JP2016068208A - ワイヤ放電加工装置 - Google Patents

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隆幸 八ケ代
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Abstract

【課題】 加工液によるワイヤのブレを低減し、被加工物を適切に放電加工すること。
【解決手段】 ローラを回転させる駆動部と接続された第1のローラと、駆動部と接続されていない第2のローラと、加工液槽とを備え、第1のローラ、及び第2のローラは、被加工物との放電に用いられるワイヤと共に、被加工物との放電に用いられない、第2のローラを回転させるために走行するワイヤが、第1のローラと第2のローラとの間で巻かれるローラであり、被加工物との放電に用いられるワイヤ、及び被加工物との放電に用いられないワイヤが走行する加工液槽内の空間を、放電に用いられるワイヤが走行する加工液槽内の空間と、被加工物との放電に用いられないワイヤが走行する加工液槽内の空間とに仕切るための仕切り機構を備えた加工液槽を備えることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ワイヤ放電加工装置に関し、加工液槽内の加工液によるワイヤのブレを低減し、被加工物を適切に放電加工する技術に関する。
近年、半導体材料や太陽電池材料、硬質材料等の被加工材料を、放電加工により、短時間で同時に複数切り出す方法が開発されている。
たとえば、ワイヤ放電加工装置は、当該被加工材料を薄板状に切り出すために、給電子を介してワイヤに電圧を印加しながら走行させ、そのワイヤに当該被加工材料を近づけることで放電現象を発生させ、当該被加工材料を放電加工するものである。
特許文献1には、走行する複数本のワイヤで被加工物を放電加工することにより、薄片に切断することが記載されている。
特開2010−260151号公報
しかしながら、従来、例えば、走行するワイヤの速度が速くなるにつれ、また、ワイヤ電極の本数が多くなるにつれ、また、ワイヤ間隔が狭小するにつれて、加工水槽内の加工液が、走行するワイヤによって加工水槽の外に運び出されてしまい、加工水槽内にワイヤ放電加工に必要な加工液の水量を十分に確保することができない場合がある。
そのため、放電発生部である、被加工物(ワーク)とワイヤとの間に、放電加工に必要な加工液の水量を十分に確保できない場合には、例えば、空中放電等が発生し、被加工物であるワークやワイヤを破損してしまい、被加工物を適切に放電加工することができないおそれがあった。
ワイヤ放電加工装置の被加工物(ワーク)とワイヤとの間(放電発生部)には、このような空中放電等を防止するため、加工液で満たす必要である。そこで、放電発生部を加工液で満たすために、加工液槽の下部から放電発生部に対して大量の加工液を供給する仕組みにした場合、加工液槽の下部から供給される大量の加工液の噴流によりワイヤがぶれてしまうおそれがあった。そして、大量の加工液の噴流によりワイヤがぶれてしまうと、被加工物を均一に加工することが出来ず、被加工物を適切に放電加工することができなかった。
また、放電加工装置では、大きな被加工物をスライス加工する場合もあれば、小さな被加工物をスライス加工する場合もある。
そのため、大きな被加工物のスライス加工の場合には、多くのワイヤを必要とし、そのワイヤ数に応じた大きさのメインローラを用いることが考えられる。
すなわち、大きな被加工物のスライス加工の場合、メインローラは、大きく重たいものを使用し、一方、小さな被加工物のスライス加工の場合、メインローラは小さいものを使用するように、被加工物の大きさに応じて、メインローラを取り替えることが考えられる。
しかしながら、メインローラを取り替える場合には、ワイヤをメインローラから外して、再度取り替えるメインローラにワイヤを巻き直さなければならないなど、非常に煩雑な操作を必要とする。
そこで、メインローラを出来るだけ交換しなくて済むように、小さな被加工物をスライス加工する場合でも、大きな被加工物のスライス加工で用いる大きさ(大型)のメインローラを取り付けておくことが考えられる。
ところで、図1に示すメインローラ8とメインローラ9とに巻かれたワイヤが一定の張力を維持して走行するために、メインローラ8、メインローラ9の両方のそれぞれに、各メインローラをそれぞれ回転させる駆動モータを設けることが考えられるが、メインローラ8、メインローラ9の両方のそれぞれに駆動モータを設けると、駆動モータがメインローラの数分必要になるだけではなく、各駆動モータが完全に同期をとり回転する高価な駆動モータ、及びそのシステムが必要となる。その結果、生産コストが高くなると共に、多くの電気を消費することになる。
そこで、省エネ、生産コスト低減等のため、ワイヤが巻かれた複数のメインローラ(8、9)のうち1つのメインローラ(9)にのみ、メインローラを回転させるモータ(駆動モータ23)を設けることが考えられる。
しかしながら、メインローラ(8、9)間でワイヤを走行させ、当該ワイヤのワイヤ走行時の張力を一定にするべく、駆動モータが設けられていないメインローラ8を回転させる必要がある。
そこで、各メインローラ(8、9)間に放電で用いるワイヤが巻きつけられるので、その放電で用いるワイヤの走行により、メインローラ(8)を連れ回しすることが考えられる。
しかしながら、メインローラをできるだけ交換しなくて済むようにするために、小さな被加工物をスライス加工する場合でも、大型の重たいメインローラ(8、9)が取り付けられている場合、放電に用いるワイヤ数が少ないため、そのワイヤのみで、メインローラ(8)を連れ回しすることが難しい。
そこで、放電で用いるワイヤと同じ一本のワイヤであり、メインローラ8を連れ回しするためのワイヤ(連れ回し用のワイヤ)を、複数のメインローラ(8,9)間で巻き、駆動モータ23が回転することで、メインローラ8も、ワイヤの走行速度に応じた連れ回しを行うことが可能となる。
しかしながら、その連れ回し用のワイヤが加工液槽内を走行すると、加工液槽内の加工液の水流が増してしまい、その加工液の水流により加工に用いるワイヤの間隔が変動して(ワイヤがぶれてしまい)、被加工物を適切に放電加工することができない可能性が増してしまう。
そのため、駆動モータが接続されていないメインローラ8を回転させるためのワイヤ(連れ回し用のワイヤ)が加工液槽内を走行することによる加工液槽内の加工液の水流の影響を低減させて、被加工物を適切に放電加工するための仕組みが必要となる。
本発明は、加工液槽内の加工液によるワイヤのブレを低減し、被加工物を適切に放電加工するための仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、ワイヤと被加工物との間の放電により前記被加工物を加工するワイヤ放電加工装置であって、ローラを回転させる駆動部と接続され、前記駆動部による駆動により回転する第1のローラと、前記駆動部と接続されていない第2のローラであって、前記駆動部による駆動により前記第1のローラが回転することで走行するワイヤにより回転する第2のローラと、を備え、前記第1のローラ、及び前記第2のローラは、前記被加工物との放電に用いられるワイヤと共に、前記被加工物との放電に用いられない、前記第2のローラを回転させるために走行するワイヤが、前記第1のローラと前記第2のローラとの間で張られるために巻かれるローラであり、前記ワイヤ放電加工装置は、更に、前記被加工物と前記ワイヤとの間の放電により前記被加工物を加工するために用いられる加工液が貯留される加工液槽であって、前記被加工物との放電に用いられるワイヤ、及び前記被加工物との放電に用いられないワイヤが走行する前記加工液槽内の空間を、前記被加工物との放電に用いられるワイヤが走行する前記加工液槽内の空間と、前記被加工物との放電に用いられないワイヤが走行する前記加工液槽内の空間とに仕切るための仕切り機構を備えた加工液槽を備えることを特徴とする。
本発明によれば、加工液によるワイヤのブレを低減し、被加工物を適切に放電加工することができる。
マルチワイヤ放電加工システムを前方から見た正面図である。 図1に示す点線16枠内の拡大図である。 ワイヤ7とワイヤ17が巻かれているメインローラ8と、駆動モータ23により回転するメインローラ9の斜視図の一例である。 図1、図2に示す加工液槽6の斜視図の一例である。 図4に示す加工液槽6の正面図の一例である。 図4に示す加工液槽6の側面図の一例である。 図4に示す加工液槽6と、メインローラ8、9の上面図の一例である。 図4に示す加工液槽6の上面図であって、加工液の流れ、及びその方向の一例を示す図である。 図4に示す加工液槽6の側面図の一例である。 図4に示す加工液槽6の側面図の一例である。 仕切り板405と、囲い板12、第1の流出抑制板403、第2の流出抑制板404、加工液槽6内の内壁1103との係合を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を好適な実施形態に従って詳細に説明する。
図1は、マルチワイヤ放電加工システムを前方から見た正面図である。尚、図1に示す各機構の構成は一例であり、目的や用途に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
本発明の実施の形態に係るマルチワイヤ放電加工システムは、マルチワイヤ放電加工装置1、電源ユニット(電源装置)15、加工液供給装置18から構成されている。
マルチワイヤ放電加工システムは、放電により、並設された複数本のワイヤ7(ワイヤ電極)の間隔で被加工物(図1の例では、シリコンインゴット5)を薄片にスライスすることができる。
マルチワイヤ放電加工装置1は、電源ユニット15と電線(電圧印加線)を介して接続されており、電源ユニット15から供給される電力により作動する。
マルチワイヤ放電加工装置1は、不図示のサーボモータにより駆動されるワーク送り装置3が上下方向に移動することにより、ワーク送り装置3に接着剤(接着部4の接着剤)により接着されているワーク(ワークは、被加工物を示し、図1の例ではシリコンインゴット5である)を上下方向に移動することができる。
また、マルチワイヤ放電加工装置1は、本発明のワイヤ放電加工装置の適用例であり、ワイヤと被加工物との間で発生する放電により被加工物を加工する。
本発明の実施の形態では、シリコンインゴット5が下方向に移動することで、シリコンインゴット5とワイヤ7とが接近し、シリコンインゴット5とワイヤ7との間で放電が発生し、シリコンインゴット5の放電加工を行う。このとき、シリコンインゴット5とワイヤ7との間の空間(放電ギャップ(シリコンインゴット5とワイヤ7との間の隙間))には加工液が満たされており、この加工液が所定幅の電気抵抗値を有していることから、シリコンインゴット5とワイヤ7との間で放電が発生し、シリコンインゴット5の放電加工を行うことができる。
また、ワーク送り装置3をワイヤ7よりも下部へ設け、シリコンインゴット5を上方向へ移動させることにより、シリコンインゴット5とワイヤ7との間で放電加工を行わせるようにすることも可能である。
本実施の形態では、被加工物の一例としてシリコンインゴット5を用いて説明するが、SIC(炭化シリコン)などの、絶縁体ではない他の材料(導体又は半導体)を用いることもできる。
マルチワイヤ放電加工装置1は、図1に示すように、マルチワイヤ放電加工装置1の土台として機能するブロック19と、ブロック19の上部の装置内に設置されている、ブロック2と、ワーク送り装置3と、接着部4と、シリコンインゴット5と、加工液槽6と、メインローラ8と、ワイヤ7、14と、メインローラ9と、給電ユニット10と、給電子11と、囲い板12と、給水部13と、加工液供給口21、22と、を備えている。
15は、電源ユニット(電源装置)であり、3は、サーボモータを制御する放電サーボ制御回路が放電の状態に応じて効率よく放電を発生させるために放電ギャップを一定の隙間に保つように制御し、またワークの位置決めを行い、放電加工を進行させる。
18は、加工液供給装置であり、放電加工部の冷却、加工チップ(屑)の除去に必要な加工液をポンプによりシリコンインゴット5とワイヤ7へ送液すると共に、加工液中の加工チップの除去、イオン交換樹脂による比抵抗または電導度(1μS〜250μS)の管理、液温(20℃付近)の管理を行う。加工液には、主に水が使用されるが、放電加工油を用いることもできる。本実施の形態では、加工液の例として水を用いるが、放電加工油でもよい。
8,9はメインローラであり、メインローラには、所望する厚さで加工出来るようにあらかじめ決められたピッチ、数で溝が形成されており、ワイヤ供給ボビンからの張力制御されたワイヤが2つのメインローラに必要数巻きつけられ、巻き取りボビンへ送られる。ワイヤ速度は100m/minから900m/min程度が用いられる。
メインローラ9は、本発明の第1のローラの適用例であり、メインローラ9が回転することによりメインローラ9に巻きつけられたワイヤ7を走行させる。
2つのメインローラが同じ方向でかつ同じ速度で連動して回転することにより、ワイヤ繰出し部から送られた1本のワイヤ7がメインローラ(2つ)の外周を周回し、並設されている複数本のワイヤ7を同一方向に走行させることができる。
ワイヤ7、14は、1本の繋がった同一のワイヤであり、図示しないボビンから繰り出され、メインローラ8、9の外周面のガイド溝(図示しない)に嵌め込まれながら、当該メインローラの外側に多数回(最大で2000回程度)螺旋状に巻回された後、図示しないボビンに巻き取られる。
加工液槽6は、所定の範囲の比抵抗(電気伝導度)に管理されたイオン交換水を、並設されたワイヤ7(ワイヤ電極とも言う)とシリコンインゴット5とが近接する放電ギャップの位置(放電点)に加工液として供給している。
加工液槽6は、本発明の加工液槽の適用例であり、被加工物とワイヤとの間で放電加工されるために用いられる加工液が貯留される。
また、給水部13から噴射される加工液は、加工液槽6に貯留されている加工液と同一、又はほぼ同一の比抵抗を有する加工液である。
また、囲い板12は、加工液槽6、及びワイヤ7の上部に設けられており、加工液槽6内に流入する加工液の界面(液面)がワイヤ7よりも高い位置になるように、ワークの周りを囲っている、囲い板12を用いることで、加工液の水位がワイヤ7よりも高くすることが可能となる。
囲い板12は、本発明の流出抑制板の適用例であり、加工液槽よりも上部に設けられ、加工液槽内に貯留される加工液の当該加工液槽からの流出を抑制する。また、流出抑制板と加工液槽との間の隙間には、走行するワイヤが設けられている。
囲い板12は、加工液槽6の縁上に設けられているが、加工液槽6の縁の直上ではなく、加工液槽6の内側、又は外側に設けるようにすることもできる。
また、流出抑制板は、加工液槽6内の加工液を囲むように構成されているが、少なくとも、被加工物に対してワイヤの走行方向側に設けることで、加工液槽6内の加工液が、ワイヤが走行している方向に運び出され加工液槽6の外に運び出されるのを防ぎ、ワークとワイヤとの間の隙間(放電ギャップ)に、放電加工に必要な加工液の水量を確保することができるようになる。
流出抑制板は、被加工物に対してワイヤの走行方向側の加工液槽の縁よりも上部に設けられている。
また、加工液槽6の内部には、加工液供給口701からの水流を分散して抑制するための水流制御機構(水流抑制機構とも言う)を備えている。
加工液槽6内への加工液の供給は、加工液槽6の下部に備えられた加工液供給口21、20から行われる。
加工液供給口21、20は、加工液槽に導通し、加工液を供給する加工液供給装置18から加工液槽6内に加工液を供給する口(給液口とも言う)である。
加工液供給口21、22は、加工液槽6の下部の左右にそれぞれ設けられており、加工液槽6内の給液管20に左右から加工液を供給する口である。このように、加工液槽6には、加工液を加工液槽6内に供給する加工液供給口が複数設けられている。
加工液槽6の左右の加工液供給口21、22から給液管20に加工液が供給されると、給液管20に設けられた複数の口(給液口)から、加工液槽6に加工液を供給される。
次に、図2について、説明する。
図2は、図1に示す点線16枠内の拡大図である。
ブロック2は、ワーク送り装置3と接合されている。また、ワーク送り装置3は、シリコンインゴット5と接着部4により接着(接合)されている。
本実施例では、被加工材料として、シリコンインゴット5を例に説明する。
接着部4は、ワーク送り装置3と、シリコンインゴット5(ワーク)とを接着(接合)するためのものであれば何でもよく、例えば、導電性接着剤が用いられる。
ワーク送り装置3は、接着部4により接着(接合)されているシリコンインゴット5を上下方向に移動する機構を備えた装置であり、ワーク送り装置3が下方向に移動することにより、シリコンインゴット5をワイヤ7に近づけることが可能となる。
加工液槽6は、加工液を溜めるための容器である。加工液は、例えば、抵抗値が高い脱イオン水である。ワイヤ7と、シリコンインゴット5との間に、加工液が設けられることにより、ワイヤ7と、シリコンインゴット5との間で放電が発生し、シリコンインゴット5を削ることが可能となる。
また、図1でも説明したが、マルチワイヤ放電加工装置1は、加工液槽6の上部に囲い板12を備えている。
囲い板12は、放電発生部である、ワークとワイヤとの間(放電ギャップ)に、放電加工に必要な加工液の量を確保するために備えている。
囲い板12は、加工液槽6の上部に設けられ、加工液槽6内に貯留される加工液の水位をワイヤ7よりも上位になるように貯留し、ワイヤが走行することによる、加工液槽内の加工液の加工漕外への流出量を減らすように機能する。
また、囲い板12と加工液槽6との間には、隙間(ワイヤ走行口401、402)があり、その隙間を走行するワイヤが設けられている。
図2に示すように、加工液槽6の上部に囲い板12が設けられ、加工液槽6内に貯留される加工液の水位がワイヤ7よりも上位になるように貯留することができる。そして、ワイヤが走行することによる、加工液槽内の加工液の加工漕外への流出量を減らすことができる。
また、これにより、放電発生部である、ワークとワイヤとの間(放電ギャップ)に、放電加工に必要な加工液の量を確保することが出来るようになり、放電加工を安定して行うことができ被加工物への欠陥の発生を防ぐことが可能となる。
ここでは、シリコンインゴット5とワイヤ7との間の隙間に、放電加工に必要な加工液の量を確保するために、この冷却水としての加工液を利用する。
メインローラ8、9(ガイドローラとも言う)には、ワイヤ7、14を取り付けるための溝が複数列形成されており、その溝にワイヤ7、14が取り付けられている。そして、メインローラ8、9が右又は左回転することにより、ワイヤ7、14が走行する。
メインローラにワイヤ7、14が複数回巻きつけられており、メインローラに刻まれた溝に従い、所定ピッチでワイヤ7、14が整列している。
メインローラ8、9は中心に金属を使用し、外側は樹脂で覆う構造である。
給電子11は、機械的摩耗に強く、導電性があることが要求され超硬合金が使用されている。
メインローラの間の中央部の上部に、シリコンインゴット5が配置され、シリコンインゴット5はワーク送り装置3に取付けられており、ワーク送り装置3が上下方向に移動することにより、シリコンインゴット5が上下方向に移動し、シリコンインゴット5の加工を行う。
また、メインローラ間の中央部に加工液槽6を設け、ワイヤ7およびシリコンインゴット5を加工液槽6に浸漬し、放電加工部の冷却、加工チップの除去を行う。
ワイヤ7、14は、図2に示すように、メインローラ8、9に取り付けられ、メインローラ8、9の上側、及び下側にワイヤ列を形成している。
また、ワイヤ7、14は、伝導体であり、電源ユニット15から電圧が供給された給電ユニット10の給電子11と、ワイヤ7とが接触することにより、当該供給された電圧が給電子11からワイヤ7に印加される。(給電子11がワイヤ7に電圧を印加しているが、給電子11は、ワイヤ14に直接電圧を印加していない。)
そして、ワイヤ7と、シリコンインゴット5との間で放電が起き、シリコンインゴット5を削り(放電加工を行い)、薄板状のシリコン(シリコンウエハ)(加工物)を作成することが可能となる。
次に、図3を用いて、ワイヤ7とワイヤ17が巻かれているメインローラ8と、駆動モータ23により回転するメインローラ9について説明する。
図3は、ワイヤ7とワイヤ17が巻かれているメインローラ8と、駆動モータ23により回転するメインローラ9の斜視図の一例である。
ワイヤ7は、被加工物との放電に用いられるワイヤであり、ワイヤ17は、被加工物との放電に用いられない、メインローラ8を回転させるために走行するワイヤである。
メインローラ9(第1のローラ)は、ローラを回転させる駆動モータ23(駆動部)と接続され、駆動モータによる駆動により回転する。
この駆動モータ23(駆動部)は、メインローラ9の回転方向を反転する(逆方向に回転する)反転手段を有している。
また、メインローラ8(第2のローラ)は、駆動モータ23と接続されていないローラであって、駆動モータ23による駆動によりメインローラ9が回転することで走行するワイヤ7、17により回転する。
メインローラ8、及びメインローラ9は、被加工物との放電に用いられるワイヤ7と共に、被加工物との放電に用いられない、メインローラ8を回転させるためにのみ走行するワイヤ17が、メインローラ8とメインローラ9との間で張られるために巻かれるローラである。
次に、図1、図2に示す加工液槽6について説明する。
図4は、図1、図2に示す加工液槽6の斜視図の一例である。
加工液槽6は、被加工物とワイヤ7との間の放電により被加工物を加工するために用いられる加工液が貯留される加工液槽である。
図4に示す通り、被加工物との放電に用いられるワイヤ7、被加工物との放電に用いられないワイヤ17は、加工液槽6内を走行するように設けられている。
そして、加工液槽6は、被加工物との放電に用いられるワイヤ7と、被加工物との放電に用いられないワイヤ17とを仕切るための仕切り板405を備えている。
ワイヤ17は、駆動モータが接続されていないメインローラ8を回転させるためのワイヤ(連れ回し用のワイヤ)であり、ワイヤ17が加工液槽6内を走行することによる加工液槽6内の加工液の水流によるワイヤ7のぶれを低減させるために、仕切り板405が設けられている。
すなわち、仕切り板405により、ワイヤ17の走行により発生する水流がワイヤ7にあたらないようにすることで、その水流によるワイヤ7のブレを低減することができ、被加工物を適切に放電加工することができる。
図4に示すように、加工液槽6は、囲い板12を備えており、囲い板12は、被加工物との放電に用いられるワイヤ7の加工液槽内からの出口であるワイヤ走行口401(第1のワイヤ走行口)よりも上部に、ワイヤの走行による、加工液槽6内に貯留される加工液の加工液槽6からの流出を抑制する第1の流出抑制板403を含んでいる。
また、第1のワイヤ走行口の上部に設けられた第1の流出抑制板403は、ワイヤの走行方向に傾斜している傾斜部を有している。
また、囲い板12は、ワイヤ走行口402(第2のワイヤ走行口)よりも上部に、ワイヤの走行による、加工液槽6内に貯留される加工液の加工液槽6からの流出を抑制する第2の流出抑制板404を含んでいる。
また、第2の流出抑制板404は、駆動モータ23の反転手段により回転方向が反転したメインローラ9(第1のローラ)に巻かれるワイヤ7の走行方向に傾斜している傾斜部を有している。
図5は、図4に示す加工液槽6の正面図の一例である。
図5の通り、加工液槽6は、囲い板12を有している。加工液槽6に囲い板12を含むようにしてもよいし、加工液槽6とは別に囲い板12を設けても良い。
図5に示すように、囲い板12の第1の流出抑制板403、第2の流出抑制板404は、傾斜部を有しており、加工液槽6は、ワイヤ7が加工液槽6の内部を走行するためのワイヤ走行口402と、ワイヤ走行口401とを備えている。
図6は、図4に示す加工液槽6の側面図の一例である。
図6に示すように、加工液供給口22(図6に示す加工液供給口22(A)、加工液供給口22(B))から加工液が加工液槽6に供給され、加工液槽6の下側から加工液が溜まっていく仕組みになっている。
また、加工液槽6は、図6に示すように、仕切り板405が設けられている。
仕切り板405は、被加工物との放電に用いられるワイヤ7、及び被加工物との放電に用いられないワイヤ17が走行する加工液槽6内の空間を、被加工物との放電に用いられるワイヤ7が走行する加工液槽7内の空間と、被加工物との放電に用いられないワイヤ17が走行する加工液槽6内の空間とに仕切るための本発明の仕切り機構の適用例である。
この仕切り板405により、ワイヤ17の走行により発生する水流がワイヤ7にあたらないようにすることで、その水流によるワイヤ7のブレを低減することができ、被加工物を適切に放電加工することができる。
図7に示すように仕切り板405は、並設されたワイヤ7と、並設されたワイヤ17との間を仕切るものであり、加工液槽6の上部(囲い板12の上部)まで仕切るように鉛直方向に伸びた構造となっている。
また、図6の仕切り板405は、図6に示すように加工液槽6の囲い板12の下部まで伸びた構造となっている。
加工液槽6のワイヤ走行口402にワイヤ7、ワイヤ17が入り走行する。加工液槽6の上部には、囲い板12が備えられているため、ワイヤ7と被加工物との間に、十分な加工液を入れることが可能となる。
また、仕切り板405により、加工液槽6内の空間を、被加工物との放電に用いられるワイヤ7が走行する加工液槽6内の空間と、被加工物との放電に用いられないワイヤ17が走行する加工液槽6内の空間とに仕切るため、ワイヤ17の走行により発生する水流がワイヤ7にあたらないようになり、適切な放電加工を行い易くなる。
図6に示す加工液槽6は、被加工物が上部から加工液槽6に移動してきて、切断された加工物が加工液槽6に入る深さになるよう設計されている。
図7は、図4、図6に示す加工液槽6、メインローラ8、9の上面図の一例である。
図7に示すように、仕切り板405が、加工液槽6内の空間を、被加工物との放電に用いられるワイヤ7が走行する加工液槽6内の空間と、被加工物との放電に用いられないワイヤ17が走行する加工液槽6内の空間とに仕切るため、ワイヤ17の走行により発生する水流がワイヤ7にあたらないようになり、適切な放電加工を行い易くなる。
図8は、図7に示す加工液槽6の拡大図であって、加工液の流れ、及びその方向を示す図である。
図8(A)は、仕切り板405を備えていない加工液槽6の拡大図であって、加工液の流れ、及びその方向を示す図である。
図8(B)は、図7に示す加工液槽6の拡大図であって、加工液の流れ、及びその方向を示す図である。
図8(A)の加工液槽6は、仕切り板405を備えていない。したがって、図8(A)に矢印で示される水流は、ワイヤ7、ワイヤ17の走行により発生し、ワイヤ17の走行により発生する水流がワイヤ7にあたってしまう。そのため、ワイヤ7がその水流によりぶれ易くなる。その結果、適切な放電加工を行い難くなる(例えば、フラットなウエハを得ることは難しくなる)。
これに対して、図8(B)の加工液槽6は、ワイヤ7とワイヤ17との間に仕切り板405を備えている。
その結果、ワイヤ17の走行により発生する水流がワイヤ7にあたらないようになり、被加工物との放電に用いられるワイヤ7が走行する加工液槽6内の空間には、必要最低限のワイヤ7の走行による水流しか発生しないため、適切な放電加工を行い易くなる(例えば、フラットなウエハを得やすくなる)。
図9は、図4に示す加工液槽6の側面図の一例であり、図6の変形例である。
図6の仕切り板405は、図6に示すように加工液槽6の囲い板12の下部まで伸びた構造となっていたが、図9に示すように、加工液槽6の囲い板12の下部を越えて、より加工液槽6の底部方向に伸びた構造であってもよい。
また、図10は、図4に示す加工液槽6の側面図の一例であり、図6の変形例である。
図6の仕切り板405は、図6に示すように加工液槽6の囲い板12の下部まで伸びた構造となっていたが、図10に示すように、加工液槽6の底部に接する位置まで伸びた構造であってもよい。
このとき、加工液供給口22(A)から加工液が加工液槽6に供給されるものの、加工液供給口22(B)からは加工液を加工液槽6に供給しないように制御することもできる。
これにより、ワイヤ17の走行による水流の発生が無く、被加工物との放電に用いられるワイヤ7が走行する加工液槽6内の空間には、必要最低限のワイヤ7の走行による水流しか発生しないため、適切な放電加工を行い易くなる(例えば、フラットなウエハを得やすくなる)。
図11は、仕切り板405、囲い板12、第1の流出抑制板403、第2の流出抑制板404、加工液槽6内の内壁1103との係合を説明するための図である。
仕切り板405、囲い板12、第1の流出抑制板403、第2の流出抑制板404、加工液槽6の内壁1103には、凸部1101と、凹部1102とを備えており、凹部1102に仕切り板405が係合することで、仕切り板405、囲い板12、第1の流出抑制板403、第2の流出抑制板404、加工液槽6内に、仕切り板405を装着することが可能となる。すなわち、仕切り板405は、加工液槽6に着脱可能に構成されている。
以上、本発明によれば、加工液によるワイヤのブレを低減し、被加工物を適切に放電加工することができる。
また、本発明によれば、さらに、放電加工部(放電ギャップ)における、放電加工に必要な加工液の量を確保し、被加工物を適切に放電加工することができる。
1 マルチワイヤ放電加工装置
2 ブロック2
3 ワーク送り装置
4 接着部
5 シリコンインゴット(被加工物)
6 加工液槽
7 ワイヤ
8 メインローラ
9 メインローラ
10 給電ユニット
11 給電子
12 囲い板
14 ワイヤ
15 電源ユニット
18 加工液供給装置
19 ブロック
21 加工液供給口
22 加工液供給口

Claims (8)

  1. ワイヤと被加工物との間の放電により前記被加工物を加工するワイヤ放電加工装置であって、
    ローラを回転させる駆動部と接続され、前記駆動部による駆動により回転する第1のローラと、
    前記駆動部と接続されていない第2のローラであって、前記駆動部による駆動により前記第1のローラが回転することで走行するワイヤにより回転する第2のローラと、
    を備え、
    前記第1のローラ、及び前記第2のローラは、前記被加工物との放電に用いられるワイヤと共に、前記被加工物との放電に用いられない、前記第2のローラを回転させるために走行するワイヤが、前記第1のローラと前記第2のローラとの間で張られるために巻かれるローラであり、
    前記ワイヤ放電加工装置は、更に、前記被加工物と前記ワイヤとの間の放電により前記被加工物を加工するために用いられる加工液が貯留される加工液槽であって、前記被加工物との放電に用いられるワイヤ、及び前記被加工物との放電に用いられないワイヤが走行する前記加工液槽内の空間を、前記被加工物との放電に用いられるワイヤが走行する前記加工液槽内の空間と、前記被加工物との放電に用いられないワイヤが走行する前記加工液槽内の空間とに仕切るための仕切り機構を備えた加工液槽を備えることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  2. 前記被加工物との放電に用いられるワイヤと、前記被加工物との放電に用いられない、前記第2のローラを回転させるために走行するワイヤとは、同じ1本のワイヤであることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工装置。
  3. 前記加工液槽は、
    前記被加工物との放電に用いられるワイヤの前記加工液槽内からの出口である第1のワイヤ走行口と、
    前記第1のワイヤ走行口よりも上部に、前記ワイヤの走行による、前記加工液槽内に貯留される加工液の当該加工液槽からの流出を抑制する第1の流出抑制板と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤ放電加工装置。
  4. 前記第1のワイヤ走行口の上部に設けられた第1の流出抑制板は、ワイヤの走行方向に傾斜している傾斜部を備えることを特徴とする請求項3に記載のワイヤ放電加工装置。
  5. 前記駆動部は、前記第1のローラの回転方向を反転する反転手段を更に備え、
    前記加工液槽は、
    前記被加工物との放電に用いられるワイヤの前記加工液槽内への入り口である第2のワイヤ走行口と、
    前記第2のワイヤ走行口よりも上部に、前記ワイヤの走行による、前記加工液槽内に貯留される加工液の当該加工液槽からの流出を抑制する第2の流出抑制板と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のワイヤ放電加工装置。
  6. 前記第2の流出抑制板は、前記反転手段により回転方向が反転した前記第1のローラに巻かれるワイヤの走行方向に傾斜している傾斜部を備えることを特徴とする請求項5に記載のワイヤ放電加工装置。
  7. 前記加工液槽は、前記加工液を供給する加工液供給装置から前記加工液槽内に前記加工液を供給する供給口を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のワイヤ放電加工装置。
  8. 前記仕切り機構は、前記加工液槽に着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のワイヤ放電加工装置。
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