JP2015191181A - 面光源装置および表示装置 - Google Patents

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上 達 明 井
Tatsuaki Inoue
上 達 明 井
後 藤 正 浩
Masahiro Goto
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Abstract

【課題】反射型偏光分離シートと組み合わせて用いた際に光の利用効率を有効に改善して優れた集光機能を発揮し得る光学シートを提供する。【解決手段】光学シート60は、本体部65と、複数の単位プリズム70と、を含む。各単位プリズムは、第1方向の一側を向く第1プリズム面71と、第1方向の他側を向く第2プリズム面72と、を含む。第2プリズム面は、主切断面において第1方向に対する傾斜角度が、単位プリズムの先端部の側から基端部の側へ向けてしだいに大きくなるように配置された複数の要素面を含む。主切断面において、単位プリズムの二つの基端部の中点Pmと当該単位プリズムの先端部との第1方向に沿ったずれ量zの、当該単位プリズムの前記第1方向に沿った幅Wbに対する比(z/Wb)が、次の条件を満たす。0 ≰ |z/Wb| ≰ 0.06【選択図】図7

Description

本発明は、傾斜角度が互いに異なる複数の要素面を含むプリズム面を付与された光学シート、並びに、この光学シートを有する面光源装置および表示装置に関する。
面状に発光する発光面を有した面光源装置が、例えば液晶表示装置に組み込まれ液晶表示パネルを背面側から照明するバックライトとして、広く普及している(例えば、特許文献1)。液晶表示装置用の面光源装置は、大別すると、光学部材の直下に光源を配置する直下型と、光学部材の側方に光源を配置するエッジライト型(サイドライト型とも呼ぶ)と、に分類される。
特許文献1に開示されたエッジライト型の面光源装置では、導光体と、導光板の出光面に対面して配置された光偏向素子と、導光体の一つの側面に対面して配置された光源と、を有している。この面光源装置において、導光体の出光面から出射する光の多くは、出光面の法線方向に対して導光体内での導光方向に大きく傾斜した方向、例えば出光面の法線方向に対して導光体内での導光方向に60°〜80°傾斜した方向に進む。光偏向素子は、導光体での導光方向と平行な方向に配列され且つ導光体に向けて突出した複数の線状プリズムを有している。この線状プリズムは、導光体からの大きく傾斜した光の入射面となる第1プリズム面と、当該大きく傾斜した光を反射して正面方向に向ける第2プリズム面と、を有している。特許文献1の面光源装置では、第2プリズム面を折れ面として形成することにより、光偏向素子の偏向機能を強化し、その結果として、光源光の有効利用を図っている。
特開2004−46076号公報
ところで、特定の偏光成分を利用するデバイス(例えば、液晶表示パネル)との組み合わせで使用される面光源装置では、光源光の利用効率を改善する観点から、反射型の偏光分離シートが組み込まれることがある。反射型偏光分離シートは、特定の偏光成分の光を透過させ、その一方で他の偏光成分の光を反射する。反射型偏光分離シートで反射された他の偏光成分の光は、面光源装置に戻され、その後の反射によって偏光状態を変化させる。すなわち、反射型偏光分離シートを用いることによって、特定の偏光成分を利用するデバイスでは使用され得ない光の有効利用を図り、これにより、輝度を大幅に上昇させることを期待することができる。
しかしながら、本件発明者らが、特許文献1に開示された面光源装置に対して反射型偏光分離シートを適用したところ、輝度角度分布が変化し、所望の方向(典型的には正面方向)での輝度を期待したように向上させることができなかった。本発明は、このような点を考慮してなされ、傾斜角度が互いに異なる複数の要素面を有したプリズム面を含む光学シートであって、反射型偏光分離シートと組み合わせて用いた際に光の利用効率を有効に改善して優れた集光機能を発揮し得る光学シートを提供することを目的とする。
本発明による光学シートは、
シート状の本体部と、
前記本体部上に第1方向に配列された複数の単位プリズムであって、各々が前記第1方向と交差する方向に延びている、複数の単位プリズムと、を備え、
各単位プリズムは、前記第1方向の一側を向く第1プリズム面と、前記第1方向の他側を向く第2プリズム面と、を含み、
前記第2プリズム面は、前記第1方向と前記本体部の法線方向との両方に平行な主切断面において、前記第1方向に対する傾斜角度が、前記本体部から最も離間した単位プリズムの先端部の側から、前記本体部に最も近接した単位プリズムの基端部の側へ向けて、しだいに大きくなるように配置された複数の要素面を含み、
前記主切断面において、前記単位プリズムの二つの基端部の中点と当該単位プリズムの前記先端部との前記第1方向に沿ったずれ量zの、当該単位プリズムの前記第1方向に沿った幅Wに対する比(z/W)が、次の条件を満たす。
0 ≦ |z/W| ≦ 0.06
本発明による光学シートにおいて、前記主切断面において、前記本体部の法線方向に沿った前記単位プリズムの高さHの、当該単位プリズムの前記第1方向に沿った幅Wに対する比(H/W)が、次の条件を満たすようにしてもよい。
0.7 ≦ H/W ≦ 0.9
本発明による光学シートにおいて、前記光学シートの前記単位プリズムによって形成される面とは反対側となる面に、光拡散層が形成されており、前記光拡散層を平行光束が入射した場合、ピーク輝度の半分の輝度が得られる角度範囲は、2.6°以下であるようにしてもよい。
本発明による面光源装置は、
上述した本発明による光学シートのいずれかと、
前記光学シートの前記単位プリズムに対面するようにして配置された出光面と、前記第1方向に対向する一対の側面と、を有する導光板と、
前記光学シートの前記導光板の側とは反対側に配置された反射型偏光分離シートと、
前記導光板の前記第1方向における一側に位置する前記側面に対面して配置された光源と、を備える。
本発明による面光源装置において、光学シートにおいて、前記導光板は、前記出光面に対向する裏面をさらに有し、前記裏面は、前記第1方向における一側から他側へ向けて前記出光面に接近する傾斜面を含むようにしてもよい。
本発明による面光源装置が、前記導光板の前記光学シートの側とは反対側に配置された反射シートを、さらに備え、
前記第1方向に平行となる面内を進んで60°の入射角度で入射する入射光を用いてJISZ8741に準拠して測定された前記反射シートの鏡面光沢度は、460以上であるようにしてもよい。
本発明による表示装置は、
上述した本発明による面光源装置のいずれかと、
前記面光源装置に対面して配置された表示パネルと、を備える。
本発明によれば、傾斜角度が互いに異なる複数の要素面を含むプリズム面を付与された光学シートを反射型偏光分離シートと組み合わせて用いた際に、当該光学シートが、光源光の利用効率を有効に改善して優れた集光機能を発揮することができる。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、表示装置および面光源装置の概略構成を示す断面図である。 図2は、図1の面光源装置の作用を説明するための図である。 図3は、図1の面光源装置に組み込まれた導光板を出光面の側から示す斜視図である。 図4は、図1の面光源装置に組み込まれた導光板を裏面の側から示す斜視図である。 図5は、導光板の作用を説明するための図であって、図3のV−V線に沿った断面において導光板を示す図である。 図6は、図1の面光源装置に組み込まれた光学シートを示す斜視図である。 図7は、図6の光学シートをその主切断面(図6のIIV−IIV線に沿った断面)において示す部分断面図である。 図8は、光学シートの作用を説明するための図であって、図7と同様の断面において面光源装置を示す部分断面図である。 図9は、正面方向及び第1方向の両方に平行な面内における、導光板の出光面上での輝度の角度分布を示すグラフである。 図10は、正面方向及び第2方向の両方に平行な面内における、導光板の出光面上での輝度の角度分布を示すグラフである。 図11は、光学シートの作用を説明するための図であって、図7と同様の断面において面光源装置を示す部分断面図である。 図12は、主切断面において光学シートの一変形例を示す断面図である。 図13は、図1に対応する図であって、面光源装置の一変形例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図11は本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち、図1は、液晶表示装置および面光源装置の概略構成を示す斜視図であり、図2は面光源装置の作用を説明するための断面図である。図3及び図4は面光源装置に含まれた導光板を示す斜視図であり、図5は導光板の主切断面において導光板を示す断面図である。図6は面光源装置に含まれた光学シートを示す斜視図であり、図7〜9は主切断面において光学シートを示す断面図である。
図1に示すように、表示装置10は、液晶表示パネル15と、液晶表示パネル15の背面側に配置され液晶表示パネル15を背面側から面状に照らす面光源装置20と、を備えている。表示装置10は、画像を表示する表示面11を有している。液晶表示パネル15は、面光源装置20からの光の透過または遮断を画素毎に制御するシャッターとして機能し、表示面11に像を表示するように構成されている。
図示された液晶表示パネル15は、出光側に配置された上偏光板13と、入光側に配置された下偏光板14と、上偏光板13と下偏光板14との間に配置された液晶層セル12と、を有している。偏光板14,13は、入射した光を直交する二つの偏光成分(P波およびS波)に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、P波)を透過させ、前記一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、S波)を吸収する機能を有している。
液晶層12には、一つの画素を形成する領域毎に、電界印加がなされ得るようになっている。そして、電界印加の有無によって液晶層12中の液晶分子の配向方向が変化するようになる。一例として、入光側に配置された下偏光板14を透過した特定方向の偏光成分は、電界印加された液晶層12を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、その一方で、電界印加されていない液晶層12を通過する際にその偏光方向を維持する。この場合、液晶層12への電界印加の有無によって、下偏光板14を透過した特定方向に振動する偏光成分が、下偏光板14の出光側に配置された上偏光板13をさらに透過するか、あるいは、上偏光板13で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。
このようにして液晶パネル(液晶表示部)15では、面光源装置20からの光の透過または遮断を画素毎に制御し得るようになっている。なお、液晶表示パネル15の詳細については、種々の公知文献(例えば、「フラットパネルディスプレイ大辞典(内田龍男、内池平樹監修)」2001年工業調査会発行)に記載されており、ここではこれ以上の詳細な説明を省略する。
次に、面光源装置20について説明する。面光源装置20は、面状に光を発光する発光面21を有し、本実施の形態では、液晶表示パネル15を背面側から照明する装置として用いられている。
図1に示すように、面光源装置20は、エッジライト型の面光源装置として構成され、導光板30と、導光板30の一方の側(図1に於いては左側)の側方に配置された光源24と、導光板30にそれぞれ対面するようにして配置された光学シート(プリズムシート)60及び反射シート28と、光学シート60の導光板30の側とは反対側に配置された反射型の偏光分離シート29と、を有している。図示された例では、偏光分離シート29が、液晶表示パネル15に直面して配置されている。そして、偏光分離シート29の出光面によって、面光源装置20の発光面21が画成されている。
図示する例において、導光板30の出光面31は、液晶表示装置10の表示面11および面光源装置20の発光面21と同様に、平面視形状(図1に於いては、上方から見下ろして見た形状)が四角形形状に形成されている。この結果、導光板30は、全体的に、一対の主面(出光面31および裏面32)を有する相対的に厚み方向の辺が他の辺よりも小さい直方体状の部材として構成されており、一対の主面間に画成される側面は四つの面を含んでいる。同様に、光学シート60、反射シート28、及び、偏光分離シート29は、全体的に、相対的に厚み方向の辺が他の辺よりも小さい直方体状の部材として構成されている。
導光板30は、液晶表示パネル15側の一方の主面によって構成された出光面31と、出光面31に対向するもう一方の主面からなる裏面32と、出光面31および裏面32の間を延びる側面と、を有している。側面のうちの第1方向d1に対向する二つの面のうちの一方の側面が、入光面33をなしている。図1に示すように、入光面33に対面して光源24が設けられている。入光面33から導光板30内に入射した光は、第1方向(導光方向)dに沿って入光面33に対向する反対面34に向け、概ね第1方向(導光方向)dに沿って導光板30内を導光されるようになる。図1および図2に示すように、光学シート60は、導光板30の出光面31に対面するようにして配置され、反射シート28は、導光板30の裏面32に対面するようにして配置されている。
光源は、例えば、線状の冷陰極管等の蛍光灯や、点状のLED(発光ダイオード)や白熱電球等の種々の態様で構成され得る。本実施の形態において、光源24は、入光面33の長手方向(図1に於いては、紙面に直交する方向、即ち、紙面の表裏方向)に沿って、並べて配置された多数の点状発光体25、具体的には、多数の発光ダイオード(LED)によって、構成されている。なお、図3及び図4に示された導光板30には、光源24をなす多数の点状発光体25の配置位置が示されている。
反射シート28は、導光板30の裏面32から漏れ出した光を反射して、再び導光板30内に入射させるための部材である。反射シート28は、白色の散乱反射シート、金属等の高い反射率を有する材料からなるシート、高い反射率を有する材料からなる薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート等から、構成され得る。反射シート28での反射は、正反射(鏡面反射)でもよく、拡散反射でもよい。反射シート28での反射が拡散反射の場合には、当該拡散反射は、等方性拡散反射であってもよいし、異方性拡散反射であってもよい。
反射型の偏光分離シート29は、その透過軸と平行な方向の偏光成分を透過させ、その透過軸に直交する反射軸と平行な方向の偏光成分を反射する。したがって、通常では、正面方向からの観察において反射型の偏光分離シート29の透過軸が下偏光板14の透過軸と平行となるようにして、反射型の偏光分離シート29が面光源装置20に組み込まれる。反射型の偏光分離シート29によれば、液晶表示パネル15で有効に利用され得ない偏光成分の光が、当該液晶表示パネル15へ入射して下偏光板14で吸収されてしまうことを防止することができる。したがって、光源光の利用効率を向上させて、輝度特性を改善することができる。
反射型の偏光分離シート29として、米国3M社から入手可能な「DBEF」(登録商標)を用いることができる。また、「DBEF」以外にも、韓国Shinwha Intertek社から入手可能な高輝度偏光シート「WRPS」(登録商標)や、あるいは、ワイヤーグリッド偏光子等を用いることもできる。さらには、例えばコレステリック規則性を有したコレステリック液晶層からなる旋光選択層と、旋光選択層の出光側に積層された四分の一波長層(λ/4位相差層)と、を有してなるフィルム部材を、反射型偏光分離シート29として用いることができる。
ところで、本明細書において、「出光側」とは、光源24、導光板30、光学シート60、偏光分離シート29、液晶表示パネル15と、表示装置10の構成要素間を逆戻りすることなく進んで、表示装置10から出射して観察者へ向かう光の進行方向における下流側(観察者側、例えば図1における紙面の上側)のことであり、「入光側」とは、光源24、導光板30、光学シート60、偏光分離シート29、液晶表示パネル15と、表示装置10の構成要素間を逆戻りすることなく進んで、表示装置10から出射して観察者へ向かう光の進行方向における上流側のことである。
また、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
さらに、本明細書において「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。そして、本実施の形態においては、導光板30の板面、導光板30の後述する基部40のシート面(板面)、光学シート60のシート面、反射シート28のシート面、偏光分離シート29のシート面、液晶表示パネルのパネル面、表示装置10の表示面11、および、面光源装置20の発光面21は、互いに平行となっている。さらに、本明細書において、シート状の部材の法線方向とは、対象となるシート状の部材のシート面への法線方向のことを指す。さらに、本明細書において「正面方向」とは、光学シート60の法線方向のことであり、本実施の形態においては、面光源装置20の発光面21への法線方向、導光板30の板面への法線方向、表示装置10の表示面11への法線方向等にも一致する(例えば、図2参照)。
次に、図2〜図5を主に参照して、導光板30についてさらに詳述する。図2〜図5によく示されているように、導光板30は、板状に形成された基部40と、基部40の一側の面(観察者側を向く面、出光側面)41上に形成された複数の単位光学要素50と、を有している。基部40は、一対の平行な主面を有する平板状の部材として構成されている。そして、反射シート28に対面している側に位置する基部40の他側の面42によって、導光板30の裏面32が構成されている。
なお、本明細書における「単位プリズム」、「単位形状要素」、「単位光学要素」および「単位レンズ」とは、屈折や反射等の光学的作用を光に及ぼして、当該光の進行方向を変化させる機能を有した要素のことを指し、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。
図4によく示されているように、導光板30の裏面32をなす基部40の他側面42は凹凸面として形成されている。具体的な構成として、基部40の他側面42の凹凸によって、裏面32が、傾斜面37と、導光板30の法線方向ndに延びる段差面38と、導光板30の板面方向に延びる接続面39と、を有している。導光板30内での導光は、導光板30の一対の主面31,32での全反射作用によっている。その一方で、傾斜面37は、入光面33側から反対面34側へ向かうにつれて出光面31に接近するよう、導光板30の板面に対して傾斜している。したがって、傾斜面37で反射した光については、一対の主面31,32に入射する際の入射角度は小さくなる。傾斜面37で反射することにより、一対の主面31,32への入射角度が全反射臨界角度未満になると、当該光は、導光板30から出射するようになる。すなわち、傾斜面37は、導光板30から光を取り出すための要素として機能する。
導光方向である第1方向dに沿った傾斜面37の分布を裏面32内で調節することにより、導光板30からの出射光量の第1方向dに沿った分布を調整することができる。図2〜図5に示された例では、導光方向に沿って入射面33から反対面34に接近するにつれて、裏面32うちの傾斜面37が占める割合が高くなっている。このような構成によれば、導光方向に沿って入射面33から離間した領域での導光板30からの光の出射が促進され、入射面33から離間するにつれて出射光量が低下してしまうことを効果的に防止することができる。
次に、基部40の一側の面41上に設けられた単位光学要素50について説明する。図3によく示されているように、複数の単位光学要素50は、第1方向dに交差し且つ基部40の一側の面41と平行な配列方向(図3に於いては左右方向)に並べられて、基部40の一側の面41上に、配列されている。各単位光学要素50は、基部40の一側の面41上を、その配列方向と交差する方向に線状に延びている。
とりわけ本実施の形態では、図3に示すように、複数の単位光学要素50は、基部40の一側の面41上に、第1方向dと直交する第2方向(配列方向)dに隙間無く並べて配列されている。したがって、導光板30の出光面31は、単位光学要素50の表面によってなされる傾斜面35,36として、構成されている。また、各単位光学要素50は、配列方向と直交する第1方向dに沿って、直線状に延びている。さらに、各単位光学要素50は、柱状に形成され、その長手方向に沿って同一の断面形状を有するようになっている。また、本実施の形態において、複数の単位光学要素50は、互いに同一に構成されている。この結果、本実施の形態における導光板30は、第1方向dに沿った各位置において、一定の断面形状を有するようになっている。
次に、図5に示された断面、すなわち、単位光学要素の配列方向(第2方向)dおよび基部40の一側面41(導光板30の板面)への法線方向ndの両方向に平行な断面(以下においては、単に導光板の主切断面とも呼ぶ)における、各単位光学要素50の断面形状について説明する。図5に示すように、図示された例において、導光板の主切断面における各単位光学要素50の断面形状は、出光側に向けて先細りしていく形状となっている。つまり、導光板の主切断面において、導光板30の板面と平行な単位光学要素50の幅は、導光板30の法線方向ndに沿って基部40から離間するにつれて小さくなっていく。
また、本実施の形態において、単位光学要素50の主切断面における外輪郭51(出光側面31に対応する)51は、当該外輪郭が基部40の一側面41に対してなす角度である出光面角度θが、基部40から最も離間した単位光学要素50の外輪郭51上の先端部52aから基部40に最も接近した単位光学要素50の外輪郭51上の基端部52bへ向けて大きくなるよう、変化している。この出光面角度θについては、例えば特開2013−51149に開示されたように設定することができる。
なお、ここでいう出光面角度θとは、上述したように、導光板の主切断面において、単位光学要素50の出光側面(外輪郭)51が基部40の一側面41に対してなす角度である。図5に示す例のように、単位光学要素50の主切断面における外輪郭(出光側面)51が折れ線状に形成されている場合には、折れ線を構成する各直線部と基部40の一側面41との間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))が出光面角度θとなる。一方、単位光学要素50の主切断面における外輪郭(出光側面)51が曲面によって構成される場合には、当該外輪郭への接線と基部40の一側面41との間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))を、出光面角度θとして特定することとする。
図5に示された一具体例としての単位光学要素50は、導光板30の主切断面において、基部40の一側面41上に一辺が位置するとともに外輪郭41上における先端部52aと各基端部52bとの間に二辺が位置する五角形形状、或いは、この五角形形状の一以上の角を面取りしてなる形状となっている。また、図示する例においては、正面方向輝度を効果的に上昇させること、および、第2方向dに沿った面内での輝度の角度分布に対称性を付与することを目的として、単位光学要素50の主切断面における断面形状は、正面方向ndを中心として、対称性を有している。すなわち、図5によく示されているように、各単位光学要素50の出光側面51は、正面方向を中心として対称的に構成された一対の折れ面35,36によって構成されている。一対の折れ面35,36は、互いに接続されて先端部52aを画成している。各折れ面35,36は、先端部52aを画成する第1面35a,36aと、第1面35a,36aへ基部40の側から接続する第2面35b,36bと、を有している。一対の第1傾斜面35a,36aは正面方向ndを中心として対称的な構成を有するとともに、一対の第2傾斜面35b,36bも正面方向ndを中心として対称的な構成を有している。
単位光学要素50の全体的な構成として、導光板30の主切断面における単位光学要素50の配列方向への幅Wに対する、導光板30の主切断面における単位光学要素50の基部40からの正面方向に沿った突出高さHの比(H/W)が、0.3以上0.45以下となっていることが好ましい。このような単位光学要素50によれば、出光側面51での屈折および反射により、単位光学要素50の配列方向(第2方向)に沿った光の成分に対して優れた集光機能を発揮することが可能となり且つサイドローブの発生を効果的に抑制することも可能となる。
なお、本件明細書における「五角形形状」とは、厳密な意味での五角形形状のみでなく、製造技術における限界や成型時の誤差等を含む略五角形形状を含む。また同様に、本明細書において用いる、その他の形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」および「対称」等の用語も、厳密な意味に縛られることなく、同様の光学的機能を期待し得る程度の誤差を含めて解釈することとする。
ここで、導光板30の寸法は、一例として、以下のように設定され得る。まず、単位光学要素50の具体例として、幅W(図5参照)を10μm以上500μm以下とすることができる。一方、基部40の厚みは、0.3mm〜6mm0.2mm〜6mmとすることができる。
以上のような構成からなる導光板30は、基材上に単位光学要素50を賦型することにより、あるいは、押し出し成型により、作製することができる。導光板30の基部40及び単位光学要素50をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。尚、必要に応じて、導光板30中に光を拡散させる機能を有する拡散性分を添加することもできる。拡散成分は、一例として、平均粒径が0.5〜100μm程度であるシリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等の透明物質からなる粒子を、用いることができる。
電離放射線硬化型樹脂を基材上に硬化させることによって導光板30を作製する場合、単位光学要素50とともに、単位光学要素50と基材との間に位置するようになるシート状のランド部を、基材上に形成するようにしてもよい。この場合、基部40は、基材と電離放射線硬化型樹脂によって形成されたランド部とから構成されるようになる。また、基材として、光拡散粒子とともに押し出し成型された樹脂材料からなる板材を、用いることができる。一方、押し出し成型で作製された導光板30においては、基部40と、基部40の一側面41上の複数の単位光学要素50と、が一体的に形成され得る。
次に、図2、図6〜図11を主に参照して、光学シート(プリズムシート)60についてさらに詳述する。光学シート60は、透過光の進行方向を変化させる機能を有した部材である。
図6によく示されているように、光学シート60は、板状に形成された本体部65と、本体部65の入光側面67上に形成された複数の単位プリズム(単位形状要素、単位光学要素、単位レンズ)70と、を有している。本体部65は、一対の平行な主面を有する平板状の部材として構成されている。そして、導光板30に対面しない側に位置する本体部65の出光側面66によって、光学シート60の出光面61が構成されている。
次に、本体部65の入光側面上に設けられた単位プリズム70について説明する。図2及び図6によく示されているように、複数の単位プリズム70は、本体部65の入光側面67上に並べて配置されている。各単位プリズム70は、柱状に形成され、その配列方向と交差する方向に延びている。
本実施の形態において、各単位プリズム70は直線状に延びている。また、各単位プリズム70は、柱状に形成され、その長手方向に沿って同一の断面形状を有するようになっている。さらに、複数の単位プリズム70は、その長手方向に直交する方向に沿って、本体部65の入光側面67上に隙間無く並べられている。したがって、光学シート60の入光面62は、本体部65上に隙間無く配列された単位プリズム70の表面(プリズム面)71,72によって形成されている。
なお、上述してきたように、光学シート60は、導光板30に重ねられるようにして配置され、光学シート60の単位プリズム70が導光板30の出光面31に対面するようになっている。また、図1及び図2に示すように、光学シート60は、単位プリズム70の長手方向が導光板30による導光方向(導光板30の入光面33と当該入光面に対向する反対面34とを結ぶ第1方向)dと交差するように、導光板30に対して位置決めされている。より厳密には、単位プリズム70の長手方向が導光板30による導光方向(つまり、第1方向)dと直交するとともに、単位プリズム70の配列方向が導光板30による導光方向dと平行になるように、光学シート60が導光板30に対して位置決めされている。したがって、各単位プリズム70は、導光板30の単位光学要素50の配列方向と平行な第2方向dに延びている。
図2によく示されているように、各単位プリズム70は、単位プリズム70の配列方向、つまり第1方向dに沿って、互いに対向して配置された第1プリズム面71および第2プリズム面72を有している。各単位プリズム70の第1プリズム面71は、第1方向における一側(図1および図2の紙面における左側)に位置し、第2プリズム面72は、第1方向における他側(図1および図2の紙面における右側)に位置している。より詳細には、各単位プリズム70の第1プリズム面71は、第1方向dにおける光源24の側に位置して第1方向dにおける一側を向く。各単位プリズム70の第2プリズム面72は、第1方向dにおける光源24から離間する側に位置し、第1方向dにおける他側を向く。後述するように、第1プリズム面71は、主として、第1方向dにおける一側に配置された光源24から導光板30内に進み、その後に導光板30から出射した光が、光学シート60へ入射する際の入射面として機能する。一方、第2プリズム面72は、光学シート60へ入射した光を反射して、当該光の光路を補正する機能を有する。
図7及び図8によく示されているように、第1プリズム面71および第2プリズム面72は、それぞれ本体部65から延び出るとともに互いに接続されている。第1プリズム面71および第2プリズム面72が本体部65にそれぞれ接続する位置において、単位プリズム70の基端部75bが画成されている。また、第1プリズム面71および第2プリズム面72が互いに接続する位置において、本体部65から最も入光側に突出した単位プリズム70の先端部(頂部)75aが画成されている。
上述したように、また図7及び図8に示すように、本体部65のシート面(本体部65の入光側面67、光学シート60のシート面)への法線方向ndおよび単位プリズム70の配列方向である第1方向dの両方に平行な断面(以下においては、単に光学シートの主切断面とも呼ぶ)における各単位プリズム70の断面形状は、当該単位プリズム70の長手方向(直線状に延びている方向)に沿って一定となっている。
以下において、光学シートの主切断面における単位プリズム70の断面形状についてさらに詳細に説明する。なお、図7では、光学シートの主切断面に相当する図6のVII−VII線に沿った光学シートの断面が示され、図8及び図11では、光学シートの主切断面と平行な断面において、面光源装置20が示されている。図7、図8及び図11に示すように、本実施の形態においては、光学シートの主切断面における各単位プリズム70の断面形状は、入光側(導光板の側)に向けて先細りしていく形状となっている。つまり、主切断面において、本体部65のシート面と平行な単位プリズム70の幅は、本体部65の法線方向ndに沿って本体部65から離間するにつれて小さくなっていく。
本実施の形態において、光学シート60の主切断面において単位プリズム70の外輪郭の一部をなす第2プリズム面72(入光側面の一部をなす第2プリズム面72)が、第1方向dに対してなす角度を傾斜角度θとすると、少なくとも一つの単位プリズム70の傾斜角度θは、第2プリズム面72内において一定とはなっていない。図7、図8及び図11に示すように、傾斜角度θは、第2プリズム面72内において、本体部65から最も離間した当該単位プリズムの先端部75aから本体部65に最も接近した当該単位プリズム60の基端部75bへ向けて、大きくなるように変化する。図8示すように、このような単位プリズム60によれば、第2プリズム面72のうちの、正面方向ndに対する傾斜角度が比較的小さくなる方向に進む比較的に立ち上がった光L81が主として入射するようになる基端部75b側の領域、並びに、正面方向ndに対する傾斜角度が非常に大きくなる方向に進む比較的に寝た光L82が主として入射するようになる先端部75a側の領域の両方において、優れた集光機能を確保することができる。
具体的な構成として、光学シートの主切断面において、第1方向dに対する傾斜角度θが、単位プリズム70の先端部75aの側から基端部65bの側へ向けて、しだいに大きくなるように配置された複数の要素面73を含んでいる。図示された本実施の形態では、単位プリズム70の第2プリズム面72の輪郭は、光学シートの主切断面において、直線部をつなぎ合わせてなる、或いは、直線部をつなぎ合わせるとともにつなぎ目を面取りしてなる形状を有している。言い換えると、単位プリズム70の第2プリズム面72の外輪郭は、折れ線状に、或いは、折れ線の角部を面取りしてなる形状に、形成されている。とりわけ図示された例において、第2プリズム面72は、先端部75aを画成する第1要素面73aと、第1要素面73aに本体部65の側から隣接する第2要素面73bと、を有している。そして、第2要素面73bの傾斜角度θが、第2要素面73bでの傾斜角度θよりも大きくなっている。
なお、傾斜角度θとは、上述したように、光学シート60の主切断面において、単位プリズム60の入光側面(第2プリズム面72)が第1方向dに対してなす角度である。折れ線を構成する各要素面73と第1方向dとの間に形成される角度(厳密には、形成される二つの角のうちの小さい方の角度(劣角の角度))が傾斜角度θとなる。
以上のような構成を有した光学シート60において、光学シートの主切断面において単位プリズム70の配列方向に沿った単位プリズム70の第2プリズム面72の幅W(図8参照)に対する、光学シートの主切断面において本体部65の法線方向ndに沿った単位プリズム70の高さHの比(H/W)の大きさが、当該光学シート60の集光性および拡散性に影響を与える。そして、本実施の形態においては、後述する作用効果を確保する上で、単位プリズム70の第2プリズム面72の幅Wに対する単位プリズム70の高さHの比(H/W)が、0.7以上0.9以下となっていることが好ましい。また、第2プリズム面72の第1要素面73aでの傾斜角度θを45°以上60°以下とすることができ、第2プリズム面72の第2要素面73bでの傾斜角度θを50°以上70°以下とすることができる。
また、後述するように光源光の利用効率を有効に改善して所定の方向での輝度を効果的に上昇させる観点からは、光学シート60の主切断面における単位プリズム70の形状が次のように構成されていることが好ましい。まず、図7に示すように、光学シートの主切断面において、単位プリズム70の二つの基端部75bの中点Pと当該単位プリズム70の先端部75aとの第1方向dに沿ったずれ量zの、当該単位プリズム70の第1方向dに沿った幅Wに対する比(z/W)が、次の条件(a)を満たすようになっていることが好ましい。
0 ≦ |z/W| ≦ 0.06 ・・・(a)
条件(a)が満たされる場合、単位プリズム70が、傾斜角度θが互いに異なる複数の要素面73を有することによって優れた集光機能を発揮し得るようにしながら、光学シートの出切断面での法線方向ndを中心としたその線対称性を或る程度維持することが可能となる。言い換えると、条件(a)によって、優れた集光機能を発揮し得る単位プリズム70の非対称性が制限されている。本件発明者が確認したところ、条件(a)を満たす単位プリズム70を有した光学シート60を、偏光分離シート29と組み合わせて使用した場合、光学シート60自体が優れた集光機能を発揮して正面方向への輝度を向上させるだけでなく、偏光分離シート29による光源光の再利用効果が有効に促進されて正面方向輝度を相乗的に上昇させることができた。
また、光学シート60のその他の寸法は、一例として、以下のように設定され得る。まず、以上のような構成からなる単位プリズム70の具体例として、単位プリズム70の配列ピッチ(図示された例では、単位プリズム70の幅Wに相当)を10μm以上200μm以下とすることができる。ただし、昨今においては、単位プリズム70の配列の高精細化が急速に進んでおり、単位プリズム70の配列ピッチを10μm以上40μm以下とすることが好ましい。また、光学シート60のシート面への法線方向ndに沿った本体部65からの単位プリズム70の突出高さHを5.5μm以上180μm以下とすることができる。
以上のような構成からなる光学シート60は、基材上に光学シート60を賦型することにより、あるいは、押し出し成型により、作製することができる。光学シート60の本体部65及び単位プリズム70をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。
電離放射線硬化型樹脂を基材上に硬化させることによって光学シート60を作製する場合、単位プリズム70とともに、単位プリズム70と基材との間に位置するようになるシート状のランド部を、基材上に形成するようにしてもよい。この場合、本体部65は、基材と電離放射線硬化型樹脂によって形成されたランド部とから構成されるようになる。一方、押し出し成型で作製された光学シート60においては、本体部65と、本体部65の入光側面67上の複数の単位プリズム70と、が一体的に形成され得る。
次に、以上のような構成からなる表示装置10の作用について説明する。
まず、図1及び図2に示すように、光源24をなす発光体25で発光された光は、入光面33を介し、導光板30に入射する。図2に示すように、導光板30へ入射した光L21,L22は、導光板30の出光面31および裏面32において、反射、とりわけ導光板30をなす材料と空気との屈折率差に起因して全反射を繰り返し、導光板30の入光面33と反対面34とを結ぶ第1方向(導光方向)dへ進んでいく。
導光板30の裏面32は、入光面33から反対面34に向かうにつれて、出光面31に対して接近するように傾斜した傾斜面37を有している。傾斜面37は段差面38及び接続面39を介して連結されている。このうち段差面38は、導光板30の板面の法線方向ndに延びている。したがって、導光板30内を入光面33の側から反対面34の側へと進む光の殆どは、裏面32のうち、段差面38に入射することなく、傾斜面37又は接続面39にて反射するようになる。そして、裏面32のうちの傾斜面37で反射すると、図2に示された断面における当該光の進行方向は、導光板30の板面に対する傾斜角度を増大させる。すなわち、裏面32のうちの傾斜面37で反射すると、以降における、当該光の出光面31及び裏面32への入射角度が小さくなる。したがって、導光板30内を進む光の出光面31及び裏面32への入射角度は、裏面32のうちの傾斜面37での一以上の反射によって、次第に小さくなっていき、全反射臨界角未満となる。この場合、当該光は、導光板30の出光面31および裏面32から、出射し得るようになる。出光面31から出射した光L21,L22は、導光板30の出光側に配置された光学シート60へと向かう。一方、裏面32から出射した光は、導光板30の背面に配置された反射シート28で反射され再び導光板30内に入射して導光板30内を進むことになる。
とりわけ、図示された例においては、導光方向に沿って入射面33から反対面34に接近するにつれて、裏面32うちの傾斜面37が占める割合が高くなっている。これにより、出射光量が少なくなってしまう傾向がある入光面33から離間した領域において、導光板30の出光面31からの出射光量を十分に確保し、導光方向に沿った出射光量の均一化を図ることができる。
ところで、図示する導光板30の出光面31は複数の単位光学要素50によって構成され、各単位光学要素50の主切断面における断面形状は、正面方向を中心として対称的に配置された五角形形状または当該五角形形状の一以上の角を面取りしてなる形状となっている。より詳細には上述したように、導光板30の出光面31は、導光板30の裏面32に対して傾斜した折れ面として、構成されている(図5参照)。この折れ面は、基部40の出光側面41への法線方向ndを挟んで互いに逆側に傾斜した傾斜面35,36となっている。そして、この傾斜面35,36で全反射して導光板30内を進む光およびこの傾斜面35,36を通過して導光板30から出射する光は、この傾斜面35,36から、以下に説明する作用を及ぼされるようになる。まず、傾斜面35,36で全反射して導光板30内を進む光に対して及ぼされる作用について説明する。
図5には、出光面31および裏面32において全反射を繰り返しながら導光板30内を進む光L51,L52の光路が、導光板の主切断面内に示されている。上述したように、導光板30の出光面31をなす傾斜面35,36は、基部40の出光側面41への法線方向ndを挟んで互いに逆側に傾斜した二種類の面を含んでいる。また、互いに逆側に傾斜した二種類の傾斜面35,36は、第2方向dに沿って、交互に並べられている。そして、図5に示すように、導光板30内を出光面31に向けて進み出光面31に入射する光L51,L52は、多くの場合、二種類の傾斜面35,36のうちの、導光板の主切断面において基部40の出光側面41への法線方向ndを基準として当該光の進行方向とは逆側に傾斜した傾斜面へ入射する。
この結果、図5に示すように、導光板30内を進む光L51,L52は、出光面31の傾斜面35,36で全反射する多くの場合、第2方向dに沿った成分を低減されるようになり、さらには、主切断面においてその進行方向は正面方向ndを中心として逆側に向くようにもなる。このようにして、導光板30の出光面31をなす傾斜面35,36によって、ある発光点で放射状に発光された光が、そのまま第2方向dに拡がり続けることが規制される。すなわち、光源24の発光体25から第1方向dに対して大きく傾斜した方向に発光され導光板30内に入射した光も、第2方向dへの移動を規制されながら、主として第1方向dへ進むようになる。これにより、導光板30の出光面31から出射する光の第2方向dに沿った光量分布を、光源24の構成(例えば、発光体25の配列)や、発光体25の出力によって、調節するといったことが可能となる。
次に、出光面31を通過して導光板30から出射する光に対して及ぼされる作用について説明する。図5に示すように、出光面31を介し導光板30から出射する光L51,L52は、導光板30の出光面31をなす単位光学要素50の出光側面において屈折する。この屈折により、主切断面において正面方向ndから傾斜した方向に進む光L51,L52の進行方向(出射方向)は、主として、導光板30内を通過している際における光の進行方向と比較して、正面方向ndに対してなす角度が小さくなるように、曲げられる。このような作用により、単位光学要素50は、導光方向と直交する第2方向dに沿った光の成分について、透過光の進行方向を正面方向nd側に絞り込むことができる。すなわち、単位光学要素50は、導光方向と直交する第2方向dに沿った光の成分に対して、集光作用を及ぼすようになる。このようにして、導光板30から出射する光の出射角度は、導光板30の単位光学要素50の配列方向と平行な面内において、正面方向を中心とした狭い角度範囲内に絞り込まれる。
以上のようにして、導光板30から出射する光の出射角度は、導光板30の単位光学要素50の配列方向と平行な面において、正面方向を中心とした狭い角度範囲内に絞り込まれる。その一方で、導光板30から出射する光の出射角度は、それまで、導光板30内を主として第1方向dに進んでいたことに起因して、図2に示すように、第1方向(導光方向)dと平行な面において、正面方向ndから比較的大きく傾斜した比較的に大きな出射角度θとなる。つまり、導光板30から出射する光の第1方向成分dの出射角度(出射光の第1方向成分と導光板30の板面への法線方向ndとがなす角度θ(図2参照))は、比較的大きな角度となる狭い角度範囲内に偏る、傾向がある。
例えば、上述の例示の形状および寸法からなる導光板30では、導光板30の主切断面内における各方向への導光板30の出光面31上での輝度の角度分布において、ピーク輝度Imax2が得られる方向が導光板30の法線方向ndに対してなす角度の大きさθaImax2、及び、ピーク輝度が得られる方向の両側にそれぞれ位置しピーク輝度の半分の輝度が得られる方向がピーク輝度が得られる方向から傾斜した角度の大きさの平均値θaIα2を、次の範囲に設定することができる。
0° ≦ θaImax2 ≦ 3°
12° ≦ θaIα2 ≦ 27°
また、上述の例示の形状および寸法からなる導光板30では、導光板30の法線方向nd及び第1方向dの両方に平行な面内における各方向への導光板30の出光面31上での輝度の角度分布において、ピーク輝度Imax1が得られる方向が導光板30の法線方向ndから第1方向dに沿って他側(反対面34の側)へ傾斜した角度θaImax1、及び、導光板30の法線方向ndとピーク輝度が得られる方向との間に位置するピーク輝度の半分の輝度が得られる方向がピーク輝度が得られる方向から第1方向dに沿って一側(入光面33の側)へ傾斜した角度θaIα1を、次の範囲に設定することができる。
70° ≦ θaImax1 ≦ 80°
5° < θaIα1 ≦ 15°
なお、図9及び図10は、導光板30の出光面31で測定された輝度の角度分布の一例を示している。図9に示された輝度分布は、第1方向d及び正面方向ndの両方向に平行な面内の各方向からの輝度について実際に調べた結果である。図9に示されたグラフにおいて、正面方向から第1方向に沿って他側に傾斜した角度の値を正としている。一方、図10に示された輝度分布は、第2方向d及び正面方向ndの両方向に平行な面内の各方向からの輝度について実際に調べた結果である。
導光板30から出射した光は、その後、光学シート60へ入射する。上述したように、この光学シート60は、導光板30の側へ向けて先端部75aが突出する単位プリズム70を有している。図2によく示されているように、単位プリズム70の長手方向は、導光板30による導光方向(第1方向)dと交差する方向、とりわけ本実施の形態では導光方向と直交する第2方向dと、平行になっている。
この結果、第1方向dにおける一側(図2の紙面における左側)に配置された光源24で発光され導光板30を介して光学シート30へ向かう光L21,L22は、互いに接続された第1プリズム面71および第2プリズム面72のうちの、第1方向dにおける光源24側となる一側に位置する第1プリズム面71を介して単位プリズム70へ入射する。図2に示すように、この光L21,L22は、その後、第1方向dにおける光源とは反対側の他側(図2の紙面における右側)に位置する第2プリズム面72で全反射してその進行方向を変化させるようになる。
そして、単位プリズム70の第2プリズム面72での全反射により、図2及び図8に示された光学シートの主切断面(第1方向(導光方向)dと正面方向ndとの両方向に平行な断面)において正面方向ndから傾斜した方向に進む光L21,L22,L81,L82は、その進行方向が正面方向ndに対してなす角度が小さくなるように、曲げられる。このような作用により、単位プリズム70は、第1方向(導光方向)dに沿った光の成分について、透過光の進行方向を正面方向nd側に絞り込むことができる。すなわち、光学シート60は、第1方向dに沿った光の成分に対して、集光作用を及ぼすようになる。
なお、このように光学シート60の単位プリズム70によってその進行方向を大きく変化させられる光は、主として、単位プリズム70の配列方向である第1方向dに進む成分であり、導光板30の単位光学要素50の傾斜面35,36によって集光させられる第2方向dに進む成分とは異なる。したがって、光学シート60の単位プリズム70での光学的作用によって、導光板30の単位光学要素50によって上昇させられた正面方向輝度を害すことなく、さらに、正面方向輝度を向上させることができる。
光学シート60を出射した光は、偏光分離シート29に入射する。偏光分離シート29は、当該偏光分離シート29の出光側に位置する液晶表示パネル15の下偏光板14を透過し得る一方の偏光成分の光を透過し、下偏光板14で吸収される他方の偏光成分の光を反射する。面光源装置20の発光面21を形成する偏光分離シート29から出射した一方の偏光成分の光は、その後、液晶表示パネル15へ入射して下偏光板14を透過する。下偏光板14を透過した光は、画素毎への電界印加の状態に応じて、選択的に上偏光板13を透過するようになる。このようにして、液晶表示パネル15によって、面光源装置20からの光を画素毎に選択的に透過させることにより、液晶表示装置10の観察者が、映像を観察することができるようになる。
一方、偏光分離シート29で反射された他方の偏光成分の光は、その進行方向を入光側へ向けて折り返す。偏光分離シート52で反射された光は、その後、反射や屈折等を繰り返すことによって偏光状態が変化し、再び、偏光分離シート52を透過し得るようになる。すなわち、反射型の偏光分離シート29は、下偏光板14で吸収されるべき光の再利用を図り、これにより、光源24からの光の利用効率を向上させることに寄与する。
ところで、従来技術の欄でも言及したように、傾斜角度が互いに異なる複数の要素面を有したプリズム面を含む光学シートの出光側に反射型偏光分離シートを組み入れた場合、所望の方向での輝度を期待したように向上させることができなかった。本件発明者らが検討したところ、反射型偏光分離シートの出光側面上での輝度の角度分布が、光学シートの出光側面上での輝度の角度分布から異なるものとなっていた。すなわち、光源24の発光体25で発光された光の利用効率自体は、偏光分離シート29によって改善されるものの、輝度角度分布のプロファイルが所望の形状から崩れて平坦化しまっていた。その結果として、所定の方向での輝度、とりわけ正面方向ndでの輝度を十分に向上させることができなかた。
このような不具合は、主切断面において非対称な単位プリズムを有する光学シートが組み込まれた面光源装置において、より顕著に生じた。そして、本件発明者らは、単位プリズムのプリズム面に関して、当該光学シートの主切断面での非対称性に制限を設けることによって、すなわち、上述した条件(a)、(b)又は(c)を単位プリズム70に課すことにより、この不具合を効果的に解消し得ることを確認した。すなわち、上述した条件(a)、(b)又は(c)を満たす単位プリズム70を含む光学シート60が組み込まれた面光源装置20においては、反射型偏光分離シート29を設けることによって、輝度の角度分布のプロファイルを崩すことなく、その一方で、所定方向の輝度、とりわけ正面方向での輝度を向上させることができた。さらに言い換えると、条件(a)、(b)又は(c)を満たす単位プリズム70を含む光学シート60によれば、反射型偏光分離シート29による光再利用機能を有効に発揮させることができ、所定方向の輝度、とりわけ正面方向での輝度を効果的に上昇させることができた。
条件(a)、(b)又は(c)を満たす光学シート60によって、反射型偏光分離シート29による光再利用機能の有効発揮が実現され、効果的な輝度向上を達成できる理由の詳細は、不明であるが、以下の点が一要因であると考えられる。ただし、本発明は、以下の推定に拘束されない。
まず、偏光分離シート29での反射は、概ね、正反射となる。また、光学シート60の第2プリズム面72での集光機能により、とりわけ複数の要素面73を含んだ第2プリズム面72での優れた集光機能により、光学シート60からの出射方向は正面方向に絞り込まれている。したがって、図11に示すように、偏光分離シート29で反射された他方の偏光成分の光(以下、リサイクル光とも呼ぶ)L91,L92は、正面方向に対して大きく傾斜しない方向に進み、光学シート60の単位プリズム70の第1プリズム面71又は第2プリズム面72に入射する。
図11に示すように、第2プリズム面72に入射したリサイクル光L91は、偏光分離シート29へ入射する前の光路を逆向きに進むようにして、第2プリズム面72で全反射し、その後、第1プリズム面71で屈折して光学シート60から出射する。このようなリサイクル光L91の多くは、導光板30を透過して反射シート28へと進み、反射シート28での反射により進行方向を逆転させる。さらに、反射シート28で反射した光L91の多くは、条件(a)、(b)及び(c)の一以上が満たされて光学シートの主切断面における単位プリズム70の線対称性が或る程度確保されている場合、概ね、偏光分離シート29で反射して反射シート28へ入射する前における当該光L91の光路に対して光学シートの主切断面において法線方向ndを中心として線対称となる光路を、逆向きに進むようにして、偏光分離シート29まで進むことができる。すなわち、図11に示すように、リサイクル光L91は、導光板30を透過した後、単位プリズム70の第2プリズム面72を介して光学シート60へ入射し、次に、第1プリズム面71での全反射によって進行方向を正面方向に絞り込まれる。
従来の光学シートでは、第2プリズム面72に相当するプリズム面の折れ面が、導光板内を導光されてきた光に対して優れた正面方向への集光機能を発揮していた。その一方で、従来の光学シートのプリズム面は、リサイクル光に対する集光機能を考慮されずに設計されていたため、図11に示されたリサイクル光L91の進行方向を正面方向へ有効に偏向することができなかったものと予想される。
以上のことから、従来の光学シートと比較して、条件(a)、(b)及び(c)の一以上を満たす光学シートによれば、偏光分離シート29で反射されて再び光学シート60の第2プリズム面72に進むリサイクル光L91の最終的な出射方向が正面方向に対してなす角度を、より小さくすることができるものと予想される。
次に、偏光分離シート29で反射した後に、光学シート60へ再入射して、単位プリズム70の第1プリズム面71に進む光L92について、説明する。図11に示すように、条件(a)、(b)及び(c)の一以上が満たされて光学シートの主切断面における単位プリズム70の線対称性が或る程度確保されている場合、第1プリズム面71に入射したリサイクル光L92の多くは、概ね、偏光分離シート29へ入射する前の光路に対して光学シートの主切断面において法線方向ndを中心として線対称となる光路を逆向きに進むようにして、単位プリズム70を通過して光学シート60から出射する。この際、リサイクル光L92の多くは、第1プリズム面71で全反射し、その後、第2プリズム面72で屈折して光学シート60から出射する。
この点、従来の光学シートでは、第1プリズム面71に相当する面はリサイクル光L92を反射、とりわけ全反射させることを意図されていなかった。したがって、リサイクル光L92を図11に示すように導光板30へ入射し得る方向へ向けて出射させることができなかったものと推測される。
光学シート60から出射した多くのリサイクル光L92は、導光板30を透過して反射シート28へと進み、反射シート28での反射により進行方向を逆転させる。図11に示すように、反射シート28で反射したリサイクル光L92は、導光板30を透過し、単位プリズム70の第1プリズム面71を介して光学シート60へ入射し、次に、第2プリズム面72での全反射によって進行方向を正面方向に絞り込まれる。
以上のことから、従来の光学シートと比較して、条件(a)、(b)及び(c)の一以上を満たす光学シートによれば、偏光分離シート29で反射されて光学シート60の第1プリズム面71に進むリサイクル光L92の最終的な出射方向が正面方向に対してなす角度を、より小さくすることができるものと予想される。
なお、以上の推定メカニズムからすれば、反射シート28での反射は正反射であることが好ましい。反射シート28での反射が正反射であれば、偏光分離シート29で反射されたリサイクル光L91,L92の反射シート28までの光路と、反射シート28で反射されて偏光分離シート29に向かうまでの光路とが、図11に示すように、光学シートの主切断面において或る程度の対称性を有するようになる。この結果、リサイクル光L91,L92の出射方向が正面方向に対してなす角度が小さくなる。
このため、反射シート28での反射が正反射であることが好ましい。具体的には、第1方向dに平行となる面内を進んで60°の入射角度で入射する入射光を用いてJISZ8741に準拠して測定された反射シート28の鏡面光沢度が、460以上800未満となっていることが好ましい。この場合、正面方向輝度の向上が顕著となる。
以上のような本実施の形態によれば、第2プリズム面72は、光学シートの主切断面において、第1方向dに対する傾斜角度θが、本体部65から最も離間した単位プリズム70の先端部75aの側から、本体部65に最も近接した単位プリズム70の基端部75bの側へ向けて、しだいに大きくなるように配置された複数の要素面73を含んでいる。そして、光学シートの主切断面において、単位プリズム70の二つの基端部75bの中点Pと当該単位プリズム70の先端部75aとの第1方向dに沿ったずれ量zの、当該単位プリズム70の第1方向dに沿った幅Wに対する比(z/W)が、次の条件(a)を満たす。
0 ≦ |z/W| ≦ 0.06 ・・・(a)
このような光学シート60を反射型偏光分離シート29と組み合わせて用いた際、当該光学シート60が、光源24からの光の利用効率を有効に改善して優れた集光機能を発揮することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
まず、上述した実施の形態において、光学シート60の単位プリズム70の一例について説明したが、この例に限られず、種々の変更が可能である。例えば、複数の単位プリズム70が、互いに異なる構成を有していてもよい。また、第2プリズム面72が、二つの要素面73を含む例を示したがこれに限られず、第2プリズム面72が、三以上の要素面73を含んでいてもよい。さらに、単位プリズム70の主切断面における断面形状が、図7及び図8に示された具体例に限られず、例えば、五角形形状、或いは六角形形状等であってもよい。
また、図13に示すように、光学シート60の単位プリズム70によって形成される面とは反対側となる出光面61に、光拡散層65aが形成されていてもよい。図13に示された例において、光拡散層65aは、バインダー樹脂69と、バインダー樹脂69中に分散した光拡散粒子68と、を有している。なお、この光拡散層65aの拡散能は、光拡散層65aを平行光束が入射した場合、ピーク輝度の半分の輝度が得られる角度範囲が0.8°以下となるように設定されていることが好ましい。このように光拡散層65aの拡散能が弱目に設定されていれば、偏光分離シート29で反射されたリサイクル光L91,L92の反射シート28に到達するまでの光路と、反射シート28で反射されて偏光分離シート29に到達するまでの光路とが、図11に示すように、光学シートの主切断面において或る程度の対称性を有するようになる。この結果、上述したように、偏光分離シート29による光源光の再利用機能が効果的に発揮され、且つ、光学シート60の集光機能も効果的に発揮されるようになる。
また、この光拡散層65aの拡散能は、光拡散層65aを平行光束が入射した場合、ピーク輝度の半分の輝度が得られる角度範囲が2.6°以上となるように設定されていることが好ましい。この場合、光拡散層65aでの拡散により、光学シート60や導光板30に生じた欠陥を目立ちにくくして隠蔽することが可能となる。例えば、光学シート60や導光板30の製造中に生じた傷や凹み等により輝点や欠点が生じたとしても、マット層70の拡散能により、当該欠陥を不可視化することができる。このようなマット層70での光拡散機能により、反射シート28、導光板30またはマット層70についての欠陥に対する許容範囲を拡大させることができ、結果として、反射シート28、導光板30またはマット層70等の歩留まりを改善することができる。また、マット層70での拡散機能は、面光源装置20の発光面21上で測定される輝度の角度分布を滑らかにすることができ、観察者が、観察角度を変化させた際に大きな明るさの変化が生じることを効果的に回避し、適切な画像の観察が可能な角度範圍(視野角)を提供することができる。
さらに、上述した実施の形態において、導光板30の単位光学要素50の一例について説明したが、この例に限られず、種々の変更が可能である。例えば、導光板30に含まれる複数の単位光学要素50が、互いに異なる構成を有していてもよい。また、単位光学要素50の主切断面における断面形状が、図5に示された具体例に限られず、例えば三角形形状や半円状であってもよい。
また、上述した実施の形態において、光源24からの光が導光板30を経由して光学シート60に入射する例を示したが、これに限られない。図13に示すように、光源24が、光学シート60に直接入射する光を投射するようにしてもよい。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
以下に説明するようにして、各サンプルに係る光学シートを作製した。作製したサンプルは、光学シートの主切断面における断面形状を異にし、その他において互いに同一とした。各サンプルは、図1〜9を参照して説明した上述の一実施の形態と同一に構成した。すなわち、各サンプルに係る光学シートは、シート状の本体部と、本体部上に配列された単位プリズムと、を有するようにした。各サンプルに係る光学シートは、厚さ125μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製A4300)の一方に面上に、紫外線硬化型樹脂(DIC株式会社、RC25−750)を用いて単位プリズムを賦型することによって作製した。光学シートの主切断面におけるサンプルの各寸法は、表1に示す通りとした。表1における各寸法は、上述の実施の形態で説明した通りであり、詳しくは図7及び図8に示された各寸法に該当する。また、表1には、光学シートが、上述してきた条件(a)を満たすか否かについても示している。
各サンプルに係る光学シートを用いて面光源装置を作製した。面光源装置は、上述の一実施の形態と同一に構成し、光源、導光板、光学シート、反射シート、及び、反射型の偏光分離シートを有するようにした。光源、導光板、反射シート、偏光分離シートは、市販されている液晶表示装置に組み込まれているものを利用し、各面光源装置間で共通とした。
各光学シートを用いて作製された面光源装置の偏光分離シート上での正面方向輝度Iと、光学シートの主切断面に沿った面内での偏光分離シート上での輝度角度分布において、ピーク輝度の半分の輝度が確保される方向が、ピーク輝度が得られる方向に対してなす角度の大きさ(半値角)θcImax1と、を調査した。また、面光源装置から偏光分離シートを除去し、光学シート上での正面方向輝度Iと、光学シートの主切断面に沿った面内での光学シート上での輝度角度分布において、ピーク輝度の半分の輝度が確保される方向が、ピーク輝度が得られる方向に対してなす角度の大きさ(半値角)θbImax1と、を調査した。調査結果を表1に示す。表1において、輝度は相対比にて示している。一方、角度範囲の大きさの単位は〔°〕としている。
Figure 2015191181
10 表示装置10
11 表示面
12 液晶層
13 上偏光板
14 下偏光板
15 液晶表示パネル
20 面光源装置
21 発光面
24 光源
25 発光体
28 反射シート
29 偏光分離シート
30 導光板
31 出光面
32 裏面
33 入光面
34 反対面
35 傾斜面
35a 第1面
35b 第2面
36 傾斜面
36a 第1面
36b 第2面
37 傾斜面
38 段差面
39 接続面
40 基部
41 一側面
42 他側面
50 単位光学要素
51 外輪郭
52a 先端部
52b 基端部
60 光学シート
61 出光面
65 本体部
65a 光拡散層
66 出光側面
67 入光側面
68 光拡散粒子
69 バインダー樹脂
70 単位プリズム
71 第1プリズム面
72 第2プリズム面
73 要素面
73a 第1要素面
73b 第2要素面
75a 先端部
75b 基端部

Claims (7)

  1. シート状の本体部と、
    前記本体部上に第1方向に配列された複数の単位プリズムであって、各々が前記第1方向と交差する方向に延びている、複数の単位プリズムと、を備え、
    各単位プリズムは、前記第1方向の一側を向く第1プリズム面と、前記第1方向の他側を向く第2プリズム面と、を含み、
    前記第2プリズム面は、前記第1方向と前記本体部の法線方向との両方に平行な主切断面において、前記第1方向に対する傾斜角度が、前記本体部から最も離間した単位プリズムの先端部の側から、前記本体部に最も近接した単位プリズムの基端部の側へ向けて、しだいに大きくなるように配置された複数の要素面を含み、
    前記主切断面において、前記単位プリズムの二つの基端部の中点と当該単位プリズムの前記先端部との前記第1方向に沿ったずれ量zの、当該単位プリズムの前記第1方向に沿った幅Wに対する比(z/W)が、次の条件を満たす、光学シート。
    0 ≦ |z/W| ≦ 0.06
  2. 前記主切断面において、前記本体部の法線方向に沿った前記単位プリズムの高さhの、当該単位プリズムの前記第1方向に沿った幅Wに対する比(H/W)が、次の条件を満たす、請求項1に記載の光学シート。
    0.7 ≦ H/W ≦ 0.9
  3. 前記光学シートの前記単位プリズムによって形成される面とは反対側となる面に、光拡散層が形成されており、
    前記光拡散層を平行光束が入射した場合、ピーク輝度の半分の輝度が得られる角度範囲は、2.6°以下である、請求項1又は2に記載の光学シート。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学シートと、
    前記光学シートの前記単位プリズムに対面するようにして配置された出光面と、前記第1方向に対向する一対の側面と、を有する導光板と、
    前記光学シートの前記導光板の側とは反対側に配置された反射型偏光分離シートと、
    前記導光板の前記第1方向における一側に位置する前記側面に対面して配置された光源と、を備える、面光源装置。
  5. 前記導光板は、前記出光面に対向する裏面をさらに有し、
    前記裏面は、前記第1方向における一側から他側へ向けて前記出光面に接近する傾斜面を含む、請求項4に記載の面光源装置。
  6. 前記導光板の前記光学シートの側とは反対側に配置された反射シートを、さらに備え、
    前記第1方向に平行となる面内を進んで60°の入射角度で入射する入射光を用いてJISZ8741に準拠して測定された前記反射シートの鏡面光沢度は、460以上である、請求項4又は5に記載の面光源装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の面光源装置と、
    前記面光源装置に対面して配置された表示パネルと、を備える、表示装置。
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