JP2016060733A - 抗酸菌モノクローナル抗体及びその用途 - Google Patents

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哲雄 富山
森 康行
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康行 森
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Abstract

【課題】特異的且つ迅速な結核菌の検出を可能にする抗体及びその用途を提供すること、並びに迅速かつ特異的なヨーネ菌の検出を可能にする抗体及びその用途を提供することを課題とする。【解決手段】結核菌とヨーネ菌の両方を特異的に認識するモノクローナル抗体及びそれを利用した検出法などが提供される。【選択図】なし

Description

本発明は結核菌及びヨーネ菌に対して特異的なモノクローナル抗体及びその用途に関する。
ヒトの結核は世界中すべての国に分布する、主に呼吸器感染症である。結核には、一般細菌に対する抗生物質はほとんど使われず、主に結核菌専用の抗生物質が使用されている。また、二次感染を防ぐためにも迅速かつ確実な診断が切望されている。結核は特異的な臨床症状が乏しいため、その診断のために結核菌の検出が必要となる。結核を確実に診断するためには、検体中の結核菌を培養して検出することが必要といえるが、そのためにはセーフティーキャビネットを使用し、しかも特殊な培地を用いて4〜8週間程度の培養を要するため、迅速な診断はできない。遺伝子を標的とした診断(例えばPCRを用いる)も試みられているが、特殊な試薬及び特別な設備が必要となる。一方、検体中の結核菌をチールネルゼン法又は蛍光法によって光学顕微鏡で検出することができるが、特異性が低く、結核菌のみならず、全ての抗酸菌を検出してしまう。このため、信頼性は低く、診断的価値は限られてしまう。尚、これまでに報告された結核菌検出法のいくつかを以下に示す(特許文献1〜3)。
一般に、免疫学的手法は高い特異性での標的の検出を可能にする。また、免疫学的手法は迅速な検査に向いている。結核菌を免疫学的手法で検出するためには結核菌菌体に高い特異性を示す抗体(結核菌菌体特異的抗体)が必要である。現在までのところ、結核菌の分泌物を認識する抗体の報告はあるものの、結核菌菌体特異的抗体の報告は全くない。
一方、ヨーネ病はウシの慢性肉芽腫性腸炎であり、世界中に広く分布する。発症後数ヶ月から1年以内に衰弱死する。ヨーネ病の診断には主に糞便中のヨーネ菌遺伝子を調べるPCR法が応用されているが、特殊な機器と多大な労力を要し、診断に苦労しているのが現状である。ヨーネ病についても免疫学的手法による検出及び診断が望まれるが、ヨーネ菌菌体特異的モノクローナル抗体の取得に成功したという報告はない。
特開2007−316078号公報 特開2002−62299号公報 国際公開第2005/062056号パンフレット
そこで本発明は、特異的且つ迅速な結核菌の検出を可能にする抗体及びその用途(検出法、検出試薬、検出キットなど)を提供することを第1の課題とする。本発明はまた、迅速かつ特異的なヨーネ菌の検出を可能にする抗体及びその用途(検出法、検出試薬、検出キットなど)を提供することを第2の課題とする。
本発明者らの研究グループはヨーネ菌特異的な抗体の取得を目指して試行錯誤を繰り返してきた。検討を進める中で、ヨーネ菌菌体のクロロホルム抽出物を免疫原として用い、ヨーネ菌特異的モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの樹立を試みたところ、驚くべきことに、ヨーネ菌だけでなく、結核菌をも認識する抗体を産生するハイブリドーマが得られていることがわかった。当該抗体の特性を詳細に調べたところ、他の抗酸菌を認識せず、ヨーネ菌及び結核菌にのみ反応することが判明した。即ち、本発明者らは、偶然且つ幸運にも、ヨーネ菌菌体のクロロホルム抽出物を免疫原として用いた免疫学的手法によって、ヨーネ菌及び結核菌の両方に特異的なモノクローナル抗体の取得に成功した。本モノクローナル抗体は、結核菌の他にヨーネ菌にも反応するが、結核菌の検査対象であるヒトにヨーネ菌は感染しないため、ヒト検体(喀痰など)を用いた場合には、特異的に結核菌を検出することが可能となる。同様に、ヨーネ病の検査対象となるウシ検体(通常は糞便)中には結核菌が存在しないため、特異的にヨーネ菌を検出し、ヨーネ病を診断することが可能となる。このように、本モノクローナル抗体はヒト結核及びヨーネ病の特異的検出ないし診断に適用可能なものであり、その価値は計り知れない。
以下の発明は上記の成果及び考察に基づく。
[1]結核菌とヨーネ菌の両方を特異的に認識するモノクローナル抗体。
[2]受託番号がNITE BP−01882、NITE BP−01883、NITE BP−01884又はNITE BP−01885のハイブリドーマによって産生される抗体である、[1]に記載のモノクローナル抗体。
[3]ヨーネ菌のクロロホルム抽出物中の成分を抗原とする抗体である、[1]に記載のモノクローナル抗体。
[4]ヨーネ菌のクロロホルム抽出物を免疫原として免疫した非ヒト哺乳動物の抗体産生細胞を、同種の非ヒト哺乳動物骨髄腫細胞と融合させて得られたハイブリドーマが産生する抗体である、[1]に記載のモノクローナル抗体。
[5]前記非ヒト哺乳動物がマウスである、[4]に記載のモノクローナル抗体。
[6][1]〜[5]のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体を用い、抗原抗体反応によりヒト検体中の結核菌を検出することを特徴とする、結核菌の検出法。
[7]以下のステップ(1)及び(2)を含むことを特徴とする、[6]に記載の検出法:
(1)ヒト検体と、[1]〜[5]のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体とを接触させるステップ;及び
(2)生成する抗原抗体複合体を検出するステップ。
[8][1]〜[5]のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体を用い、抗原抗体反応によりウシ検体中のヨーネ菌を検出することを特徴とする、ヨーネ菌の検出法。
[9]以下のステップ(1)及び(2)を含むことを特徴とする、[8]に記載の検出法:
(1)ウシ検体と、[1]〜[5]のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体とを接触させるステップ;及び
(2)生成する抗原抗体複合体を検出するステップ。
[10]ELISA法、発光分析法、イムノクロマト法、蛍光抗体法及び間接免疫ペルオキシダーゼ法からなる群より選択される免疫学的手法を用いて前記抗原抗体複合体を検出することを特徴とする、[7]又は[9]に記載の検出法。
[11][1]〜[5]のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体を用い、競合法によりヒト検体中の抗結核菌抗体を検出することを特徴とする、抗結核菌抗体の検出法。
[12][1]〜[5]のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体を用い、競合法によりウシ検体中の抗ヨーネ菌抗体を検出することを特徴とする、抗ヨーネ菌抗体の検出法。
[13]前記競合法が競合ELISA法である、[11]又は[12]に記載の検出法。
[14][1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗体からなる、結核菌、ヨーネ菌、抗結核菌抗体又は抗ヨーネ菌抗体検出用試薬。
[15][14]に記載の試薬を含む、結核菌、ヨーネ菌、抗結核菌抗体又は抗ヨーネ菌抗体検出用キット。
[16]受託番号がNITE BP−01882、NITE BP−01883、NITE BP−01884又はNITE BP−01885のハイブリドーマ。
取得に成功した各モノクローナル抗体の反応性。ヨーネ菌及び結核菌に対する反応性をELISA法で評価した。PB:ヨーネ菌、AV:Mycobacterium avium菌、TB:結核菌、KA:Mycobacterium kansasii菌
1.結核菌及びヨーネ菌に特異的なモノクローナル抗体
本発明の第1の局面は結核菌及びヨーネ菌に特異的なモノクローナル抗体に関する。本発明のモノクローナル抗体は結核菌とヨーネ菌の両方に対して反応性(結合性)を示す一方、他の抗酸菌に対しては実質的な反応性(結合性)を示さない。本発明に特徴的な当該特性を、「結核菌とヨーネ菌の両方を特異的に認識する」と表現する。本明細書において、「結核菌」とは、ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)を意味する。また、ヨーネ菌(Mycobacterium avium subspecies paratuberculosis)とは、マイコバクテリウム属に属する鳥型結核菌の一亜種のことである。
後述の実施例に示すように、本発明者らは、ヨーネ菌菌体のクロロホルム抽出物を免疫原(抗原)とした免疫学的手法によって、結核菌及びヨーネ菌に特異的なモノクローナル抗体の取得に成功した。この事実に鑑みると、本発明のモノクローナル抗体は、ヨーネ菌菌体のクロロホルム抽出物の主成分といえるミコール酸ないし糖脂質を認識すると考えられる。
本発明のモノクローナル抗体は、本明細書の情報を参考にすれば、常法に従って作製したハイブリドーマから得ることができる。以下、本発明のモノクローナル抗体の調製法の具体例を示す。
まず、免疫原として、ヨーネ菌菌体のクロロホルム抽出物を用意する。必要に応じて適切なアジュバンドと混合した免疫原で適切な非ヒト哺乳動物(例えばマウス、ラットなど)を免疫する。そして、該動物の脾臓細胞、Bリンパ球などの抗体産生細胞を、適切な動物(免疫した動物と同種の非ヒト哺乳動物。例えばマウス、ラット)由来の骨髄腫細胞と融合させることにより、ハイブリドーマを得ることができる。細胞融合は、例えば適切な培地中で抗体産生細胞と骨髄腫細胞とをポリエチレングリコールなどの存在下で融合させるポリエチレングリコール(PEG)法などにより行うことができる。細胞融合後、HAT培地(ヒポキサンチン、アミノプレリン、チミジンを含む培地)などの選択培地でハイブリドーマを選別し、ヨーネ菌及び結核菌を認識する抗体を産生するハイブリドーマの能力について、常法(例えば、EIA法)に従ってスクリーニングを行う。次いで、所望の抗体を産生するハイブリドーマを常法(例えば限界希釈法)に従ってクローニングし、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択する。
選択したハイブリドーマの培養液を精製することによって目的の抗体が得られる。一方、ハイブリドーマを所望数以上に増殖させた後、これを動物(例えばマウス)の腹腔内に移植し、腹水内で増殖させて腹水を精製することにより目的の抗体を取得することもできる。上記培養液の精製又は腹水の精製にはプロテインG、プロテインA等を用いたアフィニティークロマトグラフィーが好適に用いられる。また、抗原を固相化したアフィニティークロマトグラフィーを用いることもできる。更には、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、硫安分画、及び遠心分離等の方法を用いることもできる。これらの方法は単独ないし任意に組み合わされて用いられる。
後述の実施例に示す通り、本発明者らは結核菌及びヨーネ菌の両方を特異的に認識する複数のモノクローナル抗体の取得に成功した。これらの抗体には、識別のためにPTB-1、PTB-6、PTB-8、PTB-9の番号が付与された。これらの抗体を産生するハイブリドーマ(PTB-1、PTB-6、PTB-8、PTB-9)は下記の通り、所定の寄託機関に寄託されている。
<PTB-1>
寄託機関:独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター(〒292-0818) 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122号室
寄託日:2014年6月23日
受託番号:NITE BP−01882
<PTB-6>
寄託機関:独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター(〒292-0818) 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122号室
寄託日:2014年6月23日
受託番号:NITE BP−01883
<PTB-8>
寄託機関:独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター(〒292-0818) 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122号室
寄託日:2014年6月23日
受託番号:NITE BP−01884
<PTB-9>
寄託機関:独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター(〒292-0818) 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122号室
寄託日:2014年6月23日
受託番号:NITE BP−01885
抗原への特異的結合性を保持することを条件として、得られた抗体に種々の改変を施すことができる。このような改変抗体も本発明の一つである。
本発明のモノクローナル抗体は、必要に応じて標識化される。例えば、低分子化合物、タンパク質、標識物質などを融合又は結合させた融合抗体又は標識化抗体を構成することができる。標識物質としては例えば、フルオレセイン、ローダミン、テキサスレッド、オレゴングリーン等の蛍光色素、西洋ワサビペルオキシダーゼ、マイクロペルオキシダーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ等の酵素、ルミノール、アクリジン色素等の化学又は生物発光化合物、32P、131I、125I等の放射性同位体、及びビオチンを挙げることができる。不溶性粒状物質で標識化することにしてもよい。不溶性粒状物質としては、ラテックス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、スチレン−メタクリレート共重合体、ポリグリシジルメタクリレート、アクロレイン−エチレングリコールジメタクリレート共重合体などの合成高分子を色素分子で標識して得られる着色合成高分子粒子、金属コロイド粒子(金、銀、銅、鉄、白金、パラジウム、これらの混合物(例えば、金と白金の混合物、金と銀の混合物、パラジウムと白金の混合物)のコロイド粒子)、赤血球などが挙げられる。変化を目視で簡便かつ迅速に観察できる粒子が好ましく、着色合成高分子粒子又は金属コロイド粒子を採用するとよい。粒子の粒径は、例えば15〜100nm、好ましくは30〜80nmである。金属コロイド粒子は市販品を用いても良いし、常法により調製しても良い。金属コロイド粒子の中でも、利用し易い等の理由から、金コロイド粒子が好ましい。
金属コロイド粒子の場合を例として標識化の方法を説明すると、金属コロイド粒子溶液(通常、540nmにおける吸光度が約2.0)1Lに対して、通常、0.1〜100mg、好ましくは0.5〜20mgのモノクローナル抗体を添加し、冷蔵または室温で5分〜24時間撹拌する。次いで、ウシ血清アルブミン(BSA)(通常、0.01〜10g、好ましくは0.1〜2g)などでブロッキングし、遠心分離後の沈殿として、金属コロイド粒子で標識されたモノクローナル抗体を得ることができる。緩衝液としては、免疫学的試験に通常使用される緩衝液、例えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液などを用いることができる。緩衝液のpHは通常4.5〜9.5、好ましくは5.5〜8.5の範囲である。
2.結核菌の検出
本発明の第2の局面は結核菌の検出法に関する。本発明の検出法では、本発明のモノクローナル抗体を用い、抗原抗体反応を利用してヒト検体中の結核菌を検出する。本発明の検出法によれば特異的且つ迅速に結核菌を検出できる。従って、迅速な診断及びその後の適切な処置が可能になる。
本発明の検出法では上記本発明のモノクローナル抗体を用い、当該抗体と結核菌菌体との間の抗原抗体反応を利用する。採用する測定法によって具体的な操作手順は異なるが、本発明の測定法では大別して以下の2つのステップ(1)及び(2)が実施される。
(1)ヒト検体と本発明のモノクローナル抗体とを接触させるステップ
(2)生成する抗原抗体複合体を検出するステップ
ステップ(1)におけるヒト検体は、結核菌が存在する可能性のあるもので有る限り、特に限定されない。ヒト検体の例として喀痰、胸水、気管支分泌液、胃液、尿等が挙げられる。呼吸器における検査を行った際に採取した気管支洗浄液、気管支又は肺より採取された組織片などを検体として用いてもよい。好ましくは喀痰を検体とする。生体試料をそのまま検体として用いてもよいが、生体試料を展開溶媒などの適当な希釈液で希釈した後に検体とすることもできる。また、フィルターろ過や遠心による夾雑物の除去等、その他の前処理を行うことにしてもよい。
ヒト検体と本発明のモノクローナル抗体との接触は、検体に対して本発明の抗体を添加すること、或いは本発明の抗体が含浸又は固相化された部材に対して検体を添加又は展開させることなど(例えば、ELISA法やイムノクロマトグラフィーを採用した場合)によって行われる。接触の具体的な態様や接触の条件などは、採用する測定法に応じて適宜設定できる。
ステップ(2)では、ステップ(1)によって生成する抗原抗体複合体を検出する。検出操作は測定法毎に異なり、例えば、ELISA法を採用した場合には、酵素反応に基づく発色ないし発光をシグナルとして免疫複合体を検出する。
本発明の検出法では、抗原抗体反応を利用した様々な測定法を採用することができる。測定法として、ELISA法に代表される酵素免疫測定法(EIA法)、発光分析法、イムノクロマト法、蛍光抗体法(FIA法)及び間接免疫ペルオキシダーゼ法を例示することができる。好ましい測定法としては、ELISA法及び発光分析法を挙げることができる。非競合法に限らず、競合法(検体とともに抗原を添加して競合させる方法)を用いることにしてもよい。
ELISA法は検出感度が高いことや特異性が高いこと、定量性に優れること、操作が簡便であること、多検体の同時処理に適することなど、多くの利点を有する。ELISA法を利用する場合の具体的な操作法の一例を以下に示す。まず、本発明のモノクローナル抗体を不溶性支持体(例えばポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂、ナイロン樹脂等の樹脂や、ガラス等の水に不溶性の物質)に固定化する。具体的には例えばマイクロプレートの表面を本発明のモノクローナル抗体で感作する(コートする)。このように固相化した抗体に対してヒト検体を接触させる。この操作の結果、結核菌がヒト検体中に存在していれば免疫複合体が形成される。洗浄操作によって非特異的結合成分を除去した後、酵素を結合させた抗体を添加することで免疫複合体を標識し、次いで酵素の基質を反応させて発色させる。そして、発色量を指標として免疫複合体を検出する。尚、ELISA法の詳細については数多くの成書や論文に記載されており、各方法の実験手順や実験条件を設定する際にはそれらを参考にできる。
3.ヨーネ菌の検出
本発明の第3の局面はヨーネ菌の検出法に関する。本発明の検出法では、本発明のモノクローナル抗体を用い、抗原抗体反応を利用してウシ検体中のヨーネ菌を検出する。本発明の検出法によれば特異的且つ迅速にヨーネ菌を検出できる。従って、迅速な診断及びその後の適切な処置が可能になる。
本発明の検出法では上記本発明のモノクローナル抗体を用い、当該抗体とヨーネ菌菌体との間の抗原抗体反応を利用する。採用する測定法によって具体的な操作手順は異なるが、本発明の測定法では大別して以下の2つのステップ(1)及び(2)が実施される。尚、以下で言及する事項以外については、上記第2の局面と同様であるため、重複する説明を省略する。
(1)ウシ検体と本発明のモノクローナル抗体とを接触させるステップ
(2)生成する抗原抗体複合体を検出するステップ
ステップ(1)におけるウシ検体は、ヨーネ菌が存在する可能性のあるもので有る限り、特に限定されない。ウシ検体の例として、糞便、腸管組織などが挙げられる。また、これらのウシ検体からヨーネ菌を培養した培養液などを検体として用いてもよい。これらの試料は、必要に応じて前処理(希釈、濾過、夾雑物の除去等)を行った後、本発明の検出法に供される。
4.抗結核菌抗体の検出
本発明の第4の局面は、本発明のモノクローナル抗体を利用した抗結核菌抗体の検出法に関する。結核に感染すると生体の免疫防御機構によって、結核菌に対する抗体が産生される。従って、検体中の抗結核菌抗体の有無又は存在量を調べることは、結核菌感染の診断に有用な情報を与える。
本発明の検出法では、競合法によってヒト検体中の抗結核菌抗体を検出する。即ち、抗原(結核菌)に対して検体と本発明のモノクローナル抗体を競合的に反応させ、本発明のモノクローナル抗体の結合量の変化を指標として、ヒト検体中の抗結核菌抗体を検出する。好ましくは、酵素標識した本発明のモノクローナル抗体を用意し、競合ELISA法によってヒト検体中の抗結核菌抗体を検出する。競合ELISA法によれば高感度、迅速かつ簡便な検出が可能である。検体は、抗結核菌抗体が存在し得るものであれば特に限定されない。例えば、血液、血漿、血清、尿等を検体として採用することができる。
5.抗ヨーネ菌抗体の検出
本発明の第5の局面は、本発明のモノクローナル抗体を利用した抗ヨーネ菌抗体の検出法に関する。ヨーネ菌に感染したウシの体内ではヨーネ菌に対する抗体が産生される。従って、検体中の抗ヨーネ菌抗体の有無又は存在量を調べることは、ヨーネ病の診断に有用な情報を与える。
本発明の検出法では、競合法によってウシ検体中の抗ヨーネ菌抗体を検出する。即ち、抗原(ヨーネ菌)に対して検体と本発明のモノクローナル抗体を競合的に反応させ、本発明のモノクローナル抗体の結合量の変化を指標として、ウシ検体中の抗ヨーネ菌抗体を検出する。好ましくは、酵素標識した本発明のモノクローナル抗体を用意し、競合ELISA法によって、ウシ検体中の抗ヨーネ菌抗体を検出する。競合ELISA法によれば、高感度、迅速かつ簡便な検出が可能である。この検出法の場合の検体は、抗ヨーネ菌抗体が存在し得るものであれば特に限定されない。例えば、血液、血漿、血清、尿等を検体として採用することができる。
6.検出用試薬及びキット
本発明は更に、本発明の検出法に用いられる試薬及びキットを提供する。本発明の試薬は本発明の抗体を主要構成成分とする。本発明の試薬はその用途に適するように必要に応じて標識化されている。抗体の標識化に使用可能な標識物質の例は上記の通りである。本発明の試薬が固相化されていてもよい。固相化に用いる不溶性支持体は特に限定されない。例えばポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂、ナイロン樹脂等の樹脂や、ガラス等の水に不溶性の物質からなる不溶性支持体を用いることができる。不溶性支持体への抗体の担持は物理吸着又は化学吸着によって行うことができる。
本発明のキットは主要構成要素として本発明の試薬を含む。検出法を実施する際に使用するその他の試薬(展開用溶媒、緩衝液、ブロッキング用試薬、酵素の基質、発色試薬など)及び/又は装置ないし器具(容器、反応装置、蛍光リーダーなど)をキットに含めてもよい。尚、通常、本発明のキットには取り扱い説明書が添付される。
1.結核菌及びヨーネ菌に特異的なモノクローナル抗体の作製
1−1.免疫用抗原の調製
−80℃で保存されていたヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis OKY-H16-20-1株又はMycobacterium avium subsp. paratuberculosis K-10株)を10mlの培地(Middlebrook7H9 Broth (Difco) 4.7 g、Glycerol 2 ml、D.W. 900mlを混合して高圧滅菌後、Middlebrook OADC Enrichment 100 ml、Mycobactin (1mg/ml、共立製薬) 2mlを添加)へ接種し、37℃、4週間培養した後、培養液全量を同培地1,000mlへ移し、その後、37℃で8週間振盪培養した。培養液を4℃、10,000×gで30分間遠心し、集菌した。続いて、菌体10gを生理食塩水に懸濁し、100℃、30分加熱後、3000rpm、30分間の遠心処理で菌体を集め、アセトン処理をしてから乾燥して菌体を得た。これにクロロホルム100mlを加えて混合した後、上清を採取し、これに500mlのメタノールを加えた。沈渣を乾燥させ、これを免疫原とした。
1−2.免疫及び抗体の精製
以下の方法で、抗原に対する特異的モノクローナル抗体の取得を試みた。
<材料>
(1)抗原
ヨーネ菌抽出物
(2)免疫動物
BALB/cAマウス 6週齢メス(日本クレア株式会社) 3匹
(3)アジュバンド
TiterMaxGold(G-3 フナコシ)
(4)マウスミエローマ細胞
P3U1
(5)培地・器材・試薬
RPMI-1640培地(11875-119 GIBCO)
ピルビン酸ナトリウム溶液(11360-070 GIBCO)
ペニシリン−ストレプトマイシン−グルタミン溶液(10378-016 GIBCO)
HATサプリメント(21060-017 GIBCO)
HTサプリメント(11067-030 GIBCO)
FBS(S1560 BWT社)
PEG1500(783641 ロッシュ)
DMS0(D2650 SIGMA)
96ウェル培養プレート(92696 TPP)
24ウェル培養プレート(92424 TPP)
滅菌シャーレ(34153 ニプロ)
凍結用チューブ(MS-4503 住友ベークライト)
(6)抗体スクリーニング器材・試薬
ELISAマイクロプレート(442404 nunc)
抗マウスIgG標識抗体(1030-04 コスモ・バイオ株式会社)
モノクローナル抗体アイソタイピングキット(1493027 ロッシュ)
(7)マウス腹水化・抗体精製
BALB/cAマウス リタイヤメス(日本クレア株式会社)
プリスタン(42-002 コスモ・バイオ)
HiTrapProtein G(17-0404-03 GEヘルスケア)
<方法>
(1)マウスへの免疫感作
ヨーネ菌抽出物とTiterMaxGoldを等量混合し、ガラスシリンジを用いエマルジョンを調製した。BALB/cAマウスの皮下へ100μg相当の抗原を2週間を空けて2回に分けて投与し、その1〜2週間後にヨーネ菌抽出物のみを40μg皮下投与、その3日後に麻酔下で全採血を行い、脾臓及び各種リンパ節を採取した。
(2)ミエローマ細胞の培養
ピルビン酸とグルタミン酸、ペニシリン−ストレプトマイシンを添加したRPMI1640培地(RPMI培地)にFBSを10%となるように加えたものでマウスミエローマ細胞(P3U1)を継代培養した。細胞融合には対数増殖期の形態のしっかりしたものを用いた。
(3)細胞融合
感作されたマウスから採取した各リンパ組織を#200メッシュの上で細切りし、シリコン栓を装着したガラス棒で軽く押さえ、培地を加えながらリンパ球を濾過、採取した。1200rpm 10分の遠心処理で細胞を洗浄し、細胞数をカウントした。ミエローマ細胞は50mlコニカルチューブへ移し、細胞数をカウントし、1000rpm 5分の遠心処理により洗浄した。その後、リンパ球とミエローマ細胞の比率を5:1〜10:1の範囲になるように細胞数を調整し混合、遠心(1200rpm 10分)することで細胞ペレットを得た。
細胞融合は、細胞ペレットへ1mlのPEG液を1分かけてゆっくりかき混ぜながら加え、その後2分間攪拌しながら反応させた。その後、RPMI1640液1mlを1分かけて加え、同様の操作を3回行い、更に3分かけて12mlのRPMI1640液を添加した。37℃のインキュベータにて10分間静置した後に1000rpm 5分の遠心により細胞を集め、HATサプリメントを添加した15%FBSを含むRPMI培地に浮遊させ、96ウェル培養プレート10枚へ播いた。その際、フィーダー細胞としてマウス胸腺細胞を使用した。CO2インキュベータにて1週間培養し、ハイブリドーマを選択増殖させた。
(4)抗体スクリーニング
ELISA用96ウェルマイクロプレートに、抗原としての加熱結核菌死菌及び加熱ヨーネ菌死菌菌液50μlを入れ、室温で2時間又は冷蔵で一晩反応させ、その後、0.5%のスキムミルク100μlを加え、ブロッキングを行い、抗原結合プレートとした。
細胞融合から1週間目に、それぞれの培養プレートから無菌的に培養上清およそ50μlを採取し、抗原結合プレートへ入れ、室温1時間反応させた。その後に生理食塩水にて3回のプレート洗浄を行い、続いて0.5%スキムミルクにて2500倍に希釈した酵素標識抗マウスIgG抗体を室温で1時間反応させた。同様に洗浄を行った後に酵素基質液にて発色させ、抗原と結合するモノクローナル抗体陽性ウェルを選択した。
(5)クローニング
ELISAにて選択されたハイブリドーマに対して限界希釈法によるクローニングを行った。すなわち、前もってフィーダー細胞を播いた96ウェル培養プレートへハイブリドーマ細胞が1ウェルあたり1個になるように細胞浮遊液を調製し播いた。1週間後に増殖したコロニーを確認し、同様の抗体スクリーニングを行った。クローニングは2回行い完全に単一な細胞であることを確認した。尚、培地には15%FBSとHTサプリメントを加えたRPMI培地を用いた。
(6)クローン樹立、細胞凍結
単一の細胞となったハイブリドーマは24ウェル培養プレートからシャーレでの拡大培養を行い、2〜5×108個/チューブにて凍結保存を行った。凍結培地には15% FBSとHTサプリメントを含むRPMI培地に10%になるようにDMSOを加えた培地を用い、ペーパータオルに包んで-85℃の超低温フリーザーに保管した。
(7)サブクラス測定
サブクラスの測定は、十分にクローニングされた培養上清を用い、市販のイムノクロマト法によりマニュアル通りに行った。
(8)マウス腹水化、抗体精製
1週間以上前にプリスタン0.5mlを腹腔内投与したBALB/cAリタイヤマウスの腹腔に0.5〜1×107個のハイブリドーマ細胞を接種し、およそ7〜10日後に貯留した腹水を得た。腹水は十分に凝固させ3000rpm 15分の遠心処理により固形物を沈殿させ、上清を分離した。上清には防腐剤として0.1%にアジ化ナトリウムを添加し精製まで冷蔵で保存した。
腹水からの抗体精製には、HiTrapProteinGカラムを用い、プロテインGカラムへの抗体結合と洗浄にはPBSを、洗浄後の抗体溶出には0.1Mグリシン塩酸Buffer pH2.8を用い、溶出したIgGの中和には1M Trisを用いた。溶出された抗体は50%飽和硫安にて濃縮を行い十分にPBSに透析し0.05%アジ化ナトリウムを加え冷蔵保存した。
精製抗体の純度検定にはセルロースアセテート膜電気泳動を行い、γ領域に単一なバンドとして確認した。
<結果>
マウス3匹を用いて細胞融合実験を行った。その結果、No.1マウスからは8クローン、No.2マウスからは6クローン、No.3マウスからは4クローンが1次スクリーニングで選択された。その後、非特異的な反応やコロニー増殖を検討し合計10クローンについてクローニングを進め、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを樹立した。樹立されたハイブリドーマはマウス腹水化を行い2〜7mlの腹水を得た。得られた腹水は、セルロースアセテート膜電気泳動にて抗体含量を確認し、その後HiTrapProteinGにてIgGに精製した。いずれのクローンもサブクラスがIgG1κであった。
2.各モノクローナル抗体の反応性
樹立されたハイブリドーマクローンの産生する抗体の反応性をELISA法で評価した。まず、ELISA用96ウェルマイクロプレートの各ウェルに、PBSで100倍希釈した菌体(PB(ヨーネ菌)、AV(Mycobacterium avium菌)、TB(結核菌)、KA(Mycobacterium kansasii菌))を添加し、4℃で一晩反応させた。その後、0.5%のスキムミルク100μlを加え、ブロッキングを行い、抗原結合プレートとした。各ハイブリドーマクローンの培養上清50μl(一次抗体)を抗原結合プレートのウェルに添加し、室温で2時間反応させた。生理食塩水にて3回洗浄した後、0.5%スキムミルクにて4000倍に希釈したHRP標識a-mouseIgG(コスモ・バイオ株式会社、#1030-05)を室温で1時間反応させた。洗浄を行った後に酵素基質液にて発色させ、抗原と結合するモノクローナル抗体陽性ウェルを選択した。生理食塩水にて3回洗浄した後、基質液(l-Step TM Ultra TMB-ELISA(Thermo社、# 34028))を加え、15分反応させた。1M HClを添加した後、450nmの吸光度を測定した。尚、コントロールとして、100倍希釈したポリクローナル抗体(免疫感作したマウスの血清)、100倍希釈した正常マウス血清、培地(15%FBS及びHTサプリメントを添加したRPMI1640培地)を用いた。
測定結果を図1に示す。10クローンの内、4クローン(PTB-1、PTB-6、PTB-8及びPTB-9)がヨーネ菌及び結核菌に対して特異的反応性を示した。これらのハイブリドーマクローンは、PTB-1、PTB-6、PTB-8及びPTB-9の名称で、所定の寄託機関(独立行政法人製品評価技術基盤機構)に寄託され、受託番号NITE BP−01882(PTB-1)、受託番号NITE BP−01883(PTB-6)、受託番号NITE BP−01884(PTB-8)、受託番号NITE BP−01885(PTB-9)が付与された。
本発明のモノクローナル抗体は、結核菌及びヨーネ菌の特異的且つ迅速な検出に有用である。本発明のモノクローナル抗体によれば、ヒト検体を用いた場合には結核菌の特異的検出、ウシ検体を用いた場合にはヨーネ菌の特異的検出がそれぞれ可能になる。
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。

Claims (16)

  1. 結核菌とヨーネ菌の両方を特異的に認識するモノクローナル抗体。
  2. 受託番号がNITE BP−01882、NITE BP−01883、NITE BP−01884又はNITE BP−01885のハイブリドーマによって産生される抗体である、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  3. ヨーネ菌のクロロホルム抽出物中の成分を抗原とする抗体である、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  4. ヨーネ菌のクロロホルム抽出物を免疫原として免疫した非ヒト哺乳動物の抗体産生細胞を、同種の非ヒト哺乳動物骨髄腫細胞と融合させて得られたハイブリドーマが産生する抗体である、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  5. 前記非ヒト哺乳動物がマウスである、請求項4に記載のモノクローナル抗体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体を用い、抗原抗体反応によりヒト検体中の結核菌を検出することを特徴とする、結核菌の検出法。
  7. 以下のステップ(1)及び(2)を含むことを特徴とする、請求項6に記載の検出法:
    (1)ヒト検体と、請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体とを接触させるステップ;及び
    (2)生成する抗原抗体複合体を検出するステップ。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体を用い、抗原抗体反応によりウシ検体中のヨーネ菌を検出することを特徴とする、ヨーネ菌の検出法。
  9. 以下のステップ(1)及び(2)を含むことを特徴とする、請求項8に記載の検出法:
    (1)ウシ検体と、請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体とを接触させるステップ;及び
    (2)生成する抗原抗体複合体を検出するステップ。
  10. ELISA法、発光分析法、イムノクロマト法、蛍光抗体法及び間接免疫ペルオキシダーゼ法からなる群より選択される免疫学的手法を用いて前記抗原抗体複合体を検出することを特徴とする、請求項7又は9に記載の検出法。
  11. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体を用い、競合法によりヒト検体中の抗結核菌抗体を検出することを特徴とする、抗結核菌抗体の検出法。
  12. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体を用い、競合法によりウシ検体中の抗ヨーネ菌抗体を検出することを特徴とする、抗ヨーネ菌抗体の検出法。
  13. 前記競合法が競合ELISA法である、請求項11又は12に記載の検出法。
  14. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗体からなる、結核菌、ヨーネ菌、抗結核菌抗体又は抗ヨーネ菌抗体検出用試薬。
  15. 請求項14に記載の試薬を含む、結核菌、ヨーネ菌、抗結核菌抗体又は抗ヨーネ菌抗体検出用キット。
  16. 受託番号がNITE BP−01882、NITE BP−01883、NITE BP−01884又はNITE BP−01885のハイブリドーマ。
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