JP2016064498A - ヘッド交換式切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】工具本体やパンチの損傷を生じることなく、工具本体と連結部材との係合強度を高める。
【解決手段】超硬合金、サーメット、セラミックスの工具本体1の内周面に凹部17を有する取付孔16に、工具本体1より低硬度の金属材料製の連結部材2の円筒状の取付部21が挿入され、取付部21の外周面が取付孔16の内周面と密着して凹部17と係合した状態で、工具本体1と連結部材2とが接合され、凹部17は、取付部21の挿入方向F側に向かうに従い外周側に向かう第1壁面17aと、第1壁面17aに対向して挿入方向F側に向かうに従い内周側に向かう第2壁面17bとを有し、第1壁面17aが取付孔16の内周面と交差する位置で取付孔16の中心線に垂直な平面Sに対してなす第1傾斜角αが、第2壁面17bが取付孔16の内周面とが交差する位置で平面Sに対してなす第2傾斜角βよりも小さくされている。
【選択図】図6

Description

本発明は、刃部を有してホルダに連結される切削ヘッドやこの切削ヘッドを連結して保持するホルダのようなヘッド交換式切削工具に関するものである。
このようなヘッド交換式切削工具として、特許文献1には、ホルダに形成された取付孔に挿入されて取付ねじ部に螺着されることにより着脱可能に取り付けられる交換式切削ヘッドであって、硬質材料からなり、先端部に設けられた刃部と、後端部に設けられて上記取付孔に挿入される取付部と、凹部が形成された内周面を有する連結孔とを備える切削ヘッド本体と、上記硬質材料の硬さよりも低硬度の金属材料からなり、上記連結孔に挿入されてその内周面に外周面が密着されることにより係合される先端軸部と、上記取付ねじ部に螺合されるヘッドねじ部と、上記ヘッドねじ部および先端軸部の内部において先端軸部の中心線に沿うように形成された孔部とを備えて、切削ヘッド本体に連結される連結部材とから構成された交換式切削ヘッドが記載されている。
このような交換式切削ヘッドは、連結部材の先端軸部を切削ヘッド本体の連結孔に挿入した上で、連結部材の孔部に、その内径よりも僅かに大きな外径のパンチを圧入することにより、連結部材の先端軸部を塑性変形させて拡径させ、その外周面を連結孔内周面の凹部に入り込ませて係合させることによって切削ヘッド本体と連結部材とが一体化させられる。ここで、この特許文献1には、凹部として切削ヘッド本体の連結孔の内周面に環状溝を形成することが記載され、さらに特許文献1の図3では、この凹部は上記中心線に沿った断面において略円弧状をなしている。
特開2011−143532号公報
しかしながら、このような断面円弧状の凹部であると、切削ヘッド本体と連結部材の係合強度を高めるために、連結部材の先端軸部外周面をより大きく凹部内に入り込ませようとして凹部の上記中心線方向の幅を大きくした場合には、凹部の深さも大きくなってしまい、パンチを圧入したときや連結部材のヘッドネジ部をホルダの取付ねじ部にねじ込んだとき、あるいはこうしてホルダに取り付けられて交換式切削ヘッドが切削に使用される際に切削負荷が作用したときなどに、硬質材料であるために脆性傾向も高い切削ヘッド本体に凹部の底から亀裂が生じて破損するおそれがある。
その一方で、凹部の深さはそのままにして、円弧の中心線方向の長さを引き延ばした断面半長円状の凹部を形成すると、先端軸部外周面の塑性変形量は大きくなるが、パンチを圧入して連結部材の先端軸部を塑性変形させるときに、大きく塑性変形した先端軸部の外周面が凹部の圧入方向側の壁面に強く引っ掛かりすぎ、パンチへの圧入方向後方側への負荷が大きくなって、パンチが折損するおそれがある。また、中心線方向に切削ヘッド本体の連結孔内周面が大きく切り欠かれるため、やはり切削ヘッド本体の強度が損なわれて破損が生じるおそれもある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、硬質材料であるために脆性傾向も強いヘッド本体やホルダ等の工具本体の破損やパンチの折損を生じることなく、工具本体と連結部材との係合強度を高めることが可能なヘッド交換式切削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、超硬合金、サーメット、またはセラミックスの硬質材料よりなる工具本体に形成された内周面に凹部を有する取付孔に、上記硬質材料よりも硬度が低い金属材料よりなる連結部材の円筒状の取付部が挿入され、この取付部の外周面が上記取付孔の内周面と密着して上記凹部と係合した状態で、これら工具本体と連結部材とが接合されたヘッド交換式切削工具であって、上記凹部は、上記取付孔への上記取付部の挿入方向側に向かうに従い外周側に向かう第1壁面と、この第1壁面に対向して上記挿入方向側に向かうに従い内周側に向かう第2壁面とを有し、上記第1壁面と上記取付孔の内周面とが交差する位置において上記第1壁面が上記取付孔の中心線に垂直な平面に対してなす第1傾斜角が、上記第2壁面と上記取付孔の内周面とが交差する位置において上記第2壁面が上記中心線に垂直な平面に対してなす第2傾斜角よりも小さくされていることを特徴とする。
このように構成されたヘッド交換式切削工具では、工具本体の取付孔への取付部の挿入方向は、連結部材の取付部を拡径するように塑性変形させる際のパンチの圧入方向となるが、この挿入方向を向いて該挿入方向側に向かうに従い外周側に向かう凹部の第1壁面が取付孔の中心線に対してなす第1傾斜角が、第1壁面に対向して挿入方向側に向かうに従い内周側に向かう第2の壁面が上記平面に対してなす第2傾斜角よりも小さくされ、従って取付孔の中心線や内周面に対してなす傾斜角は、第2壁面が第1壁面よりも小さくされる。
このため、第1壁面と取付孔の内周面とが交差する位置における第1壁面が取付孔の中心線に垂直な平面に対してなす第1傾斜角が、特許文献1に記載のヘッド交換式切削工具の凹部と同じであれば、第2壁面の中心線に対してなす傾斜が緩やかな分、凹部の深さが同じでも凹部の中心線方向の幅を大きくすることができ、パンチを圧入したときの取付部外周面の塑性変形量を大きくすることができる。また、凹部を断面半長円状としたりするのに比べて、工具本体が切り欠かれる部分も小さくできる。
さらに、パンチの圧入方向側に位置することになる第2壁面は、上述のように取付孔の内周面に対する傾斜が緩やかであるので、このように大きく塑性変形した取付部の外周面が第2壁面に強く引っ掛かりすぎることがなく、パンチへの圧入方向後方側への負荷を小さく抑えてパンチに折損が生じるのを防ぐことができる。そして、この第2壁面に対し、取付孔への取付部の挿入方向後方側に位置する第1壁面は、取付孔の中心線および内周面に対する傾斜は急であるので、大きく塑性変形した取付部の外周面と強く引っ掛かることによって係合強度を高めることができ、連結部材の引き抜きに対する抵抗力を強めることが可能となる。
ここで、上記第2傾斜角は45°以上とされていることが望ましい。この第2傾斜角が45°未満であると、取付孔中心線や内周面に対する第2壁面の傾斜が急になり、パンチ圧入時の塑性変形した取付部外周面の第2壁面への引っ掛かりが強くなりすぎてパンチの折損を確実に防止することができなくなるおそれがある。ただし、この第2壁面は、取付孔への取付部の挿入方向側に向かうに従い内周側に向かうものであるので、第2傾斜角が90°を超えることはない。
なお、第2壁面は、取付孔の中心線に沿った断面が直線状をなして取付孔内周面に交差させられていてもよいが、同断面において上記取付孔の内周側に凸となる凸曲線状をなしていてもよい。この場合には、塑性変形した取付部外周面の引っ掛かりを一層小さくすることができる。
また、上記第1傾斜角は45°以下とされていることが望ましい。この第1傾斜角度が45°を超えて大きくなると取付孔中心線および内周面に対する傾斜が小さくなりすぎ、係合強度を確実に高めることができなくなるおそれが生じる。ただし、この第1壁面は、取付孔への取付部の挿入方向側に向かうに従い外周側に向かうものであるので、第1傾斜角が0°を下回って負となることはなく、すなわち第1壁面が取付孔内周面と交差する位置で上記挿入方向側に向かうに従い内周側に向かうようなことはない。
以上、説明したように、本発明によれば、工具本体の破損や圧入時のパンチの折損等を防ぎつつ、工具本体と連結部材との係合強度を高めることができ、連結部材が工具本体から引き抜かれるのを確実に防止することができる。
本発明の一実施形態であるヘッド本体の側面図である。 図1に示す実施形態の正面図である。 図1に示す実施形態のヘッド本体に製造されるヘッド本体素材の側面図である。 図3に示すヘッド本体素材の断面図である。 図1に示すヘッド本体素材に連結部材を挿入してパンチにより塑性変形させる際の一部破断側面図である。 図1に示す実施形態の凹部の拡大断面図である。 図6に示す凹部の変形例を示す拡大断面図である。
図1ないし図6は、ヘッド交換式切削工具としてホルダに着脱可能に取り付けられてエンドミルを構成する切削ヘッドに本発明を適用した場合の一実施形態を示すものである。この切削ヘッドは、図1に示すように、超硬合金、サーメット、またはセラミックスの硬質材料により一体形成された本実施形態における工具本体としてのヘッド本体1に、このヘッド本体1を形成する上記硬質材料よりも硬度が低いステンレス鋼やダイス鋼等の鋼材のような塑性変形可能な金属材料よりなる連結部材2が接合されて構成されている。
このようなエンドミルを構成する切削ヘッドは、後述するように上記連結部材2を介して、図示されない円筒軸状のホルダの先端部に、ヘッド本体1の中心線O(本実施形態では後述する取付孔の中心線)が同軸となるように連結されて取り付けられ、このホルダが工作機械の主軸に取り付けられて、上記中心線O回りにエンドミル回転方向Tに回転されつつ、通常は該中心線Oに交差する方向に送り出されることにより、被削材に切削加工を施してゆく。
ヘッド本体1には、図1に示すように先端側(図1において左側)から後端側(図1において右側)に向けて順に、切刃が形成される刃部11と、切削ヘッドの交換の際にレンチ等が係合させられる係合部12と、これら刃部11および係合部12よりも外径が一段小さく、しかもこの外径が後端側に向かうに従い漸次小さくなるようにされた中心線Oを中心とする円錐台状のテーパ軸部13が形成されている。なお、このテーパ軸部13の外周面が中心線Oに対してなす傾斜角度は1°〜20°の範囲内とされるのが望ましく、より望ましくは1°〜5°の範囲内、さらに望ましくは1°〜3°の範囲内とされて、本実施形態では2°とされている。
刃部11の外周には、ヘッド本体1の先端から後端側に向けて軸線O回りにエンドミル回転方向Tの後方側に捩れる切屑排出溝14が周方向に等間隔に複数条(本実施形態では4条)形成され、これらの切屑排出溝14の外周側辺稜部には上記切刃として外周刃15aが、また先端側辺稜部には同じく切刃として底刃15bが形成されている。なお、本実施形態のエンドミルはラジアスエンドミルであって、これら外周刃15aと底刃15bとが交差するコーナ部には、1/4円弧等の凸曲線状をなすコーナ刃15cが形成されており、従ってこれら外周刃15a、底刃15b、およびコーナ刃15cよりなる複数条(4条)の切刃がヘッド本体1に形成される。
図3および図4は、このような切屑排出溝14や外周刃15a、底刃15b、およびコーナ刃15cが形成される前のヘッド本体1の素材となるヘッド本体素材1Aを示すものであり、上述のような硬質材料の焼結等によって製造されたこのようなヘッド本体素材1Aに、図5に示すように上記連結部材2が挿入されて接合された上で、刃部11の切屑排出溝14や外周刃15a、底刃15b、およびコーナ刃15cが形成されてヘッド本体1に製造される。なお、図3ないし図5では説明のため、ヘッド本体素材1Aにおいてヘッド本体1の刃部11、係合部12、およびテーパ軸部13となる部分に同一の符号を配してある。
このヘッド本体素材1Aには、次述する凹部を除いて断面が中心線Oを中心とした一定内径の円形で、図4および図5に示すようにテーパ軸部13の後端面に開口して先端側に延びる取付孔16が中心線Oに沿って形成されている。さらに、この取付孔16の内周面には、本実施形態における凹部として、中心線O回りに周回する環状溝17が、図4に示すようにテーパ軸部13の後端面と取付孔16の底面からそれぞれ間隔をあけて複数条(本実施形態では8条)等間隔に形成されており、少なくとも先端側の環状溝(本実施形態では先端側の2条の環状溝)17は中心線O方向においてヘッド本体素材1Aにおけるヘッド本体1の係合部12に当たる位置に形成されている。
一方、連結部材2は、図5に示すように先端側に中心線Oを中心とした略円筒状の取付部21が形成されるとともに、後端側にはこの取付部21よりも大径の雄ねじ部22が同軸に一体形成されたものであり、取付部21の外径は塑性変形前の状態において取付孔16の内径より僅かに小さくされ、また雄ねじ部22の外径は、取付孔16の内径より大きくされ、テーパ軸部13の後端面の外径よりは小さくされている。なお、この雄ねじ部22の捩れの向きは、上記エンドミル回転方向Tの反対向きとされる。
また、円筒状の取付部21の内周部は雄ねじ部22を貫通して連結部材2の後端面に開口させられている。ただし、この連結部材2の内周部は、少なくとも図5に示した塑性変形前の状態において、上記取付部21の部分で雄ねじ部22の部分よりも内径が僅かに一段小径とされている。また、取付部21の軸線O方向の長さは、図5に示すように取付孔16の深さよりは短く、ただし雄ねじ部22の先端面をテーパ軸部13の後端面に当接させた状態で最先端の環状溝17を超える長さとされている。
このような連結部材2は、取付部21がヘッド本体素材1Aにおける取付孔16に挿入されて、上述のように雄ねじ部22の先端面がテーパ軸部13の後端面に当接させられた状態で、その内周部に、図5に矢線で示すようにパンチPが取付孔16への連結部材2の挿入方向と同じ圧入方向Fに圧入されることにより、取付部21が拡径するように塑性変形させられて取付部21の外周面が取付孔16の内周面に密着し、さらに凹部である上記環状溝17の位置では図6に破線で示すように外周面が環状溝17内に入り込むようにして係合し、ヘッド本体素材1Aに接合されて取り付けられる。
ここで、本実施形態では、パンチPは、連結部材2よりも高硬度で、ヘッド本体1の硬度以下の硬度を有する、例えば工具鋼や軸受鋼等の金属材料により形成されたものであって、ヘッド本体1と同じく超硬合金やサーメット、セラミックス等の硬質材料により形成されていてもよい。また、パンチPは、連結部材2の塑性変形前の取付部21における内周部の内径よりも大きく、雄ねじ部22における内周部の内径よりは小さな直径を有する中心線Oに沿った断面が凸曲線状の押圧部Qを先端部に有している。パンチPは連結部材2がヘッド本体素材1Aに接合された後は、取付部21の内周部から抜き出される。
そして、上述のように塑性変形によって連結部材2の取付部21の外周面が入り込む、本実施形態における凹部としての環状溝17は、図6に示したように取付孔16への取付部21の挿入方向(パンチPの圧入方向F)側に向かうに従い外周側に向かう第1壁面17aと、この第1壁面17aに対向して上記挿入方向側に向かうに従い内周側に向かう第2壁面17bとを有しており、第1壁面17aと取付孔16の内周面とが交差する位置において第1壁面17aが取付孔16の中心線Oに垂直な平面Sに対してなす第1傾斜角αは、同じく第2壁面17bと取付孔16の内周面とが交差する位置において第2壁面17bが上記平面Sに対してなす第2傾斜角βよりも小さくされている。
なお、本実施形態では、これら第1、第2壁面17a、17bは、中心線Oに沿った断面において直線状をなして取付孔16の内周面に交差させられており、これらの直線が上記平面Sに対してなす角度が第1、第2傾斜角α、βとされるとともに、これらの直線が交差する環状溝17の溝底部17cは同断面において両直線に接する円弧等の凹曲線状をなすようにされている。第1傾斜角αは45°以下とされるのが望ましく、本実施形態では30°とされており、また第2傾斜角βは45°以上とされるのが望ましく、本実施形態では65°とされている。勿論、第1、第2傾斜角α、βがともに45°になることはない。
こうして連結部材2が取り付けられたヘッド本体素材1Aは、上述のように切屑排出溝14や外周刃15a、底刃15b、およびコーナ刃15cが形成されてヘッド本体1に製造され、こうして製造されたヘッド本体1は、連結部材2の雄ねじ部22が、上記ホルダの先端部内周部に形成された雌ねじ部にねじ込まれることにより、係合部12の後端面がホルダの先端面に当接させられるとともに、テーパ軸部13の外周面が上記雌ねじ部とホルダの先端面との間に形成された先端側に向かうに従い漸次拡径するテーパ孔部の内周面に密着させられてホルダと連結され、切削加工に使用される。
上記構成のヘッド交換式切削工具である切削ヘッドでは、凹部である環状溝17の第1壁面17aの中心線Oに垂直な平面Sに対する第1傾斜角αが、第2壁面17bの平面Sに対する第2傾斜角βよりも小さく、逆に中心線Oおよび該中心線Oに平行に延びる取付孔16の内周面に対する傾斜角は、第2壁面17bが第1壁面17aよりも小さくなる。このため、環状溝17の深さを深くしなくても、図6に示すように環状溝17の中心線O方向の幅wを大きくすることができ、パンチPを圧入して連結部材2の取付部21を塑性変形させたときに取付部21外周面が環状溝17内に入り込む塑性変形量hを大きくすることができる。
そして、こうして大きな塑性変形量hで取付部21の外周面が入り込んだ環状溝17の上記圧入方向(取付孔16への取付部21の挿入方向)F後方側には、取付孔16の内周面に対する傾斜角が急となる第1壁面17aが形成されているので、環状溝17に大きく入り込んだ取付部21の外周面を第1壁面17aによって強く引っ掛けるようにして係合強度を増大させることができ、上述のようにホルダに取り付けられて切削加工に使用される際の連結部材2を引き抜く方向への負荷に対し、高い抵抗力を得ることができる。
また、環状溝17を深くしなくても幅wを大きくすることができるため、環状溝17の溝底部17cからヘッド本体1の外周面までの肉厚を確保することができ、パンチPの圧入時やホルダへの取付時、あるいは切削加工時に、超硬合金等の硬質材料であるために脆性傾向も強いヘッド本体1やヘッド本体素材1Aに、この溝底部17cから外周面に向けて亀裂が入って破損を生じてしまうようなこともない。さらに、凹部の深さが同じなら、凹部を断面半長円状としたりするのに比べても、ヘッド本体1やヘッド本体素材1Aの取付孔16の内周面が切り欠かれる部分を小さくして、これらの強度を確保することができる。
その一方で、パンチPの圧入方向F側に位置する第2壁面17bは、その第2傾斜角βが第1傾斜角よりも大きくされて取付孔16内周面への傾斜が緩やかとされているので、上述のように取付部21の外周面が大きな塑性変形量hで環状溝17内に入り込んでも,第1壁面17aのように強く引っ掛かることはない。このため、パンチPが圧入される際に圧入方向Fへの引っ掛かりが強くなりすぎ、その反力によってパンチPへの圧入方向F後方側への負荷が高くなりすぎることによりパンチPが折損してしまったりするのも防止することができる。
なお、本実施形態では、この第2壁面17bや第1壁面17aも、中心線Oに沿った断面において直線状をなしているが、第2壁面17bについては図7に示す変形例のように同断面において取付孔16の内周側に凸となる凸曲線状をなして、挿入方向(圧入方向F)側に向かうに従い内周側に向かうようにされていてもよい。この変形例では、こうして断面凸曲線とされた第2壁面17bが、取付孔16の内周面と角度をもって交差するようにされており、第1傾斜角αは上記実施形態と同じく30°で、第2傾斜角βは80°とされている。
このような変形例の環状溝(凹部)17を有するヘッド交換式切削工具においては、第2壁面17bの取付孔16内周面に対する傾斜が、第2壁面17bが取付孔16の内周面と交差する位置に向けて漸次緩やかになってゆくので、塑性変形した取付部21外周面の引っ掛かりを一層抑えることが可能となり、パンチPへの負荷もより軽減することができる。また、第2壁面17bを断面直線状とした場合に比べても、環状溝17(凹部)の深さが同じなら、ヘッド本体1やヘッド本体素材1Aが切り欠かれる部分をさらに少なくすることができるので、一層の強度向上を図ることができる。
なお、これらの効果を確実に奏功するには、上記実施形態やその変形例のように第1傾斜角αは45°以下とされるのが望ましく、また第2傾斜角βは45°以上とされるのが望ましい。第1傾斜角αが45°よりも大きいと、第1壁面17aの取付孔16内周面に対する傾斜が緩やかとなり、塑性変形した取付部21外周面を強く引っ掛けて係合強度を高めることができなくなるおそれがあり、第2傾斜角βが45°未満であると、第2壁面17bの取付孔16内周面への傾斜が急すぎて取付部21外周面に強く引っ掛かり、パンチP圧入時の負荷が高くなるおそれがある。
また、上記実施形態や変形例では、取付孔16の内周面に中心線O回りに周回する環状溝17を形成して第1、第2壁面17a、17bを画成しているが、周回り方向に分断された1または複数の溝を凹部としてもよい。さらに、環状溝17ではなく、螺旋溝としてもよく、その場合は互いに捩れの向きの異なる複数の螺旋溝を交差させて、または交差させずに形成してもよい。さらにまた、溝ではなく、取付孔16の内周面に点在する1または複数の凹みを形成して、上述のような第1、第2壁面17a、17bが形成された凹部としてもよい。
一方、上記実施形態および変形例では、ヘッド交換式切削工具のヘッド本体1を工具本体として連結部材2を接合する場合について説明したが、このヘッド本体1が取り付けられるホルダのホルダ本体を硬質材料よりなる工具本体として、このホルダに設けられる上記雌ねじ部を連結部材に形成して上記ホルダ本体に接合するのに本発明を適用することも可能である。この場合には、ホルダ本体に形成された取付孔に挿入される連結部材の取付部の内周部の内径が雌ねじ部の内径よりも小さくされ、この取付部内周部にパンチPが圧入されることにより、取付部が塑性変形して連結部材がホルダ本体に接合される。
1 ヘッド本体(工具本体)
1A ヘッド本体素材
2 連結部材
11 刃部
12 係合部
13 テーパ軸部
16 取付孔
17 環状溝(凹部)
17a 第1壁面
17b 第2壁面
21 取付部
22 雄ねじ部
O 取付孔16の中心線
S 中心線Oに垂直な平面
P パンチ
F 圧入方向(取付孔16への取付部21の挿入方向)
w 環状溝17(凹部)の中心線O方向の幅
h 塑性変形量
α 第1傾斜角
β 第2傾斜角

Claims (5)

  1. 超硬合金、サーメット、またはセラミックスの硬質材料よりなる工具本体に形成された内周面に凹部を有する取付孔に、上記硬質材料よりも硬度が低い金属材料よりなる連結部材の円筒状の取付部が挿入され、この取付部の外周面が上記取付孔の内周面と密着して上記凹部と係合した状態で、これら工具本体と連結部材とが接合されたヘッド交換式切削工具であって、
    上記凹部は、上記取付孔への上記取付部の挿入方向側に向かうに従い外周側に向かう第1壁面と、この第1壁面に対向して上記挿入方向側に向かうに従い内周側に向かう第2壁面とを有し、
    上記第1壁面と上記取付孔の内周面とが交差する位置において上記第1壁面が上記取付孔の中心線に垂直な平面に対してなす第1傾斜角が、上記第2壁面と上記取付孔の内周面とが交差する位置において上記第2壁面が上記中心線に垂直な平面に対してなす第2傾斜角よりも小さくされていることを特徴とするヘッド交換式切削工具。
  2. 上記第1壁面と第2壁面とが交差する上記凹部の底部は、上記中心線に沿った断面において凹曲線状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のヘッド交換式切削工具。
  3. 上記第2傾斜角は45°以上とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッド交換式切削工具。
  4. 上記第1傾斜角は45°以下とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載のヘッド交換式切削工具。
  5. 上記第2壁面は、上記中心線に沿った断面において上記取付孔の内周側に凸となる凸曲線状をなしていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載のヘッド交換式切削工具。
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