JP2016056488A - 古紙から再生パルプを製造するための改良されたシステム - Google Patents

古紙から再生パルプを製造するための改良されたシステム Download PDF

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Abstract

【課題】古紙を原料に含む白板紙において生じる、常温で数か月程度経過した時点で発生する多色斑点等の外観の悪化及び異臭を、低減する方法、及びそのための原料古紙中に含まれる異物を効果的に検出する方法の提供。【解決手段】古紙を原料とし、離解処理工程を経て、再生パルプ等を製造する方法であって、古紙、離解処理工程、再生パルプ又は抄紙工程から採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する工程と、異物由来の成分が検出された場合に、古紙、離解処理工程産物、再生パルプ又は抄紙工程産物の少なくとも一部を除去する手段と、を含む、再生紙製造方法。異物は、昇華転写紙、微生物、微生物転換物、発泡シート及び粘着異物から選択されるいずれかである。【選択図】なし

Description

本発明は、古紙を利用して再生パルプを製造する方法に関する。
近年、廃棄物の削減や環境問題に対する関心の高まりから、洋紙・板紙共に、より多くの古紙を利用することが望まれている。古紙の利用に際しては、製造される紙製品バージンパルプを用いた場合に比較して強度が劣る点や、古紙に含まれる異物を除去して外観や操業性を向上させる等の検討がなされてきた。
例えば、特許文献1においては、薬品の添加や塗布などの方法によらずに塗工紙を含む古紙パルプを用いた板紙の表面性および強度を向上させる板紙裏層用古紙パルプの製造方法を提供することを課題として検討されている。そして、塗工紙を含む古紙パルプの調成方法において、パルパーで離解した該古紙パルプを混練処理した後に分級処理し、さらに必要に応じて叩解することを特徴とする板紙裏層用古紙パルプの製造方法を提案する。また、特許文献2においては、原料古紙の選別が充分でなくとも、粘着異物が少ない古紙パルプを製造可能な古紙パルプの製造方法を提供することを課題としている。そして、検討古紙離解処理工程、異物除去工程、粗選除塵工程、脱水濃縮工程、希釈工程、精選除塵工程、洗浄工程を順次行うことを提案する。
一方、高感度に化学物質を検出、分析する技術として、フィールド非対称性イオン移動度分光計(FAIMS)が注目を集めている。この装置では、センサーに印加する直流電圧と交流電圧を変化させることにより、イオン化された化学物質の移動度の変化を、微細なフィルターによって検出し、その検出結果の差異により化学物質を特定することが可能である(特許文献3参照)。また、この分析装置において、ウィルスや細菌を含めた微生物を測定することも試みられている(特許文献4参照)。
特開平11−43880号公報 特開2013−159865号公報 国際公開WO2012/056730 国際公開WO2013/035306
本発明者らの検討によると、古紙を原料に含む白板紙においては、常温で数か月程度経過した時点で多色の斑点が見られることがあった。そのため、特に消費者の安全志向が高い食品用の紙容器板紙、食品、薬箱など日用品の白板紙においては、損紙やクレームを生じていた。そこで、本発明者が詳細に分析したところ、赤系の斑点はDisperse Red 60と呼ばれる赤系の昇華性染料を含み、青系の斑点は、Disperse Blue 14と呼ばれる青系の昇華性染料や、それとは置換基の異なるアントラキノン骨格の化合物が含まれることが分かった。これらの染料は、昇華転写紙に用いられる染料成分である。
一方、原料古紙中には、昇華転写紙のほか、微生物、微生物転換物、発泡シートおよび粘着異物等が含まれることがある。これらもまた、最終製品において、外観の悪化や異臭を生じうる。しかしながら、いずれの場合も対応としては、気付いた場合に人手により除去する程度に留まり、異物のオーダーが低いために(例えば、1トンの古紙中にA4サイズで1枚含まれる、等)、原料から有効に除去する実用的な技術は存在しなかった。
本発明は、以下を提供する。
[1] 古紙を原料とし、離解処理工程を経て、再生パルプを製造する方法であって、
古紙、離解処理工程または再生パルプから採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する工程を含む、製造方法。
[2] 古紙を原料とし、抄紙工程を経て、紙または板紙を製造する方法であって、
古紙、離解処理工程、再生パルプまたは抄紙工程から採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する工程を含む、製造方法。
[3] 異物が、昇華転写紙、微生物、微生物転換物、発泡シートおよび粘着異物からなる群より選択されるいずれかである、1または2に記載の製造方法。
[4] 異物由来の成分が、昇華性染料化合物、カビ臭原因物質および発泡シート由来成分からなる群より選択されるいずれかである、1または2に記載の製造方法。
[5] 異物由来の成分が、
1,4−ジアミノ−2,3−ジフェノキシ−9,10−アントラセンジオン(C.I.Disperse Violet 26)、5−ブロモ−Δ2,2'(3H,3'H)−ビ[1H−インドール]−3,3'−ジオ(C.I.Vat Blue 34:CasNo.6492−73−5)、1−メチルアミノ−4−フェニルアミノ−9,10−アントラキノン(C.I.Disperes Blue 24:CasNo.3179−96−2)、1,4−ビス(イソプロピルアミノ)−9,10−アントラキノン(C.I.Disperse Blue 134)、1,4−ジメチルアミノアントラキノン(C.I.Disperse Blue 14)、4−(ジエチルアミノ)アゾベンゼン(C.I.ソルベントイエロー56)、臭化または塩化1,5−ジヒドロキシ−4,8−ジアミノアントラキノン、1,4−ジアミノ−2,3−ジクロロアントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシアントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシ−2−(β−メトキシエトキシ)−アントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシ−2−フェノキシアントラキノン(C.I.Disperse Red 60)、1,4−ジアミノアントラキノン−2−カルボン酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステル、1,4−ジアミノ−2−メトキシアントラキノン、1−アミノ−4−アニリノアントラキノン、1−アミノ−2−シアノ−4−アニリノ(またはシクロヘキシルアミノ)−アントラキノン、1−ヒドロキシ−2−(p−アセトアミノフェニルアゾ)−4−メチルベンゼン、3−メチル−4−(ニトロフェニルアゾ)−ビラゾロンおよび3−ヒドロキシキノフタロンからなる群より選択されるいずれかの昇華性染料化合物;
2,4,6−トリクロロアニソールおよび2,4,6−トリブロモアニソールからなる群より選択されるいずれかのカビ臭原因物質;ならびに
イソブタン、イソペンタンおよびペンタンからなる群より選択されるいずれかの発泡シート由来成分
からなる群より選択されるいずれかである、4に記載の製造方法。
[6] 分析が、非対称フィールドイオン移動度スペクトル法、質量分析法、およびイオンモビリティー法からなる群より選択される少なくとも1つの方法により実施される、1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
[7] 分析の前にガスクロマトグラフィーによる分離を行う、1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
[8] 採取されたガスが前処理される、1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
[9] 異物由来の成分が検出された場合に、古紙、離解処理工程産物、再生パルプまたは抄紙工程産物の少なくとも一部を除去する工程を含む、1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
[10] 古紙を原料とし、離解処理工程を経て、再生パルプを製造するためのシステムであって、古紙、離解処理工程または再生パルプから採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する手段を含む、システム。
[11] 古紙を原料とし、抄紙工程を経て、紙または板紙を製造するためのシステムであって、古紙、離解処理工程、再生パルプまたは抄紙工程から採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する手段を含む、システム。
[12] 異物由来の成分が検出された場合に、古紙、離解処理工程産物、再生パルプまたは抄紙工程産物の少なくとも一部を除去する手段を含む、10または11に記載のシステム。
本発明によれば、原料中に特定の異物が含まれる場合に有効に検出することができる。またそれにより、異物が含まれる原料古紙、工程途中の古紙処理物(例えば、古紙をパルパー等により離解処理した処理物)、再生パルプまたは紙製品を特定し、適切な手段により除去することができ、より品質の優れた最終製品を製造することができる。
昇華転写紙を含む古紙上のガスの、FAIMS分析チャート。古紙のみの場合には見られない赤色昇華転写紙特有のピークが、昇華転写紙のみを分析した場合、および古紙と昇華転写紙との混合物(MIX)を分析した場合に確認できた。 昇華転写紙を含む古紙上のガスの、ショートカラムでピーク分離を行った後の、FAIMS分析チャート。古紙のみの場合には見られない赤色昇華転写紙特有のピークが、昇華転写紙のみを分析した場合、および古紙と昇華転写紙との混合物(MIX)を分析した場合に確認できた。 昇華転写紙を含むPPC用紙からなる古紙上のガスの、ショートカラムでピーク分離を行った後の、FAIMS分析チャート。PPC用紙のみの場合には見られない赤色昇華転写紙特有のピークが、昇華転写紙のみを分析した場合に確認できた。 古紙サンプルにカビ臭の成分であるTCAおよびTBAを添加したものから、所定の条件で発生したガスのGC−MSクロマトグラム。TCAおよびTBAのピークが確認できた。 図4のクロマトグラムの30.371分のピークのマススペクトル(上段)、およびTCAのマススペクトル(下段)。両者は一致した。 図4のクロマトグラムの34.609分のピークのマススペクトル(上段)、およびTBAのマススペクトル(下段)。両者は一致した。 発泡シートを含む古紙サンプルから、所定の条件で発生したガスのGC−MSトータルイオンクロマトグラム。 図8のクロマトグラムの、5.316分のピークのマススペクトル(上段)およびイソブタンのGC−MSクロマトグラム(下段)。両者は一致した。 図8のクロマトグラムの、7.492分のピークのマススペクトル(上段)およびイソペンタンのマススペクトル(下段)。両者は一致した。 図8のクロマトグラムの、8.163分のピークのマススペクトル(上段)およびペンタンのマススペクトル(下段)。両者は一致した。 古紙と発泡シートの混合(上段)、発泡シート(中段)、古紙(下段)のトータルイオンクロマトグラム。 古紙サンプルのトータルイオンクロマトグラム マスイオン210、212、195、197のマススペクトル マスイオン329、331、344、346のマススペクトル 加湿した古紙(昇華転写紙)から採取したガスのFAIMS分析チャート 加湿した古紙(昇華転写紙)から採取したガスのFAIMS分析チャート
部および%は、特に記載した場合を除き、質量(重量)部および質量(重量)%の意である。また数値範囲「a〜b」は、特に記載した場合を除き、両端の値aおよびbを含む。特定の実施態様、その実施例について説明する場合があるが、本発明の範囲はそれらによって限定されない。
なお、本発明における乾燥固形分の質量(乾燥固形分量)は、JIS P 8225の規定に従って110℃で乾燥させた際の質量(絶乾質量)を示し、特に断りのない限り、パルプ繊維だけでなく、灰分等、その他の共存物を含む質量である。すなわち、乾燥固形分100gとは、絶乾質量が100gであることを意味する。パルプスラリーのように、水分の多い試料の乾燥固形分を求めるには、前記110℃での乾燥に先立ち、ブフナーロートで、No.2の濾紙(予め絶乾質量を求めたもの)を用いて脱水を行うとよい。
本発明は、古紙を原料とし、再生パルプ、紙または板紙(白板紙を含む。)を製造する方法およびそのためのシステムを提供する。本発明の製造方法は、古紙から採取されたガス中の、または工程途中で採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する工程を含む。
<古紙>
古紙とは、紙や紙製品が一度使用された後に回収されたもののうち、製紙原料として利用することができるもの、またはその可能性があるものをいう。本発明において原料として用いることのできる古紙は、特に限定されない。原料としての古紙には、種々の発生源の古紙、例えば、家庭、商店街・商業施設、紙加工工場または事業所(オフィス)から回収されたものが含まれる。また原料としての古紙には、種々の品種のもの、例えば、新聞、雑誌、段ボール、上質紙、中質紙、マニラボール、飲料用紙パック、包装用クラフト紙または紙器用板紙等の裁落、損紙、残紙または回収古紙が含まれる。
古紙は、通常、製紙メーカーに出荷する際の輸送効率を上げるために圧縮梱包機(ベーラー)で、約1トンの集合体に圧縮梱包される。本発明において原料として用いられる古紙は、1枚の形態であってもよく、少なくとも2枚以上の古紙が積み重なった形態(以下、「古紙集合体」という。)であってもよい。また前記古紙は破れていてもよい。
<分析対象>
本発明において分析対象とされるのは、異物由来の成分である。異物は、古紙原料に含まれる可能性があり、取り除くことが好ましいものであれば特に限定されないが、本発明は、ガスとして分析できる昇華性または揮発性の成分を生じる異物に対して効果的に適用することができる。このような異物の例としては、特に限定されないが、昇華転写紙、微生物、微生物転換物、発泡シートおよび粘着異物が挙げられる。
〔昇華転写紙〕
昇華転写紙とは、昇華性染料化合物を含有した染料で印刷された紙を指し、主にポリエステル繊維に絵柄や文字を転写する際に利用されており、捺染紙・アイロンプリント紙と呼ばれることもある。昇華性染料化合物を含有した染料は、洗浄・漂白等の古紙処理技術では完全に除去することが困難であり、白板紙の原料に含まれていると、常温で徐々に昇華することにより、数か月で白板紙の表面に赤〜青色の斑点として出現しうる。
本発明が分析対象とする、昇華転写紙に由来する、昇華性染料化合物の例としては、特に限定されないが、大気圧、約25〜260℃で昇華または蒸発する染料が挙げられる。より具体的には、アゾ、アントラキノン、キノフタロン、スチリル、ジまたはトリフェニルメタン、オキサジン、トリアジン、キサンテン、メチン、アゾメチン、アクリジン、ジアジン等の染料があり、1,4−ジアミノ−2,3−ジフェノキシ−9,10−アントラセンジオン(C.I.Disperse Violet 26)、5−ブロモ−Δ2,2'(3H,3'H)−ビ[1H−インドール]−3,3'−ジオ(C.I.Vat Blue 34:CasNo.6492−73−5)、1−メチルアミノ−4−フェニルアミノ−9,10−アントラキノン(C.I.Disperes Blue 24:CasNo.3179−96−2)、1,4−ビス(イソプロピルアミノ)−9,10−アントラキノン(C.I.Disperse Blue 134)、1,4−ジメチルアミノアントラキノン(C.I.Disperse Blue 14)、4−(ジエチルアミノ)アゾベンゼン(C.I.ソルベントイエロー56)、臭化または塩化1,5−ジヒドロキシ−4,8−ジアミノアントラキノン、1,4−ジアミノ−2,3−ジクロロアントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシアントラキノン(C.I.Disperse Red 60)、1−アミノ−4−ヒドロキシ−2−(β−メトキシエトキシ)−アントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシ−2−フェノキシアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン−2−カルボン酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステル、1,4−ジアミノ−2−メトキシアントラキノン、1−アミノ−4−アニリノアントラキノン、1−アミノ−2−シアノ−4−アニリノ(またはシクロヘキシルアミノ)−アントラキノン、1−ヒドロキシ−2−(p−アセトアミノフェニルアゾ)−4−メチルベンゼン、3−メチル−4−(ニトロフェニルアゾ)−ビラゾロンおよび3−ヒドロキシキノフタロンが挙げられる。また、他の例として、マラカイトグリーン、メチルバイオレット、酢酸ナトリウム、ナトリウムエタレート、ナトリウムメチラート等で変性した染料化合物等が挙げられる。さらに前記成分の誘導体も挙げられる。
用いる分析装置(後述する)や濃縮工程の有無によっても異なるが、本発明により、採取されたガス中において1ppb以上の濃度である昇華性染料化合物を検出することができる。非対称フィールドイオン移動度スペクトロメーター(FAIMS)としては低分子揮発性成分の場合数pptまで測定できる能力がある。
〔微生物および微生物転換物〕
本発明において、古紙原料中の異物として取り扱われる微生物は、特に限定されないが、カビ、真正細菌、古細菌、真核生物(藻類、原生生物、菌類、粘菌)が挙げられる。また、古紙原料中の異物として、昆虫、極小型の動物等も挙げられる。微生物転換物には、特に限定されないが、木材用防黴剤である2,4,6−トリクロロフェノール(TCP)が微生物の作用によって生成したカビ臭の原因物質が含まれる。
本発明が分析対象とする、カビ臭原因物質の例としては、特に限定されないが、ハロゲン化アニソールを挙げることができる。ハロゲン化アニソールとは、アニソールの2〜6位に塩素等のハロゲンが1〜5個結合した化合物をいう。ハロゲン化アニソールの一つである2,4,6−トリクロロアニソール(TCA)は、カビ臭原因として知られる昇華性の物質である。TCAは木材用防黴剤である2,4,6−トリクロロフェノール(TCP)の水酸基がカビ等の作用によってO−メチル化されることにより生じる。また、パルプを塩素漂白した際に、リグニン分解物のフェノールが塩素化されてTCPが生じた後、これがカビ等の作用によってTCAとなる場合もある。したがって、古紙の処理に際し、TCPを使用した木製パレットを使用した場合や、古紙が塩素漂白を行った包材を含む場合、古紙においてTCAが発生し、それを利用して製造された紙製品または板紙製品がカビ臭を有し得る可能性がある。TCAの官能閾値は、極めて低い(0.3ppt〜1ppbレベル)ことも知られている。
ハロゲン化アニソールの別の例である、2,4,6−トリブロモアニソール(TBA)もまた、カビ臭原因として知られる揮発性の物質である。TBAは、TCPの代わりに使用される木材用防黴剤である2,4,6−トリブロモフェノール(TBP)が、カビ等の作用によってO−メチル化されることにより生じる。
用いる分析装置や濃縮工程の有無によっても異なるが、本発明により、採取されたガス中において0.1ppb以上の濃度であるカビ臭原因物質を検出することができる。
〔発泡シート〕
本発明が分析対象とする、発泡シート由来成分の例としては、特に限定されないが、イソブタン、イソペンタンおよびペンタンが挙げられる。本発明者らの検討によると、これらの成分は、発泡シートが含まれない古紙からは検出されない(実施例参照)。
用いる分析装置や濃縮工程の有無によっても異なるが、本発明により、採取されたガス中において1ppb以上の濃度である発泡シート由来成分を検出することができる。
〔粘着異物〕
本発明において、古紙原料中の異物として取り扱われる粘着異物は、紙製のラベル・シール、梱包テープ等に含まれる接着剤および雑誌背糊のホットメルト等、紙に対して使用される粘着性を有している物質をいう。粘着異物は、製造される紙製品または板紙製品の外観を悪化させることが知られている。
本発明により、採取されたガス中において1ppb以上の濃度である粘着異物を検出することができる。
<分析手段>
本発明は、古紙を利用して再生パルプを製造する方法において、工程の途中で採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する工程を含む。分析工程を実施するための手段としては、ガス中の微量成分(例えば、1ppt〜1ppm)を分析するための既存の方法を用いることができ、対象となる成分が分析できる限り、特に限定されない。
分析方法としては、分析装置を用いる方法が挙げられ、分析装置が比較的小型であり、高感度の測定が可能であるとの観点からは、非対称フィールドイオン移動度スペクトロメーター(FAIMS)を用いることが好ましい。他の好ましい分析装置としては、ガスクロマトグラフ−質量分析計(GC−MS)、イオンモビリティスペクトロメーターが挙げられる。前記分析装置による分析の前にガスクロマトグラフィーによる成分の分離を行うことが好ましい。ガスクロマトグラフィーによる成分を分離した後に前記分析装置により成分の分析を行うことにより、前記分析装置による分析の感度が向上する。
ガスを採取する段階は、特に限定されない。好ましい段階の例としては、工程の最初である古紙の段階である。前記古紙は、古紙が一枚の形態でもよく、古紙集合体であても良い。また異物由来の揮発性成分が十分に含まれうるとの観点からは、加温される工程でガスを採取することも好ましく、この例としては、離解処理工程または抄紙工程を挙げることができる。
古紙(一枚の形態)や古紙集合体の段階でガスを採取する際は、特に限定されないが、例えば、古紙の周囲に存在する古紙に由来するガスを、適切な手段により回収することによる。採取は、環境温度において行うことができ、また必要に応じ加温環境下で行うことができる。
好ましい態様においては、古紙からのガスの採取は、キャリアガス(例えば、空気。以下、空気を例に説明する。)を供給する手段を用い、古紙中、古紙の間または古紙の周囲に空気を送り込み、排気されてきたガスを採取し、分析することによる。古紙の間等を空気が通ることは、ガスとして分析できる昇華性または揮発性の成分を得るために有利であり、重要である。具体的な方法としては、例えば、ラボスケールで行う際には、蓋付のボトルに古紙を入れ、ボトルに空気を供給し、排気されてきたガスを分析装置に供給することにより、ガスの採取と分析を行うことができる。また、商業的なスケールで行う際には、古紙を離解処理工程へ移送するベルトコンベア上で、古紙に空気を送り、排気を分析装置に供給してもよい。その他、古紙を離解処理工程へ移送する手段としてドラム式コンベアを使用し、ドラムの一方の端から古紙へ空気を送り、他方の端からの排気を分析装置に供給してもよい。本発明で古紙から採取されたガスというときは、このように空気を供給して得られる排気を採取することも含む。
古紙からのガスの採取箇所は、一か所でもよく、複数か所であってもよい。用いる分析装置(後述する)や濃縮工程の有無によっても異なるが、分析はリアルタイムで行うこともできる。
離解処理工程の段階でガスを採取する際は、特に限定されないが、例えば、離解処理中または離解処理後の離解層の上方に存在するパルパーに由来するガスを、適切な手段により回収することによる。本発明者らの検討によると、本発明が分析対象とする成分は、水を加えた状態であっても、ガスとして回収可能であり、かつ分析可能である。
紙または板紙(白板紙を含む。)の製造のための方法またはシステムにおいても、ガスを採取する段階は、特に限定されない。例えば、白板紙の製造のための方法またはシステムにおいては、ガスの採取は、例えば、抄紙工程または塗工層を形成する工程において行ってもよい。
抄紙工程(ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパート、コーターパート、カレンダーパート、リールパートを含む。)において、または塗工層形成工程でガスを採取する段階は、特に限定されないが、例えば、加温され、および/または送風される、ドライヤーパートであり得る。同様に、塗工層を形成する工程でガスを採取する場合は、乾燥のための段階であり得る。乾燥のための加温や送風は、ガスの採取のために有利であり、また重要であり得る。
採取されたガスは、必要に応じ、特定のピークの分離や濃縮等の前処理を行ってもよい。前処理として、特に限定されないが、具体的には、ジメチルポリシロキサン等を充填したカラムを用い、特定のピークを分離してもよい。また離解処理工程産物からガスを採取する態様においては、パルパー内から採取した液を濃縮し、濃縮した液からガスを採取してもよい。前処理のために用いることのできるガス濃縮手段、および液濃縮手段としては、特に限定されず、従来技術を適用することができる。
<製造方法>
本発明の古紙からの再生パルプの製造方法は、少なくとも古紙の離解処理工程を含む。所望により、異物除去工程、除塵工程、分散工程、漂白工程、脱墨工程、脱水・洗浄工程を含んでもよい。本発明の古紙からの紙または板紙の製造方法は、少なくとも古紙の離解処理工程、および抄紙工程を含む。本発明の製造方法が白板紙の製造方法である場合は、少なくとも古紙の離解処理工程、抄紙工程、および塗工層形成工程を含む。
〔離解処理工程〕
離解処理工程では、古紙を離解してスラリー状にする離解処理を行う。離解処理には通常パルパーと称される離解機が用いられる。パルパーとしては、例えば、乾燥固形分濃度3〜5質量%で処理する低濃度パルパー、乾燥固形分濃度5〜18質量%で処理する中濃度パルパー、乾燥固形分濃度18〜25質量%で処理する高濃度パルパーなどが挙げられる。
低濃度パルパーとしては、ローターと称される攪拌翼がタンクの底面または内壁面に取り付けられたものが挙げられる。中濃度パルパーとしては、上記低濃度パルパーと同様で、ローター形状を大きくしたもの、離解槽が横型ドラム形状のものが挙げられる。高濃度パルパーとしては、タンク内に攪拌翼が多段に設置されたニーディングパルパーが挙げられる。また、古紙が離解しにくい場合には、離解機の他に解繊機を補助的に使用することもできる。
本発明での離解処理工程は、特に限定されないが、好ましい処理として原料古紙を乾燥固形分濃度1〜18質量%、より好ましくは12〜18質量%、または2〜5質量%になるように希釈水を入れる。さらに、水酸化ナトリウムを原料古紙の乾燥固形分に対して0.6〜3.5質量%、好ましくは1.0〜2.5質量%添加してもよい。
離解処理時間は、10〜30分、好ましくは10〜25分、さらに好ましくは10〜18分とすることができ、離解処理温度は10〜50℃、好ましくは30〜50℃とすることができる。
〔異物除去工程〕
異物除去工程では、主に離解処理工程後に生じる大きな異物を取り除く目的で、クリーナーを用いた異物除去を行う。クリーナーは、円錐形状で、遠心分離の原理により、砂や金属粒等のパルプ繊維よりも比重の大きい異物を除去することができる。クリーナーで処理するときのスラリーの乾燥固形分濃度は1〜7質量%であることが好ましく、2〜5質量%であることがより好ましいので、必要に応じて、離解処理工程後に水で希釈してから異物除去工程を行うことができる。
〔除塵工程〕
除塵工程では、異物除去工程と同様に、離解処理工程後に生じた異物を取り除く目的で、スクリーンを用いた処理を行う。スクリーンとしては、例えば、所定の開口面積で開口する孔やスリットが形成されたバスケット型のものを使用することができ、またスリットスクリーンを使用することができ、また粗選スクリーンを使用してもよく、精選スクリーンを使用してもよい。粗選スクリーンの例として、丸穴スクリーン(1.5〜2.5mmΦ)、スリットスクリーン(0.2〜0.25mmスリット)を挙げることができる。精選スクリーンの例としては、スリット幅は、0.10〜0.25mmとすることができ、0.10〜0.20mmであることが好ましく、0.1〜0.15mmであることがより好ましく、0.1〜0.13mmであることがさらに好ましい。精選スクリーンのスリット幅が広すぎると、異物を充分に低減させることが困難となる。また、スリット幅が狭すぎると古紙パルプの歩留まりが低下する。
除塵工程は複数回行ってもよいが、精選除塵工程の回数が多すぎると古紙パルプの歩留まりが低下するので、1〜3回とすることが好ましい。除塵工程においてスクリーンで処理するときのスラリーの乾燥固形分濃度は、0.5〜5質量%であることが好ましいので、必要に応じて、異物除去工程後に水で希釈してから粗選除塵工程を行う。スラリーの乾燥固形分濃度が0.5質量%以上であることにより、効率的に異物を除去できる。希釈工程後のスラリーの乾燥固形分濃度が5質量%以下であるであることにより、スクリーンのつまりを防止できる。
〔脱墨工程〕
印刷済みの古紙を用いる場合には、脱水濃縮工程前に、フローテーター等によって脱墨処理を施す脱墨工程を行うことが好ましい。脱墨処理により、スラリーから、残インク分とともに粗大な無機異物も除去できる。
フローテーターで処理するときのスラリーの乾燥固形分濃度は0.5〜2質量%であることが好ましく、0.5〜1質量%であることがより好ましいので、必要に応じて、粗選除塵工程後に水で希釈してからフローテーターで処理する。なお、脱墨工程では、フローテーターで処理する直前に、さらに脱墨剤を加えてもよい。フローテーターで処理する直前に使用する脱墨剤としては、インキ凝集性の強いものが好ましく、脂肪酸の場合では、花王(株)社製のDI−254(オレイン酸)、DI−268、第一工業製薬(株)社製のK−4004−D等がある。また脂肪酸誘導体系の場合、花王(株)社製のDIY−23543、第一工業製薬(株)社製のペーパーエイドW、ダイホープ1000等があるがこの限りではない。
脱墨剤を添加する場合には、脱墨剤を原料古紙の乾燥固形分に対して0.01〜0.5質量%、好ましくは0.03〜0.3質量%添加することができる。
〔分散工程〕
分散工程ではスラリー中の無機充填材等を分散させる分散処理を行う。分散処理により、無機充填材だけでなく、残インクを小さくすることもできる。例えば、無機充填材を含むコート層を有する塗工紙(特にコート層が厚い塗工紙)が多量に含まれる雑誌古紙を用いた場合、離解処理で充分に分散しなかった無機充填材が比較的大きな塊となって残ることがある。この塊が古紙パルプに含まれると、これを用いて得た多層紙基材は、金型の磨耗を早めるおそれがある。そこで、塗工紙を多量に含む古紙を用いた場合は、分散処理を行うことが好ましい。
分散処理で使用できる機械としては、例えば、ファイナー、コニファイナー、トップファイナー、コニディスク、デフレーカー、コニカルフレーカー、パワーファイナー等の離解機、リファイナー、ダブルディスクリファイナー、ビーター等の叩解機、ニーダー、ディスパーザー、ホットディスパーザー(ホットディスパージョン設備)、ニュータイゼン等の混練・分散機などが挙げられる。これらのうち、ディスパーザーまたはホットディスパーザーが好ましい。ディスパーザーまたはホットディスパーザーを用いて処理すると、乾燥固形分濃度25質量%以上の高濃度スラリーであっても、フリーネスを極端に下げることなく、高効率で無機充填材を細かくすることができる。ディスパーザーまたはホットディスパーザーにより処理する際には、分散処理の効率が向上することから、蒸気・加熱器により、80〜120℃に加熱することが好ましい。
〔洗浄・脱水工程〕
洗浄工程は、古紙パルプ製造の最終工程として、パルプ洗浄処理を、場合により脱水処理と交互に繰り返し、施す工程である。パルプ洗浄処理を施せば、古紙中の灰分量を容易に低くできる。具体的には、分散処理後にパルプ洗浄処理を施すと、灰分量が2質量%を超える古紙を多量に使用しても、古紙パルプの灰分量を容易に1〜15質量%に調整できる。したがって、古紙パルプを用いて中裏層20を形成した多層紙基材1においては、中裏層20の灰分量を容易に0.5〜10質量%にできる。
パルプ洗浄処理に使用できる機械としては、例えば、DNTウォッシャー、コンパクトウォッシャー、フォールウォッシャー、バリオスプリット、SPフィルター、DPコスモ、ギャップウォッシャー等の洗浄装置が挙げられる。
パルプ洗浄処理における灰分の除去効率は、乾燥固形分濃度が低いほど向上するため、パルプ洗浄処理の前には、スラリーを希釈することが好ましい。パルプ洗浄処理の前のスラリーの乾燥固形分濃度は、0.5〜5質量%であることが好ましく、1〜4質量%であることがより好ましく、1〜3質量%であることがさらに好ましい。
〔抄紙工程〕
このようにして得られたパルプスラリーを、抄紙工程に供し、シート状の紙、板紙等の紙製品を製造することができる。紙製品の製造は、特に限定されないが、典型的には下記の抄紙法、塗工法などに拠ることができる。
<抄紙法>
抄紙法は、典型的には、ワイヤー上で繊維を絡み合わせながら濾過により水を切り、紙層を形成するワイヤーパート、紙を濾布に乗せてロールの間を通してプレスし、脱水するプレスパート、および多数のドライヤーシリンジ等を用いて紙を乾燥させる、ドライヤーパートを含む。
抄紙工程に供されるスラリーの濃度は特に限定されないが、0.05〜5質量%が好ましく、濃度が低すぎると濾過に膨大な時間がかかり、逆に濃度が高すぎると均一なシートが得られないため好ましくない。
本発明において使用できる脱水方法としては特に限定されないが、紙の製造で通常に使用している脱水方法が挙げられ、ロールプレスで脱水する方法が好ましい。スラリーを脱水する場合の濾布としては特に限定されないが、パルプ繊維は通過せず、かつ濾過速度が遅くなりすぎないことが重要である。このような濾布としては特に限定されないが、有機ポリマーからなるシート、織物、多孔膜が好ましい。有機ポリマーとしては特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のような非セルロース系の有機ポリマーが好ましい。具体的には孔径0.1〜20μm、例えば1μmのポリテトラフルオロエチレンの多孔膜、孔径0.1〜20μm、例えば1μmのポリエチレンテレフタレートやポリエチレンの織物等が挙げられるが、特に限定されない。
また、乾燥方法としては特に限定されないが、紙の製造で用いられている方法が挙げられ、例えば、シリンダードライヤー、ヤンキードライヤー、熱風乾燥、赤外線ヒーターなどの方法が好ましい。
<塗工法>
塗工法は、パルプスラリーを基材上に塗工し、これを乾燥して形成されたパルプ繊維含有層を基材から剥離することにより、シートを得る方法である。塗工装置と長尺の基材を用いることで、シートを連続的に生産することができる。基材の質は、特に限定されないが、スラリーに対する濡れ性が高いものの方が乾燥時のシートの収縮等を抑制することができて良いが、乾燥後に形成されたシートが容易に剥離できるものを選択することが好ましい。中でも樹脂板または金属板が好ましいが、特に限定されない。その中で、適当なものを単独、または積層して使用するのが好適である。例えばアクリル板、ポリエチレンテレフタレート板、塩化ビニル板、ポリスチレン板、ポリ塩化ビニリデン板等の樹脂板や、アルミ板、亜鉛版、銅版、鉄板等の金属板および、それらの表面を酸化処理したもの、ステンレス板、真ちゅう板等を用いることができるが、特に限定されない。スラリーを基材上に塗工するには、上記基材に所定のスラリー量を塗工することが可能な各種コーターを使用すれば良い。特に限定されないが、例えば、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター等が使用できるが、中でもダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、エアドクターコーター等の塗工方式によるものが均一な塗工には有効である。
乾燥方法としては、特に限定されないが、非接触の乾燥方法でも、シートを拘束しながら乾燥する方法の何れでもよく、これらを組み合わせてもよい。
非接触の乾燥方法としては、特に限定されないが、熱風、赤外線、遠赤外線または近赤外線により加熱して乾燥する方法(加熱乾燥法)、真空にして乾燥する方法(真空乾燥法)を適用することができる。加熱乾燥法と真空乾燥法を組み合わせてもよいが、通常は、加熱乾燥法が適用される。赤外線、遠赤外線または近赤外線による乾燥は、赤外線装置、遠赤外線装置または近赤外線装置を用いて行うことができるが、特に限定されない。加熱乾燥法における加熱温度は特に限定されないが、40〜120℃とすることが好ましく、40〜105℃とすることがより好ましい。加熱温度を前記下限値以上とすれば、分散媒を速やかに揮発させることができ、前記上限値以下であれば、加熱に要するコストの抑制およびパルプ繊維の熱による変色を抑制できる。
製造されるシートの厚みには特に限定されない。
〔塗工層形成工程〕
白板紙は、一般に、抄造された原紙の表面に対して、顔料とバインダを主成分とする顔料塗工層を設けることにより製造される。原紙表面への顔料塗工層の形成は、顔料とバインダを主成分とする顔料塗工液を連続的に走行している原紙の表面に塗工、乾燥することにより行うことができる。顔料塗工層の形成方法としては、塗工する塗工液の性状や塗工紙に対して要求される各種品質に応じて、様々なタイプの塗工方式が適宜選択され使用されており、本態様においても特に限定されない。本態様においては、従来の塗工層形成のために使用される塗工装置が使用でき、例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、プレーンロッドコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、バーコーター、ダイスロットコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコーター、2ロールサイズプレスコーター、ゲートロールサイズプレスコーター等の塗工装置が使用できる。
<再生パルプ、紙、板紙(白板紙)>
本発明は、再生パルプの製造に適用することができる。本発明により製造された再生パルプから紙、板紙等の紙製品を製造することができ、紙製品の種類は特に限定されない。紙製品の具体例としては、新聞巻取紙(例えば、新聞用紙)、包装用紙(例えば、クラフト包装、紙封筒、紙袋)、印刷・情報用紙(コピー用紙、画用紙、ノート、雑誌紙、色紙)、衛生用紙(例えば、ティッシュ、トイレットペーバー)を板紙製品の具体例としては、白板紙、段ボール、紙管、建材、紙器を挙げることができる。本発明により、異物が除かれ、外観において特に良好な製品が得られることから、白板紙を製造するために、特に好適に本発明を適用することができる。白板紙のうちでは特に、印刷箱(医薬品、化粧品、石鹸、タバコ、キャラメル、冷凍食品などの個包装用並びに液体食品用)等に適している。
本発明では、古紙から、再生パルプ、紙または板紙の製造を実施しない場合においても、古紙自体からガスを採取し、採取されたガス中の異物由来の成分を分析することもできる。異物由来の成分が検出された場合に、古紙の少なくとも一部を除去することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお配合、濃度等を示す数値は、乾燥固形分の質量基準の数値である。
<実施例1:原料の段階での分析>
古紙50kg中A4を1枚に相当を想定して、ステンレス製ボトル(大型:内径14.9cm,深さ24.0cm,40℃)に、昇華転写紙(5cm x 2.5cm)2枚と古紙約82gを投入した際の発生ガスをFAIMSに供給して、ピークの確認を行った。(紙表面を通ったガスを検出器に送ることが重要である。)
古紙上のガスを採取して、FAIMS装置(非対称フィールドイオン移動度スペクトロメーター:アトナープ社製)で分析した。分析結果を図1に示す。
図1に示すように、昇華転写紙の成分である赤色昇華染料C.I.Disperse Red 60(CasNo. 17418−58−5、1−Amino−4−hydroxy−2−phenoxyanthraquinone)由来の成分をネガティブイオンのピークで検出することができた。このことから、対象古紙上のガスを採取して分析することにより、分析結果に応じて対象古紙ごと原料として用いないこととするか、あるいは対象古紙(古紙の山)から昇華転写紙を除去した後に、原料として用いることができる。
<実施例2:採取ガスの前処理>
古紙上のガスを採取(ステンレス製オーブン(加温50℃)に赤色昇華転写紙1cm×3cmと古紙約1.0gを入れ、空気を送り込み、採取したガス)をショートカラム(全長50cm、内径0.8mm)と充填剤(シリコンとジメチルポリシロキサン)を用いてピーク分離を行った後、FAIMS装置(非対称フィールドイオン移動度スペクトロメーター:アトナープ社製)でガスを分析した。分析条件は、コンティニアスモード(電界強度DF値60%固定、補償電圧(ポジティブ 0.16V)でのピークを連続的に測定した。分析結果を図2に示す。
図2に示すように、昇華転写紙の成分である赤色昇華染料C.I.Disperse Red 60(CasNo. 17418−58−5、1−Amino−4−hydroxy−2−phenoxyanthraquinone)由来の成分をポジティブイオンのピークで検出することができた。このことから、対象古紙上のガスを採取して分析することにより、分析結果に応じて対象古紙ごと原料として用いないこととするか、あるいは対象古紙から昇華転写紙を除去した後に、原料として用いることができる。
<実施例3:PPC用紙の分析>
PPC用紙から成る古紙上のガス(実施例2と同様の濃度)を採取し、採取したガスをショートカラム(全長50cm、内径0.8mm、充填剤(シリコンとジメチルポリシロキサン)を用いてピーク分離を行った後、FAIMS装置(非対称フィールドイオン移動度スペクトロメーター:アトナープ社製)でガスを分析した。分析条件は、コンティニアスモード(電界強度DF値60%固定、補償電圧(ポジティブ 0.16V)でのピークを連続的に測定した。分析結果を図3に示す。
図3に示すように、昇華転写紙の成分である赤色昇華染料C.I.Disperse Red 60(CasNo. 17418−58−5、1−Amino−4−hydroxy−2−phenoxyanthraquinone)由来の成分をポジティブイオンのピークで検出した。このことから、対象PPC古紙上のガスを採取して分析することにより、分析結果に応じてPPC古紙ペールごと原料として用いないこととするか、あるいは対象PPC古紙から昇華転写紙を除去した後に、原料として用いることができる。
<実施例4:カビ臭成分の分析>
古紙サンプル(古紙0.51gに2,4,6−Trichloroanisole(別名TCA、東京化成工業(株))100ppm溶液5μL と2,4,6−Tribromoanisole(別名TBA、東京化成工業(株))100ppm溶液50μLを添加したサンプル)を密閉容器に入れ、45℃20分保持し、発生したガスをGC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析装置(Agilent HS-GC/MS:HS(7697A),GC(7890A),MS(5975C))に導入し、分析した。分析結果を図4に示す。なお、分離条件は、GCカラム:DB−1(アジレント製)、40℃10分保持後、10℃/分で260℃まで昇温した。
図4に示すように、カビ臭の成分であるTCAおよびTBAを検出できた。30.371分のピークのマススペクトル(図5上段)は、TCA(図5下段)と一致した。さらに34.609分のピークのマススペクトル(図6上段)はTBA(図6下段)と一致した。
以上のことから、古紙に含まれるカビ臭成分をガス分析でき、検出結果に応じて、対象古紙の全部または一部を原料として用いないこととすることができることが分かった。
<実施例5:発泡シート由来成分の分析>
発泡シートを含む古紙サンプル(シュレッダーをかけて細かくした古紙0.5gに発砲紙(0.5cm×0.2cm)を含むサンプル)密閉容器に入れ、45℃20分保持後発生したガスをGC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析装置、アジレント製)に導入し、分析した。
分析結果(トータルイオンクロマトグラム)を図7に示す。なお、分離条件は、GCカラム:DB−1(アジレント製)、40℃10分保持後、10℃/分で260℃まで昇温した。図7に示すように、発泡シート由来成分(イソブタン、イソペンタン、ペンタン、これらの成分は古紙からは未検出)を検出した。また、5.316分のピークのマススペクトルはイソブタンと一致した(図8)。また、7.492分のピークのマススペクトルはイソペンタンと一致した(図9)。8.163分のピークのマススペクトルはペンタンと一致した(図10)。参考として発泡シートおよび古紙それぞれ単独の同条件の分析結果を図11に示す。なお、高感度で検出されたとの観点からは、イソブタンやイソペンタンが、発泡シートの検出のためには特に好ましい。
以上のことから、古紙に含まれる発泡シート由来成分をガス分析でき、検出結果に応じて、対象古紙の全部または一部を原料として用いないこととすることができることが分かった。
<実施例6:カビ臭成分の分析>
古紙サンプル(古紙0.61gに2,4,6−Trichloroanisole(別名TCA、東京化成工業(株))1ppm溶液5μL と2,4,6−Tribromoanisole(別名TBA、東京化成工業(株))1ppm溶液50μLを添加したサンプル)を密閉容器に入れ、45℃20分保持し、発生したガスをGC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析装置(Agilent HS-GC/MS:HS(7697A),GC(7890A),MS(5975C))に導入し、分析した。分析結果を図4に示す。なお、検出はSIMモード(29分から33分はTCAのマスイオン210、212、195、197を検出、33分以降はTBAのマスイオン329、331、344、346を検出)を設定した。分離条件は、GCカラム:DB−1(アジレント製)、40℃10分保持後、10℃/分で260℃まで昇温した。
図12、13、14に示すように、カビ臭の成分であるTCAおよびTBAを検出できた。図12にトータルイオンクロマトグラムを示す。図13は、マスイオン210、212、195、197の各マススペクトルであり、30.371分のTCAのピークが検出された。図14は、マスイオン329、331、344、346の各マススペクトルであり、34.609分のピークを確認した。
以上のことから、古紙に含まれるカビ臭成分をガス分析でき、検出結果に応じて、対象古紙の全部または一部を原料として用いないこととすることができることが分かった。
<実施例7>
古紙(昇華転写紙含有)が雨に濡れた場合を想定したモデル実験を実施した。昇華転写紙の印字面(昇華染料含有)に水を霧吹機で噴きかけ昇華転写紙を加湿した。加湿した昇華転写紙(1cm x1cm)1枚をステンレス製ボトル(ラボスケール:内径3cm,深さ7.5cm,40℃)に添加後、ステンレス製ボトル内(上部)で発生ガスを採取し、FAIMS装置(非対称フィールドイオン移動度スペクトロメーター:アトナープ社製)でガスに含まれる成分を分析した。分析結果を図15に示す。
図15に示すように、昇華転写紙の成分である赤色昇華染料C.I.Disperse Red 60(CasNo. 17418−58−5、1−Amino−4−hydroxy−2−phenoxyanthraquinone)由来の成分をネガティブイオンのピークで検出することができた。以上の結果から、古紙(昇華転写紙含有)が水で濡れた場合においても古紙上のガスを採取して分析することにより、昇華転写紙が含まれる古紙を検出することができることが確認できた。分析結果に応じて対象古紙を原料として用いないこととするか、あるいは対象古紙(古紙の山)から昇華転写紙を除去した後に、原料として用いることができる。
<実施例8>
古紙(昇華転写紙含有)が雨に濡れた場合やパルパーにおいて古紙が水と離解されることを想定したモデル実験を実施した。昇華転写紙(昇華染料含有)の両面を水に浸した。水に濡らした昇華転写紙(1cm x1cm)1枚をステンレス製ボトル(ラボスケール:内径3cm,深さ7.5cm,40℃)に添加後、ステンレス製ボトル内(上部)で発生ガスを採取し、FAIMS装置(非対称フィールドイオン移動度スペクトロメーター:アトナープ社製)でガスに含まれる成分を分析した。分析結果を図16に示す。
図16に示すように、昇華転写紙の成分である赤色昇華染料C.I.Disperse Red 60(CasNo. 17418−58−5、1−Amino−4−hydroxy−2−phenoxyanthraquinone)由来の成分をネガティブイオンのピークで検出することができた。以上の結果から、古紙(昇華転写紙含有)が水で濡れた場合においても古紙上のガスを採取して分析することにより、昇華転写紙が含まれる古紙を検出することができることが確認できた。分析結果に応じて対象古紙を原料として用いないこととするか、あるいは対象古紙(古紙の山)から昇華転写紙を除去した後に、原料として用いることができる。

Claims (12)

  1. 古紙を原料とし、離解処理工程を経て、再生パルプを製造する方法であって、
    古紙、離解処理工程または再生パルプから採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する工程を含む、製造方法。
  2. 古紙を原料とし、抄紙工程を経て、紙または板紙を製造する方法であって、
    古紙、離解処理工程、再生パルプまたは抄紙工程から採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する工程を含む、製造方法。
  3. 異物が、昇華転写紙、微生物、微生物転換物、発泡シートおよび粘着異物からなる群より選択されるいずれかである、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 異物由来の成分が、昇華性染料化合物、カビ臭原因物質および発泡シート由来成分からなる群より選択されるいずれかである、請求項1または2に記載の製造方法。
  5. 異物由来の成分が、
    1,4−ジアミノ−2,3−ジフェノキシ−9,10−アントラセンジオン、5−ブロモ−Δ2,2'(3H,3'H)−ビ[1H−インドール]−3,3'−ジオ、1−メチルアミノ−4−フェニルアミノ−9,10−アントラキノン、1,4−ビス(イソプロピルアミノ)−9,10−アントラキノン、1,4−ジメチルアミノアントラキノン、4−(ジエチルアミノ)アゾベンゼン、臭化または塩化1,5−ジヒドロキシ−4,8−ジアミノアントラキノン、1,4−ジアミノ−2,3−ジクロロアントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシアントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシ−2−(β−メトキシエトキシ)−アントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシ−2−フェノキシアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン−2−カルボン酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステル、1,4−ジアミノ−2−メトキシアントラキノン、1−アミノ−4−アニリノアントラキノン、1−アミノ−2−シアノ−4−アニリノ(またはシクロヘキシルアミノ)−アントラキノン、1−ヒドロキシ−2−(p−アセトアミノフェニルアゾ)−4−メチルベンゼン、3−メチル−4−(ニトロフェニルアゾ)−ビラゾロンおよび3−ヒドロキシキノフタロンからなる群より選択されるいずれかの昇華性染料化合物;
    2,4,6−トリクロロアニソールおよび2,4,6−トリブロモアニソールからなる群より選択されるいずれかのカビ臭原因物質;ならびに
    イソブタン、イソペンタンおよびペンタンからなる群より選択されるいずれかの発泡シート由来成分
    からなる群より選択されるいずれかである、請求項4に記載の製造方法。
  6. 分析が、非対称フィールドイオン移動度スペクトル法、質量分析法、およびイオンモビリティー法からなる群より選択される少なくとも1つの方法により実施される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 分析の前にガスクロマトグラフィーによる分離を行う、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 採取されたガスが前処理される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 異物由来の成分が検出された場合に、古紙、離解処理工程産物、再生パルプまたは抄紙工程産物の少なくとも一部を除去する工程を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 古紙を原料とし、離解処理工程を経て、再生パルプを製造するためのシステムであって、古紙、離解処理工程または再生パルプから採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する手段を含む、システム。
  11. 古紙を原料とし、抄紙工程を経て、紙または板紙を製造するためのシステムであって、古紙、離解処理工程、再生パルプまたは抄紙工程から採取されたガス中の、異物由来の成分を分析する手段を含む、システム。
  12. 異物由来の成分が検出された場合に、古紙、離解処理工程産物、再生パルプまたは抄紙工程産物の少なくとも一部を除去する手段を含む、請求項10または11に記載のシステム。
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