラは、CPUによるソフトウェア処理を主とするホストコンピュータ10よりも、高い時間分解能を有しており、当該高い時間分解能を要求されるシーケンスの制御を実行する。なお、プッシュパルスのような強力な超音波を送信する超音波診断装置1の動作態様を、送信モードと呼ぶものとする。
電源ユニット30は、複数の電源(なお、後述の図2では、第1の電源31a及び第2の電源31bの二の電源を例示)と、複数の電源の電圧印加の実行/中止を切り換える、電子スイッチ(オン/オフ切換手段)とを有する。なお、詳細な動作については図2を用いて改めて説明する。
Bモード処理部40は、包絡線検波器、対数変換器等を有する。包絡線検波器は、受信回路から出力された受信信号に対して包絡線検波を実行する。包絡線検波器は、包絡線検波された信号を、対数変換器に出力する。対数変換器は、包絡線検波された信号に対して、対数変換して弱い信号を相対的に強調する。Bモード処理部40は、対数変換器により強調された信号に基づいて、各走査線および各超音波送受信における深さ毎の信号値を発生させる。なお、Bモード処理部40は、各走査線および各超音波送受信における深さ毎の信号値の代わりに、ボリュームデータを発生してもよい。以下、Bモード処理部40で発生されるデータをまとめて、Bモードデータ呼ぶ。
ドプラ処理部50は、ミキサー、低域通過フィルタ(Low Pass Filter:LPF)、速度/分散/Power演算デバイス等を有する。ミキサーは、受信回路から出力された受信信号に、送信周波数と同じ周波数fを有する基準信号を掛け合わせる。この掛け合わせにより、ドプラ偏移周波数fの成分の信号と(2f+f)の周波数成分を有する信号とが得られる。LPFは、ミキサーからの2種の周波数成分を有する信号のうち、高い周波数成分(2f+f)の信号を取り除く。高い周波数成分(2f+f)の信号を取り除くことにより、ドプラ偏移周波数fの成分を有するドプラ信号を発生させる。
なお、ドプラ処理部50は、ドプラ信号を発生させるために、直交検波方式を用いてもよい。このとき、受信信号(RF信号)は、直交検波されIQ信号に変換される。ドプラ処理部50は、IQ信号を複素フーリエ変換することにより、ドプラ偏移周波数fの成分を有するドプラ信号を発生させる。ドプラ信号は、例えば、血流、組織、造影剤によるドプラ成分である。速度/分散/Power演算デバイスは、MTI(Moving Target Indicator)フィルタ、LPF、自己相関演算器等を有する。なお、自己相関演算器の代わりに相互相関演算器を有していてもよい。MTIフィルタは、発生されたドプラ信号に対して、臓器の呼吸性移動や拍動性移動等に起因するドプラ成分(クラッタ成分)を除去する。MTIフィルタは、ドプラ信号から血流に関するドプラ成分を抽出するために用いられる。LPFは、ドプラ信号から組織の移動に関するドプラ成分を抽出するために用いられる。
超音波画像生成部60は、ディジタルスキャンコンバータ(Digital Scan Converter:DSC)と画像メモリとを有する。超音波画像生成部60は、DSCに対して、座標変換処理(リサンプリング)を実行する。座標変換処理とは、例えば、Bモードデータ、ドプラデータおよび伝搬時間データからなる超音波スキャンの走査線信号列を、テレビ等に代表される一般的なビデオフォーマットの走査線信号列に変換する処理である。超音波画像生成部60は、座標変換処理により、表示画像としての超音波画像を生成する。具体的には、超音波画像生成部60は、Bモードデータに基づいて、Bモード画像を発生させる。超音波画像生成部60は、ドプラデータに基づいて、平均速度画像、分散画像、パワー画像等のドプラ画像を発生させる。
超音波画像生成部60は、伝搬時間データと、後述する記憶部80に記憶された伝搬時間色相対応表とに基づいて、所定領域の各位置において、伝搬時間に応じて色相を割り当てたシヤーウェーブ伝搬画像を発生させる。伝搬時間色相対応表とは、例えば、伝搬時間の値に対する色相の対応表である。例えば、伝搬時間が0の場合の色相は、青である。色相は、例えば、伝搬時間の増大に伴い、青から、青緑、緑、黄緑、黄、橙、赤の順で、最大伝搬時間を赤色として定義される。
画像合成部70は、超音波画像に、種々のパラメータの文字情報および目盛等を合成する。画像合成部70は、Bモード画像にシヤーウェーブ伝搬画像を位置合わせして重畳した重畳画像を生成する。
記憶部80は、フォーカス深度の異なる複数の受信遅延パターン、複数の送信遅延パターン、および複数のシヤーウェーブ発生送信遅延パターン、超音波診断装置1の制御プログラム、診断プロトコル、送受信条件等の各種データ群、診断情報(患者ID、医師の所見等)、受信回路より発生された受信信号、Bモード処理部40より発生されたBモードデータ、ドプラ処理部50より発生されたドプラデータ、所定領域内の各位置における第1、第2変位データ、体動変位データ、シヤーウェーブ伝搬データ、伝搬時間色相対応表、Bモード画像、平均速度画像、分散画像、パワー画像、シヤーウェーブ伝搬画像、シヤーウェーブ伝搬画像の発生に関するに関するアルゴリズム(以下、シヤーウェーブ伝搬画像発生アルゴリズムと呼ぶ)等を記憶する。また、記憶部80は、図示しないメモリを備えており、生成された超音波画像(Bモード画像、平均速度画像、分散画像、パワー画像、シヤーウェーブ伝搬画像)に対応するデータ(以下、画像データと呼ぶ)を記憶する。当該メモリに記憶された画像データは、後述する入力部5を介した操作者の指示により、読み出される。当該メモリは、例えば、フリーズする直前の複数のフレームに対応する超音波画像を保存するメモリである。このシネメモリに記憶されている画像を連続表示(シネ表示)することで、超音波動画像を後述する表示部4に表示することも可能である。ホストコンピュータ10は、例えば、記憶部80に記憶された前述のプログラムを実行する。ホストコンピュータ10は、前述のデータ等についてメモリへの書き込み、読み出しを実行する。
インターフェース部90は、入力部5、ネットワーク6に関するインターフェースである。装置本体3によって得られた超音波画像等のデータおよび解析結果等は、インターフェース部90とネットワーク6とを介して、他の装置に転送可能である。なお、インターフェース部90は、ネットワーク6を介して、他の医用画像診断装置で取得された被検体に関する医用画像を、ダウンロードすることも可能である。
表示部4は、画像合成部70からの出力に基づいて、Bモード画像、ドプラ画像等の超音波画像、シヤーウェーブ伝搬画像、重畳画像等を表示する。なお、表示部4は、表示された画像に対して、例えば、ブライトネス、コントラスト、ダイナミックレンジ、γ補正等の調整および、カラーマップの割り当てを実行してもよい。
入力部5は、インターフェース部90に接続され、医師等の操作者からの各種指示・命令・情報・選択・設定を装置本体3に取り込む。入力部5は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等の入力デバイスを有する。これら入力デバイスは、表示画面上に表示されるカーソルの座標を検出し、検出した座標をホストコンピュータ10に出力する。なお、入力デバイスは、表示画面を覆うように設けられたタッチコマンドスクリーンでもよい。この場合、入力部5は、電磁誘導式、電磁歪式、感圧式等の座標読み取り原理でタッチ指示された座標を検出し、検出した座標をホストコンピュータ10に出力する。また、操作者が入力部5の終了ボタン又はフリーズボタンを操作すると、超音波の送受信は終了し、装置本体3は一時停止状態となる。
また、入力部5は、操作者による関心領域(Region of Interest:ROI)、或いは操作者が着目する所定領域を受け付ける。入力部5は、操作者による選択されたモードの入力を受け付ける。
図2は、第1の実施形態に係る送信回路21の一例を示すブロック図である。送信回路21に関連して、超音波プローブ2、ホストコンピュータ10、シーケンスコントローラ23、電源ユニット30(電源(第1の電源31a及び第2の電源31b)及び電子スイッチ32)が、ともに図示されている。当該送信回路21は、パルス生成回路(第1のパルス生成回路210a及び第2のパルス生成回路210b)とパルサ(第1のパルサ211a及び第2のパルサ211b)とを有する。なお、図では一の送信回路21が示されているが、実際には、送信回路21は、超音波プローブ2が有する圧電振動子各々毎に複数個設けられる。
第1の電源31aは、第1のパルサ211aと接続されており、駆動パルスの発生に必要な電圧を、第1のパルサ211aに印加する。同様に、第2の電源31bは、第2のパルサ211bと接続されており、駆動パルスの発生に必要な電圧を、第2のパルサ211bに印加する。電子スイッチ32は、第1の電源31a又は第2の電源31bの電圧印加の実行/中止を切り換える。
なお、電子スイッチ32の代わりに、例えば、機械的なスイッチを有してもよい。図2においては、電子スイッチ32は電源とは別個に図示されているが、実際には、電子スイッチ32は電源とは別個に設計してもよいし、電源の回路内に組み込まれるように設計してもよい。
シーケンスコントローラ23は、送信回路21及び電源ユニット30と接続され、送信回路21の動作及び電源ユニット30の動作を、例えば、数十〜数百マイクロ秒オーダ等の高い時間分解能で制御する。シーケンスコントローラ23は当該時間分解能に依存するクロック信号(クロック又はクロックパルス)を、第1のパルス生成回路210a及び第2のパルス生成回路210bに送信する。第1のパルス生成回路210a及び第2のパルス生成回路210bは、シーケンスコントローラ23からのクロック信号を位相制御可能に分周することで、励振パルスを生成する。第1のパルス生成回路210aは、励振パルスを、第1のパルス生成回路210aに接続された第1のパルサ211aに送信する。同様に、第2のパルス生成回路210bは、励振パルスを、第2のパルス生成回路210bに接続された第2のパルサ211bに送信する。
第1のパルサ211a及び第2のパルサ211bは、第1の電源31a及び第2の電源31bに、電子スイッチ32を介して、それぞれ接続されている。すなわち、それぞれが一の電源と一のパルサとから成る、二の信号系を構成する。第1のパルサ211aは、第1の電源31aからの印加電圧に応じて、励振パルスを増幅した駆動パルスを生成し、当該駆動パルスを超音波プローブ2の有する圧電振動子に送信する。第1のパルサ211aは、電子スイッチ32によって第1の電源31aからの印加電圧を停止された場合には、何の信号も送信しない。同様に、第2のパルサ211bは、第2の電源31bからの印加電圧に応じて、励振パルスを増幅した駆動パルスを生成し、当該駆動パルスを超音波プローブ2の有する圧電振動子に送信する。第2のパルサ211bは、電子スイッチ32によって第2の電源31bからの印加電圧を停止された場合には、何の信号も出力しない。
なお、重複説明を避けるため、図2における超音波プローブ2及びホストコンピュータ10の動作については、図1における説明を以て省略する。
次に、本実施形態に係る超音波診断装置1が有する電源切換機能について説明する。
シーケンスコントローラ23は、送信モード期間(例えば、被検体からシヤーウェーブを発生させるためのプッシュパルスを送信する期間)において、電子スイッチ32を切り換えることで、電圧をパルサ(第1のパルサ211a又は第2のパルサ211b)に印加する電源(第1の電源31a又は第2の電源31b)を排他的に(択一的に又は交互に)選択する(電源切換機能)。シーケンスコントローラ23に選択された電源(例えば、第1の電源31a)は、選択されている期間において、電圧をパルサ(例えば、第1のパルサ211a)に印加する。シーケンスコントローラ23に選択されていない電源(例えば、第2の電源31b)は、選択されていない期間において、電圧をパルサ(例えば、第2のパルサ211b)に印加しない。シーケンスコントローラ23は、例えば、医師等の操作者が予め設定した時間間隔毎に電子スイッチ32を切り換えてもよいし、医師等の操作者が予め設定したパルス出力数毎に電子スイッチ32を切り換えてもよい(オープンループ制御)。
選択されていない電源を休止中の電源と呼ぶものとする。シーケンスコントローラ23は、休止中の電源の開放電圧の値を変更する制御を実行する。
図3は、第1の実施形態に係り、シヤーウェーブエラストグラフィーにおいて、電源切換機能を利用した送信パルスシーケンスを示したタイミングチャートの一例である。当該シヤーエラストグラフィーにおける送信パルスシーケンスは、順に、プッシュパルス期間とトラッキング期間とBモード画像発生期間とから成るシーケンスとする。
図3(a)は、第1の電源31aにおける開放電圧の時間変化を示している。図3(b)は、第2の電源31bにおける開放電圧の時間変化を示している。図3(c)は、シーケンスコントローラ23に選択される電源の時間変化を示している。すなわち、図3(c)中の1は第1の電源31aが選択されている状態を表し、図3(c)中の2は第2の電源31bが選択されている状態を表している。図3(d)は、いずれかのパルサから超音波プローブ2の有する圧電振動子に送信される駆動パルス(波高値)の時間変化を示している。
図3(a)、(b)及び(d)中のV、V、V’、Vは、それぞれ電圧の値を示している。また、図3(c)中のT〜T10は、それぞれ電源が選択される時刻(或いは選択される電源が切り換わる時刻)を順に表している。
シーケンスコントローラ23は、超音波診断装置1が送信モードであるプッシュパルス期間に、印加電圧をパルサに送信する電源を、排他的に選択する。すなわち、シーケンスコントローラ23は、選択される電源を排他的に切り換える。
例えば、シーケンスコントローラ23は、時刻T(プッシュパルス期間の開始時刻)に第1の電源31aを選択する。シーケンスコントローラ23は、時刻T(例えば、時刻Tの150マイクロ秒後)に、選択される電源を第1の電源31aから第2の電源31bに切り換える。シーケンスコントローラ23は、時刻T(例えば時刻Tの150マイクロ秒後)に、選択される電源を第2の電源31bから第1の電源31aに切り換える。シーケンスコントローラ23は、時刻T(例えば時刻Tの150マイクロ秒後)に、選択される電源を第1の電源31aから第2の電源31bに切り換える。シーケンスコントローラ23は、時刻T(例えば時刻Tの150マイクロ秒後)に、選択される電源を第2の電源31bから第1の電源31aに切り換える。シーケンスコントローラ23は、時刻T(例えば、時刻Tの150マイクロ秒後)に、選択される電源を第1の電源31aから第2の電源31bに切り換える。このように、プッシュパルス期間において、第1の電源31a又は第2の電源31bのいずれか一つが排他的に選択される。超音波プローブ2は、選択される電源(第1の電源31a又は第2の電源31b)に対応するパルサ(第1のパルサ211a又は第2のパルサ211b)から送信される波高値の最大値がVの駆動パルスに応答して、プッシュパルス期間に、プッシュパルス(被検体内からシヤーウェーブを発生させるための強力な超音波パルス)を送信する。超音波プローブ2は、プッシュパルス期間において、例えば、被検体内の複数個所にプッシュパルスを送信してもよい(一の箇所におけるプッシュパルス送信時間は、例えば、900マイクロ秒間)。
時刻T〜時刻Tの期間において、第1の電源31aは休止中である。シーケンスコントローラは休止中の第1の電源31aの開放電圧を、V(例えば、100ボルト)からV(例えば、130ボルト)に変更する制御を実行する。
シーケンスコントローラ23は、時刻T(トラッキング期間の開始時刻)に、選択される電源を第2の電源31bから第1の電源31aに切り換える。超音波プローブ2は、第1のパルサ211aから送信される波高値(の最大値)がVの駆動パルスに応答して、トラッキングパルス送信期間(例えば、700マイクロ秒間)に、トラッキングパルス(被検体内から発生されたシヤーウェーブの伝搬速度を計測するための超音波パルス)を送信する。
時刻T〜時刻Tの期間において、第2の電源31bは休止中である。シーケンスコントローラは休止中の第2の電源31bの開放電圧を、V(例えば、100ボルト)からV(例えば、150ボルト)に変更する制御を実行する。
シーケンスコントローラ23は、時刻T(Bモード画像発生期間の開始時刻)に、選択される電源を第1の電源31aから第2の電源31bに切り換える。超音波プローブ2は、第2のパルサ211bから送信される波高値(の最大値)がVの駆動パルスに応答して、Bモード画像発生期間(例えば、500マイクロ秒間)に、Bモード用パルス(Bモード画像を生成するための超音波パルス)を送信する。時刻T〜時刻Tの期間において、シーケンスコントローラ23は、次の超音波送受信シーケンスにおけるプッシュパルス期間に印加する電圧を、得られたシヤーウェーブの解析結果又はBモード画像に基づき、V’と決定する。すなわち、シーケンスコントローラ23は、休止中の第1の電源31aの開放電圧を、V(例えば、130ボルト)からV’(例えば、80ボルト)に変更する制御を実行する。続いて時刻T〜時刻Tの期間において、シーケンスコントローラ23は休止中の第2の電源31bの開放電圧を、V(例えば、150ボルト)からV’(例えば、80ボルト)に変更する制御を実行する。上記一連の超音波送受信シーケンス(例えば、1秒間)に係る動作は、複数回実行される。
以上に述べた第1の実施形態に係る超音波診断装置1を用いて、硬さの診断を行うシヤーウェーブエラストグラフィーを実現することができる。
(変形例1)
前述の第1の実施形態に係る超音波診断装置1においては、一のパルス生成回路(例えば、第1のパルス生成回路210a)が一のパルサ(例えば、第1のパルサ211a)に接続されている。しかしながら、シーケンスコントローラ23は電源を排他的に選択するため、同時に複数のパルサからパルスが出力されることはない。すなわち、変形例として、一のパルス生成回路と複数のパルサ各々とを、ロジックゲート212を介して、接続してもよい。
図4は、第1の実施形態の当該変形例に係る送信回路のブロック図の一例である。送信回路21は、一のパルス生成回路(パルス生成回路210)と、パルサ(第1のパルサ211a及び第2のパルサ211b)と、パルサ各々に対応するロジックゲート212とを有する。パルサ各々(第1のパルサ211a及び第2のパルサ211b)に対応するロジックゲート212は、シーケンスコントローラ23に接続されている。シーケンスコントローラ23は、選択される電源(例えば、第1の電源31a)に基づき、パルス生成回路210において生成された励振パルスを、ロジックゲート212を介して、選択される電源に対応するパルサ(例えば、第1のパルサ211a)に送信する。変形例1の場合においても、第1の実施形態による後述の効果を同様に得ることができる。
(変形例2)
変形例1も含めた第1の実施形態に係る超音波診断装置1においては、一のパルサ(例えば、第1のパルサ211a)は一の電源(例えば、第1の電源31a)に接続されている。これを単一電源接続パルサと呼ぶものとする。しかしながら、パルサの数と電源の数とが対応しない例も考えられる。例えば、一のパルサ(例えば、第1のパルサ211a)に複数の電源(例えば、第1の電源31a及び第2の電源31b)が接続されていてもよい。これを多電源接続パルサと呼ぶものとする。超音波診断装置1は、一の多電源接続パルサを有してもよいし、或いは、単一電源接続パルサ及び多電源接続パルサの両方を有してもよい。係る場合も、シーケンスコントローラ23は、電源を排他的に切り換える。変形例2の場合においても、第1の実施形態による後述の効果を同様に得ることができる。
(変形例3)
超音波診断装置1は、三以上の電源を有してもよい。超音波診断装置1は、三以上のパルサを有してもよい。係る場合も、シーケンスコントローラ23は、電源を排他的に切り換える。変形例3の場合においても、第1の実施形態による後述の効果を同様に得ることができる。
(効果)
第1の実施形態に係る超音波診断装置1によれば、以下の効果を得ることができる。
前述の通り、シーケンスコントローラ23は、電子スイッチ32を切り換えることで、電圧をパルサに印加する電源を、排他的に選択する。このため、一の電源を使用する期間が短くなり、印加電圧のドループを低減することができる。また、ドループを緩和するために設けられるデカップリングコンデンサの容量を小さくすることで、電源の小型化を実現することができる。更に、超音波プローブ2から出力されるプッシュパルスの送信条件によらず、プッシュパルス出力のための安定した駆動パルスを、超音波プローブ2に送信することができる。したがって、超音波プローブ2は、通常の1次元アレイプローブでもよいが、例えば、内蔵する高圧スイッチにより圧電振動子を切り換えることで、多列接続して広視野を実現するリニアアレイプローブでもよい。或いは、レンズ方向にも分割し、開口を切り換えて接続する1.25次元プローブや1.5次元プローブでもよい。
前述の通り、休止中の電源は、電圧をパルサに印加しないことを特徴とする。このため、当該休止中の電源は、動作時にドループした印加電圧を、開放電圧まで回復することができる。すなわち、プッシュパルス等の比較的強力な超音波の送信時における電圧のドループの影響を低減することができる。
超音波診断装置1は、複数の電源(例えば、二の電源)を有する。そして当該複数の電源は排他的に選択される(同時には複数の電源は選択されない)。すなわち、複数の電源各々に要求される電力値が低くて済む。このため、電源を構成する回路の小型化と低価格化とを実現することができる。更に、発熱量も従来と比して抑えられ、冷却が容易となる。
前述の通り、シーケンスコントローラ23は、休止中の電源の開放電圧の値を変更する制御を実行することができる。このため、超音波診断装置1は、例えば、シヤーウェーブエラストグラフィーの際に、プッシュパルス期間からトラッキングパルス期間への移行時に、休止中の電源の開放電圧の値を変更し、より感度のよいシヤーウェーブの計測を実行することができる。同様に、超音波診断装置1は、例えば、シヤーウェーブエラストグラフィーの際に、トラッキングパルス期間からBモード用パルス期間への移行時に、休止中の電源の開放電圧の値を変更し、より感度のよいBモード画像を生成することができる。
(従来例との比較)
図5は、従来の超音波診断装置における送信回路の一例を示すブロック図である。従来の超音波診断装置1は本実施形態が有する電源切換機能を有さない。また、従来の超音波診断装置1は、休止中の電源の開放電圧の値を変更することができない。
図6は、従来の超音波診断装置を用いたシヤーウェーブエラストグラフィーにおいて、送信パルスシーケンスを示したタイミングチャートの一例である。図6(a)は、第1の電源31aにおける開放電圧の時間変化を示している。図6(b)は、第2の電源31bにおける開放電圧の時間変化を示している。図6(c)は、シーケンスコントローラ23に選択される電源の時間変化を示している。すなわち、図6(c)中の1は第1の電源31aが選択されている状態を表し、同図中の2は第2の電源31bが選択されている状態を表している。図6(d)は、いずれかのパルサから超音波プローブ2の有する圧電振動子に送信される駆動パルス(波高値)の時間変化を示している。
図6(a)、(b)及び(d)中のV、Vは、図3(c)におけるV、Vと対応しており、それぞれ電圧の値を示している。また、図6(c)中のT、T〜Tは、図3(c)におけるT、T〜Tと対応しており、電源が選択される時刻(或いは選択される電源が切り換わる時刻)を順に表している。
従来の超音波診断装置は、プッシュパルス期間に一の電源(第1の電源31aを例示)を用いる。このため、印加電圧のドループの影響が顕著となる(図3(d)及び図6(d)を比較参照)。また、ドループを緩和するために設けられるデカップリングコンデンサの容量が大きくなり、結果、電源が大型化してしまう。更に、発熱量も本実施形態と比して大きくなり、冷却が困難である。
また、従来の電源は固定の開放電圧を有するため、従来の超音波診断装置1は、本実施形態と比して、シヤーウェーブの計測感度及びBモード画像生成感度が低い(図3(a)及び(b)と図6(a)及び(b)とを比較参照)。
(第2の実施形態)
第1の実施形態において、シーケンスコントローラ23は、所定の時間間隔又は所定のパルス出力数をトリガとして、電源切換機能を実行するものである(オープンループ制御)。一方、第2の実施形態において、シーケンスコントローラ23は、比較器を利用したフィードバック制御により、電源切換機能を実行する。
図7は、第2の実施形態に係る送信回路21の一例を示すブロック図である。第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複説明は省略する。送信回路21に関連して、超音波プローブ2、ホストコンピュータ10、シーケンスコントローラ23、電源ユニット30(電源(第1の電源31a及び第2の電源31b)及び電子スイッチ32)が、ともに図示されている。当該送信回路21は、パルス生成回路210と、パルサ(第1のパルサ211a及び第2のパルサ211b)と、パルサ各々に対応するロジックゲート212と、電源各々に対応する比較器(第1の比較器213a及び第2の比較器213b)とを有する。また、第2の実施形態に係る超音波診断装置1は、前述の電源切換機能を有する。
第1の比較器213aは、第1の電源31aから第1のパルサ211aに送信される印加電圧と、ホストコンピュータ10から出力される第1の定電圧(第1の電源の監視電圧)とを比較する(監視手段)。例えば、第1の電源の監視電圧は、第1の電源31aの開放電圧の90%等とし、閾値とすればよい。第1の比較器213aは、当該比較結果に基づいて、異なる二の電圧値(すなわち0又は1を表す1ビットの演算)をシーケンスコントローラ23に送信する。例えば、シーケンスコントローラ23が第1の電源31aを選択している場合、シーケンスコントローラ23は、印加電圧が閾値を下回る瞬間、すなわち0を表す電圧値から1を表す電圧値への切り換わり(又は1を表す電圧値から0を表す電圧値への切り換わり)をトリガとして、第2の電源31bを、電子スイッチ32を介して、選択する。
同様に、第2の比較器213bは、第2の電源31bから第2のパルサ211bに送信される印加電圧と、ホストコンピュータ10から出力される第2の定電圧(第2の電源の監視電圧)とを比較する。例えば、第2の電源の監視電圧は、第2の電源31bの開放電圧の90%等とし、閾値とすればよい。第2の比較器213bは、当該比較結果に基づいて、異なる二の電圧値(すなわち0又は1を表す1ビットの演算)をシーケンスコントローラ23に送信する。例えば、シーケンスコントローラ23が第2の電源31bを選択している場合、シーケンスコントローラ23は、印加電圧が閾値を下回る瞬間、すなわち0を表す電圧値から1を表す電圧値への切り換わり(又は1を表す電圧値から0を表す電圧値への切り換わり)をトリガとして、第2の電源31bを、電子スイッチ32を介して、選択する。
(効果)
第2の実施形態に係る超音波診断装置1によれば、以下の効果を得ることができる。
前述の通り、シーケンスコントローラ23は、電子スイッチ32を切り換えることで、電圧をパルサに印加する電源を、排他的に選択する。このため、一の電源を使用する期間が短くなり、印加電圧のドループを低減することができる。また、ドループを緩和するために設けられるデカップリングコンデンサの容量を小さくすることで、電源の小型化を実現することができる。更に、超音波プローブ2から出力されるプッシュパルスの送信条件によらず、プッシュパルス出力のための安定した駆動パルスを、超音波プローブ2に送信することができる。したがって、超音波プローブ2は、通常の1次元アレイプローブでもよいが、例えば、内蔵する高圧スイッチにより圧電振動子を切り換えることで、多列接続して広視野を実現するリニアアレイプローブでもよい。或いは、レンズ方向にも分割し、開口を切り換えて接続する1.25次元プローブや1.5次元プローブでもよい。
前述の通り、休止中の電源は、電圧をパルサに印加しないことを特徴とする。このため、当該休止中の電源は、動作時にドループした印加電圧を、開放電圧まで回復することができる。すなわち、プッシュパルス等の比較的強力な超音波の送信時における電圧のドループの影響を低減することができる。
超音波診断装置1は、複数の電源(例えば、二の電源)を有する。そして当該複数の電源は排他的に選択される(同時には複数の電源31は選択されない)。すなわち、複数の電源各々に要求される電力値が低くて済む。このため、電源を構成する回路の小型化と低価格化とを実現することができる。更に、発熱量も従来と比して抑えられ、冷却が容易となる。
前述の通り、シーケンスコントローラ23は、休止中の電源の開放電圧の値を変更する制御を実行することができる。このため、超音波診断装置1は、例えば、シヤーウェーブエラストグラフィーの際に、プッシュパルス期間からトラッキングパルス期間への移行時に、休止中の電源の開放電圧の値を変更し、より感度のよいシヤーウェーブの計測を実行することができる。同様に、超音波診断装置1は、例えば、シヤーウェーブエラストグラフィーの際に、トラッキングパルス期間からBモード用パルス期間への移行時に、休止中の電源の開放電圧の値を変更し、より感度のよいBモード画像を生成することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。本実施形態では、シヤーウェーブエラストグラフィーを例にとり説明を行ったが、例えば、予め被検体に薬剤カプセルを投与し、比較的強力な超音波パルスの照射によって、被検体内の薬剤カプセルを破壊して体内の薬剤分布を制御することで、ドラッグデリバリーシステムを実現することも可能である。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…超音波診断装置、2…超音波プローブ、3…装置本体、4…表示部、5…入力部、6…ネットワーク、10…ホストコンピュータ、20…送受信ユニット、21…送信回路、22…受信回路、23…シーケンスコントローラ、30…電源ユニット、31a…第1の電源、31b…第2の電源、32…電子スイッチ、40…Bモード処理部、50…ドプラ処理部、60…超音波画像生成部、70…画像合成部、80…記憶部、90…インターフェース部、210…パルス生成回路、210a…第1のパルス生成回路、210b…第2のパルス生成回路、211a…第1のパルサ、211b…第2のパルサ、212…ロジックゲート、213a…第1の比較器、213b…第2の比較器

Claims (5)

  1. 供給される駆動信号に応答して、超音波を発生する複数の圧電振動子を有する超音波プローブと、
    前記圧電振動子毎に設けられた複数の電源と、
    前記圧電振動子毎に設けられ、前記複数の電源のいずれかによる印加電圧に基づいて、前記駆動信号を出力する少なくとも一つのパルサと、
    一の送信モード期間内において、前記駆動信号の発生に用いる前記少なくとも一つのパルサに対する前記複数の電源を排他的に切り換える制御器と、
    を具備することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記制御器は、所定の時間間隔毎に、前記電源を排他的に切り換えることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記制御器は、所定のパルス出力数毎に、前記電源を排他的に切り換えることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 前記印加電圧を監視する監視手段を更に備え、
    前記制御器は、前記印加電圧が所定の閾値を下回る毎に、前記電源を排他的に切り換えること、
    を特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  5. 前記制御器は、休止中の電源の開放電圧を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の超音波診断装置。
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