JP2016062755A - 除電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造コストが増大するのを抑制するとともに、筐体が大型化するのを抑制しつつ、除電イオンをより遠くまで搬送させることができる除電装置を提供する。【解決手段】 互いに対向する略円形のエア流入口5及びエア吹出し口22を有し、エア吹出し口22はエア流入口5よりも径が大きいヘッド筐体20と、エア流入口5を介してヘッド筐体20内に供給されたエアをエア吹出し口22よりも径方向の外側へ誘導する第1偏向部材と、エアが径方向の内側に向けて流れるエア流路6であって、エア吹出し口22に沿って形成されたエア流路6を流れるエアをエア吹出し口22側へ誘導する第2偏向部材と、エア吹出し口22に設けられ、エアを通過させることにより、エアの吹出し方向を均一化する整流板24により構成される。第2偏向部材はエア吹出し口22と対向する傾斜面26aを有し、第1偏向部材はエア流入口5と対向する偏向面26bからなる。【選択図】 図3

Description

本発明は、除電装置に係り、さらに詳しくは、筐体のエア吹出し口からエアを吹出すことによって除電イオンを拡散させる除電装置の改良に関する。
除電装置は、静電気によって帯電したワークに逆極性の除電イオンを供給することにより、ワークから余分な電気を除去する装置である。例えば、除電イオンは、電圧を印加した電極針によるコロナ放電を利用して空気をイオン化することにより生成され、正イオン又は負イオンからなる。
また、除電装置には、エアを吹出すことにより、除電イオンを拡散させるタイプのものがある(例えば、特許文献1)。この種の除電装置によれば、エアの吹出し方向に除電イオンが搬送されることから、より遠くのワークであっても除電することができる。また、ワークの位置にまで除電イオンが速やかに搬送されることから、ワークを除電するのに要する時間を短縮することができる。
特開2007−311229号公報
しかしながら、上述した様な従来の除電装置では、エア吹出し口から吹出されるエアの流速や方向にばらつきが生じてしまい、除電イオンをより遠くまで搬送させることができないという問題があった。また、略円形のエア流入口を介して筐体内に供給されたエアをエア流入口と対向する略円形のエア吹出し口から吹出す場合、エア吹出し口をエア流入口よりも大きくしても、エアは、殆ど広がらず、エア流入口と同程度のサイズの領域からしか排出されないという問題もあった。
そこで、エアの吹出し方向を均一化するための整流板と、エアをエア吹出し口の径方向に拡散させるためのフィルタとをエア吹出し口に設け、エアをフィルタ及び整流板の順に通過させることが考えられる。しかしながら、この様な方法では、整流板よりも圧力損失の大きいフィルタを用いて、フィルタ及び整流板間の空隙内の気圧を均一にする必要があることから、エアが筐体を通過する際の圧力損失が増大してしまう。
このため、エア吹出し口から吹出されるエアについて、所望のエア流量を確保するには、エアを筐体に供給するためのファン送風機を大型化しなければならず、製造コストが増大してしまうという問題がある。また、フィルタ及び整流板間の空隙内の気圧を均一にするには、エア流入口及びフィルタ間にもエア流量に応じた容積の空間を確保する必要があることから、エア吹出し口と交差する方向に関して筐体が大型化してしまうという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、製造コストが増大するのを抑制するとともに、筐体が大型化するのを抑制しつつ、除電イオンをより遠くまで搬送させることができる除電装置を提供することを目的とする。特に、筐体のエア吹出し口から吹出されるエアの流速及び方向にばらつきが生じるのを抑制することができる除電装置を提供することを目的とする。
第1の本発明による除電装置は、エアを吹出すことによって除電イオンを拡散させる除電装置であって、互いに対向する略円形のエア流入口及びエア吹出し口を有し、上記エア吹出し口は上記エア流入口よりも径が大きい筐体と、上記エア流入口を介して上記筐体内に供給されたエアを上記エア吹出し口よりも径方向の外側へ誘導する第1偏向部材と、エアが径方向の内側に向けて流れるエア流路であって、上記エア吹出し口に沿って形成された上記エア流路を流れるエアを上記エア吹出し口側へ誘導する第2偏向部材と、上記エア吹出し口に設けられ、エアを通過させることにより、エアの吹出し方向を均一化する整流板とを備え、上記整流板が、上記エア吹出し口と交差する方向に延びる壁面によってそれぞれが取り囲まれ、エアを通過させる2以上のセルからなり、第2偏向部材が、上記エア吹出し口と対向し、上記エア吹出し口の径方向に延びる傾斜面を有し、上記エア吹出し口に沿って上記エア流路を下るほど、上記傾斜面から上記エア吹出し口までの距離が短くなり、第1偏向部材が、上記エア流入口と対向し、上記エア吹出し口の径方向に延びる偏向面からなるように構成される。
この除電装置では、エア流入口を介して筐体内に供給されたエアが第1偏向部材の偏向面により、エア吹出し口よりも径方向外側に誘導されるので、エアをエア吹出し口の径方向に拡散させることができる。また、整流板よりも圧力損失の大きいフィルタを用いなくてもエアを拡散させることができるので、エアを供給するファン送風機が大型化するのを抑制することができる。さらに、気圧を均一にするための空間をエア流入口及び整流板間に確保する必要がないことから、エア吹出し口と交差する方向に関して筐体が大型化するのを抑制することができる。
通常、エア流路をエア吹出し口に沿って一方向に流れるエアがエア吹出し口を介して筐体外へ流出する際の速さは、エア流路の下流端に近づくほど大きくなる。この除電装置では、エア流路を流れるエアをエア吹出し口側へ誘導する第2偏向部材の傾斜面が、エア吹出し口に沿ってエア流路を下るほどエア吹出し口に近くなる。このため、エア吹出し口に沿ってエア流路を下るほど、エア流量が少なくなるので、筐体のエア吹出し口から吹出されるエアの流速をエア流路の上流から下流にわたって均一にすることができる。
また、エア吹出し口に設けられた整流部材をエアが通過することにより、エアの吹出し方向がエア吹出し口と交差する方向に均一化されるので、筐体のエア吹出し口から吹出されるエアの方向をエア流路の上流から下流にわたって均一にすることができる。従って、筐体のエア吹出し口から吹出されるエアの流速及び方向にばらつきが生じるのを抑制することができる。
第2の本発明による除電装置は、上記構成に加え、第1偏向部材の上記偏向面が、上記エア吹出し口側に凹んだすり鉢状の傾斜面からなるように構成される。この様な構成によれば、偏向面により形成される凹み内の空間を利用してエアをエア吹出し口の径方向に拡散させることができるので、エア吹出し口と交差する方向に関して筐体が大型化するのを抑制することができる。
第3の本発明による除電装置は、上記構成に加え、上記偏向面が、上記エア吹出し口の周縁よりも外側に延びているように構成される。この様な構成によれば、エア流入口を介して筐体内に供給されたエアをエア吹出し口の周縁よりも外側にまで拡散させることができるので、エア吹出し口の周縁部において、エア吹出し口から吹出されるエアの流速や方向にばらつきが生じるのを抑制することができる。
第4の本発明による除電装置は、上記構成に加え、第1偏向部材及び第2偏向部材が、上記エア吹出し口側に出っ張った円錐形状の共通の板部材からなり、上記板部材の頂点と上記整流板との間に空隙が形成されているように構成される。この様な構成によれば、板部材の傾斜角と、板部材の頂点から整流板までの距離とを調整することにより、エアの吹出し速さをエア吹出し口の径方向にわたって均一にすることができる。
第5の本発明による除電装置は、上記構成に加え、エアを供給するエア供給ユニットと、上記筐体からなり、コロナ放電を利用して上記除電イオンを生成するための2以上の電極針が上記エア吹出し口に配設されたヘッドユニットと、上記エア供給ユニット及び上記ヘッドユニットを接続するエア供給ホースとを備えて構成される。この様な構成によれば、エア供給ホースの曲がり具合によって、ヘッドユニットのホース接続部付近で、エア吹出し口から吹出されるエアの流速や方向にばらつきが生じるのを抑制することができる。
第6の本発明による除電装置は、上記構成に加え、上記エア供給ユニットが、水蒸気を含んだ空気からなる加湿エアを生成する加湿器と、上記加湿エアを吸い込んで一方向に吹出すことにより、上記加湿エアを上記エアとして上記エア供給ホースへ供給するファン送風機とを備えて構成される。
この様な構成によれば、加湿エアを吹出して除電イオンを拡散させるので、除電効果を高めることができる。また、筐体のエア吹出し口から吹出される加湿エアの流速及び方向にばらつきが生じるのを抑制することができる。特に、整流板を介して加湿エア及び除電イオンをエア吹出し口から吹出すことにより、一定以上の湿度からなる湿度雰囲気を形成し、この湿度雰囲気下において除電イオンが搬送される。このため、乾燥雰囲気による除電効果の低下を抑制し、また、加湿によって帯電し難くすることができる。
本発明によれば、筐体のエア吹出し口から吹出されるエアの流速及び方向にばらつきが生じるのを抑制することができることから、除電イオンをより遠くまで搬送させることができる除電装置を提供することができる。また、製造コストが増大するのを抑制するとともに、筐体が大型化するのを抑制しつつ、除電イオンをより遠くまで搬送させることができる除電装置を提供することができる。
本発明の実施の形態による除電装置1の一構成例を示した外観図であり、ヘッドユニット2を備えた除電装置1が示されている。 図1のヘッドユニット2の構成例を示した図であり、複数の電極針21がエア吹出し口22に配設されたヘッド筐体20の前面が示されている。 図2のヘッドユニット2の内部の構成例を示した断面図であり、ヘッドユニット2をA−A切断線により切断した場合の切断面が示されている。 偏向部材26の変形例を示した断面図である。 図1のエア供給ユニット4の構成例を示した図であり、エア流入口40bに垂直な鉛直面により本体筐体40を切断した場合の切断面が示されている。
<除電装置1>
図1は、本発明の実施の形態による除電装置1の一構成例を示した外観図であり、ヘッドユニット2を備えた除電装置1が示されている。この除電装置1は、ヘッドユニット2、エア供給ホース3及びエア供給ユニット4により構成され、水蒸気を含んだ空気からなる加湿エアを吹出すことによって除電イオンを拡散させるイオナイザーである。
例えば、除電装置1は、コロナ放電を利用して除電イオンを生成するための6個の電極針21がヘッドユニット2に配設され、パルス状の交流電圧が各電極針21に印加されるパルスAC方式のイオナイザーである。
ヘッドユニット2は、除電イオン生成ユニットであり、略円形のエア吹出し口22を有するヘッド筐体20からなる。例えば、ヘッド筐体20は、円盤状のハウジングからなり、前面に加湿エアを吹出すためのエア吹出し口22が形成され、背面側の中央部にエア供給ホース3のホース接続部31が接続される。
エア吹出し口22は、ヘッド筐体20の前面全体に広がる開口である。電極針21は、エア吹出し口22に配設され、コロナ放電のための駆動電圧が印加される。このヘッド筐体20では、エア吹出し口22を取り囲む接地用のグランド電極23が配設され、エア吹出し口22が150mm程度の直径の開口からなる。
エア供給ホース3は、エア供給ユニット4及びヘッドユニット2を接続するための可撓性を有する配管であり、一端のホース接続部31を介してヘッドユニット2に接続され、他端のホース接続部32を介してエア供給ユニット4に接続されている。エア供給ホース3は、曲がり具合をフレキシブルに変更することができる。
エア供給ユニット4は、加湿エアを生成し、エア供給ホース3を介してヘッドユニット2に供給する加湿エア生成ユニットである。このエア供給ユニット4は、本体筐体40、貯水タンク部41及び水受けトレー部42により構成される。本体筐体40の上面には、エア供給ホース3のホース接続部32が着脱可能に接続されるホース接続部40aと、表示部43とが設けられ、本体筐体40の前部には、貯水タンク部41及び水受けトレー部42が着脱可能に取り付けられている。
本体筐体40のホース接続部40aは、本体筐体40の後端部の右側に配置され、表示部43は、前端部に配置されている。表示部43には、除電装置1の動作状態、除電イオンの発生状況、加湿エアの温度、湿度、風量等が表示される。貯水タンク部41は、加湿用の水を貯留するための容器である。水受けトレー部42は、加湿用の水を後述する加湿フィルタに供給するための給水槽である。
<ヘッドユニット2>
図2は、図1のヘッドユニット2の構成例を示した図であり、複数の電極針21がエア吹出し口22に配設されたヘッド筐体20の前面が示されている。各電極針21は、エア吹出し口22の周方向に概ね一定の間隔で配置されている。エア吹出し口22には、エアを通過させることによってエアの吹出し方向を均一化するための整流板24が設けられている。
図3は、図2のヘッドユニット2の内部の構成例を示した断面図であり、ヘッドユニット2をA−A切断線により切断した場合の切断面が示されている。この図では、ヘッド筐体20のエア吹出し口22に垂直な方向を紙面の上下方向に一致させてヘッドユニット2が描画されている。また、エア吹出し口22の中心を通り、エア吹出し口22の開口面に垂直な直線が中心軸Jとして図示されている。
ヘッド筐体20の背面の中央部には、エア供給ホース3のホース接続部31が取り付けられるフランジ形状のホース接続部20aが設けられ、エア吹出し口22に対向する略円形の開口面からなるエア流入口5が形成されている。エア吹出し口22は、エア流入口5よりも径が大きい。ホース接続部20aのエア流入口5を介して加湿エアがヘッド筐体20内に供給される。
また、ヘッド筐体20の背面には、電源回路25a及び回路基板25bを収容する回路収容部20bが設けられている。電源回路25aは、電極針21に印加する駆動電圧を生成する回路である。
ヘッド筐体20内には、エア流入口5を介して供給されたエアをエア吹出し口22よりも径方向の外側へ誘導する偏向部材26と、径方向の外側に誘導されたエアが径方向の内側に向けて流れるエア流路6とが設けられている。エア流路6は、エア吹出し口22に沿って形成される。
偏向部材26は、エアを誘導するエアガイド部材であり、エア吹出し口22側に出っ張った円錐形状の板部材からなる。偏向部材26のエア流入口5側には、エアを径方向外方へ誘導するための偏向面26bが形成され、偏向部材26のエア吹出し口22側には、エア流路6を流れるエアをエア吹出し口22側へ誘導するための傾斜面26aが形成されている。
偏向面26bは、エア吹出し口22側に凹んだすり鉢状の傾斜面からなり、エア流入口5と対向している。この偏向面26bは、エア吹出し口22の径方向に延びる傾斜面であり、径方向の外方ほど、エア吹出し口22までの距離が長くなっている。
この様な偏向部材26の偏向面26bにより、エア流入口5を介してヘッド筐体20内に供給されたエアは、エア吹出し口22よりも径方向外側に誘導されるので、エアをエア吹出し口22の径方向に拡散させることができる。また、偏向面26bにより形成される凹み内の空間を利用してエアをエア吹出し口22の径方向に拡散させることができるので、エア吹出し口22と交差する方向に関してヘッド筐体20が大型化するのを抑制することができる。
また、偏向面26bは、エア吹出し口22の周縁よりも外側に延びている。この様な構成により、エア流入口5を介してヘッド筐体20内に供給されたエアをエア吹出し口22の周縁よりも外側にまで拡散させることができるので、エア吹出し口22の周縁部において、エア吹出し口22から吹出されるエアの流速や方向にばらつきが生じるのを抑制することができる。
偏向面26bには、エア吹出し口22と交差する方向に傾斜面から延びる複数本のリブ26cが形成されている。リブ26cは、エアの流れを乱して撹拌することにより、エアを均圧化するための突出部である。各リブ26cは、いずれも中心軸Jを取り囲むように周方向に延び、同軸に配置されている。
エア吹出し口22よりも径方向外側に誘導されたエアは、偏向部材26の周縁部を回り込み、エア流路6をエア吹出し口22に沿ってエア吹出し口22の周縁部から中央部に向けて流れる。偏向部材26の周縁部における気圧は、偏向面26bが周方向に延びていることから、周方向に均一化される。
傾斜面26aは、エア吹出し口22と対向し、エア吹出し口22に沿って径方向に延びる平坦面からなり、エア吹出し口22に沿ってエア流路6を下るほど、エア吹出し口22までの距離が短くなっている。例えば、偏向面26b及び傾斜面26aは、いずれもエア吹出し口22の開口面に対する傾斜角θが一定の円錐面からなる。また、偏向部材26は、その頂点の位置をエア吹出し口22の中心と略一致させて配置され、頂点と整流板24との間に空隙が形成されている。
通常、エア流路6をエア吹出し口22に沿って一方向に流れるエアがエア吹出し口22を介してヘッド筐体20外へ流出する際の速さは、エア流路6の下流端に近づくほど大きくなる。この除電装置1では、エア流路6を流れるエアをエア吹出し口22側へ誘導する偏向部材26の傾斜面26aが、エア吹出し口22に沿ってエア流路6を下るほどエア吹出し口22に近くなる。このため、エア吹出し口22に沿ってエア流路6を下るほど、エア流量が少なくなるので、ヘッド筐体20のエア吹出し口から吹出されるエアの流速をエア流路6の上流から下流にわたって均一にすることができる。
整流板24は、エア吹出し口22を塞ぐ板状のフィルタであり、エア吹出し口22と交差する方向、例えば、エア吹出し口22の開口面に垂直な方向に延びる壁面によってそれぞれ取り囲まれた2以上のセルからなる。エアが各セルを通過することにより、エアの吹出し方向が均一化される。
例えば、整流板24には、六角形のセルを隙間なく配置したハニカム構造の成形品が用いられる。エア流入口5を介してヘッド筐体20内に供給されたエアは、全て整流板24を通過してエア吹出し口22から排出される。
この様な整流板24をエアが通過することにより、エアの吹出し方向がエア吹出し口22と交差する方向に均一化されるので、ヘッド筐体20のエア吹出し口22から吹出されるエアの方向をエア流路6の上流から下流にわたって均一にすることができる。
この除電装置1では、整流板24が帯電するのを防ぐために、電極針21の針先を整流板24よりも突出させている。また、発明者らによる解析結果によれば、偏向部材26の形状がエア吹出し口22から吹出されるエアの流速分布に大きな影響を与えることが確かめられた。
例えば、偏向部材26の傾斜角θを大きくすれば、周縁部の流速が大きくなり、傾斜角θを小さくすれば、中心部の流速が大きくなる。また、偏向部材26の頂点から整流板24までの距離dを短くすれば、周縁部の流速が大きくなり、距離dを長くすれば、中心部の流速が大きくなる。このため、傾斜角θと距離dとを調整することにより、エアの吹出し速さをエア吹出し口22の径方向の外方から内方にわたって均一にすることができる。
<偏向部材26の変形例>
図4は、偏向部材26の変形例を示した断面図であり、図中の(a)には、本実施例の場合が示され、(b)には、偏向部材26の偏向面26bが平坦な平面形状からなる変形例1が示されている。図中の(c)には、偏向部材26の偏向面26bが、エア吹出し口22側に凹んだすり鉢状の傾斜面からなるとともに、中心軸Jから径方向の外側の周縁部にかけて上に凸の曲面形状からなる変形例2が示されている。
本実施の形態による除電装置1では、偏向部材26の偏向面26bがエア吹出し口22側に凹んだすり鉢状の傾斜面からなり、中心軸Jから偏向面26bまでの距離と、偏向面26bからエア吹出し口22までの距離との対応関係が一次関数によって表される。この構成では、エア流入口5と偏向面26bとの間に大きな空間が形成される。
一方、変形例1では、偏向部材26の偏向面26bが平坦な平面形状からなる。変形例2では、偏向部材26の偏向面26bが、エア吹出し口22側に凹んだすり鉢状の傾斜面からなるとともに、中心軸Jから径方向の外側の周縁部にかけて上に凸の曲面形状からなる。中心軸Jから偏向面26bまでの距離と、偏向面26bからエア吹出し口22までの距離との対応関係を示す曲線は、その変化率が偏向面26bの周縁部付近で概ねゼロであるのに対し、中心付近で急激に大きくなっている。偏向部材26の偏向面26b及び傾斜面26aの形状は、エアの風量や風速に応じて決定される。
<エア供給ユニット4>
図5は、図1のエア供給ユニット4の構成例を示した図であり、エア流入口40bに垂直な鉛直面により本体筐体40を切断した場合の切断面が示されている。この図には、切断面よりもホース接続部40a側の様子が示されている。
このエア供給ユニット4は、本体筐体40の右側面にエア流入口40bが設けられ、本体筐体40内に、ヒートシンク44、制御回路45、ヒータ46及びファン送風機51が配設されている。
エア流入口40bは、外部空間から本体筐体40内にエアを取り込むための吸気口であり、本体筐体40の上端部に設けられている。ヒートシンク44は、制御回路45を冷却するための放熱器であり、エア流入口40bの近傍に配置されている。制御回路45は、電極針21に印加する駆動電圧を制御して除電イオンの発生量を調整し、或いは、ヒータ46を制御してエアの温度を調整し、或いは、ファン送風機51を制御して風量を調整する回路である。
ヒータ46は、エアを加熱するための加熱装置である。エアを加熱することにより、より多くの水蒸気をエアに含ませることができる。本体筐体40内には、エア流入口40bから左方に延び、下方へ折れ曲がるL字形状のエア流路が形成され、エア流入口40bを介して流入したエアは、このエア流路に沿って流れる。このとき、エア流入口40bを介して流入したエアの一部は、ヒートシンク44内を通過する。また、エアは、ヒータ46内部で加熱され、通気口47を介して水受けトレー部42へ流れる。
水受けトレー部42は、本体筐体40の下部に収容され、加湿用の水を貯留する。この水受けトレー部42には、加熱エアを通過させることによって加湿エアを生成する加湿フィルタ48が収容されている。加湿フィルタ48は、毛細管現象を利用して水を吸い上げる吸水フィルタからなる加湿器であり、加熱エアが一方向に通過する際に水を気化させることにより、加湿エアを生成する。この加湿フィルタ48は、直方体形状からなり、水受けトレー部42に溜まった水に下部が浸潤する。加湿フィルタ48は、例えば、不織布からなる。
右方に延びるエア流路に沿って加湿フィルタ48を通過した加湿エアは、上方へ折れ曲がるエア流路に沿ってエア混合室50へ流れ、エア混合室50内で混合され、温度のムラが緩和される。ファン送風機51は、加湿エアを吸い込んで一方向に吹出すことにより、加湿エアをエア供給ホース3へ供給する。
本実施の形態によれば、整流板24よりも圧力損失の大きいフィルタを用いなくてもエアを拡散させることができるので、エアを供給するファン送風機51が大型化するのを抑制することができる。さらに、気圧を均一にするための空間をエア流入口5及び整流板24間に確保する必要がないことから、エア吹出し口22と交差する方向に関してヘッド筐体20が大型化するのを抑制することができる。
また、エア吹出し口22に設けられた整流板24をエアが通過することにより、エアの吹出し方向がエア吹出し口22と交差する方向に均一化されるので、ヘッド筐体20のエア吹出し口22から吹出されるエアの方向をエア流路6の上流から下流にわたって均一にすることができる。従って、エア吹出し口22から吹出されるエアの流速及び方向にばらつきが生じるのを抑制することができる。この様なエアの整流効果により、エア吹出し口22の開口面に垂直な方向に流れる加湿エアの層流が形成されるので、より遠くのワークであっても除電することができる。また、ワークの位置にまで除電イオンが速やかに搬送されることから、ワークを除電するのに要する時間を短縮することができる。
また、エア供給ホース3の曲がり具合によって、ヘッドユニット20のホース接続部20a付近で、エア吹出し口22から吹出されるエアの流速や方向にばらつきが生じるのを抑制することができる。さらに、加湿エアとともに除電イオンを拡散させるので、除電効果を高めることができる。特に、整流板24を介して加湿エア及び除電イオンがエア吹出し口22から吹出されるので、乾燥雰囲気であっても加湿エアは整流板24により乾燥空気と混ざり難くなり、一定以上の湿度からなる湿度雰囲気を形成することができる。この様な湿度雰囲気下において除電イオンが搬送されるので、乾燥雰囲気による除電効果の低下を抑制し、また、加湿によって帯電し難くすることができる。
1 除電装置
2 ヘッドユニット
20 ヘッド筐体
20a ホース接続部
20b 回路収容部
21 電極針
22 エア吹出し口
23 グランド電極
24 整流板
25a 電源回路
25b 回路基板
26 偏向部材
26a 傾斜面
26b 偏向面
26c リブ
3 エア供給ホース
31,32 ホース接続部
4 エア供給ユニット
40 本体筐体
40b エア流入口
41 貯水タンク部
42 水受けトレー部
46 ヒータ
48 加湿フィルタ
50 エア混合室
51 ファン送風機
5 エア流入口
6 エア流路

Claims (6)

  1. エアを吹出すことによって除電イオンを拡散させる除電装置において、
    互いに対向する略円形のエア流入口及びエア吹出し口を有し、上記エア吹出し口は上記エア流入口よりも径が大きい筐体と、
    上記エア流入口を介して上記筐体内に供給されたエアを上記エア吹出し口よりも径方向の外側へ誘導する第1偏向部材と、
    エアが径方向の内側に向けて流れるエア流路であって、上記エア吹出し口に沿って形成された上記エア流路を流れるエアを上記エア吹出し口側へ誘導する第2偏向部材と、
    上記エア吹出し口に設けられ、エアを通過させることにより、エアの吹出し方向を均一化する整流板とを備え、
    上記整流板は、上記エア吹出し口と交差する方向に延びる壁面によってそれぞれが取り囲まれ、エアを通過させる2以上のセルからなり、
    第2偏向部材は、上記エア吹出し口と対向し、上記エア吹出し口の径方向に延びる傾斜面を有し、上記エア吹出し口に沿って上記エア流路を下るほど、上記傾斜面から上記エア吹出し口までの距離が短くなり、
    第1偏向部材は、上記エア流入口と対向し、上記エア吹出し口の径方向に延びる偏向面からなることを特徴とする除電装置。
  2. 第1偏向部材の上記偏向面は、上記エア吹出し口側に凹んだすり鉢状の傾斜面からなることを特徴とする請求項1に記載の除電装置。
  3. 上記偏向面は、上記エア吹出し口の周縁よりも外側に延びていることを特徴とする請求項2に記載の除電装置。
  4. 第1偏向部材及び第2偏向部材は、上記エア吹出し口側に出っ張った円錐形状の共通の板部材からなり、上記板部材の頂点と上記整流板との間に空隙が形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の除電装置。
  5. エアを供給するエア供給ユニットと、
    上記筐体からなり、コロナ放電を利用して上記除電イオンを生成するための2以上の電極針が上記エア吹出し口に配設されたヘッドユニットと、
    上記エア供給ユニット及び上記ヘッドユニットを接続するエア供給ホースとを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の除電装置。
  6. 上記エア供給ユニットは、水蒸気を含んだ空気からなる加湿エアを生成する加湿器と、
    上記加湿エアを吸い込んで一方向に吹出すことにより、上記加湿エアを上記エアとして上記エア供給ホースへ供給するファン送風機とを備えたことを特徴とする請求項5に記載の除電装置。
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