JP2016056157A - ピラゾリン−3−オン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤 - Google Patents

ピラゾリン−3−オン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤 Download PDF

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Reiko TAKATSUNA
怜子 高綱
直子 新倉
Naoko Niikura
直子 新倉
智子 松川
Tomoko Matsukawa
智子 松川
慎司 中村
Shinji Nakamura
慎司 中村
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憲次 平井
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真一郎 河内
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Naoki Kawanishi
直樹 川西
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Abstract

【課題】優れた雑草防除効果を有し、除草剤の有効成分として有用な化合物の提供。
【解決手段】下記式(1):
Figure 2016056157

[R1は、ハロゲン原子;R2及びR3は、各々独立に、C1−C6アルキル基、C1−C4ハロアルキル基等;R4は、ハロゲン原子等;R5は、水素原子、ハロゲン原子、(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよいC1−C6アルキルオキシ基、ニトロ基又はアミノ基;R6は、ハロゲン原子、C3−C4アルケニルオキシ基、C3−C4アルキニルオキシ基、C1−C4アルキル基、(C1−C4アルキル)オキシ基等]で示されるピラゾリン−3−オン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なピラゾリン−3−オン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤に関する。
これまで、作物の成長の妨げとなる有害な雑草を防除するための研究開発が広く進められ、除草剤の有効成分として有用な、雑草防除効果を有する数多くの化合物が見出されている。しかしながら、これらの化合物は、雑草防除効果やその効果の持続性あるいは作物−雑草間の選択性などの除草剤として望ましい性能において、決して十分満足できるものとは言えず、また、これら既存の除草剤には、既に耐性を示す雑草の存在が確認されているものもあることなどから、依然として新規な除草剤が切望されている。
本発明のピラゾリン−3−オン誘導体と類似の複素環を基本骨格とする除草剤としては、ピノキサデンなどのアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)阻害型の除草活性化合物が知られているが(特許文献1〜3参照)、このようなACCase阻害型除草剤においては、その基本骨格であるピラゾリン−3−オン環上の水酸基が活性の発現に必須の置換基であること、さらには、ベンゼン環上の置換基として、メチル基やエチル基に代表される電子供与性基がオルト位やパラ位に置換していることがACCase阻害活性の発現に重要である点で、本発明のピラゾリン−3−オン誘導体とは異なる。
本発明のピラゾリン−3−オン誘導体は、多置換のベンゼン環が炭素−炭素結合を介してピラゾリノン環4位に置換している点が特徴であり、クロロフィル生合成阻害活性(プロトポルフィリノーゲンIXオキシダーゼ阻害活性)を有する除草剤としてこれまでにない全く新しい構造である。
特表2002−506870号公報 特開平5−117240号公報 国際公開第1996−021652号パンフレット
本発明の目的は優れた雑草防除効果に加え、その効果の持続性や作物−雑草間の選択性等の除草剤として望ましい性能を兼ね備えた、除草剤の有効成分として有用な化合物を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、これまで知られていなかったピラゾリン−3−オン誘導体の中に優れた雑草防除効果に加え、除草剤の有効成分として望ましい優れたプロファイルを有しているものがあることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
(i)一般式(1)
Figure 2016056157
[式中、R1は、ハロゲン原子を表し、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C4ハロアルキル基又はベンジル基を表す。R4は、水素原子又はハロゲン原子を表し、R5は、水素原子;ハロゲン原子;(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよいC1−C6アルキルオキシ基;ニトロ基;又はアミノ基を表す。R6は、水素原子;フッ素原子;水酸基;ニトロ基;(C1−C4アルキル)オキシ基及び(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいC1−C6アルキルオキシ基;C3−C6シクロアルキルオキシ基;C3−C4アルケニルオキシ基;2−(C1−C4アルキルオキシ)−3−(C1−C4アルキルオキシカルボニル)−2−プロペニルオキシ基;C3−C4アルキニルオキシ基;ハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニルオキシ基;又はC3−C4アルケニルアミノ基を表す。但し、R6が水素原子の場合は、R4及びR5は共に水素原子以外の基である。]で示されるピラゾリン−3−オン誘導体;
(ii)一般式(1)中、R1が塩素原子であり、R2及びR3が、各々独立に、C1−C6アルキル基又はC1−C4ハロアルキル基であり、R4及びR5が、各々独立にフッ素原子又は塩素原子である前記(i)に記載のピラゾリン−3−オン誘導体;
(iii)一般式(1)中、R6が、アリルオキシ基、メタリルオキシ基又はプロパルギルオキシ基である前記(i)または(ii)に記載のピラゾリン−3−オン誘導体;
(iv)一般式(1)で示される化合物が、4−[5−アリルオキシ−4−クロロ−2−フルオロフェニル]−5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(メタリルオキシ)フェニル]−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−1−ジフルオロメチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンからなる群より選択される1つの化合物である前記(i)に記載のピラゾリン−3−オン誘導体;
(v)一般式(1)中、R5が(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよいC1−C6アルキルオキシ基又はフッ素原子であり、R6がニトロ基である前記(i)に記載のピラゾリン−3−オン誘導体;
(vi)一般式(1)中、R5が水素原子、アミノ基又はニトロ基であり、R6がフッ素原子;C3−C4アルケニルオキシ基;C3−C4アルキニルオキシ基;ハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニルオキシ基;又はC3−C4アルケニルアミノ基である前記(i)に記載のピラゾリン−3−オン誘導体;
(vii)前記(i)〜(vi)のいずれか一項に記載のピラゾリン−3−オン誘導体を有効成分として含有する除草剤;
(viii)畑地雑草防除用または水田雑草防除用である前記(vii)に記載の除草剤;
(ix)畑地雑草防除用であり、該畑地における作物が小麦、大豆又はトウモロコシである前記(viii)に記載の除草剤;
(x)茎葉及び/又は土壌処理剤である前記(vii)〜(ix)のいずれか一項に記載の除草剤;
(xi)前記(i)から(vi)のいずれか一項に記載のピラゾリン−3−オン誘導体の、雑草を防除するための使用;
(xii)前記(i)から(vi)のいずれか一項に記載のピラゾリン−3−オン誘導体の有効量を適用することを含む雑草防除方法;
等に関する。
本発明の新規なピラゾリン−3−オン誘導体は、優れた雑草防除効果を示し、その効果の持続性や作物−雑草間の選択性等の除草剤として望ましい優れたプロファイルを有している。このため除草剤の有効成分として有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、前記一般式(1)及び後述する他の一般式において用いられるR1、R2、R2a、R2b、R2c、R2d、R3、R3a、R3b、R3c、R4、R5、R5a、R5b、R5c、R6、R6a、R6b、R6c、R6d及びR6eについて説明する。
1で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等を例示することができる。除草活性が高い点でフッ素原子及び塩素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
2、R2a、R2b、R2c及びR2dで表されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等を例示することができる。除草活性が高い点でC1−C3アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
2、R2c及びR2dで表されるC1−C4ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基等を例示することができる。除草活性が高い点でジフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
3、R3a、R3b及びR3cで表されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等を例示することができる。除草活性が高い点でC1−C3アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
3、R3b及びR3cで表されるC1−C4ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基等を例示することができる。除草活性が高い点でジフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
4で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等を例示することができる。除草活性が高い点でフッ素原子及び塩素原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
5、R5a及びR5bで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等を例示することができる。除草活性が高い点でフッ素原子及び塩素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
5及びR5aで表されるC1−C6アルキルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等を例示することができる。除草活性が高い点でメチル基、エトキシ基、プロピルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基が好ましい。該アルキルオキシ基は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基等の(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよく、具体的には、メトキシカルボニルメチルオキシ基、エトキシカルボニルメチルオキシ基、1−(メトキシカルボニル)エチルオキシ基、1−(エトキシカルボニル)エチルオキシ基、1−(メトキシカルボニル)プロピルオキシ基、1−(エトキシカルボニル)プロピルオキシ基、1−(メトキシカルボニル)イソブチルオキシ基、1−(エトキシカルボニル)イソブチルオキシ基等を例示することができる。除草活性が高い点でメトキシカルボニルメチルオキシ基、エトキシカルボニルメチルオキシ基、1−(メトキシカルボニル)エチルオキシ基、1−(エトキシカルボニル)エチルオキシ基が好ましい。
5cで表されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等を例示することができる。除草活性が高い点でメチル基、エチル基、プロピル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基が好ましい。該アルキル基は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基等の(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよく、具体的には、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、1−(メトキシカルボニル)エチル基、1−(エトキシカルボニル)エチル基、1−(メトキシカルボニル)プロピル基、1−(エトキシカルボニル)プロピル基、1−(メトキシカルボニル)イソブチル基、1−(エトキシカルボニル)イソブチル基等を例示することができる。除草活性が高い点でメトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、1−(メトキシカルボニル)エチル基、1−(エトキシカルボニル)エチル基が好ましい。
6、R6a及びR6bで表されるC1−C6アルキルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等を例示することができる。除草活性が高い点でメトキシ基、イソプロピルオキシ基が好ましい。
6、R6a及びR6bで表される、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニルオキシ基としては、フェニルオキシ基、2−フルオロフェニルオキシ基、3−フルオロフェニルオキシ基、4−フルオロフェニルオキシ基、2−クロロフェニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、4−クロロフェニルオキシ基、2,4−ジフルオロフェニルオキシ基、3,4−ジフルオロフェニルオキシ基、2,4−ジクロロフェニルオキシ基、3,5−ジクロロフェニルオキシ基等のハロゲン置換のフェニルオキシ基;2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、2−イソプロピルフェニルオキシ基、3−イソプロピルフェニルオキシ基、4−イソプロピルフェニルオキシ基、4−tert−ブチルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基等のアルキル基置換のフェニルオキシ基;2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−(イソプロピルオキシ)フェニルオキシ基、3−(イソプロピルオキシ)フェニルオキシ基、4−(イソプロピルオキシ)フェニルオキシ基、4−(tert−ブチルオキシ)フェニルオキシ基、2,4−ジメトキシフェニルオキシ基、3,4−ジメトキシフェニルオキシ基、2,6−ジメトキシフェニルオキシ基等のアルキルオキシ基置換のフェニルオキシ基等を例示することができる。除草活性が高い点で2−メトキシフェニルオキシ基が好ましい。
6cで表されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等を例示することができる。反応効率が高い点でメチル基、イソプロピル基が好ましい。
6dで表されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等を例示することができる。該アルキル基は、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基等の(C1−C4アルキル)オキシ基;及びメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基等の(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基;からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよい。さらに具体的には、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基等のアルキルオキシ基置換のアルキル基;メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、1−(メトキシカルボニル)エチル基、1−(エトキシカルボニル)エチル基、1−(メトキシカルボニル)プロピル基、1−(エトキシカルボニル)プロピル基、1−(メトキシカルボニル)イソブチル基、1−(エトキシカルボニル)イソブチル基等のアルキルオキシカルボニル基置換のアルキル基;メトキシ(メトキシカルボニル)メチル基、エトキシ(エトキシカルボニル)メチル基、1−メトキシ−1−(メトキシカルボニル)エチル基、1−エトキシ−1−(エトキシカルボニル)エチル基等のアルキルオキシ基及びアルキルオキシカルボニル基置換のアルキル基;を例示することができる。
6eで表されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等を例示することができる。該アルキル基は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基等の(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよく、具体的には、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、1−(メトキシカルボニル)エチル基、1−(エトキシカルボニル)エチル基、1−(メトキシカルボニル)プロピル基、1−(エトキシカルボニル)プロピル基、1−(メトキシカルボニル)イソブチル基、1−(エトキシカルボニル)イソブチル基等を例示することができる。
6d及びR6eで表されるC3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル基等を例示することができる。除草活性が高い点でシクロプロピルメチル基が好ましい。
6d及びR6eで表されるC3−C4アルケニル基としては、アリル基、クロチル基、メタリル基、1−ブテン−3−イル基、3−ブテニル基等を例示することができる。除草活性が高い点でアリル基、クロチル基、メタリル基が好ましい。
6d及びR6eで表されるC3−C4アルキニル基としては、プロパルギル基、1−ブチン−3−イル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等を例示することができる。除草活性が高い点でプロパルギル基、2−ブチニル基、1−ブチン−3−イル基が好ましい。
6d及びR6eで表される、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基等のハロゲン置換のフェニル基;2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基等のアルキル基置換のフェニル基;2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−(イソプロピルオキシ)フェニル基、3−(イソプロピルオキシ)フェニル基、4−(イソプロピルオキシ)フェニル基、4−(tert−ブチルオキシ)フェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基等のアルキルオキシ基置換のフェニル基等を例示することができる。除草活性が高い点で2−メトキシフェニル基が好ましい。
6dで表される2−(C1−C4アルキルオキシ)−3−(C1−C4アルキルオキシカルボニル)−2−プロペニル基としては、2−メトキシ−3−(メトキシカルボニル)−2−プロペニル基、2−エトキシ−3−(メトキシカルボニル)−2−プロペニル基、2−エトキシ−3−(メトキシカルボニル)−2−プロペニル基等を例示することができる。
本発明の化合物におけるR1、R2、R3、R4、R5及びR6について、以下にさらに説明する。
1で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子及び塩素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
2及びR3で表されるC1−C6アルキル基としては、メチル基及びエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
2及びR3で表されるC1−C4ハロアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基が好ましい。
4で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子及び塩素原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
5で表されるハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。
6で表されるC1−C6アルキルオキシ基としては、メトキシ基、イソプロピルオキシ基が好ましい。
6で表されるC3−C6シクロアルキルオキシ基としては、シクロプロピルメチルオキシ基が好ましい。
6で表されるC3−C4アルケニルオキシ基としては、アリルオキシ基、クロチルオキシ基、メタリルオキシ基が好ましい。
6で表される2−(C1−C4アルキルオキシ)−3−(C1−C4アルキルオキシカルボニル)−2−プロペニルオキシ基としては、2−メトキシ−3−メトキシカルボニル−2−プロペニルオキシ基が好ましい。
6で表されるC3−C4アルキニルオキシ基としては、プロパルギル基、1−ブチン−3−イル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基が好ましく、プロパルギル基がより好ましい。
上記R1、R2、R3、R4、R5及びR6における好ましい原子又は基を、2種又は3種以上同時に具備する本発明の化合物は好ましい。例えば、以下の化合物は好ましい。:(ii)R1が塩素原子であり、R2がC1−C4アルキル基であり、R3がC1−C4ハロアルキル基であり、R4及びR5が、各々独立にフッ素原子又は塩素原子であり、かつ(iii)R6が、アリルオキシ基、メタリルオキシ基、プロパルギルオキシ基である、化合物。当該化合物において、(iv)R1が塩素原子、R2はメチル基、R3はジフルオロメチル基又は2,2−ジフルオロエチル基、R4はフッ素原子、R5は塩素原子、R6はアリルオキシ基、メタリルオキシ基又はプロパルギルオキシ基である化合物は、より好ましい。
次に、本発明のピラゾリン−3−オン誘導体(以下、「本発明化合物」とも言う)の代表的な製造方法について説明するが、本発明はこれらの製造方法に限定されるものではない。
本発明化合物の一部である下記一般式(1a)から(1p)で示されるピラゾリン−3−オン誘導体は、例えば以下に示す製造方法−1から製造方法−6により製造することができる。
製造方法−1
Figure 2016056157
[式中、R1は、ハロゲン原子を表す。R2aは、C1−C6アルキル基を表す。R3aは、C1−C6アルキル基を表す。R4は、水素原子又はハロゲン原子を表す。R5aは、水素原子、ハロゲン原子、(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよいC1−C6アルキルオキシ基、ニトロ基又はアミノ基を表す。R6aは、水素原子;フッ素原子;ニトロ基;C1−C6アルキルオキシ基;又はハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニルオキシ基を表す。]
製造方法−1(工程1−1)は、2−(置換フェニル)アクリル酸エチル(2a)と二置換ヒドラジン類(3a)とを反応させ、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1a)を製造する方法である。
工程1−1の反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、1,4−ジオキサンやテトラヒドロフラン(以下、THFと略す)、ジメトキシエタン(以下、DMEと略す)、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼンやトルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサンやオクタン等の炭化水素系溶媒、アセトンやメチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチルやプロピオン酸エチル等のエステル系溶媒、アセトニトリルやプロピオニトリル等のニトリル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)やN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略す)等のスルホキシド系溶媒、水、さらにこれらの混合溶媒を例示することができる。好ましくは、1,4−ジオキサンやTHF等のエーテル系溶媒を例示することができる。
反応温度に特に制限は無く、室温から使用する溶媒の還流温度までの範囲で適宜選ばれた温度で実施することができる。
反応を実施する際に塩基を添加することにより、反応を促進することもできる。塩基としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン等の有機塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類を例示することができる。好ましくは、トリエチルアミン等の有機塩基や、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基を例示することができる。また、二置換ヒドラジン類(3a)の化学的に許容される塩を用いる場合には、塩を形成する酸に見合う量以上の塩基を添加して反応させることが、反応時間が短く、収率が良い点で好ましい。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。また、得られた目的生成物を精製することなく、そのまま次の工程の原料として用いることができる場合もある。
二置換ヒドラジン類(3a)の具体的な例としては、1,2−ジメチルヒドラジン、1,2−ジエチルヒドラジン、1,2−ジプロピルヒドラジン、1,2−ジイソプロピルヒドラジン等を例示することができる。これらの置換ヒドラジン類は、そのまま反応に用いることができるが、塩酸塩や硫酸塩等の化学的に許容される塩も反応に使用することができる。二置換ヒドラジン類(3a)は一部市販されているが、既知の方法(例えば、特開2010−18595号公報)によって容易に製造することができる。
製造方法−2
Figure 2016056157
[式中、R1は、ハロゲン原子を表す。R2bは、C1−C6アルキル基又はベンジル基を表す。R3bは、C1−C6アルキル基、C1−C4ハロアルキル基又はベンジル基を表す。R4は、水素原子又はハロゲン原子を表す。R5bは、水素原子又はハロゲン原子を表す。R6bは、水素原子;C1−C6アルキルオキシ基;又はハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニルオキシ基を表す。Laは脱離基を表す。]
製造方法−2は、2−(置換フェニル)アクリル酸エチル(2b)と置換ヒドラジン類(3b)とを反応させ、ピラゾリン−3−オン誘導体(1b)を製造する工程2−1と、ピラゾリン−3−オン誘導体(1b)とアルキル化剤(4a)とを塩基の存在下に反応させ、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1c)を製造する工程2−2からなる。
工程2−1は、2−(置換フェニル)アクリル酸エチル(2b)と置換ヒドラジン類(3b)とを反応させ、ピラゾリン−3−オン誘導体(1b)を製造する工程である。
工程2−1は、上述の工程1−1と同様の反応であり、工程1−1に記載した方法に準じて、2−(置換フェニル)アクリル酸エチル(2b)と置換ヒドラジン類(3b)の反応を実施することにより、目的とするピラゾリン−3−オン誘導体(1b)を収率よく製造することができる。
工程2−2は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1b)とアルキル化剤(4a)とを塩基の存在下に反応させ、ピラゾリン−3−オン誘導体(1c)を製造する工程である。
工程2−2の反応は、塩基の存在下で実施する。塩基としては、トリエチルアミンやトリブチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、水素化ナトリウムやナトリウムアミド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、メチルリチウムやブチルリチウム等のリチウム塩基等を例示することができる。
工程2−2の反応は、有機溶媒中で実施することができる。有機溶媒としては反応に害を及ぼさない有機溶媒であれば使用することができ、1,4−ジオキサンやTHF、DME、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼンやトルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサンやオクタン等の炭化水素系溶媒、アセトンやメチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチルやプロピオン酸エチル等のエステル系溶媒、アセトニトリルやプロピオニトリル等のニトリル系溶媒、DMFやN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、DMSO等のスルホキシド系溶媒、さらにこれらの混合溶媒を例示することができる。また、有機溶媒は、使用する塩基によって適宜好適な有機溶媒を選択して使用すればよい。
反応温度に特に制限はないが、−78℃から使用する溶媒の還流温度までの範囲で適宜選ばれた温度で反応させればよい。
アルキル化剤(4a)において、Laで示される脱離基としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メチルスルホニルオキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、4−メチルフェニルスルホニルオキシ基等の置換スルホニルオキシ基を例示することができる。ここで、アルキル化剤(4a)のうち、市販されていない一部の化合物については、当業者における一般的な化学的方法によって容易に調製することができる。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等で精製することができる。
製造方法−1あるいは製造方法−2の出発物質として用いる2−(置換フェニル)アクリル酸エチル類(2a,2b)は、ベンゼン環上に対応する置換基を有する臭化ベンゼン類から調製したGrignard(グリニヤール)試薬とシュウ酸ジエチルを反応させて、2−置換フェニル−2−オキソ酢酸エチルを製造し、次いで、このもののα位のカルボニル基を、トリフェニルホスフィンと例えば四塩化炭素から調製したWittig(ウィッティヒ)試薬と反応させてジクロロメチレン化することによって製造することができる。(下記参考例参照)
製造方法−3
Figure 2016056157
[式中、R1は、ハロゲン原子を表す。R2cは、C1−C6アルキル基、C1−C4ハロアルキル基又はベンジル基を表す。R3cは、C1−C6アルキル基又はC1−C4ハロアルキル基を表す。R4は、水素原子又はハロゲン原子を表す。R5bは、水素原子又はハロゲン原子を表す。R6bは、水素原子;C1−C6アルキルオキシ基;又はハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニルオキシ基を表す。Lbは脱離基を表す。]
製造方法−3は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1d)のベンジル基を脱保護して、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1e)を製造する工程3−1と、ピラゾリン−3−オン誘導体(1e)とアルキル化剤(5a)とを塩基の存在下に反応させ、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1f)を製造する工程3−2からなる。
工程3−1は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1d)のベンジル基を脱保護して、ピラゾリン−3−オン誘導体(1e)を製造する工程である。
工程3−1の反応は、通常よく用いられるベンジル基の加水素化分解(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene,John Wiley & Sons,p.97,1981参照)の方法を利用することができる。中でも、パラジウム炭素を触媒とし、水素ガスあるいはシクロヘキサジエンなどの水素供与体存在下に、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、酢酸、水などの(混合)溶媒中で反応を実施することにより、目的物を収率よく得ることができる。
反応は室温から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で実施することができる。また、水素ガスを用いる場合には、水素ガスの圧力は常圧から10気圧程度の低圧で反応を行うことができる。
反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
工程3−2は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1e)とアルキル化剤(5a)とを塩基の存在下に反応させ、ピラゾリン−3−オン誘導体(1f)を製造する工程である。
工程3−2の反応は、塩基の存在下で実施する。塩基としては、トリエチルアミンやトリブチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、水素化ナトリウムやナトリウムアミド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、メチルリチウムやブチルリチウム等のリチウム塩基等を例示することができる。
工程3−2の反応は、有機溶媒中で実施することができる。有機溶媒としては反応に害を及ぼさない有機溶媒であれば使用することができ、1,4−ジオキサンやTHF、DME、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼンやトルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサンやオクタン等の炭化水素系溶媒、アセトンやメチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチルやプロピオン酸エチル等のエステル系溶媒、アセトニトリルやプロピオニトリル等のニトリル系溶媒、DMFやN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、DMSO等のスルホキシド系溶媒、さらにこれらの混合溶媒を例示することができる。また、有機溶媒は、使用する塩基によって適宜好適な有機溶媒を選択して使用すればよい。
反応温度に特に制限はないが、−78℃から使用する溶媒の還流温度までの範囲で適宜選ばれた温度で反応させればよい。
アルキル化剤(5a)において、Lbで示される脱離基としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メチルスルホニルオキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、4−メチルフェニルスルホニルオキシ基等の置換スルホニルオキシ基を例示することができる。ここで、アルキル化剤(5a)のうち、市販されていない一部の化合物については、当業者における一般的な化学的方法によって容易に調製することができる。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等で精製することができる。
製造方法−4
Figure 2016056157
[式中、R1は、ハロゲン原子を表す。R2cは、C1−C6アルキル基、C1−C4ハロアルキル基又はベンジル基を表す。R3bは、C1−C6アルキル基、C1−C4ハロアルキル基又はベンジル基を表す。R4は、水素原子又はハロゲン原子を表す。R5bは、水素原子又はハロゲン原子を表す。R6cは、C1−C6アルキル基を表す。R6dは、(C1−C4アルキル)オキシ基及び(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいC1−C6アルキル基;C3−C6シクロアルキル基;C3−C4アルケニル基;2−(C1−C4アルキルオキシ)−3−(C1−C4アルキルオキシカルボニル)−2−プロペニル基;C3−C4アルキニル基;又はハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニル基を表す。Lcは脱離基を表す。]
製造方法−4は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1g)のベンゼン環5位のアルコキシ基を水酸基に変換して、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1h)を製造する工程4−1と、ピラゾリン−3−オン誘導体(1h)とアルキル化剤(6a)とを塩基の存在下に反応させ、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1i)を製造する工程4−2からなる。
工程4−1は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1g)のベンゼン環5位のアルコキシ基を水酸基に変換して、ピラゾリン−3−オン誘導体(1h)を製造する工程である。
工程4−1の反応は、アルキルフェニルエーテルのエーテル結合を解裂させる反応であり、プロトン酸やルイス酸を用いる一般的なエーテル結合解裂反応を利用することができる。
例えば、R6cがメチル基の場合には、メチルエーテル結合の解裂に有効な公知の方法(例えば、P.G.M.Wuts and T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,A John Wiley & Sons,Inc.,p.25−30,p.370−382)により、目的とするピラゾリン−3−オン誘導体(1h)を製造することができる。中でも三臭化ホウ素を用いる方法が収率や選択性が良い点で好ましい。
三臭化ホウ素を用いる脱保護反応は、ジクロロメタンや酢酸エチル等の有機溶媒中で実施することができる。収率が良い点でジクロロメタンを用いる方法が好ましい。反応は、−80℃から60℃までの範囲で適宜選ばれた温度で実施することができる。三臭化ホウ素の使用量は特に制限はなく、通常、ピラゾリン−3−オン誘導体(1g)1モルに対して1から5モル程度用いればよい。
また、R6cがイソプロピル基の場合には、酸を用いて開裂させる反応を利用することができる。酸としては、硫酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸を例示することができる。安価であり、収率が良い点で硫酸が好ましく、濃硫酸がより好ましい。
反応は有機溶媒中で実施することができる。有機溶媒としては反応に害を及ぼさない有機溶媒であれば使用することができ、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、ベンゼンやトルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサンやオクタン等の炭化水素系溶媒、さらにこれらの混合溶媒を例示することができる。収率が良い点でハロゲン化溶媒が好ましい。
反応温度に特に制限は無く、室温から使用する溶媒の還流温度までの範囲で適宜選ばれた温度で実施することができるが、室温程度の温度で充分反応は進行し、収率よく目的物を得ることができる。
また、R6cがtert−ブチル基の場合には、tert−ブチルエーテル結合の解裂に有効な公知の方法(例えば、P.G.M.Wuts and T.W.Greene,Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis,A John Wiley & Sons,Inc.,p.82−84,p.396)により、目的とするピラゾリン−3−オン誘導体(1h)を製造することができる。通常、塩酸、臭化水素酸、トリフルオロ酢酸などの酸を用いる脱保護が、反応が簡便であり、収率や選択性が良い点で好ましい。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。また、得られた目的生成物を精製することなく、そのまま次の工程の原料として用いることができる場合もある。
工程4−2は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1h)とアルキル化剤(6a)とを塩基の存在下に反応させ、ピラゾリン−3−オン誘導体(1i)を製造する工程である。
工程4−2の反応は、塩基の存在下で実施する。塩基としては、トリエチルアミンやトリブチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、水素化ナトリウムやナトリウムアミド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、メチルリチウムやブチルリチウム等のリチウム塩基等を例示することができる。
工程4−2の反応は、有機溶媒中で実施することができる。有機溶媒としては反応に害を及ぼさない有機溶媒であれば使用することができ、1,4−ジオキサンやTHF、DME、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼンやトルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサンやオクタン等の炭化水素系溶媒、アセトンやメチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチルやプロピオン酸エチル等のエステル系溶媒、アセトニトリルやプロピオニトリル等のニトリル系溶媒、DMFやN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、DMSO等のスルホキシド系溶媒、さらにこれらの混合溶媒を例示することができる。
反応温度は特に制限はないが、−78℃から使用する溶媒の還流温度までの範囲で適宜選ばれた温度で反応させれば良い。
アルキル化剤(6a)において、Lcで示される脱離基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチルスルホニルオキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、4−メチルフェニルスルホニルオキシ基等の置換スルホニルオキシ基を例示することができる。
アルキル化剤(6a)で示される化合物のうち、市販されていない一部の化合物については、当業者における一般的な化学的方法によって容易に調製することができる。
製造方法−5
Figure 2016056157
[式中、R1は、ハロゲン原子を表す。R2dは、C1−C6アルキル基又はC1−C4ハロアルキル基を表す。R3cは、C1−C6アルキル基又はC1−C4ハロアルキル基を表す。R4は、水素原子又はハロゲン原子を表す。R5cは、水素原子又は(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表す。]
製造方法−5は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1j)のベンゼン環5位をニトロ化して、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1k)を製造する工程5−1と、ピラゾリン−3−オン誘導体(1k)とアルコール類(7)又は水(R5cが水素原子の場合)とを塩基の存在下に反応させ、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1l)を製造する工程5−2からなる。
工程5−1は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1j)のベンゼン環5位をニトロ化して、ピラゾリン−3−オン誘導体(1k)を製造する工程である。
工程5−1のニトロ化は、例えば、濃硫酸中で濃硝酸と濃硫酸から調製した混酸を用いてニトロ化する方法や、無溶媒あるいはジクロロメタン等の溶媒中で発煙硝酸を用いてニトロ化する方法を利用することができる。反応条件等については特に制限は無く、ベンゼン環をニトロ化する一般的な方法に準じて実施することにより、目的とするピラゾリン−3−オン誘導体(1k)を製造することができる。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。また、得られた目的生成物を精製することなく、そのまま次の工程の原料として用いることができる場合もある。
工程5−2は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1k)とアルコール類(7)又は水(R5cが水素原子の場合)とを塩基の存在下に反応させ、ピラゾリン−3−オン誘導体(1l)を製造する工程である。
工程5−2の反応は、塩基の存在下で実施する。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジンなどのアミン塩基、ブチルリチウム、メチルリチウム等のアルキルリチウム塩基、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、フッ化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基等を使用することができる。収率が良い点で、水素化ナトリウムが好ましい。
工程5−2の反応は、無溶媒下に行なうことができるが、反応に害を及ぼさない有機溶媒中で実施することもできる。溶媒としては、例えば、THF、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、DME等のエーテル系溶媒、DMF、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、DMSO等のスルホキシド系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、さらにはこれらの混合溶媒を挙げることができる。有機溶媒は、使用する塩基によって適宜好適な有機溶媒を選択して使用すればよい。収率が良い点で、エーテル系溶媒が好ましく、THFや1,4−ジオキサンがさらに好ましい。
工程5−2の反応は、使用する塩基と溶媒によって異なるが、−78〜150℃の範囲で適宜選ばれた反応温度で実施することができる。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。また、得られた目的生成物を精製することなく、そのまま次の工程の原料として用いることができる場合もある。
工程5−2のアルコール類(7)としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール等を例示することができる。
また、工程5−2のアルコール類(7)として、グリコール酸エステル類も用いることができる。グリコール酸エステル類は、容易に入手できるものか市販の原料から簡便に調製できるものであり、例えば、グリコール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコール酸ブチル等のグリコール酸エステル;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸エステル;2−ヒドロキシ酪酸メチル、2−ヒドロキシ酪酸エチル、2−ヒドロキシ酪酸ブチル等の2−ヒドロキシ酪酸エステル;2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、2−ヒドロキシイソ酪酸ブチル等の2−ヒドロキシイソ酪酸エステル;2−ヒドロキシ吉草酸メチル、2−ヒドロキシ吉草酸エチル等の2−ヒドロキシ吉草酸エステル;2−ヒドロキシイソ吉草酸メチル、2−ヒドロキシイソ吉草酸エチル等の2−ヒドロキシイソ吉草酸エステル等のグリコール酸エステル等を挙げることができる。
製造方法−6
Figure 2016056157
[式中、R1は、ハロゲン原子を表す。R2dは、C1−C6アルキル基又はC1−C4ハロアルキル基を表す。R3cは、C1−C6アルキル基又はC1−C4ハロアルキル基を表す。R4は、水素原子又はハロゲン原子を表す。R6eは、(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよいC1−C6アルキル基;C3−C6シクロアルキル基;C3−C4アルケニル基;C3−C4アルキニル基;又はハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニル基を表す。ZはO(酸素原子)又はNHを表す。]
製造方法−6は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1m)のベンゼン環4位をニトロ化して、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1n)を製造する工程6−1と、ピラゾリン−3−オン誘導体(1n)とアルコール類又はアミン類である一般式(8)で表される化合物とを塩基の存在下に反応させ、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1o)を製造する工程6−2、及びピラゾリン−3−オン誘導体(1o)のニトロ基を還元して、本発明化合物の一部であるピラゾリン−3−オン誘導体(1p)を製造する工程6−3からなる。
工程6−1は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1m)のベンゼン環4位をニトロ化して、ピラゾリン−3−オン誘導体(1n)を製造する工程である。
工程6−1のニトロ化は、例えば、濃硫酸中で濃硝酸と濃硫酸から調製した混酸を用いてニトロ化する方法や、無溶媒あるいはジクロロメタン等の溶媒中で発煙硝酸を用いてニトロ化する方法を利用することができる。反応条件等については特に制限は無く、ベンゼン環をニトロ化する一般的な方法に準じて実施することにより、目的とするピラゾリン−3−オン誘導体(1n)を製造することができる。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。また、得られた目的生成物を精製することなく、そのまま次の工程の原料として用いることができる場合もある。
工程6−2は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1n)とアルコール類又はアミン類である一般式(8)で表される化合物とを塩基の存在下に反応させ、ピラゾリン−3−オン誘導体(1o)を製造する工程である。
工程6−2の反応は、塩基の存在下で実施する。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジンなどのアミン塩基、ブチルリチウム、メチルリチウム等のアルキルリチウム塩基、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、フッ化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基等を使用することができる。収率が良い点で、水素化ナトリウムが好ましい。
工程6−2の反応は、無溶媒下に行なうことができるが、反応に害を及ぼさない有機溶媒中で実施することもできる。溶媒としては、例えば、THF、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、DME等のエーテル系溶媒、DMF、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、DMSO等のスルホキシド系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、さらにはこれらの混合溶媒を挙げることができる。有機溶媒は、使用する塩基によって適宜好適な有機溶媒を選択して使用すればよい。収率が良い点で、エーテル系溶媒が好ましく、THFや1,4−ジオキサンがさらに好ましい。
工程6−2の反応は、使用する塩基と溶媒によって異なるが、−78〜150℃の範囲で適宜選ばれた反応温度で実施することができる。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的物を製造することができる。また、得られた目的生成物を精製することなく、そのまま次の工程の原料として用いることができる場合もある。
工程6−2のアルコール類として、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール等を例示することができる。
また、工程6−2のアルコール類として、グリコール酸エステル類も用いることができる。グリコール酸エステル類は、容易に入手できるものか市販の原料から簡便に調製できるものであり、例えば、グリコール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコール酸ブチル等のグリコール酸エステル;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸エステル;2−ヒドロキシ酪酸メチル、2−ヒドロキシ酪酸エチル、2−ヒドロキシ酪酸ブチル等の2−ヒドロキシ酪酸エステル;2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、2−ヒドロキシイソ酪酸ブチル等の2−ヒドロキシイソ酪酸エステル;2−ヒドロキシ吉草酸メチル、2−ヒドロキシ吉草酸エチル等の2−ヒドロキシ吉草酸エステル;2−ヒドロキシイソ吉草酸メチル、2−ヒドロキシイソ吉草酸エチル等の2−ヒドロキシイソ吉草酸エステル等のグリコール酸エステル等を挙げることができる。
工程6−2のアルコール類として、シクロプロピルアルコール、シクロプロピルメチルアルコール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール等のシクロアルキルアルコール類;アリルアルコール、ホモアリルアルコール、メタリルアルコール、クロチルアルコール、プレニルアルコール等の不飽和アルコール類;プロパルギルアルコール、3−ブチン−1−オール、1−ブチン−3−オール、2−ブチン−1−オール等の不飽和アルコール類を例示することができる。
また、ハロゲン原子やアルキル基、アルキルオキシ基で置換されていてもよいフェノール類も工程6−2のアルコール類として用いることができる。具体的には、フェノール、2−フルオロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノール、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、4−クロロフェノール、2,4−ジフルオロフェノール、3,4−ジフルオロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、3,5−ジクロロフェノール等のハロゲン置換フェノール類;2−メチルフェノール、3−メチルフェノール、4−メチルフェノール、2−イソプロピルフェノール、3−イソプロピルフェノール、4−イソプロピルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール等のアルキル基置換フェノール類;2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2−(イソプロピルオキシ)フェノール、3−(イソプロピルオキシ)フェノール、4−(イソプロピルオキシ)フェノール、4−(tert−ブチルオキシ)フェノール等のアルキルオキシ基置換フェノール類を例示することができる。
さらに、工程6−2のアミン類としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン等のアルキルアミン類;グリシンメチルエステル、アラニンメチルエステル、バリンメチルエステル、ロイシンメチルエステル、イソロイシンメチルエステル等のアミノ酸エステル類;シクロプロピルアミン、シクロプロピルメチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン等のシクロアルキルアミン類;アリルアミン、ホモアリルアミン、メタリルアミン、クロチルアミン、プレニルアミン等のアルケニルアミン類;プロパルギルアミン等のアルキニルアミン類を例示することができる。また、これらのアミン類の化学的に許容される塩も工程6−2のアミン類として用いることができる。
また、ハロゲン原子やアルキル基、アルキルオキシ基で置換されていてもよいアニリン類も工程6−2のアミン類として用いることができる。具体的には、アニリン、2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2−クロロアニリン、3−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2,4−ジフルオロアニリン、3,4−ジフルオロアニリン、2,4−ジクロロアニリン、3,5−ジクロロアニリン等のハロゲン置換アニリン類;2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、2−イソプロピルアニリン、3−イソプロピルアニリン、4−イソプロピルアニリン、4−tert−ブチルアニリン、2,4−ジメチルアニリン、3,4−ジメチルアニリン、2,6−ジメチルアニリン等のアルキル基置換アニリン類;2−メトキシアニリン、3−メトキシアニリン、4−メトキシアニリン、2−(イソプロピルオキシ)アニリン、3−(イソプロピルオキシ)アニリン、4−(イソプロピルオキシ)アニリン、4−(tert−ブチルオキシ)アニリン等のアルキルオキシ基置換アニリン類を例示することができる。また、これらのアニリン類の化学的に許容される塩も工程6−2のアミン類として用いることができる。
工程6−3は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1o)のニトロ基を還元して、ピラゾリン−3−オン誘導体(1p)を製造する工程である。
ニトロ基の還元は、水素ガスやヒドラジンを用いる接触還元や、鉄やスズ、亜鉛等の金属あるいは金属化合物を用いる金属還元を用いることができる。
接触還元では、パラジウムや白金、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、オスミウム等の金属触媒を用いる。パラジウム触媒としては、パラジウムブラック、パラジウム担持炭素等を、白金触媒としては、白金担持炭素、酸化白金(IV)水和物等を、ニッケル触媒としては、ラネーニッケル等を、ルテニウムやロジウム、オスミウムの金属触媒としては、ルテニウム担持炭素、ロジウム担持炭素、オスミウム担持炭素等を例示することができる。金属触媒の添加量は、ピラゾリン−3−オン誘導体(1o)に対して通常0.0001〜10モル%、好ましくは0.1〜1.0モル%程度であればよい。
水素ガスを還元剤として用いる場合、水素ガスの圧力に特に制限は無く、必要に応じて加圧してもよく、その場合は通常0.1〜1MPa、好ましくは0.1〜0.5MPaの範囲で適宜選ばれた圧力で反応させればよい。ヒドラジンを還元剤として用いる場合には、ピラゾリン−3−オン誘導体(1o)1モルに対して1〜25モルのヒドラジンを用いることにより、収率よく目的物を得ることができる。
還元反応は、通常20〜100℃、好ましくは40〜80℃の範囲で適宜選ばれた反応温度で実施すればよい。
接触還元の反応では、必要に応じて適宜反応溶媒が用いられる。反応溶媒としては、例えば水の他、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、DME、ジエトキシエタン、THF等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒等の有機溶媒が挙げられ、メタノール、酢酸エチル、THF、トルエン等が好ましい。これら反応溶媒は単独で用いても、二種以上適宜組み合わせて用いてもよい。
鉄やスズ、亜鉛等の金属あるいは金属化合物を用いる金属還元では、それぞれの金属に適した反応条件を適宜選択して反応を実施することにより、収率よく目的物を得ることができる。例えば、鉄−酢酸、鉄−塩酸、スズ−塩酸、亜鉛−塩酸等を用いればよい。反応には、必要に応じて適宜反応溶媒が用いられる。
工程6−3の出発物質であるピラゾリン−3−オン誘導体(1o)が不飽和結合を有する場合には、不飽和結合が還元されることを避けるために、鉄やスズ、亜鉛等の金属あるいは金属化合物を用いる金属還元を用いて反応を実施することが好ましい。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等で精製することにより目的のピラゾリン−3−オン誘導体(1p)を製造することができる。
次に、本発明のピラゾリン−3−オン誘導体を有効成分とする本発明の除草剤及びその使用方法について説明する。
本発明のピラゾリン−3−オン誘導体は優れた雑草防除効果を有し、除草剤の有効成分として使用することができる。また、良好な残効性や作物−雑草間の選択性等の優れたプロファイルを有している。
本発明のピラゾリン−3−オン誘導体は、水田、畑、樹園地、湿地等に発生する1年生、越年生及び多年生の雑草を防除するのに有用である。より具体的には、メヒシバ、エノコログサ、イヌビエ、スズメノテッポウ、カラスムギ、アオビユ、スベリヒユ、アオゲイトウ、イチビ、シロザ、イヌタデ、マルバアサガオ、マメアサガオ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、オナモミ、ブタクサ、ヤエムグラ、ハコベ、ナズナ、ヨモギ、オオイヌノフグリ等の畑地雑草や、タイヌビエ、タマガヤツリ、マツバイ、イヌホタルイ、ミズガヤツリ、クログワイ、コナギ、アゼナ、キカシグサ、ミズアオイ、ヒメミソハギ、ミゾハコベ、ウリカワ、オモダカ、アメリカアゼナ、タカサブロウ、イボクサ等の水田雑草等を防除することができる。
また本発明のピラゾリン−3−オン誘導体は、トウモロコシ、コムギ、ダイズ等の栽培作物に対して良好な選択性を有しており、各種の栽培作物(例えば、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、イネ、ダイズ、ナタネ、テンサイ、綿花等)を適用作物とした除草剤としての優れたプロファイルを有する。
本発明のピラゾリン−3−オン誘導体は、出芽前及び出芽後にある雑草に対して優れた除草効果を示すことから、除草剤として用いるにあたっては、作物等の植え付け予定地に予め処理するか、あるいは作物等の植え付け後、雑草の発生始期から生育期に処理することで、本発明のピラゾリン−3−オン誘導体の特徴ある生理活性をより効果的に発揮させることができる。しかし本発明の除草剤は、このような態様での使用に限定されるものではなく、例えば、畑地、水田、水田刈り取り跡、休耕田畑、畦畔、農道、水路、牧草造成地、墓地、公園、道路、運動場、建物の周辺の空き地、開墾地、線路端又は森林等の雑草の駆除のために使用することもできる。この場合、雑草の発生始期までに処理するのが経済的にも最も有利かつ効果的であるが、必ずしもこれに限定されず、生育期にある雑草も防除することが可能である。
本発明のピラゾリン−3−オン誘導体を除草剤として使用するにあたっては、農薬製剤上の常法に従い、使用上都合の良い形状に製剤して使用すればよい。一般には、本発明のピラゾリン−3−オン誘導体を、適当な液体担体あるいは固体担体に適当な割合に配合して、溶解、分散、懸濁、混合、含浸若しくは吸着させ、使用目的に叶った剤形に製剤化して使用する。
本発明の除草剤の製剤形態としては、例えば、水和剤、顆粒水和剤、水溶剤、乳剤、液剤、油剤、噴霧剤、粉剤、DL(ドリフトレス)型粉剤、粒剤、微粒剤、微粒剤F、細粒剤F、フロアブル剤、ドライフロアブル剤、ジャンボ剤、錠剤、ペースト剤等を挙げることができる。
これらの製剤は、必要に応じて、例えば乳化剤、分散剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、結合剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、着色剤等の補助剤を適当な割合で更に添加され、公知の方法で調製することができる。
製剤化する際に使用される液体担体としては、例えば、水;メタノールやエタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類;アセトンやメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ジオキサンやテトラヒドロフラン、ジプロピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;ヘキサンやオクタン、シクロヘキサン、灯油、燃料油、機械油等の脂肪族炭化水素類;ベンゼンやトルエン、キシレン、ソルベントナフサ、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類:ジクロロメタンやクロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;DMFやジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチルや酢酸ブチル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジブチル、脂肪酸グリセリンエステル等のエステル類;アセトニトリルやプロピオニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド類等のスルホキシド類;等を挙げることができる。これらの液体担体は単独若しくは二種以上を適当な比率で混合して使用することもできる。
製剤化する際に使用される固体担体としては、カオリンやベントナイト、酸性白土、クレイ等の粘土類、滑石粉やろう石粉等のタルク類、珪藻土やホワイトカーボン、雲母粉等のシリカ類等の鉱物性粉末;大豆粉やCMC、タバコ粉、小麦粉(穀物粉)、木粉等の植物性粉末;炭酸カルシウムや重炭酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム等の無機塩類;乳糖やブドウ糖等の糖類;アルミナや活性炭等のその他の固体担体;等が挙げられる。これらの固体担体は単独で若しくは二種以上を適当な割合で混合して使用することもできる。
製剤化する際に使用する液体担体又は固体担体は、製剤全体に対して通常1〜99重量%、好ましくは約10〜99重量%の割合で用いられる。
製剤化する際には、目的に応じて、乳化剤、分散剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤等の補助剤を使用する。補助剤は、用途に応じて一種又は二種以上を併用してもよいが、全く使用しないことも可能である。担体への有効成分の乳化、分散、可溶化及び/又は湿潤の目的で、通常界面活性剤が用いられる。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン系界面活性剤;アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホネートホルムアルデヒド重縮合物等のアニオン性界面活性剤;アルキルトリメチルアンモニウムクロリド(C1218),メチル・ポリオキシエチレン・アルキルアンモニウムクロリド(C1218),アルキル・N−メチルピリジウムブロミド(C1218),モノ又はジアルキル(C1218)メチル化アンモニウムクロリド,アルキル(C1218)ペンタメチルプロピレンジアミンジクロリド等のアンモニウム型界面活性剤や、アルキルジメチルベンザルコニウムクロリド(C1218),ベンゼトニウムクロリド(オクチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド)等のベンザルコニウム型界面活性剤等のカチオン系界面活性剤;ジアルキル(C812)ジアミノエチルベタイン、アルキル(C1218)ジメチルベンジルベタイン、ジアルキル(C812)ジアミノエチルグリシン、アルキル(C1218)ジメチルベンジルグリシン等の両性系界面活性剤などが挙げられる。これらの界面活性剤は、用途に応じて一種又は二種以上を用いることができる。また、界面活性剤は、製剤全体に対して通常0.1〜50重量%、好ましくは約0.1〜25重量%の割合で用いられる。
結合剤及び増粘剤としては、例えば、デキストリン、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリカルボン酸系高分子化合物、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、マンニトール、ソルビトール、ベントナイト系鉱物質、ポリアクリル酸とその誘導体、ホワイトカーボン、天然の糖類誘導体(例えば、キサンタンガム、グアーガム等)等が挙げられる。
本発明の除草剤における本発明のピラゾリン−3−オン誘導体の含有割合は、使用目的によって適宜加減すればよいため特に制限されないが、通常0.01〜90重量%程度であり、例えば、乳剤、水和剤、顆粒水和剤、液剤、水溶剤、フロアブル剤等では、1〜90重量%の割合であり、油剤、粉剤、DL型粉剤等では通常、0.01〜10重量%の割合であり、微粒剤、微粒剤F、細粒剤F、粒剤等では通常、0.05〜10重量%の割合である。乳剤、水和剤、顆粒水和剤、液剤、水溶剤、フロアブル剤等は、通常は水等で適宜希釈して使用され、通常は約100〜100,000倍に希釈して使用する。
次に、本発明の除草剤の使用方法について説明する。本発明の除草剤は、土壌散布、水面散布、茎葉散布、空中散布等、公知の農薬の施用方法にて用いることができる。
本発明の除草剤を畑地又は水田用の除草剤として用いる場合の使用量(すなわち、有効量)は、適用地域、適用時期、施用方法、対象草種、栽培作物等を考慮して適宜設定すれば良いが、通常、本発明化合物として畑地又は水田1ヘクタールあたり1〜5000g程度、好ましくは10〜1000g程度である。
本発明の除草剤は、畑地雑草防除用としては通常、出芽前土壌混和処理剤、出芽前土壌処理剤又は出芽後茎葉処理剤として使用される。水田雑草防除用としては通常、湛水土壌処理剤又は茎葉兼土壌処理剤として使用される。
また、本発明の除草剤は、必要に応じて、1種又は2種以上の他の除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤等との混合使用又は併用することもできる。本発明の除草剤は、これらの1種又は2種以上の除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤等の他の有効成分を配合していてもよいし、これらの他の有効成分と混合して使用してもよい。
本発明化合物と同時に施用及び/又は配合して使用することのできる、他の除草剤の有効成分としては、例えば、
(1)フェノキシ脂肪酸系除草性化合物[2,4−PA、MCP、MCPB、フェノチオール、メコプロップ、フルロキシピル、トリクロピル、クロメプロップ、ナプロアニリド等]、
(2)安息香酸系除草性化合物[2,3,6−TBA、ジカンバ、クロピラリド、ピクロラム、アミノピラリド、キンクロラック、キンメラック等]、
(3)尿素系除草性化合物[ジウロン、リニュロン、クロルトルロン、イソプロツロン、フルオメツロン、イソウロン、テブチウロン、メタベンズチアズロン、クミルロン、ダイムロン、メチルダイムロン等]、
(4)トリアジン系除草性化合物[アトラジン、アメトリン、シアナジン、シマジン、プロパジン、シメトリン、ジメタメトリン、プロメトリン、メトリブジン、トリアジフラム等]、
(5)ビピリジニウム系除草性化合物[パラコート、ジクワット等]、
(6)ヒドロキシベンゾニトリル系除草性化合物[ブロモキシニル、アイオキシニル等]、
(7)ジニトロアニリン系除草性化合物[ペンディメタリン、プロジアミン、トリフルラリン等]、
(8)有機リン系除草性化合物[アミプロホスメチル、ブタミホス、ベンスリド、ピペロホス、アニロホス、グリホサート、グルホシネート、グルホシネート−P、ビアラホス等]、
(9)カーバメート系除草性化合物[ジアレート、トリアレート、EPTC、ブチレート、ベンチオカーブ、エスプロカルブ、モリネート、ジメピペレート、スエップ、クロルプロファム、フェンメディファム、フェニソファム、ピリブチカルブ、アシュラム等]、
(10)酸アミド系除草性化合物[プロパニル、プロピザミド、ブロモブチド、エトベンザニド等]、
(11)クロロアセトアニリド系除草性化合物[アセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ジメテナミド、プロパクロール、メタザクロール、メトラクロール、プレチラクロール、テニルクロール、ペトキサミド等]、
(12)ジフェニルエーテル系除草性化合物[アシフルオルフェン、ビフェノックス、オキシフルオルフェン、ラクトフェン、フォメサフェン、クロメトキシニル、アクロニフェン等]、
(13)環状イミド系除草性化合物[オキサジアゾン、シニドンエチル、カルフェントラゾンエチル、スルフェントラゾン、フルミクロラックペンチル、フルミオキサジン、ピラフルフェンエチル、オキサジアルギル、ペントキサゾン、フルチアセットメチル、ブタフェナシル、ベンズフェンジゾン、ベンカルバゾン、サフルフェナシル等]、
(14)ピラゾール系除草性化合物[ベンゾフェナップ、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、トプラメゾン、ピラスルホトール等]、
(15)トリケトン系除草性化合物[イソキサフルトール、ベンゾビシクロン、スルコトリオン、メソトリオン、テンボトリオン、テフリルトリオン等]、
(16)アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草性化合物[クロジナホッププロパルギル、シハロホップブチル、ジクロホップメチル、フェノキサプロップエチル、フルアジホップブチル、ハロキシホップメチル、キザロホップエチル、メタミホップ等]、
(17)トリオンオキシム系除草性化合物[アロキシジム、セトキシジム、ブトロキシジム、クレソジム、クロプロキシジム、シクロキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム、プロフォキシジム等]、
(18)スルホニル尿素系除草性化合物[クロルスルフロン、スルホメツロンメチル、メトスルフロンメチル、クロリムロンエチル、トリベニュロンメチル、トリアスルフロン、ベンスルフロンメチル、チフェンスルフロンメチル、ピラゾスルフロンエチル、プリミスルフロンメチル、ニコスルフロン、アミドスルフロン、シノスルフロン、イマゾスルフロン、リムスルフロン、ハロスルフロンメチル、プロスルフロン、エタメトスルフロンメチル、トリフルスルフロンメチル、フラザスルフロン、シクロスルファムロン、フルピルスルフロン、スルホスルフロン、アジムスルフロン、エトキシスルフロン、オキサスルフロン、ヨードスルフロンメチルナトリウム、フォラムスルフロン、メソスルフロンメチル、トリフロキシスルフロン、トリトスルフロン、オルソスルファムロン、フルセトスルフロン、プロピリスルフロン等]、
(19)イミダゾリノン系除草性化合物[イマザメタベンズメチル、イマザメタピル、イマザモックス、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル等]、
(20)スルホンアミド系除草性化合物[フルメトスラム、メトスラム、ジクロスラム、フロラスラム、クロランスラムメチル、ペノキススラム、ピロキススラム等]、
(21)ピリミジニルオキシ安息香酸系除草性化合物[ピリチオバックナトリウム、ビスピリバックナトリウム、ピリミノバックメチル、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミスルファン等]、
(22)その他の系統の除草性化合物[ベンタゾン、ブロマシル、ターバシル、クロルチアミド、イソキサベン、ジノセブ、アミトロール、シンメチリン、トリジファン、ダラポン、ジフルフェンゾピルナトリウム、ジチオピル、チアゾピル、フルカルバゾンナトリウム、プロポキシカルバゾンナトリウム、メフェナセット、フルフェナセット、フェントラザミド、カフェンストロール、インダノファン、オキサジクロメホン、ベンフレセート、ACN、ピリデート、クロリダゾン、ノルフルラゾン、フルルタモン、ジフルフェニカン、ピコリナフェン、ベフルブタミド、クロマゾン、アミカルバゾン、ピノキサデン、ピラクロニル、ピロキサスルホン、チエンカルバゾンメチル、アミノシクロピラクロール、イプフェンカルバゾン等]等が挙げられ、
植物生長調節剤の有効成分としては、例えば、ヒメキサゾール、パクロブトラゾール、ウニコナゾール−P、イナベンフィド、プロヘキサジオンカルシウム、アビグリシン、1−ナフチルアセトアミド、アブシジン酸、インドール酪酸、エチクロゼート、エテホン、クロキシホナック、クロルメコート、ジクロルプロップ、ジベレリン、プロヒドロジャスモン、ベンジルアミノプリン、ホルクロルフェニュロン、マレイン酸ヒドラジド、過酸化カルシウム、メピコートクロリド、4−CPA等が挙げられ、
殺菌剤の有効成分としては、例えば、
(1)ポリハロアルキルチオ系殺菌性化合物[キャプタン、フォルペット等]、
(2)有機リン系殺菌性化合物[IBP、EDDP、トルクロフォスメチル等]、
(3)べンズイミダゾール系殺菌性化合物[ベノミル、カルベンダジム、チオファネートメチル、チアベンダゾール等]、
(4)カルボキシアミド系殺菌性化合物[カルボキシン、メプロニル、フルトラニル、チフルザミド、フラメトピル、ボスカリド、ペンチオピラド等]、
(5)ジカルボキシイミド系殺菌性化合物[プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等]、
(6)アシルアラニン系殺菌性化合物[メタラキシル等]、
(7)アゾール系殺菌性化合物[トリアジメフォン、トリアジメノール、プロピコナゾール、テブコナゾール、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、イプコナゾール、トリフルミゾール、プロクロラズ、ペンコナゾール、フルシラゾール、ジニコナゾール、ブロムコナゾール、ジフェノコナゾール、メトコナゾール、テトラコナゾール、マイクロブタニル、フェンブコナゾール、ヘキサコナゾール、フルキンコナゾール、トリティコナゾール、ビテルタノール、イマザリル、フルトリアホール等]、
(8)モルフォリン系殺菌性化合物[ドデモルフ、トリデモルフ、フェンプロピモルフ等]、
(9)ストロビルリン系殺菌性化合物[アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、メトミノストロビン、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、フルオキサストロビン、ジモキシストロビン等]、
(10)抗生物質系殺菌性化合物[バリダマイシンA、ブラストサイジンS、カスガマイシン、ポリオキシン等]、
(11)ジチオカーバメート系殺菌性化合物[マンコゼブ、マネブ、チウラム等]、
(12)その他の殺菌性化合物[フサライド、プロベナゾール、イソプロチオラン、トリシクラゾール、ピロキロン、フェリムゾン、アシベンゾラルSメチル、カルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、チアジニル、ジクロメジン、テクロフタラム、ペンシクロン、オキソリニック酸、TPN、トリフォリン、フェンプロピジン、スピロキサミン、フルアジナム、イミノオクタジン、フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェン、フェンヘキサミド、シルチオファム、プロキナジド、シフルフェナミド、塩基性硫酸銅カルシウム、ジクロフルアニド、シプロジニル、ピリメタニル、メパニピリム、ジエトフェンカルブ、ピリベンカルブ、ファモキサドン、フェナミドン、ゾキサミド、エタボキサム、アミスルブロム、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブ、シアゾファミド、マンジプロパミド、メトラフェノン、フルオピラム、ビキサフェン等]等が挙げられ、
殺虫剤の有効成分としては、例えば、
(1)有機リン系殺虫性化合物[フェンチオン、フェニトロチオン、ピリミホスメチル、ダイアジノン、キナルホス、イソキサチオン、ピリダフェンチオン、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、バミドチオン、マラチオン、フェントエート、ジメトエート、ジスルホトン、モノクロトホス、テトラクロルビンホス、クロルフェンビンホス、プロパホス、アセフェート、トリクロルホン、EPN、ピラクロホス、ブタチオホス、クロルエトキシホス、シアノホス、ジクロフェンチオン、ジクロルボス、ジメチルビンホス、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ホルモチオン、イソフェンホス、メスルフェンホス、メチダチオン、ナレッド、オキシデプロホス、パラチオン、ホサロン、ホスメット、プロフェノホス、プロチオホス、サリチオン、スルプロホス、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、チオメトン、フォレート等]、
(2)カルバメート系殺虫性化合物[カルバリル、メトルカルブ、イソプロカルブ、BPMC、プロポキスル、XMC、カルボフラン、カルボスルファン、ベンフラカルブ、フラチオカルブ、メソミル、チオジカルブ、アラニカルブ、ベンダイオカルブ、クロエトカルブ、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、キシリルカルブ、アルジカルブ等]、
(3)合成ピレスロイド系殺虫性化合物[テフルトリン、ビフェントリン、シクロプロトリン、エトフェンプロックス、アクリナトリン、アレスリン、ベンフルスリン、ベータ−シフルトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルフェンプロックス、フルメスリン、フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、ペルメトリン、プラレトリン、ピレトリン、レスメトリン、シグマ−サイパーメスリン、シラフルオフェン、トラロメトリン、トランスフルトリン、テトラメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、アルファシペルメトリン、ゼータシペルメトリン、ラムダシハロトリン、ガンマシハロトリン、フラメトリン、タウフルバリネート、メトフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリン、プロトリフェンビュート等]、
(4)ネライストキシン系殺虫性化合物[カルタップ、ベンスルタップ、チオシクラム等]、
(5)ネオニコチノイド系殺虫性化合物[イミダクロプリド、ニテンピラム、アセタミプリド、チアメトキサム、チアクロプリド、ジノテフラン、クロチアニジン等]、
(6)ベンゾイルフェニル尿素系殺虫性化合物[クロルフルアズロン、フルアズロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ビストリフルロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、ノビフルムロン、テフルベンズロン、トリフルムロン等]、
(7)マクロライド系殺虫性化合物[エマメクチン、アバメクチン、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド、スピネトラム等]、
(8)その他の殺虫性化合物[ブプロフェジン、テブフェノジド、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、フィプロニル、エチプロール、アセトプロール、バニリプロール、ピリプロール、ピラフルプロール、ピメトロジン、ピリフルキナゾン、ジアフェンチウロン、インドキサカルブ、メタフルミゾン、トルフェンピラド、フルフェネリウム、ピリダリル、フロニカミド、スピロメシフェン、スピロテトラマット、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、ピリプロキシフェン、シロマジン、メトキサジアゾン、トリアゼメイト、クロルデン、硫酸ニコチン、トラロピリル、Btトキシン系殺虫剤等]等が挙げられ、
殺ダニ剤の有効成分としては、例えば、ヘキシチアゾクス、ピリダベン、フェンピロキシメート、テブフェンピラド、クロルフェナピル、エトキサゾール、ピリミジフェン、アセキノシル、ビフェナゼート、スピロジクロフェン、フェナザキン、ブロモプロピレート、ホルメタネート、アミトラズ、ベンゾキシメート、キノメチオネート、クロルベンジレート、クロルフェンソン、クロフェンテジン、シフルメトフェン、ジコホル、酸化フェンブタスズ、フェノチオカルブ、フルアクリピリム、プロパルギット、ポリナクチン複合体、テトラジホン、アミドフルメット、シエノピラフェン等が挙げられ、
殺線虫剤の有効成分としては、例えば、フォスチアゼート、カズサフォス、ベンクロチアズ、メタム・アンモニウム、メタム・ナトリウム、DCIP、塩酸レバミゾール、メチルイソチオシアネート、酒石酸モランテル、イミシアホス等が挙げられる。
上記一般名で表される化合物は、公知文献(例えば、「ザ・ペスティサイドマニュアル(The Pesticide Manual,16th Edition,2012)」、「渋谷成美,他2名,SHIBUYA INDEX−2014−17th Edition,2014年2月」等を参照。)に記載の化合物である。
中でも、殺草スペクトラムの拡大や難防除雑草に対する相乗効果の観点から、アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロンメチル、クロリムロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロンメチル、イマゾスルフロン、メソスルフロン、ニコスルフロン、オルソスルファムロン、オキサスルフロン、ピリミスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、トリフロキシスルフロン、クロルスルフロン、シノスルフロン、エタメスルフロン、ヨードスルフロン、メトスルフロン、プロスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロン、ビスピリバック、ピリミノバックメチル、ピリチオバックナトリウム塩、ピリフタリド、ピリミスルファン、ペノキススラム、プロピリスルフロン等のALS阻害型除草剤;
イソノルロン、イソウロン、メタベンズチアズロン、モニソウロン、ノルロン、アニスロン、ブツロン、クロブロムロン、クロレツロン、クロトルロン、クロロクスロン、ダイムロン、クミルロン、ジフェノクスロン、ジメフロン、ジウロン、フェヌロン、フルメツロン、フルオチウロン、イソプロツロン、リヌロン、メチウロン、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトクスロン、モノリヌロン、モヌロン、ネブロン、アトラジン、ジメタメトリン、メソプロトリン、プロメトリン、シメトリン等の光合成阻害型除草剤;
クロラジホップ、クロジナホップ、クロホップ、シハロホップブチル、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェンチアプロップ、フルアジホップ、フルアジホップ−P、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、イソキサピリホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−P、アロキシジム、ブトキシジム、クレトジム、クロプロキシジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム等の脂肪酸生合成阻害型除草剤;
ベフルブタミド、ピコリナフェン、ジフルフェニカン等のPDS阻害型除草剤;
ベンゾフェナップ、ピラスルホトール、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、メソトリオン、スルコトリオン、テフリルトリオン、テムボトリオン、ベンゾビシクロン、イソキサクロトール、イソキサフルトール等のHPPD阻害型除草剤;
ペントキサゾン、アザフェニジン、フルミクロラック、フルミオキサジン、フルミプロピン、ピラフルフェンエチル、オキサジアルギル、オキサジアゾン等のPPO阻害型除草剤;
インダノファン、オキサジクロメホン、ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロール、ナプロアニリド、クロメプロップ、フェントラザミド、イプフェンカルバゾン、メフェナセット、ブロモブチド、アニロホス、エスプロカルブ、ピリブチカルブ、チオベンカルブ、ベンフレセート、モリネート、キノクラミン、MCPAエチル、MCPAチオエチル、MCPAナトリウム塩、MCPB、カフェンストロール、ピラクロニル、フェノキサスルフォン等のその他の作用メカニズム型除草剤が好ましい。
更に水田用除草剤として用いる場合には、アジムスルフロン、ベンスルフロンメチル、シクロスルファムロン、フルセトスルフロン、オルソスルファムロン、エトキシスルフロン、ハロスルフロンメチル、ビスピリバックナトリウム塩、ピリミノバックメチル、ピリフタリド、ペノキススラム、ピリミスルファン、ピラゾスルフロンエチル、イマゾスルフロン、ダイムロン、クミルロン、シメトリン、シハロホップブチル、メタミホップ、ベンゾフェナップ、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾビシクロン、テフリルトリオン、ペントキサゾン、オキサジアゾン、インダノファン、オキサジクロメホン、ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロール、ナプロアニリド、クロメプロップ、フェントラザミド、メフェナセット、ブロモブチド、カフェンストロール、アニロホス、エスプロカルブ、ピリブチカルブ、チオベンカルブ、ベンフレセート、モリネート、キノクラミン、MCPAチオエチル、MCPB、ピラクロニル及びプロピリスルフロン、フェノキサスルフォンが特に好ましい。
本発明化合物を有効成分として含有する除草剤は、更に薬害軽減剤(例えば、フリラゾール、ジクロルミッド、ベノキサコール、アリドクロール、イソキサジフェンエチル、フェンクロラゾールエチル、メフェンピルジエチル、クロキントセットメキシル、フェンクロリム、シプロスルファミド、シオメトリニル、オキサベトリニル、フルクソフェニム、フルラゾール、2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン、1,8−ナフタル酸無水物等)、色素、肥料(例えば、尿素等)等を適宜混合してもよい。
本発明化合物を有効成分として含有する除草剤は、畑、水田、芝生、果樹園等の農耕地又は非農耕地用の除草剤として使用することができる。本発明化合物を有効成分として含有する除草剤は、例えば、以下に挙げられる「作物」等を栽培する農耕地等における除草剤として有用である。
農作物:トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等、
野菜:ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス等)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ等。
果樹:仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ、アブラヤシ等、
果樹以外の樹;チャ、クワ、花木、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ)等。
その他:花卉類(バラ、カーネーション、キク、トルコギキョウ、カスミソウ、ガーベラ、マリーゴールド、サルビア、ペチュニア、バーベナ、チューリップ、アスター、リンドウ、ユリ、パンジー、シクラメン、ラン、スズラン、ラベンダー、ストック、ハボタン、プリムラ、ポインセチア、グラジオラス、カトレア、デージー、シンビジューム、ベゴニア等)、観葉植物等。
上記「作物」には、イソキサフルトール等のHPPD阻害剤、イマゼタピル、チフェンスルフロンメチル等のALS阻害剤、グリホサート等のEPSP合成酵素阻害剤、グルホシネート等のグルタミン合成酵素阻害剤、セトキシジム等のアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、フルミオキサジン等のPPO阻害剤、ブロモキシニル、ジカンバ、2,4−D等の除草剤に対する耐性が、古典的な育種法もしくは遺伝子組換え技術により付与されたナタネ、コムギ、ヒマワリ、イネ、トウモロコシ、ダイズ等の作物も含まれる。
古典的な育種法により耐性が付与された「作物」の例として、イミダゾリノン系ALS阻害型除草剤に耐性のナタネ、コムギ、ヒマワリ、イネ、トウモロコシ;スルホニル尿素系ALS阻害型除草剤に耐性のダイズ;アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性が付与された作物の例としてSRコーン;等の作物を挙げることができる。
遺伝子組換え技術により耐性が付与された「作物」の例として、グリホサート耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ、ナタネ、テンサイ品種;グルホシネート耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ、ナタネ品種;ブロモキシニル耐性のワタ;等の作物を挙げることができる。
また、上記「作物」には、遺伝子組換え技術を用いて、例えば、バチルス属で知られている選択的毒素等を合成する事が可能となった作物や、選択的な作用を有する抗病原性物質を産生する能力を付与された作物、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質などの有用形質を付与した作物も含まれる。
さらには、上記の古典的な除草剤形質あるいは除草剤耐性遺伝子、殺虫性害虫抵抗性遺伝子、抗病原性物質産生遺伝子、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質などの有用形質について、これらを複数組み合わせたスタック品種も上記「作物」に含まれる。
除草剤耐性となった作物に本発明化合物を使用する際は、その作物が耐性となっている除草剤(例えば、グリホサートまたはその塩、グルホシネートまたはその塩、ジカンバまたはその塩、イマゼタピルまたはその塩、イソキサフルトール等)と本発明化合物との体系処理及び/又は混合処理により総合的に雑草を防除することができる。
以下、実施例、参考例、製剤例及び試験例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例−1
3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アクリル酸エチル(2.50g,8.08mmol)の1,4−ジオキサン(16mL)溶液に、トリエチルアミン(3.7mL,26.7mmol)及び1,2−ジメチルヒドラジン二塩酸塩(1.21g,8.89mmol)を加え、23時間還流した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの黄色固体(1.13g,収率:49%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.61(d,J=1.7Hz,1H),7.37(d,J=8.2Hz,1H),7.33(dd,J=8.2 and 1.7Hz,1H),3.94(s,3H),3.42(s,3H),3.38(s,3H).
実施例−2
5−クロロ−4−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(900mg,3.13mmol)のジクロロメタン(13mL)溶液に、アルゴン雰囲気下−40℃で三臭化ホウ素(1mol/L,6.3mL)を滴下し、室温まで徐々に昇温し5時間撹拌した。反応終了後、反応液を氷水に少量ずつ加え、ろ過することにより白色固体の粗生成物を得た。このものをジエチルエーテルで洗浄することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(758mg,収率:89%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.64(m,1H),7.33−7.30(m,2H),6.88(brs,1H),3.44(s,3H),3.39(s,3H).
実施例−3
5−クロロ−4−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(600mg,2.20mmol)のDMF(11mL)溶液に、炭酸カリウム(460mg,3.33mmol)及びプロパルギルブロミド(260μL,3.33mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を水(50mL×4)及び飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、ヘキサンを加えて析出した固体をろ取することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−3−(プロピン−2−イルオキシ)フェニル]−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(660mg,収率:97%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.70(d,J=1.8Hz,1H),7.44(dd,J=8.3 and 1.8Hz,1H),7.39(d,J=8.3Hz,1H),4.82(d,J=2.4Hz,2H),3.42(s,3H),3.39(s,3H),2.55(t,J=2.4Hz,1H).
実施例−4
2−[4−(エトキシカルボニル)メトキシ−3−ニトロフェニル]−3,3−ジクロロアクリル酸エチル(5.49g,14.0mmol)の1,4−ジオキサン(28mL)溶液に1,2−ジメチルヒドラジン二塩酸塩(2.09g,15.4mmol)及びトリエチルアミン(6.4mL,46.2mmol)を室温で加えた後、加熱還流しながら4時間撹拌した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、クロロホルム(50mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)で精製することにより、2−[4−(5−クロロ−1,2−ジメチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−2−ニトロフェノキシ]酢酸エチルの黄色固体(3.93g,収率:76%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.37(d,J=2.3Hz,1H),8.13(dd,J=8.8 and 2.3Hz,1H),7.02(d,J=8.8Hz,1H),4.78(s,2H),4.27(q,J=7.1Hz,2H),3.43(s,3H),3.41(s,3H),1.29(t,J=7.1Hz,3H).
実施例−5
3,3−ジクロロ−2−(2,5−ジフルオロフェニル)アクリル酸エチル(14.05g,50.0mmol)の1,4−ジオキサン(125mL)溶液に、1,2−ジメチルヒドラジン二塩酸塩(7.47g,55.0mmol)及びトリエチルアミン(23.0mL,165mmol)を加え、8時間加熱還流しながら撹拌した。反応終了後、反応液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮して粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(2,5−ジフルオロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(9.18g,収率:71%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.26−7.19(m,1H),7.11−6.96(m,2H),3.43(s,3H),3.42(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.6(d,J=17.4Hz,1F),−119.2(d,J=17.4Hz,1F).
実施例−6
3,3−ジクロロ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)アクリル酸エチル(8.43g,30.0mmol)の1,4−ジオキサン(60mL)溶液に、1,2−ジメチルヒドラジン二塩酸塩(4.48g,33.0mmol)及びトリエチルアミン(10.1g,99.3mmol)を加え、20時間加熱還流しながら撹拌した。反応終了後、反応液に水(60mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮して粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(3.82g,収率:49%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.47(ddd,J=8.4,8.4 and 6.5Hz,1H),6.94(dddd,J=8.4,8.4,2.6 and 1.0Hz,1H),6.88(ddd,J=10.1,9.0 and 2.6Hz,1H),3.42(s,3H),3.39(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−107.4(d,J=8.2Hz,1F),−110.0(d,J=8.2Hz,1F).
実施例−7
合成1
3,3−ジクロロ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)アクリル酸エチル(10.0g,35.6mmol)の1,4−ジオキサン(71mL)溶液に、トリエチルアミン(5.5mL,39.1mmol)及びメチルヒドラジン(2.0mL,36.3mmol)を加え、4時間還流した。反応終了後、反応液から減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣に水(50mL)を加え、析出した固体をろ取した。得られた固体を水及びジエチルエーテルで洗浄した後、乾燥することにより、5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(7.21g,収率:83%)を得た。
合成2
3,3−ジクロロ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)アクリル酸エチル(28.11g,100mmol)の1,4−ジオキサン(200mL)溶液に、トリエチルアミン(15.33mL,110mmol)及びメチルヒドラジン(5.51mL,102mmol)を加え、110℃で15時間加熱撹拌した。反応終了後、反応液に水(150mL)を加え酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1/1)で精製することにより、5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(26.37g,収率:定量的)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ11.3(brs,1H),7.40(m,1H),6.99−6.88(m,2H),3.72(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−108.1(d,J=8.2Hz,1F),−110.6(d,J=8.2Hz,1F).
実施例−8
5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(3.67g,15.0mmol)及び炭酸セシウム(14.66g,45.0mmol)の1,4−ジオキサン(100mL)懸濁液に、ブロモジフルオロメタン(7.5g)をバブリングしながら24時間撹拌した。反応終了後、水(80mL)を加えた後、クロロホルム(80mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、5−クロロ−2−ジフルオロメチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(1.83g,収率:42%)と5−クロロ−3−ジフルオロメトキシ−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチルピラゾールの白色固体(1.26g,収率:29%)を得た。
・5−クロロ−2−ジフルオロメチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.45−7.37(m,1H),7.22(t,J=57.5Hz,1H),7.00−6.86(m,2H),3.54(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.2(s,2F),−106.9(d,J=8.2Hz,1F),−108.6(d,J=8.2Hz,1F).
・5−クロロ−3−ジフルオロメトキシ−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチルピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.36−7.28(m,1H),6.98−6.87(m,2H),6.92(t,J=73.1Hz,1H),3.82(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−84.5(s,2F),−108.3(d,J=8.1Hz,1F),−109.6(d,J=8.1Hz,1F).
実施例−9
5−クロロ−2−ジフルオロメチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(3.00g,10.2mmol)の濃硫酸(21mL)の懸濁液に、69%硝酸(980mg,10.7mmol)と濃硫酸(4mL)から調製した混酸を氷冷下で滴下し、同温にて2時間攪拌した。反応終了後、氷水(100g)中に反応液を注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合一した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL×3)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することにより、5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの橙色固体(3.19g,収率:92%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.28(dd,J=8.1 and 7.2Hz,1H),7.23(t,J=57.3Hz,1H),7.13(dd,J=10.3 and 9.1Hz,1H),3.61(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−95.3(d,J=15.1Hz,1F),−110.9(d,J=15.1Hz,1F).
実施例−10
水素化ナトリウムの55%油分散(212mg,4.42mmol)の1,4−ジオキサン(22mL)懸濁液に、5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.50g,4.42mmol)及びグリコール酸メチル(0.42mL,5.30mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応終了後、氷水(100g)中に反応液を注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製することにより、2−[4−(5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−5−フルオロ−2−ニトロフェノキシ]酢酸メチルの淡黄色固体(1.34g,収率:74%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.10(d,J=7.3Hz,1H),7.22(t,J=57.3Hz,1H),6.77(d,J=10.7Hz,1H),4.81(s,2H),3.84(s,3H),3.58(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−98.2(s,1F),−102.0(s,2F).
実施例−11
5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(2.04g,6.0mmol)の1,4−ジオキサン(50mL)溶液に、氷冷下で(L)−(−)−乳酸メチル(0.877mL,9.0mmol)、次いで水素化ナトリウムの55%油分散(0.34g,7.8mmol)を数回に分けて加え、室温で30分間攪拌した。反応終了後、反応液を氷水(100g)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製することにより、(S)−2−[4−(5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−5−フルオロ−2−ニトロフェノキシ]プロピオン酸メチルの淡黄色固体(1.69g,収率:66%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.05(d,J=7.3Hz,1H),7.21(t,J=57.4Hz,1H),6.73(d,J=10.8Hz,1H),4.84(q,J=6.8Hz,1H),3.80(s,3H),3.57(s,3H),1.73(d,J=6.8Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−98.6(s,1F),−102.0(s,2F).
実施例−12
3,3−ジクロロ−2−(2,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチル(2.30g,7.39mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)溶液に、トリエチルアミン(3.4mL,24.4mmol)及び1,2−ジメチルヒドラジン二塩酸塩(1.10g,8.13mmol)を加え、6時間還流した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(1.42g,収率:67%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.11(dd,J=9.4 and 6.7Hz,1H),6.92(dd,J=11.0 and 9.4Hz,1H),3.88(s,3H),3.43(s,3H),3.40(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−118.0(d,J=4.0Hz,1F),−130.8(d,J=4.0Hz,1F).
実施例−13
5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.20g,4.16mmol)のジクロロメタン(17mL)溶液に、アルゴン雰囲気下−40℃で三臭化ホウ素(1mol/L,8.3mL)を滴下し、室温まで徐々に昇温し5時間撹拌した。反応終了後、反応液を氷水に少量ずつ加え、ろ過することにより粗生成物を得た。このものをエーテルで洗浄することにより、5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(965mg,収率:85%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.69(brs,1H),7.17(dd,J=9.7 and 7.0Hz,1H),6.85(dd,J=10.6 and 9.4Hz,1H),3.48(s,3H),3.44(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.9(brs,1F),−133.9(brs,1F).
実施例−14
5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(750mg,2.73mmol)のDMF(14mL)溶液に、炭酸カリウム(570mg,4.10mmol)及びプロパルギルブロミド(320μL,4.10mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を水(50mL×4)及び飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、ヘキサンを加えて析出した固体をろ取することにより、5−クロロ−4−[2,4−ジフルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(790mg,収率:93%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.24(dd,J=9.2 and 6.7Hz,1H),6.94(dd,J=10.8 and 9.4Hz,1H),4.74(d,J=2.4Hz,2H),3.43(s,3H),3.41(s,3H),2.55(t,J=2.4Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−115.7(d,J=4.4Hz,1F),−128.8(d,J=4.4Hz,1F).
実施例−15
5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(3.50g,13.5mmol)の濃硫酸(13.5mL)の懸濁液に、69%硝酸(1.30g,14.2mmol)と濃硫酸(1mL)から調製した混酸を氷冷下で10分間かけてゆっくり加え、同温にて3時間攪拌した。反応終了後、氷水(50g)中に反応液を注ぎ、クロロホルム(30mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=1:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの褐色固体(3.05g,収率:74%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.34(dd,J=8.3 and 7.2Hz,1H),7.10(dd,J=10.4 and 9.1Hz,1H),3.48(s,3H),3.46(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−95.6(d,J=14.5Hz,1F),−112.4(d,J=14.5Hz,1F).
実施例−16
水素化ナトリウムの55%油分散(560mg,12.7mmol)の1,4−ジオキサン(28mL)懸濁液に室温で5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(2.58g,8.50mmol)、グリコール酸メチル(1.0mL,12.8mmol)を順次加え、2時間攪拌した。反応終了後、反応液を氷水(50g)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=1:1)で精製することにより、2−[4−(5−クロロ−1,2−ジメチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−5−フルオロ−2−ニトロフェノキシ]酢酸メチルの淡黄色固体(1.10g,収率:34%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.15(d,J=7.3Hz,1H),6.75(d,J=8.7Hz,1H),4.79(s,2H),3.84(s,3H),3.44(s,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−98.4(s,1F).
実施例−17
実施例−16と同様にして、5−クロロ−4−(2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(3.04g,10.0mmol)と乳酸エチル(1.70g,14.0mmol)との反応により、2−[4−(5−クロロ−1,2−ジメチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−5−フルオロ−2−ニトロフェノキシ]プロピオン酸エチルの淡黄色固体(1.57g,収率:39%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.11(d,J=7.4Hz,1H),6.73(d,J=10.9Hz,1H),4.80(q,J=6.8Hz,2H),4.25(q,J=7.1Hz,2H),3.44(s,3H),3.43(s,3H),1.71(d,J=6.8Hz,3H),1.28(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−99.0(s,1F).
実施例−18
3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)アクリル酸エチル(1.0g,3.36mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)溶液に、トリエチルアミン(510mg,5.04mmol)とメチルヒドラジン(160mg,3.36mmol)を加え、50℃で18時間攪拌した。反応終了後、反応液に水(30mL)を加え酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、橙色油状の粗生成物を得た。このものをヘキンで洗浄することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白黄色固体(577mg,収率:66%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ10.74(brs,1H),7.37(m,1H),7.21−7.17(m,2H),3.72(s,3H);19F−NMR(400MHz,CDCl3):δ−109.8(s,1F).
実施例−19
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(300mg,1.15mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に、炭酸セシウム(528mg,1.62mmol)を加え50℃で10分攪拌した。次いで、この混合溶液にヨウ化メチル(180mg,1.26mmol)を50℃で加え18時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(153mg,収率:48%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−メトキシ−1−メチルピラゾールの白色固体(106mg,収率:33%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.48−7.42(m,1H),7.21−7.15(m,2H),3.43(s,3H),3.41(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−109.0(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−メトキシ−1−メチルピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.33−7.27(m,1H),7.18−7.14(m,2H),3.91(s,3H),3.77(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−109.7(s,1F).
実施例−20
3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)アクリル酸エチル(2.00g,6.72mmol)の1,4−ジオキサン(30mL)溶液に、トリエチルアミン(1.16g,11.5mmol)とエチルヒドラジン(484mg,8.06mmol)を加え、50℃で21時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水次いで飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で溶出して精製した後ヘキサンで洗浄することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−エチル−4−ピラゾリン−3−オンの乳白色固体(1.13g,収率:65%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ11.36(brs,1H),7.34(m,1H),7.21−7.17(m,2H),4.07(q,J=7.2Hz,2H),1.41(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−109.6(s,1F).
実施例−21
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−エチル−4−ピラゾリン−3−オン(300mg,1.09mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に、炭酸セシウム(746mg,2.29mmol)を加え50℃で10分攪拌した。次いで、この混合溶液にヨウ化メチル(170mg,1.20mmol)を50℃で加え21時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=1:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−エチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの橙色固体(144mg,収率:46%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−エチル−3−メトキシピラゾールの橙色固体(116mg,収率:37%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−エチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.48−7.43(m,1H),7.18(m,2H),3.90(q,J=7.2Hz,2H),3.40(s,3H),1.15(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−108.9(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−エチル−3−メトキシピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.31(m,1H),7.18−7.14(m,2H),4.11(q,J=7.2Hz,2H),3.91(s,3H),1.42(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−109.7(s,1F).
実施例−22
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−エチル−4−ピラゾリン−3−オン(400mg,1.45mmol)の1,4−ジオキサン(7mL)溶液に、炭酸セシウム(992mg,3.05mmol)を加え50℃で15分攪拌した。次いで、この混合溶液にヨウ化エチル(255mg,1.60mmol)を50℃で加え18時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,2−ジエチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(161mg,収率:37%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−エトキシ−1−エチル−1H−ピラゾールの淡黄色油状(200mg,収率:45%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,2−ジエチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.48(m,1H),7.21−7.14(m,2H),3.90(q,J=7.2Hz,2H),3.86(q,J=7.2Hz,2H),1.23(t,J=7.2Hz,3H),1.10(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−108.8(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−エトキシ−1−エチルピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.32(m,1H),7.18−7.14(m,2H),4.26(q,J=7.2Hz,2H),4.10(q,J=7.2Hz,2H),1.41(t,J=7.2Hz,3H),1.34(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−109.5(s,1F).
実施例−23
3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチル(2.0g,6.10mmol)の1,4−ジオキサン(30mL)溶液に、トリエチルアミン(1.02g,10.1mmol)とメチルヒドラジン(351mg,7.39mmol)を加え、50℃で19時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え1,4−ジオキサンを留去した後、水とヘキサンを加え、析出した固体を吸引ろ過し、ヘキサンとジエチルエーテル混合溶媒で洗浄後、乾燥することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(1.63g,収率:92%)を得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ7.50(d,J=9.2Hz,1H),7.06(d,J=6.4Hz,1H),3.84(s,3H),3.67(s,3H);19F−NMR(376MHz,DMSO−d6):δ−121.0(s,1F).
実施例−24
3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチル(2.20g,6.72mmol)の1,4−ジオキサン(30mL)溶液に、トリエチルアミン(1.16g,11.5mmol)とエチルヒドラジン(484mg,8.06mmol)を加え、50℃で19時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層を減圧濃縮し、得られた粗生成物をヘキサンで洗浄後に乾燥することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−エチル4−ピラゾリン−3−オンの薄茶色固体物(1.28g,収率:62%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ11.01(brs,1H),7.21(d,J=8.8Hz,1H),6.98(d,J=6.4Hz,1H),4.08(q,J=7.2Hz,2H),3.90(s,3H),1.42(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.7(s,1F).
実施例−25
3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチル(1.0g,3.05mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)溶液に、トリエチルアミン(525mg,5.19mmol)とプロピルヒドラジン(271mg,3.66mmol)を加え、50℃で19時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。得られた粗生成物をヘキサンで洗浄し乾燥することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−プロピル−4−ピラゾリン−3−オンの薄茶色固体(734mg,収率:75%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.21(d,J=8.8Hz,1H),6.98(d,J=6.4Hz,1H),3.99(t,J=7.3Hz,2H),3.98(s,3H),1.85(sext,J=7.3Hz,2H),0.95(t,J=7.3Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.6(s,1F).
実施例−26
3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチル(1.0g,3.05mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)溶液に、トリエチルアミン(525mg,5.19mmol)とイソブチルヒドラジン(323mg,3.66mmol)を加え、50℃で19時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。得られた粗生成物をヘキサンで洗浄し乾燥することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−イソブチル−4−ピラゾリン−3−オンの薄茶色固体(794mg,収率:78%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.21(d,J=8.8Hz,1H),6.99(d,J=6.4Hz,1H),3.91(s,3H),3.82(d,J=7.2Hz,2H),1.85(sep and t,J=6.8 and 7.2Hz,1H),0.95(d,J=6.8Hz,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.5(s,1F).
実施例−27
3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチル(4.76g,14.5mmol)の1,4−ジオキサン(29mL)溶液に、1,2−ジメチルヒドラジン二塩酸塩(2.16g,15.9mmol)及びトリエチルアミン(4.87g,47.9mmol)を加え、20時間加熱還流しながら撹拌した。反応終了後、反応液に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮して粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(2.64g,収率:49%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=9.2Hz,1H),7.09(d,J=6.2Hz,1H),3.44(s,3H),3.89(s,3H),3.42(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.9(s,1F).
実施例−28
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.50g,4.92mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、−78℃で1M三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(9.8mL)を加えた。反応温度を室温まで昇温し、さらに2時間攪拌した。反応液を氷水に加えた後、1N−HCl水溶液(20mL)を加えた。析出した固体をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄後、十分に乾燥させることにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(1.38g,収率:96%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.81(brs,1H),7.18(d,J=6.6Hz,1H),7.10(d,J=9.2Hz,1H),3.47(s,3H),3.45(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−121.4(s,1F).
実施例−29
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(320mg,1.10mmol)と炭酸カリウム(228mg,1.65mmol)のDMF(5mL)溶液に、プロパルギルブロミド(131μL,1.65mmol)を加えて、50℃で15時間攪拌した。反応終了後、反応溶液に水(20mL)を加えた。析出した固体をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄後、十分に乾燥させることにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(301mg,収率:83%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.23(d,J=6.2Hz,1H),7.20(d,J=9.1Hz,1H),4.77(d,J=2.4Hz,2H),3.47(s,3H),3.45(s,3H),2.55(t,J=2.4Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−118.0(s,1F).
実施例−30
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(400mg,1.37mmol)の1,4−ジオキサン(7mL)溶液に、炭酸セシウム(939mg,2.88mmol)を加え50℃で30分攪拌した。次いで、この混合溶液にヨウ化エチル(240mg,1.51mmol)を50℃で加え17時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−エチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(126mg,収率:29%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−エトキシ−1−メチルピラゾールの白色固体物(221mg,収率:29%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−エチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.47(d,J=9.2Hz,1H),7.11(d,J=6.0Hz,1H),3.95(q,J=7.2Hz,2H),3.90(s,3H),3.39(s,3H),1.25(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.7(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−エトキシ−1−メチルピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=9.2Hz,1H),6.92(d,J=6.4Hz,1H),4.25(q,J=7.2Hz,2H),3.88(s,3H),3.76(s,3H),1.35(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.5(s,1F).
実施例−31
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−エチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(181mg,0.57mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、アルゴン雰囲気下−40℃で三臭化ホウ素(1mol/L,1.14mL)をゆっくり加え室温で4時間攪拌した。反応終了後、冷やした2N塩酸にゆっくり注ぎクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−エチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(125mg,収率:72%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.77(brs,1H),7.20(d,J=6.4Hz,1H),7.10(d,J=9.2Hz,1H),3.98(q,J=7.2Hz,2H),3.42(s,3H),1.26(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−121.3(s,1F).
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−エチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(125mg,0.41mmol)のDMF(2mL)溶液に、炭酸セシウム(267mg,0.82mmol)とプロパルギルブロミド(56mg,0.45mmol)を加え室温で18時間攪拌した。反応終了後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−2−エチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(126mg,収率:29%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.25(d,J=6.4Hz,1H),7.20(d,J=9.2Hz,1H),4.77(d,J=2.4Hz,2H),3.95(q,J=7.2Hz,2H),3.39(s,3H),2.56(t,J=2.4Hz,1H),1.25(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.8(s,1F).
実施例−32
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.16g,4.0mmol)及び炭酸セシウム(3.91g,12.0mmol)の1,4−ジオキサン(80mL)懸濁液に、ブロモジフルオロメタン(9.6g)をバブリングしながら24時間撹拌した。反応終了後、水(80mL)を加えた後、クロロホルム(80mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(577mg,収率:42%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−ピラゾールの白色固体(431mg,収率:31%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.21(d,J=9.0Hz,1H),7.20(t,J=57.4Hz,1H),6.97(d,J=6.2Hz,1H),3.89(s,3H),3.55(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−119.6(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−(ジフルオロメトキシ)−1−メチルピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22(d,J=8.9Hz,1H),6.92(t,J=73.1Hz,1H),6.87(d,J=6.2Hz,1H),3.89(s,3H),3.82(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−84.4(s,2F),−121.0(s,1F).
実施例−33
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(2.75g,8.06mmol)のジクロロメタン(16.1mL)溶液に、−78℃で1M三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(25.0mL)を加えた。反応温度を室温までゆっくり上昇させ、さらに室温で4時間攪拌した。反応終了後、氷水に反応液を注いだ後、2N−HCl水溶液(10mL)を加えた。このものからクロロホルム(60mL×4)で抽出し、合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧乾固させることにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(2.34g,収率:89%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.24(t,J=57.3Hz,1H),7.12(d,J=9.0Hz,1H),7.03(d,J=6.4Hz,1H),6.59(brs,1H),3.58(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−101.7(m,2F),−120.4(m,1F).
実施例−34
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(327mg,1.00mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol)とブロモ酢酸メチル(312mg,2.00mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、2−[2−クロロ−5−(5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−4−フルオロフェノキシ]酢酸メチルの白色固体(306mg,収率:77%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.23(d,J=9.0Hz,1H),7.21(t,J=57.4Hz,1H),6.96(d,J=6.2Hz,1H),4.71(s,2H),3.81(s,3H),3.55(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−117.2(s,1F).
実施例−35
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(327mg,1.00mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol)とブロモ酢酸エチル(352mg,2.00mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、2−[2−クロロ−5−(5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−4−フルオロフェノキシ]酢酸エチルの白色固体(281mg,収率:68%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.23(d,J=9.0Hz,1H),7.20(t,J=57.5Hz,1H),6.96(d,J=6.2Hz,1H),4.68(s,2H),4.27(q,J=7.1Hz,2H),3.55(s,3H),1.29(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−117.3(s,1F).
実施例−36
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(327mg,1.00mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol)とブロモプロピオン酸メチル(344mg,2.00mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、2−[2−クロロ−5−(5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−4−フルオロフェノキシ]プロピオン酸メチルの白色固体(317mg,収率:77%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22(d,J=9.1Hz,1H),7.20(t,J=57.4Hz,1H),6.96(d,J=6.2Hz,1H),4.74(q,J=6.8Hz,1H),3.78(s,3H),3.54(s,3H),1.67(d,J=6.8Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−117.1(s,1F).
実施例−37
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(327mg,1.00mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol)とブロモプロピオン酸エチル(369mg,2.00mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、2−[2−クロロ−5−(5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−4−フルオロフェノキシ]プロピオン酸エチルの白色固体(326mg,収率:76%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22(d,J=9.1Hz,1H),7.20(t,J=57.5Hz,1H),6.97(d,J=6.3Hz,1H),4.72(q,J=6.8Hz,1H),4.23(q,J=7.1Hz,2H),3.54(s,3H),1.67(d,J=6.8Hz,3H),1.25(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−117.3(s,1F).
実施例−38
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(327mg,1.00mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol)と2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチル(370mg,2.00mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、2−[2−クロロ−5−(5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−4−フルオロフェノキシ]−2−エトキシ酢酸エチルの白色固体(408mg,収率:89%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.27(d,J=6.6Hz,1H),7.22(d,J=9.0Hz,1H),7.21(t,J=57.5Hz,1H),5.48(s,1H),4.34−4.24(m,2H),3.98−3.73(m,2H),3.55(s,3H),1.33−1.26(m,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−115.7(s,1F).
実施例−39
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(327mg,1.00mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol)とアリルブロミド(247mg,2.00mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、4−(5−アリルオキシ−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(264mg,収率:72%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.21(t,J=57.5Hz,1H),7.21(d,J=9.1Hz,1H),6.98(d,J=6.2Hz,1H),6.96(ddt,J=17.2,1.5 and 1.5Hz,1H),6.06(ddt,J=17.2,10.4 and 5.2Hz,1H),5.32(ddt,J=10.4,1.5 and 1.5Hz,1H),4.60(ddt,J=5.2,1.5 and 1.5Hz,2H),3.55(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−119.0(s,1F).
実施例−40
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(327mg,1.00mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol)と3−ブロモ−2−メチルプロペン(279mg,2.00mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メタリルオキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(314mg,収率:82%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22(t,J=57.5Hz,1H),7.21(d,J=9.1Hz,1H),6.97(d,J=6.2Hz,1H),5.15(brs,1H),5.02(brs,1H),4.48(s,2H),3.55(s,3H),1.85(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−119.2(s,1F).
実施例−41
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(327mg,1.00mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol)とプロパルギルブロミド(250mg,2.00mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(261mg,収率:71%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.23(d,J=9.0Hz,1H),7.22(t,J=57.5Hz,1H),7.14(d,J=6.2Hz,1H),4.77(d,J=2.4Hz,2H),3.56(s,3H),2.57(t,J=2.4Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−117.6(s,1F).
実施例−42
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(327mg,1.00mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol)と1−ブロモ−2−ブチン(277mg,2.00mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4/1)で精製することにより、4−[5−(2−ブチン−1−イルオキシ)−4−クロロ−2−フルオロフェニル]−5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(253mg,収率:67%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22(t,J=57.5Hz,1H),7.22(d,J=9.0Hz,1H),7.12(d,J=6.2Hz,1H),4.72(q,J=2.3Hz,2H),3.55(s,3H),1.87(t,J=2.3Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.0(s,2F),−118.4(s,1F).
実施例−43
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(3.49g,12.0mmol)及び炭酸セシウム(11.7g,36.0mmol)の1,4−ジオキサン(240mL)懸濁液に、2,2−ジフルオロエチルトリフラート(5.14g,24.0mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。反応終了後、水(200mL)を加えた後、クロロホルム(100mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1/1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの無色油状物(0.90g,収率:20%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−(2,2−ジフルオロエトキシ)−1−メチルピラゾールの白色固体(3.14g,収率:74%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.20(d,J=9.1Hz,1H),7.05(d,J=6.2Hz,1H),6.03(tt,J=55.4 and 4.3Hz,1H),4.20(td,J=13.5 and 4.3Hz,1H),3.90(s,3H),3.43(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.6(s,1F),−121.4(s,2F)/5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.19(d,J=9.0Hz,1H),6.90(d,J=6.3Hz,1H),6.09(tt,J=55.4 and 4.2Hz,1H),4.41(td,J=13.3 and 4.2Hz,2H),3.88(s,3H),3.77(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.8(s,1F),−126.1(s,2F).
実施例−44
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(0.78g,2.2mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、−50℃で1M三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(4.4mL)を加えた。反応温度を室温までゆっくり上昇させ、さらに室温で10時間攪拌した。反応終了後、氷水に反応液を注いだ後、2M−塩酸(20mL)を加えた。析出した沈殿をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した後、減圧乾燥することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(0.54g,収率:72%)を得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ10.29(brs,1H),7.40(d,J=9.5Hz,1H),7.02(d,J=6.7Hz,1H),6.27(tt,J=54.7 and 3.5Hz,1H),4.35(td,J=15.1 and 3.5Hz,2H),3.43(s,3H);19F−NMR(376MHz,DMSO−d6):δ−122.09(s,2F),−122.14(s,1F).
実施例−45
実施例−46と同様に、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(200mg,0.586mmol)と(ブロモメチル)シクロプロパン(99mg,0.704mmol)との反応により、5−クロロ−4−[4−クロロ−5−シクロプロピルメチルオキシ−2−フルオロフェニル]−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(192mg,収率:83%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.19(d,J=9.2Hz,1H),7.04(d,J=6.3Hz,1H),6.02(tt,J=55.4 and 4.2Hz,1H),4.18(td,J=13.4 and 4.2Hz,2H),3.88(d,J=6.8Hz,2H),3.41(s,3H),1.32(m,1H),0.67−0.60(m,2H),0.40−0.34(m,2H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.7(s,1F),−121.4(s,2F).
実施例−46
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(250mg,0.733mmol)のDMF(4mL)溶液に、炭酸カリウム(203mg,1.47mmol)とプロパルギルブロミド(110mg,0.878mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(249mg,収率:89%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22(d,J=9.0Hz,1H),7.20(d,J=6.2Hz,1H),6.02(tt,J=55.4 and 4.2Hz,1H),4.77(d,J=2.4Hz,2H),4.19(td,J=13.4 and 4.2Hz,2H),3.43(s,3H),2.56(t,J=2.4Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.7(s,1F),−121.4(s,2F).
実施例−47
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(3.93g,13.5mmol)及び炭酸セシウム(13.2g,40.5mmol)の1,4−ジオキサン(270mL)懸濁液に、2,2,2−トリフルオロエチルトリフラート(3.52g,14.7mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。反応終了後、水(200mL)を加えた後、クロロホルム(100mL×2)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1/4)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−3−オンの無色油状物(0.90g,収率:18%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピラゾールの白色固体(3.43g,収率:68%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.20(d,J=9.1Hz,1H),7.06(d,J=6.2Hz,1H),4.44(q,J=8.4Hz,2H),3.90(s,3H),3.41(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−69.8(s,3F),−119.5(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.20(d,J=9.0Hz,1H),6.91(d,J=6.3Hz,1H),4.61(q,J=8.3Hz,2H),3.87(s,3H),3.77(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−74.3(s,3F),−120.7(s,1F).
実施例−48
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−3−オン(0.90g,2.41mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、−78℃で1M三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(4.8mL)を加えた。反応温度を室温までゆっくり上昇させ、さらに室温で4時間攪拌した。反応終了後、氷水に反応液を注いだ後、2M−塩酸(10mL)を加えた。析出した沈殿をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した後、減圧乾燥することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(0.84g,収率:97%)を得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ10.33(brs,1H),7.42(d,J=9.5Hz,1H),7.02(d,J=6.7Hz,1H),4.82(q,J=9.1Hz,2H),3.45(s,3H);19F−NMR(376MHz,DMSO−d6):δ−68.9(s,3F),−122.2(s,1F).
実施例−49
実施例−46と同様に、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−3−オン(252mg,0.70mmol)とブロモ酢酸エチル(246mg,1.40mmol)との反応により、2−{2−クロロ−5−[5−クロロ−1−メチル−3−オキソ−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−4−イル]−4−フルオロフェノキシ}酢酸エチルの白色固体(257mg,収率:82%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22(d,J=9.1Hz,1H),7.04(d,J=6.2Hz,1H),4.69(s,2H),4.43(q,J=8.4Hz,2H),4.27(q,J=7.1Hz,2H),3.41(s,3H),1.29(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−69.8(s,3F),−117.3(s,1F).
実施例−50
実施例−46と同様に、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−3−オン(252mg,0.70mmol)と(E)−4−クロロ−3−メトキシ−2−ブテン酸メチル(243mg,1.40mmol)との反応により、(E)−4−[2−クロロ−5−{5−クロロ−1−メチル−3−オキソ−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−4−イル}−4−フルオロフェノキシ]−3−メトキシ−2−ブテン酸メチルの無色油状物(224mg,収率:66%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.19(d,J=9.1Hz,1H),7.13(d,J=6.3Hz,1H),5.28(s,2H),5.23(s,1H),4.42(q,J=8.4Hz,2H),3.72(s,3H),3.69(s,3H),3.40(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−69.8(s,3F),−118.6(s,1F).
実施例−51
実施例−46と同様に、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−3−オン(252mg,0.70mmol)とプロパルギルブロミド(175mg,1.40mmol)との反応により、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−1−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(237mg,収率:85%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22(d,J=9.0Hz,1H),7.20(d,J=6.1Hz,1H),4.77(d,J=2.4Hz,2H),4.44(q,J=8.4Hz,2H),3.42(s,3H),2.57(t,J=2.4Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−69.8(s,3F),−117.6(s,1F).
実施例−52
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−エチル−4−ピラゾリン−3−オン(350mg,1.15mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に、炭酸セシウム(789mg,2.42mmol)を加え50℃で10分攪拌した。次いで、混合溶液にヨウ化メチル(180mg,1.27mmol)を50℃で加え22時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−エチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの薄黄色固体(152mg,収率:41%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−エチル−3−メトキシピラゾールの黄色油状物(156mg,収率:42%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−エチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=8.8Hz,1H),7.10(d,J=6.0Hz,1H),3.91(q,J=7.2Hz,2H),3.90(s,3H),3.41(s,3H),1.12(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.8(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−エチル−3−メトキシピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.19(d,J=8.8Hz,2H),6.90(d,J=6.4Hz,3H),4.12(q,J=7.2Hz,2H),3.92(s,3H),3.89(s,3H),1.41(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.7(s,1F).
実施例−53
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−エチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(376mg,1.17mmol)のジクロロメタン(8mL)溶液に、アルゴン雰囲気下−40℃で三臭化ホウ素(1mol/L,2.34mL)をゆっくり加え室温で5時間攪拌した。反応終了後、冷やした2N塩酸にゆっくり注ぎクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮することにより5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの薄黄色固体(307mg,収率:86%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.20(d,J=6.4Hz,1H),7.10(d,J=9.2Hz,1H),3.94(q,J=7.2Hz,2H),3.44(s,3H),1.13(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−121.3(s,1F).
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(200mg,0.66mmol)のDMF(2mL)溶液に、炭酸セシウム(430mg,1.32mmol)とプロパルギルブロミド(91mg,0.73mmol)を加え室温で18時間攪拌した。反応終了後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−1−エチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの乳白色固体(149mg,収率:66%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.24(d,J=6.0Hz,1H),7.20(d,J=8.8Hz,1H),4.77(d,J=2.4Hz,2H),3.91(q,J=7.2Hz,2H),3.41(s,3H),2.56(t,J=2.4Hz,1H),1.23(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.9(s,1F).
実施例−54
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−エチル−4−ピラゾリン−3−オン(400mg,1.31mmol)の1,4−ジオキサン(7mL)溶液に、炭酸セシウム(896mg,2.75mmol)を加え50℃で15分攪拌した。次いで、この混合溶液にヨウ化エチル(229mg,1.44mmol)を50℃で加え18時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1,2−ジエチル−4−ピラゾリン−3−オンの黄色油状物(143mg,収率:33%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−エトキシ−1−エチルピラゾールの淡黄色油状物(259mg,収率:59%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1,2−ジエチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=9.2Hz,1H),7.12(d,J=6.0Hz,1H),3.91(q,J=7.2Hz,2H),3.90(s,3H),3.87(q,J=7.2Hz,2H),1.24(t,J=7.2Hz,3H),1.11(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.6(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−エトキシ−1−エチルピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=8.8Hz,1H),6.94(d,J=6.4Hz,1H),4.26(q,J=7.2Hz,2H),4.11(q,J=7.2Hz,2H),1.41(t,J=7.2Hz,3H),3.88(s,3H),1.35(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.5(s,1F).
実施例−55
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−プロピル−4−ピラゾリン−3−オン(400mg,1.22mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に、炭酸セシウム(835mg,2.56mmol)を加え50℃で15分攪拌した。次いで、この混合溶液にヨウ化メチル(191mg,1.34mmol)を50℃で加え18時間攪拌した。反応終了後、1,4−ジオキサンを留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−メチル−1−プロピル−4−ピラゾリン−3−オンの黄色油状物(258mg,収率:63%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−メトキシ−1−プロピル−1H−ピラゾールの無色油状物(145mg,収率:36%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−メチル−1−プロピル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=9.2Hz,1H),7.10(d,J=6.4Hz,1H),3.90(s,3H),3.83(t,J=7.2Hz,2H),3.42(s,3H),1.60(sext,J=7.2Hz,2H),0.98(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.0(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−メトキシ−1−プロピルピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=9.2Hz,1H),6.90(d,J=6.4Hz,1H),4.02(t,J=7.2Hz,2H),3.92(s,3H),3.89(s,3H),1.87(sext,J=7.2Hz,2H),0.97(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.7(s,1F).
実施例−56
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−イソブチル−4−ピラゾリン−3−オン(400mg,1.20mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に、炭酸セシウム(821mg,2.52mmol)を加え50℃で15分攪拌した。次いで、反応溶液にヨウ化メチル(187mg,1.32mmol)を加え、50℃で18時間攪拌した。反応終了後、1,4−ジオキサンを留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−イソブチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの黄色固体(229mg,収率:55%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−イソブチル−3−メトキシピラゾールの無色油状物(165mg,収率:39%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−イソブチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=8.8Hz,1H),7.09(d,J=6.0Hz,1H),3.90(s,3H),3.72(d,J=7.2Hz,2H),3.44(s,3H),2.06(t and sep,J=7.2 and 6.8Hz,1H),0.95(d,J=6.8Hz,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.1(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−イソブチル−3−メトキシピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=8.8Hz,1H),6.90(d,J=6.0Hz,1H),3.92(s,3H),3.89(s,3H),3.85(d,J=7.0Hz,2H),2.27(t and sep,J=7.0 and 7.0Hz,1H),0.96(d,J=7.0Hz,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.6(s,1F).
実施例−57
3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチル(9.83g,30.0mmol)の1,4−ジオキサン(60mL)溶液に、ベンジルヒドラジン二塩酸塩(6.15g,31.5mmol)及びトリエチルアミン(9.57g,94.5mmol)を加え、15時間加熱還流しながら撹拌した。反応終了後、反応液に水(60mL)を加え、溶媒を減圧下で留去した。残渣をろ取した後、水とジエチルエーテルで順次洗浄し、減圧乾燥することにより、1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(5.48g,収率:50%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ10.60(brs,1H),7.50(d,J=9.2Hz,1H),7.41−7.23(m,5H),7.08(d,J=6.5Hz,1H),5.23(s,2H),3.84(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.8(s,1F).
実施例−58
1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピラゾリン−3−オン(3.67g,10.0mmol)の1,4−ジオキサン(30mL)溶液に、炭酸セシウム(6.52g,20.0mmol)、ヨウ化メチル(2.85g,20.0mmol)を加え、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの薄黄色油状物(2.05g,収率:54%)と1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−メトキシ−1H−ピラゾールの白色固体(1.55g,収率:41%)を得た。
・1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.39−7.32(m,3H),7.21−7.15(m,3H),7.09(d,J=6.2Hz,1H),5.04(s,2H),3.89(s,3H),3.38(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.8(s,1F).
・1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−3−メトキシピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.40−7.26(m,5H),7.18(d,J=9.0Hz,1H),6.90(d,J=6.3Hz,1H),5.26(s,2H),3.93(s,3H),3.88(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.5(s,1F).
実施例−59
1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(0.71g,1.85mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液に、−50℃で1M三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(3.7mL)を加えた。反応温度を室温までゆっくり上昇させ、さらに室温で10時間攪拌した。反応終了後、氷水に反応液を注いだ後、2M−塩酸(20mL)を加えた。析出した沈殿をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した後、減圧乾燥することにより、1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(0.65g,収率:95%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ10.26(brs,1H),7.43−7.20(m,6H),6.98(d,J=6.7Hz,1H),5.18(s,2H),3.31(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−122.1(s,1F).
実施例−60
実施例−46と同様に、1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(250mg,0.681mmol)と(ブロモメチル)シクロプロパン(115mg,0.818mmol)との反応により、1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−5−シクロプロピルメチルオキシ−2−フルオロフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色油状物(256mg,収率:89%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.39−7.31(m,3H),7.20−7.15(m,3H),7.08(d,J=6.3Hz,1H),5.03(s,2H),3.87(d,J=6.9Hz,2H),3.37(s,3H),1.34−1.25(m,1H),0.67−0.59(m,2H),0.40−0.31(m,2H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.5(s,1F).
実施例−61
実施例−46と同様に、1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(250mg,0.681mmol)とプロパルギルブロミド(102mg,0.815mmol)との反応により、1−ベンジル−5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色油状物(256mg,収率:89%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.40−7.32(m,3H),7.25−7.15(m,4H),5.04(s,2H),4.76(d,J=2.4Hz,2H),3.37(s,3H),2.55(t,J=2.4Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.8(s,1F).
実施例−62
1−ベンジル−5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.28g,3.35mmol)、10%パラジウム炭素(0.357g)のエタノール(15mL)混合溶液を水素雰囲気下、室温で攪拌した。反応終了後、不溶物をろ別した後、減圧乾固させることで5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(0.75g,収率:77%)を得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ11.37(brs,1H),7.49(d,J=9.1Hz,1H),7.05(d,J=6.6Hz,1H),3.84(s,3H),3.57(s,3H);19F−NMR(376MHz,DMSO−d6):δ−121.1(s,1F).
実施例−63
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(206mg,0.71mmol)のDMF(5mL)溶液に、水素化ナトリウムの55%油分散(37mg,0.85mmol)を加え、ブロモジフルオロメタン(982mg)をバブリングした後、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応液に2M塩酸を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2/1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−ジフルオロメチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(15mg,収率:6%)と3−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−5−ジフルオロメチル−1−メチルピラゾール(42mg,収率:17%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−ジフルオロメチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.23(d,J=9.1Hz,1H),7.05(d,J=6.0Hz,1H),7.01(t,J=57.6Hz,1H),3.91(s,3H),3.53(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−103.4(s,2F),−119.2(s,1F).
・3−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−5−ジフルオロメチル−1−メチルピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.23(d,J=8.9Hz,1H),6.90(d,J=6.3Hz,1H),6.34(t,J=71.9Hz,1H),3.90(s,3H),3.80(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−81.3(s,2F),−121.8(s,1F).
実施例−64
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−1−ジフルオロメチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(314mg,0.921mmol)のジクロロメタン(7mL)溶液に、−40℃で1M三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(1.84mL)を加えた。反応温度を室温までゆっくり上昇させ、さらに室温で2時間攪拌した。反応終了後、氷水に反応液を注いだ後、2M塩酸を加えた後、反応溶媒を減圧下で留去した。析出した固体をろ取し、水で洗浄した後、減圧乾燥させることにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1−ジフルオロメチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(276mg,収率:92%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.16(d,J=9.1Hz,1H),7.14(d,J=6.6Hz,1H),7.01(t,J=57.5Hz,1H),6.48(brs,1H),3.54(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−103.1(s,2F),−120.0(s,1F).
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1−ジフルオロメチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(276mg,0.844mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(175mg,1.27mmol)とプロパルギルブロミド(159mg,1.27mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2/1)で精製することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−1−ジフルオロメチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(184mg,収率:60%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.24(d,J=9.1Hz,1H),7.21(d,J=6.1Hz,1H),7.01(t,J=57.6Hz,1H),4.78(d,J=2.4Hz,2H),3.53(s,3H),2.58(t,J=2.4Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−103.3(s,2F),−117.3(s,1F).
実施例−65
3,3−ジクロロ−2−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]アクリル酸エチル(6.00g,14.3mmol)の1,4−ジオキサン(29mL)溶液に、トリエチルアミン(2.2mL,15.7mmol)及びメチルヒドラジン(0.790mL,14.6mmol)を加え、7時間還流した。反応終了後、反応液に水(50mL)を注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をジエチルエーテルで洗浄後、乾燥することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(4.52g,収率:83%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ10.8(brs,1H),7.26(d,J=9.0Hz,1H),7.11(m,1H),6.99(m,1H),6.93−6.86(m,3H),3.86(s,3H),3.65(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.5(s,1F).
実施例−66
5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.00g,2.61mmol)の1,4−ジオキサン(13mL)溶液に、炭酸セシウム(2.55g,7.83mmol)を加え、ブロモジフルオロメタン(2.92g,22.3mmol)をバブリングしながら18時間撹拌した。反応終了後、水(50mL)を加えた後、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(198mg,収率:18%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.27(d,J=9.5Hz,1H),7.15(t,J=57.5Hz,1H),7.14(m,1H),7.01(m,1H),6.95−6.88(m,2H),6.85(d,J=6.4Hz,1H),3.85(s,3H),3.49(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−102.1(s,2F),−116.6(s,1F).
実施例−67
5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.50g,3.91mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液に、炭酸セシウム(3.82g,11.7mmol)及び2,2−ジフルオロエチルトリフラート(1.67g,7.82mmol)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(81.3mg,収率:5%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.27(d,J=9.1Hz,1H),7.12(m,1H),7.00(m,1H),6.95−6.87(m,3H),5.96(tt,J=55.4 and 4.3Hz,1H),4.13(td,J=13.4 and 4.3Hz,2H),3.86(s,3H),3.37(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.5(s,1F),−121.4(s,2F).
実施例−68
5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.50g,3.91mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液に、炭酸セシウム(3.82g,11.7mmol)及び2,2,2−トリフルオロエチルトリフラート(1.82g,7.82mmol)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−1−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(225μg,収率:12%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.27(d,J=9.0Hz,1H),7.12(m,1H),7.00(m,1H),6.96−6.88(m,3H),4.38(q,J=8.4Hz,2H),3.86(s,3H),3.36(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−69.8(s,3F),−116.3(s,1F).
実施例−69
3,3−ジクロロ−2−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]アクリル酸エチル(4.50g,10.7mmol)の1,4−ジオキサン(21mL)溶液に、トリエチルアミン(4.5mL,32.2mmol)及びベンジルヒドラジン二塩酸塩(2.20g,11.3mmol)を加え、20時間還流した。反応終了後、反応液に水(50mL)を注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物を酢酸エチルで洗浄後、乾燥することにより、1−ベンジル−5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(3.15g,収率:64%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ10.9(brs,1H),7.33−7.21(m,6H),7.07(m,1H),6.97−6.81(m,4H),5.09(s,2H),3.81(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.0(s,1F).
実施例−70
1−ベンジル−5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−4−ピラゾリン−3−オン(5.50g,12.0mmol)の1,4−ジオキサン(100mL)溶液に、炭酸セシウム(7.80g,23.9mmol)及びヨードメタン(1.49mL,23.9mmol)を加え、室温で22時間攪拌した。反応終了後、反応液に水(100mL)を注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、1−ベンジル−5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(3.43g,収率:61%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.36−7.30(m,3H),7.25(d,J=9.0Hz,1H),7.16−7.03(m,3H),7.01−6.96(m,2H),6.91−6.87(m,2H),4.98(s,2H),3.86(s,3H),3.31(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.2(s,1F).
実施例−71
1−ベンジル−5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(3.43g,7.25mmol)のエタノール(29mL)溶液に、10%パラジウム/炭素(771mg,0.725mmol)を加え、水素雰囲気化、室温で13時間攪拌した。反応終了後、ろ過により触媒をろ別し、固体を酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(2.13g,収率:77%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.21(d,J=10.2Hz,1H),7.16(m,1H),7.01(m,1H),6.96−6.88(m,3H),6.67(brs,1H),3.84(s,3H),3.64(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−121.1(s,1F).
実施例−72
5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.00g,2.61mmol)の1,4−ジオキサン(13mL)溶液に、炭酸セシウム(2.55g,7.83mmol)を加え、ブロモジフルオロメタン(1.37g,10.4mmol)をバブリングしながら13時間撹拌した。反応終了後、水(50mL)を加えた後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合一した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製することにより、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトシキフェノキシ)フェニル]−1−ジフルオロメチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(253mg,収率:22%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.29(d,J=9.1Hz,1H),7.14(m,1H),7.01(m,1H),6.97−6.87(m,3H),6.95(t,J=57.4Hz,1H),3.85(s,3H),3.46(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−103.4(s,2F),−116.3(s,1F).
実施例−73
3,3−ジクロロ−2−(2−クロロ−4−エトキシカルボニルメチルオキシ−5−ニトロフェニル)アクリル酸エチル(6.26g,14.7mmol)の1,4−ジオキサン(40mL)溶液に、1,2−ジメチルヒドラジン二塩酸塩(2.0g,14.7mmol)及びトリエチルアミン(6.2mL,44.5mmol)を加え、3時間加熱還流しながら撹拌した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮して粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、2−[5−クロロ−4−(5−クロロ−1,2−ジメチル−3−オキソ−4−ピラゾリン−4−イル)−2−ニトロフェノキシ]酢酸エチルの淡黄色固体(4.58g,収率:80%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.94(s,1H),7.09(s,1H),4.78(s,2H),4.28(q,J=7.1Hz,2H),3.44(s,6H),1.32(t,J=7.1Hz,3H).
実施例−74
5−クロロ−4−(2,5−ジフルオロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(7.76g,30.0mmol)の濃硫酸(30mL)の懸濁液に、69%硝酸(4.11g,45.0mmol)と濃硫酸(2.5mL)から調製した混酸を氷冷下で10分以上かけてゆっくり加え、同温にて2時間攪拌した。反応終了後、氷水(50g)中に反応液を注ぎ、クロロホルム(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧乾固させることにより、5−クロロ−4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの褐色固体(6.74g,収率:74%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.87(dd,J=9.0 and 6.2Hz,1H),7.61(dd,J=11.4 and 5.7Hz,1H),3.53(s,3H),3.48(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−112.1(d,J=16.6Hz,1F),−122.1(d,J=16.6Hz,1F).
実施例−75
5−クロロ−4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(304mg,1.00mmol)のTHF(10mL)溶液に、氷冷下で2−メチル−2−プロペン−1−オール(0.104mL,1.20mmol)と水素化ナトリウムの55%油分散(53mg,1.21mmol)を順次加え、室温で8時間攪拌した。反応終了後、反応液を氷水(30g)に注ぎ、クロロホルム(30mL×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、5−クロロ−4−(2−フルオロ−5−メタリルオキシ−4−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの黄色固体(238mg,収率:67%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.72(d,J=9.2Hz,1H),7.35(d,J=5.8Hz,1H),5.18(brs,1H),5.03(brs,1H),4.57(s,2H),3.49(s,3H),1.84(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−118.4(s,1F).
実施例−76
5−クロロ−4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(304mg,1.00mmol)のTHF(10mL)溶液に、氷冷下で2−プロピン−1−オール(69mg,1.20mmol)と水素化ナトリウムの55%油分散(65mg,1.49mmol)を順次加え、50℃で8時間攪拌した。反応終了後、反応液を氷水(30g)に注ぎ、クロロホルム(30mL×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、5−クロロ−4−[2−フルオロ−4−ニトロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの黄色固体(236mg,収率:69%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.72(d,J=9.1Hz,1H),7.50(d,J=5.7Hz,1H),4.86(d,J=2.4Hz,2H),3.50(s,3H),3.47(s,3H),2.60(t,J=2.4Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.6(s,1F).
実施例−77
5−クロロ−4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(304mg,1.00mmol)のTHF(10mL)溶液に、氷冷下で3−ブチン−2−オール(87mg,1.20mmol)と水素化ナトリウムの55%油分散(53mg,1.21mmol)を順次加え、室温で8時間攪拌した。反応終了後、反応液を氷水(30g)に注ぎ、クロロホルム(30mL×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、4−[5−(3−ブチン−2−イルオキシ)−2−フルオロ−4−ニトロフェニル]−5−クロロ−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの黄色固体(273mg,収率:77%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.69(d,J=9.1Hz,1H),7.55(d,J=5.9Hz,1H),4.98(qd,J=6.6 and 2.0Hz,1H),3.49(s,3H),3.46(s,3H),2.57(d,J=2.0Hz,1H),1.72(d,J=6.6Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.6(s,1F).
実施例−78
5−クロロ−4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(304mg,1.00mmol)のTHF(10mL)溶液に、氷冷下でグアヤコール(150mg,1.20mmol)と水素化ナトリウムの55%油分散(53mg,1.21mmol)を順次加え、50℃で8時間攪拌した。反応終了後、反応液を氷水(30g)に注ぎ、クロロホルム(30mL×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、5−クロロ−4−[2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−4−ニトロフェニル]−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの黄色固体(354mg,収率:87%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.79(d,J=9.1Hz,1H),7.17(ddd,J=8.2,7.5 and 1.6Hz,1H),7.09(dd,J=8.0 and 1.6Hz,1H),7.05(d,J=5.9Hz,1H),7.00(dd,J=8.2 and 1.4Hz,1H),6.95(ddd,J=8.0,7.5 and 1.4Hz,1H),3.80(s,3H),3.42(s,3H),3.38(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.1(s,1F).
実施例−79
5−クロロ−4−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(2.00mg,6.59mmol)のTHF(30mL)溶液に、アリルアミン(1.14g,19.8mmol)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧下で留去し、残渣を水で洗浄しながら固体をろ取した。得られた粗生成物をジエチルエーテルで洗浄後、減圧乾燥することで4−(5−アリルアミノ−2−フルオロ−4−ニトロフェニル)−5−クロロ−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの褐色固体(1.67g,収率:74%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.06(brs,1H),7.96(d,J=10.5Hz,1H),7.07(d,J=6.0Hz,1H),5.97(m,1H),5.37−5.23(m,2H),4.04−3.96(m,2H),3.48(s,3H),3.46(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−125.6(s,1F).
実施例−80
4−(5−アリルアミノ−2−フルオロ−4−ニトロフェニル)−5−クロロ−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.36g,4.00mmol)、酢酸エチル(20mL)、酢酸(4mL)、水(0.72mL)の混合溶液に、還元鉄(2.23g,40.0mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、不溶物をろ別後、ろ液に酢酸エチル(100mL)を加え希釈した。このものを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することにより、4−(5−アリルアミノ−4−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−クロロ−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの橙色固体(0.843g,収率:68%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ6.74(d,J=6.8Hz,1H),6.50(d,J=10.8Hz,1H),6.01(m,1H),5.34−5.13(m,2H),3.77−3.50(m,4H),3.40(s,3H),3.33(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−122.6(s,1F).
実施例−81
3,3−ジクロロ−2−(2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチル(3.00g,8.72mmol)の1,4−ジオキサン(17mL)溶液に、トリエチルアミン(6.0mL,43.2mmol)及び1,2−ジメチルヒドラジン二塩酸塩(1.30g,9.59mmol)を加え、24時間還流した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(1.61g,収率:58%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.46(s,1H),6.91(s,1H),3.88(s,3H),3.44(s,3H),3.41(s,3H).
実施例−82
5−クロロ−4−(2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(1.30g,4.04mmol)のジクロロメタン(16mL)溶液に、アルゴン雰囲気下−40℃で三臭化ホウ素(1mol/L,8.0mL)を滴下し、室温まで徐々に昇温し6時間撹拌した。反応終了後、反応液を氷水に少量ずつ加え、ろ過することにより粗生成物を得た。このものをジエチルエーテルで洗浄することにより、5−クロロ−4−(2,4−ジクロロ−5−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(1.07g,収率:86%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.86(brs,1H),7.34(s,1H),6.88(s,1H),3.49(s,3H),3.46(s,3H).
実施例−83
5−クロロ−4−(2,4−ジクロロ−5−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オン(800mg,2.60mmol)のDMF(13mL)溶液に、炭酸カリウム(540mg,3.90mmol)及びプロパルギルブロミド(310μL,3.90mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を水(50mL×4)及び飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、ヘキサンを加えて析出した固体をろ取することにより、5−クロロ−4−[(2,4−ジクロロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル)−1,2−ジメチル−4−ピラゾリン−3−オンの白色固体(882mg,収率:98%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.49(s,1H),7.05(s,1H),4.77(d,J=2.3Hz,2H),3.44(s,3H),3.42(s,3H),2.55(t,J=2.3Hz,1H).
実施例−84
5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン(200mg,0.77mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に、炭酸セシウム(528mg,0.85mmol)を加え50℃で30分攪拌した。次いで、この混合溶液にヨウ化エチル(133mg,0.85mmol)を50℃で加え20時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製することにより、5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−エチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オンの淡黄色固体(70mg,収率:31%)と5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−エトキシ−1−メチルピラゾールの白色油状(97mg,収率:44%)を得た。
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−エチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.47(m,1H),7.22−7.13(m,2H),3.94(q,J=7.2Hz,2H),3.38(s,3H),1.24(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−108.8(s,1F).
・5−クロロ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−エトキシ−1−メチルピラゾール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.31(m,1H),7.19−7.14(m,2H),4.24(q,J=7.1Hz,2H),3.76(s,3H),1.34(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−109.6(s,1F).
参考例−1
アルゴンガス雰囲気下で、触媒量のヨウ素存在下に、マグネシウム(1.23g,49.7mmol)のTHF懸濁液に5−ブロモ−2−クロロアニソール(10.0g,45.2mmol)のTHF溶液を滴下し、グリニヤール試薬を調製した。このグリニヤール試薬をシュウ酸ジエチル(7.93g,54.2mmol)のTHF溶液に−50℃下で滴下し、室温まで徐々に昇温し17時間攪拌した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム水に氷冷下で反応液を少量ずつ加え、エーテル(50mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、黄色固体の粗生成物(9.93g)を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより、2−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの黄色固体(6.98g,収率:64%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.61(d,J=1.8Hz,1H),7.55(dd,J=8.2 and 1.8Hz,1H),7.50(d,J=8.2Hz,1H),4.45(q,J=7.1Hz,2H),3.97(s,3H),1.43(t,J=7.1Hz,3H).
トリフェニルホスフィン(21.0g,79.9mmol)のジクロロメタン溶液に、氷冷下で四塩化炭素(7.58g,49.3mmol)と2−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(5.98g,24.6mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応終了後、反応液に水(100mL)を加え、クロロホルム(50mL×3)で抽出した。有機層を、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮することにより、黄色半固体の粗生成物(10.9g)を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=1:1)で精製することにより、3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アクリル酸エチルの無色油状物(6.35g,収率:83%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.63(d,J=8.2Hz,1H),6.96(d,J=1.9Hz,1H),6.92(dd,J=8.2 and 1.9Hz,1H),4.28(q,J=7.1Hz,2H),3.97(s,3H),1.30(t,J=7.1Hz,3H).
参考例−2
アルゴンガス雰囲気下、マグネシウム(61.8g,2.53mol)とヨウ素(50mg)のTHF(1.0L)溶液に、1−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(489g,2.48mol)のTHF(0.7L)溶液を、反応液の温度を40℃以下に保ちながら、2.5時間かけて滴下し、2,4−ジフルオロフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を調製した。この溶液をシュウ酸ジエチル(363g,2.43mol)のTHF(0.25L)溶液に、反応液の温度を−40℃以下に保ちながら、2.5時間かけて滴下した後、氷冷下で1時間攪拌した。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水(0.5L)と水(1.5L)を加え、酢酸エチル(0.2L×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水(0.5L)で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウム(50g)で乾燥した。このものから減圧下で溶媒を留去した後、減圧蒸留することにより、2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの淡黄色固体(389g,収率:73%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.99(ddd,J=8.7,8.2 and 6.5Hz,1H),7.00(dddd,J=10.8,8.6,2.3 and 0.9Hz,1H),6.91(ddd,J=10.8,8.6 and 2.3Hz,1H),4.43(q,J=7.2Hz,3H),1.40(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−97.2(d,J=13.5Hz,1F),−106(d,J=13.5Hz,1F).
トリフェニルホスフィン(973g,3.60mol)のジクロロメタン(720mL)溶液に、氷冷下で四塩化炭素(557g,3.60mol)を加えて5分間撹拌した後、2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(386g,1.80mol)のジクロロメタン(0.18L)溶液を滴下し、30℃以下で20時間攪拌した。反応終了後、減圧下で溶媒を留去した。次いで、残渣をヘキサン(1.5L)に溶解させ、不溶物をろ過により取り除き、ろ液を減圧下で濃縮する操作を2回繰り返した。得られた油状物を減圧蒸留することにより、3,3−ジクロロ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)アクリル酸エチルの淡黄色油状物(455g,収率:90%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.31(ddd,J=8.4,8.4 and 6.7Hz,1H),6.92(dddd,J=9.6,6.7,2.1 and 1.0Hz,1H),6.87(ddd,J=10.4,8.8 and 2.1Hz,1H),4.25(q,J=7.1Hz,2H),1.26(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−107(d,J=7.5Hz,1F),−108(d,J=7.5Hz,1F).
参考例−3
金属マグネシウム(2.55g,105mmol)にTHF(25mL)を加え、次いで、2−ブロモ−1,4−ジフルオロベンゼン(19.70g,100mmol)をゆっくり加えて、グリニャール試薬を調製した。別途調製したシュウ酸ジエチル(15.34g,105mmol)のTHF(10mL)溶液に、先に調製したグリニャール試薬を−40℃以下で滴下した。滴下終了後、反応温度を0℃で1時間攪拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液と水(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過、減圧下で溶媒を留去した後、減圧蒸留することにより、2−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの無色液体(14.82g,収率:62%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.60(ddd,J=8.2,5.3 and 3.3Hz,1H),7.34(dddd,J=9.3,9.2,7.3 and 3.3Hz,1H),7.16(ddd,J=9.3,9.3 and 4.0Hz,1H),4.44(q,J=7.0Hz,2H),1.40(t,J=7.0Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.3(d,J=7.8Hz,1F),−116.9(d,J=7.8Hz,1F).
トリフェニルホスフィン(73.0g,270mmol)のジクロロメタン(60mL)溶液に、四塩化炭素(41.7g,270mmol)を0℃で加えて、5分攪拌した。この溶液に、2−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(28.9g,135mmol)を加えて、室温で15時間攪拌した。反応混合物から減圧下に溶媒を除去し、残渣にクロロホルムとジエチルエーテルの混合溶媒を加え、固体をろ別した。ろ液を減圧濃縮して得られた粗生成物を減圧蒸留することにより、3,3−ジクロロ−2−(2,5−ジフルオロフェニル)アクリル酸エチルの無色液体(32.2g,収率:85%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.10−7.03(m,3H),4.26(q,J=7.2Hz,2H),1.26(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−118.3(d,J=16.4Hz,1F),−118.8(d,J=16.4Hz,1F).
参考例−4
アルゴンガス雰囲気下で、触媒量のヨウ素存在下に、マグネシウム(1.28g,52.5mmol)のTHF(50mL)懸濁液に1−ブロモ−4−クロロ−2−フルオロベンゼン(10.0g,47.8mmol)のTHF溶液を40℃(油浴温度)で滴下し、グリニヤール試薬を調製した。このグリニヤール試薬をシュウ酸ジエチル(8.37g,57.3mmol)のTHF溶液に−50℃下で滴下し、室温まで徐々に昇温し18時間攪拌した。反応終了後、氷中に反応溶液を注ぎ濃塩酸で酸性にした後、エーテル(100mL×2,50mL×1)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮し、橙色油状の粗生成物(12.9g)を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより、2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの黄色油状物(4.17g,収率:41%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.89(dd、J=8.4 and 7.6Hz,1H),7.31(dd,J=8.4 and 1.8Hz,1H),7.22(dd,J=10.2 and 1.8Hz,1H),4.43(q,J=7.1Hz,2H),1.40(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−109(s,1F).
トリフェニルホスフィン(5.87g,22.4mmol)のジクロロメタン溶液に、氷冷下で四塩化炭素(2.29g,14.9mmol)と2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.60g,7.46mmol)を加え、室温で22時間攪拌した。反応終了後、反応液に水(50mL)を加え、クロロホルム(30mL×2,20mL×1)で抽出した。有機層を、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧濃縮することにより、橙色油状の粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=1:8)で精製することにより、3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)アクリル酸エチルの無色油状物(2.22g,収率:定量的)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.27(m,1H),7.20−7.13(m,2H),4.24(q,J=7.1Hz,2H),1.25(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−110.0(s,1F).
参考例−5
2,4−ジフルオロアニソール(25.0g,173mmol)の濃硫酸(140mL)溶液に、氷冷下で臭素(11.6mL,226mmol)を加えて、2時間攪拌した。反応終了後、氷水に反応溶液を少しずつ加えて、エーテル(300mL×3)で抽出した。有機層を5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(300mL)で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過、減圧濃縮を経て得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより、5−ブロモ−2,4−ジフルオロアニソールの白色固体(7.0g,収率:18%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.11(dd,J=8.6 and 6.5Hz,1H),6.94(dd,J=10.8 and 8.2Hz,1H),3.87(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−114.1(d,J=2.8Hz,1F),−131.0(d,J=2.8Hz,1F).
参考例−6
マグネシウム(686mg,28.2mmol)にTHF(50mL)を加え、次いで、5−ブロモ−2,4−ジフルオロアニソール(6.00g,26.9mmol)をゆっくり加えて、グリニャール試薬を調製した。このグリニャール試薬をシュウ酸ジエチル(3.28mL,24.2mmol)のTHF(60mL)溶液に−40℃以下で滴下し、さらに0℃で2時間攪拌した後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液と水(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより、2−(2,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの無色液体(1.0g,収率:15%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.49(dd,J=6.4 and 9.2Hz,1H),6.94(dd,J=10.1 and 10.1Hz,1H),4.43(q,J=7.2Hz,2H),3.93(s,3H),1.40(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.6(d,J=8.6Hz,1F),−117.1(d,J=8.6Hz,1F).
トリフェニルホスフィン(3.2g,12.2mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、氷冷下で四塩化炭素(1.18mL,12.2mmol)を加えて、15分攪拌した。この溶液に、2−(2,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(0.994g,4.07mmol)を加えて、室温で24時間攪拌した。反応混合物から減圧下に溶媒を除去し、残渣にクロロホルムとジエチルエーテルの混合溶媒を加え、固体をろ別した。ろ液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより、3,3−ジクロロ−2−(2,4−ジフルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチルの無色液体(0.99g,収率:78%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ6.91(dd,J=9.0 and 5.3Hz,1H),6.89(dd,J=9.0 and 1.0Hz,1H),4.26(q,J=7.1Hz,2H),3.88(s,3H),1.27(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−118.9(d,J=4.2Hz,1F),−128.3(d,J=4.2Hz,1F).
参考例−7
2−クロロ−4−フルオロアニソール(38g,237mmol)の濃硫酸(100mL)溶液に、臭素(19mL,737mmol)を氷冷下で加えて、1.5時間攪拌した。氷水に反応溶液を少しずつ加えて、ジエチルエーテル(300mL×3)で抽出した。有機層を5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(300mL)で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過、減圧濃縮を経て得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:0〜10:1)で精製することにより、5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロアニソールの白色固体(8.0g,収率:14%)と2−ブロモ−6−クロロ−4−フルオロアニソールの白色固体(16.7g,収率:30%)を得た。
・5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロアニソール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.19(d,J=7.8Hz,1H),7.07(d,J=6.0Hz,1H),3.88(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.1(s,1F).
・2−ブロモ−6−クロロ−4−フルオロアニソール:1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22(dd,J=7.6 and 3.0Hz,1H),7.11(dd,J=7.9 and 3.0Hz,1H),3.86(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−115.4(s,1F).
参考例−8
撹拌機を装備した三ッ口フラスコ(20L)に2−クロロ−4−フルオロフェノール(2.88kg,19.7mol)を量り取り、これに2.5N水酸化ナトリウム水溶液(8L)を室温で攪拌しながら30分かけてゆっくりと加えた。この溶液にクロロギ酸エチル(2.11kg,19.4mol)を室温で滴下し、滴下後さらに2時間攪拌した。反応終了後、有機層を分離し、さらに水層をジクロロメタン(3.0L×2)で抽出した。有機層を合わせ水(2.0L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別後、ろ液から減圧下に溶媒を留去することにより、(2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネートの油状物(3.98kg,収率:94%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.22−7.18(m,2H),7.00(ddd,J=9.1,7.7 and 3.0Hz,1H),4.35(q,J=7.1Hz,2H),1.40(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−113.9(s,1F).
・(2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェニル)エチルカーボネートの合成1
滴下ロート及び撹拌機を装備した三ッ口フラスコ(2L)に、(2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネート(656g,3.0mol)を入れ、氷冷下に濃硫酸(300mL)を加え充分撹拌して懸濁させた。次いで激しく撹拌しながら硝酸(240mL,60%か70%)と濃硫酸(240mL,98%)より調製した混酸を滴下ロートより反応温度が上がらない(20〜30℃)程度に2時間かけてゆっくり加えた。滴下終了後さらに2時間激しく撹拌した後、冷水(5.0L)に加え、析出した白色固体を濾過し水で洗浄後、充分乾燥することにより、(2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェニル)エチルカーボネートの白色固体(791g,3.0mol,収率:定量的)を得た。
・(2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェニル)エチルカーボネートの合成2
(2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネート(18.6g,85mmol)の濃硫酸(21mL)溶液に30℃を超えないように90%発煙硝酸(4.2mL)をゆっくり加えた。この混合溶液を室温にて2時間撹拌した後、氷に注ぎいれ、トルエンで抽出した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した、溶媒を減圧留去することにより、粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10/1)で精製することにより、(2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェニル)エチルカーボネートの淡黄色固体(16.7g,63.8mmol,収率:75%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.05(d,J=6.7Hz,1H),7.45(d,J=10.0Hz,1H),4.39(q,J=7.1Hz,2H),1.43(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.2(s,1F).
・(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネートの合成1
撹拌機を装備した三ッ口セパラブルフラスコ(3000cc)に、(2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェニル)エチルカーボネート(395.4g,1.5mol)と5%パラジウム炭素(15g)及びトルエン(1000mL)を入れ、激しく撹拌しながら水素ガスを導入した。反応の進行とともに発熱するが、水素が系外に出ない速度で水素を導入することにより反応温度を50〜60℃に維持した。反応終了後、水(100〜200mL)を加え、反応混合物を濾過することにより触媒を濾別した。濾液の有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧下に留去することにより、(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネートの淡黄色油状物をほぼ定量的に得た。
・(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネートの合成2
(2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェニル)エチルカーボネート(16.7g,63.4mmol)のトルエン(250mL)溶液に、5%パラジウム/炭素(2.7g)を加え、水素雰囲気下、70℃で24時間撹拌した。反応終了後、セライトろ過により触媒を取除き、ろ液から減圧下に溶媒を留去することにより、(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネートの褐色固体(14.8g,63.4mmol,定量的)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.07(d,J=10.3Hz,1H),6.64(d,J=8.2Hz,1H),4.33(q,J=7.1Hz,2H),3.73(brs,2H),1.39(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−135.5(s,1F).
(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネート(1.0g,4.3mmol)の酢酸(4.3mL)溶液を氷冷した後、亜硝酸ナトリウム(0.44g,6.4mmol)の濃硫酸(3.3mL)溶液を反応温度が上がらない(10℃)程度に30分間かけてゆっくり加え、同温にて30分間撹拌した。この混合溶液に臭化銅(I)(0.97g,6.4mmol)及び25%臭化水素酸−酢酸溶液(2.8mL)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応終了後、氷浴にて冷却した後、10%水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した。この溶液を酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られたた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9/1)にて精製することにより、(5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネートの白色固体(0.84g,2.8mmol,収率:66%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.47(d,J=6.3Hz,1H),7.26(d,J=7.7Hz,1H),4.35(q,J=7.1Hz,2H),1.41(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−107.6(s,1F).
(5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)エチルカーボネート(3.0g,10mmol)のエタノール(5mL)溶液に、23%水酸化ナトリウム水溶液(2.1mL)を滴下した。混合物を室温で2時間撹拌した。反応終了後、濃塩酸で中和した後、エーテル(20mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去することにより、5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェノールの褐色固体(1.9g,収率:82%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.23(d,J=6.3Hz,1H),7.14(d,J=7.7Hz,1H),5.39(s,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.0(s,1F).
炭酸カリウム(1.2g,8.9mmol)に、5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェノール(1.0g,4.4mmol)のDMF(5mL)溶液及びヨウ化メチル(0.55mL,8.8mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。反応終了後、反応混合物に水(20mL)を加え、エーテル(20mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去することにより、5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロアニソールの白色固体(0.951g,収率:90%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.19(d,J=8.0Hz,1H),7.07(d,J=5.8Hz,1H),3.88(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.1(s,1F).
参考例−9
濃硫酸(57mL)を氷浴にて冷却し、69%硝酸(25.5g,279mmol)を25分かけて滴下し、混酸を調製した。この混酸に氷冷下で2−ブロモ−1,4−ジフルオロベンゼン(50g,254mmol)のジクロロエタン(125mL)溶液を1.5時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、反応液をさらに室温にて2時間攪拌した。反応終了後、氷水(500g)に反応溶液を少しずつ加え、次いでエーテル(300mL×2)で抽出した。有機層を水(300mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)、飽和食塩水(300mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=4/1)で精製することにより、1−ブロモ−2,5−ジフルオロ−4−ニトロベンゼンの淡黄色固体(56g,収率:93%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.89(dd,J=7.3 and 6.5Hz,1H),7.59(dd,J=9.5 and 5.5Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−107.9(d,J=15.2Hz,1F),−120.1(d,J=15.2Hz,1F).
水素化ナトリウムの55%油分散(12.3g,282mmol)のTHF(470mL)懸濁液を氷浴にて冷却し、4−ブロモ−2,5−ジフルオロニトロベンゼン(56g,236mmol)を加えた後、メタノール(24mL,588mmol)をゆっくり加えた。この混合溶液を室温にて30分間撹拌した後、氷水(500g)へ注ぎいれ、クロロホルム(100mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去することにより、5−ブロモ−4−フルオロ−2−ニトロアニソールの褐色固体(59g,収率:定量的)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.71(dd,J=7.7 and 1.8Hz,1H),7.30(d,J=5.5Hz,1H),3.97(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−114.8(s,1F).
5−ブロモ−4−フルオロ−2−ニトロアニソール(59g,235mmol)に、酢酸エチル(470mL)、酢酸(230mL)及び水(42.4g)を加えて氷浴にて冷却し、還元鉄(67.8g,1.21mmol)を加えた。この混合液を80℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却した後、セライトろ過を行い、不溶の酢酸鉄を取除いた。ろ液を酢酸エチル(200mL)で希釈した後、水(300mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)及び飽和食塩水(300mL)で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去することにより、4−ブロモ−5−フルオロ−2−メトキシアニリン(46g,209mmol,収率:89%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ6.84(d,J=6.2Hz,1H),6.50(d,J=9.5Hz,1H),3.90(brs,2H),3.82(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.8(s,1F).
4−ブロモ−5−フルオロ−2−メトキシアニリン(9.2g,41.8mmol)、塩化銅(I)(8.28g,83.6mmol)及び塩化銅(II)(16.86g,125mmol)のアセトニトリル(200mL)溶液に、室温で亜硝酸イソアミル(17.6mL,126mmol)のアセトニトリル(60mL)溶液を滴下した。この混合溶液を室温にて4時間撹拌した後、2N塩酸(100mL)に注ぎいれ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去することにより、褐色固体の粗生成物を得た。このものをシリカゲルカラム(ヘキサン)で精製することにより、5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロアニソールの白色固体(6.6g,収率:66%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.19(d,J=8.0Hz,1H),7.07(d,J=5.8Hz,1H),3.88(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−116.1(s,1F).
参考例−10
・合成1
5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロアニソール(9.23g,38.5mmol)のTHF(40mL)溶液に、イソプロピルマグネシウムクロリド溶液(20.2mL,2M−THF溶液)を−40℃で加え、室温で30分間撹拌した。得られたグリニャール試薬のTHF溶液を、シュウ酸ジエチル(5.06mL,36.6mmol)のTHF(5mL)溶液に−40℃で滴下し、0℃で1時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で溶出させ、2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの無色液体(7.24g,収率:72%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.42(d,J=5.9Hz,1H),7.25(d,J=9.9Hz,1H),4.43(q,J=7.2Hz,2H),3.95(s,3H),1.40(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.7(s,1F).
トリフェニルホスフィン(29.8g,113.6mmol)のジクロロメタン(23mL)溶液に、四塩化炭素(10.96mL,113.6mmol)を0℃で加えた。この溶液に、2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(14.8g,56.8mmol)のジクロロメタン(6mL)溶液を加えて、室温で15時間攪拌した。反応終了後、反応液にヘプタンを加え、減圧下にジクロロメタンを除去した。残渣にDMFと水の50%混合溶液を加えて洗浄した。この有機層を水で洗浄した後、溶媒を減圧下で除去することにより、3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチルの無色液体(16.6g,収率:89%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=8.7Hz,1H),6.85(d,J=6.2Hz,1H),4.26(q,J=7.2Hz,2H),3.89(s,3H),1.27(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−121.6(s,1F).
・合成2
マグネシウム(2.55g,105mmol)に室温でTHF(25mL)、次いでヨウ素(10mg)を加えた後、5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロアニソール(23.9g,100mmol)のTHF(50mL)溶液をゆっくり加えた後、さらに1時間撹拌し、グリニャール試薬を調製した。このグリニヤール試薬をシュウ酸ジエチル(14.5mL,105mmol)のTHF(14.5mL)溶液に−40℃以下で滴下した。滴下終了後、0℃まで反応溶液の温度を上げて、1時間攪拌した。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加え、水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。粗生成物を減圧蒸留(125−130℃/4mmHg)して、2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの淡黄色油状物(17.8g,収率:68%)を得た。
トリフェニルホスフィン(8.6g,32.8mmol)のジクロロメタン(60mL)溶液に、氷冷下で四塩化炭素(5.1g,32.8mmol)を加えて、15分間攪拌した。その後、2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(4.27g,16.4mmol)を加えて、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応溶液から減圧下に溶媒を除去し、析出した固体にクロロホルム(15mL)とエーテル(90mL)の混合溶媒を加え、不溶物をろ別し、クロロホルム(5mL)とエーテル(30mL)の混合溶媒で洗浄した。ろ液と洗浄液を合わせ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製して、3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチルの無色油状物(4.4g,収率:82%)を得た。
参考例−11
濃硫酸(57mL)を氷浴にて冷却し、69%硝酸(25.5g,279mmol)を25分かけて滴下し、混酸を調製した。この混酸に氷冷下で2−ブロモ−1,4−ジフルオロベンゼン(50g,254mmol)のジクロロエタン(125mL)溶液を1.5時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、反応液をさらに室温にて2時間攪拌した。反応終了後、氷水(500g)に反応溶液を少しずつ加え、次いでエーテル(300mL×2)で抽出した。有機層を水(300mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)、飽和食塩水(300mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=4/1)で精製することにより、1−ブロモ−2,5−ジフルオロ−4−ニトロベンゼンの淡黄色固体(56g,収率:93%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.89(dd,J=7.3 and 6.5Hz,1H),7.59(dd,J=9.5 and 5.5Hz,1H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−107.9(d,J=15.2Hz,1F),−120.1(d,J=15.2Hz,1F).
4−ブロモ−2,5−ジフルオロニトロベンゼン(48.7g,205mmol)、炭酸セシウム(100g,307mmol)、2−プロパノール(50mL)の混合溶液を室温にて12時間撹拌した。反応終了後、水(500g)へ注ぎいれ、析出した固体をろ取した。このものを減圧乾燥することにより、1−ブロモ−2−フルオロ−5−イソプロポキシ−4−ニトロベンゼンの褐色固体(51.0g,収率:90%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.64(d,J=7.6Hz,1H),7.29(d,J=5.6Hz,1H),4.61(sep,J=6.1Hz,1H),1.40(d,J=6.1Hz,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−114.7(s,1F).
1−ブロモ−2−フルオロ−5−イソプロポキシ−4−ニトロベンゼン(51.0g,184mmol)に酢酸エチル(350mL)、酢酸(180mL)及び水(33g)を加えた混合液に、還元鉄(51.4g,0.92mol)を加えた。この混合液を80℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却した後、セライトろ過を行い、不溶の酢酸鉄を取除いた。ろ液を酢酸エチル(200mL)で希釈した後、水(300mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)及び飽和食塩水(300mL)で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去することにより、4−ブロモ−5−フルオロ−2−イソプロポキシアニリンの褐色油状物(40.8g,収率:90%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ6.87(d,J=6.4Hz,1H),6.50(d,J=9.7Hz,1H),4.43(sep,J=6.1Hz,1H),3.90(brs,2H),1.34(d,J=6.1Hz,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−117.4(s,1F).
4−ブロモ−5−フルオロ−2−イソプロポキシアニリン(24.8g,100mmol)、塩化銅(I)(14.85g,150mmol)及び塩化銅(II)(20.17g,150mmol)のアセトニトリル(32mL)溶液に、室温で亜硝酸イソアミル(21.0mL,150mmol)のアセトニトリル(32mL)溶液を滴下した。この混合溶液を室温にて4時間撹拌した後、2N塩酸(100mL)に注ぎいれ、トルエン(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、減圧下に溶媒を留去することにより、褐色油状の粗生成物を得た。このものを減圧下で蒸留することにより、1−ブロモ−4−クロロ−5−フルオロ−2−イソプロポキシベンゼンの無色透明油状物(19.0g,収率:71%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=7.9Hz,1H),7.11(d,J=6.2Hz,1H),4.46(sep,J=6.1Hz,1H),1.37(d,J=6.1Hz,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−115.5(s,1F).
参考例−12
5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェノール(11.97g,50mmol)、炭酸カリウム(10.37g,75mmol)、アセトン(200mL)の混合溶液に、2−ヨードプロパン(7.53mL,75mmol)を加え、2時間加熱還流させた。反応終了後、氷水(200g)へ注ぎいれ、ジエチルエーテル(100mL×2)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより、1−ブロモ−4−クロロ−5−フルオロ−2−イソプロポキシベンゼンの無色透明油状物(11.4g,収率:85%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.18(d,J=7.9Hz,1H),7.11(d,J=6.2Hz,1H),4.46(sep,J=6.1Hz,1H),1.37(d,J=6.1Hz,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−115.5(s,1F).
参考例−13
マグネシウム(0.375g,15.4mmol)に室温でTHF(3mL)、次いでヨウ素(1mg)を加えた後、1−ブロモ−4−クロロ−5−フルオロ−2−イソプロポキシベンゼン(3.93g,14.7mmol)のTHF(3mL)溶液をゆっくり加えた後、さらに1時間撹拌し、グリニャール試薬を調製した。このグリニヤール試薬をシュウ酸ジエチル(2.03mL,14.7mmol)のTHF(2mL)溶液に−40℃以下で滴下した。滴下終了後、0℃まで反応溶液の温度を上げて、1時間攪拌した。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加え、水(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去することにより、2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの橙色油状物(3.95g,収率:93%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.43(d,J=6.1Hz,1H),7.23(d,J=9.8Hz,1H),4.60(sep,J=6.1Hz,1H),4.43(q,J=7.1Hz,2H),1.40(t,J=7.1Hz,3H),1.39(d,J=6.1Hz,6H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−119.8(s,1F).
トリフェニルホスフィン(7.18g,27.4mmol)のジクロロメタン(5.5mL)溶液に、氷冷下で四塩化炭素(2.64mL,27.4mmol)を加えて、5分間攪拌した。その後、2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(3.95g,13.7mmol)を加えて、室温で12時間攪拌した。反応終了後、反応液にヘプタンを加え、減圧下にジクロロメタンを除去した。残渣にDMFと水の50%混合溶液を加えて洗浄した。この有機層を水で洗浄した後、溶媒を減圧下で除去することにより、3,3−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−イソプロポキシフェニル)アクリル酸エチルの淡黄色液体(3.59g,収率:74%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.16(d,J=8.8Hz,1H),6.88(d,J=6.4Hz,1H),4.47(sep,J=6.1Hz,1H),4.25(q,J=7.1Hz,2H),1.37(d,J=6.1Hz,6H),1.26(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−120.6(s,1F).
参考例−14
・1−ブロモ−2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−4−ニトロベンゼンの合成
合成1
カリウムtert−ブトキシド(6.73g,60.0mmol)と18−クラウン−6(3.17g,12.0mmol)のTHF(60mL)溶液に、2−メトキシフェノール(7.45g,60.0mmol)のDMSO(60mL)溶液を氷冷下で滴下し、室温で30分間撹拌した後、1−ブロモ−2,5−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(14.28g,60.0mmol)のDMSO(45mL)溶液を滴下した。この混合溶液を室温で12時間撹拌した。反応終了後、反応液にクロロホルムを加え、水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトルラフィー(ヘキサン:クロロホルム=4:1)で精製することにより、1−ブロモ−2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−4−ニトロベンゼンの黄色固体(11.9g,収率:58%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.79(d,J=7.6Hz,1H),7.26(m,1H),7.11(dd,J=7.9 and 1.5Hz,1H),7.05−6.98(m,3H),3.79(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3)δ−112.6(s,1F).
合成2
水素化ナトリウムの55%油分散(5.24g,120mmol)のTHF(200mL)懸濁液に、1−ブロモ−2,5−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(23.8g,100mmol)を加え、10分間攪拌した。このものに2−メトキシフェノール(13.2mL,120mmol)を氷浴にて冷却しながら滴下した後、室温で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を氷水にあけてからクロロホルム(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣にヘキサンを加えて沈殿させた固体をろ過し、減圧乾燥することにより1−ブロモ−2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−4−ニトロベンゼンの黄色固体(30.0g,収率:88%)を得た。
1−ブロモ−2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−4−ニトロベンゼン(11.9g,34.7mmol)の酢酸エチル(120mL)溶液に、酢酸(120mL)及び水(6mL)を加え、次いで、還元鉄(12.0g,215mmol)を氷冷下で加えた。この混合溶液を室温で2時間撹拌した後、セライトろ過により不溶物を取り除いた。ろ液に酢酸エチルを加えた後、水(200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去することにより、4−ブロモ−5−フルオロ−2−(2−メトキシフェノキシ)アニリンの褐色油状物(10.8g,収率:定量的)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.12(qd,J=9.0 and 3.0Hz,1H),7.00(m,1H),6.92−6.88(m,2H),6.84(d,J=6.4Hz,1H),6.58(d,J=9.7Hz,1H),4.03(brs,2H),3.87(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3)δ−114.1(s,1F).
4−ブロモ−5−フルオロ−2−(2−メトキシフェノキシ)アニリン(7.15g,22.9mmol)、塩化銅(I)(4.53g,45.8mmol)及び塩化銅(II)(9.23g,68.7mmol)のアセトニトリル(180mL)懸濁液に、亜硝酸イソアミル(9.63mL,68.7mmol)のアセトニトリル(30mL)溶液を室温で滴下した。反応溶液を室温にて2時間撹拌した後、2N塩酸(100mL)に注ぎいれ、水(100mL)を加えて酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより、1−ブロモ−4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)ベンゼンの黄色固体(7.12g,収率:94%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.25(d,J=7.9Hz,1H),7.19(m,1H),7.02(m,1H),6.96−6.94(m,2H),6.91(d,J=6.3Hz,1H),3.84(s,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3)δ−113.4(s,1F).
1−ブロモ−4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)ベンゼン(3.69g,11.1mmol)のTHF(20mL)溶液に、イソプロピルマグネシウムクロリド溶液(5.84mL,2M−THF溶液)を−78℃で加え、室温で30分間撹拌した。得られたグリニャール試薬のTHF溶液を、シュウ酸ジエチル(1.58mL,11.7mmol)のTHF(20mL)溶液に−78℃で滴下し、室温で12時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより、2−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)フェニル]−2−オキソ酢酸エチルの白色固体(2.40g,収率:61%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.30(d,J=9.7Hz,1H),7.22(ddd,J=8.3,7.3 and 1.9Hz,1H),7.20(d,J=6.2Hz,1H),7.04−6.94(m,3H),4.39(q,J=7.2Hz,2H),3.81(s,3H),1.36(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3)δ−118.0(s,1F).
トリフェニルホスフィン(5.59g,21.3mmol)のジクロロメタン(21.3mL)溶液に、四塩化炭素(2.06mL)を氷冷下で加えた。次いで、2−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)フェニル]−2−オキソ酢酸エチル(2.05g,7.10mmol)を加えて、室温で17時間撹拌した。反応溶液から減圧下に溶液を除去し、析出した固体にヘキサンとジエチルエーテルの1:1混合溶媒を加え、固体をろ別した。ろ液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製することにより、3,3−ジクロロ−2−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトキシフェノキシ)フェニル]アクリル酸エチルの黄色油状物(2.61g,収率:87%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.24(d,J=8.7Hz,1H),7.16(m,1H),7.01(m,1H),6.96−6.90(m,2H),6.74(d,J=6.4Hz,1H),4.20(q,J=7.1Hz,2H),3.82(s,3H),1.21(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3)δ−118.4(s,1F).
参考例−15
5−アミノ−2,4−ジクロロアニソール(5.00g,26.0mmol)の酢酸(26mL)溶液に、氷冷下で亜硝酸ナトリウム(2.69g,39.0mmol)の濃硫酸(20mL)溶液を滴下し、同温にて30分間撹拌した。反応液に臭化銅(I)及び25%臭化水素−酢酸溶液(17mL)を順次加え、50℃で1時間加熱した。反応終了後、反応液を氷浴にて冷却し、水酸化ナトリウムを加えた後、クロロホルム(50mL×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製することにより、5−ブロモ−2,4−ジクロロアニソールの白色固体(2.85g,収率:43%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.45(s,1H),7.14(s,1H),3.89(s,3H).
参考例−16
5−ブロモ−2,4−ジクロロアニソール(5.12g,20.0mmol)のTHF(20mL)溶液に、イソプロピルマグネシウムクロリド溶液(15mL,2M−THF溶液)を−78℃で加え、室温で30分間撹拌した。得られたグリニャール試薬のTHF溶液を、シュウ酸ジエチル(2.84mL,21.0mmol)のTHF(20mL)溶液に−78℃で滴下し、室温で12時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で溶出させ、2−(2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの無色油状物を得た。
トリフェニルホスフィン(9.20g,35.0mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液に、四塩化炭素(3.38mL)を氷冷下で加え、次いで、先に調製した2−(2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルのジクロロメタン(10mL)溶液を加えて、室温で17時間撹拌した。反応溶液から減圧下に溶液を除去し、析出した固体にヘキサンとジエチルエーテルの1:1混合溶媒を加え、析出した固体をろ別した。ろ液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製することにより、3,3−ジクロロ−2−(2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル)アクリル酸エチルの黄色油状物(1.52g,収率:22%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.44(s,1H),6.84(s,1H),4.24(q,J=7.2Hz,2H),3.90(s,3H),1.25(t,J=7.2Hz,3H).
参考例−17
アルゴンガス雰囲気下、マグネシウム(25.64g,1.05mol)とヨウ素(50mg)のTHF(500mL)溶液に、1−ブロモ−4−フルオロベンゼン(178.6g,1.0mol)のTHF(150mL)溶液を、反応液の温度を40℃以下に保ちながら、2.5時間かけて滴下し、4−フルオロフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を調製した。この溶液をシュウ酸ジエチル(115mL,0.833mol)のTHF(100mL)溶液に、反応液の温度を−40℃以下に保ちながら、0.5時間かけて滴下した後、氷冷下で1時間攪拌した。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水(0.5L)と水(1.5L)を加え、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合一した有機層を飽和食塩水(0.5L)で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウム(50g)で乾燥した。このものから減圧下で溶媒を留去した後、減圧蒸留することにより、2−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの淡黄色固体(121.5g,収率:62%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.08(dd,J=8.9 and 5.4Hz,2H),7.19(dd,J=8.9 and 8.2Hz,2H),4.45(q,J=7.2Hz,2H),1.43(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−101.2(s,1F).
2−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(140.4g,715mmol)の濃硫酸(238mL)の懸濁液に、69%硝酸(71.87g,787mmol)と濃硫酸(50mL)から調製した混酸を氷冷下で30分間かけてゆっくり加え、同温にて4時間攪拌した。反応終了後、氷水(500g)中に反応液を注ぎ、ジエチルエーテル(100mL×3)で抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧乾固させることにより、2−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの黄色油状物(99.7g,収率:58%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.84(dd,J=7.2 and 2.2Hz,1H),8.40(ddd,J=8.7,4.2 and 2.2Hz,1H),7.46(dd,J=10.0 and 8.7Hz,1H),4.49(q,J=7.1Hz,2H),1.45(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−106.8(s,1F).
4−フルオロ−3−ニトロベンゾイルギ酸エチル(1.00g,4.15mmol)のTHF(20mL)溶液にグリコール酸エチル(0.48mL,4.98mmol)を加えた後、氷冷下で水素化ナトリウムの55%油分散(0.20g,4.57mmol)を少量ずつ加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応液を氷水(100g)に注ぎ入れ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製することにより、4−エトキシカルボニルメチルオキシ−3−ニトロベンゾイルギ酸エチルの黄色固体(1.05g,収率:78%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.63(d,J=2.2Hz,1H),8.27(dd,J=8.9 and 2.2Hz,1H),7.05(d,J=8.9Hz,1H),4.88(s,2H),4.46(q,J=7.2Hz,2H),4.28(q,J=7.2Hz,2H),1.44(t,J=7.2Hz,3H),1.30(t,J=7.2Hz,3H).
トリフェニルホスフィン(10.9g,41.4mmol)のジクロロメタン(81mL)溶液に、氷冷下で四塩化炭素(2.7mL)を加えた後、4−エトキシカルボニルメチルオキシ−3−ニトロベンゾイルギ酸エチル(4.49g,13.8mmol)を加えて、室温で19時間撹拌した。反応溶液から減圧下に溶液を除去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより、2−(4−エトキシカルボニルメチルオキシ−3−ニトロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸エチルの淡黄色固体(4.62g,収率:85%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.94(d,J=2.3Hz,1H),7.54(dd,J=8.8 and 2.3Hz,1H),6.99(d,J=8.8Hz,1H),4.80(s,2H),4.28(q,J=7.1Hz,2H),4.28(q,J=7.1Hz,2H),1.31(t,J=7.1Hz,3H),1.29(t,J=7.1Hz,3H).
参考例−18
1−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロベンゼン(56.47g,264mmol)のTHF(140mL)溶液に、イソプロピルマグネシウムクロリド溶液(139mL,2M−THF溶液)を−50℃で加え、室温で30分間撹拌した。得られたグリニャール試薬のTHF溶液を、シュウ酸ジエチル(39.0mL,277mmol)のTHF(39mL)溶液に−40℃で滴下し、0℃で1時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して得られた粗生成物を、減圧蒸留することにより、2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの無色液体(50.35g,収率:83%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.84(dd,J=8.7 and 6.0Hz,1H),7.21(dd,J=8.3 and 2.4Hz,1H),7.13(ddd,J=10.1,8.7 and 2.4Hz,1H),4.42(q,J=7.2Hz,2H),1.40(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−101.9(s,1F).
2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(23.06g,100mmol)の濃硫酸(50mL)の懸濁液に、69%硝酸(10.06g,110mmol)と濃硫酸(6mL)から調製した混酸を氷冷下で30分間かけてゆっくり加え、同温にて30分間攪拌した。反応終了後、氷水(100g)中に反応液を注ぎ、クロロホルム(100mL×3)で抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧乾固させることにより、2−(2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの褐色固体(27.5g,収率:定量的)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.54(d,J=7.8Hz,1H),7.47(d,J=9.8Hz,1H),4.46(q,J=7.1Hz,2H),1.42(t,J=7.1Hz,3H);19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ−107.1(s,1F).
2−(2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(13.78g,50.0mmol)のTHF(100mL)溶液にグリコール酸エチル(5.84g,55.0mmol)を加えた後、氷冷下で水素化ナトリウムの55%油分散(2.40g,55.0mmol)を少量ずつ加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応液を氷水(100g)に注ぎ入れ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製することにより、2−(2−クロロ−4−エトキシカルボニルメチルオキシ−5−ニトロフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの黄色固体(7.47g,収率:42%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.41(s,1H),7.01(s,1H),4.86(s,2H),4.49(q,J=7.2Hz,2H),4.31(q,J=7.2Hz,2H),1.41(t,J=7.2Hz,3H),1.31(t,J=7.2Hz,3H).
トリフェニルホスフィン(23.84g,88.2mmol)のジクロロメタン(90mL)溶液に、氷冷下で四塩化炭素(88.2mL)を加えた後、2−(2−クロロ−4−エトキシカルボニルメチルオキシ−5−ニトロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(15.86g,44.1mmol)を加えて、室温で24時間撹拌した。反応溶液から減圧下に溶液を除去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより、3,3−ジクロロ−2−(2−クロロ−4−エトキシカルボニルメチルオキシ−5−ニトロフェニル)アクリル酸エチルの淡黄色固体(14.19g,収率:75%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.90(s,1H),7.05(s,1H),4.80(s,2H),4.30(q,J=7.1Hz,2H),4.24(q,J=7.1Hz,2H),1.31(t,J=7.2Hz,3H),1.25(t,J=7.2Hz,3H).
次に、本発明化合物を有効成分とする除草剤の製剤例、及び本発明の除草剤を用いた試験例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の除草剤はこれらに限定されるものではない。なお、製剤例中の「部」は重量部を示す。
製剤例−1(乳剤)
本発明化合物を10部、キシレン31部、N,N−ジメチルホルムアミド27部、1−メチル−2−ピロリドン22部、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン1部、NK.ST−30(竹本油脂)9部を均一に混合し乳剤を得た。
製剤例−2(水和剤)
本発明化合物を50部、珪藻土25部、クレー22部、ルノックス1000C(東邦化学製)3部の混合物を均等に混合粉砕して水和剤を得た。
製剤例−3(粒剤)
本発明化合物を5部、ベントナイト35部、タルク55部、リグニンスルホン酸ソーダ5部の混合物を均一に混合粉砕したのち、水を加えて混練し、押し出し造粒器で粒剤化した後、乾燥、整粒して粒剤を得た。
以上に示した方法に準じて調製した製剤を使用して、下記試験例に示す方法に従って本発明のピラゾリン−3−オン誘導体の除草効果を調査した。供試雑草に対する除草効果あるいは供試作物に対する薬害について、下記に示す基準で判定し、0〜5の6段階スコアで評価した。
除草効果及び薬害の判定基準
5:90%以上の除草効果/薬害
4:70%〜90%の除草効果/薬害
3:50%〜70%の除草効果/薬害
2:30%〜50%の除草効果/薬害
1:10%〜30%の除草効果/薬害
0:0%〜10%の除草効果/薬害
試験例−1(湛水条件における雑草発生前処理による除草効果試験)
30cm2のプラスチックカップに水田土壌を充填し、代かき後この中にタイヌビエ、タマガヤツリ、コナギ、ホタルイ、マツバイ、その他1年生広葉雑草としてアゼナ、キカシグサ、ミゾハコベの種子を播種して湛水状態に保った。雑草播種当日に製剤例に準じて調製した本発明化合物の水和剤または乳剤を希釈し、所定の薬量になるように湛水処理した。処理後約15日に供試雑草に対する除草効果について、前述した0〜5の6段階の判定基準で評価した。表−1にその結果を示す。
Figure 2016056157
試験例−2(畑条件における雑草発生前土壌処理による除草効果試験)
面積65cm2深さ2cmのバットに畑土壌を充填し、これにアオビユ、シロザの種子を播種し、その上に0.5cmの覆土をした。翌日、製剤例に準じて調製した本発明化合物の水和剤または乳剤を希釈し、所定の薬量になるように覆土上に均一に噴霧処理した。処理後約21日に供試雑草に対する除草効果について、前述した0〜5の6段階の判定基準で評価した。表−2にその結果を示す。
Figure 2016056157
試験例−3(畑条件における雑草発生前土壌処理による除草効果及び薬害試験)
面積81cm2深さ3.5cmのバットに畑土壌を充填し、これにアオビユ、シロザの種子及びトウモロコシとダイズの種子を播種し、その上に0.5cmの覆土をした。翌日、製剤例に準じて調製した本発明化合物の水和剤または乳剤を希釈し、所定の薬量になるように覆土上に均一に噴霧処理した。処理後約21日に供試雑草に対する除草効果及びトウモロコシとダイズに対する薬害について、前述した0〜5の6段階の判定基準で評価した。表−3にその結果を示す。
Figure 2016056157
試験例−4(畑条件における雑草発生後茎葉処理による除草効果試験)
面積65cm2深さ2cmのバットに畑土壌を充填し、これにアオビユ、イチビ、シロザの種子を播種し、その上に0.5cmの覆土をした。これに適宜散水し14日間生育させた。製剤例に準じて調製した本発明化合物の水和剤または乳剤を希釈し所定の薬量になるように植物の茎葉部にヘクタール当たり4000リットルの水量で均一に噴霧処理した。処理後14日後に供試雑草に対する除草効果について、前述した0〜5の6段階の判定基準で評価した。表−4にその結果を示す。
Figure 2016056157
試験例−5(畑条件における雑草発生後茎葉処理による除草効果及び薬害試験)
面積81cm2深さ3.5cmのバットに畑土壌を充填し、これにマルバサガオ、アオビユ、イチビ、シロザの種子及びトウモロコシの種子を播種し、その上に0.5cmの覆土をした。これに適宜散水し14日間生育させた。製剤例に準じて調製した本発明化合物の水和剤または乳剤を希釈し所定の薬量になるように植物の茎葉部にヘクタール当たり4000リットルの水量で均一に噴霧処理した。処理後14日後に供試雑草に対する除草効果及びトウモロコシに対する薬害について、前述した0〜5の6段階の判定基準で評価した。表−5にその結果を示す。
Figure 2016056157
本発明のピラゾリン−3−オン誘導体の有効量を、水田又は畑等に処理することにより、有害な雑草を効果的に防除することができる。

Claims (12)

  1. 一般式(1)
    Figure 2016056157
    [式中、R1は、ハロゲン原子を表し、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C4ハロアルキル基又はベンジル基を表す。R4は、水素原子又はハロゲン原子を表し、R5は、水素原子;ハロゲン原子;(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよいC1−C6アルキルオキシ基;ニトロ基;又はアミノ基を表す。R6は、水素原子;フッ素原子;水酸基;ニトロ基;(C1−C4アルキル)オキシ基及び(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいC1−C6アルキルオキシ基;C3−C6シクロアルキルオキシ基;C3−C4アルケニルオキシ基;2−(C1−C4アルキルオキシ)−3−(C1−C4アルキルオキシカルボニル)−2−プロペニルオキシ基;C3−C4アルキニルオキシ基;ハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニルオキシ基;又はC3−C4アルケニルアミノ基を表す。但し、R6が水素原子の場合は、R4及びR5は共に水素原子以外の基である。]で示されるピラゾリン−3−オン誘導体。
  2. 1が塩素原子であり、R2及びR3が、各々独立に、C1−C6アルキル基又はC1−C4ハロアルキル基であり、R4及びR5が、各々独立に、フッ素原子又は塩素原子である請求項1に記載のピラゾリン−3−オン誘導体。
  3. 6が、アリルオキシ基、メタリルオキシ基又はプロパルギルオキシ基である請求項1又は2に記載のピラゾリン−3−オン誘導体。
  4. 一般式(1)で示される化合物が、4−[5−アリルオキシ−4−クロロ−2−フルオロフェニル]−5−クロロ−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(メタリルオキシ)フェニル]−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−2−ジフルオロメチル−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−2−(2,2−ジフルオロエチル)−1−メチル−4−ピラゾリン−3−オン、5−クロロ−4−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(プロパルギルオキシ)フェニル]−1−ジフルオロメチル−2−メチル−4−ピラゾリン−3−オンからなる群より選択される1つの化合物である請求項1に記載のピラゾリン−3−オン誘導体。
  5. 5が(C1−C4アルキル)オキシカルボニル基で置換されていてもよいC1−C6アルキルオキシ基又はフッ素原子であり、R6がニトロ基である請求項1に記載のピラゾリン−3−オン誘導体。
  6. 5が水素原子、アミノ基又はニトロ基であり、R6がフッ素原子;C3−C4アルケニルオキシ基;C3−C4アルキニルオキシ基;ハロゲン原子、C1−C4アルキル基及び(C1−C4アルキル)オキシ基からなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよいフェニルオキシ基;又はC3−C4アルケニルアミノ基である請求項1に記載のピラゾリン−3−オン誘導体。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のピラゾリン−3−オン誘導体を有効成分として含有する除草剤。
  8. 畑地雑草防除用または水田雑草防除用である請求項7に記載の除草剤。
  9. 畑地雑草防除用であり、該畑地における作物が小麦、大豆またはトウモロコシである請求項8に記載の除草剤。
  10. 茎葉及び/または土壌処理剤である請求項7から9のいずれか一項に記載の除草剤。
  11. 請求項1から6のいずれか一項に記載のピラゾリン−3−オン誘導体の、雑草を防除するための使用。
  12. 請求項1から6のいずれか一項に記載のピラゾリン−3−オン誘導体の有効量を適用することを含む雑草防除方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105968053A (zh) * 2016-07-06 2016-09-28 王建军 一种医药中间体二芳基咪唑类化合物的合成方法
CN114751921A (zh) * 2022-03-31 2022-07-15 西安交通大学 基于氯代苯基-中心核的非稠环受体分子及其应用

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