JP2007333360A - 地熱利用空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】横引き管内に導入された外気と地中熱との熱交換率を向上させることができ、また、横引き管内にカビなどの雑菌が発生することを抑制することができる地熱利用空調システムを提供する。
【解決手段】地中に埋設した横引き管20内において該横引き管20を介して地中熱との間で熱交換を行わせた外気を室内40に取り込むことで、室内40の冷暖房を行う地熱利用空調システム10において、横引き管20は、硬質塩化ビニル樹脂からなり、外周面に所定間隔を隔てて複数の環状リブ21が形成されたことを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地中に埋設した横引き管内で外気を熱交換させ、その外気を室内に取り込み冷暖房を行う地熱利用空調システムに関する。
従来より、フロンまたは代替フロンなどを使用したヒートポンプ式のエアコンが、集合住宅、一戸建て住宅、事務所、および、公共施設などの空調設備として使用されている。このヒートポンプ式のエアコンは高効率化が図られているとはいえ、エネルギー効率は300〜500%程度と低いレベルであるため、使用の際には電気やガスなどを多量に消費しており経済的だとはいえない。
ところで、地面から数m程度深い地中では、外気温に左右されにくいため、一年を通して15℃前後の一定の温度を維持しており、この地中熱を利用した空調システムの研究が古くから行われている。この地中熱を利用した空調システムは、上記したヒートポンプ式のエアコンとは異なり、電気やガスなどをほとんど用いることがないために経済的で環境にもやさしいという利点を有している。
この地熱利用空調システムとしては、例えば、地中に略水平に埋設した管内に外気を導入して地中熱と熱交換させ、この外気を室内に取り込み冷暖房を行うといったものなどが既に実際に施工されており、また、このシステムを改良したものが特許文献1に提案されている。
特許文献1に示されている空調システムは、地中若しくは水中に埋設した熱交換装置に外気を導入して地中若しくは水中の熱と熱交換を行わせ、その外気を室内に取り込むようになされており、熱交換装置にはその内部で結露した水が集められる集水室と、この水を排水する排水手段とを備えている。この空調システムの熱交換装置は、夏場などの高温多湿の外気を内部に導入した場合に、熱交換によって外気が冷却され内壁に結露が発生してしまう。しかしながら、上記した集水室にその結露した水を集めることができる構造となっており、さらに、その水を排水手段によって外部に排水できるため、熱交換装置内でのカビなどの雑菌の発生を少なくすることができるというものである。
特開2005−283007号公報
ところで、上記したような地熱利用空調システムにおいては、通常、高熱伝導率で高剛性である鋼管が用いられることが多い。しかしながら、鋼管は比較的高価であるだけでなく、重量が重いことから輸送や施工現場での取り扱いの際に多大な費用がかかってしまうため、地熱利用空調システムを導入する初期費用が高額となってしまう。そのため、比較的安価で軽量な硬質塩化ビニル管も用いられているが、硬質塩化ビニル管は鋼管より熱伝導率が劣り、また、地中に埋設するのに扁平強度の問題から肉厚を薄くできないため、管内の空気と地中熱との熱交換率が悪いという問題があった。
また、上記特許文献1に示されている空調システムは、結露した水を集水室内に一度貯水し、ある程度貯まってからポンプによって排出する機構となっている。すなわち、集水室内では水が一定時間滞留するため、その間にカビなどの雑菌が繁殖する虞があり、雑菌の発生を抑制するには不十分であった。
また、集水室内で上記のようにカビなどの雑菌が発生した場合、熱交換装置内の空気の経路から集水室が隔離されていないため、集水室内のカビなどの雑菌から生じる悪臭を住居などの室内に取り込んでしまうという問題があった。
本発明は係る実情に鑑みてなされたもので、その目的は、横引き管内に導入された外気と地中熱との熱交換率を向上させることができ、また、横引き管内にカビなどの雑菌が発生することを抑制することができる地熱利用空調システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の地熱利用空調システムは、地中に埋設した横引き管内において該横引き管を介して地中熱との間で熱交換を行わせた外気を室内に取り込むことで、室内の冷暖房を行う地熱利用空調システムにおいて、前記横引き管は、硬質塩化ビニル樹脂からなり、外周面に所定間隔を隔てて複数の環状リブが形成されたことを特徴とする。
このような本発明によると、横引き管は、硬質塩化ビニル樹脂からなり、外周面に所定間隔を隔てて複数の環状リブが形成されたものであるから、通常の硬質塩化ビニル製の円筒管よりも扁平強度を著しく高くすることができる。
そのため、本発明の横引き管は、通常の円筒管よりも高い扁平強度とした状態で、環状リブのない薄肉部分の肉厚を通常の円筒管の1/2から1/4程度まで薄くすることができる。
したがって、横引き管の薄肉部分を上記の範囲の肉厚とした場合には、通常の円筒管よりも、横引き管内の空気と地中熱との熱交換率を著しく高くさせることができ、また、横引き管を大幅に軽量化することができるので、運搬および施工現場での取り扱いが容易となり、この空調システムを導入するための初期費用を抑えることができる。
また、前記横引き管は、熱伝導率が0.5〜3.0W/m・Kであって、且つ、熱放射率が0.8以上であることが好ましい。
この場合、横引き管の熱伝導率は、通常の硬質塩化ビニル樹脂の熱伝導率0.18W/m・Kと比較して、土の熱伝導率0.7〜1.6W/m・Kに近い値であるから、横引き管内の空気と地中熱との熱交換が円滑に行われ、熱交換率が向上する。ここで、この横引き管の熱伝導率の下限値を0.5W/m・Kとしたのは、熱伝導率がこの値未満であると、横引き管がその内部の空気と地中熱との熱交換を阻害してしまう虞があるからである。また、横引き管の熱伝導率の上限値を3.0W/m・Kとしたのは、熱伝導率がこの値を超えると、硬質塩化ビニル樹脂の耐食性や成形性などの優れた機能を著しく低下させてしまう虞があるからである。
また、横引き管は、熱放射率が0.8以上であるため、熱放射率0.8未満である通常の硬質塩化ビニル管とは異なり、横引き管自体に留まる熱量を減少でき、横引き管内の空気と地中熱との熱交換率を向上させることができる。
また、前記横引き管はその経路の途中に設けられた立坑に向かって下り勾配となるように埋設するとともに、前記横引き管における前記立坑内で露出した部分には細孔を設け、且つ、前記横引き管内を正圧とすることで、前記横引き管内壁で結露した水を前記細孔から前記立孔内に排出させるものであってもよい。
この場合、横引き管がその経路の途中に設けられた立坑に向かって下り勾配となるように埋設されているため、夏場などの高温多湿の外気が横引き管内で熱交換によって冷却され横引き管内壁で結露しても、結露した水が立坑の方向へと向かって流れていく。そして、横引き管における立坑内で露出した部分には細孔を設け、且つ、横引き管内を正圧としているので、横引き管内で立坑の位置に到達した水を細孔から立坑内に排出することができる。
したがって、横引き管内に結露した水が滞留するといったことがないため、横引き管内でカビなどの雑菌が発生する虞がなく、また、横引き管内に多量の水が蓄積され横引き管内の通気が阻害されるといったことがない。
また、前記立坑内に貯まった水を汲み上げる揚水手段と、この揚水手段により汲み上げられた水を前記横引き管を覆う土に対して供給する給水手段と、が設けられたものであってもよい。
この場合、揚水手段によって汲み上げられた立孔内の水が、給水手段によって横引き管を覆う土に対して供給されるので、横引き管周辺の土の熱伝導率を上昇させることができる。
したがって、横引き管周辺のより多くの土の地中熱を横引き管へと伝えることができるため、横引き管内の空気と地中熱との熱交換率を向上させることができる。
本発明の地熱利用空調システムは、横引き管内に導入された外気と地中熱との熱交換率を向上させることができ、また、横引き管内にカビなどの雑菌が発生することを抑制することができるといった効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態における地熱利用空調システムを示す概略図である。
本実施の形態における地熱利用空調システム10は、横引き管20を備えている。また、図1に示す地熱利用空調システム10には、横引き管20内に外気を導入するための送風手段51が設けられている。
上記横引き管20は、地中に埋設され管内に導入された外気を地中熱と熱交換させるためのものである。
横引き管20は、硬質塩化ビニル樹脂を用いている。これは、硬質塩化ビニル樹脂が、酸やアルカリなど様々な環境下において良好な耐食性を有しており、また、材料コストおよび製造コストが比較的安価であるためである。
また、横引き管20の形状は、図2に示すように、外周面に所定間隔を隔てて複数の環状リブ21が形成されたものが用いられる。これにより、本実施の形態の横引き管20は、通常の円筒管に比べ扁平強度を飛躍的に向上させることができ、結果として、本実施の形態の横引き管20は通常の円筒管より高い扁平強度とした状態で、環状リブ21のない薄肉部分の肉厚を通常の円筒管の1/2〜1/4とすることができる。したがって、横引き管20の薄肉部分を上記の範囲の肉厚とした場合には、通常の円筒管よりも、横引き管20内の空気と地中熱との熱交換率を著しく高くすることができ、また、横引き管20を大幅に軽量化(例えば、60%前後くらいに)することができるので、運搬および施工現場での取り扱いを容易に行える。
また、このように横引き管20は扁平強度が高いため、地面50を開削して横引き管20を地中に埋設する際の埋め戻し土に制約がない。したがって、開削した際に発生した土を再び埋め戻しに使用することができ、軽い砂などを新たに用意する必要がないため、工事の施工コストを削減することができる。
上記横引き管20の環状リブ21同士の間隔は、横引き管20の内径に対して8〜15%の長さとなるように形成するとよく、また、環状リブ21の厚みは、3〜7mm程度とするとよく、さらに、環状リブ21の高さは、横引き管20の内径に対して2〜10%程度となるように形成するとよい。横引き管20の環状リブ21をこのような構造とすることにより、横引き管20は、地中に埋設するには十分な扁平強度が得られ、且つ、熱交換に最も寄与する横引き管20の薄肉部分の領域を十分に確保することができる。
また、横引き管20は、熱伝導率が0.5〜3.0W/m・Kであって、且つ、熱放射率が0.8以上であることが好ましい。
この場合、横引き管20の熱伝導率は、通常の硬質塩化ビニル樹脂の熱伝導率0.18W/m・Kと比較して、土の熱伝導率0.7〜1.6W/m・Kに近い値であるから、横引き管20内の空気と地中熱との熱交換が円滑に行われ、熱交換率が向上する。ここで、この横引き管20の熱伝導率の下限値を0.5W/m・Kとしたのは、熱伝導率がこの値未満であると、横引き管20がその内部の空気と地中熱との熱交換を阻害してしまう虞があるからである。また、横引き管20の熱伝導率の上限値を3.0W/m・Kとしたのは、熱伝導率がこの値を超えると、硬質塩化ビニル樹脂の耐食性や成形性などの優れた機能を著しく低下させてしまう虞があるからである。
また、横引き管20は、熱放射率が0.8以上であるため、熱放射率0.8未満である通常の硬質塩化ビニル管とは異なり、横引き管20自体に留まる熱量を減少でき、横引き管20内の空気と地中熱との熱交換率を向上させることができる。
上記したように、横引き管20の熱伝導率を0.5〜3.0W/m・Kとし、且つ、熱放射率を0.8以上とするためには、硬質塩化ビニル樹脂に熱伝導率の高い材料および熱放射率の高い材料を含有させるとよい。
上記横引き管20の熱伝導率を向上させるために含有させる材料としては、特に限定するものではなく、例えば、鉄、すず、亜鉛、金、銅、銀、クロム、チタン、マグネシウムなどの金属やそれらの酸化物、アルミナや窒化珪素などの無機材料、および、カーボングラファイトなどをそれぞれ単体でまたは複数を混合したものなどがあげられる。
この熱伝導率を上げる含有物の形状としては、特に限定するものではないが、例えば、粒状のものや針状のものなどがあげられる。
上記粒状の含有物を硬質塩化ビニル樹脂内に含有させた場合、この含有物は硬質塩化ビニル樹脂中で海島構造となってしまい、それぞれの含有物が硬質塩化ビニル樹脂中で分断された状態となることが多い。その場合、含有物を介した熱の伝導が不十分となるため、熱伝導率の高い材料を含有させても横引き管20の熱伝導率を向上させる効果が少なくなってしまう。
このような場合には、硬質塩化ビニル樹脂内に、粒状の材料と針状の材料とを混在させて含有させるのが好ましい。これにより、粒状の含有物が硬質塩化ビニル樹脂中に海島構造となって含有物同士が互いに分断された状態となっていても、針状の含有物を混在させることで海島構造の粒状の含有物を針状の含有物がそれぞれ繋げることとなり、含有物の含有量をそれほど多くしなくても横引き管20の熱伝導率を向上させることができる。
この熱伝導率を上げる含有物の硬質塩化ビニル樹脂への含有量としては、上記熱伝導率を達成するためには1〜50wt%程度必要であるが、横引き管20の耐食性や扁平強度などの性能および成形性などを考慮すると3〜33wt%とするとよく、さらに3〜20wt%の範囲とするのが好ましい。
また、上記横引き管20の熱放射率を向上させるために含有させる材料としては、特に限定するものではなく、例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化マンガン、珪酸ナトリウム、炭化ケイ素、カーボンブラック、酸化マグネシウム、および、天然の蛇紋石などがあげられる。
ここで、上記した熱放射率を向上させる材料のうち、酸化マグネシウム以外は硬質塩化ビニル樹脂に含有させても上記した熱伝導率を向上させることができず、さらには熱伝導率を低下させてしまうものもあるため、熱放射率を向上させる材料と熱伝導率を向上させる材料との含有量を調整することが重要である。
この放射率を上げる含有物の形状としては、特に限定するものではなく、例えば、粒状のものや針状のものなどがあげられる。
この放射率を上げる含有物の硬質塩化ビニル樹脂への含有量は、少なすぎると放射率を上昇させる効果が少なく、多すぎると成形性が悪くなるため、1〜33wt%程度とするのが好ましく、さらには3〜20wt%程度とするのが好ましい。
また、硬質塩化ビニル樹脂に各種粘度調整剤や界面活性剤を添加して成形性を向上させてもよい。
さらに、硬質塩化ビニル樹脂に付加的機能を有する材料を添加してもよく、このような材料としては、例えば、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、耐光性改良剤、難燃剤、結露防止剤、充填剤、着色剤、補強剤、および、繊維などがあげられる。
上記横引き管20の成形方法としては、特に限定するものではなく、例えば、押出成形によって硬質塩化ビニル樹脂の円筒体を成形した後、この樹脂が凝固する前に円筒体の外周面にコルゲートマシンで環状リブ21を成形する方法や、中空成形、回転成形、射出成形などによって横引き管20の最終形状を一気に成形する方法などがあげられる。
横引き管20の内径としては、特に限定するものではなく、例えば、100〜300mmとするのが好ましい。この横引き管20の内径が100mm以下であった場合、後述する送風手段51によって横引き管20内の風速を制御する場合に、送風手段51の送風量を僅かに調節しただけで、横引き管20内の風速が大きく変化してしまうため、横引き管20内の風速の制御が難しくなってしまう。また、この横引き管20の内径が300mm以上であった場合、横引き管20の重量が重くなってしまうため、運搬および施工現場での取り扱いが容易でなくなってしまい、施工コストが高額になってしまう。
上記送風手段51は、横引き管20内に外気を導入するためのものである。送風手段51としては、特に限定するものではなく、例えば、回転数を制御することができるファンなどを用いるのが好ましい。このようなファンを用いることで、横引き管20内の風速をファンの回転数を制御することによって行えるため、横引き管20内で空気の流速が速すぎて空気と地中熱との熱交換が不十分になるといったことがない。また、上記したような内径が100〜300mmの範囲の横引き管20を用いた場合、送風手段51によって横引き管20内の空気の流速を12m/s以下となるように制御すると、横引き管20内の空気と地中熱との熱交換を良好に行わせることができる。
なお、図3に示すように、横引き管20はその経路の途中に設けられた立坑24に向かって下り勾配となるように埋設するとともに、横引き管20における立坑24内で露出した部分には細孔を設け、且つ、横引き管20内を正圧とすることで、横引き管20内壁で結露した水を細孔から立孔内に排出させるものであってもよい。
この場合、横引き管20がその経路の途中に設けられた立坑24に向かって下り勾配となるように埋設されているため、夏場などの高温多湿の外気が横引き管20内で熱交換によって冷却され横引き管20内壁で結露しても、結露した水が立坑24の方向へと向かって流れていく。そして、横引き管20における立坑24内で露出した部分には細孔を設け、且つ、横引き管20内を正圧としているので、横引き管20内で立坑24の位置に到達した水を細孔から立坑24内に排出することができる。
したがって、横引き管20内に結露した水が滞留するといったことがないため、横引き管20内でカビなどの雑菌が発生する虞がなく、また、横引き管20内に多量の水が蓄積され横引き管20内の通気が阻害されるといったことがない。
上記立坑24としては、特に限定するものではないが、例えば、コンクリート製のマンホールなどが用いられる。
上記横引き管20のうち立坑24内で露出した部分には、外周面に環状リブ21が形成された管を用いてもよいし、また、通常の円筒管を用いてもよい。
また、横引き管20のうち立坑24内で露出した部分に設けられる細孔は、横引き管20の下側に多数設けるのが好ましい。
また、上記細孔の開口径は、5〜25mmとするとよく、さらには開口径を7〜15mmとするのが好ましい。細孔の開口径をこのような範囲とすることにより、送風手段51の全送風量の0.01〜5%程度の風量が細孔から排出されることとなる。これにより、細孔の開口径や細孔からの風量が大きすぎて横引き管20から熱交換された空気が漏れすぎてしまい室内40の冷暖房効率が悪くなるといったことがなく、また、小さすぎて横引き管20の細孔から水が十分に排出されないといったことがない。
また、立坑24内に貯まった水を汲み上げる揚水手段31と、この揚水手段31により汲み上げられた水を横引き管20を覆う土に対して供給する給水手段32とを設けてもよい。
この場合、揚水手段31によって汲み上げられた立孔内の水が、給水手段32によって横引き管20を覆う土に対して供給されるので、横引き管20周辺の土の熱伝導率が上昇させることができる。したがって、横引き管20周辺のより多くの土の地中熱を横引き管20へと伝えることができるため、横引き管20内の空気と地中熱との熱交換率を向上させることができる。
上記揚水手段31としては、汎用のポンプを用いることができ、このポンプとしては、特に限定するものではなく、例えば、立坑24内の水位を自動検出して自動的に水を汲み上げることができるものを用いるのが好ましい。
上記給水手段32としては、特に限定するものではなく、例えば、スプリンクラーや細孔を有する円筒管などを用いることができる。
ここで、横引き管20の直上の地面50が土などの場合には、給水手段32から供給された水を地面50に散水することで、横引き管20を覆っている土まで水を浸透させることができるが、横引き管20の直上の地面50がコンクリートなどである場合には、水を地面50に散水しても水は横引き管20と地面50との間の土まで浸透しない。その場合、コンクリートなどの地面50と横引き管20との間の地中に細孔を有する円筒管などの給水手段32を設けることで、横引き管20を覆う土へと水を供給させることができる。
なお、室内40からの排気管を送風手段51まで配設して、室内40から排気された空気と外気とを混合させ、この混合空気を横引き管20内に導入してもよい。これにより、横引き管20内に導入された混合空気が予め加熱または冷却されているので、熱交換後に室内40に取り込まれる空気の温度を、より地中の温度に近づけることができ、室内40の冷暖房の効率を向上させることができる。
次に、本実施の形態の地熱利用空調システム(実施例)と従来の地熱利用空調システム(比較例)とで比較実験を行った結果について説明する。
表1は、実施例および比較例の地熱利用空調システム10の各構成を示す。
Figure 2007333360
ここで、全ての実施例および比較例の地熱利用空調システム10における共通する構造は、地上に配置した送風手段51の直下から外気導入管23を2mの深さまで垂直に埋設し、その外気導入管23の下端に長さ50mの横引き管20の一端を接続して地中に埋設し、さらに横引き管20の他端に室内40給気管24の下端を接続して垂直に室内40まで引き込み、その上端を室内機41に接続している(図1参照)。
また、横引き管20は、全ての実施例および比較例において内径250mmのものを用い、また、外気導入管23および室内40給気管24には、汎用VU管(硬質塩化ビニル薄肉管)を用いた。
また、すべての実施例で用いられた横引き管20は、硬質塩化ビニル樹脂からなり、外周面に所定間隔を隔てて複数の環状リブ21が形成されたものであり、比較例で用いられた横引き管20は、汎用VU管である。そのうち、実施例2および実施例5では、硬質塩化ビニル樹脂中に平均粒径12μmのアルミナを10wt%、長さ300μmのカーボン短繊維を3wt%、および、酸化マグネシウムを5wt%含有させて、熱伝導率0.6W/m・Kおよび熱放射率0.82とした横引き管20を用いた。
また、実施例1、2および比較例1の地熱利用空調システム10は、図1に示すように、横引き管20が一端側から他端側に向かって10‰の下り勾配となるように埋設した。
また、実施例3および比較例2の地熱利用空調システム10は、図3に示すように、横引き管20の他端側から2mの位置に深さ3mで内径900mmの立坑30を設け、また、横引き管20は立坑30に向かって5‰の下り勾配となるように埋設し、さらに、横引き管20における立坑30内で露出した部分には10mmの開口径の細孔を横引き管20の下側に35mm間隔で設けた。
また、実施例4および5の地熱利用空調システム10は、図4に示すように、実施例3の地熱利用空調システム10の立坑30に、その水位を自動検出して自動的に水を汲み上げることができる揚水手段31を設け、その汲み上げられた水を地面50に給水手段32により散水した。
本実験はこれらの実施例および比較例の地熱利用空調システム10を用いて、夏場に室内40を冷房することを目的として行った。また、本実験における評価項目としては、送風機における吸気温度および吸気湿度、室内機41の送風温度および送風湿度、室内40の臭気(100人の被験者中、臭気を感じた人数)、並びに、24時間連続運転後の結露水による送風影響を評価した。
表2に本実験における実施例および比較例の評価結果を示す。
Figure 2007333360
今回の実験において、全ての実施例の地熱利用空調システム10は、全ての比較例の地熱利用空調システム10と比較して、室内機41から送風される空気温度が低くなっており、横引き管20内での熱交換率が良好であることが確認された。
また、実施例3、4および5の地熱利用空調システム10では、横引き管20内で結露した水を立坑24へと排出する構造となっているため、室内40では臭気を感じることがなく、カビなどの雑菌の発生を抑制することができた。また、実施例3、4および5の地熱利用空調システム10では、24時間連続運転を行っても横引き管20内の水が十分に排出されているので、室内機41からの送風量が減少するといったことがなく良好な結果が得られた。
本発明における地熱利用空調システムを示す概略図である。 本発明における横引き管を示す半断面図である。 本発明における地熱利用空調システムの他の例を示す概略図である。 本発明における地熱利用空調システムのさらに他の例を示す概略図である。
符号の説明
10 地熱利用空調システム
20 横引き管
21 環状リブ
22 薄肉部分
30 立坑
31 揚水手段
32 給水手段
40 室内
50 地面

Claims (4)

  1. 地中に埋設した横引き管内において該横引き管を介して地中熱との間で熱交換を行わせた外気を室内に取り込むことで、室内の冷暖房を行う地熱利用空調システムにおいて、
    前記横引き管は、硬質塩化ビニル樹脂からなり、外周面に所定間隔を隔てて複数の環状リブが形成されたことを特徴とする地熱利用空調システム。
  2. 前記横引き管は、熱伝導率が0.5〜3.0W/m・Kであって、且つ、熱放射率が0.8以上であることを特徴とする請求項1に記載の地熱利用空調システム。
  3. 前記横引き管はその経路の途中に設けられた立坑に向かって下り勾配となるように埋設するとともに、前記横引き管における前記立坑内で露出した部分には細孔を設け、且つ、前記横引き管内を正圧とすることで、前記横引き管内壁で結露した水を前記細孔から前記立孔内に排出させることを特徴とする請求項1または2に記載の地熱利用空調システム。
  4. 前記立坑内に貯まった水を汲み上げる揚水手段と、
    この揚水手段により汲み上げられた水を前記横引き管を覆う土に対して供給する給水手段と、が設けられたことを特徴とする請求項3に記載の地熱利用空調システム。
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