JP2016066392A - 半導体装置とデータ読み出し方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】抵抗変化メモリセルの読み出し動作において、小さい信号量をセンシング可能とする。
【解決手段】第1及び第2データ線の間に接続される抵抗変化メモリセルと、前記抵抗変化メモリセルが記憶するデータを読み出す読み出し回路と、を備え、前記読み出し回路は、参照電圧が供給される第1入力端子と、センシング電圧が供給される第2入力端子と、を含む差動アンプ回路と、前記第1及び第2データ線間に流れる電流を入力として受ける事に応じて、入力した電流のミラー電流を前記第1回路ノードに生成するカレントミラー回路と、前記差動アンプ回路の第2入力端子と、前記第1回路ノードとの間に接続されるキャパシタと、を含む。
【選択図】図12

Description

本発明は、半導体装置に関し、特に、抵抗変化型のメモリセルを有する装置に好適な半導体装置とデータ読み出し方法に関する。
抵抗変化メモリセルとして磁気トンネル接合素子(Magnetic Tunnel Junction Device:MTJ素子)を用いた半導体記憶装置において、基準セルに流れる電流と比較するかわりに、アクセス対象のメモリセルの電流から基準電流を発生して読み出しを行うセルフリファレンスセンス方式(self-reference sense scheme)が知られている。
図1は、セルフリファレンスセンス方式の関連技術の一例を例示する図であり、非特許文献1のFIGURE 3.21を引用した図である。図1において、データの読み出し(破壊型)は、概略、以下の手順で行われる。
<元データの読み出し(read original data)>:リード電流IR1を流しビット線電圧VBL1を生成し容量(capacitor)C1に保持する。
<‘0’書き込み(write ‘0’)>:同一のMTJ素子に ‘0’を書き込む。
<‘0’読み出し(read ‘0’)>:別のリード電流IR2を流しビット線電圧VBL2を生成し容量C2に保持する。電圧比較器でC1とC2の端子電圧VBL1、VBL2を比較する。
<書き戻し(write back)>:元データをメモリセルにライトバックする。MTJ素子が最初に有していた抵抗値を再びMTJ素子に設定するための書き込みを実行する。この時、元データが、‘0’書き込みで書き込んだデータと同じであれば、書き戻しは省略される。
図2は、VDRS(voltage driven nondestructive self-reference sense scheme)方式の関連技術を模式的に示す図である。図2は、特許文献2のFig.4より引用した図である。
図2において、MTJセル(MTJ Cell)は、セルトランジスタN0(ロウデコーダ(RowDec)で選択されたワード線によって導通する)を有する。NMOS(N-channel MOS(Metal Oxide Semiconductor))トランジスタN1は、セルトランジスタN0に接続され、カレントミラー回路の参照電流を入力する入力側のトランジスタである。カレントミラー回路は、NMOSトランジスタN1、N2及びN3を含む。NMOSトランジスタN2、N3は、NMOSトランジスタN1のドレインとゲートの接続ノードにゲートが共通に接続され、カレントミラー回路の出力トランジスタを構成する。NMOSトランジスタN3、N2のそれぞれの利得係数(ゲート幅Wに比例)は、それぞれNMOSトランジスタN1の利得係数のα1、α2倍に設定される。NMOSトランジスタN3、N2のドレイン電流(drain-to-source current)は、NMOSトランジスタN1に流れる参照電流(ドレイン電流)のα1、α2倍とされる。図2において、データの読み出し(非破壊型)は、概略、以下の手順で行われる。
<第1読み出し(first read)>:ビット線BLの電圧VBL1がMTJセルに印加される。MTJセルに電流IMTJ1が生成され、NMOSトランジスタN1のドレイン電流として流れる。NMOSトランジスタN3のドレイン電流ISEN1は、NMOSトランジスタN1のドレイン電流のα1倍、すなわち、α1×IMTJ1となる。第1読み出しタイミング信号SLT1がハイレベル、第2読み出しタイミング信号SLT2はローレベルとされる。カラムデコーダ(ColDec)からのカラム選択信号で選択されたPMOS(P-channel MOS)トランジスタP1が導通し電流ISEN1が流れる。ここで、PMOSトランジスタP1のオン抵抗をRP1とすると、センス電圧VSEN1

Figure 2016066392
が容量C1に保持される。
<第2読み出し(second read)>:ビット線BLの電圧VBL2(>VBL1)がMTJセルに印加され、電流IMTJ2が生成され、NMOSトランジスタN1のドレイン電流として流れる。NMOSトランジスタN2のドレイン電流ISEN2は、NMOSトランジスタN1のドレイン電流のα2倍、すなわち、α2×IMTJ2となる。第2読み出しタイミング信号SLT2がハイレベル、第1読み出しタイミング信号SLT1はローレベルとされる。カラムデコーダ(ColDec)からのカラム選択信号で導通状態とされたPMOSトランジスタP1に電流ISEN2が流れ、センス電圧VSEN2

Figure 2016066392
が容量C2に保持される。
<センス>:センスアンプイネーブル信号SEAで活性化された差動アンプ(センスアンプ)で、容量C1とC2を電圧比較する。例えばVSEN1<VSEN2のとき、リードデータは‘0’、VSEN1>VSEN2のとき、リードデータは‘1’となる。
Hai Li, Yiran Chen, "Nonvolatile Memory Design: Magnetic, Resistive, and Phase Change", CRC Press, 92頁、2012 Zhenyu Sun et al., "Voltage Driven Nondestructive Self-Reference Sensing Scheme of Spin-Transfer Torque Memory,"IEEE Transactions on Very Large Scale Integration (VLSI) Systems, Vol. 20, pp. 2020 - 2030、Nov. 2012 H. Liu et al., "Time-Resolved Magnetic Relaxation of a Nanomagnet on Subnanosecond Time Scales、", Physical Review B 85, 220405(R) (2012)
上記した関連技術では、抵抗変化メモリセルの読み出し動作において、小さい信号量をセンシングすることができない可能性がある、という問題がある。
本発明の1つの側面によれば、第1及び第2データ線の間に接続される抵抗変化メモリセルと、前記抵抗変化メモリセルが記憶するデータを読み出す読み出し回路と、を備え、前記読み出し回路は、参照電圧が供給される第1入力端子と、センシング電圧が供給される第2入力端子と、を含む差動アンプ回路と、前記第1及び第2データ線間に流れる電流を入力として受ける事に応じて、入力した電流のミラー電流を前記第1回路ノードに生成するカレントミラー回路と、前記差動アンプ回路の第2入力端子と、前記第1回路ノードとの間に接続されるキャパシタと、を含む半導体装置が提供される。
本発明の他の側面によれば、抵抗変化メモリセルに対して、破壊型読み出しを実行するデータ読み出し方法であって、
前記抵抗変化メモリセルに第1電圧を用いて第1読み出しを実行し、
前記第1読み出しの後に、前記抵抗変化メモリセルに対して、第1論理値の書き込みを実行し、
前記書き込みの後に、前記抵抗変化メモリセルに第2電圧を用いて第2読み出しを実行し、前記第1及び第2電圧は、互いに同一である、データ読み出し方法が提供される。
本発明によれば、抵抗変化メモリセルの読み出し動作において、小さい信号量をセンシングすることを可能としている。
関連技術1を説明する図である。 関連技術2を説明する図である。 本発明の実施形態の半導体装置(メモリマットと周辺回路)を説明する図である。 (A)は図3のメモリサブマットの構成を例示する図、(B)はメモリセルの構成を模式的に示す図である。 (A)は図4のビット線・ソース線選択スイッチの構成を例示する図、(B)、(C)はスイッチの構成を例示する図である。 図4の書き込み回路の構成を例示する図である。 本発明の実施形態1の読み出し回路の構成を例示する図である。 (A)、(B)は、図7のVCSR入力部の構成を例示する図である。 図7のVCSR本体の構成を例示する図である。 図7の信号増幅部の構成を例示する図である。 本発明の実施形態1の動作例を説明するためのタイミング図である。 本発明の実施形態2の読み出し回路の構成を例示する図である。 本発明の実施形態2の動作例を説明するためのタイミング図である。 本発明の実施形態2(図12の差動アンプ)の構成を例示する図である。 図14の動作例を説明するためのタイミング図である。 (A)は本発明の実施形態3の読み出し回路の構成を例示する図、(B)は、(A)のSELB1を生成する回路を例示する図である。 本発明の実施形態3の動作例を説明するためのタイミング図である。 本発明の実施形態3(図16(A))の差動アンプの構成を例示する図である。 図18の動作例を説明するためのタイミング図である。 本発明の実施形態4の読み出し回路の構成を例示する図である。 本発明の実施形態4の動作例を説明するためのタイミング図である。 図20の差動アンプの構成を例示する図である。 (A)は本発明の実施形態5の読み出し回路の構成を例示する図、(B)はVBIAS生成回路を例示した図である。 (A)は本発明の実施形態6の読み出し回路の構成を例示する図、(B)は、本発明の実施形態6の動作を説明するタイミング図である。 (A)は本発明の実施形態7の読み出し回路の構成を例示する図、(B)は、本発明の実施形態7の動作を説明するタイミング図である。 (A)は本発明の実施形態8の読み出し回路の構成を例示する図、(B)は、本発明の実施形態8の動作を説明するタイミング図である。 (A)は本発明の実施形態9の読み出し回路の構成を例示する図、(B)は、本発明の実施形態9の動作を説明するタイミング図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図3は、本発明に係る半導体装置の一実施形態の構成を例示する図である。図3には、MTJ素子をメモリセルに含むメモリマットと周辺回路の一部が模式的に示される。
メモリマット1は、16個のメモリサブマット2(メモリサブマット_0〜15)を有する。512本のワード線WL_0〜511は、16個のメモリサブマット2に入力される。
カラムデコーダ(1)4は、カラムアドレスの5ビット(ビットフィールド)をデコードし、選択信号SELT_0〜SELT_31とそれぞれの相補信号SELB0〜SELB_31を生成する。
カラムデコーダ(2)4は、カラムアドレスの4ビット(ビットフィールド)をデコードし、カラム選択信号YS<0>〜YS<15>を出力する。各メモリサブマット2は、カラム選択信号YS<0>〜YS<15>で導通、非導通が制御される不図示のスイッチ(カラムスイッチYSW)を備える。YS<0>〜YS<15>は、いずれか1つが活性化レベルとされ、活性化レベルとなったスイッチが導通する。
ロウデコーダ3は、ロウアドレス(9ビット)をデコードし、ワード線WL_0〜511のいずれか1つを選択する。選択されたワード線WLは、不図示のワードドライバによって高電位(VPP:昇圧電圧)に駆動される。
16個のメモリサブマット2は、カラムデコーダ4から出力される選択信号SELT_0〜SELT_31とそれぞれの相補信号SELB0〜SELB_31を受ける。
コマンドデコーダ6は、入力したコマンドをデコードする。制御回路5は、デコード結果を受け、例えばWE、PCT、SAE、SLT1、SLT2、WEA等の制御信号を生成し、16個のメモリサブマット2に共通に供給する。なお、SLT1、SLT2は第1、第2読み出しタイミング信号、WEは書き込みイネーブル信号、PCTはプリチャージ制御信号、SAEはセンスアンプイネーブル信号、WEAは書き込み制御信号である。16個のメモリサブマット2は、入出力線対(データ入出力線対)IOT、IOB(IO-True、IO-Bar)に接続される。
データアンプ7は、入出力線対IOT、IOBに接続され、入出力回路8は、データアンプ7に接続される。データアンプ7は、入出力線対IOT、IOBに差動で転送された読み出しデータを増幅しシングルエンド(片側接地)で入出力回路8に出力するリードアンプ(不図示)と、また、入出力回路8からの書き込みデータを差動形式で入出力線対IOT、IOBに出力するライトアンプ(不図示)を備える。
図4(A)は、図3のメモリサブマット2の構成を例示する図である。
メモリサブマット2は、サブマット本体のメモリアレイ10と、ビット線・ソース線選択スイッチ12と、読み出し回路(VCSR(Voltage Conventional Self Reference sensing scheme)& Sense Amplifier)13と、書き込み回路(Write Driver)14を備える。
メモリアレイ10は、マトリックス状に配線したビット線BL_0〜BL_31、ソース線SL_0〜SL_31と、ワード線WL_0〜WL_511の交点にメモリセル(M.C)11を備える。
ビット線・ソース線選択スイッチ12は、ビット線BL_0〜BL_31と、ソース線SL_0〜SL_31にそれぞれ一端で接続され、他端がBL_IO、SL_IOにそれぞれ接続され、選択信号SELT_0、SELB_0〜SELT_31、SELB_31で選択されたビット線BL_jとソース線SL_j(0≦J≦31)をそれぞれビット線とソース線の入出力線BL_IO、SL_IOに接続する。
書き込み回路14は、入出力線対IOT、IOBからの書き込みデータ(‘0’又は‘1’)を受け、ビット線とソース線の入出力線BL_IO、SL_IOを駆動する。
ここで、読み出し回路13は、メモリセル11からの読み出しを、例えばSelf-reference方式で行い、リードデータを入出力線対IOT、IOBに差動で出力する。この読み出し回路13の構成について、後で詳述する。
図4(B)は、メモリセル(MC)の構成を模式的に示す図である。
メモリセル11は、1つのMTJ素子111と1つのNMOSトランジスタ(セルトランジスタ)115からなる。MTJ素子111は、一端がビット線BLに接続され、他端が、NMOSトランジスタ115のドレインに接続される。NMOSトランジスタ115のゲートは、ワード線WLに接続され、NMOSトランジスタ115のソースはソース線SLに接続される。
MTJ素子111は、強磁性体112、絶縁体(絶縁層)113、強磁性体114の積層構造からなる。一方の強磁性体114の磁化方向を固定し(P:ピン層(固定層))、他方の強磁性体112である自由層(F:フリー層)の磁化方向を変化させて、平行(Parallel: P)状態と反平行(Anti-Parallel: AP)状態の磁化状態を作り出す。
本実施形態では、MTJ素子111に流す電流の方向を変えることでフリー層112のスピンの向きを変えられるSTT(Spin Transfer Torque)−RAM(Random Access memory)が用いられる。MTJ素子は、強磁性体112、114の磁化の方向が平行と反平行の場合で、素子に流れるトンネル電流の値(トンネル抵抗値)が異なる。強磁性体112、114の磁化の方向が平行の場合、トンネル電流が大で低抵抗状態、強磁性体112、114の磁化の方向が反平行の場合、トンネル電流が小で高抵抗状態となる。この特性を利用して、磁化の方向に対応した二つの状態、すなわちデータ‘1’と‘0’を作り出し、二つの状態を保持する。
図5(A)は、図4(A)のビット線・ソース線選択スイッチ12の構成を例示する図である。ビット線・ソース線選択スイッチ12は、ビット線選択スイッチ121と、ソース線選択スイッチ122を備える。ビット線選択スイッチ121は、ビット線BL_0〜BL_31をそれぞれ一端に入力し、他端がBL_IOに共通に接続され、相補の選択信号対SELT_0、SELB_0〜SELT_31、SELB_31によってそれぞれ導通が制御される32個のスイッチSW123を備える。ソース線選択スイッチ122は、ソース線SL_0〜SL_31をそれぞれ一端に入力し、他端がSL_IOに共通に接続され、相補の選択信号対SELT_0、SELB_0〜SELT_31、SELB_31によってそれぞれ導通が制御される32個のスイッチSW124を備える。
図5(B)を参照すると、ビット線選択スイッチ121のi番目(0≦i≦31)のスイッチ123は、SELT_i(0≦i≦31)にゲートが接続されたNMOSトランジスタ125と、SELB_i(0≦i≦31)にゲートが接続されたPMOSトランジスタ126とを備えたCMOSトランスファゲートからなる。NMOSトランジスタ125とPMOSトランジスタ126の接続ノードは、それぞれBL_i(0≦i≦31)とBL_IOに接続される。i番目(0≦i≦31)のスイッチ123は、SELT_iがハイレベルのときに導通し、SELT_iがローレベルのときに、非導通となる。
図5(C)を参照すると、ソース線選択スイッチ122のi番目(0≦i≦31)のスイッチ124は、スイッチ123と同様、NMOSトランジスタ127とPMOSトランジスタ128からなるCMOSトランスファゲートからなる。NMOSトランジスタ127とPMOSトランジスタ128の接続ノードはそれぞれSL_i(0≦i≦31)とSL_IOに接続される。i番目(0≦i≦31)のスイッチ124は、選択信号SELT_iがハイレベルのとき、導通し、選択信号SELT_iがローレベルのとき、非導通となる。
図6は、図4(A)の書き込み回路(ライトドライバ)14の構成を例示する図である。図6を参照すると、AND回路1401は、データの書き込みを制御する書き込みイネーブル信号WEと、カラム選択信号YS<j>(j=1〜16)を入力とし、2つの入力のAND演算結果を出力する。OR回路1402は、AND回路1401の出力信号と書き込み制御信号WEAを入力とし、2つの入力のOR演算結果を出力する。OR回路1402の出力信号は信号WE_T(WE_True)とされ、このWE_Tをインバータ1403で反転した信号が信号WE_B(WE_Bar)とされる。書き込み制御信号WEAは、データ読み出し時における‘0’ライトのときに活性レベルであるハイレベルに設定され、書き込みイネーブル信号WE及びYS<j>の活性化の有無にかかわらず、メモリサブマット_0〜15の全てに対してWE_Tをハイレベル、WE_Bをローレベルとする。
入出力線対IOT、IOBのうちIOTをインバータ1404で反転した信号が信号D1Bとして出力され、信号D1Bをインバータ1405で反転した信号は信号D1Tとされる。入出力線対の他方のIOBをインバータ1406で反転した信号が信号D0Bとして出力され、D0Bをインバータ1407で反転した信号は信号D0Tとされる。
BL_IOに出力が接続される反転バッファ(BL_IO駆動部)1408は、PMOSトランジスタ1409、1410、NMOSトランジスタ1412、1413を備える。PMOSトランジスタ1409は、ソースが高電位側電源VDDに接続され、ゲートがD0Bに接続される。PMOSトランジスタ1410は、ソースがPMOSトランジスタ1409のドレインに接続され、ゲートがWE_Bに接続され、ドレインがBL_IOに接続される。NMOSトランジスタ1412は、ドレインがBL_IOに接続され、ゲートがWE_Tに接続される。NMOSトランジスタ1413は、ドレインがNMOSトランジスタ1412のソースに接続され、ゲートがD1Bに接続され、ソースが低電位側電源(接地電位)VSSに接続される。
SL_IOに出力が接続される反転バッファ(SL_IO駆動部)1414は、PMOSトランジスタ1415、1416、NMOSトランジスタ1417、1418を備える。PMOSトランジスタ1415は、ソースが高電位側電源VDDに接続され、ゲートがD1Bに接続される。PMOSトランジスタ1416は、ソースがPMOSトランジスタ1415のドレインに接続され、ゲートがWE_Bに接続され、ドレインがSL_IOに接続される。NMOSトランジスタ1417は、ドレインがSL_IOに接続され、ゲートがWE_Tに接続される。NMOSトランジスタ1418は、ドレインがNMOSトランジスタ1417のソースに接続され、ゲートがD0Tに接続され、ソースが低電位側電源(接地電位)VSSに接続される。
書き込みイネーブル信号WEがハイレベル(VDDレベル)であり、且つ、YS<j>(1≦j≦16)がハイレベル(すなわちj番目のメモリサブマット2が選択されたとき)、AND回路1401の出力はハイレベルとなる。AND回路1401のハイレベル出力を受けOR回路1402の出力WE_Tはハイレベルとなり、WEB_Bはローレベルとなる。IOTがハイレベル、IOBがローレベルのとき、BL_IOは導通状態のNMOSトランジスタ1412、1413を介してVSSに放電されローレベルに駆動され、SL_IOは導通状態のPMOSトランジスタ1415、1416を介して電源VDD側から充電されハイレベルに駆動される。IOTがローレベル、IOBがハイレベルのとき、BL_IOは、導通状態のPMOSトランジスタ1409、1410を介して、電源VDD側から充電されてハイレベルとなり、SL_IOは導通状態のNMOSトランジスタ1417、1418を介してVSSに放電され、ローレベルに駆動される。
<実施形態1>
図7は、図4(A)の読み出し回路13の構成の一例を模式的にブロック図で例示した図である。読み出し回路13は、図4(A)のj番目(j=1〜16)のメモリサブマット2内の読み出し回路13に対応する。
実施形態1の読み出し回路13は、図7を参照すると、VCSR(Voltage-drain Conventional Self-Reference sensing scheme)入力部131と、VCSR本体132と、信号増幅部133を備える。
VCSR入力部131は、制御信号SLT1、SLT2、PCTを入力し、制御信号SLT、SLBを出力する。
ここで、VCSR本体132は、BL_IO、SL_IOに一端が接続され、センス結果を信号増幅部133に出力する。VCSR本体132の構成は、図9で説明される。
信号増幅部133は、センスアンプイネーブル信号SAEとカラム選択信号YS<j>を入力する。VSEN1は、選択されたメモリセルからの1回目の読み出し結果、VSEN2は、同一メモリセルの2回目の読み出し結果である。
図8(A)及び図8(B)は、図7のVCSR入力部131の構成の一例を示す図である。図8(A)を参照すると、高電位側電源VDDにソースが接続されたPMOSトランジスタ1301と、VSSにソースが接続されたNMOSトランジスタ1302を備え、ゲートが共通接続されて入力ノードをなし、ドレインが共通接続されて出力ノードをなすCMOSインバータを備える。CMOSインバータは信号PCTを入力とし、反転した信号PCBを出力する。
図8(B)を参照すると、高電位側電源VDDにソースが接続され、ST1にゲートが接続されたPMOSトランジスタ1303と、PMOSトランジスタ1303のドレインにソースが接続され、信号SLT2をゲートに受けるPMOSトランジスタ1304と、電源VSSにソースが接続され、PMOSトランジスタ1304のドレインにドレインが接続され、信号SLT1、SLT2にゲートがそれぞれ接続されたNMOSトランジスタ1305、1306を備え、PMOSトランジスタ1304のドレインとNMOSトランジスタ1305、1306のドレインの共通接続ノードは、信号線SLBに接続される。PMOSトランジスタ1303、1304、NMOSトランジスタ1305、1306はNORゲートを構成する。またSLBをCMOSインバータ(PMOSトランジスタ1307、NMOSトランジスタ1308)で反転した信号が信号SLTとして出力される。SLBは、SLT1とSLT2のNOR演算結果であり、SLTはSLT1とSLT2のOR演算結果である。
図9は、実施形態1の読み出し回路13の構成を例示する図であり、図7のVCSR本体132の構成に対応する。
なお、図9では、構成要素の参照符号としてPMOSトランジスタの場合、P1、P2・・・、NMOSトランジスタの場合、N1、N2・・を用いている。また、単に説明の容易化のためいくつかのノードをa乃至e等を用いて表している。また、図9において、第1読み出しタイミング信号SLT1等の信号名において、図から明らかである場合には、単に、SLT1と表記し、「第1読み出しタイミング信号」は適宜省略する。また、SLT1等の信号について、端子の電気的な接続を記載する場合、信号SLTを伝送する信号配線の意味で信号線SLT1等とも表記する。図10以降の図面についても同様とする。
メモリセル(図2の11)は、ビット線・ソース線選択スイッチ(図2の12)を介して、BL_IOとSL_IOとの間に接続される。電圧信号VSEN1とVSEN2は、読み出し時に、信号増幅回路133に出力される。
読み出し回路13のVCSR本体132は、図9を参照すると、ビット線電圧の給電線VBL1と、BL_IOとの間に並列形態に接続されたNMOSトランジスタN10とPMOSトランジスタP2を備える。
ここで、ビット線電圧の給電線VBL1は、後述するように、読み出し動作の2回のサンプルセンス時において互いに同一の電位を供給する構成である。
NMOSトランジスタN10とPMOSトランジスタP2は、それぞれのドレインとソースがVBL1に接続され、ゲートがそれぞれSLT、SLBに接続され、それぞれのソースとドレインがノードaでBL_IOに接続される。NMOSトランジスタN10とPMOSトランジスタP2はCMOSトランスファゲートを構成し、CMOSトランスファゲート(N10、P2)とも略記される。
NMOSトランジスタN4、N5は、ゲートがプリチャージ制御信号線PCTに共通に接続され、ノードaとcの間、すなわち、BL_IOとSL_IO間に、直列形態として接続される。NMOSトランジスタN4、N5の接続ノードbは、プリチャージ電圧線(プリチャージ電圧供給端子)VBLPに接続される。
NMOSトランジスタN11とPMOSトランジスタP3は、それぞれのドレインとソースがノードcに接続され、ゲートがそれぞれSLT、SLBに接続され、それぞれのソースとドレインがノードdに接続される。NMOSトランジスタN11とPMOSトランジスタP3はCMOSトランスファゲートを構成し、CMOSトランスファゲート(N11、P3)とも略記される。
NMOSトランジスタN1は、ノードdにゲートとドレインが接続され、ソースが低電位側電源VSSに接続される。NMOSトランジスタN2、N3は、ゲートがノードdに共通接続され、ソースが低電位側電源VSSに共通に接続される。
PMOSトランジスタP1は、高電位側電源VDDにソースが接続され、SLBにゲートが接続され、ノードeにドレインが接続される。
NMOSトランジスタN6は、ノードeにドレインが接続され、ゲートがSLT1に接続され、NMOSトランジスタN3のドレインにソースが接続される。NMOSトランジスタN7は、ノードeにドレインが接続され、SLT2にゲートが接続され、NMOSトランジスタN2のドレインにソースが接続される。
NMOSトランジスタN8は、ノードeにドレインが接続され、信号SLT1をゲートに受ける。NMOSトランジスタN9は、ノードeにドレインが接続され、信号SLT2をゲートに受ける。
容量(capacitor)C1、C2は、一端がNMOSトランジスタN8、N9のソースにそれぞれ接続され、他端がVSSに接続される。容量C1、C2の一端の電圧がそれぞれVSEN1、VSEN2として出力される。
NMOSトランジスタN1、N2、N3は、カレントミラーを構成し、トランジスタN3、N2の利得係数β(=μn×Cox×(W/L):ただし、μnは電子の移動度、Coxはゲート絶縁膜の単位面積容量、Wはゲート幅、Lはゲート長)は、NMOSトランジスタN1の利得係数βのα1倍と、α2倍とされ、それぞれのドレイン電流はNMOSトランジスタN1のドレイン電流のα1倍と、α2倍となる。
図10は、図7の信号増幅部133の構成を例示する図である。図10を参照すると、センスアンプイネーブル信号SAEで活性化が制御される差動アンプ(センスアンプ)1331と、差動アンプ1331の差動出力とIOT、IOBとの間に接続され、カラム選択信号線YS<j>にゲートが接続されたNMOSトランジスタ(N30、31)からなるスイッチ(Yスイッチ)1332、1333を備える。差動アンプ1331は、VCSR本体132からのVSEN1とVSEN2を差動入力し、差動増幅(差動ラッチ)する。なお、後述される実施形態2等では、差動アンプ1331には、差電圧ΔV=VSEN2−VSEN1と基準電圧VREFとされる。
図11は、実施形態1の動作を説明するためのタイミング図である。図11には、図3、図4のワード線WL、ビット線・ソース線選択信号SELT、SELB、図9のプリチャージ制御信号PCT、SLT1、SLT2、図3、図6の制御信号WEA、図4(A)の入出力線対IOT、IOB、図9のSAEの信号波形が模式的に示されている。図11、及び図3乃至図10を参照して、実施形態1の読み出し動作を説明する。
<スタンバイ状態>:図3のカラム選択信号YS<0>〜YS<15>、ワード線WL_0〜WL_511、SELT_0〜SELT_31、WE、SAE、SLT1、SLT2、WEAは、いずれもローレベル(VSSレベル)に設定される。SELB_0〜SELB_31と、PCTは、いずれもハイレベル(VDDレベル)に設定される。
各ワード線WLがローレベルであるため、メモリセル11のセルトランジスタ115(図4(B))は非導通となる。
また、ビット線・ソース線選択スイッチ12の各スイッチ(SW)123及び124(図5(A))は、いずれも非導通となり、ビット線BL_0〜BL_31をBL_IOから引き離し、ソース線SL_0〜SL_31をSL_IOから切り離す。その際、BL_IOとSL_IOは、VBLPレベルにプリチャージされる。すなわち、PCTがハイレベルであるため、図9のNMOSトランジスタN4、N5が導通し、BL_IOとSL_IOはノードbと等電位、すなわちVBLPレベルとなる。
<ROW選択>:ワード線WL_0〜WL_511のうち、ロウデコーダ3で選択された1つのワード線WL_i(0≦i≦511)は、不図示のワードドライバによってローレベルから昇圧電位(VPPレベル)に設定される。VPPレベルは、不図示の昇圧回路で生成されるVDDレベルより高電位である。同時に、SELT_0〜SELT_31の内、カラムデコーダ4で選択された1つのSELT_j(0≦j≦31)がVSSレベル(ローレベル)からVDDレベル(ハイレベル)に設定され、SELB_jはハイレベルからローレベルに設定される。
この結果、ビット線・ソース線選択スイッチ12のスイッチ(SW)のうち、SELT_j、SELB_jに接続するスイッチが、導通し、選択されたメモリセル11に接続するビット線BL_j、ソース線SL_jは、BL_IO、SL_IOにそれぞれ接続される。
<ファーストサンプリング>:制御回路5(図3)によりPCTがハイレベルからローレベルとされ、SLT1がローレベルからハイレベルに設定される。SLT1のハイレベルに応答して、SLTはハイレベル、SLBはローレベルとなり、図9のCMOSトランスファゲート(N10、P2)が導通する。また、PCTのローレベルに応答してNMOSトランジスタN4、N5はともに非導通となる。またCMOSトランスファゲート(N11、P3)も導通する。
この結果、図9のVBL1から、CMOSトランスファゲート(N10、P2)、BL_IO、図4(A)のビット線・ソース線選択スイッチ12、ビット線BL_j、該BL_jに接続された512個のメモリセルのうちVPPレベルのワード線WL_iに接続されたメモリセル11(図4(B)のMTJ111、セルトランジスタ115)、ソース線SL_j、図4(A)のビット線・ソース線選択スイッチ12、SL_IO、CMOSトランスファゲート(N11、P3)、NMOSトランジスタN1を介して、低電位側電源VSSのパスで、電流が流れる。このとき、NMOSトランジスタN1に流れるドレイン電流(drain-to-source current)をIMTJと呼ぶ。
SLT1がハイレベルであるため、NMOSトランジスタN6が導通し、SLBがローレベルであるため、PMOSトランジスタP1が導通し、NMOSトランジスタN3には、IMTJのおよそα1倍のドレイン電流が流れる。また、NMOSトランジスタN8が導通する。
PMOSトランジスタP1のオン抵抗をRP1とすると、容量C1には、一回目のセンス電位VSEN1が記録される。
Figure 2016066392
(1a)
ただし、IMTJ1はファーストサンプリングの電流値を表している。
その後、制御回路5によりSLT1はハイレベルからローレベルに設定される。SLT1のローレベルの遷移に応答して、SLT、SLBはそれぞれローレベル、ハイレベルとなり、PMOSトランジスタP1は非導通、NMOSトランジスタN6は非導通となる。また、CMOSトランスファゲート(N11、P3)は非導通となる。この結果、NMOSトランジスタN1、N3は非導通となる。なお、NMOSトランジスタN7も非導通であるため、NMOSトランジスタN2は非導通である。またCMOSトランスファゲート(N10、P2)も非導通となる。
<‘0’ライト>
図3の入出力回路8、データアンプ7により、IOTをVSSレベル(ローレベル)、IOBをVDDレベル(ハイレベル)に駆動し、同時に、制御信号WEAがローレベルからハイレベルに設定される。SLT1の立ち下りエッジからWEAの立ち上がりエッジまでの時間をT0とする。
時間T0を非特許文献3のように極めて短くとることで、プリチャージ効果を利用することができる。この為、WEAのパルス幅(TPW0)を、通常の‘0’ライトパルス幅よりも短くする。これにより、信号生成に要するトータル時間を短縮している。
WEAがハイレベルとなると、メモリサブマット_0〜15の各書き込み回路14において、BL_IO駆動回路1408のPMOSトランジスタ1409、1410はそれぞれのゲートに入力される信号D0B、WE_Bがローレベルであるため、ともに導通する。一方、NMOSトランジスタ1413は、そのゲートに入力される信号D1Tがローレベルであるため、非導通となる。このため、BL_IO駆動回路1408は、電源VDDからの電流でBL_IOを駆動する。
SL_IO駆動回路1414のNMOSトランジスタ1417、1418はそれぞれのゲートに入力される信号WE_T、D0Tがハイレベルであるため、ともに導通する。一方、PMOSトランジスタ1415は、そのゲートに入力される信号D1Bがハイレベルであるため、非導通となる。このため、SL_IO駆動回路1414は、SL_IOからの電流をVSS側に引き込む。
書き込み回路(ライトドライバ)14からのBL_IO、SL_IOは、SELT_j、SELB_j(0≦j≦31)によりビット線・ソース線選択スイッチ12で選択されたビット線BL_j(0≦j≦31)、ソース線SL_jに接続された512個のメモリセル11のうち、選択されたメモリセル11(VPPレベルのワード線WL_iに接続されたメモリセル11)に対して、ビット線BL_j→ソース線SL_j方向の電流を流し、MTJ111の磁化の状態を‘P’(並列:低抵抗)状態にする。
その後、制御信号WEAはハイレベルからローレベルに設定される。図3のデータアンプ7がIOTとIOBをフローティング状態にし、ライトを終了する。
<セカンドサンプリング>:制御回路5によりSLT2がローレベルからハイレベルに設定される。1回目のサンプリングと同様にして、2回目のセンス電位を容量C2に記録する。すなわち、SLT1はローレベル、SLT2はハイレベルのとき、SLTはハイレベル、SLBはローレベルとなる。このとき、図9のCMOSトランスファゲート(N10、P2)と(N11、P3)が導通する。
この結果、図9のVBL1から、CMOSトランスファゲート(N10、P2)、BL_IO、図4(A)のビット線・ソース線選択スイッチ12、ビット線BL_j、該BL_jに接続する512個のメモリセル11のうち選択されたメモリセル11(図4(B)のMTJ111、セルトランジスタ115)、ソース線SL_j、図4(A)のビット線・ソース線選択スイッチ12、SL_IO、図9のCMOSトランスファゲート(N11、P3)、NMOSトランジスタN1から、低電位電源VSSのパスで電流が流れる。
SLT2がハイレベル、SLBがローレベルであるため、電源VDD、PMOSトランジスタP1、NMOSトランジスタN7、NMOSトランジスタN2、電源VSSの電源パスが活性化する。NMOSトランジスタN2には、NMOSトランジスタN1に流れるドレイン電流の約α2倍のドレイン電流が流れる。また、NMOSトランジスタN9が導通する。
PMOSトランジスタP1のオン抵抗をRP1とすると、容量C2には、2回目のセンス電位VSEN2が記録される。
Figure 2016066392
(1b)
ただし、IMTJ2はセカンドサンプリングの電流値を表している。
その後、制御回路5により、SLT2はハイレベルからローレベルに設定される。SLT、SLBはそれぞれローレベル、ハイレベルとなり、PMOSトランジスタP1が非導通、NMOSトランジスタN7が非導通となり、NMOSトランジスタN11、PMOSトランジスタP3が非導通となる。この結果、NMOSトランジスタN1、N2は非導通となる。この結果、図10の信号増幅部133の入力端子VSEN2、VSEN1間に信号量が生成される。
<センスアンプ活性化>:制御回路5により、SAEがローレベルからハイレベルに設定され、差動アンプ(センスアンプ)1331は、活性状態となり、VSEN1とVSEN2の差電圧を差動増幅し、VDDレベル又はVSSレベルの信号を差動出力する。選択されたカラムのカラム選択信号YS<j>(j=0〜15)がハイレベルであるため、NMOSトランジスタ1332、1333が導通し、差動アンプ1331の正転出力、反転出力がIOTとIOBにそれぞれ出力され、メモリセル11の状態が読み出される。
なお、選択されたメモリセル11のMTJ素子111に関して、一回目でサンプリングした磁化の状態がAP(Anti-Parallel:磁化方向が反平行)状態である場合、IOTをハイレベル、IOBをローレベルとして、選択されたメモリセル11のMTJ素子111に対して、SL_jからBL_jに電流を流し、MTJ素子111をAP状態に書き戻す(Write Back)。
ここで、図4(A)のMTJ素子(STT−RAMセル)111について非特許文献2に基づき説明する。
非特許文献2の(1)に示されるように、MTJ素子のリード電流IRにおけるMTJ抵抗RMTJ,H、RMTJ,Hは、次式(2a)、(2b)のように表される。ただし、式(2a)はMTJセルがAP状態(高抵抗状態)、式(2b)はMTJセルがP状態(Parallel:磁化方向が平行:低抵抗状態)のときのものである。
Figure 2016066392
(2a)
Figure 2016066392
(2b)
ただし、
H,0:零近くのリード電流(close to zero read current)での高抵抗、
L,0:零近くのリード電流での低抵抗、
:高状態ロールオフスロープ(high state roll-off slope)、
:低状態ロールオフスロープ(low state roll-off slope)である。
式(2a)、(2b)をそれぞれ非特許文献2の式(24b)
Figure 2016066392
(非特許文献2:24b)
に代入し、IMTJ,H、IMTJ,Lのそれぞれについて2次方程式を解くと、IMTJ,H、IMTJ,Lは、次式(3a)、(3b)で与えられる。
ただし、非特許文献2の式(24b)において、
BLはビット線電位、
THはNMOSトランジスタN1の閾値電圧、
MTJは、MTJ素子の抵抗、
NOは、セルトランジスタ(図4(B)のNMOSトランジスタ115)のオン抵抗である。
図4(B)のNMOSトランジスタ115は線形領域で動作し、図9のカレントミラー回路の入力側のNMOSトランジスタN1は飽和領域で動作する。

Figure 2016066392
(3a)

Figure 2016066392
(3b)
ただし、M、M、N、Nは以下で与えられる。

Figure 2016066392
(3c)
Figure 2016066392
(3d)
また、非特許文献2の式(25a)、(25b)では、一回目のリードと2回目のリードにおけるMTJ素子の電流IMTJ1、IMTJ2、ビット線電位VBL1、VBL2に関してMTJ電流比α’、α’が定義されている。

Figure 2016066392
(非特許文献2:25a)

Figure 2016066392
(非特許文献2:25b)
非特許文献2には、データ‘0’と‘1’のセンスマージンがプラスの場合、VDRS(voltage-driven non destructive self-reference sense scheme)が動作すると記載され、式(26)、(27)が規定されている。
ΔIMTJ,L、ΔIMTJ,Hは、MTJ素子111(図4(B))が低抵抗状態の1回目と2回目のセンシング電流の差電流(ISEN1,L1−ISEN2,L2)、高抵抗状態の1回目と2回目のセンシング電流の差電流(ISEN1,H−ISEN,H2)である。

Figure 2016066392
(非特許文献2:26)
Figure 2016066392
(非特許文献2:27)
非特許文献2では式(26)、(27)から次の式(28)が導かれている。

Figure 2016066392

(非特許文献2:28)
ただし、
Figure 2016066392
である。
ここで、α2、α1は、図9のNMOSトランジスタN1の利得係数に対するNMOSトランジスタN3、N2の利得係数の倍率であり、NMOSトランジスタN1のゲート幅Wを単位幅としたときの、NMOSトランジスタN3、N2のゲート幅に対応する。
非特許文献2の式(28)から以下が導かれる。

Figure 2016066392

(4)
式(4)と、非特許文献2の式(26)、(27)の差電流ΔIMTJ、L、ΔIMTJ、Hから、次式(5a)から(5e)で表される。
Figure 2016066392
(5a)
Figure 2016066392
(5b)
Figure 2016066392
(5c)
Figure 2016066392
(5d)

Figure 2016066392
(5e)
上式(5e)、(5b)から、K(0<K<1)の値を大きくするほど、高抵抗状態のメモリセルの信号量ISHが大きく、低抵抗状態のメモリセルの信号量ISLを低く設定することができることがわかる。
図9において、カレントミラー回路の入力側を構成するNMOSトランジスタN1は、ドレインとゲートが短絡されており、Vds(ドレイン・ソース間電圧)はVgs(ゲート・ソース間電圧)−VTH(閾値電圧)よりも大であることから、常に飽和領域で動作する。カレントミラー回路の出力側を構成するNMOSトランジスタN3とN2も飽和領域で動作させる必要がある。
NMOSトランジスタN1のドレインノードdの電位Vは、次式(6a)で表される。

Figure 2016066392
(6a)
ただし、RN0、RMTJは、図4(B)のセルトランジスタ115のオン抵抗、MTJ素子111の抵抗である。VBLはビット線BLの電位、VTHは、NMOSトランジスタN1の閾値である。
NMOSトランジスタN3(1回目のサンプル電流IMTJのα1倍の電流を出力する)が飽和領域で動作するには、ドレイン・ソース間電圧Vdsの最小値Vds1(min.)が、Vgs(ゲート・ソース間電圧)―VTH(閾値電圧)以上であることが必要である。
Vds1(min.)は、図9のPMOSトランジスタP1のオン抵抗をRP1とすると、ほぼ電源電圧VDDからPMOSトランジスタP1の1回目のサンプル電流IMTJ,L1のα1倍による電圧ドロップ分RP1×α1×IMTJ,L1を差し引いた電圧となる。なお、PMOSトランジスタP1は線形領域で動作していると想定され、そのオン抵抗RP1はほぼ一定とみなしてよい。したがって、式(6b)を満たす必要がある。

Figure 2016066392
(6b)
式(6b)から以下の式(6c)が導かれる。

Figure 2016066392
(6c)
同様にして、NMOSトランジスタN2(2回目のサンプル電流IMTJのα2倍の電流を出力する)が飽和領域で動作するには、そのドレイン・ソース間電圧Vdsの最小値Vds2(min.)は以下の条件を満たす必要がある。

Figure 2016066392
(6d)
式(6d)から以下の式(6e)が導かれる。

Figure 2016066392
(6e)
α1>α2であるため、式(6c)を満たせばよい。
低抵抗状態のMTJ素子の差電流ΔIMTJ、L(非特許文献2の式(26))とPMOSトランジスタP1のオン抵抗RP1による電圧(信号量)Vsiglに関して以下の式が成り立つ。

Figure 2016066392
(6f)
ここで、
Figure 2016066392
(6g)
式(6f)のVsiglの最大値Vsigl,maxは以下で与えられる。

Figure 2016066392
(6h)
高抵抗状態のMTJ素子の差電流ΔIMTJ、H(非特許文献2の式(27))とPMOSトランジスタP1のオン抵抗RP1による電圧(信号量)Vsighに関して以下の式が成り立つ。
Figure 2016066392
(6i)
式(6i)のVsighの最大値Vsigh,maxは以下で与えられる。

Figure 2016066392
(6j)
低抵抗状態のメモリセルの最大信号量Vsigl,maxは式(6h)、高抵抗状態のセルの最大信号量Vsigh,maxは式(6j)で表される。
ここで、
Figure 2016066392
(6k)
が成り立つとき、低抵抗状態のメモリセルの信号量Vsiglと、高抵抗状態のメモリセルの信号量Vsighが最大化される。
すなわち、式(6k)が成り立つとき、次式(6l)、(6m)となる。
Figure 2016066392
(6l)
Figure 2016066392
(6m)
上式(6h)、(6j)から、低抵抗状態と、高抵抗状態のメモリセルの信号量の最大値はRmaxで決まる。Rmaxは、式(6g)の分母IMTJ,L1の値を小さくすれば、大きくなる。Rmaxは、1回目のサンプル電流値IMTJ,L1によって規定されており、Rmaxは1回目と2回目のサンプルで同一の値でよい。他方、従来のセルフリファレンスセンス方式(self-reference sense scheme)では、1回目と2回目のサンプル電圧は、異なる必要があり、同一のサンプル電圧が使用される構成ではない。
本実施形態1の構成によると、上述のように、1回目と2回目のサンプルで同一の電圧値でよい。1回目と2回目の同一のサンプル電圧は、図9のVBL1及びそれに関連する構成によって、供給される。
<実施形態2>
実施形態2の基本構成は、図3乃至図6と同様であるが、読み出し回路13の構成が前記実施形態1と相違する。
図12は、実施形態2の読み出し回路13(図4(A))の構成を例示する図である。なお、SLT1、SLT2のNOR演算によってSLBを生成し、SLT1、SLT2のOR演算によってSLTを生成する構成は、図8(B)と同様であるため、図12では省略されている。図9の容量C2とNMOSトランジスタN2は、図12の実施形態2では、削除されている。また、図9の容量C1は、その一端が低電位電源(接地電源)VSSに接続され、他端をトランジスタN8に接続されていた。
図12の容量C1は、その一端が差動アンプ1331の反転入力端子に接続され、他端がトランジスタN8に接続される。ここで、図12の容量C1は、1回目のサンプリングと2回目のサンプリング時の電圧の変化分ΔVを保持する。
図12のVSETと基準電圧VREFは、2種類の電位レベルである。VSETと基準電圧VREFは、図9には無い。
図12を参照すると、NMOSトランジスタN10とPMOSトランジスタP2からなるCMOSトランスファゲートが、ビット線電圧の給電線VBL1とノードa(BL_IO)間に接続される。NMOSトランジスタN10とPMOSトランジスタP2のゲートはSLT、SLBにそれぞれ接続される。NMOSトランジスタN4、N5は、BL_IOとSL_IO間に直列形態として接続される。NMOSトランジスタN4、N5のゲートはPCTに共通に接続される。NMOSトランジスタN4とN5の接続点はプリチャージ電圧線VBLPに接続される。NMOSトランジスタN11、PMOSトランジスタP3からなるCMOSトランスファゲートはノードcとノードd間に接続される。NMOSトランジスタN11、PMOSトランジスタP3のゲートはそれぞれSLT、SLBに接続される。
さらに、NMOSトランジスタN1は、ノードdにゲートとドレインが接続され、低電位側電源VSSにソースが接続される。NMOSトランジスタN3は、ノードdにゲートが接続され、低電位電源VSSソースが共通に接続される。PMOSトランジスタP1は、高電位側電源VDDにソースが接続され、SLBにゲートが接続され、ノードeにドレインが接続される。
NMOSトランジスタN8(スイッチトランジスタあるいはパストランジスタともいう)は、ノードeと容量C1の一端の間の間に接続され、SLTにゲートが接続される。NMOSトランジスタN9は、ノードVSEN(容量C1の他端が接続される)とVSET間に接続され、信号SLT1をゲートに受ける。
差動アンプ(センスアンプ)1331の正転入力端子(+)には基準電圧VREFが接続され、反転入力端子(−)にはノードVSENが接続される。差動アンプ(センスアンプ)1331の差動出力は、NMOSトランジスタN30、N31からなるスイッチ1332、1333を介して入出力線対IOT、IOBに接続される。
実施形態2において、カレントミラー回路の出力側を構成するNMOSトランジスタN3の利得係数はカレントミラー回路の入力側を構成するNMOSトランジスタN1の利得係数のα1倍に設定されている。
実施形態2の読み出し動作の手順は、実施形態1と基本的に同じである。図13は、実施形態2の動作を説明するためのタイミング図である。以下、概説する。
<スタンバイ状態>:図11を参照して説明した前記実施形態1と同様に、メモリマットにおいて、YS<0>〜YS<15>、WL_0〜WL_511、SELT_0〜SELT_31、WE、SAE、SLT1、SLT2、WEAをローレベル(VSSレベル)とする。SELB_0〜SELB_31とPCTは、ハイレベル(VDDレベル)とする。メモリセル11のセルトランジスタ115(図4(B))は、非導通となる。BL_IOとSL_IOはVBLPレベルにプリチャージしておく。
<ROW選択>:図11を参照して説明した前記実施形態1と同様に選択された1つのワード線WL_i(0≦i≦512)を昇圧電位(VPPレベル)とする。同時に、選択された1つのSELT_j(0≦j≦31)がハイレベル、SELB_jがローレベルとなる。選択されたメモリセル11に接続するビット線BL_j、ソース線SL_Jは、BL_IO、SL_IOにそれぞれ接続される。
<ファーストサンプリング>:プリチャージ制御信号PCTがハイレベルからローレベルに設定され、NMOSトランジスタN4、N5は非導通となる。SLT1がローレベルからハイレベルに設定され、NMOSトランジスタN9が導通する。また信号SLTがハイレベル、SLBがローレベルとなり、CMOSトランスファゲート(N10、P2)、(N11、P3)、及び、NMOSトランジスタN8が導通する。
この結果、図12のVBL1から、CMOSトランスファゲート(N10、P2)、BL_IO、図4(A)のビット線・ソース線選択スイッチ12、ビット線BL_j、該BL_jに接続する512個のメモリセル11のうち選択されたメモリセル11(図4(B)のMTJ111、セルトランジスタ115)、ソース線SL_j、図4(A)のビット線・ソース線選択スイッチ12、SL_IO、図12のCMOSトランスファゲート(N11、P3)、NMOSトランジスタN1から、低電位側電源VSSのパスで電流が流れる。このとき、NMOSトランジスタN1に流れるドレイン電流をIMTJと呼ぶ。
PMOSトランジスタP1のオン抵抗をRP1とすると、容量C1の一端には、導通状態のNMOSトランジスタN8を介して、一回目のセンス電位VSEN1:

Figure 2016066392
(7a)
が印加される。
ただし、IMTJ1はファーストサンプリングの電流値を表している。第1読み出しダイミング信号SLT1がハイレベルの期間、NMOSトランジスタN12が導通しているため、容量C1の他端VSENには、電圧VSETが印加される。
その後、SLT1がハイレベルからローレベルに設定される。SLT、SLBはローレベル、ハイレベルとなり、CMOSトランスファゲート(N10、P2)、(N11、P3)、PMOSトランジスタP1、NMOSトランジスタN8、N9が非導通となる。容量C1の他端と差動アンプ1311の反転入力端子の接続ノードVSENはフローティングとなる。
<‘0’書き込み>:図3の入出力回路8、データアンプ7により、IOTをVSSレベル、IOBをVDDレベルにドライブし、同時に、制御信号WEAをVSSレベルからVDDレベルとする。SLT1の立ち下りエッジからWEAの立ち上がりエッジの時間をT0とする。実施形態2でも、実施形態1同様、WEAのパルス幅(TPW0)を、通常の‘0’ライトパルス幅よりも短くする。前記実施形態1と同様に、信号生成にかかるトータル時間を短縮している。
WEAがVDDレベルとなると、図6の書き込み回路(ライトドライバ)14において、BL_IO駆動回路1408のPMOSトランジスタ1409、1410は導通し、NMOSトランジスタ1413は非導通となり、電源VDDからの電流でBL_IOを駆動する。
またSL_IO駆動回路1414のNMOSトランジスタ1417、1418は導通し、PMOSトランジスタ1415は非導通となり、SL_IOからの電流をVSS側に引き込む。このため、ワード線WL_iにより選択されたメモリセル11(図4(A))に対して、ビット線BL→ソース線SL方向の電流を流し、メモリセル11のMTJ111の磁化の状態を、‘P’(低抵抗)にする。
その後、制御信号WEAを、VDDレベルからVSSレベルとし、図3のデータアンプ7がIOTとIOBをフローティング状態にし、ライトを終了する。
<セカンドサンプリング>:第2読み出しタイミング信号SLT2をローレベルからハイレベルに遷移させ、2回目のセンス電圧VSEN2

Figure 2016066392
(7b)
が容量C1の一端に印加される。ただし、IMTJ2は、セカンドサンプリングの電流値を表している。
SLT1はローレベルとされ、NMOSトランジスタN9が非導通であるため、ノードVSENはフローティング状態である。その後、第2読み出しタイミング信号SLT2はハイレベルからローレベルに設定され、SLT、SLBはそれぞれローレベル、ハイレベルとなり、PMOSトランジスタP1が非導通、NMOSトランジスタN8が非導通となり、CMOSトランスファゲート(N10、P2)、CMOSトランスファゲート(N11、P3)が非導通となる。この結果、NMOSトランジスタN1、N3は非導通となる。
このとき、容量C1の一端(NMOSトランジスタN8と接続する側の端子)の電圧;
Figure 2016066392
(8a)

に応じて、容量C1の他端(ノードVSEN)の電圧は、
Figure 2016066392
(8b)
となる。
式(8a)、(8b)において、ΔVは以下で与えられる。

Figure 2016066392
(8c)
‘0’書き込みによるメモリセル11のMTJ素子111(図4(B))が、1回目のサンプリングで平行(P)状態(低抵抗状態)から2回目のサンプリングで平行(P)状態の場合、ΔV=0となる。
1回目のサンプリングで反平行(AP)状態(高抵抗状態)から平行(P)状態(低抵抗状態)となる場合、VSEN1はVSEN2と異なり、ΔV≠0となる。すなわち、IMTJ2(低抵抗状態)>IMTJ1(高抵抗状態)の場合、図13のVSENに示したように、ΔV>0となる。
<センスアンプ活性化>:センスアンプイネーブル信号SAEをローレベルからハイレベルに遷移させ、差動アンプ1331を活性化させ、VSET−ΔVと、基準電圧VREFが比較され、選択されたカラムのカラム選択信号YS<j>(j=0〜15)がハイレベルであるため、NMOSトランジスタ(N30、N31)1332、1333が導通し、IOTとIOBにメモリセル11の状態を読み出す。
基準電圧VREFの電圧値を、

Figure 2016066392
(9)

と設定することで、差動アンプ1331では、基準電圧VREFとセンス電圧VSET−ΔVとの差電圧を増幅し、差動出力にVDD、VSSレベルの信号を出力することができる。
<実施形態2の差動回路>
図14は、図12の差動アンプ1331の具体例を示す図である。図14において、差動アンプ1331の内部構成が示されている以外は、図12の構成と同一である。
差動アンプ1331は、入力と出力を交差接続した2つのインバータからなる差動ラッチとして構成され、入力差電圧を増幅し差動出力の一方を高電位側電源電圧VDD、他方を低電位側電源電圧(接地電圧)VSSとしてラッチ出力する。
差動アンプ1331は、PMOSトランジスタP21、P22、インバータIV1、IV2、NMOSトランジスタN21、N22、N23、N24を備える。
PMOSトランジスタP21は、ソースが高電位側電源VDDに接続され、ゲートがSAPBに接続され、ドレインがインバータIV1の高電位側電源に接続される。インバータIV1は、相補の信号線対SAB(SA−Bar)とSAT(SA-True)に入力と出力が接続される。NMOSトランジスタN21は、ドレインがインバータIV1の低電位側電源に接続され、ゲートがSANTに接続され、ソースが低電位側電源VSSに接続される。
PMOSトランジスタP22は、ソースが電源VDDに接続され、ゲートがSAPBに接続され、ドレインがインバータIV2の高電位電源に接続される。インバータIV2は、相補の信号線対SATとSABに入力と出力が接続される。NMOSトランジスタN22は、ドレインがインバータIV2の低電位側電源に接続され、ゲートが信号SANTに接続され、ソースが低電位側電源VSSに接続される。NMOSトランジスタN23、N24は、SABとSAT間に接続され、ゲートがプリチャージ制御信号線PCTに共通に接続される。NMOSトランジスタN23、N24の接続点には電源電位VDDの1/2(VDD/2)が供給される。SATとSABは、カラム選択線YS<j>にゲートが接続されたNMOSトランジスタN30、N31(スイッチ1332、1333)を介して入出力線対IOT、IOBにそれぞれ接続される。
本実施形態において、VDD/2は基準電圧VREFであり、差動アンプ1331に入力される。またVSETはVDD/2よりも大とされる。
図15は、図14の動作を説明する図である。ROW選択〜セカンドサンプリングまでは、図12、図13と同様である。
プリチャージ制御信号PCTがハイレベルのとき、NMOSトランジスタN23、N24が導通し、SAT、SABはVDD/2にプリチャージされる。プリチャージ制御信号PCTがローレベルとなると、NMOSトランジスタN23、24は非導通となる。図12、図13のセンスアンプイネーブル信号SAEは、図14のSANT、SAPBに対応する。センスアンプ活性化時には、SAPB、SANTがそれぞれローレベル、ハイレベルに設定され、PMOSトランジスタP4、P5、NMOSトランジスタN15、N16が導通してインバータIV1、INV2が活性化し、差動ラッチとして機能する。
VSENの電位は、選択されたメモリセル11のMTJ素子111(図4(B))がP状態(P-state:平行状態)のとき、
SET
(10a)
である。
VSENの電位は、選択されたメモリセル11のMTJ素子111(図4(B))がAP状態(AP-state:反平行状態)のときは、次式(10)で与えられる。

Figure 2016066392
(10b)
ただし、Rp1はPMOSトランジスタP1のオン抵抗、α1はNMOSトランジスタN3とN1の電流増幅率βの比(ゲート幅Wの比)、IMTJPは1回目のサンプリングでMTJ素子111が平行状態のときに流れる電流、IMTJAPは2回目のサンプリングでMTJ素子111が反平行状態のときに流れる電流である。
電圧VSETと基準電圧VDD/2との関係は以下で与えられる。

Figure 2016066392
(11)
差動アンプ1331は、SABがVDD/2のSATよりも高電位のときは、SATをハイレベル、SABをローレベルとし、SABがVDD/2のSATよりも低電位のときは、SATをローレベル、SABをハイレベルとする。
実施形態2においても、前記実施形態1と同様の原理により、上式(6g)のRmaxについてPMOSトランジスタP1のオン抵抗RP1とα1について、上式(6k)が成り立つとき、低抵抗状態のメモリセルの信号量と、高抵抗状態のメモリセルの信号量を最大化可能としており、メモリセル(MTJ素子)の読み出しにおいて、小さい信号量のセンシングを可能としている。実施形態2のこの作用効果は、以下の実施形態でも、同様にして、奏することができる。
<実施形態3>
図16(A)は、実施形態3の構成を例示する図である。実施形態2の図12のVREFの生成する構成は、図16(A)の実施形態3で変更されている。実施形態2の図12の電圧VSETを印加する構成は、図16(A)の実施形態3で変更されている。
図16(A)のVREFは、トランジスタN12、N13、N14、P4で示される構成で生成される。
図16(A)のノードeは、信号SLT1で導通・非導通が制御されるNMOSトランジスタN9に接続され、NMOSトランジスタN9を介してノードVSENに接続される構成である。
以下では、図14との相違点について説明する。なお、図16(B)に示すように、第1読み出しタイミング信号SLT1をCMOSインバータ(PMOSトランジスタP41、NMOSトランジスタN41)で反転した信号をSLB1とする。また、図16(A)のSLT、SLBは、前記実施形態2と同様、SLT1、SLT2から、図8(B)の回路で生成される。
図16(A)を参照すると、NMOSトランジスタN9は、PMOSトランジスタP1のソースとNMOSトランジスタN3のドレインの接続点であるノードeに、ドレイン又はソースの一方が接続され、ゲートに信号SLT1を受ける。
PMOSトランジスタP4は、ソースが電源VDDに接続され、SLT1を反転したSLB1をゲートに受ける。
NMOSトランジスタN13は、ドレインがPMOSトランジスタP4のドレインに接続され、ゲートがNMOSトランジスタN12のドレイン又はソースの他方にゲートが接続される。
NMOSトランジスタN14は、ドレインが、NMOSトランジスタN13のソースに接続され、ゲートがプリチャージ制御信号線PCTにゲートが接続され、ソースが低電位側電源VSSに接続される。
NMOSトランジスタN13とNMOSトランジスタN14の接続点のノードfから基準電圧VREFを取り出し、差動アンプ1331の正転入力端子(+)に供給している。PCTがハイレベルのとき、NMOSトランジスタN14が導通し、VREFはVSSレベルとなる。PCTがローレベルであり、SLT1がハイレベルのとき(SLB1はローレベルとなる)、PMOSトランジスタP4が導通する(オン抵抗をRp1とする)。
このとき、NMOSトランジスタN13のゲートには、ノードeの電圧:
Figure 2016066392

(12)
が供給され、NMOSトランジスタN13のソース電位は次式(13)で与えられる。
Figure 2016066392
(13)
ただし、VTHは、NMOSトランジスタN13の閾値電圧である。これがVREFとなる。なお、VSEN1は、式(12)の一回目のサンプリングの電圧である
図17は、実施形態3の動作を説明するタイミング図である。PCTがハイレベルからローレベルとなり、SLT1がハイレベルとなると、SLB1がローレベルとなり、VREFがVSSからVSEN1−VTH(ただし、VTHは、NMOSトランジスタN13の閾値電圧)となる。
SLT1がローレベルとなると、SLB1がハイレベルとなり、PMOSトランジスタP1、P4が非導通となり、NMOSトランジスタN13は非導通となるが、VREFはVSEN−VTHに保持され、センスンプイネーブル信号SAEがハイレベルとなって時点で、差動アンプ1331はVREFとVSENを差動増幅する。
<実施形態3の差動回路>
図18は、図16(A)の差動アンプ1331の具体例を示す図である。特に限定されるものではないが、差動アンプ1331は、入力と出力を交差接続した2つのインバータからなる差動ラッチとして構成され、差動入力を増幅して、VDD、VSSの2値の論理信号を出力する。信号SAPT(SAP-True)は、図16(A)のセンスアンプイネーブル信号SAEに対応し、SAPB(SAP-Bar)は、SAPTの相補信号である。
差動アンプ1331は、PMOSトランジスタP21、P22、インバータIV1、IV2、NMOSトランジスタN21、N22を備える。
PMOSトランジスタP21は、ソースが高電位側電源VDDに接続され、ゲートがSAPBに接続され、ドレインがインバータIV1の高電位側電源に接続される。インバータIV1は、相補の信号線対SAB(SA−Bar)とSAT(SA-True)に入力と出力が接続される。NMOSトランジスタN21は、ドレインがインバータIV1の低電位側電源に接続され、ゲートがSANTに接続され、ソースが低電位側電源VSSにソースが接続される。
PMOSトランジスタP22は、ソースが電源VDDに接続され、ゲートがSANTに接続され、ドレインがインバータIV2の高電位電源に接続される。インバータIV2は、相補の信号線対SATとSABに入力と出力が接続される。NMOSトランジスタN22は、ドレインがインバータIV2の低電位側電源に接続され、ゲートが信号SAPBに接続され、ソースが低電位側電源VSSに接続される。SATとSABは、カラム選択線YS<j>にゲートが接続されたNMOSトランジスタN30、N31(スイッチ1332、1333)を介して入出力線対IOT、IOBにそれぞれ接続される。
図19は、図18の動作を説明する図である。ROW選択〜セカンドサンプリングまでは、図12、図13と同様である。SANT、SAPBはセンスアンプイネーブル信号SAEに対応する。センスアンプ活性化では、SAPB、SANTがローレベル、ハイレベルとなり、PMOSトランジスタP4、P5、NMOSトランジスタN15、N16が導通してインバータIV1、INV2が活性化し、差動ラッチとして機能する。
<実施形態4>
図20は、実施形態4の読み出し回路の構成を示す図である。
実施形態4は、基準電圧VREFの給電線と、差動アンプ1331の正転入力端子(+)と間に、第1読み出しタイミング信号SLT1をゲートに受けるNMOSトランジスタN12を備える。このNMOSトランジスタN12が、上述の実施形態2と相違する。他の構成は、実施形態2と同様である。
図21は、実施形態4の動作を説明するタイミング図である。信号のタイミングは、基準電圧VREFが第1読み出しタイミング信号SLT1がハイレベルのときに、差動アンプ1331の正転入力端子(+)に供給される以外、実施形態2の説明で参照した図13と同様である。
一回目のサンプリング時に、SLT1がハイレベルとなると、NMOSトランジスタN12が導通し、差動アンプ1331の正転入力端子(+)には基準電圧VREFが印加される。‘0’書き込み時(WEAがハイレベル)や2回目のサンプリング時(SLT2がハイレベル)、差動アンプ1331の活性化時(SAEがハイレベル)に、SLT1はローレベルであるため、差動アンプ1331の正転入力端子(+)はフローティング状態とされる。また、ノードVSENも、SLT1がローレベルのとき、NMOSトランジスタN9が非導通状態であるため、フローティング状態とされる。
すなわち、差動アンプ1331の活性化時、センスアンプの正転入力端子(+)、反転入力端子(−)がともにフローティング状態となるようにしている。
差動アンプ1331の活性化時には、正転入力端子(+)、反転入力端子(−)に対して、例えば電源等から同量のシステムノイズが乗る。その際、ノイズ量は電荷として与えられるので、容量値により、ノイズによる電位レベル変動量が決まる。
差動アンプ1331の正転入力端子(+)、反転入力端子(−)間で容量が異なれば、システムノイズによる電位レベル変動量が正転入力端子(+)、反転入力端子(−)間で異なり、その結果、信号量=(+入力)−(−入力)が、センス前よりも劣化する場合がある。センス時に、差動アンプ1331の正転入力端子(+)、反転入力端子(−)間の容量値がほぼ揃っていることが重要である。
図22は、差動アンプ1331の一例を模式的に示す図である。差動アンプ1331は、+入力、−入力にゲートがそれぞれ接続され、ソースが共通接続されたPMOSトランジスタP21、P22からなる差動対と、PMOSトランジスタP21、P22のソースと電源間に接続されSAEをインバータIV3で反転した信号をゲートに入力し定電流源として機能するPMOSトランジスタP23と、PMOSトランジスタP21、P22のドレインとVSS間に接続され、能動負荷を構成するNMOSトランジスタN21、N22を備える。
PMOSトランジスタP21、P22のドレイン電圧をインバータIV1、IV2で反転した信号をIOT、IOBに駆動出力する。NMOSトランジスタN21はドレインとゲートが接続され、NMOSトランジスタN22のゲートに接続され、カレントミラーを構成する。+入力が−入力よりも高電圧のとき、IOTはVDDレベル、IOBはVSSレベル、+入力が−入力よりも低電圧のとき、IOTはVSSレベル、IOBはVDDレベルとなる。
図22の差動アンプ1331は、図14の差動アンプ1331のような差動ラッチ(フリップフロップ)機能は備えていない。なお、図22の差動アンプ1331において、定電流源、差動対、能動負荷からなる差動入力段と、出力段のインバータ(出力バッファ)IV1、IV2との間に中間段を備えた構成としてもよい。また、図22では、PMOS差動対構成とさえているが、NMOS差動対で構成してもよい。
<実施形態5>
図23(A)は、実施形態5の構成を示す図である。
実施形態5では、PMOSトランジスタP1のゲートは、図23(B)のVBIAS生成回路134で生成されたバイアス電圧VBIASを受ける。このバイアス電圧VBIASを受ける構成は、上述の実施形態4と相違する。なお、図20を参照して説明した前記実施形態4では、PMOSトランジスタP1は、そのゲートに信号SLB(=NOR(SLT1、SLT2))を受ける。
VBIAS生成回路134は、固定電圧値であるVBIASを供給する。VBIAS生成回路134は固定バイアス方式の回路構成としてもよい。この場合、例えば電源VDDとVSS間に挿入される抵抗分圧回路の分圧電圧をVBIASとしてPMOSトランジスタP1のゲートに入力する。また、抵抗分圧回路と直列に、第1読み出しタイミング信号SLT1又は第2読み出しタイミング信号SLT2が活性レベル(ハイレベル)のときに導通状態に設定されるスイッチトランジスタを電源VDD、VSS間に挿入するようにしてもよい。
バイアス電圧VBIASは、電源電圧VDD以下の所定の電圧値(例えば、VDD―|VTHP|(VTHPはPMOSトランジスタの閾値電圧:電源電圧VDDにもよるが、例えば数Volt)とされる。VBIAS生成回路134で生成するバイアス電圧VBIASは、PMOSトランジスタP1を飽和領域で動作させる電圧に設定する構成としてもよい。また、次に実施形態7で例示するように自己バイアス方式の構成としてもよい。実施形態5の信号のタイミング波形は、図21と同様であるため、省略する。
<実施形態6>
図24(A)は、実施形態6の読み出し回路の構成を示す図である。図24(A)には、前記実施形態5のVBIAS生成回路134の一例として自己バイアス(self-bias)方式の構成が例示されている。
VBIAS生成回路134は、図24(A)を参照すると、PMOSトランジスタP1のドレインとゲート間に挿入され、ゲートに信号SBEを受けるNMOSトランジスタN14と、PMOSトランジスタP1のゲートと低電位電源VSS間に接続された容量C2を備える。
NMOSトランジスタN14は、信号SEBがハイレベルのとき導通し、PMOSトランジスタP1のドレイン電流が増加(あるいは減少)すると、NMOSトランジスタN3に流れるドレイン電流も増加(あるいは減少)し、NMOSトランジスタN3のオン抵抗にNMOSトランジスタN3のドレイン電流の増加分を乗じた電圧分、ノードeの電位が上昇(低下)し、NMOSトランジスタN14を介してPMOSトランジスタP1のゲート電位が上昇(低下)し、これによりPMOSトランジスタP1のドレイン電流が減少(増加)するという負帰還がかかる。
図24(B)は、図24(A)の動作例を説明するタイミング図である。なお、信号SBEは、図3の制御回路5から供給される。
図24(B)に示すように、信号SBEは、第1読み出しタイミング信号SLT1のハイレベルへの遷移に対応してハイレベルとなり、第1読み出しタイミング信号SLT1がローレベルへ遷移する前にローレベルに遷移する。信号SBEがハイレベル期間に、NMOSトランジスタN14が導通し、PMOSトランジスタP1のドレインとゲートが接続され、PMOSトランジスタP1は飽和領域で動作する。このときのPMOSトランジスタP1のゲート電位が容量C2の一端に印加される。すなわち、PMOSトランジスタP1のゲートに印加されるバイアス電圧VBIASとして、容量C2は、1回目のサンプル時、SEBがハイレベルからローレベルに遷移する直前の、PMOSトランジスタP1のゲート電位を保持する。これにより、PMOSトランジスタP1とNMOSトランジスタN3が飽和領域で動作することで、高い信号量(signal level)を確保可能としている。信号SBEがローレベル期間、NMOSトランジスタN14は非導通とされ、PMOSトランジスタP1は容量C2の電位でバイアスされる。
<実施形態7>
図25(A)は、実施形態7の読み出し回路の構成を示す図である。図25(B)は、図25(A)の動作を説明するためのタイミング図である。
図25(A)の読み出し回路は、NMOSトランジスタN15を備える。NMOSトランジスタN15は、カレントミラー回路のNMOSトランジスタN1のゲートとドレインの接続ノードdと、NMOSトランジスタN3のゲート間に接続され、信号SCTを受けるゲートを有する。図24(A)の構成は、カレントミラー回路のNMOSトランジスタN1のゲートとドレインの接続ノードdと、NMOSトランジスタN3のゲート間に、図25(A)で示されるNMOSトランジスタN15を備えない。
信号SCTは、図3の制御回路5から供給され、信号SCTがハイレベルのとき、NMOSトランジスタN15が導通し、信号SCTがローレベルのとき、NMOSトランジスタN15は非導通となる。他の構成は、図24(A)と同じである。
NMOSトランジスタN15は、書き込み動作時以外は、導通状態、書き込み時は、非導通状態とされる。WEAがハイレベルとなり ‘0’書き込みを行う期間において、NMOSトランジスタN3のゲート電位の低下を回避し、ノードeの電位が不要に上昇することを回避している。この結果、第2読み出しタイミング信号SLT2がハイレベルとなる2回目のサンプリング開始直後のノードeの電位の異常な上昇を回避可能としている。すなわち、図25(B)に示すように、信号SCTは第1読み出しタイミング信号SLT1がハイレベルからローレベルに立ち下がるタイミングから、信号WEAがハイレベルとなり ‘0’書き込みを行う期間、及び、第2読み出しタイミング信号SLT2がローレベルからハイレベルに遷移したのち時間T3までの間、ローレベルとされ、これ以外はハイレベルとされる。
<実施形態8>
図26(A)は、実施形態8の読み出し回路の構成を示す図である。図26(B)は、図26(A)の動作を説明するためのタイミング図である。
図26(A)の読み出し回路は、第2のプリチャージ制御信号線PCT2をゲートに受けるトランジスタN5を備える。図24(A)の構成は、BL_IOとSL_IO間に接続されたNMOSトランジスタN4、N5のゲートをプリチャージ制御信号線PCTに共通接続する構成ではあり、第2のプリチャージ制御信号線PCT2をゲートに受けるトランジスタN5を備えない。
図26(A)では、プリチャージ電圧給電線VBLPとBL_IO間に接続するNMOSトランジスタN4のゲートをPCTに接続し、VBLPとSL_IO間に接続するNMOSトランジスタN4のゲートを第2のプリチャージ制御信号線PCT2に接続している。PCT2は図3の制御回路5から供給される。
図26(B)に示すように、PCT2は、PCTと同一のタイミングでハイレベルからローレベルとなるが、第2読み出しタイミング信号SLT2のローレベルからハイレベルへの立ち上がりと同期してローレベルからハイレベルに立ち上がり、所定期間T3の間ハイレベルとなり、ソース線入出力線SL_IOを電圧VBLPにプリチャージする。なお、PCT2のハイレベル期間T3は第2読み出しタイミング信号SLT2のハイレベル期間よりも短時間に設定されている。
信号WEAがハイレベルとなる ‘0’ライト期間、SL_IOは、図4(A)の書き込み回路14によりVSSレベルに駆動される。図24(A)の構成において、2回目のサンプリング期間、NMOSトランジスタN1は、VSSレベルのSL_IOに接続される。すなわち、2回目のサンプリング期間開始直後、NMOSトランジスタN1のゲートは低い電位でSL_IOを駆動することになり駆動能力が不足することになる。
このため、本実施形態では、2回目のサンプリング期間開始直後から短時間(T3)の間、PCT2をハイレベルとし、ソース線SL_IOをプリチャージ電圧VBLPでプリチャージする。
これにより、NMOSトランジスタN1の駆動能力の不足を回避し、ソース線SL_IOが飽和レベルに達するまでの時間の短縮を図っている。これにより、ノードVSENが目標値に安定するまでの時間の遅れを回避可能としている。
<実施形態9>
図27(A)は、実施形態9の読み出し回路の構成を示す図である。図27(B)は、図27(A)の動作を説明するためのタイミング図である。
図27(A)を参照すると、実施形態9は、図25(A)の構成(信号SCTで導通が制御されるNMOSトランジスタN15)と、図26(A)の構成(SL_IOとVBLP間のNMOSトランジスタN5の導通を信号PCT2で制御する)とを合わせたものである。
なお、図27(B)の例では、2回目のサンプリング開始時、第2読み出しタイミング信号SLT2がハイレベルへ遷移するタイミングから、SBEがローレベルからハイレベルへの立ち上がるタイミングまでの期間と、PCT2のハイレベル期間をと同一(T3)としているが、かかる構成に制限されるものでない。信号SBEのローレベルからハイレベルへの立ち上がりのタイミングと、信号PCT2のハイレベルからローレベルへのタイミングを一致させなくてもよい。
実施形態9によれば、実施形態7、8がそれぞれ奏する作用効果を同時に奏することができる。
なお、上記非特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ乃至選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
1 メモリマット
2 メモリサブマット
3 ロウデコーダ
4 カラムデコーダ
5 制御回路
6 コマンドデコーダ
7 データアンプ
8 入出力回路
10 メモリアレイ
11 メモリセル
12 ビット線・ソース線選択スイッチ
13 読み出し回路
14 書き込み回路
111 MTJ(MTJ素子)
112 強磁性体(自由層)
113 絶縁体(トンネル絶縁層)
114 強磁性体(固定層)
115 セルトランジスタ
121 ビット線選択スイッチ
122 ソース線選択スイッチ
123、124 スイッチ
125、127 NMOSトランジスタ
126、128 PMOSトランジスタ
131 VCSR入力部
132 VCSR本体
133 信号増幅部
134 VBIAS生成回路
1301、1303、1304、1307 PMOSトランジスタ
1302、1305、1306、1308 NMOSトランジスタ
1331 差動アンプ(センスアンプ)
1332、1333 NMOSトランジスタ(スイッチ)
1401 AND回路
1402 OR回路
1403〜1407 インバータ
1408 BL_IO駆動回路
1409、1410 PMOSトランジスタ
1412、1413 NMOSトランジスタ
1414 SL_IO駆動回路
1415、1416 PMOSトランジスタ
1417、1418 NMOSトランジスタ

Claims (18)

  1. 第1及び第2データ線の間に接続される抵抗変化メモリセルと、
    前記抵抗変化メモリセルが記憶するデータを読み出す読み出し回路と、
    を備え、
    前記読み出し回路は、
    参照電圧が供給される第1入力端子と、センシング電圧が供給される第2入力端子と、を含む差動アンプ回路と、
    前記第1及び第2データ線間に流れる電流を入力として受ける事に応じて、前記電流のミラー電流を第1回路ノードに生成するカレントミラー回路と、
    前記差動アンプ回路の第2入力端子と、前記第1回路ノードとの間に接続されるキャパシタと、
    を含む、ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記読み出し回路は、第1読み出しタイミング信号又は第2読み出しタイミング信号が活性状態のとき活性化される信号を受けるゲートと、前記第1回路ノードと前記キャパシタとの間に挿入されたソースドレイン経路と、を有する第1スイッチトランジスタを、さらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記読み出し回路は、前記第1回路ノードと前記差動アンプ回路の前記第1入力端子との間に接続され、前記参照電圧を生成する参照電圧生成回路をさらに備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記読み出し回路は、第1読み出しタイミング信号を受けるゲートと、前記参照電圧が前記第1入力端子へ供給される経路に挿入されたソースドレイン経路と、を有する第2スイッチトランジスタをさらに備える、こと特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  5. 前記読み出し回路は、第1電源と前記第1回路ノードとの間に接続された第1電流源を含み、
    前記半導体装置は、
    前記第1及び第2データ線間に流れる電流に応じて、前記第1電流源の制御ゲートに供給されるバイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路を、さらに含む、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  6. 前記バイアス電圧生成回路は、前記第1電流源の前記制御ゲートと第2電源との間に接続される第2キャパシタを含む、ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記読み出し回路は、第1読み出しタイミング信号を受けるゲートと、所定電圧端子と前記差動アンプ回路の前記第2入力端子と前記キャパシタの接続ノードとの間に挿入されたソースドレイン経路と、を有する第3スイッチトランジスタを、さらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  8. 前記読み出し回路は、第1読み出しタイミング信号を受けるゲートと、前記第1回路ノードと前記差動アンプ回路の前記第2入力端子との間に挿入されたソースドレイン経路と、を有する第3スイッチトランジスタを、さらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  9. 前記参照電圧生成回路は、第1電源と前記差動アンプ回路の前記第1入力端子との間に縦積みで接続された、第4スイッチトランジスタ及び第5トランジスタと、
    を含み、
    さらに、
    前記第1及び第2データ線のプリチャージを制御する制御信号を受けるゲートと、前記差動アンプ回路の前記第1入力端子と第2電源間に挿入されたソースドレイン経路を有する第6スイッチトランジスタと、
    第1読み出しタイミング信号を受けるゲートと、前記第1回路ノードと前記第5トランジスタのゲートとの間に挿入されたソースドレイン経路を有する第7スイッチトランジスタと、
    を含み、
    前記第1読み出しタイミング信号が活性化時に前記第4スイッチトランジスタが導通し、前記第5トランジスタから前記参照電圧が前記差動アンプ回路の前記第1入力端子に供給される、ことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  10. 前記バイアス生成回路は、第1読み出しタイミング信号をゲートに受け、前記第1回路ノードと前記第1電流源の前記制御ゲートの間にソースドレイン経路が挿入された第8スイッチトランジスタをさらに含む、ことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  11. プリチャージ制御信号をゲートに共通に受け、プリチャージ電圧が供給される端子と、前記第1及び第2データ線との間にソースドレイン経路がそれぞれ挿入された第9、第10トランジスタを備えている、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の半導体装置。
  12. プリチャージ電圧が供給される端子と前記第1データ線との間に挿入されたソースドレイン経路を有する第9トランジスタと、
    前記プリチャージ電圧が供給される前記端子と前記第2データ線との間に挿入されたソースドレイン経路を有する第10トランジスタと、
    を備え、
    前記第9トランジスタはプリチャージ制御信号をゲートに受け、
    前記第10トランジスタは第2プリチャージ制御信号をゲートに受け、
    前記プリチャージ制御信号は、前記抵抗変化メモリセルの読み出し動作の前に活性化され、読み出し時に非活性状態とされ、
    前記第2プリチャージ制御信号は、前記抵抗変化メモリセルの読み出し動作の前に活性化されたのちの非活性状態とされ、第2読み出し開始時に一時的に活性化される、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の半導体装置。
  13. 前記読み出し回路は、前記抵抗変化メモリセルの読み出し時に、前記第1のデータ線に供給する電圧を与える端子と、前記第1のデータ線との間に接続され、第1読み出しタイミング信号又は第2読み出しタイミング信号が活性状態のときに導通する第1トランスファゲートと、
    前記第1データ端子と前記カレントミラー回路の入力側トランジスタとの間に接続され、前記第1読み出しタイミング信号又は前記第2読み出しタイミング信号が活性状態のときに導通する第2トランスファゲートと、
    をさらに含む、ことを特徴とする請求項11又は12に記載の半導体装置。
  14. 前記第1読み出し信号の活性化期間が終了し非活性となったのち、前記第2読み出し信号が活性化される前に、前記第1、第2のデータ線を駆動する書き込み回路をさらに含む、ことを特徴とする請求項13に記載の半導体装置。
  15. 前記読み出し回路は、前記カレントミラー回路の入力側トランジスタと出力側トランジスタのゲート間に挿入され、制御信号により導通、非導通が切替制御される第11スイッチトランジスタを備え、前記制御信号は、前記第11スイッチトランジスタは前記第1読み出し信号が活性化から非活性状態となったのち、前記第2読み出し信号の活性化直後まで非導通とされる、ことを特徴とする請求項13又は14に記載の半導体装置。
  16. 前記カレントミラー回路から出力されるミラー電流は、前記カレントミラー回路に入力される電流よりも予め定められた所定倍大きな値とされる、ことを特徴とする請求項15に記載の半導体装置。
  17. 抵抗変化メモリセルに対して、破壊型読み出しを実行するデータ読み出し方法であって、
    前記抵抗変化メモリセルに第1電圧を用いて第1読み出しを実行し、
    前記第1読み出しの後に、前記抵抗変化メモリセルに対して、第1論理値の書き込みを実行し、
    前記書き込みの後に、前記抵抗変化メモリセルに第2電圧を用いて第2読み出しを実行し、前記第1及び第2電圧は、互いに同一である、ことを特徴とするデータ読み出し方法。
  18. 前記抵抗変化メモリセルは、STT−RAM(Spin Transfer Torque-Random Access Memory)のメモリセルであることを特徴とする、ことを特徴とする請求項17記載のデータ読み出し方法。
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