JP2016056717A - 内燃機関の制御装置及びクランク角度の補正方法 - Google Patents

内燃機関の制御装置及びクランク角度の補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クランク角度の検出精度を向上させる。【解決手段】クランクシャフトが所定角度回転するたびに出力されるパルス信号POSに応じて、基準位置からのクランク角度を求めるコントローラが、パルス信号POSの発生間隔TPOSnを計測し(S221)、欠歯部の発生間隔を10度間隔に分割し(S222)、回転変動を除去した発生間隔TPOS10Knを算出する(S223,S224)。また、コントローラが、発生間隔TPOS10Knから1回転時間T360Kを算出すると共に(S225)、1回転時間T360Kから1度回転時間T1Kを算出する(S226)。そして、コントローラが、発生間隔TPOS10Kn及び1度回転時間T1Kから、パルス信号POSの発生間隔に応じたクランクシャフトの回転角度を表す信号間隔角度HosDEGnを算出し(S227)、これから基準位置を基点としたクランク角度を算出する。【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関の制御装置及びクランク角度の補正方法に関する。
電子制御式の内燃機関では、クランク角度センサにより検出されたクランク角度に基づいて、例えば、点火タイミング,燃料噴射タイミングなどが制御されている。クランク角度センサは、クランクシャフトへの取付精度などに起因する機械的なばらつきを有するため、特開昭63−9679号公報(特許文献1)に記載されるように、上死点位置に基づいて基準位置を補正する技術が提案されている。
特開昭63−9679号公報
しかしながら、クランク角度センサの機械的なばらつきは、クランクシャフトへの取付精度に起因するばらつきだけでなく、例えば、シグナルプレートの突起の間隔が不均一であることに起因するばらつきもある。シグナルプレートの突起の間隔にばらつきがあると、これを検知するピックアップセンサの信号から算出されるクランク角度にも誤差が含まれてしまい、内燃機関の制御精度が低下してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、クランク角度の検出精度を向上させた、内燃機関の制御装置及びクランク角度の補正方法を提供することを目的とする。
このため、内燃機関の制御装置は、内燃機関の出力軸が所定角度回転するたびに信号を出力するセンサと、センサの出力に応じて出力軸の基準位置からの回転角度を求めるコントローラと、を有する。そして、コントローラが、センサの信号出力間隔に基づいて、出力軸の回転角度を補正する。
また、クランク角度の補正方法では、内燃機関のクランクシャフトが所定角度回転するたびに出力される信号に応じて、基準位置からのクランク角度を求めるコントローラが、信号の出力間隔に基づいてクランク角度を補正する。
本発明によれば、内燃機関の出力軸の回転角度(クランク角度)の検出精度を向上させることができる。
車両用内燃機関の一例を示すシステム図である。 クランク角度センサの一例を示す概要図である。 信号補正処理の一例を示すメインルーチンのフローチャートである。 上死点位置を補正するサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 筒内圧が最大となるクランク角度を求める方法の説明図である。 信号間隔を補正するサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 信号間隔角度を補正するサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 パルス信号をモニタする方法の説明図である。 信号間隔角度を補正する方法の説明図である。 クランク角度を補正した状態の説明図である。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、車両用内燃機関の一例を示す。
内燃機関100は、シリンダブロック110と、シリンダブロック110のシリンダボア112に往復動可能に嵌挿されたピストン120と、吸気ポート130A及び排気ポート130Bが形成されたシリンダヘッド130と、吸気ポート130A及び排気ポート130Bの開口端を開閉する吸気バルブ132及び排気バルブ134と、を有している。
ピストン120は、クランクシャフト140に対して、ロアリンク150A及びアッパリンク150Bを含むコンロッド(コネクティングロッド)150を介して連結されている。そして、ピストン120の冠面120Aとシリンダヘッド130の下面との間に、燃焼室160が形成されている。燃焼室160を形成するシリンダヘッド130の略中央には、燃料と空気との混合気を着火する点火栓170が取り付けられている。ここで、クランクシャフト140が、出力軸の一例として挙げられる。
また、内燃機関100は、吸気バルブ132の開期間のクランクシャフト140に対する位相を可変とする可変バルブタイミング(VTC:Valve Timing Control)機構180と、燃焼室160の容積を変更することで、圧縮比を可変とする可変圧縮比(VCR:Variable Compression Ratio)機構190と、を備えている。
VTC機構180は、例えば、電動モータなどのアクチュエータによって、クランクシャフト140に対する吸気カムシャフト200の位相を変更することで、吸気バルブ132の作動角を一定としたまま、作動角の中心位相を進角又は遅角させる。
VCR機構190は、例えば、特開2002−276446号公報に開示されるような複リンク機構によって、燃焼室160の容積を変更させることで、内燃機関100の圧縮比を可変とする。以下、VCR機構190の一例について説明する。
クランクシャフト140は、複数のジャーナル部140Aとクランクピン部140Bとを有し、シリンダブロック110の主軸受(図示せず)に、ジャーナル部140Aが回転自在に支持されている。クランクピン部140Bは、ジャーナル部140Aから偏心しており、ここにロアリンク150Aが回転自在に連結されている。アッパリンク150Bは、下端側が連結ピン152によりロアリンク150Aの一端に回動可能に連結され、上端側がピストンピン154によりピストン120に回動可能に連結されている。コントロールリンク192は、上端側が連結ピン194によりロアリンク150Aの他端に回動可能に連結され、下端側が制御シャフト196を介してシリンダブロック110の下部に回動可能に連結されている。詳しくは、制御シャフト196は、回転可能に機関本体(シリンダブロック110)に支持されていると共に、その回転中心から偏心している偏心カム部196Aを有し、この偏心カム部196Aにコントロールリンク192の下端側が回転可能に嵌合している。制御シャフト196は、電動モータを用いた圧縮比制御アクチュエータ198によって回動位置が制御される。
このような複リンク機構を用いたVCR機構190においては、制御シャフト196が圧縮比制御アクチュエータ198によって回動されると、偏心カム部196Aの中心位置、つまり、機関本体(シリンダブロック110)に対する相対位置が変化する。これにより、コントロールリンク192の下端の搖動支持位置が変化すると、ピストン上死点(TDC)におけるピストン120の位置が高くなったり低くなったりして、燃焼室160の容積が増減し、内燃機関100の圧縮比が変更される。このとき、圧縮比制御アクチュエータ198の作動を停止させると、ピストン120の往復動によって、制御シャフト196の偏心カム部196Aに対してコントロールリンク192が回転し、圧縮比が低圧縮比側へと推移する。
VTC機構180及びVCR機構190は、マイクロコンピュータなどのプロセッサを内蔵した、VTCコントローラ210及びVCRコントローラ220によって夫々電子制御される。VTCコントローラ210及びVCRコントローラ220は、例えば、車載ネットワークの一例であるCAN(Controller Area Network)230を介して、内燃機関100を電子制御する、マイクロコンピュータなどのプロセッサを内蔵したエンジンコントローラ240に接続されている。従って、VTCコントローラ210、VCRコントローラ220及びエンジンコントローラ240の間では、CAN230を介して任意のデータを送受信できる。なお、車載ネットワークとしては、CAN230に限らず、FlexRay(登録商標)などの公知のネットワークを使用することができる。ここで、エンジンコントローラ240が、コントローラの一例として挙げられる。
エンジンコントローラ240には、内燃機関100の運転状態の一例として、上死点を基準位置としたクランクシャフト140の所定回転角度ごとにパルス信号POSを出力するクランク角度センサ250、内燃機関100の負荷Qを検出する負荷センサ260、及び、燃焼室160の圧力(筒内圧)Pを検出する筒内圧センサ270の各出力信号が入力されている。ここで、内燃機関100の負荷Qとしては、例えば、吸気負圧、吸気流量、過給圧力、アクセル開度、スロットル開度など、トルクと密接に関連する状態量を使用することができる。また、クランク角度センサ250及び筒内圧センサ270が、夫々、第1のセンサ及び第2のセンサの一例として挙げられる。
クランク角度センサ250は、図2に示すように、周囲に複数の突起252Aが形成されたシグナルプレート252と、シグナルプレート252の突起252Aを検出してパルス信号POSを出力するピックアップセンサ254と、を有する。シグナルプレート252は、例えば、円板形状をなし、クランクシャフト140のジャーナル部140Aと同心に取り付けられている。また、シグナルプレート252の周囲には、2歯欠損した34歯の突起252Aが10度間隔で設けられている。一方、ピックアップセンサ254が出力するパルス信号POSは、例えば、通常ローレベルであり、シグナルプレート252の突起252Aを検知したときにハイレベルに変化する。ここで、シグナルプレート252の突起252Aにおいて2歯欠損した部分は、例えば、基準位置となる上死点を特定するために使用することができる。なお、シグナルプレート252の突起252Aは、クランク角度で10度間隔に限らず、他の角度間隔で設けることもできる。
エンジンコントローラ240は、クランク角度センサ250から出力されるパルス信号POSに基づいて、内燃機関100の回転速度Ne及びクランク角度θを算出する。そして、エンジンコントローラ240は、例えば、回転速度及び負荷に適合した目標値が設定されたマップを参照し、内燃機関100の回転速度Ne及び負荷Qに応じた、燃料噴射量、燃料噴射タイミング及び点火タイミングを夫々求める。その後、エンジンコントローラ240は、内燃機関100のクランク角度θが燃料噴射タイミングになったら燃料噴射を開始すると共に、クランク角度θが点火タイミングになったら点火栓170を作動させて混合気を着火させる。このようにすることで、内燃機関100は、その運転状態に応じた燃料噴射及び点火時期に制御される。
また、エンジンコントローラ240は、例えば、回転速度及び負荷に適合した目標値が設定されたマップを参照し、内燃機関100の回転速度Ne及び負荷Qに応じた、VTC機構180の目標角度及びVCR機構190の目標圧縮比を夫々求める。そして、エンジンコントローラ240は、CAN240を介して、目標角度及び目標圧縮比をVTCコントローラ210及びVCRコントローラ220へと夫々送信する。
目標角度を受信したVTCコントローラ210は、図示しないセンサにより検出された実際の角度が目標角度に収束するように、VTC機構180のアクチュエータに出力する駆動電流を制御する。また、目標圧縮比を受信したVCRコントローラ220は、図示しないセンサにより検出された実際の圧縮比が目標圧縮比に収束するように、VCR機構190の圧縮比制御アクチュエータ198に出力する駆動電流を制御する。このようにすることで、VTC機構180及びVCR機構190は、内燃機関100の運転状態に応じた目標値に制御される。
ところで、クランク角度センサ250には、シグナルプレート252の突起252Aの間隔にばらつきが存在すると共に、クランクシャフト140に対するシグナルプレート252の取付精度にばらつきが存在する。そこで、エンジンコントローラ240は、例えば、フラッシュROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリに格納された制御プラグラムを実行することで、次のようにして、クランク角度センサ250のパルス信号POSから求められるクランク角度を補正する。
図3は、エンジンコントローラ240に電源が投入されたことを契機として、エンジンコントローラ240が所定時間ごとに繰り返し実行する、信号補正処理のメインルーチンの一例を示す。
ステップ100(図では「S100」と略記する。以下同様。)では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、クランクシャフト140に対するシグナルプレート252の取付精度のばらつき(相対ばらつき)に対応すべく、上死点位置を補正するサブルーチンを実行する。
ステップ200では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、シグナルプレート252の突起252Aの間隔のばらつきに対応すべく、信号間隔を補正するサブルーチンを実行する。
図4は、上死点位置を補正するサブルーチンの一例を示す。
ステップ110では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、燃焼室160の圧力が最大となる、上死点を基準位置としたクランクシャフト140の回転角度(クランク角度)θPmaxを求める。具体的には、エンジンコントローラ240のプロセッサは、クランク角度センサ250及び筒内圧センサ270の各出力値をモニタし、図5に示すように、クランク角度が上死点前10度になったときの筒内圧PtB10、クランク角度が上死点になったときの筒内圧PTDC及び最大筒内圧Pmaxを求める。そして、エンジンコントローラ240のプロセッサは、次式にPtB10、PTDC及びPmaxを代入し、燃焼室160の圧力が最大となるクランク角度θPmax[degATDC]を求める。
θPmax=10×(PtB10−Pmax)/(PtB10−PTDC)−10
ステップ120では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、上死点位置を補正する条件が成立しているか否かを判定する。ここで、上死点位置を補正する条件としては、応答遅れによる影響が少ない条件、具体的には、内燃機関100がアイドリング回転速度以下の低回転運転中であり、かつ、燃焼による筒内圧の影響が少ない条件、具体的には、クランキング時又はエンジン停止時の燃料カット中を適用することができる。なお、燃料カット中に代えて、点火タイミングを大幅に遅角させた条件を適用することもできる。そして、エンジンコントローラ240のプロセッサは、上死点位置を補正する条件が成立していると判定すれば処理をステップ130へと進める一方(Yes)、上死点位置を補正する条件が成立していないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ130では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、上死点位置として、燃焼室160の圧力が最大となるクランク角度θPmaxを設定する。
かかる上死点位置を補正する処理によれば、上死点前10度の筒内圧PtB10、上死点の筒内圧PTDC及び最大筒内圧Pmaxに基づいて、燃焼室160の圧力が最大となるクランク角度θPmaxが求められる。そして、応答遅れによる影響が少ない条件及び燃焼による筒内圧の影響が少ない条件が共に成立したとき、燃焼室160の圧力が最大となるクランク角度θPmaxが上死点位置に設定される。要するに、燃焼室160の容積が最小となった上死点においては、応答遅れ及び燃焼の影響が少なければ筒圧力が最大となるため、このときのクランク角度θPmaxは上死点を示していると考えることができる。従って、クランクシャフト140に対するクランク角度センサ250のシグナルプレート252の取付精度にばらつきがあっても、クランク角度θPmaxを上死点に設定することで、パルス信号POSの位相のずれを補正することができる。
そして、パルス信号POSの位相のずれが補正されることから、例えば、燃焼圧力制御として、最大筒内圧となるクランク角度θPmax、IMEP(Indicated Mean Effective Pressure)、MBT(Minimum Advance for Best Torque)、熱発生率の演算精度が向上する。このため、点火タイミングのフィードバック制御性、失火診断精度及び燃焼フィードバック制御性が向上し、内燃機関100の燃費、出力及び安定性を向上させることができる。
図6は、信号間隔を補正するサブルーチンの一例を示す。
ステップ210では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、信号間隔を補正する条件が成立しているか否かを判定する。ここで、信号間隔を補正する条件としては、サイクル変動の少ない条件、具体的には、内燃機関100が所定回転速度(例えば、2000rpm)より高回転で運転中であり、かつ、内燃機関100の回転速度変化が所定範囲(例えば、20rpm)に収まっている定常運転中を適用することができる。そして、エンジンコントローラ240のプロセッサは、信号間隔を補正する条件が成立していると判定すれば処理をステップ220へと進める一方(Yes)、信号間隔を補正する条件が成立していないと判定すれば処理をステップ230へと進める(No)。
ステップ220では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、信号間隔角度を補正するサブルーチン(詳細は後述する)を実行する。なお、初期状態における信号間隔角度は、シグナルプレート252の突起252Aの間隔にばらつきがないと仮定したとき、隣接する2つの突起252Aにより発生する信号間隔角度、要するに、クランクシャフト140を基準とした角度とすることができる。
ステップ230では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、初期状態の信号間隔角度又はステップ220で補正した信号間隔角度に基づいて、基準位置を基点としたクランク角度を算出する。即ち、エンジンコントローラ240のプロセッサは、基点からのクランクシャフト140の回転角度(経過角度)を算出する。
図7は、信号間隔角度を補正するサブルーチンの一例を示す。
ステップ221では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、図8に示すように、クランク角度センサ250から出力されるパルス信号POSをモニタし、クランクシャフト140が1回転する間のパルス信号POSの発生間隔TPOSn[ms]を計測する。パルス信号POSの発生間隔TPOSnは、図8及び図9に示すように、パラメータの一例であるカウンタCRACNT及び変数nに関連付けられた状態で、例えば、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリに一時的に保存される。ここで、カウンタCRACNTは、クランク角度センサ250のシグナルプレート252の欠歯部を検知したときに0にリセットされ、パルス信号POSを検知したときにインクリメントされるパラメータである。また、変数nは、信号間隔角度の補正を開始したときに0となり、パルス信号POSを検知したときにインクリメントされ、n=33となった後に0にリセットされるパラメータである。なお、ここで測定される発生間隔TPOSnは、1歯分だけ遅れている。
ステップ222では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、シグナルプレート252の欠歯部の発生間隔TPOSnを10度間隔に分割、要するに、発生間隔TPOSnを3分割した10度間隔の発生間隔TPOS10n[ms]を算出し、図9に示すように、カウンタCRACNT及び変数nと関連付けた状態で揮発性メモリに保存する。即ち、クランク角度センサ250は、シグナルプレート252の欠歯部においてパルス信号POSを出力しないため、欠歯部を挟んだ発生間隔TPOnは、他の部分の発生間隔TPOSnの3倍となっている。このため、欠歯部の発生間隔TPOSnを10度間隔に分割することで、他の部分の発生間隔TPOSnに合せることができる。
ステップ223では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、例えば、カウンタCRACNTが33となったときの発生間隔TPOS10nに基づいて、前回値に対する今回値の比(今回値/前回値)を求めることで、クランクシャフト140の長期的な回転変化率を算出する。
ステップ224では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、発生間隔TPOS10nから回転変動を除去した、10度間隔の発生間隔TPOS10Kn[ms]を算出する。具体的には、エンジンコントローラ240のプロセッサは、カウンタCRACNT又は変数nにより特定される各データについて、次式に発生間隔TPOS10n、回転変化率及び変数nを代入することで、10度間隔の発生間隔TPOS10Knを算出し、これを揮発性メモリに保存する。
TPOS10Kn=TPOS10n×(1+(1−回転変動率)×n/36))
ステップ225では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、揮発性メモリに保存された10度間隔の発生間隔TPOS10Knを参照し、クランクシャフト140が1回転するのに要する1回転時間T360K[ms]を算出する。ここで、1回転時間T360Kは、例えば、クランクシャフト140がある基点から1回転するまでの発生間隔TPOS10Knを順次加算することで算出できる。この場合、欠歯部の発生間隔TPOS10Knは、これを3倍すればよい。
ステップ226では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、1回転時間T360Kを360で除算することで、クランクシャフト140が1度回転するのに要する1度回転時間T1K[ms]を算出する(T1K=T360K/360)。
ステップ227では、エンジンコントローラ240のプロセッサが、カウンタCRACNT又は変数nにより特定される各データについて、次式に発生間隔TPOS10Kn及び1度回転時間T1Kを代入することで、シグナルプレート252の突起252Aの間隔ばらつきを補正した、信号間隔角度HosDEGn[deg]を算出する。
HosDEGn=TPOS10Kn/T1K
かかる信号間隔角度を補正する処理によれば、サイクル変動の影響が少ない条件が成立したとき、クランク角度センサ250から出力されるパルス信号POSの発生間隔TPOSnが計測される。また、クランク角度センサ250のシグナルプレート252には、突起252Aが存在しない欠歯部があるため、欠歯部を挟んだ2つの突起252Aにより発生するパルス信号POSの発生間隔TPOSnを3つに分割した、10度間隔の発生間隔TPOS10nが算出される。そして、クランクシャフト140の回転変化率が求められ、発生間隔TPOS10nから回転変動を除去した10度間隔の発生間隔TPOS10Knが算出される。さらに、10度間隔の発生間隔TPOS10Knを順次加算して1回転時間T360Kが算出されると共に、1回転時間T360から1度回転時間T1Kが算出される。その後、10度間隔の発生間隔TPOS10Kn及び1度回転時間T1Kから、シグナルプレート252の突起252Aの間隔ばらつきを補正した、信号間隔角度HosDEGnが算出される。
信号間隔角度HosDEGnは、突起252Aの間隔ばらつきを補正したものであるから、この信号間隔角度HosDEGnに基づいて、図10に示すように、基準位置を基点としたクランクシャフト140の回転角度(経過角度)を算出すれば、その検出精度を向上させることができる。また、信号間隔角度HosDEGnに基づいて、内燃機関100の回転速度を算出すれば、その検出精度を向上させることができる。
このため、クランク角度及び回転速度の検出精度の向上を通して、内燃機関100の制御精度を向上させることができる。また、点火タイミング、燃料噴射タイミング、VTC機構180及びVCR機構190の制御性が向上し、内燃機関100の燃費、出力及び安定性を向上させることもできる。
ここで、信号間隔角度を補正する方法について、その理解を容易ならしめることを目的として、図9に示す具体例を用いて説明する。なお、図9に示す具体例は、内燃機関100が2000rpmで回転し、クランクシャフト140の回転変動が−0.5%、即ち、1回転当たり10rpmずつ低下することを前提とする。また、クランク角度センサ250において、シグナルプレート252の突起252Aの間隔ばらつきは、変数n=12のとき+1度、変数n=13のとき−1度、変数n=15のとき+1度、変数n=16のとき−2度、変数n=17のとき+1度とする。
シグナルプレート252の欠歯部の発生間隔TPOSnは、2.588[ms]であるので、これを10度間隔に分割、要するに、3分割した発生間隔TPOS10nは、2.588/3=0.863[ms]となる。また、クランクシャフト140の回転変化率は、その回転変動が−0.5%であるので、1.0050となる。そして、各発生間隔TPOS10nから回転変動を除去した10度間隔の発生間隔TPOS10Knは、例えば、変数n=12(欠歯部)において、0.863×(1+(1−1.0050)×12/36))=0.861[ms]と求められる。
また、10度間隔の発生間隔TPOS10Knを順次加算して1回転時間T360Kを算出すると、T360K=30.000[ms]となり、これから算出される1度回転時間T1Kは、T1K=30.000/360=0.08333[ms]となる。そして、シグナルプレート252の突起252Aの間隔ばらつきを補正した信号間隔角度HosDEGnは、例えば、変数n=12(欠歯部)において、0.861/0.833=10.0[deg]と求められる。
前記実施形態において、シグナルプレート252の突起252Aの間隔ばらつきを補正するとき、サイクル変動の影響が少ないという条件に代えて、例えば、フリクション、イナーシャ、カム反力及び筒内圧の少なくとも1つに基づいて、サイクル変動を補正することもできる。また、クランク角度センサ250は、そのシグナルプレート252に欠歯部がなくてもよく、この場合には、他のセンサにより上死点位置を識別すればよい。
ここで、前記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に説明する。
(A)前記コントローラが、前記出力軸の回転変動を考慮して前記第1のセンサの信号出力間隔から回転変動を除去し、前記回転変動が除去された信号出力間隔から当該信号出力間隔に応じた前記出力軸の回転角度を求め、前記出力軸の回転角度を順次加算して前記基準位置からの回転角度を補正する、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
このようにすれば、第1のセンサの信号出力間隔に基づいて、出力軸の回転角度を補正することができる。
(B)前記コントローラが、前記内燃機関がアイドリング回転速度以下で回転しているときに、前記基準位置を設定する、ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
このようにすれば、応答遅れの影響が少ない条件下で、基準位置を設定することができる。
(C)前記コントローラが、前記内燃機関がアイドリング中のとき、前記内燃機関の点火タイミングを大幅に遅角させた状態で、前記基準位置を設定する、ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
このようにすれば、応答遅れの影響が少ない条件下で、基準位置を設定することができる。
(D)前記第1のセンサが信号を出力しない欠歯部を有する場合、前記コントローラが、前記欠歯部の信号出力間隔を所定数に分割して、前記出力軸の回転角度を補正する、ことを特徴とする請求項1〜請求項3、(A)、(B)及び(C)のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
このようにすれば、欠歯部を有するセンサにも対応することができる。
(E)前記出力軸は、クランクシャフトである、ことを特徴とする請求項1〜請求項3、(A)、(B)、(C)及び(D)のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
このようにすれば、内燃機関のクランク角度を補正することができる。
100 内燃機関
140 クランクシャフト(出力軸)
240 エンジンコントローラ(コントローラ)
250 クランク角度センサ(第1のセンサ)
270 筒内圧センサ(第2のセンサ)

Claims (5)

  1. 内燃機関の出力軸が所定角度回転するたびに信号を出力する第1のセンサと、
    前記第1のセンサの出力に応じて前記出力軸の基準位置からの回転角度を求めるコントローラと、
    を有し、
    前記コントローラが、前記第1のセンサの信号出力間隔に基づいて、前記出力軸の回転角度を補正する、
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記コントローラが、前記内燃機関が所定回転速度より高回転で運転中、かつ、前記内燃機関の回転速度変動が所定範囲内であるときに、前記出力軸の回転角度を補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関の筒内圧を検出する第2のセンサを更に有し、
    前記コントローラが、前記第2のセンサの出力値に基づいて、前記基準位置を設定する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記コントローラが、前記内燃機関への燃料供給を停止した状態で、前記第2のセンサの出力値が最大となる前記出力軸の回転角度を前記基準位置とする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 内燃機関のクランクシャフトが所定角度回転するたびに出力される信号に応じて、基準位置からのクランク角度を求めるコントローラが、前記信号の出力間隔に基づいて前記クランク角度を補正する、
    ことを特徴とするクランク角度の補正方法。
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