JP2008026632A - 透過型スクリーンおよび投影装置 - Google Patents

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正浩 江橋
Susumu Takahashi
進 高橋
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隆之 藤原
Kiyoko Matsuno
聖子 松野
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Abstract

【課題】プロジェクタによって生成された、光源からの光が変調された映像光を拡大投射するための透過型スクリーンにおいて、シンチレーションもしくはスペックルが低減されるとともに、解像力およびコントラストの低下、垂直視野角の不足の問題点を解決する透過型スクリーンおよび投影装置を提供すること。
【解決手段】プロジェクタによって生成された、光源からの光が変調された映像光を拡大投射するための透過型スクリーンにおいて、透過型スクリーンが、粒子の添加による光拡散層を有しないことを特徴とする透過型スクリーンおよびこれを用いた投影装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、観察者の反対面側からプロジェクタを用いて投射して映像を表示する際に使用する、透過型スクリーンおよびそれを使用した投影装置に関するものである。
透過型スクリーンは、観察者と反対側に設置されたプロジェクタから投影される映像光を投影する際に使用されている。そこで使用されるプロジェクタには、従来、光源としてのメタルハライドランプ等のランプ、映像を形成するための液晶等の透過型の素子、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)、LCOS等の反射型の素子が用いられていた。
近年になり、色再現性の向上を目的とし、光源としてレーザー光源やLEDなど新しい光源を用いたプロジェクタが開発されてきている。
しかしながら、特にレーザー光源を用いた場合は顕著であるが、どの方式を用いた場合でもシンチレーションもしくはスペックルと呼ばれる投影画像内に視認される輝度や色が微小な領域で差を持つことによるちらつきの現象が問題となっていた。
スクリーン側でのシンチレーションもしくはスペックル対策として、従来、様々な光拡散性を有する粒子を大量にスクリーン中に混入させることや、光拡散性の微粒子の混入している層を2層以上に分割、局在化させることにより、擬似的に瞳径を大きくするなどの手法が採用されていた。
その様な対策を行った場合、余りに大きな拡散性を付与すると解像力劣化、遮光層によって遮られる光が増えることによる効率低下、外光の散乱増加によるコントラスト低下などの弊害を生じてしまうという問題点があった。
しかしながら、こういったことを背景に、プロジェクタ側においても、投射される映像光の位相を変動させる等、シンチレーションもしくはスペックルの改善策が提案されている。
特許文献1(特開平11−64789号公報)には、光学レンズ系の光軸を回転軸として回転する光インテグレータを具備させる手段が、特許文献2(特開2005−10772号公報)には光源や導光部材の一部を振動させる手段が、特許文献3(特開2003−21806号公報)には投影画像の光軸を微小角度範囲で振動させる手段等が提案されている。これらの手段は、光源からの光を変調させて、シンチレーションもしくはスペックルを低減させようとするものである。
特許文献1〜3に係る提案では、シンチレーションによる映像のギラツキを防止するために、プロジェクタ本体の変更や付加装置が必要となる。
他方、プロジェクタ本体に改良は加えず、スクリーンの改良により上記ギラツキの解消を図る各種提案も見られている。
透過型スクリーンでは、シンチレーションを低減させるため、フレネルレンズシートと光拡散シートの両方の部材に光拡散層が付加されているのが一般的である。
特許文献4(特許第3606862号公報)は、「非拡散部を介して互いに離間された複数の拡散部を有し、光源側に位置するレンズシートまたは光学シートの拡散部は、観察側に位置するレンズシートまたは光学シートの拡散部に比べて光の拡散の度合いが小さいことを特徴とする透過型スクリーン。」を開示している。
特許文献5(特開平8−313865号公報)は、「投写レンズの出射瞳の直径dと投写距離aとの比d/aが0.06以下であり、映像が表示されるスクリ−ンが、光源に近い側にある第1の拡散要素と観察者に近い側にある第2の拡散要素とを含み、該第2の拡散要素中に光拡散性微粒子が含まれている背面投写型映像表示装置。」を開示している。
前記特許文献1〜3に開示されたような、光源からの光を変調して映像光を生成し、シンチレーション欠陥を低減しようとするプロジェクタに、特許文献4,5を含む従来の透過型スクリーンを組み合わせて背面投射型表示装置を作製した場合、シンチレーションもしくはスペックルの問題は解消され、対策は不要である。
特開平11−64789号公報 特開2005−10772号公報 特開2003−21806号公報 特許第3606862号公報 特開平8−313865号公報
しかしながら、上記のような特許文献1〜3に開示されたような光源からの光を変調させるプロジェクタと、従来の透過型スクリーンとを組み合わせて使用すると、シンチレーションもしくはスペックル対策は不要となるが、逆に解像力およびコントラストが低下し、また垂直視野角が不足し、スクリーンとしての性能が不足するという問題点がある。
従来の透過型スクリーンでスクリーン内に拡散剤を多量に添加する場合には、シンチレーションやスペックルには改善が見られるが、シンチレーションとトレードオフの関係にある解像度が低下することが確認されている。
また、スクリーン内に拡散剤を分散混合する際、拡散剤の材質や粒径,バインダー樹脂との屈折率差,分散濃度など、種々の設計を行った上、拡散度合いが所望となる様に制御する必要があると共に、拡散剤の過剰な使用はスクリーンコストの上昇を招くことになる。
一方で大型テレビのような背面投射型表示装置の市場が拡大している中、更なる製造コストの削減が求められている。
したがって本発明の目的は、プロジェクタによって生成された、光源からの光が変調された映像光を拡大投射するための透過型スクリーンにおいて、シンチレーションもしくはスペックルが低減されるとともに、解像力およびコントラストの低下、垂直視野角の不足の問題点を解決する透過型スクリーンおよび投影装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、プロジェクタによって生成された、光源からの光が変調された映像光を拡大投射するための透過型スクリーンにおいて、
透過型スクリーンが、表面に形成された微細凹凸のみにより光拡散を生じる光拡散基板を支持基材として具備するレンズシートからなることを特徴とする透過型スクリーンである。
請求項2に記載の発明は、光源からの光を変調して映像光を投射する際、複数の光学要素を経由して投射される映像光の位相を変動させる手段を備えているプロジェクタによって生成された映像光を拡大投射するための透過型スクリーンにおいて、
透過型スクリーンが、粒子の添加による光拡散層を有しないことを特徴とする透過型スクリーンである。
請求項3に記載の発明は、前記略平行光を拡大投射する要素の少なくとも一つの面に、複数のレンズが並んだレンズアレイを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の透過型スクリーンである。
請求項4に記載の発明は、前記略平行光を拡大投射する要素の少なくとも二つの面に、複数の直線状のレンズが並んだレンズアレイを、それぞれのレンズの長手方向が直交するように前記二つの面に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の透過型スクリーンである。
請求項5に記載の発明は、前記略平行光を拡大投射する要素の少なくとも一つの面に、水平方向に伸びる複数の直線状のレンズと、鉛直方向に伸びる複数の直線状のレンズを交差させた形状のクロス状レンズアレイを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の透過型スクリーンである。
請求項6に記載の発明は、前記レンズアレイの光の入射面の反対側の面において、非集光部が遮光層となっていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の透過型スクリーンである。
請求項7に記載の発明は、前記プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素が、フレネルレンズであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の透過型スクリーンである。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の透過型スクリーンを用いることを特徴とする投影装置である。
本発明によれば、光拡散性微粒子のような粒子の添加による光拡散層を有しないため、解像力およびコントラストの低下がなく、垂直視野角の不足および製造コスト上昇の問題点を解決する透過型スクリーンおよび投影装置を提供することができる。
従来用いられていた光拡散性粒子は、視野角の拡大を補助する役割を有していたが、好適な形態において本発明では、複数のレンズが並んだクロス状レンズアレイのようなレンズアレイを用いることにより、視野角の拡大を図ることができる。とくにレンズアレイと遮光層とを組み合わせた場合には、効率低下のない、コントンラストの高い透過型スクリーンおよび投影装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、表面に形成された微細凹凸のみにより光拡散を生じる光拡散基板を支持基材として具備するレンズシートからなる透過型スクリーン、具体的には、プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素と、その略平行光を拡大投射する要素とを備えた透過型スクリーンを説明するための斜視図である。図1の透過型スクリーンは、プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素Bと、その略平行光を拡大投射する要素Aとを備えてなる。この形態では、略平行光を拡大投射する要素Aの少なくとも一つの面に、複数のレンズが並んだレンズアレイ1が設けられている。また、レンズアレイ1の光の入射側の反対側の面において、非集光部が遮光層2となっている。また、プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素Bは、とくに制限されないが、フレネルレンズであることが好ましい。なお、レンズアレイ1の形状については図示したものに制限されるものではなく、屈折だけでなく反射を用いて略平行光を拡大投射する要素であってもよい。
図2は、本発明の透過型スクリーンの別の実施形態を説明するための斜視図である。以下の図面において、プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素Bとしてフレネルレンズを、その略平行光を拡大投射する要素Aとしてレンチキュラーシートを例にして説明する。また、フレネルレンズのレンズ部と、レンチキュラーシートのレンズ部は、それぞれが向かい合うように配置している。
映像光の入射側から、フレネルレンズB、凸シリンドリカルレンズが第1の方向(水平方向)に並設されてなる第1レンチキュラーシート11、凸シリンドリカルレンズが前記第1の方向と直交する第2の方向(鉛直方向)に並設されてなる第2レンチキュラーシート12が、この順に配置された構成である。
第1レンチキュラーシート11、第2レンチキュラーシート12それぞれに、凸シリンドリカルレンズの非集光部に相当する位置にストライプ状の遮光性パターンの遮光層21,22が形成されており、それぞれが遮光層21,22の形成された側を観察者側に面して配置される。
上記の第1,第2の方向は、左右(水平),上下(鉛直)の組み合わせであれば、順序に制約を受けるものではない。
第1レンチキュラーシート11、第2レンチキュラーシート12は、紫外線(電子線)硬化性樹脂の硬化物からなるファインピッチな凸シリンドリカルレンズ群として、公知の方法にて形成することができる。また、遮光層21,22は、特開昭59−121033号公報などに例示される手法により、凸シリンドリカルレンズ群の非集光部に相当する位置に、正確に形成することが可能である。なお、レンチキュラーシートの開口率を左右する遮光層の線幅については、遮光層の形成箇所/非形成箇所を規定することになる感光材料の露光方法(露光時間や、光線の照射角度などにより)の調節により、制御が可能である。
図3は、本発明の透過型スクリーンの別の実施形態を説明するための図であり、(a)は斜視図、(b)は、(a)のX−Y面で見た断面図である。
図3(a)および(b)において、透過型スクリーンは、映像光の入射側から、フレネルレンズB、レンチキュラーシートA、最外面(観察者側)にハードコート処理などの表面処理層が形成され、レンチキュラーシートAの観察者側を保護する前面板6を順に配置した構成である。図3の透過型スクリーンは、レンチキュラーシートAの入射側と観察者側の少なくとも二つの面に、複数の直線状のレンズが並んだレンズアレイを、それぞれのレンズの長手方向が直交するように二つの面に設けた構成である。
すなわち、レンチキュラーシートAは、凸シリンドリカルレンズ5が第2の方向(鉛直方向)に並設されてなる面と、その裏面の、凸シリンドリカルレンズ4が前記第2の方向と直交する第1の方向(水平方向)に並設されてなる面とを同時に有する。
また、凸シリンドリカルレンズ5と凸シリンドリカルレンズ4との間には、凸シリンドリカルレンズ5の非集光部に相当する位置に遮光層23がストライプ状に配置されている。
前面板6は、前面板用基材6a上にハードコート層6bを設けた公知の構成である。
図4は、本発明の透過型スクリーンの別の実施形態を説明するための図である。
図4の透過型スクリーンは、レンチキュラーシートAの少なくとも一つの面に、水平方向に伸びる複数の直線状のレンズと、鉛直方向に伸びる複数の直線状のレンズを交差させた形状のクロス状レンズアレイを設けている。
すなわち、図4に示す形態では、凸シリンドリカルレンズが第1の方向(水平方向)に複数平行に配列されてなる第1のレンズアレイと、前記第1の方向に対して直交する方向(鉛直方向)に複数平行に配置されてなる第2のレンズアレイとが、同一平面上に配置されたクロス状レンズアレイ7となっている。また、凸シリンドリカルレンズの非集光部に相当する位置に遮光層24がストライプ状に配置されている。これにより、1枚のレンズアレイにより、水平および垂直方向の視野角が共に拡大する。
クロス状レンズアレイでは、水平視野角と垂直視野角を独立して、光学特性を任意に変えることができ、配光特性は、単位レンズの断面形状の円弧状が有する曲率や単位レンズの切り込み深さなどによって制御される。
図5は、クロス状レンズアレイの一例を説明するための平面図である。
水平方向の視野角を拡大する第1のレンズアレイを構成する単位レンズ(水平視野角拡大レンズ)9は、シリンドリカルレンズ形状をしており、単位レンズの頂部が縦方向に連続している。垂直方向の視野角を拡大する第2のレンズアレイを構成する単位レンズ(垂直視野角拡大レンズ)10は、水平視野角拡大レンズ9の頂点と頂点の間に、単位レンズの頂部が長さ方向(水平方向)に渡って連続せずに単位レンズが形成されてなる。
図6は、クロス状レンズアレイの遮光層を示す平面図である。
上記の各実施形態において、フレネルレンズおよびレンチキュラーレンズを作製する方法は、公知の手段を採用すればよく、とくに制限されないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、メタクリルスチレン共重合樹脂等の透光性基材上に紫外線または電子線硬化型樹脂硬化物によって成形を行う場合や、ポリメチルメタクリレート等の熱可塑性樹脂を用い、溶融押し出し時に成形する方法、型を作製しておきその上で重合させることにより形状の形成された板を作製する方法等が知られている。
上記工程で作製される要素において、自立しない場合、他の板に貼合する場合があるが、ここではその板も含め、各構成材料に、光拡散性の粒子を含有したものは使用しないことが望ましい。
また、各構成部材の形状を形成するための型は、各種旋盤による金属板や金属筒の切削、レーザーによるアブレーション、化学や物理的な方法によるエッチング、形状保護のためのめっき等表面処理等の公知の技術をもって作製される。
遮光層を形成するためには、各要素の集光作用により集光部に相当する樹脂層を硬化させる工程と、前記樹脂層の全面に黒色インキ層を有する転写フィルムの該インキ層を重ね合わせてニップする工程と、前記樹脂層から転写フィルムを剥離し、前記樹脂層の未硬化部分の非集光部に相当する部分にのみに黒色インキ層を転写する工程とからなる製造方法や、直接必要とされる形状、部位に黒色インキを印刷する方法が用いられる。
図7は、本発明の投影装置の一形態を説明するための図である。
図7に示す投影装置は、箱状のキャビネット13内に、光源からの光を変調する手段、例えば光源からの光の位相を変動させる手段を備えた映像投射装置14が収納されている。キャビネットの後方開口部はミラーカバー16で覆われ、このミラーカバー16内に反射ミラー15が配置されている。また、キャビネットの前面側には長方形状の開口部が形成され、この開口部の全周囲にフラットな取り付け部(図示せず)が設けられており、その取り付け部にフレネルレンズBと、レンチキュラーレンズAとからなる透過型スクリーン20が装着、固定されている。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に限定されるものではない。
実施例1
銅めっきを施したシリンダーを旋盤にて先端が放物線状のレンズ形状を有するバイトを用いて切削し、155μmのピッチでレンズの逆形状を複数直線状に有するシリンダーを作製し、ニッケルめっきを施して金型1とした。
上記金型1を用いて直線状のレンズ形状を紫外線硬化性樹脂によって光拡散性微粒子を含まないPETフィルム上に成形し、そのまま成形されたレンズ面の反対側の面の非集光部に遮光層を形成した。
そのレンズと遮光層が形成されたPETフィルムを2mmの同様に光拡散性微粒子を含まないアクリル板に透明な両面粘着材を用いて貼合し、略平行光を拡大投射する要素とした。
また、回転するテーブルを有するタイプの旋盤で真鍮板に対し、同心円状ののこぎり歯状形状を98μmピッチで切削し、それにニッケルめっきを施すことにより、金型2とした。
上記金型2にて、紫外線硬化性樹脂を用いることによって、プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素を得た。この際、基材として厚み2mmの光拡散性微粒子を含まないアクリル板を使用した。
上記の略平行光を拡大投射する要素を2枚、プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素を1枚用いて透過型スクリーンとした。プロジェクタ側から順に映像光を略平行光にする要素の平滑面をプロジェクタ側、次に略平行光を拡大投射する要素の1枚目を、レンズがプロジェクタ側となるように、かつレンズの長手方向が水平方向となるように配置し、また、略平行光を拡大投射する要素の2枚目を、前記1枚目の要素のレンズ長手方向に対して向きが垂直方向となるように配置した。なお、2枚の要素はいずれも、レンズがプロジェクタ側になるように配置した。
上記の様に構成されたスクリーンを、光源からの光の位相を変動させる手段を備えたプロジェクタ用のスクリーンとして使用することにより、シンチレーションもしくはスペックルが低減されるとともに、解像力およびコントラストの低下、垂直視野角の不足の問題点の解決された透過型スクリーンおよび投影装置を実現した。
実施例2
銅めっきを施したシリンダーを旋盤にて先端が放物線状のレンズ形状を有するバイトを用いて切削し、155μmのピッチでシリンダーの回転方向と平行にレンズの逆形状を複数直線状切削後に有するシリンダーを作製した後、バイトの向きを変更し、回転方向に対し垂直方向レンズの逆形状を切削した後、ニッケルめっきを施してクロス状レンズの逆形状を有する金型3とした。
上記金型3を用いてクロス状のレンズ形状を紫外線硬化性樹脂によって光拡散性微粒子を含まないPETフィルム上に成形し、そのまま成形されたレンズ面の反対側の面の非集光部に遮光層を形成した。
そのレンズと遮光層を形成されたPETフィルムを2mmの光拡散性微粒子を含まないアクリル板に透明な両面粘着材を用いて貼合し、略平行光を拡大投射する要素とした。
また、実施例1と同様の方法で金型4を作製し、熱と圧力によってプレス成形を行うことによってプロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素を得た。この際、成形用板として厚み2mmの光拡散性微粒子を含まないアクリル板を使用した。
上記の略平行光を拡大投射する要素を1枚、映像光を略平行光にする要素を1枚用いて透過型スクリーンとした。プロジェクタ側から順に映像光を略平行光にする要素の平滑面をプロジェクタ側、次に略平行光を拡大投射する要素のレンズをプロジェクタ側、金型作製時の回転方向に平行な成分が水平に対して垂直になるように、かつレンズがプロジェクタ側になるように配置した。
上記の様に構成されたスクリーンを、光源からの光の位相を変動させる手段を備えたプロジェクタ用のスクリーンとして使用することにより、実施例1と同様に、シンチレーションもしくはスペックルが低減されるとともに、解像力およびコントラストの低下、垂直視野角の不足の問題点の解決された透過型スクリーンおよび投影装置を実現した。
比較例1
前述の金型1を用い、同様に直線状のレンズ形状を紫外線硬化性樹脂によって光拡散性微粒子を含まないPETフィルム上に成形し、そのまま成形されたレンズ面の反対側の面の非集光部に遮光層を形成後、厚さ2mmの光拡散性微粒子を含む、ヘイズ約80%のアクリル板に透明な両面粘着材を用いて貼合し、略平行光を拡大投射する要素とした。
また、同様に前述の金型2にて、紫外線硬化性樹脂を用いることによって、映像光を略平行光にする要素を得る際、基材として厚み2mmのヘイズ70%の光拡散性微粒子を含むアクリル板を使用した。
比較例1においては、光拡散性微粒子の添加による視野角拡大効果があるため、略平行光を拡大投射する要素を1枚、映像光を略平行光にする要素1枚を組み合わせて透過型スクリーンとした。プロジェクタ側から順に映像光を略平行光にする要素の平滑面をプロジェクタ側、次に略平行光を拡大投射する要素のレンズがプロジェクタ側に、かつレンズ向きが水平に対して垂直になるようになるように配置した。
実施例1,2と比較例1を比較すると、コントラスト、解像度の点で実施例の方が上回った。また、垂直視野角についても比較例を上回ることが出来る事を確認した。
本発明によれば、光拡散性微粒子のような粒子の添加による光拡散層を有しないため、シンチレーションもしくはスペックルが低減されたプロジェクタを使用した場合、解像力およびコントラストが低下せず、垂直視野角の不足の問題点がない透過型スクリーンおよび投影装置を提供することができ、大型テレビへの応用が期待される。
プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素と、その略平行光を拡大投射する要素とを備えた透過型スクリーンを説明するための斜視図である。 本発明の透過型スクリーンの別の実施形態を説明するための斜視図である。 本発明の透過型スクリーンの別の実施形態を説明するための図であり、(a)は斜視図、(b)は、(a)のX−Y面で見た断面図である。 本発明の透過型スクリーンの別の実施形態を説明するための図である。 クロス状レンズアレイの一例を説明するための平面図である。 クロス状レンズアレイの遮光層を示す平面図である。 本発明の投影装置の一形態を説明するための図である。
符号の説明
A……略平行光を拡大投射する要素、B……プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素、1……レンズアレイ、2,21,22,23,24……遮光層、4,5……凸シリンドリカルレンズ、6……前面板、6a……前面板用基材、6b……ハードコート層、7……クロス状レンズアレイ、9,10……単位レンズ、11……第1レンチキュラーシート、12……第2レンチキュラーシート、13……キャビネット、14……映像投射装置、15……反射ミラー、16……ミラーカバー、20……透過型スクリーン。

Claims (8)

  1. プロジェクタによって生成された、光源からの光が変調された映像光を拡大投射するための透過型スクリーンにおいて、
    透過型スクリーンが、表面に形成された微細凹凸のみにより光拡散を生じる光拡散基板を支持基材として具備するレンズシートからなることを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 光源からの光を変調して映像光を投射する際、複数の光学要素を経由して投射される映像光の位相を変動させる手段を備えているプロジェクタによって生成された映像光を拡大投射するための透過型スクリーンにおいて、
    透過型スクリーンが、粒子の添加による光拡散層を有しないことを特徴とする透過型スクリーン。
  3. 前記略平行光を拡大投射する要素の少なくとも一つの面に、複数のレンズが並んだレンズアレイを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の透過型スクリーン。
  4. 前記略平行光を拡大投射する要素の少なくとも二つの面に、複数の直線状のレンズが並んだレンズアレイを、それぞれのレンズの長手方向が直交するように前記二つの面に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の透過型スクリーン。
  5. 前記略平行光を拡大投射する要素の少なくとも一つの面に、水平方向に伸びる複数の直線状のレンズと、鉛直方向に伸びる複数の直線状のレンズを交差させた形状のクロス状レンズアレイを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の透過型スクリーン。
  6. 前記レンズアレイの光の入射面の反対側の面において、非集光部が遮光層となっていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の透過型スクリーン。
  7. 前記プロジェクタから生成された映像光を略平行光にする要素が、フレネルレンズであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の透過型スクリーン。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の透過型スクリーンを用いることを特徴とする投影装置。
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