JP5396251B2 - 直流―直流双方向コンバータ回路 - Google Patents

直流―直流双方向コンバータ回路 Download PDF

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Description

この発明は、絶縁された二組の直流電圧源間で電力を相互に伝達する直流―直流双方向コンバータ回路に関する。
深夜、交流電源系統からの電力でリチウム電池又は鉛蓄電池などの2次電池を充電し、昼間にこの2次電池から交流電源系統に電力を回生させて電力の有効活用をはかる直流―直流双方向コンバータ回路が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
当該特許文献1に記載されている直流―直流双方向コンバータ回路は、交流電源系統から2次電池を充電する際には交流を直流に変換するコンバータとして働き、2次電池から交流電源系統に電力を回生するときには直流を交流に変換するインバータ回路として働くコンバータ/インバータ回路と2次電池との間に接続されている。そして、その直流―直流双方向コンバータ回路は、ハーフブリッジ型インバータ兼倍電圧整流回路からなる第1の変換回路、高周波交流チョークコイル、高周波変圧器、及びインバータ兼二相半波整流回路からなる第2の変換回路などからなる。
この直流―直流双方向コンバータ回路は、交流電力を直流電力に変換する機能と、直流電力を交流電力に変換する機能とを有する第1、第2の変換回路を用いているので、回路部品の点数を少なくでき、したがって経済性に優れ、容積や重量を低減できるという効果を奏する。
特開2001−37226
しかし、前掲の特許文献1に開示されている直流―直流双方向コンバータ回路は、パルス幅変調(PWM)制御を使用しているので、前記第1、第2の変換回路を構成するFETやIGBTなどのスイッチング素子は、スイッチング素子を電流が流れている状態でターンオン又はターンオフするスイッチング、いわゆるハード・スイッチングであり、大きなターンオン損失、ターンオフ損失を発生するために効率を上げることが困難で、かつ、スイッチングノイズが発生しやすいという課題を有している。
上記課題を解決するために、第1の直流電圧源側に接続される第1の直流端子と第2の直流電圧源側に接続される第2の直流端子との間に接続され、前記第1の直流端子と前記第2の直流端子との間で双方向に直流電力を伝達する直流―直流双方向コンバータ回路において、前記直流―直流双方向コンバータ回路は、前記第1の直流端子に接続される第1の変換回路と、前記第2の直流端子に接続される第2の変換回路と、前記第1の変換回路と前記第2の変換回路との間に挿入されるトランスと共振用インダクタンス手段と、前記第1の変換回路又は前記第2の変換回路を周波数制御する制御回路と、を備え、前記第1の変換回路及び前記第2の変換回路は、少なくとも第1のスイッチング素子と、第2のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子に逆並列に接続される第1の整流素子と、第2のスイッチング素子に逆並列に接続される第1の整流素子とを有し、前記第1の変換回路及び前記第2の変換回路の少なくとも一方は、互いに直列に接続される前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子と、互いに直列に接続される第1の共振用兼倍電圧用コンデンサと第2の共振用兼倍電圧用コンデンサとを有するハーフブリッジ回路で構成され、前記第1の直流端子から前記第2の直流端子側へ電力が伝達される場合は、前記第1の変換回路の前記第1のスイッチング素子と前記第1の変換回路の前記第2のスイッチング素子と前記トランスを介して、前記インダクタンス手段と前記第1の共振用兼倍電圧用コンデンサと前記第2の共振用兼倍電圧用コンデンサとによる共振動作を利用して前記第2の変換回路へ交流電力を供給し、前記第2の変換回路は倍電圧整流回路又は整流回路として動作し、前記第2の直流端子から前記第1の直流端子側へ電力が伝達される場合は、前記第2の変換回路の前記第1のスイッチング素子と前記第2の変換回路の前記第2のスイッチング素子と前記トランスを介して、前記インダクタンス手段と前記第1の共振用兼倍電圧用コンデンサと前記第2の共振用兼倍電圧用コンデンサとによる共振動作を利用して前記第1の変換回路へ交流電力を供給し、前記第1の変換回路は整流回路又は倍電圧整流回路として動作することを特徴とする直流―直流双方向コンバータ回路とした。
本発明は、交流電源系統からの電力で2次電池を充電する場合(以下、充電モードという。)、2次電池から交流電源系統に電力を回生させる場合(以下、回生モードという。)のどちらでもスイッチング素子をゼロ電流でターンオン、ターンオフさせるゼロ電流スイッチング(ZCS)が可能となり、スイッチング損失を軽減できると同時に、スイッチングノイズも低減できる。また、スイッチング素子をPFM制御すると共に、ハーフブリッジ式直列共振型コンバータ回路のコンデンサを共振用兼倍電圧用コンデンサとして用いているので、定格電流付近では高い周波数、小電流では低い周波数でPFM制御することにより広い負荷範囲に対応することができる。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
[実施形態1]
(電力回生システムの説明)
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係る直流―直流双方向コンバータ回路1を用いてなる電力回生システムの一例を示している。電力回生システムは、図1、図2に示すように、商用交流電源系統のような交流電源系統2、その系統連系端子T1、T2に接続されるインバータ/コンバータ兼用変換回路(以下、AC/DC双方向変換回路という。)3、第1の直流端子T3、T4と第2の直流端子T5、T6との間に接続された本発明に係る直流―直流双方向コンバータ回路1、第2の直流端子T5、T6の間に接続されたリチウム電池又は鉛蓄電池などの2次電池4などからなる。
第2の直流端子T5、T6と2次電池4との間には他の電力変換装置が接続されていてもよい。ここでは、第1の直流端子T3、T4から第2の直流端子T5、T6側へ直流電力を伝達する場合を充電モードと言い、第2の直流端子T5、T6から第1の直流端子T3、T4側へ直流電力を伝達する場合を回生モードという。
AC/DC双方向変換回路3は、系統連系端子T1、T2に接続されたAC系統の両ラインに接続されたインダクタ3A、3Bと、FET又はIGBTなどのスイッチング素子3C、3D、3E、3Fをブリッジ接続した回路と、各スイッチング素子3C〜3Fに並列接続された帰還ダイオード3c〜3dと、フィルタ用コンデンサ3Gとで構成されている。フィルタ用コンデンサ3Gは第1の直流端子T3、T4の間に接続されている。なお、本説明の中で、部材を示す符号で前述したスイッチング素子3C〜3Fのように〜で示された部材は、3C、3D、3E、3Fのように連続した符号の部材を意味するものとする。
AC/DC双方向変換回路3は、充電モードでは高力率整流器として動作し、回生モードではインバータとして動作するように、スイッチング素子3C〜3Fが駆動される。AC/DC双方向変換回路3は前掲の特許文献1に記載された回路と同様な回路であり、かつ本発明の要旨ではないので説明は省略する。図1に示した電力回生システムにおいて、充電モードでは系統連系端子T1、T2は交流入力端子、第1の直流端子T3、T4は直流中間端子、第2の直流端子T5、T6は直流出力端子として機能する。回生モードでは、系統連系端子T1、T2は交流出力端子、第2の直流端子T5、T6は直流入力端子として機能する。
(直流―直流双方向コンバータ回路1について)
直流―直流双方向コンバータ回路1は、第1の変換回路11と、トランス12と、充電・回生切り替え手段13と、共振インダクタンス手段14と、第2の変換回路15と、第1の変換回路11と第2の変換回路15とを制御する充電―回生制御回路16からなる。第1の変換回路11は第1の直流端子T3、T4に接続され、第2の変換回路15は第2の直流端子T5、T6を通して2次電池4に接続される。
第1の変換回路11は、FET又はIGBTなどのような電力用半導体素子であるスイッチング素子11A、11B、11C、11Dを全波ブリッジ構成に接続してなり、これらスイッチング素子11A〜11Dのそれぞれには逆方向の向きでダイオード11a、11b、11c、11dが並列に接続されている。第1の変換回路11は、充電モードでは、各スイッチング素子11A〜11Dが充電―回生制御回路16からの駆動信号でオン、オフ制御され、インバータ回路として機能するが、回生モードでは各スイッチング素子11A〜11Dが駆動されず、ダイオード11a〜11dからなる単なるブリッジ整流回路として機能する。なお、ダイオード11a〜11dはスイッチング素子11A〜11Dのそれぞれの内部(寄生)ダイオードであってもよい。
トランス12は、直流的には絶縁される第1の巻線12Aと第2の巻線12Bとを有する。第1の巻線12Aの両端子をG、Hとし、中間端子Jが設けられている。端子HとJは、充電・回生切り替え手段13で選択され、端子Kに接続される。充電・回生切り替え手段13は充電―回生制御回路16からの駆動信号で切り替え動作を行う。端子Gはスイッチング素子11Aと11Bとの接続点に接続される。端子Kはスイッチング素子11Cと11Dとの接続点に接続される。本発明のすべての内容において、接続点とは電気的に接続されて同電位にある部位を言い、物理的に接続された点を言うものではない。なお、充電・回生切り替え手段13が端子Kを中間端子Jに接続した図示の接続状態は充電モードである。図2は充電・回生切り替え手段13を機械的スイッチで表示しているが、半導体素子などを用いた電子的スイッチでもよい。
後述する動作説明を理解し易くするために、一例として第2の巻線12Bの巻数を1とすれば、第1の巻線12Aの端子G−J間の巻数は相対的に2、端子J−H間の巻数を相対的に0.44とする。すなわち、充電・回生切り替え手段13により、充電モードでは端子Kを端子Jに、回生モードでは端子Kを端子Hに接続することで、1次―2次巻数比は、充電モードで2対1、回生モードで2.44対1となる。この比率は、あくまで一例であるが、充電モードでは第2の直流端子T5、T6から左側、すなわち図2で第2の変換回路15側をみた等価直流電圧源が2次電池4の直流電圧よりも高く、かつ回生モードでは第1の直流端子T3、T4から右側、すなわち図2で第1の変換回路11側をみた等価直流電圧源(系統連系端子T1、T2の交流電圧)が交流電源系統2の交流電圧波高値よりも高くなるように設定される。このように前記巻数比を選定することにより、交流電源系統2から2次電池4へ電力の給電、あるいは2次電池4から交流電源系統2へ電力の給電が可能になる。本発明の直流―直流双方向コンバータ回路1の昇圧機能は、絶縁トランス12の第1、第2の巻線の巻数比に依存している。以後の説明でもこの巻数比で説明するが、本発明はこの巻数比に限定されるものではない。
第2の変換回路15は、第2の直流端子T5、T6間に対して互いに直列の一対のスイッチング素子15Aと15Bが接続され、同様に第2の直流端子T5、T6間に対して互いに直列の一対の共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dが接続されたハーブブリッジ回路である。スイッチング素子11A〜11Dと同様なスイッチング素子15Aと15Bには、それぞれスイッチング素子15Aと15Bの極性と逆方向に整流素子として働くダイオード15a、15bが並列に接続される。共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dにも、ダイオード15c、15dが図1に示す方向、つまりダイオード15a、15bと同一方向になるよう並列接続されることが望ましい。第2の巻線12Bの一方の端子Mが共振インダクタンス手段14を通して一対の直列な共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dとの接続点に接続される。第2の巻線12Bの他方の端子Nが一対のスイッチング素子15Aと15Bとの接続点に接続される。
次に、第2の変換回路15の共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15D各々のキャパシタンスCsについて説明する。本発明では、第2の変換回路15が第2の直流端子T5、T6に出力する直流出力電力Po、または第2の変換回路15が第1の変換回路11を通して第1の直流端子T3、T4に出力する直流出力電力Poは、すべて共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dの充放電サイクルで供給されるように、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15DのキャパシタンスCsを選定することが望ましい。キャパシタンスCsは、直流出力電力Po、2次電池4の充電電圧Vb、電力送り出し側となる第1の変換回路11の変換周波数fsによる式:Cs=Po/(2×fs×Vb)で一般的に表される。具体的な一例では、直流出力電力Poが5kW、2次電池4の充電電圧Vbが360V、第1の変換回路11の変換周波数fsが50kHzであるものとすると、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15DのキャパシタンスCsは、前記式から約386nFとなる。
次に、共振インダクタンス手段14の共振インダクタンスL値の選定について説明する。共振インダクタンスLは、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dの合成等価容量2Csと直列共振し、かつ共振波形の半サイクルが第1の変換回路11の変換周波数の半サイクルよりも短い時間になる値とすれば、スイッチング素子11A〜11D、スイッチング素子15Aと15Bを流れる電流はほぼ正弦波となり、ゼロからスタートし、ゼロで終わることができ、ゼロ電流スイッチングを維持できる。すなわち、直列共振周波数frが第1の変換回路11の変換周波数fsより高いことが望ましい。具体例では、第1の変換回路11の変換周波数fsを50kHzとし、直列共振周波数frは55kHzとした。周知の直列共振公式から、L=1/[(2πfr)×2Cs]で表される。この実施例では、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dの合成等価容量は2Csで、772nFであり、この容量と55kHzの共振周波数frで共振するインダクタンス値は10.8μHとなる。
充電―回生制御回路16は、第1の変換回路11のスイッチング素子11A〜11D、第2の変換回路15のスイッチング素子15Aと15B、及び充電・回生切り替え手段13を次のように制御する。充電モードでは、充電―回生制御回路16は、充電・回生切り替え手段13により端子Kを中間端子Jに接続すると共に、電力送り出し側となる第1の変換回路11の各スイッチング素子11A〜11Dに駆動信号を送り、第2の変換回路15のスイッチング素子15Aと15Bには駆動信号を送らない。また、回生モードでは、充電・回生制御回路16は、充電・回生切り替え手段13により端子Kを端子Hに接続すると共に、第1の変換回路11のスイッチング素子11A〜11Dに駆動信号を送らないが、電力送り出し側となる第2の変換回路15のスイッチング素子15Aと15Bには駆動信号を送る。
次に、具体的な駆動信号を説明する。第1の変換回路11のスイッチング素子11A〜11D、第2の変換回路15のスイッチング素子15Aと15Bの駆動信号は、図1で上下に位置するスイッチング素子11Aと11B、スイッチング素子11Cと11D、スイッチング素子15Aと15Bとに交互に与えられる。例えば、第1の変換回路11、第2の変換回路15の変換周波数fsは同一であって50kHzとし、オン時間は上下に位置するスイッチング素子の同時導通を防止するためのデッドタイム(休止時間)として1μsの時間をとって、半周期10μsの90%に等しい9μsの固定パルス幅とする。
制御方法は、変換周波数50kHzを上限周波数として、変換周波数fsを高くすることで出力電力を増加し、変換周波数fsを下げることで2次電池4の充電電流、すなわち出力電力を低下させるパルス周波数変調(PFM)制御方法を用いる。したがって、定格の最大出力の場合には、第1の変換回路11、第2の変換回路15の変換周波数fsは50kHzに近く、軽負荷時には、変換周波数fsが可聴周波数に近い周波数まで低下する制御方式とすることができる。軽負荷時には2次電池4の充電電圧は低下しないので、2次電池4に流れる充電電流を減少させることができる。したがって、広い負荷範囲に対応できる。なお、実際の直流―直流双方向コンバータ回路1では、第1の変換回路11と第2の変換回路15との電位の絶縁が必要であり、充電―回生制御回路16の信号回路のどこかにフォトカプラ、パルストランスなどの信号絶縁素子が必要であるが、本発明の動作説明には不要なので省略した。
この直流―直流双方向コンバータ回路1の具体的な動作説明を行う前に、図3について説明する。図3において横軸は時間tを示し、図中のt0からt2、t10からt12はそれぞれ一周期を示している。図3の左側は充電モードの各部波形を示し、右側は回生モードの各部波形を示す。図3(1)は第1の変換回路11のスイッチング素子11A、11Dの駆動信号aを示す。図3(2)は第1の変換回路11のスイッチング素子11B、11Cの駆動信号bを示す。図3(3)は第2の変換回路15のスイッチング素子15Aの駆動信号cを示す。図3(4)は第2の変換回路15のスイッチング素子15Bの駆動信号dを示す。充電モードでは、スイッチング素子15A、15Bにオン信号は与えらず、スイッチング素子15A、15Bはオフのままである。回生モードでは、スイッチング素子11A〜11Dにオン信号は与えられず、スイッチング素子11A〜11Dはオフのままである。なお、この実施例では駆動信号a〜駆動信号dは電圧信号である。
図3(5)では、充電モードにおける正の電流波形e、fはスイッチング素子11A〜11Dのオン電流を示し、回生モードにおける負の電流波形g、hは逆並列のダイオード11a〜11dの導通時の電流を示している。波形eと波形gはスイッチング素子11Aと逆並列のダイオード11aの並列回路とスイッチング素子11Dと逆並列ダイオード11dの並列回路を流れる電流の電流波形を示す。波形fと波形hはスイッチング素子11Bと逆並列のダイオード11bの並列回路とスイッチング素子11Cと逆並列のダイオード11cの並列回路を流れる電流の電流波形を示す。
図3(6)は第2の変換回路15のスイッチング素子15Aとダイオード15aとの並列回路の電流を示す。正の電流波形jは回生モードにおけるスイッチング素子15Aのオン電流を示し、負の電流波形iは充電モードにおけるダイオード15aの電流を示している。図3(7)は第2の変換回路15のスイッチング素子15Bとダイオード15bとの並列回路の電流を示す。正の電流波形lは回生モードにおけるスイッチング素子15Bのオン電流を示し、負の電流波形kは充電モードにおけるダイオード15bの電流を示している。図3(8)は第1の共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cの電圧波形mと第2の共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dの電圧波形nを重ねて示す。充電モード、回生モードのどちらにおいても、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dは2次電池4に直列接続されるので、各共振用兼倍電圧用コンデンサの電圧の和は2次電池4の電圧Vbである。
(充電モードについて)
次に、この直流―直流双方向コンバータ回路1の充電時、回生時の動作を説明する。始めにAC/DC双方向変換回路3の直流中間電圧、つまり第1の直流端子T3、T4間の直流電圧DC1で蓄電池4を充電する充電モードの動作を説明する。充電モードでは、充電―回生制御回路16は、充電・回生切り替え手段13を図1に示すように端子J側に接続すると共に、第1の変換回路11のスイッチング素子11A〜11Dに駆動信号を送り、第2の変換回路15のスイッチング素子15A、15Bには駆動信号を送らない。すなわち、第1の変換回路11はインバータとして動作し、AC/DC双方向変換回路3が発生する1の直流端子T3、T4間の直流電圧DC1、例えば400Vに対して、トランス12の第1、第2の巻線12A、12Bの巻数比が2対1であることに対応して直流電圧DC1の0.5倍の200Vの交流電圧を第2の巻線12Bの端子M、N間に生じる。
第2の変換回路15は共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dとダイオード15aと15bとが、後で説明する受動的な共振倍電圧整流回路として機能し、図2において第2の直流端子T5、T6から左側、すなわち第2の変換回路15側を見て、等価的に第2の巻線12Bの端子M、N間の200Vの交流電圧の2倍、結果的に第1の直流端子T3、T4間の直流電圧DC1にほぼ等しい400Vの直流電圧源を第2の直流端子T5、T6間に発生する。2次電池4は400Vの直流電圧源で電圧360Vに充電される。
図3(8)の波形mに示すように、時刻t0では、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cは第2の直流端子T5側が正極となる極性で直流端子T5、T6間の直流出力電圧Vbに充電され、他方、図3(8)の波形nに示すように、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dの充電電圧はゼロであるものとする。
時刻t0において、第1の変換回路11のスイッチング素子11Aと11Dがオフからオンする。第1の巻線12A側の電流は正極の第1の直流端子T3からスイッチング素子11A、端子G、第1の巻線12A、端子J、端子Kを経てスイッチング素子11Dを通って負極の第1の直流端子T4に戻る。トランス12の第2の巻線12Bには第1の直流端子T3、T4の直流電圧DC1の1/2の波高値の電圧200Vが誘導される。
このとき、第2の巻線12Bを流れる電流は、端子M、共振インダクタンス手段14を通ってからから分岐し、一方の分岐電流は共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dを充電し、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dの電圧を充電電圧Vbに向かって上昇させながら、ダイオード15bのアノードからカソードを通り、第2の巻線12Bの端子Nに戻る。共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dの電圧が上昇すれば、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dの直列電圧が2次電池4の電圧Vbに制限されているので、他方の分岐電流は正極の第2の直流端子T5を通り、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cの充電電荷を2次電池4に放電しながら、第2の直流端子T6、ダイオード15bのアノードからカソードを通り、第2の巻線12Bの端子Nに戻る。
このようにして、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cの電荷は第2の直流端子T5、T6を通して2次電池4に放電され、2次電池4を360Vに充電する。そして、二つの前記分岐電流はダイオード15bのアノードで合流してダイオード15bを通り、端子Nに戻る。この時刻t0〜t1において、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cは、共振インダクタンス手段14との共振作用によって、スイッチング素子11A、11Dの電流を正弦波にすると共に、ダイオード15a、15bと協働して、第2の巻線12Bの電圧200Vを400Vに倍電圧整流する倍電圧整流回路として機能する。
この動作で、図3(8)に示すように、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dはゼロから2次電池4の充電電圧Vbに向かって充電され、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cは全部の電荷を放電して充電電圧がゼロとなる。この結果、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの電圧は、スイッチング素子11Aと11Dがオンする前の時刻t0の初期条件と逆転する。以上の動作は、共振インダクタンス手段14と共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの並列回路との直列共振動作となり、それらのインダクタンスとキャパシタンスとが前述したように選定されていれば、図3(5)に示すように、スイッチング素子11A、11Dの電流eは正の正弦半波となる。スイッチング素子11B、11Cについても同様である。正の正弦半波の電流eがゼロになってから時刻t1の少し前までスイッチング素子11Aと11Dはオン状態を継続しているが、正の正弦半波の電流eがゼロになったときにオフさせることもできる。この間に、スイッチング素子11Aと11Dをターンオフさせれば、ゼロ電流スイッチングとなり、スイッチング損失を低減させることができる。
次に、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの電圧がスイッチング素子11Aと11Dのオン前の初期条件と逆転した時刻t1の条件において、スイッチング素子11Aと11Dはオフ状態を継続し、スイッチング素子11Bと11Cとがオフからオンに移行するものとする。この場合には、上記説明と正負極性の対照な動作が行われ、共振インダクタンス手段14の共振インダクタンスLと、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの並列回路の合成共振キャパシタンスとの直列共振となり、図3(5)に示すように、スイッチング素子11Bと11Cの電流は正のほぼ正弦半波fとなり、時刻t2で再び各共振コンデンサの初期条件が時刻t0に戻る。
この時刻t1から時刻t2の半サイクルにおいて、第2の巻線12Bを流れる電流は、端子N、ダイオード15aのアノードからカソードを通ってから分岐し、一方の分岐電流は、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cを充電し、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cの電圧を充電電圧Vbに向かって上昇させながら、共振インダクタンス手段14を通して第2の巻線12Bの端子Mに戻る。共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cの電圧が上昇すれば、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dの直列電圧が2次電池4の電圧Vbに制限されているので、他方の分岐電流は正極の第2の直流端子T5を通り、2次電池4、第2の直流端子T6、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dの充電電荷を蓄電池4に放電しながら、共振インダクタンス手段14を通して第2の巻線12Bの端子Mに戻る。このようにして、反転した第2の巻線12Bの電圧200Vに共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dの充電電圧200Vを重畳して400Vの電圧源となり、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dの電荷を第2の直流端子T5、T6を通して2次電池4に放電し、2次電池4を360Vに充電する。
以上の説明したとおり、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dは、スイッチング素子11A〜11Dの電流をほぼ正弦波にする共振作用に寄与すると共に、ダイオード15a、15bと共に、倍電圧整流回路として機能する。共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの電圧がゼロから2次電池4の電圧Vbまでの充放電動作をスイッチング周波数で繰り返すことにより、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの充放電エネルギーは電力として2次電池4に転送されるので、直流出力電力Poは、Po=2×Cs×fs×Vbとなる。共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dと並列接続されたダイオード15c、15dは、2次電池4の電圧が低下した場合などに、ダイオード15c、15dがオンして共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dが、2次電池電圧Vb以上に充電されることと、負極性に充電されるのを防ぐもので、そのような動作モードを別の手段で回避できれば省略できる。
前述した回路構成を満足した上で、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの合成共振キャパシタンス2Csと共振インダクタンス手段14の共振インダクタンスLとによる直列共振周波数frが第1の変換回路11の変換周波数fs以上になるように、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dと共振インダクタンス手段14とを選定すれば、図3(5)に示すように、スイッチング素子11A〜11Dがオンするとき、スイッチング素子11A〜11Dに流れるスイッチング電流はゼロからスタートして自然にゼロとなって終わり、波形eとfの隙間、すなわち休止期間のある正弦半波となる。
したがって、充電―回生制御回路16が第1の変換回路11のスイッチング素子11A〜11Dを前記直列共振周波数frよりも低い周波数でスイッチングさせれば、スイッチング素子11A〜11Dのゼロ電流スイッチング(ZCS)を実現することができる。また、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの電圧は、等価的にダイオード15c、15dの働きによって2次電池4の直流電圧Vb以上とならないこと、又は共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの電荷を第1の巻線12A側に放電する経路が整流素子であるダイオード15a、15bによって阻止されていることから、第1の変換回路11のダイオード11a〜11dには帰還電流が流れない。したがって、ダイオード11a〜11dに帰還電流が流れている状態で、ダイオード11a〜11dに第1の直流端子T3、T4の直流電圧が印加されることはなく、リカバリー現象は発生しない。以上のことから、第1の変換回路11の電力損失を低減することができると同時に、ノイズの発生を抑制できる。
なお、充電モードの場合、前述したように直流出力電力Poは、すべて共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの充放電サイクルで供給されるように共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15DのキャパシタンスCsを選定しているので、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dはゼロ電圧まで放電しても、負極性までは充電されない。したがって、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dに並列接続されたダイオード15cと15dは常に共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの電圧が逆電圧としてかかるので導通しない。したがって、ダイオード15cと15dを省略することもできる。
(回生モードについて)
次に、2次電池4から直流―直流双方向コンバータ回路1によって第1の直流端子T3、T4に直流電圧DC1を生成して交流電源系統2に回生する回生モードの動作を説明する。充電・回生切り替え手段13は図2において図示とは反対側の端子Hに接続にされる。第1の変換回路11は、充電―回生制御回路16からスイッチング11A〜11Dに駆動信号が与えられないので、ダイオード11a〜11dのみとなり、これらダイオード11a〜11dが全波ブリッジ整流回路を構成し、全波整流を行う。つまり、ダイオード11a〜11dは整流素子として働く。
充電―回生制御回路16は第2の変換回路15の各スイッチング素子15Aと15Bには駆動信号を送る。すなわち、第2の変換回路15のスイッチング素子15Aと15Bは共振インダクタンス手段14と、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dと共にハーフブリッジ型の共振型インバータ回路を構成する。トランス12の第1の巻線12A側に2次電池4の充電電圧Vb(例えば、360V)の1/2、180V(ハーフブリッジ回路のため第2の巻線12Bに加わる電圧は1/2となる)をトランス12の前述した巻数比2.44対1倍に昇圧した交流電圧(例えば、440V)を逆送し、第1の変換回路11のダイオード11a〜11dが全波ブリッジ整流器として動作して、第1の直流端子T3、T4間に直流電圧DC1(例えば400V)よりも等価的に高い電圧源(例えば、440V)を作る。AD/DC変換回路3はこの直流電圧DC1を(例えば、200V)の交流電源系統2側に回生する。
詳しく説明すると、時刻t10において、スイッチング素子15Bはオフ状態で、スイッチング素子15Aがオフからオンする。電流が共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cの正極からスイッチング素子15A、第2の巻線12B、共振インダクタンス手段14を通して共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cの負極に戻り、共振が行われる。同時に、2次電池4から、第2の直流端子T5、スイッチング素子15A、第2の巻線12B、共振インダクタンス手段14を通して共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dに共振電流が充電電流として流れ込み、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dを2次電池4の電圧Vbまで充電する。共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの充電電圧は、ダイオード15cと15dの作用により、2次電池4の電圧Vb以上には充電されず、また負極性にも充電されない。第2の巻線12Bには前記二つの電流が合流した電流が流れる。
第2の変換回路15はハーフブリッジ回路のために、トランス12の第2の巻線12Bには、平均電圧として2次電池4の電圧Vbの半分(Vb/2)、例えば180Vが加わり、第1の巻線12Aには端子G側を正とする2.44倍の電圧、1.22Vb(440V)が発生する。この第1の巻線12A側の電圧1.22Vbにより、第2の巻線12Bの電流が第1の巻線12A側の電流として誘導され、端子H、端子K、ダイオード11c、一方の第1の直流端子T3、フィルタ用コンデンサ3G、他方の第1の直流端子T4、ダイオード11b、端子G、第1の巻線12Aの経路で回生電流が流れる。前述の共振動作により、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cの電圧はゼロ、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dの電圧は2次電池4の電圧Vbとなり、時刻t10の初期条件と反転する。
そして、この共振電流の半周期が終わり、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dの電圧が入れ替わった後に、次の変換周期、時刻t11でスイッチング素子15Bがオンすると、前述説明と同様に、共振インダクタンス手段14との直列共振により、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Dの直列共振電流による放電と、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cの直列共振電流による充電が開始する。第1の巻線12Aの電圧が反転し、ダイオード11a、11dが導通して電力をAC/DC双方向変換回路3を経て、交流電源系統2に回生する。共振電流がゼロになる時刻t22で、共振用兼倍電圧用コンデンサ15Cと15Dの充電電圧は時刻t10と同じに戻る。このように、スイッチング素子15A、15Bのオンオフを交互に繰り返すことで、2次電池4の電力を交流電源系統2に回生できると共に、スイッチング素子15A、15Bの電流が直列共振動作によって正弦波となり、ZCSを実現できる。この回生モードの伝達電力も、キャパシタンスCsは、前述の式と同様に直流出力電力Po、2次電池4の充電電圧Vb、電力送り出し側となる第2の変換回路15の変換周波数fsによる式:Cs=Po/(2×fs×Vb)で一般的に表される。
[実施形態2]
本発明の実施形態2に係る直流―直流双方向コンバータ回路1について、図4を用いて説明する。この実施形態2では、第1の変換回路11と第2の変換回路15の回路構成を実施形態1と交換した。すなわち、第1の変換回路11がスイッチング素子11A、11Bと、共振用兼倍電圧用コンデンサ11E、11Fと、スイッチング素子11A、11Bにそれぞれ逆並列に接続されたダイオード11a、11bと、共振用兼倍電圧用コンデンサ11E、11Fにそれぞれ並列に接続されたダイオード11e、11fと、共振インダクタンス手段14で構成されるハーフブリッジ型直列共振コンバータ回路となる。
第2の変換回路15は、実施形態1の第1の変換回路と回路構成が同じであり、スイッチング素子15A、15B、15E、15Fとこれらスイッチング素子のそれぞれに逆並列に接続されたダイオード15a、15b、15e、15fで構成される全波ブリッジ型回路となる。この実施形態2でも充電モードでは、充電―回生制御回路16が第1の側変換回路11のスイッチング素子11A、11Bに駆動信号を供給してオンオフさせ、第2の変換回路15のスイッチング素子15A、15B、15E、15Fには駆動信号を与えない。したがって、第2の変換回路15はダイオード15a、15b、15e、15fで構成される単なるブリッジ整流回路として機能する。
この実施形態2では、第1の変換回路11がハーフブリッジ型直列共振コンバータ回路、第2の変換回路15が全波ブリッジ型回路となることで入出力電圧関係が図2の実施形態1と変化し、トランス12の1次巻き線12Aと2次巻き線12Bの巻き数比は、例として2次巻き線12Bの巻き数を1とした場合、1次巻き線12Aの端子G−J間が0.5、J−H間を0.11とすることができる。
充電モードでは、第1の変換回路11のスイッチング素子11A、11Bは、共振インダクタンス手段14と共振用兼倍電圧用コンデンサ11E、11Fと共に、直列共振型コンバータ回路として動作し、スイッチング素子11A、11Bを流れる電流を正弦波にしてZCSを可能にする。
回生モードでは、第2の変換回路15のスイッチング素子15A、15B、15E、15Fが共振インダクタンス手段14と第1の変換回路11の共振用兼倍電圧用コンデンサ11E、11Fと共に直列共振コンバータ回路として動作し、スイッチング素子15A、15B、15E、15Fを流れる電流を正弦波にしてZCSを可能にする。
以上述べた実施形態1の第1の変換回路11、あるいは実施形態2の第2の変換回路15のように4個のスイッチング素子と4個のダイオードとからなる全波ブリッジ型回路は、見かけ上の回路構成は図2の第2の変換回路15と同じであるが、部品の機能の異なる普通のハーフブリッジ型回路構成でもよい。すなわち、図2でいえば、第2の変換回路15と同じ回路構成で、共振用兼倍電圧用コンデンサ15C、15Dが前述のCsを求める式の値よりも一桁以上大きい、たとえば前記の実施態様1での例とした合成等価容量2Csの772nFに対して10倍以上の10μF程度とした慣用の分圧コンデンサであり、スイッチング素子15A、15B、並列のダイオード15a〜15dで構成される。そして第2の変換回路15がインバータ回路として動作するときは内部の分圧コンデンサが共振インダクタンス14との直列共振に関与しない慣用のハーフブリッジ型インバータ回路として機能し、整流器として動作するときは、いわゆる倍電圧整流回路として機能する。
さらに、第1の変換回路11及び第2の変換回路15が双方とも、2個の共振用兼倍電圧用コンデンサと2個のスイッチング素子をブリッジ構成にし、共振用兼倍電圧用コンデンサと共振インダクタンス手段14とが直列共振するハーフブリッジ構成の共振回路でもよい。その場合、共振インダクタンス手段14は第1の変換回路11及び第2の変換回路15の共通共振インダクタンス手段として、第1の変換回路11の共振用兼倍電圧用コンデンサと第2の変換回路15の共振用兼倍電圧用コンデンサの直列合成キャパシタンスと、直列共振すればよい。
また、第1の変換回路11又は第2の変換回路15のスイッチング素子としてFETを使用し、その内部ダイオードを並列ダイオードとして利用すれば、スイッチング素子に別個のダイオードを逆極性に並列接続しなくともよい。その場合、内部ダイオードがオンするときに当該FETにゲート信号を与えれば、内部ダイオードの順電圧降下が小さくなり、いわゆる同期整流として動作し、ダイオードの整流損失を低減することができる。
図2、図4に示した実施形態では、共振インダクタンス手段14をトランス12と別個な部品として示しているが、トランス12のリーケージインダクタンスを利用して、共振インダクタンス手段14を不要とすること、もしくは共振インダクタンス手段14のインダクタンス値をリーケージインダクタンス分だけ小さくすることができる。したがって、所望の直列共振を行なうために必要なインダクタンスを呈する共振インダクタンス手段は、主として共振インダクタンス手段14からなる場合、又はトランス12の所望の大きさのリーケージインダクタンスを利用して個別の共振インダクタを用いない場合、あるいは共振インダクタンス手段14とトランス12のリーケージインダクタンスとを組み合わせた場合がある。ここでは、いずれの場合も共振インダクタンスLと言う。さらに、共振インダクタンス手段14をトランス12と別個な部品とする場合、第2の巻線12B側でなく第1の巻線12Aと直列に接続することもできる。また、第1の巻線12Aと第2の巻線12Bそれぞれと直列に共振インダクタンス手段を接続してもよい。また、共振インダクタンス手段14の挿入位置は、第1の巻線12Aの端子G側又はK側、第2の巻線12BのM側又はN側のいずれでもよい。
充電・回生切り替え手段13の挿入位置は、第1の巻線12Aの端子G側又はK側、第2の巻線12BのM側又はN側のいずれでもよい。さらに、実施態様1と2では、電力送り出し側の変換回路11または15の等価的電圧源が電力を受ける側の変換回路15または11の電圧源より電圧を高くするために、機械的、または電子的スイッチの充電・回生切り替え手段13を用いたが、この充電・回生切り替え手段13を省略することもできる。たとえば、交流電源系統2の電圧AC200Vに回生する場合、電圧変動を考慮しても第1の直流端子T3とT4間の電圧は交流電圧の波高値以上あればいいので、DC320Vでも、AC/DC変換回路3は、系統側に電力を回生することができる。したがって、充電モードでは、第1の直流端子T3とT4間の電圧がDC400Vになるように、昇圧機能のあるAC/DC変換回路3を制御し、実施態様1,2の充電モードの動作を行わせ、回生モードでは第1の直流端子T3とT4間の電圧がDC360Vになるように、双方向コンバータ1を制御することもできる。
本発明の直流―直流双方向コンバータ回路は、深夜、交流電源系統からの電力でリチウム電池又は鉛蓄電池などの2次電池を充電し、昼間にこの2次電池から商用交流電源系統に電力を回生させて電力の有効活用を図る電力回生システムなどに利用することができる。
電力回生システムの一例の概略を示す。 本発明の実施形態1に係る直流―直流双方向コンバータ回路を用いた電力回生システムの一例を示す。 本発明の実施形態1に係る直流―直流双方向コンバータ回路の各部の波形を示す。 本発明の実施形態2に係る直流―直流双方向コンバータ回路を用いた電力回生システムの一例を示す。
1・・・直流―直流双方向コンバータ回路
2・・・交流電源系統
3・・・AC/DC双方向変換回路
3A、3B・・・インダクタ
3C、3D、3E、3F・・・スイッチング素子
3c、3d、3e、3f・・・帰還用ダイオード
4・・・2次電池
11・・・第1の変換回路
11A、11B、11C、11D・・・スイッチング素子
11E、11F・・・共振用兼倍電圧用コンデンサ
11a、11b、11c、11d、11e、11f・・・ダイオード
12・・・トランス
12A・・・第1の巻線
12B・・・第2の巻線
13・・・充電・回生切り替え手段
14・・・共振インダクタンス手段
15・・・第2の変換回路
15A、15B、15E、15F・・・スイッチング素子
15C、15D・・・共振用兼倍電圧用コンデンサ
15a、15b、15c、15d、15e、15f・・・ダイオード
16・・・充電―回生制御回路
T1、T2・・・系統連系端子
T3、T4・・・第1の直流端子
T5、T6・・・第2の直流端子
G、H・・・第1の巻線12Aの端子
J・・・第1の巻線12Aの中間端子
M、N・・・第2の巻線12Bの端子
Cs・・・共振用兼倍電圧用コンデンサのキャパシタンス
L・・・共振インダクタンス
Ir・・・共振電流
Po・・・直流出力電力
fs・・・第1、第2の変換回路の変換周波数
fr・・・直列共振周波数

Claims (4)

  1. 第1の直流電圧源側に接続される第1の直流端子と第2の直流電圧源側に接続される第2の直流端子との間に接続され、前記第1の直流端子と前記第2の直流端子との間で双方向に直流電力を伝達する直流―直流双方向コンバータ回路において、
    前記直流―直流双方向コンバータ回路は、
    前記第1の直流端子に接続される第1の変換回路と、
    前記第2の直流端子に接続される第2の変換回路と、
    前記第1の変換回路と前記第2の変換回路との間に挿入されるトランスと共振用インダクタンス手段と、
    前記第1の変換回路又は前記第2の変換回路を周波数制御する制御回路と、
    を備え、
    前記第1の変換回路及び前記第2の変換回路は、少なくとも第1のスイッチング素子と、第2のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子に逆並列に接続される第1の整流素子と、第2のスイッチング素子に逆並列に接続される第1の整流素子とを有し、
    前記第1の変換回路及び前記第2の変換回路の少なくとも一方は、互いに直列に接続される前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子と、互いに直列に接続される第1の共振用兼倍電圧用コンデンサと第2の共振用兼倍電圧用コンデンサとを有するハーフブリッジ回路で構成され、
    前記第1の直流端子から前記第2の直流端子側へ電力が伝達される場合は、前記第1の変換回路の前記第1のスイッチング素子と前記第1の変換回路の前記第2のスイッチング素子と前記トランスを介して、前記インダクタンス手段と前記第1の共振用兼倍電圧用コンデンサと前記第2の共振用兼倍電圧用コンデンサとによる共振動作を利用して前記第2の変換回路へ交流電力を供給し、前記第2の変換回路は倍電圧整流回路又は整流回路として動作し、
    前記第2の直流端子から前記第1の直流端子側へ電力が伝達される場合は、前記第2の変換回路の前記第1のスイッチング素子と前記第2の変換回路の前記第2のスイッチング素子と前記トランスを介して、前記インダクタンス手段と前記第1の共振用兼倍電圧用コンデンサと前記第2の共振用兼倍電圧用コンデンサとによる共振動作を利用して前記第1の変換回路へ交流電力を供給し、前記第1の変換回路は整流回路又は倍電圧整流回路として動作することを特徴とする直流―直流双方向コンバータ回路。
  2. 前記第1の直流端子から前記第2の直流端子側へ電力が伝達される場合は、前記制御回路は前記第1の変換回路の前記第1のスイッチング素子と前記第1の変換回路の前記第2のスイッチング素子とに駆動信号を送り、前記第1の直流端子からの電力は前記第1の変換回路から前記第2の変換回路へ伝達され、
    前記第2の直流端子から前記第1の直流端子側へ電力が伝達される場合は、前記制御回路は前記第2の変換回路の前記第1のスイッチング素子と前記第2の変換回路の前記第2のスイッチング素子とに駆動信号を送り、前記第2の直流端子からの電力は前記第2の変換回路から前記第1の変換回路へ伝達されることを特徴とする請求項1に記載の直流―直流双方向コンバータ回路。
  3. 前記第1の共振用兼倍電圧用コンデンサと第2の共振用兼倍電圧用コンデンサとは互い略等しいキャパシタンスを有することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の直流―直流双方向コンバータ回路。
  4. 前記制御回路は、前記第1の変換回路又は前記第2の変換回路を、前記共振インダクタンス手段と前記第1の共振用兼倍電圧用コンデンサと前記第2の共振用兼倍電圧用コンデンサとで決まる直列共振周波数以下の変換周波数で動作させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の直流―直流双方向コンバータ回路。
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