JP2016048147A - 蓄冷機能付きエバポレータ - Google Patents

蓄冷機能付きエバポレータ Download PDF

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Abstract

【課題】蓄冷材容器の両側壁に形成された凸部内に溜まっている蓄冷材への冷熱の熱伝導性を向上しうる蓄冷機能付きエバポレータを提供する。
【解決手段】蓄冷機能付きエバポレータ1の蓄冷材容器15の蓄冷材封入部26の両側壁26a,26bに、外方に膨出した複数の凸部27,28を、左側壁26aの凸部27,28と右側壁26bの凸部27,28とが左右両側方から見てずれるように形成し、蓄冷材容器15内にインナーフィン21,22,23を配置する。蓄冷材容器15内に配置されたインナーフィン21,22,23の一部分を、両側壁26a,26bの凸部27,28内に入り込ませる。インナーフィン21,22,23を、左側壁26aにおける凸部27,28の膨出端壁の内面、および左側壁26aにおける凸部27,28が形成されていない部分の内面と、蓄冷材容器15の右側壁26bにおける凸部27,28が形成されていない部分の内面、および右側壁26bにおける凸部27,28の膨出端壁の内面とにろう付する。
【選択図】図3

Description

この発明は蓄冷機能付きエバポレータに関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1、図2および図4の上下を上下というものとする。
たとえば、環境保護や自動車の燃費向上などを目的として、信号待ちなどの停車時にエンジンを自動的に停止させる自動車が提案されている。
しかしながら、通常のカーエアコンにおいては、エンジンを停止させると、エンジンを駆動源とする圧縮機が停止するので、エバポレータに冷媒が供給されなくなり、冷房能力が急激に低下するという問題がある。
そこで、このような問題を解決するために、エバポレータに蓄冷機能を付与し、エンジンが停止して圧縮機が停止した際に、エバポレータに蓄えられた冷熱を放冷して車室内を冷却することが考えられている。
この種の蓄冷機能付きエバポレータとして、本出願人は、先に、熱交換コア部に、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向いた複数の扁平状冷媒流通管が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて並列状に配置され、隣り合う冷媒流通管どうしの間に間隙が形成され、全間隙のうちの一部でかつ複数の間隙に、それぞれ蓄冷材が封入された蓄冷材容器が配置されて冷媒流通管にろう付され、残りの間隙に、それぞれアウターフィンが配置されて冷媒流通管にろう付され、蓄冷材容器が配置された間隙の両側の間隙のうち少なくともいずれか一方の間隙にアウターフィンが配置されており、蓄冷材容器が、熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分を有し、蓄冷材容器に蓄冷材封入部が設けられるとともに、蓄冷材封入部内に蓄冷材が入れられており、蓄冷材容器の蓄冷材封入部における熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の冷媒流通管の並び方向の両側壁に、両側壁を変形させることによって外方に膨出した複数の凸部が形成されるとともに、一方の側壁の凸部と他方の側壁の凸部とが冷媒流通管の並び方向側方から見てずれており、蓄冷材容器内にインナーフィンが配置され、蓄冷材容器内に配置されたインナーフィンが、蓄冷材容器の両側壁における凸部が形成されていない部分の内面のみにろう付されている蓄冷機能付きエバポレータを提案した(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1記載の蓄冷機能付きエバポレータでは、圧縮機が作動している蓄冷時に、蓄冷材容器の両側壁に形成された凸部内に溜まっている蓄冷材への冷熱の熱伝導性が十分ではなく、蓄冷性能の向上効果に限界がある。
特開2014−124971号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、蓄冷材容器の両側壁に形成された凸部内に溜まっている蓄冷材への冷熱の熱伝導性を向上しうる蓄冷機能付きエバポレータを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)熱交換コア部に、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向いた複数の扁平状冷媒流通管が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて並列状に配置され、隣り合う冷媒流通管どうしの間に間隙が形成され、全間隙のうちの一部でかつ複数の間隙に、それぞれ蓄冷材が封入された蓄冷材容器が配置されて冷媒流通管にろう付され、残りの間隙に、それぞれアウターフィンが配置されて冷媒流通管にろう付され、蓄冷材容器が配置された間隙の両側の間隙のうち少なくともいずれか一方の間隙にアウターフィンが配置されており、蓄冷材容器が、熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分を有し、蓄冷材容器に蓄冷材封入部が設けられるとともに、蓄冷材封入部内に蓄冷材が入れられており、蓄冷材容器の蓄冷材封入部における熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の冷媒流通管の並び方向の両側壁に、両側壁を変形させることによって外方に膨出した複数の凸部が形成されるとともに、一方の側壁の凸部と他方の側壁の凸部とが冷媒流通管の並び方向側方から見てずれており、蓄冷材容器内にインナーフィンが配置されている蓄冷機能付きエバポレータであって、
蓄冷材容器内に配置されたインナーフィンの一部分が、両側壁の凸部内に入り込んでおり、インナーフィンが、蓄冷材容器の一方の側壁における凸部の膨出端壁の内面、および同じく一方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面と、蓄冷材容器の他方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面、および同じく他方の側壁における凸部の膨出端壁の内面とに接合されている蓄冷機能付きエバポレータ。
2)蓄冷材容器の両側壁に、それぞれ一定の幅および長さを有する複数の凸部が間隔をおいて形成されている上記1)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
3)蓄冷材容器の両側壁に形成されたすべての凸部に、長手方向を同方向に向けるとともに互いに平行となった第1の凸部構成部と、長手方向を当該第1凸部構成部の長手方向とは異なる方向に向けるとともに互いに平行となった第2の凸部構成部とが、上下方向に並んで設けられ、凸部の第1凸部構成部が並んだ部分に配置されたインナーフィンと、凸部の第2凸部構成部が並んだ部分に配置されたインナーフィンとが別体となっている上記1)または2)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
4)インナーフィンが、蓄冷材容器の一方の側壁における凸部の膨出端壁の内面、および同じく一方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面に接合された波頂部と、蓄冷材容器の他方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面、および同じく他方の側壁における凸部の膨出端壁の内面とに接合された波底部と、波頂部と波底部を連結する連結部とを備えている上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
5)インナーフィンがコルゲート状またはオフセット状である上記4)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
上記1)〜5)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、蓄冷材容器の蓄冷材封入部における熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の冷媒流通管の並び方向の両側壁に、両側壁を変形させることによって外方に膨出した複数の凸部が形成されるとともに、一方の側壁の凸部と他方の側壁の凸部とが冷媒流通管の並び方向側方から見てずれており、蓄冷材容器内にインナーフィンが配置されている蓄冷機能付きエバポレータにおいて、蓄冷材容器内に配置されたインナーフィンの一部分が、両側壁の凸部内に入り込んでおり、インナーフィンが、蓄冷材容器の一方の側壁における凸部の膨出端壁の内面、および同じく一方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面と、蓄冷材容器の他方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面、および同じく他方の側壁における凸部の膨出端壁の内面とに接合されているので、圧縮機が作動している蓄冷時に、冷媒流通管内を流れる冷媒の冷熱が、蓄冷材容器の側壁および凸部の膨出端壁内面に接合されたインナーフィンを介して凸部内に溜まっている蓄冷材に伝わる。したがって、特許文献1記載の蓄冷機能付きエバポレータに比較して、圧縮機が作動している蓄冷時に、蓄冷材容器の両側壁に形成された凸部内に溜まっている蓄冷材への冷熱の熱伝導性が向上し、蓄冷性能を向上させることができる。
上記2)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、複数の凸部の間を空気が流れるので、蓄冷材容器を配置することによる通気抵抗の増大を少なくすることが可能になる。
上記3)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、蓄冷材容器の両側壁に形成されたすべての凸部に、長手方向を同方向に向けるとともに互いに平行となった第1の凸部構成部と、長手方向を当該第1凸部構成部の長手方向とは異なる方向に向けるとともに互いに平行となった第2の凸部構成部とが、上下方向に並んで設けられている場合であっても、蓄冷材容器内に配置されたインナーフィンを部分的に凸部内に入り込ませること、ならびにインナーフィンを、蓄冷材容器の一方の側壁における凸部の膨出端壁の内面、および同じく一方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面と、蓄冷材容器の他方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面、および同じく他方の側壁における凸部の膨出端壁の内面とに接合とに接合することを比較的簡単に行うことができる。
上記4)および5)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、インナーフィンが、蓄冷材容器の一方の側壁における凸部の膨出端壁の内面、および同じく一方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面に接合された波頂部と、蓄冷材容器の他方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面、および同じく他方の側壁における凸部の膨出端壁の内面とに接合された波底部と、波頂部と波底部を連結する連結部とを備えているので、連結部の働きによって、蓄冷材容器内の蓄冷材の通風方向の大きな移動が抑制される。したがって、蓄冷材容器内での蓄冷材の大きな移動に起因する異音の発生が抑制される。
この発明による蓄冷機能付きエバポレータの全体構成を示す一部切り欠き斜視図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータに用いられる蓄冷材容器を示す左側から見た側面図である。 図2のA−A線拡大断面図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータに用いられる蓄冷材容器を示し、左側の金属板を切除して示す左側から見た分解側面図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータの蓄冷材容器を分解して示す斜視図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータの蓄冷材容器を分解して示す図3に相当する部分の断面図である。 蓄冷材容器内に入れられるインナーフィンの変形例を示す図3相当の図である。 図7のインナーフィンを示す図6相当の図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
以下の説明において、通風方向下流側(図1、図2および図4に矢印Xで示す方向)を前、これと反対側を後というものとし、前方から後方を見た際の左右、すなわち図1の左右を左右というものとする。
さらに、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
図1はこの発明による蓄冷機能付きエバポレータの全体構成を示し、図2〜図6はその要部の構成を示す。
図1において、蓄冷機能付きエバポレータ(1)は、長手方向を左右方向に向けた状態で上下方向に間隔をおいて配置されたアルミニウム製第1ヘッダタンク(2)およびアルミニウム製第2ヘッダタンク(3)と、両ヘッダタンク(2)(3)間に設けられた熱交換コア部(4)とを備えている。
第1ヘッダタンク(2)は、前側(通風方向下流側)に位置する風下側上ヘッダ部(5)と、後側(通風方向上流側)に位置しかつ風下側上ヘッダ部(5)に一体化された風上側上ヘッダ部(6)とを備えている。風下側上ヘッダ部(5)の左端部に冷媒入口(7)が設けられ、風上側上ヘッダ部(6)の左端部に冷媒出口(8)が設けられている。第2ヘッダタンク(3)は、前側に位置する風下側下ヘッダ部(9)と、後側に位置しかつ風下側下ヘッダ部(9)に一体化された風上側下ヘッダ部(11)とを備えている。
熱交換コア部(4)には、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向(前後方向)を向いた複数のアルミニウム製扁平状冷媒流通管(12)が、左右方向(冷媒流通管(12)の厚み方向)に間隔をおいて並列状に配置されている。ここでは、前後方向に間隔をおいて配置された2つの冷媒流通管(12)からなる複数の組(13)が左右方向に間隔をおいて配置されており、前後の冷媒流通管(12)よりなる組(13)の隣り合うものどうしの間に間隙(14A)(14B)が形成されている。前側の冷媒流通管(12)の上端部は風下側上ヘッダ部(5)に接続されるとともに、同下端部は風下側下ヘッダ部(9)に接続されている。また、後側の冷媒流通管(12)の上端部は風上側上ヘッダ部(6)に接続されるとともに、同下端部は風上側下ヘッダ部(11)に接続されている。
熱交換コア部(4)における全間隙(14A)(14B)のうち一部の複数の間隙(14A)でかつ隣接していない間隙(14A)に、蓄冷材(図示略)が封入されたアルミニウム製蓄冷材容器(15)が、前後両冷媒流通管(12)に跨るように配置されて間隙(14A)を形成する左右両側の組(13)を構成する前後両冷媒流通管(12)にろう付されている。
熱交換コア部(4)における全間隙(14A)(14B)のうち残りの間隙(14B)に、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、かつ前後方向にのびる波頂部、前後方向にのびる波底部、および波頂部と波底部とを連結する連結部よりなるコルゲート状のアウターフィン(16)が、前後両冷媒流通管(12)に跨るように配置されて間隙(14B)を形成する左右両側の組(13)を構成する前後両冷媒流通管(12)にろう付されている。この実施形態では、蓄冷材容器(15)が配置された間隙(14A)の左右両側に隣り合う間隙(14B)にはそれぞれアウターフィン(16)が配置されており、左右方向に隣り合う蓄冷材容器(15)間には複数、ここでは2つのアウターフィン(16)が位置している。左右方向に隣り合う蓄冷材容器(15)間に位置するアウターフィン(16)の数は2つに限定されるものではなく、3つ以上でもよい。また、左右両端の冷媒流通管(12)の組(13)の外側にも両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなるアウターフィン(16)が配置されて前後両冷媒流通管(12)にろう付され、さらに左右両端のアウターフィン(16)の外側にアルミニウム製サイドプレート(17)が配置されてアウターフィン(16)にろう付されている。
アウターフィン(16)の風下側端部は前側(風下側)冷媒流通管(12)の風下側端部と通風方向の同一位置にあり、同じく風上側端部は後側(風上側)冷媒流通管(12)の風上側端部と通風方向の同一位置にある。ここで、前側(風下側)冷媒流通管(12)の風下側端部と後側(風上側)冷媒流通管(12)の風上側端部との直線距離を、熱交換コア部(4)の通風方向の全幅というものとする。
この実施形態のエバポレータ(1)の場合、冷媒は、冷媒入口(7)を通ってエバポレータ(1)の風下側上ヘッダ部(5)内に入り、全冷媒流通管(12)を通って風上側上ヘッダ部(6)の冷媒出口(8)から流出する。
図2〜図6に示すように、蓄冷材容器(15)は、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を前後方向に向けた略縦長方形の扁平中空状であり、熱交換コア部(4)の通風方向の範囲内に位置し、かつ各組(13)の前後2つの冷媒流通管(12)にろう付された容器本体部(18)と、容器本体部(18)の前側縁部(風下側縁部)の一部分、ここでは上部のみに連なるとともにアウターフィン(16)の前端よりも前方(通風方向外側)に張り出すように設けられた外方張り出し部(19)とよりなる。蓄冷材容器(15)の容器本体部(18)内には、複数、ここでは3つのコルゲート状アルミニウム製インナーフィン(21)(22)(23)が、上下方向に並ぶとともに上下方向のほぼ全体にわたって配置されている。また、蓄冷材容器(15)の外方張り出し部(19)は蓄冷材容器(15)の上端から若干下がった部分から一定の長さにわたって設けられている。
蓄冷材容器(15)は、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工が施されることにより形成され、かつ一定幅を有する周縁の帯状部(24a)(25a)どうしが互いにろう付された2枚の略縦長方形状のアルミニウム製容器構成板(24)(25)よりなる。蓄冷材容器(15)には、両容器構成板(24)(25)の帯状部(24a)(25a)を除いた部分を外方に膨出させることによって、中空状の蓄冷材封入部(26)が、容器本体部(18)から外方張り出し部(19)にかけて形成され、蓄冷材封入部(26)内に蓄冷材が入れられている。ここで、両容器構成板(24)(25)の帯状部(24a)(25a)を除いた部分の外方膨出部を(24b)(25b)で示す。
蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)における容器本体部(18)に存在する部分、すなわち両容器構成板(24)(25)の外方膨出部(24b)(25b)の膨出頂壁における容器本体部(18)に存在する部分に、両側壁(26a)(26b)を変形させることによって、外方に膨出しかつ一定の幅および長さを有する複数の凸部(27)(28)が形成されており、全凸部(27)(28)の膨出端壁全体のうち少なくとも一部が冷媒流通管(12)の平坦な側壁にろう付されている。
蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)に形成された全凸部(27)(28)のうちの一部の第1の凸部(27)は、全体が上方から下方に向かって風上側に傾斜しており、他の一部の第2の凸部(28)は、上下方向に間隔をおいて形成されかつ上方から下方に向かって風上側に傾斜した上下両傾斜部(28a)(28b)と、上傾斜部(28a)の下端と下傾斜部(28b)の上端とを通じさせる鉛直部(28c)とよりなる。なお、左右両側壁(26a)(26b)の前後両端のうち少なくとも一端の第2凸部(28)には、上傾斜部(28a)または下傾斜部(28b)が設けられていない場合がある。第1凸部(27)は、蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)の上部および下部に形成されている。第2凸部(28)は、上傾斜部(28a)が上側第1凸部(27)とほぼ同一高さ位置に形成されるとともに、下傾斜部(28b)が下側第1凸部(27)とほぼ同一高さ位置に形成され、さらに鉛直部(28c)が左右両側壁(26a)(26b)の高さ方向の中間部に形成されている。したがって、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)に形成されたすべての凸部(27)(28)に、上側第1凸部(27)、第2凸部(28)の上傾斜部(28a)、下側第1凸部(27)および第2凸部(28)の下傾斜部(28b)からなり、かつ長手方向を同方向に向けるとともに互いに平行となった第1の凸部構成部と、第2凸部(28)の鉛直部(28c)からなり、かつ長手方向を当該第1凸部構成部の長手方向とは異なる方向に向けるとともに互いに平行となった第2の凸部構成部とが、上下に並んで設けられていることになる。
蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)のうちの一方の左側壁(26a)の上側第1凸部(27)と、他方の右側壁(26b)の上側第1凸部(27)および第2凸部(28)の上傾斜部(28a)、左側壁(26a)の下側第1凸部(27)と、右側壁(26b)の下側第1凸部(27)および第2凸部(28)の下傾斜部(28b)、左側壁(26a)の第2凸部(28)の上傾斜部(28a)と、右側壁(26b)の上側第1凸部(27)および第2凸部(28)の上傾斜部(28a)、左側壁(26a)の第2凸部(28)の下傾斜部(28b)と、右側壁(26b)の下側第1凸部(27)および第2凸部(28)の下傾斜部(28b)、ならびに左側壁(26a)の第2凸部(28)の鉛直部(28c)と右側壁(26b)の第2凸部(28)の鉛直部(28c)とは、それぞれ冷媒流通管(12)の並び方向側方(左方および右方)から見てずれている。すなわち、左側壁(26a)の上側第1凸部(27)は、右側壁(26b)の隣り合う上側第1凸部(27)どうしの間、または右側壁(26b)の上側第1凸部(27)と第2凸部(28)の上傾斜部(28a)との間に形成され、左側壁(26a)の下側第1凸部(27)は、右側壁(26b)の隣り合う下側第1凸部(27)どうしの間、または右側壁(26b)の下側第1凸部(27)と第2凸部(28)の下傾斜部(28b)との間に形成され、左側壁(26a)の第2凸部(28)の上傾斜部(28a)は、右側壁(26b)の隣り合う上側第1凸部(27)どうしの間、または右側壁(26b)の上側第1凸部(27)と第2凸部(28)の上傾斜部(28a)との間に形成され、左側壁(26a)の第2凸部(28)の下傾斜部(28b)は、右側壁(26b)の隣り合う下側第1凸部(27)どうしの間、または右側壁(26b)の下側第1凸部(27)と第2凸部(28)の下傾斜部(28a)との間に形成され、左側壁(26a)の第2凸部(28)の鉛直部(28c)は右側壁(26b)の第2凸部(28)の隣り合う鉛直部(28c)どうしの間に形成されており、同一水平面内において通風方向に若干ずれて設けられている。
なお、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左側壁(26a)における容器本体部(18)に存在する部分の風上側縁部の上端部および同風下側縁部の下端部には、両側壁(26a)(26b)を変形させることによって外方に膨出した略三角形状の第3凸部(29)が形成されているが、右側壁(26b)には第3凸部(26)は形成されていない。左側壁(26a)の第3凸部(26)と、右側壁(26b)の上側第1凸部(27)および下側第1凸部(27)とは、それぞれ冷媒流通管(12)の並び方向側方(左方および右方)から見てずれている。
蓄冷材容器(15)の容器本体部(18)内に配置された3つのインナーフィン(21)(22)(23)のうち上インナーフィン(21)は、両側壁(26a)(26b)の上側第1凸部(27)および第2凸部(28)の上傾斜部(28a)が形成されている部分とほぼ同一の高さ位置に配置され、中インナーフィン(22)は、両側壁(26a)(26b)の第2凸部(28)の鉛直部(28c)が形成されている部分とほぼ同一の高さ位置に配置され、下インナーフィン(23)は、両側壁(26a)(26b)の下側第1凸部(27)および第2凸部(28)の下傾斜部(28b)が形成されている部分とほぼ同一の高さ位置に配置されている。
上インナーフィン(21)は、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左側壁(26a)に形成された上側第1凸部(27)および第2凸部(28)の上傾斜部(28a)と同方向にのびる波頂部(21a)、同じく右側壁(26b)に形成された上側第1凸部(27)および第2凸部(28)の上傾斜部(28a)と同方向にのびる波底部(21b)、および波頂部(21a)と波底部(21b)とを連結する連結部(21c)からなる。中インナーフィン(22)は、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)に形成された第2凸部(28)の鉛直部(28c)と同方向にのびる波頂部(22a)および波底部(22b)、ならびに波頂部(22a)と波底部(22b)とを連結する連結部(22c)からなり、下インナーフィン(23)は、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左側壁(26a)に形成された下側第1凸部(27)および第2凸部(28)の下傾斜部(28b)と同方向にのびる波頂部(23a)、同じく右側壁(26b)に形成された下側第1凸部(27)および第2凸部(28)の下傾斜部(28b)と同方向にのびる波底部(23b)、および波頂部(23a)と波底部(23b)とを連結する連結部(23c)からなる。すべてのインナーフィン(21)(22)(23)における連結部(21c)(22c)(23c)の左右方向の幅は、左側壁(26a)および右側壁(26b)の凸部(27)(28)の膨出端壁内面と、右側壁(26b)および左側壁(26a)の隣り合う凸部(27)(28)間の部分の内面との直線距離とほぼ等しくなっている。そして、すべてのインナーフィン(21)(22)(23)の一部分が、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)に形成された凸部(27)(28)内に入り込んでおり、複数の波頂部(21a)(22a)(23a)が、左側壁(26a)の凸部(27)(28)の膨出端壁内面、および左側壁(26a)の凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付され、すべてのインナーフィン(21)(22)(23)の複数の波底部(21b)(22b)(23b)が、右側壁(26b)の凸部(27)(28)の膨出端壁内面、および右側壁(26b)の凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付されている。
なお、左右両側壁(26a)(26b)における凸部(27)(28)の膨出端壁と、隣り合う凸部(27)(28)間の部分において、インナーフィン(21)(22)(23)は変形しており、その結果波頂部(21a)(22a)(23a)の一部が、左側壁(26a)の凸部(27)(28)の膨出端壁内面、および左側壁(26a)の凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付されない場合や、波底部(21b)(22b)(23b)の一部が、右側壁(26b)の凸部(27)(28)の膨出端壁内面、および右側壁(26b)の凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付されない場合がある。
蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の容器本体部(18)の左右両側壁(26a)(26b)外面における隣り合う2つの凸部(27)(28)の間に、それぞれ上端から下端に向かって漸次低くなりかつ上下両端が開口した複数の凝縮水排水路(31)が間隔をおいて形成されている。なお、左側壁(26a)の凸部(27)(28)および凝縮水排水路(31)と、右側壁(26b)の凸部(27)(28)および凝縮水排水路(31)とは、一部分が重複するが全体に重複しないように、同一水平面内において通風方向に若干ずれて設けられている。なお、凝縮水排水路(34)内を微量の空気も流れる。
蓄冷材容器(15)の外方張り出し部(19)は、容器本体部(18)の前側縁部の上端よりも若干下方の部分から一定の長さにわたって設けられており、外方張り出し部(19)の上下方向の長さは容器本体部(18)の上下方向の長さよりも短くなっている。外方張り出し部(19)の上下方向の長さは、蓄冷材容器(15)の上下方向の長さの30%以下であることが好ましい。蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)における外方張り出し部(19)に存在する部分に、左右両方向に膨らみ、かつ左右方向の寸法が蓄冷材封入部(26)の左右方向の寸法よりも大きくなっている膨張部(19a)が設けられており、膨張部(19a)がアウターフィン(16)の通風方向下端部よりも通風方向外側(通風方向下流側)に位置している。
蓄冷材容器(15)内へ充填される蓄冷材としては、凝固点が5〜10℃程度に調整されたパラフィン系潜熱蓄冷材が用いられる。具体的には、ペンタデカン、テトラデカンなどが用いられる。常温(15〜25℃)において蓄冷材が液相の場合に、蓄冷材の液面は、蓄冷材封入部(26)の外方張り出し部(19)の上下方向の範囲内に位置していることが好ましい。また、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)内の内容積に対する封入された蓄冷材の体積の比率である蓄冷材充填率が70〜90%であることが好ましい。上インナーフィン(21)の上端は、蓄冷材容器(15)内に封入された蓄冷材の液面よりも上方に位置していることが好ましい。この場合、蓄冷材に冷熱が蓄えられる蓄冷時、および蓄冷材に蓄えられた冷熱を放出する放冷時のいずれにおいても、常に蓄冷材がインナーフィン(21)(22)(23)に接触する。
蓄冷材容器(15)の外方張り出し部(19)の上端部には蓄冷材注入部材(32)が固定されており、蓄冷材は、蓄冷材注入部材(32)を通して蓄冷材封入部(26)内に注入され、蓄冷材注入部材(32)は、蓄熱材封入部(26)内への蓄冷材の注入後に封止されている。
以下、上述した蓄冷機能付きエバポレータ(1)の製造方法について説明する。
まず、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことによって、周縁の帯状部(24a)(25a)と、帯状部(24a)(25a)に囲まれた部分に設けられかつ蓄冷材封入部(26)を形成する外方膨出部(24b)(25b)と、外方膨出部(24b)(25b)の膨出頂壁に設けられた第1および第2凸部(27)(28)を有する容器構成板(24)(25)をつくる。なお、左側の容器構成板(21)における蓄冷材封入部(26)を形成する外方膨出部(24b)(25b)の膨出頂壁には第3凸部(29)も形成しておく。
また、第1および第2ヘッダタンク(2)(3)を構成する部材、冷媒流通管(12)、アウターフィン(16)、サイドプレート(17)、3つのインナーフィン(21)(22)(23)および封止される前の蓄冷材注入部材(32)を用意する。
ついで、2枚の容器構成板(24)(25)を、外方膨出部(24b)(25b)の開口どうしが向き合うとともに、両容器構成板(24)(25)どうしの間にインナーフィン(21)(22)(23)および蓄冷材注入部材(32)が位置するように組み合わせる(図5および図6参照)。ついで、2枚の容器構成板(24)(25)の帯状部(24a)(25a)どうしを重ね合わせて、両容器構成板(24)(25)どうしの間にインナーフィン(21)(22)(23)および蓄冷材注入部材(32)が配置された容器構成板対をつくる。このとき、インナーフィン(21)(22)(23)は、両容器構成板(24)(25)における凸部(27)(28)の膨出端壁と隣り合う凸部(27)(28)間の部分において変形し、すべてのインナーフィン(21)(22)(23)の一部分が凸部(27)(28)内に入り込む。
ついで、容器構成板対と冷媒流通管(12)とアウターフィン(16)とサイドプレート(17)とを並べて組み合わせ、これらの組み合わせ体を、冷媒流通管(12)の厚み方向に圧縮する力を加えた状態で仮止めし、容器構成板対と冷媒流通管(12)とアウターフィン(16)とサイドプレート(17)との組み合わせ体と、第1および第2ヘッダタンク(2)(3)を構成する部材とを組み合わせる。
ついで、容器構成板対と冷媒流通管(12)とアウターフィン(16)とサイドプレート(17)との組み合わせ体、ならびに第1および第2ヘッダタンク(2)(3)を構成する部材を加熱し、容器構成板対の容器構成板(24)(25)の帯状部(24a)(25a)どうし、ならびに容器構成板(24)(25)とインナーフィン(21)(22)(23)および蓄冷材注入部材(32)とをろう付して蓄冷材容器(15)をつくるとともに、第1および第2ヘッダタンク(2)(3)を構成する部材をろう付して第1および第2ヘッダタンク(2)(3)をつくり、さらに蓄冷材容器(15)と冷媒流通管(12)、冷媒流通管(12)とアウターフィン(16)、アウターフィン(16)とサイドプレート(17)、および冷媒流通管(12)と第1および第2ヘッダタンク(2)(3)とをろう付する。
その後、蓄冷材注入部材(32)を通して蓄冷材容器(15)内に所定量の蓄冷剤を注入した後、蓄冷材注入部材(32)を封止する。こうして、蓄冷機能付きエバポレータ(1)が製造される。
上述した蓄冷機能付きエバポレータ(1)は、車両のエンジンを駆動源とする圧縮機、圧縮機から吐出された冷媒を冷却するコンデンサ(冷媒冷却器)、コンデンサを通過した冷媒を減圧する膨張弁(減圧器)とともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして、停車時に圧縮機の駆動源であるエンジンを一時的に停止させる車両、たとえば自動車に搭載される。圧縮機が作動している場合には、圧縮機で圧縮されてコンデンサおよび膨張弁を通過した低圧の気液混相の2相冷媒が、冷媒入口(7)を通って蓄冷機能付きエバポレータ(1)の風下側上ヘッダ部(5)内に入り、全冷媒流通管(12)を通って風上側上ヘッダ部(6)の冷媒出口(8)から流出する。そして、冷媒が冷媒流通管(12)内を流れる間に間隙(14B)を通過する空気と熱交換をし、冷媒は気相となって流出する。
圧縮機の作動時には、冷媒流通管(12)内を流れる冷媒の有する冷熱が、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)における容器本体部(18)に存在する部分に設けられた凸部(27)(28)(26)の膨出端壁を経て直接蓄冷材容器(15)内の蓄冷材に伝わるとともに、凸部(27)(28)(26)の膨出端壁からインナーフィン(21)(22)(23)を経て蓄冷材容器(15)内の蓄冷材の全体に伝わって蓄冷材に冷熱が蓄えられる。
圧縮機の停止時には、蓄冷材容器(15)内の蓄冷材に蓄えられた冷熱が、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左右両側壁(26a)(26b)における容器本体部(18)に存在する部分に設けられた凸部(27)(28)(26)の膨出端壁を経て直接冷媒流通管(12)に伝わるとともに、インナーフィン(21)(22)(23)および凸部(27)(28)(26)の膨出端壁を経て冷媒流通管(12)に伝わり、さらに冷媒流通管(12)を通過して当該冷媒流通管(12)における蓄冷材容器(15)とは反対側にろう付されているアウターフィン(16)に伝わる。アウターフィン(16)に伝わった冷熱は、蓄冷材容器(15)が配置されている間隙(14A)の両隣の間隙(14B)を通過する空気に伝えられる。アウターフィン(16)に伝わった冷熱は、蓄冷材容器(15)が配置されている間隙(14A)の両隣の間隙(14B)を通過する空気に伝えられる。したがって、エバポレータ(1)を通過した風の温度が上昇したとしても、当該風は冷却されるので、冷房能力の急激な低下が防止される。
図7および図8は蓄冷機能付きエバポレータ(1)の蓄冷材容器(15)に用いられるインナーフィンの変形例を示す。
図7および図8において、インナーフィン(41)はオフセット状であり、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(26)の左側壁(26a)に形成された凸部(27)(28)の膨出端壁の内面と、左側壁(26a)における凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付された波頂部(42a)、同じく右側壁(26b)に形成された凸部(27)(28)の膨出端壁内面と、右側壁(26b)における凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付された波底部(42b)、および波頂部(42a)と波底部(42b)とを連結する連結部(42c)からなる波状帯板(42)が、上下方向に複数並べられるとともに相互に一体に連結されることにより形成され、上下方向に隣り合う2つの波状帯板(42)の波頂部(42a)どうしおよび波底部(42b)どうしが前後方向に位置ずれしているものである。
このインナーフィン(41)が、両側壁(26a)(26b)の上側第1凸部(27)および第2凸部(28)の上傾斜部(28a)が形成されている部分とほぼ同一の高さ位置に配置される場合、波状帯板(42)の波頂部(42a)は、左側壁(26a)に形成された上側第1凸部(27)および第2凸部(28)の上傾斜部(28a)と同方向にのびたものとなり、同じく波底部(42b)は、右側壁(26b)に形成された上側第1凸部(27)および第2凸部(28)の上傾斜部(28a)と同方向にのびたものとなる。また、インナーフィン(41)が両側壁(26a)(26b)の第2凸部(28)の鉛直部(28c)が形成されている部分とほぼ同一の高さ位置に配置される場合、波状帯板(42)の波頂部(42a)は、左側壁(26a)に形成された第2凸部(28)の鉛直部(28c)と同方向にのびたものとなり、同じく波底部(42b)は、右側壁(26b)に形成された第2凸部(28)の鉛直部(28c)と同方向にのびたものとなる。さらに、インナーフィン(41)が、両側壁(26a)(26b)の下側第1凸部(27)および第2凸部(28)の下傾斜部(28b)が形成されている部分とほぼ同一の高さ位置に配置される場合、波状帯板(42)の波頂部(42a)は、左側壁(26a)に形成された下側第1凸部(27)および第2凸部(28)の下傾斜部(28b)と同方向にのびたものとなり、同じく波底部(42b)は、右側壁(26b)に形成された下側第1凸部(27)および第2凸部(28)の下傾斜部(28b)と同方向にのびたものとなる。そして、すべてのインナーフィン(41)の波状帯板(42)の複数の波頂部(42a)が、左側壁(26a)の凸部(27)(28)の膨出端壁内面、および左側壁(26a)の凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付され、すべてのインナーフィン(41)の波状帯板(42)の複数の波底部(42b)が、右側壁(26b)の凸部(27)(28)の膨出端壁内面、および右側壁(26b)の凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付されている。
なお、左右両側壁(26a)(26b)における凸部(27)(28)の膨出端壁と、隣り合う凸部(27)(28)間の部分において、インナーフィン(41)は変形し、インナーフィン(41)の一部分が凸部(27)(28)内に入り込む。その結果、波頂部(42a)の一部が、左側壁(26a)の凸部(27)(28)の膨出端壁内面、および左側壁(26a)の凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付されない場合や、波底部(42b)の一部が、右側壁(26b)の凸部(27)(28)の膨出端壁内面、および右側壁(26b)の凸部(27)(28)が形成されていない部分の内面にろう付されない場合がある。
この発明による蓄冷機能付きエバポレータは、停車時に圧縮機の駆動源であるエンジンを一時的に停止させる車両のカーエアコンを構成する冷凍サイクルに好適に用いられる。
(1):蓄冷機能付きエバポレータ
(4):熱交換コア部
(12):冷媒流通管
(14A)(14B):間隙
(15):蓄冷材容器
(16):アウターフィン
(21)(22)(23):コルゲート状インナーフィン
(21a)(22a)(23a):波頂部
(21b)(22b)(23b):波底部
(21c)(22c)(23c):連結部
(26):蓄冷材封入部
(26a)(26b):側壁
(27):第1凸部(第1の凸部構成部)
(28):第2凸部
(28a)(28b):傾斜部(第1の凸部構成部)
(28c):鉛直部(第2の凸部構成部)
(41):オフセット状インナーフィン
(42):波状帯板
(42a):波頂部
(42b):波底部
(42c):連結部

Claims (5)

  1. 熱交換コア部に、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向いた複数の扁平状冷媒流通管が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて並列状に配置され、隣り合う冷媒流通管どうしの間に間隙が形成され、全間隙のうちの一部でかつ複数の間隙に、それぞれ蓄冷材が封入された蓄冷材容器が配置されて冷媒流通管にろう付され、残りの間隙に、それぞれアウターフィンが配置されて冷媒流通管にろう付され、蓄冷材容器が配置された間隙の両側の間隙のうち少なくともいずれか一方の間隙にアウターフィンが配置されており、蓄冷材容器が、熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分を有し、蓄冷材容器に蓄冷材封入部が設けられるとともに、蓄冷材封入部内に蓄冷材が入れられており、蓄冷材容器の蓄冷材封入部における熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の冷媒流通管の並び方向の両側壁に、両側壁を変形させることによって外方に膨出した複数の凸部が形成されるとともに、一方の側壁の凸部と他方の側壁の凸部とが冷媒流通管の並び方向側方から見てずれており、蓄冷材容器内にインナーフィンが配置されている蓄冷機能付きエバポレータであって、
    蓄冷材容器内に配置されたインナーフィンの一部分が、両側壁の凸部内に入り込んでおり、インナーフィンが、蓄冷材容器の一方の側壁における凸部の膨出端壁の内面、および同じく一方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面と、蓄冷材容器の他方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面、および同じく他方の側壁における凸部の膨出端壁の内面とに接合されている蓄冷機能付きエバポレータ。
  2. 蓄冷材容器の両側壁に、それぞれ一定の幅および長さを有する複数の凸部が間隔をおいて形成されている請求項1記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  3. 蓄冷材容器の両側壁に形成されたすべての凸部に、長手方向を同方向に向けるとともに互いに平行となった第1の凸部構成部と、長手方向を当該第1凸部構成部の長手方向とは異なる方向に向けるとともに互いに平行となった第2の凸部構成部とが、上下方向に並んで設けられ、凸部の第1凸部構成部が並んだ部分に配置されたインナーフィンと、凸部の第2凸部構成部が並んだ部分に配置されたインナーフィンとが別体となっている請求項1または2記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  4. インナーフィンが、蓄冷材容器の一方の側壁における凸部の膨出端壁の内面、および同じく一方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面に接合された波頂部と、蓄冷材容器の他方の側壁における凸部が形成されていない部分の内面、および同じく他方の側壁における凸部の膨出端壁の内面とに接合された波底部と、波頂部と波底部を連結する連結部とを備えている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  5. インナーフィンがコルゲート状またはオフセット状である請求項4記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
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