JP2016068222A - 帆立貝孔あけ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 帆立貝を搬送する無端搬送体と、搬送中の帆立貝に孔をあける孔あけモータと、孔あけモータを無端搬送体側に往復移動させる移動機構を備え、無端搬送体は帆立貝をセットできるセット具を無端搬送体の移動方向に間隔をあけて二以上備え、ドリル刃は、セット具にセットされた帆立貝が搬送されてくる度に孔あけモータが移動機構により無端搬送体側に前進移動されて帆立貝に孔をあけ、孔あけ後に移動機構により後退移動されて帆立貝から抜けて次回の前進に備えて待機できる。
【選択図】図10
Description
(1)無端搬送体と孔あけモータを二組備えるので、孔あけ作業の効率が向上する。
(2)無端搬送体と孔あけモータを上下に二段に設ければ、一台の作業スペースで穴あけ作業を倍増することができる。この場合、下段の無端搬送体の貝を載せる始端側を、上段の無端搬送体の回転軸方向外側に位置をずらして配置したので、上段の無端搬送体が邪魔になって、下段の無端搬送体に帆立貝を載せにくくなるといったことがない。
(3)無端搬送体と孔あけモータを二組設けたので、各組の無端搬送体と孔あけモータの作動速度を遅くしても、二組での孔あけ総数は、一組の場合よりも向上するので、無端搬送体と孔あけモータの作動速度を遅くして、各組の無端搬送体に二人の作業者が帆立貝を載せれば、作業者の労力負担が軽減される。
(4)帆立貝を搬送する無端搬送体の先方にドリル刃を装備したモータが配置されているので、帆立貝を搬送して前記ドリル刃に押し当てることにより帆立貝に自動的に孔があけられる。また、気体がモータ内の気体通路を通過してモータ筺体の排気口から外部に排気されるので、連続的に孔あけしてもモータが過熱しない。
(5)無端搬送体が高速搬送と低速搬送に切替え可能であり、搬送される物品は低速搬送時にドリル刃に押し当てられて孔あけされるので、物品が欠けたり割れたりしにくくなり、スムースな孔あけができ、孔あけ不良が少なく、歩留まりが向上する。孔あけ以外のときは高速搬送するので、搬送効率もよい。
(6)モータ筺体内に気体通路を形成し、気体通路内に供給された気体を筺体に形成された排気口からモータ筺体の外部に排気される孔あけモータを使用したので、孔あけモータが気体通路内を通過する気体により冷却されて過熱しにくい。
(7)孔あけモータに、モータ筺体にドリル刃を脱着可能であり、排気口がモータ筺体のチャック側に開口されているものを使用すれば、排気口から吹き出る排気によりチャックに装備されたドリル刃付近の切り粉、塵芥等が吹き飛ばされ、それらが回転軸に付着しない。
本発明の帆立貝孔あけ装置の一例を図5〜図9に示す。これら図に示す帆立貝孔あけ装置は帆立貝Aの耳Bの横の一枚部分に養殖用貝係止具を差し込むための孔をあけるためのものあり、図6に示すように一個ずつセットされた帆立貝Aを連続搬送する無端搬送体51と、無端搬送体51で搬送される貝Aに図13(a)(b)のように孔Bをあける孔あけ機器が収容されている機器ケース41を備えている。機器ケース41は下収容部42と上収容部43に仕切られており、無端搬送体51は搬送体40にセット具50を装備してあり、搬送体40の奥部分38(図6)が下収容部42の内側まで入り込み、手前部分39(図5)が下収容部42の外に出ている。上収容部43のカバー44は下方開口の箱型であり、その両側面上角部44a(図9(a))を円弧状に湾曲させてある。上収容部43の正面には蛍光灯と電球等の照明具45が取り付けられており、その照明により下方前方の無端搬送体51を明るく照明して無端搬送体51のセット具50への帆立貝のセットや他の作業がし易くなるようにしてある。照明具45の上にはカバー設けて照明具45を保護すると共にカバー内面を反射面にして照明具45からの光が下方に反射されるようにしてある。上収容部43の正面には電源スイッチ46、駆動モータの回転速度を調節して搬送体40の搬送速度を調整するための調整ボリューム47、電源表示ランプ(パイロットランプ)48が設けられ、社名表示シール49が張られている。
孔あけモータ55の一例を図1〜図4に示す。図示した孔あけモータ55はスピンドルモータであり、モータ筺体1の内部に収容空間2が形成され、その収容空間2内に円筒状に巻かれたコイル3が収容固定され、そのコイル3の内側空間4内に回転子5が収容されている。回転子5の回転軸6の後端部は後方軸受7をモータ筺体1の後端面に固定されている後蓋8に取付けることにより後蓋8に回転自在に支持され、回転軸6の先端部11は前蓋10の中心部の円形の凹陥収納部10a(図3(a))内に配置されている先方軸受10b(図1)に支持されている(この先方軸受10bは図3(a)ではその外側に被せた円板9で被覆されて見えない)。この前蓋10をモータ筺体1の前端面に固定することにより、回転軸6及び回転子5はコイル3の内側空間4内に回転自在に支持されている。回転軸6の先端部11は前蓋10の中心部を貫通して前方に突出し、その先端部11に装備されたチャック12にドリル刃13を脱着自在としてある。
本発明の帆立貝孔あけ装置を使用するには次のようにする。
1.駆動用モータ63を回転させて無端搬送体51を走行させ、無端搬送体51のセット具50を搬送させる。同時に孔あけモータ55を前後に往復移動させ、同孔あけモータ55の回転軸6を回転させてドリル刃13を回転させる。
2.無端搬送体51の手前又は横に座った作業者が帆立貝Aをその耳Bを下にして縦向きに一個ずつ搬送中のセット具50にセットする。
3.セットされた帆立貝Aは無端搬送体51の搬送により自動的に孔あけモータ55側に搬送され、孔あけモータ55に近づくとセット具50の可動片52と固定片53の間に帆立貝Aが挟着保持されて固定される。
4.無端搬送体51は孔あけモータ55のドリル13の手前まで高速移動して帆立貝Aを高速搬送し、ドリル刃13の直前で低速搬送に切替わる。孔あけモータ55が最も前進位置に来たときに、低速搬送されている帆立貝Aが孔あけモータ55のドリル刃13に押し当たって帆立貝Aの耳Bに孔あけされる。
5.孔あけが完了すると孔あけモータ55が後退して帆立貝Aから抜ける。
6.孔あけの完了した帆立貝Aは無端搬送体51の搬送によりセット具50に挟着保持されたまま無端搬送体51の下方に回り込んで下向きになり、所定位置まで到来するとセット具50による挟着保持が解除されてセット具50から下方の回収容器内に落下する。
7.前記2のようにセット具50にセットされた帆立貝Aは無端搬送体51の高速搬送−低速搬送の繰り返しにより順次、孔あけモータ55側に搬送されて次から次へと孔あけされる。
2 収容空間
3 コイル
4 コイルの内側空間
5 回転子
6 回転子の回転軸
7 後方軸受
8 後蓋
9 円板
10 前蓋
10a 凹陥収納部
10b 先方軸受
11 回転軸の先端部
12 チャック
13 ドリル刃
14 気体取込み口
15 気体通路
16 ネジ
17 円板の通気口
18 前蓋の通気口
19 蓋カバー
20 ネジ
21 蓋カバーの差込み孔
22 隙間
23 チャック本体
24 保持具(ミルコレット)
25 テーパ孔
26 チャック本体の差込み孔
27 キャップ
28 外周ネジ
29 ネジ孔
30 テーパ嵌合孔
31 止めネジ
33 風防
34 本体差込み孔
35 風防の閉塞面
38 搬送体の奥部分
39 搬送体の手前部分
40 搬送体
40a 搬送体ケース
40b 搬送体の取っ手
41 機器ケース
42 下収容部
42a 下収容部の取っ手
42b 両側板
42c 係止チェーン
43 上収容部
44 カバー
44a カバーの両側面上角部
45 照明具
46 電源スイッチ
47 調整ボリューム
48 電源表示ランプ(パイロットランプ)
49 社名表示シール
50 セット具
51 無端搬送体
52 可動片
53 固定片
55 孔あけモータ
56 天井
57 ブラケット
58 テンション用のスプロケット
59 下収容部の奥壁
60 ファン
61 仕切板
62a 前方収容部
62b 後方収容部
63 駆動用モータ
64 クランク軸
65 クランク盤
66 インバータ
67 クランク機構
68 スライドレール
69 移動体
70 回転軸
71 駆動軸
72、73、74 スプロケット
80 下段の無端搬送体の先端部
81 上段の無端搬送体の先端部
82 移動機構
A 帆立貝
B 帆立貝の孔
C 電源コード
D 粉末
E チェーン
H ホース
M モータ
N ノズル
P エアーコンプレッサ
S チャック
W 作業者
Claims (5)
- 帆立貝を無端搬送体により一個ずつ搬送して個々の帆立貝にドリル刃で孔をあける帆立貝孔あけ装置において、
帆立貝を搬送する無端搬送体と、
前記無端搬送体の搬送方向先方に設置されて当該搬送中の帆立貝に孔をあける孔あけモータと、
前記孔あけモータを前記無端搬送体側に往復移動させる移動機構を備え、
前記無端搬送体は帆立貝をセットできるセット具を無端搬送体の移動方向に間隔をあけて二以上備え、
前記孔あけモータは、ドリル刃と、気体取込み口と、気体通路と、送出口を備え、
前記ドリル刃は無端搬送体側に向けて装備され、
前記孔あけモータは、前記セット具にセットされた帆立貝が搬送されてくる度に前記移動機構により無端搬送体側に前進移動されて前記ドリル刃により帆立貝に孔をあけ、孔あけ後に前記移動機構により後退移動されて前記ドリル刃が帆立貝から抜けて次回の前進に備えて待機でき、
前記孔あけモータの気体取込み口にコンプレッサーが連結され、
前記気体取込み口に送られる気体が当該孔あけモータの気体通路内を通過して当該孔あけモータの送出口から送り出され、その間に、前記孔あけモータの筐体内が前記気体により冷却され、前記ドリル刃で帆立貝に孔をあけることにより発生する切り粉を飛散させることができ、
前記無端搬送体と孔あけモータは二組備えられ、前記移動機構は二組の孔あけモータごとに別々に設けられるか又は一つが二組の孔あけモータに共用することができ、
前記二組の無端搬送体は横に二列に並べて配置されるか又は上段と下段に配置される、
ことを特徴とする帆立貝孔あけ装置。 - 請求項1記載の帆立貝孔あけ装置において、
孔あけモータは、筐体内にコイルが設けられ、そのコイル内に回転子が設けられ、前記筐体の後端に後蓋が、前端に前蓋が脱着可能に取付けられ、前記回転子の回転軸は後軸受と前軸受で前記筐体に取付けられ、前記回転軸に、ドリル刃がチャックにより取付けられ、前記筐体に外部から送られる気体を取込む気体取込み口が設けられ、当該筐体の内面に前記気体取込み口から取込まれる気体が通過する気体通路が前記気体取込み口と連通して設けられ、前記前蓋に前記気体通路と連通する連通孔が貫通され、連通孔の先に送出口が当該連通孔と連通して設けられ、前記気体通路はそこを通過する気体が前記筐体内に送り込まれるように前記コイル側に開口し、前記送出口が前記ドリル刃で帆立貝に孔をあけることにより発生する切り粉を飛散させることができるように、前記チャックの根元側であって回転軸の外周に設けられる、
ことを特徴とする帆立貝孔あけ装置。 - 請求項1又は請求項2記載の帆立貝孔あけ装置において、
無端搬送体はドリル刃での孔あけ時に低速搬送し、その他の時は低速搬送時よりも高速搬送し、ドリル刃により孔あけされるようにし、孔あけモータはドリル刃での孔あけ時に低速移動し、その他の時は低速移動時よりも高速移動し、その低速移動と高速移動が、無端搬送体の低速搬送と高速搬送の切り替わりに同期して切り替わる、
ことを特徴とする帆立貝孔あけ装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帆立貝孔あけ装置において、
上段と下段に配置された無端搬送体は、下段の無端搬送体の貝を載せる始端側が、上段の無端搬送体の始端側よりも、無端搬送体の回転軸方向外側に位置をずらして配置された、
ことを特徴とする帆立貝孔あけ装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の帆立貝孔あけ装置において、
上段と下段に配置された無端搬送体を、それら無端搬送体の横幅方向にずらして配置した、
ことを特徴とする帆立貝孔あけ装置。
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