JP2016072716A - ネットワークシステム、無線lanアクセスポイント装置、および管理装置 - Google Patents

ネットワークシステム、無線lanアクセスポイント装置、および管理装置 Download PDF

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【課題】無線LANアクセスポイント装置が持出されることにより通信端末が通信できなくなることを抑制する。【解決手段】ネットワークシステムは、第1の無線LANアクセスポイント装置を含む少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置と、管理装置とを備え、管理装置は、代替無線LANアクセスポイント装置の有無を判定する代替装置判定部と、代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定されると、第1の無線LANアクセスポイント装置に対して所定の通知を送信する通知部と、を有し、第1の無線LANアクセスポイント装置は、所定の通知を受けると設置状態が変更されることを抑制する抑制動作を実行する抑制動作実行部を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、無線LANアクセスポイント装置の持ち出しに関する。
近年、携行性に優れる無線LANアクセスポイント装置を、ノート型パーソナルコンピューターや多機能電話端末(いわゆるスマートフォン)といった無線LANステーション装置として動作する通信端末と共に宅内から外出先に持ち出し、外出先において、通信端末を、無線LANアクセスポイント装置を介してインターネット等のネットワークに接続させることが提案されている。例えば、特許文献1に記載の可搬型ネットワーク装置は、宅内および外出先のいずれにおいても、通信端末に対して無線LANアクセスポイントとして動作し、外出先においては更にルータ装置としても動作して、通信端末から受信するデータパケットを移動体通信網に中継する。
特開2012−114844号公報
無線LANアクセスポイント装置が持ち出された場合、宅内に残される通信端末(以下、「残置端末」と呼ぶ)は、持ち出された無線LANアクセスポイント装置との間の無線接続を維持するために再接続を試みる。しかしながら、持ち出された無線LANアクセスポイント装置と同じESSID(Extended Service Set Identifier)が設定されている他の無線LANアクセスポイント装置が宅内に存在しない場合、残置端末は、無線接続先を失って通信できないという問題があった。また、持ち出された無線LANアクセスポイント装置と同じESSIDが設定されている他の無線LANアクセスポイント装置が宅内に存在する場合であっても、かかる無線LANアクセスポイント装置の処理負荷が非常に高い場合には残置端末との間の無線接続に係る通信を処理できず、残置端末が実質的に通信できないという問題があった。
なお、上述した問題は、自宅内のネットワークに限らず、オフィス内のネットワークや学校内のネットワークなど、任意のネットワークから無線LANアクセスポイント装置を持ち出す場合に起こり得る。また、上述した問題は、無線LANアクセスポイント装置を自宅およびオフィス等の内から外に持ち出す場合に限らず、自宅およびオフィス等の内部において設置位置を移動させる場合など、無線LANアクセスポイント装置の設置状態が変更される場合に起こり得る。このように、従来の無線LANアクセスポイント装置を含むネットワークシステムでは、無線LANアクセスポイント装置の設置状態の変更に起因して残置端末が通信できなくなることの抑制が望まれていた。その他、従来のネットワークシステムにおいては、その小型化、低コスト化、省資源化、構築の容易化、使い勝手の向上等が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、ネットワークシステムが提供される。このネットワークシステムは、所定の設置状態において無線LANステーション装置との間で無線接続可能な第1の無線LANアクセスポイント装置を含む、少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置と;前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置を管理する管理装置と;を備え、前記無線LANステーション装置は、前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変化した場合に、前記第1の無線LANアクセスポイント装置との間で無線接続できず、前記管理装置は、前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変化した場合に前記第1の無線LANアクセスポイント装置に代わって前記無線LANステーション装置との間で無線接続可能な代替無線LANアクセスポイント装置の有無を判定する代替装置判定部と;前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定されると、前記第1の無線LANアクセスポイント装置に対して所定の通知を送信する通知部と;を有し、前記第1の無線LANアクセスポイント装置は、前記所定の通知を受けると、前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変更されることを抑制する抑制動作を実行する抑制動作実行部を有する。この形態のネットワークシステムによれば、管理装置は、代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定されると所定の通知を送信し、第1の無線LANアクセスポイント装置は、所定の通知を受けると、抑制動作を実行する。このため、第1の無線LANポイント装置が持ち出し等により設置状態が変更されてしまい無線LANステーション装置の無線接続先となり得る無線LANアクセスポイント装置が無くなることを抑制できるので、無線LANステーション装置が通信できなくなることを抑制できる。
(2)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記管理装置は、前記無線LANステーション装置が受信した信号の受信信号強度を示す情報を、前記無線LANステーション装置から取得する強度情報取得部を更に備え、前記代替装置判定部は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置であって前記受信信号強度が所定の閾値以上である無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定してもよい。この形態のネットワークシステムによれば、受信信号強度が所定の閾値以上である無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定するので、受信信号強度が所定の閾値よりも低く無線LANステーション装置と無線接続できない無線LANアクセスポイント装置、及び無線接続できたとしても通信品質が低くなるような無線LANアクセスポイント装置が、第1の無線LANアクセスポイント装置の代替となることを抑制できる。
(3)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記管理装置は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置である第2の無線LANアクセスポイント装置から、該第2の無線LANアクセスポイント装置における処理負荷の大きさを示す情報を取得する処理負荷情報取得部を更に備え、前記代替装置判定部は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置のうち、前記処理負荷の大きさが所定の閾値以下である前記第2の無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定してもよい。この形態のネットワークシステムによれば、処理負荷が高いために無線LANステーション装置のデータを中継できず、無線LANステーション装置が実質的に通信できなくなるような無線LANアクセスポイント装置、及びデータを中継できたとしても処理負荷が高いために通信品質が低くなるような無線LANアクセスポイント装置が、第1の無線LANアクセスポイント装置の代替となることを抑制できる。
(4)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記処理負荷の大きさを示す情報は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置における無線接続の帯域使用率と、前記第2の無線LANアクセスポイント装置が有するCPU(Central Processing Unit)の使用率とのうち、少なくとも1つを含んでもよい。この形態のネットワークシステムによれば、無線接続の帯域使用率とCPU使用率とのうち少なくとも1つが高い無線LANアクセスポイント装置が第1の無線LANアクセスポイント装置の代替となることを抑制できる。
(5)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記管理装置は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置である第2の無線LANアクセスポイント装置の設置状態の変化の履歴を記録する履歴記録部を更に備え、前記代替装置判定部は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置のうち、設置状態の変化が所定回数以下の前記第2の無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定してもよい。この形態のネットワークシステムによれば、設置状態の変化が所定回数よりも多く、将来的に設置状態の変化が起こる可能性の高い無線LANアクセスポイント装置が第1の無線LANアクセスポイント装置の代替となることを抑制できる。このため、代替の無線LANアクセスポイント装置も設置状態が変化して、無線LANステーション装置が無線接続できなくなることを抑制できる。
(6)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記管理装置は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置である第2の無線LANアクセスポイント装置から、該第2の無線LANアクセスポイント装置においてデータ中継中であるか否かの情報を取得するデータ中継状態情報取得部を更に備え、前記代替装置判定部は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置のうち、データ中継中ではない前記第2の無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定してもよい。データ中継中である無線LANアクセスポイント装置の処理負荷は比較的高いため、かかる無線LANアクセスポイント装置が第1の無線LANアクセスポイント装置の代替となって無線LANステーション装置と無線接続する場合に、処理負荷が更に上昇して、データの中継を行えなくなる可能性がある。このため、上記形態によれば、このような無線LANアクセスポイント装置が第1の無線LANアクセスポイント装置の代替となることを抑制でき、無線LANステーション装置が通信できなくなることを抑制できる。
(7)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記管理装置は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置である第2の無線LANアクセスポイント装置から、該第2の無線LANアクセスポイント装置が対応可能な無線接続方式に関する情報を取得する無線接続方式情報取得部を備え、前記代替装置判定部は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置のうち、前記無線接続方式が、前記第1の無線LANアクセスポイント装置と前記無線LANステーション装置との間における無線接続方式に対応している前記第2の無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定してもよい。この形態のネットワークシステムによれば、第1の無線LANアクセスポイント装置と無線LANステーション装置との間における無線接続方式に対応しておらず、無線LANステーション装置と無線接続できない第2の無線LANアクセスポイント装置が、第1の無線LANアクセスポイント装置の代替となることを抑制できる。
(8)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記管理装置は、前記代替装置判定部により前記代替無線LANアクセスポイント装置が有ると判定されると、前記代替無線LANアクセスポイント装置の識別情報を、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を介して前記無線LANステーション装置に通知する識別情報通知部を更に有してもよい。この形態のネットワークシステムによれば、無線LANステーション装置は、代替無線LANアクセスポイント装置の識別情報を受信できるので、いずれの無線LANアクセスポイント装置が第1の無線LANアクセスポイント装置の代替となり得るかを特定できる。
(9)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記管理装置は、前記代替無線LANアクセスポイント装置から、該代替無線LANアクセスポイント装置における処理負荷の大きさを示す情報と、該代替無線LANアクセスポイント装置が対応可能な無線接続方式に関する情報と、のうち、少なくとも1つの情報を取得する情報取得部を有し、前記識別情報通知部は、前記代替無線LANアクセスポイント装置の識別情報と共に、前記情報取得部により取得された情報を、前記第1の無線LANステーション装置に送信してもよい。この形態のネットワークシステムによれば、無線LANステーション装置は、代替無線LANアクセスポイント装置における処理負荷の大きさを示す情報と、代替無線LANアクセスポイント装置が対応可能な無線接続方式に関する情報とのうち、少なくとも1つの情報を受信するので、かかる情報に基づき第1の無線LANアクセスポイント装置の代替を特定することができる。例えば、処理負荷の大きさが所定値以下である無線LANアクセスポイント装置、処理負荷の大きさが相対的に小さい無線LANアクセスポイント装置、第1の無線LANアクセスポイント装置との間の無線接続方式と同一の方式に対応する無線LANアクセスポイント装置などを、第1の無線LANアクセスポイント装置の代替とすることができる。
(10)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記管理装置は、前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変化した後に前記所定の設置状態に戻ると、前記代替無線LANアクセスポイント装置に対して、前記無線LANステーション装置との間の無線接続の切断を指示する切断指示部と、を更に有してもよい。この形態のネットワークシステムによれば、第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態に戻ると、無線LANステーション装置と代替無線LANアクセスポイント装置との間の接続が切断されるため、その後、無線LANステーション装置は、第1の無線LANアクセスポイント装置に接続することができる。このため、無線LANステーション装置が第1の無線LANアクセスポイント装置と無線接続することが好ましい場合に、かかる好ましい接続態様に戻すことができる。
(11)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記管理装置は、無線LANアクセスポイント装置として動作し、前記代替無線LANアクセスポイント装置として前記無線LANステーション装置と無線接続し得る構成としてもよい。この形態のネットワークシステムによれば、管理装置が代替無線LANアクセスポイント装置として動作し得るので、管理装置とは別に代替無線LANアクセスポイント装置として動作し得る無線LANアクセスポイント装置を設ける構成に比べて、装置数を減らすことができる。このため、ネットワークシステムの構築コストおよび運用コストを低減できる。
(12)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記第1の無線LANアクセスポイント装置は、設置状態が変化され得る本体部と、付属部と、前記本体部と前記付属部とをロックするロック機構とを有し、前記抑制動作は、前記ロック機構を動作させて、前記本体部と前記付属部とをロックする動作を含んでもよい。この形態のネットワークシステムによれば、代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定された場合に、本体部と付属部とがロックされ本体部の設置状態が変更されないように制御するため、ユーザは、本体部の設置状態を変更させようとするときに、本体部の設置状態が変化すると無線LANステーション装置が通信できなくなることを容易に理解できる。
(13)上記形態のネットワークシステムにおいて、前記第1の無線LANアクセスポイント装置は、発光部と、前記発光部の発光状態を変化させる発光制御部と、を有し、前記抑制動作は、前記発光状態を変化させる動作を含んでもよい。この形態のネットワークシステムによれば、代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定された場合に、発光部の発光状態が変化するため、ユーザは、第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が変更すると、無線LANステーション装置が通信できなくなることを容易に理解できる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
例えば、本発明の一形態は、少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置と、管理装置とを備えたシステムとして実現可能である。少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置は、所定の設置状態において無線LANステーション装置との間で無線接続可能な第1の無線LANアクセスポイント装置を含む少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置として実現可能である。管理装置は、少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置を管理する管理装置として実現可能である。また、管理装置は、代替装置判定部と止通知部とを有する管理装置として実現可能である。代替装置判定部は、第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が所定の設置状態から変化した場合に第1の無線LANアクセスポイント装置に代わって無線LANステーション装置との間で無線接続可能な代替無線LANアクセスポイント装置の有無を判定する代替装置判定部として構成されてもよい。通知部は、代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定されると、第1の無線LANアクセスポイント装置に対して所定の通知を送信する通知部として構成されてもよい。第1の無線LANアクセスポイント装置は、抑制動作実行部を有する第1の無線LANアクセスポイント装置として実現可能である。抑制動作実行部は、所定の通知を受けると、第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が所定の設置状態から変更されることを抑制する抑制動作を実行する抑制動作実行部として構成されてもよい。このような形態のシステムは、ネットワークシステムとして実現できるが、ネットワークシステム以外の他のシステムとしても実現可能である。
本発明は、種々の形態で実現することも可能である。例えば、無線LANアクセスポイント装置、管理装置、無線LANアクセスポイント装置の持出し抑制方法、これら装置や方法を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としてのネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。 図1に示すモバイルAP100の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す上位AP200の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す管理装置300の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す通信端末400の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態における接続制御処理の手順を示すシーケンス図である。 第1実施形態における接続制御処理の手順を示すシーケンス図である。 第1実施形態における接続制御処理の手順を示すシーケンス図である。 持出し抑制対象AP有無判定処理の手順を示すフローチャートである。 各通信端末400,401,402において実行される接続可能APリスト更新処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の管理装置300aの概略構成を示すブロック図である。 第2実施形態における復帰処理の手順を示すシーケンス図である。 第2実施形態における復帰処理の手順を示すシーケンス図である。 第3実施形態におけるネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。 第3実施形態のモバイルAP100aの概略構成を示すブロック図である。 第4実施形態のネットワークシステム600の構成を示すブロック図である。
A.第1実施形態:
A1.システム構成:
図1は、本発明の一実施形態としてのネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。ネットワークシステム500は、3台の通信端末400,401,402をそれぞれインターネットINTに接続させる。
ネットワークシステム500は、2台の無線LAN(Local Area Network)アクセスポイント装置100,200と、管理装置300と、ルータ装置104と、有線LAN11とを備える。無線LANアクセスポイント装置200と、管理装置300と、ルータ装置104とは、いずれも有線LAN11に接続されている。有線LAN11は、ルータ装置104を介してインターネットINTに接続されている。ルータ装置104の構成は、一般的なルータ装置と同様であるため、その詳細構成の説明を省略する。なお、以降では、「アクセスポイント装置」との語を、「AP」(Access Point)との語に置き換えて用いることもある。
無線LANアクセスポイント装置100は、携行性に優れており、オフィス内から外部へと持ち出され得る。例えば、無線LANアクセスポイント装置100は、通信端末401と共に持ち出され、外出先において、通信端末401をインターネットINTに接続させることができる。無線LANアクセスポイント装置100は、オフィス内においてネットワークシステム500に組み込まれて使用される際には、ブリッジとして動作してOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおけるレイヤ2のデータフレームを中継する。他方、外出先に持ち出された際には、無線LANアクセスポイント装置100は、ルータとして動作してOSI参照モデルにおけるレイヤ3のデータパケットを中継する。本実施形態では、無線LANアクセスポイント装置100は、自らが所属するネットワーク内にルータが存在することを検出した場合にブリッジとして動作し、当該ネットワーク内にルータが存在することを検出できない場合にルータとして動作する。なお、以降では、無線LANアクセスポイント装置100をモバイルAP100とも呼ぶ。モバイルAP100は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11に規定される無線LAN規格におけるインフラストラクチャーモードのアクセスポイントとして、ステーションとして機能する通信端末との間で無線LANを形成する。図1の例では、モバイルAP100は、2台の通信端末400,401と無線LANを形成している。また、モバイルAP100は、WDS(Wireless Distribution System)機能を有しており、無線LANアクセスポイント装置200との間で無線通信を行なう。
モバイルAP100は、無線LANアクセスポイント装置として動作する際の動作モードとして、「Thin−AP」モードと「Fat−AP」モードとを有する。Thin−APモードとは、無線LANステーション(本実施形態では、通信端末400,401)との間のデータのやりとりおよびデータの中継を実行し、かかるデータ中継に関連する各種設定値(例えば、ESSID、認証方式、暗号化キー、使用する無線チャンネル等の値:以下、「無線LAN用プロファイル」と呼ぶ)の決定および設定を自らが実行しないモードである。これに対して、Fat−APモードとは、無線LANステーションとの間のデータのやりとりおよびデータの中継と共に、上述した無線LAN用プロファイルの決定および設定を自らが行なうモードである。なお、Thin−APモードでは、無線LAN用プロファイルの決定および設定は、管理装置300により実行される。本実施形態では、モバイルAP100は、オフィス内においてネットワークシステム500に組み込まれて使用される際にはThin−APモードで動作し、外出先に持ち出されて使用される際にはFat−APモードで動作する。
無線LANアクセスポイント装置200は、モバイルAP100と同様に、IEEE802.11に規定される無線LAN規格におけるインフラストラクチャーモードのアクセスポイントとして、ステーションとして機能する通信端末402との間で無線LANを形成する。無線LANアクセスポイント装置200は、モバイルAP100から受信したデータを有線LAN11を介してルータ装置104に中継し、また、有線LAN11を介してルータ装置104から受信したデータをモバイルAP100に中継する。換言すると、無線LANアクセスポイント装置200は、モバイルAP100に比べてインターネットINTに対してより近い位置に(より上位に)位置する。以降では、無線LANアクセスポイント装置200を上位AP200とも呼ぶ。本実施形態では、上位AP200とモバイルAP100とには、互いに同じESSID(Extended Service Set Identifier)が設定されている。上位AP200は、Thin−APモードで動作し、無線LAN用プロファイルの決定および設定は、管理装置300により実行される。また、AP200は、WDS機能を有しており、モバイルAP100との間で無線通信を行なう。
通信端末400は、モバイルAP100の無線電波到達範囲内かつ上位AP200の無線電波到達範囲外に配置されている。なお、本実施形態において、通信端末400は、モバイルAP100が持ち出される場合に、一緒に持ち出されることはない。このため、通信端末400は、モバイルAP100が持ち出された場合に、モバイルAP100との間で無線接続できなくなる。この場合、通信端末400は、無線接続先を失うこととなる。通信端末401は、モバイルAP100および上位AP200のいずれの無線電波到達範囲内にも配置されている。通信端末402は、上位AP200の無線電波到達範囲内かつモバイルAP100の無線電波到達範囲外に配置されている。
図2は、図1に示すモバイルAP100の概略構成を示すブロック図である。モバイルAP100は、CPU(Central Processing Unit)110と、フラッシュROM(Read Only Memory)120と、RAM(Random Access Memory)130と、無線LAN通信部140と、移動体通信部150と、発光部160と、クレードル接続インターフェイス部180とを備えている。発光部160を除くこれらの各構成要素は、内部バス190に接続されている。なお、発光部160を含む各構成要素には、モバイルAP100が有する図示しないバッテリーから給電される。
CPU110は、フラッシュROM120に格納されている制御プログラムを実行することにより、第1AP機能部111、第2AP機能部112、動作モード切替部113、リスト制御部114、通知受信部115、および抑制動作制御部116として機能する。
第1AP機能部111は、モバイルAP100がThin−APモードで機能する際に、上述したThin−APとしての機能を実現する。第2AP機能部112は、モバイルAP100がFat−APモードで機能する際に、上述したFat−APとしての機能を実現する。動作モード切替部113は、無線LANアクセスポイントとしての機能を、Thin−APモードまたはFat−APモードのいずれかに切り替える。具体的には、動作モード切替部113は、管理装置300のIPアドレスを宛先アドレスとする応答要求を定期的に送信し、かかる応答要求に対する応答の受信結果に基づき、同一ネットワーク内における管理装置300の有無状態の変化を特定する。そして、管理装置300有無の特定結果に変化が発生した場合、つまり、同一ネットワーク内に管理装置300が無い状態から有る状態への変化が特定されると、動作モードをThin−APモードに設定し、管理装置300が有る状態から無い状態への変化が特定されると、動作モードをFat−APモードに設定する。なお、上述した応答要求としては、例えば、ICMP(Internet Control Message Protocol)に規定されるエコー要求(いわゆるping)を採用してもよい。このエコー要求において、ホップ数「1」を指定することにより、応答の受信結果に基づき、同一ネットワーク内における管理装置300の有無状態の変化を特定できる。
リスト制御部114は、後述する受持ち無線LANステーション装置リスト(以下、「受持ちSTAリスト」と呼ぶ)の生成および送信を制御し、また、後述する接続可能無線LANアクセスポイント装置リスト(以下、「接続可能APリスト」と呼ぶ)の受信および送信を制御する。通知受信部115は、後述する接続制御処理において、管理装置300から出力される持ち出し禁止通知を受信する。持出し禁止通知の詳細については後述する。抑制動作制御部116は、接続制御処理において、発光部160を制御して持出し抑制動作を実行させる。なお、通知受信部115および抑制動作制御部116の詳細な動作内容については後述する。
フラッシュROM120には、上述の制御プログラムに加えて、受持ちSTAリスト格納部121および接続可能APリスト格納部122が格納されている。受持ちSTAリスト格納部121は、持ちSTAリストを格納する。接続可能APリスト格納部122は、接続可能APリストを格納する。RAM130は、モバイルAP100のワークメモリとして動作し、各種プログラム及びデータが一時的に格納される。
無線LAN通信部140は、変調器やアンプ、アンテナを含み、例えばIEEE802.11a/b/g/n/ac等に準拠したアクセス制御方式に従って、無線LANステーションとして機能する通信端末400,401と通信を行なう。移動体通信部150は、変調器やアンプ、アンテナを含み、例えば3G/HSPA(High Speed Packet Access)や、LTE(Long Term Evolution)や、Wimax(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの規格に準拠した無線データ通信を実行する移動体通信端末として、移動体通信網の基地局と無線通信を行う。なお、移動体通信部150が対応する規格には、現在策定中及び将来策定されるであろう規格が好適に適用されうる。
発光部160は、図示しない光源および光源駆動部を有し、CPU110と接続されている。光源駆動部は、上述の抑制動作制御部116からの指示に従い、光源からの発光状態を制御する。具体的には、光源の点灯および消灯を制御する。本実施形態では、光源として、LED光源を用いる。なお、LED光源に代えて、半導体レーザー(LD)および白熱電球など、任意の光源を用いてもよい。
クレードル接続インターフェイス部180は、モバイルAP100がクレードル195に載置された際に、クレードル195から供給される電力をモバイルAP100が有する図示しないバッテリーに受け渡す。本実施形態では、クレードル接続インターフェイス部180は、USB規格に則って電源電力の受給を行なう。また、クレードル接続インターフェイス部180は、USB規格における装置間の接続検出シーケンス(例えば、D+,D−のいずれかが3.3Vとなる場合に接続と検出)に従って、モバイルAP100とクレードル195との接続の有無を監視する。本実施形態において、クレードル195は、図示しない電源に接続されており、電源から供給される電力をアクセスポイント装置100に供給する充電器として機能する。
図3は、図1に示す上位AP200の概略構成を示すブロック図である。上位AP200は、CPU210と、フラッシュROM220と、RAM225と、有線LAN通信部230と、無線LAN通信部240とを備えている。これらの各構成要素は、内部バス290に接続されている。
CPU210は、フラッシュROM220に格納されている制御プログラムを実行することにより、AP機能部211、リスト中継部212、および処理負荷状態特定部213として機能する。
AP機能部211は、上述したThin−APとしての機能を実現する。リスト中継部212は、後述する接続制御処理において、モバイルAP100から受信するリストを、管理装置300に中継する。処理負荷状態特定部213は、上位AP200の負荷状態を特定する。本実施形態において、上位AP200の負荷状態とは、CPU210の使用率と、上位AP200における通信端末(図1の例では、通信端末402)との間の無線接続の帯域使用率とを意味する。本実施形態において、前述の「CPU210の使用率」は、所定期間内におけるCPU210の使用率の平均値を意味する。なお、所定期間内における使用率の平均値に代えて、所定期間内における使用率の最大値を用いてもよい。また、本実施形態において、前述の「無線接続の帯域使用率」とは、上位AP200と通信端末との間における無線通信方式で規定される最大通信データ量に対する実際に送受信されたデータ量の平均値を意味する。なお、最大通信データ量に対する実際に送受信されたデータ量の平均値に代えて、最大通信データ量に対する実際に送受信されたデータ量の最大値を用いてもよい。
フラッシュROM220には、上述の制御プログラムに加えて、受持ちSTAリスト格納部221、接続可能APリスト格納部222、および処理負荷情報格納部223が格納されている。受持ちSTAリスト格納部221および接続可能APリスト格納部222は、上述のモバイルAP100の受持ちSTAリスト格納部121および接続可能APリスト格納部122と同様な機能を有するため、その詳細な説明を省略する。処理負荷情報格納部223は、上位AP200の処理負荷状態を示す情報(以下、「処理負荷情報」とも呼ぶ)、つまり、CPUの使用率と無線接続の帯域使用率とを格納する。RAM225は、上位AP200のワークメモリとして動作し、各種プログラム及びデータが一時的に格納される。
有線LAN通信部230は、有線LAN11に接続するためのインターフェイスを有する。かかるインターフェイスとしては、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.3等において規格化された各種インターフェイスを採用できる。無線LAN通信部240は、上述のモバイルAP100の無線LAN通信部140と同様な構成を有するため、その詳細な説明を省略する。
図4は、図1に示す管理装置300の概略構成を示すブロック図である。管理装置300は、いわゆる無線LANアクセスポイントコントローラーとして機能し、モバイルAP100および上位AP200を一元的に管理する。本実施形態では、管理装置300は、無線LANアクセスポイントコントローラーとしての専用機として構成されている。管理装置300は、CPU310と、フラッシュROM320と、RAM330と、有線LAN通信部340とを備えている。
CPU310は、フラッシュROM320に格納されている制御プログラムを実行することにより、AP管理部311、代替装置判定部312、通知部313、強度情報取得部314、処理負荷情報取得部315、および可能通知送信部316として機能する。
AP管理部311は、無線LANアクセスポイントコントローラーとしての機能部に相当し、モバイルAP100および上位AP200においてそれぞれ実行される無線LAN通信に用いられる無線LAN用プロファイルを決定し、モバイルAP100および上位AP200に設定する。代替装置判定部312は、モバイルAP100が持ち出された場合にモバイルAP100に代わって通信端末400,401と無線接続可能な無線LANアクセスポイント装置(以下、「代替AP」と呼ぶ)の有無を判定する。通知部313は、後述する接続制御処理において、持出し禁止通知を送信する。強度情報取得部314は、後述する接続制御処理において、通信端末において特定された受信信号強度に関する情報を取得する。処理負荷情報取得部315は、後述する接続制御処理において、モバイルAP100から処理負荷情報を取得する。可能通知送信部316は、後述する接続制御処理において、持出し可能通知を送信する。持出し可能通知の詳細については後述する。
フラッシュROM320には、上述の制御プログラムに加えて、受持ちSTAリスト格納部321、接続可能APリスト格納部322、および処理負荷情報格納部323が格納されている。受持ちSTAリスト格納部321および接続可能APリスト格納部322は、上述のモバイルAP100の受持ちSTAリスト格納部121および接続可能APリスト格納部122と同様な機能を有するため、その詳細な説明を省略する。処理負荷情報格納部323は、後述する接続制御処理において、上位AP200から受信した処理負荷情報を格納する。管理装置300には、ネットワークシステム500に組み込まれている無線LANアクセスポイント装置のうち、持ち出され得る無線LANアクセスポイント装置としてモバイルAP100が予めユーザによって登録され、そのBSSID(Basic Service Set Identifier)がフラッシュROM320に格納されている。RAM330は、管理装置300のワークメモリとして動作し、各種プログラム及びデータが一時的に格納される。
有線LAN通信部340は、上述の上位AP200の有線LAN通信部230と同様な構成を有するため、その詳細な説明を省略する。
図5は、図1に示す通信端末400の概略構成を示すブロック図である。本実施形態において、通信端末400は、多機能電話端末(いわゆるスマートフォン)として構成されており、CPU410と、フラッシュROM420と、無線LAN通信部430と、移動体通信部440と、操作部450と、表示部460とを備えている。これらの各構成要素は、内部バス490に接続されている。
CPU410は、フラッシュROM420に格納されている制御プログラムを実行することにより、通話制御部411、無線接続先制御部412、接続可能APリスト生成部413、接続可能AP特定部414、および代替候補APリスト生成部415として機能する。通話制御部411は、移動体通信部440を介した音声通話の呼制御を実行する。無線接続先制御部412は、後述する接続制御処理において、無線接続先となる無線LANアクセスポイントを選択する。接続可能APリスト生成部413は、接続可能APリストを生成する。接続可能AP特定部414は、通信端末400の周辺に配置されている無線LANアクセスポイント装置を特定する。代替候補APリスト生成部415は、代替候補アクセスポイント装置リスト(以下、「代替候補APリスト」と呼ぶ)を生成する。続候補APリストの詳細については後述する。
フラッシュROM420には、上述の制御プログラムに加えて、無線LAN用プロファイル格納部421、接続可能APリスト格納部422および代替候補APリスト格納部423が格納されている。無線LAN用プロファイル格納部421には、無線LAN用プロファイルが格納される。接続可能APリスト格納部422には、接続可能APリストが格納される。代替候補APリスト格納部423には、代替候補APリストが格納される。RAM425は、通信端末400のワークメモリとして動作し、各種プログラム及びデータが一時的に格納される。
無線LAN通信部430は、上述のモバイルAP100の無線LAN通信部140と同様な構成を有するため、その詳細な説明を省略する。また、移動体通信部440は、上述のモバイルAP100の移動体通信部150と同様な構成を有するため、その詳細な説明を省略する。操作部450は、各種メニューを選択するための操作ボタン、番号や文字列を入力するためのボタンなどを備えている。表示部460は、タッチパネル式のディスプレイにより構成されており、フラッシュROM420に格納されている画像や各種メニュー画面等を表示し、また、タッチペンや指等の接触状態に関する情報を出力する。
上述の通信端末400を除く、他の2つの通信端末401,402の構成は、通信端末400の構成と同じであるので、詳細な説明を省略する。なお、以降では、2つの通信端末401,402において通信端末400の構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明する。
上述の構成を有するネットワークシステム500では、図1に示すモバイルAP100が持ち出された場合、通信端末400は、無線接続先を失うために再接続を試みる。しかしながら、通信端末400は、上位AP200の無線到達範囲外に配置されているため、上位AP200と無線接続を行なうことができない。換言すると、通信端末400は、モバイルAP100の代替APを有していない。このため、通信端末400は、モバイルAP100が持ち出されると通信を行なうことができなくなる。そこで、ネットワークシステム500では、後述する接続制御処理を実行することにより、通信端末400のように、代替APを有しない通信端末が存在する場合にはモバイルAP100の持出しを抑制し、代替APを有しない通信端末400が通信できなくなることを抑制する。
上述のモバイルAP100は、請求項における第1の無線LANアクセスポイント装置に相当する。また、上位AP200は請求項における第2の無線LANアクセスポイント装置に、抑制動作制御部116および発光部160は請求項における抑制動作実行部に、可能通知送信部316は請求項における識別情報通知部に、持ち出し禁止通知は請求項における所定の通知に、それぞれ相当する。
A2.接続制御処理:
図6、図7および図8は、第1実施形態における接続制御処理の手順を示すシーケンス図である。図6、図7および図8において、最も左は通信端末の手順を示し、左から2番目はモバイルAP100の手順を示し、左から3番目は上位AP200の手順を示し、最も右は管理装置300の手順を示す。接続制御処理は、通信端末の無線接続先を制御する処理である。ネットワークシステム500では、各装置の電源がオンすると、接続制御処理が実行される。なお、以降では、通信端末の動作として、モバイルAP100と無線接続され得る2つの通信端末400,401について説明する。
図6に示すように、各通信端末400,401において、接続可能AP特定部414は、周辺の無線LANアクセスポイント装置をスキャンして特定する(ステップS105)。具体的には、周辺の無線LANアクセスポイント装置から出力されるビーコンを受信するパッシブスキャンを実行して、ビーコンの送信元である無線LANアクセスポイント装置を特定する。換言すると、電波到達範囲内に通信端末400,401が存在するように配置されている無線LANアクセスポイント装置を特定する。図1に示す接続態様では、このステップS105において、通信端末400はモバイルAP100のみを特定し、通信端末401はモバイルAP100および上位AP200を特定する。
各通信端末400,401において、接続可能APリスト生成部413は、ステップS105で特定された無線LANアクセスポイント装置の識別子の一覧を、接続可能リストとして生成して接続可能APリスト格納部422に格納する(ステップS110)。本実施形態では、無線LANアクセスポイント装置の識別子として、BSSID(Basic Service Set Identifier)を用いる。なお、BSSIDに限らず、装置自体のMAC(Media Access Control address)アドレスなどの固体識別可能な任意の情報を用いてもよい。
各通信端末400,401において、無線接続先制御部412は、ステップS105で特定された各無線LANアクセスポイント装置のうち、受信信号強度が最も高い無線LANアクセスポイント装置を無線接続先として決定し、無線LAN通信部430を制御して、かかる無線LANアクセスポイント装置に対して接続要求を出力する(ステップS115)。このとき、無線接続先制御部412は、無線LAN用プロファイル格納部に格納されている各プロファイルのうち、無線接続先として決定された無線LANアクセスポイント装置に適合するプロファイルを特定して無線LAN通信部430に伝える。
モバイルAP100において、第1AP機能部111は、接続要求を受信するまで待機しており(ステップS205)。接続要求を受信すると(ステップS205:YES)、認証処理を行い、認証成功の場合に接続許可を応答する(ステップS210)。なお、認証が失敗した場合には、図示は省略されているが、認証失敗を通信端末に通知すると共に、上述のステップS205に戻る。
各通信端末400,401において、接続可能APリスト生成部413は、接続可能APリスト格納部422に格納されている接続可能APリストを、モバイルAP100に送信する(ステップS120)。
モバイルAP100において、リスト制御部114は、上述のステップS210が実行された後、接続可能APリストを受信するまで待機しており(ステップS215)、接続可能APリストが受信されると(ステップS215:YES)、受信した接続可能APリストを接続可能APリスト格納部122に格納する(ステップS220)。また、リスト制御部114は、上述のステップS210で接続を許可した通信端末の識別子を受持ちSTAリストに追加して更新する(ステップS225)。受持ちSTAリストとは、無線接続されている通信端末(無線LANステーション装置)の識別子のリストである。本実施形態では、通信端末の識別子としてBSSIDを用いる。図1に示す接続態様においては、2つの通信端末400,401のBSSIDが受持ちSTAリストに追加されることとなる。
モバイルAP100において、リスト制御部114は、受持ちSTAリスト格納部121に格納されている受持ちSTAリストと、接続可能APリスト格納部122に格納されている接続可能APリストとを、上位AP200に送信する(ステップS230)。
上位AP200において、処理負荷状態特定部213は、上位AP200の負荷状態情報、つまり、CPU210の使用率と上位AP200における無線接続の帯域使用率とをそれぞれ取得し、処理負荷情報格納部223に格納する(ステップS305)。
上位AP200において、リスト中継部212は、上述のステップS305が実行された後、モバイルAP100から受持ちSTAリストおよび接続可能APリストを受信するまで待機しており(ステップS310)、受持ちSTAリストおよび接続可能APリストを受信すると(ステップS310:YES)、受信したリストを、それぞれ2つの格納部321,322のうちの適切な格納部に格納する(ステップS315)。上位AP200において、リスト中継部212は、受持ちSTAリスト格納部221に格納されている受持ちSTAリストと、接続可能APリスト格納部222に格納されている接続可能APリストと、処理負荷情報格納部223に格納されている処理負荷情報とを、管理装置300に送信する(ステップS320)。
管理装置300において、AP管理部311は、受持ちSTAリスト、接続可能APリスト、および処理負荷情報を受信するまで待機しており(ステップS405)、これらのリストおよび情報を受信すると(ステップS405:YES)、受信したリストおよび情報を、それぞれ3つの格納部321,322,323のうちの適切な格納部に格納する(ステップS410)。
管理装置300において、代替装置判定部312は、持ち出しを抑制する対象となる無線LANアクセスポイント装置(以下、「持出し抑制対象AP」と呼ぶ)の有無を判定する処理を実行する(ステップS415)。
図9は、持出し抑制対象AP有無判定処理の手順を示すフローチャートである。代替装置判定部312は、上位AP200から受信した接続可能APリストに基づき、各通信端末について無線接続可能な無線LANアクセスポイント装置(以下、「接続可能AP」と呼ぶ)のうち、モバイルAP100を除く無線LANアクセスポイント装置が1台以上であるか否かを判定する(ステップS505)。モバイルAP100を除く接続可能APが1台以上でないと判定された場合(ステップS505:NO)、代替装置判定部312は、代替APが無いと判定し(ステップS515)、持出し抑制対象AP有りと判定する(ステップS520)。なお、ステップS520では、持出し抑制対象APも併せて特定する。図1の接続態様では、通信端末400の接続可能APリストにはモバイルAP100しか記載されていないため、通信端末400については、代替APは無いと判定され、モバイルAP100は持出し抑制対象APであると特定されることになる。
上述のステップS505において、モバイルAP100を除く接続可能APが1台以上であると判定された場合(ステップS505:YES)、代替装置判定部312は、受信した処理負荷情報に基づき、CPU使用率が所定の閾値よりも低く、かつ、帯域使用率が所定の閾値よりも低い無線LANアクセスポイント装置が1台以上であるか否かを判定する(ステップS510)。CPU使用率についての所定の閾値および帯域使用率についての所定の閾値は、予め設定されている。これらの閾値は、通信端末の通信データを新たに追加して中継することとなった場合に、CPU使用率または帯域使用率が上昇するために実質的に通信データの中継を行なうことができない状況となり得るような使用率を、実験等により求めて設定することができる。具体的には、例えば、50%、70%など、任意の値に設定することができる。
CPU使用率が所定の閾値よりも低く、かつ、帯域使用率が所定の閾値よりも低い無線LANアクセスポイント装置が1台以上でないと判定された場合(ステップS510:NO)、上述のステップS515が実行される。モバイルAP100を除く接続可能APが1台以上であっても、これらのうち、CPU使用率が所定の閾値よりも低く、かつ、帯域使用率が所定の閾値よりも低い無線LANアクセスポイント装置が無い場合には、モバイルAP100が持ち出された場合、他の接続可能APに接続しても通信端末400は実質的に通信できない状況となる。したがって、この場合、代替APは無いと判定し、モバイルAP100を持出し抑制対象APと特定するようにしている。例えば、図1の接続態様では、通信端末401の接続可能APリストには、モバイルAP100を除く他の接続可能APとして、上位AP200が記載されている。この上位AP200のCPU使用率又は帯域使用率が閾値以上であると、代替AP無しと判定され、モバイルAP100は持出し抑制対象APであると特定される。
上述のステップS510において、CPU使用率が所定の閾値よりも低く、かつ、帯域使用率が所定の閾値よりも低い無線LANアクセスポイント装置が1台以上であると判定された場合(ステップS510:YES)、代替装置判定部312は、代替APが有ると判定し(ステップS525)、持出し抑制対象APは無いと判定する(ステップS530)。上位AP200のCPU使用率が所定の閾値よりも低く、かつ、帯域使用率が所定の閾値よりも低い場合、通信端末401については、上位AP200が代替APであると特定されるため、通信端末401については持出し抑制対象APは無いと判定されることとなる。
図7に示すように、管理装置300において、代替装置判定部312は、持出し抑制対象AP有無判定処理(ステップS415)の結果、いずれかの通信端末について持出し抑制対象APが有りと判定されたか否かを判定し(ステップS420)、持出し抑制対象APが有りと判定されたと判定された場合(ステップS420:YES)、通知部313は、モバイルAP100の持出しを禁止する旨の通知(以下、「持出し禁止通知」と呼ぶ)を、上位AP200を介して持出し抑制対象APに送信する。図1の接続態様では、通信端末400について持出し抑制対象AP有りと判定されるため、持出し禁止通知が持出し抑制対象APであるモバイルAP100に送信されることとなる。
これに対して、上述のステップS420において、いずれの通信端末についても持出し抑制対象APが有りと判定されなかったと判定された場合、すなわち、いずれの通信端末についても持出し抑制対象APが無いと判定されたと判定された場合(ステップS420:NO)、可能通知送信部316は、持ち出され得る無線LANアクセスポイント装置として予め登録されているモバイルAP100に対し、持出しが可能である旨の通知(以下、「持出し可能通知」と呼ぶ)を、上位AP200を介して送信する(ステップS430)。この持出し可能通知には、代替APの候補となる無線LANアクセスポイント装置のBSSIDと、かかる無線LANアクセスポイント装置の処理負荷情報が含まれる。代替APの候補となる無線LANアクセスポイント装置とは、接続可能APのうち、モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置を意味する。例えば、新たな無線LANアクセスポイント装置がネットワークシステム500に追加され、かかる無線LANアクセスポイント装置が通信端末400についての代替APになり得る場合、通信端末400および通信端末401のいずれについても、持出し抑制対象APが無いと判定されるため、持出し可能通知がモバイルAP100に送信される。この場合、モバイルAP100には、新たに追加された無線LANアクセスポイント装置のBSSIDと処理負荷情報とが含まれる持出し可能通知が送信される。なお、上述のステップS425およびS430が実行された後、上述のステップS405に戻る。
モバイルAP100において、通知受信部115は、上述のステップS230が実行された後、持出し禁止通知を所定期間内に受信したか否かを判定し(ステップS235)、持出し禁止通知を所定期間内に受信しないと判定すると(ステップS235:NO)、持出し可能通知を所定期間内に受信したか否かを判定する(ステップS245)。通知受信部115は、持出し可能通知を所定期間内に受信しないと判定すると、上述のステップS235を再度実行する。すなわち、通知受信部115は、持出し禁止通知および持出し可能通知の受信を繰り返し判定する。
上述のステップS235において、持出し禁止通知を受信したと判定された場合(ステップS235:YES)、抑制動作制御部116は、モバイルAP100が持ち出されることを抑制する動作(以下、「抑制動作」と呼ぶ)を実行する(ステップS240)。本実施形態において、抑制動作とは、発光部160を点灯させる動作を意味する。ステップS240が実行されると、発光部160が点灯するため、ユーザは、モバイルAP100が持ち出されると代替APが存在しないためにいずれかの通信端末が通信できない状況になることを、抑制動作制御部116の点灯によって容易に理解できる。したがって、ユーザは、モバイルAP100の持ち出しを止めることができる。なお、ステップS240が実行された後、上述のステップS215に戻る。
上述のステップS245において、持出し可能通知を受信したと判定された場合(ステップS245:YES)、モバイルAP100の通知受信部115は、受信した持出し可能通知を、無線接続されている通信端末である通信端末400に中継する(ステップS250)。
各通信端末400,401において、代替候補APリスト生成部415は、上述のステップS120が実行された後、所定期間内に持出し可能通知を受信するか否かを判定し(ステップS125)、所定期間内に持出し可能通知を受信したと判定された場合(ステップS125:YES)、持出し可能通知に含まれている代替APの候補となる無線LANアクセスポイント装置のBSSIDと、かかる無線LANアクセスポイント装置の処理負荷情報とに基づき、これらを対応付けたリスト(以下、「代替候補APリスト」と呼ぶ)を生成して、代替候補APリスト格納部423に格納する(ステップS130)。なお、図1の接続態様では、通信端末400においては、持出し可能通知を受信することはないため(ステップS125:NO)、上述のステップS120に戻る。これに対して、通信端末401においては、持出し抑制対象APが無いので(すなわち、代替APが有るので)、持出し可能通知を受信することとなる。
モバイルAP100において、無線接続先制御部412は、上述のステップS250が実行された後、所定期間内にモバイルAP100の持出しを検知したか否かを判定する(ステップS255)。具体的には、無線接続先制御部412は、クレードル接続インターフェイス部180がクレードル195との間の接続が切断されたと検知した場合に、モバイルAP100が持ち出されたと検知する。所定期間内にモバイルAP100の持出しを検知しないと判定された場合(ステップS255:NO)、上述のステップS215に戻る。これに対して、所定期間内にモバイルAP100の持出しを検知したと判定された場合(ステップS255:YES)、無線接続先制御部412は、通信端末400および通信端末401に対して無線接続の切断要求を送信し(ステップS260)、上位AP200に対して無線接続の切断要求を送信する(ステップS265)。これらステップS260,S265が実行されると、2つの通信端末400,401とモバイルAP100との間の無線接続、および上位AP200とモバイルAP100との間の無線接続は切断される。
図8に示すように、通信端末401において、上述のステップS130が実行された後(通信端末400ではステップS130は実行されない)、無線接続先制御部412は、無線LAN通信部430を制御して接続要求を出力する(ステップS135)。すなわち、モバイルAP100が持ち出されたため、代替APに対して接続要求を送信する。後述するように、ステップS135は、いずれかの無線LANアクセスポイント装置から接続許可を受けるまで繰り返し実行され、最初に実行される際には、代替候補APリストに挙げられている無線LANアクセスポイント装置のうち、処理負荷が最も低い無線LANアクセスポイント装置に対して接続要求を送信する。本実施形態では、代替候補APリストに挙げられている各無線LANアクセスポイント装置についてCPU使用率と帯域使用率との合計の使用率を算出し、得られた合計使用率が最も低い無線LANアクセスポイント装置に対して最初に接続要求を送信する。なお、上述の合計使用率に代えて、CPU使用率のみ、或いは、帯域使用率のみを基準として最も使用率が低い無線LANアクセスポイント装置に最初に接続要求を送信してもよい。また、CPU使用率および帯域使用率にそれぞれ所定の係数を掛け合わせて得られた値を加算する或いは乗算するなどして算出された値に基づき、最初に接続要求を送信する先となる無線LANアクセスポイント装置を特定してもよい。なお、図1の接続態様では、通信端末401の代替候補APリストには、上位AP200のみが記載されているので、ステップS135では、上位AP200に接続要求が送信される。
通信端末401において、無線接続先制御部412は、所定期間内に接続許可を受信したか否かを判定し(ステップS140)、接続許可を受信したと判定された場合(ステップS140:YES)、代替APである上位AP200との間の無線接続が実現され、接続可能APリスト生成部413は、接続可能APリストを代替APである上位AP200に送信する(ステップS145)。後述するように、各通信端末400,401,402では、接続制御処理と並行して接続可能リスト更新処理が実行されており、定期的に接続可能APリストが更新されている。このため、ステップS145では、最新の接続可能APリストが上位AP200に送信される。
上述のステップS140において、所定期間内に接続許可を受信しないと判定された場合(ステップS140:NO)、通信端末401の無線接続先制御部412は、代替候補APリストに基づき、次の代替候補の無線LANアクセスポイント装置を特定し(ステップS150)、上述のステップS135に戻る。本実施形態では、代替候補の順位として、上述の合計使用率がより低いほどより高い順位が設定されている。したがって、2回目のステップS135を実行する際には、合計使用率が2番目に低い無線LANアクセスポイント装置に対して接続要求を送信する。
上位AP200において、処理負荷状態特定部213は、通信端末401から接続要求を受信すると、上位AP200の処理負荷情報を改めて取得する(ステップS325)。上位AP200において、AP機能部211は、ステップS325において得られた処理負荷情報の示す処理負荷に基づき通信端末401との無線接続が可能であるか否かを判定する(ステップS330)。本実施形態では、CPU使用率および帯域使用率のうち、少なくとも一方が所定の閾値以上である場合に無線接続が不可能であると判定し、いずれも所定の閾値よりも低い場合に無線接続が可能であると判定する。なお、上述した合計使用率等に基づき判断してもよい。ステップS325において改めて処理負荷情報を取得することにより、最新の処理負荷状態に基づき接続可否を判断できる。
上述のステップS330において、無線接続が可能であると判定された場合(ステップS330:YES)、上位AP200のAP機能部211は、通信端末401に対して接続許可を送信し(ステップS335)、上述のステップS310に戻る。これに対して、無線接続が可能でないと判定された場合(ステップS330:NO)、上位AP200のAP機能部211は、通信端末401に対して接続拒否を送信し(ステップS340)、上述のステップS310に戻る。
A3.接続可能APリスト更新処理:
図10は、各通信端末400,401,402において実行される接続可能APリスト更新処理の手順を示すフローチャートである。ネットワークシステム500に新たな無線LANアクセスポイント装置が追加された場合、および既存の無線LANアクセスポイント装置が持ち出された場合などには、接続可能APが変化し得る。そこで、各通信端末400,401,402では、接続可能APリスト更新処理を実行し、接続可能APリストを更新するようにしている。各通信端末400,401,402では、電源がオンすると、接続可能リスト更新処理が実行される。
接続可能AP特定部414は、周辺の無線LANアクセスポイント装置をスキャンして特定する(ステップS605)。このステップS605は、上述の接続制御処理のステップS105と同じであるので、詳細な説明を省略する。
接続可能AP特定部414は、新たな無線LANアクセスポイント装置を特定したか否かを判定する(ステップS610)。新たな無線LANアクセスポイント装置を特定しないと判定された場合(ステップS610:NO)、上述のステップS605に戻る。これに対して、新たな無線LANアクセスポイント装置を特定したと判定された場合(ステップS610:YES)、接続可能APリスト生成部413は、接続可能APリスト格納部422に格納されている接続可能APリストを新たに特定された無線LANアクセスポイント装置の情報を追加して更新し(ステップS615)、無線接続されている無線LANアクセスポイント装置に対して更新後の接続可能APリストを送信する(ステップS620)。
このように、各通信端末400,401,402では、接続可能APリストが更新され得る。したがって、更新後の接続可能APリストが送信されると、モバイルAP100では、図6に示す上述のステップS215において、「接続可能APリストを受信した」と判定され、ステップS220以降の処理が実行される。また、図8に示す上述のステップS145において、更新後の接続可能APリストが上位AP200に送信されることとなる。
以上説明した第1実施形態のネットワークシステム500では、持出し抑制対象APの有無を判定し、持出し抑制対象APが存在する場合には、かかる無線LANアクセスポイント装置に対して管理装置300から持ち出し禁止通知を送信する。図1の接続態様における持出し抑制対象APであるモバイルAP100では、持ち出し禁止通知を受信すると持出し抑制動作が実行されるので、モバイルAP100の持出しが抑制される。このため、代替APの無い通信端末400が通信を行なえなくなることを抑制できる。
また、持出し抑制動作として、発光部160を点灯させる動作が実行されるので、ユーザは、モバイルAP100が持ち出された場合、代替APが存在しないために、いずれかの通信端末が通信できない状況になることを容易に理解できる。
また、持出し抑制対象APの特定に際して、代替APを下記(i)および(ii)の条件を満たす無線LANアクセスポイント装置として特定するようにしている。
(i)電波到達範囲内に通信端末が存在するような位置に配置されている。
(ii)CPU使用率が所定の閾値よりも低く、かつ、帯域使用率が所定の閾値よりも低い。
上記条件(i)により、電波が到達しないために無線接続し得ない無線LANアクセスポイント装置を代替APとして特定することを抑制できる。また、上記条件(ii)により、無線接続は可能であるが、処理負荷が非常に高いためにデータを中継できず、実質的に通信端末が通信を行い得ないような無線LANアクセスポイント装置を代替APとして特定することを抑制できる。したがって、これら2つの条件に従って代替APの有無を判定するので、持出し抑制対象APを精度よく特定できる。
また、代替APが存在する通信端末(通信端末401)に対して管理装置300から送信する持ち出し可能通知には、代替候補APのBSSIDが含まれているので、通信端末401は、いずれの無線LANアクセスポイント装置が代替候補APとして無線接続を試みたらよいかを特定できる。
また、持ち出し可能通知には、代替候補APのそれぞれに対して処理負荷情報を含めているので、通信端末は、モバイルAP100が持ち出された場合に、代替候補APのうち処理負荷のより低い無線LANアクセスポイント装置に接続要求を送信できる。このため、処理負荷の比較的高い無線LANアクセスポイント装置に対して代替APとして無線接続してしまい、かかる無線LANアクセスポイント装置においてデータの中継が行えなくなる等の問題が発生することを抑制できる。
B.第2実施形態:
図11は、第2実施形態の管理装置300aの概略構成を示すブロック図である。第2実施形態のネットワークシステムは、管理装置300に代えて管理装置300aを有する点、および後述の復帰処理を実行する点において、第1実施形態のネットワークシステム500と異なる。第2実施形態のネットワークシステムの他の構成および他の処理は、第1実施形態のネットワークシステム500の構成および処理を同じであるので、同じ構成および手順には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図11に示す第2実施形態の管理装置300aは、CPU310が切断指示部317として機能する点において、図4に示す第1実施形態の管理装置300と異なる。管理装置300aにおける他の構成要素は、管理装置300と同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。切断指示部317は、後述する復帰処理において、通信端末に対して無線接続の切断を指示する。
図12および図13は、第2実施形態における復帰処理の手順を示すシーケンス図である。第2実施形態のネットワークシステムでは、持ち出されたモバイルAP100が、ネットワークシステム500に復帰すると、復帰処理が実行される。なお、モバイルAP100のネットワークシステム500への復帰は、モバイルAP100がクレードル195に装着されることにより検出される。つまり、本実施形態において、モバイルAP100のネットワークシステム500への復帰とは、モバイルAP100が持ち出された後に、モバイルAP100の設置状態が、モバイルAP100が持ち出される前の設置状態(クレードル195に装着された状態)に戻ることを意味する。
図12に示すように、ネットワークシステムに復帰したモバイルAP100において、第1AP機能部111は、無線LAN通信部140を制御して、周辺の無線LANアクセスポイント装置をスキャンして特定する(ステップS270)。このステップS270は、上述のステップS105と同様であるので、詳細な説明を省略する。モバイルAP100において、第1AP機能部111は、ステップS270で特定された無線LANアクセスポイント装置のうち、同じESSIDが設定されている無線LANアクセスポイント装置に対して接続要求を送信する(ステップS275)。
上位AP200において、処理負荷状態特定部213は、接続要求を受信すると、上位AP200の処理負荷情報を取得する(ステップS360)。AP機能部211は、ステップS360において得られた処理負荷情報の示す処理負荷に基づきモバイルAP100との無線接続が可能であるか否かを判定する(ステップS365)。処理負荷が所定の閾値以上である場合、無線接続が可能でないと判定する。モバイルAP100との無線接続が可能でないと判定されると(ステップS365:NO)、AP機能部211は、接続拒否をモバイルAP100に送信し(ステップS370)、復帰処理は終了する。これに対して、モバイルAP100との無線接続が可能であると判定されると(ステップS365:YES)、AP機能部211は、接続許可をモバイルAP100に送信する(ステップS375)。
モバイルAP100において、上位AP200より接続許可を受信して上位AP200に接続すると、リスト制御部114は、受持ちSTAリストを更新し(ステップS280)、更新された受持ちSTAリストを上位AP200に送信する(ステップS285)。例えば、モバイルAP100と共に通信端末400がネットワークシステム500に復帰した場合、モバイルAP100の受持ちSTAリストには、通信端末400が登録されている。したがって、かかる受持ちSTAリストが上位AP200に送信されることになる。
上位AP200において、リスト中継部212は、モバイルAP100から受信した受持ちSTAリストと、ステップS360で取得された処理負荷情報とを、管理装置300aに送信する(ステップS380)。
管理装置300aにおいて、AP管理部311は、上位AP200から受持ちSTAリストおよび処理負荷情報を受信すると、モバイルAP100が持ち出される前に受け持っていた(無線接続していた)無線LANステーション装置を特定する(ステップS440)。管理装置300aの受持ちSTAリスト格納部には、モバイルAP100が持ち出される前にモバイルAP100から受信した受持ちSTAリストが格納されている。AP管理部311は、かかる受け持ちSTAリストを参照することにより、モバイルAP100が持ち出される前に受け持っていた無線LANステーション装置を特定できる。
図13に示すように、管理装置300aにおいて、AP管理部311は、ステップS440で特定された無線LANステーション装置が、モバイルAP100とは異なる他のいずれかの無線LANアクセスポイント装置に現在接続されているか否かを判定する(ステップS445)。かかる判定は、管理装置300aの受持ちSTAリスト格納部321に格納されている各無線LANアクセスポイント装置の受持ちSTAリストを参照することにより実現できる。
ステップS440で特定された無線LANステーション装置がいずれの無線LANアクセスポイント装置にも接続されていないと判定された場合(ステップS445:NO)、復帰処理は終了する。これに対して、ステップS440で特定された無線LANステーション装置がいずれかの無線LANアクセスポイント装置に接続されていると判定された場合(ステップS445:YES)、管理装置300aのAP管理部311は、該当する無線LANアクセスポイント装置を介して該当する無線LANステーション装置に対して、接続可能APリストを要求する(ステップS450)。例えば、モバイルAP100と通信端末400とが持ち出された場合、上述した接続制御処理により、モバイルAP100に無線接続していた通信端末401は、無線接続先を上位AP200に変更する。この状態のままモバイルAP100がネットワークシステムに復帰した場合、ステップS450において、管理装置300aのAP管理部311は、上位AP200を介して通信端末401に接続可能APリストを要求することになる。
通信端末401において、接続可能APリスト生成部413は、管理装置300aから接続可能APリストを要求されると、接続可能APリストを上位AP200に送信する(ステップS160)。通信端末401では、上述したように、接続可能APリスト更新処理が実行されており、最新の接続可能APリストが上位AP200に送信される。したがって、モバイルAP100がネットワークシステムに復帰した場合、最新の接続可能APリストには、モバイルAP100のBSSIDが記載されている。
上位AP200において、リスト中継部212は、接続可能APリストを受信するまで待機しており(ステップS385)、接続可能APリストを受信すると(ステップS385:YES)、受信した接続可能APリストを接続可能APリスト格納部222に格納し(ステップS390)、接続可能APリスト、受持ちSTAリスト、および処理負荷情報を管理装置300aに送信する(ステップS395)。
管理装置300aにおいて、AP管理部311は、受持ちSTAリスト、接続可能APリスト、および処理負荷情報を受信するまで待機しており(ステップS455)、これらのリストおよび情報を受信すると(ステップS455:YES)、受信したリストおよび情報を、それぞれ3つの格納部321,322,323のうちの適切な格納部に格納する(ステップS460)。
管理装置300aにおいて、AP管理部311は、通信端末401から受信した接続可能APリストに基づき、通信端末401の無線接続先をモバイルAP100に変更可能であるか否かを判定する(ステップS465)。具体的には、通信端末401から受信した接続可能APリストに、ネットワークシステムに復帰したモバイルAP100が記載されている場合、モバイルAP100は、電波到達範囲内に通信端末401が存在するような位置に復帰したことを意味し、この場合、通信端末401は、モバイルAP100が持ち出される前と同様に、モバイルAP100に無線接続できることになる。したがって、この場合、AP管理部311は、通信端末401の無線接続先をモバイルAP100に変更可能であると判定する。他方、通信端末401から受信した接続可能APリストに、ネットワークシステムに復帰したモバイルAP100が記載されていない場合、モバイルAP100は、電波到達範囲内に通信端末401が存在しないような位置に復帰したことを意味し、この場合、通信端末401はモバイルAP100に無線接続できない。したがって、この場合、AP管理部311は、通信端末401の無線接続先をモバイルAP100に変更可能でないと判定する。
上述のステップS465において、通信端末401の無線接続先をモバイルAP100に変更可能でないと判定された場合(ステップS465:NO)、復帰処理は終了する。したがって、この場合、通信端末401の無線接続先は、上位AP200のままとなる。これに対して、通信端末401の無線接続先をモバイルAP100に変更可能であると判定された場合(ステップS465:YES)、管理装置300aの切断指示部317は、上位AP200に対して無線接続の切断命令を通知する(ステップS470)。
上位AP200において、AP機能部211は、管理装置300aから切断指示を受信すると、通信端末401に対して切断要求を送信する(ステップS397)。これにより、通信端末401と上位AP200との間の無線接続は切断され、復帰処理は終了する。
上述の復帰処理によれば、ネットワークシステムに復帰したモバイルAP100が、持ち出される前に受け持っていた通信端末401と無線接続が可能な位置に復帰した場合、通信端末401と上位AP200との間の無線接続は切断されることになる。したがって、その後、上述の接続制御処理が実行されると、通信端末401において上述のステップS105(周辺の無線LANアクセスポイント装置のスキャン)によりモバイルAP100が見つかり、ステップS115においてモバイルAP100に接続要求が送信され、通信端末401はモバイルAP100と再び無線接続することになる。
以上説明した第2実施形態のネットワークシステムは、第1実施形態のネットワークシステム500と同様な効果を有する。加えて、復帰処理を実行することにより、持ち出されていたモバイルAP100が、持ち出される前に受け持っていた通信端末401と無線接続可能な位置に復帰した場合に、通信端末401の無線接続先を上位AP200からモバイルAP100に変更することができる。モバイルAP100が持ち出される前において、各無線LANアクセスポイント装置の負荷分散を考慮して受持つ通信端末の割当が適切に設定されている場合、かかる適切な設定状態に戻すことができる。
C.第3実施形態:
図14は、第3実施形態におけるネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。第3実施形態のネットワークシステム500aの構成は、モバイルAP100に代えて、無線LANアクセスポイント装置100aを有する点において、第1実施形態のネットワークシステム500の構成と異なる。第3実施形態のネットワークシステム500aにおけるその他の構成は、第1実施形態のネットワークシステム500の構成と同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
無線LANアクセスポイント装置100aは、本体部102とクレードル195aとで構成されている。本体部102は、クレードル195aに着脱自在に装着され得る。図14の例では、本体部102は、クレードル195aに装着されている。後述するように、クレードル195aは、有線LAN11に接続されており、本体部102は、クレードル195aを介して有線LAN11に接続できる。したがって、第3実施形態では、無線LANアクセスポイント装置100aと上位AP200とは無線接続されていない。
図15は、第3実施形態のモバイルAP100aの概略構成を示すブロック図である。モバイルAP100aの本体部102は、発光部160を備えていない点、CPU110が抑制動作制御部として動作しない点、および係合孔182を備えている点において、第1実施形態のモバイルAP100と異なる。モバイルAP100aの本体部102における他の構成は、第1実施形態のモバイルAP100の本体部102の構成と同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
係合孔182は、本体部102のケーシングの外表面に形成された孔であり、本体部102がクレードル195aに装着された状態において、後述するクレードル195aの爪部196と係合可能な位置に配置されている。なお、本体部102のクレードル接続インターフェイス部180は、クレードル195aから供給される電力を受けることに加えて、クレードル195aとの間でUSBインターフェイスを介したデータ通信を行なう。
第3実施形態のクレードル195aは、本体部102を装着すると共に、装着された本体部102に電力を供給する点において、第1実施形態のクレードル195と同じである。しかしながら、第3実施形態のクレードル195aは、本体部102を有線LAN11に接続させる機能と、本体部102の持出し抑制動作を実行する点において、第1実施形態のクレードル195と異なる。
クレードル195aは、有線LAN通信部191と、本体部接続インターフェイス部192と、ロック制御部193と、爪駆動部194と、爪部196とを備えている。爪駆動部194および爪部196を除く他の構成要素は、内部バス199に接続されている。
有線LAN通信部191は、上述した上位AP200の有線LAN通信部230と同じ機能を有するので、その詳細な説明を省略する。有線LAN通信部191は、クレードル195aおよび本体部102を、有線LAN11に接続させる。本実施形態では、上述した接続制御処理において、上位AP200との間の通信および管理装置300との間の通信は、いずれも有線LAN11を介して行なわれる。
本体部接続インターフェイス部192は、クレードル接続インターフェイス部180と接続するためのインターフェイスを有する。本実施形態では、かかるインターフェイスはUSBインターフェイスである。
ロック制御部193は、管理装置300から受信する持ち出し禁止通知に基づき爪駆動部を制御する。爪駆動部194は、爪部196を駆動する。具体的には、爪駆動部194は、爪部196を、係合孔182に係合する位置、および係合孔182に係合しない位置のいずれかの位置に、ロック制御部193からの指示に従って移動させる。爪部196は、クレードル195aの外表面から露出して係合孔182に係合可能に形成されている。
第3実施形態の制御処理において、ステップS235,S240の詳細な手順は、第1実施形態のステップS235,S240と異なる。第3実施形態のステップS235では、本体部102の通知受信部115は、持出し禁止通知を所定期間内に受信したか否かを判定し、(ステップS235)、受信したと判定した場合(ステップS235:YES)、持ち出し禁止通知を受信した旨をクレードル接続インターフェイス部180を介してクレードル195aのロック制御部193に通知する。クレードル195aのロック制御部193は、持ち出し禁止通知を受信した旨を受信すると、爪駆動部194を制御して爪部196を本体部102の係合孔182に係合させる(ステップS240)。このように爪部196と係合孔182とが係合すると、ユーザは、本体部102をクレードル195aから取り外せない。したがって、ユーザは、本体部102がクレードル195から取り外せないことにより、無線LANアクセスポイント装置100aが持ち出されると、代替APが存在しないためにいずれかの通信端末が通信できない状況になることを容易に理解できる。なお、上記第3実施形態において、クレードル195aは請求項における付属部に相当する。また、係合孔182、爪部196、爪駆動部194、およびロック制御部193は、請求項におけるロック機構に相当する。
D.第4実施形態:
図16は、第4実施形態のネットワークシステム600の構成を示すブロック図である。ネットワークシステム600は、所定の設置状態において無線LANステーション装置900との間で無線接続可能な第1の無線LANアクセスポイント装置700を含む、少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置と、少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置を管理する管理装置800とを備えている。
管理装置800は、代替装置判定部810と、通知部820とを有する。代替装置判定部810は、第1の無線LANアクセスポイント装置700の設置状態が所定の設置状態から変化した場合に第1の無線LANアクセスポイント装置700に代わって無線LANステーション装置900との間で無線接続可能な代替無線LANアクセスポイント装置の有無を判定する。通知部820は、代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定されると、第1の無線LANアクセスポイント装置700に対して、所定の通知を送信する。
第1の無線LANアクセスポイント装置700は、所定の通知を受けると、第1の無線LANアクセスポイント装置700の設置状態が所定の設置状態から変更されることを抑制する抑制動作を実行する抑制動作実行部710を有する。なお、上述の所定の通知は、持出し抑制動作を促すための通知と捉えることができる。
以上の構成を有する第4実施形態のネットワークシステム600によれば、管理装置800は、代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定されると持ち出されることを所定の通知を送信し、第1の無線LANアクセスポイント装置700は、所定の通知を受けると、抑制動作を実行する。このため、第1の無線LANポイント装置700が持ち出し等により設置状態が変更されてしまい無線LANステーション装置900の無線接続先となり得る無線LANアクセスポイント装置が無くなることを抑制できるので、無線LANステーション装置900が通信できなくなることを抑制できる。
E.変形例
E1.変形例1:
各実施形態の持出し抑制対象AP有無判定処理において、代替APの有無は、モバイルAPを除く接続可能APの有無、および処理負荷状態(CPU使用率および帯域使用率)に基づき判定されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、モバイルAPを除く接続可能APの有無のみに基づき判定されてもよい。また、処理負荷状態として、CPU使用率および帯域使用率のうちのいずれか一方のみを採用して判定されてもよい。また、以下に示す変形例1−1、1−2、1−3、および1−4のようにして、代替APの有無を判定してもよい。
・変形例1−1:
管理装置300,300aにおいて、モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置(上位AP200)の持ち出しの履歴を記録しておき、持ち出しの回数が所定回数以下の他の無線LANアクセスポイント装置が無い場合、換言すると、管理対象のすべての無線LANアクセスポイント装置が所定回数以上持ち出しされたことがある場合に、代替APが無いと判定してもよい。持ち出し履歴が所定回数よりも多い無線LANアクセスポイント装置は、モバイルAP100が持ち出された後において持ち出される可能性が高く、かかる無線LANアクセスポイント装置が持ち出された場合、通信端末400は通信を行えない状態となるからである。なお、この構成においては、持ち出しの回数が所定回数以下の他の無線LANアクセスポイント装置が有る場合に、代替APが有ると判定される。上記構成では、管理装置300,300aにおいてモバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置(上位AP200)の持ち出しの履歴を記録する機能部は、請求項における履歴機能部に相当する。
・変形例1−2:
管理装置300,300aにおいて、モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置(上位AP200)から、データ中継中であるか否かの情報を取得し、データ中継中でない無線LANアクセスポイント装置が無い場合、換言すると、管理対象のすべての無線LANアクセスポイント装置がデータ中継中である場合に、代替APが無いと判定してもよい。データ中継中の無線LANアクセスポイント装置は、処理負荷が高い状態であり、通信端末400を追加して受け持つことができない可能性が高いからである。なお、この構成においては、データ中継中でない無線LANアクセスポイント装置が有る場合に代替APが有ると判定される。上記構成では、管理装置300,300aにおいてモバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置(上位AP200)からデータ中継中であるか否かの情報を取得する機能部は、請求項におけるデータ中継状態情報取得部に相当する。
・変形例1−3:
管理装置300,300aにおいて、モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置(上位AP200)から、対応可能な無線接続方式(対応可能な無線LAN規格)に関する情報を取得すると共に、モバイルAP100から無線LANステーション装置(通信端末400)との間の無線接続方式(無線LAN規格)に関する情報を取得する。そして、モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置のいずれもが、モバイルAP100と通信端末400との間の無線接続方式(無線LAN規格)に対応できない場合に、代替APが無いと判定してもよい。モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置のいずれもが、モバイルAP100と通信端末400との間の無線接続方式(無線LAN規格)に対応できない場合に、モバイルAP100が持ち出されると、通信端末400はいずれの無線LANアクセスポイント装置とも無線接続できないからである。なお、この構成においては、モバイルAP100と通信端末400との間の無線接続方式(無線LAN規格)に対応可能な無線LANアクセスポイント装置が有る場合に、代替APが有ると判定される。上記構成では、管理装置300,300aにおいてモバイルAP100および他の無線LANアクセスポイント装置(上位AP200)から、無線接続方式に関する情報を取得する機能部は、請求項における無線接続方式情報取得部に相当する。
なお、上述の無線接続方式に関する情報に基づき代替APの有無を判定する構成は、具体的には、以下のような構成を含み得る。モバイルAP100が5GHz帯の通信に対応しているのに対して、上位AP200が2.4GHz帯の通信のみ対応している構成。また、モバイルAP100がW53やW56といった特定チャンネルに対応しているのに対して、上位AP200がこれらチャンネルに対応していない構成。また、モバイルAP100がDFS(Dynamic Frequency Selection)に対応しているのに対して、上位AP200が対応していない構成。また、モバイルAP100が40MHz、80MHz、および160MHz等の帯域幅での通信に対応しているのに対して、上位AP200ではこれらの帯域幅での通信に対応していない構成。また、モバイルAP100がA−MPDU(Aggregation MAC Protocol Data Unit)に対応しているのに対して、上位AP200がA−MPDUに対応していない構成。通信端末400の無線接続に必要なリンク速度が、上位AP200では対応できない構成。
・変形例1−4:
管理装置300,300aにおいて、モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置(上位AP200)が上述の接続制御処理を実行し得るか否かを判定し、モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置のいずれもが、接続処理を実行し得ない場合に、代替APが無いと判定してもよい。モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置のいずれもが接続制御処理を実行できない場合、各無線LANアクセスポイント装置は、モバイルAP100から受信する受持ちSTAリストの中継、および持出し禁止通知の中継を行い得ないため、管理装置300,300aは持出し抑制対象APの有無を判定できず、また、モバイルAP100は抑制動作を実行できない。なお、この構成においては、モバイルAP100を除く他の無線LANアクセスポイント装置のいずれかが接続制御処理を実行できる場合に、代替APが有ると判定される。
E2.変形例2:
各実施形態では、代替APが無い場合にモバイルAP100を持出し抑制対象APであると判定していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、以下のような構成としてもよい。予め、管理装置300,300aにおいて、モバイルAP100と共に持ち出される可能性のある通信端末を登録しておく。また、管理装置300,300aにおいて、モバイルAP100から、無線LAN通信部140による無線通信に用いられるMACアドレステーブルの内容を取得する。そして、持ち出される可能性のある通信端末を除く他の通信端末のMACアドレスが、取得されたMACアドレステーブルに登録されている場合に、モバイルAP100を持出し抑制対象APであると判定してもよい。モバイルAP100のMACアドレステーブルに、持ち出される可能性のある通信端末を除く他の通信端末(換言すると、持ち出されない可能性の高い通信端末:以下、「残置端末」と呼ぶ)のMACアドレスが登録されている場合、残置端末がモバイルAP100と無線通信を行っている可能性がある。また、一般的に、無線接続が切断された後、所定期間(例えば5分間)は、MACアドレステーブルには無線接続していた残置端末のMACアドレスが登録されており、残置端末が将来的に無線接続する可能性がある。したがって、モバイルAP100が持ち出されると、残置端末が通信を行えなくなる可能性があるため、モバイルAP100を持出し抑制対象APとすることが好ましい。なお、モバイルAP100と共に持ち出される可能性のある通信端末に代えて、モバイルAP100と共に持ち出される可能性のない通信端末を予め登録しておいてもよい。
また、例えば、モバイルAP100から、データ中継中であるか否かを示す情報を取得し、データ中継中である場合に、モバイルAP100を持出し抑制対象APであると判定してもよい。データ中継中にモバイルAP100が持ち出されると、モバイルAP100と無線接続されて通信中である通信端末において、通信断が生じるためである。
E3.変形例3:
各実施形態では、持ち出し可能通知に、代替APの候補となる無線LANアクセスポイント装置のBSSIDと処理負荷情報とが含まれていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、持ち出し可能通知に、代替APの候補となる無線LANアクセスポイント装置のBSSIDのみを含めてもよい。この構成においては、通信端末400は、BSSIDにより代替APを特定することができる。また、例えば、モバイルAP100と通信端末400との間の無線接続方式(無線LAN規格)を示す情報を、持ち出し可能通知に含めてもよい。この構成によれば、通信端末400は、モバイルAP100との間の無線接続方式と同じ方式に対応可能な無線LANアクセスポイントを代替APとして選択することができる。
E4.変形例4:
第2実施形態の復帰処理において、管理装置300aは、ネットワークシステムに復帰したモバイルAP100から処理負荷情報を取得すると共に、切断指示を送信する(ステップS470)前に、通信端末401に対して、モバイルAP100の処理負荷情報と上位AP200の処理負荷情報を送信してもよい。この構成では、通信端末401は、上位AP200との間の無線接続が切断された後、既に受信している処理負荷情報に基づき、モバイルAP100の処理負荷が所定の閾値以下である場合に、モバイルAP100に接続要求を送信してもよい。また、仮にモバイルAP100の処理負荷が所定の閾値よりも高く、かつ、上位AP200の処理負荷が所定の閾値以下である場合には、上位AP200に再度無線接続要求を送信してもよい。
E5.変形例5:
第2実施形態の復帰処理において、上位AP200のステップS360〜S370を省略してもよい。すなわち、モバイルAP100から接続要求を受信すると、ステップS375を実行して、接続許可をモバイルAP100に送信してもよい。モバイルAP100が復帰することにより、上位AP200が処理していた無線通信の一部をモバイルAP100が処理し、上位AP200の処理負荷が低減する場合も有る。この場合、モバイルAP100が復帰する前の状態において、上位AP200の処理負荷が所定の閾値を超えていても、モバイルAP100との無線接続が可能になり得る。このため、ステップSS360〜S370を省略することができる。
E6.変形例6:
各実施形態では、代替APは、モバイルAP100が持ち出された場合に通信端末400の無線接続の代替先となる無線LANアクセスポイント装置であったが、本発明は、これに限定されるものではない。モバイルAP100の設置状態が所定の設置状態から変化したためにモバイルAP100と通信端末400との無線接続が切断される場合に、通信端末400の無線接続の代替先となる無線LANアクセスポイント装置を代替APとしてもよい。この構成においては、接続制御処理のステップS255において、所定期間内にモバイルAP100の持出しを検知したか否かを判定することに代えて、所定期間内にモバイルAP100の設置状態が所定の設置状態から変化したか否かを判定することが好ましい。かかる判定は、例えば、モバイルAP100に加速度センサーを配置し、かかる加速度センサーにより検出された加速度が所定の閾値以上であるか否かにより判定してもよい。また、例えば、モバイルAP100の筐体のいずれかの面に照度センサーを配置し、かかる照度の変化の有無を判定することにより判定してもよい。また、例えば、モバイルAP100に載置状態において接地して押下されるボタンスイッチを配置し、かかるボタンスイッチが押下されたか否かにより判定してもよい。
E7.変形例7:
各実施形態では、接続可能APリストに記載される無線LANアクセスポイント装置は、自身が出力したビーコンが通信端末において受信された無線LANアクセスポイントであったが、本発明はこれに限定されるものではない。受信したビーコンに基づき、受信信号強度(RSSI)を特定し、かかる受信信号強度が所定の閾値以上である無線LANアクセスポイント装置を、接続可能APリストに記載してもよい。受信信号強度が所定の閾値よりも低い無線LANアクセスポイント装置は、無線接続できたとしても通信速度等の通信品質が低くなるため、無線接続先として好ましくない。このため、上記構成により、無線接続先としてより好ましい無線LANアクセスポイント装置を、接続可能APリストに記載することができる。なお、各実施形態においても、ビーコンを受信することは受信信号強度が0(ゼロ)よりも高いことを意味するので、所定の閾値がゼロであって受信信号強度が所定の閾値よりも高い無線LANアクセスポイント装置を、接続可能APリストに記載していることと同等である。
E8.変形例8:
第1および第2実施形態における抑制動作は、発光部160を点灯させる動作であり、第3実施形態における抑制動作は、爪部196を本体部102の係合孔182に係合させる動作であった。しかしながら、本発明において抑制動作はこれらに限定されるものではない。例えば、第1および第2実施形態において、発光部160を点灯から点滅に変更する、消灯から点滅に変更するといった点灯状態を変更させる動作や、点灯の際の輝度を上昇させる動作や、発光部160が複数色のLEDを有する構成として異なる色のLEDを点灯させる動作など、発光部160の発光状態を変化させる任意の動作を、抑制動作として実行してもよい。また、例えば、モバイルAP100にスピーカーを配置し、かかるスピーカーから警告音を出力する動作を、抑制動作として実行してもよい。また、例えば、モバイルAP100に振動子を配置し、かかる振動子を振動させることによりモバイルAP100の筐体を振動させる動作を、抑制動作として実行してもよい。すなわち、一般には、モバイルAP100の設置状態が所定の設置状態から変更されることを抑制する任意の動作を、本発明における抑制動作としてもよい。
E9.変形例9:
各実施形態において、管理装置300,300aと上位AP200とを統合して、1台の装置として構成してもよい。すなわち、管理装置300,300aを無線LANアクセスポイント装置として機能させると共に、モバイルAP100,100aに対する上位APとして動作させてもよい。この構成は、例えば、管理装置300,300aに上位AP200の無線LAN通信部240と同様な機能部を用意すると共に、CPU310を上位AP200のAP機能部211と同様な機能部として動作させることにより実現できる。また、上位AP200を管理装置として動作させてもよい。この構成は、例えば、上位AP200のCPU210を、管理装置300,300aのCPU310により実現される各機能部311〜317として動作させることにより実現できる。これらの構成を採用することにより、ネットワークシステム500,500aにおける装置数を減らすことができるので、ネットワークシステム500,500aの構築コストおよび運用コストを低減できる。
E10.変形例10:
各実施形態におけるネットワークシステムの構成は、あくまでも一例であり、種々変形可能である。ネットワークシステムにおいて、モバイルAP、上位AP、および通信端末の数は、いずれも任意の数としてもよい。また、ネットワークシステムは、インターネットINTに接続されなくともよい。この構成においては、ルータ装置104を省略できる。また、管理装置300,300aが無線LAN通信を実行する構成として、有線LAN11を省略してもよい。この構成では、上位AP200も無線LANにより管理装置300,300aと通信を行なうことが好ましい。また、モバイルAP100では、無線LANアクセスポイント装置としての動作モードを切り替え可能であったが、切り替え不可能であってもよい。例えば、モバイルAP100をFat−APモードで固定してもよい。この場合、管理装置300,300aは、いわゆる無線LANアクセスポイントコントローラーとしては機能せず、専ら接続制御処理を実行するための装置として機能することとなる。また、通信端末400,401,402は、いずれも多機能形態電話端末により構成されていたが、ノート型パーソナルコンピューターやタブレット型パーソナルコンピューターなど、無線LANステーションとして動作可能な任意の装置により構成してもよい。また、第3実施形態の変形例として、クレードル195aが係合孔を有して本体部102が爪部を有する構成としてもよい。この構成では、本体部102が爪駆動部194およびロック制御部を有する。
E11.変形例11:
各実施形態および変形例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータープログラム)は、コンピューター読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピューター内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピューターに固定されている外部記憶装置も含んでいる。すなわち、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、データを一時的ではなく固定可能な任意の記録媒体を含む広い意味を有している。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
100…モバイルAP(無線LANアクセスポイント装置)
100a…モバイルAP(無線LANアクセスポイント装置)
102…本体部
104…ルータ装置
110…CPU
111…第1AP機能部
112…第2AP機能部
113…動作モード切替部
114…リスト制御部
115…通知受信部
116…抑制動作制御部
120…フラッシュROM
121…受持ちSTAリスト格納部
122…接続可能APリスト格納部
130…RAM
140…無線LAN通信部
150…移動体通信部
160…発光部
180…クレードル接続インターフェイス部
182…係合孔
190…内部バス
191…有線LAN通信部
192…本体部接続インターフェイス部
193…ロック制御部
194…爪駆動部
195…クレードル
195a…クレードル
196…爪部
199…内部バス
200…上位AP(無線LANアクセスポイント装置)
210…CPU
211…AP機能部
212…リスト中継部
213…処理負荷状態特定部
221…受持ちSTAリスト格納部
222…接続可能APリスト格納部
223…処理負荷情報格納部
225…RAM
230…有線LAN通信部
240…無線LAN通信部
290…内部バス
300…管理装置
300a…管理装置
310…CPU
311…AP管理部
312…代替装置判定部
313…通知部
314…強度情報取得部
315…処理負荷情報取得部
316…可能通知送信部
317…切断指示部
321…受持ちSTAリスト格納部
322…接続可能APリスト格納部
323…処理負荷情報格納部
330…RAM
340…有線LAN通信部
390…内部バス
400…通信端末
401…通信端末
402…通信端末
410…CPU
411…通話制御部
412…無線接続先制御部
413…接続可能APリスト生成部
414…接続可能AP特定部
415…代替候補APリスト生成部
420…フラッシュROM
421…無線LAN用プロファイル格納部
422…接続可能APリスト格納部
423…代替候補APリスト格納部
430…無線LAN通信部
440…移動体通信部
450…操作部
460…表示部
490…内部バス
500…ネットワークシステム
500a…ネットワークシステム
600…ネットワークシステム
700…第1の無線LANアクセスポイント装置
710…抑制動作実行部
800…管理装置
810…代替装置判定部
820…通知部
900…無線LANステーション装置
INT…インターネット

Claims (15)

  1. ネットワークシステムであって、
    所定の設置状態において無線LANステーション装置との間で無線接続可能な第1の無線LANアクセスポイント装置を含む、少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置と、
    前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置を管理する管理装置と、
    を備え、
    前記無線LANステーション装置は、前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変化した場合に、前記第1の無線LANアクセスポイント装置との間で無線接続できず、
    前記管理装置は、
    前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変化した場合に前記第1の無線LANアクセスポイント装置に代わって前記無線LANステーション装置との間で無線接続可能な代替無線LANアクセスポイント装置の有無を判定する代替装置判定部と、
    前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定されると、前記第1の無線LANアクセスポイント装置に対して所定の通知を送信する通知部と、
    を有し、
    前記第1の無線LANアクセスポイント装置は、前記所定の通知を受けると、前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変更されることを抑制する抑制動作を実行する抑制動作実行部を有する、ネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記管理装置は、前記無線LANステーション装置が受信した信号の受信信号強度を示す情報を、前記無線LANステーション装置から取得する強度情報取得部を更に備え、
    前記代替装置判定部は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置であって前記受信信号強度が所定の閾値以上である無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定する、ネットワークシステム。
  3. 請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記管理装置は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置である第2の無線LANアクセスポイント装置から、該第2の無線LANアクセスポイント装置における処理負荷の大きさを示す情報を取得する処理負荷情報取得部を更に備え、
    前記代替装置判定部は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置のうち、前記処理負荷の大きさが所定の閾値以下である前記第2の無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定する、ネットワークシステム。
  4. 請求項3に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記処理負荷の大きさを示す情報は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置における無線接続の帯域使用率と、前記第2の無線LANアクセスポイント装置が有するCPU(Central Processing Unit)の使用率とのうち、少なくとも1つを含む、ネットワークシステム。
  5. 請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記管理装置は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置である第2の無線LANアクセスポイント装置の設置状態の変化の履歴を記録する履歴記録部を更に備え、
    前記代替装置判定部は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置のうち、設置状態の変化が所定回数以下の前記第2の無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定する、ネットワークシステム。
  6. 請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記管理装置は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置である第2の無線LANアクセスポイント装置から、該第2の無線LANアクセスポイント装置においてデータ中継中であるか否かの情報を取得するデータ中継状態情報取得部を更に備え、
    前記代替装置判定部は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置のうち、データ中継中ではない前記第2の無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定する、ネットワークシステム。
  7. 請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記管理装置は、前記少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置のうち、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を除く他の無線LANアクセスポイント装置である第2の無線LANアクセスポイント装置から、該第2の無線LANアクセスポイント装置が対応可能な無線接続方式に関する情報を取得する無線接続方式情報取得部を備え、
    前記代替装置判定部は、前記第2の無線LANアクセスポイント装置のうち、前記無線接続方式が、前記第1の無線LANアクセスポイント装置と前記無線LANステーション装置との間における無線接続方式に対応している前記第2の無線LANアクセスポイント装置が無い場合に、前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定する、ネットワークシステム。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記管理装置は、前記代替装置判定部により前記代替無線LANアクセスポイント装置が有ると判定されると、前記代替無線LANアクセスポイント装置の識別情報を、前記第1の無線LANアクセスポイント装置を介して前記無線LANステーション装置に通知する識別情報通知部を更に有する、ネットワークシステム。
  9. 請求項8に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記管理装置は、前記代替無線LANアクセスポイント装置から、該代替無線LANアクセスポイント装置における処理負荷の大きさを示す情報と、該代替無線LANアクセスポイント装置が対応可能な無線接続方式に関する情報と、のうち、少なくとも1つの情報を取得する情報取得部を有し、
    前記識別情報通知部は、前記代替無線LANアクセスポイント装置の識別情報と共に、前記情報取得部により取得された情報を、前記第1の無線LANステーション装置に送信する、ネットワークシステム。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記管理装置は、前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変化した後に前記所定の設置状態に戻ると、前記代替無線LANアクセスポイント装置に対して、前記無線LANステーション装置との間の無線接続の切断を指示する切断指示部を更に有する、ネットワークシステム。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記管理装置は、無線LANアクセスポイント装置として動作し、前記代替無線LANアクセスポイント装置として前記無線LANステーション装置と無線接続し得る、ネットワークシステム。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記第1の無線LANアクセスポイント装置は、設置状態が変化され得る本体部と、付属部と、前記本体部と前記付属部とをロックするロック機構とを有し、
    前記抑制動作は、前記ロック機構を動作させて、前記本体部と前記付属部とをロックする動作を含む、ネットワークシステム。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記第1の無線LANアクセスポイント装置は、発光部と、前記発光部の発光状態を変化させる発光制御部と、を有し、
    前記抑制動作は、前記発光状態を変化させる動作を含む、ネットワークシステム。
  14. 所定の設置状態において無線LANステーション装置との間で無線接続可能な無線LANアクセスポイント装置であって、
    前記無線LANアクセスポイント装置を管理する管理装置から、所定の通知を受信する通知受信部と、
    前記所定の通知を受けると、前記無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変更されることを抑制する抑制動作を実行する抑制動作実行部と、
    を備える、無線LANアクセスポイント装置。
  15. 所定の設置状態において無線LANステーション装置との間で無線接続可能な第1の無線LANアクセスポイント装置を含む、少なくとも1つの無線LANアクセスポイント装置を管理する管理装置であって、
    前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変化した場合に前記第1の無線LANアクセスポイント装置に代わって前記無線LANステーション装置との間で無線接続可能な代替無線LANアクセスポイント装置の有無を判定する代替装置判定部と、
    前記代替無線LANアクセスポイント装置が無いと判定されると、前記第1の無線LANアクセスポイント装置に対して、前記第1の無線LANアクセスポイント装置の設置状態が前記所定の設置状態から変更されることを抑制する抑制動作を促すための所定の通知を送信する通知部と、
    を備える、管理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018046356A (ja) * 2016-09-13 2018-03-22 日本電信電話株式会社 無線ネットワークシステムとその管理装置および無線基地局設定変更方法
US20200396613A1 (en) * 2019-04-29 2020-12-17 Sonicwall Inc. Securing transmission paths in a mesh network
US11997635B2 (en) 2019-04-29 2024-05-28 Sonicwall Inc. Establishing simultaneous mesh node connections

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