JP2016064421A - 形鋼の製造装置 - Google Patents

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孝 壺井
小林 寛
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Ryo Shiono
僚 塩野
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Abstract

【課題】 形鋼の製造過程において、当該形鋼に成形する帯鋼の表面形状の判別を、撮像後に種々の基準値の入力等をすることなく、迅速且つ容易に行うことのできる形鋼の製造装置を提供する。
【解決手段】 一定のパターンで加工が施された形鋼Xの適否をパターン毎に判別する判別装置5を有する形鋼Xの製造装置1であって、前記判別装置5は、前記形鋼の複数連続して加工されたパターンをパターン毎に撮像する撮像手段5eと、前記形鋼の複数連続して加工されたパターンのうち、前記撮像手段により最初に撮像されたパターンの画像のみを登録する登録手段5fと、前記登録されたパターンの画像から判別に用いる基準値を抽出し、基準パターンを生成する基準パターン生成手段5gと、前記基準パターンと次回以降に撮像される各パターンの画像とを比較して、当該各パターンにおける前記基準値との適否を判別する判別手段5hとからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、形鋼の製造過程において当該形鋼に成形する帯鋼の表面形状の適否の判別を伴う製造装置であって、当該表面形状の撮像後に種々の基準値の入力等をすることなく、迅速且つ容易に当該表面形状の適否の判別を行うことのできる形鋼の製造装置に関する。
従来、形鋼が正規の形状であるか否かの判別は、形鋼の製造過程において、正規形状の帯鋼を撮像した後に、当該撮像した画像をもとに所定の基準値を入力する作業を経て基準パターンを生成し、当該生成した基準パターンと他の帯鋼の画像とを比較することにより行われてきた。このような所定の部材の適否を判別するための技術としては、以下のものが提供されている。
例えば、判別対象の画像を取得して画像取得データを出力し、当該画像取得データと基準パターンデータとに基づいて判別対象のパターン認識を行い、当該パターン認識結果から判別対象の穴径等を計測し、当該計測結果によって判別対象の結果判定を行う等することにより、判別対象の穴形状不良を目視点検に依存することなく、取得画像に基づいて全穴形状を正確且つ高速に外観判別することができる判別方法が提供されている(特許文献1)。
また、判別対象物を撮像した画像のうち、良品であると判定された複数の画像データを記憶し、当該良品であると判定された複数の画像データに基づいて、判別対象物の良否判定を行うための閾値を算出し、撮像された判別対象物が良品であるか否かを判定する技術が提供されている(特許文献2)。
特開平5−206238号公報 特開号2012−21914公報
しかしながら、従来のように、形鋼に成形する帯鋼の表面形状を撮像した画像をもとに、その表面に施された所定の形状のサイズの最大値や最小値、当該形状の形成された位置、当該形状の位置等の種々の所定の基準値を、形鋼の種類、各パターン又は当該所定の形状ごとに入力する作業を経て基準パターンを生成し、当該基準パターンと帯鋼の画像とを比較して当該帯鋼が正規の形状であるか否かを判別するのは、種々の表面形状を有する形鋼が複数あれば、当該形状の異なる形鋼毎に各種基準値を入力しなければならず、また、基準値も所定の形状のサイズの最大値や最小値、当該形状の形成された位置、当該形状の位置等というように多岐にわたり、尚且つ、パターン毎に異なる所定の形状に対して、それぞれに一から基準値を入力しなければならないため、実際の判別作業に至るまでに、非常に手間と時間を掛ける必要があり、作業効率が悪いという問題があった。
また、特許文献1に記載の技術でも同様に、鋼板表面の欠陥の判別するに際しては、予め基準パターンデータや基準値等の入力、また、実際の判別作業に至るまでに、非常に手間と時間を掛ける必要があり、判別対象の製造効率が悪化するという問題があった。
さらに、特許文献2に記載の技術では、予め良品であると判定された複数の画像データを記憶し、且つ、当該複数の画像データから閾値を算出しなければ、判別対象物の判定を行うことができず、やはり、実際の判別作業に至るまでに、非常に手間と時間を掛ける必要があり、判別対象の製造効率が悪化するという問題があった。
そこで、本発明は、形鋼の製造過程において、当該形鋼に成形する帯鋼の表面形状の判別を、撮像後に種々の基準値の入力等をすることなく、迅速且つ容易に行うことのできる形鋼の製造装置を提供することを課題とした。
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明に係る請求項1に記載の形鋼の製造装置は、コイル状の帯鋼を解くアンコイラーと、当該アンコイラーで解いた帯鋼を送りながら、当該帯鋼に一定のパターンで複数連続した加工を施す加工装置と、当該一定のパターンで加工が施された帯鋼の適否をパターン毎に判別する判別装置と、当該帯鋼を形鋼に成形する成形装置と、当該帯鋼を成形した形鋼をパターン毎に切断する切断装置とを含む形鋼の製造装置であって、前記判別装置は、前記帯鋼の複数連続して加工されたパターンをパターン毎に撮像する撮像手段と、前記帯鋼の複数連続して加工されたパターンのうち、前記撮像手段により最初に撮像されたパターンの画像のみを登録する登録手段と、前記登録されたパターンの画像から判別に用いる基準値を抽出し、基準パターンを生成する基準パターン生成手段と、前記基準パターンと次回以降に撮像される各パターンの画像とを比較して、当該各パターンが基準範囲内にあるか否かを判別する判別手段とからなることを特徴としている。
また、請求項2に記載の形鋼の製造装置は、前記加工装置が、前記帯鋼に一定のパターンで複数連続して孔を開口させるプレス加工機で構成され、前記基準パターンが、前記撮像手段により最初に撮像されたパターンの画像から抽出された前記複数の孔の孔数、孔位置及び孔径の基準値に基づいて生成されていることを特徴としている。
本発明に係る請求項1に記載の形鋼の製造装置によれば、最初のパターンを撮像して登録するだけで、基準値等のデータを入力等する手間を要することなく、迅速且つ容易に帯鋼の表面形状の可否を判別することができる。すなわち、最初に撮像した画像から生成した基準パターンと次回以降に撮像された画像が同一のパターンと判別されれば、最初に撮像されたパターンを含め、複数形成された一定のパターンの全てが適格品であることを判別することができる。一方、次回以降に撮像された画像の各パターンのうちいずれかが適格ではないと判定された場合は、当該パターンが形成された帯鋼において不適格品が存していることを瞬時に把握することができる。このように、当該形鋼の製造装置を用いることにより、形鋼に成形する帯鋼の適否判別を手間なく容易に行うことができるため、形鋼の製造効率を向上させることができる。
また、種々の表面形状を有する形鋼が複数あっても、当該形状パターンの異なる形鋼毎に各種基準値をキーボード等の入力装置を用いて入力する必要はなく、最初に撮像した画像を基準パターンとすればよいため、効率的に判別作業を行うことができ、形鋼の製造効率を向上させることができる。
また、請求項2に記載の形鋼の製造装置によれば、複数の孔が形成された形鋼の基準パターンを孔の孔数、孔位置及び孔径の基準値に基づき、最初に撮像された画像から手間なく容易に生成して帯鋼の適否を判別できるため、複数の孔が形成された形鋼の製造を迅速且つ効率的に行うことができる。
本発明に係る製造装置の構成を示す図である。 当該製造装置のうち判別装置の構成を示す外観斜視図である。 当該製造装置のうち判別装置の構成を示すブロック図である。 基準パターンを示す図である。
以下、図面に基づいて本発明を具体的に説明する。まず、図1は、本発明に係る形鋼Xの製造装置1の構造を示す側面図である。当該製造装置1は、基本的に、コイル状の帯鋼2を解くアンコイラー3と、当該アンコイラー3で解いた帯状の帯鋼2を送りながら、当該帯鋼2に一定のパターンで複数連続した加工を施す加工装置4と、当該一定のパターンで加工が施された帯鋼2の適否をパターン毎に判別する判別装置5と、当該帯鋼2から成形装置6によって成形した形鋼Xをパターン毎に切断する切断装置7とから構成され、一定のパターン毎の形鋼Xを製造する装置である。
当該製造装置1の構成のうち、前記加工装置4は、前記アンコイラー3によってコイル状を解かれた帯鋼2に対し、前記形鋼Xの表面形状となる帯鋼2の表面に一定のパターンで複数連続して孔2aを開口させるプレス加工機で構成されている。なお、当該形鋼Xの製造過程における帯鋼2からの形状の変化は、図1の吹出し内に拡大して表示する。当該帯鋼2に開口して形成されるパターン毎の一又は複数の孔2aは、形鋼Xの組み立ての際にボルトを挿通して形鋼Xを固設する等の用途に用いられる。また、当該加工装置4には、当該帯鋼2を加工装置4に給送するための上側フィードローラ4a及び下側フィードローラ4bが加工装置4の帯鋼2の供給口に設けられている。
図2は、前記判別装置5の構成をより詳細に示す斜視概略図であり、であり、図3は、当該判別装置5の構成を示すブロック図である。当該判別装置5は、前記成形装置6の帯鋼2の供給口に設けられた帯鋼2を給送するための上側第一ピンチローラ5a及び下側第一ピンチローラ5bと、上側第二ピンチローラ5c及び下側第二ピンチローラ5dとの間に設置されている。
当該判別装置5は、前記帯鋼2の複数連続して加工された複数の孔2aのパターンをパターン毎に撮像する撮像手段5eと、前記帯鋼2の複数連続して孔2aが形成されたパターンのうち、前記撮像手段5eにより最初に撮像されたパターンの画像のみを登録する登録手段5fと、前記登録されたパターンの画像から判別に用いる孔2aの孔数N、孔径R又は孔位置Oという基準値Aを抽出し、基準値Aに基づいて基準パターンBを生成する基準パターン生成手段5gと、前記基準パターンBの画像と次回以降に撮像される各パターンの画像とを比較して、当該各パターンが基準値Aの範囲内にあるか否かを判別する判別手段5hと、適否の基準範囲を予め入力して記憶しておく基準範囲記憶部5iとから構成されている。
撮像手段5eは、カメラによって構成され、図2に示すように、上側第一ピンチローラ5a及び下側第一ピンチローラ5bと上側第二ピンチローラ5c及び下側第二ピンチローラ5dとの間に給送される帯鋼2の上面を上側から下方に向けて撮像する。また、当該撮像手段5eは、給送されてくる帯鋼2に対して適切なタイミングで撮像できるように制御されている。具体的には、図2中に示す撮像範囲aの範囲内において帯鋼2の送りに応じてパターン毎に複数枚の画像を撮像し、当該複数枚の画像を繋げ合わせてパターン毎の画像を生成する。このように1枚に生成されたパターン毎に画像のうち、最初の画像は、登録手段5fに送られ、その他の次回以降に撮像された画像は、判別手段5hに送られる。
登録手段5fでは、前記最初に撮像された画像が登録されて記憶される。当該登録された最初に撮像された画像は、帯鋼2の適否を判別する基準となる基準パターンBの生成のため、基準パターン生成手段5gに送られる。当該登録手段5fによって入力されるのは、基準パターンBとなる最初に撮像された画像のみである。
基準パターン生成手段5gは、前記登録手段5fから送られた画像から、パターン毎に形成された孔2aの孔数N、孔位置O及び孔径Rという基準値Aに基づいて、図4に示すような基準パターンBを生成する。なお、当該図4に示す基準パターンBは、あくまで例示であり、当該実施例に示す各パターンの基準パターンBとは必ずしも同様ではない。当該生成された基準パターンBは、各パターンの適否判断の基準として判別手段5hに送られる。このように生成された基準パターンBに基づいて帯鋼2の表面形状の適否が判別されるため、最初に撮像されるパターンとしては、ノギス等の測定具によって計測されて予め適格品であると判定されたものが判別装置5へと給送される。
次に、判別手段5hは、前記基準パターンBの画像と、次回以降に撮像した画像を比較して、各パターンの適否の判定を行う。当該判定は、次回以降に撮像した画像から孔数N、孔位置O及び孔径Rを抽出し、基準パターンBの画像と比較して行う。具体的には、基準パターンBの画像に表示された複数の孔2aの孔数N、孔位置O及び孔径Rの3つの数値を基準とし、次回以降に撮像した画像に表示された複数の孔2aの孔数N、孔位置O及び孔径Rを抽出し、当該次回以降に撮像した画像の孔2aの孔数N、孔位置O及び孔径Rの数値が前記基準パターンBの画像に表示された孔2aの各数値の基準範囲内にあるか否かにより適否を判定する。
例えば、基準パターンBの画像に3つの孔2aが形成されていたとする。まず、前記基準パターン生成手段5gにおいて、孔数N=3であることを認識した上で、各孔2aの孔位置Oを各孔2aの中心位置として当該画像の横軸x及び縦軸yから得られる座標上の位置(O=x、y)を夫々算出し、また、各孔2aの孔径Rを基準パターンBの画像から夫々算出する。次に、撮像手段5eから判別手段5hに送られてきた次回以降に撮像した画像においても、各孔2aの前記3つの数値を算出する。そして、当該次回以降に撮像した画像の各数値のいずれもが前記基準パターンBの各数値の基準範囲内にあれば当該画像は適格であると判定され、基準範囲内になければ不適格であると判定される。
ここで、基準範囲とは、当該製造装置1の判定装置4に予め入力された範囲であり、例えば、±1.0mm等の基準パターンBの数値から画像の適否の判定を決める範囲で、この数値の範囲内であれば適格品であるとする数値が入力される。当該基準範囲の数値は予めキーボード等の入力装置によって入力され、前記基準範囲記憶部5iに記憶されたものである。当該基準範囲の入力は、当該製造装置に1による形鋼Xの製造作業を行う前に予め入力しておくことができ、且つ、当該基準範囲だけを簡単に入力することができるため、帯鋼2の撮像時に改めて基準値A等を入力する必要もなく、適否判別の作業を効率的に行わせるものである。当該基準範囲の数値は、当該記憶領域から判別手段5hに送られ、帯鋼2の適否判別に使用される。
なお、当該判別手段5hは、最初に撮像した画像を基準として次回以降に撮像した画像の適否を判定できれば、どのような手段を採用してもよく、当該基準値A等に限定されるものではない。
また、特に図示はしないが、前記製造装置1の構成には、前記各構成の制御を行う制御手段、また、モニタ等の表示手段、撮像時に帯鋼2の下方から帯鋼2を照射する照明手段等も夫々配置されている。
このようにして、判別手段5hにおいて適格品であると判定された帯鋼2は、成形装置6を経て、製品ごとの形鋼Xに成形された後、切断装置7によって前記孔2aのパターン毎に切断され、パターン毎の形鋼Xが製造される。なお、ここでは、形鋼Xの例として軽量形鋼を製造しているため、図1に示すように、前記成形装置6によってフランジを設けた形状の形鋼Xに成形されている。
また、通常、前記アンコイラー3によってコイル状が解かれた帯鋼2に対し、図1に示すように、巻き癖等を矯正して平板状にするためのレベラー・シャー8が設けられ、当該レベラー・シャー8によって巻き癖等が解かれた帯鋼2が加工装置4に送られる。
以上のように、製造装置1によれば、最初に撮像された帯鋼2のパターンの画像が登録手段5fに瞬時に登録されて、即時に基準パターンBが基準パターン生成手段5gによって生成されるため、多岐にわたる基準値を入力する手間を特に必要とせず、次回以降に撮像した画像の帯鋼2の孔2aのパターンについて迅速且つ容易にその適否を判別することができる。よって、当該形鋼Xの製造装置1を用いることにより、形鋼Xに成形される帯鋼2の適否判別を手間なく容易に行うことができるため、形鋼Xの製造効率を向上させることができる。
また、種々の表面形状を有する形鋼Xが複数あっても、当該形状の異なる形鋼X毎に各種基準値Aをキーボード等の入力装置を用いて入力する必要はなく、当該形鋼X毎に最初に撮像した画像を基準パターンBとすればよいため、効率的に判別作業を行うことができ、形鋼Xの製造効率を向上させることができる。
上記実施例の製造装置1では、形鋼Xとして軽量形鋼を製造したが、その他表面形状の適否を判別する必要のある部材等、例えば、ステンレス、アルミ又は銅等を素材とする板状体等であれば、どのようなものであっても適否判断を手間なく容易に行うことができるため、その製造効率を向上させることができる。
1 製造装置
2 帯鋼
3 アンコイラー
4 加工装置
4a 上側フィードローラ
4b 下側フィードローラ
5 判別装置
5a 上側第一ピンチローラ
5b 下側第一ピンチローラ
5c 上側第二ピンチローラF
5d 下側第二ピンチローラ
5e 撮像手段
5f 登録手段
5g 基準パターン生成手段
5h 判別手段
6 成形装置
7 切断装置
A 基準値
B 基準パターン
R 孔径
N 孔数
X 形鋼
O 孔位置
α 撮像範囲

Claims (2)

  1. コイル状の帯鋼を解くアンコイラーと、当該アンコイラーで解いた帯鋼を送りながら、当該帯鋼に一定のパターンで複数連続した加工を施す加工装置と、当該一定のパターンで加工が施された帯鋼の適否をパターン毎に判別する判別装置と、当該帯鋼を形鋼に成形する成形装置と、当該帯鋼を成形した形鋼をパターン毎に切断する切断装置とを含む形鋼の製造装置であって、
    前記判別装置は、前記帯鋼の複数連続して加工されたパターンをパターン毎に撮像する撮像手段と、前記帯鋼の複数連続して加工されたパターンのうち、前記撮像手段により最初に撮像されたパターンの画像のみを登録する登録手段と、前記登録されたパターンの画像から判別に用いる基準値を抽出し、基準パターンを生成する基準パターン生成手段と、前記基準パターンと次回以降に撮像される各パターンの画像とを比較して、当該各パターンが基準範囲内にあるか否かを判別する判別手段とからなることを特徴とする形鋼の製造装置。
  2. 前記加工装置は、前記帯鋼に一定のパターンで複数連続して孔を開口させるプレス加工機で構成され、
    前記基準パターンは、前記撮像手段により最初に撮像されたパターンの画像から抽出された前記複数の孔の孔数、孔位置及び孔径の基準値に基づいて生成されていることを特徴とする請求項1に記載の形鋼の製造装置。
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