JP2016071076A - 光拡散シート、光学シート、面光源装置及び表示装置 - Google Patents

光拡散シート、光学シート、面光源装置及び表示装置 Download PDF

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Isao Inoue
上 功 井
田 恵 範 林
Yasunori Hayashida
田 恵 範 林
野 恵 子 北
Keiko Kitano
野 恵 子 北
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【課題】輝点の発生を抑制できる光拡散シート、ならびに、この光拡散シートを備えた光学シート、面光源装置及び表示装置を提供する。【解決手段】光拡散シート90は、シート状の本体部65と、本体部65の一主面に形成された光拡散層80と、を備える。光拡散層80は、複数の凸部81を有し、各凸部81の基端部には、周状に段部82が形成されている。段部82の前記一主面に沿った幅W2は、200nm以下である。【選択図】図9

Description

本発明は、光拡散シート、光学シート、面光源装置及び表示装置に関する。
面状に発光する発光面を有した面光源装置が、例えば液晶表示装置に組み込まれ液晶表示パネルを背面側から照明するバックライトとして、広く普及している(例えば、特許文献1参照)。液晶表示装置用の面光源装置は、大別すると、光学部材の直下に光源を配置する直下型と、光学部材の側方に光源を配置するエッジライト型(サイドライト型とも呼ぶ)と、に分類される。エッジライト型の面光源装置は、直下型の面光源装置と比較して、薄型化が可能となる点において優れている。
エッジライト型の面光源装置は、導光体と、導光体の出光面に対面して配置された光偏向素子と、導光体の一つの側面に対面して配置された光源と、を有している。この面光源装置において、導光体の出光面から出射する光の多くは、出光面の法線方向に対して導光体内での導光方向に大きく傾斜した方向、例えば出光面の法線方向に対して導光体内での導光方向に60°〜80°傾斜した方向に進む。光偏向素子は、導光体での導光方向と平行な方向に配列され且つ導光体に向けて突出した複数の線状プリズムを有している。この線状プリズムは、導光体からの大きく傾斜した光の入射面となる第1プリズム面と、当該大きく傾斜した光を反射して正面方向に向ける第2プリズム面と、を有している。
ところで、近年、携帯電話やタブレットとも呼ばれる小型携帯端末が急速に普及しつつある。多くの携帯電話や小型携帯端末に、薄型化を実現可能なエッジライト型の面光源装置を含んだ液晶表示装置が適用されている。携帯電話や小型携帯端末の表示装置では、屋外などの明るい場所でも容易に視認できるために、高輝度であることが要求されている。また、特にタブレットとも呼ばれる小型携帯端末では、1つの画像を複数の人が同時に見ることも想定されるため、輝度向上を図りながら、広い視野角を確保することも要求されている。
液晶表示装置において輝度向上及び視野角拡大を図るために、光偏光素子の導光体側とは反対側となる面に光拡散層を形成することが提案されている。例えば、特許文献1では、ガラスビーズでブラストしたシリンダ版とゴムロールとの間にPETシートを挟み、シリンダ版側にUV硬化樹脂を供給して賦形された光拡散層を設けた積層体の製造方法が開示されている。特許文献2には、粒子が分散されたバインダ樹脂を基材に塗布して第1モールドを作製し、この第1モールドを用いて成型用の第2モールドを作製し、この第2モールドを用いて光拡散層の表面形状を形成する方法が開示されている。
特開2009−265640号公報 特開2009−083469号公報
一般に、プリズムシートの出光面は平滑面であることが好ましい。凹凸があると、その部分で光の軌道が影響を受け、輝点が発生することがあるからである。一方、出光面が平滑面であると、他の部材(例えば、液晶表示装置や偏光分離膜のガラス面)と積層したり、プリズムシート同士を積層して保存した場合に、他の部材や他のプリズムシートに貼り付き易くなる。そのため、光の軌道の影響をなるべく抑えるようにしながら貼り付き防止のための凸部を出光面に設けることが行われる。
特許文献1では、ブラストにより版を作製するため、出光面上の凸部の数や高さを制御しにくいという問題があった。
一方、特許文献2では、バインダ樹脂に分散された粒子によりモールドの表面形状が形成されるため、ブラストにより版を作製する場合に比べて、出向面上の凸部の数や高さを容易に制御できる。しかしながら、特許文献2では、第1モールドから第2モールドを分離する際に、第2モールドの凹部内に粒子の表面を覆う樹脂材料の層が残留することで分離面が生じるが、出光面に作製した凸部の周囲に分離面の形状が転写されるため、この部分が大きいと輝点になるという問題があった。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、その目的は、輝点の発生を抑制できる光拡散シート、ならびに、この光拡散シートを備えた光学シート、面光源装置及び表示装置を提供することにある。
本発明による光拡散シートは、
シート状の本体部と、
前記本体部の一主面に形成された光拡散層と、
を備え、
前記光拡散層は、複数の凸部を有し、
各凸部の基端部には、周状に段部が形成されており、
前記段部の前記一主面に沿った幅は、200nm以下である。
本発明による光学シートは、
上述した本発明による光拡散シートと、
前記光拡散シートの前記光拡散層とは反対側となる面に第1方向に配列され且つ各々が前記第1方向と交差する方向に線状に延びている複数の単位プリズムと、
を備える。
本発明による面光源装置は、
上述した本発明による光学シートと、
前記光学シートの前記単位プリズム側となる面に対面する出光面と、前記第1方向に対向する一対の側面と、を有する導光板と、
前記第1方向における一側に位置する導光板の側面に対面して配置された光源と、
を備える。
本発明による表示装置は、
上述した本発明による面光源装置と、
前記面光源装置に対面して配置された表示パネルと、
を備える。
本発明によれば、光拡散シートにおいて輝点の発生を抑制できる。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、表示装置および面光源装置の概略構成を示す断面図である。 図2は、図1の面光源装置の作用を説明するための図である。 図3は、図1の面光源装置に組み込まれた導光板を出光面の側から示す斜視図である。 図4は、図1の面光源装置に組み込まれた導光板を裏面の側から示す斜視図である。 図5は、導光板の作用を説明するための図であって、図3のV−V線に沿った断面において導光板を示す図である。 図6は、図1の面光源装置に組み込まれた光学シートを示す斜視図である。 図7は、図6の光学シートをその主切断面(図6のVII−VII線に沿った断面)において示す部分断面図である。 図8は、図6の光学シートの光拡散層側となる面を示す部分平面図である。 図9は、図8の光拡散層のA−A線に沿った断面図である。 図10(a)〜図10(e)は、光拡散シートの作製方法の第1例を説明するための図である。 図11(a)〜図11(g)は、光拡散シートの作製方法の第2例を説明するための図である。 図12(a)〜図12(i)は、光拡散シートの作製方法の第3例を説明するための図である。 図13(a)〜図13(g)は、光拡散シートの作製方法の第4例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図9は本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち、図1は、液晶表示装置および面光源装置の概略構成を示す断面図であり、図2は面光源装置の作用を説明するための断面図である。図3及び図4は面光源装置に含まれた導光板を示す斜視図であり、図5は導光板の主切断面において導光板を示す断面図である。図6は面光源装置に含まれた光学シートを示す斜視図であり、図7は主切断面において光学シートを示す断面図である。また、図8は光学シートの拡散層側となる面を示す平面図であり、図9は主切断面において拡散層を示す断面図である。
図1に示すように、表示装置10は、液晶表示パネル15と、液晶表示パネル15の背面側に配置され液晶表示パネル15を背面側から面状に照らす面光源装置20と、を備えている。表示装置10は、画像を表示する表示面11を有している。液晶表示パネル15は、面光源装置20からの光の透過または遮断を画素毎に制御するシャッターとして機能し、表示面11に像を表示するように構成されている。
図示された液晶表示パネル15は、出光側に配置された上偏光板13と、入光側に配置された下偏光板14と、上偏光板13と下偏光板14との間に配置された液晶層セル12と、を有している。偏光板14,13は、入射した光を直交する二つの偏光成分(P波およびS波)に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、P波)を透過させ、前記一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、S波)を吸収する機能を有している。
液晶層12には、一つの画素を形成する領域毎に、電界印加がなされ得るようになっている。そして、電界印加の有無によって液晶層12中の液晶分子の配向方向が変化するようになる。一例として、入光側に配置された下偏光板14を透過した特定方向の偏光成分は、電界印加された液晶層12を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、その一方で、電界印加されていない液晶層12を通過する際にその偏光方向を維持する。この場合、液晶層12への電界印加の有無によって、下偏光板14を透過した特定方向に振動する偏光成分が、下偏光板14の出光側に配置された上偏光板13をさらに透過するか、あるいは、上偏光板13で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。
このようにして液晶パネル(液晶表示部)15では、面光源装置20からの光の透過または遮断を画素毎に制御し得るようになっている。なお、液晶表示パネル15の詳細については、種々の公知文献(例えば、「フラットパネルディスプレイ大辞典(内田龍男、内池平樹監修)」2001年工業調査会発行)に記載されており、ここではこれ以上の詳細な説明を省略する。
次に、面光源装置20について説明する。面光源装置20は、面状に光を発光する発光面21を有し、本実施の形態では、液晶表示パネル15を背面側から照明する装置として用いられている。
図1に示すように、面光源装置20は、エッジライト型の面光源装置として構成され、導光板30と、導光板30の一方の側(図1に於いては左側)の側方に配置された光源24と、導光板30にそれぞれ対面するようにして配置された光学シート(プリズムシート)60及び反射シート28と、を有している。図示された例では、光学シート60が、液晶表示パネル15に直面して配置されている。そして、光学シート60の出光面61によって、面光源装置20の発光面21が画成されている。
図示する例において、導光板30の出光面31は、液晶表示装置10の表示面11および面光源装置20の発光面21と同様に、平面視形状(図1に於いては、上方から見下ろして見た形状)が四角形形状に形成されている。この結果、導光板30は、全体的に、一対の主面(出光面31および裏面32)を有する相対的に厚み方向の辺が他の辺よりも小さい直方体状の部材として構成されており、一対の主面間に画成される側面は四つの面を含んでいる。同様に、光学シート60及び反射シート28は、全体的に、相対的に厚み方向の辺が他の辺よりも小さい直方体状の部材として構成されている。
導光板30は、液晶表示パネル15側の一方の主面によって構成された出光面31と、出光面31に対向するもう一方の主面からなる裏面32と、出光面31および裏面32の間を延びる側面と、を有している。側面のうちの第1方向dに対向する二つの面のうちの一方の側面が、入光面33をなしている。図1に示すように、入光面33に対面して光源24が設けられている。入光面33から導光板30内に入射した光は、第1方向(導光方向)dに沿って入光面33に対向する反対面34に向け、概ね第1方向(導光方向)dに沿って導光板30内を導光されるようになる。図1および図2に示すように、光学シート60は、導光板30の出光面31に対面するようにして配置され、反射シート28は、導光板30の裏面32に対面するようにして配置されている。
光源は、例えば、線状の冷陰極管等の蛍光灯や、点状のLED(発光ダイオード)や白熱電球等の種々の態様で構成され得る。本実施の形態において、光源24は、入光面33の長手方向(図1に於いては、紙面に直交する方向、即ち、紙面の表裏方向)に沿って、並べて配置された多数の点状発光体25、具体的には、多数の発光ダイオード(LED)によって、構成されている。なお、図3及び図4に示された導光板30には、光源24をなす多数の点状発光体25の配置位置が示されている。
反射シート28は、導光板30の裏面32から漏れ出した光を反射して、再び導光板30内に入射させるための部材である。反射シート28は、白色の散乱反射シート、金属等の高い反射率を有する材料からなるシート、高い反射率を有する材料からなる薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート等から、構成され得る。反射シート28での反射は、正反射(鏡面反射)でもよく、拡散反射でもよい。反射シート28での反射が拡散反射の場合には、当該拡散反射は、等方性拡散反射であってもよいし、異方性拡散反射であってもよい。
ところで、本明細書において、「出光側」とは、光源24、導光板30、光学シート60、液晶表示パネル15と、表示装置10の構成要素間を逆戻りすることなく進んで、表示装置10から出射して観察者へ向かう光の進行方向における下流側(観察者側、例えば図1における紙面の上側)のことであり、「入光側」とは、光源24、導光板30、光学シート60、液晶表示パネル15と、表示装置10の構成要素間を逆戻りすることなく進んで、表示装置10から出射して観察者へ向かう光の進行方向における上流側のことである。
また、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
さらに、本明細書において「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。そして、本実施の形態においては、導光板30の板面、導光板30の後述する基部40のシート面(板面)、光学シート60のシート面、反射シート28のシート面、液晶表示パネルのパネル面、表示装置10の表示面11、および、面光源装置20の発光面21は、互いに平行となっている。さらに、本明細書において、シート状の部材の法線方向とは、対象となるシート状の部材のシート面への法線方向のことを指す。さらに、本明細書において「正面方向」とは、面光源装置20の発光面21への法線方向のことであり、本実施の形態においては、面光源装置20の発光面21への法線方向、導光板30の板面への法線方向、光学シート60のシート面への法線方向、表示装置10の表示面11への法線方向等にも一致する(例えば、図2参照)。
次に、図2〜図5を主に参照して、導光板30についてさらに詳述する。図2〜図5によく示されているように、導光板30は、板状に形成された基部40と、基部40の一側の面(観察者側を向く面、出光側面)41上に形成された複数の単位光学要素50と、を有している。基部40は、一対の平行な主面を有する平板状の部材として構成されている。そして、反射シート28に対面している側に位置する基部40の他側の面42によって、導光板30の裏面32が構成されている。
なお、本明細書における「単位プリズム」、「単位形状要素」、「単位光学要素」および「単位レンズ」とは、屈折や反射等の光学的作用を光に及ぼして、当該光の進行方向を変化させる機能を有した要素のことを指し、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。
図4によく示されているように、導光板30の裏面32をなす基部40の他側面42は凹凸面として形成されている。具体的な構成として、基部40の他側面42の凹凸によって、裏面32が、傾斜面37と、導光板30の法線方向ndに延びる段差面38と、導光板30の板面方向に延びる接続面39と、を有している。導光板30内での導光は、導光板30の一対の主面31,32での全反射作用によっている。その一方で、傾斜面37は、入光面33側から反対面34側へ向かうにつれて出光面31に接近するよう、導光板30の板面に対して傾斜している。したがって、傾斜面37で反射した光については、一対の主面31,32に入射する際の入射角度は小さくなる。傾斜面37で反射することにより、一対の主面31,32への入射角度が全反射臨界角度未満になると、当該光は、導光板30から出射するようになる。すなわち、傾斜面37は、導光板30から光を取り出すための要素として機能する。
導光方向である第1方向dに沿った傾斜面37の分布を裏面32内で調節することにより、導光板30からの出射光量の第1方向dに沿った分布を調整することができる。
図2〜図5に示された例では、導光方向に沿って入射面33から反対面34に接近するにつれて、裏面32うちの傾斜面37が占める割合が高くなっている。このような構成によれば、導光方向に沿って入射面33から離間した領域での導光板30からの光の出射が促進され、入射面33から離間するにつれて出射光量が低下してしまうことを効果的に防止することができる。
次に、基部40の一側の面41上に設けられた単位光学要素50について説明する。図3によく示されているように、複数の単位光学要素50は、第1方向dに交差し且つ基部40の一側の面41と平行な配列方向(図3に於いては左右方向)に並べられて、基部40の一側の面41上に、配列されている。各単位光学要素50は、基部40の一側の面41上を、その配列方向と交差する方向に線状に延びている。
とりわけ本実施の形態では、図3に示すように、複数の単位光学要素50は、基部40の一側の面41上に、第1方向dと直交する第2方向(配列方向)dに隙間無く並べて配列されている。したがって、導光板30の出光面31は、単位光学要素50の表面によってなされる傾斜面35,36として、構成されている。また、各単位光学要素50は、配列方向と直交する第1方向dに沿って、直線状に延びている。さらに、各単位光学要素50は、柱状に形成され、その長手方向に沿って同一の断面形状を有するようになっている。また、本実施の形態において、複数の単位光学要素50は、互いに同一に構成されている。この結果、本実施の形態における導光板30は、第1方向dに沿った各位置において、一定の断面形状を有するようになっている。
次に、図5に示された断面、すなわち、単位光学要素の配列方向(第2方向)dおよび基部40の一側面41(導光板30の板面)への法線方向ndの両方向に平行な断面(以下においては、単に導光板の主切断面とも呼ぶ)における、各単位光学要素50の断面形状について説明する。図5に示すように、図示された例において、導光板の主切断面における各単位光学要素50の断面形状は、出光側に向けて先細りしていく形状となっている。つまり、導光板の主切断面において、導光板30の板面と平行な単位光学要素50の幅は、導光板30の法線方向ndに沿って基部40から離間するにつれて小さくなっていく。
また、本実施の形態において、単位光学要素50の主切断面における外輪郭51(出光側面31に対応する)は、当該外輪郭が基部40の一側面41に対してなす角度である出光面角度θが、基部40から最も離間した単位光学要素50の外輪郭51上の先端部52aから基部40に最も接近した単位光学要素50の外輪郭51上の基端部52bへ向けて大きくなるよう、変化している。この出光面角度θについては、例えば特開2013−51149号公報に開示されたように設定することができる。
なお、ここでいう出光面角度θとは、上述したように、導光板の主切断面において、単位光学要素50の出光側面(外輪郭)51が基部40の一側面41に対してなす角度である。図5に示す例のように、単位光学要素50の主切断面における外輪郭(出光側面)51が折れ線状に形成されている場合には、折れ線を構成する各直線部と基部40の一側面41との間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))が出光面角度θとなる。一方、単位光学要素50の主切断面における外輪郭(出光側面)51が曲面によって構成される場合には、当該外輪郭への接線と基部40の一側面41との間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))を、出光面角度θとして特定することとする。
図5に示された一具体例としての単位光学要素50は、導光板30の主切断面において、基部40の一側面41上に一辺が位置するとともに外輪郭41上における先端部52aと各基端部52bとの間に二辺が位置する五角形形状、或いは、この五角形形状の一以上の角を面取りしてなる形状となっている。また、図示する例においては、正面方向輝度を効果的に上昇させること、および、第2方向dに沿った面内での輝度の角度分布に対称性を付与することを目的として、単位光学要素50の主切断面における断面形状は、正面方向ndを中心として、対称性を有している。すなわち、図5によく示されているように、各単位光学要素50の出光側面51は、正面方向を中心として対称的に構成された一対の折れ面35,36によって構成されている。一対の折れ面35,36は、互いに接続されて先端部52aを画成している。各折れ面35,36は、先端部52aを画成する第1面35a,36aと、第1面35a,36aへ基部40の側から接続する第2面35b,36bと、を有している。一対の第1傾斜面35a,36aは正面方向ndを中心として対称的な構成を有するとともに、一対の第2傾斜面35b,36bも正面方向ndを中心として対称的な構成を有している。
単位光学要素50の全体的な構成として、導光板30の主切断面における単位光学要素50の配列方向への幅Wに対する、導光板30の主切断面における単位光学要素50の基部40からの正面方向に沿った突出高さHの比(H/W)が、0.25以上0.45以下となっていることが好ましい。このような単位光学要素50によれば、出光側面51での屈折および反射により、単位光学要素50の配列方向(第2方向)に沿った光の成分に対して優れた集光機能を発揮することが可能となり且つサイドローブの発生を効果的に抑制することも可能となる。
なお、本件明細書における「五角形形状」とは、厳密な意味での五角形形状のみでなく、製造技術における限界や成型時の誤差等を含む略五角形形状を含む。また同様に、本明細書において用いる、その他の形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」および「対称」等の用語も、厳密な意味に縛られることなく、同様の光学的機能を期待し得る程度の誤差を含めて解釈することとする。
ここで、導光板30の寸法は、一例として、以下のように設定され得る。まず、単位光学要素50の具体例として、幅W(図5参照)を10μm以上500μm以下とすることができる。一方、基部40の厚みは、0.2mm〜6mmとすることができる。
以上のような構成からなる導光板30は、基材上に単位光学要素50を賦型することにより、あるいは、押し出し成型により、作製することができる。導光板30の基部40及び単位光学要素50をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。なお、必要に応じて、導光板30中に光を拡散させる機能を有する拡散性分を添加することもできる。拡散成分は、一例として、平均粒径が0.5〜100μm程度であるシリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等の透明物質からなる粒子を、用いることができる。
電離放射線硬化型樹脂を基材上に硬化させることによって導光板30を作製する場合、単位光学要素50とともに、単位光学要素50と基材との間に位置するようになるシート状のランド部を、基材上に形成するようにしてもよい。この場合、基部40は、基材と電離放射線硬化型樹脂によって形成されたランド部とから構成されるようになる。また、基材として、光拡散粒子とともに押し出し成型された樹脂材料からなる板材を、用いることができる。一方、押し出し成型で作製された導光板30においては、基部40と、基部40の一側面41上の複数の単位光学要素50と、が一体的に形成され得る。
次に、図2、図6〜図9を主に参照して、光学シート(プリズムシート)60についてさらに詳述する。光学シート60は、透過光の進行方向を変化させる機能を有した部材である。
図6によく示されているように、光学シート60は、板状に形成された本体部65と、本体部65の入光側面67上に形成された複数の単位プリズム(単位形状要素、単位光学要素、単位レンズ)70と、本体部65の出光側面66上に形成された光拡散層80と、を有している。本体部65は、一対の平行な主面を有する平板状の部材として構成されている。そして、導光板30に対面しない側に位置する本体部65の出光側面66上に設けられた光拡散層80の表面によって、光学シート60の出光面61が構成されている。
このうち本体部65をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂が好適に使用され得る。
次に、本体部65の出光側面66上に設けられた光拡散層80について説明する。図2及び図7〜図9によく示されているように、光拡散層80は、複数の凸部81を有し、各凸部81の基端部には、周状に段部82が形成されている。
光拡散層80のこのような複雑な凸形状は、粒子が分散されたバインダ樹脂を積層して形成することは困難であるが、たとえば後述するように粒子が分散されたバインダ樹脂が塗工されたモールドを使用して形成することができる。光拡散層80の表面形状、すなわち複数の凸部81および段部82を、モールドを用いて賦形することで、光拡散層80中に粒子が分散されることがないため、粒子分散に起因する輝度低下および粒子脱落を防止できる。
また、この光拡散層80では、各凸部81の基端部に周状に段部82が形成されていることで、光学シート60のシート面への法線方向ndに沿った外力に対する各凸部81の剛性が高められており、液晶表示パネル15や後述する偏光分離膜(不図示)のガラス面との積層時に、各凸部81は押し潰されて変形しづらくなっている。
光拡散層80の寸法は、一例として、以下のように設定され得る。すなわち、図9を参照して、各凸部81の光学シート60のシート面に沿った長さ(幅)Wを1μm〜10μmとすることができる。また、各凸部81の光学シート60のシート面への法線方向ndに沿った長さ(高さ)Hを0.5μm〜5μmとすることができる。
また、段部82の光学シート60のシート面に沿った幅W2、すなわち段部82の内周と外周との間の間隔を200nm以下とすることができる。これにより、段部82において輝点が生じることを抑制することができる。ただし、段部82の光学シート60のシート面に沿った幅W2、すなわち段部82の内周と外周との間の間隔を100nm以下とすることが好ましい。この場合、段部82はほぼ視認できなくなり、段部82における輝点の問題を防止できる。また、段部82の光学シート60のシート面への法線方向ndに沿った長さ(高さ)H2を200nm以下とすることができる。
この光拡散層80の光拡散能は、光拡散層80を平行光束が入射した場合、ピーク輝度の半分の輝度が得られる角度範囲が0.8°以上となるように設定されていることが好ましい。この場合、光拡散層80での拡散により、光学シート60の単位プリズム70や導光板30に生じた欠陥を目立ちにくくして隠蔽することが可能となる。例えば、光学シート60の単位プリズム70や導光板30の製造中に生じた傷や凹み等により輝点や欠点が生じたとしても、光拡散層80の光拡散能により、当該欠陥を不可視化することができる。このような光拡散層80での光拡散機能により、光学シート60の単位プリズム70、反射シート28、導光板30または光拡散層80についての欠陥に対する許容範囲を拡大させることができ、結果として、光学シート60、反射シート28または導光板30等の歩留まりを改善することができる。
また、光拡散層80での光拡散機能は、面光源装置20の発光面21上で測定される輝度の角度分布を滑らかにすることができ、観察者が、観察角度を変化させた際に大きな明るさの変化が生じることを効果的に回避し、適切な画像の観察が可能な角度範囲(視野角)を提供することができる。
ただし、光拡散層80の光拡散能が強過ぎると、正面方向輝度を低下させてしまうことになる。この点から、光拡散層80の光拡散能は、光拡散層80を平行光束が入射した場合、ピーク輝度の半分の輝度が得られる角度範囲が2.6°以下となるように設定されていることが好ましい。
光拡散層80の材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。
本明細書において、本体部65と光拡散層80とからなるシート構造を光拡散シート90と呼称することがある。
次に、以上のような構成からなる光拡散シート90の作製方法の一例について、図10(a)〜図10(e)を参照して説明する。
まず、図10(a)に示すように、複数の微小粒子91bが分散された樹脂材料91aが表面に塗工された第1モールド91を用意する。微小粒子91bとしては、例えば、平均粒径が0.5〜100μm程度であるシリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等の透明物質からなる粒子が使用され得る。また、樹脂材料91aとしては、例えば、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が使用され得る。第1モールド91の基材91cとしては、例えばPETフィルムが使用され得る。
次に、図10(b)に示すように、第1モールド91の表面に第2モールド92の材料を供給して、樹脂材料91aで覆われた複数の微小粒子91bの反転形状に対応する複数の凹部92aを有する第2モールド92を形成する。第2モールド92の材料としては、例えば、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が使用され、当該反応性樹脂を第1モールド91の表面に塗工した後、電離放射により硬化することで、第2モールド92が形成される。あるいは、第1モールド91の表面に金属材料を電鋳することで、金属材料からなる第2モールド92が形成されてもよい。
次に、図10(c)に示すように、複数の微小粒子91bの各々の頂面を覆う樹脂材料91aの一部が複数の凹部92aの各々の底面に付着するように、第2モールド92を第1モールド91の表面から分離する。ここで、凹部92aの底面に付着した樹脂材料91aの内面の曲率が微小粒子91bの曲率と同じであることは、容易に理解されよう。
次に、図10(d)に示すように、第2モールド92の表面に光拡散シート90の光拡散層80の材料を供給して、各々の底面に樹脂材料91aが付着した複数の凹部92aの反転形状に対応する、各々の基端部に周状に段部82が形成された複数の凸部81を有する光拡散層80を形成する。凹部92aの底面に付着した樹脂材料91aの内面の曲率が微小粒子91bの曲率と同じであるため、転写された凸部81の曲率も微小粒子91bの曲率と同じである。したがって、凸部81の曲率を精度良く制御することが可能であり、結果的に、レンズ効果によるギラツキの発生を容易に抑制できる。
次に、図10(e)に示すように、光拡散シート90を第2モールド92の表面から分離する。このようにして、本実施の形態による光拡散シート90が得られる。
次に、本体部65の入光側面上に設けられた単位プリズム70について説明する。図2及び図6によく示されているように、複数の単位プリズム70は、本体部65の入光側面67上に並べて配置されている。各単位プリズム70は、柱状に形成され、その配列方向と交差する方向に延びている。
本実施の形態において、各単位プリズム70は直線状に延びている。また、各単位プリズム70は、柱状に形成され、その長手方向に沿って同一の断面形状を有するようになっている。さらに、複数の単位プリズム70は、その長手方向に直交する方向に沿って、本体部65の入光側面67上に隙間無く並べられている。したがって、光学シート60の入光面62は、本体部65上に隙間無く配列された単位プリズム70の表面(プリズム面)71,72によって形成されている。
なお、上述してきたように、光学シート60は、導光板30に重ねられるようにして配置され、光学シート60の単位プリズム70が導光板30の出光面31に対面するようになっている。また、図1及び図2に示すように、光学シート60は、単位プリズム70の長手方向が導光板30による導光方向(導光板30の入光面33と当該入光面に対向する反対面34とを結ぶ第1方向)dと交差するように、導光板30に対して位置決めされている。より厳密には、単位プリズム70の長手方向が導光板30による導光方向(つまり、第1方向)dと直交するとともに、単位プリズム70の配列方向が導光板30による導光方向dと平行になるように、光学シート60が導光板30に対して位置決めされている。したがって、各単位プリズム70は、導光板30の単位光学要素50の配列方向と平行な第2方向dに延びている。
図2によく示されているように、各単位プリズム70は、単位プリズム70の配列方向、つまり第1方向dに沿って、互いに対向して配置された第1プリズム面71および第2プリズム面72を有している。各単位プリズム70の第1プリズム面71は、第1方向における一側(図1および図2の紙面における左側)に位置し、第2プリズム面72は、第1方向における他側(図1および図2の紙面における右側)に位置している。より詳細には、各単位プリズム70の第1プリズム面71は、第1方向dにおける光源24の側に位置して第1方向dにおける一側を向く。各単位プリズム70の第2プリズム面72は、第1方向dにおける光源24から離間する側に位置し、第1方向dにおける他側を向く。後述するように、第1プリズム面71は、主として、第1方向dにおける一側に配置された光源24から導光板30内に進み、その後に導光板30から出射した光が、光学シート60へ入射する際の入射面として機能する。一方、第2プリズム面72は、光学シート60へ入射した光を反射して、当該光の光路を補正する機能を有する。
図7によく示されているように、第1プリズム面71および第2プリズム面72は、それぞれ本体部65から延び出るとともに互いに接続されている。第1プリズム面71および第2プリズム面72が本体部65にそれぞれ接続する位置において、単位プリズム70の基端部75bが画成されている。また、第1プリズム面71および第2プリズム面72が互いに接続する位置において、本体部65から最も入光側に突出した単位プリズム70の先端部(頂部)75aが画成されている。
上述したように、また図7に示すように、本体部65のシート面(本体部65の入光側面67、光学シート60のシート面)への法線方向ndおよび単位プリズム70の配列方向である第1方向dの両方に平行な断面(以下においては、単に光学シートの主切断面とも呼ぶ)における各単位プリズム70の断面形状は、当該単位プリズム70の長手方向(直線状に延びている方向)に沿って一定となっている。
以下において、光学シートの主切断面における単位プリズム70の断面形状についてさらに詳細に説明する。なお、図7では、光学シートの主切断面に相当する図6のVII−VII線に沿った光学シートの断面が示されている。図7に示すように、本実施の形態においては、光学シートの主切断面における各単位プリズム70の断面形状は、入光側(導光板の側)に向けて先細りしていく形状となっている。つまり、主切断面において、本体部65のシート面と平行な単位プリズム70の幅は、本体部65の法線方向ndに沿って本体部65から離間するにつれて小さくなっていく。
本実施の形態において、光学シート60の主切断面において単位プリズム70の外輪郭の一部をなす第2プリズム面72(入光側面の一部をなす第2プリズム面72)が、第1方向dに対してなす角度を傾斜角度θとすると、少なくとも一つの単位プリズム70の傾斜角度θは、第2プリズム面72内において一定とはなっていない。図7に示すように、傾斜角度θは、第2プリズム面72内において、本体部65から最も離間した当該単位プリズムの先端部75aから本体部65に最も接近した当該単位プリズム70の基端部75bへ向けて、大きくなるように変化する。図7示すように、このような単位プリズム70によれば、第2プリズム面72のうちの、正面方向ndに対する傾斜角度が比較的小さくなる方向に進む比較的に立ち上がった光L81が主として入射するようになる基端部75b側の領域、並びに、正面方向ndに対する傾斜角度が非常に大きくなる方向に進む比較的に寝た光L82が主として入射するようになる先端部75a側の領域の両方において、優れた集光機能を確保することができる。
具体的な構成として、光学シートの主切断面において、第1方向dに対する傾斜角度θが、単位プリズム70の先端部75aの側から基端部75bの側へ向けて、しだいに大きくなるように配置された2個の要素面73a、73bを含んでいる。図示された本実施の形態では、単位プリズム70の第2プリズム面72の輪郭は、光学シートの主切断面において、直線部をつなぎ合わせてなる、或いは、直線部をつなぎ合わせるとともにつなぎ目を面取りしてなる形状を有している。言い換えると、単位プリズム70の第2プリズム面72の外輪郭は、折れ線状に、或いは、折れ線の角部を面取りしてなる形状に、形成されている。とりわけ図示された例において、第2プリズム面72は、先端部75aを画成する第1要素面73aと、第1要素面73aに本体部65の側から隣接する第2要素面73bと、を有している。そして、図7に示すように、第2要素面73bの傾斜角度θが、第1要素面73aでの傾斜角度θよりも大きくなっている。
なお、傾斜角度θ,θ,θとは、上述したように、光学シート60の主切断面において、単位プリズム70の入光側面(第2プリズム面72)が第1方向dに対してなす角度である。折れ線を構成する各要素面73と第1方向dとの間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))が傾斜角度θ,θ,θとなる。
単位プリズム70の寸法は、一例として、以下のように設定され得る。すなわち、単位プリズム70の配列ピッチ(図示された例では、単位プリズム70の第1方向dに沿った長さに相当)を10μm以上200μm以下とすることができる。ただし、昨今においては、単位プリズム70の配列の高精細化が急速に進んでおり、単位プリズム70の配列ピッチを10μm以上40μm以下とすることが好ましい。同様に、単位プリズム70の第2プリズム面72の第1方向dに沿った長さを5μm以上100μm以下とすることができ、昨今の傾向を考慮すると、5μm以上20μm以下とすることができる。また、光学シート60のシート面への法線方向ndに沿った本体部65からの単位プリズム70の突出高さを5.5μm以上180μm以下とすることができる。また、第2プリズム面72の第1要素面73aでの傾斜角度θを45°以上60°以下とすることができ、第2プリズム面72の第2要素面73bでの傾斜角度θを50°以上70°以下とすることができる。
以上のような構成からなる単位プリズム70は、光拡散シート90の光拡散層80とは反対側となる面に賦型することにより作製することができる。単位プリズム70をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。
さらに、図示は省略するが、面光源装置20に於いて、光学シート60の出光面(図1に於いては面光源装置の発光面21)と液晶表示パネル15の下偏光板14との間に、公知の反射型偏光子(偏光分離膜とも呼称される)を配置してもよい。斯かる形態に於いては、光学シート60から出光する光のうち、特定偏光成分のみ透過し、該特定偏光成分と直交する偏光成分は吸収せずに反射する。該反射型偏光子から反射された偏光成分は反射シート28等によって反射して偏光解消(特定偏光成分と該特定偏光成分と直交する偏光成分とを両方含んだ状態)した上で、再度、反射型偏光子に入射する。よって、再度入射する光のうち特定偏光成分に変換されていた偏光成分は反射型偏光子を透過し、該特定偏光成分と直交する偏光成分は再度反射される。以下、同上の過程を繰り返す事により、当初光学シート60から出光した光の70〜80%程度が該特定偏光成分となった光源光として出光される。従って、該反射型偏光子の特定偏光成分(透過軸成分)の偏光方向と液晶表示パネル15の下偏光板14の透過軸方向とを位置させることにより、面光源装置20からの出射光は全て液晶表示パネル15で画像形成に利用可能となる。其の為、光源24から投入される光エネルギーが同じであっても、該反射型偏光子を未配置の場合に比べて、より高輝度の画像形成が可能となり、又光源24(更には其の電源の)エネルギー利用効率も向上する。
次に、以上のような構成からなる表示装置10の作用について説明する。
まず、図1及び図2に示すように、光源24をなす発光体25で発光された光は、入光面33を介し、導光板30に入射する。図2に示すように、導光板30へ入射した光L21,L22は、導光板30の出光面31および裏面32において、反射、とりわけ導光板30をなす材料と空気との屈折率差に起因して全反射を繰り返し、導光板30の入光面33と反対面34とを結ぶ第1方向(導光方向)dへ進んでいく。
導光板30の裏面32は、入光面33から反対面34に向かうにつれて、出光面31に対して接近するように傾斜した傾斜面37を有している。傾斜面37は段差面38及び接続面39を介して連結されている。このうち段差面38は、導光板30の板面の法線方向ndに延びている。したがって、導光板30内を入光面33の側から反対面34の側へと進む光の殆どは、裏面32のうち、段差面38に入射することなく、傾斜面37又は接続面39にて反射するようになる。そして、裏面32のうちの傾斜面37で反射すると、図2に示された断面における当該光の進行方向は、導光板30の板面に対する傾斜角度を増大させる。すなわち、裏面32のうちの傾斜面37で反射すると、以降における、当該光の出光面31及び裏面32への入射角度が小さくなる。したがって、導光板30内を進む光の出光面31及び裏面32への入射角度は、裏面32のうちの傾斜面37での一以上の反射によって、次第に小さくなっていき、全反射臨界角未満となる。この場合、当該光は、導光板30の出光面31および裏面32から、出射し得るようになる。出光面31から出射した光L21,L22は、導光板30の出光側に配置された光学シート60へと向かう。一方、裏面32から出射した光は、導光板30の背面に配置された反射シート28で反射され再び導光板30内に入射して導光板30内を進むことになる。
とりわけ、図示された例においては、導光方向に沿って入射面33から反対面34に接近するにつれて、裏面32うちの傾斜面37が占める割合が高くなっている。これにより、出射光量が少なくなってしまう傾向がある入光面33から離間した領域において、導光板30の出光面31からの出射光量を十分に確保し、導光方向に沿った出射光量の均一化を図ることができる。
ところで、図示する導光板30の出光面31は複数の単位光学要素50によって構成され、各単位光学要素50の主切断面における断面形状は、正面方向を中心として対称的に配置された五角形形状または当該五角形形状の一以上の角を面取りしてなる形状となっている。より詳細には上述したように、導光板30の出光面31は、導光板30の裏面32に対して傾斜した折れ面として、構成されている(図5参照)。この折れ面は、基部40の出光側面41への法線方向ndを挟んで互いに逆側に傾斜した傾斜面35,36となっている。そして、この傾斜面35,36で全反射して導光板30内を進む光およびこの傾斜面35,36を通過して導光板30から出射する光は、この傾斜面35,36から、以下に説明する作用を及ぼされるようになる。まず、傾斜面35,36で全反射して導光板30内を進む光に対して及ぼされる作用について説明する。
図5には、出光面31および裏面32において全反射を繰り返しながら導光板30内を進む光L51,L52の光路が、導光板の主切断面内に示されている。上述したように、導光板30の出光面31をなす傾斜面35,36は、基部40の出光側面41への法線方向ndを挟んで互いに逆側に傾斜した二種類の面を含んでいる。また、互いに逆側に傾斜した二種類の傾斜面35,36は、第2方向dに沿って、交互に並べられている。そして、図5に示すように、導光板30内を出光面31に向けて進み出光面31に入射する光L51,L52は、多くの場合、二種類の傾斜面35,36のうちの、導光板の主切断面において基部40の出光側面41への法線方向ndを基準として当該光の進行方向とは逆側に傾斜した傾斜面へ入射する。
この結果、図5に示すように、導光板30内を進む光L51,L52は、出光面31の傾斜面35,36で全反射する多くの場合、第2方向dに沿った成分を低減されるようになり、さらには、主切断面においてその進行方向は正面方向ndを中心として逆側に向くようにもなる。このようにして、導光板30の出光面31をなす傾斜面35,36によって、ある発光点で放射状に発光された光が、そのまま第2方向dに拡がり続けることが規制される。すなわち、光源24の発光体25から第1方向dに対して大きく傾斜した方向に発光され導光板30内に入射した光も、第2方向dへの移動を規制されながら、主として第1方向dへ進むようになる。これにより、導光板30の出光面31から出射する光の第2方向dに沿った光量分布を、光源24の構成(例えば、発光体25の配列)や、発光体25の出力によって、調節するといったことが可能となる。
次に、出光面31を通過して導光板30から出射する光に対して及ぼされる作用について説明する。図5に示すように、出光面31を介し導光板30から出射する光L51,L52は、導光板30の出光面31をなす単位光学要素50の出光側面において屈折する。
この屈折により、主切断面において正面方向ndから傾斜した方向に進む光L51,L52の進行方向(出射方向)は、主として、導光板30内を通過している際における光の進行方向と比較して、正面方向ndに対してなす角度が小さくなるように、曲げられる。このような作用により、単位光学要素50は、導光方向と直交する第2方向dに沿った光の成分について、透過光の進行方向を正面方向nd側に絞り込むことができる。すなわち、単位光学要素50は、導光方向と直交する第2方向dに沿った光の成分に対して、集光作用を及ぼすようになる。このようにして、導光板30から出射する光の出射角度は、導光板30の単位光学要素50の配列方向と平行な面内において、正面方向を中心とした狭い角度範囲内に絞り込まれる。
以上のようにして、導光板30から出射する光の出射角度は、導光板30の単位光学要素50の配列方向と平行な面において、正面方向を中心とした狭い角度範囲内に絞り込まれる。その一方で、導光板30から出射する光の出射角度は、それまで、導光板30内を主として第1方向dに進んでいたことに起因して、図2に示すように、第1方向(導光方向)dと平行な面において、正面方向ndから比較的大きく傾斜した比較的に大きな出射角度θとなる。つまり、導光板30から出射する光の第1方向成分の出射角度(出射光の第1方向成分と導光板30の板面への法線方向ndとがなす角度θ(図2参照))は、比較的大きな角度となる狭い角度範囲内に偏る、傾向がある。
導光板30から出射した光は、その後、光学シート60へ入射する。上述したように、この光学シート60は、導光板30の側へ向けて先端部75aが突出する単位プリズム70を有している。図2によく示されているように、単位プリズム70の長手方向は、導光板30による導光方向(第1方向)dと交差する方向、とりわけ本実施の形態では導光方向と直交する第2方向dと、平行になっている。
この結果、第1方向dにおける一側(図2の紙面における左側)に配置された光源24で発光され導光板30を介して光学シート60へ向かう光L21,L22は、互いに接続された第1プリズム面71および第2プリズム面72のうちの、第1方向dにおける光源24側となる一側に位置する第1プリズム面71を介して単位プリズム70へ入射する。図2に示すように、この光L21,L22は、その後、第1方向dにおける光源とは反対側の他側(図2の紙面における右側)に位置する第2プリズム面72で全反射してその進行方向を変化させるようになる。
そして、単位プリズム70の第2プリズム面72での全反射により、図2及び図7に示された光学シートの主切断面(第1方向(導光方向)dと正面方向ndとの両方向に平行な断面)において正面方向ndから傾斜した方向に進む光L21,L22,L81,L82は、その進行方向が正面方向ndに対してなす角度が小さくなるように、曲げられる。このような作用により、単位プリズム70は、第1方向(導光方向)dに沿った光の成分について、透過光の進行方向を正面方向nd側に絞り込むことができる。
なお、このように光学シート60の単位プリズム70によってその進行方向を大きく変化させられる光は、主として、単位プリズム70の配列方向である第1方向dに進む成分であり、導光板30の単位光学要素50の傾斜面35,36によって集光させられる第2方向dに進む成分とは異なる。したがって、光学シート60の単位プリズム70での光学的作用によって、導光板30の単位光学要素50によって上昇させられた正面方向輝度を害すことなく、さらに、正面方向輝度を向上させることができる。
単位プリズム70の第2プリズム面72での全反射によりその進行方向が正面方向nd側に絞り込まれた光は、光拡散層80により拡散される。光拡散層80での拡散により、光学シート60の単位プリズム70や導光板30に生じた欠陥を目立ちにくくして隠蔽することが可能となる。また、光拡散層80での拡散により、面光源装置20の発光面21上で測定される輝度の角度分布を滑らかにすることができ、観察者が、観察角度を変化させた際に大きな明るさの変化が生じることを効果的に回避し、適切な画像の観察が可能な角度範囲(視野角)を提供することができる。
面光源装置20の発光面21を形成する光学シート60の光拡散層80から出射した一方の偏光成分の光は、その後、液晶表示パネル15へ入射して下偏光板14を透過する。下偏光板14を透過した光は、画素毎への電界印加の状態に応じて、選択的に上偏光板13を透過するようになる。このようにして、液晶表示パネル15によって、面光源装置20からの光を画素毎に選択的に透過させることにより、液晶表示装置10の観察者が、映像を観察することができるようになる。
以上のような本実施の形態によれば、光拡散層80の段部82のシート面に沿った幅W2が200nm以下であるため、段部82において輝点が生じることを抑制することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
まず、図11(a)〜図11(g)を参照して、光拡散シート90の作製方法の第2例について説明する。
まず、図11(a)〜図11(c)に示すように、上述した実施の形態と同様にして、複数の微小粒子91bが分散された樹脂材料91aが表面に塗工された第1モールド91を用意する。そして、第1モールド91の表面に第2モールド92の材料を供給して、樹脂材料91aで覆われた複数の微小粒子91bの反転形状に対応する複数の凹部92aを有する第2モールド92を形成する。そして、複数の微小粒子91bの各々の頂面を覆う樹脂材料91aの一部が複数の凹部92aの各々の底面に付着するように、第2モールド92を第1モールド91の表面から分離する。
次に、図11(d)に示すように、第1モールド91の表面に第3モールド93の材料を供給して、各々の頂面が露出した複数の微小粒子91bの反転形状に対応する、各々の縁部に周状に段部93bが形成された複数の第2凹部93aを有する第3モールド93を形成する。ここで、第2凹部93aの曲率が微小粒子91bの曲率と同じであることは、容易に理解されよう。なお、第3モールド93の材料としては、例えば、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が使用され、当該反応性樹脂を第2モールド92の表面に塗工した後、電離放射により硬化することで、第3モールド93が形成される。あるいは、第2モールド92の表面に金属材料を電鋳することで、金属材料からなる第3モールド93が形成されてもよい。
次に、図11(e)に示すように、第3モールド93を第1モールド91の表面から分離する。
次に、図11(f)に示すように、第3モールド93の表面に光拡散シート90の光拡散層80の材料を供給して、各々の縁部に周状に段部93bが形成された複数の第2凹部93aの反転形状に対応する、各々の基端部に周状に段部82が形成された複数の凸部81を有する光拡散層80を形成する。第2凹部93aの曲率が微小粒子91bの曲率と同じであるため、転写された凸部81の曲率も微小粒子91bの曲率と同じである。したがって、凸部81の曲率を精度良く制御することが可能であり、結果的に、レンズ効果によるギラツキの発生を容易に抑制できる。
次に、図11(g)に示すように、光拡散シート90を第3モールド93の表面から分離する。このようにして上記した実施の形態と同様の光拡散シート90が得られる。
次に、図12(a)〜図12(i)を参照して、光拡散シート90の作製方法の第3例について説明する。
まず、図12(a)〜図12(c)に示すように、上述した実施の形態と同様にして、複数の微小粒子91bが分散された樹脂材料91aが表面に塗工された第1モールド91を用意する。そして、第1モールド91の表面に第2モールド92の材料を供給して、樹脂材料91aで覆われた複数の微小粒子91bの反転形状に対応する複数の凹部92aを有する第2モールド92を形成する。そして、複数の微小粒子91bの各々の頂面を覆う樹脂材料91aの一部が複数の凹部92aの各々の底面に付着するように、第2モールド92を第1モールド91の表面から分離する。ここで、凹部92aの底面に付着した樹脂材料91aの内面の曲率が微小粒子91bの曲率と同じであることは、容易に理解されよう。
次に、図12(d)に示すように、第2モールド92の表面に第4モールド94の材料を供給して、各々の底面に樹脂材料91aが付着した複数の凹部92aの反転形状に対応する、各々の基端部に周状に段部94bが形成された複数の第2凸部94aを有する第4モールド94を形成する。凹部92aの底面に付着した樹脂材料91aの内面の曲率が微小粒子91bの曲率と同じであるため、転写された第2凸部94aの曲率も微小粒子91bの曲率と同じである。なお、第4モールド94の材料としては、例えば、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が使用され、当該反応性樹脂を第2モールド92の表面に塗工した後、電離放射により硬化することで、第4モールド94が形成される。あるいは、第2モールド92の表面に金属材料を電鋳することで、金属材料からなる第4モールド94が形成されてもよい。
次に、図12(e)に示すように、第4モールド94を第2モールド92の表面から分離する。
次に、図12(f)に示すように、第4モールド94の表面に第5モールド95の材料を供給して、各々の基端部に周状に段部94bが形成された複数の第2凸部94aの反転形状に対応する、各々の縁部に周状に段部95bが形成された複数の第2凹部95aを有する第5モールド95を形成する。第2凸部94aの曲率が微小粒子91bの曲率と同じであるため、転写された第2凹部95aの曲率も微小粒子91bの曲率と同じである。なお、第5モールド95の材料としては、例えば、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が使用され、当該反応性樹脂を第4モールド94の表面に塗工した後、電離放射により硬化することで、第5モールド95が形成される。あるいは、第4モールド94の表面に金属材料を電鋳することで、金属材料からなる第5モールド95が形成されてもよい。
次に、図12(g)に示すように、第5モールド95を第4モールド94の表面から分離する。
次に、図12(h)に示すように、第5モールド95の表面に光拡散シート90の光拡散層80の材料を供給して、各々の縁部に周状に段部95bが形成された複数の第2凹部95aの反転形状に対応する、各々の基端部に周状に段部82が形成された複数の凸部81を有する光拡散層80を形成する。第2凹部95aの曲率が微小粒子91bの曲率と同じであるため、転写された凸部81の曲率も微小粒子91bの曲率と同じである。したがって、凸部81の曲率を精度良く制御することが可能であり、結果的に、レンズ効果によるギラツキの発生を容易に抑制できる。
次に、図12(i)に示すように、光拡散シート90を第5モールド95の表面から分離する。このようにして上記した実施の形態と同様の光拡散シート90が得られる。
次に、図13(a)〜図13(i)を参照して、光拡散シート90の作製方法の第4例について説明する。
まず、図13(a)に示すように、上述した実施の形態と同様にして、複数の微小粒子91bが分散された樹脂材料91aが表面に塗工された第1モールド91を用意する。
次に、図13(b)〜図13(c)に示すように、複数の微小粒子91bの各々の頂面から樹脂材料91aの一部をこすり取り、各微小粒子91bの頂面を露出させる。こすり取る作業に使用されるラビング手段99としては、例えば酢酸エチル等の溶剤を染み込まされた綿棒等が使用され得る。
次に、図13(d)に示すように、第1モールド91の表面に第3モールド93の材料を供給して、各々の頂面が露出した複数の微小粒子91bの反転形状に対応する、各々の縁部に周状に段部93bが形成された複数の第2凹部93aを有する第3モールド93を形成する。ここで、第2凹部93aの曲率が微小粒子91bの曲率と同じであることは、容易に理解されよう。
次に、図13(e)に示すように、第3モールド93を第1モールド91の表面から分離する。
次に、図13(f)に示すように、第3モールド93の表面に光拡散シート90の光拡散層80の材料を供給して、各々の縁部に周状に段部93bが形成された複数の第2凹部93aの反転形状に対応する、各々の基端部に周状に段部82が形成された複数の凸部81を有する光拡散層80を形成する。第2凹部93aの曲率が微小粒子91bの曲率と同じであるため、転写された凸部81の曲率も微小粒子91bの曲率と同じである。したがって、凸部81の曲率を精度良く制御することが可能であり、結果的に、レンズ効果によるギラツキの発生を容易に抑制できる。
次に、図13(g)に示すように、光拡散シート90を第3モールド93の表面から分離する。このようにしても上記した実施の形態の光拡散シート90が得られる。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
まず、本実施の形態の実施例として、平均粒径4μmの(表面処理をしていない)シリカ微粒子(微小粒子91bに対応)と、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PMMA)(樹脂材料91aに対応)と、開始剤と、トルエン:MEK=1:1の有機溶剤とを、1:1:0.03:1の比率で混合し、厚み100μmのPETフィルム(基材91cに対応)のコロナ面に、乾燥塗工量が3gになるように塗工して溶剤を乾燥させた後、UV照射・架橋し、第1モールド91を作製した。ここで、PMMAの密度ρ=1.2(1.17−1.2)g/cmであり、シリカ微粒子の密度ρ=1.8g/cmであった。
次に、この第1モールド91上に、フェノキシエチルアクリレートと、EO変性ビスフェノールAジアクリレートと、ヘキサメチレンジイソシアネートと、開始剤とを、2:1:2:0.05の比率で混合し(第2モールド92の材料に対応)、第1モールド91上に厚み100μmとなるように塗工し、UV照射・架橋した後、第1モールド91を剥離・除去して第2モールド92を作製した。
次に、ペンタエリスリトールトリアクリレートと開始剤とを、1:0.03の比率で混合し(光拡散層80の材料に対応)、第2モールド92上に厚み20μmとなるように塗工し、この上に100μの光学PETフィルム(光拡散シート90の本体部65に対応)の易接着面を重ね合わせた。そして、PETフィルム側からUV照射して、ペンタエリスリトールトリアクリレートを架橋し、PETフィルムごと第2モールド92から剥離し、光拡散層80が形成された光拡散シート90を得た。
本件発明者らが確認したところ、この光拡散シート90には輝点が見られなかった。また、この光拡散シート90の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、各凸部81の基端部には周状に段部82が形成されていて、段部82のシート面に沿った幅W2は100nmであった。
また、比較例として、平均粒径4μmの反応性シリカ微粒子、すなわち反応基(アクリレート基)が表面に装飾されたシリカ微粒子を、シリカ微粒子の換わりに使用した点以外は、前記した実施例と同様にして、光拡散シートを作製した。
本件発明者らが確認したところ、この比較例の光拡散シートには所々不規則な輝点が見られた。また、この光拡散シートの表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、各凸部の基端部には段部が形成されておらず、各凸部のシート面に沿った長さは、前記した実施例の凸部81のシート面に沿った長さに比べて大きかった。比較例の光拡散シートでは、各凸部においてレンズ効果により輝点が生じているものと考えられる。
10 表示装置
11 表示面
12 液晶層
13 上偏光板
14 下偏光板
15 液晶表示パネル
20 面光源装置
21 発光面
24 光源
25 発光体
28 反射シート
30 導光板
31 出光面
32 裏面
33 入光面
34 反対面
35 傾斜面
35a 第1面
35b 第2面
36 傾斜面
36a 第1面
36b 第2面
37 傾斜面
38 段差面
39 接続面
40 基部
41 一側面
42 他側面
50 単位光学要素
51 外輪郭
52a 先端部
52b 基端部
60 光学シート
61 出光面
65 本体部
66 出光側面
67 入光側面
68 光拡散粒子
69 バインダ樹脂
70 単位プリズム
71 第1プリズム面
72 第2プリズム面
73 要素面
73a 第1要素面
73b 第2要素面
73c 第3要素面
75a 先端部
75b 基端部
80 光拡散層
81 凸部
82 段部
90 光拡散シート
91 第1モールド
91a バインダ樹脂
91b 微小粒子
91c 基材
92 第2モールド
92a 凹部
93 第3モールド
93a 第2凹部
93b 段部
94 第4モールド
94a 第2凸部
94b 段部
85 第5モールド
95a 第2凹部
95b 段部
99 ラビング手段

Claims (4)

  1. シート状の本体部と、
    前記本体部の一主面に形成された光拡散層と、
    を備え、
    前記光拡散層は、複数の凸部を有し、
    各凸部の基端部には、周状に段部が形成されており、
    前記段部の前記一主面に沿った幅は、200nm以下である
    ことを特徴とする光拡散シート。
  2. 請求項1に記載の光拡散シートと、
    前記光拡散シートの前記光拡散層とは反対側となる面に第1方向に配列され且つ各々が前記第1方向と交差する方向に線状に延びている複数の単位プリズムと、
    を備えたことを特徴とする光学シート。
  3. 請求項2に記載の光学シートと、
    前記光学シートの前記単位プリズム側となる面に対面する出光面と、前記第1方向に対向する一対の側面と、を有する導光板と、
    前記第1方向における一側に位置する導光板の側面に対面して配置された光源と、
    を備えたことを特徴とする面光源装置。
  4. 請求項3に記載の面光源装置と、
    前記面光源装置に対面して配置された表示パネルと、
    を備えたことを特徴とする表示装置。
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