JP2016071300A - 透過型スクリーン及びそれを用いたヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の散乱角内で、散乱光強度がフラットな透過型スクリーンを提供する。
【解決手段】本発明の透過型スクリーン50は、第1方向と、前記第1方向と直交する第2方向に広がる第1主面51と、前記第1主面51と対向すると共に、前記第1方向と、前記第2方向に広がる第2主面52と、を有し、前記第1主面51には、複数のマイクロレンズ55からなるマイクロレンズアレイ57が設けられ、前記第1主面51と前記第2主面52との間には、複数の微粒子を含む光拡散層60が設けられ、前記光拡散層60の拡散角は、前記マイクロレンズアレイ57の拡散角の0.2以上0.4以下であることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、画像周辺部の輝度低下を抑制することができる透過型スクリーン及びそのような透過型スクリーンを用いたヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
例えば、車両用ヘッドアップディスプレイ(Head Up Display:HUD)装置は、運転者から見てフロントウインドシールドガラスの向こう側に、すなわち前方視野の前景に重畳して、運転情報(例えば、速度表示やナビゲーション表示など)を虚像として投影する。このようなHUDを用いた車両用の表示システムによれば、運転情報を視認する際に運転者の視線移動を極力少なくすることができる。
また、上記のようなヘッドアップディスプレイやプロジェクターの分野においては、マイクロレンズアレイ(Micro Lens Array:MLA)を透過型スクリーンとして用いることが提案されている。
マイクロレンズアレイを透過型スクリーンとして用いた装置の例としては、特許文献1(特開2010−145745号公報)に、レーザー光を光源とし、複数画素の配列で形成される映像を投影するレーザープロジェクターと、 複数のマイクロレンズが配列され
たマイクロレンズアレイと、 前記レーザープロジェクターと前記マイクロレンズアレイ
の光路間に配設され、各マイクロレンズに入射するレーザー光の入射角が、当該マイクロレンズの開角に収まるように補正して投影するコンデンサーレンズと、 前記マイクロレ
ンズアレイの放射面に形成される映像を拡大する光学系拡大素子と、を備える画像形成装置が開示されている。
特開2010−145745号公報
ヘッドアップディスプレイ装置において、従来例のように、透過型スクリーン用の光学素子として、異方性の拡散板であるマイクロレンズアレイを使うことで、視野角内での光強度の分布を小さく制御することは可能となる。
ここで、ヘッドアップディスプレイ装置の透過型スクリーンとしてマイクロレンズアレイを用いた際の問題点について説明する。図15は従来のマイクロレンズアレイの課題を説明する図であり、図15(A)はマイクロレンズアレイの模式図であり、図15(B)は当該マイクロレンズアレイの散乱光強度の散乱角依存性特性を示す図である。
当該特性はマイクロレンズが設けられている第1主面から光を入射し、第2主面から出射される光を測定することで取得した。この特性によると、散乱光強度にP1とP2の2つのピークが発生してしまうことがわかる。
ヘッドアップディスプレイ装置には、視野角内での光強度が均一であることが求められる。すなわち、ヘッドアップディスプレイ装置の透過型スクリーンに求められる特性は、所定の散乱角内で、散乱光強度がなるべくフラットであることであるが好ましいが、従来のマイクロレンズアレイによる透過型スクリーンは、図15(B)に示すように、散乱光強度がフラットでなく問題であった。
なお、このような問題点は、マイクロレンズとマイクロレンズとの間の境界部に起因し
ているものと考えられる。
本発明は以上のような課題を解決するためのものであり、本発明に係る透過型スクリーンは、第1方向と、前記第1方向と直交する第2方向に広がる第1主面と、前記第1主面と対向すると共に、前記第1方向と、前記第2方向に広がる第2主面と、を有し、前記第1主面には、複数のマイクロレンズからなるマイクロレンズアレイが設けられ、前記第1主面と前記第2主面との間には、複数の微粒子を含む光拡散層が設けられ、前記光拡散層の拡散角は、前記マイクロレンズアレイの拡散角の0.2以上0.4以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る透過型スクリーンは、前記微粒子と、前記光拡散層以外の透明部分との屈折率差は、0.01以上0.5以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る透過型スクリーンは、前記微粒子の直径が、0.1μm以上30μm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る透過型スクリーンは、前記微粒子の直径は、前記第2方向における前記マイクロレンズの最も長い箇所の寸法の0.2倍以上0.5倍以下であることを特徴とする。
また、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、前記のいずれかに記載の透過型スクリーンが用いられることを特徴とする。
また、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、レーザー光を発生するレーザー光源と、前記レーザー光を前記透過型スクリーンに走査する走査部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、光を発生するLEDと、前記光を前記透過型スクリーンに反射するLCOS素子と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、光を発生するLEDと、前記光を前記透過型スクリーンに反射するDMD素子と、を有することを特徴とする。
本発明に係る透過型スクリーンは、前記第1主面と前記第2主面との間には、多数の微粒子を含む光拡散層が設けられ、前記光拡散層の拡散角は、前記マイクロレンズアレイの拡散角の0.2以上0.4以下であり、これにより、本発明に係る透過型スクリーンによれば、所定の散乱角内で、散乱光強度がフラットとなる。
また、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、上記のような透過型スクリーンを用いているので、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置によれば、視野角内での光強度が均一となる。
本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100が搭載された車両5を示す図である。 本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100で情報の重畳画像表示を行った様子を示す図である。 本発明の実施形態に係る透過型スクリーン50の斜視図である。 第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。 拡散角の定義を説明する図である。 ΔL及びSB80-20の定義を説明する図である。 本発明の実施形態に係る透過型スクリーン50の製造方法の一例を説明する図である。 本発明の実施形態に係る透過型スクリーン50の効果を説明する図である。 本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。 本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。 本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。 本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。 本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。 従来のマイクロレンズアレイの課題を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100が搭載された車両5を示す図である。また、図2は本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100の構成を示す図である。なお、以下に説明する図面は、模式的に示した図であって、実際の形状、寸法、配置とは異なる場合もある。
本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100は、車両5などに搭載されるものであり、ウインドシールド6、または、運転者とウインドシールド6の間に設けられたコンバイナー(不図示)に、投影ユニット85から速度情報表示やナビゲーション情報表示などを虚像として投影することによって、前記虚像を前方視野の前景に重畳表示するものである。
図3は本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100で情報の重畳画像表示を行った様子を示す図である。図3は、車両5の運転者からの視点Eで視覚されるウインドシールド6の像の一例である。
次に、ヘッドアップディスプレイ装置100を構成する投影ユニット85の詳細について説明する。図2は、主として、本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100の投影ユニット85の構造の一例を示している。なお、投影ユニット85内の座標を、図2に示すxyzの3次元直交座標により定義する。例えば、第1光源11から出射される光はx方向と平行な方向に向けて出射される光である。また、透過型スクリーン50の光軸はz方向と平行な方向にあるものとする。透過型スクリーン50の光軸は、マイクロレンズアレイ57の重心を通る第1主面の法線と定義する。
なお、x軸に平行な軸の方向を第1方向、及び、y軸に平行な軸の方向を第2方向(前記第1方向とは直交関係)と称することがある。
投影部10からは表示される画像の光が出射される。投影部10は、第1光源11、第
2光源12、第3光源13、第1ダイクロイックプリズム21、第1ダイクロイックプリズム21、コリメータレンズ26等を有している。
第1光源11、第2光源12及び第3光源13は相互に異なる波長の光を出射するものであって、第1光源11からは第1の波長の光、第2光源12からは第2の波長の光、第3光源13からは第3の波長の光が出射される。本実施の形態においては、例えば、第1光源11から出射される第1の波長の光を青色の光、第2光源12から出射される第2の波長の光を緑色の光、第3光源13から出射される第3の波長の光を赤色の光とすることができる。
第1光源11、第2光源12及び第3光源13は、コヒーレント光としてのレーザー光を出射する半導体レーザー装置(レーザー光源)など各種レーザー装置を用いることができる。
本実施の形態においては、第1光源11より出射された第1の波長の光と第2光源12より出射された第2の波長の光は、第1ダイクロイックプリズム21の異なる面に各々入射し、第3光源13より出射された第3の波長の光は、第2ダイクロイックプリズム22に入射するように配置されている。
第1ダイクロイックプリズム21においては、第1光源11より出射された第1の波長の光は透過し、第2光源12より出射された第2の波長の光は反射される。これにより、第1の波長の光と第2の波長の光が合波される。
このように合波された第1の波長の光と第2の波長の光は、第2ダイクロイックプリズム22に入射する。
第2ダイクロイックプリズム22においては、第1光源11より出射された第1の波長の光及び第2光源12より出射された第2の波長の光は透過し、第3光源13より出射された第3の波長の光は反射される。これにより、第1の波長の光、第2の波長の光、第3の波長の光が合波される。
このように、第2ダイクロイックプリズム22において合波された第1の波長の光、第2の波長の光及び第3の波長のレーザー光は、コリメータレンズ26を介し、投影ミラー30において反射され、透過型スクリーン50に入射する。投影ミラー30は、2次元的に角度を変えることのできる機能を有しており、これにより、入射した光を2次元的にスキャンニングすることができ、所望のレーザー光による投影像が形成される。
なお、投影ミラー30は、y軸と平行な第1軸(不図示)を中心として回動する(a)方向の動き得るように、さらに、前記第1軸と直交する第2軸(不図示)を中心として回動する(b)方向の動きえるようになっている。
また、投影ミラー30としては、入射した光を2次元的にスキャンニングすることができるものであれば、適宜他の光学部材に置換することが可能であり、このような光学部材としては、ガルバノメータミラー、ガルバノメータスキャナー、ポリゴンミラー、プリズム、音響光学素子、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いた光学素子等を適宜利用することができる。
また、本実施形態においては、投影ミラー30においてレーザー光が入射し、これを反射する点と、透過型スクリーン50の光軸と投影ミラー30とが交わる点とは一致しており、投影ミラー30におけるレーザー光の反射点r0と透過型スクリーン50の最上端部
で走査点s1と間の光路長と、投影ミラー30におけるレーザー光の反射点r0と透過型スクリーン50の最下端部で走査点s2と間の光路長と、は等しい。
投影ミラー30から出射されるレーザー光は、透過型スクリーン50に走査される。ここで、透過型スクリーン50は、所定以上の透過度を有する透明基材からなる光学部材である。
透過型スクリーン50は、有機樹脂材料を用いて成型することによって構成することもできるし、ガラスなどの無機材料を用いることで構成することもできる。
図4は本発明の実施形態に係る透過型スクリーン50の斜視図である。x軸に平行な軸の方向を第1方向、及び、y軸に平行な軸の方向を第2方向(第1方向とは直交関係)として定義する。
上記のような定義の下、透過型スクリーン50は、第1方向と、前記第1方向と直交する第2方向に広がる第1主面51と、第1主面51と対向すると共に、前記第1方向と、前記第2方向に広がる第2主面52と、を有している。
また、透過型スクリーン50の第1主面51には、複数のマイクロレンズ55が周期的に配列されてなるマイクロレンズアレイ57が設けられている。図5は第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。図に示すように、本実施形態に係る透過型スクリーン50においては、z軸方向から見たとき、マイクロレンズ55が、1辺の長さがdである正方形であるものを用いている。なお、マイクロレンズ55が配されるピッチは、第1方向と第2方向とで等しいことが好ましい。これは、マイクロレンズ55の配置を密にして、直進透過光を減らすようにするためである。
また、各マイクロレンズ55は球面レンズ乃至非球面レンズであり、第1主面51側の頂点において、第1方向に曲率半径R1の曲率を有しており、第2方向に曲率半径R2の曲率を有している。なお、頂点とは、各マイクロレンズ55が最もz軸方向に突出している点をいう。
そして、各マイクロレンズ55の第1方向と平行な面であってマイクロレンズ55の光軸を含む面における断面形状を、第2方向と平行な面であってマイクロレンズ55の光軸を含む面における断面形状と異ならせることが好ましい。より詳しくは、各マイクロレンズ55の第1主面51側の頂点における第1方向の曲率半径R1と、第2方向の曲率半径
2とは等しくすることも可能であるが、異ならせることが好ましい。
これは、一般的に、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報の縦横比が異なっており、画像周辺部の輝度低下の抑制を、画像の上下端部周辺と、画像の左右端部周辺と同程度とするには、各マイクロレンズ55の第1主面51側の頂点における第1方向の曲率半径R1と、第2方向の曲率半径R2とが異なっていた方がよいからである。
さらに、一般的には、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報は横長であることを考慮に入れると、各マイクロレンズ55の第1主面51側の頂点における第1方向の曲率半径R1が、第2方向の曲率半径R2より大きいことが好ましい。
第1主面51と第2主面52との間には、複数の微粒子を含む光拡散層60が設けられており、この光拡散層60が等方性の光拡散部として機能する。一方、透過型スクリーン50の光拡散層60以外の部分(マイクロレンズアレイ57部分も含む)は、透明であり、異方性拡散部として機能する。
なお、ヘッドアップディスプレイ装置100の透過型スクリーンとしては、拡散板なども用いることができるが、特に、ヘッドアップディスプレイ装置100の光源として、レーザー光源を用いたヘッドアップディスプレイでは、拡散板に比べてマイクロレンズアレイ57を用いることにより、レーザー光によるスペックルノイズが抑制されるという利点を有している。
本発明に係る透過型スクリーン50では、このようにマイクロレンズアレイ57にて像を形成するため、スクリーンを使用して像を形成する場合と比較して、視認方向に有効に光を伝達することが可能となり、輝度の増加を図ることが可能となる。また、少ない光量でも十分な輝度を得ることが可能となるため、各レーザー光源などの出力を抑制して小電力化を図ることができる。
以上のような透過型スクリーン50のマイクロレンズアレイ57に形成されたレーザー光による像は、凹面ミラー80によって反射され、ウインドシールド6に投影される。
これにより、運転者は、ウインドシールド6において反射された画像を認識する。なお、投影ユニット85には、車両のウインドシールド6に画像を投影する構造のものと、運転者とウインドシールド6の間に設けられたコンバイナー(不図示)に画像を投影する構造のものとがあり得る。
なお、本実施形態においては、レーザー光などの光源側に透過型スクリーン50のマイクロレンズアレイ57を有する第1主面1を配するレイアウトとしたが、透過型スクリーン50の第2主面を光源側に配するレイアウトとしてもよい。ただし、前者のレイアウトの方が、光路が明確となり、マイクロレンズアレイ57を設計する際のシミュレーションの精度を向上させることができる。
また、透過型スクリーン50とウインドシールド6、または、コンバイナー(不図示)との間に設ける光学部材としては、凹面ミラー80に限らず、透過型スクリーン50とウインドシールド6、または、コンバイナー(不図示)のレイアウトに応じて、その他の適当な光学部材を用いることができる。
なお、以上の実施形態においては、ヘッドアップディスプレイ装置100の描画方式として、投影部10及び投影ミラー30とからなるレーザープロジェクター方式を採用したものに、透過型スクリーン50を適用した例に基づいて説明したが、本発明に係る透過型スクリーン50は、ヘッドアップディスプレイ装置100の描画方式として、LEDと、LCOS(Liquid crystal on silicon)素子とを用いたLCOS方式を採用したもの、或いは、LEDと、DMD(Digital Mirror Device)素子とを用いたDLP(Digital Light Processing)方式を採用したものなどにも適用することができる。
なお、LCOS方式の場合には、光源であるLEDからの光を、反射型の液晶素子であるLCOS素子が、前記光を透過型スクリーン50に対して選択的に反射することで、また、DLP方式の場合には、光源であるLEDからの光を、複数のマイクロミラーが配置された反射型の素子であるDMD素子が、前記光を透過型スクリーン50に対して選択的に反射することで、ヘッドアップディスプレイ装置100を実現することができる。
次に、透過型スクリーン50の詳細について説明する。まず、透過型スクリーン50のベースとなる母材の材質について説明する。透過型スクリーン50のベースとなる母材の材質は、透明材質であればどのようなものでもよく、例えば、熱可塑性樹脂・熱硬化性樹
脂・UV硬化性樹脂・電子線硬化性樹脂・ガラスなどを用いることできる。
透過型スクリーン50のベースとなる母材の材質として、熱可塑性樹脂を用いるのであれば、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、ポリプロピレン等を挙げることができる。
また、透過型スクリーン50は、一つのベース母材から形成する必要は必ずしも無く、マイクロレンズアレイ57などが含まれる異方性拡散部として機能する部分と、等方性光拡散部として機能する光拡散層60とを別部材で構成しておき、これらを接着材など接合するようにしてもよい。ただし、この場合、全ての部材の屈折率が等しいことが好ましい。
次に、透過型スクリーン50におけるマイクロレンズアレイ57の加工方法について説明する。
例えば、マイクロレンズアレイ57は、ナノ加工装置を使って機械切削で金型へマイクロレンズアレイの型を加工しておき、この型によって透明樹脂へ転写することにより加工することができる。また、マイクロレンズアレイ57の加工方法としては、前記の型によって、射出成形で樹脂へ転写する方法も用いることができる。また、機械切削で透明樹脂へマイクロレンズアレイ57を直接加工する方法も用いることができる。
上記のような加工によって、ヘッドアップディスプレイ装置100の視野角の光強度分布(拡散角やΔL、いずれも後述)を制御するために、上記のようなナノ単位の非球面加工が有効である。
また、マイクロレンズアレイ57の加工方法としては、レジスト・リフロー法、インクジェット法、電子ビーム露光法、レーザービーム描画法、化学エッチングやプラズマエッチングを用いる方法、ポンチを用いる方法などのいずれの方法も採用することができる。
次に、透過型スクリーン50の光拡散層60に用いる微粒子の材質について説明する。光拡散層60を形成する際には、前記したようなベース母材に対して、無機酸化物からなる粒子又は有機樹脂材料からなる粒子を添加するようにする。
例えば、無機酸化物からなる粒子としてはシリカやアルミナ等を挙げることができる。また、有機樹脂材料からなる粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン−ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。
さらに、光拡散層60を形成する際には、前記したようなベース母材に対して、気泡を含有させてもよい。
なお、透過型スクリーン50の光拡散層60する際、ベース母材に対して導入する微粒子は球形の微粒子であることが好ましい。このような球形の微粒子を用いると、等方性を向上させることができるからである。
なお、上記のような球形の微粒子は光拡散層60の表面から露出させることがないように構成することが好ましい。表面に露出している球形の微粒子は、光を過度に散乱させてしまい、輝点の原因となるためである。
また、前記したようなベース母材に対して、レーザーを照射して、損壊させた微小点を複数形成することで、光拡散層60は形成するようにしてもよい。前記の微小点は光を乱反射して、光拡散層60が、等方性の光拡散部として機能する。
次に、透過型スクリーン50の光拡散層60に用いる微粒子の屈折率について説明する。前記したようなベース母材と、光拡散層60に用いる微粒子の屈折率差は、0.01以上0.5以下であることが好ましい。これは、屈折率差が0.01より小さいと十分な拡散角が得られないことに共に、屈折率差が0.5より大きいと拡散角が大きくなりすぎてしまうからである。
次に、透過型スクリーン50の光拡散層60に用いる微粒子の大きさについて説明する。光拡散層60に用いる微粒子の直径としては、0.1μm以上30μm以下であることが好ましい。微粒子の直径が、0.1μm未満であると入射光が可視光をレイリー散乱することにより出射光が色味を帯びしまうからである。
特に、微粒子の直径は、第2方向(すなわち、透過型スクリーン50によって、ヘッドアップディスプレイ装置100を構成したとき画像の水平方向に対応する方向)におけるマイクロレンズ55の最も長い箇所の寸法の0.2倍以上1倍以下であることがよいことを実験的に確認した。このことは、後述する実施例において記載する。
透過型スクリーン50は、ベースとなる母材中に、上記のような微粒子を分散して、押し出し成型や射出成型することにより、板状の等方性拡散部とすることで製造することが可能である。なお、その厚さは、透過型スクリーン50をヘッドアップディスプレイ装置100に用いる場合には、0.5mm以上5mm以下であることが好ましい。厚さが0.5mm未満の場合、板状の等方性拡散部は薄くコシがないのでたわんでしまう。一方、厚さが5mm越えると、光の透過率が悪くなってしまう。
次に、透過型スクリーン50をヘッドアップディスプレイ装置100に用いる場合、透過型スクリーン50として好ましい光学的な特性について説明する。まず、以下、拡散角を頻用するので、これを定義する。
図6は拡散角の定義を説明する図である。本明細書においては、透過型スクリーン50から出射される光の最大散乱光強度Imaxの2分の1になる2つの角度の差である半値幅
(FWHM)を拡散角θと定義する。
上記のような定義の下、透過型スクリーン50としては、図4に示す水平方向(第2方向)の拡散角θHと、垂直方向(第1方向)の拡散角θVと、間には、θH>θVの関係があることが好ましい。これは、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報は横長であることに起因している。
さらに、水平拡散角θHが20°以上60°以下であり、垂直方向拡散角θVが5°以上35°以下であることが好ましい。より好ましくは、水平拡散角θHが20°以上50°
以下であり、垂直方向拡散角θVが10°以上30°以下であると、ヘッドアップディス
プレイ装置100に用いる透過型スクリーン50としては最適なものとなる。
次に、ヘッドアップディスプレイ装置100に用いる透過型スクリーン50を選定する
際に公的なパラメーターであるΔLとSB80-20の2つのパラメーターについて説明する
図7はΔL及びSB80-20の定義を説明する図である。ΔLは、透過型スクリーン50
から出射される光の、規格化された散乱光強度の、最大値に対する、極大値と極小値の差分の割合である。また、極小値がない場合は0とする。このようなΔLが7%以下、より好ましくは5%以下であるとき、透過型スクリーン50がヘッドアップディスプレイ装置100に用いるものとしては最適となる。
SB80-20は、透過型スクリーン50から出射される光の散乱光強度の20%から80
%の角度の差として定義する。このようなSB80-20が10%以下、より好ましくは7%
以下であるとき、透過型スクリーン50がヘッドアップディスプレイ装置100に用いるものとしては最適となる。
なお、散乱光強度は、XYZ表色系(CIE1931表色系)のY値によっている。
(実施例)
図8は本発明の実施形態に係る透過型スクリーン50の製造方法の一例を説明する図であり、本実施例における透過型スクリーン50の製造方法でもある。実施例では、図8(A)→図8(B)→図8(C)の順序で製造が行われた。
両面に透明樹脂層が積層された等方性拡散部(第1基材61/光拡散層60/第2基材62)を作製するために、表層用樹脂組成物(第1基材61及び第2基材62の前駆体)として、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製、「ユーピロンS−2000」、屈折率1.59、数平均分子量18000−20000、メルトフローレート9−12g/10分)を用いた。
また、中間層用樹脂組成物(光拡散層60の前駆体)として、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製、「ユーピロンS−2000」、屈折率1.59、数平均分子量18000−20000、メルトフローレート9−12g/10分)にガラスビーズ屈折率1.51、ビーズ径各種を混合した。
多層押出成形機で、樹脂温度250℃、ダイ開度1.3mmでダイから溶融して共押出し、油温調3本キャストロール80℃で冷却し、透明樹脂層(第1基材61、第2基材62)が両面に形成された等方性光拡散部(総厚み3.3mm、透明樹脂層の厚み150μm、等方性光拡散層(光拡散層60)の厚み3.0mm)を作製した。(図8(A)参照。)
次に、機械切削加工(FANUC社製ROBONANO)によって鋼材に非球面のマイクロレンズアレイを反転させた下記の2種類の凹形状の型65を形成した。
ピッチ30μm、高さ5μm、広さ50mm×80mm
ピッチ40μm、高さ5μm、広さ50mm×80mm
上記の反転マイクロレンズアレイが形成された鋼材(型65)に、下記組成のUV樹脂を塗布し、等方性拡散部(第1基材61/光拡散層60/第2基材62)が形成されたシート及びPC製のリファレンスシート66で挟んで、リファレンスシート66側からUV照射して後、剥離し光学素子を得た。(図8(B)、(C)参照。)
UV樹脂の組成:
ウレタンアクリレート:35%
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート35%
ペンタエリスリトールトリアクリレート10%
ビニルピロリドン15%
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2%
ベンゾフェノン2%
ポリエーテル変性シリコーンオイル1%
また、UV照射量は、170mJ/cm2 (365nm)であった。
概略、以上のような、製造工程によって、次の各試料を制作し、三次元変角分光測色システム( GCMS−13型、株式会社村上色彩技術研究所製) により、変角による散乱光強度を計測し、各パラメーターを算出した。
○マイクロレンズアレイ57のみで等方性拡散部を有さない試料2種。
サンプル名:
MLA1、MLA2
○等方性拡散部(第1基材61/光拡散層60/第2基材62)のみの試料12種。
サンプル名:
5、D8、D10、D12、D15、D18、D20、D22、D25、D30、D35、D40
○マイクロレンズアレイ57と等方性拡散部(第1基材61/光拡散層60/第2基材62)が重ね合わされた試料24種。
サンプル名:
MLA1+D5、MLA1+D8、MLA1+D10、MLA1+D12、MLA1+D15、MLA1+D18、MLA1+D20、MLA1+D22、MLA1+D25、MLA1+D30、MLA1+D35、MLA1+D40
MLA2+D5、MLA2+D8、MLA2+D10、MLA2+D12、MLA2+D15、MLA2+D18、MLA2+D20、MLA2+D22、MLA2+D25、MLA2+D30、MLA2+D35、MLA2+D40
表1乃至表4に結果を示す。特に、表3及び表4の最右欄には、DXの拡散角/MLAYの拡散角の算出値が記されている。表3及び表4において、ΔL及びSB80-20が共に7
%以下であるものを、ヘッドアップディスプレイ装置100に用いる透過型スクリーン50として好適なものであるとした。このときの、粒子径の値、DXの拡散角/MLAYの拡散角の値には網掛けを施してある。
Figure 2016071300
Figure 2016071300
Figure 2016071300
Figure 2016071300
表3においては、粒子径が12μm以上30μm以下であるサンプルが、透過型スクリーン50として好適であることがわかる。すなわち、第2方向におけるマイクロレンズ55の最も長い箇所の寸法30μm(ピッチに同じ)に対して、0.4倍以上1倍以下の粒子径のものがよいことがわかる。
また、表4においては、粒子径が12μm以上30μm以下であるサンプルが、透過型スクリーン50として好適であることがわかる。すなわち、第2方向におけるマイクロレンズ55の最も長い箇所の寸法30μm(ピッチに同じ)に対して、0.2倍以上0.5倍以下の粒子径のものがよいことがわかる。
以上から、本発明に係る透過型スクリーン50においては、光拡散層60に用いる微粒子の直径は、第2方向におけるマイクロレンズ55の最も長い箇所の寸法の0.2倍以上0.5倍以下であることが好適であるものとしている。
また、表3においては、DXの拡散角/MLAYの拡散角の値(拡散角の割合)が、0.2以上0.4以下であるサンプルが、透過型スクリーン50として好適であることがわかる。
同じく、表4においても、DXの拡散角/MLAYの拡散角の値(拡散角の割合)が、0.2以上0.4以下であるサンプルが、透過型スクリーン50として好適であることがわかる。
以上から、本発明に係る透過型スクリーン50においては、光拡散層60の拡散角が、
マイクロレンズアレイ57の拡散角の0.2以上0.4以下であることが好適であるものとしている。
図9は本発明の実施形態に係る透過型スクリーン50の効果を説明する図である。図9において、(A)は等方性拡散部のみの散乱光強度の散乱角依存性の特性図を示しており、(B)はマイクロレンズアレイ57ののみの散乱光強度の散乱角依存性の特性図を示しており、(C)は等方性拡散部とマイクロレンズアレイ57とを組み合わせた本発明に係る透過型スクリーン50の散乱光強度の散乱角依存性の特性図を示している。
(A)に示す等方性拡散部のみを、透過型スクリーンとして用いると、光の強度がガウシアン分布となり、中心(0°)の輝度が強くなる。そのため、視野角内での光の強度変化が大きい。
一方、(B)に示すマイクロレンズアレイ57ののみの場合、散乱光強度にP1とP2の2つのピークが発生してしまうことについては、[発明が解決しようとする課題]の欄において、記載したとおりである。
そこで、本発明に係る透過型スクリーン50においては、(A)と(B)を組み合わせた構成、すなわち、等方性拡散部とマイクロレンズアレイ57とを組み合わせた構成とし、(A)と(B)の特性を組み合わせることとした。さらに、そのときにおいて、等方性拡散部である光拡散層60の拡散角が、マイクロレンズアレイ57の拡散角の0.2以上0.4以下であれば好適であることを実験的に見いだした。
以上のように、本発明に係る透過型スクリーン50は、前記第1主面51と前記第2主面52との間には、多数の微粒子を含む光拡散層60が設けられ、前記光拡散層60の拡散角は、前記マイクロレンズアレイ57の拡散角の0.2以上0.4以下であり、これにより、本発明に係る透過型スクリーン50によれば、所定の散乱角内で、散乱光強度がフラットとなる。
また、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置100は、上記のような透過型スクリーン50を用いているので、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置100によれば、視野角内での光強度が均一となる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。第2実施形態が、先の第1実施形態と異なる点は、透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57の構成のみであるので、以下、この点について説明する。
図10は本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。
第1実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、正方形であったが、第2実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、長方形として構成している。
ここで、マイクロレンズ55の、第1方向の長さd1と、第2方向の長さd2とを比較すると、d1<d2であることが好ましい。これは、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報が、一般的には横長であるからである。
また、本実施形態においても、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情
報が横長であることを考慮に入れると、各マイクロレンズ55の第1主面51側の頂点における第1方向の曲率半径R1が、第2方向の曲率半径R2より大きいことが好ましい。
以上のような実施形態によっても、先の第1実施形態と同様の効果を享受することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。第3実施形態が、先の第1実施形態と異なる点は、透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57の構成のみであるので、以下、この点について説明する。
図11は本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。
第1実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、正方形であったが、第3実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、正六角形として構成している。
本実施形態においても、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報が横長であることを考慮に入れると、各マイクロレンズ55の第1主面51側の頂点における第1方向の曲率半径R1が、第2方向の曲率半径R2より大きいことが好ましい。
以上のような実施形態によっても、先の第1実施形態と同様の効果を享受することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。第4実施形態が、先の第1実施形態と異なる点は、透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57の構成のみであるので、以下、この点について説明する。
図12は本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。
第1実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、正方形であったが、第4実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、正六角形でない六角形として構成している。
ここで、マイクロレンズ55を構成する六角形としては、第2方向に平行な辺ののみが、他の辺の長さより長い、横長の六角形であることが好ましい。これは、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報が、一般的には横長であるからである。
また、本実施形態においても、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報が横長であることを考慮に入れると、各マイクロレンズ55の第1主面51側の頂点における第1方向の曲率半径R1が、第2方向の曲率半径R2より大きいことが好ましい。
以上のような実施形態によっても、先の第1実施形態と同様の効果を享受することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。第5実施形態が、先の第1実施形態と
異なる点は、透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57の構成のみであるので、以下、この点について説明する。
図13は本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。
第1実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、正方形であったが、第5実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、楕円形として構成している。
ここで、マイクロレンズ55を構成する楕円形としては、長軸φ1が第2方向と平行で
あり、短軸φ2が第1方向と平行である楕円形である、横長の楕円形であることが好まし
い。これは、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報が、一般的には横長であるからである。
また、本実施形態においても、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報が横長であることを考慮に入れると、各マイクロレンズ55の第1主面51側の頂点における第1方向の曲率半径R1が、第2方向の曲率半径R2より大きいことが好ましい。
以上のような実施形態によっても、先の第1実施形態と同様の効果を享受することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。第6実施形態が、先の第1実施形態と異なる点は、透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57の構成のみであるので、以下、この点について説明する。
図14は本発明の他の実施形態に係る透過型スクリーン50の、第1方向と第2方向に広がるマイクロレンズアレイ57をz軸方向から見た図である。
第1実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、正方形であったが、第6実施形態に係る透過型スクリーン50の第1主面51に設けられるマイクロレンズアレイ57のマイクロレンズ55は、z軸方向から見たとき、小判形として構成している。
ここで、マイクロレンズ55を構成する小判形としては、小判型の直線部が第2方向と平行である横長の小判形であることが好ましい。これは、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報が、一般的には横長であるからである。
また、本実施形態においても、ヘッドアップディスプレイ装置100で表示する画像情報が横長であることを考慮に入れると、各マイクロレンズ55の第1主面51側の頂点における第1方向の曲率半径R1が、第2方向の曲率半径R2より大きいことが好ましい。
以上のような実施形態によっても、先の第1実施形態と同様の効果を享受することができる。
なお、本発明は第1乃至第6の実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
5・・・車両
6・・・ウインドシールド
10・・・投影部
11・・・第1光源
12・・・第2光源
13・・・第3光源
21・・・第1ダイクロイックプリズム
22・・・第2ダイクロイックプリズム
26・・・コリメータレンズ
30・・・投影ミラー(走査部)
50・・・透過型スクリーン
51・・・第1主面
52・・・第2主面
55・・・マイクロレンズ
57・・・マイクロレンズアレイ
60・・・光拡散層
61・・・第1基材
62・・・第2基材
63・・・マイクロレンズ基材
65・・・型
66・・・リファレンスシート
80・・・凹面ミラー
85・・・投影ユニット
100・・・ヘッドアップディスプレイ装置

Claims (8)

  1. 第1方向と、前記第1方向と直交する第2方向に広がる第1主面と、
    前記第1主面と対向すると共に、前記第1方向と、前記第2方向に広がる第2主面と、を有し、
    前記第1主面には、複数のマイクロレンズからなるマイクロレンズアレイが設けられ、
    前記第1主面と前記第2主面との間には、複数の微粒子を含む光拡散層が設けられ、
    前記光拡散層の拡散角は、前記マイクロレンズアレイの拡散角の0.2以上0.4以下であることを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 前記微粒子と、前記光拡散層以外の透明部分との屈折率差は、0.01以上0.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
  3. 前記微粒子の直径が、0.1μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の透過型スクリーン。
  4. 前記微粒子の直径は、前記第2方向における前記マイクロレンズの最も長い箇所の寸法の0.2倍以上0.5倍以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の透過型スクリーン。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の透過型スクリーンが用いられることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  6. レーザー光を発生するレーザー光源と、
    前記レーザー光を前記透過型スクリーンに走査する走査部と、を有することを特徴とする請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 光を発生するLEDと、
    前記光を前記透過型スクリーンに反射するLCOS素子と、を有することを特徴とする請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 光を発生するLEDと、
    前記光を前記透過型スクリーンに反射するDMD素子と、を有することを特徴とする請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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