以下、本発明の一実施形態を図面により説明する。
図1は、本発明が適用されるパチンコ遊技機の一実施形態を示している。当該パチンコ遊技機は、パチンコホール(図示しない)内の島(図示しない)に立設されるもので、このパチンコ遊技機は、機枠Fwと、この機枠Fwに対し前後方向に開閉可能に支持される遊技機本体Bd及び前扉Dfとにより構成されている。
なお、図1において、図示斜め左後方向及び斜め右前方向が、それぞれ、当該パチンコ遊技機の左方向及び右方向に対応し、図示上方向及び下方向が、それぞれ、当該パチンコ遊技機の上方向及び下方向に対応し、また、図示斜め左前方向及び斜め右後方向が、それぞれ、当該パチンコ遊技機の前方向及び後方向に対応する。
遊技機本体Bdは、図1或いは図2にて示すごとく、本体枠10、遊技盤20、案内レール30、始動入賞口装置40a、電動チューリップ装置40b、各普通入賞口装置50、大入賞口装置60その他の各種の盤面部品及び球発射装置70を備えている。
本体枠10は、その左縁部にて、機枠Fwの左縁部に前後方向に回動可能に支持されており、本体枠10の中空部には、遊技盤20が、組み付けられている。
案内レール30は、内側レール部31及び外側レール部32を有しており、これら内側レール部31及び外側レール部32は、遊技盤20の盤面21の外周部に沿い組み付けられている。当該案内レール30は、その内周側にて、遊技盤20の盤面21上に遊技領域21aを形成する。なお、内側レール部31は、外側レール部32の内周側に位置している。
しかして、当該案内レール30は、球発射装置70の発射レール70b(後述する)から中継レール(図示しない)発射される遊技球を、内側レール部31及び外側レール部32の間に形成される案内通路33により遊技盤20の盤面21の遊技領域21a内に案内する。
始動入賞口装置40aは、遊技盤20の盤面21の左右方向中央下部に設けられている。これにより、案内レール30により案内されて遊技盤20の盤面21に沿い遊技領域21aにて下方へ転動する遊技球が当該始動入賞口装置40aの始動入賞口部に入賞すると、当該始動入賞口装置40aは、大当たり抽選の機会を与える。
電動チューリップ装置40bは、始動入賞口装置40aの直下にて、遊技盤20の盤面21に設けられている。これにより、上述のように遊技盤20の盤面21に沿い遊技領域21aにて下方へ転動する遊技球が、電動チューリップ装置40bの入賞口部に入賞すると、電動チューリップ装置40bは、大当たり抽選の機会を与える。
各普通入賞口装置50は、始動入賞口装置40aの左側にて、遊技盤20の盤面21に設けられている。これにより、上述のように遊技盤20の盤面21に沿い遊技領域21aにて下方へ転動する遊技球が、各普通入賞口装置50のいずれかの普通入賞口部へ入賞すると、当該いずれかの普通入賞口装置50は、当たり抽選の機会を与える。
大入賞口装置60は、始動入賞口装置40aの右側にて、遊技盤20の盤面21に設けられており、当該大入賞口装置60は、始動入賞口装置40a或いは電動チューリップ装置40bへの遊技球の入賞に伴う大当たり抽選の結果、大入賞口装置60は、その大入賞口部を所定の開閉パターンに基づき開閉する。
これにより、上述のように遊技盤20の盤面21に沿い遊技領域21aにて下方へ転動する遊技球が上記大入賞口部に順次入賞するごとに、多数の遊技球の払い出しが行われる。
球発射装置70は、図2にて示すごとく、ハンドルHd、発射機構70a及び発射レール70bでもって構成されている。なお、本実施形態では、ハンドルHdは、後述のごとく、前扉Dfに設けられている。
発射機構70aは、発射レール70bと共に、遊技盤20の左右方向中間部位の直下にて、本体枠10の下側壁部11に設けられている。
発射機構70aは、ロータリーソレノイド(図示しない)の一方向回動に基づき槌部材(図示しない)を後退位置から打撃位置へ回動し、また、上記ロータリーソレノイドの他方向回動に基づき上記槌部材を上記打撃位置から上記後退位置へ回動するようになっている。なお、当該発射機構70aによれば、発射レール70bの発射基端部(後述する)上に位置する遊技球が、上記槌部材により上記打撃位置にて打撃を加えられる。
発射レール70bは、案内レール30の案内通路33に向けて上記中継レールを介し遊技球を発射し得るような傾斜状に、上記中継レールと発射機構70aにおける上記槌部材の上記打撃位置との間にて、本体枠10の下側壁部11に設けられている。しかして、当該発射レール70bは、その発射基端部上にて、球送り装置U(後述する)から送られる遊技球を待機させる。なお、発射レール70bは、球送り装置Uの後壁120b(後述する)に沿い遊技球の発射方向からその逆方向へ下方に向け傾斜するように、後側壁球送り口部125(後述する)の下方にて位置する。
本実施形態では、発射機構70aは、遊技盤20にその後側から設けた発射制御盤(図示しない)により、発射プログラムに従う所定のフローチャートに基づき制御される。即ち、発射機構70aは、上記槌部材を上記後退位置から上記打撃位置へ或いは上記打撃位置から上記後退位置へ回動させるように上記ロータリーソレノイドを制御する。
この制御においては、球送り装置Uから後述のように発射レール70b上に送られる遊技球毎に、上記後退位置から上記打撃位置に達する上記槌部材により打撃を加えられて、発射レール70b上に沿い発射される。但し、当該パチンコ遊技機による遊技の終了の際には、発射レール70b上に送られる遊技球が上記槌部材により打撃を加えられて発射された後の新たな遊技球が発射レール70b上により送られて当該発射レール70b上に残存したまま当該遊技を終了する。
前扉Dfは、図1或いは図2にて示すごとく、前枠80aと、窓ガラス80bと、球受け皿90とを備えており、前枠80aは、その左縁部にて、遊技機本体Bdの左縁部を介し、機枠Fwの左縁部に前後方向に回動可能に支持されている。
窓ガラス80bは、前枠80aの中空部にその裏面側から組み付けられている。このため、遊技者は、前扉Dfの前側から窓ガラス80bを通し遊技機本体Bdの遊技盤20を視認可能となっている。
球受け皿90は、前枠80aの下部から前方へ突出するように形成されており、この球受け皿90には、凹状貯留部91が、上方に向けて開口するように設けられている。
しかして、この球受け皿90は、遊技機本体Bdの本体枠10の上部内に設けた球タンク(図示しない)から、遊技球を、本体枠10内の球通路(図示しない)を通して順次供給されて、凹状貯留部91内に貯留する。
また、当該球受け皿90は、その球供給口部(図示しない)を介し、凹状貯留部91内に貯留した各遊技球を、球供給通路92(図30参照)を通り球送り装置U(図2参照)の球導入口部115に供給する。なお、球供給通路92は、球受け皿90の上記球供給口部から球導入口部115に向けて延出するように、上記球供給口部と球導入口部115との間に連結されている。
前扉Dfは、図1或いは図2にて示すごとく、ハンドルHd及び球送り装置Uを備えており、ハンドルHdは、図1にて示すごとく、前枠80aの右下側隅角部にその前面側から回動操作可能に支持されている。
これにより、当該ハンドルHdは、その回動角度に応じた打撃力を発射機構70aの上記ロータリーソレノイドを介し上記槌部材に与える。このことは、発射機構70aは、上記槌部材により、ハンドルHdの回動角度に応じた打撃力にて、発射レール70bの発射基端部上に待機する遊技球を打つことを意味する。
球送り装置Uは、図2〜4のいずれかから分かるように、前枠80aの下部の中間部位にその裏面側から組み付けられており、当該球送り装置Uは、送り装置本体100と、押え部材200とにより構成されている。
送り装置本体100は、ケーシングKを備えており、当該ケーシングKは、図4〜図6及び図30のいずれかにて示すごとく、前後両側ケーシング部材110、120でもって構成されている。
当該前後両側ケーシング部材110、120のうち、前側ケーシング部材110は、図5にて例示するごとく、その右上側隅角部にて、L字状に切り欠かれて、右上側隅角切り欠き部110aとして形成されている。
一方、後側ケーシング部材120も、図5にて例示するごとく、その右上側隅角部にて、右上側隅角切り欠き部110aに対応するようにL字状に切り欠かれて、右上側隅角切り欠き部120aとして形成されている。なお、右上側隅角切り欠き部110a及び右上側隅角切り欠き部120aは、ケーシング100の右上側隅角切り欠き部を構成する。
また、前側ケーシング部材110は、図5或いは図6にて例示するごとく、前壁110bと、周壁110cとを備えており、周壁110cは、前壁110bの外周縁部から後方へL字状に折れ曲がるように延出されている。
一方、後側ケーシング部材120は、後壁120bと、周壁120cとを備えており、周壁120cは、後壁120bの外周縁部から前方へL字状に折れ曲がるように延出している。
これにより、当該前後両側ケーシング部材110、120は、その各周壁110c、120cの延出端部にて、互いに係合されて、ケーシングKを構成する。なお、ケーシングKは、前側ケーシング部材110の前壁110bを、前枠80aの下部の中間部位に対向させるようにて、後側ケーシング部材120の周壁120cの3つの筒状ボス部Bs(図7参照)にて、前枠80aの下部の中間部位に各ねじ(図示しない)でもって締着することで、前枠80aの下部の中間部位に組み付けられている。
前側ケーシング部材110において、周壁110cは、図5〜図7のいずれかにて示すごとく、上側壁部111、左側壁部112、下側壁部113及び右側壁部114でもって一体的に構成されており、これら上側壁部111、左側壁部112、下側壁部113及び右側壁部114は、前壁110bの上縁部、左縁部、下縁部及び右縁部から後方へL字状に折れ曲がって延出している。
ここで、上側壁部111は、図5或いは図6にて例示するごとく、幅広部111aと、幅狭部111bとからなるもので、幅広部111aは、前壁110bの上縁部のうち左端側部位から後方へL字状に折れ曲がるように延出している(図6参照)。幅狭部111bは、幅広部111aよりも狭い幅でもって、前壁110bの上縁部のうち上記左端側部位以外の部位から後方へL字状に折れ曲がるように延出している。
左側壁部112及び下側壁部113は、それぞれ、幅広部111aと同一の幅でもって、前壁110bの左縁部及び下縁部から後方へL字状に折れ曲がるように延出している。また、右側壁部114は、前壁110bの右縁部から後方へL字状に折れ曲がるように延出しており、当該右側縁部114は、下側壁部113の右端部から右上側隅角切り欠き部110aの下壁部の右端部にかけて上方へL字状に折れ曲がるように延出されている。
また、前側ケーシング部材110は、図5〜図7にて示すごとく、球導入口部115を有しており、この球導入口部115は、前壁110bの上部に、その左側寄りにて、横長矩形状にて貫通状に形成されている。
ここで、当該球導入口部115は、球供給通路92内にその延出開口端部92a(図30参照)から開口するように形成されており、当該球導入口部115は、球供給通路92により案内される遊技球を、延出端開口部92aを介し、ケーシングK内に導入する。
当該球導入口部115は、図7及び図8にて示すごとく、舌片部115aを有しており、この舌片部115aは、球導入口部115の右側内縁部115bの上下方向中間部位から左方へ順次幅狭となるような台形形状にて突出形成されている。
ここで、当該舌片部115aは、図7或いは図8にて例示するごとく、その延出基端部Aにて、球導入口部115の右側内縁部115bの上下方向中間部位に一体的に形成されており、当該舌片部115aは、その延出基端部Aから延出先端部Bにかけて左方へ延出している。これに伴い、舌片部115aの傾斜状上縁部C及び傾斜状下縁部Dは、延出基端部Aから延出先端部Bにかけて互いに接近するように傾斜している。
また、当該舌片部115aにおいては、傾斜状下縁部Dと球導入口部115の下側内縁部115cとの間の間隔(以下、下側間隔ともいう)は、傾斜状上縁部Cと球導入口部115の上側内縁部115dとの間の間隔(以下、上側間隔ともいう)よりも狭い。
一方、後側ケーシング120において、周壁120cは、図5、図6、図9及び図12〜図14のいずれかにて示すごとく、上側壁部121、左側壁部122、下側壁部123及び右側壁部124でもって一体的に構成されており、これら上側壁部121、左側壁部122、下側壁部123及び右側壁部124は、後壁120bの上縁部、左縁部、下縁部及び右縁部から前方へL字状に折れ曲がって延出している。
また、上側壁部121は、図5にて例示するごとく、左側幅狭部121a、中側幅広部121b、右側幅狭部121c、クランク状壁部121d及びL字状壁部121eからなるものである。
左側幅狭部121aは、中側幅広部121bの後側左端部から左側へ延出する一方、右側幅狭部121cは、中側幅広部121bの前側右端部から右側へ延出している。
クランク状壁部121dは、図9にて例示するごとく、立ち下がり壁部E、連結壁部F及び立ち下がり壁部Gでもって、右側幅狭部121cの右端部から下方へクランク状に形成されている。ここで、立ち下がり壁部E及び連結壁部Fは、上述した右上側隅角切り欠き部120aを構成する。
L字状壁部121eは、図18にて例示するごとく、立ち下がり壁部H及び横方向壁部Iでもって、L字状に形成されている。立ち下がり壁部Hは、右側幅狭部121cの後側にて、中側幅広部121bの右端後側部位から下方へL字状に折れ曲がるように延出している。横方向壁部Iは、右側幅狭部121cの後側にて、立ち下がり壁部Hの延出端部から右方へL字状に折れ曲がるように延出しており、当該横方向壁部Iの延出端部は右側壁部124の上端部と一体的に形成されている。
左側壁部122は、図6にて例示するごとく、両筒状ボス部Bsを有しており、当該両筒状ボス部Bsは、左側壁部122の上下方向両端部から左方へ突出するように形成されている。
右側壁部124は、筒状ボス部Bsを有しており、当該筒状ボス部Bsは、図18にて例示するごとく、右側壁部124の上端部から右方へ突出するように形成されている。
また、当該後側ケーシング部材120は、図9〜図11及び図13のいずれかにて示すごとく、球送り口部125、案内壁部126及び案内壁部127を有している。球送り口部125は、球導入口部115からケーシングK内に導入されて、後述のごとく、球案内通路部材130及び球送り部材140を介し両案内壁部126、127により案内される遊技球を、発射レール70b側へ送り出す。
当該球送り口部125は、図11にて拡大して示すごとく、上側縁部125a、左側縁部125b、下側縁部125c及び右側縁部125dでもって、後側ケーシング部材120の後壁120bの右側上部(右上側隅角切り欠き部120aの直下に位置する)に、矩形状にて貫通状に形成されている。
本実施形態では、当該球送り口部125は、前扉Dfを遊技機本体Bdに対し閉じたとき、球発射装置70の発射レール70bの上方に位置するように、後壁120bに形成されている。
また、案内壁部126は、その幅方向には、後側ケーシング部材120の右側壁部124のうち球送り口部125の下側縁部125cに対する対応部位から左側へ延出するように、また、その長手方向には、右側壁部124の前側縁部から球送り口部125を通り右側壁部124の後側縁部にかけて延出するように、下側縁部125cに形成されている。
これに伴い、案内壁部126は、下側縁部125cと共に球送り口部125の実質的な下側縁部としての役割をも果たす。なお、案内壁部126は、突起Qの上側面Qbよりも下側に位置するように右側壁部124に形成されている。
また、案内壁部127は、図11及び図30から分かるように、横断面略直角三角形状に形成されており、当該案内壁部127は、案内壁部126のうち球導入口部125よりも前側部位上に沿い右側壁部124から左側へ突出するように形成されている。ここで、当該案内壁部127は、その前面127aにて、右側壁部124の前側縁部から案内壁部126の前端部に沿い左側へ突出するように形成されており、当該案内壁部127は、その右面にて、右側壁部124と一体的に形成されている。
これに伴い、当該案内壁部127は、その傾斜状案内面部127bにて、球送り口部125及び球送り部材140の右端部の双方に対向するように形成されている。
ここで、当該案内壁部127の傾斜状案内面部127bは、球送り部材140からの遊技球を案内壁部126の前側部位上に沿い球送り口部125へ円滑に案内し得るように、前面127aの突出端部から案内壁部127の右面の後端部にかけて緩やかな凹面状に形成されている。なお、傾斜状案内面部127bは、球送り口部125及び球送り部材140の側からみて凹面状となるように形成されている。
また、球送り装置Uは、図12〜図14のいずれかにて示すごとく、球案内通路部材130及び球送り部材140を備えている。
球案内通路部材130は、中空ブロック状(図13参照)のもので、図12或いは図13にて示すごとく、後側ケーシング部材120内にて後壁120bの左側上部に設けられている。
当該球案内通路部材130は、その上壁にて球案内通路131として形成されており、当該球案内通路131は、球導入口部115から導入される遊技球の案内を円滑にし得るように、後側ケーシング部材120の周壁120cの左側壁部122から右側壁部124に向けて順次緩やかに下方へ傾斜している。本実施形態では、球案内通路131の全長は、遊技球の外径の2.5倍程度となっている。
また、球案内通路部材130は、図12或いは図30にて示すごとく、立ち上がり壁部132を有しており、当該立ち上がり壁部132は、球案内通路131の右側前縁部から上方へL字状に立ち上がるように形成されている。
ここで、立ち上がり壁部132は、前壁110bの内側にて球導入口部115の下側内縁部115cの左側部位に沿うように形成されており、当該立ち上がり壁部132は、その立ち上がり端部132aにて、球導入口部115の下側内縁部115cよりも上側に位置して、左側から右側へ上方に向け緩やかに傾斜するように形成されている。
これにより、立ち上がり壁部132の立ち上がり端部132aは、球導入口部115の舌片部115aの傾斜状下縁部Dとの間にて、前壁110bの前側から見て、互いにV字状に交差して下側V字状交差部を形成する。
このように立ち上がり壁部132の立ち上がり端部132aが、舌片部115aの傾斜状下縁部Dに対しV字状に交差することで、球供給通路92から供給される遊技球が糸付き遊技球であるとき、当該糸付き遊技球が、球導入口部115を通り球案内通路部材130の球案内通路131上に供給されて当該球案内通路131に沿い案内される。
これに伴い、上記糸付き遊技球の糸が、球導入口部115の下側内縁部115cと舌片部115aの傾斜状下縁部Dとの間に入り込むと、当該糸は、傾斜状下縁部Dと立ち上がり壁部132の立ち上がり端部132aとの交差部位に挟み込まれる。このため、上記糸付き遊技球のケーシングK内への進入に制動がかかる。
また、立ち上がり壁部132は、図12にて示すごとく、後側ケーシング部材120の上側壁部121の前縁中間部位から下方へ立ち下がる立ち下がり壁部128に対向している。ここで、当該立ち下がり壁部128は、その延出端部128aにて、図7或いは図8から分かるように、左側から右側へ下方に向け緩やかに傾斜するように形成されている。
これにより、立ち下がり壁部128は、その延出端部128aにて、球導入口部115の舌片部115aの傾斜状上縁部Cとの間にて、前壁110bの前側から見て、互いにV字状に交差して上側V字状交差部を形成する。
このように立ち下がり壁部128の延出端部128aが舌片部115aの傾斜状上縁部Cに対しV字状に交差することで、上述した糸付き遊技球が、立ち下がり壁部128の延出端部128aと舌片部115aの傾斜状上縁部Cとの間に入り込むと、当該糸は、延出端部128aと傾斜状上縁部Cとの交差部位に挟み込まれる。このため、上記糸付き遊技球のケーシングK内への進入に制動がかかる。
本実施形態では、球導入口部115から導入される遊技球を球案内通路131上へ案内するように、後側ケーシング部材120の後壁120bに形成した凹所129の底壁が、その左側部位にて、案内壁129aとして、周壁120cの左側壁部122から右側後方へ傾斜状に形成されている。ここで、案内壁129は、その斜面129aにて、球導入口部115側及び球案内通路131の傾斜端部側の双方を臨むように形成されている。
これにより、球導入口部115から導入される遊技球は、案内壁129aにより案内されて、前壁110b及び後壁120bとの間にて球案内通路131上に沿いさらに案内される。
球送り部材140は、図13及び図14から分かるように、ピンPを中心に上下方向に傾動可能となるようにケーシングK内に組み付けられている。なお、ピンPは、図13及び図14にて示すごとく、後側ケーシング部材120の後壁120bのうち球送り口部125の下方部位(後壁120bの右側上下方向中間部位)から前方に向けて延出している。
ここで、本実施形態において、図13は、球送り部材140がその下側傾動端に位置することを示し、また、図14は、球送り部材140がその上側傾動端に位置することを示す。
しかして、球送り部材140は、上記上側傾動端に位置するとき、球案内通路部材130によりその球案内通路131に沿い案内される遊技球を球案内通路131上に維持する。また、球送り部材140は、上記上側傾動端から上記下側傾動端に向けて傾動する過程において、球案内通路131上に維持する遊技球を受承して、後述のように案内壁部126を介し球送り口部125へ送る。
以下、当該球送り部材140の構成について詳細に説明する。当該球送り部材140は、図12〜図17のいずれかにて示すごとく、傾動壁部材Mと、湾曲壁部材Nとにより構成されている。
傾動壁部材Mは、図12及び図15〜図17のいずれかにて示すごとく、傾動基部150aと、中間部150bと、腕部150cと、引き込みロッド部150dとを備えている。
ここで、当該傾動壁部材Mは、中間部150bにて、傾動基部150aの上端部から左側へL字状に延出するとともに、腕部150cにて、当該中間部150bの延出端部から上側へ略L字状に延出することで、略クランク状に形成されている。また、引き込みロッド部150dは、腕部150cの延出端部の中央部位から後壁120bに向けて延出されている。
なお、傾動基部150aは、筒151を有しており、当該筒151は、後壁120bから延出するピンPに回動自在に挿入されるように、傾動基部150aの下側中央部から後方へ突出している。
しかして、傾動壁部材Mは、図12にて例示するごとく、傾動基部150aにて、後側ケーシング部材120の後壁120bに球送り口部125の下方にてピンPにより上下方向に傾動可能に支持されている。これに伴い、中間部150b及び腕部150cは、傾動基部150aよりも球案内通路部材130側に位置するとともに、引き込みロッド部150dは、その延出端部にて、後壁120bに対向する。
本実施形態において、球送り部材140が上記上側傾動端に位置するとき球案内通路部材130の球案内通路131上に維持される遊技球が糸付き遊技球であるとき、球送り部材140が上記下側傾動端に向けて傾動する過程において当該糸付き遊技球は球案内通路131から球送り部材140側へ後述のように移動する。
このとき、引き込みロッド部150dが糸付き遊技球よりも上側に位置すれば、当該糸付き遊技球が球案内通路131から球送り部材140側へ移動する過程において、球送り部材140の上記上側傾動端から上記下側傾動端への傾動に伴い下方へ傾動する引き込みロッド部150dが、球案内通路部材130と球送り部材140との間において当該糸付き遊技球の糸の中間部位を下方へ抑え込むように引き込む役割を果たす。このことは、引き込みロッド部150dが、当該糸付き遊技球の球送り口部125側への移動に制動をかけることを意味する。
湾曲壁部材Nは、図16或いは図17にて示すごとく、上側湾曲壁160a、下側湾曲壁160b、左側湾曲壁160c(図16にて図示右側に位置する)及び右側平壁160d(図16にて図示左側に位置する)でもって、図16或いは図17にて示すような湾曲環形状に形成されており、当該湾曲壁部材Nは、左側湾曲壁160cにて、球案内通路部材130に対し球案内通路131の傾斜端部側から所定の狭隙(数(mm)程度の間隙)をおいて対向している(図12〜図14参照)。これにより、遊技球が球案内通路部材130と球送り部材140との間から落下することが未然に防止され得る。
当該湾曲壁部材Nにおいて、上側湾曲壁160aは、前側球受け部161(左側球受け部161ともいう)、凹状壁部162、後側球受け部163(右側球受け部163ともいう)及びL字状壁部164を有している。
前側球受け部161は、壁部161a及び壁部161bからなるもので、壁部161aは、左側湾曲壁160cの上端部に対し小鋭角を張るように当該上端部から斜め右下方へ延出している。また、壁部161bは、壁部161aに対し大鈍角を張るように当該壁部161aの延出端部から右側へ延出している。なお、壁部161aの壁部161bの延出基端部からの高さは、約1(mm)程度である。
これに伴い、前側球受け部161は、壁部161aにて、左側湾曲壁160cの上端部から斜め右下方に向け急勾配にて傾斜するとともに、壁部161bにて、壁部161aの延出端部から斜め右下方に向け緩勾配にて傾斜する。
これにより、前側球受け部161は、球案内通路部材130によりその球案内通路131に沿い案内される遊技球を、球送り部材140の上記上側傾動端から上記下側傾動端への傾動過程において、壁部161a上に沿い斜め右下方へ案内し、壁部161b上に受承する。このとき、遊技球は、壁部161aと突起Q(図13参照)との間にて、壁部161b上に維持される。また、壁部161bの延出長さは、遊技球の外径の半分程度に相当する長さである。
なお、球送り部材140が上記上側傾動端に位置する場合における壁部161aの先端部(左側湾曲壁160cの上端部)と後側ケーシング部材120の上側壁部121との間の間隔は、遊技球の外径の3分の1程度となるように設定されている。従って、球送り部材140が上記上側傾動端に位置するときに球案内通路部材130の球案内通路131上に維持される遊技球が、壁部161aの先端部と後側ケーシング部材120の上側壁部121との間から球送り口部125側へ移動することはない。
上述した突起Qは、図12〜図14のいずれにて示すごとく、上側湾曲壁160aの凹状壁部162内に収容可能なように、球送り口部125の下部と球案内通路部材130の上下方向略中央部との間にて、後側ケーシング部材120の後壁120bから前側ケーシング部材110の前壁110bに向けて突出されている。
突起Qは、中空柱状に形成されており、当該突起Qは、その左側面Qaにて、球送り部材140が上記上側傾動端にあるとき当該球送り部材140の凹状壁部162内にてその左側腕部162c(後述する)に沿うように、図14にて示すごとく、下方から斜め右上方向に向け傾斜状に形成されている。
また、球送り部材140が上記上側傾動端にあるとき、当該突起Qは、その上側面Qbにて、前側球受け部161の壁部161bと同一の傾斜面内に位置するように、左上側から斜め右下方に向けて傾斜状に形成されている。
また、当該突起Qは、その右側面Qcにて、上方から左斜め下方に向けて傾斜状に形成されており、当該突起Qの右側面Qcは、球送り部材140が上記下側傾動端に位置する場合に後側球受け部163の外面に沿って位置するようになっている。
しかして、球送り部材140が上記下側傾動端にあるとき、突起Qは、その左側面Qaにより、前側球受け部161の壁部161aとの間にて、遊技球を壁部161b上に維持する。また、球送り部材140が上記下側傾動端から上記上側傾動端に向け傾動すると、前側球受け部161の壁部161b上に維持される遊技球は、前側球受け部161によりその壁部161aにより突起Qの上側面Qb上に送られる。
凹状壁部162は、その上方から突起Qを収容可能なように、左側腕部162a、連結部162b及び右側腕部162cでもって、U字状に形成されている。ここで、凹状壁部162は、球送り部材140の上記下側傾動端から上記上側傾動端への傾動過程において、右側腕部162cにて突起Qの左側面Qaに沿うようにして、上方から突起Qを収容する(図14参照)。
後側球受け部163は、凹状壁部162の右側腕部162cの上端部から斜め右上方へ傾斜状に延出するように形成されており、当該後側球受け部163は、斜め左側上方へ緩やかに突な湾曲形状に形成されている。
ここで、球送り部材140が上記下側傾動端に位置する場合に後側球受け部163は、突起Qの右側面Qcに沿って位置するようになっている。また、球送り部材140が上記上側傾動端に位置する場合に後側球受け部163は、その上側傾斜端部163aにて、突起Qの右側面Qcから斜め右側上方へ移動して球送り口部125の左側縁部125bと下側縁部125cとの交差部の直前位置に達するようになっている。
これにより、球送り部材140が上記下側傾動端から上記上側傾動端にかけて傾動したとき、上述のように突起Qの上側面Qb上に移動した遊技球は、後側球受け部163側へ移動して当該後側球受け部163の外面にも当接する。従って、球送り部材140が上記下側傾動端から上記上側傾動端にかけて傾動したとき遊技球は突起Qの上側面Qbと後側球受け部163の上面との間に維持される。
このような状態にて、球送り部材140が上記上側傾動端から上記下側傾動端に向け傾動する過程において、後側球受け部163がその上側傾斜端部163aにて突起Qの右側面Qcに沿って位置すると、遊技球がその自重のもと、突起Qの上側面Qbから後側球受け部163を介し球送り口部125側へ移動する。
本実施形態においては、後側球受け部163の上側傾斜端部163aは、その前側部位163bにて、当該前側部位163b以外の部位(以下、上記後側部位ともいう)よりも、上方へ延出している。ここで、上側傾斜端部163aは、その上記後側部位にて、突起Qに対向するとともに、前側部位163bにて、突起Qの延出端部よりも前側に位置する。
これにより、上述のように突起Qにより球送り口部125側へ押し出される遊技球は、後側球受け部163の上記後側部位を超えて球送り口部125側へ押し出される。
このとき、前側部位163bは、突起Qの延出端部よりも前側に位置して、上記後側部位よりも上方へ突出しているため、遊技球は、上記後側部位から前側へ移動しないように前側部位163bにより規制される。従って、突起Qにより球送り口部125側へ押し出される遊技球は、後側球受け部163の上記後側部位を介し確実に球送り口部125側へ押し出される。
L字状壁部164は、後側球受け部163の延出上端部から下方へ延出する壁部164aと、当該壁部164aの延出端部から右方へL字状に折れ曲がって延出する壁部164bとにより構成されている。
下側湾曲壁160bは、その左側端部にて、左側湾曲壁160cを介し、上側湾曲壁160aにおける前側球受け部161の壁部161aの下方への延出基端部と一体的となるように形成されている。また、下側湾曲壁160bは、その右側端部にて、右側平壁160dを介し上側湾曲壁160aにおけるL字状壁部164の壁部164bの延出端部と一体的となるように形成されている。
左側湾曲壁160cは、凸状湾曲壁部165と、横U字状湾曲壁部166とを有している。凸状湾曲壁部165は、球案内通路部材130の凹状右側面133に沿うように、当該凹状右側面133の凹方向に向けて凸な湾曲形状にて形成されており、当該凸状湾曲壁部165は、その上端部にて、前側球受け部161の壁部161aの下方への延出基端部と一体的に形成されている。
横U字状湾曲壁部166は、凸状湾曲壁部165の下端部と下側湾曲壁160bの左端部との間に左側に向け開口するように横U字状に形成されている。
また、球送り装置Uは、図18、図31或いは図32にて示すごとく、金属板170を有しており、当該金属板170は、刃の形成材料、例えば、鋼薄板材料でもって、長方形状に形成されている。
金属板170は、図18或いは図19にて示すごとく、取り付け穴部171及び位置決め穴部172を形成してなるもので、当該金属板170は、後側ケーシング部材120の後壁120bのうちの右上側隅角切り欠き部120aの立ち下がり壁部E及び球送り穴部125の双方の左側壁部J(図18参照)にその後側から組み付けられている。
具体的には、金属板170は、その取り付け穴部171にて、左側壁部Jから後方へ突出する筒状取り付けロッドJ1に嵌装されるとともに、位置決め穴部172にて、取り付けロッドJ1の直上にて左側壁部Jから後方へ突出する位置決めピンJ2に嵌装されている。
これにより、金属板170は、取り付けロッドJ1を軸として、位置決めピンJ2により位置決めされている。なお、左側壁部Jは、その上部にて、後壁120bの上側壁部121の右側幅狭部121cとの間に空所J3を形成している。
当該金属板170は、図11、図18、図19、図23及び図24のいずれかにて示すごとく、刃173を有しており、当該刃173は、金属板170のうち球送り穴部125の矩形凹状切り欠き部125e(後述する)の中空部の内側領域にする対応板部位を細幅状に後方へ(発射レール70b側へ)切り起こすことで、形成されている。
このことは、刃173が、その切り起こし後に形成される金属板170の右縁部174の凹所174aと共に、球送り穴部125の矩形凹状切り欠き部125eの上記中空部の上記内側領域を臨むように、切り欠き部125eの上記中空部の形状よりも小さな形状でもって切り起こし形成されていることを意味する。
ここで、当該刃173は、金属板170の凹所174aから後側に向け凹所174aの底部から傾斜状に延出するように、形成されており、当該刃173は、その延出端部173dにて、切り欠き部125eの開口端部側の縁部と共に、切り欠き部の前記中空部内に位置する。
本実施形態において、刃173の凹所174aに対する傾斜角は、刃173の上縁部173b或いは下縁部173cとこれに対する凹所174aの対応内縁部との間に形成される下側或いは上側の楔状係合溝部内に糸をしっかりと係合させ得るように、所定の小鋭角に設定されている。
上述した矩形凹状切り欠き部125eは、図11にて拡大して示すごとく、後壁120bの左側壁部Jにその右側縁部(球送り穴部125の左側縁部125bに対応)の上下方向中間部位に球送り穴部125の内部から左側に向け矩形凹状に切り欠き形成されている。
このような矩形凹状切り欠き部125eの切り欠き形成のもと、当該金属板170は、刃173にて矩形凹状切り欠き部125eの中空部の内側領域に対応するように、後壁120bの左側壁部Jに取り付けられている。
これに伴い、刃173は、その切り起こし基端部173aを、矩形凹状切り欠き部125e内にてその底部Rよりも右側に位置させている。また、当該刃173は、その上縁部173b及び下縁部173cを、矩形凹状切り欠き部125e内に位置させており、上縁部173bは、矩形凹状切り欠き部125eの上側縁部Saよりも下側に位置するととともに、下縁部173cは、矩形凹状切り欠き部125eの下縁部Sbよりも上側に位置する。なお、底部Rは、矩形凹状切り欠き部125eの切り欠き方向端側に位置する内縁部に相当する。
このことは、刃173は、その面方向外形形状において、矩形凹状切り欠き部125eの厚さ方向開口面形状(中空部の形状)よりも小さいこと、換言すれば、金属板170の右縁部174の凹所174aが有する右縁部174の厚さ方向開口面形状は、矩形凹状切り欠き部125eの厚さ方向開口面形状よりも小さいことを意味する。
また、金属板170の右縁部174は、凹所174aの面方向開口端の下側部位174bから上側部位174cにかけて図24にて示すごとく同一傾斜線上に位置するように、切り欠き形成されている。
これにあわせて、刃173は、その先端部173dにて、凹所174aの面方向開口端の下側部位174b及び上側部位174cと共に同一傾斜線上に位置するように、傾斜状に形成されている。
また、刃173の先端部173dが当該刃173の下縁部173cに対する法線方向との間になす角度は、糸の刃173との係合を強く確保し得る所定の小鋭角となっている。
駆動機構180は、図12〜図14のいずれかにて示すごとく、後側ケーシング部材120内に配設されており、当該駆動機構180は、機構本体180aと傾動レバー180bとにより構成されている。
機構本体180aは、後側ケーシング部材120内にて、下側壁部123の左側中間部位上に立設されており、当該機構本体180aは、鉄心181と、当該鉄心181に巻回してなるソレノイド182とを筐体183内に備えている。しかして、機構本体180aにおいては、鉄心181が、ソレノイド182の励磁により磁力を発生する。一方、鉄心181は、ソレノイド182の励磁の停止により磁力を消滅させる。
傾動レバー180bは、その基端部184にて、機構本体180aの筐体183の左上側隅角部に上下方向に傾動可能に支持されており、当該傾動レバー180bの長手方向中間部位185は、鉄心181の上端部181aに対向している。また、傾動レバー180bは、その先端部186にて、球送り部材140の湾曲壁部材Nの横U字状湾曲壁部166内に介装されている。
しかして、当該駆動機構180においては、傾動レバー180bは、鉄心181の消磁のもと、基端部184にて、図示しないコイルスプリングでもって、上方に向け付勢されることで、その基端部184を基準に上方へ傾動した状態に維持される。このことは、球送り部材140が、その横U字状湾曲壁部166にて、傾動レバー180bの先端部186により上方へ押動されて傾動して上記上側傾動端に維持されることを意味する。
また、傾動レバー180bは、鉄心181の励磁に伴い、上記コイルスプリングの付勢力に抗して吸着されることで、その基端部184を基準に下方へ傾動した状態に維持される。このことは、球送り部材140が、その横U字状湾曲壁部166にて、傾動レバー180bの先端部186により下方へ引っ張られて傾動して上記下側傾動端に維持されることを意味する。
本実施形態では、駆動機構180は、遊技盤20にその後側から配設してなる制御盤(図示しない)により球送り制御プログラムに従う所定のフローチャートに基づき制御される。即ち、駆動機構180は、機構本体180aのソレノイドにて、球送り部材140を上記下側傾動端から上記上側傾動端或いは当該上側傾動端から上記下側傾動端へ傾動させるように制御される。
当該制御において、球送り装置Uが、球送り部材140を上記下側傾動端から上記上側傾動端へ或いは当該上側傾動端から上記下側傾動端へ傾動させて、遊技球を所定の時間的間隔にて発射レール70b上に送るように、駆動機構180が、上記ソレノイドの励磁或いは消磁により傾動レバー180bを鉄心181の上端部181aに吸引させ或いは当該上端部181aから解離させる。
また、当該制御において、当該パチンコ遊技機による遊技の終了の際には、発射レール70b上に送られる遊技球が発射機構70aの上記槌部材により打撃を加えられて発射された後の新たな遊技球が発射レール70b上に球送り装置Uから送られることなく、当該遊技を終了するように駆動機構180の制御がなされる。
なお、これとは異なり、当該パチンコ遊技機による遊技の終了の際には、発射レール70b上に送られる遊技球が上記槌部材により打撃を加えられて発射された後の新たな遊技球が発射レール70b上に球送り装置Uから送られて残存したまま、当該遊技を終了するように駆動機構180を制御するようにしてもよい。
押え部材200は、図18から分かるように、金属板170を介し後側ケーシング部材120の後壁120bの左側壁部Jにその後側から組み付けられている。
当該押え部材200は、図18或いは図20にて示すごとく、筒201と、3つの矩形状枠体202〜204と、底板部材205とを備えている。
筒201は、その基端部にて、底板部材205の底板本体205a(後述する)の中央部と一体的に形成されており、当該筒201は、その基端部から底板部材205の底板本体205aに直角に延出している。
しかして、押え部材200は、その筒201にて、底板部材205及び金属板170を介し左側壁部Jの筒状取り付けロッドJ1に同軸的に嵌装されて、ねじ201aを筒状取り付けロッドJ1の先端部に形成した雌ねじ部に締着することで、金属板170とともに後壁120bの左側壁部Jにその後側から組み付けられている。
各矩形状枠体202〜204は、底板部材205の底板本体205aから筒201の軸に沿い後方へ矩形状に延出するように形成されている。
ここで、矩形状枠体202は、両矩形状枠体203、204とは筒201の反対側に位置するように形成されており、当該矩形状枠体202は、矩形状枠体204よりも大きな矩形形状を有する。また、矩形状枠体203は、矩形状枠体204よりも小さな矩形形状を有するもので、当該矩形状枠体203は、矩形枠体204の左側に位置するように形成されている。ここで、矩形状枠体203は、筒201の左側にて、矩形枠体202との間に空間部206を形成するように、扁平矩形状に形成されている。
底板部材205は、底板本体205aと、押え板205bを有しており、底板本体205aは、その右縁部にて、金属板170の刃173の切り起こし基端部173a及びその延長線上に位置するように金属板170を介し後壁120bの左側壁部Jに組み付けられている。
押え板205bは、上述した両矩形枠体202、203の間の空間部206に対向するように、底板本体205aの右縁部から刃173と同一の幅を有するように、右方へ延出している。
ここで、当該押え板205aは、その裏面(前側面)にて、図20或いは図21にて示すごとく、底板本体205aの右縁部に対する延出基端部から空間部206側へ傾斜状に形成されており、当該押え板205bは、その裏面205c(前側面)にて、金属板170の刃173の表面(後側面)に沿い、当該刃173を、後壁120bの左側壁部Jの矩形凹状切り欠き部125eに向け押えこむように当接している。換言すれば、押え板205bは、刃173をその後側から重畳的に重なるようにして当該刃173を適正な傾斜角度に維持する。
本実施形態では、押え板205bが、その裏面にて、刃173を適正な傾斜角度に維持し得るように、金属板170の刃173の矩形凹状切り欠き部125eに対する切り起こし傾斜角度が、押え板205aの裏面の底板本体205aの裏面に対する傾斜角度よりも幾分大きく設定されている。但し、刃173は、その先端部173dにて、押え板205aの延出端部よりも左側に突出している。
以上のように構成した本実施形態において、当該パチンコ遊技機が、前扉Dfを遊技機本体Bdに閉じた状態にて、遊技状態におかれるものとする。球送り装置Uにおいては、駆動機構180の傾動レバー180bが、ソレノイド182の消磁のもと、上記コイルスプリングにより付勢されて、鉄心181から解離して、上方へ傾動し、球送り部材140が上記上側傾動端に位置する(図14参照)。このとき、突起Qは、球送り部材140の凹状壁部162内に収容されている。なお、現段階では、遊技球は、図14にて示すごとく、球送り装置U内には導入されていないものとする。
このような段階において、複数の遊技球が上記球タンクから本体枠10内の球通路を介し球受け皿90の凹状貯留部91内に貯留されると、これら遊技球は、図29或いは図30にて示すごとく、順次、球受け皿90の凹状貯留部91から当該球受け皿90の球供給口部を介し球供給通路92(図30参照)により球送り装置U(図2参照)の球導入口部115に向けて供給される。
しかして、このように供給される複数の遊技球のうちの遊技球X(図29参照)が球送り装置UのケーシングK内に球導入口部115から導入されると、当該遊技球Xは、案内壁129aにより球案内通路部材130の球案内通路131上に案内される。
これに伴い、当該遊技球Xは、球案内通路131上に沿い球送り部材140に向けて案内される。ここで、球案内通路131が、後側ケーシング部材120の周壁120cの左側壁部122から右側壁部124に向けて順次緩やかに下方へ傾斜しているため、当該遊技球Xは、球案内通路131上に沿い球送り部材140に向けて円滑に案内され得る。
ここで、球送り部材140は、上述したごとく、上記上側傾動端に位置している(図14参照)、このため、上述のように案内される遊技球Xが球案内通路131の傾斜端部に達したとき、当該遊技球Xは、図25にて示すごとく、球送り部材140の左側湾曲壁160cの上端部に当接する。
これにより、当該遊技球Xは、左側湾曲壁160cによりその上端部でもって球案内通路131の傾斜端部上に維持される。このとき、球送り部材140が上記上側傾動端に位置する場合における左側湾曲壁160cの上端部と後側ケーシング部材120の上側壁部121との間の間隔は、上述したごとく、遊技球の外径の3分の1程度となるように設定されているから、遊技球Xが左側湾曲壁160cの上端部と後側ケーシング部材120の上側壁部121との間を通り球送り口部125側へ移動することはない。
また、遊技球Xに後続する遊技球X1(図29参照)が、ケーシングK内に球導入口部115から導入されると、当該遊技球X1は、遊技球Xと同様に、案内壁129aにより球案内通路部材130の球案内通路131上に案内される。これに伴い、当該遊技球X1は、遊技球Xと同様に、球案内通路131上に沿い球送り部材140に向けて案内される。
このとき、遊技球Xは、上述のごとく、球送り部材140の左側湾曲壁160cによりその上端部でもって球案内通路131の傾斜端部上に維持されているため、遊技球X1は、当該遊技球Xに当接して球案内通路部材130の球案内通路131上に遊技球Xとともに維持される(図25参照)。
ここで、遊技球X1に後続する遊技球X2(図29参照)が球導入口部115内に到達しても、球案内通路131の全長が、遊技球の外径の2.5倍程度しかないため、遊技球X2は、遊技球X1に当接して、球案内通路131上に達することなく、球導入口部115内に維持される。
然る後、駆動機構180において、傾動レバー180bが、鉄心181の励磁に伴い、上記コイルスプリングの付勢力に抗して吸着されて、下方へ傾動すると、球送り部材140が、その横U字状湾曲壁部166にて、傾動レバー180bの先端部186により下方へ引っ張られて傾動して上記下側傾動端に向けて傾動する。
これに伴い、球送り部材140の左側湾曲壁160cが下方へ移動するため、上述のように球案内通路131上に維持されている遊技球Xが、左側湾曲壁160cの上端部との当接から解放される。すると、球案内通路131が、上述のごとく、後側ケーシング部材120の周壁120cの左側壁部122から右側壁部124に向けて順次緩やかに下方へ傾斜しているため、当該遊技球Xは、その自重のもとに、球送り部材140の前側球受け部161上に転動して受承される。
具体的には、遊技球Xは、前側球受け部161の壁部161aに沿い転動して壁部161b上に受承される。このとき、突起Qが、上述した球送り部材140の上記下方傾動端への傾動に伴い、球送り部材140の凹状壁部162から上方へ脱出するとともに、遊技球Xは、球送り部材140の上記下方傾動端への傾動に伴い、前側球受け部161とともに下方へ移動しているため、当該遊技球Xは、前側球受け部161の壁部161aと突起Qとの間にて、前側球受け部161の壁部161b上に維持される(図26参照)。
また、遊技球X1は、上述のような遊技球Xの球送り部材140の前側球受け部161への転動に伴い、球案内通路131に沿いその傾斜端部側へ移動する。このとき、遊技球Xが、上述のごとく、前側球受け部161の壁部161b上に維持されているため、遊技球X1は、遊技球Xに当接した状態で、球案内通路131の傾斜端部上に維持される(図26参照)。
また、上述のように遊技球X1が球案内通路131の傾斜端部上に移動するのに伴い、上述のように球導入口部115内に維持されている遊技球X2が、遊技球X1と同様にケーシングK内に導入されて球案内通路131により案内されて遊技球X1に向けて案内される(図26参照)。なお、このとき、遊技球X1が、上述のごとく、球案内通路131の傾斜端部上に維持されているため、遊技球X2は、遊技球X1に当接した状態で当該遊技球X1とともに球案内通路131上に維持される。
然る後、駆動機構180において、傾動レバー180bが、鉄心181の消磁に伴い、上記コイルスプリングの付勢力のもとに、鉄心181から解離されて、上方へ傾動すると、球送り部材140が、その横U字状湾曲壁部166にて、傾動レバー180bの先端部186により上方へ押し上げられて上記上側傾動端に向けて傾動する。
このため、球送り部材140の左側湾曲壁160cが、上方へ移動して、その上端部にて、両遊技球X及びX1の間に割り込むように進入する。これに伴い、遊技球X1は、左側湾曲壁160cによりその上端部でもって球案内通路131の傾動端部上に維持される(図27参照)。このとき、遊技球X2は、遊技球X1に隣接して球案内通路131上に維持される。
また、上述のように球送り部材140が上記上側傾動端に向けて傾動するにつれて、球送り部材140の前側球受け部161が上方へ移動するため、突起Qが、球送り部材140の凹状壁部162内に収容される。このとき、前側球受け部161の壁部161bが、その上面にて、突起Qの上側面Qbと同一の傾斜面内に位置するようになる。
これに伴い、前側球受け部161の壁部161b上に維持されている遊技球X(図26参照)が、図27或いは図30にて示すごとく、その自重のもとに、壁部161bの上面から突起Qの上側面Qbに向けて転動して球送り部材140の後側球受け部163にその左側から当接する。このとき、後側球受け部163は、その傾斜面にて、突起Qの上側面Qb側に向いているため、遊技球Xは、図27にて示すごとく、突起Qの上側面Qbの右端部と後側球受け部163の傾斜面との間に維持される。
このような状態において、駆動機構180の傾動レバー180bが、再び、鉄心181の励磁に伴い、上記コイルスプリングの付勢力に抗して吸引されると、球送り部材140が、その横U字状湾曲壁部166にて、傾動レバー180bの先端部186により下方へ引っ張られて傾動して上記下側傾動端に向けて傾動する。
これに伴い、球送り部材140の左側湾曲壁160cが下方へ移動するため、上述のように球案内通路131上に維持されている遊技球X1が、左側湾曲壁160cの上端部との当接から解放される。すると、当該遊技球X1は、その自重のもとに、遊技球Xと同様に、その自重のもとに、球送り部材140の前側球受け部161の壁部161aに沿い転動して壁部161b上に受承される。
このとき、突起Qが、上述した球送り部材140の上記下方傾動端への傾動に伴い、球送り部材140の凹状壁部162から上方へ脱出するとともに、遊技球Xは、球送り部材140の上記下方傾動端への傾動に伴い、前側球受け部161とともに下方へ移動しているため、当該遊技球X1は、前側球受け部161の壁部161aと突起Qとの間にて、前側球受け部161の壁部161b上に維持される。
また、遊技球X2は、上述のような遊技球X1の球送り部材140の前側球受け部161への転動に伴い、球案内通路131に沿いその傾斜端部側へ移動する。このとき、遊技球X1が、上述のごとく、前側球受け部161の壁部161b上に維持されているため、遊技球X2は、遊技球X1に当接した状態で、球案内通路131の傾斜端部上に維持される。
また、上述のように球送り部材140が上記下側可動端へ傾動するのに伴い、後側球受け部163が、突起Qの右側面Qcに沿い下方へ移動する。このため、上述のように突起Qの上側面Qbと後側球受け部163との間に維持されている遊技球Xが、その自重のもと、上述した後側球受け部163の下方への移動にあわせて、突起Qの上側面Qbから後側球受け部163の上側傾斜端部163aを介し案内壁部126の上面上に移動する。このとき、上述のごとく、後側球受け部163の上側傾斜端部163aが、その前側部位163bにて、上記後側部位よりも、上方へ延出しているため、遊技球Xは、球送り口部125側へ近づくように案内壁部126の上面上に移動する。
そして、このように案内壁部126の上面に移動した遊技球Xは、案内壁部127によりその傾斜状案内面部127bに沿い球送り口部125内に案内される。ここで、傾斜状案内面部127bは、上述したごとく、球送り部材140からの遊技球を案内壁部126の前側部位上に沿い球送り口部125へ円滑に案内し得るように、前面127aの突出端部から案内壁部127の右面の後端部にかけて緩やかな凹面状に形成されているから、遊技球Xは、球送り口部125内に円滑に案内され得る。
然る後、このように案内される遊技球Xは、球送り口部125から発射レール70b上に送り出される。これにより、当該遊技球Xは、発射レール70bの発射基端部上に維持される。
このような状態において、ハンドルHdが回動操作されていれば、球発射装置70において、発射機構70aは、上記ロータリーソレノイドの他方向回動に基づき上記打撃位置から上記後退位置にある上記槌部材を、上記ロータリーソレノイドの一方向回動に基づき上記打撃位置へ回動することにより、発射レール70bの発射基端部上に維持されている遊技球Xに打撃を加える。
これに伴い、このように打撃を加えられた遊技球Xは、発射レール70bに沿い発射されて、案内レール30の案内通路33を通り、遊技盤20の盤面21に沿い遊技領域21a内に案内される。このように案内された遊技球Xは、遊技盤20の盤面21に沿い下方へ始動入賞口装置40a、電動チューリップ装置40b、普通入賞口装置50や大入賞口装置60に向けて転動していく。
従って、当該遊技球Xが、例えば、始動入賞口装置40aや電動チューリップ装置40bに入賞すれば、大当たり抽選の機会が発生する。この抽選の結果、例えば、大当たりになれば、大入賞口装置60が開閉駆動されて、多数の遊技球の払い出しが可能となる。
以上のように、本実施形態では、球送り装置Uは次のような各段階を経て球導入口部115から球送り口部125にかけて球送り作動を行う。
(1)初期段階
球送り部材140が、駆動機構180により上記上側傾動端に維持されるとともに、遊技球が、図14にて示すごとく、未だケーシングK内には導入されていないとき、遊技球Xが、球供給通路92から球導入口部115を通りケーシングK内に導入されると、当該遊技球Xは、上述のごとく、案内壁129a及び球案内通路部材130の球案内通路131により案内されて、球送り部材140の左側湾曲壁160cによりその上端部にて球案内通路131の傾斜端部上に維持される(図25参照)。このとき、遊技球Xに後続する遊技球X1も、遊技球Xと同様に球供給通路92から球導入口部115を通りケーシングK内に導入されて、遊技球Xとともに球案内通路131上に維持される(図25参照)。
(2)第1段階
上記初期段階にて上記上側傾動端に位置している球送り部材140が、駆動機構180により上記下側傾動端に向け傾動されると、上述のように上記初期段階にて球案内通路131の傾斜端部上に維持されている遊技球Xが、上述のごとく、球送り部材140の上記下側傾動端への傾動に伴い当該球送り部材140の左側湾曲壁160cから解放されて当該球送り部材140の前側球受け部161の壁部161b上に移動して受承されて壁部161aと突起Qとにより維持される(図26参照)。
(3)第2段階
上記第1段階にて上記下側傾動端に傾動した球送り部材140が、再び、駆動機構180により上記上側傾動端に向けて傾動されると、上記第1段階にて球送り部材140の前側球受け部161の壁部161b上に壁部161aと突起Qとにより維持されている遊技球Xが、突起Qの凹状壁部162内への収容に伴い、壁部161a上から突起Qの上側面Qbに沿い移動して当該突起Qと球送り部材140の後側球受け部163側へ移動して突起Qと後側球受け部163との間に維持される(図27参照)。
また、上述のように上記下側傾動端に傾動した球送り部材140が、再び、駆動機構180により上記上側傾動端に向けて傾動されると、上述のごとく案内通路壁31上に維持されている遊技球X1が、球送り部材140の左側湾曲壁160cによりその上端部にて当該案内通路壁31の傾斜端部上に維持される(図27参照)。このような遊技球X1の案内通路壁31の傾斜端部上への維持は、上述した遊技球Xの壁部161aから突起Qと球送り部材140の後側球受け部163との間への移動に合せてなされる。
(4)第3段階
第2段階にて上記上側傾動端へ傾動した球送り部材140が、駆動機構180による駆動のもと、再び、上記下側傾動端に向けて傾動されると、上述のように第2段階にて突起Qと後側球受け部163との間に維持されている遊技球Xが、その自重のもとに、球送り部材140の再度の上記下側傾動端への傾動に伴う後側球受け部163の下方への移動に応じて、上述のごとく突起Qの上側面Qbから後側球受け部163の上側傾斜端部163aを介して球送り口部125側へ近づくように案内壁部126の上面に移動して案内壁部127によりその傾斜状案内面部127bに沿い球送り口部125内に案内される(図28参照)。
また、上述のように球送り部材140が、再び、上記下側傾動端に向けて傾動されると、上述のように上記第2段階にて球案内通路131の傾斜端部上に維持されている遊技球X1が、上述のごとく、球送り部材140の上記下側傾動端への傾動に伴い当該球送り部材140の左側湾曲壁160cから解放されて当該球送り部材140の前側球受け部161の壁部161b上に移動して壁部161aと突起Qとにより維持される(図28参照)。このような遊技球X1の壁部161aと突起Qとによる維持は、上述した遊技球Xの突起Qと後側球受け部163との間から球送り口部125への案内に合せてなされる。
以上のように、本実施形態では、上述のように構成してなる球送り装置Uにおいて、上述のように球送り部材140の上記初期段階にて球案内通路131の傾斜端部に維持されている遊技球Xが、球送り部材140の上記初期段階から上記第1段階への移行、当該第1段階から上記第2段階への移行及び当該第2段階から上記第3段階への移行という3段階の移行のもとに、球送り部材140の前側球受け部161、突起Q及び後側球受け部163を介し、両案内壁部126、127により球送り口部125内に円滑に安定して案内され得る。
また、球送り部材140は、前側球受け部161の壁部161a(左側湾曲壁部160c)の上端部にて、傾動基部150aが上方へ傾動したときに球案内通路131上の遊技球と前側球受け部161の受承遊技球とを相互に分離すべく、上方へ楔状に突出するように形成されている。
従って、前側球受け部161の受承遊技球に後続する遊技球が球案内通路131上に存在していても、当該後続する遊技球が、傾動基部150aの上方への傾動の際に、前側球受け部161の壁部161aの上端部により前側球受け部161の受承遊技球から分離される。このため、球送り部材140の球送りにおいては複数の遊技球が連続して行われることなく、1個ずつなされ得る。
また、ケーシングKは、後側ケーシング部材120の右側壁部124に対し、両案内壁部126,127を上記構成にて設けて、球送り部材140の後側球受け部163へ移動する遊技球を、案内壁部126の上面部に沿い案内壁部127によりその傾斜状案内面部127bでもって球送り口部125内に円滑に案内し得る。
また、上述のように、球案内通路131の傾斜端部に維持されている遊技球Xが球送り口部125内に案内されるにあたり、球送り部材140の上記第1段階から上記第3段階への移行が、上記第2段階を経てなされる。換言すれば、球送り部材140の上記第1段階から上記第3段階への移行が、上記第2段階でもって、ワンクッションを経てなされるので、球案内通路131と球送り口部125との間において、球詰まりという現象が発生することがない。
また、上述のように球送り部材140の湾曲壁部材Nが、前側球受け部161、凹状壁部162及び後側球受け部163を有し、かつ突起Qが凹状壁部162内に収容可能に設けられていることで、遊技球Xの前側球受け部161から後側球受け部163への移動距離が短縮され得る。このことは、球送り部材140の左右方向の全長、換言すれば球送り装置Uの左右方向の全長を短縮し得て、球送り装置Uをより一層コンパクトに構成し得ることを意味する。
ところで、糸tを付随してなる遊技球が、糸付き遊技球Y(図31参照)として、球受け皿90の凹状貯留部91内に貯留されているものとする。なお、糸tは、その基端部にて遊技球Yの表面に固着されて、凹状貯留部91から当該パチンコ遊技機の前側へ延出しているものとする。また、当該糸tの延出端部は、遊技者の手により把持されているものとする。
しかして、当該糸付き遊技球Yが、糸tを付随させながら、球送り装置UのケーシングK内に球導入口部115から導入されると、糸tが、遊技球Yに付随してケーシングK内に球導入口部115から導入される。これに伴い、遊技球Yが、その自重のもと、球案内通路131上に沿いその傾斜端部に向けて案内されて移動する。このとき、糸tが、遊技球Yの球案内通路131上に沿う移動に伴い、当該遊技球YによりケーシングK内に引っ張り込まれる。
ここで、遊技球Yの球供給通路92による球導入口部115への供給方向と、当該遊技球Yの球案内通路131に沿う移動方向とは、球導入口部115の近傍部分を除き、図30から分かるように、互いに並行となっている。しかも、糸tは、その延出端部にて、遊技者の手により把持されているため、当該糸tは、上述のような遊技球Yの球案内通路131上に沿う移動に伴い、当該遊技球Yと遊技者の手との間でピンと張られる状態となる。
このため、糸tは、その中間部位にて、球導入口部115の舌片部115aの傾斜状上縁部C或いは傾斜状下縁部Dに沿い摺動して、上記上側V字状交差部或いは上記下側V字状交差部内に強く係合する。従って、糸tは、ピンと張った状態で、その中間部位にて右側内縁部115bに強く摩擦接触しながら、遊技球Yの球案内通路131上に沿う移動に応じて、ケーシングK内に引き込まれていくことになる。その結果、遊技者による糸tの出し入れ操作が、糸tの上記上側V字状交差部或いは上記下側V字状交差部との強い摩擦接触に起因して、行われ難くなる。
上述のように、糸付き遊技球Yが球案内通路131上に沿いその傾斜端部に向けて案内されて移動したとき、球送り部材140が上記初期段階にあれば、遊技球Yは、球送り部材140の左側湾曲壁160cによりその上端部にて球案内通路131の傾斜端部上に維持される。このとき、糸tは、遊技球Yと遊技者の手との間で球導入口部115における上記上側V字状交差部或いは上記下側V字状交差部を介しピンと張られる状態に維持される。
然る後、球送り部材140が、上述のごとく、上記初期段階から上記第1段階に移行すると、上述のように上記初期段階にて球案内通路131の傾斜端部上に維持されている遊技球Yが、上述のごとく、球送り部材140の上記下側傾動端への傾動に伴い当該球送り部材140の左側湾曲壁160cから解放されて当該球送り部材140の前側球受け部161の壁部161b上に移動して受承されて壁部161aと突起Qとにより維持される。
このとき、球送り部材140が上記初期段階から上記第1段階に移行する過程であるため、傾動壁部材Mの引き込みロッド部150dが、糸tのうち球案内通路131と球送り部材140の前側球受け部161との間の中間部位よりも上方に位置しつつ下動する状態にあれば、糸tは、上記中間部位にて、遊技球Yの球案内通路131の傾斜端部から前側球受け部161の壁部161b上への移動に伴い、さらに下動する引き込みロッド部150dにより下方へ押え込まれつつ、遊技球Yにより引っ張り込まれることとなる。
このように糸tが引っ張り込まれる状態では、糸tの上記中間部位に対する引き込みロッド部150dの押え度合いや押え強度は、当該引き込みロッド部150dが下動するほど、大きくなるため、上述のように遊技球Yが球案内通路131の傾斜端部から前側球受け部161の壁部161b上へ移動しようとしても、当該移動は、糸tに対する引き込みロッド部150dの押え込みに起因して、抑制されることとなる。
このことは、球送り部材140の上記初期段階から上記第1段階への移行でもって、糸tの球導入口部115の右側内縁部115bとの間の強い係合による摩擦接触のもとに、遊技球Yの球送り口部125側への移動が引き込みロッド部150dにより抑制され得ることを意味する。
ついで、球送り部材140が、上述のごとく、上記第1段階から上記第2段階に移行すると、遊技球Yが、遊技球Xの場合と同様に、突起Qの凹状壁部162内への収容に伴い、壁部161a上から突起Qの上側面Qbに沿い移動して当該突起Qと球送り部材140の後側球受け部163側へ移動して突起Qと後側球受け部163との間に維持される。このとき、球送り部材140の上記第1段階から上記第2段階への移行に伴い、引き込みロッド部150dが上方へ移動するので、糸tは、よる抑え込みから解放される。
然る後、球送り部材140が、上述のごとく、上記第2段階から上記第3段階へ移行すると、第2段階にて突起Qと後側球受け部163との間に維持されている遊技球Yは、遊技球Xと同様に、球送り部材140の再度の上記下側傾動端への傾動に伴う後側球受け部163の下方への移動に応じて、上述のごとく突起Qの上側面Qbから後側球受け部163の上側傾斜端部163aを介して球送り口部125側へ近づくように案内壁部126の上面に移動して案内壁部127によりその傾斜状案内面部127bに沿い球送り口部125内に案内される。
このとき、球送り部材140の上記第2段階から上記第3段階への移行に伴い、糸tが、再び、上述と同様に、引き込みロッド部150dにより上方から抑え込まれるため、糸tの球導入口部115の右側内縁部115bとの間の強い係合による摩擦接触のもとに、遊技球Yの球送り口部125内への案内が引き込みロッド部150dにより抑制され得ることを意味する。
以上のように、糸付き遊技球Yが球導入口部115から球送り口部125内へ案内される過程においては、糸tが、上述のごとく、球導入口部115の右側内縁部115bとの間の強い係合による摩擦接触及び引き込みロッド部150dにより上方からの押え込みでもって、遊技球Yの球導入口部115から球送り口部125内への案内が大きく抑制され得る。このことは、遊技者による糸付き遊技球Yを利用する不正行為の抑制につながることを意味する。
ここで、上述のように球送り口部125に案内された遊技球Yが、当該球送り口部125から発射レール70b上に送られて発射機構70aにより打撃を加えられて発射レール70bに沿い発射されるものとする。このとき、遊技球Yは、少なくとも上述した球導入口部115の右側内縁部115bとの間の強い係合による摩擦接触のもとに、糸tを付随しながら発射される。
また、本実施形態では、発射レール70bが、上述のように球送り装置Uの後壁120b(後述する)に沿い遊技球の発射方向からその逆方向へ下方に向け傾斜するように、後側壁球送り口部125(後述する)の下方にて位置する。従って、糸tが遊技球Yに付随して球送り口部125に向けて引っ張られる方向と発射レール70bに沿う遊技球Yの発射方向との間の角度は、非常に小さい。
従って、遊技球Yが上述のように発射レール70bに沿い発射されると、糸tが、遊技球Yと遊技者の手との間でピンと張る状態に維持されて、球送り口部125の左側縁部125bの下側部位に係合する。
このとき、発射レール70bが上述のごとく遊技球の発射方向からその逆方向へ下方に向け傾斜しているため、遊技球Yは、発射レール70bに沿い上方へ傾斜状に発射される。このため、遊技球Yに付随する糸tは、その球送り口部125の左側縁部125bの下側部位に係合する部位にて、左側縁部125bの下側部位から上側へ位置ずれして球送り口部125の矩形凹状切り欠き部125e内に嵌り込む。
ここで、金属板170の右縁部174のうち球送り口部125の矩形凹状切り欠き部125e内に位置する部位は、上述したごとく、刃173の先端部173dと共に、凹所174aの面方向開口端の下側部位174bから上側部位174cにかけて図24にて示すごとく同一傾斜線上に位置するように、切り欠き形成されている。しかも、金属板170の右縁部174の凹所174a及び刃173は、上述のごとく、球送り穴部125の矩形凹状切り欠き部125eの中空部の内側領域を通して前方を臨むように小さく形成されている。
従って、糸tは、上述のように矩形凹状切り欠き部125e内に嵌り込むに伴い、遊技者の手と遊技球Yとの間でピンと張った状態のもと、遊技球Yの発射方向への移動に基づき、金属板170の右縁部174のうち球送り口部125の矩形凹状切り欠き部125e内に位置する部位に確実に係合する。
ここで、上述したごとく、凹所174aの面方向開口端の下側部位174b及び上側部位174cは、刃173の先端部173dと共に、図24にて示すごとく同一傾斜線上に位置する。
従って、糸tが、金属板170の右縁部174のうち球送り口部125の矩形凹状切り欠き部125e内に位置する部位に係合したとき、当該糸tは、技球Yによりその発射方向に引っ張られながら、下側部位174b、刃173の先端部173d或いは上側部位174cに沿い摩擦接触しつつ、上記同一傾斜線の方向に移動する。
ここで、刃173の先端部173dが当該刃173の下縁部173cに対する法線方向との間になす角度は、上述したごとく、糸の刃173との係合を強く確保し得る所定の小鋭角となっている。従って、上述した糸tの下側部位174b、刃173の先端部173d或いは上側部位174cとの摩擦接触は強くなされるので、糸tは、遊技球Yに付随する移動が良好に抑制され得る。
また、金属板170において、刃173は、上述したごとく、金属板170の右縁部174の凹所174aから後側に向け凹所174aの底部から傾斜状に突出するように、形成されており、刃173の凹所174aの底部から後側への傾斜角は、上述したごとく、刃173の上縁部173b或いは下縁部173cとこれに対する凹所174aの対応内縁部との間に形成される下側或いは上側の楔状係合溝部内に糸をしっかりと係合させ得るように、所定の小鋭角に設定されている。
従って、糸tが、例えば、下側部位174b、刃173の先端部173d及び上側部位174cのうち下側部位174bに係合した場合には、当該糸tは、遊技球Yにより引っ張られながら、下側部位174bに沿い刃173の先端部173dに向けて移動して、下側部位174bと刃173の先端部173dとの間の下側楔状係合溝部内に嵌まり込んで係合する。このとき、糸tは、発射方向へ移動する遊技球Yに付随して引っ張られるので、当該糸tの上記下側係合部内への係合は強くなされ得る。これに伴い、糸tの遊技球Yに付随する移動が強く抑制され得る。
このとき、糸tが上述のように下側係合溝部内に嵌らなくても、下側部位174b及び刃173の先端部173dは、上述のように、同一傾斜線上に位置するため、当該糸tは、下側部位174bから刃173の先端部173dにかけて円滑に移動し得る。
また、このように糸tが下側部位174bから刃173の先端部173dに移動したり、或いは、当該糸tが、刃173の先端部173dに直接係合する場合には、当該糸tは、遊技球Yにより引っ張られながら、刃173の先端部173dに沿い移動して、当該刃173の先端部173と上側部位174cとの間の上側楔状係合溝部内に嵌り込んで係合する。このとき、糸tは、上述のように遊技球Yに付随して引っ張られるので、当該糸tの上記上側係合部内への係合は強くなされ得る。これに伴い、糸tの遊技球Yに付随する移動が強く抑制され得る。
また、上述のように、糸tが、金属板170の上記下側楔状係合溝部内に係合した場合、刃173が、上述のごとく、金属板170の右縁部174の下側中間部位を細幅状に後方へ切り起こすようにして形成されているため、当該糸tは、金属板170の右縁部174の凹所174aと刃173との間を通り、金属板170の上記上側楔状係合溝部にも嵌まり込む可能性が高い。
しかして、糸tが、金属板170の上記下側楔状係合溝部及び上記上側楔状係合溝部の双方の各内部に亘り嵌まり込むと、当該糸tは、上記下側楔状係合溝部及び上記上側楔状係合溝部の双方の各内部に、より一層強く係合することとなる。その結果、糸tの遊技球Yに付随する移動がより一層強く抑制され得る。
以上のように、糸tが、遊技球Yと遊技者の手との間でピンと張った状態で、発射方向へ移動する遊技球Yにより引っ張られて、上述のごとく、上記下側楔状係合溝部或いは上記上側楔状係合溝部内または当該下側及び上側の楔状係合溝部内に係合するので、糸tは、遊技球Yに付随して発射方向に移動し難くなるとともに、当該遊技球Yの発射方向への移動を良好に抑制し得る。
また、本実施形態においては、押え部材200が、上述のごとく、その押え板205bでもって、刃173を抑え込んでいるため、刃173の傾斜角度は、適正に維持される。その結果、糸tの上記下側楔状係合溝部或いは上記上側楔状係合溝部の内部への係合が良好に確保され得る。
然るに、糸付き遊技球Yが、以上のような過程を経て、図31或いは図32から分かるように、案内レール30の案内通路33を通り、遊技盤20の盤面21の遊技領域21a内に案内される場合には、糸tが、遊技者の手により引っ張られた状態で、球送り装置Uの球送り口部125、発射レール70b、案内レール30の内側レール部31と外側レール部32との間を通り、遊技球Yに付随して遊技領域21a内に進入することとなる。このとき、遊技球Yは、自重により、糸tの基端部にぶら下がるように当該糸tにより維持される(図31参照)。
このような状態では、糸tは、遊技球Yの自重に基づき、内側レール部31の図31にて図示先端部を介し遊技盤20の盤面21に沿い遊技領域21a内に垂れ下がるようにして遊技球Yを維持する。
このような段階において、遊技者が、始動入賞口装置40a、電動チューリップ装置40bや普通入賞口装置50に入賞させる意図でもって、その手により、糸tを引っ張ったり、糸tを遊技球Yの自重を利用して遊技領域21a内に押し込んだりすることで、糸tでもって、遊技球Yを上下方向或いは左右方向に移動させるという不正な行為を行う場合、糸tが、上述のように、遊技者の手と遊技球Yとの間でピンと張った状態にて、上述のように、球送り装置Uの球導入口部115における上記上側V字状交差部或いは上記下側V字状交差部との間の強い係合、並びに球送り装置Uの金属板170の上記下側楔状係合溝部及び上記上側楔状係合溝部の少なくとも一方との間の強い係合のもとに、引っ張られたり押し込まれたりすることとなる。
このため、糸tは、球導入口部115における上記上側V字状交差部或いは上記下側V字状交差部との間の強い係合のもとに当該上側V字状交差部或いは上記下側V字状交差部に強く摩擦接触しながら摺動するとともに、金属板170の上記下側楔状係合溝部及び上記上側楔状係合溝部の少なくとも一方との間の強い係合のもとに、上記下側楔状係合溝部及び上記上側楔状係合溝部の少なくとも一方に強く摩擦接触しながら摺動することとなる。
従って、糸tが、上述の摩擦接触に起因して、球導入口部115及び金属板170において、出し入れし難くなったり、擦り減って切断され得る。その結果、上記不正行為を良好に防止することができる。
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)本発明の実施にあたり、上記実施形態とは異なり、当該パチンコ遊技機による遊技の終了の際には、球送り装置Uから発射レール70b上に送られる遊技球が上記槌部材により打撃を加えられて発射された後の新たな遊技球が発射レール70b上に球送り装置Uから送られず、当該発射レール70b上に遊技球を残存させることなく、当該遊技を終了するようにしてもよい。
(2)本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた球送り装置Uの球導入口部115に設けた舌片部115a、上記上側V字状交差部及び上記下側V字状交差部は廃止してもよく、また、球送り部材140の引き込みロッド部150dは廃止してもよい。
(3)本発明の実施にあたり、案内壁部127は、案内壁部126上に位置するか当該案内壁部126から上方へ延出するように後側ケーシング部材120の右側壁部124から後側球受け部163側へ延出される案内壁部であってその上面部に沿い案内壁部126からの遊技球を受承するようになっていてもよい。
ここで、当該案内壁部127は、後側球受け部163及び球送り口部125の双方を臨むように傾斜状に形成してなる傾斜状案内面部であって後側球受け部163から移動する遊技球を当該後側球受け部163の上面部に沿い球送り口部125内に案内する傾斜状案内面部127bを有するように形成されていてもよい。
(4)本発明の実施にあたり、突起Qは、上記実施形態にて述べたように後側ケーシング部材120の後壁120bから前側ケーシング部材110の前壁110bに向けて突出される構成に限らず、発射レール70b側から球受け皿90側に向けて突出されるように構成してもよい。
(5)本発明の実施にあたり、金属板170に代えて金属部材を採用し、当該金属部材が、球送り穴部125の矩形凹状切り欠き部125eの中空部の内側領域にする対応板部位にて細幅状に発射レール70b側へ切り起こし形成してなる刃173を有するように構成されていてもよい。