JP2016057254A - 赤外線検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を極力小さく抑えつつ、増幅回路の出力が飽和しにくい赤外線検出装置を提供する。【解決手段】変換回路3は、焦電素子2から出力される電流信号を電圧信号に変換する。増幅回路4は、変換回路3から出力される電圧信号を増幅する。増幅回路4は、演算増幅器41と、帰還コンデンサ42と、リミッタ回路43とを有している。帰還コンデンサ42は、演算増幅器41の入力端と出力端との間に電気的に接続されている。リミッタ回路43は、演算増幅器41の入力端と出力端との間において、帰還コンデンサ42と電気的に並列に接続され、帰還コンデンサ42の両端電圧が所定の閾値電圧を超える場合に帰還コンデンサ42の両端間を電気的に短絡するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、一般に赤外線検出装置に関し、より詳細には焦電素子を用いた赤外線検出装置に関する。
従来、焦電素子と、焦電素子からの電流信号を電圧信号に変換する(電流/電圧)変換回路と、変換回路により変換された電圧信号の所定周波数成分を選択的に増幅する(電圧)増幅回路とを備えた赤外線検出装置が知られている(たとえば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の赤外線検出装置は、検出エリア内における動きのある人体が発する赤外線を検知することにより、その検出エリア内に人がいるかどうかを検出する人体検出装置を構成している。この赤外線検出装置は、増幅回路により増幅された電圧信号と所定のしきい電圧とを検知回路で比較し、この比較結果を基に人体検出信号を出力する。
特許文献1においては、増幅回路は、非反転(+)入力端子に基準電圧が印加される演算増幅器と、演算増幅器の反転(−)入力端子および出力端子間に接続される抵抗と、アンプの反転入力端子と変換回路の出力との間に接続される抵抗とで構成されている。この増幅回路は、2つの抵抗の抵抗値で決まる電圧増幅率で電圧信号を増幅する。
特開2005−147855号公報
ところで、上述したような構成の増幅回路では、消費電力を極力小さく抑えるためには、抵抗の抵抗値を非常に大きくする必要がある。抵抗が高抵抗になると温度変化時の抵抗値の変化も大きくなり、上記赤外線検出装置では、たとえば増幅回路の利得が大きくなった場合に増幅回路の出力が飽和する可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、消費電力を極力小さく抑えつつ、増幅回路の出力が飽和しにくい赤外線検出装置を提供することを目的とする。
本発明の赤外線検出装置は、焦電素子と、当該焦電素子から出力される電流信号を電圧信号に変換する変換回路と、前記変換回路から出力される電圧信号を増幅する増幅回路とを備え、前記増幅回路は、演算増幅器と、帰還用の容量素子と、リミッタ回路とを有し、前記容量素子は、前記演算増幅器の入力端と出力端との間に電気的に接続され、前記リミッタ回路は、前記演算増幅器の前記入力端と前記出力端との間において、前記容量素子と電気的に並列に接続され、前記容量素子の両端電圧が所定の閾値電圧を超える場合に前記容量素子の両端間を電気的に短絡するように構成されていることを特徴とする。
本発明は、消費電力を極力小さく抑えつつ、増幅回路の出力が飽和しにくいという利点がある。
実施形態1に係る赤外線検出装置の概略構成を示すブロック図である。 実施形態1に係る赤外線検出装置の概略構成を示す回路図である。 実施形態2に係る赤外線検出装置の要部を示す回路図である。
(実施形態1)
本実施形態の赤外線検出装置1は、図1に示すように、焦電素子2と、変換回路3と、増幅回路4とを備えている。
変換回路3は、焦電素子2から出力される電流信号を電圧信号に変換する。増幅回路4は、変換回路3から出力される電圧信号を増幅する。
ここで、増幅回路4は、演算増幅器41と、帰還用の容量素子(以下、「帰還コンデンサ」という)42と、リミッタ回路43とを有している。帰還コンデンサ42は、演算増幅器41の入力端(反転入力端子)と出力端(出力端子)との間に電気的に接続されている。
リミッタ回路43は、演算増幅器41の入力端と出力端との間において、帰還コンデンサ42と電気的に並列に接続され、帰還コンデンサ42の両端電圧が所定の閾値電圧を超える場合に帰還コンデンサ42の両端間を電気的に短絡するように構成されている。
この構成によれば、増幅回路4は、容量型の電圧増幅回路を構成しており、帰還コンデンサ42の容量値を用いて表される電圧増幅率で電圧信号を増幅する。このように構成される増幅回路4は、演算増幅器と抵抗とを組み合わせて構成される電圧増幅回路に比較して、低消費電力である。なお、厳密には、増幅回路4は後述する入力コンデンサ45をさらに備えて容量型の電圧増幅回路を構成しており、増幅回路4の電圧増幅率は帰還コンデンサ42の容量値および入力コンデンサ45の容量値を用いて表される。
しかも、増幅回路4は、帰還コンデンサ42の両端電圧が所定の閾値電圧を超える場合に、帰還コンデンサ42の両端間を電気的に短絡するリミッタ回路43を有している。したがって、この赤外線検出装置1は、増幅回路4の利得が大きくなった場合にはリミッタ回路43が作動することにより、増幅回路4の出力が飽和することを回避できる。たとえば、時定数を設定し動作を安定化するための抵抗44(詳しくは後述する)が増幅回路4に設けられていると、増幅回路4は、抵抗44の温度特性によって低温時に低周波帯域の利得が上がることがある。このような場合、赤外線検出装置1は、低温時にリミッタ回路43が作動することにより、増幅回路4の出力が飽和することを回避できる。
したがって、赤外線検出装置1は、消費電力を極力小さく抑えつつ、増幅回路4の出力が飽和しにくい、という利点がある。
以下、本実施形態の赤外線検出装置1について詳しく説明する。ただし、以下に説明する赤外線検出装置1は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態においては、赤外線検出装置1が、検知エリア内の人の存否を検知する人体検知に用いられる場合を例とする。赤外線検出装置1は、焦電素子2が受光する赤外線量の変化に基づいて検知エリア内の人の存否を判定し、その判定結果を外部装置(外部回路)へ出力するように構成されている。ただし、赤外線検出装置1は、人体検知に限らず、たとえばガス検知等の他の用途で用いられてもよい。
本実施形態の赤外線検出装置1は、図1に示すように、上述した焦電素子2、変換回路3、および増幅回路4に加えて、AD変換回路5およびデジタル回路6をさらに備えている。ここで、AD変換回路5およびデジタル回路6は、たとえばメモリおよびプロセッサを有するマイコン(マイクロコンピュータ)を主構成とし、プロセッサがメモリに記憶されているプログラムを実行することにより実現される。マイコンをAD変換回路5およびデジタル回路6として機能させるプログラムは、たとえば予めメモリに書き込まれていてもよいし、記録媒体に記憶されて、あるいは電気通信回線を介して提供されてもよい。
焦電素子2は、検知エリアから赤外線を受光し、受光した赤外線量の変化に応じて電流信号を出力する。焦電素子2から出力された電流信号は、電流電圧変換(I−V変換)を行う変換回路3に入力される。
変換回路3は、図2に示すように、(第1の)演算増幅器31と、コンデンサ32とを有している。
演算増幅器31の反転入力端子(−入力端子)は、焦電素子2に電気的に接続されている。演算増幅器31の非反転入力端子(+入力端子)は、基準電圧を発生する基準電源33に電気的に接続されている。コンデンサ32は、演算増幅器31の出力端子と反転入力端子との間に電気的に接続されており、交流帰還用の容量素子として機能する。
このように構成される容量型の変換回路3は、焦電素子2からの電流信号を、コンデンサ32のインピーダンスを用いて電圧信号に変換し、演算増幅器31の出力端子から出力する。演算増幅器31の出力端子から出力される電圧は、基準電源33が発生する基準電圧からコンデンサ32の両端電圧を差し引いた値となる。そのため、変換回路3の出力は、基準電圧を動作点として、焦電素子2が赤外線を受光したことによる電流信号の変化に応じて動作点から変化する電圧信号となる。このように構成される変換回路3は、SN比が比較的高いという利点がある。
なお、以下では説明を簡単にするために、上記動作点(基準電圧)にあるときの変換回路3の出力をゼロとして説明する。つまり、変換回路3の出力は、演算増幅器31の出力端子から出力される電圧の動作点からの変化量を意味する。
また、図2の例では、変換回路3は、(第2の)演算増幅器34と、コンデンサ35と、2個の抵抗36,37と、クランプ回路38とからなるフィードバック回路をさらに有している。
演算増幅器34は、反転入力端子(−入力端子)が抵抗36を介して基準電源33に電気的に接続され、且つ出力端子と反転入力端子との間にコンデンサ35が電気的に接続されることにより、積分回路を構成する。さらに、演算増幅器34の非反転入力端子(+入力端子)は演算増幅器31の出力端子に接続され、演算増幅器34の出力端子は抵抗37を介して演算増幅器31の反転入力端子に接続されている。
また、クランプ回路38は、演算増幅器34の出力端子と演算増幅器31の反転入力端子との間において、抵抗37と電気的に並列に接続されている。クランプ回路38は、ここでは互いに逆並列に接続された一対のダイオード381,382で構成されている。つまり、ダイオード381およびダイオード382は、抵抗37の両端間において、互いに逆向きとなるように並列に接続されている。ここでは、ダイオード381のアノードは演算増幅器34の出力端子に接続され、ダイオード382のアノードは演算増幅器31の反転入力端子に接続されている。
これにより、変換回路3は、フィードバック回路により所定周波数以下の不要な低周波成分(以下、「不要成分」という)を低減させた電圧信号を出力することになる。言い換えれば、変換回路3はハイパスフィルタを有している。不要成分は、焦電素子2から出力される電流信号に対して、たとえば赤外線検出装置1の周囲温度の変化などに起因して検知対象(人体)とは無関係に生じる低周波の揺らぎ成分である。
さらに、変換回路3は、たとえば所定値を超える不要成分が入力されて、抵抗37の両端電圧がダイオード381あるいはダイオード382の順方向電圧を超えた場合には、抵抗37の両端間がクランプ回路38により短絡される。そのため、変換回路3は、所定値を超える不要成分が入力された場合でも、不要成分を低減させた電圧信号を出力することが可能である。
増幅回路4は、上述した(第3の)演算増幅器41、帰還コンデンサ42、およびリミッタ回路43に加えて、抵抗44および入力コンデンサ45をさらに備えている。
演算増幅器41の反転入力端子(−入力端子)は、入力コンデンサ45を介して演算増幅器31の出力端子に電気的に接続されている。そして、帰還コンデンサ42は、上述したように演算増幅器41の出力端子と反転入力端子との間に電気的に接続されている。さらに演算増幅器41の非反転入力端子(+入力端子)は基準電源33と電気的に接続されている。つまり、演算増幅器41の非反転入力端子は、変換回路3における演算増幅器31の非反転入力端子と共通の基準電源33に接続される。
要するに、増幅回路4は、容量型の電圧増幅回路を構成しており、その電圧増幅率は、入力コンデンサ45の容量値「C1」、および帰還コンデンサ42の容量値「C2」を用いて「C1/C2」で表される。したがって、増幅回路4は、変換回路3から入力される電圧信号をC1/C2倍に増幅して演算増幅器41の出力端子から出力する。このように構成される増幅回路4は、演算増幅器と抵抗とを組み合わせて構成される電圧増幅回路に比較して、低消費電力である。演算増幅器41の出力端子は、AD変換回路5に電気的に接続されている。
抵抗44は、演算増幅器41の出力端子と反転入力端子との間において、帰還コンデンサ42と電気的に並列に接続されている。つまり、増幅回路4は、演算増幅器41の入力端(反転入力端子)と出力端(出力端子)との間において、帰還コンデンサ42およびリミッタ回路43と電気的に並列に接続される抵抗44を有している。この抵抗44は、増幅回路4の動作を安定化させるために設けられている。すなわち、容量型の増幅回路4は、低消費電力である反面、低周波成分に対しては帰還コンデンサ42および入力コンデンサ45が高インピーダンスとなるため、抵抗44がなければ不安定な動作となる可能性がある。そこで、本実施形態の赤外線検出装置1は、抵抗44を設けて増幅回路4に時定数を持たせることにより、増幅回路4の動作を安定化させている。
本実施形態においては、赤外線検出装置1は、変換回路3および増幅回路4を構成する素子を1個のIC(集積回路)に集積化することにより、変換回路3および増幅回路4、さらにはAD変換回路5およびデジタル回路6をワンチップ化している。そのため、増幅回路4の帰還コンデンサ42および入力コンデンサ45としては比較的小容量のコンデンサが用いられ、たとえば帰還コンデンサ42の容量値が1pF程度、入力コンデンサ45の容量値が10pF程度に設定される。そこで、増幅回路4にある程度の時定数を持たせるために、比較的高抵抗(たとえば数十TΩ)の抵抗44が用いられる。抵抗44は、ここではノンドープポリシリコンを用いて構成されている。
ノンドープで高抵抗の抵抗44は、一般的に温度係数(温度特性)が大きく、温度変化に対する抵抗値の変化が比較的大きい。したがって、抵抗44が負の温度係数を持つ場合には、抵抗44の周囲温度が低くなると、抵抗44の抵抗値が高くなるため、増幅回路4は低周波成分に対する利得が上がることになる。そのため、リミッタ回路43がなければ、赤外線検出装置1は、起動時や周囲温度の低下時などにおいて、増幅回路4の利得が過大になり、増幅回路4の後段回路(たとえばAD変換回路5)が飽和状態となる可能性がある。
そこで、本実施形態の赤外線検出装置1は、上述したように演算増幅器41の反転入力端子と出力端子との間において、帰還コンデンサ42と電気的に並列に接続されたリミッタ回路43を有している。本実施形態では、リミッタ回路43は互いに逆並列に接続された一対のダイオード431,432で構成されている。つまり、(第1の)ダイオード431および(第2の)ダイオード432は、帰還コンデンサ42の両端間において、互いに逆向きとなるように並列に接続されている。ここでは、ダイオード431のアノードは演算増幅器41の反転入力端子に接続され、ダイオード432のアノードは演算増幅器41の出力端子に接続されている。
このような構成により、増幅回路4は、帰還コンデンサ42の両端電圧がダイオード431あるいはダイオード432の順方向電圧を超えた場合、帰還コンデンサ42の両端間がリミッタ回路43により短絡される。つまり、リミッタ回路43は、帰還コンデンサ42の両端電圧が所定の閾値電圧を超えると、帰還コンデンサ42の両端間を電気的に短絡するように機能する。ここでは、閾値電圧は、ダイオード431あるいはダイオード432の順方向電圧によって規定され、一例として0.5Vである。そして、増幅回路4は、リミッタ回路43が作動した状態、つまり帰還コンデンサ42の両端間が短絡された状態では、電圧増幅率が低くなり、その出力が低下する。
要するに、リミッタ回路43は、増幅回路4の利得が大きくなって帰還コンデンサ42の両端電圧(抵抗44の両端電圧)が閾値電圧を超えると、帰還コンデンサ42(抵抗44)の両端間を電気的に短絡して増幅回路4の利得を下げる。これにより、本実施形態に係る赤外線検出装置1は、たとえば低温時にリミッタ回路43が作動することにより、増幅回路4の利得が過大となることを防止でき、増幅回路4の後段回路(たとえばAD変換回路5)が飽和しにくくなる。
AD変換回路5は、増幅回路4から入力されるアナログ値(電圧値)をデジタル値に変換(AD変換)してデジタル回路6に出力するAD変換器である。本実施形態では、一例としてAD変換回路5には、逐次比較方式のAD変換器が用いられている。ここで、逐次比較方式のAD変換器は、コンデンサを用いた電荷再分配型、ラダー抵抗を用いたラダー抵抗型、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。これにより、AD変換回路5は、簡単な回路構成で高い分解能を実現できる。ただし、AD変換回路5は、逐次比較方式に限らず、その他の方式のAD変換器が用いられてもよい。たとえばΔΣ(デルタシグマ)方式のAD変換器がAD変換回路5に用いられていれば、比較的小型で且つ高精度のAD変換回路5を実現することができる。
一般的に、AD変換器は、AD変換可能な(つまりAD変換特性が保証される)入力電圧範囲(入力レンジ)がフルスケールとして個々に決められている。そのため、AD変換回路5においても、フルスケール内のアナログ値についてのみデジタル値に変換可能であって、フルスケールの上限値を超えるアナログ値については当該上限値に相当するデジタル値に変換される。つまり、AD変換回路5は、このフルスケール外の振幅を持つ信号が入力されると、出力が飽和することになる。
このAD変換回路5は、所定の時間間隔(サンプリング周期)で設定されるサンプリングタイミングで増幅回路4の出力値を量子化してデジタル値に変換する。本実施形態では、AD変換回路5は、一例として10msのサンプリング周期で設定されるサンプリングタイミングでAD変換を行うこととする。なお、人体検知においては検知対象は1Hz付近であるので、サンプリング周期は、1sよりも十分に短い周期(たとえば0.1s以下)に設定されることが好ましい。
デジタル回路6は、AD変換回路5から入力されるデジタル信号に基づいて、検知エリア内の人体の存否を判定する。具体的には、デジタル回路6は、AD変換回路5の出力値(増幅回路4の出力に相当するデジタル値)と、予め定められている第1の閾値とを比較することにより検知エリア内の人体の存否を判定する判定部61を有している。判定部61は、AD変換回路5の出力値の絶対値が第1の閾値を超えている期間には、検知エリア内に人がいると判定してHレベルの検知信号を出力し、閾値以下であれば検知エリア内に人はいないと判定して検知信号をLレベルとする。
また、デジタル回路6は、人体検知時に焦電素子2が発生する電流信号の周波数帯域(ここでは0.1Hz〜10Hz程度と仮定する)を通過帯域とするデジタルバンドパスフィルタ(以下、バンドパスフィルタを「BPF」という)62を有している。
ここで、アナログBPFを用いる場合で、0.1Hz〜10Hz程度の信号を通過させるためには、回路定数の比較的大きなコンデンサ等の素子が必要になる。このような素子はIC(集積回路)に外付けされることになるので、この構成では赤外線検出装置1の回路部分をワンチップ化することができない。これに対して、本実施形態の赤外線検出装置1は、上述のようにデジタルBPF62を用いたことにより、外付け部品が不要となり回路部分をワンチップ化することができるという利点がある。
上記構成の赤外線検出装置1では、焦電素子2からの出力は、変換回路3にて電圧信号に変換された後、増幅回路4で増幅され、AD変換回路5に入力される。つまり、AD変換回路5に入力される電圧信号は、焦電素子2の出力(電流信号)を変換回路3で電圧信号に変換後さらに増幅回路4で増幅した信号である。AD変換回路5は、入力された電圧信号をデジタル値に変換し、デジタル回路6へ出力する。デジタル回路6は、入力されたデジタル値に基づいて検知エリア内の人体の存否を判断し、判断結果を第1の出力端子71から外部装置(外部回路)に出力する。
また、デジタル回路6は、AD変換回路5の出力値に応じたデジタル信号を、第2の出力端子72からシリアル出力することもできるように構成されている。具体的には、デジタル回路6は、スタートビット、メインフィルタ出力、検知信号状態、動作モード判定結果、ストップビットからなる信号形式を採用する。メインフィルタ出力は、デジタルBPF62を通すことにより増幅回路4の出力から少なくとも不要成分が除かれた信号の瞬時値を表す。デジタル回路6は、1回の通信でたとえば16ビットのデジタル信号を、送信クロック(たとえば20kHz)に同期してシリアル通信にて出力する。これにより、デジタル回路6は、クロックと各種のデータとを重畳させて1本の信号線で伝送可能となるので、端子数を少なくでき赤外線検出装置1の小型化につながるという利点がある。
なお、デジタル回路6は、AD変換回路5の出力値を、そのままデジタル信号としてシリアル出力する構成であってもよい。つまり、デジタル回路6は、AD変換回路5の出力するデジタル信号を、デジタルBPF62を通すことなくシリアル出力してもよい。
以上説明した本実施形態の赤外線検出装置1によれば、増幅回路4は、演算増幅器41の入力端と出力端との間に、帰還コンデンサ(帰還用の容量素子)42とリミッタ回路43とが電気的に並列に接続されている。リミッタ回路43は、帰還コンデンサ42の両端電圧が所定の閾値電圧を超える場合に帰還コンデンサ42の両端間を電気的に短絡する。
すなわち、増幅回路4は、容量型の電圧増幅回路を構成することで、演算増幅器と抵抗とを組み合わせて構成される電圧増幅回路に比較して低消費電力を実現している。さらに、この赤外線検出装置1は、増幅回路4の利得が大きくなった場合にはリミッタ回路43が作動することにより、増幅回路4の増幅率を低下させる。これにより、赤外線検出装置1は、とくに起動時等の低温時においても、増幅回路4の出力が飽和することを回避できる。
さらに詳しく説明すると、赤外線検出装置1は、増幅回路4の出力が飽和しにくくなることで、増幅回路4の後段回路(ここではAD変換回路5)が飽和しにくくなる。また、増幅回路4は、突発性ノイズの発生時にも、リミッタ回路43を作動させて利得を下げることにより、突発性ノイズの影響を抑制できる。
したがって、赤外線検出装置1は、消費電力を極力小さく抑えつつ、増幅回路4の出力が飽和しにくい、という利点がある。
また、リミッタ回路43は、本実施形態のようにダイオード431,432を用いて構成されていることが好ましい。この構成によれば、リミッタ回路43は比較的簡単且つ小型の回路構成で実現することができる。なお、このような構成のリミッタ回路43であっても、たとえば複数個のダイオードを直列接続したり、ダイオードと抵抗とを組わせて用いたりすることによって、リミッタ回路43が作動する電圧(閾値電圧)の大きさを調節することができる。
また、増幅回路4は、本実施形態のように、演算増幅器41の入力端と出力端との間において、帰還コンデンサ42およびリミッタ回路43と電気的に並列に接続される抵抗44を有していることが好ましい。この構成によれば、容量型の増幅回路4は時定数を持つこととなり、増幅回路4の動作が安定するという利点がある。
ここで、抵抗44は、ノンドープポリシリコンを用いて構成されていることが好ましい。この構成によれば、増幅回路4は、外付け部品を用いることなく、1個のIC(集積回路)で実現可能になり、赤外線検出装置1の小型化を図ることができる。
また、赤外線検出装置1は、本実施形態のように、増幅回路4の出力値をデジタル値に変換するAD変換回路5をさらに備えることが好ましい。この構成によれば、AD変換回路5の入力がフルスケールの上限値を超える場合にリミッタ回路43を作動させて増幅回路4の利得を下げることにより、AD変換回路5の入力をフルスケール内に収めることができる。言い換えれば、増幅回路4は、比較的振幅の大きな入力信号が入力されることがあっても、AD変換回路5に対してはフルスケールを超えない大きさのアナログ値を出力することになり、赤外線検出装置1が不感となることを防止できる。
なお、本実施形態では、赤外線検出装置1は、外付け部品を用いずに、変換回路3、増幅回路4、AD変換回路5、およびデジタル回路6がワンチップ化(IC化)された構成を採用しているが、この構成に限らず、外付け部品が用いられていてもよい。つまり、赤外線検出装置1は、たとえば増幅回路4がディスクリート部品で構成されていてもよく、この場合、帰還コンデンサ42および入力コンデンサ45の容量値はμFオーダであってもよい。
(実施形態2)
本実施形態の赤外線検出装置1は、図3に示すように、リミッタ回路46がトランジスタ461を用いて構成されている点で、実施形態1の赤外線検出装置1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態では、増幅回路4は、ダイオード431,432を用いた実施形態1のリミッタ回路43に代えて、トランジスタ461を用いたリミッタ回路46を有している。
リミッタ回路46は、実施形態1と同様に、演算増幅器41の反転入力端子と出力端子との間において、帰還コンデンサ42と電気的に並列に接続されている。図3の例では、リミッタ回路46は、PチャネルMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)からなるトランジスタ461を用いて構成されている。トランジスタ461のソースは演算増幅器41の反転入力端子に接続され、トランジスタ461のゲートおよびドレインは演算増幅器41の出力端子に接続されている。
このような構成により、増幅回路4は、帰還コンデンサ42の両端電圧がトランジスタ461の閾値電圧を超えた場合、帰還コンデンサ42の両端間がリミッタ回路46により短絡される。つまり、リミッタ回路46は、帰還コンデンサ42の両端電圧が所定の閾値電圧を超えると、帰還コンデンサ42の両端間を電気的に短絡するように機能する。ここでは、閾値電圧は、トランジスタ461の閾値電圧(トランジスタ461がオンする電圧)によって規定される。そして、増幅回路4は、リミッタ回路46が作動した状態、つまり帰還コンデンサ42の両端間が短絡された状態では、電圧増幅率が低くなり、その出力が低下する。
以上説明した本実施形態の赤外線検出装置1によれば、リミッタ回路46がトランジスタ461を用いて構成されているので、リミッタ回路46は比較的簡単且つ小型の回路構成で実現することができる。また、このリミッタ回路46では、オン特性や閾値電圧を任意に調節可能である。
なお、リミッタ回路46は、帰還コンデンサ42の両端電圧が所定の閾値電圧を超えると、帰還コンデンサ42の両端間を電気的に短絡する構成であればよく、本実施形態の構成に限らず、適宜の変更が可能である。たとえば、トランジスタ461はNチャネルMOSFETであってもよい。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
1 赤外線検出装置
2 焦電素子
3 変換回路
4 増幅回路
41 演算増幅器
42 帰還コンデンサ(容量素子)
43,46 リミッタ回路
431,432 ダイオード
44 抵抗
461 トランジスタ

Claims (6)

  1. 焦電素子と、
    当該焦電素子から出力される電流信号を電圧信号に変換する変換回路と、
    前記変換回路から出力される電圧信号を増幅する増幅回路とを備え、
    前記増幅回路は、演算増幅器と、帰還用の容量素子と、リミッタ回路とを有し、
    前記容量素子は、前記演算増幅器の入力端と出力端との間に電気的に接続され、
    前記リミッタ回路は、前記演算増幅器の前記入力端と前記出力端との間において、前記容量素子と電気的に並列に接続され、前記容量素子の両端電圧が所定の閾値電圧を超える場合に前記容量素子の両端間を電気的に短絡するように構成されている
    ことを特徴とする赤外線検出装置。
  2. 前記リミッタ回路は、ダイオードを用いて構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出装置。
  3. 前記リミッタ回路は、トランジスタを用いて構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出装置。
  4. 前記増幅回路は、前記演算増幅器の前記入力端と前記出力端との間において、前記容量素子および前記リミッタ回路と電気的に並列に接続される抵抗を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の赤外線検出装置。
  5. 前記抵抗は、ノンドープポリシリコンを用いて構成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の赤外線検出装置。
  6. 前記増幅回路の出力値をデジタル値に変換するAD変換回路をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の赤外線検出装置。
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