JP2016070598A - 地中埋設管 - Google Patents

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岡部 優志
Masashi Okabe
優志 岡部
友重 蔦尾
Tomoshige Tsutao
友重 蔦尾
昇平 菅野
Shohei Sugano
昇平 菅野
正和 吾孫子
Masakazu Abiko
正和 吾孫子
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Abstract

【課題】外気を取り込むことで中空部の湿度が高まり、外気と共に不純物や雑菌が中空部に取り込まれた際に、内周面に汚れやカビが付き難く、洗浄し易い地中埋設管を提供する。
【解決手段】少なくとも一部が地中に埋設され、中空部に取り込んだ外気の熱と地熱との間で熱交換可能な管本体11を備え、管本体11の内周面の水滴に対する接触角が0度以上50度以下である。管本体11は、親水性を有する樹脂から構成されていることが好ましい。また、管本体11の長手方向に間隔をあけて管本体11の外周面13から径方向に張り出した複数のリブ16が形成されていることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、地中埋設管に関する。
近年、地中に埋設した管(以下、地中埋設管という)の内部に外気を導入し、地中で熱交換を行った空気を建物内に取り込む地中熱交換システムが知られている。地中埋設管の一端は、外気を取り込むために地上に解放され、必要に応じて送風機に接続されている。一方、地中埋設管の他端は、建物に接続されている。地中埋設管は、一本の管材で構成されていてもよく、複数の管材を直列に接続することで構成されていてもよい。
このような地中熱交換システムにおいて、夏期には、例えば30℃を超える高温の外気が送風機から地中埋設管の内部に導入され、約18℃の地中で熱交換を行うことにより20℃程度に冷却され、建物内に取り込まれる。一方、冬期には、例えば零下の外気が送風機から地中埋設管の内部に導入され、約5℃の地中で熱交換を行うことにより3℃程度に温められ、建物内に取り込まれる。
地中熱交換システムを構成する地中埋設管としては、従前より広い用途で多用されている樹脂管を例示することができる。
特開2009−127982号公報
ところで、外気には常に水蒸気が存在するので、外気温が地中の温度よりも高い場合、外気を地中に導入すると、地中埋設管の中空部の湿度が高まる。また、導入した外気を中空部に流通させて地熱との間で熱交換を行うと、結露によって地中埋設管の内周面に水が発生する。さらに、外気には埃や塵等の不純物と共に雑菌が含まれるので、これらが湿度の高い中空部に侵入すると、内周面に付着し、カビが生える。特に、夏期の外気の湿度はかなり高く、地中埋設管の中空部の湿度が高まるので、カビが生え易くなる。
そして、時間の経過に伴い、地中埋設管の内周面に付着した汚れは固着し、カビは増殖する。
樹脂管の内周面の汚れやカビを落とすためには、例えば内周面に高圧の放水を行う洗浄方法や、カビの発生を防ぐ薬剤を塗布する等の方法があるが、汚れやカビの発生を抑制する効果は必ずしも十分ではなく、樹脂管の内周面の洗浄作業に時間がかかるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、内周面に汚れやカビが付き難く、洗浄し易い地中埋設管の提供を課題とする。
本発明者らは、地中埋設管の内周面に結露で生じた水が表面張力によって水滴になると、水で覆われた内周面の面積が少なく、不純物や雑菌が水で覆われていない内周面に付き易くなってしまうことに着目した。そこで、結露で生じた水を水滴にさせず、内周面に薄く拡げることによって、水で覆われた内周面の面積を増やすこととした。これにより、中空部に侵入した不純物や雑菌が内周面に直接付着し難くなるため、カビが生え難くなることを見出した。また、中空部に侵入した不純物や雑菌は薄く広がった水に混入され、流動性を有する水と共に洗い流され、中空部から容易に除去可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の地中埋設管は、中空部に外気を流通させる管材であり、地中に埋設された際に前記外気と前記地中との熱交換を行う熱交換部を備え、少なくとも前記熱交換部における前記管材の内周面の水滴に対する接触角が0度以上50度以下であることを特徴とする。
上記構成によれば、熱交換部外気を地中埋設管の中空部に通して地中との熱交換を行うと、結露によって内周面に生じた水が水滴にならずに薄く拡がる。これにより、中空部に導入された不純物及び雑菌は流動性を有する水に付着するので、内周面に直接固着し難くなると共に、水を除去することで内周面から容易に除去される。また、水で覆われずに湿度の高い中空部に露出される内周面の面積が減るので、中空部に導入された雑菌が内周面に付き難く、カビが発生し難くなる。
本発明の地中埋設管では、前記管の長手方向に間隔をあけて前記管材の外周面から径方向に張り出した複数のリブが設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、地中埋設管の剛性が高められる。
本発明の地中埋設管では、管が親水性を有する樹脂から構成されていることが好ましい。
また、本発明の地中埋設管では、前記管が多層構造で形成され、前記多層構造のうち最も内周側に設けられた層が親水性を有する樹脂から構成されていることが好ましい。
上記構成によれば、内周面の水滴に対する接触角が簡易に0度以上50度以下とされ得るので、内周面に生じた水が水滴にならずに確実に薄く拡げられる。
本発明の地中埋設管では、前記樹脂が塩化ビニルモノマーに由来する構造単位と親水性モノマーに由来する構造単位とを有する塩化ビニル系共重合体により形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、内周面の水滴に対する接触角がより確実に0度以上50度以下とされ得る。
本発明の地中埋設管では、前記管の内周面に複数の突起が形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、内周面の水滴に対する接触角が簡易に0度以上50度以下とされ得る。
本発明によれば、内周面に汚れやカビが付き難く、洗浄し易い地中埋設管が提供される。
本発明の地中埋設管を用いた地中熱交換システムを示す概略図である。 本発明の第一実施形態の地中埋設管を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態の地中埋設管を示す斜視図である。 本発明の第三実施形態の地中埋設管を示す図であって、(a)は斜視図であり、(b)は地中埋設管の一部分の拡大断面図である。
以下、本発明を適用した地中埋設管について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更することができる。
図1は、本発明を適用した実施形態である地中埋設管10を用いた地中熱交換システム1を示す概略図である。
図1に示すように、地中熱交換システム1は、送風機5と、地中埋設管10と、を備えている。
送風機5は、外気を取り込んで地中埋設管10内を通させるためのものであり、例えば地面Gに設置されている。
地中埋設管10は、送風機5から管内に取り込んだ外気の熱と地熱との間で熱交換を行い、熱交換された外気を地面G上の建物7内に導出するためのものである。従って、地中埋設管10の一端は、送風機5に接続されている。地中埋設管10の他端は、建物7内で開放されている。そして、地中埋設管10の少なくとも一部は、地中Uに埋設されている。
なお、地中埋設管10内に充分な量の外気を直接取り込み、その外気を地中埋設管10内において矢印の方向に送ることが可能であれば、送風機5は省略されていてもよい。例えば、地中埋設管10の一端が地上に解放されていてもよい。
さらに、地中埋設管10の底部には結露した水を排出するための不図示の排水管を備え、地中埋設管10はこの排水管へ向けて傾斜する様に埋設されている。
地中埋設管10は、管内に取り込んだ外気の熱と地熱との間で熱交換可能な管本体11(管)を備えている。地中埋設管10は、一本の管本体11であってもよく、複数の管本体11を直列に接続したものであってもよい。
管本体11の内周面12の水滴に対する接触角は、0度以上50度以下とされている。内周面12の水滴に対する接触角は、親水性の指標である。上記接触角が50度を超えると、内周面12の親水性が不十分になり、内周面12に水滴が生じ、汚れやカビが付着し易くなる。防汚性をより一層高める観点から、上記接触角は0度に近いほど良く、好ましくは40度以下である。
次いで、内周面12の水滴に対する接触角が上記範囲内とされている管本体11を備えた地中埋設管10の実施形態について例示する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態の地中埋設管10を示す斜視図である。
地中埋設管10をなす管本体11は、内周面12の水滴に対する接触角を0度以上50度以下としたものであり、親水性を有する樹脂から構成されている。当該樹脂としては、例えば塩化ビニルモノマーに由来する構造単位と親水性モノマーに由来する構造単位とを有する塩化ビニル系共重合体が挙げられる。
塩化ビニル系共重合体に親水性モノマーに由来する構造単位を導入するために、塩化ビニルモノマーと共に親水性モノマーが用いられる。親水性モノマーに由来する構造単位は、塩化ビニル系共重合体の分子中に含有されていれば特に限定されず、側鎖に置換又は結合していてもよく、主鎖に置換又は結合していてもよい。親水性をより一層高める観点から、親水性モノマーに由来する構造単位は、主鎖に置換又は結合していることが好ましい。
親水性モノマーは、一種のみが用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
従って、塩化ビニル系共重合体は、親水性モノマーに由来する構造単位を一種のみ有していてもよく、二種以上有していてもよい。親水性モノマーを二種以上併用する場合に、二種以上の親水性モノマーが有する官能基は同一であってもよく、異なっていてもよい。親水性を有する官能基の異同にかかわらず、親水性モノマーは、一種のみが用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
親水性モノマーとしては、例えば、アミノ基、アンモニウム基、ピリジル基、イミノ基又はベタイン構造等のカチオン性基を有するビニルモノマー(以下、「(1)カチオン性モノマー」と記載することがある)、水酸基、アミド基、エステル構造又はエーテル構造等の親水性の非イオン性基を有するビニルモノマー(以下、「(2)非イオン性モノマー」と記載することがある)、カルボキシル基、スルホ基又はリン酸基等のアニオン性基を有するビニルモノマー(以下、「(3)アニオン性モノマー」と記載することがある)、及び、その他のモノマーが挙げられる。カチオン性基を有するモノマー及びアニオン性モノマーはそれぞれ、塩の形態であってもよい。
長期間に渡る地中埋設管10の防汚性をより高める観点から、親水性モノマーは、非イオン性基を有するモノマーであることが好ましい。同観点から、非イオン性基を有するモノマーは、水酸基を有するモノマー、ヒドロキシアルキル基を有するモノマー、多価アルコール基を有するモノマー、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリルエーテル骨格を有し且つポリアルキレングリコール基を有するモノマー、又は、N−ビニル環状アミド基を有するモノマーであることが好ましく、N−ビニル環状アミド基を有するモノマーであることがより好ましく、N−ビニル−2−ピロリドンであることが更に好ましい。
長期間に渡る地中埋設管10の防汚性をより一層高める観点から、塩化ビニル系共重合体において、塩化ビニルモノマーに由来する構造単位と親水性モノマーに由来する構造単位との合計100重量%中、親水性モノマーに由来する構造単位の含有率は、0.1重量%以上70重量%以下であること好ましく、1重量%以上50重量%以下であることがより好ましく、20重量%以上49重量%以下であることが更に好ましい。塩化ビニル系共重合体において、塩化ビニルモノマーに由来する構造単位とN−ビニル−2−ピロリドンに由来する構造単位との合計100重量%中、N−ビニル−2−ピロリドンに由来する構造単位の含有率は、0.1重量%以上70重量%以下であること好ましく、1重量%以上50重量%以下であることがより好ましく、20重量%以上49重量%以下であることが更に好ましい。
管本体11の熱交換性を高める観点から、管本体11は、可能な限り薄い、即ち薄肉化されていることが好ましい。管本体11が塩化ビニル系共重合体により構成される場合は、管本体11の厚みは、例えば2.4mm以上3.5mm以下であることが好ましい。
但し、管本体11を薄くすると、管本体11の剛性も低下する。本実施形態では、管本体11の肉薄化と剛性の強化とを同時に満たす観点から、管本体11の長手方向に、間隔をあけて管本体11の外周面13から径方向に張り出した複数のリブ16が設けられている。
リブ16の材質は、特に限定されないが、地中埋設管10の製造工程をより簡易にする観点から、管本体11の材質と同一であることが好ましい。
管本体11は、例えば金型成形により成形されているものである。
上記説明した地中埋設管10を備えた図1に示す地中熱交換システム1では、外気が送風機5から、地中埋設管10の中空部に導入され、地中との熱交換が行われて建物7内に取り込まれる。
上記説明した本実施形態の地中埋設管10によれば、管内に取り込んだ外気の熱と地熱との間で熱交換可能な管本体11を備え、管本体11が親水性を有する樹脂から構成されていることで、内周面12の水滴に対する接触角が0度以上50度以下とされている。従って、導入した外気を管本体11の中空部に流通させて地熱との間で熱交換する際に、中空部の湿度が高まる、或いは、結露によって内周面12に水が発生した場合であっても、水が水滴にならず、内周面12に薄く拡がる。これにより、内周面12が水で覆われ、外気に伴って管本体11の中空部に侵入した不純物や雑菌が内周面12に直接付着し難くなるので、汚れやカビが発生し難くなる。また、これらの不純物や雑菌は、薄く拡げられた水に含有されるため、内周面12に高圧の放水を行う洗浄方法等により、容易に洗い落とされる。さらに、管本体11が親水性を有する樹脂から構成されているため、管本体11の内面に親水性の薬剤等を塗布するよりも親水性を長期にわたって保持することができる。
従って、本発明によれば、内周面12に汚れやカビが付き難く、洗浄し易い地中埋設管10が提供される。また、地中埋設管10の洗浄作業の効率向上及び洗浄回数の低減が図られる。
また、本実施形態の地中埋設管10によれば、管本体11の長手方向に間隔をあけて管本体11の外周面13から径方向に張り出した複数のリブ16が形成されている。これにより、管本体11の厚みを比較的減少させても、地中埋設管10の剛性が高められる。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態の地中埋設管10を示す斜視図である。
なお、図3に示す本実施形態の地中埋設管10の構成要素において、図2に示す第一実施形態の地中埋設管10の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態の地中埋設管10においては、管本体11が多層構造で形成されている。図3には、二つの層15,18から構成されている管本体11を例示している。管本体11を構成する層の数は、管本体11内に取り込んだ外気の熱と地熱との間で熱交換可能であれば、特に制限されない。
多層構造のうち最も内周側に設けられた層15は、例えば上述した親水性を有する樹脂から構成され、内周面12の水滴に対する接触角が0度以上50度以下とされている。
外周側の層18の材質は、外気の熱と地熱との間で熱交換可能であれば、特に限定されない。層18の材質としては、例えばポリ塩化ビニル樹脂が挙げられる。なお、管本体11の耐性を高める点から、ポリ塩化ビニル樹脂からなる層18の外周面にAES樹脂やASA樹脂のような耐光性樹脂層が被覆されていることが好ましい。
層15,18のそれぞれの厚みは、層の材質の熱伝導性等を勘案して設定されていることが好ましい。
管本体11は、例えば押出成形法により成形されているものである。
上記説明した地中埋設管10を備えた図1に示す地中熱交換システム1では、外気が送風機5から、地中埋設管10の中空部に導入され、地中との熱交換が行われて建物7内に取り込まれる。
上記説明した本実施形態の地中埋設管10によれば、管内に取り込んだ外気の熱と地熱との間で熱交換可能な管本体11を備え、管本体11が多層構造で形成され、前記多層構造のうち最も内周側に設けられた層が親水性を有する樹脂から構成されている。これにより、第一実施形態の地中埋設管10と同様に、内周面12の水滴に対する接触角が0度以上50度以下とされている。従って、導入した外気を管本体11の中空部に流通させて地熱との間で熱交換する際に、中空部の湿度が高まる、或いは、結露によって内周面12に水が発生した場合であっても、水が水滴にならず、内周面12に薄く拡がる。これにより、内周面12が水で覆われ、外気に伴って管本体11の中空部に侵入した不純物や雑菌が内周面12に直接付着し難くなるので、汚れやカビが発生し難くなる。また、これらの不純物や雑菌は、薄く拡げられた水に含有されるため、内周面12に高圧の放水を行う洗浄方法等により、容易に洗い落とされる。
従って、本発明によれば、内周面12に汚れやカビが付き難く、洗浄し易い地中埋設管10が提供される。また、地中埋設管10の洗浄作業の効率向上及び洗浄回数の低減が図られる。
(第三実施形態)
以下、本発明の第三実施形態について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態の地中埋設管10を示す図であって、(a)は斜視図であり、(b)は地中埋設管10の一部分の拡大断面図である。
なお、図4に示す本実施形態の地中埋設管10の構成要素において、図2に示す第一実施形態の地中埋設管10の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図4(a)に示すように、管本体11の内周面12には、複数の突起20が形成されている。突起20が形成されていることで、内周面12の表面積が増大する。内周面12の単位面積あたりの突起20の数や形状は、特に制限されない。但し、突起20の数及び形状は、内周面12に結露した水が、図4(b)に示すように隣り合う突起20の表面に連結して充分に薄く拡げられる程度に設定されている必要がある。これにより、内周面12の水滴に対する接触角が0度以上50度以下とされている。内周面12において水を迅速に、効率良く且つ薄く拡げる観点から、突起20の幅及び高さは、例えば1μm以上5mm以下であることが好ましい。
なお、内周面12の表面積を増やす観点から、管本体11の内周面12には、複数の突起20に替えて不図示の複数の凹所が形成されていてもよい。また、図4(a)では突起20が不連続に設けられている場合を示したが、突起20は連続した形状であってもよい。例えば管本体11の管軸方向に平行又は直交するリブ状の突起としてもよく、管軸方向に平行な場合には結露した水を不図示の排水管へと導くことができる。
管本体11の材質は、外気の熱と地熱との間で熱交換可能であれば、高い親水性を有する樹脂に限定されない。内周面12に複数の突起20を形成したことで、管本体11の選択の幅が拡がる。内周面12に複数の突起20を形成する方法としては、例えば管本体11の成形後に、内周面12に対してシボ加工を行う方法等が挙げられる。
上記説明した地中埋設管10を備えた図1に示す地中熱交換システム1では、外気が送風機5から、地中埋設管10の中空部に導入され、地中との熱交換が行われて建物7内に取り込まれる。
地中埋設管10によれば、管内に取り込んだ外気の熱と地熱との間で熱交換可能な管本体11の内周面12の水滴に対する接触角が0度以上50度以下とされている。従って、導入した外気を管本体11の中空部に流通させて地熱との間で熱交換する際に、中空部の湿度が高まる、或いは、結露によって内周面12に水が発生した場合であっても、水が水滴にならず、内周面12に薄く拡がる。これにより、内周面12が水で覆われ、外気に伴って管本体11の中空部に侵入した不純物や雑菌が内周面12に直接付着し難くなるので、汚れやカビが発生し難くなる。また、これらの不純物や雑菌は、薄く拡げられた水に含有されるため、内周面12に高圧の放水を行う洗浄方法等により、容易に洗い落とされる。
従って、本発明によれば、内周面12に汚れやカビが付き難く、洗浄し易い地中埋設管10が提供される。また、地中埋設管10の洗浄作業の効率向上及び洗浄回数の低減が図られる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、樹脂管を構成する樹脂に親水性を持たせる方法として、上記説明した実施形態に限らず、例えば、ポリジオキソラン系重合体を、熱可塑性樹脂100重量部に対し0.01重量部〜100重量部の割合で含有する帯電防止性と表面親水性を有する熱可塑性樹脂や、合成樹脂中にシリカ微粒子が分散されてなる皮膜の表面を放電処理又は真空紫外光照射処理する親水化処理方法、イオン系界面活性剤と脂肪酸エステルとを合計で塩化ビニル樹脂100重量部に対して2重量部〜5重量部添加してなる塩化ビニル樹脂組成物で形成されている合成樹脂等を用いる方法が挙げられる。
また、樹脂管の内周面に親水性を付与する方法を採用してもよく、例えば、炭素原子との直接結合を持たない錫を含有する有機化合物を含む親水化剤を水性樹脂組成物に配合した後混合し、その後、当該混合物を被塗布物の表面に塗布して乾燥させ、これによって前記被塗布物の表面に水接触角70度以下の塗膜を形成する方法や、ケイ素原子含有モノマーと、4級アンモニウム塩を側鎖に有するモノマーを重合させてなる(メタ)アクリル系ポリマーを含有する表面親水化剤、プラズマを発生させてイオンをプラスチック表面に作用させる前処理と、プラズマを発生させてラジカルを選択的にプラスチック表面に作用させる親水化処理と、を有するプラスチック表面の親水化方法等が挙げられる。
さらに、上記説明した実施形態のうち、二以上の実施形態を組み合わせてもよい。
10…地中埋設管、11…管本体(管)、12…内周面、15,18…層、16…リブ、20…突起

Claims (6)

  1. 少なくとも一部が地中に埋設され、
    管内に取り込んだ外気の熱と地熱との間で熱交換可能な管を備え、
    前記管の内周面の水滴に対する接触角が0度以上50度以下である地中埋設管。
  2. 前記管の長手方向に間隔をあけて前記管の外周面から径方向に張り出した複数のリブが形成されている請求項1に記載の地中埋設管。
  3. 前記管が親水性を有する樹脂から構成されている請求項1又は2に記載の地中埋設管。
  4. 前記管が多層構造で形成され、
    前記多層構造のうち最も内周側に設けられた層が親水性を有する樹脂から構成されている請求項1に記載の地中埋設管。
  5. 前記樹脂が塩化ビニルモノマーに由来する構造単位と親水性モノマーに由来する構造単位とを有する塩化ビニル系共重合体により形成されている請求項3又は4のうち何れか一項に記載の地中埋設管。
  6. 前記管の内周面に複数の突起が形成されている請求項1〜5のうち何れか一項に記載の地中埋設管。
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