JP2016063714A - 電気装置 - Google Patents
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Abstract
Description
これを解消する手段としては、たとえば筐体に通気孔を設けないようにして、筐体の気密性を高めることが考えられるが、単に、そのようにしただけでは、ファンを駆動させた際に、筐体内の空気がファンによって単に攪拌されるに過ぎないこととなる。これでは、各電気部品を効率よく冷却することは困難である。ファンも電気部品の1つであり、熱を発生させるため、設計がまずい場合には、却って筐体内の温度を上昇させる可能性もでてくる。
本発明に係る電気装置は、屋外設置型のパワーコンディショナとして構成することができる。
まず、コンデンサおよびリアクトルの特性を説明すると、コンデンサは、熱に比較的弱く、できる限り高温に晒されないようにすることが望ましい。一方、リアクトルは、熱発生量がかなり多い電気部品である。このため、リアクトルの位置を通過して高温となった空気がコンデンサの位置に直ちに到達してコンデンサを温度上昇させるといったことは、適切に回避することが望まれる。
これに対し、本発明によれば、ファンから送風される空気は、まずコンデンサの位置を通過し、かつその後にリアクトルの位置に到達する。したがって、リアクトルによって加熱される前の空気を利用してコンデンサを適切に冷却し得るとともに、コンデンサを通過した後の空気を利用してリアクトルを適切に冷却することができる。リアクトルを通過した後の空気は、その後にファンの吸気側に戻されるが、この過程において前記空気に温度低下を生じさせることにより、高温の空気がコンデンサの位置に送られるといった不具合も好適に回避することが可能である。
このようなことから、本発明によれば、コンデンサが高温に晒されることを抑制し、その使用寿命を長くできるように、複数の電気部品の冷却を好適に行なうことが可能である。
前記した複数の電気部品の冷却は、筐体内の空気を筐体内において略一定の経路で循環させることにより行なわせているため、外気を筐体内に流入出させるための多数の通気孔を筐体の各所に設ける必要はない。したがって、筐体については、雨水などが容易に浸入しない気密性が比較的高い構造とし、屋外設置に適切に対応できるようにすることが可能である。
すなわち、ファン4から上向きの送風により生じた空気流は、上壁部10aの内面に衝突して左右に分かれてから筐体1の左右の側壁部10c,10dに向けて進行する。次いで、前記空気流は、筐体1内の左側領域10Lおよび右側領域10Rのそれぞれにおいて下向きに進行してから下壁部10bまたは下壁部10b近傍に到達してからファン4の下側の吸気側領域に戻る。空気循環経路8は、基本的には、前記したような空気循環を生じるものである。実際には、後述するように、空気流はコンデンサ3aやリアクトル3bなどの電気部品3や各種のブラケットなどに当たるために、前記した流れとは異なる流れを生じる部分もあるが、このような空気流れは、前記した基本的な空気循環量と比較すると僅かであり、例外的なものとして無視することが可能である。
さらに、空気循環経路8においては、ファン4からリアクトル3bの設置箇所に空気流が到達するまでの空気流れ経路長Laよりも、リアクトル3bの設置箇所からファン4に空気流が戻されるまでの空気流れ経路長Lbの方が長くなるように構成されている。この構成は、ファン4が筐体1の略中央部に位置するのに対し、リアクトル3bは、筐体1の上下高さ方向の中心線CLよりも上側の領域に配置されていることによって簡易に実現されている。
のような不具合を適切に抑制することが可能である。
同図に示す実施形態においては、筐体1内の空気を所定の略一定の経路で循環させることをより促進するためのガイド9が、筐体1内に設けられている。ガイド9は、たとえば金属板などを用いて構成されている。
このような構成によれば、空気が流れる経路を、ガイド9を利用して規制することができる。したがって、空気循環経路8をより的確に形成することが可能となる。本実施形態から理解されるように、本発明においては、筐体内に空気循環経路を形成するための補助手段として、空気流を規制するためのガイド部材を用いた構成とすることもできる。
は、効率のよい冷却を図り、その使用寿命を長くし得るという効果が得られるからである。
本発明でいう電気装置とは、筐体内に複数の電気部品が収容された装置であり、パワーコンディショナに限定されるものではない。
1 筐体
10a 上壁部(筐体の)
10b 下壁部(筐体の)
10c,10d 左右の側壁部(筐体の)
10L 左側領域(筐体内の)
10R 右側領域(筐体内の)
3 電気部品
3a(3) コンデンサ
3b(3) リアクトル
4 ファン
6 ヒートシンク
8 空気循環経路
Claims (5)
- コンデンサおよびリアクトルを含む複数の電気部品を内部に収容する筐体と、
前記複数の電気部品に空冷用の送風を行なうためのファンと、
を備えている、電気装置であって、
前記ファンは、前記筐体内に配され、かつ前記筐体内の空気が前記筐体内において略一定の経路で循環する空気循環経路を形成するように設けられており、
前記コンデンサは、前記空気循環経路のうち、前記リアクトルよりも空気流れ方向上流側の位置に配され、前記コンデンサの位置を通過した後の空気が、前記リアクトルに作用するように構成されていることを特徴とする、電気装置。 - 請求項1に記載の電気装置であって、
前記ファンから前記リアクトルの設置箇所に空気流が到達するまでの空気流れ経路長よりも、前記リアクトルの設置箇所から前記ファンに空気流が戻されるまでの空気流れ経路長の方が長くなるように構成されている、電気装置。 - 請求項1または2に記載の電気装置であって、
前記筐体は、上壁部、下壁部、および左右の側壁部を有する正面視略矩形枠状の周壁部を具備しており、
前記ファンは、前記筐体内の正面視略中央部に配され、かつ前記上壁部および下壁部のいずれか一方の壁部に向けて送風を行なうように設けられており、
前記空気循環経路は、前記ファンからの送風により生じた空気流が前記一方の壁部に衝突して左右に分かれてから前記筐体内の左右両側方に向けて進行した後に、前記筐体内の左側領域および右側領域のそれぞれにおいて前記ファンの送風方向とは反対方向に進行してから前記ファンの吸気側に戻るようになっており、
前記コンデンサは、前記ファンと前記一方の壁部との間に配されており、かつ前記リアクトルは、前記コンデンサの左右両側方または左右いずれかの一側方に配されている、電気装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の電気装置であって、
前記複数の電気部品が組み込まれている領域の背面側には、ヒートシンクが設けられており、前記筐体内において発生した熱を前記ヒートシンクを介して外部へ放熱可能とされている、電気装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の電気装置であって、
装置全体が屋外設置型のパワーコンディショナとして構成されている、電気装置。
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