JP2016070620A - 空気式輻射空調装置及びこれを用いた空調システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
下面が開放され、上面にダクトに接続されるダクト接続部が設けられた直方体のチャンバーボックスと、該チャンバーボックスの解放された下面を塞ぐように該チャンバーボックスに定着されて空調空気及びその輻射熱を放出する輻射パネル本体と、前記チャンバーボックス内に設けられた整流板とからなり、かつ、前記輻射パネル本体が、前記チャンバーボックスの下面を塞ぐ四辺形の底板と該底板の四辺に立設された側板とで形成され、前記側板にチャンバーボックス内の空調空気を側方に流出させるスリットが設けられてなる空気式輻射空調装置。
【選択図】図2
Description
しかし、空調機から吹出される気流が、強い風速で患者にあたることがあり、患者に不快感を与えてしまうという問題がある。このような空調機から吹出される気流が人体に直接あたることによって生じる不快感は、ドラフトと呼ばれ、空衛便覧(空気調和・衛生工学便覧)によると、空調気流の風速が0.15m/sを超えると不快に感じることが多いとされている。
そのために、ドラフトを避けつつ、空調機から吹出される空調空気を部屋全体に行き渡らせるため、空調空気を天井に沿わせるように設定されている。
また、輻射熱を利用した輻射方式は、送風がなくドラフトは抑制できるが、冷暖房能力が低く、また熱媒体として冷温水を使用するため、漏水のおそれがあり、病院等では採用されにくい。
そこで、問題を解消するため輻射熱を利用した輻射方式と対流方式とを併せ持った空気式輻射空調方式が知られている。
また、上記特許文献2に記載の発明は、ダクト接続部104からパネル本体114内に流入した空調空気がパネル本体114内に設けられた多孔質体116により流れを抑制され、各吹出孔112aから均等に流出させているため、圧力損失が高くなり運転コストの負担が著しく大きくなる。
さらに、上記特許文献3に記載の発明は、ダクト接続部104からチャンバーボックス114内に送り込まれた調整空気が、潜熱蓄熱材内包材119に当たり水平方向に向きを変えながら該潜熱蓄熱材内包材119下面に流れて中央側に引き込まれて集まって金属製パネル112に穿設した多数の通気小孔112aから吹き出すため、縮流となり、ドラフトが発生してしまう。
(1)ダクトから送られる温度調節された空調空気によって温められまたは冷やされた吹出口表面からの輻射熱を利用して輻射空調を行う空気式輻射空調装置であって、
下面が開放され、上面にダクトに接続されるダクト接続部が設けられた直方体のチャンバーボックスと、
前記チャンバーボックスの開放された下面を塞ぐように該チャンバーボックスに定着されて空調空気及びその輻射熱を放出する輻射パネル本体と、
前記チャンバーボックス内に設けられた整流板とからなり、
かつ、前記輻射パネル本体が、前記チャンバーボックスの下面を塞ぐ四辺形の底板と、該底板の四辺に立設された側板とで形成され、前記側板にチャンバーボックス内の空調空気を側方に流出させるスリットが設けられてなることを特徴とする空気式輻射空調装置。
(2)前記輻射パネル本体の側板に設けられるスリットが、一部又は全部の側板に設けられてなることを特徴とする前記(1)に記載の空気式輻射空調装置。(3)前記輻射パネル本体を構成する側板が底板に対して、45〜90度の角度をもって立設されてなることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の空気式輻射空調装置。
(4)前記輻射パネル本体の底板が、全面に空調空気の吹出孔を設けてなることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1に記載の空気式輻射空調装置。
(5)前記輻射パネル本体(3)の底板(31)が、相対する2辺近傍の限定された部分にのみ空調空気の吹出孔(34)を設けてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気式輻射空調装置。
(6)前記整流板が四角錐からなり、チャンバーボックス内に、その配置位置の高さの調整手段又は回転角度の調整手段の少なくとも一方を介して設けられてなることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1に記載の空気式輻射空調装置。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の空気式輻射空調装置を、室内の天井に1又は複数配置し、各空気式輻射空調装置に供給する空調空気の量を制御する空調空気量制御手段を設けたことを特徴とする空気式輻射空調システム。
(1)本発明はダクトから送られる温度調節された空調空気によって温められまたは冷やされた吹出口表面からの輻射熱を利用して輻射空調を行う空気式輻射空調装置であって、下面が開放され、上面にダクトに接続されるダクト接続部が設けられた直方体のチャンバーボックスと、前記チャンバーボックスの開放された下面を塞ぐように該チャンバーボックスに定着されて空調空気及びその輻射熱を放出する輻射パネル本体と、前記チャンバーボックス内に設けられた整流板とからなり、
かつ、前記輻射パネル本体が、前記チャンバーボックスの下面を塞ぐ四辺形の底板と、該底板の四辺に立設された側板とで形成され、前記側板にチャンバーボックス内の空調空気を側方に流出させるスリットが設けられているので、
空調機からダクトを通りダクト接続部の吹出口からチャンバーボックスに流入した空調空気が、整流板にぶつかり直接輻射パネル本体の底板に流れることが無くドラフトの発生を抑止できるとともに、前記空調空気の一部は輻射パネル本体の底板に設けられた吹出口から弱い風速で下方に吹出され、かつ空調空気の一部は、輻射パネル本体の底板に立設された側板のスリットから側方に吹出されるので、空調装置の下に設置されたベッド上の患者に直接強い気流が当たることなく、心地良い空調空気を届けることができる。
(2)また、本発明の空気式輻射空調装置は、輻射パネル本体の側板に設けられるスリットが、一部又は全部の側板に設けられてなるので、室内の中央に配置される場合には、側板全部にスリットを設けて、室内全体にスリットからの空調空気を流出でき、一方、壁ぎわに配置される場合には、空調空気が壁に当たって壁近傍を高速で流下して、不快なドラフトを生じさせることを防止するため、壁側に対向する側板にはスリットを設けないというような、配置場所に適した構成とすることができる。
(4)そして、本発明の空気式輻射空調装置は、輻射パネル本体の底板が、全面に空調空気の吹出孔を設けてなるので、底板の全面に設けられた吹出孔のうち、側板に設けられているスリット近傍の吹出孔から下方に吹出される空調空気がスリット側に誘引され、斜め下方外向きに吹出され、これら気流はベッドの外に流れてベッド外からの負荷を処理できる。
また、チャンバーボックス内において、スリット近傍以外の吹出孔に向かう空調空気は、スリットに向かう空調空気によってスリット側に誘引されるとともに、整流板と輻射パネル本体の底板の間に形成された負圧によって中央側に誘引され、それらスリット側への誘引と中央側への誘引が打ち消し合うことで、スリット近傍以外の吹出孔に向かう空調空気は、スリット近傍以外の吹出孔からほぼ下向きに吹出される。スリット近傍以外の吹出孔とスリットの距離は離れているので、スリット近傍以外の吹出孔から吹出された空調空気はスリット側に誘引されることはほとんどない。その結果、前記輻射パネル本体の全面から均等にほぼ下向きの気流が吹出すことになり、ベッド上の患者のドラフトを防止できる。
(5)そして、本発明の空気式輻射空調装置は、輻射パネル本体の底板が、相対する2辺近傍の限定された部分にのみ空調空気の吹出孔を設ける構成とすることもできるので、この場合は、前記側板に設けられているスリットからの気流によって、底板の2辺近傍の限定された部分に設けられた吹出孔から下方に吹出される空調空気がスリット側に誘引され、より早い速度で斜め下方外向きに吹出され、ベッドの外側に流れ出てベッド上の患者のドラフトを防止することができる。
また、底板の2辺近傍の限定された部分以外には吹出孔が設けられていないので、ベッド上の患者のドラフトを確実に防止することができる。
(6)さらに、本発明の空気式輻射空調装置は、整流板が四角錐からなり、チャンバーボックス内に、その配置位置の高さ調整手段又は回転角度の調整手段の少なくとも一方を介して設けられてなるので、前記整流板によって、ダクトからの空調空気の気流を任意に変更させることができ、また整流板の配置位置の高さの調整や、角度の調整ができるので、当該装置の配置箇所の環境に合わせて調整することで、チャンバーボックス内の圧力を一定に均一に維持しやすく、負圧によって底板の吹出孔から吹き出す気流が中央に引き込まれることなく、誘引効果を高め確実に側板のスリットへ気流を送ることができる。
(7)また、本発明の空気式輻射空調装置を、室内の天井に1又は複数配置し、各空気式輻射空調装置に供給する空調空気の量を制御する空調空気量制御手段を設けた空気式輻射空調システムによれば、室内の大きさや入院人数など、状況にあわせて空調空気の量を制御できるので、患者はどのような状況下でも快適な空調空間で過ごすことができる。
図1は、本発明の空気式輻射空調装置の説明用外観斜視図、図2は本発明の空気式輻射空調装置の平面図、図3及び図4は本発明の空気式輻射空調装置の平面図のX−X断面図で、図3は整流板を導入口に近づけた状態、図4は図2の整流板を導入口から遠ざけた状態である。図5は、輻射パネル本体の外観斜視図である。
図中、1は空気式輻射空調装置、2はチャンバーボックス、3は輻射パネル本体、4は整流板、5は整流板取付部材である。また、20はチャンバーボックス本体、21はチャンバーボックスの上面部、22はダクト接続部、23は導入口、31は底板、32は側板、33はスリット、34は吹出孔、51は上枠、52は平板、53はボルト、54はナット、である。
本発明における空気式輻射空調装置1は、図に示すように、チャンバーボックス2と、輻射パネル本体3と、チャンバーボックス2内に設けられた整流板4とから構成される。
チャンバーボックス2は、下面が開放され、上面部21にダクトが接続されるダクト接続部22が設けられた直方体の本体20からなり、該本体20の上面部21に設けられたダクト接続部22は、空調機(図示せず)からの空調空気をチャンバーボックス2に供給するためダクトと接続され、空調空気は、前記ダクト接続部22の導入口23からチャンバーボックス2に導入される。
前記輻射パネル本体3は、アルミ板などからなる四辺形の底板31と、該底板31の四辺に立設された側板32とで構成され、該側板32には、チャンバーボックス2内の空調空気を側方に流出させるスリット33が設けられている。
前記スリット33は、本発明の空気式輻射空調装置1の設置箇所に合わせて、四辺のうち一部又は全部の側板32に形成される。例えば、空気式輻射空調装置1を壁近傍の天井に設置する場合には、壁側の側板32に以外の三辺の側板にスリット33を設け、また、室内の中央付近の天井に設置する場合には、四辺の側板32にスリット33を設ける。このようにすることで、壁にスリット33からの空調空気が当たって、乱流を起こすのを防止し、また、気流がベッド上に流れるのを防止する構成となっている。
そして、前記スリット33が設けられる側板32は、底板31に対して(前記底板31の水平面と側板32とが構成する角度)、45〜90度の角度をもって立設され形成される。
本実施の態様においては、前記側板32は、前記底板31から45度の角度で上向き外側に立設されている。
前記角度は、45〜90度であることが好ましく、これは、45度以下だとスリット33から斜め下方に吹出される空調空気が側板32近傍に設けられている底板31の吹出孔36から下方に吹出される空調空気を巻き込んで中央に集まり、縮流を生じることでドラフトが生じてしまうおそれがあるためであり、また、90度を超えるとスリット33から斜め上方に吹出される空調空気が天井にぶつかってしまい乱流を起こし室内全体の空調に支障が生じてしまうためである。
該相対する二辺の近傍の限定された部分とは、例えば輻射パネル本体3が長方形で形成されている場合には、相対する長辺に沿った所定幅の帯状部分のことである。所定幅は短辺の幅の15%〜25%が好ましく、20%がより好ましい。
15%以下だと、所定幅に必要な数の吹出孔34を設けることが困難になるためである。
本発明は、前述のとおり側板32にスリット33が設けられ構成され、底板31の吹出孔34から下方に吹出される空調空気は、前記スリット33からの気流によってスリット33側に誘引され、斜め下方外向きに吹出されることを特徴としている。
したがって、ベッドの上部に空気式輻射空調装置1を配置する場合などは、相対する二辺の近傍にのみ吹出孔34を設けることで、前記吹出孔34からの空調空気を、スリット33からの気流に誘引させ斜め下方に流し、真下方向への流出を少なくすることで、ベッド上の患者へのドラフトを防止する構成となっている。
なお、吹出孔34の大きさ、ピッチ等は、空気式輻射空調装置1の大きさや、設置箇所の環境に合わせ、適宜変更できる。例えば、本実施の態様において、全面に吹出孔34を設ける場合は、直径5mmの吹出孔34が千鳥状に等ピッチで設けられている。
また、前記輻射パネル本体3は、空調機から導入される空調空気により輻射熱を蓄積し、室内に前記輻射熱を放出する。
本実施の態様では、整流板4は正四角錐の形状からなり、整流板取付部材5の断面コ字状の上枠51に平板52をボルト53とナット54で取り付けて構成されている。これにより、調整板4のチャンバーボックス2内における配置位置の高さや、回転角度の調整が可能とし、整流板4と導入口23との距離をボルト53とナット54で調整し、導入口23からチャンバーボックス2内に送り込まれる空調空気の流速を任意に調整したり、調整板4を回転させ、チャンバーボックス2内に送り込まれる空調空気の気流の向きを調整する。
本実施の態様においては、図14(a)に示すように、正四角錐からなる整流板4の底辺と輻射パネル本体3の底板31の長辺(短辺)とがなす角度が45度で取り付けられている。これにより、空調機からダクトを通りダクト接続部22の導入口23からチャンバーボックス2内に流入した空調空気は整流板4によってチャンバーボックス2の内部空間に均等にいきわたる。
説明を加えると、ダクト接続部22から流入した空調空気は、整流板4の4つの各角錐面4a〜4dの案内によってチャンバーボックス2の内部空間の4つの各領域a〜dに均等に分配されてチャンバーボックス2の内部空間に均等に隅々までいきわたる。よって、輻射パネル本体の吹出孔34からまんべんなく下方に吹出すことができる快適な空調効果を得ることができる。なお、整流板4を正四角錐から円錐に代えてもチャンバーボックス2の内部空間に均等に隅々にいきわたる。
もし、スリット33から吹き出す空調空気を増やしたい要求がある場合には、図14(b)に示すように、上記の整流板4を45度回動させ整流板4の底辺と輻射パネル本体3の底板31の長辺(短辺)とが平行になるように取り付けてもよい。そうすると、ダクト接続部22から流入した空調空気は、整流板4の4つの各角錐面4a〜4dの案内によってスリット33のほうに向かいスリット33から斜め下方に吹出し易くなる。
なお、本実施の態様においては、整流板4は正四角錐で形成しているが、ダクトから導入される空調空気を、直接輻射パネル本体3に流すことなく、チャンバーボックス2内に空調空気を送り、スリット33方向へ気流を形成する形状であれば、限定されるものではない。
図6において、(a)は本発明の空気式輻射空調装置の一方側面の側面図、(b)は他方側面の側面図、(c)は輻射パネル本体3の平面図、(d)は輻射パネルの底板に対する側板の立設状態を表す図である。
同図において、輻射パネル本体3の底板31の全面に吹出孔34を設け、側板32は前記底板31から90度の角度(α=90度)で上向きに立設されている。また、前記一方側面の側板32aには、細長いスリット33aが2ヵ所、他方側面の側板32bは、中間部部分にスリット33bが4ヵ所設けられている。
なお、室内の壁側に位置する側の側板には、壁側に位置するスリットから壁側に吹く空気が壁を伝い下に降りてきてしまい患者の頭の上でドラフトになるのを避けるため、スリット33を設けないのが好ましい。
また、スリット33bは、前記他方側面の側板32bの全長に渡って均等に設けず、中央付近に集めて形成されている。これは、全長に渡って均等に設けると誘引効果が薄れてしまい下方向に早い風速で空調空気が流れドラフトが生じてしまうことがあるからであり、本実施例のごとく、中央付近に設けた場合が最も誘引効果に優れている。
なお、前記スリット33a、33bの形状や個数及び設置位置については、本発明の空気式輻射空調装置1を配置する室内の大きさや設置箇所等を考慮して決められるものであり、本実施の態様に限定されるものではない。
図7は、輻射パネル本体3の底板31の相対する2辺(長手側)近傍の限定された部分にのみ吹出孔34を設けたもので、底板31に設けられた吹出孔34の数は、前記図6の底板31に設けられた吹出孔34と同じに構成されている。
また、側板32は前記底板31から45度(α=45度)の角度で上向き外側に立設されている。
空調機(図示せず)からダクト(図示せず)を通り前記ダクト接続部22の導入口23からチャンバーボックス2に導入された空調空気は、整流板4により、流れを調整され、一部は輻射パネル本体3の底板31に設けられた吹出口34からドラフトを生じることなく下方に吹出される。
また、空調空気の一部は、輻射パネル本体3の底板31に形成された側板32のスリット33から斜め下方に吹出される。このとき、前記スリット33からの気流が、前記側板32の近傍に設けられている底板31の吹出孔34から下方に吹出される空調空気を誘引し一緒に斜め外向きに吹出し、ベッド7の外側を矢印8のように下方に流れて行く。
これにより、ドラフトを生じことがなく患者など在室者の空調快適感を満足させることが出来る。
従来例は、チャンバーボックス内に潜熱蓄熱材を密封して、下面の金属製パネルを全面パンチング(パネル全面に空調空気の吹出孔を穿設)とした構成からなる。
本実施例Aは、パネル下面(底板)に一部パンチング(パネルの相対する2辺近傍の限定された部分にのみ空調空気の吹出孔を穿設)を構成し、パネル側面(側板)にスリットを設け、パネル側面(側板)がパネル下面(底板)から90度の角度で立設されている。
本実施例Bは、パネル下面(底板)を全面パンチングで構成し、パネル側面(側板)にスリットを設け、パネル側面(側板)がパネル下面(底板)から45度の角度で立設されている。
本実施例Cは、パネル下面(底板)の相対する二辺(長辺側の両側)近傍にのみパンチングを構成し、パネル側面(側板)にスリットを設け、パネル側面(側板)がパネル下面(底板)から45度の角度で立設されている。
表1に示すように、従来例の風速(FL+800)は、腹部及び脇でドラフトを感じる0.15m/sを超えているが、本実施例A〜Cのいずれも、頭部、腹部及び脇のいずれにおいても0.15m/sを下回っており、本実施例においては、ドラフトの発生を抑止できることがわかる。
図9は、本発明の空気式輻射空調装置を用いた空調システムを示す図、図10は上記空気式輻射空調装置と空調機とダクトとの接続を示す図である。
同図に示すように、90は4人部屋の病室で、一般的にはベッド7が設置されている居室90aとロッカーや洗面台が設置されている補助室90bから構成される。
図中、92は空調機、93はダクト、94は吸込口、95は病室の扉、96は窓、98は病室の天井、99は廊下である。
同図において、本発明の空気式輻射空調装置1は、病室90の天井98に設置される。
本実施の態様における空気式輻射空調装置1を用いた病室の空調システムにおいては、空調空気が、空調機92からダクト93を通り空気式輻射空調装置1に送られ、送られた空調空気は空気式輻射空調装置1の導入口からチャンバーボックスに導入され、病室90の居室90aに送られる。
前記空調空気は、前述のとおり、本発明の空気式輻射空調装置1を介することで、気流はドラフトを発生することなく居室90aに送られ、居室90a内に供給された空調空気は、吸込口94から吸い込まれ病室90内から排出される。また輻射パネル本体3から、輻射熱が放出され、前記空調空気の気流とあわせ、患者にとって快適な居室を提供するものとなっている。
2 チャンバーボックス
20 チャンバーボックス本体
21 チャンバーボックスの上面部
22 ダクト接続部
23 導入口
3 輻射パネル本体
31 底板
32 側板
33 スリット
34 吹出孔
4 整流板
5 整流板取付部材
51 上枠
52 平板
53 ボルト
54 ナット
7 ベッド
8 空調空気の流れ
90 病室
90a 居室
90b 補助室
92 空調機
93 ダクト
94 吸込口
95 病室の扉
96 窓
98 天井
99 廊下
Claims (7)
- ダクトから送られる温度調節された空調空気によって温められまたは冷やされた吹出口表面からの輻射熱を利用して輻射空調を行う空気式輻射空調装置であって、
下面が開放され、上面(21)にダクトに接続されるダクト接続部(22)が設けられた直方体のチャンバーボックス(2)と、
前記チャンバーボックス(2)の開放された下面を塞ぐように該チャンバーボックスに定着されて空調空気及びその輻射熱を放出する輻射パネル本体(3)と、
前記チャンバーボックス(2)内に設けられた整流板(4)とからなり、
かつ、前記輻射パネル本体(3)が、前記チャンバーボックス(2)の下面を塞ぐ四辺形の底板(31)と、該底板(31)の四辺に立設された側板(32)とで形成され、前記側板(32)にチャンバーボックス(2)内の空調空気を側方に流出させるスリット(33)が設けられてなることを特徴とする空気式輻射空調装置。 - 前記輻射パネル本体(3)の側板に設けられるスリット(32)が、一部又は全部の側板(32)に設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の空気式輻射空調装置。
- 前記輻射パネル本体(3)を構成する側板(32)が底板(31)に対して、45〜90度の角度をもって立設されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気式輻射空調装置。
- 前記輻射パネル本体(3)の底板(31)が、全面に空調空気の吹出孔(34)を設けてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気式輻射空調装置。
- 前記輻射パネル本体(3)の底板(31)が、相対する2辺近傍の限定された部分にのみ空調空気の吹出孔(34)を設けてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気式輻射空調装置。
- 前記整流板(4)が四角錐からなり、チャンバーボックス(2)内に、その配置位置の高さの調整手段又は回転角度の調整手段の少なくとも一方を介して設けられてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気式輻射空調装置。
- 前記請求項1〜6のいずれかに記載の空気式輻射空調装置を、室内の天井に1又は複数配置し、各空気式輻射空調装置に供給する空調空気の量を制御する空調空気量制御手段を設けたことを特徴とする空気式輻射空調システム。
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