JP2016051452A - ホースの挿入性評価方法および挿入性評価システム - Google Patents

ホースの挿入性評価方法および挿入性評価システム Download PDF

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Abstract

【課題】挿入性対策を容易化するとともに、挿入性評価の工数削減を実現可能なホースの挿入性評価方法を提供する。【解決手段】ホースの挿入性に影響する程度を数値化した1つまたは複数の挿入力増分係数を算出する段階(a)と、算出した挿入力増分係数を、ホースを被装着部に挿入するために必要なホースの挿入力に乗じることにより評価用挿入力を算出する段階(b)と、算出した評価用挿入力を基準値と比較することによりホースの挿入性を評価する段階(c)と、を有する。【選択図】図7

Description

本発明はホースの挿入性評価方法および挿入性評価システムに関する。
車両の組立ラインにおいて作業者が車両のコネクタにホースを挿入することでホースを装着する際のホースの挿入性評価は、車両の製品開発の段階で、CAD(Computer Aided Design)等のデジタルデータを用いて行われている。ホースの挿入性評価は、実際の組立ラインにおいて作業者がコネクタにホースを挿入できるかどうかを評価するものである。ホースの挿入性評価は、ホースおよびコネクタの仕様(例えば、径、材質、挿入代など)で決定されるホースの挿入に必要な力(以下、「ホースの挿入力」と称する)以上の力を作業者がホースの挿入時に出せるかどうかを判断することにより行われる。
車両の製品開発の段階で、作業者がホースをコネクタに挿入可能かどうかをシミュレーションにより評価する従来技術としては下記非特許文献1に記載されたものがある。すなわち、設計した車両のコネクタに作業者がホースを挿入する際の作業者の手の運動および作業者の姿勢のエルゴノミクス評価を行うことにより作業者がホースの挿入に出せる力を算出する。そして、算出したホースの挿入に出せる力が、ホースの挿入力未満である場合に、ホースの挿入が不可能と判断する。
エンリコ・フィアッコ(Enrico Fiacco)ら 著,「エバルエーション オブ ホース インサーション タスクス ユージング デジタル ヒューマン モデルズ(The Evaluation of Hose Insertion Tasks Using Digital Human Models)」,SAEテクニカル・ペーパー(SAE Technical Paper),No.2009−01−2275,2009年6月9日
しかし、上記従来技術は、製品開発の段階でホースの挿入可否を判断することはできるが、ホースの挿入が不可能と判断した場合に、ホースの挿入を可能とするためにどうすればよいのか判断できないという問題がある。
また、上記従来技術は、エルゴノミクス評価において、ホースの挿入位置およびホースの挿入方向にあわせて作業者の姿勢のデジタルデータを作成する必要があることから1回のホースの挿入性評価の工数が大きいという問題がある。
本願発明は、このような問題を解決するためになされたものである。すなわち、設計開発段階におけるホースの挿入性評価において、挿入性対策を容易化するとともに、挿入性評価の工数削減を実現することを目的とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。
ホースの挿入性に影響する程度を数値化した1つまたは複数の挿入力増分係数をホースの挿入力に乗じることにより評価用挿入力を算出し、あらかじめ定められた基準値と比較することによりホースの挿入性を評価する。
ホースの挿入性に影響する程度を数値化した各挿入力増分係数をホースの挿入力に乗じて得た評価用挿入力を基準値と比較することで挿入性を評価する。これにより、挿入性の劣化に最も寄与した挿入力増分係数が特定可能になるため、挿入性対策を容易化するとともに、挿入性評価の工数削減を実現することができる。
本発明の実施形態に係るホースの挿入性評価システムの構成を示すブロック図である。 作業者がホースを車両のコネクタにホースを挿入する作業を示す説明図である。 ホースを握る作業者の手の形状を示す図である。 コネクタの位置と作業者との距離を説明するための説明図である。 コネクタへのホースの挿入方向を説明するための説明図である。 作業条件に対応した挿入力増分係数が定められた挿入力増分係数表を示す図である。 ホースの挿入性評価システムによるホースの挿入性評価の手順を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係るホースの挿入性評価システムの構成を示すブロック図である。
ホースの挿入性評価システム100は、シミュレーション装置110とCAD(Computer Aided Design)装置120とを有する。これらは、互いにネットワークにより接続する。
シミュレーション装置110は、挿入性評価部111と、記憶部112とを有する。挿入性評価部111は、第1算出手段、第2算出手段、および評価手段を構成する。
シミュレーション装置110は、例えば、コンピュータおよびプログラムにより構成することができる。
CAD装置120は、挿入性評価結果表示部122、CADデータ記憶部123、および設計部121を有する。
CAD装置120は、例えば、コンピュータおよびプログラムにより構成することができる。なお、シミュレーション装置110とCAD装置120とは、一体的に一つの装置として構成してもよい。
以下、シミュレーション装置110およびCAD装置120についてそれぞれの構成要素ごとに説明する。
(挿入性評価部)
挿入性評価部111は、車両の組立ラインにおいて、組立対象である車両に設けられた、ホースを装着するための被装着物であるコネクタに、作業者がホースを挿入することによるホースの装着が可能かどうかを判断するホースの挿入性評価を行う。
図2は、作業者がホースを車両のコネクタにホースを挿入する作業を示す説明図である。
作業者は、車両200に設けられた管状のコネクタ210の長手方向に沿う挿入方向(図2の白抜矢印の方向)にホース220を握った手300を移動させることにより、ホースの挿入力以上の力でホース220をコネクタ210に挿入させることができる。
ホースの挿入力とは、ホースおよびコネクタの仕様(例えば、径、材質、挿入代など)で決定されるホースの挿入に必要な力であり、ホースを一定の速度でコネクタに挿入した際の最大荷重である。
挿入性評価部111は、1つまたは複数の挿入力増分係数を算出し、算出した挿入力増分係数を、ホースの挿入力に乗じることにより評価用挿入力を算出する。そして、挿入性評価部111は、算出した評価用挿入力をあらかじめ定められた基準値と比較することによりホース320の挿入性評価を行う。
ホースの挿入力の値は、挿入評価するホース220およびホース220が挿入されるコネクタ210についてあらかじめ測定した実験値を用いることができる。ホースの挿入力の値は、挿入評価するホース220とは異なる仕様のホースとコネクタについて測定したホースの挿入力を用いて近似式により外挿した算出値を用いてもよい。
挿入力増分係数とは、ホース220の挿入性が影響される程度を数値化した係数であり、数値が大きくなるほどホースの挿入性に影響して挿入性を劣化させる。挿入力増分係数は、例えば、ホース220の挿入時に作業者がホースを握るための作業スペース(以下、単に「作業スペース」と称する)、コネクタ210の位置であるホース220の挿入位置と作業者との距離、およびコネクタ210へのホース220の挿入方向に基づいて算出する。挿入力増分係数は、設計変更、または生産ラインにおける工程順・作業条件の変更により変更可能な項目に基づいて算出する。
基準値は、車両200の組立ラインに従事する作業者であれば出せる力の値とすることができる。
図3は、ホースを握る作業者の手の形状を示す図である。
挿入性評価部111は、CAD装置120から設計データであるCADデータを受信する。挿入性評価部111は、CADデータによる車両200の構造において、ホース220を挿入する際のホース220の挿入位置に、ホース220を握る作業者の手300の形状(図3)を仮想的に配置する。そして、ホース220の挿入位置周辺の周辺部品230(図2参照。以下、単に「周辺部品」と称する。)と手300との干渉の有無を判断する。干渉とは、例えば、作業者の手300が周辺部品と接触することをいう。挿入性評価部111は、CADデータ上でホース220を握る作業者の手300の形状を仮想的に配置して作業者の手300と周辺部品との重なりの有無をチェックすることにより両者の干渉の有無を演算により判断することができる。挿入性評価部111は、ホース220を握る作業者の手300の形状と周辺部品と干渉する場合は、作業スペースが無いと判断する。
なお、作業スペースがない場合(すなわち、ホースを握るための作業スペースがない場合)であっても、ホース220をつまむことができる場合は、ホース220をつまんだ状態の作業者の手300と周辺部品230との干渉の有無を判断し、干渉がなければホース220の挿入性評価を継続する。
ホース220の挿入性評価において、ホース220の挿入性が影響される程度を数値化した係数挿入力増分係数を作業スペースに基づいて算出するのは次の理由による。すなわち、作業者は、ホースを握って持つ場合は挿入時に十分な力を出すことができるが、つまんで持つ場合は十分な力を出すことができず、ホースを握る場合とホースをつまむ場合とではホースの挿入時に作業者が出せる力に比較的大きく影響するためである。
図4は、コネクタの位置と作業者との距離を説明するための説明図である。
コネクタ210の位置と作業者30との距離dとは、例えば、作業者33の立ち位置Aとコネクタ210との間隔である。
挿入性評価部111は、例えば、作業者30が無理のない程度に腰を曲げることにより手がコネクタ210に届き、かつ手がコネクタ310に届いた状態で腕を十分屈伸できる距離を閾値とし、距離dが閾値以下の場合は距離dを「近い」と判断する。このような距離dであれば作業者30はホース220をコネクタ210に挿入するための力を出し易いと考えられる。一方、コネクタ210の位置と作業者30との距離dが閾値を超える場合は、挿入性評価部111は距離dを「遠い」と判断する。
なお、挿入性評価部111が距離dを「遠い」と判断する限界の距離dMAXは、作業者30が腰を十分に曲げて腕を伸ばした距離dとする。距離dが限界の距離dMAXを超える場合は、ホース220の挿入が不可能であるため、設計変更、または立ち位置の変更等の作業条件変更を行う必要がある。
ホース220の挿入性評価において、挿入性が影響される程度を数値化した係数挿入力増分係数をコネクタ210の位置と作業者30との距離dに基づいて算出するのは次の理由による。すなわち、作業者は、ホースの挿入位置と作業者の立ち位置が遠い場合は身体または腕を伸ばして作業することとなるため力を入れにくく、近い場合は無理のない姿勢で腕を曲げて作業できるため力を入れやすい。このため、作業者30とコネクタ210との距離dはホースの挿入時に作業者が出せる力に比較的大きく影響するからである。
挿入性評価部111は、車両200のCADデータを利用して、CADデータ上でコネクタ210と作業者30との距離dを算出することができる。その際、例えば、CADデータ上で作業者33の立ち位置Aを仮想的に配置することにより距離dを算出してもよい。
図5は、コネクタへのホースの挿入方向を説明するための説明図である。
図5のAは、作業者を真上から見た場合におけるコネクタへのホースの挿入方向と挿入角度を示す図である。図5のBは、図5のAにおけるホースの挿入方向が「縦」、「斜め」、および「横」とそれぞれ判断される挿入角度の範囲を示す図である。
図5のAに示すように、ホース220の挿入方向および挿入角度は、作業者30に対し相対的に決まる。図5のBに示すように、挿入方向の「縦」、「斜め」、および「横」という挿入方向の範囲は、例えば、45度ごとに均等に分割して定めることができる。
挿入性評価部111は、車両200のCADデータを利用して、CADデータ上で作業者30に対するホース220の挿入方向を算出することができる。
挿入性評価部111は、作業スペースが無い場合またはホースの挿入位置と作業者との距離が遠い場合等の作業条件が悪い場合にのみ、挿入方向を判断する。
ホース220の挿入性評価において、作業条件が悪い場合に、コネクタ210にホースを挿入するためのホース220の挿入方向に基づいてホースの挿入性が影響される程度を数値化した挿入力増分係数を算出するのは次の理由による。すなわち、作業者が力を入れにくい状態になっている場合は、ホース220の挿入方向の違いによる影響が比較的出やすく、また、作業者は、前方に押す場合は身体全体を利用することで力を入れやすいが、横方向に押す場合は腕だけの力を利用することになる。このため、作業者が力を入れにくい状態でホースの挿入性を評価する際に、ホースの挿入方向を考慮することで、作業条件が悪い状態でのホースの挿入性を正確かつ確実に評価できるからである。
図6は、作業条件に対応した挿入力増分係数が定められた挿入力増分係数表を示す図である。
挿入力増分係数は、作業スペース、コネクタ210と作業者30との距離、およびホース220の挿入方向というそれぞれの作業条件に対応して挿入力増分係数表に定められている。
以下、作業スペースに基づく挿入力増分係数をスペース係数、コネクタと作業者との距離に基づく挿入力増分係数を位置係数、挿入方向に基づく挿入力増分係数を挿入方向係数と称する。
挿入力増分係数のうち、スペース係数および作業位置係数は、それぞれ作業条件が良い場合である、作業スペースが有る場合および距離が近い場合を基準(すなわち「1」)とする。挿入力増分係数は、ホース220の挿入性を劣化させる程度が大きい作業条件ほど数値を大きく定める。従って、作業スペースが無い場合のスペース係数を作業スペースが有る場合より大きく定める。また、コネクタ210と作業者30との距離が遠い場合の位置係数を近い場合より大きく定める。ホース220の持ち方に対応する作業スペースの有無は、ホース220の挿入性に比較的大きく影響するため、作業スペースが有る場合に対する作業スペースが無い場合のスペース係数の増分は67%増とする。コネクタと作業者との距離が近い場合に対する遠い場合の位置係数の増分は20%増とする。
挿入方向係数は、作業者33がホース320を挿入するための力を最も入れやすい縦方向を基準(すなわち「1」)とし、最も力が入りにくい横方向は30%増、斜め方向は10%増とする。
挿入性評価部111は、作業スペースの有無、コネクタと作業者との距離の遠近、および挿入方向の判断結果と、記憶部112から読み出した挿入力増分係数表とを比較することにより、各挿入力増分係数を算出する。
挿入性評価部111は、下記式(1)により評価用挿入力を算出する。
評価用挿入力=ホースの挿入力×スペース係数×位置係数×挿入方向係数・・・(1)
挿入性評価部111は、算出した評価用挿入力を基準値と比較することによりホース220の挿入性評価を行う。すなわち、挿入性評価部111は、評価用挿入力が基準値以下の場合にホース220の挿入性が良いと判断し、評価用挿入力が基準値を超える場合にホース220の挿入性が悪いと判断することによりホース220の挿入性評価を行う。
挿入性評価部111は、ホース220の挿入性の評価結果をCAD装置120に送信してCAD装置120の挿入性評価結果表示部122に表示させる。挿入性評価部111は、さらに、ホース220の挿入性の評価結果とともに評価用挿入力および各挿入力増分係数をCAD装置120に送信してCAD装置120の挿入性評価結果表示部122に表示させる。これにより、ユーザーは、ホース220の挿入性に影響している挿入力増分係数を特定することができるため、容易に挿入性対策を行うことができる。
(記憶部)
記憶部112は、ホース挿入力、挿入力増分係数表、およびCAD装置120から受信されたCADデータを記憶する。記憶部112に記憶された各データは挿入性評価部111により必要に応じて読み出される。
なお、記憶部112は、挿入性評価部111が算出した挿入力増分係数およびホース220の挿入性評価の結果をさらに記憶することができる。
(挿入性評価結果表示部)
挿入性評価結果表示部122は、シミュレーション装置110から受信されたホース220の挿入性の評価結果を表示する。さらに、挿入性評価結果表示部122は、ホース220の挿入性の評価結果とともに評価用挿入力および各挿入力増分係数を表示する。
(CADデータ記憶部)
CADデータ記憶部123は、車両200の設計データを含むCADデータを記憶する。CADデータは、設計変更後の車両200の設計データを含む。
(設計部)
設計部121は、ユーザーによる入力データに基づいて車両200の設計を行う。また、設計部121は、シミュレーション装置110から受信されたホース220の挿入性の評価結果および挿入力増分係数を考慮して、ユーザーによる入力データに基づいて車両200の設計変更を行う。
図7は、ホースの挿入性評価システムによるホースの挿入性評価の手順を示すフローチャートである。
挿入性評価部111は、ホースの挿入力を、記憶部112から読み出すことで取得する(S701)。
挿入性評価部111は、ホース220を握るための作業スペースの有無を算出し、ホース220の持ち方を決定する(S702)。すなわち、挿入性評価部111は、作業スペースが有ると算出した場合はホース220を握って持つ持ち方に決定し、作業スペースが無いと算出した場合は、ホース220をつまんで持つ持ち方に決定する。
ただし、挿入性評価部111は、ホース220をつまんで持つ持ち方に決定した場合であっても、ホース220をつまんだ状態の作業者の手300と周辺部品との干渉がある場合は、ホースをつまむスペースが無いものとして(S703:NO)、ホース220の挿入は不可能と判断し(S710)、ホース220の挿入性評価を終了する。この場合、シミュレーション装置110からCAD装置120に、ホースを持つスペースが無いためホース220の挿入が不可能という挿入性評価の結果が送信され、CAD装置120の挿入性評価結果表示部122に表示される。ユーザーは、ホースを持つスペースが無いためホース220の挿入が不可能という挿入性評価の結果に基づいて、ホース220、コネクタ210、または周辺部品についてレイアウト変更等の設計変更を行うことができる。
挿入性評価部111は、ホースをつまむスペースが有ると判断した場合は(S703:YES)、作業者30とコネクタ210との距離dを算出する(S704)。また、挿入性評価部111は、作業者30とコネクタ210との距離dを閾値と比較することにより、距離dの遠近を算出する。
挿入性評価部111は、距離dが限界の距離dMAXを超えていると判断した場合は(S705:NO)、ホース220の挿入は不可能と判断し(S710)、ホース220の挿入性評価を終了する。この場合、シミュレーション装置110からCAD装置120に、作業者30とコネクタ210との距離dが限界の距離dMAXを超えているためホース220の挿入が不可能という挿入性評価の結果が送信され、CAD装置120の挿入性評価結果表示部122に表示される。ユーザーは、作業者30とコネクタ210との距離dが限界の距離dMAXを超えているためホース220の挿入が不可能という挿入性評価の結果に基づいて、コネクタ210または周辺部品についてレイアウト変更等の設計変更、または作業者の立ち位置の変更等の作業条件の変更を行うことができる。
挿入性評価部111は、距離dが限界の距離dMAX以下であると判断した場合は(S705:YES)、ホース220の挿入方向を算出する(S706)。
挿入性評価部111は、作業スペースの有無、コネクタと作業者との距離の遠近、および挿入方向の算出結果に基づいて、挿入力増分係数表により挿入力増分係数を算出し(S707)、さらに評価用挿入力を算出する(S708)。
挿入性評価部111は、算出した評価用挿入力を基準値と比較することによりホース220の挿入性評価を行い、挿入性評価の結果を挿入力増分係数および評価用挿入力とともにCAD装置120に送信する。CAD装置120の挿入性評価結果表示部122は、挿入性評価の結果を挿入力増分係数および評価用挿入力とともに表示する(S709)。
ユーザーは、挿入性が悪いという結果が表示された場合に、挿入性に影響している挿入力増分係数を特定し、挿入性に最も影響している挿入力増分係数の値を減少させるように設計変更、または生産ラインにおける工程順・作業条件の変更を行うことができる。例えば、スペース係数の数値が大きい場合は、ホース220を握るスペースを確保するためにホース220、コネクタ210、または周辺部品230のレイアウト変更等の設計変更が考えられる。位置係数の数値が大きい場合は、作業者30の立ち位置の変更等の作業条件の変更、コネクタ210のレイアウト変更等の設計変更、または、ホース220に近い位置でホース220の挿入作業ができるようにする等の工程順の変更が考えられる。挿入方向係数が大きい場合も位置係数が大きい場合の対策と同じ様な対策が考えられる。
本実施形態は以下の効果を奏する。
ホースの挿入性に影響する程度を数値化した各挿入力増分係数をホースの挿入力に乗じて得た評価用挿入力を基準値と比較することで挿入性を評価する。これにより、挿入性の劣化に最も寄与した挿入力増分係数が特定可能になるため、挿入性対策を容易化するとともに、挿入性評価の工数削減を実現することができる。
さらに、挿入力増分係数に作業者がホースを握ることが可能な作業スペースの有無により前記ホースの挿入性が影響される程度を数値化した挿入力増分係数を含める。ホースを握る場合とホースをつまむ場合とではホースの挿入時に作業者が出せる力に比較的大きく影響するため、ホースを握ることができる作業スペースの有無によりホースを持つ手の状態を考慮することで、より高精度かつ適切にホースの挿入性を評価できる。
さらに、作業者の手と組立対象に設けられた部品との干渉を考慮して作業スペースの有無を算出する。これにより、作業スペースの有無によるホースの持ち方をより客観的かつ確実に決定することができるため、より正確にホースの挿入性を評価できる。
さらに、挿入力増分係数に作業者と被装着部との距離によりホースの挿入性が影響される程度を数値化した挿入力増分係数を含める。ホースの挿入位置と作業者の立ち位置が遠い場合は作業者は身体・腕を伸ばして作業することとなるため力を入れにくく、近い場合は腕を曲げて作業できるため力を入れやすい。このため、作業者と被装着部との距離を考慮することで、作業者の腕の状態をも考慮されるため、さらに正確かつ多面的にホースの挿入性を評価できる。
さらに、作業スペースが無く、または作業者と被装着部との間の距離が閾値を超えている場合、被装着部に作業者がホースを挿入するためのホースの挿入方向に基づいてホースの挿入性が影響される程度を数値化した挿入力増分係数を算出する。作業者が力を入れにくい状態でホースの挿入性を評価する際に、ホースの挿入方向を考慮することで、作業条件が悪い状態でのホースの挿入性を正確かつ確実に評価できる。
さらに、CADデータに基づいて算出された作業スペースの有無、作業者と被装着部との間の距離、およびホースの挿入方向により挿入力増分係数を算出する。これにより、より少ない工数でホースの挿入性評価をすることができる。
本発明に係るホースの挿入性評価方法および挿入性評価システムは上述した実施形態に限定されない。
例えば、上述した実施形態においては、挿入性評価システムをコンピュータおよびプログラムで構成するものとして説明したが、プログラムで構成する部分の一部または全部を半導体回路等のハードウェアに置き換えて構成してもよい。
また、作業スペースが有り、ホースの挿入位置と作業者との距離が近い場合であってもホースの挿入方向係数を考慮して挿入性評価を行ってもよい。
30 作業者、
100 挿入性評価システム、
110 シミュレーション装置、
111 挿入性評価部、
112 記憶部、
120 CAD装置、
121 設計部、
122 挿入性評価結果表示部、
123 CADデータ記憶部、
200 車両、
210 コネクタ、
220 ホース、
230 周辺部品、
300 手。

Claims (12)

  1. 組立対象の被装着部にホースを挿入することでホースを装着する作業におけるホースの挿入性を評価する方法であって、
    前記ホースの挿入性に影響する程度を数値化した1つまたは複数の挿入力増分係数を算出する段階(a)と、
    前記段階(a)で算出された前記1つまたは複数の挿入力増分係数を、ホースを前記被装着部に挿入するために必要なホースの挿入力に乗じることにより評価用挿入力を算出する段階(b)と、
    前記段階(b)で算出された前記評価用挿入力をあらかじめ定められた基準値と比較することにより前記ホースの挿入性を評価する段階(c)と、
    を有することを特徴とするホースの挿入性評価方法。
  2. 前記段階(a)で算出される前記1つまたは複数の挿入力増分係数は、作業者がホースを握ることが可能な作業スペースの有無により前記ホースの挿入性が影響される程度を数値化した挿入力増分係数を含むことを特徴とする請求項1に記載のホースの挿入性評価方法。
  3. 前記作業スペースの有無は、作業者の手と前記組立対象に設けられた部品との干渉を考慮して算出されることを特徴とする請求項2に記載のホースの挿入性評価方法。
  4. 前記段階(a)で算出される前記1つまたは複数の挿入力増分係数は、作業者と前記被装着部との距離により前記ホースの挿入性が影響される程度を数値化した前記挿入力増分係数を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のホースの挿入性評価方法。
  5. 前記段階(a)は、前記作業スペースが無く、または作業者と前記被装着部との間の距離が閾値を超えている場合、前記被装着部に作業者がホースを挿入するためのホースの挿入方向に基づいて前記ホースの挿入性が影響される程度を数値化した前記挿入力増分係数を算出することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のホースの挿入性評価方法。
  6. 前記段階(a)は、CADデータに基づいて前記作業スペースの有無、前記作業者と前記被装着部との間の距離、および前記ホースの挿入方向の少なくともいずれかを算出し、算出された前記作業スペースの有無、前記作業者と前記被装着部との間の距離、および前記ホースの挿入方向により前記挿入力増分係数を算出することを特徴とする請求項5に記載のホースの挿入性評価方法。
  7. 組立対象の被装着部にホースを挿入することでホースを装着する作業におけるホースの挿入性を評価する装置であって、
    前記ホースの挿入性が影響される程度を数値化した1つまたは複数の挿入力増分係数を算出する第1算出手段と、
    前記第1算出手段により算出された前記1つまたは複数の挿入力増分係数を、ホースを前記被装着部に挿入するために必要なホースの挿入力に乗じることにより評価用挿入力を算出する第2算出手段と、
    前記第2算出手段により算出された前記評価用挿入力をあらかじめ定められた基準値と比較することにより前記ホースの挿入性を評価する評価手段と、
    を有することを特徴とするホースの挿入性評価システム。
  8. 前記第1算出手段により算出される前記1つまたは複数の挿入力増分係数は、作業者がホースを握ることが可能な作業スペースの有無により前記ホースの挿入性が影響される程度を数値化した挿入力増分係数を含むことを特徴とする請求項7に記載のホースの挿入性評価システム。
  9. 前記作業スペースの有無は、作業者の手と前記組立対象に設けられた部品との干渉を考慮して算出されることを特徴とする請求項8に記載のホースの挿入性評価システム。
  10. 前記第1算出手段により算出される前記1つまたは複数の挿入力増分係数は、作業者と前記被装着部との距離により前記ホースの挿入性が影響される程度を数値化した前記挿入力増分係数を含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のホースの挿入性評価システム。
  11. 前記第1算出手段は、前記作業スペースが無く、または作業者と前記被装着部との間の距離が閾値を超えている場合、前記被装着部に作業者がホースを挿入するためのホースの挿入方向に基づいて前記ホースの挿入性が影響される程度を数値化した前記挿入力増分係数を算出することを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のホースの挿入性評価システム。
  12. 前記第1算出手段は、CADデータに基づいて前記作業スペースの有無、前記作業者と前記被装着部との間の距離、および前記ホースの挿入方向の少なくともいずれかを算出し、算出された前記作業スペースの有無、前記作業者と前記被装着部との間の距離、および前記ホースの挿入方向により前記挿入力増分係数を算出することを特徴とする請求項11に記載のホースの挿入性評価システム。
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