JP2016066001A - 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた抵抗性能を有する静電荷像現像用キャリアの提供。
【解決手段】芯材42と、芯材42を被覆し、JIS K−2235(1991年)に規定される針入度が40以上85以下である樹脂48、および導電性粒子46を含有する被覆樹脂層44と、を有し、被覆樹脂層44は、導電性粒子46の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低い領域A、および領域Aの周囲を覆い導電性粒子46の単位体積あたりの存在率が領域Aよりも高く且つ導電性粒子46が領域Aの周囲を囲むように分布する領域Bからなる構造を複数有し、層全体にわたって該構造が分布してなる静電荷像現像用キャリア。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および画像形成方法に関する。
近年、電子写真用の静電荷像現像用キャリアとして、芯材(コア)の表面に被覆樹脂層を設けたキャリアが用いられている。
例えば特許文献1には、芯材と、芯材の表面を被覆する被覆樹脂層であって、重量平均分子量が10000から100000で、特定構造を繰り返し単位として含んでなる芳香族ポリカーボネート樹脂と脂環基を有する樹脂とを含む被覆樹脂層と、を有する電子写真用キャリアが開示されている。
また特許文献2には、コア粒子と、樹脂および導電性物質を含有し、前記コア粒子の表面を被覆する被覆層と、を有し、前記被覆層における樹脂が空隙を有し、キャリアの断面において、前記被覆層が下記(1)、(2)、および(3)の要件を満たしている電子写真用キャリアが開示されている。
(1)被覆層全体の断面積をS2、樹脂の空隙の断面積をS1としたときに、空隙の断面積比率(S1/S2)が0.02以上0.6以下である。
(2)1μm当たりに存在する空隙の数が5[個/μm]以上30[個/μm]以下である。
(3)樹脂の内部に存在する導電性物質の断面積Sc2より、樹脂の空隙に存在する導電性物質の断面積Sc1が大きい
また、電子写真用の静電荷像現像用トナーとして、離型剤(ワックス)を含むトナーが用いられている。
例えば特許文献3には、結着樹脂および着色剤を含むトナー母粒子と、離型剤粒子および樹脂粒子で構成され、前記トナー母粒子の表面を被覆する被覆樹脂層とを有し、前記離型剤粒子が、被覆樹脂層中に分散されているカプセルトナーが開示されている。
また特許文献4には、少なくとも、結着樹脂、顔料、ワックスを含有するトナーであって、前記ワックスは、炭化水素系ワックスであり、トナー粒子中の前記ワックスドメインの短径と長径の比が2以上であり、トナー粒子の長径をD1、トナー粒子中のワックスドメイン粒子の長径をD2とするとき、0.5<D2/D1であるトナー粒子の含有率が5%以上、かつ、0.8<D2/D1であるトナー粒子の含有率が20%以下であるトナーが開示されている。
また特許文献5には、少なくともトナーバインダー、着色剤、ワックスを含有する乾式トナーにおいて、ワックスは、トナー粒子中に粒子状で内包され、トナーの表面から内部に亘って全体に存在し、かつトナーの表面に存在するワックス濃度が、トナーの内部に存在するワックスの濃度よりも大であるトナーが開示されている。
また特許文献6には、結着樹脂およびワックスを少なくとも含有するトナーであって、結着樹脂は、ポリエステル樹脂を含有し、ワックスの含有量が、結着樹脂100質量部に対して、3.0質量部以上20.0質量部以下であり、トナーの深さ方向に対してのワックス偏在度合いが制御されているトナーが開示されている。
特開2008−107463号公報 特開2011−022515号公報 特開2011−081344号公報 特開2013−003196号公報 特開2004−145243号公報 特開2011−158758号公報
本発明の目的は、優れた抵抗性能を有する静電荷像現像用キャリアを提供することである。
上記課題は、以下の本発明により達成される。
即ち、請求項1に係る発明は、
芯材と、
前記芯材を被覆し、JIS K−2235(1991年)に規定される針入度が40以上85以下である樹脂、および導電性粒子を含有する被覆樹脂層と、
を有し、
前記被覆樹脂層は、前記導電性粒子の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低い領域A、および該領域Aの周囲を覆い前記導電性粒子の単位体積あたりの存在率が前記領域Aよりも高く且つ該導電性粒子が前記領域Aの周囲を囲むように分布する領域Bからなる構造を複数有し、層全体にわたって該構造が分布してなる静電荷像現像用キャリアである。
請求項2に係る発明は、
静電荷像現像用トナーと、請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアと、を含む静電荷像現像剤である。
請求項3に係る発明は、
前記静電荷像現像用トナーが、離型剤粒子を含有し、
且つ前記離型剤粒子の重心位置(G)から前記静電荷像現像用トナーの表面(S)までの最短距離(SG距離)の平均値と、前記静電荷像現像用トナーの円換算平均半径と、が下記式1を満たす請求項2に記載の静電荷像現像剤である。
0<SG距離/円換算平均半径≦0.25 (式1)
請求項4に係る発明は、
請求項2または請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、
画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジである。
請求項5に係る発明は、
請求項2または請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
請求項6に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項2または請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
請求項7に係る発明は、
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項2または請求項3に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法である。
請求項1に係る発明によれば、針入度が40以上である樹脂を含有する被覆樹脂層中において導電性粒子が局在化して存在する場合に比べて、優れた抵抗性能を有する静電荷像現像用キャリアが提供される。
請求項2に係る発明によれば、針入度が40以上である樹脂を含有する被覆樹脂層中において導電性粒子が局在化して存在する静電荷像現像用キャリアを含む場合に比べて、帯電性能に優れた静電荷像現像剤が提供される。
請求項3に係る発明によれば、前記式1におけるSG距離/円換算平均半径が0.25を超える場合に比べて、帯電性能に優れた静電荷像現像剤が提供される。
請求項4、5、6、および7に係る発明によれば、針入度が40以上である樹脂を含有する被覆樹脂層中において導電性粒子が局在化して存在する静電荷像現像用キャリアを含む場合に比べて、帯電性能に優れた静電荷像現像剤を備える現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および画像形成方法が提供される。
本実施形態に係るキャリアの構造を概略的に示す概略断面図である。 本実施形態に係るキャリアの他の態様の構造を概略的に示す概略断面図である。 本実施形態におけるトナーの構造を概略的に示す概略断面図である。 本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下、本発明を実施形態により詳細に説明する。
<静電荷像現像用キャリア>
本実施形態の静電荷像現像用キャリア(以下単に「キャリア」とも称す)は、芯材と、前記芯材を被覆し、JIS K−2235(1991年)に規定される針入度が40以上85以下である樹脂、および導電性粒子を含有する被覆樹脂層と、を有する。
前記被覆樹脂層は、前記導電性粒子の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低い領域A、および該領域Aの周囲を覆い前記導電性粒子の単位体積あたりの存在率が前記領域Aよりも高く且つ該導電性粒子が前記領域Aの周囲を囲むように分布する領域Bからなる構造(以下単に「特定構造AB」とも称す)を複数有し、層全体にわたって該特定構造ABが分布してなる。
前記特定構造ABについて更に説明する。特定構造ABは、前記領域Bがその周囲を前記領域Aで覆われた構造を有する。領域Bは、導電性粒子の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低くつまり領域Aよりも低い。一方領域Aは、導電性粒子の単位体積あたりの存在率が領域Bよりも高い。領域A中に存在する該導電性粒子は領域Bの周囲を囲むように分布してなり、つまり導電性粒子が領域Bの周囲に泡の膜面状に存在する。尚、特定構造ABは被覆樹脂層中に複数存在し、この複数の特定構造ABが層全体にわたって分布している。
言い換えると、前記被覆樹脂層において、領域Aでは複数の前記導電性粒子が泡の膜面状に存在し、領域Bは前記領域Aの内側において前記導電性粒子の単位体積あたりの存在率が該領域Aよりも低くなっている領域である。
ここで、本実施形態に係るキャリアの構造について、一例を挙げ図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るキャリアの構造を概略的に示す概略断面図である。
図1に示されるキャリア40は、芯材42、および該芯材42を被覆する被覆樹脂層44を有する。被覆樹脂層44は、針入度が40以上85以下である樹脂48と、導電性粒子46と、を含有する。
尚、被覆樹脂層44中における導電性粒子46は特定の構造を構成するように分布してなる。即ち被覆樹脂層44は、導電性粒子46の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低くなっている領域Bと、該領域Bの周囲を覆い導電性粒子46の単位体積あたりの存在率が該領域Bよりも高くなっている領域Aと、からなる特定構造ABを有する。領域A中に存在する複数の導電性粒子46は内側の領域Bに対し泡における膜面のごとく分布しており、つまり複数の導電性粒子46が領域Bの周囲を囲むように分布してなる。また、領域Bは導電性粒子46の単位体積あたりの存在率が領域Aよりも低く、図1では領域Bに導電性粒子46が存在しない態様を示す。
上記特定構造ABは被覆樹脂層44中に複数存在し、この複数の特定構造ABが被覆樹脂層44全体にわたって分布する。
特定構造ABの形状としては、特に限定されるものではないが、例えば図1に示すごとく球形状(粒子形状)の領域Bを領域Aの層が覆った球形形状の構造が挙げられる。
また、特定構造ABの大きさとしては、少なくとも被覆樹脂層44の厚み方向の長さが該被覆樹脂層44の厚み以下である。尚、特定構造ABの被覆樹脂層44厚み方向の長さは、例えば該被覆樹脂層44の厚みの1/2以下またはそれに近い長さであってもよい。但しその場合でも、前述の通り特定構造ABが被覆樹脂層44全体にわたって分布することが好ましいことから、図2に示すキャリア41のごとく、構造ABが被覆樹脂層44の厚み方向に2つ積み重なったような分布であることが好ましく、つまり構造ABが2層積層されたような分布であることが好ましい。また、特定構造ABの被覆樹脂層44厚み方向の長さは、更に1/3以下等の長さであってもよく、その場合には構造ABが厚み方向に3つ以上積み重なったような分布であることが好ましい。
ここで、キャリアは、画像形成装置中においてキャリア同士の衝突やトナーとの衝突、その他装置中での機器との衝突等により機械的な衝撃が加えられることがあり、この衝撃により被覆樹脂層に割れや剥がれが生じることがあった。被覆樹脂層の割れや剥がれが生じたキャリアでは帯電にムラが生じるため、結果としてこの帯電ムラに起因する画像欠陥に繋がることがあった。
尚、キャリアは、トナーとは異なり画像形成によって消費されるものではないため、画像形成を繰り返し行った場合でも新たなキャリアを補充しない態様で用いられることが多い。つまり、画像形成装置の現像装置中に一旦充填したキャリアを再利用し続ける態様で用いられることが多い。特に、この新たなキャリアが補充されない態様では、現像装置中のキャリアに対して前記の機械的な衝撃が加えられ続けるため、被覆樹脂層の割れや剥がれの発生も顕著であった。
これに対し、本実施形態に係るキャリアでは、被覆樹脂層に用いる樹脂としてJIS K−2235(1991年)に規定される針入度が40以上85以下である樹脂を含有する。針入度が40以上と高強度である樹脂を含有することにより、被覆樹脂層の割れや剥がれが抑制され、画像形成を繰り返し行った場合にも被覆樹脂層による被覆の構造が維持される。その結果、被覆樹脂層の割れや剥がれに起因する帯電ムラの発生、更に該帯電ムラによる画像欠陥の発生が抑制される。
但し、針入度が40以上と高強度である樹脂は、一方で粘度が高いという特性がある。そのため、被覆樹脂層の抵抗を制御する目的で被覆樹脂層中に添加される導電性粒子が、樹脂の高い粘度の影響で良好に分散されず、被覆樹脂層中で局在化し、その結果求められる抵抗性能を発揮し得ないことがあった。
また、求められる抵抗性能を得るため導電性粒子の添加量を増やす方法も考えられるが、その場合樹脂単独では高強度特性を示す材料であっても、添加物を多量に添加することで樹脂が脆くなる傾向にある。また、汎用的な導電性材料は有色であるため、実使用時の撹拌ストレスで被覆樹脂層の剥離/削れ/カスなどが生じて、画像部に混入した際に画像部の色相を変化させ、明度を低下させることがある。
これに対し、本実施形態に係るキャリアの被覆樹脂層は、導電性粒子の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低い領域A、および該領域Aの周囲を覆い導電性粒子の単位体積あたりの存在率が領域Aよりも高く且つ導電性粒子が領域Aの周囲を囲むように分布する領域Bからなる構造(特定構造AB)を複数有し、層全体にわたって該特定構造ABが分布してなる。該構成とすることにより、導電性粒子の単位体積あたりの存在率が領域Bより高い領域Aでは該導電性粒子によって導電経路が形成され、優れた抵抗性能が得られる。
また、領域Aに存在する導電性粒子に上記の導電経路の形成を担わせる一方で、領域Bでは導電性粒子の単位体積あたりの存在率が領域Aよりも低くなっているため、被覆樹脂層中での導電性粒子の添加量が抑制される。その結果、求められる抵抗性能をより少ない量の導電性粒子によって達成し得る。
また、抵抗性能に優れたキャリアであることにより、長期にわたって濃度の階調性に優れた画像を形成し得る。
−特定構造ABの確認方法−
キャリアの被覆樹脂層が上記の特定構造ABを有するか否かは、キャリア断面の走査型電子顕微鏡(SEM)による観察にて確認し得る。即ち、キャリアを樹脂で包埋したサンプルを準備し、このサンプルの切片観察を行う。被覆樹脂層の断面画像を確認し、導電性粒子の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低い領域Bと、該領域Bの周囲に導電性粒子の単位体積あたりの存在率が該領域Bよりも高く且つ該導電性粒子が領域Bの周囲を囲むように分布している領域Aと、を有するかを確認することで判断される。
尚、「単位体積あたりの存在率」とは、被覆樹脂層の単位体積あたりに占める導電性粒子の個数を指す。
以下、本実施形態のキャリアの主な構成および材料について説明する。
(芯材)
本実施形態で用いられる芯材としては、特に制限はなく、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物や、磁性粒子とバインダー樹脂とを含む磁性粒子分散型の芯材等が挙げられる。
具体的には、磁性材料を使用し磁性粉を単独で芯材粒子に用いるもの、磁性粉を粒子化し樹脂中に分散させたもの等が挙げられる。
また、前記フェライトの例としては、下記式(2)で示される構造のものが好ましく挙げられる。
(MO)(Fe・・・(2)
(式(2)中、MはCu、Zn、Fe、Mg、Mn、Ca、Li、Ti、Ni、Sn、Sr、Al、Ba、CoおよびMoからなる群より選択される少なくとも1種を示す。また、X、Yはmol比を示し、かつX+Y=100の条件を満たす。)
本実施形態において、磁性粒子分散型芯材は、磁性粒子がバインダー樹脂中に分散されてなる。
上記磁性粒子としては、従来公知のいずれのものを使用してもよいが、特に望ましくはフェライトやマグネタイト、マグヘマタイトが選ばれる。特に、強磁性の磁性粒子としては、マグネタイト、マグヘマタイトが選択され、他の磁性粒子としては、例えば鉄粉が知られている。鉄粉の場合は比重が大きいためトナーを劣化させやすいので、フェライトやマグネタイト、マグヘマタイトの方が安定性に優れている。
磁性粒子として、具体的には、例えばマグネタイト、γ−酸化鉄、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Li系フェライト、Cu−Zn系フェライトなどの鉄系酸化物が挙げられる。中でも安価なマグネタイトが、より望ましく用いられる。
磁性粒子の粒径は、0.01μm以上1μm以下であることが望ましく、0.05μm以上0.7μm以下であることがより望ましく、0.1μm以上0.6μm以下であることが更に望ましい。磁性粒子の粒径が0.01μm以上1μm以下の範囲内にあると、磁力の低下が抑えられ、また均質な芯材が得やすくなる。
また、磁性粒子の芯材中における含有量としては、30質量%以上95質量%以下であることが好ましく、45質量%以上90質量%以下であることがより好ましく、60質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。磁性粒子の含有量が上記範囲内にあると、キャリア1個当たりの磁力の低下が抑えられて拘束力が充分得られ、飛散等が抑制される。また、磁気ブラシが固くなり過ぎることを抑えて割れを抑制し、トナーへの負荷が抑えられ、画像の粗さが抑制される。
本実施形態において磁性粒子分散型芯材を構成するバインダー樹脂としては、架橋されたスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられ、フェノール系樹脂が特に好ましい。
また、本実施形態において磁性粒子分散型芯材は、目的に応じて、更にその他の成分を含有していてもよい。
その他の成分としては、例えば、帯電制御剤、フッ素含有粒子などが挙げられる。
芯材の体積平均粒径としては、20μm以上100μm以下が好ましい。芯材の体積平均粒径が20μm以上であることで、キャリアとした際にトナーと一緒に現像されることが抑制され、100μm以下であることで、キャリアとした際にトナーをムラなく帯電させ得る。
(被覆樹脂層)
本実施形態におけるキャリアは、前記の芯材を被覆する被覆樹脂層を有する。この被覆樹脂層は、JIS K−2235(1991年)に規定される針入度が40以上85以下である樹脂、および導電性粒子を含有する。また、被覆樹脂層は、導電性粒子の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低い領域A、および該領域Aの周囲を覆い導電性粒子の単位体積あたりの存在率が領域Aよりも高く且つ導電性粒子が領域Aの周囲を囲むように分布する領域Bからなる構造(特定構造AB)を複数有し、該特定構造ABが層全体にわたって分布してなる。
−樹脂−
本実施形態において被覆樹脂層に用いられる前記特定の樹脂は、針入度が40以上85以下である。更には50以上80以下であることがより望ましく、55以上70以下であることが特に望ましい。
前記特定の樹脂の針入度が40未満であると、画像形成装置中でキャリアに与えられる機械的な衝撃により被覆樹脂層に割れや剥がれが生じ、その結果帯電ムラが発生し画像欠陥に繋がる。一方、針入度が85を上回ると、溶融時の粘度が高くキャリア化が困難となり成膜性に劣る。
ここで、前記針入度の測定方法について説明する。本明細書に記載の針入度の値は以下の方法により測定されたものである。針入度の試験方法は、JIS K−2235(1991年)の規定に従って行われ、標準条件(温度25℃、荷重100g、貫入時間5秒)で規定の針が材料中に垂直に貫入したときの深さを1/10mm単位で表す。
尚、測定に際しては、キャリアの被覆樹脂層中に含まれる樹脂が溶媒に溶解する材料である場合には、被覆樹脂層を溶媒で溶解させた後、溶媒を揮発させて樹脂と他の成分とに分離して樹脂を取り出し、針入度を測定する。一方、樹脂が溶媒に溶解しない材料である場合には、成分分析によって被覆樹脂層中の樹脂を特定した後、同材料の樹脂を用いて針入度を測定する。
被覆樹脂層に用いる樹脂としては、キャリア用の被覆樹脂層の材料として用いられているものであって、針入度が上記の条件を満たすものであれば、公知の樹脂が利用される。尚、二種類以上の樹脂を併用してもよい。
被覆樹脂層を構成する樹脂としては、大別すると、トナーに帯電性を付与するための帯電付与樹脂と、トナー成分のキャリアへの移行を防止するために用いられる表面エネルギーの低い樹脂とが挙げられる。
ここで、トナーに負帯電性を付与するための帯電付与樹脂としては、アミノ系樹脂、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、およびエポキシ樹脂等が挙げられ、更にポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリシクロヘキシルメタクリレート樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エチルセルロース樹脂等のセルロース系樹脂等が挙げられる。
また、トナーに正帯電性を付与するための帯電付与樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。
トナー成分のキャリアへの移行を防止するために用いられる表面エネルギーの低い樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が挙げられる。
−導電性粒子−
本実施形態のキャリアは、被覆樹脂層に導電性粒子を含有する。
導電性粒子としては、例えば、金、銀、銅等の金属粒子;カーボンブラック;ケッチェンブラック;アセチレンブラック;酸化チタン、酸化亜鉛等の半導電性酸化物粒子;酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を酸化スズ、カーボンブラック、金属等で覆った粒子;等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックとしては、特に制限はないが、例えばDBP吸油量が50ml/100g以上250ml/100g以下であるカーボンブラックが挙げられる。
導電性粒子の体積平均粒径としては、例えば0.5μm以下が挙げられ、0.05μm以上0.5μm以下であってもよく、0.05μm以上0.35μm以下であってもよい。
導電性粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定される。測定法としては、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1,000Hz)にて2分間分散して、試料を作製し、測定する。そして、得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とする。
導電性粒子の体積抵抗率としては、例えば10-2Ω・cm以上1011Ω・cm以下が挙げられ、10Ω・cm以上10Ω・cm以下であってもよい。
被覆樹脂層における導電性粒子の含有量は、キャリア体積固有抵抗を求められる特性にするため、例えばカーボンブラックであれば樹脂100質量部に対し、2.5質量部以上14質量部以下が好ましく、5.5質量部以上11質量部以下がより好ましく、6質量部以上9質量部以下が更に好ましい。
本実施形態に係るキャリアにおける被覆樹脂層は、前述の特定構造ABを有するため、より少ない含有量の導電性粒子にて優れた抵抗性能が発揮し得、上記上限値以下の含有量の導電性粒子によっても優れた抵抗性能が得られる。また、上記下限値以上であると抵抗調整効果が得られるので好ましい。
−その他の添加物−
また、被覆樹脂層には、帯電制御を目的として樹脂粒子を含有してもよい。樹脂粒子を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が利用される。
熱可塑性樹脂の場合、ポリオレフィン系樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン;ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えば、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテルおよびポリビニルケトン;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコン樹脂またはその変性品;フッ素樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリエステル;ポリカーボネート等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の例としては、フェノール樹脂;アミノ樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。
樹脂粒子の体積平均粒径は、例えば0.1μm以上1.5μm以下が挙げられ、0.2μm以上1.0μm以下であってもよい。粒径が上記範囲内にあると、被覆樹脂層内での凝集が抑えられ帯電特性が安定的に保たれる。また、被覆樹脂層の割れが抑えられる。更に、被覆樹脂層からの樹脂粒子の脱離が抑えられ、帯電付与の機能が発揮される。
樹脂粒子の体積平均粒径は、導電性粒子の体積平均粒径の測定方法によって測定が行われる。
−キャリアの製造方法−
本実施形態に係るキャリアにおける被覆樹脂層の形成について説明する。
本実施形態の被覆樹脂層は、導電性粒子の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低い領域A、および該領域Aの周囲を覆い導電性粒子の単位体積あたりの存在率が領域Aよりも高く且つ該導電性粒子が領域Aの周囲を囲むように分布する領域Bからなる構造(特定構造AB)を複数有し、層全体にわたって該特定構造ABが分布してなる。
この特定構造ABを有する被覆樹脂層を形成する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば乾式の被覆法であるパウダーコート法が挙げられる。
つまり、被覆樹脂層に含まれる前記樹脂の粒子、導電性粒子、および芯材の粒子を準備する準備工程と、各粒子を混合する混合工程と、混合した後に加熱を行い樹脂粒子を溶融させて芯材表面に被覆させる加熱工程と、を有する形成方法が挙げられる。
導電性粒子は樹脂粒子の表面に付着し、且つ導電性粒子が表面に付着した該樹脂粒子が上記混合によって芯材粒子の表面に付着する。その後に加熱を行って樹脂粒子を溶融させることで、溶融した樹脂が芯材表面に層を形成すると共に、導電性粒子は樹脂粒子の界面痕にそのまま存在し、樹脂粒子界面であった位置に規則的に配置される。その結果、図1や図2に示されるような、樹脂被覆層全体にわたって特定構造ABが分布してなる本実施形態に係るキャリアが得られる。
尚、図1に示されるような特定構造AB1個分の厚みの被覆樹脂層や、図2に示されるような特定構造AB2個分の厚みの被覆樹脂層など、被覆樹脂層の厚みを調整するには、芯材粒子の表面に予め付着させる樹脂粒子の量を調整することで行われる。
また、特定構造ABを効率的に形成する観点から、前記混合工程では樹脂粒子と導電性粒子とを事前に混合する予備混合工程を予め行って、樹脂粒子の表面に導電性粒子を付着させた後、導電性粒子が表面に付着した樹脂粒子と芯材粒子とを混合する本混合工程を行うことがより好ましい。
ここで、一例を挙げて本実施形態に係るキャリアの製造方法を説明する。
・樹脂粒子の作製
例えば、溶解懸濁法により樹脂粒子が作製される。樹脂(例えばポリカーネート)を溶媒(例えばクロロホルム)に溶解させて溶液とし、必要であれば界面活性剤を添加した上で、水相に攪拌しながら添加し乳化液を得る。該乳化液を凍結乾燥によって粒子化し、この粒子を回収することで樹脂粒子が得られる。尚、その後水洗浄を行ってもよい。
・被覆樹脂層の形成
得られた樹脂粒子と導電性粒子(例えばカーボンブラック)および芯材粒子を混合し、得られた混合粉体を加熱(例えば加熱したエクストリューダーを用いる)して製膜化処理を行うことで、層全体にわたって特定構造ABが分布してなる被覆樹脂層が形成される。尚、その後回収されたキャリアに対し解砕処理や篩分処理を行ってもよい。
(キャリアの物性)
被覆樹脂層の平均膜厚としては、例えば、0.1μm以上10μm以下が挙げられ、0.1μm以上3.0μm以下であってもよく、0.1μm以上1.0μm以下であってもよい。
なお、上記被覆樹脂層の厚みは、走査型電子顕微鏡にて、キャリア1個につきその断面を倍率10万倍で4視野について4箇所の樹脂層厚を測定し、その平均をそのキャリアの膜厚として40個のキャリア粒子の膜厚を測定しその平均値とする。
また、本実施形態におけるキャリアの体積平均粒径は、25μm以上100μm以下の範囲であることが望ましく、25μm以上80μm以下の範囲であることがより望ましく、25μm以上60μm以下の範囲であることが更に望ましい。
キャリアの体積平均粒径が上記範囲内にあると、現像剤保持体への磁気的拘束力が充分となり、感光体へのキャリアの付着が抑制される。また、粒子形状の歪みが抑えられ、細線再現性に優れる。
ここで、キャリアの体積平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、BECKMAN COULTER社製)を用いて測定された値をいう。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、全核体に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
さらに、本実施形態におけるキャリアの体積抵抗率は、1×10Ωcm以上1×1014Ωcm以下の範囲に制御されることが望ましく、1×10Ωcm以上1×1013Ωcmの範囲であることがより望ましく、1×10Ωcm以上1×1012Ωcmの範囲であることが更に望ましい。
キャリアの体積抵抗率が上記範囲内にあると、ソリッド再現性の低下が抑制され、また現像剤中のトナー濃度が低下したときでも現像ロールからキャリアへの電荷の注入が抑えられ、キャリア自体が現像されてしまうという不具合が抑制される。
上記キャリアの体積抵抗率(Ωcm)は以下のように測定する。なお、測定環境は、温度20℃、湿度50%RHとする。
20cmの電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象となるキャリアを1乃至3mm程度の厚さになるように平坦に載せ、キャリア層を形成する。この上に前記同様の20cmの電極板を載せキャリア層を挟み込む。キャリア間の空隙をなくすため、キャリア層上に載せた電極板の上に4kgの荷重をかけてからキャリア層の厚み(cm)を測定する。キャリア層上下の両電極には、エレクトロメーターおよび高圧電源発生装置に接続されている。両電極に電界が6000V/cmとなるように高電圧を印加し、このとき流れた電流値(A)を読み取ることにより、キャリアの体積電気抵抗(Ω・cm)を計算する。キャリアの体積抵抗率(Ω・cm)の計算式は、下記式(3)に示す通りである。
式(3): R=E×20/(I−I)/L
上記式(3)中、Rはキャリアの体積抵抗率(Ω・cm)、Eは印加電圧(V)、Iは電流値(A)、Iは印加電圧0Vにおける電流値(A)、Lはキャリア層の厚み(cm)をそれぞれ表す。また、20の係数は、電極板の面積(cm)を表す。
<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤(以下単に「現像剤」とも称す)は、本実施形態に係るキャリアと静電荷像現像用トナー(以下単に「トナー」とも称す)とを含有する。
本実施形態に係る現像剤は、本実施形態に係るキャリアおよびトナーを適当な配合割合で混合することにより調製される。キャリアの含有量((キャリア)/(キャリア+トナー)×100)としては、85質量%以上99質量%以下の範囲が望ましく、より望ましくは87質量%以上98質量%の範囲、さらに望ましくは89質量%以上97質量%以下の範囲である。
以下、本実施形態に係る静電荷像現像剤に用いられるトナーについて説明する。
尚、本実施形態におけるトナーは、特に限定されるものではないが、離型剤粒子(以下単に「離型剤」とも称す)を含有し、且つ離型剤粒子の重心位置(G)から前記静電荷像現像用トナーの表面(S)までの最短距離(SG距離)の平均値と、前記静電荷像現像用トナーの円換算平均半径と、が下記式1を満たすことが好ましい。
0<SG距離/円換算平均半径≦0.25 (式1)
ここで、上記式1を満たすトナーについて図を用いて説明する。図3は、上記式1を満たす本実施形態におけるトナーの構造を概略的に示す概略断面図である。図3に示すトナー50は、トナー粒子52、および外添剤56を有する。トナー粒子52は、離型剤54を含有する。尚、離型剤54の重心位置(G)からトナー粒子52の表面(S)までの最短距離(SG距離、図3に示すSG1、SG2等)の平均値と、トナー粒子52の円換算平均半径と、が前記式1を満たす。つまり、離型剤54がその重心位置(G)を基準として、トナー粒子52の表面付近(平均値として表面から25%以内の領域)に存在していることを表す。
トナーには、図3にも示すように通常外添剤が添加される。この外添剤は、画像形成の過程で加わる機械的な衝撃等によってトナー粒子から遊離することがあり、遊離した外添剤がキャリアの被覆樹脂層表面に移行して埋まり込むことがあった。埋まり込みが生じたキャリアでは、表面に外添剤が存在する箇所において抵抗が変化し、つまりキャリアとしての機能に変化が生じることがあった。
これに対し、上記式1を満たすトナーを用いることで、トナーから遊離した外添剤のキャリア表面への移行が抑制され、その結果キャリアの抵抗変化が抑制され、キャリアとしての機能の変化の発生が低減される。
これは、必ずしも明確ではないものの以下のように推察される。即ち、トナー粒子中に含まれる離型剤は、本実施形態に係るキャリアの被覆樹脂層に含まれる樹脂と比べて軟質である。より軟質な離型剤を表面付近に有するトナー粒子が存在することで、トナーから遊離した外添剤は、キャリアよりもトナー粒子の表面に付着、埋まり込み易くなり、つまり選択的にトナー粒子表面に埋まり込みやすくなるものと推察される。その結果、キャリア表面への遊離外添剤の移行は相対的に抑制される。
尚、トナーは、キャリアとは異なり画像形成によって消費されるものであるため、画像形成が行われるに従って新たなトナーが補充され、つまり遊離外添剤の埋まり込みが生じていないトナーと入れ替わる。こうして、新たなトナーが補充され入れ替わりが行われるトナーに遊離外添剤の埋まり込みの役割を担わせることで、画像形成に用いられる現像剤の機能も、長期にわたり良好に維持される。
−式1を満たす構造の確認方法−
トナーが上記式1を満たす構造を有するか否かは、トナー断面の走査型電子顕微鏡(SEM)による観察にて確認し得る。即ち、トナーを樹脂で包埋したサンプルを準備し、このサンプルの切片観察を行う。トナーの断面画像を確認し、離型剤の分散構造、つまり離型剤のアスペクト比の算出、および離型剤の配置の最頻度の算出を行い、前記SG距離の平均値を算出する。アスペクト比は断面観察時の2次元観察で算出され、長軸に対して垂直方向で最端となる構造位置を短軸長とする。
尚、断面画像に写る1つのトナーあたり5個の離型剤を無作為に抽出し、各離型剤のSG距離を算出して、その平均を求める。また、トナー50個についてこの操作を行い、SG距離の平均値を算出する。
次いで、本実施形態におけるトナーの各成分や製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子と、必要に応じて、外添剤と、を含んで構成される。
(トナー粒子)
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。なお、ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下がより好ましい。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
ポリエステル樹脂は、周知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
結着樹脂の含有量としては、例えば,トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下がさらに好ましい。
−着色剤−
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。また、着色剤は、複数種を併用してもよい。
着色剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
−トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
なお、トナー粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
トナー粒子の形状係数SF1としては、110以上150以下が好ましく、120以上140以下がより好ましい。
なお、形状係数SF1は、下記式により求められる。
式:SF1=(ML/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
(外添剤)
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。トナー粒子の製法は、これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
具体的には、例えば、トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
以下、各工程の詳細について説明する。
なお、以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
−樹脂粒子分散液準備工程−
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
ここで、樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。
樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子分散液において、樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法が挙げられる。また、樹脂粒子の種類によっては、例えば転相乳化法を用いて樹脂粒子分散液中に樹脂粒子を分散させてもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.08μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.6μm以下がさらに好ましい。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量としては、例えば、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
なお、樹脂粒子分散液と同様にして、例えば、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液も調製される。つまり、樹脂粒子分散液における粒子の体積平均粒径、分散媒、分散方法、及び粒子の含有量に関しては、着色剤粒子分散液中に分散する着色剤粒子、及び離型剤粒子分散液中に分散する離型剤粒子についても同様である。
−凝集粒子形成工程−
次に、樹脂粒子分散液と共に、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
具体的には、例えば、混合分散液に凝集剤を添加すると共に、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、樹脂粒子のガラス転移温度(具体的には、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度−30℃以上ガラス転移温度−10℃以下)の温度に加熱し、混合分散液に分散された粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤としては、例えば、混合分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。特に、凝集剤として金属錯体を用いた場合には、界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体等が挙げられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
−融合・合一工程−
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
以上の工程を経て、トナー粒子が得られる。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
ここで、融合・合一工程終了後は、溶液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子を得る。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサー、レディーゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
−前記式1を満たすトナーの製造方法−
前述の式1を満たすトナー、即ちトナー粒子の表面付近(平均値として表面から25%以内の領域)に離型剤が存在しているトナーの製造方法について説明する。特に限定されるものではないが、前記凝集合一法によりトナーを製造する場合であれば、離型剤の添加の時期を調整する方法が挙げられる。即ち、前記凝集粒子形成工程の初めの段階では離型剤粒子分散液を添加せず、凝集粒子の成長に合わせて離型剤粒子分散液を後から添加することで、表面付近に離型剤が集中して存在するトナーが得られる。
尚、コア・シェル構造を有するトナー粒子の場合には、シェル層の形成時に離型剤を添加する方法も有効である。
二成分現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
<画像形成装置/画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置では、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法(本実施形態に係る画像形成方法)が実施される。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容した現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図4に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。なお、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4Y、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール5Y(一次転写手段の一例)、及び一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)6Yが順に配置されている。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体の一例)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー画像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー画像が一次転写へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー画像に作用され、感光体1Y上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μAに制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー画像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー画像が記録紙P上に転写される。なお、この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー画像が記録紙P上へ定着され、定着画像が形成される。
トナー画像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。記録媒体は記録紙P以外にも、OHPシート等も挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
<プロセスカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
なお、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、上記構成に限られず、現像装置と、その他、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図5は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図5に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図5中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下に示す実施例にのみ限定されるものではない。尚、実施例中において「部」および「%」は、特に断りのない限り「質量部」および「質量%」を意味する。
−キャリア1作製−
樹脂としてポリカーボネート(三菱瓦斯化学社製、PC−C400)50部をクロロホルム450部に添加し、溶解させた後、界面活性剤としてテイカパワー(テイカ社製)を0.1部添加した。次いで、水相に攪拌しながら添加し乳化液を得た。該乳化液を凍結乾燥装置によって乾燥し、回収された粒子を水洗浄して、樹脂粒子とした。
樹脂粒子16.5部と導電性粒子(カーボンブラック、キャボット社製、Reagal330)1.5部とを混合装置H/M(日本コークス工業社製、ヘンシェルミキサー)を用いて10分間混合した。その後芯材粒子(パウダーテック社製、EF−35B)600部を加え、混合された粉体をエクストリューダー(東芝機械社製、TEM)を用い、220℃に加熱して製膜化処理を行い被覆樹脂層を形成した。その後、解砕処理、および篩分処理を行って、体積平均粒径35μmのキャリア1を得た。
また、得られたキャリアについて、特定構造ABを有し且つ層全体に分布しているかを走査型電子顕微鏡(SEM)による観察にて確認した。その結果、導電性粒子がほとんど観察されない(つまり導電性粒子の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低い)領域Bと、該領域Bの周囲に導電性粒子が多数存在し(つまり単位体積あたりの存在率が該領域Bよりも高く)且つ該導電性粒子が領域Bの周囲を囲むように分布している領域Aと、を有する特定構造ABが、被覆樹脂層全体にわたって分布していることが確認された。
−キャリア2作製−
キャリア1の作製においてPC−C400を48.5部、界面活性剤の量を1.5部とした以外はキャリア1の作製と同様の方法でキャリア2を得た。キャリア2はキャリア1と同様に特定構造ABを層全体にわたって有していた。
−キャリア3作製−
キャリア1の作製においてPC−C400を45.0部、界面活性剤の量を5部とした以外はキャリア1の作製と同様の方法でキャリア3を得た。キャリア3はキャリア1と同様に特定構造ABを層全体にわたって有していた。
−キャリア4作製−
キャリア1の作製においてPC−C400を環状オレフィン/エチレン コポリマー(JSR社製、ARTON F4520)とした以外はキャリア1の作製と同様の方法でキャリア4を得た。キャリア4はキャリア1と同様に特定構造ABを層全体にわたって有していた。
−キャリア5作製−
キャリア4の作製において、界面活性剤の量を1.5部とした以外はキャリア4の作製と同様の方法でキャリア5を得た。キャリア5はキャリア1と同様に特定構造ABを層全体にわたって有していた。
−キャリア6作製−
キャリア1の作製においてPC−C400をCOC(ポリプラスチック社製、TOPAS 8007X10)とした以外はキャリア1の作製と同様の方法でキャリア6を得た。キャリア6はキャリア1と同様に特定構造ABを層全体にわたって有していた。
−キャリア7作製−
キャリア6の作製において、界面活性剤の量を1.5部とした以外はキャリア6の作製と同様の方法でキャリア7を得た。キャリア7はキャリア1と同様に特定構造ABを層全体にわたって有していた。
−キャリア8作製−
キャリア1で用いたポリカーボネートおよびReagal330をクロロホルムに添加し、溶解させた後、界面活性剤としてテイカパワー(テイカ社製)を0.1部添加した。次いで、水相に攪拌しながら添加し乳化液を得た。該乳化液を凍結乾燥装置によって乾燥し、回収された粒子を水洗浄して、樹脂粒子とした。
樹脂粒子18部と芯材粒子600部を加え、エクストリューダー(東芝機械社製、TEM)を用い、製膜化処理を行い被覆樹脂層を形成した。その後、解砕処理、および篩分処理を行って、体積平均粒径35μmのキャリア8を得た。キャリア8はキャリア1と同様の特定構造ABを有しておらず、被覆樹脂層中において導電性粒子が局在化していた。
−トナー作製−
(着色剤分散液1)
シアン顔料:銅フタロシアニンB15:3(大日精化工業社製) 50部
アニオン性界面活性剤:ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 5部
イオン交換水 200部
上記を混合し、IKA社製ウルトラタラックスにより5分間、更に超音波バスにより10分間分散し、固形分21%の着色剤分散液1を得た。堀場製作所製粒度測定器LA−700にて体積平均粒径を測定したところ160nmであった。
(離型剤分散液1)
パラフィンワックス:HNP−9(日本精鑞社製) 19部
アニオン性界面活性剤:ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 1部
イオン交換水 80部
上記を耐熱容器中で混合し、90℃に昇温して30分、攪拌を行った。次いで、容器底部より溶融液をゴーリンホモジナイザーへと流通し、5MPaの圧力条件のもと、3パス相当の循環運転を行った後、圧力を35MPaに昇圧し、更に3パス相当の循環運転を行った。こうして出来た乳化液を前記耐熱溶液中で40℃以下になるまで冷却し、離型剤分散液1を得た。堀場製作所製粒度測定器LA−700にて体積平均粒径を測定したところ240nmであった。
(樹脂粒子分散液1)
−油層−
スチレン(和光純薬工業(株)製) 30部
アクリル酸n−ブチル(和光純薬工業(株)製) 10部
β−カルボキシエチルアクリレート(ローディア日華(株)製) 1.3部
ドデカンチオール(和光純薬工業(株)製) 0.4部
−水層1−
イオン交換水 17部
アニオン性界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製) 0.4部
−水層2−
イオン交換水 40部
アニオン性界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製) 0.05部
ペルオキソ二硫酸アンモニウム(和光純薬工業(株)製) 0.4部
上記の油層成分と水層1の成分をフラスコに入れて攪拌混合し単量体乳化分散液とした。反応容器に上記水層2の成分を投入し、容器内を窒素で十分に置換し、攪拌をしながらオイルバスで反応系内が75℃になるまで加熱した。反応容器内に上記の単量体乳化分散液を3時間かけて徐々に滴下し、乳化重合を行った。滴下終了後更に75℃で重合を継続し、3時間後に重合を終了させた。
得られた樹脂粒子は、レーザー回折式粒度分布測定装置LA−700(株)堀場製作所製)で樹脂粒子の体積平均粒径D50vを測定したところ250nmであった。また、示差走査熱量計(DSC−50 島津製作所社製)を用いて昇温速度10℃/分で樹脂のガラス転移点を測定したところ53℃であった。また、分子量測定器(HLC−8020東ソー社製)を用い、THFを溶媒として数平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ13,000であった。これにより体積平均粒径250nm、固形分42%、ガラス転移点52℃、数平均分子量Mnが13,000の樹脂粒子分散液1を得た。
(トナーの作製)
樹脂粒子分散液1 150部
着色剤粒子分散液1 30部
離型剤分散液1 40部
ポリ塩化アルミニウム 0.4部
上記成分の内、離型剤分散液1以外の成分をステンレス製フラスコ中でIKE社製のウルトラタラックスを用い十分に混合、分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で80分保持した後、ここに上記離型剤分散液1と、上記と同じ樹脂粒子分散液1:70部と、を緩やかに追加した。
その後、濃度0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて系内のpHを6.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、攪拌軸のシールを磁力シールして攪拌を継続しながら97℃まで加熱して3時間保持した。反応終了後、降温速度を1℃/分で冷却し、濾過、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を行った。これをさらに40℃のイオン交換水3Lを用いて再分散し、15分間300rpmで攪拌・洗浄した。この洗浄操作をさらに5回繰り返し、濾液のpHが6.54、電気伝導度6.5μS/cmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo.5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してトナー粒子を得た。
トナー粒子の体積平均粒径D50vをコールターカウンターで測定したところ5.8μmであり、体積平均粒度分布指標GSDvは1.20であった。ルーゼックス社製のルーゼックス画像解析装置で形状観察を行ったところ、粒子の形状係数SF1は135でポテト形状であることが観察された。
トナー粒子のガラス転移温度は52℃であった。
更に、このトナー粒子に、ヘキサメチルジシラザン(以下、「HMDS」と略す場合がある)で表面疎水化処理した一次粒子平均粒径40nmのシリカ(SiO)粒子と、メタチタン酸とイソブチルトリメトキシシランの反応生成物である一次粒子平均粒径20nmのメタチタン酸化合物粒子とを、トナー粒子の表面に対する被覆率が40%となるように添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーを作製した。
<実施例1〜7、比較例1>
−現像剤の作製−
上記作製のトナー9部と、上記より得た表1に記載のキャリア91部と、をVブレンダーを用いて40rpmで20分間攪拌し、125μm網目の篩を用いて篩分を行い、現像剤1〜8を得た。
〔画像評価方法〕
得られた現像剤をそれぞれ、画像形成装置(富士ゼロックス社製、製品名:Apeos Port−II C4300改造機)に充填して気温15℃、湿度30%の設定で連続出力を行い、初期と経時の階調表現能を比較した。
具体的には、初期現像剤を用い10枚目の階調チャートを作製後に、10万枚のダミーチャートによる経時プロセスを経て再度、階調チャートを作製し、初期と経時の階調チャートを比較した。以下に評価基準を示す。なおCまでが許容範囲である。
<評価基準>
A:初期画像と比較して階調性の差が確認できない。
B:トナー載り量が少ない領域に対して僅かに差が確認できる。
C:画像の一部が初期と比較して薄いが許容できる。
D:画像全体が明らかに薄い。
結果を表1に示す。

1Y、1M、1C、1K 感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
118 露光のための開口部
117 筐体
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)

Claims (7)

  1. 芯材と、
    前記芯材を被覆し、JIS K−2235(1991年)に規定される針入度が40以上85以下である樹脂、および導電性粒子を含有する被覆樹脂層と、
    を有し、
    前記被覆樹脂層は、前記導電性粒子の単位体積あたりの存在率が周囲よりも低い領域A、および該領域Aの周囲を覆い前記導電性粒子の単位体積あたりの存在率が前記領域Aよりも高く且つ該導電性粒子が前記領域Aの周囲を囲むように分布する領域Bからなる構造を複数有し、層全体にわたって該構造が分布してなる静電荷像現像用キャリア。
  2. 静電荷像現像用トナーと、請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアと、を含む静電荷像現像剤。
  3. 前記静電荷像現像用トナーが、離型剤粒子を含有し、
    且つ前記離型剤粒子の重心位置(G)から前記静電荷像現像用トナーの表面(S)までの最短距離(SG距離)の平均値と、前記静電荷像現像用トナーの円換算平均半径と、が下記式1を満たす請求項2に記載の静電荷像現像剤。
    0<SG距離/円換算平均半径≦0.25 (式1)
  4. 請求項2または請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、
    画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジ。
  5. 請求項2または請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  6. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項2または請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
  7. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    請求項2または請求項3に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
    を有する画像形成方法。
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