JP2016066623A - ヒューズエレメント - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の端子部間を、複数のエレメントを並列させて接続したヒューズエレメントにおいて、その一部の製造工程を改善することにより、生産性が格段に向上するとともに、大幅なコストダウンが可能なヒューズエレメントを提供する。【解決手段】本発明に係るヒューズエレメント10は、両端部に位置する端子部11、11が、隣接間隔Hで並列に配置された複数のエレメント12、12・・・で接続され、このエレメント12の略中央部13に複数の溶断部が設けられたヒューズエレメント10であって、前記両端部の端子部11、11及び前記エレメント12c、12d、12eのうち、少なくとも前記エレメント12c、12d、12eを、一枚の金属板を所定の形状に打ち抜いて所定の立体的形状に折り曲げ成形したものである。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車の各種電気回路を保護するために用いられるヒューズエレメントに関し、詳しくは一対の端子部間に複数の溶断部を並列させて配置したヒューズエレメントに関する。
従来より、ヒューズエレメントは、電気回路に意図しない高電流が流れたときに、速やかにその回路を遮断する保護素子として種々の形式のものが採用されている。
そのうちの一つとして、例えば図10の車載用ヒューズ50に組み込まれているヒューズエレメント51が知られている(その他の同様用途のものとして、例えば特許文献1及び特許文献2に記載のものがある。)。
この車載用ヒューズ50は、筒状ケーシング52の内部にヒューズエレメント51が収納され、ヒューズエレメント51と筒状ケーシング52との間に消弧砂53を封入したものである。
ケーシング52の中心部に位置するヒューズエレメント51は、筒状ケーシング52の両端部から端子部54が突出しており、定格電流を大きく設定するために両端子部54、54間を、所定の隣接間隔で互いに平行に配置した4枚のエレメント55・・・55で一体に連結したものである。
このタイプのヒューズエレメント51の製造方法としては種々のものがあるが、通常、次の図11に示すように、予め、十字状の切り欠き溝54aが形成された一対の端子部54と、複数の小孔56が打ち抜かれて小孔56間に狭小部の溶断部57が形成された4枚の細長のエレメント55とを別々に準備しておき、端子部54の切り欠き溝54aにエレメント55の両端部55a、55aをそれぞれ折り曲げて係止させ、この係止部を半田付け、蝋付け等の手段で固定している。
しかし、この従来のヒューズエレメント51の製造方法は、端子部54へのエレメント55の半田付け作業に至るまでには、端子部54は、少なくとも、板取り→切断→折り曲げ→切り欠き部54aの切り起し等の多くの工程を経なければならず、また、エレメント55についても、少なくとも、板取り→切断→溶断部57の形成(小孔56の打ち抜き作業)→両端部55aの折り曲げ作業等の多くの製造工程を経なければならなかった。
また、エレメント55の端子部54への半田付け作業に際しては、図示しない冶具等を利用しての複数のエレメント55の相互間隔、平行度の設定等の手間のかかる位置決め作業が必要であるためにその作業は熟練を要した。
したがって、複数のエレメント55を有する従来の車載用ヒューズ51の製造方法は、ヒューズエレメント51部分の製造とその組立作業に多大の手間と時間とを費やさなければならず、これが原因で車載用ヒューズ50全体の生産性低下とコストアップとを招いていた。
米国特許第4,101,860号明細書(図8の符号82、84部分) 米国特許第5,055,817号明細書(図2の符号30、32部分)
そこで、本発明は、このような従来の車載用ヒューズの問題点に鑑みてなされたもので、一対の端子部間を、略中央部に溶断部を有する複数のエレメントで接続したヒューズエレメントにおいて、その製造工程を改善することにより、生産性が格段に向上するとともに、大幅なコストダウンが実現可能なヒューズエレメントを提供することを第1の課題とする。
また、ヒューズエレメントの正常通電時において、エレメントからの発熱によって、ケーシングにひび割れ、焼損等のダメージが生じにくいヒューズエレメントを提供することを第2の課題とする。
上記第1の課題を解決するため、本発明に係るヒューズエレメントは、両端部に位置する端子部が、所定の隣接間隔で並列に配置された複数のエレメントで接続され、該エレメントの略中央部に溶断部が設けられたヒューズエレメントであって、前記両端部の端子部と前記複数のエレメントのうち、少なくとも前記エレメントは、一枚の金属板を所定の形状に打ち抜いて所定の立体的形状に折り曲げ成形したものであることを特徴とする(以下、この発明を「第1発明」という。)。
ここで、本第1発明でいう「端子部が、・・・並列に配置された」とは、端子部が「平行に配置された」ことをも含む広い概念のものである。
また、「一枚の金属板を所定の形状に打ち抜いて所定の立体的形状に折り曲げ成形したもの」とは、必ずしも打ち抜き工程と、折り曲げ成形工程とだけによって得られたヒューズエレメントを指すのではなく、両工程に至るまでに行われる厚み調整のための打ちならし工程、延展工程や、折り曲げ成形工程後に行われる検査工程等のヒューズエレメントを製造するに必要な種々の工程が介在することは当然である。
また、「所定の立体的形状に折り曲げ成形したもの」とは、上記工程を経て折り曲げ成形された最終的な立体的形状を指す。具体的には、ヒューズエレメントを筒状ケーシング内に容易に収納するためにコンパクトに折り曲げる立体的形状のことを意味する。この立体的形状は、特に限定するものではなく、あらゆる形状のものが含まれる。例えば溶断部の横断面形状が略「己」字形、略「Z」字形、正方形、円形等のものが挙げられ、これらはそれぞれ後述する実施形態1〜4のものが該当する。
また、「端子部」は、その形状及び形式を特に限定するものではなく、例えばブレード状端子部、接続先の端子を包囲する箱形状端子部(差し込み形端子部)のように種々の形式のものが含まれる。
また、この発明で言う「エレメント」とは、両端部に位置する端子部を接続する導電性金属部分のことであり、その略中央部には、当該エレメントに意図しない高電流が流れたときに速やかにその回路を遮断するための溶断部を含むものである。
また、本発明では「溶断部」とは、エレメントの略中央部を指す。その形状及び形式は、本発明では特に限定するものではなく、例えば断面積を狭小にしたり、当該狭小部の上部或いはその近傍に、例えば錫、銀、鉛、ニッケル、若しくはこれらの合金等からなる低融点金属をデポジット(deposit)したものが含まれる。
上記「端子部」と「エレメント」の材質は、導電性金属であれば良いが、本発明では前述した通り、一枚の金属板を所定の形状に打ち抜いて、ヒューズエレメントとして要求される所定の立体的形状に折り曲げ成形するので、導電性、折り曲げ性及び延展性を兼ね備えた銅又はその合金が好ましい。
なお、本発明では、端子部とエレメントとを必ずしも同一金属(母材)で一体に成形する必要はなく、少なくとも上記「エレメント」を、一枚の金属板を所定の形状に打ち抜いて所定の立体的形状に折り曲げ成形すれば良いのである。
そして、予め作製しておいた別体の端子部に、例えばビス、ボルト、ナット等の締結金具で一体に接続したり、半田付け、ロウ付け或いは溶接等の手段で一体に接続しても良い。
ここで、「所定の形状に打ち抜いて」のうちの「所定の形状」とは、折り曲げ成形する前のヒューズエレメント母材の「展開図の形状」を意味し、その具体的形状は、ヒューズの用途、ヒューズエレメントの形式、要求される定格電流等に応じて特定されるものである。このようなヒューズエレメントの展開図の形状は、展開図に対応した切り刃を有する押し型工具により、板取り後の一枚の金属板から一度で打ち抜くのが好ましいが、勿論、工程省略に反しない程度で端子部、エレメント、溶断部等ごとに工程を分けて打ち抜いても良い。
なお、端子部と複数のエレメントの全てを、一枚の金属板から所定の展開図の形状に打ち抜いて所定の立体的形状に折り曲げ成形することは、本発明の技術的思想上、最も好ましい実施形態である(以下、この発明を「第2発明」という。)。
このような打ち抜き成形工程と、折り曲げ成形工程とを経ると、端子部間に複数のエレメントを所定の隣接間隔で互いに平行に配置したことにより、端子部間に溶断部の平列回路が形成されたヒューズエレメントが得られる(以下、この発明を「第3発明」という。)。
本第3発明は、前述の第1発明における端子部の配列の仕方が「並列」であったのを、「平行」に限定したものである。
前記複数のエレメントは、端子部方向と交差する方向に折り曲げ加工が施され、かつ、全てのエレメントが端子部方向に折り縮められているのが好ましい(以下、この発明を「第4発明」という。)。
ここで、当該第4発明中の「端子部方向と交差する方向に折り曲げ加工が施され、」と、前述した第1発明中の「所定の立体的形状に折り曲げ成形」との関係は、第1発明の最終的形状に加工するためには複数工程を必要とするが、当該第4発明の折り曲げ加工は、その複数工程中の特定の一工程を示しているのである。
この折り曲げ加工は、単に折り曲げるだけで十分であるが、例えば直線状又は曲線状の折り曲げ線を設け、この折り曲げ線に沿って折り曲げても良い。
また、「全てのエレメントが端子部方向に折り縮められている」という成形についても、第1発明中の「所定の立体的形状に折り曲げ成形」との関係は、第1発明の最終的形状に加工するために必要とする複数工程中の特定の一工程を示しているのである。全てのエレメントを端子部方向に折り縮めるのは、エレメント通電時の昇温による端子部方向の熱膨張を当該エレメントに吸収させるためである。
ところで、エレメントの正常通電時において、溶断部は断面積が最も狭小な部位であるために当該部位からジュール熱が発生する。したがって、長期間の使用中には、その熱影響がケーシングにまで及び、当該ケーシングが熱的ダメージを受けることがある。また、溶断部に意図しない高電流が流れ、溶断部が溶断するときは、大きな熱エネルギーを伴ったアークが発生し、消弧砂がこれを抑制するようになってはいるが、それでもケーシングが焼損したり、ひび割れが発生する場合がある。
このような事態に対処するために、本発明に係るヒューズエレメントは、複数のエレメントを所定の立体的形状に折り曲げ成形した状態において、中央に位置するエレメントから離れた位置にあるエレメントの幅を、中央に位置するエレメントの幅よりも狭くするのが好ましい(以下、この発明を「第5発明」という。)。
更に、前述の第5発明のヒューズエレメントを構成する複数のエレメントの全て、または一部のエレメントを、端子部方向に折り縮めると共に、中央に位置するエレメントから離れた位置にあるエレメントの溶断部の溶断幅のみを、中央に位置するエレメントの溶断部の溶断幅よりも狭くしても良い(以下、この発明を「第6発明」という。)。
以上に説明したように、本第1発明乃至第6発明は、「ヒューズエレメント」という「物の発明」でありながら、当該発明中に「打ち抜き工程」と「折り曲げ成形工程」という2つの製造工程を含む、いわゆる「プロダクト・バイ・プロセスクレーム」の発明であり、上記2工程を本発明の必須構成要件として含むものである。
第1発明のヒューズエレメントによれば、溶断部を含む複数のエレメントが一枚の金属板を所定の形状に打ち抜いて所定の立体的形状に折り曲げ成形したものであるので、図10及び図11で前述した従来のヒューズエレメント50のエレメント51のように、予め、一対の端子部と、溶断部を含む4本のエレメントとを個別に製造する必要がなく、両部材の同時成形が可能となる。
また、複数本のエレメントを端子部に一々、位置決めしたうえで、正確な位置関係を確保した状態で半田付けをする等の面倒で煩雑な作業を全く必要としない。
したがって、本第1発明のヒューズエレメントによれば、製造工程が大幅に簡略化され(工程省略)、作業員の熟練を必要とすることもなく、大量生産が可能となり、ひいては本発明のヒューズエレメントを組み込んだヒューズの生産性が格段に向上する。
また、一対の端子部と、溶断部を含む複数本のエレメントとは、両部材の接続作業が介在しない当初から一体のものであるので、複数のエレメント間の寸法精度が格段に高い高品質のヒューズエレメントが得られる。
更に、かかる第1発明のヒューズエレメントによれば、一対の端子部間に溶断部の平列回路が形成されているので溶断電流の分流化が生じ、したがってアークエネルギーの抑制が可能になる。
第2発明のヒューズエレメントによれば、端子部と複数のエレメントの両方の部材を、一枚の金属板を所定の形状に打ち抜いて所定の立体的形状に折り曲げ成形するので、上記第1発明の効果に加えて、生産性と大幅なコストダウンとが、より一層実現されたヒューズエレメントが得られる。
第3発明のヒューズエレメントによれば、端子部間に、任意の数の溶断部の平列回路が形成されたヒューズエレメントが容易に低コストで製造可能になる。
第4発明のヒューズエレメントによれば、全てのエレメントが端子部方向に折り縮められているので、エレメント通電時の昇温による端子部方向の熱膨張を十分吸収できる。したがって、ヒューズエレメントの溶断特性が向上し、その分、ヒューズエレメントの寿命も長くなる。
第5発明のヒューズエレメントによれば、複数のエレメントのうち、中央に位置するエレメントから離れた位置にあるエレメントの幅が、前記中央に位置するエレメントの幅よりも狭いものであって、中央に位置するエレメントから離れた位置にあるエレメントが端子部方向と交差する方向に折り曲げ加工が施されているので、結果的に全てのエレメントの幅方向の両端部からケーシング内壁面までの距離が等しくなる。
したがって、前記第1〜第4発明の効果に加えて、更に、エレメントの幅方向の端部からケーシング内壁面までに充填されている消弧砂の量が均等になり、消弧性能の向上に繋がる。よって、溶断部から発生した正常通電時のジュール熱や、溶断時のアークによるケーシング内壁面へのダメージが少なくなる。
第6発明のヒューズエレメントによれば、第5発明のヒューズエレメントの構成エレメントの全て、または一部のエレメントを端子部方向に折り縮めたので、当該エレメント通電時の昇温による端子部方向の熱膨張を十分吸収できる。
また、中央に位置するエレメントから離れた位置にあるエレメントの溶断部の溶断幅を、前記中央に位置するエレメントの溶断部の溶断幅よりも狭くしたので、結果的に全てのエレメントの幅方向の両端部からケーシング内壁面までの距離が等しくなり、第5発明と同様の効果が得られる他、エレメント端部からケーシング内壁面間に充填されている消弧砂の量が均等になり、その分、消弧性能が向上する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るヒューズエレメントの全体斜視図である。 図2(a)は、図1のヒューズエレメントの製造工程の途中工程である打ち抜き工程と厚み調整工程とを経た時点での端子部とエレメントの展開図、図2(b)は、図2(a)のヒューズエレメントを折り曲げ成形した後、図2(a)中のU―U線方向から見た拡大横断面図である。 図3は、図1のヒューズエレメントの第1変形例の全体斜視図である。 図4は、図1のヒューズエレメントの第2変形例の説明図で、このうち図4(a)はその全体斜視図、図4(b)は図4(a)のヒューズエレメントをV―V線方向から見た拡大横断面図である。 図5は、図1のヒューズエレメントの第3変形例の説明図で、このうち図5(a)はその全体斜視図、図5(b)は図5(a)のヒューズエレメントをW―W線方向から見た拡大横断面図である。 図6(a)は、図5(a)中のえぐり部Kの側面図、図6(b)は、その平面図である。図6(c)は、えぐり部Kの別例の側面図、図6(d)は、その平面図である。 図7(a)は、本発明の第2実施形態に係るヒューズエレメントの製造工程中の打ち抜き工程後の展開図、図7(b)は、図7(a)のヒューズエレメントを折り曲げ成形した後、図7(a)中のX―X線方向から見た拡大横断面図である。 図8(a)は、本発明の第3実施形態に係るヒューズエレメントの打ち抜き工程後の展開図、図8(b)は、図8(a)のヒューズエレメントを折り曲げ成形した後、図8(a)中のY―Y線方向から見た拡大横断面図である。 図9(a)は、本発明の第4実施形態に係るヒューズエレメントの打ち抜き工程後の展開図、図9(b)は、図9(a)のヒューズエレメントを折り曲げ成形した後、図9(a)中のZ―Z線方向から見た拡大横断面図、図9(c)は、図9(b)の折り曲げ成形の別例の拡大横断面図である。 図10は、従来の消弧砂入り車載用ヒューズのケーシング部の一部を破断した状態で見た全体斜視図である。 図11は、図10の車載用ヒューズに用いられているヒューズエレメントの組立工程を説明する斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図9に基づいて説明する。
<本発明の全体構成>
図1は、前述した第1発明の一実施形態に係るヒューズエレメント10の全体斜視図である。
図1において、本実施形態のヒューズエレメント10は、両端部に位置する一対の板状の端子部11、11と、この一対の端子部11、11間を接続するエレメント12と、このエレメント12の略中央部13に位置する溶断部とで構成されている。
両端子部11、11とエレメント12の材質は、本実施形態では塑性変形がし易く、折り曲げ性及び延展性に優れた銅又は銅合金が採用されているが、勿論、他の金属であっても構わない。
両端子部11、11のそれぞれには、図示しない取付先電気機器への取付孔11aが1個ずつ形成されている。本実施形態の端子部11は、図のように一枚のものであるが、前述した図10の端子部54のように、端子部54の厚みを大きくする必要がある場合は、同一外形形状の2つの端子部を作成し、折り曲げて重ね合わせても良い。この場合の端子部54の展開図は、勿論、折り曲げ前のものを作成する。
図1に戻り、エレメント12は、両端部に位置する基端部15、15と、それぞれの基端部15、15から分岐された分岐部12a、12bと、各分岐部12a、12b間を間隔Hで互い平行して連結する、下部、中央部及び上部エレメント12c、12d、12eから成る3列のエレメントとから構成されている(図2(a))。3列のエレメント12c、12d、12eの幅は、全て同一幅であり、また、エレメント12全体の厚みtは、端子部11の厚みTよりも薄く(t<T)形成されている。
本実施形態ではエレメント12の列数は、3列であるが、ヒューズエレメントの用途、形式、定格電流等により、勿論、2列であっても良いし、4列以上であっても良い。
本実施形態1ではエレメント12の両端部に位置する基端部15、15が隣接する端子部11に、半田付け部14により半田付けされていることにより、両端子部11、11とエレメント12とが一体に形成されている。
しかし、両端子部11、11と、エレメント12との接続方法については、前述したようにビス止め等の他の手段であっても良い。
したがって、本実施形態1のヒューズエレメント10は、一対の端子部11、11と、これに接続されるエレメント12のうち、少なくともエレメント12を、一枚の金属板から所定の形状に打ち抜いた後、所定の立体的形状に折り曲げ成形したものである。
略中央部13の近傍には、端子部11、11方向と直交する方向に円形の小孔13aが例えば2個ずつ2列にパンチングされていることで、端子部11、11方向と直交する方向の幅が狭い狭小部の溶断部を構成している。なお、図の小孔方式による溶断部は、一例であって他の実施形態のものであっても良いことは勿論である。
かくして得られたこの狭小部の略中央部13に何らかの原因で高電流が流れた場合には、単位断面積当たりの通過電流が高くなるのでジュール熱及びアークが発生し、この熱で略中央部13が溶断する。狭小部には、銅母材の低融点化を促進させるために、錫、銀、鉛、ニッケル若しくはこれらの合金からなる低融点金属をデポジット(deposit)しても良い。
<本発明のヒューズエレメント10の製造方法>
かかる図1のヒューズエレメント10の製造方法を次の図2を用いて工程順に説明する。
図2(a)は、図1のヒューズエレメント10の製造工程の途中工程である打ち抜き工程と厚み調整工程とを経た時点での端子部11とエレメント12の展開図、図2(b)は、図2(a)のヒューズエレメント10を折り曲げ成形した後、図2(a)中のU―U線方向から見た拡大横断面図である。
1.エレメント12の板取り工程
図示しない銅板(又は銅合金板)から、図2(a)の中のエレメント12の全体寸法よりも若干大きな寸法を有する板材を板取りする。
2.打ち抜き工程
板取りした銅板を図示しない装置により位置決めし、これに刃先形状が図2(a)のエレメント12と同一形状をした例えばトムソン刃のような抜き刃(不図示)を用いて、自動位置決め打抜機(不図示)でパンチングし、図2(a)のエレメント12と同一形状のエレメント12を打ち抜く。この場合、なるべく一工程で図2(a)のエレメント12の形状に打ち抜くのが好ましいが、困難な場合は、例えば小孔13aの打ち抜き工程は別工程にするなどして複数工程に分けて順次打ち抜いても良い。
3.折り目線形成工程
必須ではないが、右側分岐部12aと左側分岐部12bとに折り曲げ位置の目安となる折り目線L1、L2を付ける。図2(a)のエレメント12は、この工程完了時の状態を表したものである。
4.折り曲げ工程
エレメント12の左右の分岐部12a、12bを折り目線L1、L2に沿って、図中の丸1、丸2の矢印方向に順次、90°ずつ折り曲げ、折り曲げ後のU−U線位置における横断面形状が図2(b)に示したように、略「己」形の立体的形状になるように折り曲げる。
具体的には、まず、下部エレメント12c側の両側の分岐部12a、12bを、図2(b)に示すように、分岐部の折り目線L1、L2に沿って順次、90度ずつ反時計方向に2回折り曲げる。この処置により、中央部エレメント12dに対して高さがHの隣接間隔で互いに平行に配置された下部エレメント12cが形成される。
次に又は上記下部エレメント12cと同時に、上部エレメント12e側の両側の分岐部12a、12bを、分岐部12a、12b上の折り目線L1、L2に沿って順次、90度ずつ反時計方向に2回折り曲げる。この処置により、中央部エレメント12dに対して高さがHの隣接間隔で互いに平行に配置された上部エレメント12eが形成される。
5.両端子部11、11との半田付け工程
別に準備した一対の端子部11、11をそれぞれエレメント12の基端部15、15に半田付けする。
以上の製造工程により、エレメント12c、12d、12eの横断面が図2(b)に示したように、略「己」形の立体的形状からなるヒューズエレメント10の製造が完了する。また、その後に前述した略中央部13への低融点金属のデポジット加工(不図示)や、検査等の必要な処置を施す。
<本発明の作用効果>
図1のヒューズエレメント10によれば、略中央部13を含む3列に並列に配置されたエレメント12を、一枚の金属板から所定形状に同時に打ち抜いて略「己」形状の立体的形状に折り曲げ成形するので、図10及び図11で前述した従来のヒューズエレメント51のエレメント55のように、溶断部57を含む4枚のエレメント55を別々に準備する必要が全くない。また、端子部54への半田付けに際して、面倒で熟練を要する、端子部54とエレメント55との位置決め作業も全く必要ない。
すなわち、本発明のヒューズエレメント10の、略中央部13を含むエレメント12は、両端子部11、11に比べて加工の程度が高いので、エレメント12だけでも簡易な手段で大量生産ができれば本発明の目的は十分達成されるのである。
したがって、この第1実施形態のヒューズエレメント10によれば、製造工程が簡略化され、ヒューズエレメント及びこのヒューズエレメントを組み込んだヒューズの生産性が格段に向上する。
また、略中央部13を含む3列のエレメント12c、12d、12eの両端部は、分岐部12a、12bによって当初から平行に接続されているので、寸法精度が格段に高い高品質のヒューズエレメント10が得られる。
更に、かかるヒューズエレメント10は、一対の端子部11、11間に、略中央部13の平列回路が形成されるので溶断電流の分流化が生じる。したがってアークエネルギーの抑制が可能になる。
<本発明の変形例>
図3は、図1に示したヒューズエレメント10の第1変形例であるヒューズエレメント10Aの全体斜視図である。
この第1変形例のヒューズエレメント10Aが図1のヒューズエレメント10と異なる点は、端子部11、11とエレメント12の全てを、一枚の金属板から図3のヒューズエレメント10Aの展開図相当の形状を打ち抜いて図の立体的形状に折り曲げ成形した点(第2発明)、及びエレメント12を構成する三列のエレメント12c、12d、12eの全てを、使用時の昇降温による端子部11、11方向(図の矢印方向)の熱膨張及び熱収縮を吸収させるために、端子部11、11方向に折り縮めた点(第4発明)にある。
なお、図中の折り曲げ線Sは、折り曲げ加工の結果、形成されたものである。
この図3の態様のヒューズエレメント10Aも、図1のヒューズエレメント10と同様、端子部11、11間に、3列のエレメント12c、12d、12eの隣接間隔がHになるように互いに平行に折り曲げ形成したことにより、端子部11、11間に3列の略中央部13の平列回路が形成されている(第3発明)。
このように本実施形態の略中央部13の平列配置数は、3列であるが、後述する実施形態3、4のように4列、或いはそれ以上の列数であっても良いことは勿論である。
次に、図3のヒューズエレメント10Aの製造方法を図2及び図3を参照しながら説明する。
1.板取り工程
図示しない銅板(又は銅合金板)から、図2(a)のヒューズエレメント10Aの展開図全体(すなわち端子部11、11とエレメント12、12・・・の全て)の外形寸法よりも若干大きな外形寸法を有する板材を板取りする。
2.エレメント12の厚み調整工程
前工程で板取りした銅板に対し、エレメント12に相当する部分のみを図示しない機械ハンマーで打ちならし、エレメント12の厚みtを端子部11の厚みTよりも薄く(t<T)加工する(つまり一種のエンボス加工)。
3.打ち抜き工程
厚み調整を終えた板材を図示しない自動位置決め打抜機に位置決めし、刃先の平面形状が図2(a)のヒューズエレメント10Aの全体形状を刃型とする打抜機でパンチングし、図2(a)のエレメント12の基端部15、15に端子部11、11が接続された状態のヒューズエレメント10Aの展開図相当形状の板材を打ち抜く。この場合も、なるべく一工程で図2(a)のエレメント12の基端部15、15に端子部11、11が接続された状態の形状に打ち抜くのが好ましいが、困難な場合は複数工程に分けて順次打ち抜く。
4.折り目線形成工程
必要に応じ、左右の分岐部12a、12bの表面に折り目線L1、L2を付ける。
5.折り曲げ工程
エレメント12の左右の分岐部12a、12bを前述した要領で折り目線L1、L2に沿って、順次、矢印方向に折り曲げ、折り曲げ後のU−U線位置における横断面形状が図2(b)に示すように、略「己」形の立体的形状に折り曲げ成形する。
6.エレメントの折り縮め工程
昇降温時におけるエレメント12の端子部11、11方向への熱膨張を吸収するため、下部、中央部及び上部エレメント12c、12d、12eを折り目線S(図3)を屈曲線として略中央部13方向に折り縮める。この工程は可能であれば上記折り曲げ工程と同時に行っても良い。
この第1変形例に係る図2のヒューズエレメント10Aによれば、エレメント12の基端部15、15のそれぞれに、端子部11が接続された状態で同時に打ち抜き加工が施されるので、図1のヒューズエレメント10よりも、より一層製造工程が簡略化され、生産性が劇的に向上する。
また、エレメント12c、12d、12eに、端子部11、11方向と交差する方向に折り曲げ加工が施され、各エレメントが端子部11、11方向に折り縮められているので、使用時の昇降温による端子部11、11方向の熱膨張と熱収縮とを吸収できる。したがって、熱膨張と熱収縮とを吸収できる分、ヒューズエレメントの寿命が長くなる。
次に、図4は、図1のヒューズエレメント10の第2変形例に係るヒューズエレメント10Bの説明図であり、このうち図4(a)はその全体斜視図、図4(b)は図4(a)のヒューズエレメント10Bを、略中央部13の小孔13aを通過するV―V線方向から見た拡大横断面図である。
この第2変形例は、図4(b)の横断面図に示すように、略中央部13における横断面形状を略「己」形に折り曲げ成形した状態において、上下位置にある二枚の平板状のエレメント12c、12eの幅W1を、中央の平板状エレメント12dの幅W2よりも狭く(W1<W2)形成することにより、下部エレメント12c及び上部エレメント12eの略中央部13におけるそれぞれの両端部12c1、12c1、12e1、12e1に、中央エレメント12dの略中央部13における両端部12d1、12d1を加えた合計6箇所の溶断部から、ケーシング内壁面52aまでの距離(最短距離)R、R、R、R、R、Rを全て等しくしたことに特徴がある。
そのための構成条件としては、三枚のエレメント12c、12d、12eの隣接間隔Hを等しくすると共に、下部エレメント12c及び上部エレメント12eの配置を中心線Cに対して振り分け配置にする。
その結果、下部エレメント12c、中央エレメント12d及び上部エレメント12eのそれぞれの略中央部13、13、13における両端部12c1、12c1、12d1、12d1、12e1、12e1の合計6カ所は、全てのものがケーシング52の中心点Oを中心とする同心円P上に位置することになる。
したがって、この第2変形例のヒューズエレメント10Bによれば、全てのエレメント12c、12d、12eのそれぞれの略中央部13、13、13における両端部12c1、12c1、12d1、12d1、12e1、12e1から、ケーシング内壁面52aまでの距離R、R、R、R、R、Rが全て等しくなるので、ケーシング52内へのヒューズエレメント10Bの収納が容易になるうえ、それぞれの略中央部13、13、13がケーシング内壁面52aに与える通電時及び溶断時の熱的影響が均等になる。
したがって、ケーシング内壁面52aは、いずれのエレメント12c、12d、12eの溶断部である略中央部13、13、13からもダメージを受けにくくなり、ヒューズエレメント全体の寿命が長くなるという作用効果を奏する。
次に、図5は、図1のヒューズエレメント10の第3変形例に係るヒューズエレメント10Cの説明図であり、このうち図5(a)はその全体斜視図、図5(b)は図5(a)のヒューズエレメント10Cを、略中央部13における小穴13aを通過するW―W線方向から見た拡大横断面図である。
図5(a)に示すように、この第3変形例に係るヒューズエレメント10Cは、前述した第2変形例に係る図4(a)のヒューズエレメント10Bの構成エレメント12c、12d、12eの全てを、端子部11、11方向に折り縮めたものである。その結果、図5(b)に示すように、ヒューズエレメント10Cは、その折り縮めた分だけ、エレメント12の全体がケーシング52の中心点Oから変位量eだけ図の上方に変位する。
しかし、このままでは、上部エレメント12eの略中央部13の両端部12e1、12e1と、中央エレメント12dの略中央部13の両端部12d1、12d1とが、同心円Pからはみ出てしまい、ケーシング内壁面52aに接近するため、ケーシング内壁面52aはこれらの端部から熱的ダメージを受けやすくなる。
よって、これを回避するため、この第3変形例は、同心円Pからはみ出た上部エレメント12e及び中央エレメント12dの略中央部13の両端部12d1、12d1、12e1、12e1にえぐり部(切り欠き部)Kを設け、はみ出た分を切り欠くとともに、下部エレメント12cについては、図の下方に若干押し下げることにより、全てのエレメント12c、12d、12eの略中央部13、13、13における両端部12c1、12c1、12d1、12d1、12e1、12e1を、ケーシング52の中心点Oを中心とする同心円P上に位置させたものである。なお、上記えぐり部Kの形状は、この第3変形例では図6(a)の側面図及び図6(b)の平面図に示すように、上部エレメント12eの略中央部13位置における幅W1が、分岐部12a、12bの幅W3よりも狭くした平行2直線にしたものである。しかし、図6(c)の側面図及び図6(d)の平面図に示すように、両側面を円弧状にえぐった形状にしても良い。下部及び中央部エレメント12c、12dについても同様である。
このように端子部方向に折り縮める形状が単純な折り曲げであるか湾曲であるかによって、エレメント端部からケース内壁面までの距離が変わることになり、それによってエレメント中央部のえぐり部Kの形状も変化することになる。
以上の処置により、全てのエレメント12c、12d、12eの略中央部13、13、13の上記両端部12c1〜12e1からケーシング内壁面52aまでの距離は、前述したのと同様の等距離Rが確保できるため、ケーシング内壁面52aは局部的に熱的ダメージを受けることがない。
したがって、この第3変形例に係るヒューズエレメント10Cによれば、前述した第2変形例に係るヒューズエレメント10Bの作用効果に加えて、使用時の昇降温による端子部11、11方向の熱膨張と熱収縮とにも対応できる作用効果を有する。
なお、図5(a)に示すように、本実施形態1では、ヒューズエレメント10Cを構成するエレメント12c、12d、12eの全てを端子部11、11方向に折り縮めたが、ヒューズエレメント10C全体の配置上の姿勢、溶断時のアーク発生方向等を考慮して、すなわち最も熱的影響を受けるエレメントを対象として、複数のエレメントのうちのいずれかの1枚又は数枚のエレメントのみを端子部11、11方向に折り縮めてもよい。
ところで、ここまでの図1〜5で説明した本発明のヒューズエレメント10〜10Cは、その横断面の形状が全て略「己」形をした立体的形状のものであった。
しかし、本発明のヒューズエレメントの横断面形状は、上記略「己」形の他、種々の横断面形状を有する立体的形状に折り曲げ加工することができる。
次に、その具体例を図7〜9に基づいて説明する。
図7(b)に示すように、この実施形態2のヒューズエレメント20は、エレメント12Aの横断面形状が略「Z」形から成る立体的形状に折り曲げ成形したものである。
前述の図2(a)で説明したように、図1及び図2の実施形態1のヒューズエレメント10、10Aは、その折り曲げ線L1、L2が、左右の分岐部12a、12bにおける下部エレメント12c及び上部エレメント12eの内側外側面12c3、12e3の延長上に形成されていた。
しかし、図7(a)に示すように、この実施形態2の略「Z」形の横断面形状は、ヒューズエレメント20の折り曲げ線L3、L4をそれぞれ左右の分岐部12a、12bにおける下部エレメント12cと中央部エレメント12dの中間部の延長上及び中央部エレメント12dと上部エレメント12eの中間部の延長上に形成される点で実施形態1のものと異なる。
そして、図7(b)に示すように、下部エレメント12cは、折り曲げ線L3を中心に中央部エレメント12dから反時計方向(図7(b)の丸1方向)に135°、上部エレメント12eは、折り曲げ線L4を中心に中央部エレメント12dから反時計方向(図の丸2方向)に135°折り曲げることにより形成することができる。なお、この実施形態2における下部エレメント12cと、上部エレメント12eとは、所定の隣接間隔H1で「平行」に配置されているが、中央部エレメント12dは、その表面が上記2つのエレメントと平行ではなく、45°に傾斜しているから、本発明で定義した「並列」関係の状態で配置されているのである。
この横断面形状が略「Z」形をしたエレメント12Aを有するヒューズエレメント20によれば、実施形態1のものとエレメント12Aの列数は同じ3列であるが、図示しないケーシング内に、より一層コンパクトに収納できるという作用効果を奏する。
次に、図8(b)に示すように、この実施形態3のヒューズエレメント30は、エレメントの横断面形状が「正方形」の立体的形状になるように折り曲げ成形したものである。
この略「正方形」の立体的形状も、図8(a)に示すように、図7(a)で前述した実施形態2のヒューズエレメント20の折り曲げ線L3、L4と同様に、左右の分岐部12j、12kにおけるエレメント12f〜12iの各エレメント間の中間線上の折り曲げ線L5、L6、L7で折り曲げることにより容易に得られる。
折り曲げ順序は、まず左右の分岐部12j、12kの中央の折り曲げ線L5で90°折り曲げた後、次に両側の折り曲げ線L6、L7を中心に順次、丸1、丸2・・丸4と90°ずつ、図の矢印方向の内側方向に折り曲げることで容易に成形することができる。
この実施形態3のヒューズエレメント30によれば、横断面形状が正方形をしたケーシング(不図示)に好適に収納することができる。
次に、図9(b)及び図9(c)に示すように、このヒューズエレメント40、40Aは、エレメント12Cの横断面形状をそれぞれ「正方形」、「略円形」の立体的形状に折り曲げ成形したものである。
前述した実施形態1〜3のヒューズエレンメント10〜30は、展開図における端子部11の位置が、分岐部12a、12b、12j、12kの長手方向の中央部に位置していたのに対し、この実施形態3のヒューズエレメント40、40Aは、図7(a)に示すように、端子部11の位置が、分岐部12s、12tの最上部に位置する点で異なる。
そして、図9(b)の横断面形状が正方形をしたヒューズエレメント40は、その折り曲げ線L8〜L10が前述した実施形態2、3と同様に、各分岐部におけるエレメント12o〜12r間の中間線上に形成され、丸1・・丸3の順に90°ずつ順次、反時計方向に折り曲げることで容易に形成することができる。
一方、図9(c)の横断面形状が略円形のヒューズエレメント40Aは、図9(a)の丸1の矢印方向(反時計方向)に徐々に円形に折り曲げることで容易に形成することができる。
これらの実施形態4のヒューズエレメント40、40Aも、横断面形状が正方形、円形をしたケーシングに好適に収納することができる。特に図9(c)に示した横断面形状が略円形のヒューズエレメント40Aは、その略中央部13、13・・・から図示しないケーシング内壁面52aまでの距離が一様に等しいので、略中央部13が発するジュール熱によってケーシングが受けるダメージは他の実施形態のものに比べて最も低いという優れた作用効果を奏する。
以上に説明した実施形態1〜4のヒューズエレメント10〜40Aは、ほんの一例であって、本発明のヒューズエレメントは、本発明の趣旨を逸脱しない限り、これらのものに限定されることなく他の変形及び組み合わせが可能であり、これらの変形例及び組み合わせ例も本発明の範囲に含むものである。
本発明に係るヒューズエレメントの用途は、車載用ヒューズに限らず、種々の用途のヒューズに使用でき、これらのヒューズも本発明の技術的範囲に含まれることは勿論である。
10、10A、10B、10C、20、30、40、40A
ヒューズエレメント(本発明)
11 端子部
11a 取付孔
12〜12C エレメント
12c 下部エレメント
12d 中央部エレメント
12e 上部エレメント
13 略中央部
13a 小孔
14 半田付け部
15 基端部
H 隣接間隔
K えぐり部

Claims (1)

  1. 両端部に位置する端子部が、所定の隣接間隔で並列に配置された複数のエレメントで接続され、該エレメントの略中央部に溶断部が設けられたヒューズエレメントであって、
    前記両端部の端子部と前記複数のエレメントのうち、少なくとも前記エレメントは、一枚の金属板を所定の形状に打ち抜いて所定の立体的形状に折り曲げ成形したものであることを特徴とするヒューズエレメント。
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