以下、本発明の実施形態に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。また、発光装置は、説明の便宜上、直交座標系XYZを定義するとともに、Z方向の正側を上方として、適宜、上面(表面)もしくは下面の語を用いるものとする。
また、実施形態等の説明において、既に説明した構成と同一若しくは類似する構成については、同一の符号を付して説明を省略することがある。
<実施の形態>
本発明の実施の形態に係る発光装置10について、図1乃至図5を参照しながら以下に説明する。
本発明の一つの実施の形態に係る発光装置10は、図1乃至図5に示すような構成であり、内部に放電空間Sとなる凹部2bが設けられたパッケージ2と凹部2bを塞ぐように接合材7からなる接着層7aを介してパッケージ2に接合された透光性部材3とを有する容器部材1と、放電空間S内に封入された不活性ガス6と、パッケージ2の対向する側壁2aに設けられているとともに、互いに対向するように配置された対向部4bを有する一対の放電用電極4と、を備えており、パッケージ2における透光性部材3との接合部2eの光の反射率を、パッケージ2において外部に露出する側面部2fの光の反射率よりも高くしている。また、発光装置10の光出射方向は、Z方向の正側である。
また、発光装置10は、放電空間Sにおいて放電の始動を容易にするために、放電誘発用電極5をパッケージ2内に備えていてもよい。発光装置10は、環状の放電誘発用電極5が、一対の放電用電極4の下方に位置するとともに、平面透視において凹部2bの底面2baを囲むようにパッケージ2の内部に設けられている。また、一対の放電用電極4は、平面透視において対向部4bが放電誘発用電極5の内周よりも内側に位置している。
このような構成によって、発光装置10は、小型化を図りつつ、一対の放電用電極4間において放電が発生しやすくなり、さらに、容器部材1がパッケージ2の内部に放電空間Sを十分に確保できるとともに、放電用電極4の電極面積を大きくできるので、一対の放電用電極4間で放電を効果的に生じさせることができる。
また、発光装置10は、環状の放電誘発用電極5を備えることによって、不活性ガス6全体をイオン化することができる、特に、放電用電極4付近の不活性ガス6をイオン化することができるので、一対の放電用電極4間で放電が発生しやすくなる。このように、発光装置10は、放電誘発用電極5が放電の始動を容易にするとともに、一対の放電用電極4が効果的に放電を起こすことができる。
発光装置10は、放電灯であり、一対の放電用電極4間での不活性ガス6の放電による発光を利用するものである。また、パッケージ2とパッケージ2の側壁2aに接合された透光性部材3とを含む容器部材1と、対向する一対の放電用電極4および放電誘発用電極5とが、発光管(放電管)を構成している。例えば、スマートフォン等の携帯端末装置は、被写体を撮影するためにカメラ機能を有しており、夜間等の暗所での撮影時の照明光源を備えており、発光装置10は、発光管(放電管)を放電させて閃光を発生させるように構成されており、スマートフォン等の携帯端末装置に用いることができる。また、発光装置10は、用途が照明光源に限定されず、例えば、急速加熱等の短時間で高出力のエネルギーを必要とする用途等に用いることができる。
容器部材1は、パッケージ2と、パッケージ2の側壁2aに接合材7からなる接着層7aを介して接合された透光性部材3を含んでいる。容器部材1は、放電空間Sを有しており、放電空間Sはパッケージ2と透光性部材3とによって規定されている。
また、放電用電極とは、電位差によって気体に絶縁破壊を生じさせて、気体に電流を流すために用いられる電極のことをいい、陽極または陰極である。また、放電誘発用電極とは、放電空間に放電を開始させるために、放電用電極に追加して設けられる電極であり、一対の放電用電極間の気体(不活性ガス)をイオン化させることにより、放電の始動を容易にする電極のことをいう。なお、放電誘発用電極は、トリガー電極ともいう。
発光装置10は、図1乃至図5に示すように、パッケージ2が、対向する側壁2aに一対の段差部2cを有しており、この一対の段差部2cに一対の放電用電極4が設けられている。また、発光装置10は、長手方向(X方向)の長さが、例えば、3.2(mm)〜50(mm)であり、短手方向(Y方向)の長さが、例えば、1.2(mm)〜30(mm)であり、高さが、例えば、0.3(mm)〜5(mm)であり、図1乃至図5に示すような構成を備えており、小型化、薄型化または低背化を図ることができる。
発光装置10は、容器部材1のパッケージ2が対向する側壁2aに一対の段差部2cを有し、この一対の段差部2cに一対の放電用電極4が設けられており、この構成について以下に説明する。なお、後述するように、発光装置10において、一対の放電用電極4は、一部が放電空間S内に露出して、一対の放電用電極4間で放電が生じるように設けられていればよい。
パッケージ2は、図1に示すように、側壁2aに囲まれて放電空間Sとなる凹部2bが内部に設けられている。このように、パッケージ2は、内部に放電空間Sとなる凹部2bが設けられており、凹部2bの形状は、図4(b)に示すように、断面視形状が矩形状に限定されず、放電空間Sとなる凹部2bで放電による発光が生じるような断面視形状であればよい。例えば、凹部2bの形状は、断面視形状がV型形状であってもよく、また、パッケージ2の上方側から下方側に向かって開口の幅が漸次狭くなるような形状であってもよい。
容器部材1は、パッケージ2に一対の放電用電極4を設けるために、対向する側壁2a(X方向の対向する側壁2a)のそれぞれに段差部2cが設けられており、これらの段差部2cが一対の段差部2cをなしている。すなわち、パッケージ2は、周縁部の4つの側
壁2aで中央部を含む領域を囲むようにして凹部2bが設けられており、長手方向(X方向)において、互いに対向する一対の側壁2aの内周側に一対の段差部2cが設けられている。このように、容器部材1は、長手方向(X方向)の一対の段差部2c上に一対の放電用電極4を設けることによって、放電空間Sにおいて距離の長い長手方向(X方向)で放電が起り、より多くの不活性ガス6が励起されるので、発光効率を向上させることができる。
また、容器部材1は、パッケージ2に一対の放電用電極4を設けるために、短手方向(Y方向)において、互いに対向する側壁2a(Y方向において対向する側壁2a)に一対の段差部2cが設けられていてもよい。容器部材1は、短手方向(Y方向)に一対の放電用電極4を設けることによって、一対の放電用電極4間の距離が短くなるので、放電空間Sにおいて放電が生じやすくなる。
図3に示すように、放電用電極4は段差部2cに設けられており、断面視において、段差部2cの上面は、凹部2bの底面2ba(X軸)に対して略平行に設けられている。また、略平行とは、段差部2cの上面と凹部2bの底面2ba(XY平面)との成す角度が、0(°)〜10(°)の範囲内であることをいう。なお、角度0(°)が段差部2cの上面と底面2baとが平行の場合である。
また、段差部2cの上面は、凹部2bの底面2baに向かって傾斜していてもよい。すなわち、段差部2cは、上面が、凹部2bの底面2ba(X軸)に対して、10(°)〜60(°)の範囲内で傾いていてもよい。傾いた段差部2cの上面に一対の放電用電極4を設けることによって、擬似的ではあるが、一対の放電用電極4は互いに向き合う面積が増加することになる。このように、一対の放電用電極4は、対向する放電用電極4の面積が増加するので、電極寿命の低下を抑制することができる。
また、一対の段差部2cは、凹部2bの底面2baからの高さが略同等となるようにパッケージ2の側壁2aの内周側に設けられている。一対の段差部2cの底面2baからの高さ(側面2caの高さ)は、例えば、10(μm)〜500(μm)である。また、略同等とは、他方の段差部2cの底面2baからの高さが、一方の段差部2cの底面2baからの高さに対して、65(%)〜135(%)の範囲内にあることをいう。
また、パッケージ2は、実質的に絶縁材料からなり、平面視において略矩形形状を有している。パッケージ2の絶縁材料の例としては、例えば、セラミックス材料またはエポキシ樹脂またはポリエステル樹脂等の樹脂材料である。また、パッケージ2は、例えば、セラミックス材料の絶縁性の白色を呈する材料からなり、放電で発生した光をパッケージ2内部で効率よく反射させるために、例えば、可視光領域(およそ400(nm)から800(nm)の波長範囲)のすべての波長において反射率が70(%)以上の白色を呈する材料からなることが好ましく、例えば、酸化アルミニウム質焼結体(アルミナ)または低温同時焼成セラミックス等である。このように、パッケージ2が白色を呈することによって、パッケージ2内部の内壁面の反射率を高くすることができるので、発光量の低下を抑制することができる。また、容器部材1は、セラミックスからなるパッケージ2を含むことにより、使用耐性に関して改善される。
図1および図2に示すように、略矩形状とは、例えば、搬送時または実装時などにおける損傷の可能性を低減させることを目的に、パッケージ2の4つの角部分に内側方向へ曲線状に窪んだ構造を有する形状、また、4つの角部分がC面取りまたはR面取りされた構造を有する形状を含んでいる。また、平面視とは、図1において、上方からZ軸の負方向への視線によるものである。この曲線状の窪みは、パッケージ2の角部において、パッケージ2の上面から下面にかけて溝状に設けられている。この窪みの横断面形状は、曲面形
状を有しており、例えば、半円形状となっている。なお、この窪みの横断面形状は、半円形状に限らず、半長円形状または半楕円形状等であってもよく、形状は特に限定されない。
また、略矩形状とは、図1および図2に示すように、容器部材1の下面側に、放電用電極4および放電誘発用電極5に接続された外部電極(放電用電極4に接続された外部電極4aおよび放電誘発用電極5に接続された外部電極5a)を設けることを目的に、容器部材1の側面に内側方向へ曲線状に凹んだ構造を有する形状を含んでいる。この曲線状の凹みの壁面に外部電極4aおよび外部電極5aがそれぞれ設けられている。また、発光装置10は、このように、容器部材1の下面に外部電極を有する表面実装型にすることにより、省スペース化を図ることができる。発光装置10は、小型化、薄型化または低背化が可能であり、例えば、電子機器などに搭載されることが可能となる。電子機器は、例えば、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話、カメラ付きスマートフォン等である。
また、曲線状の凹みは、上述の曲線状の窪みと同様に、パッケージ2の側面において、パッケージ2の上面から下面にかけて溝状に設けられている。この凹みの横断面形状は、曲面形状を有しており、例えば、半円形状となっている。なお、この凹みの横断面形状は、半円形状に限らず、半長円形状または半楕円形状等であってもよく、形状は特に限定されない。
透光性部材3は、平面視において略矩形状を有しており、パッケージ2の凹部2bを塞ぐように接合材7からなる接着層7aを介してパッケージ2の側壁2aの上面に接合されている。透光性部材3において、略矩形状とは、例えば、組み立て時などにおける損傷の可能性を低減させることを目的に、4つの角部分に外側方向へ曲線状に膨らんだ構造を有する形状を含んでいる。
また、発光装置10においては、透光性部材3は、図3乃至図5に示すように、パッケージ2の上面側に位置する側壁2aの内周側に全周にわたって段差部2dを設けて、この全周の段差部2dにパッケージ2の凹部2bを塞ぐように接合材7からなる接着層7aを介して接合されていてもよい。このように、容器部材1は、パッケージ2と、パッケージ2の側壁2aに凹部2bを塞ぐように接合材7からなる接着層7aを介して接合された透光性部材3とで形成された中空の放電空間Sを内部に有することになる。
ここで、透光性部材3における透光性とは、放電空間S内における発光によって放射された光の少なくとも一部の波長が透過できることをいう。透光性部材3は、実質的に絶縁材料からなり、絶縁材料の例としては、ガラスであり、例えば、ホウケイ酸ガラスまたは石英ガラス等である。
放電空間Sは、平面視において略矩形状を有している。放電空間Sにおいて、略矩形状とは、例えば、組み立て時などにおける損傷の可能性を低減させることを目的に、4つの角部分に外側方向へ曲線状に膨らんだ構造を有する形状を含んでいる。また、容器部材1において、放電空間Sは、縦断面においてパッケージ2の段差部2cを有する側壁2aで形成される凹部2bと透光性部材3とによって規定される。
放電空間S内には、不活性ガスが封入されている。不活性ガス6は、例えば、キセノン(Xe)を主成分とするものである。
一対の放電用電極4は、図3に示すように、一端部側(側面2ca側)が段差部2cに設けられて、上面の一部が放電空間S内に露出しており、他端部側の残りの部分がパッケージ2の側壁2aの内部に設けられている。一対の放電用電極4は、図4においては、先
端が段差部2cの側面2caと面同一となるように設けられている。また、一対の放電用電極4は、対向部4bが放電誘発用電極5の内周よりも内側に位置していれば、段差部2cの側面2caよりも外側に位置するように段差部2cの上面に設けられていてもよい。
このように、一対の放電用電極4は、図3に示すように、パッケージ2の互いに対向する側壁2aの段差部2cに設けられているとともに、互いに対向するように配置された対向部4bを有している。このように、一対の放電用電極4は、対向部4bが放電空間S内に互いに対向して位置するように設けられている。すなわち、一対の放電用電極4は、放電空間S内で放電を発生させるために、放電空間S内に少なくとも一部が露出するように、パッケージ2の側壁2aの段差部2cの上面に設けられている。
また、放電用電極4は、図3に示すように、段差部2cの上面の全てを覆うように設けられている。また、放電用電極4は、段差部2cの上面のY方向の両側の一部が露出するように段差部2cの上面に設けられていてもよい。
一対の放電用電極4は、段差部2cの上面に設けられているので、放電用電極4とパッケージ2の底面2baとの間での放電、所謂沿面放電が生じにくく、発光効率の低下を抑制することができる。
また、図3に示すように、一対の放電用電極4は、互いの先端部が対向部4bであり、先端同士が互いに対向するように放電空間S内に配置されている。また、一対の放電用電極4の対向部4b間の間隔は、例えば、3(mm)〜20(mm)である。
また、対向する一対の段差部2cのそれぞれの高さ(側面2caの側面の高さ)は、他方の段差部2cの底面2baからの高さが、一方の段差部2cの底面2baからの高さに対して、65(%)〜135(%)の範囲内になるように設けられる。したがって、Z方向において、一対の段差部2cのそれぞれの高さは上記の範囲内にあり、この段差部2cに一対の放電用電極4が設けられる場合には、一対の放電用電極4は、互いに対向するように配置された対向部4bを有しているものとする。すなわち、Z方向において、一対の放電用電極4は、対向部4bが上記の範囲内でずれていてもよい。また、一対の放電用電極4は、Z方向において互いに対向するように配置された対向部4bを有していれば、放電用電極4がY方向にずれていてもよい。
一対の放電用電極4は、図1乃至図3に示すように、パッケージ2の長手方向(X方向)のそれぞれの側面において、容器部材1の放電空間S内から外部電極4aによって容器部材1の下面側に引き出されており、放電用電極4と外部電極4aとは、電気的および物理的に接合されている。なお、外部電極4aは、容器部材1の下面に設けられている電極も含んでいる。また、外部電極4aの材料例は、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、ストロンチウム、ランタンまたは白金等である。
また、一対の放電用電極4のうち、一方の放電用電極4が陽極であり、他方の放電用電極4が陰極である。放電用電極4が陽極の場合には、放電用電極4の材料例は、タングステンなどを含む高融点金属である。
また、放電用電極4が陰極の場合には、放電用電極4の材料例は、主成分であるタングステンの他に、電子放出特性に優れた酸化ランタン、酸化イットリウムまたは酸化セリウムを含むことが好ましい。放電用電極4は、電極の厚みが、例えば、5(μm)〜500(μm)である。
放電誘発用電極5は、図3および図4に示すように、環状の形状を有しており、一対の
放電用電極4の下方に位置するとともに、平面透視において凹部2bを囲むようにパッケージ2の内部に設けられている。また、放電誘発用電極5は、図1および図3に示すように、環状の形状を有しており、凹部2bの底面2ba(底部)を囲むように設けられている。放電誘発用電極5は、凹部2bがV型形状の場合には、一対の放電用電極4の下方に位置するとともに、凹部2bの底部を囲むように、または、凹部2bの内壁面に近接するようにパッケージ2の内部に設けることができる。なお、放電誘発用電極5は、図3(b)において、点線で示している。
このように、環状の放電誘発用電極5は、凹部2bの底面を囲むとともに放電空間Sに露出しないようにパッケージ2の内部に設けられているので、発光装置10は、放電空間S内で放電誘発用電極5が起因となるような発光の乱反射が生じにくくなる。また、発光装置10は、発光の妨げにならないように、環状の放電誘発用電極5が放電空間Sに露出しないように一対の放電用電極4の下方のパッケージ2の内部に設けられているので、発光量の低下が抑制される。
また、放電誘発用電極5は、一対の放電用電極4の下方に位置しており、放電空間S内に露出しないように、容器部材1のパッケージ2の内部に設けられている。すなわち、放電誘発用電極5は、図3および図4に示すように、パッケージ2の内部の側壁2aの周辺部に設けられているので、X方向またはZ方向において、放電用電極4と放電誘発用電極5との距離を短くすることができるので、放電誘発用電極5によって放電空間S内での放電が誘発されやすくなる。また、一対の放電用電極4は、図3に示すように、平面透視において対向部4bが環状の放電誘発用電極5の内周よりも内側に位置している。
また、放電誘発用電極5は、電極の厚みが、例えば、5(μm)〜300(μm)であり、電極の幅が、例えば、30(μm)〜500(μm)である。
また、図3に示すように、放電用電極4は、平面視において、放電誘発用電極5の内周と放電用電極4の先端との距離は、例えば、10(μm)〜500(μm)である。また、一対の放電用電極4は、X方向において、対向部4b同士が環状の放電誘発用電極5の内周よりも内側に位置していれば、距離は、同じであっても異なっていてもよい。
また、平面透視で放電用電極4と放電誘発用電極5とが重なっている領域において、Z方向における放電用電極4と放電誘発用電極5との間隔は、例えば、25(μm)〜300(μm)である。環状の放電誘発用電極5が放電用電極4に接触しない範囲であれば、放電を誘発しやすくするために、距離は短いほうが好ましい。
また、パッケージ2の側壁2aの内周面(側面2ca)と放電誘発用電極5の内周との距離は、例えば、10(μm)〜500(μm)である。距離は、環状の放電誘発用電極5が側壁2aの内周面に露出しない範囲であれば、放電を誘発しやすくするために、距離は短いほうが好ましい。
放電誘発用電極5は、図1乃至図3に示すように、パッケージ2の短手方向(Y方向)のそれぞれの側面において、容器部材1の内部から外部電極5aによって容器部材1の下面側に引き出されており、放電誘発用電極5と外部電極5aとは、電気的および物理的に接合されている。なお、外部電極5aは、容器部材1の下面に設けられている電極も含んでいる。また、外部電極5aの材料例は、例えば、タングステン、モリブデン、ストロンチウム、ランタン、マンガンまたは白金等である。
また、放電誘発用電極5の材料例は、タングステン、モリブデン、ストロンチウム、ランタン、マンガンまたは白金などの高融点金属である。発光装置10は、放電誘発用電極
5を含んでいることにより、予備放電を有することになる。したがって、発光装置10は、一対の放電用電極4および放電誘発用電極5によって、主放電の開始が安定することになる。
上述のように、透光性部材3は、図3乃至図5に示すように、接合材7からなる接着層7aを介してパッケージ2の側壁2aに接合されており、発光装置10は、図3乃至図5に示すように、段差部2dがパッケージ2の側壁2aの内周側に全周にわたって設けられており、その段差部2dに透光性部材3が接合材7からなる接着層7aを介して接合されている。
接合材7は、低融点ガラスであり、低融点ガラスとは、融点が、400(℃)〜650(℃)の範囲にあるものをいう。低融点ガラスは、例えば、酸化ビスマスを主成分とするもの、酸化亜鉛を主成分とするものまたは酸化ケイ素を主成分とするものである。パッケージ2と透光性部材3とは、例えば、加熱温度が、500(℃)〜700(℃)で接合される。
また、接合材7は、低融点ガラスに白色性を有する金属酸化物が含まれているものであってもよい。白色性を有する金属酸化物は、アルミナ(Al2O3)またはジルコニア(ZrO2)等である。白色性を有する金属酸化物は、例えば、可視光領域(およそ400(nm)から800(nm)の波長範囲)のすべての波長において反射率が70(%)以上の白色性を呈する材料のことをいう。このように、低融点ガラスに添加される金属酸化物は白色性を有しており、低融点ガラスに添加することによって接着層7aの反射率を高めることができるので、発光装置10は、発光量を向上させることができる。
このように、発光装置10は、パッケージ2と透光性部材3とが接合材7からなる接着層7aを介して接合されており、接着層7aが段差部2dと透光性部材3との間に位置しており、接着層7aの一部が放電空間S内に面している。また、パッケージ2は、側壁2aに段差部2dを設けずに、側壁2aの上面にパッケージ2と透光性部材3とが接合材7からなる接着層7aを介して接合されていてもよい。
ここで、パッケージ2における透光性部材3との接合部2eの構造について以下に説明する。パッケージ2における接合部2eとは、4つの側壁2aにおける上面部のうち、少なくとも透光性部材3の下面(放電空間S側の面)と対向している枠状の部分のことを指し、本実施形態のように側壁2aに段差部2dが設けられている場合には、透光性部材3の側面と対向している部分を含んでもよい。
パッケージ2は、接合部2eの光の反射率が、パッケージ2において外部に露出する側面部2fの光の反射率よりも高くなるように構成されている。ここでいう光とは、可視光領域(およそ400(nm)から800(nm)の波長範囲)の光のことである。
発光装置10では、容器部材1における放電空間S内において一対の放電用電極4間の放電によって光が発生し、発生した光の一部は、透光性部材3の上面で反射して接合部2eに入射されることになる。そして、接合部2eに入射した光のうち、一部の光は接合部2eで反射されるが、残りの光は接合部2eで吸収され、その分だけ光が損失してしまう。
しかしながら、発光装置10は、パッケージ2が、接合部2eの光の反射率が側面部2fの光の反射率よりも高くなるように構成されているので、接合部2eの光の反射率と側面部2fの光の反射率とが同等となる構成を有するパッケージを用いる場合と比べて、接合部2eで吸収される光量が低減し、接合部2eで反射されて透光性部材3を透過して外
部に放射される光量が増加するので、発光量を増大させることができる。
この場合、接合部2eは、複数の粒子を互いに一部分で一体化させて粒子間に多くの空隙が形成されている多孔質体によって構成されるのが好ましい。図6は、多孔質体によって構成された接合部2eを拡大して示した模式図であり、31は多孔質体を構成している材料の粒子を示し、32は粒子31間に形成された気孔(以下、空隙ともいう)を示している。
接合部2eが多孔質体によって構成されることにより、接着層7aを介してパッケージ2と透光性部材3とを接合する際に、接着層7aとなる未硬化の接合材7が空隙32内に入り込み、その後硬化されることによって、空隙32内に入り込んで硬化した接合材7がアンカーの作用をなし、パッケージ2と透光性部材3とを強固に接合することができる。多孔質体によって構成される接合部2eの厚みは、例えば、30(μm)以上である。
接合部2eを多孔質体とする場合、粒子31の表面に対して全反射角よりも小さな角度で入射した光は、表面を透過して、粒子31の内部に進入する。この透過光は、粒子31中を透過した後に反対側の表面に至り、その表面と、それよりも屈折率の低い空隙32との界面33で、屈折率差によって全反射されて、接合部2eの外部に出射させることができる。すなわち、粒子31と空隙32との界面が光入射角度に対して全反射する角度で存在する場合、入射した光は全反射される。一方、粒子31と空隙32との界面33が光入射角度に対して全反射する角度で存在しない場合には入射光は透過するが、この透過した光の光路の先には粒子31と空隙32との界面33が幾つも存在し、それらの界面33の中には、光入射角度に対して全反射する角度で存在する界面33が高確率で存在する。その結果、接合部2eの内部に進入した透過光は、いずれかの界面33において全反射されて、接合部2eの外部に出射される。この様な現象が連続的に生じることによって、接合部2eの内部に進入した透過光は、効果的に反射され、接合部2eの外部に出射される。なお、全反射角とは、粒子31側から空隙32との界面に入射する光が、空隙32に進行しなくなったときの界面に垂直な線と入射光とのなす臨界角度以上の角度を意味する。
上述の作用から理解できるように、パッケージ2において、接合部2eと側面部2fとが、可視光領域の光に対して同じ光吸収率を有する材料からなる場合には、接合部2eを、側面部2fよりも気孔率が大きな多孔質体とすることで、内部で全反射する光量を多くすることができる。これにより、パッケージ2は、接合部2eが、側面部2fの光の反射率よりも高い光の反射率を有することとなる。
このように接合部2eを多孔質体によって構成する場合、入射光を効率良く反射させる観点から、接合部2eを構成する粒子31としては、屈折率が高くて全反射角を大きく確保できるものを使用するのが好ましい。また、接合部2eにおける光減衰を少なくする観点からは、可視光領域の光に対する吸収が少ない(たとえば光吸収率が5%以下の)材料を使用するのが好ましい。さらに、接合材7としては、屈折率の低いものを使用するのが好ましく、これによって、空隙32内に入り込んで硬化した接合材7と粒子31との界面において、光の全反射を生じやすくできる。
パッケージ2がセラミックス材料を用いて構成される場合、接合部2eを構成するセラミック粒子の平均粒径を、側面部2fを構成するセラミック粒子の平均粒径よりも大きくして焼結することにより、接合部2eを、側面部2fよりも気孔率の大きな多孔質体とすることができる。ここで、接合部2eおよび側面部2fを構成する複数のセラミック粒子の平均粒径は、インターセプト法により測定した粒径であり、たとえば、以下のようにして測定した粒径である。まず、接合部2eおよび側面部2fの断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて所定倍率(たとえば5000倍、平均粒径が10μm以上となる場合
には1000倍)で観察し、SEM画像を得る。このSEM画像を用いてインターセプト法により例えば100個程度のセラミック粒子の粒径を測定し、その平均値を平均粒径とする。
また、一般的に粒子31の粒径が入射する光の波長より小さくなる場合、光と粒子31との相互作用が小さくなるため、粒子31と空隙32との界面33で光を反射する効果は小さくなる。特に、粒径が光の波長の1/4未満になる場合、光を反射する効果が非常に小さくなる。よって、接合部2eを構成する粒子31の粒径は、可視光領域の光の波長の1/4より大きく、かつできるだけ小さいものを使用するのが好ましい。
また、多孔質体によって構成される接合部2eでは、全反射面を空間的に多数存在させることで全体の反射率を向上させているので、粒子31の粒径が大きすぎる場合には、単位空間あたりの粒子31と空隙32とが接することによって形成される反射面が少なくなり、好ましくない。
さらに、入射した光を全反射する確率を上げる観点からは、粒子31としては、球形状よりも、互いに形状および寸法が異なる複数の平面が組み合わされた、板形状や柱形状などの不定形なものを使用するのが好ましい。
たとえば、接合部2eを、アルミナ粒子を使用して多孔質体を形成する場合には、反射率を高くするという観点から、気孔率を15(%)〜43(%)の範囲に設定するのが好ましい。ここで、気孔率は、下記数式1により定義されるものである。
数式1における嵩密度はアルキメデス法により、真密度は気相置換法(ピクノメータ法)により測定することができる。また、多孔質部分が薄い場合、反射層の断面を顕微鏡により観察し、その断面における気孔の面積率(気孔の面積の総和を総面積で割ることにより求められる)を求め、この気孔の面積率を3/2乗することにより気孔率を求めることができる。
このような多孔質体からなる接合部2eを有する、セラミックス材料からなるパッケージ2は、パッケージ2における接合部2e以外の部分(以下、「基体」と称する)を複数のセラミックグリーンシートを積層して作製した後に、その積層体の上面における、接合部2eを設けるべき箇所に、基体を構成しているセラミック粒子の平均粒径よりも大きな平均粒径を有する複数のセラミック粒子をスプレーコーティングして所望の形状に成形して焼結することにより、作製することができる。
多孔質体は、基体を複数のセラミックグリーンシートを積層して形成した後に、接合部2eとなるセラミックグリーンシートを、その積層体の上面における、接合部2eを設けるべき箇所に積層し、仮焼成することにより形成してもよい。なお、仮焼成とは、セラミック粒子間に空隙がほとんど存在しない状態(気孔率が0.001〜1%程度)の焼結体(セラミック)とは異なり、適度な気孔率を有する多孔質体を形成するための不完全な焼成を意味している。
また、多孔質体からなる接合部2eを有するパッケージ2を作製する方法としては、接合部2eと、パッケージ2における接合部2e以外の部分とを別々に作製し、その後、そ
れらを接合材を使用して接合してもよい。この方法は、特に、パッケージ2における接合部2e以外の部分を、エポキシ樹脂またはポリエステル樹脂等の樹脂材料によって構成する場合に好適に用いられる。
ここで、発光装置10の製造方法について以下に説明する。
パッケージ2は、互いに積層された複数の絶縁層で構成されている。絶縁層は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化珪素質焼結体、ムライト質焼結体またはガラスセラミックス等のセラミック材料等の電気絶縁材料から成るものである。パッケージ2における基体は、例えば、セラミックグリーンシート積層法等を用いて、複数層のセラミックグリーンシートを積層することで形成される。
パッケージ2が、例えば、酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、まず、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化カルシウムまたは酸化マグネシウム等の原料粉末に適当な有機バインダーおよび溶剤等を添加混合して泥漿状となし、これをドクターブレード法等のシート形成方法によってシート状となすことによって絶縁層となるセラミックグリーンシートを得る。
そして、パッケージ2の一対の放電用電極4および放電誘発用電極5等の構成に応じて、例えば、セラミックグリーンシートにスクリーン印刷等を用いて、一対の放電用電極4および放電誘発用電極5となるペースト層を形成する。また、同様にして、セラミックグリーンシートにスクリーン印刷等を用いて、パッケージ2の下面の外部電極4aおよび外部電極5aとなるペースト層を形成する。
また、パッケージ2の側面の外部電極4aおよび外部電極5aは、同様にして、セラミックグリーンシートにスクリーン印刷等を用いて、外部電極4aおよび外部電極5aとなるペースト層を形成する。そして、セラミックグリーンシート積層法等を用いて、外部電極4aおよび外部電極5aの位置に打ち抜き加工された複数層のセラミックグリーンシートを積層することで形成される。
また、パッケージ2の凹部2bを形成するためにセラミックグリーンシートに打ち抜き金型等を用いた孔加工方法により凹部2bとなる貫通孔を形成する。
パッケージ2が、例えば、セラミックス材料からなる場合には、それぞれの電極は、例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、モリブデン−マンガン(Mo−Mn)、銅(Cu)、銀(Ag)または銀−パラジウム(Ag−Pd)等の金属材料を用いることができる。
上述したパッケージ2用のセラミックグリーンシートを作製する工程において、ペーストは、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、モリブデン−マンガン(Mo−Mn)、銅(Cu)、銀(Ag)または銀−パラジウム(Ag−Pd)等の粉末に適当な有機バインダーおよび溶媒等を添加混合して得られ、パッケージ2となるセラミックグリーンシートに予めスクリーン印刷法を用いてペーストを所定のパターンに印刷塗布してペースト層を形成して、パッケージ2となる積層された複数のセラミックグリーンシートと同時に焼成することによって、パッケージ2の所定位置に、一対の放電用電極4、放電誘発用電極5、外部電極4aおよび外部電極5aが被着形成される。
これらのセラミックグリーンシートを適当な大きさに切断して、パッケージ2における基体の構成となるように複数のセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製し、そ
の積層体の上面における、接合部2eを設けるべき箇所に、基体を構成しているセラミック粒子の平均粒径よりも大きな平均粒径を有する複数のセラミック粒子をスプレーコーティングして所望の形状に成形して、この積層体を還元雰囲気中で約1600(℃)の温度で焼成することによって複数の絶縁層が積層されたパッケージ2が製作される。また、還元雰囲気中は、例えば、窒素雰囲気中である。
上述のようにして、パッケージ2は、一対の放電用電極4および放電誘発用電極5が設けられ、側面および下面には放電用電極4に接続された外部電極4aおよび放電誘発用電極5に接続された外部電極5aが設けられることになる。
この多孔質体からなる接合部2eを有するパッケージ2に対して、凹部2bを塞ぐように接合材7からなる接着層7aを介して透光性部材3を接合する。具体的には、パッケージ2と透光性部材3との接合領域の形状に合わせてスクリーン印刷法を用いて、接合材7としてのガラスペースト(アルミナを添加した低融点ガラスに適当なバインダーおよび溶剤等を添加混合して得られたもの)を側壁2aまたは透光性部材3の接合領域に塗布して、透光性部材3またはパッケージの形状に合わせたアライメント治具を用いて、パッケージ2の側壁2aの段差部2dに透光性部材3を落とし込む。
その後、透光性部材3が接合材7を介して段差部2dに載置された状態のパッケージ2を、チャンバ内に配置し、チャンバ内の空気を一旦排気する。このとき、放電空間S内に存在している空気も併せて排気される。この場合、放電空間S内の空気の排気は、透光性部材3と接合材7との隙間を介して行われるが、本実施形態のように、接合部2eが多孔質体からなる場合には、透光性部材3と接合材7との隙間だけでなく、接合部2eに形成されている空隙32を介して排気を行うことができる。このため、放電空間S内の空気の排気をスムーズに行うことができる。換言すれば、放電空間S内の空気の排気に要する時間を短縮することができる。
排気後、不活性ガス(Xeガス)を注入してチャンバ内を不活性ガス雰囲気にすることで、透光性部材3と接合材7との隙間を介して、不活性ガスが放電空間S内に充填される。この場合にも、上記同様、接合部2eが多孔質体からなる場合には、透光性部材3と接合材7との隙間だけでなく、接合部2eに形成されている空隙32を介して不活性ガスの充填を行うことができる。このため、不活性ガスの放電空間S内への充填をスムーズに行うことができる。換言すれば、不活性ガスの放電空間S内への充填に要する時間を短縮することができる。
不活性ガスの放電空間S内への充填が完了すると、チャンバの外部からレーザ光を照射し、接合材7を加熱して溶融させ、接合材7を硬化させることによって、放電空間Sを外部から密封する。なお、接合部2eが多孔質体からなる場合には、接合部2eを介して放電空間Sと外部の空間とが連通しないように、接合材7を、接合部2eが外部に露出しないように覆うことが好ましい。
このようにして、放電空間S内に不活性ガス6が充填されたパッケージ2が作製される。この方法によれば、不活性ガス6を導入するためのガス導入孔をパッケージ2に設けることなく、パッケージ2を作製することができる。
本発明は、上述の実施の形態の発光装置10に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。以下に本発明の他の実施の形態について説明する。なお、他の実施の形態に係る発光装置のうち、実施の形態に係る発光装置10と同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
発光装置10Aは、図7(a)に示すように、一対の放電用電極4が上面の先端部から側壁2aの内周面に沿って下方側(底面2ba側)に延在するような構成であってもよい。この場合には、一対の放電用電極4は、上面の先端部から下方側に延在して内周面に設けられた部分が対向部4bであり、この対向部4bは互いに平面形状を有している。このように、発光装置10Aにおいて、一対の放電用電極4は、対向部4bが平面形状を有しているので、陰極の放電用電極4から放出された電子による劣化が低減されて、電極寿命の低下が抑制される。また、発光装置10Aは、放電用電極4と放電誘発用電極5との距離を短くすることができるので、放電誘発用電極5によって放電空間S内での放電が誘発されやすくなる。
また、発光装置10Bは、図7(b)に示すように、一対の放電用電極4は、側壁2aの内部から内周面に到達するようにパッケージ2の側壁2aに設けられ、内周面に到達した部分から側壁2aの内周面に沿って下方側(底面2ba側)に延在するように設けられた平面形状の電極であってもよい。この場合には、一対の側壁2aの内周面に設けられた平面形状の電極が対向部4bであり、平面形状の電極同士が互いに対向するように放電空間S内に配置されている。なお、発光装置10Bは、側壁2aに段差部を有していない。
このように、発光装置10Bは、放電用電極4は、互いに対向する対向部4bが平面形状を有しているので、陰極の放電用電極4から放出された電子による劣化が低減されて、放電用電極4の電極寿命の低下が抑制される。また、発光装置10Bは、放電誘発用電極5を放電用電極4の周辺のパッケージ2の内部に設けており、X方向またはZ方向において、放電用電極4と放電誘発用電極5との距離を短くすることができるので、放電誘発用電極5によって放電空間S内での放電が誘発されやすくなる。
本発明は、上述した実施の形態および他の実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更および改良が可能である。