JP2016055222A - 有害物質分解装置、燃焼ガス分解システム及び気化ガス分解システム - Google Patents

有害物質分解装置、燃焼ガス分解システム及び気化ガス分解システム Download PDF

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Abstract

【課題】装置全体を簡単な構造とすることができ、製造コストやランニングコストを低くすること。【解決手段】有害物質分解装置10は、交流電源19から高周波電流が供給されるコイル12と、コイル12が近傍に配置され、当該コイル12への高周波電流の供給時に誘導加熱されて発熱する筒状の導電性セラミックス11を用いた熱分解手段13と、有害ガスを一端側から導入し、他端側が導電性セラミックス11の入口側に接続された気体導入管14aと、導電性セラミックス11の出口側に、一端側が接続され、他端側からガスを排出する気体排出管14bと、気体排出管14bの一端側と他端側との間に配設され、導電性セラミックス11及び気体導入管14aを介して有害ガスを吸引する吸引装置16とを備える構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、人や動物等に有害な気体状有害物質を分解する有害物質分解装置、燃焼ガス分解システム及び気化ガス分解システムに関する。
気体状有害物質には、揮発性有機化合物等が挙げられる。この揮発性有機化合物には、ハロゲンを含まない非環状と環状の炭化水素化合物や、ハロゲンを含む非環状と環状の有機ハロゲン化合物が含まれる。この有機ハロゲン化合物において、気体状有機ハロゲン化合物には、具体的に、PCB(Polychlorinated Biphenyl:ポリ塩化ビフェニル)が気化したガスや、PCBが燃焼したガス状のダイオキシンや、DDT(Dichloro diphenyl trichloroethane:ジクロロジフェニルトリクロロエタン、有機塩素系の殺虫剤、農薬)がガス状となったもの等が挙げられる。
有機ハロゲン化合物であるPCBは、ダイオキシン類に含まれる。ダイオキシン類は、基本的には炭素で構成されるベンゼン環が、酸素で結合したりして、それに塩素が付いた構造を成す。また、PCBは、酸やアルカリに対する耐性が高く化学的に安定しており、熱的にも非常に安定で電気絶縁性に優れており、存在形態が液体から固体まで幅広く存在する。このため、PCBは、トランスやコンデンサ等の絶縁油、電線等の可塑剤、各種化学工業等の諸工程における熱媒体として用途を問わず幅広い分野において大量に使用されてきた。
しかし、PCBは、有害物質であると共に、ある温度で気化して有害ガスとなり、また、燃焼するとダイオキシン等の有害ガスとなって環境汚染の原因となる。更に、PCBは、食物連鎖による生物濃縮により、特に魚介類を通してPCBに起因する有害物質が人体内に蓄積されること等が判明した。このため、PCBの製造は1972年に禁止されるに至った。この結果、PCBの製造等による直接的な汚染問題は回避されたが、PCBはその汎用性の高さから多岐に渡り使用されており、現在ではPCBの処理や処分を人畜無害に行うことが模索されている。
即ち、PCBを処理や処分するために通常の焼却処理を行うと、通常の焼却処理では焼却温度が低いためにダイオキシン等の気体状有害物質が発生し、この気体状有害物質が排煙と共に大気中に放出されて更なる大気汚染が生じる。このため、PCBを容易に処理・処分することができず、自治体等では回収したPCBを特別管理物質として貯蔵庫等に保管しているのが実状である。
DDTにおいても、DDTの分解物(DDE、DDA)が環境中で非常に分解されにくく、また食物連鎖を通じて生物濃縮されることが判明しており、現在日本国では製造販売が禁止されている。しかし、DDTも汎用性の高さから土壌等に多く残存しており、PCBと同様に処理や処分が必要となっているが、処理や処分が難しいのが現状である。
そこで、特許文献1に記載の分解処理装置が提案されている。分解処理装置は、気体状有機ハロゲン化合物(有害ガス)等を高温で分解するものである。この分解処理装置は、細長い筒状を成し、一方の開口から流入された有害ガスが他方の開口から流出される円管を、金属製の円筒を用いて構成した熱分解手段(円筒ともいう)の内部に挿通してある。
円筒のガス流出側は閉塞されており、外周面にガスが抜ける複数のスリットが形成されている。また、円筒の外周には高周波コイルが配置され、円管のガス流出口側には真空ポンプが配置されている。更に、円管の入口端部から、高周波コイル及び熱分解手段を介した真空ポンプの吸引側までの間は、筐体で覆い密閉されており、真空ポンプの吸引により筐体内が真空状に保持されるようになっている。
このような構成において、高周波コイルに高周波電流を流して熱分解手段を誘導加熱し、真空ポンプで吸引しながら、円管に有害ガスを流入する。この流入された有害ガスは、熱分解手段(円筒)の内面と接触又は通過し、この際、接触熱分解及び輻射熱で熱分解されて、無害な分解ガスとなる。更に、分解ガスは、真空ポンプの吸引で分解処理装置から排出される。この流れによって気体状有機ハロゲン化合物等の有害ガスを分解するようになっている。
特開2003−33645号公報
ところで、熱分解手段の金属製の円筒には、高周波誘導用のモリブデン、SUS、インコロイ等の金属が用いられている。これら金属は酸素に触れると酸化して劣化する恐れがある。そこで、上述したように熱分解手段を筐体で密閉し、この内部を真空ポンプで真空状に保持している。しかし、その真空状に保持する気密構造は、酸素を遮断するために緻密な構造が必要となり、更に、装置稼働時に真空ポンプを作動させる必要がある。このため、装置全体の構造が複雑となり、製造コストやランニングコストが高くなるという問題がある。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、装置全体を簡単な構造とすることができ、製造コストやランニングコストを低くすることができる有害物質分解装置、燃焼ガス分解システム及び気化ガス分解システムを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の有害物質分解装置は、電源から高周波電流が供給されるコイルと、前記コイルの近傍に配置され、当該コイルへの高周波電流の供給時に誘導加熱されて発熱する導電性セラミックスを用いた熱分解手段と、前記熱分解手段に有害ガスを導入する導入手段と、前記熱分解手段からガスを排出する排出手段と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、誘導加熱により導電性セラミックスを、有害ガスを無害に分解可能な温度以上に発熱させ、導入手段から有害ガスを熱分解手段に導入し、この導入された有害ガスを導電性セラミックスの熱により分解し、分解ガスを排出手段から排出することができる。熱分解手段としての導電性セラミックスは酸素に触れても酸化しないので、従来のような、モリブデン、SUS、インコロイ等の金属性の熱分解手段を筐体で囲んで密閉し、この内部を真空ポンプで真空状に保持するといった気密構造が不要となる。つまり、真空状に保持する気密構造が不要となるので、その分、有害物質分解装置を簡単な構造で実現することができる。また、電力が高い真空ポンプに代え、電力の低いブロワや一般的なポンプで済むので、製造コストやランニングコストを低く抑えることができる。
請求項2に係る有害物質分解装置は、請求項1において、前記熱分解手段は、一端側が前記導入手段に接続され、他端側が前記排出手段に接続された筒状の前記導電性セラミックスを備えることを特徴とする。
この構成によれば、導入手段から熱分解手段に導入された有害ガスが、筒状の導電性セラミックスの内壁に接触又は衝突しながら通過するので、接触又は衝突時により高温にとなって分解され易くなり、分解効率を高くすることができる。
請求項3に係る有害物質分解装置は、請求項2において、前記熱分解手段は、複数の前記筒状の導電性セラミックスを備えることを特徴とする。
この構成によれば、筒状の導電性セラミックスを複数本備えたので、その分、導電性セラミックスの表面積が増加し、多量の有害ガスを導電性セラミックスに接触又は衝突させることができる。
請求項4に係る有害物質分解装置は、請求項2又は3において、前記筒状の導電性セラミックスの内壁面に、周回方向に沿って溝を螺旋状に形成したライフリングを設けたことを特徴とする。
この構成によれば、導電性セラミックスの入口から内部に導入された有害ガスが、ライフリングの存在により螺旋状に攪拌されながら出口側に導かれる。このため、有害ガスと導電性セラミックスの内周面との接触又は衝突の機会が増加し、有害ガスをより効率良く分解することができる。
請求項5に係る有害物質分解装置は、請求項1において、前記熱分解手段は、一端側が前記導入手段に接続され、他端側が前記排出手段に接続された筒状の筐体と、前記導入手段と前記排出手段とを連通する空隙が形成されるように、前記筐体の内部に設置された複数のブロック状の前記導電性セラミックスと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、導入手段から熱分解手段に導入された有害ガスが、複数のブロック状の前記導電性セラミックスに接触又は衝突しながら通過するので、接触又は衝突時により高温となって分解され易くなる。
請求項6に係る有害物質分解装置は、請求項5において、前記筐体の内周面に沿って、所定以上の耐熱性がある複数本の柱状部材を、前記ブロック状の導電性セラミックスが囲まれる状態で配設したことを特徴とする。
この構成によれば、所定以上(分解温度以上)の耐熱性がある複数本の柱状部材で、ブロック状の導電性セラミックスが囲まれて収容されるので、各柱状部材の外側の筐体を、導電性セラミックスの高熱で溶融しないように保護することができる。このため、筐体を耐熱性がやや劣る材料で形成することが可能なので、筐体を加工が容易な低コストの材料により製作することができる。
請求項7に係る有害物質分解装置は、請求項1において、前記熱分解手段は、前記導入手段及び前記排出手段の一方に連通する第1中空部を有する筐体と、前記筐体の前記第1中空部内に配置され、前記導入手段及び前記排出手段の他方に連通する第2中空部を有する前記導電性セラミックスと、を備え、前記導電性セラミックスには、前記第1中空部と前記第2中空部とを連通するスリットが貫通形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2中空部を有する導電性セラミックスの外周面には、電磁誘導により渦電流が生じるが、導電性セラミックスの第1中空部と第2中空部とを連通するスリットには、電流は流れることができない。このため、各スリットの隙間の壁部分(スリット壁部分という)に電流が集中する。この結果、各スリット壁部分は、導電性セラミックスの外周面よりも高温に加熱される。このため、導入された有害ガスが各スリットを通過する際に、スリット壁部分に接触又は衝突して分解されると共に、スリットの隙間の高温の輻射熱でより効率良く分解される。
また、熱分解手段が内蔵された筐体を、ガスの導入側と排出側とを逆向きにして、導入手段及び排出手段に接続した場合、導入された有害ガスが筐体の第1中空部で分解されずとも、各スリットから第2中空部へ排出される際に、スリット壁部分に接触又は衝突して分解される。
請求項8に係る燃焼ガス分解システムは、請求項1〜7の何れか1項に記載の有害物質分解装置と、有害物質の含有物を燃焼し、この燃焼時に有害ガスを含む燃焼ガスが生成される焼却手段と、を備え、前記焼却手段で生成された燃焼ガスを、前記導入手段を介して前記熱分解手段に導入することを特徴とする。
この構成によれば、次のような作用効果が有る。従来の熱分解手段は、酸素が発熱体を酸化して劣化させるので、有害ガスと酸素が混入した状態では、熱分解処理が不可能であった。このため、焼却手段で有害物質の含有物を燃焼し、この燃焼時に有害ガスが含有される燃焼ガスを酸素が混じった状態で、熱分解手段に導入するシステムは実現できなかった。しかし、本発明では、熱分解手段の発熱体である導電性セラミックスが酸化しないので、焼却手段からの燃焼ガスを酸素が混じった状態で、熱分解手段に導入するシステムを実現することができる。
請求項9に係る気化ガス分解システムは、請求項1〜7の何れか1項に記載の有害物質分解装置と、有害物質の含有物を加熱処理し、この加熱処理時に有害ガスを含む気化ガスが生成される加熱処理手段と、を備え、前記加熱処理手段で生成された気化ガスを、前記導入手段を介して前記熱分解手段に導入することを特徴とする。
この構成によれば、次のような作用効果が有る。従来の熱分解手段は、酸素が発熱体を酸化して劣化させるので、加熱処理手段からの気化ガスを酸素が混じった状態で導入するのは不可能であった。このため、加熱処理手段を囲って内部を真空状態又は不活性ガスで満たさなければならならず、高コストが掛かっていた。しかし、本発明では、熱分解手段の発熱体である導電性セラミックスが酸化しないので、加熱処理手段からの気化ガスを酸素が混じった状態で、熱分解手段に導入するシステムを実現することができる。このためシステムを製作並びに稼働するコストを低コストとすることができる。
本発明によれば、装置全体を簡単な構造とすることができ、製造コストやランニングコストを低くすることができる有害物質分解装置、燃焼ガス分解システム及び気化ガス分解システムを提供することができる。
(a)は本発明の実施形態に係る有害物質分解装置の構成を示し、(b)は(a)に示すA1−A1の断面図、(c)は有害物質分解装置の導電性セラミックスの内壁面にライフリングを設けた様態を示す断面図である。 本実施形態の有害物質分解装置の制御構成を示すブロック図である。 (a)は本実施形態の変形例1の熱分解手段の外観構成を示す側面図、b)は熱分解手段の複数本の筒状セラミックスの取付構造を示す斜視図、(c)は(a)に示すA3−A3断面図である。 (a)は本実施形態の変形例2の熱分解手段の外観構成を示す側面図、(b)は(a)に示すA2−A2断面図である。 本実施形態の変形例3の熱分解手段の構成を示す一部破断断面とした斜視図である。 (a)は図5に示すA5−A5断面図、(b)は(a)に示すA6−A6断面図である。 本実施形態の有害物質分解装置を用いた応用例1としての燃焼ガス分解システムの構成を示す図である。 本実施形態の有害物質分解装置を用いた応用例2としての気化ガス分解システムの構成を示す図である。
次に、本発明の実施の形態(以下、「実施形態」と称する)について説明する。
<実施形態の構成>
図1(a)は、本発明の実施形態に係る有害物質分解装置の構成を示し、(b)は(a)に示すA1−A1の断面図、(c)は有害物質分解装置の導電性セラミックスの内壁面にライフリングを設けた様態を示す断面図である。
図1(a)に示す有害物質分解装置10は、PCBが気化した気化ガス、PCBが燃焼したダイオキシン、並びに、ガス状のDDT等の気体状有機ハロゲン化合物や、これ以外の各種有害ガス等の有害ガスを、高温の加熱により熱分解して無害な分解ガスとする処理を行う。この有害ガスを無害なガスに分解するということは、例えばPCBであれば、PCBを構成する炭素によるベンゼン環が分解されて、酸素や、塩素及び炭素に分離されることを指す。
有害物質分解装置10は、筒状の導電性セラミックス11と、誘導加熱コイル12と、気体導入管14aと、気体排出管14bと、開閉バルブ15a,15bと、吸引装置16と、水スクラバ17と、活性炭フィルタ18と、交流電源(電源)19とを備えて構成されている。誘導加熱コイル12を、単にコイル12とも称する。
なお、気体導入管14aにより請求項記載の導入手段が構成され、気体排出管14b及び吸引装置16により請求項記載の排出手段が構成されている。
気体導入管14a及び気体排出管14bは、所定の長さを有する円管状を成し、円管状の内部に有害ガス又は分解ガスを通過させる。気体導入管14a及び気体排出管14bの材料は、誘導加熱が行われず又は行われ難く、且つ耐熱性が高く、熱伸縮性が小さい、といった特性(この特性を、熱特性という)を有する材料であれば特に限定されない。この材料としては、ガラスや、一般的なセラミックス、アルミナ等がある。例えば、各管14a,14bはアルミナでもよい。
気体導入管14aは、矢印Y1で示すように、一端側から有害ガスが流入(又は導入)し、他端側が導電性セラミックス11の入口側に接続され、一端側と他端側の間に開閉バルブ15aが配設されている。
気体排出管14bは、この一端側が、導電性セラミックス11の出口側に接続されている。気体排出管14bの一端側と、矢印Y2で示す分解ガス(後述)が排出される他端側との間には、一端側から他端側に向かって順に、開閉バルブ15b、吸引装置16、水スクラバ17及び活性炭フィルタ18が所定間隔で配設されている。
気体導入管14a及び気体排出管14bと、導電性セラミックス11との接続は、上述した熱特性を有する材料によるフランジ(図示せず)を介して行われたり、ネジ構造で螺合して行われたりする。
吸引装置16は、気体排出管14bの側から、気体導入管14aに向かって気体を吸引する動作を行う。即ち、気体導入管14aの入口から矢印Y1で示すように有害ガスや空気等の気体を吸引し、この吸引された気体が導電性セラミックス11を通って気体排出管14bの出口から排出(矢印Y2)されるように、吸引動作を行う。吸引装置16には、ブロワや、真空ポンプ以外の標準ポンプ等が適用される。なお、吸引装置16は、導電性セラミックス11の入口側に配置してもよい。
各開閉バルブ15a,15bは、電磁力で開閉動作を行う電磁バルブであり、気体導入管14a及び気体排出管14bの内部通路を、バルブ閉時に遮蔽状態、バルブ開時に開放状態とする。双方の開閉バルブ15a,15bの開時に、吸引装置16が吸引動作を行うと、気体導入管14aの流入口から矢印Y1で示す方向に有害ガスが流入して導電性セラミックス11を通過する。この通過時に分解された分解ガスが気体排出管14bを流れて、吸引装置16、水スクラバ17及び活性炭フィルタ18を通り、矢印Y2で示す方向に排出口から大気へ排出される。一方、各開閉バルブ15a,15bが閉時には、各開閉バルブ15a,15bで気体導入管14a及び気体排出管14bが遮蔽され、有害ガス及び分解ガスが遮断される。
誘導加熱コイル12は、導電性セラミックス11の外周側に、図1(a)及び(b)に示すように、所定間隔のギャップGを介して周回方向に導線が所定回数巻き付けられて構成されている。コイル12の両端は、交流電源19の正極及び負極に接続されている。交流電源19は、コイル12に高周波電流を供給する。
但し、コイル12の配置は、導電性セラミックス11を誘導加熱する機能を果たせば、導電性セラミックス11の近傍に他の様態で配置してもよい。例えば、コイル12は、導線を平面の円形状や楕円形状に巻回した平面状コイルや、導線を平面に蛇行した蛇行状コイル等でもよく、これらコイルを導電性セラミックス11の外周面に所定のギャップを介して配置してもよい。
導電性セラミックス11は、高導電率を有して高周波誘導加熱が可能な発熱体となる熱分解手段13であり、尚且つ一般的なセラミックスの特性も有している。この導電性セラミックス11は、交流電源19からコイル12に高周波電流が供給されると、その外周面に渦電流(誘導電流)が誘起され、この誘導電流によるジュール熱で外周面から内部に向かって加熱される。この加熱による熱伝導で導電性セラミックス11の全体が高温となる。この温度は、実用補償温度としては1800℃位であるが、導電性セラミックス11の融点の温度、即ち3000℃強位までは加熱可能となっている。
本実施形態では、導電性セラミックス11の内部空間を、有害ガスの分解に必要な1350℃〜1500℃位の間の温度(分解温度という)に保持するようになっている。因みに、ベンゼン環の分解に必要な温度は、約1350℃である。
導電性セラミックス11は、内部を通過する有害ガスを分解温度で無害に分解するが、この際、有害ガスの分子を、導電性セラミックス11の内部空間の内壁に接触させて分解する接触熱分解と、内部空間内を通過させて輻射熱により分解する輻射熱分解との2通りの熱分解を行うようになっている。導電性セラミックス11は、輻射熱分解の温度が、分解温度となるように加熱されるのが好ましい。有害ガスの分子は、接触熱分解の方が、より高温に加熱されるので分解され易い。そこで、導電性セラミックス11の内径は、内部空間内を有害ガスが通過する際に、有害ガスのより多くの分子(有害ガスの所定量以上の分子)が内壁に接触又は衝突しながら通過する寸法とするのが好ましい。
導電性セラミックス11の内径が大き過ぎると、内壁に接触又は衝突する有害ガスの分子数が減少する。これは、導電性セラミックス11の内部を通過する有害ガスのダイオキシン等の分子が、高周波誘導のためやや揺らいでおり、導電性セラミックス11の内径が大きいとぶつかる前に中心側に戻り、ぶつかり難くなるからである。このように有害ガスの分子がぶつかり難い場合に、導電性セラミックス11の長さが短いと、分解されないガス成分も出現する。そこで、上述したように導電性セラミックス11の内径を小さくするか、又は、導電性セラミックス11の長さを長くすれば適正に分解可能となる。
また、導電性セラミックス11の分解温度は、交流電源19から高周波電流を供給する際の電力を変更することにより、周囲環境温度に応じた最低温度〜約3000℃の範囲で設定可能となっている。
この分解温度の設定は、人が交流電源19の電力を手動で調整して行うことができるが、次のように自動で行うこともできる。例えば、図2に示すように、導電性セラミックス11の温度を検出する温度センサ21と、導電性セラミックス11の加熱温度を設定する温度設定部22と、交流電源19の電力を可変制御する電力制御部23とを備えて行う。なお、温度センサ21は、測温抵抗体、熱電対、放射温度計等、上記のような高温が計測可能なものであれば何れでもよい。
温度設定部22は、導電性セラミックス11の内部空間を有害ガスの分解に最低限必要な分解温度以上とするための外周面の加熱温度が、設定温度として操作者により設定される。なお、設定温度と分解温度とは、予め対応関係が分かっているとする。次に、温度センサ21で導電性セラミックス11の温度を検出する。電力制御部23は、その検出温度と設定温度との差分に応じて、交流電源19の電力を、導電性セラミックス11の外周面が設定温度となるように可変制御する。
また、有害物質分解装置10は、図2に示すように、バルブ開閉制御部25と、吸引制御部26とを備える。
バルブ開閉制御部25は、温度センサ21の検出温度が設定温度となった場合に、閉状態の開閉バルブ15a,15bを開とする制御を行う。また、バルブ開閉制御部25は、検出温度が予め定められた閾値温度未満となった際に、開状態の開閉バルブ15a,15bを閉とする制御を行う。
但し、閾値温度としては、導電性セラミックス11の内部空間が有害ガスの分解に最低限必要な温度(約1350℃)となるような、外周面の温度を設定するのが好ましい。
吸引制御部26は、温度センサ21の検出温度が設定温度となった場合に、停止状態の吸引装置16を作動させる制御を行う。この動作により有害ガスが導電性セラミックス11に導入された際に、電力制御部23は、導電性セラミックス11の外周面が常時設定温度となるように制御する。
また、有害物質分解装置10は、次のように停止制御が行われる。操作者によって有害物質分解装置10の停止ボタン(図示せず)が押されると、まず、交流電源19がオフとなる。次に、そのオフにより導電性セラミックス11の温度が上記の閾値温度よりも低い、予め定められた停止温度未満に低下すると、吸引制御部26が吸引装置16を停止させると共に、バルブ開閉制御部25が開閉バルブ15a,15bを閉とし、この後、有害物質分解装置10の主電源をオフとするといった手順で制御が実行される。
なお、有害物質分解装置10の動作中に、何らかの原因により導電性セラミックス11の温度が停止温度よりも所定値以上低い温度、又は設定温度よりも所定値以上高い温度となった場合も、上記の停止制御手順を辿り、有害物質分解装置10の主電源がオフとされる。
なお、電力制御部23、バルブ開閉制御部25及び吸引制御部26の各制御は、例えば、図示せぬ記憶手段に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)がRAM(Random Access Memory)等のメインメモリに展開して、実行することで実現される。
図1(a)に示す水スクラバ17は、導電性セラミックス11で有害ガスが分解された後の分解ガス中に、分解されずに僅かに残留した有害成分を分離処理する。この水スクラバ17は、水等の液体を吸収液として、排ガス中の有害成分を吸収液の液滴や液膜中に捕集して分離する。
活性炭フィルタ18は、水スクラバ17で分離されずに臭気分子等の残留成分が残った際に、その残留成分の分子を活性炭の微細孔により吸着して除去する。この除去後の分解ガスが、無害無臭のものとして気体排出管14bの出口から排出される。
<実施形態の動作>
次に、実施形態に係る有害物質分解装置10による有害ガスの熱分解処理ついて説明する。
まず、操作者が図1(a)に示す有害物質分解装置10の図示せぬ主電源を投入する。次に、図2に示す温度設定部22において、操作者が導電性セラミックス11の加熱温度を、設定温度として設定する。つまり、設定温度には、導電性セラミックス11の内部空間を最低限必要な分解温度(1350℃)とするための、外周面の設定温度、例えば1400℃が設定される。
次に、交流電源19がオンにされると、電力制御部23が、交流電源19からコイル12に高周波電流を流して導電性セラミックス11を誘導加熱し、この際、温度センサ21の検出温度と設定温度との差分に応じて、交流電源19の電力を、導電性セラミックス11の外周面が設定温度となるように可変制御する。これによって、導電性セラミックス11の外周面が設定温度の1400℃に加熱される。
温度センサ21の検出温度が設定温度となると、バルブ開閉制御部25が、閉状態の各開閉バルブ15a,15bを開とする制御を行い、また、吸引制御部26が、停止状態の吸引装置16を作動させる制御を行う。これによって、気体導入管14aの入口から矢印Y1で示すように有害ガスが空気と共に流入して導電性セラミックス11へ向かう。
有害ガスが導電性セラミックス11の内部空間へ入ると、有害ガスの分子が、導電性セラミックス11の内部空間の内壁に接触又は衝突して分解され、又は、内部空間を通過する過程で輻射熱により分解される。この分解された分解ガスは、吸引装置16で吸引されながら、図1に示す水スクラバ17へ流入される。
水スクラバ17では、流入された分解ガス中に、分解されずに僅かに有害成分が残留している場合に、その有害成分が分離処理される。この分離処理された分解ガスは、活性炭フィルタ18に流入され、ここで、更に残留した臭気分子等の残留成分が活性炭に吸着除去される。この除去後の分解ガスが空気と共に、無害無臭のものとして気体排出管14bから矢印Y2で示すように排出される。
処理対象の有害ガスが全て分解処理された後、操作者により有害物質分解装置10の停止ボタン(図示せず)が押されると、交流電源19がオフとなる。このオフにより、導電性セラミックス11の温度が上記の閾値温度未満に低下すると、吸引制御部26が吸引装置16を停止すると共に、バルブ開閉制御部25が開閉バルブ15a,15bを閉とし、この後、有害物質分解装置10の主電源が停止する。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態に係る有害物質分解装置10は、交流電源19から高周波電流が供給されるコイル12と、コイル12の近傍に配置され、コイル12への高周波電流の供給時に誘導加熱されて発熱する導電性セラミックス11を用いた熱分解手段13と、熱分解手段13に有害ガスを導入する気体導入管14aと、熱分解手段13からガスを排出する気体排出管14b及び吸引装置16とを備える構成とした。導電性セラミックス11は円筒状である。
この有害物質分解装置10は、コイル12での誘導加熱により有害ガスを無害に分解可能な温度以上に発熱した導電性セラミックス11の内部に、吸引装置16の吸引により気体導入管14aを介して有害ガスを導入し、有害ガスを無害なガス(分解ガス)に分解して気体排出管14bから排出する。
本実施形態では、誘導加熱により有害ガスを無害に分解可能な温度以上に発熱する熱分解手段13として、酸素に触れても酸化しない導電性セラミックス11を用いて有害物質分解装置10を作製した。このため、従来のような、モリブデン、SUS、インコロイ等の金属性の熱分解手段を筐体で囲んで閉鎖し、この内部を真空ポンプで真空状に保持するといった構造が不要となる。
つまり、本実施形態の有害物質分解装置10では、真空状に保持する気密構造が不要となるので、その分、有害物質分解装置10を簡単な構造で実現することができる。また、本実施形態の有害物質分解装置10では、電力が高い真空ポンプに代え、電力の低いブロワや一般的なポンプで済むので、製造コストやランニングコストを低く抑えることができる。
また、導電性セラミックス11の内部の内径を、当該内部を通過する有害ガスの所定量以上の分子が内壁に接触又は衝突しながら通過可能な寸法としてもよい。
この構成によれば、導電性セラミックス11の内部を通過する有害ガスは、内壁への接触や衝突無しに通過する場合は、接触熱分解よりも分解効率の低い輻射熱分解されるので、分解効率が低い。しかし、本構成では、有害ガスの所定量以上の分子が、導電性セラミックス11の内壁に接触又は衝突しながら通過するので、分解効率を高くすることができる。
また、図1(c)に示すように、導電性セラミックス11の内部空間の内壁面に、内周方向に沿って溝を入口側から出口側に向かって螺旋状に形成したライフリング11aを設けてもよい。
この構成によれば、導電性セラミックス11の入口から内部空間に導入された有害ガスが、ライフリング11aの存在により螺旋状に攪拌されながら出口側に導かれる。このため、有害ガスと導電性セラミックス11の内周面との接触又は衝突の機会が増加し、有害ガスが接触熱分解により、より効率的に分解される。
なお、本実施形態では、コイル12は導電性セラミックス11の近傍に配置されていればよいが、コイル12を、導電性セラミックス11の外周側にギャップGを介して巻回する構成では、誘導加熱をより効率良く行うことができる。
<熱分解手段の変形例1>
本実施形態の有害物質分解装置10の変形例1の熱分解手段について説明する。図3(a)は変形例1の熱分解手段40の外観構成を示す側面図、(b)は熱分解手段40の複数本の筒状導電性セラミックス42の取付構造を示す斜視図、(c)は(a)に示すA3−A3断面図である。
図3(a)に示す熱分解手段40は、気体導入管14aと気体排出管14bとの間に接続された筒状の筐体41と、筐体41内に配置された、複数本の筒状導電性セラミックス42とを備えて構成されている。
筐体41は、上述した熱特性を有する材料で形成されている。この筐体41は、アルミナによる2つのフランジ41a,41bと、各フランジ41a,41bの間に設けられた円筒形状の石英ガラス管41cとを用い、気体導入管14aと気体排出管14bとの間を、ガス漏れがないように閉鎖空間状に接続して構成されている。
各フランジ41a,41bは、両端が開口した概略三角錐状を成しており、小径の開口側が、気体導入管14aと気体排出管14bとの開口端に接続されている。石英ガラス管41cは、各フランジ41a,41bの大径の開口端の間に接続されている。
筒状導電性セラミックス42は、上述した筒状の導電性セラミックス11と外径、内径及び長さのサイズが異なるだけで、この他の特性等の性質は同じものである。筒状導電性セラミックス42の内径は、内部空間内を有害ガスが通過する際に、有害ガスのより多くの分子(有害ガスの所定量以上の分子)が内壁に接触又は衝突しながら通過する寸法としてある。
また、筒状導電性セラミックス42は、石英ガラス管41cの内部に、複数本の筒状導電性セラミックス42の軸方向が気体導入管14aと気体排出管14bとの接続方向と一致する状態で、図3(b)に示すように、互いを所定間隔で離間させて複数本配設されている。また、筒状導電性セラミックス42は、発熱時の高熱で石英ガラス管41cを溶融させない距離に、石英ガラス管41cと離間されている。また、各筒状導電性セラミックス42を離間させて配設するのは、高周波誘導時に、全ての筒状導電性セラミックス42を効率良く誘導加熱するためである。但し、石英ガラス管41cの中に入れる筒状導電性セラミックス42の本数に制限はない。
複数本のセラミック42は、図3(c)に示すように、各フランジ41a,41bの大径側の開口に嵌合可能な外周サイズの2枚の円形板43a,43bを用いて固定される。各円形板43a,43bは、フランジ41a,41bと同材料で構成されており、円形面に複数本の筒状導電性セラミックス42の内径と同じサイズの貫通穴43hが、筒状導電性セラミックス42の本数と同じ数だけ開口されている。各貫通穴43hは、各円形板43a,43bで複数本の筒状導電性セラミックス42を挟持して固定した際に、各セラミックス42が離間するように、各円形板43a,43bに開口されている。
このような複数の貫通穴43hが開口された円形板43a,43bが、各フランジ41a,41bの大径側の開口に嵌合され、この各円形板43a,43bの間に、各貫通穴43hと各筒状導電性セラミックス42の貫通孔とが一致する状態で、複数本の筒状導電性セラミックス42が挟み込まれて固定配置されている。
コイル12は、石英ガラス管41cの外周側にギャップGを介して巻回して配置されているが、この他、上述した平面状コイル等を、石英ガラス管41cの外周側の近傍に配置してもよい。
この構成によれば、コイル12への高周波電流の供給時に、複数本の筒状導電性セラミックス42が誘導加熱され、各筒状導電性セラミックス42の内部を内壁に接触又は衝突、或いは中空部分を通過する有害ガスが無害なガスに分解される。この際、筒状導電性セラミックス42の内径は小さいので、有害ガスの高周波誘導で揺らぐ殆どの分子は内壁に接触又は衝突する。このため、有害ガスが分解され易くなっている。また、筒状導電性セラミックス42の1本当たりの有害ガスの通過量は少ないが、複数本配設されているので、合計で多量の有害ガスを分解処理することができる。
但し、各円形板43a,43bの間に各筒状導電性セラミックス42を挟んで固定する場合、石英ガラス管41cが無い構成としてもよい。
また、変形例1の熱分解手段40の構成を、複数本の筒状導電性セラミックス42を両側から挟んで固定している各円形板43a,43bを取り外した構成としてもよい。
この場合、各筒状導電性セラミックス42は、図3(b)に示す互いが離間状態且つ石英ガラス管41cとも離間状態で保持されるように図示せぬ保持機構で保持する。
この構成では、気体導入管14aを介して導入された有害ガスが、筐体41内において、複数本の筒状導電性セラミックス42の内部を通過すると共に、各筒状導電性セラミックス42の間を通過する。この際、筐体41内には複数本の筒状導電性セラミックス42が配置されているので、有害ガスが、筒状導電性セラミックス42に接触又は衝突する面積が増加する。このため、有害ガスを効率良く分解することができる。
更には、各筒状導電性セラミックス42を、柱状導電性セラミックスに代えてもよい。
<熱分解手段の変形例2>
本実施形態の有害物質分解装置10における変形例2の熱分解手段について説明する。図4(a)は変形例2の熱分解手段30の外観構成を示す側面図、(b)は(a)に示すA2−A2断面図である。
図4(a)に示す熱分解手段30は、気体導入管14aと気体排出管14bとの間に接続された筒状の筐体31と、筐体31内に配置された、所定以上の耐熱性がある複数本の柱状部材32と、複数個の球状導電性セラミックス33とを備えて構成されている。但し、所定以上の耐熱性とは、球状導電性セラミックス33の分解温度以上の耐熱性である。
筐体31は、2つのフランジ31a,31bと、円筒形状の石英ガラス管31cとを用いて構成されている。この筐体31の構成は、上述した筐体41と実質上同構成で同材料によるものなので、詳細については省略する。
柱状部材32は、石英ガラス管31cの内部に配設されており、当該柱状部材32の軸方向が気体導入管14aと気体排出管14bとの接続方向と一致し、且つ複数本の柱状部材32が石英ガラス管31cの内部の周回方向に所定間隔離されて配置されている。
球状導電性セラミックス33は、球状を成し、上記のように石英ガラス管31cの内部に配置された各柱状部材32の内側に充填されて格納されている。なお、球状導電性セラミックス33の充填量は、本例では満杯に充填されているとするが、有害ガスの流量や分解処理量等を考慮して、分解に必要な量だけ充填してもよい。また、球状導電性セラミックス33は、上述の球状以外に、楕円球状や多面体状、或いは凹凸のある塊状(ブロック状)であってもよい。更に、柱状部材32の間から石英ガラス管31cの方へ出なければ、球状導電性セラミックス33のサイズが、異なっていてもよい。
コイル12は、石英ガラス管31cの外周側にギャップGを介して巻回して配置されているが、この他、上述した平面状コイル等を、石英ガラス管31cの外周側の近傍に配置してもよい。
この構成によれば、コイル12への高周波電流の供給時に、球状導電性セラミックス33が誘導加熱され、当該双方によって、有害ガスが無害なガスに分解される。
この場合、有害ガスの流路において、周回して配置された複数本の柱状部材32の内周側に、複数の球状導電性セラミックス33が充填されているので、有害ガスの殆んど全ての分子が、球状導電性セラミックス33に接触又は衝突することになる。このため、有害ガスを大量に、より短時間で効率良く無害なガスに分解することができる。また、有害ガスが難分解性のものであっても、より短時間で効率良く無害なガスに分解することができる。
また、石英ガラス管31cの内周面に沿って、複数本の柱状部材32が、複数の球状導電性セラミックス33を内側に囲む状態で配設されている。
この構成によれば、柱状部材32の外側にある石英ガラス管31cを、導電性セラミックスの高熱で溶融しないように保護することができる。このため、筐体を耐熱性がやや劣る材料で形成することが可能なので、筐体を加工が容易な低コストの材料により製作することができる。
但し、石英ガラス管31cに代え、球状導電性セラミックス33の温度に耐え得る耐熱性のある材料(一般的なセラミックス等)を用いれば、柱状部材32は省略することができる。また、柱状部材32は、石英ガラス管31cとの間に所定間隔以上離間されていれば、柱状の導電性セラミックスであってもよい。
<熱分解手段の変形例3>
本実施形態の有害物質分解装置10の変形例3の熱分解手段について説明する。図5は変形例3の熱分解手段50の構成を示す一部破断断面とした斜視図である。図6(a)は図5に示すA5−A5断面図、図6(b)は(a)に示すA6−A6断面図である。
図5に示す熱分解手段50は、導電性セラミックス11と同特性を有する円筒型導電性セラミックス51と、筐体52とを備えて構成されている。
円筒型導電性セラミックス51は、円筒形状を成し、この円筒の両端開口が閉塞されている。一方の閉塞面には、貫通孔を介して気体導入管14aが円筒内の途中まで挿通されている。また、円筒の外周壁には、貫通する複数のスリット51a{図6(a)及び(b)参照}が形成されている。なお、円筒型導電性セラミックス51の閉鎖空間は、請求項記載の第2中空部である。
また、円筒型導電性セラミックス51の内壁面には、図6(a)に示すように、内周方向に沿って溝を入口側から出口側に向かって螺旋状に形成したライフリング51bを設けてもよい。
筐体52は、円筒型導電性セラミックス51から突出した気体導入管14aと、気体排出管14bの一端側との間に接続される概略円筒形状を成す。この概略円筒形状で、円筒型導電性セラミックス51を閉鎖状に囲んでいる。なお、筐体52の閉鎖空間は、請求項記載の第1中空部である。
即ち、筐体52は、この円筒形状の両端の内、気体導入管14a側の端部が平面52aで閉塞され、気体排出管14b側の端部が円錐状に突出た円錐面52bで閉塞されている。更に、閉塞面52aに気体導入管14aが挿通される貫通孔を有し、円錐面52bの頂部に気体排出管14bが挿通される貫通孔を有する形状となっている。また、筐体52は、上述した熱特性を有する材料で形成されている。本例ではアルミナで形成されているとする。
コイル12は、筐体52の外周側にギャップGを介して巻回して配置されているが、この他、上述した平面状コイル等を、筐体52の外周側の近傍に配置してもよい。
この構成では、気体導入管14aを介して導入された有害ガスが、コイル12で誘導加熱されている円筒型導電性セラミックス51の内部に排出される。この排出された有害ガスは、円筒型導電性セラミックス51の内部空間で輻射熱分解される。この場合、有害ガスは、複数のスリット51aから筐体52の内壁側へ排出されるが、この際、次のように分解される。
即ち、円筒型導電性セラミックス51の外周面には、高周波誘導により渦電流が生じるが、この際、各スリット51aには電流は流れることができない。このため、各スリット51aの隙間の壁部分(スリット壁部分という)に渦電流が集中する。この結果、各スリット51aのスリット壁部分は、円筒型導電性セラミックス51の外周面よりも高温に加熱される。このため、各スリット51aの空間は、円筒型導電性セラミックス51の広い内部空間よりも高温となる。これにより、有害ガスが円筒型導電性セラミックス51の内部空間で分解されずとも、各スリット51aから排出される際に、スリット壁部分に接触又は衝突して分解されると共に、スリット51aの隙間の高温の輻射熱により確実に分解される。
このように分解されたガスは、筐体52内の後方側へ吸引されて、気体排出管14bへ排出される。なお、有害ガスの処理量や処理時間に応じて、各スリット51aの数や開口サイズを変更してもよい。
この他、有害ガスが燃焼し易いガスであれば、上述した熱分解手段13,30,40,50を閉鎖状の筐体に閉じ込め、その内部を不活性ガス等で満たしてもよい。
また、円筒型誘導性セラミックス51が内蔵された筐体52は、ガスの導入側と、排出側とを逆向きにして、気体導入管14a及び気体排出管14bに接続してもよい。即ち、気体排出管14bを、筐体52及び円筒型導電性セラミックス51の一方の閉塞面の貫通孔を介して円筒内の途中まで挿通する。また、筐体52の円錐面52bの頂部の貫通孔に気体導入管14aを挿入して固定する。
<実施形態の応用例1>
本実施形態の応用例1としての燃焼ガス分解システムについて説明する。図7は本実施形態の有害物質分解装置を用いた応用例1としての燃焼ガス分解システム60の構成を示す図である。
図7に示す燃焼ガス分解システム60は、焼却設備(焼却手段)61でPCBを含む被焼却物が燃焼され、ダイオキシン等の有害ガスを含んで発生した矢印Y1で示す燃焼ガスを、無害に分解して大気へ排出するものである。但し、本システム60には、上述した熱分解手段13,30,40,50の何れでも用いることが可能であるが、熱分解手段30を用いるものとする。
燃焼ガス分解システム60は、上述した熱分解手段30と、熱分解手段30で分解された炭素(単に、炭素ともいう)62の貯留槽63と、シャワーリング塔65と、活性炭充填層66とを備える。焼却設備61の燃焼ガスの排出口と、熱分解手段30のガス流入口と、貯留槽63の炭素62の回収口との3つの開口が、気体導入管14aで接続されている。矢印Y1で示す燃焼ガスが空気と共に流入される気体導入管14aの一端側近傍には開閉バルブ15aが配設されている。また、熱分解手段30のガス排出口とシャワーリング塔65のガス流入口とは、開閉バルブ15b及び吸引装置16を介在して、気体排出管14bで接続されている。更に、シャワーリング塔65のガス排出口と、活性炭充填層66のガス流入口とは、気体排出管14bで接続され、活性炭充填層66のガス排出口には気体排出管14bの一端部が接続されている。
熱分解手段30は、焼却設備61の排出口よりも上方の位置に配置され、熱分解手段30のガス流入口と流出口とが地面に対して垂直方向(縦方向)に配列される状態で配置されている。
貯留槽63は、熱分解手段30の下方の地面上に設置されている。貯留槽63の回収口は、当該貯留槽63の上面に設けられおり、当該回収口と、上方側の熱分解手段30のガス流入口とが上下で対向状態に配置されている。このような配置により、熱分解手段30での燃焼ガス中のダイオキシン分解時に、加熱分解された炭素62が、矢印Y3で示すように、気体導入管14aの縦配管内を通って回収口から貯留槽63の内部へ落下するようになっている。
シャワーリング塔(単に、塔ともいう)65は、地面に配置されており、塔65の下方位置にガス流入口が設けられ、ガス流入口配設面の反対面の上方位置にガス排出口が設けられている。また、塔65内には上方から水等の液体をシャワー状に流す機能を備えており、下方の流入口から流入したガスが液体のシャワーを通過して、反対側の上方の排出口から排出される。この構成により、塔65は、燃焼ガスを分解後のガス中に残留した塩素ガスや塩化水素ガスの分子を、上方からの液体のシャワーで流して回収するようになっている。
活性炭充填層66は、塔65で回収されずに残った臭気分子等の残留成分を活性炭の微細孔により吸着して除去する。この除去後の分解ガスが、無害無臭のものとして気体排出管14bの出口から排出される。この際に、排出され難い場合は、シャワーリング塔65の出口側や、活性炭充填層66の出口側においてブロワで吸引してもよい。
このような構成において、まず、事前準備において、シャワーリング塔65の内部で液体のシャワーを流す。また、交流電源19からコイル12に高周波電流を流して球状導電性セラミックス33の双方を誘導加熱し、球状導電性セラミックス33を設定温度である例えば1500℃に加熱する。
球状導電性セラミックス33が1500℃になると、閉状態の開閉バルブ15a,15bが開となり、停止状態の吸引装置16が作動する。これによって、気体導入管14aの入口から矢印Y1で示す方向に燃焼ガスを含む空気が流れ、更に、熱分解手段30を通って矢印Y2aで示すように空気が流れてシャワーリング塔65へ向かう。
次に、焼却設備61において、被焼却物を燃焼すると燃焼ガスが発生する。この燃焼ガスには、ダイオキシン等の有害ガスを含む場合がある。燃焼ガスは空気と共に、矢印Y1で示すように、気体導入管14aを介して熱分解手段30へ流入する。この流入した燃焼ガスは、1500℃に加熱された球状導電性セラミックス33に接触又は衝突しながら後方へ流れ、この際、有害ガスが高熱で分解される。この際、有害ガスに、例えばダイオキシン類が含まれていれば、炭素によるベンゼン環が分解されて、酸素や、塩素や塩化水素及び炭素に分離される。
炭素62は、矢印Y3で示すように、気体導入管14aの縦配管内を落下し、更に、貯留槽63の回収口から内部へ落下して蓄積される。
一方、熱分解手段30で分解された分解ガスは空気と共に、熱分解手段30から矢印Y2aで示すように流出され、吸引装置16を介してシャワーリング塔65へ流入される。この塔65において、分解ガス中に残留した塩素ガスや塩化水素ガスの分子が、液体のシャワーで流されて回収される。この回収後、分解ガスは、活性炭充填層66に流入され、塔65で回収されずに残った臭気分子等の残留成分が活性炭に吸着されて除去される。この除去後の分解ガスが空気と共に、無害無臭のものとして気体排出管14bの出口から排出される。
このような構成の燃焼ガス分解システム60によれば、次のような効果を得ることができる。PCBを含む被焼却物を燃焼した際に発生するダイオキシンや、その他の有害ガスを無害に分解して大気へ放出することができる。また、ガス分解時に同時に分解された炭素62は、別途、貯留槽63に蓄積して後程、フィルタ構成要素等の用途に活用することができる。
また、従来の熱分解手段は、酸素が発熱体を酸化して劣化させるので、有害ガスと酸素が混入した状態では、熱分解処理が不可能であった。このため、焼却設備61で有害物質の含有物を燃焼し、この燃焼時に有害ガスが含有される燃焼ガスを酸素が混じった状態で、熱分解手段に導入して有害ガスを無害に分解するシステムは実現できなかった。
しかし、燃焼ガス分解システム60では、熱分解手段30の発熱体である球状導電性セラミックス33が酸化しないので、焼却設備61からの燃焼ガスを酸素が混じった状態で、熱分解手段30に導入するシステムを実現することができる。
なお、焼却設備61において、PCB等を含む被焼却物を燃焼してもよい。この場合、PCBの燃焼によるダイオキシン等の有害ガスを含んで燃焼ガスが発生する。この燃焼ガスは空気と共に、矢印Y1で示すように、気体導入管14aを介して熱分解手段30へ流入する。この流入した燃焼ガスが、1500℃に加熱された球状導電性セラミックス33に接触又は衝突しながら後方へ流れ、この際、有害ガスが高熱で分解される。
<実施形態の応用例2>
本実施形態の応用例2としての気化ガス分解システムについて説明する。図8は本実施形態の有害物質分解装置を用いた応用例2としての気化ガス分解システム70の構成を示す図である。
図8に示す気化ガス分解システム70は、回転式の窯であるロータリーキルン(加熱処理手段)71で焼却灰を加熱処理した際に、ダイオキシン等の有害ガスを含んで発生する矢印Y1で示す気化ガスを、無害に分解して大気へ放出するものである。但し、焼却灰は、PCBやDDT等の有害物質を含有するゴミや、一般ゴミを焼却した際に生成される灰や燃えカスである。
気化ガス分解システム70が、上述の燃焼ガス分解システム60(図7)と異なる点は、焼却設備61に代え、ロータリーキルン71が備えられていることである。
ロータリーキルン71は、矢印Y11で示すように内部に投入された焼却灰を、800℃位まで加熱しながら、当該ロータリーキルン71をゆっくり回転させて徐々に前方へ送る。この際、加熱により焼却灰の有害物質が有害ガス(例えばダイオキシン)として気化する。この際、有害物質が分解されて残った灰(分解灰)は、矢印Y12で示すように、ロータリーキルン71の排出口(図示せず)から外部の図示せぬ容器へ排出される。
一方、気化された有害ガスを含む気化ガスは空気と共に、矢印Y1で示すように、ロータリーキルン71から気体導入管14aを介して熱分解手段30へ導入される。なお、熱分解手段30に導入された気化ガスは、上述で燃焼ガス分解システム60で説明したと同様に含有される有害ガスが分解処理され、最終的に活性炭充填層66から無害無臭のガスとして大気へ排出される。
このような構成の気化ガス分解システム70によれば、次のような効果を得ることができる。焼却灰を加熱時に気化した気化ガスに含有される有害ガスを、無害に分解して大気へ放出することができる。また、ロータリーキルン71で分解された分解灰は、植物の肥料等に別途活用することができる。
また、従来の熱分解手段は、酸素が発熱体を酸化して劣化させるので、有害ガスと酸素が混入した状態では、熱分解処理が不可能であった。このため、加熱処理手段を囲って内部を真空状態又は不活性ガスで満たさなければならならず、高コストが掛かっていた。
しかし、本実施形態の気化ガス分解システム70では、熱分解手段30の発熱体である球状導電性セラミックス33が酸化しないので、ロータリーキルン71からの気化ガスを酸素が混じった状態で、熱分解手段30に導入するシステムを実現することができる。このためシステム70を製作並びに稼働するコストを低コストとすることができる。
また、気化ガス分解システム70では、ロータリーキルン71に焼却灰を投入する例を説明したが、PCBやDDT等の有害物質が含有される土壌をロータリーキルン71に投入しても同様に、土壌から有害物質が気化した有害ガスを分解することができる。
その他、以上説明した実施形態においては、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
10 有害物質分解装置
11 導電性セラミックス
12 誘導加熱コイル
13,30,40,50 熱分解手段
14a 気体導入管
14b 気体排出管
15a,15b 開閉バルブ
16 吸引装置
17 水スクラバ
18 活性炭フィルタ
19 交流電源
21 温度センサ
22 温度設定部
23 電力制御部
25 バルブ開閉制御部
26 吸引制御部
31,41,52 筐体
31a,31b,41a,41b フランジ
31c,41c 石英ガラス管
32 柱状部材
33 球状導電性セラミックス
42 筒状導電性セラミックス
43a,43b 円形板
43h 貫通穴
51 円筒型導電性セラミックス
51a スリット
60 燃焼ガス分解システム
61 焼却設備
70 気化ガス分解システム
71 ロータリーキルン

Claims (9)

  1. 電源から高周波電流が供給されるコイルと、
    前記コイルの近傍に配置され、当該コイルへの高周波電流の供給時に誘導加熱されて発熱する導電性セラミックスを用いた熱分解手段と、
    前記熱分解手段に有害ガスを導入する導入手段と、
    前記熱分解手段からガスを排出する排出手段と、
    を備えることを特徴とする有害物質分解装置。
  2. 前記熱分解手段は、
    一端側が前記導入手段に接続され、他端側が前記排出手段に接続された筒状の前記導電性セラミックスを備えることを特徴とする請求項1に記載の有害物質分解装置。
  3. 前記熱分解手段は、複数の前記筒状の導電性セラミックスを備えることを特徴とする請求項2に記載の有害物質分解装置。
  4. 前記筒状の導電性セラミックスの内壁面に、周回方向に沿って溝を螺旋状に形成したライフリングを設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の有害物質分解装置。
  5. 前記熱分解手段は、
    一端側が前記導入手段に接続され、他端側が前記排出手段に接続された筒状の筐体と、
    前記導入手段と前記排出手段とを連通する空隙が形成されるように、前記筐体の内部に設置された複数のブロック状の前記導電性セラミックスと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の有害物質分解装置。
  6. 前記筐体の内周面に沿って、所定以上の耐熱性がある複数本の柱状部材を、前記ブロック状の導電性セラミックスが囲まれる状態で配設したことを特徴とする請求項5に記載の有害物質分解装置。
  7. 前記熱分解手段は、
    前記導入手段及び前記排出手段の一方に連通する第1中空部を有する筐体と、
    前記筐体の前記第1中空部内に配置され、前記導入手段及び前記排出手段の他方に連通する第2中空部を有する前記導電性セラミックスと、を備え、
    前記導電性セラミックスには、前記第1中空部と前記第2中空部とを連通するスリットが貫通形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有害物質分解装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の有害物質分解装置と、
    有害物質の含有物を燃焼し、この燃焼時に有害ガスを含む燃焼ガスが生成される焼却手段と、
    を備え、
    前記焼却手段で生成された燃焼ガスを、前記導入手段を介して前記熱分解手段に導入する
    ことを特徴とする燃焼ガス分解システム。
  9. 請求項1〜7の何れか1項に記載の有害物質分解装置と、
    有害物質の含有物を加熱処理し、この加熱処理時に有害ガスを含む気化ガスが生成される加熱処理手段と、
    を備え、
    前記加熱処理手段で生成された気化ガスを、前記導入手段を介して前記熱分解手段に導入する
    ことを特徴とする気化ガス分解システム。
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