JP2016063636A - 電源システム、給電管理装置、給電管理方法、及びプログラム - Google Patents

電源システム、給電管理装置、給電管理方法、及びプログラム Download PDF

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Hiroshi Wakagi
寛 若木
辻川 知伸
Tomonobu Tsujikawa
知伸 辻川
孝浩 瀧野
Takahiro Takino
孝浩 瀧野
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Abstract

【課題】発電装置が発電した電力を有効に利用する。【解決手段】本発明の電源システムは、発電した電力を商用電力系統に供給する発電装置と、商用電力系統に接続される直流電源装置及び該直流電源装置の直流側に接続される蓄電装置と、商用電力系統と発電装置と蓄電装置とから電力の供給を受ける負荷装置と、直流電源装置の出力電圧を制御することにより蓄電装置の充放電動作を制御する給電管理装置と、を備え、給電管理装置は、発電装置が発電する発電量のうちの負荷装置で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、蓄電装置の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を設定し、蓄電装置に放電を行わせる際に、直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を上記第1電圧値に設定する電圧制御部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電源システム、給電管理装置、給電管理方法、及びプログラムに関する。
近年、例えば、太陽電池などの発電装置の発電量に余剰分がある場合に、この余剰分を蓄電装置に充電する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2008−141918号公報
ところで、上述のような技術では、例えば、充放電計画に基づいて、蓄電装置を充放電する制御を行っている。しかしながら、発電量に余剰分が生じる場合には、これを蓄電装置に充電して、発電装置が発電した電力を有効に利用する好適な制御が求められている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、その目的は、発電装置が発電した電力を有効に利用することができる電源システム、給電管理装置、給電管理方法、及びプログラムを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、商用電力系統に接続される複数の需要家のそれぞれの電源設備の給電状態を制御する電源システムであって、発電した電力を前記商用電力系統に供給する発電装置と、前記商用電力系統に接続される直流電源装置及び該直流電源装置の直流側に接続される蓄電装置と、前記商用電力系統と前記発電装置と前記蓄電装置とから電力の供給を受ける負荷装置と、前記直流電源装置の出力電圧を制御することにより前記蓄電装置の充放電動作を制御する給電管理装置と、を備え、前記給電管理装置は、前記発電装置が発電する発電量のうちの前記負荷装置で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、前記蓄電装置の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を設定し、前記蓄電装置に放電を行わせる際に、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を前記第1電圧値に設定する電圧制御部を備えることを特徴とする電源システムである。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記直流電源装置は、交流電力を直流電力に変換するとともに直流電力を交流電力に変換する両方向性の電力変換装置であり、当該直流電源装置の直流側の出力電圧の設定電圧値よりも前記蓄電装置の電圧が低い場合に、前記商用電力系統から受電した交流電力を直流電力に変換して前記蓄電装置を充電し、前記出力電圧の設定電圧値よりも前記蓄電装置の電圧が高い場合に、前記蓄電装置から放電される直流電力を交流電力に変換して前記商用電力系統に供給することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記発電装置が第1の電源設備に配置され、前記負荷装置が第2の電源設備に配置され、前記直流電源装置及び前記蓄電装置が第3の電源設備に配置され、前記給電管理装置は、少なくとも、前記直流電源装置を備える第3の電源設備と通信回線を介して接続され、前記給電管理装置は、前記直流電源装置を備える第3の電源設備に前記通信回線を介して制御信号を送信することにより、前記直流電源装置の出力電圧を制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記給電管理装置が前記複数の需要家の何れかの電源設備内に配置され、前記給電管理装置が配置された電源設備が前記直流電源装置を備える場合、前記給電管理装置は、当該電源設備が備える直流電源装置の出力電圧を制御し、前記給電管理装置が、前記直流電源装置を備えない電源設備に配置された場合、前記給電管理装置は、少なくとも前記直流電源装置を備える電源設備と通信回線を介して接続され、前記直流電源装置を備える電源設備に対して前記通信回線を介して制御信号を送信することにより、前記直流電源装置の出力電圧を制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記負荷装置と前記直流電源装置と前記蓄電装置とが1つの電源設備内に配置されるとともに、前記負荷装置は、前記直流電源装置の直流側と前記蓄電装置とを接続する直流電力供給線に接続されており、前記給電管理装置は、前記直流電源装置を備える電源設備に前記通信回線を介して制御信号を送信することにより、前記直流電源装置の出力電圧を制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記直流電源装置は、交流電力を直流電力に変換する単方向性の電力変換装置であり、当該直流電源装置の直流側の出力電圧の設定電圧値よりも前記蓄電装置の電圧が低い場合に、前記商用電力系統から受電した交流電力を直流電力に変換して前記蓄電装置を充電し、前記出力電圧の設定電圧値よりも前記蓄電装置の電圧が高い場合に、出力電圧の出力動作を停止し、前記蓄電装置から前記負荷装置へ電力を供給させることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記電圧制御部は、前記蓄電装置に放電を行わせる際に、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を、前記蓄電装置の放電深度が充電で受け入れる前記余剰発電量と等しくなる状態に対応する第1電圧値に制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記発電装置は、1日のうちの第1の期間に発電し、前記電圧制御部は、少なくとも前記第1の期間を含む第2の期間において蓄電装置の充放電を行うとともに、前記第2の期間において、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を、前記第2電圧値より低い第1電圧値に設定して蓄電装置の放電を行う第3の期間と、前記第2電圧値に設定して蓄電装置に充電を行う第4の期間とを設けることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記電圧制御部は、前記第3の期間における前記蓄電装置の放電量と、前記第4の期間における前記余剰発電量とが等しくなるように、前記直流電源装置の出力電圧を制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記電圧制御部は、前記第1の期間の前に、推定される前記余剰発電量と等しい放電量を前記蓄電装置に放電させるように、前記蓄電装置の放電を開始させる前記第3の期間の開始時刻を制御するとともに、前記第1の期間において前記余剰発電量が前記蓄電装置に充電され、前記放電量が前記蓄電装置に充電されるように、前記第4の期間の開始時刻を制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記電圧制御部は、前記第3の期間、前記蓄電装置が前記余剰発電量と等しい放電量を放電した場合の放電深度である第1の放電深度に対応する第1電圧値に、前記直流電源装置の出力電圧を制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記電圧制御部は、前記蓄電装置の放電特性に応じて前記第1電圧値を補正し、補正した前記第1電圧値に前記直流電源装置の出力電圧を制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記発電装置は、自然エネルギーを利用して発電し、前記電圧制御部は、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を、前記発電装置が設置された環境条件における前記余剰発電量に応じて定められた前記第1電圧値と、前記蓄電装置の完全充電に要するとして設定される第2電圧値との間で制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記電圧制御部は、前記環境条件において、最大となる前記余剰発電量に応じて定められた電圧を前記第1電圧値として設定することを特徴とする
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記給電管理装置は、前記発電量と、前記消費分とに基づいて、前記余剰発電量を算出し、算出した前記余剰発電量に応じて、前記直流電源装置の出力電圧として設定される前記第1電圧値を定める電圧設定部を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記発電装置は、太陽光を利用して発電する太陽光発電装置であり、前記電圧設定部は、前記太陽光発電装置が設置された場所において推定される最大日射強度に基づいて、前記発電量を算出し、算出した当該発電量と、前記消費分とに基づいて前記余剰発電量を算出することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記太陽光発電装置が設備された電源設備において前記太陽光発電装置が設置された場所の日射強度を測定する日射測定部と、前記蓄電装置が配置された電源設備において前記蓄電装置の出力電圧を測定する蓄電電圧測定部とを備え、前記電圧制御部は、前記日射測定部が測定した前記日射強度と、前記最大日射強度と、前記蓄電電圧測定部が測定した前記蓄電装置の出力電圧とに基づいて、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値として出力される前記第1電圧値を変更することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記電圧制御部は、前記日射測定部が測定した前記日射強度が前記最大日射強度以上であり、且つ、前記太陽光発電装置の余剰発電量により前記蓄電装置を充電したときに、前記蓄電装置の出力電圧が前記第2電圧値よりも低い場合に、前記第1電圧値を高くする制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記電源システムにおいて、前記電圧制御部は、前記日射測定部が測定した前記日射強度が前記最大日射強度以上であり、且つ、前記太陽光発電装置の余剰発電量により前記蓄電装置を充電した場合に、前記蓄電装置の完全充電を所定の時間維持されるような状態となる日数が、所定の回数に達した際に、前記第1電圧値を低くする制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、商用電力系統に接続される複数の需要家のそれぞれの電源設備の給電状態を制御するとともに、発電した電力を前記商用電力系統に供給する発電装置と、前記商用電力系統に接続される直流電源装置及び該直流電源装置の直流側に接続される蓄電装置と、前記商用電力系統と前記発電装置と前記蓄電装置とから電力の供給を受ける負荷装置と、前記直流電源装置の出力電圧を制御することにより前記蓄電装置の充放電動作を制御する給電管理装置と、を備える電源システムにおける前記給電管理装置であって、前記発電装置が発電する発電量のうちの前記負荷装置で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、前記蓄電装置の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を設定し、前記蓄電装置に放電を行わせる際に、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を前記第1電圧値に設定する電圧制御部を備えることを特徴とする給電管理装置である。
また、本発明の一態様は、商用電力系統に接続される複数の需要家のそれぞれの電源設備の給電状態を制御するとともに、発電した電力を前記商用電力系統に供給する発電装置と、前記商用電力系統に接続される直流電源装置及び該直流電源装置の直流側に接続される蓄電装置と、前記商用電力系統と前記発電装置と前記蓄電装置とから電力の供給を受ける負荷装置と、前記直流電源装置の出力電圧を制御することにより前記蓄電装置の充放電動作を制御する給電管理装置と、を備える電源システムにおける給電管理方法であって、前記給電管理装置が、前記発電装置が発電する発電量のうちの前記負荷装置で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、前記蓄電装置の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を定める電圧設定ステップと、前記給電管理装置が、前記蓄電装置に放電を行わせる際に、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を前記第1電圧値に設定する電圧制御ステップと、を含むことを特徴とする給電管理方法である。
また、本発明の一態様は、商用電力系統に接続される複数の需要家のそれぞれの電源設備の給電状態を制御するとともに、発電した電力を前記商用電力系統に供給する発電装置と、前記商用電力系統に接続される直流電源装置及び該直流電源装置の直流側に接続される蓄電装置と、前記商用電力系統と前記発電装置と前記蓄電装置とから電力の供給を受ける負荷装置と、前記直流電源装置の出力電圧を制御することにより前記蓄電装置の充放電動作を制御する給電管理装置と、を備える電源システムにおける前記給電管理装置としてのコンピュータに、前記給電管理装置が、前記発電装置が発電する発電量のうちの前記負荷装置で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、前記蓄電装置の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を定める電圧設定ステップと、前記給電管理装置が、前記蓄電装置に放電を行わせる際に、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を前記第1電圧値に設定する電圧制御ステップと、実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、発電装置が発電した電力を有効に利用することができる。
第1の実施形態による電源システムの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の電源システムの動作の概要について説明する説明図である。 第1の実施形態の電源システムの変形例を示すブロック図である。 第1の実施形態の電源システムの等価的な回路を示すブロック図である。 本実施形態における電池の放電特性の一例を説明する説明図である。 本実施形態における蓄電装置の放電深度と直流電源装置の出力電圧の設定電圧値との一例を説明する説明図である。 本実施形態における蓄電装置の出力電圧と電池の単セル電圧との関係を説明する説明図である。 本実施形態における太陽光発電装置の時刻に対する発電特性の一例を説明する説明図である。 第1の実施形態による電源システムにおける太陽光発電装置の余剰発電量の一例を説明する説明図である。 第1の実施形態による電源システムにおける直流電源装置の出力電圧の設定例を説明する説明図である。 第1の実施形態による電源システムにおける直流電源装置の出力電圧の設定手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態による電源システムの動作の一例を示す第1のタイムチャートである。 第1の実施形態による電源システムの動作の一例を示す第2のタイムチャートである。 第2の実施形態による電源システムの一例を示すブロック図である。 第2の実施形態による電源システムにおける直流電源装置の出力電圧の設定手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態による電源システムの一例を示すブロック図である。 第3の実施形態による電源システムの直流電源装置の出力電圧の第3の期間及び第4の期間の概要を説明する説明図である。 第3の実施形態による電源システムの直流電源装置の出力電圧の低下期間の設定処理の一例を示すタイムチャートである。 第3の実施形態による電源システムにおける直流電源装置の出力電圧の制御の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態による電源システムの動作の一例を示す第1のタイムチャートである。 第3の実施形態による電源システムの動作の一例を示す第2のタイムチャートである。 第4の実施形態による電源システムの一例を示すブロック図である。 第4の実施形態の電源システムの動作の概要について説明する説明図である。 第4の実施形態による電源システムの動作の一例を示す第1のタイムチャートである。 第4の実施形態による電源システムの動作の一例を示す第2のタイムチャートである。 第2の実施形態による電源システムの変形例を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態による電源システムについて図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態による電源システムの一例を示すブロック図である。
この図において、電源システム1は、複数の需要家A、B、Cのそれぞれの需要家に設備される電源設備10A(第1の電源設備)、10B(第2の電源設備)、10C(第3の電源設備)と、給電管理装置7と、を備えている。
この電源設備10A、10B、10Cのそれぞれは、商用電力系統2の交流電力供給線ACL1に接続される。例えば、商用電力系統2は、AC200V又はAC100Vの商用電力の給電系統である。また、電源設備10A、10B、10Cのそれぞれは、通信回線100を介して給電管理装置7と接続される。この給電管理装置7は、各需要家の電源設備10A、10B、10Cが備える各部を管理(監視或いは制御)する管理装置である。給電管理装置7は、電源設備10A、10B、10Cに、通信回線を介して制御信号を送信することにより各電源設備の給電状態を制御する。なお、給電管理装置7は、後述するように、少なくとも、電源設備10C内の直流電源装置31の出力電圧を制御するが、他の電源設備10B内の負荷装置6や、電源設備10A内の太陽光発電装置5については、動作状態の監視または動作制御の何れかまたは両方を行わない場合がある。
なお、電源設備10A、10B、10Cの全てを給電管理装置7が管理することは、必ずしも必要ではなく、電源設備10A、10B、10Cの内の何れかの電源設備が、給電管理装置7により管理される必要がない電源設備である場合、当該電源設備については、給電管理装置7と通信回線100により接続されないことがある。
なお、以下の説明において、各需要家の電源設備10A、10B、10Cを総称する場合、或いは、特定の電源設備を代表して指す場合に、「電源設備10」と呼ぶことがある。
本実施形態の電源システム1は、需要家Aの電源設備10Aが、太陽光発電装置5を備え、需要家Bの電源設備10Bが、負荷装置6を備え、需要家Cの電源設備10Cが、電力蓄積装置3を備えている例である。
需要家Aの電源設備10Aは、太陽光発電装置5と、パワーコンディショナ(PCS)53と、測定器54と、設備監視装置55とを備えている。太陽光発電装置5(発電装置の一例)は、太陽光を利用して電力を発電する発電装置である。すなわち、本実施形態では、太陽光発電装置5は、自然エネルギー(再生可能エネルギー)を利用した発電装置の一例である。
太陽光発電装置5は、太陽電池パネル51と、電力変換部52とを備えている。太陽電池パネル51は、太陽電池の基本単位である太陽電池素子(太陽電池セル)を所定の枚数備え、太陽電池素子(太陽電池セル)を配列して、モジュール化(パッケージ化)したものである。太陽電池パネル51は、例えば、太陽光を受光して発電し、太陽光の日射強度に応じた直流電力を出力する。
電力変換部52は、太陽電池パネル51が出力した直流電力を所定の直流電圧に変換して、変換した出力電圧をパワーコンディショナ(PCS)53に出力する。また、電力変換部52及びPCS53は、後述する給電管理装置7から出力される制御信号を、通信回線100及び設備監視装置55を介して受信し、この制御信号に基づいて、動作が制御される場合がある。
なお、本実施形態の電源システム1Aでは、説明を分かりやすくするために、太陽光発電装置5の出力電圧、負荷装置6内の負荷61に供給される電源電圧、及び、電力蓄積装置3の直流電源装置31の出力電圧、及び蓄電装置41の充電電圧として、同じDC48V系電源の電圧を使用する例について説明するが、特に、このDC48V系電源の電圧に限定されるものではない。これは、太陽光発電装置5の出力電圧は、パワーコンディショナ(PCS)53により交流電圧(例えば、AC200VやAC100V)に変換されて交流電力供給線ACL1に供給され、供給先の電源設備10B、10Cにおいて、交流電圧(例えば、AC200VやAC100V)がDC48V系電源の電圧に変換されるためである。つまり、太陽光発電装置5から、負荷装置6内の負荷61や、電力蓄積装置3内の蓄電装置41に直接に電力が供給されないため、太陽光発電装置5の出力電圧は、DC48V系電源の電圧と無関係に設定することができる。また、負荷61の電源電圧についても同様である。
パワーコンディショナ(PCS)53は、太陽光発電装置5から出力される直流電力を交流電力に変換して、交流電力供給線ACL1に出力する。このパワーコンディショナ(PCS)53は、給電母線となる交流電力供給線ACL1の交流電圧を検出し、この検出した交流電圧に基づいて、商用電力系統2と連系するようにして、交流電力供給線ACL1に交流電力を供給する。なお、以下の説明において、パワーコンディショナ(PCS)53を、単に「PCS53」と呼ぶことがある。
また、電源設備10Aは、太陽光発電装置5からPCS53に供給される電圧、電流、及び電力量を測定するための測定器54を備えており、この測定器54により測定された測定データは、設備監視装置55により収集され、この測定データは、通信回線100を介して、給電管理装置7に送信される。
また、需要家Bの電源設備10Bは、商用電力系統2と交流電力供給線ACL1により接続され、この電源設備10Bは、負荷装置6を備える。この負荷装置6は、負荷61と、整流装置(コンバータ)62と、設備監視装置63と、測定器64とを備えている。整流装置62は、商用電力系統2から受電する交流電力を直流電力に変換して負荷61に出力する。負荷61は、整流装置62から直流電力の供給を受ける各種装置である。
なお、本実施形態の電源システム1では、負荷装置6や、直流電源装置31や、蓄電装置41を、48V系電源で動作させる場合を例にとり説明するので、整流装置62においても、例えば、不図示の変圧器により、商用電力系統2の交流電圧(例えば、AC200VやAC100V)を降圧して整流することにより、48V系の直流電源を生成するようしている。しかしながら、負荷装置6に電力を供給する直流電源は、48V系に限定されるものではなく、負荷61は、商用電力系統2の交流電圧(例えば、AC200VやAC100V)で動作する交流負荷であってもよい。
また、測定器64は、交流電力供給線ACL1から負荷装置6に供給される電圧、電流、電力量を測定するための測定器であり、この測定器64により測定された測定データは、設備監視装置63により収集され、この測定データは、通信回線100を介して、給電管理装置7に送信される。
また、電力蓄積装置3は、商用電力系統2と交流電力供給線ACL1により接続され、この電力蓄積装置3は、直流電源装置31と、測定器32と、設備監視装置33と、蓄電装置41と、測定器42とを備えている。また、直流電源装置31の直流側は、直流電力供給線DCL1を介して蓄電装置41と接続されている。
直流電源装置31は、順変換動作(AC/DC変換動作)と逆変換動作(DC/AC変換動作)とを切り替えて行うことができる両方向性の電力変換装置である。この直流電源装置31は、給電管理装置7により、出力電圧(より正確には、出力電圧の設定電圧値)が制御される。この直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値としては、第1電圧値(例えば、47.4V)か、或いは、第1電圧値よりも高い第2電圧値(例えば、49.2V)との何れかが選択して設定される。なお、第1電圧値(例えば、47.4V)及び第2電圧値(例えば、49.2V)の設定方法の詳細については、後述する。
そして、蓄電装置41の充電電圧が、直流電源装置31の出力電圧(例えば、第2電圧値(例えば、49.2V))よりも低い場合、直流電源装置31は、商用電力系統2から受電した交流電力を直流電力に変換する順変換動作を行い、この変換した直流電力を蓄電装置41に出力して、蓄電装置41を充電する。
これにより、蓄電装置41は、直流電源装置31に設定された設定電圧値まで充電される。
一方、直流電源装置31は、蓄電装置41の充電電圧が、直流電源装置31の出力電圧(例えば、第1電圧値(例えば、47.4V))よりも高い場合、直流電源装置31は、蓄電装置41から放電される直流電力を受電し、受電した直流電力を交流電力に変換する逆変換動作行い、この変換した交流電力を商用電力系統2に連系させて、交流電力供給線ACL1に供給する。
なお、実際には、直流電源装置31の直流側と蓄電装置41とは直流電力供給線DCL1を介して接続されているため、直流電源装置31の出力電圧は、蓄電装置41の出力電圧(充電電圧)と同じになる。従って、例えば、「直流電源装置31の直流側の出力電圧を第1電圧値(例えば、47.4V)に設定する」という場合に、蓄電装置41の充電電圧が第1電圧値(例えば、47.4V)よりも高い状態であれば、直流電源装置31は、蓄電装置41から所定の電流値、例えば、直流電源装置31に予め設定された電流制限値(例えば、負荷61の消費電力に相当する電流値)以下の電流を吸収しながら出力電圧を第1電圧値(例えば、47.4V)に近づけるように動作する。
そして、最終的に、蓄電装置41の充電電圧が第1電圧値(例えば、47.4V)まで低下した場合に、直流電源装置31の出力電圧は第1電圧値(例えば、47.4V)で安定する。
逆に、蓄電装置41の充電電圧が第1電圧値(例えば、47.4V)よりも低い状態であれば、直流電源装置31は、蓄電装置41へ電流を供給しながら出力電圧を第1電圧値(例えば、47.4V)に近づけるように動作する。そして、最終的に、蓄電装置41の充電電圧が第1電圧値(例えば、47.4V)まで上昇した場合に、直流電源装置31の出力電圧は第1電圧値(例えば、47.4V)で安定する。
つまり、「直流電源装置31の直流側の出力電圧を第1電圧値(例えば、47.4V)に設定する」とは、直流電源装置31の出力電圧が第1電圧値(例えば、47.4V)になるように、蓄電装置41からの放電又は蓄電装置41への充電を行い、最終的に、蓄電装置41の電圧を第1電圧値(例えば、47.4V)で安定させることを意味している。
また、例えば、「直流電源装置31の直流側の出力電圧を第2電圧値(例えば、49.2V)に設定する」という場合に、蓄電装置41の充電電圧が第2電圧値(例えば、49.2V)よりも低い状態であれば、直流電源装置31は、蓄電装置41から所定の電流値、例えば、直流電源装置31に予め設定された電流制限値以下の電流を供給しながら出力電圧を第2電圧値(例えば、49.2V)に近づけるように動作する。そして、最終的に、蓄電装置41の充電電圧が第2電圧値(例えば、49.2V)まで上昇した場合に、直流電源装置31の出力電圧は第2電圧値(例えば、49.2V)で安定する。
つまり、「直流電源装置31の直流側の出力電圧を第2電圧値(例えば、49.2V)に設定する」とは、直流電源装置31の出力電圧が第2電圧値(例えば、49.2V)になるように、蓄電装置41への充電を行い、最終的に、蓄電装置41の電圧を第2電圧値(例えば、49.2V)で安定させることを意味している。
蓄電装置41は、例えば、リチウムイオン電池、鉛蓄電池、ニッケル系蓄電池などを備える蓄電池であり、直流電源装置31の直流側と直流電力供給線DCL1を介して接続される。この蓄電装置41は、直流電源装置31から供給される電力により充電されるとともに、直流電源装置31を介して交流電力供給線ACL1に放電を行う。なお、本実施形態では、蓄電装置41が複数のリチウムイオン電池を備える組電池として構成される場合の一例について説明する。なお、蓄電装置41の放電特性、及び出力電圧の詳細については後述する。
測定器32は、直流電源装置31が順変換動作(AC/DC変換)を行う場合に、交流電力供給線ACL1から直流電源装置31に供給される電圧、電流、電力量を測定するとともに、直流電源装置31が逆変換動作(DC/AC変換)を行う場合に、直流電源装置31から交流電力供給線ACL1に供給される電圧、電流、電力量を測定する。また、測定器42は、直流電源装置31から蓄電装置41に供給される電圧、電流、電力量を測定するとともに、蓄電装置41から直流電源装置31に供給される電圧、電流、電力量を測定する。
この測定器32及び測定器42により測定された測定データは、設備監視装置33により収集され、この測定データは、通信回線100を介して給電管理装置7に送信される。
また、設備監視装置33は、給電管理装置7から通信回線100を介して受信する制御信号に基づいて、直流電源装置31の動作を制御する。例えば、設備監視装置33は、直流電源装置31から蓄電装置41に出力される出力電圧を変更する。
なお、ここで、給電管理装置7の構成と動作を詳細に説明する前に、電源システム1における制御の概要について説明する。
図2は、第1の実施形態の電源システム1における動作の概要を説明する説明図である。この図では、商用電力系統2と、太陽光発電装置5と、負荷装置6と、電力蓄積装置3との間における電力の流れを、仮想的な給電経路K1からK4により示している。
この図において、太陽光発電装置5は、昼間などにおいて発電を行う場合に、給電経路K1を介して負荷装置6に電力を供給する。この太陽光発電装置5では、PCS53により、太陽光発電装置5から出力される直流電力を、商用電力系統2(例えば、AC200VやAC100V)に連系する交流電力に変換し、この変換した交流電力を交流電力供給線ACL1に供給する。負荷装置6は、交流電力供給線ACL1を介して、太陽光発電装置5から供給される電力を受電する。
また、太陽光発電装置5は、余剰発電量が生じる場合、つまり、太陽光発電装置5が発電する発電量(例えば、発電電力)のうちの負荷装置6で消費する消費量分(例えば、消費電力)に対する余剰発電量が生じる場合、給電経路K2を介して、太陽光発電装置5から電力蓄積装置3に電力を供給する。電力蓄積装置3は、交流電力供給線ACL1を介して、太陽光発電装置5から供給される余剰発電量の電力を受電し、直流電源装置31を介して蓄電装置41の充電を行う。
この太陽光発電装置5から、給電経路K2を介して蓄電装置41に充電を行う場合、給電管理装置7は、直流電源装置31の出力電圧を制御することにより、直流電源装置31に順変換動作(AC/DC変換動作)を行わせ、この直流電源装置31の出力電圧により蓄電装置41に充電を行う。
また、太陽光発電装置5の発電量が、負荷装置6で消費する消費量分の電力以下であるか場合か、又は、夜間などにおいて太陽光発電装置5が発電を行わない場合は、太陽光発電装置5から負荷装置6に供給される電力の不足分を補うために、商用電力系統2と、蓄電装置41と、の何れか又は両方から、負荷装置6に電力の供給が行われる。
商用電力系統2から負荷装置6の電力の供給は、給電経路K3を介して行われ、蓄電装置41から負荷装置6の電力の供給は、給電経路K4を介して行われる。
そして、蓄電装置41から負荷装置6に電力を供給する場合、給電管理装置7は、直流電源装置31の出力電圧を制御することにより。直流電源装置31に逆変換動作(DC/AC変換動作)を行わせる。具体的に、給電管理装置7は、直流電源装置31の出力電圧を、太陽光発電装置5が発電する余剰発電量に対応する蓄電装置41の放電深度に応じて定められた電圧(第1電圧値)に設定する。そして、直流電源装置31は、蓄電装置41の出力電圧が第1電圧値に低下するまで、蓄電装置41に放電を行わせる。
このように、本実施形態における電源システム1では、需要家Aの電源設備10Aの設備された太陽光発電装置5により発電を行い、この太陽光発電装置5により発電された電力を、交流電力供給線ACL1を介して、負荷装置6に供給する。また、太陽光発電装置5の発電量に余剰発電量が生じる場合、この余剰発電量を、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31とを介して、電力蓄積装置3に供給して蓄積する。また、太陽光発電装置5の発電量が少なく、負荷装置6が必要とする消費電力を賄えない場合、電力蓄積装置3は、蓄電装置41に蓄積された電力(余剰発電量に対応する電力)を、直流電源装置31と交流電力供給線ACL1を介して、負荷装置6に供給する。
また、商用電力系統2から蓄電装置41に充電を行う場合、商用電力系統2が、給電経路K5を介して、蓄電装置41に電力を供給する。この商用電力系統2から、給電経路K5を介して蓄電装置41に充電を行う場合、給電管理装置7は、直流電源装置31の出力電圧を制御することにより、直流電源装置31に順変換動作(AC/DC変換動作)を行わせ、この直流電源装置31の出力電圧により蓄電装置41に充電を行う。
このように、本実施形態の電源システム1では、発電装置が発電した余剰発電量を蓄電装置41に蓄積し、この蓄積した余剰発電量を負荷装置6に供給することができる。このため、電源システム1は、太陽光発電装置5の電力を有効に利用することができる。
なお、図3は、第1の実施形態の電源システムの変形例を示すブロック図である。この図に示す電源システム1xの例は、需要家Cの電源設備10C内に給電管理装置7を設けた例である。そして、この給電管理装置7が、自身の電源設備10C内の直流電源装置31の出力電圧を制御する。また、給電管理装置7は、通信回線100を介して制御信号を送信することにより、他の需要家の電源設備10A、10Bにおける給電状態を監視又は制御することができる。
なお、給電管理装置7の配置場所は、需要家Cの電源設備10Cに限らず、需要家Aの電源設備10A内や、需要家Bの電源設備10B内に設けることも可能である。そして、給電管理装置7が、直流電源装置31を備えない需要家の電源設備に配置された場合、給電管理装置7は、直流電源装置31を備える電源設備に対して、通信回線100を介して制御信号を送信することにより、直流電源装置31の出力電圧を制御する。
このように、本実施形態の電源システム1xでは、給電管理装置7を、電源システム内の所望の電源設備10内に配置することができる。
また、図4は、本実施形態における電源システムの等価的な回路を示すブロック図である。本実施形態の電源システム1では、太陽光発電装置5の出力電圧、負荷装置6内の負荷61に供給される電源電圧、及び、電力蓄積装置3の直流電源装置31の出力電圧、及び蓄電装置41の充電電圧として、同じDC48V系電源の電圧を使用する例を示している。このため、図1に示す電源システム1は、図4に示す電源システム1yと、機能的に等価になる。
つまり、上記の図2において、太陽光発電装置5から給電経路K1を介して負荷装置6に供給される電力は、一旦、PCS53により交流電力に変換された後に、整流装置62により直流電力に変換されて負荷61に供給される。また、太陽光発電装置5から給電経路K2を介して、蓄電装置41に供給される電力は、一旦、PCS53により交流電力に変換された後に、直流電源装置31により直流電力に変換されて蓄電装置41に供給される。また、商用電力系統2から給電経路K3を介して、負荷装置6に供給される交流電力は、整流装置62により直流電力に変換されて負荷61に供給される。また、蓄電装置41から給電経路K4を介して、負荷装置6に供給される電力は、一旦、直流電源装置31により交流電力に変換された後に、整流装置62により直流電力に変換されて負荷61に供給される。また、商用電力系統2から給電経路K5を介して蓄電装置41に供給される電力は、直流電源装置31により直流電力に変換されて蓄電装置41に供給される。
つまり、図2に示す電源システム1において、電源設備10の間で移動する直流電力は、一旦、逆変換動作(DC/AC変換)により交流電力に変換され、この変換した交流電力を交流電力供給線ACL1を介して供給し、供給先で、再度、順変換動作(AC/DC変換)により直流電力に変換して受電するようにしている。つまり、電源システム1において、電力を移動させる際に行われるAC/DC変換及びDC/AC変換の電力変換動作は、交流電力供給線ACL1を介して電力を移動させるためだけに行われる変換動作であり、本質的な機能ではないと言える。
このため、太陽光発電装置5から出力される直流電力を交流電力に変換するPCS53を省略し、商用電力系統2と太陽光発電装置5を接続する交流電力供給線ACL1を省略し、商用電力系統2と負荷装置6とを接続する交流電力供給線ACL1を省略し、さらに、整流装置62と直流電源装置31とを一つの直流電源装置31Aに集約して扱えば、図2に示す電源システム1は、図4に参考として示す電源システム1yと、機能的に等価になる。
すなわち、図1に示す電源システム1は、図4に示す電源システム1yのように、直流電源装置31Aと負荷装置6との間を接続する直流電力供給線DCL2に、太陽光発電装置5の電力変換部52と、蓄電装置41とが接続された回路と機能的に等価であると考えることができる。この電源システム1yでは、直流電源装置31の直流側と、太陽光発電装置5と、負荷61と、蓄電装置41とが、直流電力供給線DCL2を介して接続され、太陽光発電装置5で発電された電力を、直流電力供給線DCL2を介して、負荷装置6に供給するとともに、太陽光発電装置5で発電された余剰発電量を、直流電力供給線DCL2を介して、蓄電装置41に蓄積する。また、電源システム1yでは、蓄電装置41に蓄積された余剰発電量を直流電力供給線DCL2を介して負荷装置6に供給する。
このように、図1に示す電源システム1は、具体的な回路構成と制御方法との違いを除けば、図4に示す電源システム1yと機能的に等価な回路になる。
図1に戻り、上記の給電管理装置7は、測定データ取得部71、入力部72、表示部73、記憶部74、及び制御部80を備えている。給電管理装置7は、通信回線100及び各電源設備10の設備監視装置55、63、33を介して、各需要家の電源設備10が備える各部を管理する管理装置である。給電管理装置7は、例えば、少なくとも直流電源装置31の出力電圧を制御する。
測定データ取得部71は、各需要家の電源設備10の測定器54、64、32、42が測定した上述した各種測定データを、各電源設備10の設備監視装置55、63、33を介して取得し、取得した各種測定データを制御部80に出力し、制御部80を介して、取得した各種測定データを記憶部74に記憶させる。
入力部72は、例えば、キーボードやポインティング装置などの入力装置、又は外部からデータを入力するインターフェース部などであり、各需要家の電源設備10を管理するための設定情報などの情報が入力される。入力部72は、入力された設定情報などの情報を制御部80に出力し、制御部80を介して、入力された設定情報などの情報を記憶部74に記憶させる。なお、設定情報などの情報には、各需要家の電源設備10における電圧の設定電圧値、太陽光発電装置5の容量値、気象情報(例えば、過去の天候、日射強度など)、蓄電装置41の特性情報などが含まれる。これらの情報は、入力部72を介して給電管理装置7に入力され、予め記憶部74に記憶されているものとする。
表示部73は、例えば、液晶ディスプレイ装置などの表示装置であり、入力部72に設定情報などの情報を入力する際や、既に設定されている設定情報などの情報を利用者(管理者)が確認する際に、設定情報などの情報を表示する。
記憶部74は、給電管理装置7で利用する各種データを記憶する。記憶部74は、例えば、上述した測定データ取得部71が取得した各種測定データ、入力部72から入力された設定情報などの情報、及び後述する制御部80が演算、又は生成した情報などを記憶する。
制御部80は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含むプロセッサであり、給電管理装置7を統括的に制御する。制御部80は、電圧制御部81と、電圧算出部82とを備えている。
電圧制御部81は、太陽光発電装置5の発電量と、蓄電装置41の電圧(蓄電量)とに応じて、直流電源装置31の出力電圧を制御する。電圧制御部81は、例えば、蓄電装置41に放電を行わせる場合に、蓄電装置41の放電深度が、太陽光発電装置5の余剰発電量による完全充電に対応する状態となるような電圧、すなわち、蓄電装置41の放電深度が充電で受け入れる余剰発電量と等しくなる状態に対応する電圧(第1電圧値(例えば、47.4V))に、直流電源装置31の出力電圧を制御する。つまり、蓄電装置41からの放電が第1電圧値以下にならないように直流電源装置31の出力電圧を制御するともに、蓄電装置41の最低充電電圧を第1電圧値に維持する。具体的に、電圧制御部81は、後述する電圧算出部82が算出した設定電圧値(第1電圧値)に直流電源装置31の出力電圧を制御する制御信号を、通信回線100を介して直流電源装置31に対して出力する。
また、電圧制御部81は、太陽光発電装置5の余剰発電量により、蓄電装置41に充電を行う場合に、直流電源装置31が直流電力供給線DCL1に出力する出力電圧を所定の電圧値(第2電圧値(例えば、49.2V))に制御する。ここで、所定の電圧値(第2電圧値)は、蓄電装置41の最大出力電圧、すなわち、完全充電(フル充電)に要する電圧を含め、これ以上の値である。具体的に、電圧制御部81は、所定の電圧値(第2電圧値)に直流電源装置31の出力電圧を制御する制御信号を、通信回線100を介して、電源設備10Cに対して出力する。その結果、直流電源装置31の出力電圧は、例えば、蓄電装置41の最大出力電圧、すなわち、完全充電(フル充電)に要する電圧を含め、これ以上の値となる。
電圧算出部82(電圧設定部の一例)は、太陽光発電装置5の発電量と、負荷61の消費量(消費分)とに基づいて、太陽光発電装置5の余剰発電量を算出し、算出した余剰発電量に対応する蓄電装置41の放電深度に応じて、電圧制御部81によって制御される直流電源装置31の出力電圧として出力する設定電圧値(第1電圧値)を算出する。また、電圧算出部82は、例えば、太陽光発電装置5が設置された場所において推定される最大日射強度に基づいて、太陽光発電装置5の発電量(例えば、発電の電気量)を算出し、算出した当該発電量と、負荷装置6の消費量(例えば、消費電流量(消費電気量))とに基づいて余剰発電量を算出する。
なお、電圧算出部82が算出する設定電圧値(第1電圧値)は、太陽光発電装置5が設置された環境条件(例えば、日射強度)における余剰発電量に対応する蓄電装置41の放電深度に応じて定められた電圧であり、具体的には、太陽光発電装置5が設置された環境条件において、最大となる余剰発電量が算出され、この最大となる余剰発電量を充電によって受け入れ可能とする、蓄電装置41の放電深度に応じて定められた電圧である。すなわち、この設定電圧値(第1電圧値)は、最大となる余剰発電量を蓄電装置41に充電させて回収できるように、蓄電装置41を一部放電した状態とするような電圧値である。
この直流電源装置31の出力電圧として出力する設定電圧値(第1電圧値)の算出の詳細については後述する。
ここで、電圧算出部82による直流電源装置31の出力電圧として出力する設定電圧値(第1電圧値)の算出について説明する前に、蓄電装置41の放電特性、及び出力電圧について説明する。
<蓄電装置41の放電特性、及び出力電圧>
ここでは、蓄電装置41が備える電池(例えば、リチウムイオン電池)の放電特性の一例について説明する。
図5は、本実施形態における電池の放電特性の一例を説明する説明図である。
この図において、波形W1は、リチウムイオン電池(未使用で完全充電状態(初期状態))の単セルにおける放電特性を示しており、放電量に応じて、出力電圧が低下していくことを示している。このグラフにおいて、縦軸は、単セル当りの電圧(V/セル)を示し、横軸は、放電量(%)を示している。ここで、放電量とは、完全充電状態を“100”とした場合の放電した電気量(又は電力量)を示しているとともに、充電可能な電気量を示している。この放電量は、放電深度(%)又は、未充電量(%)と同義である。
なお、図5において、4.1Vが、リチウムイオン電池を蓄電装置41に使用した場合の完全充電に要する電圧になる。
図5に示す例では、例えば、完全充電状態では、リチウムイオン電池の単セルにおける出力電圧は、“4.1V”であり、放電深度が“20%”の場合(ポイントP1)に、出力電圧が“4.0V”であることを示している。また、放電深度が“30%”の場合(ポイントP2)に、出力電圧が“3.9V”であることを示し、放電深度が“50%”の場合(ポイントP3)に、出力電圧が“3.8V”であることを示している。ここで、例えば、放電深度が“30%”である場合(ポイントP2)には、リチウムイオン電池の“30%”分の電気量(電力量)を充電可能であることを示している。
また、図6は、本実施形態における蓄電装置41の放電深度と直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値との一例を説明する説明図である。
この図において、蓄電装置41は、リチウムイオン電池の単セルを12個直列に接続する組電池を有しており、例えば、放電深度が“20%”の場合、蓄電装置41の出力電圧は、単セル基準で“4.0V”であり、蓄電装置41全体において“48V”となることを示している。なお、この場合、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を“48V”にすることで、蓄電装置41の“20%”分が自動的に放電され、蓄電装置41は、“20%”分の充電可能な領域を確保することになる。
同様に、放電深度が“30%”の場合、蓄電装置41の出力電圧は、蓄電装置41全体において“46.8V”となることを示し、放電深度が“50%”の場合、蓄電装置41の出力電圧は、蓄電装置41全体において“45.6V”となることを示している。
また、図7は、本実施形態における蓄電装置41の出力電圧と電池の単セル電圧との関係を説明する説明図である。併せて、図7は、太陽光発電装置5からの電力を、直流電源装置31を介して蓄電装置41に供給する際の電圧についても示している。
図7(a)は、48V系電源の出力保障範囲と蓄電装置41の出力電圧の関係を示し、図7(b)は、これに対応するリチウムイオン電池の単セル電圧を示している。この48V系電源の出力保障範囲、48V±5V(=43V〜53V)であり、直流電源装置31の出力電圧は、この範囲内で設定可能である。なお、負荷61についても、動作保障範囲は、48V±5Vである。
この48V±5V(=43V〜53V)の電圧は、直流電源装置31の出力電圧を制御することにより実現される。そして、蓄電装置41の完全充電に相当する電圧値(ポイントP4の4.1V/ セル)の電圧は、直流電源装置31の出力電圧として実現される。
この図に示すように、リチウムイオン電池の完全充電に相当する単セル電圧が、“4.1V”である場合、蓄電装置41の出力電圧は、“49.2V”に対応する(ポイントP4参照)。このポイントP4に示す例は、“4.1V”のリチウムイオン電池の単セルを12個直列に接続した組電池の出力電圧(又は、充電電圧)が“49.2V”であることを示している。また、リチウムイオン電池の単セル電圧が、“3.9V”である場合に、蓄電装置41の出力電圧は、“46.8V”に対応する(ポイントP5参照)。この場合は、上述した放電深度が“30%”の場合を示している。
このように本実施形態において、蓄電装置41の出力電圧は、リチウムイオン電池の単セル電圧を12倍した電圧となる。
次に、本実施形態における太陽光発電装置5の発電特性について説明する。
<太陽光発電装置5の発電特性>
図8は、本実施形態における太陽光発電装置5の時刻に対する発電特性の一例を説明する説明図である。
なお、ここでは、負荷装置6内の負荷61の消費電力(消費量)が500W(ワット)(消費電流が、電圧50Vの場合に10A)であり、太陽光発電装置5の設備容量が、1000Wである場合の一例について説明する。
この図に示すグラフにおいて、縦軸は、日射強度(kW(キロワット)/m(平方メートル))及び太陽光発電装置5の発電電流(A)を示し、横軸は、1日における時刻を示している。
なお、縦軸の「太陽光発電装置5の発電電流(A)」とは、太陽光発電装置5の発電量により、負荷61に供給できる電流であり、また、蓄電装置41に供給できる電流である。これは、太陽光発電装置5の出力電圧、負荷61の電源電圧、及び蓄電装置41の電圧が同じDC48V系電源の電圧であり、太陽光発電装置5の発電量を、負荷61や蓄電装置41に供給される電流値に換算できるためである。以下の説明において、「太陽光発電装置5の発電電流」という場合は、太陽光発電装置5の発電量により、負荷61や蓄電装置41に供給することができる電流のことを言う。
また、波形W2は、太陽光発電装置5が設置されている場所におけるある月(例えば、7月)の最大日射強度(及び最大日射強度における発電電流)の1日の変化を示している。波形W3は、太陽光発電装置5が設置されている場所におけるある月(例えば、7月)の平均日射強度(及び平均日射強度における発電電流)の1日の変化を示している。また、波形W4は、太陽光発電装置5が設置されている場所におけるある月(例えば、7月)の最低日射強度(及び最低日射強度における発電電流)の1日の変化を示している。
ここで、太陽光発電装置5の発電量は、太陽光発電装置5の変換効率及び太陽電池パネル51の面積に基づく換算式(又は換算テーブル)を利用して、日射強度から算出可能である。図8に示す例では、例えば、最大日射強度のピーク時である1kW/mに対応する発電電力は、発電電流として20Aに換算される。
また、負荷61の消費電流Iloadは、10Aである場合を示しており、負荷61の消費電流Iloadを超えた分が余剰発電量となる。
図8に示す例では、領域A1は、最大日射強度における余剰発電量(余剰電気量)を示している。この場合、領域A1の余剰発電量は、その月における最大充電量(最大充電電気量)になる。
次に、上述した蓄電装置41の放電特性及び出力電圧と、上述した太陽光発電装置5の発電特性とを前提として、本実施形態における直流電源装置31の出力電圧の設定処理について、図9及び図10を参照して説明する。
<直流電源装置31の出力電圧の設定処理>
図9は、本実施形態による電源設備10における太陽光発電装置5の余剰発電量の一例を説明する説明図である。
この図に示すグラフにおいて、縦軸は、太陽光発電装置5が発電する電流(A)及び電気量(Ah)を示し、横軸は、1日における時刻を示している。なお、縦軸の「太陽光発電装置5が発電する電流(A)」は、図8と同様に、太陽光発電装置5の発電電力を、DC48V系電源の電流に換算して示したものである。
このグラフにおいて、波形W5は、太陽光発電装置5の最大日射強度における発電特性を示し、波形W6は、太陽光発電装置5において、負荷61の消費電流Iloadを超える余剰な発電電流を累積した電気量を示している。なお、ここでは、負荷61の消費電流Iloadは、10Aであり、時刻T1から時刻T2までの期間において、太陽光発電装置5の余剰な発電電流が発生する。また、領域A1は、太陽光発電装置5の余剰発電分を示している。
電圧算出部82は、図9に示すように、余剰な発電電流の累積値を算出することにより、最大日射強度の日における太陽光発電装置5の余剰発電量“50Ah”(領域A1の面積に相当)を算出する。すなわち、電圧算出部82は、太陽光発電装置5が設置された場所において推定される最大日射強度に基づいて、発電量を算出し、算出した当該発電量と、負荷61の消費量(消費分)とに基づいて余剰発電量を算出する。
なお、本実施形態における電源システム1では、算出した太陽光発電装置5の余剰発電量(電気量“50Ah”)を蓄電装置41が充電により受け入れ可能となるように、蓄電装置41を“50Ah”分放電させた状態で維持する。すなわち、本実施形態における電源設備10では、蓄電装置41が“50Ah”分放電された状態になるように、直流電源装置31の出力電圧を、第1電圧値(例えば、47.4V)に設定する。
なお、直流電源装置31の出力電圧は、蓄電装置41を放電させる際に、第1電圧値(例えば、47.4V)に設定され、余剰発電量により蓄電装置41を充電する際に、第2電圧値(例えば、49.2V)に設定される。
次に、図10を参照して、太陽光発電装置5の余剰発電量(電気量“50Ah”)に基づいた直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値(第1電圧値)の設定処理について説明する。
図10は、本実施形態による電源システムにおける直流電源装置31の出力電圧の設定例を説明する説明図である。
なお、この図において、蓄電装置41の完全充電電圧が4.1V/セルであり、且つ、放電容量が200Ahであるリチウムイオン電池を単セルとして備える場合の一例について説明する。
この図に示すグラフは、縦軸が蓄電装置41の単セル当りの出力電圧(V/セル)を示し、横軸は、蓄電装置41の放電量(放電深度)(%)を示している。なお、横軸の放電量(%)には、電気量(Ah)及び負荷61の消費電流における放電時間(h)の換算値を併記している。
また、この図に示す波形W7は、負荷61の消費電流Iloadと等しい10Aにおける蓄電装置41の単セルでの放電特性を示している。直流電源装置31の出力電圧の選定に当たっては、この図に示すように負荷と等しい電流における放電特性が用いられる。
電圧算出部82は、算出した上述の太陽光発電装置5の余剰発電量(電気量“50Ah”)から、波形W7に示す放電特性を利用して、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値(第1電圧値)を算出する。具体的に、電圧算出部82は、波形W7に示す放電特性に基づいて、電気量“50Ah”(放電量(放電深度)“25%”)に対応する電圧値“3.95V”(ポイントP6の電圧値)を算出する。ここで、蓄電装置41は、上述したように単セルを12個直列に接続した組電池であるので、電圧算出部82は、電圧値“3.95V”を12倍した“47.4V”を設定電圧値(第1電圧値)として算出する。
なお、上述した日射強度及び太陽光発電装置5の発電特性の情報と、上述した蓄電装置41の放電特性の情報は、予め記憶部74に記憶されており、電圧算出部82は、記憶部74に記憶されているこれらの情報に基づいて、設定電圧値(第1電圧値)を算出する。
本実施形態では、電圧制御部81は、蓄電装置41から放電を行わせる際に、電圧算出部82が上述のように算出した設定電圧値(第1電圧値)に直流電源装置31の出力電圧を制御する。すなわち、電圧制御部81は、太陽光発電装置5が設置された環境条件における余剰発電量に応じて定められた電圧(例えば、余剰発電量に対応する蓄電装置41の放電深度に応じて定められた電圧)に、直流電源装置31の出力電圧を制御する。なお、上述に示す例の場合には、電圧制御部81は、太陽光発電装置5が設置された環境条件において、最大となる余剰発電量に対応する蓄電装置41の放電深度に応じて定められた電圧に、直流電源装置31の出力電圧を制御する。
次に、本実施形態における電源システム1の動作について図面を参照して説明する。
図11は、第1の実施形態による電源システム1における直流電源装置31の出力電圧の設定手順を示すフローチャートである。ここでは、所定の期間ごと(例えば、1ヶ月ごと)に、直流電源装置31の出力電圧を設定し直す場合の一例について説明する。なお、この図11に示す設定手順は、需要家Cの直流電源装置31に対して行われる処理であり、また、直流電源装置31の出力電圧の設定は、給電管理装置7が、通信回線100及び設備監視装置33を介して制御信号を送信することにより行われる。
この図において、給電管理装置7の電圧算出部82は、日射強度情報を取得する(ステップS101)。すなわち、電圧算出部82は、例えば、記憶部74に予め記憶されている、所定の期間に対応する日射強度情報を取得する。なお、日射強度情報、太陽光発電装置5の発電特性、負荷61の電力の消費量、及び蓄電装置41の充放電特性等は、予め記憶部74に記憶されている。
次に、電圧算出部82は、取得した日射強度情報に基づいて余剰発電量を算出する(ステップS102)。電圧算出部82は、例えば、図9を参照して説明したように、所定の期間内の最大日射強度における太陽光発電装置5の発電量(例えば、発電電流)と、負荷61の消費量(消費電流Iload)とに基づいて、余剰発電量(図9に示す電気量“50Ah”)を算出する。
次に、電圧算出部82は、余剰発電量に対応する放電深度から設定電圧値(第1電圧値)を算出する(ステップS103)。すなわち、電圧算出部82は、余剰発電量と等しくなる放電深度に対応する設定電圧値(第1電圧値)を算出する。電圧算出部82は、例えば、図10を参照して説明したように、余剰発電量(例、電気量“50Ah”)に等しい放電深度(25%)から設定電圧値(例、3.95V)を定める。また、電圧算出部82は、蓄電装置41を完全充電にするのに要する第2電圧値を設定する。
次に、給電管理装置7の電圧制御部81は、直流電源装置31の出力電圧を、算出した設定電圧値(第1電圧値)に制御する(ステップS104)。具体的には、電圧制御部81は、通信回線100及び設備監視装置33を介して、直流電源装置31の出力電圧を電圧算出部82によって設定された設定電圧値に変更させる制御信号を直流電源装置31に出力して、直流電源装置31の出力電圧を変更する。
次に、電圧制御部81は、太陽光発電装置5の測定器54から収集した測定データに基づいて、太陽光発電装置5から余剰発電量が発生しているか否かを判定する(ステップS105)。電圧制御部81は、余剰発電量が発生していない(ステップS105:NO)場合に、処理をステップS104に戻す。一方、余剰発電量が発生している(ステップS105:YES)場合に、電圧算出部82は、直流電源装置31の出力電圧を、蓄電装置41を完全充電にするのに要する設定電圧値(第2電圧値)に制御する(ステップS106)。具体的には、電圧制御部81は、通信回線100及び設備監視装置33を介して、直流電源装置31の出力電圧を電圧算出部82によって設定された設定電圧値(第2電圧値に変更させる制御信号を直流電源装置31に出力して、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を変更する。
次に、電圧制御部81は、余剰発電量の発生が終了したか否かを判定する(ステップS107)。電圧制御部81は、余剰発電量の発生が終了していない場合(ステップS107:NO)に、処理をステップS106に戻す。一方、余剰発電量の発生が終了した場合(ステップS107:YES)に、電圧制御部81は、直流電源装置31の出力電圧を、算出した設定電圧値(第1電圧値)に制御する(ステップS108)。
次に、電圧制御部81は、所定の期間が経過したが否か(見直し時期か否か)を判定する(ステップS109)。電圧制御部81は、例えば、1ヶ月経過したか否かを判定する。電圧制御部81は、所定の期間が経過した場合(ステップS109:YES)に、処理をステップS101に戻し、電圧算出部82は、次の所定の期間(例えば、次の月)の日射強度情報を取得する。
また、電圧制御部81は、所定の期間が経過していない場合(ステップS109:NO)に、処理をステップS104に戻す。
このように、給電管理装置7は、所定の期間ごと(例えば、1ヶ月ごと)に、日射強度情報に基づいて設定電圧値を定めて、直流電源装置31の出力電圧を設定電圧値に変更する。すなわち、所定の期間ごと(例えば、1ヶ月ごと)に、該当月の最大日射強度を求め、これに対応する直流電源装置31の出力電圧を再設定する。これにより、該当月における余剰発電量は、全て蓄電装置41によって回収することが可能となる。
次に、図12及び図13を参照して、本実施形態における電源システム1の動作の一例を説明する。なお、これらの図における蓄電装置41の容量や余剰発電量等の諸条件は、すでに説明してきた内容と同一である。また、本実施例では、直流電源装置31の出力電圧は、常時、設定電圧値(第1電圧値)に保たれている。
図12は、第1の実施形態による電源システム1の動作の一例を示す第1のタイムチャートである。
ここでは、日射強度が、平均日射強度であり、太陽光発電装置5の余剰発電量が発生しない場合の一例について説明する。
この図において、縦軸は、(a)蓄電装置41の出力電圧と、(b)負荷61への供給電流と、(c)直流電源装置31の出力電圧とを示している。また、(d)に、直流電源装置31の動作状態を示している。また、横軸は、1日における時刻を示している。
また、波形W8は、蓄電装置41の出力電圧の変化を示し、波形W9は、平均日射強度における発電電流(太陽光発電装置5の発電量により負荷61に供給することができる電流)の波形を示している。なお、波形W10は、比較のために、最大日射強度における発電電流の波形を示している。
ここで、負荷61が消費する電流は、消費電流Iloadである。また、蓄電装置41の出力電圧の設定電圧値において、“Vf=47.4V”は、直流電源装置31の出力電圧(第1電圧値)に相当し、“Vrf=49.2V”は、蓄電装置41の完全充電状態の充電電圧(第2電圧値)に相当する。
この図12に示す例では、太陽光発電装置5は、第1の期間(時刻T11から時刻T15)TR2に発電を行う。つまり、第1の期間は、1日のうちの太陽光発電装置5が発電する期間である。
図12に示す例では、時刻T10(0時)から時刻T11(6時)までの期間TR1において、太陽光発電装置5が発電を行わないため、商用電力系統2が、交流電力供給線ACL1と整流装置62とを介して、負荷61に電力を供給する。また、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値は、(c)の波形W20に示すように、第1電圧値(47.4V)であり、蓄電装置41への充電、及び蓄電装置41からの放電は行われない。したがって、この期間TR1における蓄電装置41の出力電圧は、上述した設定電圧値(第1電圧値)を示す“Vf=47.4V”のままである。そして、この出力電圧(第1電圧値)で維持された蓄電装置41は、最大余剰発電量分に対応する放電深度(50Ah、放電深度25%)まで、既に放電された状態になる。
次に、時刻T11(6時)において、太陽光発電装置5が発電を開始して、時刻T11(6時)から時刻T13(12時)までの期間において、太陽光発電装置5の発電量が徐々に増加する。なお、この時刻T11(6時)から時刻T13(12時)までの期間において、商用電力系統2が、交流電力供給線ACL1と整流装置62とを介して、負荷61に電力を供給するとともに、太陽光発電装置5が、PCS53と交流電力供給線ACL1と整流装置62とを介して、負荷61に電力を供給する。
また、時刻T13(12時)から時刻T15(18時)までの期間において、太陽光発電装置5の発電量が徐々に減少し、時刻T15(18時)において、太陽光発電装置5が発電を終了する。なお、この時刻T13(12時)から時刻T15(18時)までの期間においても、商用電力系統2が、交流電力供給線ACL1と整流装置62とを介して、負荷61に電力を供給するとともに、太陽光発電装置5が、PCS53と交流電力供給線ACL1と整流装置62とを介して、負荷61に電力を供給する。
このように、時刻T11(6時)から時刻T15(18時)までの第1の期間TR2において、太陽光発電装置5が発電し、商用電力系統2及び太陽光発電装置5が、負荷61に電力を供給する。そして、時刻T15(18時)以降の期間TR3において、再び、商用電力系統2が負荷61に電力を供給する。
ここで、領域A2は、太陽光発電装置5の供給分の供給電流を示し、領域R1及び領域R2は、商用電力系統2の供給分の供給電流を示している。
なお、この図において、時刻T12から時刻T14までの期間は、最大日射強度における発電電流の場合(波形W10)において余剰発電量が発生する期間を比較のために示している。
また、この図12に示す例において、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値は、(c)の波形W20に示すように、第1電圧値(47.4V)のままである。このため、直流電源装置31は、(d)に示すように、順変換動作(AC/DC変換)を行わず、又、逆変換動作(DC/AC変換)も行わない。つまり、直流電源装置31は、蓄電装置41に対して充電を行わず、又、蓄電装置41からの放電も行われない。
この図12に示した例では、太陽光発電装置5の余剰発電量が発生しない場合であるが、太陽光発電装置5の発電量に応じて、商用電力系統2及び太陽光発電装置5の出力電力が適切な配分で負荷61に供給される。
一方、図12から明らかなように、蓄電装置41の充電は行われないため、波形W8に示すように日中において蓄電装置41の電圧上昇は起こらない。
図13は、本実施形態による電源システム1の動作の一例を示す第2のタイムチャートである。
ここでは、日射強度が、最大日射強度であり、太陽光発電装置5の余剰発電量が最大となる場合の一例について説明する。
この図において、(a)蓄電装置41の出力電圧と、(b)負荷61への供給電流と、(c)直流電源装置31の出力電圧とを示している。また、(d)に、直流電源装置31の動作状態を示している。また、横軸は、1日における時刻を示している。
また、波形W11は、蓄電装置41の出力電圧の変化を示し、波形W9及び波形W10は、図12と同様である。また、負荷61が消費する電流は、図12と同様に、消費電流Iloadである。
図13に示す時刻T10(0時)から時刻T11(6時)までの期間TR1において、図12と同様に太陽光発電装置5が発電を行わないため、商用電力系統2が負荷61に電力を供給する。また、この期間TR1において、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値は、(c)に示すように、第1電圧値(47.4V)であり、蓄電装置41の出力電圧も第1電圧値(例えば、47.4V)である。このため、直流電源装置31は、(d)に示すように、電力変換動作(順変換動作及び逆変換動作)を行わず、蓄電装置41に対して充電を行わず、又、蓄電装置41からの放電も行われない。
次に、時刻T11(6時)において、太陽光発電装置5が発電を開始して、時刻T11(6時)から時刻T12(9時)までの期間TR21において、太陽光発電装置5の発電量が徐々に増加する。そして、時刻T12(9時)において、太陽光発電装置5の発電量(太陽光発電装置5から負荷61に供給できる電流)が、負荷61の消費電流Iloadと等しくなる。なお、この期間TR21において、商用電力系統2及び太陽光発電装置5が負荷61に電力を供給する。また、この期間TR21において、直流電源装置31の設定電圧は、(c)の波形W20に示すように、第1電圧値(47.4V)であり、蓄電装置41への充電は行われない。このため、直流電源装置31は、(d)に示すように、電力変換動作を行わず、蓄電装置41に対して充電を行わず、又、蓄電装置41からの放電も行われない。したがって、この期間TR21における蓄電装置41の出力電圧は、上述した設定電圧値(第1電圧値)を示す“Vf=47.4V”のままである。
次に、時刻T12(9時)から時刻T13(12時)を経て時刻T14(15時)までの期間TR22において、太陽光発電装置5では、太陽光発電装置5からの発電量(太陽光発電装置5から負荷61に供給できる電流)が、負荷61の消費電流Iloadを超えて、余剰発電量が発生する。この期間TR22において、太陽光発電装置5が、PCS53と交流電力供給線ACL1と整流装置62とを介して、負荷61に電力を供給するとともに、余剰発電量が全て、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31とを介して、蓄電装置41に充電される。そして、直流電源装置31により蓄電装置41を充電する場合、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値は、蓄電装置41を完全充電にするのに要する第2電圧値(49.2V)に設定される。つまり、期間TR22においては、(c)の波形W20に示すように、直流電源装置31の出力電圧が、第1電圧値(47.4V)よりも高い第2電圧値(49.2V)に設定される。これにより、直流電源装置31は、(d)に示すように、順変換動作(AC/DC変換)を行い、太陽光発電装置5の余剰発電量に応じた電力を蓄電装置41に供給して、蓄電装置41を充電する。
上記時刻T12と時刻T14とは、電圧制御部81が、太陽光発電装置5の発電量を検出する測定器54から取得した発電量情報に基づいて設定することができる。或いは、電圧算出部82が、推定される最大日射強度の情報に基づいて、時刻T12と時刻T14とを予め算出するようにしてもよい。
なお、電圧算出部82が、推定される最大日射強度の情報に基づいて時刻T12と時刻T14を算出する場合は、太陽光発電装置5における発電量が少なく蓄電装置41を完全充電にするのに必要な余剰発電量が得られない場合においても、蓄電装置41を完全充電にするのに不足する分の電力が商用電力系統2から供給されて、蓄電装置41が完全充電される。そして、蓄電装置41が完全充電されて蓄積された電力は、時刻T14以降で放電される。
これにより、蓄電装置41の出力電圧は、時刻T12以降、次第に上昇して行き、時刻T14において、蓄電装置41の充電が完了して、第2電圧値(49.2V)Vrfと等しい電圧となる。すなわち、この時点で、蓄電装置41の電圧は、完全充電状態に相当する電圧まで上昇する。
次に、時刻T14(15時)から時刻T15(18時)までの期間TR23において、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値が、第2電圧値(49.2V)から第1電圧値(47.4V)に変更される。このため、太陽光発電装置5が、PCS53と交流電力供給線ACL1と整流装置62とを介して、負荷61に電力を供給するとともに、蓄電装置41が、直流電源装置31及び交流電力供給線ACL1と整流装置62とを介して、負荷61に電力を供給する。
さらに、続く期間TR4において蓄電装置41に充電された電力が全て放電される。
つまり、期間TR23及びTR4において、直流電源装置31の出力電圧を第1電圧値(47.4V)設定し、直流電源装置31の出力電圧を蓄電装置41の充電電圧よりも低くする。これにより、直流電源装置31は、(d)に示すように、逆変換動作(DC/AC変換)を行い、蓄電装置41に蓄積された電力を、直流電源装置31と交流電力供給線ACL1と整流装置62とを介して、負荷61に供給する。
そして、時刻T15(18時)において、太陽光発電装置5が発電を終了し、時刻T15(18時)から時刻T16までの期間TR4において、蓄電装置41及び商用電力系統2が負荷61に電力を供給し、蓄電装置41からの放電の終了に伴い、蓄電装置41の充電電圧が上述した設定電圧値(第1電圧値)を示す“Vf=47.4V”に戻る。このように、この条件の場合、蓄電装置41に充電された余剰発電量の全てが放電される期間は、時刻T14(15時)から時刻T16までの期間TR5である。
そして、時刻T16以降の期間TR6において、商用電力系統2が負荷61に電力を供給する。
ここで、領域A1は、太陽光発電装置5の余剰発電量を示し、領域A3は、太陽光発電装置5の供給分の供給電流を示し、領域R3及び領域R4は、商用電力系統2の供給分の供給電流を示している。また、領域D1は、蓄電装置41の供給分の供給電流を示している。
この図13は、太陽光発電装置5の余剰発電量が最大となる場合の例であり、上述の条件設定により、最大日射強度の日において、太陽光発電装置5の余剰発電量を蓄電装置41に充電するとともに、太陽光発電装置5が発電を終了した後に、蓄電装置41が充電した余剰発電量分の電力を負荷61に供給することができる。なお、最大日射強度の日の余剰発電量に対応した条件設定を行うと、最大日射強度以下の日の余剰発電量が全て充電によって回収できることになる。従って、先にも示したように、ある月において、その月の最大日射強度の日に対応した条件を設定すれば、その月において、余剰発電量が発生する全ての日において、余剰発電量が回収されることになる。
このように、電源システム1では、太陽光発電装置5が発電した電力を有効に利用することができる。
なお、上記電源システム1においては、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値として、第1電圧値(47.4V)と第2電圧値(49.2V)との何れかを選択する例について説明したが、直流電源装置31の出力電圧を、蓄電装置41の出力電圧に応じて変化させることもできる。例えば、時刻T14から蓄電装置41に放電を行わせる際に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を、第2電圧値(49.2V)から第1電圧値(47.4V)に向けて直線的に傾斜をもたせて変化させるか、或いは、所望の特性曲線によりなだらかに変化させることができる。これにより、給電管理装置7では、蓄電装置41が放電を行う際の出力電圧の変化を制御しながら、放電時間を制御することができる。
例えば、図13(c)の波形W20Aのように、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を、第2電圧値(49.2V)から第1電圧値(47.4V)に向けてなだらかに変化させることにより、蓄電装置41から余剰発電量を放電させる時間を制御することができる。
以上説明したように、本実施形態における電源システム1は、商用電力系統に接続される複数の需要家のそれぞれの電源設備10の給電状態を制御する電源システム1であって、発電した電力を商用電力系統2に供給する太陽光発電装置5(発電装置の一例)と、商用電力系統2に接続される直流電源装置31及び該直流電源装置31の直流側に接続される蓄電装置41と、商用電力系統2と太陽光発電装置5と蓄電装置41とから電力の供給を受ける負荷装置6と、直流電源装置31の出力電圧を制御することにより蓄電装置41の充放電動作を制御する給電管理装置7と、を備え、給電管理装置7は、太陽光発電装置5が発電する発電量のうちの負荷装置6で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、太陽光発電装置5の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を設定し、蓄電装置41に放電を行わせる際に、直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を第1電圧値に設定し、蓄電装置41に充電を行う際に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を上記第2電圧値に設定する電圧制御部81を備える。
このように、本実施形態における電源システム1は、太陽光発電装置5(発電装置の一例)と、直流電源装置31及び該直流電源装置31の直流側に接続される蓄電装置41と、負荷装置6(負荷の一例)と、給電管理装置7とを備える。そして、電源システム1では、太陽光発電装置5が発電していない場合や発電量が少ない場合に、給電管理装置7は、直流電源装置31の出力電圧を第1電圧値(例えば、47.4V)に設定することにより、蓄電装置41から負荷装置6に、直流電源装置31及び交流電力供給線ACL1を介して、電力を供給する。この蓄電装置41の放電により、蓄電装置41を第1電圧値(例えば、47.4V)に対応する放電深度まで放電させた状態にする。
そして、太陽光発電装置5が発電し、且つ、余剰発電量が生じている場合、給電管理装置7は、直流電源装置31の出力電圧を第2電圧値(例えば、49.2V)に設定することにより、太陽光発電装置5から負荷装置6に、PCS53と交流電力供給線ACL1とを介して、電力を供給するとともに、余剰発電量分を、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31とを介して、蓄電装置41に充電する。そして、蓄電装置41の放電深度は、例えば、最大日射強度の日における最大余剰発電量に対応しているので、この条件に設定しておくことで、最大日射強度以下の全ての日の余剰発電量の回収が可能になる。このように、本実施形態における電源システム1は、太陽光発電装置5の余剰発電量分を蓄電装置41に充電することにより、太陽光発電装置5が発電した電力を有効に利用することができる。
さらに、本実施形態における電源システム1は、直流電源装置31の出力電圧である第1の出力電圧を制御するという簡易な制御により、商用電力系統2から負荷装置6に供給する電力と、太陽光発電装置5が発電した電力とを適切に配分して負荷に供給することができる。
また、上記実施形態において、直流電源装置31は、交流電力を直流電力に変換するとともに直流電力を交流電力に変換する両方向性の電力変換装置であり、当該直流電源装置31の直流側の出力電圧の設定電圧値よりも蓄電装置41の電圧が低い場合に、商用電力系統2から受電した交流電力を直流電力に変換して蓄電装置41を充電し、出力電圧の設定電圧値よりも蓄電装置41の電圧が高い場合に、蓄電装置41から放電される直流電力を交流電力に変換して商用電力系統2に供給する。
このように、本実施形態の電源システム1において、直流電源装置31は、順変換動作(AC/DC変換)と逆変換動作(DC/AC変換)とを行う両方向性の電力変換装置で構成される。この直流電源装置31は、自身が出力しようとする出力電圧(設定電圧)よりも蓄電装置41の電圧が低い場合に、商用電力系統2から受電した交流電力を直流電力に換換して蓄電装置41を充電する。また、直流電源装置31は、自身が出力しようとする出力電圧(設定電圧)よりも蓄電装置41の電圧が高い場合に、蓄電装置41から放電される直流電力を交流電力に変換して商用電力系統2に供給する。
これにより、本実施形態の電源システム1において、直流電源装置31は、太陽光発電装置5で発電された余剰発電量の電力を交流電力供給線ACL1を介して交流電力として受電し、この交流電力を直流電力に変換して蓄電装置41を充電することができる。また、蓄電装置41に蓄積された直流電力を交流電力に変換して、交流電力供給線ACL1を介して、負荷装置6に供給することができる。
また、上記実施形態の電源システム1において、太陽光発電装置5(発電装置の一例)が電源設備10A(第1の電源設備)に配置され、負荷装置6が電源設備10B(第2の電源設備)に配置され、直流電源装置31及び蓄電装置41が電源設備10C(第3の電源設備)に配置される。給電管理装置7は、少なくとも、直流電源装置31を備える電源設備10Cと通信回線100を介して接続され、給電管理装置7は、直流電源装置31を備える電源設備10Cに通信回線100を介して制御信号を送信することにより、直流電源装置31の出力電圧を制御する。
これにより、電源システム1において、給電管理装置7は、通信回線100を介して、直流電源装置31の出力電圧を制御することができる。このため、電源システム1において、給電管理装置7を所望の場所に配置することができる。
また、本実施形態の電源システム1において、給電管理装置7が複数の需要家の何れかの電源設備10内に配置され、給電管理装置7が配置された電源設備10が直流電源装置31を備える場合、給電管理装置7は、当該電源設備10が備える直流電源装置31の出力電圧を制御し、給電管理装置7が、直流電源装置31を備えない電源設備10に配置された場合、給電管理装置7は、少なくとも直流電源装置31を備える電源設備10と通信回線100を介して接続され、直流電源装置31を備える電源設備10に対して通信回線100を介して制御信号を送信することにより、直流電源装置31の出力電圧を制御する。
これにより、給電管理装置7を、何れかの電源設備10内に配置して、直流電源装置31の出力電圧を制御することができる。
また、本実施形態の電源システム1において、電圧制御部81は、蓄電装置41に放電を行わせる際に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を、蓄電装置41の放電深度が充電で受け入れる余剰発電量と等しくなる状態に対応する第1電圧値に制御する。
これにより、本実施形態の電源システム1では、余剰発電量分を無駄なく蓄電装置41に充電することができるので、太陽光発電装置5が発電した電力を有効に利用することができる。
また、本実施形態の電源システム1において、太陽光発電装置5は、自然エネルギー(例えば、太陽光)を利用して発電し、電圧制御部81は、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を、太陽光発電装置5が設置された環境条件における余剰発電量に応じて定められた第1電圧値と、蓄電装置41の完全充電に要するとして設定される第2電圧値との間で制御する。
これにより、本実施形態における電源システム1では、太陽光発電装置5が設置された場所における余剰発電量に応じた電圧に、直流電源装置31の出力電圧を制御するので、直流電源装置31の出力電圧を適切に制御することができる。
また、本実施形態の電源システム1において、電圧制御部81は、環境条件(例えば、日射強度などの気象条件)において、最大となる余剰発電量に応じて定められた電圧を第1電圧値として設定する。
これにより、本実施形態における電源システム1は、太陽光発電装置5が設置された場所において最大となる余剰発電量に応じて直流電源装置31の出力電圧を適切に制御することができるので、余剰発電量分を無駄なく確実に、蓄電装置41に充電することができる。
また、本実施形態の電源システム1において、給電管理装置7は、太陽光発電装置5の発電量と、負荷装置6の消費分(消費量)とに基づいて、余剰発電量を算出し、算出した余剰発電量に応じて、直流電源装置31の出力電圧として設定される第1電圧値を定める電圧算出部82(電圧設定部の一例)を備える。
これにより、本実施形態における電源システム1は、太陽光発電装置5の発電量(例えば、発電電力)や負荷装置6の消費分(例えば、消費電力)が変動した場合であっても、直流電源装置31の出力電圧(第1電圧値)を適切に設定することができる。
また、本実施形態の電源システム1において、太陽光発電装置5(発電装置の一例)は、太陽光を利用して発電する太陽光発電装置5であり、給電管理装置7の電圧算出部82(電圧設定部の一例)は、太陽光発電装置5が設置された場所において推定される最大日射強度に基づいて、発電量を算出し、算出した当該発電量と、消費分とに基づいて余剰発電量を算出する。
これにより、電圧算出部82(電圧設定部の一例)は、推定される最大日射強度に基づいて、余剰発電量を算出することができる。
また、本実施形態によれば、給電管理装置7は、太陽光発電装置5(発電装置の一例)が発電する発電量のうちの負荷装置6で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、蓄電装置41の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を設定し、蓄電装置41に放電を行わせる際に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を第1電圧値に設定する電圧制御部81を備える。
これにより、本実施形態における給電管理装置7は、太陽光発電装置5が発電した電力を有効に利用することができる。
また、本実施形態における給電管理方法は、上述した電源設備10の給電管理方法であって、電圧設定ステップと、電圧制御ステップとを含んでいる。電圧設定ステップにおいて、給電管理装置7は、太陽光発電装置5が発電する発電量のうちの負荷装置6で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、蓄電装置41の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を定める。また、電圧制御ステップにおいて、給電管理装置7は、蓄電装置41に放電を行わせる際に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を第1電圧値に設定する。
これにより、本実施形態における給電管理方法は、上述した電源システム1と同様に、太陽光発電装置5が発電した電力を有効に利用することができる。
次に、本発明に係る第2の実施形態による電源システムについて図面を参照して説明する。
[第2の実施形態]
上述した第1の実施形態では、給電管理装置7が、入力部72から入力されて予め記憶部74に記憶されている気象情報(例えば、過去の天候、日射強度など)に基づいて、各需要家の電源設備10に設備された直流電源装置31の出力電圧を設定する一例について説明したが、太陽光発電装置5が設置されている気象情報が、入力部72から入力された気象情報とずれている場合が考えられる。そこで、本実施形態では、日射強度を測定し、測定データに基づいて直流電源装置31の出力電圧として設定された電圧値(第1電圧値)を補正する場合の一例について説明する。
図14は、本実施形態による電源システム1Aの一例を示すブロック図である。
この図において、需要家Aの電源設備10Aは、太陽電池パネル51の近辺の日射強度を測定する日射計56を備えている。日射計56で測定された日射強度情報は、設備監視装置55及び通信回線100を介して、給電管理装置7aに送信される。
なお、この図において、図1に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態では、需要家Aの電源設備10Aが、日射計56を備えている点が第1の実施形態と異なる。また、給電管理装置7aが、日射計56で測定した測定データに基づいて、直流電源装置31の出力電圧として設定された電圧値(第1電圧値)を補正する点が第1の実施形態と異なる。
日射計56(日射測定部の一例)は、例えば、電源設備10Aの太陽電池パネル51が設備されている近辺の日射強度を測定し、当該測定データを給電管理装置7aに出力する。
給電管理装置7aは、制御信号を通信回線100を介して需要家の電源設備10に送信することにより、需要家の電源設備10が備える各部を制御する管理装置であり、例えば、電源設備10Cの電力蓄積装置3内の直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を制御する。
測定データ取得部71aは、各需要家の電源設備10から、測定器32、42、54、64、及び日射計56が測定した上述した各種測定データを、各設備監視装置33、53、63を介して取得し、取得した各種測定データを制御部80aに出力し、制御部80aを介して、取得した各種測定データを記憶部74に記憶させる。
制御部80aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、給電管理装置7aを統括的に制御する。制御部80aは、電圧制御部81aと、電圧算出部82aとを備えている。
電圧制御部81aは、図1に示す第1の実施形態における電圧制御部81と同様の機能を備えるとともに、日射計56が測定した日射強度と、予め取得している最大日射強度と、測定器42が測定した蓄電装置41の出力電圧とに基づいて、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値(第1電圧値)を変更する。ここで、予め取得している最大日射強度は、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値(第1電圧値)を定める際に用いた日射強度であり、設定電圧値(第1電圧値)を定める際に推定した(想定した)日射強度である。
具体的に、電圧制御部81aは、日射計56が測定した日射強度が上述の最大日射強度(推定)以上であり、且つ、蓄電装置41の出力電圧が第2電圧値(例えば、49.2V)よりも低い場合に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値(第1電圧値(例えば、47.4V))を高くする制御を行う。ここでは、設定された設定電圧値(第1電圧値)が適正な電圧値よりも低いため、蓄電装置41の放電深度が最大余剰発電量よりも大きくなっていることを示している。この状態は、蓄電装置41が最大余剰発電量によって完全充電されないことを意味している。そこで、このような場合に、電圧制御部81aは、設定電圧値(第1電圧値)を高くする補正を行う。
また、電圧制御部81aは、日射計56が測定した日射強度が上述した最大日射強度以上であり、且つ、蓄電装置41の出力電圧が第2電圧値(例えば、49.2V)まで上昇する状態、もしくは、この電圧によって所定の時間、定電圧充電されるような状態となる日数が、所定の回数に達した際に、設定電圧値(第1電圧値(例えば、47.4V))を低くする制御を行う。
すなわち、上記の状態は、想定した最大余剰発電量よりも蓄電装置41の放電深度が浅いことを意味している。言い換えれば、推定した最大日射強度以上となる日が観測され、蓄電装置41の電圧値が、上述のような状態になっていれば、設定された設定電圧値(第1電圧値)が適正な電圧値よりも高く、太陽光発電装置5の発電電力を十分に利用できていないことになる。つまり、予め設定されている蓄電装置41の放電深度が、最大余剰発電量よりも小さいために、余剰発電量が生じる時間帯の途中で、完全充電状態に達し、いわゆる定電圧充電状態になる。このため、適切な充電量であれば、図13に示すように、本来、余剰発電量の発生期間が終了する時刻T14近辺で定電圧に到達するのに対し、上述の状態では、途中のT13近辺で、定電圧に達することになる。そこで、このような場合、放電深度を深くするために、電圧制御部81aは、設定電圧値(第1電圧値)を低くする補正を行う。
次に、図15を参照して本実施形態における直流電源装置31の出力電圧の設定手順について説明する。
図15は、本実施形態による電源システム1Aにおける直流電源装置31の出力電圧の設定手順を示すフローチャートである。
ここでは、図11に示す第1の実施形態と同様に、所定の期間ごと(例えば、1ヶ月ごと)に、直流電源装置31の出力電圧を設定し直す場合の一例について説明する。なお、この図15に示す設定手順は、給電管理装置7aが、通信回線100を介して制御信号を電源設備10Cに送信することにより行われる。
図15において、ステップS201の処理は、図11に示すステップS101から103までの処理と同様であり、また、ステップS202からステップS206までの処理は、図11に示すステップS104からステップS108までの処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。また、ステップS213の処理は、図11に示すステップS109と同様である。
つまり、図15に示すフローチャートは、図11に示すフローチャートに、新たに、破線で囲むステップS207からステップS212の処理を追加したものに相当する。
そして、ステップS207において、電圧制御部81aは、日射計56及び測定器42(蓄電装置41の出力電圧の測定器)が測定した測定データを取得する。すなわち、電圧制御部81aは、例えば、日射計56によって測定された日射強度情報(例えば、直近1日分の日射強度情報)、及び測定器42によって測定された蓄電装置41の出力電圧(例えば、1日のうちの最大電圧)を記憶部74から取得する。
次に、電圧制御部81aは、測定した日射強度が推定した日射強度以上であるか否かを判定する(ステップS208)。すなわち、電圧制御部81aは、ステップS207において取得した日射強度が、推定していた日射強度(例えば、月ごとの最大日射強度)以上であるか否かを判定する。電圧制御部81aは、測定した日射強度が推定した日射強度以上である場合(ステップS208:YES)に、処理をステップS209に進める。また、電圧制御部81aは、測定した日射強度が推定した日射強度未満である場合(ステップS208:NO)に、処理をステップS213に進める。
また、ステップS209において、電圧制御部81aは、蓄電装置41の出力電圧が、蓄電装置41の完全充電状態の出力電圧(第2電圧値)以上であるか否かを判定する。すなわち、電圧制御部81aは、ステップS207において取得した蓄電装置41の出力電圧が、設定している蓄電装置41の出力電圧が完全充電状態の電圧値以上であるか否かを判定する。
具体的には、電圧制御部81aは、蓄電装置41の電圧を監視し、第2電圧値(例えば、49.2V)と比較する。電圧制御部81aは、この比較により、蓄電装置41の電圧が、余剰発電量の受け入れの途中で、第2電圧値(例えば、49.2V)に到達し、この電圧で定電圧充電となり、この状態が所定時間(余剰発電量の発生時間帯の半分、等)経過するか否かにより判定する。
すなわち、電圧制御部81aは、定電圧充電の状態が所定の時間の経過が観測されるようであれば、ここで言う、「蓄電装置41の出力電圧が完全充電状態の電圧値以上である場合」に相当する、と判定する。そして、電圧制御部81aは、蓄電装置41の出力電圧が、完全充電状態の電圧値以上である場合(ステップS209:YES)に、処理をステップS211に進める。また、電圧制御部81aは、蓄電装置41の出力電圧が、完全充電状態の電圧値以上でない場合(ステップS209:NO)に、処理をステップS210に進める。
ステップS210において、電圧制御部81aは、設定電圧値(第1電圧値)を上昇させる。すなわち、電圧制御部81aは、設定電圧値(第1電圧値)を上昇させる補正(変更)を行い、補正(変更)した設定電圧値(第1電圧値)を直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値として出力するように、直流電源装置31に対して制御信号を出力する。なお、電圧制御部81aは、設定電圧値(第1電圧値)を予め定められた所定の電圧値だけ上昇させてもよい。ステップS210の処理の後、電圧制御部81aは、処理をステップS213に進める。
ステップS211において、電圧制御部81aは、「蓄電装置41の出力電圧が完全充電状態の電圧値以上」の日数が所定の日数以上であるか否かを判定する。すなわち、電圧制御部81aは、蓄電装置41の出力電圧が、第2電圧値に等しくなり、この電圧によって定電圧充電状態となり所定時間経過する日数が所定数であるか否かを判定する。つまり、電圧制御部81aは、第2電圧値(例えば、49.2V)による定電圧充電によって蓄電装置41の完全充電が所定の時間維持されるような状態となる日数が、所定の日数(例えば、3日)以上あるか否かを判定する。電圧制御部81aは、蓄電装置41の出力電圧が、第2電圧値の電圧と等しくなり、この電圧による定電圧充電が所定時間継続する状態となる日数が所定数以上である場合(ステップS211:YES)に、処理をステップS212に進める。また、逆に、電圧制御部81aは、蓄電装置41が、第2電圧値による定電圧充電となる日数が所定数未満である場合(ステップS211:NO)に、処理をステップS213に進める。
ステップS212において、電圧制御部81aは、設定電圧値(第1電圧値)を低下させる。すなわち、電圧制御部81aは、設定電圧値(第1電圧値)を低下させる補正(変更)を行い、補正(変更)した設定電圧値(第1電圧値)を直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値として出力するように、直流電源装置31に対して制御信号を出力する。
なお、電圧制御部81aは、設定電圧値(第1電圧値)を予め定められた所定の電圧値だけ低下させてもよい。ステップS212の処理の後、電圧制御部81aは、処理をステップS213に進める。
なお、ステップS213の処理は、図11に示すステップS105の処理と同様であり、ここではその説明を省略する。
このように、給電管理装置7aは、所定の期間ごと(例えば、1ヶ月ごと)に、日射強度情報に基づいて直流電源装置31の出力電圧である設定電圧値を定めるとともに、日射計56によって計測した日射強度情報に基づいて設定電圧値を適切に変更する。
以上説明したように、本実施形態における電源システム1Aは、太陽光発電装置5の近辺に日射強度を測定する日射計56(日射測定部)を設ける。また、蓄電装置41の出力電圧を測定する測定器42(蓄電電圧測定部の一例)を設ける。そして、給電管理装置7aの電圧制御部81aは、日射計56が測定した日射強度と、最大日射強度と、測定器42が測定した蓄電装置41の出力電圧とに基づいて、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値として出力される第1電圧値を変更する。
これにより、本実施形態における電源システム1Aは、直流電源装置31の出力電圧(第1電圧値)の設定の際に推定した最大日射強度と、太陽光発電装置5が設置された場所の日射強度と、に乖離がある場合でも、直流電源装置31の出力電圧を適切に制御することができる。
また、本実施形態の電源システム1Aにおいて、電圧制御部81aは、日射計56(日射測定部の一例)が測定した日射強度が最大日射強度以上であり、且つ、太陽光発電装置5の余剰発電量により蓄電装置41を充電したときに、蓄電装置41の出力電圧が第2電圧値(例えば、49.2V)よりも低い場合に、第1電圧値を高くする制御を行う。
これにより、本実施形態における電源システム1Aは、需要家の電源設備10Cにおいて、直流電源装置31の出力電圧を適切に変更して、蓄電装置41をバックアップ電源とした際の電力の供給期間を長くさせることができる。
また、本実施形態の電源システム1Aにおいて、電圧制御部81aは、日射計56が測定した日射強度が最大日射強度以上であり、且つ、太陽光発電装置5の余剰発電量により蓄電装置41を充電した場合に、蓄電装置41の完全充電を所定の時間維持されるような状態となる日数が、所定の回数(所定数)に達した際に、直流電源装置31の出力電圧の第1電圧値(例えば、47.4V)を低くする制御を行う。すなわち、本実施形態では、電圧制御部81aは、日射計56が測定した日射強度が最大日射強度以上であり、且つ、太陽光発電装置5の余剰発電量により蓄電装置41を充電した場合に、蓄電装置41の出力電圧が第2電圧値と等しくなり、この電圧によって所定の時間、定電圧充電されるような場合の日数が、所定数に達した際、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値である第1電圧値を低くする制御を行う。
これにより、本実施形態における電源システム1Aは、需要家の電源設備10Cにおいて、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値(第1電圧値)を適切に変更して、太陽光発電装置5の発電電力の利用率を向上させることができる。
次に、本発明に係る第3の実施形態による電源システムについて図面を参照して説明する。
[第3の実施形態]
上記の第1の実施形態の電源システム1では、蓄電装置41に蓄積された余剰発電量が夕方の時間帯に放電されるのに対して、本実施形態では、朝方の時間帯に、蓄電装置41から負荷装置6へ、直流電源装置31と交流電力供給線ACL1を介して電力を供給する例について説明する。
図16は、本実施形態による電源システム1Bの一例を示すブロック図である。
この図において、電源システム1Bは、給電管理装置7bと、各需要家の電源設備10とを備えている。給電管理装置7bは、通信回線100を介して、需要家の各電源設備10に対して制御信号を送信し、この制御信号により、各需要家の電源設備10の給電状態を制御する。なお、給電管理装置7bは、少なくとも、電源設備10C内の直流電源装置31の出力電圧を制御するが、他の電源設備10B内の負荷装置6や、電源設備10A内の太陽光発電装置5については、動作状態の監視または動作制御の何れかまたは両方を行わない場合がある。
なお、この図において、図1に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態では、給電管理装置7bは、需要家Cの電源設備10Cに設備された直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を変更する期間、及び設定電圧値(第1電圧値)を算出する電圧・期間算出部83を備える点が異なる。また、電圧・期間算出部83が算出した期間(後述する第3の期間TR30)、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を、第2電圧値(例えば、49.2V)から第1電圧値(例えば、47.4V)に低下させる制御を行う電圧制御部81bを備える点が第1の実施形態と異なる。
給電管理装置7bは、電源設備10Cの直流電源装置31に対して、少なくとも出力電圧の設定電圧値を所定の期間(第3の期間TR30)において低下させる制御を行う。
給電管理装置7bは、測定データ取得部71、入力部72、表示部73、記憶部74、及び制御部80bを備えている。
制御部80bは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、給電管理装置7bを統括的に制御する。制御部80bは、電圧制御部81bと、電圧・期間算出部83とを備えている。
電圧制御部81bは、太陽光発電装置5から余剰発電量が発生する時刻以前の第3の期間TR30(図17及び図18参照)に対して、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を、第2電圧値(例えば、49.2V)より低い第1電圧値(例えば、47.4V)に制御する。
なお、ここで、後述する図17に示すように、第1の期間TR2は、1日のうちの太陽光発電装置5が発電する期間であり、第2の期間TR20は、後述する時刻TSTからTENまでの期間(蓄電装置41の充放電期間)である。また、第3の期間TR30は、第2の期間TR20において、第2の期間TR20の開始時刻TSTから、余剰発電量の発生が開始される時刻T24までの期間であり、第4の期間TR40は、第2の期間TR20において、余剰発電量の発生が開始される時刻T24から、余剰発電量の発生が終了する時刻TENまでの期間である。
そして、電圧制御部81bは、例えば、第2の期間TR20における蓄電装置41の放電量と、太陽光発電装置5の余剰発電量とが等しくなるように、第3及び第4の期間と、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値とを制御する。詳細については、後述する。
さらに、電圧制御部81bは、太陽光発電装置5が発電する第1の期間TR2の前に、推定される余剰発電量と等しい放電量を蓄電装置41に放電させるように、蓄電装置41の放電を開始させる第2の期間TR20の開始時刻(第3の期間の開始時刻と同じ時刻)を制御する。また、電圧制御部81bは、第1の期間TR2において余剰発電量が蓄電装置41に充電され、放電量が蓄電装置41に充電されるように、第2の期間TR20の終了時刻(第4の期間の終了時刻と同じ時刻)を制御する。具体的に、電圧制御部81bは、後述する電圧・期間算出部83が算出した設定電圧値(第1電圧値)及び第2の期間TR20(第3の期間TR30及び第4の期間TR40を含む)により、直流電源装置31の出力電圧を制御する制御信号を直流電源装置31に対して出力する。
また、電圧制御部81bは、蓄電装置41が特性変化した場合に、蓄電装置41の放電特性に応じて設定電圧値(第1電圧値)を補正し、補正した設定電圧値(第1電圧値)に直流電源装置31の出力電圧を制御する。電圧制御部81bは、例えば、蓄電装置41が特性変化して、充電可能な電気量が低下した場合に、放電特性に応じて、設定電圧値(第1電圧値)を低下させる制御を行う。なお、この補正した設定電圧値(第1電圧値)は、電圧・期間算出部83によって算出されてもよい。
電圧・期間算出部83(電圧設定部の一例)は、上述した直流電源装置31の出力電圧の設定電圧と、第3の期間TR30及び第4の期間TR40を算出する。電圧・期間算出部83は、太陽光発電装置5の発電量と、負荷61の消費量(消費分)とに基づいて、太陽光発電装置5の余剰発電量を算出し、算出した余剰発電量に応じて、電圧制御部81bによって制御される直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値として出力する第1電圧値を算出する。なお、電圧・期間算出部83による直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値として出力する第1電圧値の算出(設定)処理は、第1及び第2の実施形態と同様である。
また、電圧・期間算出部83は、上述した第2の期間において、第3の期間TR30における蓄電装置41の放電量と、第4の期間TR40における太陽光発電装置5の余剰発電量とが等しくなるように、第3の期間TR30及び第4の期間TR40を算出(設定)する。この直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値の低下期間(第3の期間TR30)の設定処理の詳細については後述する。
次に、本実施形態における直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値の低下期間(第3の期間TR30)の設定処理について、図17及び図18を参照して説明する。
<直流電源装置31の設定電圧値の低下期間(第3の期間)の設定処理>
図17は、本実施形態による電源システム1Bにおける直流電源装置31の出力電圧の第3の期間及び第4の期間の概要を説明する説明図である。
この図に示すグラフにおいて、縦軸は、太陽光発電装置5が発電する電流(A)を示し、横軸は、1日における時刻を示している。
このグラフにおいて、波形W14は、太陽光発電装置5の最大日射強度における発電特性を示している。また、領域A1は、負荷61の消費電流Iloadを超える余剰な発電電流である太陽光発電装置5の余剰発電分を示している。また、領域A4は、太陽光発電装置5から負荷61に供給する電気量を示している。また、領域D2は、蓄電装置41から負荷61に供給する電気量(放電量)を示している。
また、この図において、期間TR2は、太陽光発電装置5が、1日のうちの発電する期間を示し、期間TR20は、蓄電装置41が充放電する期間を示している。また、期間TR30は、第2の期間において、蓄電装置41が放電を行う第3の期間(放電期間)を示し、期間TR40は、蓄電装置41が充電される第4の期間(充電期間)を示している。
また、時刻TSTは、この第2の期間TR20の開始時刻を示し、この時刻TSTは、第3の期間(蓄電装置41の放電期間)の開始時刻でもある。また、時刻T24は、第4の期間(蓄電装置41の充電期間)の開始時刻である。時刻TENは、第2の期間TR20の終了時刻を示しており、この時刻TENは、第4の期間(蓄電装置41の放電期間)の終了時刻でもある。
電圧・期間算出部83は、例えば、第2の期間TR20の終了時刻(時刻TEN)を、太陽光発電装置5の最大日射強度の発電特性において、発電量が低下して発電電流と負荷61の消費電流Iloadとが一致する時刻に設定する。
さらに、電圧・期間算出部83は、上述した太陽光発電装置5の余剰発電分(領域A1)と、蓄電装置41から負荷61に供給する放電量(領域D2)とが等しくなるように、第2の期間TR20の開始時刻(時刻TST)を算出(設定)する。
また、電圧・期間算出部83は、太陽光発電装置5の最大日射強度の発電特性において、発電量が上昇して発電電流と負荷61の消費電流Iloadとが一致する時刻T24を、第4の期間TR40の開始時刻T24として算出(設定)する。
図18は、本実施形態による電源システム1Bの直流電源装置の出力電圧の低下期間の設定処理の一例を示すタイムチャートである。なお、この図は、日射強度が最大となり、余剰発電量の最大値が生じている場合の例である。
この図において、縦軸は、(a)負荷61への供給電流(電流(A))、及び、太陽光発電装置5の発電及び蓄電装置41の充放電の電気量(Ah)と、(b)直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値(V)とを示している。また、横軸は、1日における時刻を示している。
ここで、波形W15は、太陽光発電装置5の最大日射強度における発電特性を示し、波形W16は、太陽光発電装置5の余剰発電量の累積値(電気量)を示している。また、領域A1及び領域D2は、図17と同様である。
電圧・期間算出部83は、波形W15の発電特性から発電量が低下して発電電流と負荷61の消費電流Iloadとが一致する時刻T25(16時)を第2の期間TR20の終了時刻(時刻TEN)として設定する。また、電圧・期間算出部83は、波形W15の発電特性から発電量が上昇して発電電流と負荷61の消費電流Iloadとが一致する時刻T24(9時)を、第4の期間(充電開始期間)の開始時刻として設定する。
上記時刻TST、T24、TENを設定する場合に、電圧・期間算出部83は、時刻T24(9時)から時刻T25(16時)までの余剰発電量が発生する第4の期間TR40(充電期間)において、蓄電装置41の充電に利用可能な太陽光発電装置5の電気量(余剰発電量)の累積値を波形W16のポイントP9に示すように算出する。図18に示す例では、電圧・期間算出部83は、蓄電装置41の充電に利用可能な余剰発電量“50Ah”を算出する。
次に、電圧・期間算出部83は、発電量が上昇して発電電流と負荷61の消費電流Iloadとが一致する時刻T24(9時)において、上述した余剰発電量“50Ah”を蓄電装置41に充電可能なように、第2の期間TR20の開始時刻(時刻TST)と、第4の期間TR40の開始時刻T24と、を算出する。具体的に、電圧・期間算出部83は、時刻T24(9時)において、上述した余剰発電量“50Ah”に対応する放電量(ポイントP10)になるような放電及び充電の波形W17に基づいて、第2の期間TR20の開始時刻(時刻TST)と第4の期間TR40の開始時刻T24とを算出する。ここで、上述のポイントP10における放電量は、領域D2における累積値である。
なお、ここでは、波形W17は、余剰発電量と放電量とが等しい場合の充放電特性を示し、波形W18は、放電量が余剰発電量(充電量)より少ない場合の充放電特性を示し、波形W19は、放電量が余剰発電量(充電量)より大きい場合の充放電特性を示している。
図18に示す例では、電圧・期間算出部83は、余剰発電量“50Ah”と放電量(ポイントP10)が等しくなるような波形W17に基づき、時刻T22(3時)を第2の期間TR20の開始時刻(時刻TST)として算出し、また、第4の期間の開始時刻T24を算出する。この場合、電圧制御部81bは、図18(b)に示す波形W20のように、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を制御する。
つまり、電圧制御部81bは、第2の期間TR20において、時刻TSTから時刻T24までの第3の期間TR30に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を第1電圧値(47.4V)に低下させることにより、蓄電装置41からの放電を行う。また、電圧制御部81bは、時刻24から時刻TENまでの第4の期間TR40に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を第2電圧値(49.2V)に上昇させることにより、蓄電装置41への充電を行う。
なお、図18(b)において、電圧Vrfは、蓄電装置41を完全充電するに要する電圧値(第2電圧値)であるフロート電圧を示し、例えば、図7におけるポイントP4の値(蓄電装置の出力電圧49.2V)である。そして、電圧(Vrf−d1)は、最大日射強度における太陽光発電装置5の余剰発電量が、蓄電装置41の充電によって全て回収可能となるような放電深度に対応する電圧値(第1電圧値)である。この例では、電圧制御部81bは、第3の期間TR30において、蓄電装置41が余剰発電量と等しい放電量を放電した場合の放電深度(第1の放電深度)に対応する電圧(Vrf−d1)(第1電圧値)に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を制御する。すなわち、電圧制御部81bは、第3の期間TR30において、蓄電装置41の放電深度(第1の放電深度)が余剰発電量と等しい放電量となるような電圧(Vrf−d1)(第1電圧値)に、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を制御する。
また、例えば、上述の時刻T22(3時)から時刻T25(16時)までの期間を第2の期間TR20とした場合には、波形W17に示すように、放電分は余剰発電量を100%利用した充電によって回復されることになる。一方、例えば、開始時刻を時刻T23(4時)に設定した場合には、波形W18に示すように、余剰発電量を一部無駄にすることになる。この場合、余剰発電量の累積値は、波形W21のように変化し、充電に利用される電気量は、ポイントP9よりも少ない値となる。すなわち、余剰発電量に未利用分が生じることを表している。また、例えば、開始時刻を時刻T21(2時)に設定した場合には、波形W19に示すように、放電量の累積値が余剰発電量を上回り、余剰発電量を100%利用しても完全には回復できないことになる。
次に、本実施形態における電源設備10Bの動作について図面を参照して説明する。
図19は、本実施形態による電源システム1Bにおける直流電源装置31の出力電圧の制御の一例を示すフローチャートである。
ここでは、所定の期間ごと(例えば、1ヶ月ごと)に、直流電源装置31の出力電圧を設定し直す場合の一例について説明する。
図19において、ステップS301からステップS302までの処理は、図11に示すステップS101からステップS102までの処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。なお、ステップS301からステップS302までの処理は、給電管理装置7bの電圧・期間算出部83によって実行される。
続く、ステップS303において、電圧・期間算出部83は、余剰発電量と等しい放電量になるように、第2の期間TR20と、第3の期間TR30と、第4の期間TR40と、直流電源装置31の設定電圧値(第1電圧値)と、を算出する。電圧・期間算出部83は、例えば、上述の図17及び図18において説明したように、第2の期間(開始時刻TST及び終了時刻TEN)と、第3の期間及び第4の期間の切り替え時刻(時刻T24)と、直流電源装置31の設定電圧値(第1電圧値)とを定める。
次に、給電管理装置7bの電圧制御部81bは、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を、フロート電圧(Vrf)に設定する(ステップS304)。具体的に、電圧制御部81bは、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値をフロート電圧にする制御信号を、通信回線100を介して電源設備10Cの設備監視装置33に送信し、設備監視装置33が、この制御信号を直流電源装置31に出力して、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を設定する。なお、フロート電圧値は、蓄電装置41を完全充電状態にする電圧値である。
次に、電圧制御部81bは、蓄電装置41の放電開始時刻(時刻TST)になったか否かを判定する(ステップS305)。すなわち、電圧制御部81bは、電圧・期間算出部83が算出した第2の期間TR20の開始時刻TST(第3の期間TR30の開始時刻と同じ時刻)になったか否かを判定する。電圧制御部81bは、開始時刻になった場合(ステップS305:YES)に、処理をステップS306に進め、開始時刻になっていない場合(ステップS305:NO)に、ステップS305の処理を繰り返す。
ステップS306において、電圧制御部81bは、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を算出した設定電圧値(第1電圧値)に変更する。具体的に、電圧制御部81bは、電圧・期間算出部83によって設定された設定電圧値に、直流電源装置31の出力電圧を変更させる制御信号を直流電源装置31に出力して、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を第1電圧値(例えば、47.4V)に変更する。これにより、第2の期間TR20の開始時刻TST(第3の期間TR30の開始時刻と同じ)以降、蓄電装置41に蓄積された電力の放電が開始される。
続いて、電圧制御部81bは、蓄電装置41の充電の開始時刻(時刻T24)になったか否かを判定する(ステップS307)。すなわち、電圧制御部81bは、電圧・期間算出部83が算出した第4の期間TR40の開始時刻T24になったか否かを判定する。電圧制御部81bは、蓄電装置41の充電の開始時刻T24になった場合(ステップS307:YES)に、処理をステップS308に進め、開始時刻T24になっていない場合(ステップS307:NO)に、ステップS307の処理を繰り返す。
ステップS308において、給電管理装置7bの電圧制御部81bは、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を、フロート電圧(Vrf)に設定する。具体的に、電圧制御部81bは、直流電源装置31の出力電圧をフロート電圧(例えば、第2電圧値)にする制御信号を直流電源装置31に出力して、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値をフロート電圧に設定する。なお、フロート電圧値は、前述した、蓄電装置41を完全充電状態にする電圧値である。
次に、電圧制御部81bは、所定の期間が経過したが否か(見直し時期か否か)を判定する(ステップS309)。電圧制御部81bは、例えば、1ヶ月経過したか否かを判定する。電圧制御部81bは、所定の期間が経過した場合(ステップS309:YES)に、処理をステップS301に戻し、電圧・期間算出部83は、次の所定の期間(例えば、次の月)の日射強度情報を取得する。
また、電圧制御部81bは、所定の期間が経過していない場合(ステップS309:NO)に、処理をステップS305に戻す。
このように、給電管理装置7bが、直流電源装置31の出力電圧を制御することにより、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値は、図18の波形W20の示すように変化し、蓄電装置41は、波形W17の示すように充放電される。なお、図18に示す例は、日射強度が最大である場合の動作を示しており、次に、日射強度が平均日射強度よりも低く、余剰発電量を生じない場合の動作について説明する。
図20は、本実施形態による電源システム1Bの動作の一例を示す第1のタイムチャートである。ここでは、日射強度が平均日射強度よりも低く、余剰発電量を生じない場合の動作について説明する。
図20において、縦軸は、(a)負荷61への供給電流(電流(A))、及び、蓄電装置41の充放電の電気量(Ah)と、(b)直流電源装置31の出力電圧(V)の設定電圧値とを示している。また、横軸は、1日における時刻を示している。
ここで、波形W22は、太陽光発電装置5の日射強度が平均日射強度よりも低い日射強度における発電特性を示し、波形W23は、蓄電装置41の充放電量の変化を示している。
また、領域R21及び領域R22は、負荷61への供給電流のうちの商用電力系統2の供給分を示し、領域D21は、蓄電装置41の供給分を示している。また、領域A21は、太陽光発電装置5の供給分を示している。なお、第2の期間TR20(開始時刻TST及び終了時刻TEN)、第3の期間TR30、第4の期間TR40、時刻T24、負荷61の消費電流Iload、設定電圧値(Vrf−d1)(第1電圧値)及び波形W20は、図18と同様である。
なお、波形W23において、第2の期間TR20の開始時刻TST(第3の期間TR30の開始時刻と同じ時刻)から時刻T26までの期間において、蓄電装置41が放電され、時刻T24から第2の期間TR20の終了時刻TENまでの第4の期間TR40に、蓄電装置41が充電される。また、波形W23において、太陽光発電装置5の発電量が図18に示す場合より少ないため、図18に示すポイントP10よりも早い時刻T26で電圧・期間算出部83が最大余剰発電量に基づいて算出した放電量に達することを示している。
この図20に示す例では、太陽光発電装置5の余剰発電量が生じないため、太陽光発電装置5の発電が開始されても蓄電装置41は放電される。しかしながら、本実施形態では、給電管理装置7bが直流電源装置31の出力電圧を設定電圧値(Vrf−d1)(第1電圧値)に制御しているために、時刻T26において、ポイントP10に対応する放電深度で蓄電装置41の放電が停止する。
また、時刻T24において、給電管理装置7bが、直流電源装置31の出力電圧をフロート電圧(Vrf)に復帰させることにより、蓄電装置41は、直流電源装置31から供給される電力により充電される。
このように、本実施形態における電源システム1Bでは、太陽光発電装置5の余剰発電量が生じない場合であっても、蓄電装置41の最大放電深度は、余剰発電量と等しい値に抑えられ、過放電状態になることがない。
次に、蓄電装置41が特性変化した場合に、蓄電装置41の放電特性に応じて設定電圧値(第1電圧値)を補正する動作の一例について説明する。
図21は、本実施形態による電源システム1Bの動作の一例を示す第2のタイムチャートである。ここでは、蓄電装置41が特性変化している場合の動作を、日射強度が平均日射強度よりも低く、余剰発電量を生じない場合を例にして説明する。
図21において、縦軸は、(a)負荷61への供給電流(電流(A))、及び、蓄電装置41の充放電の電気量(Ah)と、(b)蓄電装置41の放電特性(電圧(V/セル))と、(c)直流電源装置31の出力電圧(V)とを示している。また、横軸は、1日における時刻を示している。
ここで、波形W25は、蓄電装置41の特性変化前の放電特性を示し、波形W26は、蓄電装置41の特性変化後の放電特性を示している。波形W25及び波形W26のいずれも、負荷61と同じ電流における放電特性である。また、波形W27は、補正後の直流電源装置31の出力電圧の波形を示している。なお、波形W22、W23、領域R21、領域R22、領域D21、領域A21、ポイントP10、第2の期間TR20(開始時刻TST及び終了時刻TEN)、負荷61の消費電流Iload、及び波形W20は、図20と同様である。
この図21の波形W26に示すように、蓄電装置41が特性変化した場合に、蓄電装置41の電圧は、放電により特性変化前の放電特性(波形W25)よりも早く低下する。例えば、蓄電装置41の電圧が本来の設定電圧値(Vrf−d1)(第1電圧値)に達する時刻は、波形W25では、ポイントP11の時刻T26に対して、波形W26では、ポイントP12の時刻T27となる。そのため、時刻T27におけるポイントP13に示すように、蓄電装置41からは、十分な放電量が得られない。これは、蓄電装置41の特性が変化すると、太陽光発電装置5の余剰発電量の受け入れ率が100%以下になることを示している。
そこで、本実施形態では、電圧制御部81bは、放電量がポイントP14の放電深度に対応する波形W26におけるポイントP15の設定電圧値(Vrf−d1−r)(第1電圧値)に直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を補正する。すなわち、電圧制御部81bは、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を波形W27のように制御する。
ここで、予め蓄電装置41の特性変化(劣化状況)が判明している場合、上述したように、劣化した場合の特性に応じた電圧が選定される。一方、電圧制御部81bは、蓄電装置41の放電中に放電量を測定器42により計測し、所定の放電量に至った時点で、直流電源装置31の出力電圧値をその時点での電圧値に設定することも可能である。
このように、本実施形態における電源システム1Bは、蓄電装置41に特性変化が生じた場合であっても、蓄電装置41からの放電量を特性変化前と同様に確保することができる。
以上説明したように、本実施形態における電源システム1Bでは、太陽光発電装置5は、1日のうちの第1の期間(例えば、昼間の期間)に発電する。電圧制御部81bは、少なくとも第1の期間の一部期間を含む第2の期間TR20において、蓄電装置41に対して直流電源装置31により充放電を行う。そして、電圧制御部81bは、第2の期間において、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧値を、第2電圧値(例えば、49.2V)より低い第1電圧値(例えば、47.4V)に制御して蓄電装置の放電を行う第3の期間と、第2電圧値(例えば、49.2V)に制御して蓄電装置41に充電を行う第4の期間とを設ける。
これにより、本実施形態における電源システム1Bでは、太陽光発電装置5が発電していない期間及び発電量が少ない期間を第3の期間TR30として設定して、蓄電装置41を放電させて負荷装置6に電力を供給することができる。そして、太陽光発電装置5に余剰発電量が発生している期間を第4の期TR40間として設定し、この第4の期間TR40において、余剰発電量を蓄電装置41に充電することができる。そのため、本実施形態における電源システム1Bでは、太陽光発電装置5が発電した電力を有効に利用することができる。
なお、第1の実施形態の電源システム1が夕方の時間帯に蓄電装置41から放電を行うのに対して、本実施形態の電源システム1Bでは、蓄電装置41の放電を朝方の時間帯に行わせることができる。
また、本実施形態では、電圧制御部81bは、第3の期間TR30における蓄電装置41の放電量と、第4の期間TR40における余剰発電量とが等しくなるように、直流電源装置31の出力電圧を制御する。
これにより、本実施形態の電源システム1Bでは、第3の期間TR30において、蓄電装置41に放電させた放電量分の電力を、第4の期間TR30において、太陽光発電装置5の余剰発電量により回収することができる。
また、本実施形態では、電圧制御部81bは、第1の期間TR2の前に、推定される余剰発電量と等しい放電量を蓄電装置41に放電させるように、蓄電装置41の放電を開始させる第3の期間TR30の開始時刻を制御するとともに、第1の期間TR2において余剰発電量が蓄電装置41に充電され、放電量が蓄電装置41に充電されるように、第4の期間TR40の開始時刻を制御する。
これにより、本実施形態における電源システム1Bでは、蓄電装置41に放電させた放電量分の電力を、太陽光発電装置5の余剰発電量により充電することにより、太陽光発電装置5の余剰発電量を適切に回収することができる。また、電源システム1Bでは、朝方の時間帯に蓄電装置41から放電させることができる。
また、本実施形態の電源システム1Bにおいて、電圧制御部81bは、第3の期間TR30、蓄電装置41が余剰発電量と等しい放電量を放電した場合の放電深度である第1の放電深度に対応する第1電圧値(例えば、設定電圧値(Vrf−d1))に、直流電源装置31の出力電圧を制御する。
これにより、蓄電装置41が余剰発電量と等しい放電量を放電した場合に、蓄電装置41の放電が停止するので、本実施形態における電源システム1Bでは、複雑な制御を必要とせずに、直流電源装置31の出力電圧の調整という簡易な制御により、蓄電装置41の充放電を適切に制御することができる。また、本実施形態における電源システム1Bでは、直流電源装置31の出力電圧を制御するという簡易な制御により、蓄電装置41の過放電を防止することができる。
また、本実施形態の電源システム1Bにおいて、電圧制御部81bは、蓄電装置41の放電特性に応じて第1電圧値(例えば、設定電圧値(Vrf−d1))を補正し、補正した第1電圧値(例えば、設定電圧値(Vrf−d1−r))に直流電源装置31の出力電圧を制御する。
これにより、本実施形態における電源システム1Bでは、蓄電装置41に特性変化が生じた場合であっても、蓄電装置41に必要とされる放電量を放電させることができる。
次に、本発明に係る第4の実施形態による電源システムについて図面を参照して説明する。
[第4の実施形態]
上記第1、第2、及び第3の実施形態の電源システム1では、太陽光発電装置5と、負荷装置6と、電力蓄積装置3とを、別々の需要家の電源設備10A、10B、10Cに配置する例について説明したが。これに限定されず、例えば、負荷装置6と電力蓄積装置3とを一つの需要家に配置し、太陽光発電装置5を、別の需要家の電源設備に配置することもできる。
以下、第4の実施形態の電源システムとして、負荷装置と直流電源装置と蓄電装置とを一つの需要家に配置し、太陽光発電装置を、別の需要家の電源設備に配置する例について説明する。
図22は、本実施形態における電源システムの一例を示すブロック図である。この図に示す電源システム1Cは、給電管理装置7cと、需要家Aの電源設備10Aと、需要家Dの電源設備10Dとを備えている。なお、以下の説明において、電源設備10Aと、電源設備10Dを総称する場合、「電源設備10」と呼ぶことがある。
この第4の実施形態の電源システム1Cは、第1の実施形態による電源システム1と比較すると、負荷装置6Aと直流電源装置31Bと蓄電装置41とを一つの需要家Dの電源設備10D内に配置したが異なり、その他の構成は同様である。なお、第1の実施形態の直流電源装置31Bが順変換動作(AC/DC変換)と逆変換動作(DC/AC変換)を行う両方向性の電力変換装置であるのに対して、本実施形態における直流電源装置31Bは、順変換動作(AC/DC変換)のみを行う単方向性の電力変換装置である。つまり、直流電源装置31Bは、商用電力系統2から受電した交流電力を直流電力に変換して直流電力供給線DCL1に出力する動作だけを行う。また、負荷装置6Aは、DC48V系の負荷装置であり、例えば、DC48±5Vの範囲で動作する各種装置である。
給電管理装置7cは、通信回線100を介して、需要家の各電源設備10に対して制御信号を送信し、この制御信号により、各需要家の電源設備10の給電状態を制御する。
なお、この図において、図1に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態では、負荷装置6Aが需要家Dの電源設備10D内に配置され、また、負荷装置6Aが、直流電源装置31Bと蓄電装置41を接続する繋がる直流電力供給線DCL1に接続されている点が、第1の実施形態と異なる。
給電管理装置7cは、制御信号を通信回線100を介して需要家の電源設備10に送信することにより、需要家の電源設備10が備える各部を制御する管理装置であり、例えば、需要家の電源設備10Cの直流電源装置31Bにおける少なくとも出力電圧の設定電圧値を制御する。
給電管理装置7cは、測定データ取得部71、入力部72、表示部73、記憶部74、及び制御部80cを備えている。
測定データ取得部71は、各需要家の電源設備10から、測定器32、42、62、54が測定した上述した各種測定データを、各設備監視装置33、55及び通信回線100を介して取得し、取得した各種測定データを制御部80に出力し、制御部80を介して、取得した各種測定データを記憶部74に記憶させる。
制御部80cは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、給電管理装置7cを統括的に制御する。制御部80cは、電圧制御部81cと、電圧算出部82cとを備えている。
電圧制御部81cは、図1に示す第1の実施形態における電圧制御部81と同様の機能を備える。電圧制御部81cは、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値が、第1電圧値(例えば、47.4V)と第2電圧値(例えば、49.2V)との何れかの電圧値になるように制御する。
電圧算出部82cについても、図1に示す第1の実施形態における電圧算出部82と同様の機能を備える。この電圧算出部82cでは、太陽光発電装置5の発電量と、負荷装置6Aの消費量(消費分)とに基づいて、太陽光発電装置5の余剰発電量を算出し、算出した余剰発電量に対応する蓄電装置41の放電深度に応じて、電圧制御部81cによって制御される直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値として出力する第1電圧値(例えば、47.4V)を算出する。
図23は、第4の実施形態の電源システムの動作の概要について説明する説明図である。
この図では、商用電力系統2と、太陽光発電装置5と、負荷装置6Aと、蓄電装置41との間における電力の流れを、仮想的な給電経路K1からK5により示している。
この図において、太陽光発電装置5は、昼間などにおいて発電を行う場合に、給電経路K1を介して負荷装置6Aに電力を供給する。この場合、直流電源装置31Bは、PCS53と交流電力供給線ACL1とを介して、太陽光発電装置5から供給される電力を受電し、受電した電力を負荷装置6Aに供給する。
また、太陽光発電装置5の発電電力に余剰発電量が生じる場合、つまり、太陽光発電装置5が発電する発電量のうちの負荷装置6Aで消費する消費量分に対する余剰発電量が生じる場合、太陽光発電装置5は、給電経路K2を介して蓄電装置41に充電を行う。この場合、直流電源装置31Bは、PCS53と交流電力供給線ACL1とを介して、太陽光発電装置5から余剰発電量の電力を受電し、この余剰発電量の電力により、蓄電装置41の充電を行う。
この太陽光発電装置5から、給電経路K2を介して蓄電装置41に充電を行う場合、給電管理装置7cは、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値を、第1実施形態の電源システム1と同様にして、第2電圧値(例えば、49.2V)に設定することにより、この直流電源装置31Bの出力電圧により蓄電装置41に充電を行う。
また、太陽光発電装置5の発電量が、負荷装置6Aで消費する消費量分の電力以下である場合か、又は、夜間などにおいて太陽光発電装置5が発電を行わない場合は、太陽光発電装置5から負荷装置6Aに供給される電力の不足分を補うために、商用電力系統2と、蓄電装置41と、の何れか又は両方から、負荷装置6Aに電力の供給が行われる。
商用電力系統2から負荷装置6Aへの電力の供給は、給電経路K3を介して行われ、蓄電装置41から負荷装置6Aへの電力の供給は、給電経路K4を介して行われる。
そして、蓄電装置41から負荷装置6Aに電力を供給する場合、給電管理装置7cは、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値を第1電圧値(例えば、47.4V)に制御することにより、蓄電装置41から負荷装置6Aに電力を供給させる。つまり、直流電源装置31Bの出力電圧を第1電圧値(例えば、47.4V)の電圧にすることにより、蓄電装置41の出力電圧が直流電源装置31Bの出力電圧よりも高い場合、直流電源装置31Bから出力電圧が出力されない状態(直流電源装置31の出力側がフローティング状態)になり、直流電力供給線DCL1には蓄電装置41の電圧が出力されるため、蓄電装置41から負荷装置6Aへの給電が行われる。
また、商用電力系統2から蓄電装置41に充電を行う場合、給電経路K5を介して、商用電力系統2から蓄電装置41に電力が供給される。この場合、給電管理装置7cは、電圧制御部81cにより、直流電源装置31Bの出力電圧を第2電圧値(例えば、49.2V)に設定することにより、直流電源装置31Bから第2電圧値の電圧を出力させて、この第2電圧値の出力電圧により蓄電装置41に充電を行う。
このように、本実施形態における電源システム1Cでは、需要家Aの電源設備10Aに設備された太陽光発電装置5により発電を行い、この太陽光発電装置5により発電された電力を、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31Bとを介して、負荷装置6Aに供給する。また、太陽光発電装置5の発電量に余剰発電量が生じる場合、この剰発電量を、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31Bとを介して、蓄電装置41に供給して蓄積する。また、太陽光発電装置5の発電量が少なく、負荷装置6Aが必要とする消費電力を賄えない場合、蓄電装置41に蓄積された電力(余剰発電量に対応する電力)を、負荷装置6Aに供給する。
これにより、電源システム1Cでは、発電装置が発電した電力を有効に利用することができる。
次に、図24及び図25を参照して、本実施形態における電源システム1Cの動作の一例を説明する。なお、これらの図における蓄電装置41の容量や余剰発電量等の諸条件は、すでに第1の実施形態の電圧制御部81cにおいて説明してきた内容と同一である。
図24は、第4の実施形態による電源システム1Cの動作の一例を示す第1のタイムチャートである。ここでは、日射強度が、平均日射強度であり、太陽光発電装置5の余剰発電量が発生しない場合の一例について説明する。
この図において、縦軸は、(a)蓄電装置41の出力電圧と、(b)負荷装置6Aへの供給電流と、(c)直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値とを示している。また、横軸は、1日における時刻を示している。
また、波形W8は、蓄電装置41の出力電圧の変化を示し、波形W9は、平均日射強度における発電電流(太陽光発電装置5の発電電力により負荷装置6Aに供給することができる電流)の波形を示している。なお、波形W10は、比較のために、最大日射強度における発電電流の波形を示している。
ここで、負荷装置6Aが消費する電流は、消費電流Iloadである。また、“Vf=47.4V”は、(c)に示すように、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値(第1電圧値)に相当し、“Vrf=49.2V”は、蓄電装置41を完全充電にするのに要する設定電圧値(第2電圧値)に相当する。
この図24に示す例では、太陽光発電装置5は、第1の期間(時刻T11から時刻T16)TR2に発電を行う。つまり、第1の期間は、1日のうちの太陽光発電装置5が発電する期間である。
図24に示す例では、時刻T10(0時)から時刻T11(6時)までの期間TR1において、太陽光発電装置5が発電を行わないため、商用電力系統2が直流電源装置31Bを介して負荷装置6Aに電力を供給する。つまり、直流電源装置31Bが交流電力供給線ACL1から交流電力を受電し、直流電源装置31Bは受電した交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を、直流電力供給線DCL1を介して、負荷装置6Aに供給する。
また、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値は、(c)の波形W20に示すように、第1電圧値(47.4V)であり、また、蓄電装置41の電圧も第1電圧値(47.4V)であるため、蓄電装置41への充電は行われない。したがって、この期間TR1における蓄電装置41の出力電圧は、上述した設定電圧値(第1電圧値)を示す“Vf=47.4V”のままである。そして、この出力電圧(第1電圧値)で維持された蓄電装置41は、最大余剰発電量分に対応する放電深度(50Ah、放電深度25%)まで、既に放電された状態になる。
次に、時刻T11(6時)において、太陽光発電装置5が発電を開始して、時刻T11(6時)から時刻T13(12時)までの期間において、太陽光発電装置5の発電量が徐々に増加する。なお、この時刻T11(6時)から時刻T13(12時)までの期間において、商用電力系統2が、交流電力供給線ACL1及び直流電源装置31Bを介して、負荷装置6Aに電力を供給するとともに、太陽光発電装置5が、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31Bとを介して、負荷装置6Aに電力を供給する。
また、時刻T13(12時)から時刻T15(18時)までの期間において、太陽光発電装置5の発電量が徐々に減少し、時刻T15(18時)において、太陽光発電装置5が発電を終了する。なお、この時刻T13(12時)から時刻T15(18時)までの期間においても、商用電力系統2が、交流電力供給線ACL1及び直流電源装置31Bを介して、負荷装置6Aに電力を供給するとともに、太陽光発電装置5が、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31Bとを介して、負荷装置6Aに電力を供給する。
このように、時刻T11(6時)から時刻T15(18時)までの第1の期間TR2において、太陽光発電装置5が発電し、商用電力系統2と太陽光発電装置5とが、直流電源装置31Bを介して、負荷装置6Aに電力を供給する。そして、時刻T15(18時)以降の期間TR3において、再び、商用電力系統2が直流電源装置31Bを介して負荷装置6Aに電力を供給する。
ここで、領域A2は、太陽光発電装置5の供給分の供給電流を示し、領域R1及び領域R2は、商用電力系統2か直流電源装置31Bを介して供給する分の供給電流を示している。
なお、この図において、時刻T12から時刻T14までの期間は、最大日射強度における発電電流の場合(波形W10)において余剰発電量が発生する期間を比較のために示している。
この図24に示した例では、太陽光発電装置5の余剰発電量が発生しない場合であるが、太陽光発電装置5の発電量に応じて、商用電力系統2及び太陽光発電装置5の出力電力が適切な配分で負荷装置6Aに供給される。
一方、図24から明らかなように、蓄電装置41の充電は行われないため、波形W8に示すように日中において蓄電装置41の電圧上昇は起こらない。
図25は、本実施形態による電源システム1Cの動作の一例を示す第2のタイムチャートである。
ここでは、日射強度が、最大日射強度であり、太陽光発電装置5の余剰発電量が最大となる場合の一例について説明する。
この図において、縦軸は、(a)蓄電装置41の出力電圧と、(b)負荷装置6Aへの供給電流と、(c)直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値と、を示している。また、横軸は、1日における時刻を示している。
また、波形W11は、蓄電装置41の出力電圧の変化を示し、波形W9及び波形W10は、図24と同様である。また、負荷装置6Aが消費する電流は、図24と同様に、消費電流Iloadである。
図25に示す時刻T10(0時)から時刻T11(6時)までの期間TR1において、図24と同様に太陽光発電装置5が発電を行わないため、商用電力系統2が、直流電源装置31Bを介して負荷装置6Aに電力を供給する。また、この期間TR1において、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値は、(c)に示すように、第1電圧値(47.4V)であり、蓄電装置41への充電を行わない。
次に、時刻T11(6時)において、太陽光発電装置5が発電を開始して、時刻T11(6時)から時刻T12(9時)までの期間TR21において、太陽光発電装置5の発電量が徐々に増加する。そして、時刻T12(9時)において、太陽光発電装置5の発電量(太陽光発電装置5の発電量により負荷装置6Aに供給できる電流)が、負荷装置6Aの消費電流Iloadと等しくなる。なお、この期間TR21において、商用電力系統2が直流電源装置31Bを介して負荷装置6Aに電力を供給するとともに、太陽光発電装置5が、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31Bとを介して、負荷装置6Aに電力を供給する。また、この期間TR21において、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧は、(c)に示すように、第1電圧値(47.4V)であり、蓄電装置41への充電は行われない。したがって、この期間TR21における蓄電装置41の出力電圧は、上述した設定電圧値(第1電圧値)を示す“Vf=47.4V”のままである。
次に、時刻T12(9時)から時刻T13(12時)を経て時刻T14(15時)までの期間TR22において、太陽光発電装置5では、太陽光発電装置5の発電電流が、負荷装置6Aの消費電流Iloadを超えて、余剰発電量が発生する。この期間TR22において、太陽光発電装置5が、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31Bとを介して、負荷装置6Aに電力を供給するとともに、余剰発電量が全て、蓄電装置41に充電される。
太陽光発電装置5の余剰発電量を蓄電装置41に充電する場合、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値は、蓄電装置41の完全充電状態の充電電圧に対応する第2電圧値(49.2V)に設定される。つまり、期間TR22においては、(c)の波形W20に示すように、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値が、第1電圧値(47.4V)よりも高い第2電圧値(49.2V)に設定される。これにより、直流電源装置31Bは、太陽光発電装置5の余剰発電量に応じた電力を蓄電装置41に供給して、蓄電装置41を充電することができる。
なお、期間TR22の開始時刻T12と終了時刻T14とは、電圧算出部82cが、推定される最大日射強度の情報に基づいて予め算出するようにしてもよく、或いは、電圧制御部81cが、太陽光発電装置5の発電量を検出する測定器54から取得した発電量情報に基づいて設定するようにしてもよい。
これにより、蓄電装置41の出力電圧は、時刻T12以降、次第に上昇して行き、時刻T14において、蓄電装置41の充電が完了して、第2電圧値(49.2V)Vrfと等しい電圧となる。すなわち、この時点で、蓄電装置41の電圧は、完全充電状態に相当する電圧まで上昇する。
次に、時刻T14(15時)から時刻T15(18時)までの期間TR23において、直流電源装置31Bの設定電圧が、第2電圧値(49.2V)から第1電圧値(47.4V)に変更される。このため、太陽光発電装置5が、PCS53と交流電力供給線ACL1と直流電源装置31Bとを介して、負荷装置6Aに電力を供給するとともに、蓄電装置41が、負荷装置6Aに電力を供給する。
さらに、続く期間TR4において蓄電装置41に充電された電力が全て放電される。
つまり、期間TR23及びTR4において、直流電源装置31Bの出力電圧を第1電圧値(47.4V)設定し、直流電源装置31Bの出力電圧を蓄電装置41の充電電圧よりも低くする。これにより、蓄電装置41に蓄積された電力を、直流電力供給線DCL1を介して、負荷装置6Aに供給する。
そして、時刻T15(18時)において、太陽光発電装置5が発電を終了し、時刻T15(18時)から時刻T16までの期間TR4において、蓄電装置41及び商用電力系統2が負荷装置6Aに電力を供給し、蓄電装置41からの放電の終了に伴い、蓄電装置41の充電電圧が上述した設定電圧値(第1電圧値)を示す“Vf=47.4V”に戻る。このように、この条件の場合、蓄電装置41に充電された余剰発電量の全てが放電される期間は、時刻T14(15時)から時刻T16までの期間TR5である。
そして、時刻T16以降の期間TR6において、商用電力系統2が。直流電源装置31Bを介して、負荷装置6Aに電力を供給する。
ここで、領域A1は、太陽光発電装置5の余剰発電量を示し、領域A3は、太陽光発電装置5の供給分の供給電流を示し、領域R3及び領域R4は、商用電力系統2の供給分の供給電流を示している。また、領域D1は、蓄電装置41の供給分の供給電流を示している。
この図25は、太陽光発電装置5の余剰発電量が最大となる場合の例であり、上述の条件設定により、最大日射強度の日において、太陽光発電装置5の余剰発電量を蓄電装置41に充電するとともに、太陽光発電装置5が発電を終了した後に、蓄電装置41が充電した余剰発電量分の電力を負荷装置6Aに供給することができる。なお、最大日射強度の日の余剰発電量に対応した条件設定を行うと、最大日射強度以下の日の余剰発電量が全て充電によって回収できることになる。従って、先にも示したように、ある月において、その月の最大日射強度の日に対応した条件を設定すれば、その月において、余剰発電量が発生する全ての日において、余剰発電量が回収されることになる。
このように、電源システム1Cでは、太陽光発電装置5が発電した電力を有効に利用することができる。
以上、第4の実施形態による電源システム1Cについて説明したが、この第4の実施形態においても、図14に示す第2の実施形態の電源システム1Aと同様にして、太陽光発電装置5の近辺に日射計56を配置し、また、蓄電装置41の出力電圧を測定器42により測定することにより、給電管理装置7cの電圧制御部81cは、日射計56が測定した日射強度と、最大日射強度と、測定器42(蓄電電圧測定部の一例)が測定した蓄電装置41の出力電圧とに基づいて、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値として出力される第1電圧値を変更することができる。
また、第4の実施形態の電源システム1Cの構成においても、電圧制御部81cを、図16に示す第3の実施形態の電圧制御部81bと同様な構成にし、また、電圧算出部82cを第3の実施形態の電圧・期間算出部83と同様な構成にすることにより、第4の実施形態の電源システム1Cにおいて、第3の実施形態の電源システム1Bと同様の動作を行わせることができる。
例えば、第4の実施形態の電源システム1Cの構成においても、図18に示す第3の実施形態のタイムチャートと同様にして、第3の期間TR30中において、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値を第1電圧値(例えば、47.4V)に低下させることにより、蓄電装置41から負荷装置6Aに電力を供給することができる。また、第4の期間TR40において、直流電源装置31Bの出力電圧の設定電圧値を、第2電圧値(例えば、49.2V)に設定することにより、交流電力供給線ACL1を介して受電した太陽光発電装置5の余剰発電量により蓄電装置41を充電することができる。
つまり、第4の実施形態の電源システム1Cにおいては、第3の実施形態の電源設備1Bと同様にして、電第3の期間TR30における蓄電装置41の放電量と、第4の期間TR40における太陽光発電装置5の余剰発電量とが等しくなるように、直流電源装置31Bの出力電圧を制御することができる。
また、第4の実施形態の電源システム1Cでは、第3の実施形態と同様にして、電圧第1の期間TR2の前に、推定される余剰発電量と等しい放電量を蓄電装置41に放電させるように、蓄電装置41の放電を開始させる第2の期間TR20の開始時刻TST(第3の期間TR30の開始時刻と同じ時刻)を制御するとともに、第1の期間TR2において余剰発電量が蓄電装置41に充電され、放電量が蓄電装置41に充電されるように、第4の期間TR40の開始時刻T24を制御することができる。
また、第4の実施形態の電源システム1Cでは、第3の実施形態と同様にして、第3の期間TR30において、蓄電装置41が余剰発電量と等しい放電量を放電した場合の放電深度である第1の放電深度に対応する第1電圧値(例えば、設定電圧値(Vrf−d1))に、直流電源装置31Bの出力電圧を制御することができる。
また、第4の実施形態の電源システム1Cでは、第3の実施形態と同様にして、図21に示すように、蓄電装置41の放電特性に応じて第1電圧値(例えば、設定電圧値(Vrf−d1))を補正し、補正した第1電圧値(例えば、設定電圧値(Vrf−d1−r))に直流電源装置31Bの出力電圧を制御することができる。
以上説明したように、本実施形態における電源システム1Cでは、負荷装置6Aと直流電源装置31Bと蓄電装置41とが1つの電源設備10D内に配置される。そして、負荷装置6Aは、直流電源装置31Bの直流側と蓄電装置41とを接続する直流電力供給線DCL1に接続されており、給電管理装置7cは、直流電源装置31Bを備える電源設備10Dに通信回線を介して制御信号を送信することにより、直流電源装置31Bの出力電圧を制御する。
これにより、負荷装置6Aと直流電源装置31Bと蓄電装置41とが需要家Dの1つの電源設備10D内に配置されるとともに、太陽光発電装置5が別の需要家Aの電源設備10Aに配置される場合においても、太陽光発電装置5の発電電力を有効に利用することができる。
また、上記実施形態において、直流電源装置31Bは、交流電力を直流電力に変換する単方向性の電力変換装置であり、当該直流電源装置31Bの直流側の出力電圧の設定電圧値よりも蓄電装置41の電圧が低い場合に、商用電力系統2から受電した交流電力を直流電力に変換して蓄電装置41を充電するとともに、出力電圧の設定電圧値よりも蓄電装置41の電圧が高い場合に、出力電圧の出力動作を停止して、蓄電装置41から負荷装置6Aに電力を供給する。
これにより、本実施形態における電源システム1Cでは、直流電源装置31Bにより、太陽光発電装置5から、PCS53と交流電力供給線ACL1を介して、供給される交流電力を直流電力に変換して、負荷装置6A及び蓄電装置41に供給することができる。また、直流電源装置31Bの出力電圧よりも蓄電装置41の出力電圧が高い場合に、蓄電装置41から負荷装置6Aに電力を供給することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、上述の第1から第4の実施形態において説明した各機能は、任意に組み合わせることができる。
また、上記の各実施形態において、例えば、1ヵ月ごとに直流電源装置31の出力電圧の設定電圧を見直す場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、季節ごと、1週間ごと、毎日などの所定の期間ごとに見直してもよい。
また、設定電圧を見直す場合に、例えば、図26に示すように、気象情報を無線通信により取得し、取得した気象情報に基づいて設定電圧を見直してもよい。
図26は、第2の実施形態による電源システムの変形例の一例を示すブロック図である。この図に示す電源システム1Dは、給電管理装置7dと、各需要家の電源設備10とを備える。需要家Cの電源設備10Cは、直流電源装置31、蓄電装置41、設備監視装置33、及び測定器32、42を備えている。
なお、この図において、図14の電源システム1Aに示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
給電管理装置7dは、測定データ取得部71a、入力部72、表示部73、記憶部74、気象情報受信部75、及び制御部80aを備えている。
気象情報受信部75は、例えば、無線通信により、気象情報送信部76から気象情報を受信して、受信した気象情報を制御部80aに出力する。
この場合、電圧制御部81aは、気象情報(例えば、気象予測データ)を気象情報受信部75から取得する。電圧制御部81aは、予測される気象(例えば、快晴、曇天、雨など)に応じて、規格化された日射強度(予め定められた日射強度)を推定(想定)する。
そして、電圧制御部81aは、予測される気象に応じて推定された日射強度に基づいて算出された余剰発電量に対応する蓄電装置41の放電深度に対応する設定電圧に、直流電源装置31の出力電圧を制御する。
なお、図26に示す例では、第2の実施形態に適用する場合を説明したが、他の実施形態においても同様に、気象情報を無線通信により取得し、取得した気象情報に基づいて設定電圧を見直してもよい。
また、上記の各実施形態では、負荷61(或いは、負荷装置6A)の消費電流が一定である場合について説明したが、負荷61の消費電流が一定でない場合も考えられる。負荷61の消費電流が一定でない場合には、測定器64により負荷61の消費電流を測定し、測定データに基づいて算出した平均電流値を負荷61の消費電流として利用してもよい。
また、上記の各実施形態において、発電装置の一例として太陽光発電装置5を利用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の発電装置を利用してもよい。発電装置は、例えば、風力発電装置、潮力発電装置、水力発電装置などの自然エネルギーを利用する発電装置であってもよい。
また、上記の各実施形態において、最大日射強度に基づいて直流電源装置31の出力電圧の設定電圧が定められる場合について説明したが、余剰発電量が発生する日射強度であれば、他の日射強度に基づいて直流電源装置31の出力電圧の設定電圧が定められてもよい。例えば、平均日射強度に基づいて、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧が定められてもよい。
また、上記の各実施形態において、給電管理装置7(7a、7b、7c、7d)が、電圧算出部82(82a、82c)、又は電圧・期間算出部83を備える場合について説明したが、電圧算出部82(82a、82c)、又は電圧・期間算出部83を備えずに、直流電源装置31の出力電圧の設定電圧又は第2の期間の情報が予め定められていてもよい。この場合、記憶部74が、予め定められた直流電源装置31の出力電圧の設定電圧又は第2の期間の情報を記憶していてもよい。
また、上記の第3の実施形態において、給電管理装置7bは、第2の期間TR20(第3の期間TR30及び第4の期間TR40)の期間を調整する機能を備えていてもよい。例えば、給電管理装置7bは、蓄電装置41の充放電状態を推定し、蓄電装置41が放電状態である場合に、第2の期間TR20の開始時刻を遅くしてもよい。また、給電管理装置7bは、逆に、蓄電装置41が放電状態にならない場合に、第2の期間TR20の開始時刻を早めるように調整してもよい。
また、上記の各実施形態において、蓄電装置41は、12個のリチウムイオン電池のセルを備える組電池である場合について説明したが、これに限定されるものではない。蓄電装置41は、例えば、リチウムイオン電池、鉛蓄電池、ニッケル系蓄電池など電池でもよいし、12個以外の組電池であってもよい。
また、上記の各実施形態において、余剰発電量は、余剰発電電気量(余剰発電電流量)である場合について説明したが、余剰発電電力量、又は余剰発電電流であってもよい。また、負荷61の消費量は、負荷の消費電流(Iload)である場合について説明したが、負荷61の消費電力であってもよい。
なお、電源設備10(10A、10B、10C)は、携帯電話などの基地局に使用される直流電源として利用できる。
なお、本発明における給電管理装置7(7a、7b、7c、7d)及び電源設備10(10A、10B、10C)が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した給電管理装置7(7a、7b、7c、7d)及び電源設備10(10A、10B、10C)が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含む通信回線を介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に給電管理装置7(7a、7b、7c、7d)が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述した機能の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
1、1A、1B、1C、1D・・・電源システム、
2・・・商用電力系統、3・・・電力蓄積装置、
5・・・太陽光発電装置(発電装置)、
6、6A・・・負荷装置、7、7a、7b、7c、7d・・・給電管理装置、
10A・・・電源設備(第1の電源設備)、10B・・・電源設備(第2の電源設備)、10C・・・電源設備(第3の電源設備)、10D・・・電源設備、
31、31A、31B・・・直流電源装置、32・・・測定器、
33・・・設備監視装置、41・・・蓄電装置、42・・・測定器、
51・・・太陽電池パネル、52・・・電力変換部、
53・・・パワーコンディショナ(PCS)、54・・・測定器、
55・・・設備監視装置、56・・・日射計、
61・・・負荷、62・・・整流装置、63・・・設備監視装置、64・・・測定器、
71、71a・・・測定データ取得部、
80、80a、80b、80c・・・制御部、
81、81a、81b、81c・・・電圧制御部、
82、82a、82c・・・電圧算出部、83・・・電圧・期間算出部、
100・・・通信回線

Claims (22)

  1. 商用電力系統に接続される複数の需要家のそれぞれの電源設備の給電状態を制御する電源システムであって、
    発電した電力を前記商用電力系統に供給する発電装置と、
    前記商用電力系統に接続される直流電源装置及び該直流電源装置の直流側に接続される蓄電装置と、
    前記商用電力系統と前記発電装置と前記蓄電装置とから電力の供給を受ける負荷装置と、
    前記直流電源装置の出力電圧を制御することにより前記蓄電装置の充放電動作を制御する給電管理装置と、
    を備え、
    前記給電管理装置は、
    前記発電装置が発電する発電量のうちの前記負荷装置で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、前記蓄電装置の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を設定し、
    前記蓄電装置に放電を行わせる際に、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を前記第1電圧値に設定する電圧制御部を
    備えることを特徴とする電源システム。
  2. 前記直流電源装置は、
    交流電力を直流電力に変換するとともに直流電力を交流電力に変換する両方向性の電力変換装置であり、
    当該直流電源装置の直流側の出力電圧の設定電圧値よりも前記蓄電装置の電圧が低い場合に、前記商用電力系統から受電した交流電力を直流電力に変換して前記蓄電装置を充電し、
    前記出力電圧の設定電圧値よりも前記蓄電装置の電圧が高い場合に、前記蓄電装置から放電される直流電力を交流電力に変換して前記商用電力系統に供給する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電源システム。
  3. 前記発電装置が第1の電源設備に配置され、
    前記負荷装置が第2の電源設備に配置され、
    前記直流電源装置及び前記蓄電装置が第3の電源設備に配置され、
    前記給電管理装置は、少なくとも、前記直流電源装置を備える第3の電源設備と通信回線を介して接続され、
    前記給電管理装置は、前記直流電源装置を備える第3の電源設備に前記通信回線を介して制御信号を送信することにより、前記直流電源装置の出力電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源システム。
  4. 前記給電管理装置が前記複数の需要家の何れかの電源設備内に配置され、
    前記給電管理装置が配置された電源設備が前記直流電源装置を備える場合、前記給電管理装置は、当該電源設備が備える直流電源装置の出力電圧を制御し、
    前記給電管理装置が、前記直流電源装置を備えない電源設備に配置された場合、前記給電管理装置は、少なくとも前記直流電源装置を備える電源設備と通信回線を介して接続され、前記直流電源装置を備える電源設備に対して前記通信回線を介して制御信号を送信することにより、前記直流電源装置の出力電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源システム。
  5. 前記負荷装置と前記直流電源装置と前記蓄電装置とが1つの電源設備内に配置されるとともに、前記負荷装置は、前記直流電源装置の直流側と前記蓄電装置とを接続する直流電力供給線に接続されており、
    前記給電管理装置は、前記直流電源装置を備える電源設備に前記通信回線を介して制御信号を送信することにより、前記直流電源装置の出力電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の電源システム。
  6. 前記直流電源装置は、
    交流電力を直流電力に変換する単方向性の電力変換装置であり、
    当該直流電源装置の直流側の出力電圧の設定電圧値よりも前記蓄電装置の電圧が低い場合に、前記商用電力系統から受電した交流電力を直流電力に変換して前記蓄電装置を充電し、
    前記出力電圧の設定電圧値よりも前記蓄電装置の電圧が高い場合に、出力電圧の出力動作を停止し、前記蓄電装置から前記負荷装置へ電力を供給させる
    ことを特徴とする請求項5に記載の電源システム。
  7. 前記電圧制御部は、
    前記蓄電装置に放電を行わせる際に、
    前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を、
    前記蓄電装置の放電深度が充電で受け入れる前記余剰発電量と等しくなる状態に対応する第1電圧値に制御する
    ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の電源システム。
  8. 前記発電装置は、1日のうちの第1の期間に発電し、
    前記電圧制御部は、
    少なくとも前記第1の期間を含む第2の期間において蓄電装置の充放電を行うとともに、前記第2の期間において、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を、前記第2電圧値より低い第1電圧値に設定して蓄電装置の放電を行う第3の期間と、前記第2電圧値に設定して蓄電装置に充電を行う第4の期間とを設ける
    ことを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の電源システム。
  9. 前記電圧制御部は、
    前記第3の期間における前記蓄電装置の放電量と、前記第4の期間における前記余剰発電量とが等しくなるように、前記直流電源装置の出力電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項8に記載の電源システム。
  10. 前記電圧制御部は、
    前記第1の期間の前に、推定される前記余剰発電量と等しい放電量を前記蓄電装置に放電させるように、前記蓄電装置の放電を開始させる前記第3の期間の開始時刻を制御するとともに、前記第1の期間において前記余剰発電量が前記蓄電装置に充電され、前記放電量が前記蓄電装置に充電されるように、前記第4の期間の開始時刻を制御する
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の電源システム。
  11. 前記電圧制御部は、
    前記第3の期間、前記蓄電装置が前記余剰発電量と等しい放電量を放電した場合の放電深度である第1の放電深度に対応する第1電圧値に、前記直流電源装置の出力電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項10に記載の電源システム。
  12. 前記電圧制御部は、
    前記蓄電装置の放電特性に応じて前記第1電圧値を補正し、補正した前記第1電圧値に前記直流電源装置の出力電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項11に記載の電源システム。
  13. 前記発電装置は、自然エネルギーを利用して発電し、
    前記電圧制御部は、
    前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を、
    前記発電装置が設置された環境条件における前記余剰発電量に応じて定められた前記第1電圧値と、前記蓄電装置の完全充電に要するとして設定される第2電圧値との間で制御する
    ことを特徴とする請求項1から請求項12の何れか一項に記載の電源システム。
  14. 前記電圧制御部は、
    前記環境条件において、最大となる前記余剰発電量に応じて定められた電圧を前記第1電圧値として設定する
    ことを特徴とする請求項13に記載の電源システム。
  15. 前記給電管理装置は、
    前記発電量と、前記消費分とに基づいて、前記余剰発電量を算出し、算出した前記余剰発電量に応じて、前記直流電源装置の出力電圧として設定される前記第1電圧値を定める電圧設定部
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項14の何れか一項に記載の電源システム。
  16. 前記発電装置は、太陽光を利用して発電する太陽光発電装置であり、
    前記電圧設定部は、
    前記太陽光発電装置が設置された場所において推定される最大日射強度に基づいて、前記発電量を算出し、算出した当該発電量と、前記消費分とに基づいて前記余剰発電量を算出する
    ことを特徴とする請求項15に記載の電源システム。
  17. 前記太陽光発電装置が設備された電源設備において前記太陽光発電装置が設置された場所の日射強度を測定する日射測定部と、
    前記蓄電装置が配置された電源設備において前記蓄電装置の出力電圧を測定する蓄電電圧測定部と
    を備え、
    前記電圧制御部は、
    前記日射測定部が測定した前記日射強度と、前記最大日射強度と、前記蓄電電圧測定部が測定した前記蓄電装置の出力電圧とに基づいて、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値として出力される前記第1電圧値を変更する
    ことを特徴とする請求項16に記載の電源システム。
  18. 前記電圧制御部は、
    前記日射測定部が測定した前記日射強度が前記最大日射強度以上であり、且つ、前記太陽光発電装置の余剰発電量により前記蓄電装置を充電したときに、前記蓄電装置の出力電圧が前記第2電圧値よりも低い場合に、前記第1電圧値を高くする制御を行う
    ことを特徴とする請求項17に記載の電源システム。
  19. 前記電圧制御部は、
    前記日射測定部が測定した前記日射強度が前記最大日射強度以上であり、且つ、前記太陽光発電装置の余剰発電量により前記蓄電装置を充電した場合に、前記蓄電装置の完全充電を所定の時間維持されるような状態となる日数が、所定の回数に達した際に、前記第1電圧値を低くする制御を行う
    ことを特徴とする請求項17又は請求項18に記載の電源システム。
  20. 商用電力系統に接続される複数の需要家のそれぞれの電源設備の給電状態を制御するとともに、発電した電力を前記商用電力系統に供給する発電装置と、前記商用電力系統に接続される直流電源装置及び該直流電源装置の直流側に接続される蓄電装置と、前記商用電力系統と前記発電装置と前記蓄電装置とから電力の供給を受ける負荷装置と、前記直流電源装置の出力電圧を制御することにより前記蓄電装置の充放電動作を制御する給電管理装置と、を備える電源システムにおける前記給電管理装置であって、
    前記発電装置が発電する発電量のうちの前記負荷装置で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、前記蓄電装置の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を設定し、
    前記蓄電装置に放電を行わせる際に、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を前記第1電圧値に設定する電圧制御部を
    備えることを特徴とする給電管理装置。
  21. 商用電力系統に接続される複数の需要家のそれぞれの電源設備の給電状態を制御するとともに、発電した電力を前記商用電力系統に供給する発電装置と、前記商用電力系統に接続される直流電源装置及び該直流電源装置の直流側に接続される蓄電装置と、前記商用電力系統と前記発電装置と前記蓄電装置とから電力の供給を受ける負荷装置と、前記直流電源装置の出力電圧を制御することにより前記蓄電装置の充放電動作を制御する給電管理装置と、を備える電源システムにおける給電管理方法であって、
    前記給電管理装置が、前記発電装置が発電する発電量のうちの前記負荷装置で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、前記蓄電装置の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を定める電圧設定ステップと、
    前記給電管理装置が、前記蓄電装置に放電を行わせる際に、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を前記第1電圧値に設定する電圧制御ステップと、
    を含むことを特徴とする給電管理方法。
  22. 商用電力系統に接続される複数の需要家のそれぞれの電源設備の給電状態を制御するとともに、発電した電力を前記商用電力系統に供給する発電装置と、前記商用電力系統に接続される直流電源装置及び該直流電源装置の直流側に接続される蓄電装置と、前記商用電力系統と前記発電装置と前記蓄電装置とから電力の供給を受ける負荷装置と、前記直流電源装置の出力電圧を制御することにより前記蓄電装置の充放電動作を制御する給電管理装置と、を備える電源システムにおける前記給電管理装置としてのコンピュータに、
    前記給電管理装置が、前記発電装置が発電する発電量のうちの前記負荷装置で消費する消費分に対する余剰発電量に基づいて設定される電圧であって、前記蓄電装置の完全充電状態の出力電圧である第2電圧値よりも低い第1電圧値を定める電圧設定ステップと、
    前記給電管理装置が、前記蓄電装置に放電を行わせる際に、前記直流電源装置の出力電圧の設定電圧値を前記第1電圧値に設定する電圧制御ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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