JP2016047175A - 光音響画像化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、電磁波による光音響画像の乱れを抑制することが可能な光音響画像化装置を提供する。
【解決手段】この光音響画像化装置は、LED光源部と、圧電素子22を含み、LED光源部からの光を吸収した被検体内の検出対象物から発生する音響波を圧電素子22により検出して、検出信号として出力する検出部を備える。そして、検出部の圧電素子22には、圧電素子22の表面に接触するように磁性体を含む電磁波吸収層61が設けられている。
【選択図】図3

Description

この発明は、光音響画像化装置に関し、特に、検出部を備える光音響画像化装置に関する。
従来、検出部を備える光音響画像化装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、光源と、プローブ(検出部)とを備える光音響画像化装置が開示されている。この光音響画像化装置では、プローブには、ゴムなどからなる音響レンズが設けられており、この音響レンズの上面に接触するように強磁性金属などからなる強磁性体薄膜が設けられている。この光音響画像化装置では、この強磁性体薄膜により、光源などから発生してノイズの原因となる電磁波を吸収することによって、電磁波による光音響画像の乱れを抑制するように構成されている。
特開2013−188330号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の光音響画像化装置では、比較的柔らかい材質(比較的音響インピーダンスが小さい材質)であるゴムなどからなる音響レンズの上面に接触するように、比較的硬い材質(比較的音響インピーダンスが大きい材質)である強磁性金属などからなる強磁性体薄膜が形成されているため、音響レンズと強磁性体薄膜との音響インピーダンスの差が大きくなってしまうという不都合がある。このため、音響レンズと強磁性体薄膜との境界面での音響波の反射が多くなるので、音響波の損失が大きくなってしまうという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、電磁波による光音響画像の乱れを抑制することが可能な光音響画像化装置を提供することである。
この発明の一の局面による光音響画像化装置は、光源部と、圧電素子を含み、光源部からの光を吸収した被検体内の検出対象物から発生する音響波を圧電素子により検出して、検出信号として出力する検出部を備え、検出部の圧電素子は、磁性体を含むように構成されている。なお、本発明における、「圧電素子は磁性体を含む」とは、圧電素子自体が磁性体を含む場合のみならず、圧電素子の表面に磁性体を含む層を設ける場合も含む広い概念である。
この発明の一の局面による光音響画像化装置では、上記のように、圧電素子の表面に磁性体を含む層を設ける場合には、比較的硬い圧電素子と比較的硬い磁性体を含む層との音響インピーダンスの差を小さくすることができるので、圧電素子と磁性体を含む層との境界面での音響波の反射を抑制することができる。その結果、音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、磁性体を含む層により電磁波を吸収することができる。また、圧電素子自体が磁性体を含む構成においては、境界面そのものをなくすことができるので、境界面での音響波の反射が起こらない。その結果、この場合にも、音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、磁性体を含む圧電素子により電磁波を吸収することができる。したがって、光源などから電磁波が発生したとしても、音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、電磁波による光音響画像の乱れを抑制することができる。また、圧電素子が磁性体を含む構成においては、磁性体を含む層を設ける場合と比べて、寸法の増加が生じるのを抑制することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部の圧電素子は、積層構造を有する圧電層と、電極層との少なくとも一方の層が磁性体を含むように構成されている。このように構成すれば、圧電層および電極層の少なくとも一方が磁性体を含むので、圧電素子により容易に電磁波を吸収することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部には、圧電素子が複数設けられており、複数の圧電素子には、複数の圧電素子の各々の表面に対応するように、磁性体を含む電磁波吸収層が複数設けられている。このように構成すれば、複数の圧電素子にまたがって電磁波吸収層が設けられる場合と異なり、個々の圧電素子の振動(たとえば、音響波の検出による振動)が妨げられるのを抑制することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部の圧電素子は、導電性の磁性体を含む電極層を有する。このように構成すれば、磁性体を添加することに起因して電極層の導電性が損なわれるのを抑制しつつ、圧電素子の電極層により電磁波を吸収することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部の圧電素子は、絶縁性の磁性体を含む圧電層を有する。このように構成すれば、圧電層の絶縁性能を維持することができるので、圧電素子の圧電層に導電性の磁性体が添加される場合と異なり、圧電層を挟み込むように設けられる一対(正極および負極)の電極層間に短絡が生じるのを抑制しつつ、圧電素子の圧電層により電磁波を吸収することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、発光ダイオード素子を含む。このように構成すれば、比較的消費電力の小さい発光ダイオード素子を用いることにより消費電力を低減することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、半導体レーザ素子を含む。このように構成すれば、発光ダイオード素子と比べて、比較的指向性の高いレーザ光を被検体に照射することができるので、半導体レーザ素子からの光の大部分を確実に被検体に照射することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、有機発光ダイオード素子を含む。このように構成すれば、薄型化が容易な有機発光ダイオード素子を用いることにより、光源部を容易に小型化することができる。
本発明によれば、上記のように、音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、電磁波による光音響画像の乱れを抑制することが可能な光音響画像化装置を提供することができる。
本発明の第1〜第3実施形態による光音響画像化装置の全体構成を示す図である。 本発明の第1〜第3実施形態による光音響画像化装置の検出部周辺を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の圧電素子近傍の構成を説明するための模式的な斜視図である。 本発明の第2実施形態による光音響画像化装置の圧電素子を説明するための図である。 本発明の第3実施形態による光音響画像化装置の圧電素子を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例による光音響画像化装置の圧電素子近傍の構成を説明するための模式的な斜視図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例による光音響画像化装置の圧電素子近傍の構成を説明するための模式的な斜視図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による光音響画像化装置の圧電素子近傍の構成を説明するための模式的な斜視図である。 本発明の第1〜第3実施形態の第4および第5変形例による光音響画像化装置の光源部を説明するための図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100の構成について説明する。
本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100は、図1に示すように、LED光源部1と、検出部2と、制御部3と、表示部4とを備えている。なお、LED光源部1は、本発明の「光源部」の一例である。
図1および図2に示すように、LED光源部1は、2つのLED光源11を含み、2つのLED光源11のそれぞれから被検体Pに向けて測定のためのパルス光を照射するように構成されている。また、2つのLED光源11は、それぞれ、配線51を介して制御部3に接続されており、配線51を介して制御部3から電力や光制御信号の供給を受けるように構成されている。
また、2つのLED光源11は、検出部2近傍において、検出部2に対してX方向の両側に配置されるとともに、検出部2を挟むように配置されている。したがって、2つのLED光源11は、互いに異なる位置で被検体Pに向けてパルス光(たとえば、約150nsのパルス幅のパルス光)を照射するように構成されている。
また、図1に示すように、2つのLED光源11は、共に、光源基板11aと、LED素子(発光ダイオード素子)11bとを有している。光源基板11aには、下面側に複数(たとえば、70個)のLED素子11bがアレイ状に実装されている。また、光音響画像化装置100では、光源駆動部6は、検出部2から十分に離れた位置に設けられており、制御部3から出力される光制御信号に基づいて、光源基板11aに電力を供給して、LED素子11bをパルス発光させるように構成されている。
2つのLED素子11bは、共に、人体などの被検体Pの測定に適した赤外領域の測定波長の光(たとえば、約700nm〜約1000nmにピーク波長を有する光)を発生するように構成されている。なお、2つのLED素子11bは、互いに異なる測定波長の光を発生するように構成されてもよいし、略同一の測定波長の光を発生するように構成されてもよい。また、測定波長は、検出を所望する検出対象物に応じて適宜決定されればよい。
図1および図2に示すように、検出部2は、リニア型の超音波プローブであり、配線52を介して制御部3と接続されている。なお、超音波プローブとしての検出部2は、リニア型以外でもよい。たとえば、コンベックス型やセクタ型であってもよい。
また、検出部2は、LED光源部1から照射された光を吸収した被検体P内の検出対象物Qから発生する音響波AWによって後述する圧電素子22が振動されることにより、音響波(超音波)AWを検出するように構成されている。また、検出部2は、制御部3から出力される超音波制御信号に基づいて、圧電素子22を振動させて、超音波UWを発生することが可能なように構成されている。その際、検出部2は、被検体P内で反射された超音波UWによって圧電素子22が振動されることにより、超音波UWも検出するように構成されている。また、検出部2は、検出された音響波AWまたは超音波UWに対応する検出信号を、配線52を介して制御部3に出力するように構成されている。
なお、本明細書では、説明の都合上、被検体P内の検出対象物が光を吸収することにより発生する超音波を「音響波」として、圧電素子22により発生されるとともに、被検体P内で反射される超音波を「超音波」として区別して記載する。
制御部3は、CPUと、ROMおよびRAMなどの記憶部とを含み、図1に示すように、検出部2から出力された検出信号に基づいて、被検体P内の画像化を行うように構成されている。具体的には、制御部3は、音響波AWに起因する検出信号に基づいて、光音響画像を生成するとともに、超音波UWに起因する検出信号に基づいて超音波画像を生成するように構成されている。また、制御部3は、光音響画像と超音波画像とを統合することにより、被検体P内の多様な情報を画像化することが可能なように構成されている。
図1に示すように、表示部4は、一般的な液晶パネルなどにより構成されており、制御部3により画像化された被検体P内の情報などを表示するように構成されている。
次に、図1〜図3を参照して、検出部2の詳細について説明する。また、本明細書の以降の検出部2における説明では、Z2側を上側、Z1側を下側として記載する。
図1および図2に示すように、検出部2は、筐体2aを有している。また、図1〜図3に示すように、検出部2には、筐体2aの内部において、バッキング部21と、圧電素子22と、第1音響整合層23と、第2音響整合層24と、音響レンズ25とが、測定状態で被検体P側とは反対側(Z1側)からこの順に、接合された状態で設けられている。ここで、測定状態とは、検出部2の検出面25aを被検体Pに押し当てた状態のことである。なお、検出面25aは、音響レンズ25の外表面のことである。
バッキング部21は、ゴム材料などからなり、音響波AWや超音波UWの後側(Z1側)への伝搬を抑制するように構成されている。
圧電素子22は、圧電層22aと、圧電層22aの上側(Z2側)に配置される上部電極層22bと、圧電層22aの下側(Z1側)に配置される下部電極層22cとを有している。また、圧電素子22は、圧電層22aを上下方向(Z方向)から上部電極層22bと下部電極層22cとが挟み込む積層構造を有している。なお、上部電極層22bおよび下部電極層22cは、共に、本発明の「電極層」の一例である。
圧電層22aは、圧電体(たとえば、PZT(登録商標))からなり、音響波AWや超音波UWを受信した場合には、振動して電圧を発生するように構成されている。上部電極層22bおよび下部電極層22cは、金属材料(たとえば、金や銅)からなり、圧電層22aにおいて発生した電圧を検出信号(電気信号)に変換して制御部3に出力するように構成されている。また、超音波UWを発生させる場合には、上部電極層22bと下部電極層22cとの間に、電圧を印加することにより圧電層22aを振動させて、超音波UWを発生させるように構成されている。
また、圧電素子22は、複数(たとえば、128個)設けられており、複数の圧電素子22は、互いに所定の間隔(たとえば、約0.2mm)でY方向に直線状に配置されている。複数の圧電素子22は、それぞれ、上部電極層22bおよび下部電極層22cが図示しないコネクタにより配線52を介して制御部3と接続されており、個々に検出信号を出力可能に構成されている。また、複数の圧電素子22は、制御部3により個々に駆動されて超音波UWを発生するように構成されている。
ここで、第1実施形態では、図3に示すように、圧電素子22には、上部電極層22bの上側(測定状態で被検体P側、Z2側)の表面に接触するように電磁波吸収層61が、圧電素子22と一体的に設けられている。すなわち、電磁波吸収層61は、圧電素子22の一部を構成している。電磁波吸収層61は、圧電素子22の上部電極層22bと第1音響整合層23との間に設けられ、圧電素子22の上部電極層22bと第1音響整合層23とに接合されている。
また、電磁波吸収層61は、磁性体からなり、LED光源部1などから発生してノイズの原因となる電磁波のうち磁力線を吸収するように構成されている。また、電磁波吸収層61は、複数の圧電素子22の上部電極層22bの各々の表面に対応するように、複数設けられている。なお、電磁波吸収層61は、たとえば、蒸着などの方法により設けることが可能である。ここで、磁性体からなる電磁波吸収層61の音響インピーダンスと、圧電素子22の音響インピーダンスとは、両者が比較的硬い材料であることにより、比較的近い値である。たとえば、磁性体の音響インピーダンスは、一例として約24×106kg/(m2×s)であり、圧電素子22を構成する圧電体の音響インピーダンスは、一例として約29×106kg/(m2×s)である。なお、磁性体の音響インピーダンスは、境界面での音響波の反射を抑制する観点から、圧電素子22の音響インピーダンス以下で、かつ、第1音響整合層の音響インピーダンス以上であるのが好ましい。
電磁波吸収層61の磁性体としては、強磁性金属、強磁性合金、強磁性焼結体および強磁性酸化物などのうち少なくとも1つを用いることが可能である。また、強磁性金属としては、Fe、Ni、Co、Gdなどを用いることが可能である。また、強磁性合金としては、パーマロイ、スーパーマロイ、パーメンジュール、センダスト(登録商標)、SmCo、NdFeBなどの合金を用いることが可能である。また、上記した強磁性金属および強磁性合金を焼結することによって強磁性焼結体としてもよい。また、強磁性酸化物としては、各種のフェライト系材料などを用いることが可能である。
第1音響整合層23および第2音響整合層24は、圧電素子22の音響インピーダンスと人体などの被検体Pの音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有する材料からなり、圧電素子22と被検体Pとの音響インピーダンス差を小さくして、音響波AWや超音波UWの減衰を抑制するように構成されている。
音響レンズ25は、シリコーンゴム材料などからなり、第2音響整合層24よりもさらに人体などの被検体Pの音響インピーダンスに近い音響インピーダンスを有している。また、音響レンズ25は、圧電素子22において発生した超音波を被検体Pに向けて照射する際に、超音波UWを収束させるように構成されている。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、圧電素子22の表面に接触するように磁性体を含む電磁波吸収層61を設ける。これにより、比較的硬い圧電素子22と比較的硬い磁性体からなる電磁波吸収層61との音響インピーダンスの差を小さくすることができるので、圧電素子22と電磁波吸収層61との境界面での音響波の反射を抑制することができる。その結果、音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、磁性体からなる電磁波吸収層61により電磁波を吸収することができる。したがって、LED光源部1などから電磁波が発生したとしても、音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、電磁波による光音響画像の乱れを抑制することができる。
また、この光音響画像化装置100では、上記のように音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制した分だけ、磁性体からなる電磁波吸収層61を厚膜化することができる。この光音響画像化装置100では、LED光源部1が検出部2の近傍に配置されているため、検出部2の近傍でノイズの原因となる電磁波が発生してしまう。この光音響画像化装置100のように、検出部2の近傍にLED光源部1のような光源を配置する構成においては、磁性体からなる電磁波吸収層61を厚膜化して電磁波吸収効果を向上させることは、実用上特に有効である。
また、第1実施形態では、上記のように、検出部2の圧電素子22に、上部電極層22bの被検体P側(Z2側)の表面に接触するように磁性体を含む電磁波吸収層61を設ける。これにより、また、上部電極層22bに電磁波吸収層61が圧電素子22の一部として設けられているので、圧電素子22の電磁波吸収層61により容易に電磁波を吸収することができる。また、比較的電磁波が侵入しやすい被検体P側に電磁波吸収層61を設けるので、電磁波吸収層61により効果的に電磁波を吸収することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、複数の圧電素子22の上部電極層22bの各々の表面に対応するように、電磁波吸収層61を複数設ける。このように構成すれば、複数の圧電素子22の上部電極層22bにまたがって電磁波吸収層61が設けられる場合と異なり、個々の圧電素子22の振動(たとえば、音響波AWの検出による振動)が妨げられるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、LED光源部1に、発光ダイオード素子(LED素子)11bを設ける。これにより、比較的消費電力の小さい発光ダイオード素子(LED素子)11bを用いることにより消費電力を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、図1および図4を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、1つの圧電層22aと、上部電極層22bおよび下部電極層22cとにより圧電素子22が構成された上記第1実施形態の構成とは異なり、複数の圧電層122aと、複数の電極層122bとにより圧電素子122が構成される例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第2実施形態による光音響画像化装置200は、図1に示すように、検出部102を備えている。検出部102には、圧電素子122が設けられている。
第2実施形態では、図4に示すように、圧電素子122は、複数(8個)の圧電層122aと、複数(8個)の電極層122bとが交互に積層される積層構造を有している。なお、複数の電極層122bでは、上側(Z2側)から1番目、3番目、5番目および7番目の電極層122bが負極(−)側に接続されており、2番目、4番目、6番目および8番目の電極層122bが正極(+)側に接続されている。なお、図示しないものの、第2実施形態の検出部102には、圧電層122aと電極層122bとが交互に積層される積層構造を有する圧電素子122が複数設けられており、上記第1実施形態と同様に、複数の圧電素子122が互いに所定の間隔で直線状に配置されている。
また、第2実施形態では、音響波AWや超音波UWを検出する場合、または、電圧を印加して圧電層122aを振動させる場合に、複数の圧電層122aのそれぞれを振動させることが可能である。したがって、圧電層が一層である場合(第1実施形態の圧電層22aの場合)と比べて、1つの圧電素子122単位の振動の変位を容易に大きくすることが可能である。
また、第2実施形態では、圧電素子122の電極層122bには、導電性の磁性体が添加されている。なお、図4では、導電性の磁性体が添加されていることを、模式的にハッチングで示している。
導電性の磁性体としては、強磁性金属および強磁性合金などのうち少なくとも1つを用いることが可能である。また、強磁性金属としては、Fe、Ni、Co、Gdなどを用いることが可能である。また、強磁性合金としては、パーマロイ、スーパーマロイ、パーメンジュール、センダスト(登録商標)、SmCo、NdFeBなどの合金を用いることが可能である。
また、電極層122bの全体の重量に対する磁性体の重量比は、ノイズの原因となる電磁波を確実に吸収させる観点から、約0.6%以上であるのが好ましい。また、電極層122bの全体の重量に対する磁性体の重量比は、電極層122bの導電性が損なわれるのを抑制する観点から、約6%以下であるのが好ましい。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、圧電素子122が磁性体を含むように構成する。これにより、境界面そのものをなくすことができるので、境界面での音響波AWの反射が起こらない。その結果、音響インピーダンスの差に起因する音響波AWの損失を抑制しながら、磁性体を含む圧電素子122により電磁波を吸収することができる。したがって、LED光源部1などから電磁波が発生したとしても、音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、電磁波による光音響画像の乱れを抑制することができる。また、この構成においては、電磁波吸収層61を設ける上記第1実施形態と比べて、寸法の増加が生じるのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、検出部102の圧電素子122に、導電性の磁性体を含む電極層122bを設ける。これにより、磁性体を添加することに起因して電極層122bの導電性が損なわれるのを抑制しつつ、圧電素子122の電極層122bにより電磁波を吸収することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図1および図5を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、電極層122bに磁性体が添加された第2実施形態の構成とは異なり、圧電層222aに磁性体が添加される例について説明する。なお、上記第1および第2実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第3実施形態による光音響画像化装置300は、図1に示すように、検出部202を備えている。検出部202には、圧電素子222が設けられている。
図5に示すように、圧電素子222は、複数(8個)の圧電層222aと、複数(8個)の電極層222bとが交互に積層される積層構造を有している。なお、複数の電極層122bでは、上側(Z2側)から1番目、3番目、5番目および7番目の電極層122bが負極(−)側に接続されており、2番目、4番目、6番目および8番目の電極層122bが正極(+)側に接続されている。なお、図示しないものの、第3実施形態の検出部202には、圧電層222aと電極層222bとが交互に積層される積層構造を有する圧電素子222が複数設けられており、上記第1および第2実施形態と同様に、複数の圧電素子222が互いに所定の間隔で直線状に配置されている。
第3実施形態では、圧電素子222の圧電層222aには、絶縁性の磁性体が添加されている。なお、図5では、絶縁性の磁性体が添加されていることを、模式的にハッチングで示している。
絶縁性の磁性体としては、強磁性焼結体および強磁性酸化物などのうち少なくとも1つを用いることが可能である。また、強磁性酸化物としては、各種のフェライト系材料などを用いることが可能である。
また、圧電層222aの全体の重量に対する磁性体の重量比は、ノイズの原因となる電磁波を確実に吸収させる観点から、約0.4%以上であるのが好ましい。また、圧電層222aの全体の重量に対する磁性体の重量比は、圧電層222aの圧電性が損なわれるのを抑制する観点から、約4%以下であるのが好ましい。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1および第2実施形態と同様である。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、圧電素子222が磁性体を含むように構成する。これにより、この第3実施形態においても上記第1および第2実施形態と同様に、音響インピーダンスの差に起因する音響波の損失を抑制しながら、電磁波による光音響画像の乱れを抑制することができる。
また、第3実施形態では、上記のように、検出部202の圧電素子222に、絶縁性の磁性体を含む圧電層222aを設ける。これにより、圧電層222aの絶縁性能を維持することができるので、圧電素子222の圧電層222aに導電性の磁性体が添加される場合と異なり、圧電層222aを挟み込むように設けられる複数対(正極および負極)の電極層222b間において短絡が生じるのを抑制しつつ、圧電素子222の圧電層222aにより電磁波を吸収することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、LED素子11bを、LED光源1に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、LED素子以外の光放出半導体素子を設けてもよい。たとえば、図9に示す第4変形例のように、光源部601に半導体レーザ素子611bを設けてもよい。これにより、発光ダイオード素子と比べて、比較的指向性の高いレーザ光を被検体に照射することができるので、半導体レーザ素子611bからの光の大部分を確実に被検体Pに照射することができる。また、図9に示す第5変形例のように、光源部701に有機発光ダイオード素子711bを設けてもよい。これにより、薄型化が容易な有機発光ダイオード素子711bを用いることにより、有機発光ダイオード素子711bが設けられる光源部701を容易に小型化することができる。
また、上記第1実施形態では、磁性体からなる電磁波吸収層61を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電磁波吸収層は、磁性体を含む材料により構成されてもよい。この場合、たとえば、図6に示す第1変形例のように、圧電素子322に設けられる電磁波吸収層361が音響整合層を兼ねるように構成してもよい。この場合、磁性体とシリコーンゴムなどの軟質の材料とを混合することにより、電磁波吸収層361の音響インピーダンスを調整して、電磁波吸収層361が音響整合層を兼ねるように構成することが可能である。また、この場合にも、電磁波吸収層361は、圧電素子322の一部を構成している。これにより、音響整合層を少なくすることができるので、検出部の構成および製造工程を簡素化することが可能である。
また、上記第1実施形態では、電磁波吸収層61を、圧電素子22の上部電極層22bの上側(Z2側)の表面に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電磁波吸収層を、圧電素子の全体を被覆するように設けてもよい。たとえば、図7に示す第2変形例のように、電磁波吸収層461を、圧電素子422の上方から側方にかけて表面を被覆するように構成してもよい。この場合にも、電磁波吸収層361は、圧電素子322の一部を構成している。これにより、駆動時にノイズの原因となる電磁波を発生するLED光源部1(図1参照)の配置されるX方向の両側を、電磁波吸収層461により被覆することができるので、より効果的に電磁波を吸収することが可能である。
また、上記第1実施形態では、1つの圧電層22aと、上部電極層22bおよび下部電極層22cとにより構成される圧電素子22において、電磁波吸収層61を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、1つの圧電層と、上部電極層および下部電極層とにより構成される圧電素子において、圧電層と、上部電極層および下部電極層とのうち少なくとも1つが磁性体を含むように構成してもよい。たとえば、図8に示す第3変形例のように、圧電素子522の上部電極層522bに磁性体を添加することにより、上部電極層522bが磁性体を含むように構成してもよい。この場合、導電性の磁性体を添加することが好ましい。なお、上部電極層522bは、本発明の「電極層」の一例である。
また、上記第2実施形態では、電極層122bが磁性体を含むように構成した例を、第3実施形態では、圧電層222aが磁性体を含むように構成した例をそれぞれ示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電極層と圧電層との両方が磁性体を含むように構成してもよい。この場合、電極層が導電性の磁性体を含み、圧電層が絶縁性の磁性体を含むように構成するのが好ましい。
また、複数の圧電層122a(222a)と複数の電極層122b(222b)とにより構成される圧電素子122(222)において、上記第2実施形態では、電極層122bが磁性体を含んだ例を、上記第3実施形態では、圧電層222aが磁性体を含んだ例をそれぞれ示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の圧電層と複数の電極層とにより構成される圧電素子において、圧電層または電極層の表面に電磁波吸収層を圧電素子の一部を構成するように設けることにより、電磁波を吸収するように構成してもよい。その際、圧電素子の外表面に電磁波吸収層を設けてもよいし、または、圧電素子の圧電層と電極層との層の間に電磁波吸収層を設けてもよい。
1 LED光源部(光源部)
2、102、202 検出部
22、122、222、322、422、522 圧電素子
22a、122a、222a 圧電層
22b、522b 上部電極層(電極層)
22c 下部電極層(電極層)
61、361、461 電磁波吸収層
100、200、300 光音響画像化装置
122b、222b 電極層
601、701 光源部
611b 半導体レーザ素子
711b 有機発光ダイオード素子

Claims (8)

  1. 光源部と、
    圧電素子を含み、前記光源部からの光を吸収した被検体内の検出対象物から発生する音響波を前記圧電素子により検出して、検出信号として出力する検出部を備え、
    前記検出部の前記圧電素子は、磁性体を含むように構成されている、光音響画像化装置。
  2. 前記検出部の前記圧電素子は、積層構造を有する圧電層と、電極層との少なくとも一方の層が磁性体を含むように構成されている、請求項1に記載の光音響画像化装置。
  3. 前記検出部には、前記圧電素子が複数設けられており、
    複数の前記圧電素子には、複数の前記圧電素子の各々の表面に対応するように、磁性体を含む電磁波吸収層が複数設けられている、請求項1または2に記載の光音響画像化装置。
  4. 前記検出部の前記圧電素子は、導電性の磁性体を含む電極層を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  5. 前記検出部の前記圧電素子は、絶縁性の磁性体を含む圧電層を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  6. 前記光源部は、発光ダイオード素子を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  7. 前記光源部は、半導体レーザ素子を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  8. 前記光源部は、有機発光ダイオード素子を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019168240A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社東芝 積層型超音波トランスデューサ及び超音波検査装置
CN110686771A (zh) * 2019-10-11 2020-01-14 暨南大学 一种基于光声效应的宽光谱脉冲光探测器和探测方法

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