JP2016063711A - 絶縁型双方向dc/dcコンバータ及びパワーコンディショナ - Google Patents
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Abstract
【課題】シンプルな回路構成でありながらも、トランス巻数比以上にDC/DCコンバータの出力電圧を安定的に高くでき、スイッチング損失を低減可能な絶縁型双方向DC/DCコンバータを提供する。
【解決手段】低圧側スイッチング部SWLと高圧側スイッチング部SWHの何れか一方が絶縁トランスTの1次側巻線に接続され、他方が絶縁トランスの2次側巻線に接続されている絶縁型双方向DC/DCコンバータで、低圧側スイッチング部または高圧側スイッチング部の少なくとも一方が、直列接続された二つのスイッチング素子と各スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイルダイオードを備え、何れか一方のスイッチング素子が直列接続された電流共振用のコンデンサを介して絶縁トランスの何れか一方の巻線に並列接続されたスイッチングアームで構成され、受電側として作動する場合にコンデンサとフリーホイルダイオードとで倍電圧整流回路が構成される。
【選択図】図2
【解決手段】低圧側スイッチング部SWLと高圧側スイッチング部SWHの何れか一方が絶縁トランスTの1次側巻線に接続され、他方が絶縁トランスの2次側巻線に接続されている絶縁型双方向DC/DCコンバータで、低圧側スイッチング部または高圧側スイッチング部の少なくとも一方が、直列接続された二つのスイッチング素子と各スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイルダイオードを備え、何れか一方のスイッチング素子が直列接続された電流共振用のコンデンサを介して絶縁トランスの何れか一方の巻線に並列接続されたスイッチングアームで構成され、受電側として作動する場合にコンデンサとフリーホイルダイオードとで倍電圧整流回路が構成される。
【選択図】図2
Description
本発明は、絶縁型双方向DC/DCコンバータ及びパワーコンディショナに関する。
直流発電装置等により得られた電力を二次電池に蓄積し、二次電池に蓄積された電力を系統と連系させるパワーコンディショナには双方向のDC/DCコンバータが組み込まれている。
特許文献1には、トランス巻数比以上にDC/DCコンバータの出力電圧を高くでき、低圧側と高圧側の電圧変動に対してロバストな出力特性を持つ絶縁共振形双方向DC/DCコンバータを提供することを目的として、低圧側スイッチング部と、高圧側スイッチング部と、これら両スイッチング部を接続する絶縁トランスと、この絶縁トランスと一方のスイッチング部との間に接続されたLC共振回路と、両スイッチング部を制御する制御回路とを備えた絶縁共振形双方向DC/DCコンバータが提案されている。
当該絶縁共振形双方向DC/DCコンバータは、単相フルブリッジ回路で構成される両スイッチング部の各アームの還流ダイオードを有する主半導体スイッチング素子と並列に、コンデンサと逆並列ダイオード付補助半導体スイッチング素子の直列回路を接続したことを特徴とする回路である。
コンデンサと逆並列ダイオード付補助半導体スイッチング素子の直列回路を流れる共振電流によってLC共振回路のリアクトルにエネルギーを蓄え、リアクトルに蓄えられたエネルギーを用いてトランス巻数比以上にDC/DCコンバータの出力電圧を上昇させることが可能になる。
しかし、上述した絶縁共振形双方向DC/DCコンバータは、低圧側スイッチング部及び高圧側スイッチング部を構成する主スイッチング素子に対する駆動信号に加えて、補助半導体スイッチング素子に対する駆動信号を生成するための複雑な信号生成回路が必要になるばかりか、部品点数の増大によるコスト上昇を招くという問題があった。
本発明の目的は、上述した問題点に鑑み、シンプルな回路構成でありながらも、トランス巻数比以上にDC/DCコンバータの出力電圧を安定的に高くでき、しかもスイッチング損失を低減可能な絶縁型双方向DC/DCコンバータ及びパワーコンディショナを提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による絶縁型双方向DC/DCコンバータの第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、低圧側スイッチング部と高圧側スイッチング部の何れか一方が絶縁トランスの1次側巻線に接続され、他方が前記絶縁トランスの2次側巻線に接続されている絶縁型双方向DC/DCコンバータであって、前記低圧側スイッチング部と前記絶縁トランスとの間、及び、前記高圧側スイッチング部と前記絶縁トランスとの間のそれぞれに、電流共振用のコンデンサが直列に接続されている点にある。
給電側のコンデンサ及び絶縁トランスのインダクタンスで発生する電流共振によって、給電側のスイッチング部に備えたスイッチング素子がターンオンする際にゼロスイッチングが実現され、さらに受電側のコンデンサ及びスイッチング部によって倍電圧整流され、トランス巻数比以上に出力電圧を上昇させることができる。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記低圧側スイッチング部または前記高圧側スイッチング部の少なくとも一方が、直列接続された二つのスイッチング素子と各スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイルダイオードを備え、何れか一方のスイッチング素子が前記絶縁トランスの何れか一方の巻線に接続されたスイッチングアームで構成され、受電側として作動する場合に前記コンデンサとフリーホイルダイオードとで倍電圧整流回路が構成される点にある。
直列接続された二つのスイッチング素子と各スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイルダイオードを備えたスイッチングアームによって構成される低圧側スイッチング部または高圧側スイッチング部が受電側として作動する場合に、コンデンサとフリーホイルダイオードで構成される整流回路によって倍電圧整流が行なわれる。つまり、給電側として機能する際にスイッチングロスを低減するために用いられる電流共振用のコンデンサが、受電側として機能する際に倍電圧整流用のコンデンサとして用いられるので、直流電圧を昇圧または降圧する双方向動作を、スイッチングロスを低減しながらも、部品点数の増加を招くことのないシンプルな構成で、トランス巻数比以上に出力電圧を上昇させることができるようになる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記低圧側スイッチング部または前記高圧側スイッチング部の少なくとも一方が、直列接続された二つのスイッチング素子と各スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイルダイオードを備えた第1スイッチングアームと、直列接続された二つのスイッチング素子と各スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイルダイオードを備えた第2スイッチングアームで構成されるとともに、各スイッチング素子の接続点が前記絶縁トランスの1次側巻線または2次側巻線に接続され、受電側として作動する場合に、前記コンデンサとフリーホイルダイオードとで倍電圧整流回路が構成される点にある。
受電側に大きな値の電流を供給する場合であっても、給電側が第1スイッチングアームと第2スイッチングアームでフルブリッジ回路に構成されることにより、各スイッチング素子の発熱を抑制し、効率的にエネルギー伝達できるようになる。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第二または第三の特徴構成に加えて、前記スイッチング素子がMOS‐FETで構成され、前記フリーホイルダイオードが前記MOS‐FETのボディダイオードで構成されている点にある。
ボディダイオードをフリーホイルダイオードに用いれば、別途のダイオードを設ける必要が無く、部品点数を減らすことができる。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第二から第四の何れかの特徴構成に加えて、前記低圧側スイッチング部または高圧側スイッチング部の何れかに、アイソレーション回路を介して他方のスイッチング素子を制御するスイッチング制御部を備えている点にある。
絶縁トランスの1次側と2次側で電気的に絶縁しながらも、1次側から2次側のスイッチング部を制御し、或いは2次側から1次側のスイッチング部を制御することができるようになる。
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記低圧側スイッチング部が2次電池に接続され、前記高圧側スイッチング部がインバータを介して交流系統に接続されている点にある。
例えば系統からの受電電力を2次電池に蓄電し、2次電池に蓄積された電力を系統に接続された負荷に給電するような動作を安定的に且つ高効率に行なうことができるようになる。
本発明によるパワーコンディショナの特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述した第一から第六の何れかの特徴構成を備えた絶縁型双方向DC/DCコンバータと、前記高圧側スイッチング部に接続されるインバータとを備え、前記インバータが交流系統に接続される点にある。
給電側に多少の電圧低下が生じる場合であっても、直流電力の変換授受を高効率で行なえるパワーコンディショナが実現できるようになる。
以上説明した通り、本発明によれば、シンプルな回路構成でありながらも、トランス巻数比以上にDC/DCコンバータの出力電圧を安定的に高くでき、しかもスイッチング損失を低減可能な絶縁型双方向DC/DCコンバータ及びパワーコンディショナを提供することができるようになった。
以下、本発明による絶縁型双方向DC/DCコンバータ及びパワーコンディショナの一例を図面に基づいて説明する。
図1には、パワーコンディショナの機能ブロック構成が示されている。パワーコンディショナ1は、直流電源リレーRy1を介してリチウムイオン電池等の2次電池Bに接続される双方向のDC/DCコンバータ3と、DC/DCコンバータ3から出力された直流電圧を交流電圧に変換して系統電源と連系する双方向のDC/ACインバータ4と、LCフィルタ5と、DC/DCコンバータ3及びDC/ACインバータ4を制御するコントローラ6を備えて構成され、系統連系リレーRy2を介して系統電源8に接続されている。
図1には、パワーコンディショナの機能ブロック構成が示されている。パワーコンディショナ1は、直流電源リレーRy1を介してリチウムイオン電池等の2次電池Bに接続される双方向のDC/DCコンバータ3と、DC/DCコンバータ3から出力された直流電圧を交流電圧に変換して系統電源と連系する双方向のDC/ACインバータ4と、LCフィルタ5と、DC/DCコンバータ3及びDC/ACインバータ4を制御するコントローラ6を備えて構成され、系統連系リレーRy2を介して系統電源8に接続されている。
例えば料金の安価な深夜に系統電源8から受電した電力がDC/ACインバータ4によって直流電力に変換され、さらにDC/DCコンバータ3によって降圧された直流電力が2次電池Bに蓄電される。そして、2次電池Bに蓄電された電力が、需要の多い昼間にDC/DCコンバータ3によって昇圧され、DC/ACインバータ4によって交流電力に変換され後に系統電源8と連系され、系統電源8に接続された負荷9に給電される。
2次電池Bから出力された例えばDC100Vの直流電力がDC/DCコンバータ3によってDC400V程度に昇圧され、DC/ACインバータ4によってAC202Vの交流電力に変換されて系統電源に連系され、系統電源から入力されたAC202Vの交流電力がDC/ACインバータ4によって直流電力に変換され、DC/DCコンバータ3によって所定の直流充電電圧に変換されて2次電池Bが充電される。DC/DCコンバータ3による昇圧電圧値は、交流電圧の波高値286Vよりも十分に高い380V程度の電圧であればよく、DC/ACインバータ4によって安定したAC202Vの交流電力に変換されるようになる。
上述のDC/DCコンバータ3として、雑音端子電圧の低減、電力変換効率の向上等のために複合共振型の絶縁型双方向DC/DCコンバータ3が用いられている。
図2(a)には、複合共振型の絶縁型双方向DC/DCコンバータ3の回路図の一例が示されている。当該DC/DCコンバータ3は、絶縁トランスTと、低圧側スイッチング部SWLと、高圧側スイッチング部SWHと、低圧スイッチング部SWLに並列接続された平滑用の電解コンデンサC11及びフィルムコンデンサC12と、高圧側スイッチング部SWHに接続された平滑用の電解コンデンサC21及びフィルムコンデンサC22等を備えている。
低圧側スイッチング部SWLは、直列接続された二つのスイッチング素子S11,S12と、各スイッチング素子S11,S12に逆並列接続されたフリーホイルダイオードD11,D12を備えたスイッチングアームで構成され、一方のスイッチング素子S11に電圧共振用のコンデンサC13が並列接続されるとともに、当該スイッチング素子S11に直列接続された電流共振用のコンデンサC14を介して絶縁トランスTの一方の巻線Pが並列接続されている。
高圧側スイッチング部SWHは、直列接続された二つのスイッチング素子S21,S22と、各スイッチング素子S21,S22に逆並列接続されたフリーホイルダイオードD21,D22を備えたスイッチングアームで構成され、一方のスイッチング素子S21に電圧共振用のコンデンサC23が並列接続されるとともに、当該スイッチング素子S21に直列接続された電流共振用のコンデンサC24を介して絶縁トランスTの一方の巻線Sが並列接続されている。
尚、便宜上、絶縁トランスTの1次側巻線を符号P、2次側巻線を符号Sで示すが、双方向に電力が伝達されるので符号P,Sに特別の意味はなく、低圧側のスイッチング素子S11に巻線Sが並列接続され、高圧側のスイッチング素子S21に巻線Pが並列接続されていてもよい。但し、低圧側のスイッチング素子S11が接続される巻線の巻数NLより高圧側のスイッチング素子S21が接続される巻線の巻数NHが大きく設定される必要がある。本実施形態では巻数比Np/Nsが約0.5に設定され、低圧側の入力電圧が高圧側で約2倍の出力電圧に昇圧されるように構成されているが、トランスTの巻数比Np/Nsは上述の条件を満たす範囲で適宜設定すればよい。
また、本実施形態では、各スイッチング素子S11,S12,S21,S22がMOS‐FETで構成され、フリーホイルダイオードD11,D12,D21,D22が各MOS‐FETのボディダイオードで構成されているため、個別部品である別途のダイオードを用いる必要が無く、部品点数が削減されている。尚、各スイッチング素子S11,S12,S21,S22にMOS‐FET以外のデバイスを使用し、フリーホイルダイオードとして個別部品である別途のダイオードを当該デバイスに逆並列接続してもよい。
図2(a)に示した絶縁型双方向DC/DCコンバータ3は、高圧側スイッチング部SWHが受電側として作動する場合に、電流共振用のコンデンサC24とフリーホイルダイオードD21,D22とで倍電圧整流回路が構成され、低圧側スイッチング部SWLが受電側として作動する場合に、電流共振用のコンデンサC14とフリーホイルダイオードD11,D12とで倍電圧整流回路が構成される。
図2(b),(c)には、低圧側スイッチング部SWLが給電側として作動し、高圧側スイッチング部SWHが受電側として作動する場合の回路動作が示されている。理解を容易にするために、給電側のスイッチング素子であるMOS‐FETが単純な接点記号で示され、受電側のスイッチング素子であるMOS‐FETがボディダイオードのみで示されている。
図2(b)に示すように、スイッチング素子S11がオフし、スイッチング素子S12がオンすると、巻線Pに一点鎖線で示す経路に沿って電流が流れてコンデンサC14が充電されるとともに絶縁トランスTの巻線PにDC100Vが印加される。このとき巻線Sに約2倍の電圧が誘起され、ダイオードD21を経由する一点鎖線で示す閉ループに沿って電流が流れてコンデンサC24がDC200Vに充電される。
次に、図2(c)に示すように、スイッチング素子S12がオフし、スイッチング素子S11がオンすると、コンデンサC14の充電電荷によって一点鎖線で示す閉ループに沿って巻線Pに反対方向に電流が流れる。このとき、一点鎖線で示す経路に沿って巻線Sに電流が流れ、巻線Sに誘起される約2倍の電圧とコンデンサC24に蓄積された電圧とで約2倍の約400Vの直流電圧が出力される。
図3には、図2(b),(c)で説明したスイッチング素子S11,S12それぞれのゲート‐ソース間電圧VGS、ドレイン‐ソース間電圧VDS、ドレイン電流IDが示され、コンデンサC14に流れる共振電流が示されている。
ゲート‐ソース間電圧VGS11に正のゲート電圧が印加されると、スイッチング素子S11がターンオンしてドレイン電流IDS11が流れ、ゲート‐ソース間電圧VGS11に印加される電圧がゼロになると、スイッチング素子S11がターンオフする。
デッドタイムtdの後にゲート‐ソース間電圧VGS12に正のゲート電圧が印加されると、スイッチング素子S12がターンオンしてドレイン電流IDS12が流れ、ゲート‐ソース間電圧VGS12に印加される電圧が零になると、スイッチング素子S12がターンオフする。
このようにスイッチング素子S11,S12が交互にオン、オフを繰り返すことにより、コンデンサC14に共振電流IC14が流れる。共振電流IC14の向きが反転する際にスイッチング素子S11,S12をターンオンさせることにより零電流スイッチング(ZCS)が実現される。
また、電圧共振用のコンデンサC13によって、スイッチング素子S11のターンオフ時のドレイン‐ソース間電圧VDSの電圧傾斜を調整することにより、損失を低減する零電圧スイッチング(ZVS)が実現される。
図3中、スイッチング素子S12がターンオンし、ドレイン電流IDS11が立上り、ピークから立下がった後に略一定値を示す区間が電力非伝達区間として示されている。例えば、給電側の入力電圧が低い場合や受電側に接続された負荷が重い場合に、給電側の巻線Pに電流は流れるが受電側に電力が伝達されない状態を示す区間である。給電側の入力電圧が十分に高くまたは受電側に接続された負荷が軽い場合には、同図破線で示すように受電側に電力が伝達される。尚、電流共振用のコンデンサC14と共振回路を構成するインダクタンス成分は、トランスTのリーケージインダクタンスが利用される。
図4(a),(b)には、高圧側スイッチング部SWHが給電側として作動し、低圧側スイッチング部SWLが受電側として作動する場合の回路動作が示されている。この場合も理解を容易にするために、給電側のスイッチング素子であるMOS‐FETが単純な接点記号で示され、受電側のスイッチング素子であるMOS‐FETがボディダイオードのみで示されている。
図4(a)に示すように、スイッチング素子S21がオフし、スイッチング素子S22がオンすると、巻線Sに一点鎖線で示す経路に沿って電流が流れてコンデンサC24が充電されるとともに絶縁トランスTの巻線Sに例えばDC120Vが印加される。このとき巻線Pに約0.5倍の電圧が誘起され、ダイオードD11を経由する一点鎖線で示す閉ループに沿って電流が流れてコンデンサC14がDC60Vに充電される。つまり入力電圧が1/2に降圧される。
次に、図4(b)に示すように、スイッチング素子S22がオフし、スイッチング素子S21がオンすると、コンデンサC24の充電電荷によって一点鎖線で示す閉ループに沿って巻線Sに反対方向に電流が流れる。このとき、一点鎖線で示す経路に沿って巻線Pに電流が流れ、巻線Pに誘起される約0.5倍の電圧とコンデンサC14に蓄積された電圧とで約2倍の120Vの直流電圧が出力され、2次電池の充電に供給される。尚、絶縁トランスTの巻線Sに印加される電圧の値はDC120Vである必要はなく、2次電池を充電可能な電圧に降圧できるような値であればよいことは言うまでもない。
図4(c)には、複合共振型の絶縁型双方向DC/DCコンバータ3を制御するスイッチング制御部31の一例が示されている。当該スイッチング制御部31は、2次電池Bから受電する電源回路(図示せず)から給電され、給電側である低圧側に入力される電圧Viと電流Ii、受電側である高圧側に出力される電圧Voと電流Ioをモニタし、電圧Voと電流Ioが所定値になるように、スイッチング素子S11及びS12のゲート電圧を制御する低圧側スイッチング制御と、その逆に給電側である高圧側に入力される電圧Viと電流Ii、受電側である低圧側に出力される電圧Voと電流Ioをモニタし、電圧Voと電流Ioが所定値になるように、スイッチング素子S21及びS22のゲート電圧を制御する高圧側スイッチング制御とを実行するマイクロコンピュータ等で構成されている。
高圧側との電気的絶縁状態を確保するため、高圧側の電圧センサVH、電流センサIHの入力信号線、スイッチング素子S21,S22への制御信号線はアイソレーション回路ISLCが設けられている。即ち、スイッチング制御部31は低圧側の電力で作動しながらも、電気的に絶縁状態を維持しつつ高圧側のスイッチング素子S21,S22を制御して低圧側で受電可能に構成されている。尚、高圧側の電力で作動しながらも、電気的に絶縁状態を維持しつつ低圧側のスイッチング素子S11,S12を制御して高圧側で受電可能なスイッチング制御部31を設けてもよい。つまり、低圧側スイッチング部SWLまたは高圧側スイッチング部SWHの何れかに、アイソレーション回路ISLCを介して他方のスイッチング素子を制御するスイッチング制御部を備えていればよい。
図2(a)に示した複合共振型の絶縁型双方向DC/DCコンバータ3を示す回路図は一例に過ぎず、本発明はこの回路構成に限るものではない。例えば、スイッチング素子S12が電圧共振用のコンデンサC13とともにトランスTの巻線Pに並列に接続されていてもよいし、スイッチング素子S22が電圧共振用のコンデンサC23とともにトランスTの巻線Sに並列に接続されていてもよい。また、電圧共振用のコンデンサを備えることなく、電流共振型の絶縁型双方向DC/DCコンバータを構成してもよい。
以下、本発明による絶縁型双方向DC/DCコンバータ3の別実施形態を説明する。
図5(a)には、低圧側スイッチング部SWLがフルブリッジ回路で構成される複合共振型の絶縁型双方向DC/DCコンバータ3が示されている。また、図5(b)には、低圧側スイッチング部SWL及び高圧側スイッチング部SWHの双方がフルブリッジ回路で構成される複合共振型の絶縁型双方向DC/DCコンバータ3が示されている。
図5(a)には、低圧側スイッチング部SWLがフルブリッジ回路で構成される複合共振型の絶縁型双方向DC/DCコンバータ3が示されている。また、図5(b)には、低圧側スイッチング部SWL及び高圧側スイッチング部SWHの双方がフルブリッジ回路で構成される複合共振型の絶縁型双方向DC/DCコンバータ3が示されている。
図5(a),(b)に示すように、絶縁型双方向DC/DCコンバータ3は、低圧側スイッチング部SWLまたは高圧側スイッチング部SWHの少なくとも一方が、直列接続された二つのスイッチング素子(S11,S12またはS21,S22)と各スイッチング素子(S11,S12またはS21,S22)に逆並列接続されたフリーホイルダイオード(D11,D12またはD21,D22)を備えた第1スイッチングアームと、直列接続された二つのスイッチング素子(S13,S14またはS23,S24)と各スイッチング素子(S13,S14またはS23,S24)に逆並列接続されたフリーホイルダイオード(D13,D14またはD23,D24)を備えた第2スイッチングアームで構成され、各スイッチング素子の接続点が絶縁トランスTの1次側巻線Pまたは2次側巻線Sに接続され、受電側として作動する場合に、電流共振用のコンデンサ(C14またはC24)とフリーホイルダイオードとで倍電圧整流回路が構成されていればよい。
図6(a),(b)には、図5(a)に示した絶縁型双方向DC/DCコンバータ3の低圧側スイッチング部SWLが給電側として作動し、高圧側スイッチング部SWHが受電側として作動する場合の回路動作が示されている。上述と同様、理解を容易にするために、給電側のスイッチング素子であるMOS‐FETが単純な接点記号で示され、受電側のスイッチング素子であるMOS‐FETがボディダイオードのみで示されている。
図6(a)に示すように、スイッチング素子S12,S13がオフし、スイッチング素子S11,S14がオンすると、巻線Pに一点鎖線で示す経路に沿って電流が流れてコンデンサC14が充電されるとともに絶縁トランスTの巻線PにDC100Vが印加される。このとき巻線Sに約2倍の電圧が誘起され、ダイオードD21を経由する一点鎖線で示す閉ループに沿って電流が流れてコンデンサC24がDC200Vに充電される。
次に、図6(b)に示すように、スイッチング素子S11,S14がオフし、スイッチング素子S12,S13がオンすると、一点鎖線で示す経路に沿って巻線Pに電流が流れてコンデンサC14が先ほどと逆極性に充電され、巻線PにDC100Vが印加される。このとき巻線Sに約2倍の電圧が誘起され、ダイオードD22を経由する一点鎖線で示す経路に沿って電流が流れ、巻線Sに誘起される約2倍の電圧とコンデンサC24に蓄積された電圧とで約2倍の約400Vの直流電圧が出力される。
図7(a),(b)には、図5(a)に示した絶縁型双方向DC/DCコンバータ3の高圧側スイッチング部SWHが給電側として作動し、低圧側スイッチング部SWLが受電側として作動する場合の回路動作が示されている。
図7(a)に示すように、スイッチング素子S21がオフし、スイッチング素子S22がオンすると、巻線Sに一点鎖線で示す電流が流れてコンデンサC24が充電されるとともに絶縁トランスTの巻線Sに例えばDC120Vが印加される。このとき巻線Pに約0.5倍の電圧が誘起され、ダイオードD12,D13を経由する一点鎖線で示す経路に沿って電流が流れてコンデンサC14がDC60Vに充電される。つまり入力電圧が1/2に降圧される。
次に、図7(b)に示すように、スイッチング素子S22がオフし、スイッチング素子S21がオンすると、コンデンサC24の充電電荷によって一点鎖線で示す閉ループに沿って巻線Sに反対方向に電流が流れる。このとき、ダイオードD14,D11を経由する一点鎖線で示す電流が巻線Pに流れ、巻線Pに誘起される約0.5倍の電圧とコンデンサC14に蓄積された電圧とで約2倍の120Vの直流電圧が出力され、2次電池の充電に供給される。
図8(a),(b)には、図5(b)に示した絶縁型双方向DC/DCコンバータ3の低圧側スイッチング部SWLが給電側として作動し、高圧側スイッチング部SWHが受電側として作動する場合の回路動作が示されている。
図8(a)に示すように、スイッチング素子S11,S14がオフし、スイッチング素子S12,S13がオンすると、一点鎖線で示す経路に沿って巻線Pに電流が流れてコンデンサC14が充電され、巻線PにDC100Vが印加される。このとき巻線Sに約2倍の電圧が誘起され、ダイオードD24,D21を経由する一点鎖線で示す経路に沿って電流が流れてコンデンサC24がDC200Vに充電される。
次に、図8(b)に示すように、スイッチング素子S12,S13がオフし、スイッチング素子S11,S14がオンすると、一点鎖線で示す経路に沿って巻線Pに電流が流れてコンデンサC14が先ほどと逆極性に充電され、巻線PにDC100Vが印加される。このとき巻線Sに約2倍の電圧が誘起され、ダイオードD22,D23を経由する一点鎖線で示す経路に沿って巻線Sに電流が流れ、巻線Sに誘起される約2倍の電圧とコンデンサC24に蓄積された電圧とで約2倍の約400Vの直流電圧が出力される。
図9(a),(b)には、図5(b)に示した絶縁型双方向DC/DCコンバータ3の高圧側スイッチング部SWHが給電側として作動し、低圧側スイッチング部SWLが受電側として作動する場合の回路動作が示されている。
図9(a)に示すように、スイッチング素子S21,S24がオフし、スイッチング素子S22,S23がオンすると、一点鎖線で示す経路に沿って巻線Sに電流が流れてコンデンサC24が充電され、巻線Sに例えばDC120Vが印加される。このとき巻線Pに約0.5倍の電圧が誘起され、ダイオードD14,D11を経由する一点鎖線で示す経路に沿って巻線Pに電流が流れてコンデンサC14がDC60Vに充電される。つまり入力電圧が1/2に降圧される。
次に、図9(b)に示すように、スイッチング素子S22,S23がオフし、スイッチング素子S21,S24がオンすると、一点鎖線で示す経路に沿って巻線Sに電流が流れてコンデンサC24が先ほどと逆極性に充電され、巻線SにDC120Vが印加される。このとき巻線Pに0.5倍の電圧が誘起され、ダイオードD12,D13を経由する一点鎖線で示す経路に沿って巻線Pに電流が流れ、巻線Pに誘起される約2倍の電圧とコンデンサC44に蓄積された電圧とで約2倍の約120Vの直流電圧が出力され、2次電池の充電に供給される。
上述した実施形態は、何れも本発明による絶縁型双方向DC/DCコンバータ及びパワーコンディショナの具体例の説明であり、当該記載により本発明の範囲が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲で適宜変更設計可能であることはいうまでもない。
1:パワーコンディショナ
3:絶縁型双方向DC/DCコンバータ
4:DC/ACインバータ
5:LCフィルタ
8:系統電源
B:2次電池
C13,C23:電圧共振用のコンデンサ
C14,C24:電流共振用のコンデンサ
P:1次側巻線
S:2次側巻線
D11〜D14:低圧側のスイッチング素子のフリーホイルダイオード(ボディダイオード)
D21〜D24:高圧側のスイッチング素子のフリーホイルダイオード(ボディダイオード)
S11〜S14:低圧側のスイッチング素子
S21〜S24:高圧側のスイッチング素子
SWL:低圧側スイッチング部
SWH:高圧側スイッチング部
T:絶縁トランス
3:絶縁型双方向DC/DCコンバータ
4:DC/ACインバータ
5:LCフィルタ
8:系統電源
B:2次電池
C13,C23:電圧共振用のコンデンサ
C14,C24:電流共振用のコンデンサ
P:1次側巻線
S:2次側巻線
D11〜D14:低圧側のスイッチング素子のフリーホイルダイオード(ボディダイオード)
D21〜D24:高圧側のスイッチング素子のフリーホイルダイオード(ボディダイオード)
S11〜S14:低圧側のスイッチング素子
S21〜S24:高圧側のスイッチング素子
SWL:低圧側スイッチング部
SWH:高圧側スイッチング部
T:絶縁トランス
Claims (7)
- 低圧側スイッチング部と高圧側スイッチング部の何れか一方が絶縁トランスの1次側巻線に接続され、他方が前記絶縁トランスの2次側巻線に接続されている絶縁型双方向DC/DCコンバータであって、
前記低圧側スイッチング部と前記絶縁トランスとの間、及び、前記高圧側スイッチング部と前記絶縁トランスとの間のそれぞれに、電流共振用のコンデンサが直列に接続されている絶縁型双方向DC/DCコンバータ。 - 前記低圧側スイッチング部または前記高圧側スイッチング部の少なくとも一方が、直列接続された二つのスイッチング素子と各スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイルダイオードを備え、何れか一方のスイッチング素子が前記絶縁トランスの何れか一方の巻線に接続されたスイッチングアームで構成され、受電側として作動する場合に前記コンデンサとフリーホイルダイオードとで倍電圧整流回路が構成される請求項1記載の絶縁型双方向DC/DCコンバータ。
- 前記低圧側スイッチング部または前記高圧側スイッチング部の少なくとも一方が、直列接続された二つのスイッチング素子と各スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイルダイオードを備えた第1スイッチングアームと、直列接続された二つのスイッチング素子と各スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイルダイオードを備えた第2スイッチングアームで構成されるとともに、各スイッチング素子の接続点が前記絶縁トランスの1次側巻線または2次側巻線に接続され、
受電側として作動する場合に、前記コンデンサとフリーホイルダイオードとで倍電圧整流回路が構成される請求項1記載の絶縁型双方向DC/DCコンバータ。 - 前記スイッチング素子がMOS‐FETで構成され、前記フリーホイルダイオードが前記MOS‐FETのボディダイオードで構成されている請求項2または3記載の絶縁型双方向DC/DCコンバータ。
- 前記低圧側スイッチング部または高圧側スイッチング部の何れかに、アイソレーション回路を介して他方のスイッチング素子を制御するスイッチング制御部を備えている請求項2から4の何れかに記載の絶縁型双方向DC/DCコンバータ。
- 前記低圧側スイッチング部が2次電池に接続され、前記高圧側スイッチング部がインバータを介して交流系統に接続されている請求項1から5の何れかに記載の絶縁型双方向DC/DCコンバータ。
- 請求項1から5の何れかに記載の絶縁型双方向DC/DCコンバータと、前記高圧側スイッチング部に接続されるインバータとを備え、前記インバータが交流系統に接続されるパワーコンディショナ。
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JP2014192283A JP2016063711A (ja) | 2014-09-22 | 2014-09-22 | 絶縁型双方向dc/dcコンバータ及びパワーコンディショナ |
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JP2019154206A (ja) * | 2018-03-06 | 2019-09-12 | 田淵電機株式会社 | Llc共振回路及びそれを備えた電力変換装置 |
-
2014
- 2014-09-22 JP JP2014192283A patent/JP2016063711A/ja active Pending
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JP7026535B2 (ja) | 2018-03-06 | 2022-02-28 | ダイヤゼブラ電機株式会社 | Llc共振回路及びそれを備えた電力変換装置 |
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