JP2016068651A - エアバッグ装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体に対する固定金具の圧接力を高く維持することができるエアバッグ装置及びその製造方法を提供する。【解決手段】取り付けタブ9は、折り返し部9aで折り返された表裏二層の帯片9b,9cによって構成され、折り返し部9aを挟む領域に挿通孔9dを有する。固定金具8は、取り付けタブ9の表裏二層の帯片9b,9cの内側に係止される金具本体部8aと、挿通孔9dを通して取り付けタブ9の外部に突出する締結片8bと、を有する。取り付けタブ9の外側に突出した締結片8bは、車体のルーフ側部に締結固定される。【選択図】図3
Description
この発明は、衝撃の入力時等にエアバッグ本体が展開して乗員を保護するエアバッグ装置及びその製造方法に関するものである。
車両のエアバッグ装置として、折り畳まれたエアバッグ本体が車体の車室内側のルーフ側部に取り付けられ、車両に大きな衝撃が入力されたとき等に、エアバッグ本体が車体の側壁と乗員の間にカーテン状に展開するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のエアバッグ装置は、エアバッグ本体に複数の取り付けタブが延設され、その各取り付けタブが固定金具に重ね合わせた状態で、その固定金具とともに車体のルーフ側部に締結固定される。
しかし、上記従来のエアバッグ装置においては、布製の取り付けタブに固定金具が重ねられ、その取り付けタブが固定金具とともに車体側に締結固定されるため、固定金具に接する取り付けタブに皺や経年劣化が生じると、車体に対する固定金具の圧接力が低下することが懸念される。
そこでこの発明は、車体に対する固定金具の圧接力を高く維持することができるエアバッグ装置及びその製造方法を提供しようとするものである。
この発明に係るエアバッグ装置は、上記課題を解決するために、車体の車室内側のルーフ側部(例えば、実施形態のルーフサイドレール4)に折り畳まれた状態で取り付けられ、高圧ガスを受けて展開するエアバッグ本体(例えば、実施形態のエアバッグ本体2)と、前記エアバッグ本体に延設された取り付けタブ(例えば、実施形態の取り付けタブ9)と、前記取り付けタブに係止され、当該取り付けタブを車体の前記ルーフ側部に固定する固定金具(例えば、実施形態の固定金具8)と、を備えたエアバッグ装置において、前記取り付けタブが、折り返し部(例えば、実施形態の折り返し部9a)で折り返された表裏二層の帯片(例えば、実施形態の帯片9b,9c)によって構成されるとともに、前記折り返し部を挟む領域に挿通孔(例えば、実施形態の挿通孔9d)を有し、前記固定金具が、前記取り付けタブの表裏二層の帯片の内側に係止される金具本体部(例えば、実施形態の金具本体部8a)と、前記挿通孔を通して前記取り付けタブの外部に突出する締結片(例えば、実施形態の締結片8b)と、を有し、前記取り付けタブの外側に突出した前記締結片が車体の前記ルーフ側部に締結固定されるようにした。
これにより、取り付けタブの挿通孔から外部に突出した固定金具の締結片が車体のルーフ側部に締結固定され、締結片と車体のルーフ側部の間に取り付けタブの帯片が介在されなくなる。
これにより、取り付けタブの挿通孔から外部に突出した固定金具の締結片が車体のルーフ側部に締結固定され、締結片と車体のルーフ側部の間に取り付けタブの帯片が介在されなくなる。
前記固定金具の金具本体部は、前記締結片との連結部から前方側と後方側に延出する一対の平板状のタブ支持片(例えば、実施形態のタブ支持片8c,8d)を有する構成としても良い。
この場合、取り付けタブの挿通孔の前縁部と後縁部が、一対の平板状のタブ支持片の広い面積によって分散して支持される。この結果、取り付けタブに作用する引っ張り応力が低減される。
この場合、取り付けタブの挿通孔の前縁部と後縁部が、一対の平板状のタブ支持片の広い面積によって分散して支持される。この結果、取り付けタブに作用する引っ張り応力が低減される。
前記一対のタブ支持片には、前記取り付けタブの幅方向の各端部から外側に突出して、前記取り付けタブの各端部を係止する係止突起(例えば、実施形態の係止突起8e,8f)が設けられるようにしても良い。
この場合、各支持片に突設された係止突起によって固定金具に対する取り付けタブの位置ずれが防止される。
この場合、各支持片に突設された係止突起によって固定金具に対する取り付けタブの位置ずれが防止される。
前記挿通孔の前後幅は、前記締結片の幅と略同幅に形成されることが望ましい。
この場合、取り付けタブの挿通孔の前後の縁部が締結片によって係止され、固定金具に対する取り付けタブの前後の位置ずれが抑制される。
この場合、取り付けタブの挿通孔の前後の縁部が締結片によって係止され、固定金具に対する取り付けタブの前後の位置ずれが抑制される。
前記挿通孔は、前記取り付けタブの延出方向を長手方向とする長孔状に形成するようにしても良い。
この場合、固定金具の締結片を取り付けタブの挿通孔に挿入する際には、長孔状の挿通孔の幅の狭い部分を押し広げることにより、締結片を挿通孔に容易に挿入することができる。一方、固定金具が取り付けタブに取り付けられてエアバッグ本体の荷重が取り付けタブに作用すると、長孔状の挿通孔の幅の狭い部分の押し広がりがその荷重によって抑制される。これにより、固定金具に対する取り付けタブの位置ずれが抑制される。
この場合、固定金具の締結片を取り付けタブの挿通孔に挿入する際には、長孔状の挿通孔の幅の狭い部分を押し広げることにより、締結片を挿通孔に容易に挿入することができる。一方、固定金具が取り付けタブに取り付けられてエアバッグ本体の荷重が取り付けタブに作用すると、長孔状の挿通孔の幅の狭い部分の押し広がりがその荷重によって抑制される。これにより、固定金具に対する取り付けタブの位置ずれが抑制される。
前記締結片の基部には、末広がり状に幅が拡大する拡幅部(例えば、実施形態の拡幅部8h)が設けられ、前記取り付けタブの前記挿通孔の縁部が前記拡幅部に乗り上げるようにしても良い。
この場合、取り付けタブの挿通孔の縁部が拡幅部に乗り上げることにより、固定金具に対する取り付けタブの位置ずれがより確実に抑制されるようになる。
この場合、取り付けタブの挿通孔の縁部が拡幅部に乗り上げることにより、固定金具に対する取り付けタブの位置ずれがより確実に抑制されるようになる。
前記締結片の延出端は、側面視略円弧状に形成されるようにしても良い。
この場合、締結片の延出端を取り付けタブの挿通孔に容易に挿入することが可能になる。
この場合、締結片の延出端を取り付けタブの挿通孔に容易に挿入することが可能になる。
この発明に係るエアバッグ装置の製造方法は、前記取り付けタブを前記折り返し部で折り返して二つ折りにするとともに、前記取り付けタブの表裏の前記帯片の間に前記固定金具を配置するステップと、前記締結片を前記取り付けタブの前記挿通孔から外部に突出させるとともに、前記金具本体部を前記取り付けタブの表裏の前記帯片の内側に係止させるステップと、前記取り付けタブの表裏の前記帯片の前記折り返し部と逆側の端部を前記エアバッグ本体に結合するステップと、を有する。
この製造方法によれば、固定金具の締結片を取り付けタブの挿通孔から外部に突出させ、その状態で取り付けタブをエアバッグ本体に容易に取り付けることができる。
この製造方法によれば、固定金具の締結片を取り付けタブの挿通孔から外部に突出させ、その状態で取り付けタブをエアバッグ本体に容易に取り付けることができる。
この発明によれば、取り付けタブの挿通孔から外部に突出した固定金具の締結片が車体のルーフ側部に締結固定され、締結片と車体のルーフ側部の間に取り付けタブの帯片が介在されなくなるため、取り付けタブの皺や経時劣化が車体に対する固定金具の圧接力に影響しなくなる。したがって、この発明によれば、固定金具の圧接力を高く維持することができる。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態の説明においては、前後や上下については、特別に断らない限り、車両についての前後や上下を意味するものとする。また、図中の矢印FRは車両の前方側を指し、矢印UPは車両の上方側を、矢印LHは車両の左側方をそれぞれ指すものとする。
図1は、車両に設置されたエアバッグ装置1を車室内側から見た模式的な側面図である。図1は、車室内の右側上部に設置されたエアバッグ装置1を示しているが、エアバッグ装置1は、車室内の左側にも同様に設置されている。
エアバッグ装置1は、基布を縫製して形成されたエアバッグ本体2(袋体)と、車両に所定以上の衝撃が入力されたときに、エアバッグ本体2に高圧ガスを供給するインフレータ6と、を備えている。エアバッグ本体2は、ロール折りやジグザグ折り等によって折り畳まれ、その状態で車体のフロントピラー3からルーフサイドレール4とリアピラー5の車室内側の上部に亙る部位(車室内側のルーフ側部)に取り付けられている。エアバッグ本体2は、車両に所定以上の衝撃が入力されてインフレータ6が高圧ガスを発生すると、その高圧ガスを受け、図1中の仮想線で示すように、車室内の側部にカーテン状に展開する。
エアバッグ装置1は、基布を縫製して形成されたエアバッグ本体2(袋体)と、車両に所定以上の衝撃が入力されたときに、エアバッグ本体2に高圧ガスを供給するインフレータ6と、を備えている。エアバッグ本体2は、ロール折りやジグザグ折り等によって折り畳まれ、その状態で車体のフロントピラー3からルーフサイドレール4とリアピラー5の車室内側の上部に亙る部位(車室内側のルーフ側部)に取り付けられている。エアバッグ本体2は、車両に所定以上の衝撃が入力されてインフレータ6が高圧ガスを発生すると、その高圧ガスを受け、図1中の仮想線で示すように、車室内の側部にカーテン状に展開する。
エアバッグ本体2の上辺部には、長手方向に離間して複数の取り付けタブ9が突設されている。取り付けタブ9は、エアバッグ本体2と同様の布によって帯状に形成されている。折り畳まれたエアバッグ本体2は、複数の取り付けタブ9を介して車室内側のルーフ側部(フロントピラー3,ルーフサイドレール4,リアピラー5)に取り付けられている。なお、図1中の符号10は、組み付け時にエアバッグ本体2を折り畳み状態に保持するための結束帯である。
図2は、図1のII−II断面に対応する断面を示す図である。
エアバッグ本体2の各取り付けタブ9は、固定金具8を介してルーフ側部(図2の場合、ルーフサイドレール4)の車室内側面に取り付けられている。
図2に示すように、ルーフサイドレール4は、インナパネル4aとアウタパネル4bが上下の端部で相互に接合され、全体が縦長の略矩形断面形状とされている。ルーフサイドレール4の上部側の接合端は車幅方向内側に略水平に屈曲し、図示しない接合パネルを介してルーフパネル11に結合されている。また、ルーフサイドレール4の下部側の接合端にはモール12が取り付けられ、車室内のルーフライニング13の側縁部がモール12に当接している。ルーフサイドレール4に取り付けられたエアバッグ本体2は、ルーフライニング13の側縁部によって車室内側を覆われており、エアバッグ本体2の展開時には、ルーフライニング13の側縁部が下方に押し開かれるようになっている。また、ルーフサイドレール4のインナパネル4aの裏面には、ウェルドナット14が設置され、固定金具8を固定するためのボルト15がこのウェルドナット14に螺合されるようになっている。
エアバッグ本体2の各取り付けタブ9は、固定金具8を介してルーフ側部(図2の場合、ルーフサイドレール4)の車室内側面に取り付けられている。
図2に示すように、ルーフサイドレール4は、インナパネル4aとアウタパネル4bが上下の端部で相互に接合され、全体が縦長の略矩形断面形状とされている。ルーフサイドレール4の上部側の接合端は車幅方向内側に略水平に屈曲し、図示しない接合パネルを介してルーフパネル11に結合されている。また、ルーフサイドレール4の下部側の接合端にはモール12が取り付けられ、車室内のルーフライニング13の側縁部がモール12に当接している。ルーフサイドレール4に取り付けられたエアバッグ本体2は、ルーフライニング13の側縁部によって車室内側を覆われており、エアバッグ本体2の展開時には、ルーフライニング13の側縁部が下方に押し開かれるようになっている。また、ルーフサイドレール4のインナパネル4aの裏面には、ウェルドナット14が設置され、固定金具8を固定するためのボルト15がこのウェルドナット14に螺合されるようになっている。
図3は、エアバッグ本体2の上縁部の取り付けタブ9と固定金具8の取り付け部を示す図であり、図4は、展開した取り付けタブ9と固定金具8を示す図である。
取り付けタブ9は、長方形状の帯状の布を中央の折り返し部9aで折り返して構成されている。そして、折り返し部9aで折り返された表裏二層の帯片9b,9cは、表裏の帯片9b,9cの折り返し部9aと逆側の端部がエアバッグ本体2の上縁部に縫い付けられている。なお、図3中の符号16は、取り付けタブ9とエアバッグ本体2の縫い付け部である。
取り付けタブ9は、長方形状の帯状の布を中央の折り返し部9aで折り返して構成されている。そして、折り返し部9aで折り返された表裏二層の帯片9b,9cは、表裏の帯片9b,9cの折り返し部9aと逆側の端部がエアバッグ本体2の上縁部に縫い付けられている。なお、図3中の符号16は、取り付けタブ9とエアバッグ本体2の縫い付け部である。
取り付けタブ9の帯片9b,9cの折り返し部9aを挟む領域には、帯片9b,9cの延出方向を長手方向とする長孔状の挿通孔9dが形成されている。また、取り付けタブ9の挿通孔9dを取り囲む周縁部には、補強布17(図4参照)が縫い付けられている。エアバッグ本体2の上縁部に取り付けられた取り付けタブ9は、折り返し部9aが上端部に位置され、挿通孔9dが折り返し部9aの前後方向の中央に位置されるとともに、挿通孔9dの前側と後側とに、前後に開口する一対の筒状部9e,9fが表裏の帯片9b,9cによって形成される。
固定金具8は、例えば、金属板をプレス成型による打ち抜いて形成されている。固定金具8は、取り付けタブ9の表裏の帯片9b,9cの内側に配置される金具本体部8aと、挿通孔9dを通して取り付けタブ9の外側に突出する略長方形状の締結片8bとを有している。
金具本体部8aは、締結片8bとの連結部が前後方向の中央に設けられ、連結部の前方側と後方側とに平板状のタブ支持片8c,8dが延設されている。各タブ支持片8c,8dの延出端の上部には、上方側に突出して取り付けタブ9の各筒状部9e,9fの端部を外側から係止する係止突起8e,8fが設けられている。金具本体部8aは、側面視で横長の長方形状に形成されている。
締結片8bは、縦長の略長方形状に形成され、金具本体部8aの前後方向の略中央から上方に突出している。締結片8bの上部中央には、締結用のボルト15の軸部が挿通される締結孔8gが形成されている。締結片8bの前後方向の幅W(図4参照)は、先端部(上端部)から基部(下部)に向かって略一定幅に形成されているが、締結片8bの基部には、金具本体部8aに向かって末広がり状に幅が拡大する拡幅部8hが設けられている。締結片8bの拡幅部8h以外の部分の前後方向の幅Wは、挿通孔9dの前後幅(延出方向と直交する方向の幅)と略同幅に形成されている。
図5は、エアバッグ本体2に対する取り付けタブ9と固定金具8の取り付け方法(エアバッグ装置1の製造方法)を、(A),(B),(C)の順で順次示す図である。
取り付けタブ9と固定金具8をエアバッグ本体2に取り付ける場合には、最初に、図5(A)に示すように、取り付けタブ9を折り返し部9aで折り返して二つ折りにするとともに、取り付けタブ9の表裏の帯片9b,9cの間に固定金具8を配置する。
取り付けタブ9と固定金具8をエアバッグ本体2に取り付ける場合には、最初に、図5(A)に示すように、取り付けタブ9を折り返し部9aで折り返して二つ折りにするとともに、取り付けタブ9の表裏の帯片9b,9cの間に固定金具8を配置する。
この後、図5(B)に示すように、固定金具8の締結片8bを取り付けタブ9の挿通孔9dから外部に突出させるとともに、固定金具8の金具本体部8aを取り付けタブ9の表裏の帯片9b,9cの内側に係止させる。このとき、固定金具8の金具本体部8aは、前後に延出するタブ支持片8c,8dの上面が取り付けタブ9の折り返し部9aの裏面に当接し、各タブ支持片8c,8dの係止突起8e,8fが取り付けタブ9の端部から外側に突出して、折り返し部9aの前後の各端末部に係止される。また、このとき取り付けタブ9の挿通孔9dの縁部のうちの、折り返し部9aの近傍領域は、固定金具8の締結片8bの基端側の拡幅部8hに乗り上げ、その状態で固定金具8に係止される。
次に、この状態において、取り付けタブ9の表裏の帯片9b,9cの折り返し部9aと逆側の各端部をエアバッグ本体2の上縁部に縫い付け、エアバッグ本体2に一体に結合する。これにより、各取り付けタブ9はエアバッグ本体2の上部に取り付けられ、各固定金具8は、締結片8bが対応する取り付けタブ9から突出した状態でその取り付けタブ9に係止される。
このようにしてエアバッグ本体2に取り付けられた各取り付けタブ9は、挿通孔9dから突出した固定金具8の締結片8bにボルト15が挿通され、そのボルト15がルーフ側部に設けられたウェルドナット14に締め込まれることにより車体に固定される。こうして固定金具8の締結片8bがルーフ側部に締結されると、締結片8bが直接ルータ側部に圧接され、締結片8bとルーフ側部の間に取り付けタブ9の帯片9b,9cが介在されなくなる。
以上のように、この実施形態に係るエアバッグ装置1においては、取り付けタブ9の挿通孔9dから外部に突出した固定金具8の締結片8bが車体のルーフ側部に締結固定され、締結片8bと車体のルーフ側部の間に取り付けタブ9の帯片9b,9cが介在されなくなるため、取り付けタブ9の帯片9b,9cの皺や経時劣化がルーフ側部に対する固定金具8の圧接力に影響しなくなる。したがって、この実施形態に係るエアバッグ装置1を採用した場合には、取り付けタブ9の帯片9b,9cに影響を受けずに、固定金具8の圧接力を高く維持することができる。
また、この実施形態に係るエアバッグ装置1は、固定金具8の金具本体部8aが、締結片8bとの連結部から前方側と後方側に延出する一対の平板状のタブ支持片8c,8dを有するため、取り付けタブ9の挿通孔9dを挟む前縁部と後縁部とがタブ支持片8c,8dの広い面積によって分散して支持されることになる。このため、この実施形態に係るエアバッグ装置1を採用した場合には、取り付けタブ9に作用する引っ張り応力を低減し、取り付けタブ9の劣化を未然に防止することができる。
さらに、この実施形態に係るエアバッグ装置1では、一対のタブ支持片8c,8dに、取り付けタブ9の幅方向の各端部から外側に突出して、取り付けタブ9の各端部を係止する係止突起8e,8fが設けられているため、係止突起8e,8fによって固定金具8に対する取り付けタブ9の位置ずれを抑制することができる。
また、この実施形態に係るエアバッグ装置1においては、取り付けタブ9の挿通孔9dの前後方向の幅Wが、締結片8bの幅と略同幅に形成されているため、取り付けタブ9の挿通孔9dの前後の縁部を締結片8bによって係止し、固定金具8に対する取り付けタブ9の前後方向の位置ずれを抑制することができる。
さらに、この実施形態に係るエアバッグ装置1では、取り付けタブ9の挿通孔9dが、取り付けタブ9の延出方向を長手方向とする長孔状に形成されているため、固定金具8の締結片8bを取り付けタブ9の挿通孔9dに挿入する際には、挿通孔9dの幅の狭い部分を押し広げることにより、締結片8bを挿通孔9dに容易に挿入することができる。一方、固定金具8と取り付けタブ9がエアバッグ本体2に取り付けられて、エアバッグ本体2側の荷重が取り付けタブ9に作用すると、挿通孔9dの幅の狭い部分の押し広がりがその荷重によって抑制され、固定金具8に対する取り付けタブ9の位置ずれが抑制される。したがって、この実施形態に係るエアバッグ装置1を採用することにより、固定金具8の組み付け作業性を犠牲にすることなく、固定金具8に対する取り付けタブ9の位置ずれを抑制することができる。
また、この実施形態に係るエアバッグ装置1は、固定金具8の締結片8bの基部に、末広がり状に幅が拡大する拡幅部8hが設けられ、取り付けタブ9の挿通孔9dの幅方向の縁部が拡幅部8hに乗り上げるように構成されているため、固定金具8に対する取り付けタブ9の位置ずれをより確実に抑制することができる。
また、エアバッグ本体2に取り付けタブ9と固定金具8を取り付けるときには、上述したように、最初に取り付けタブ9を折り返し部9aで折り返して二つ折りにして、取り付けタブ9の帯片9b,9cの間に固定金具8を配置し、締結片8bを取り付けタブ9の挿通孔9dから外部に突出させた後に、取り付けタブ9の帯片9b,9cの折り返し部9aと逆側の端部をエアバッグ本体2に結合する。このため、この取り付け方法を採用した場合には、取り付けタブ9と固定金具8をエアバッグ本体2に対して容易に取り付けることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、上記の実施形態の例においては、固定金具8の締結片8bが略長方形状に形成されているが、図6に示す変形例のように、締結片8bの延出端20を側面視略円弧状に形成するようにしても良い。この場合、締結片8bの延出端20を取り付けタブ9の挿通孔9dにより容易に挿入することが可能になる。
例えば、上記の実施形態の例においては、固定金具8の締結片8bが略長方形状に形成されているが、図6に示す変形例のように、締結片8bの延出端20を側面視略円弧状に形成するようにしても良い。この場合、締結片8bの延出端20を取り付けタブ9の挿通孔9dにより容易に挿入することが可能になる。
1…エアバッグ装置
2…エアバッグ本体
4…ルーフサイドレール(ルーフ側部)
8…固定金具
8a…金具本体部
8b…締結片
8c,8d…タブ支持片
8e,8f…係止突起
8h…拡幅部
9…取り付けタブ
9a…折り返し部
9b,9c…帯片
9d…挿通孔
2…エアバッグ本体
4…ルーフサイドレール(ルーフ側部)
8…固定金具
8a…金具本体部
8b…締結片
8c,8d…タブ支持片
8e,8f…係止突起
8h…拡幅部
9…取り付けタブ
9a…折り返し部
9b,9c…帯片
9d…挿通孔
Claims (8)
- 車体の車室内側のルーフ側部に折り畳まれた状態で取り付けられ、高圧ガスを受けて展開するエアバッグ本体と、
前記エアバッグ本体に延設された取り付けタブと、
前記取り付けタブに係止され、当該取り付けタブを車体の前記ルーフ側部に固定する固定金具と、を備えたエアバッグ装置において、
前記取り付けタブが、折り返し部で折り返された表裏二層の帯片によって構成されるとともに、前記折り返し部を挟む領域に挿通孔を有し、
前記固定金具が、前記取り付けタブの表裏二層の帯片の内側に係止される金具本体部と、前記挿通孔を通して前記取り付けタブの外部に突出する締結片と、を有し、
前記取り付けタブの外側に突出した前記締結片が車体の前記ルーフ側部に締結固定されることを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記固定金具の金具本体部は、前記締結片との連結部から前方側と後方側に延出する一対の平板状のタブ支持片を有していることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 前記一対のタブ支持片には、前記取り付けタブの幅方向の各端部から外側に突出して、前記取り付けタブの各端部を係止する係止突起が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
- 前記挿通孔の前後幅は、前記締結片の幅と略同幅に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
- 前記挿通孔は、前記取り付けタブの延出方向を長手方向とする長孔状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
- 前記締結片の基部には、末広がり状に幅が拡大する拡幅部が設けられ、前記取り付けタブの前記挿通孔の縁部が前記拡幅部に乗り上げることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
- 前記締結片の延出端は、側面視略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
- 請求項1に記載のエアバッグ装置の製造方法において、
前記取り付けタブを前記折り返し部で折り返して二つ折りにするとともに、前記取り付けタブの表裏の前記帯片の間に前記固定金具を配置するステップと、
前記締結片を前記取り付けタブの前記挿通孔から外部に突出させるとともに、前記金具本体部を前記取り付けタブの表裏の前記帯片の内側に係止させるステップと、
前記取り付けタブの表裏の前記帯片の前記折り返し部と逆側の端部を前記エアバッグ本体に結合するステップと、を有することを特徴とするエアバッグ装置の製造方法。
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