JP2016045232A - 光学的ローパスフィルタ及び撮像装置 - Google Patents

光学的ローパスフィルタ及び撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016045232A
JP2016045232A JP2014167232A JP2014167232A JP2016045232A JP 2016045232 A JP2016045232 A JP 2016045232A JP 2014167232 A JP2014167232 A JP 2014167232A JP 2014167232 A JP2014167232 A JP 2014167232A JP 2016045232 A JP2016045232 A JP 2016045232A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pass filter
quarter
optical low
wavelength
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014167232A
Other languages
English (en)
Inventor
鹿島 啓二
Keiji Kashima
啓二 鹿島
川島 朋也
Tomoya Kawashima
朋也 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2014167232A priority Critical patent/JP2016045232A/ja
Publication of JP2016045232A publication Critical patent/JP2016045232A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Abstract

【課題】厚みを薄くすることができるようにして、波長による光学特性の劣化を有効に回避し、従来に比して光学特性を向上することを目的とする。【解決手段】第1及び第2の複屈折板3、4により1/4波長板2を挟持した光学的ローパスフィルタ1において、前記1/4波長板2が、透過光に1/4波長の位相差を付与する液晶材料による位相差層7により形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、水晶等の複屈折性材料の積層による光学的ローパスフィルタに関する。
従来、撮像装置では、撮像素子の撮像面に、2次元の光学的ローパスフィルタを配置することにより、画素の繰り返しに由来するモアレ縞の発生を防止している(特許文献1、2)。このような2次元の光学的ローパスフィルタは、1/4波長板の両側に、水晶等の複屈折材料による1対の複屈折板を光学軸が直交するように配置して形成される。この光学的ローパスフィルタにおいて、入射光は、第1の複屈折板により常光線、異常光線に分離されることにより、x方向又はy方向に光路がシフトした2つの直線偏光によりこの第1の複屈折板より出射され、続く1/4波長板によりこの2つの出射光がそれぞれ円偏光に変換される。また続く第2の複屈折板によりこの2つの出射光がそれぞれ常光線、異常光線に分離されることにより、第1の複屈折によるシフトとは直交する方向に、光路がシフトした2つの直線偏光により出射される。これにより撮像素子の撮像面に入射する入射光においては、画素の連続する方向について、空間周波数の高い成分が抑圧され、モアレ縞の発生を防止することができる。なお上述したx方向及びy方向は、例えば撮像素子の撮像面に係る水平方向及び垂直方向、又はこれと斜め45度の角度を成す方向である。
しかしながらこの種の光学的ローパスフィルタは、その光学特性に実用上未だ不十分な問題がある。すなわち従来の光学的ローパスフィルタにおいては、入射光の波長により、x方向及びY方向について、空間周波数成分を抑圧する特性が変化し、その結果、波長によってモアレ縞が発生する問題があった。
またさらに光学的ローパスフィルタは、さらに一段と厚みを薄くすることが望まれている。
特開昭58−198978号公報 特開2003−248198号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、厚みを薄くすることができるようにして、波長による光学特性の劣化を有効に回避し、従来に比して光学特性を向上することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、複屈折板により挟持される1/4波長板を、液晶材料による位相差層により構成するとの着想に至り、本発明を完成するに至った。
(1) 第1及び第2の複屈折板により1/4波長板を挟持した光学的ローパスフィルタにおいて、
前記1/4波長板が、透過光に1/4波長の位相差を付与する液晶材料による位相差層により形成された光学的ローパスフィルタ。
(1)によれば、液晶材料による位相差層により1/4波長板を構成することにより、1/4波長板の厚みを薄くすることができ、その結果、全体の厚みを薄くすることができる。また液晶材料の適用により逆分散の波長特性による液晶材料を適用することもでき、これにより光学特性を向上することができる。
(2) (1)において、前記1/4波長板は、逆分散の波長特性である。
(2)によれば、1/4波長板の出射光については、波長による円偏光に係る楕円率の変化を低減することができ、その結果、波長による特性劣化を低減することができる。
(3) (2)において、前記位相差層の液晶材料が、逆分散波長特性の液晶材料である。
(3)によれば、より具体的構成により、厚みを薄くすることができるようにして、波長による光学特性の劣化を有効に回避し、従来に比して光学特性を向上することができる。
(4) (2)において、前記1/4波長板が、
透過光に1/2波長の位相差を付与する1/2波長の位相差層と、
透過光に1/4波長の位相差を付与する1/4波長の位相差層とを積層して作成された。
(4)によれば、より具体的構成により、厚みを薄くすることができるようにして、波長による光学特性の劣化を有効に回避し、従来に比して光学特性を向上することができる。
(5) (1)、(2)、(3)、(4)の何れかにおいて、さらに正Cプレートを備える。
(5)によれば、斜め入射光に対する特性劣化を低減することができ、一段と光学特性を向上することができる。
(6) (1)、(2)、(3)、(4)、(5)の何れかに記載の光学的ローパスフィルタをレンズと撮像素子の撮像面との間に配置した撮像装置。
(6)によれば、厚みを薄くすることができるようにして、波長による光学特性の劣化を有効に回避し、従来に比して光学特性を向上してなる光学的ローパスフィルタを使用した撮像装置を提供することができる。
本発明によれば、液晶材料による位相差層により1/4波長板を構成することにより、全体の厚みを薄くすることができる。また液晶材料に逆分散の波長特性による液晶材料を適用することもでき、これにより、1/4波長板から出射され円偏光の出射光について、波長による楕円率の変化を低減することができ、入射光の波長による空間周波数成分を抑圧する特性の変化を防止して、波長による光学特性の劣化を防止し、従来に比して光学特性を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る光学的ローパスフィルタを示す図である。 図1の光学的ローパスフィルタの説明に供する図である。 図1の光学的ローパスフィルタの製造工程を示す図である。 第1実施形態に係る他の実施形態による光学的ローパスフィルタを示す図である。 図4の光学的ローパスフィルタの製造工程の説明に供する図である。 発明の第2実施形態に係る光学的ローパスフィルタを示す図である。 図6の光学的ローパスフィルタの説明に供する図である。 第2実施形態に係る他の実施形態による光学的ローパスフィルタを示す図である。 図8の光学的ローパスフィルタの製造工程の説明に供する図である。 発明の第3実施形態に係る光学的ローパスフィルタを示す図である。 図10の光学的ローパスフィルタに適用される転写フィルムを示す図である。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置に適用される光学的ローパスフィルタの構成を示す断面図である。この実施形態に係る撮像装置は、撮像素子の前面(レンズと撮像面との間)に、この光学的ローパスフィルタ1が配置され、モアレ縞の発生を防止する。
ここでこの光学的ローパスフィルタ1は、1/4波長板2を、1対の複屈折板3及び4により挟持して構成される。ここで複屈折板3及び4は、光学軸が直交するように、さらに光学軸が撮像素子の撮像面に係る垂直方向又は水平方向となるように配置される。なお光学軸が撮像素子の撮像面に係る垂直方向又は水平方向と斜め45度の角度を成すように配置してもよい。これにより光学的ローパスフィルタ1は、第1の複屈折板3により入射光を常光線、異常光線による2つの光束に分離し、水平方向又は垂直方向に光路をシフトさせて出射し、続く1/4波長板2によりこの2つの出射光をそれぞれ円偏光に変換する。また続く第2の複屈折板4によりこの1/4波長板2からの2つの出射光をそれぞれ常光線、異常光線による2つの光束に分離し、それぞれ垂直方向又は水平方向に光路をシフトさせて撮像素子に出射する。
ここで複屈折板3及び4は、この種の光学部品に適用可能な光透過性を備えた複屈折材料を広く適用することができ、この実施形態では水晶板が適用される。複屈折板3、1/4波長板2、複屈折板4は、この種の光学部品の組み立てに適用可能な各種の方法を適用して一体化される。より具体的に、例えば紫外線硬化性樹脂、PSA(Pressure Sensitive Adhesive)粘着剤により一体化するようにしても良く、熱圧着により一体化するようにしても良い。なお光学的ローパスフィルタ1は、IRフィルタを第1の複屈折板3の入射面側、出射面側等に配置してもよい。
〔1/4波長板〕
1/4波長板2は、基材5に配向層6、位相差層7が順次、設けられ、位相差層7は、配向層6の配向規制力により液晶材料を配向させた状態で硬化させて作製される。1/4波長板2は、図2に示すように、第1の複屈折板3から出射される2つの光束の偏光面Px及びPyに対して遅相軸方向が斜め45度の角度を成すように構成され、これにより第1の複屈折板3から出射される偏光面の直交する2つの光束を、それぞれ円偏光により出射する。このように1/4波長板を液晶材料による位相差層により構成することにより、この実施形態では、光学的ローパスフィルタの厚みを薄くすることができる。
すなわち1/4波長板にあっては、水晶等による光学異方性を有する部材、又は光学異方性を有する各種のフィルム材により作成することが考えられる。しかしながら例えば水晶により1/4波長板を作成する場合、波長550nmで1/4波長の位相差を確保するために16μmの厚みにより水晶板を作成することが必要になり、実際にこのような厚みによる水晶板を量産することは容易では無い。これに対して各種のフィルム材を適用して1/4波長板を構成する場合、例えばこの種の1/4波長板を構成する代表的な材料であるノルボルネン樹脂でも0.1mm程度の厚みが必要になる。しかしながらこの実施形態のような液晶材料により位相差層は、厚み1〜2μmにより1/4波長分の位相差を確保することができ、これにより全体の厚みを薄くすることができる。また後述するように転写法を適用する場合には、基材5の分の厚みも薄くすることができる。
さらにこの実施形態において、1/4波長板2は、この位相差層7を構成する液晶材料に逆分散の波長特性を示す液晶材料が適用され、これにより位相差層7が逆分散の波長特性により構成される。ここで逆分散の波長特性とは、透過光の波長が長くなるに従って透過光に与える位相差が増大する特性であり、より具体的に、波長450nmにおけるリタデーション(R450)と、波長550nmにおけるリタデーション(R550)との関係が、R450<R550である特性である。
光学的ローパスフィルタにおいて、第1の複屈折板から直線偏光により入射した1/4波長板の入射光は、1/4波長板により円偏光に変換されて出射されることになる。このときこの円偏光に係る楕円率が概ね1である場合、続く第2の複屈折板により常光線及び異常光線に分離された際に、概ね所望する光量比(例えば1:1)により分離されることになる。従来構成による光学的ローパスフィルタにおいては、1/4波長板が逆分散の波長特性を備えていないことにより、1/4波長板からの出射光に係る円偏光の楕円率が、波長によって種々に変化することになる。これにより第2の複屈折板により分離される光量比が種々に変化することになり、その結果、空間周波数成分を抑圧する特性が波長により変化し、その結果、波長によってモアレ縞が発生することになる。
しかしながらこの実施形態のように、位相差層7を逆分散の波長特性により構成する場合には、この1/4波長板の出射光に係る波長による楕円率の変化を、従来に比して格段的に低減することができる。その結果、第2の複屈折板により分離される光量比の波長による変化を低減し、空間周波数成分を抑圧する特性の波長による変化を低減することができ、波長によるモアレ縞の発生を防止することができる。これにより波長による光学特性の劣化を有効に回避し、従来に比して光学特性を向上する。
ここで位相差層7に係る液晶材料は、例えば米国特許第8119026号明細書、特表2010−522892号公報等に開示の構成を適用することができる。
配向層6は、位相差層7の液晶材料を配向可能な各種の構成を適用することができるものの、この実施形態では、光配向層を適用する。なお光配向層は、光配向材料による塗工液を塗工、乾燥させた後、直線偏光により紫外線を照射して硬化させることにより作成され、この実施形態では厚み0.1μmにより作成される。この光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を適用することができるものの、この実施形態では、例えば光2量化型の材料を使用する。なおこの光2量化型の材料については、「M.Schadt,K.Schmitt,V.Kozinkov and V.Chigrinov:Jpn.J.Appl.Phys.,31,2155(1992)」、「M.Schadt,H.Seiberle and A.Schuster:Nature,381,212(1996)」等に開示されている。
なお配向層6は、ラビング処理により作製してもよく、賦型処理による微細なライン状凹凸形状により作製してもよく、種々の構成を広く適用することができる。また光配向機能を有する光配向性液晶ポリマーにより光配向の手法を適用して位相差層7を構成するようにして、配向層6を省略するようにしてもよい。
基材5は、各種の透明フィルム材を適用することができるものの、光学的ローパスフィルタ1としての周波数特性を向上させる観点から、光学異方性の小さな例えばTAC(トリアセチルセルロース)等の透明フィルムを適用することが好ましい。
〔製造方法〕
図3は、この光学的ローパスフィルタ1の製造工程を示すフローチャートである。この製造工程は、ロールに巻き取った長尺透明フィルム材により基材5が提供され、この基材5をロールより送り出して光配向材料層が順次作製される(ステップSP1−SP2)。ここで光配向材料層は、各種の製造方法を適用することができるものの、この実施の形態では、光配向材料を有機溶剤からなる溶媒に分散させた成膜用液体をダイにより塗布した後、乾燥して作製される。
続いてこの製造工程は、露光工程により直線偏光による紫外線を照射して配向層6が作製される(ステップSP3)。続いてこの製造工程は、位相差層作製工程において、ダイ等により位相差層の塗工液を塗布して乾燥させた後、紫外線の照射により硬化させ、位相差層7が作製される(ステップSP4)。続いてこの製造工程は、第1及び第2複屈折板3、4との積層に供する大きさにより切断した後(SP5)、続く積層工程(SP6)により第1及び第2の複屈折板3、4と積層一体化する。
〔第1実施形態に係る他の実施形態〕
図4は、第1実施形態に係る光学的ローパスフィルタの他の実施形態を示す図である。この実施形態に係る撮像装置は、この図4に示す光学的ローパスフィルタ11が適用される。ここでこの光学的ローパスフィルタ11は、転写法により複屈折板3と1/4波長板12を一体化することにより、1/4波長板12が位相差層7のみにより構成され、一段と厚みが薄く作成される。この実施形態では、この1/4波長板12に係る構成が異なる点を除いて、第1実施形態と同一に構成される。
ここで転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。
これによりこの実施形態では、図5(A)に示すように、第1実施形態について上述したと同様にして基材15に順次配向層6、位相差層7を作成して転写フィルム25が作成される。ここでこのように転写用による場合、基材15は、最終的に取り除かることにより、光学異方性の大きな材料を使用することも可能であり、これにより第1実施形態について上述した基材5に比して適用範囲を拡大することができる。これによりこの実施形態では汎用性の高いPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを適用する。
続いて図5(B)に示すように、第1の複屈折板3に位相差層7を貼り付けた後、基材15を配向層6と一体に剥離する(図5(C))。なお基材15のみを剥離するようにしてもよい。その後、第2の複屈折板4と積層一体化する。
このように1/4波長板を液晶材料による位相差層により構成するようにして、転写法を適用することにより、一段と厚みを薄くすることができる。
〔第2実施形態〕
図6は、本発明の第2実施形態に係る光学的ローパスフィルタを示す断面図である。この実施形態に係る撮像装置は、光学的ローパスフィルタ1に代えてこの図6に示す光学的ローパスフィルタ31が配置される点を除いて、第1実施形態の撮像装置と同一に構成される。またこの光学的ローパスフィルタ31は、1/4波長板2に代えて1/4波長板32が設けられる点を除いて、光学的ローパスフィルタ1と同一に構成される。
ここで1/4波長板21は、それぞれ1/2波長の位相差層及び1/4波長の位相差層である、正の波長分散特性による位相差層7B及び7Aの積層により、広い波長帯域で逆分散の波長特性を確保する。このため図7に示すように、第1の複屈折板3から出射される光束の偏光面Px又はPyに対して、1/2波長の位相差層7Bは遅相軸方向が15度の角度を成すように、また1/4波長の位相差層7Aは遅相軸方向が73度〜75度の角度を成すように形成される。
1/2波長の位相差層7Bは、リタデーション値が230nm以上、270nm以下により形成され、1/4波長の位相差層7Aは、リタデーション値が120nm以上、140nm以下により形成される。またこれによりそれぞれ厚み2〜3μm、厚み1〜2μmにより作製される。
1/4波長板32は、基材5に、1/4波長の位相差層7Aに係る配向層6Aを作成した後、1/4波長の位相差層7Aが作成される。またこの1/4波長の位相差層7Aの上に、1/2波長の位相差層7Bに係る配向層6Bを作成した後、1/2波長の位相差層7Bが作成される。なおこのように基材5上に、順次、配向層6A、位相差層7A、配向層6B、位相差層7Bを作成する代わりに、配向層6A、位相差層7Aを作成した基材(図9(B)参照)と、配向層6B、位相差層7Bを作成した基材(図9(A)参照)とを積層して配置するようにしても良く、またこのような基材を順次複屈折板3、又は4に積層して配置するようにしてもよい。
ここでこれら配向層6A及び6Bは、第1実施形態について上述した配向層6と同一に構成される。これに対して位相差層7A及び7Bは、重合性液晶組成物を含有する。この重合性液晶組成物は、液晶性を示し分子内に重合性官能基を有する液晶化合物(以下、「棒状化合物」ともいう。)のほか、アンチブロッキング剤等を含有させることができる。
棒状化合物は、屈折率異方性を有し、配向層6A、6Bの配向規制力により規則的に配列することにより、所望の位相差性を付与する機能を有する。棒状化合物として、例えば、ネマチック相、スメクチック相等の液晶相を示す材料が挙げられるが、他の液晶相を示す液晶化合物と比較して規則的に配列させることが容易である点で、ネマチック相を示す棒状化合物を用いることがより好ましい。
本実施形態において用いられる棒状化合物の具体例としては、例えば、下記式(1)〜(16)で表される化合物を例示でき、これらの化合物を重合させて使用することができる。
Figure 2016045232
Figure 2016045232
この実施形態によれば、液晶材料により位相差層を構成するようにして、1/2波長の位相差層7B及び1/4波長の位相差層7Aの積層により1/4波長板を構成することにより、広い波長帯域で逆分散の波長特性により機能する1/4波長板を構成することができ、一段と広い波長帯域で波長による光学特性の劣化を有効に回避し、従来に比して光学特性を向上することができる。
またこの液晶材料により1/2波長の位相差層7B及び1/4波長の位相差層7Aにはっては、厚み2〜3μm、厚み1〜2μmにより作製することができ、これにより厚みについても十分薄くすることができる。
〔第2実施形態に係る他の実施形態〕
図8は、第2実施形態に係る光学的ローパスフィルタの他の実施形態を示す図である。この実施形態に係る撮像装置は、この図8に示す光学的ローパスフィルタ41が適用される。ここでこの光学的ローパスフィルタ41は、転写法により1/2波長の位相差層7B、1/4波長の位相差層7A、複屈折板3を積層し、これにより1/4波長板42が位相差層7A及び7Bのみにより構成され、一段と厚みを薄くして広い波長帯域で光学特性を向上する。この実施形態では、この1/4波長板42に係る構成が異なる点を除いて、第2実施形態と同一に構成される。
これによりこの実施形態では、図9(A)に示すように、第1実施形態について上述したと同様にして基材15Bに順次配向層6B、位相差層7Bを作成して1/2波長の位相差層7Bに係る転写フィルム25Bが作成される。また図9(B)に示すように、同様にして、基材15Aに順次配向層6A、位相差層7Aを作成して1/4波長の位相差層7Aに係る転写フィルム25Aが作成される。
続いて図9(C)に示すように、位相差層7A、7Bを内側にしてこの転写フィルム25A及び25Bが積層一体化された後、1/2波長の位相差層7B側の基材15Bが配向層6Bと一体に剥離される。なおこの積層一体化には、PSA粘着剤、紫外線硬化性樹脂等を適用することができ、さらには熱圧着の手法を適用してもよい。また基材15Bのみ剥離するようにしてもよい。
続いて図9(D)に示すように、第1の複屈折板3と一体化した後、1/4波長の位相差層7A側の基材15Aが配向層6Aと一体に剥離される。なおこの場合も基材15Aのみ剥離するようにしてもよい。その後、第2の複屈折板3が積層される(図8)。なおこのように一旦、位相差層7A及び7Bを積層して複屈折板3、4と積層する代わりに、複屈折板3又は4に順次位相差層7A、7Bを転写法により積層するようにしてもよい。
この実施形態では、転写法を適用して1/2波長の位相差層7B、1/4波長の位相差層7Aを積層し、さらには複屈折板3、4と積層することにより、広い波長帯域で十分な空間周波数特性を確保することができ、また厚みを充分に薄くすることができる。
〔第3実施形態〕
図10は、本発明の第3実施形態に係る光学的ローパスフィルタを示す断面図である。この実施形態に係る撮像装置は、この図10に示す光学的ローパスフィルタ51が配置される点を除いて、上述の実施形態の撮像装置と同一に構成される。またこの光学的ローパスフィルタ51は、1/4波長板42と第1の複屈折板3との間に正Cプレート53が配置され、これにより斜め入射光による特性の劣化を防止する。ここでこの光学的ローパスフィルタ51は、この正Cプレート53に係る構成が異なる点を除いて、図8について上述した光学的ローパスフィルタ41と同一に構成される。
ここで図11は、この正Cプレート53に係る転写フィルム54を示す断面図である。正Cプレート53は、液晶材料による位相差層により構成され、転写フィルムは、基材55の上に、正Cプレートに係る垂直配向層56を作成した後、この垂直配向層56上に塗工液を塗工、乾燥、硬化して正Cプレート53が作製される。ここで基材55は、TACフィルム、PETフィルム等の各種フィルム材を適用することができるものの、この実施形態ではPETフィルムが適用される。
垂直配向層56は、正Cプレートに係る液晶分子の分子軸をホメオトロピック配向させる機能を有する配向層であり、VA液晶表示装置等に適用される各種の垂直配向層を適用することができ、例えばポリイミド配向層、LB膜による配向層等を適用することができる。具体的に、垂直配向層56の構成材料としては、例えば、レシチン、シラン系界面活性剤、チタネート系界面活性剤、ピリジニウム塩系高分子界面活性剤、n−オクタデシルトリエトキシシラン等のシランカップリング系垂直配向層用組成物、長鎖アルキル基や脂環式構造を側鎖に有する可溶性ポリイミドや長鎖アルキル基や脂環式構造を側鎖に有するポリアミック酸等のポリイミド系垂直配向層用組成物が挙げられる。より具体的には、垂直配向層用組成物として、ジェイエスアール(株)製のポリイミド系垂直配向層用組成物「JALS−2021」や「JALS−204」、日産化学工業(株)製の「RN−1517」、「SE−1211」、「EXPOA−018」等の市販品を適用することができる。
正Cプレート53に係る液晶材料は、1/4波長板について上述した各種液晶化合物を適用して、厚み1μmにより作成される。
正Cプレート53は、図9について上述したと同様にして位相差層7B、7Aの積層体に転写法により積層された後、複屈折板3と積層される。なおこのように位相差層7B、7Aの積層体に積層する代わりに、事前に、1/2波長の位相差層7Bに転写法により積層するようにしてもよく、さらには事前に複屈折板3に積層するようにしても良い。また正Cプレート53は、位相差層7Bの入射側に代えて、位相差層7B、7Aの間に配置してもよく、さらには1/4波長の位相差層7Aの出射面側に配置してもよく、これら3つの配置箇所の2箇所以上に配置するようにしてもよい。またこのように正Cプレート53を配置する場合、1/4波長板42に代えて、上述した1/4波長板2、12、32を設けるようにしてもよい。また正Cプレート53は、転写法による配置に代えて、正Cプレート53に係る垂直配向層56、基材55と一体に配置してもよい。
この実施形態では、正Cプレートを設けることにより、斜め入射光に対する特性の劣化を低減することができ、一段と特性を向上することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に組み合わせたり、変更したりすることができる。
1、11、31、41、51 光学的ローパスフィルタ
2、12、21、32、42 1/4波長板
3、4 複屈折板
5、15、15A、15B、55 基材
6、6A、6B 配向層
7、7A、7B 位相差層
25、25A、25B、54 転写フィルム
53 Cプレート
56 垂直配向層

Claims (6)

  1. 第1及び第2の複屈折板により1/4波長板を挟持した光学的ローパスフィルタにおいて、
    前記1/4波長板が、透過光に1/4波長の位相差を付与する液晶材料による位相差層により形成された
    光学的ローパスフィルタ。
  2. 前記1/4波長板は、逆分散の波長特性である
    請求項1に記載の光学的ローパスフィルタ。
  3. 前記位相差層の液晶材料が、逆分散波長特性の液晶材料である
    請求項2に記載の光学的ローパスフィルタ。
  4. 前記1/4波長板が、
    透過光に1/2波長の位相差を付与する1/2波長の位相差層と、
    透過光に1/4波長の位相差を付与する1/4波長の位相差層とを積層して作成された
    請求項2に記載の光学的ローパスフィルタ。
  5. さらに正Cプレートを備える
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の何れかに記載の光学的ローパスフィルタ。
  6. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5の何れかに記載の光学的ローパスフィルタをレンズと撮像素子の撮像面との間に配置した
    撮像装置。
JP2014167232A 2014-08-20 2014-08-20 光学的ローパスフィルタ及び撮像装置 Pending JP2016045232A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014167232A JP2016045232A (ja) 2014-08-20 2014-08-20 光学的ローパスフィルタ及び撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014167232A JP2016045232A (ja) 2014-08-20 2014-08-20 光学的ローパスフィルタ及び撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016045232A true JP2016045232A (ja) 2016-04-04

Family

ID=55635886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014167232A Pending JP2016045232A (ja) 2014-08-20 2014-08-20 光学的ローパスフィルタ及び撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016045232A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003287620A (ja) * 2002-03-27 2003-10-10 Dainippon Ink & Chem Inc 偏光分離素子
JP2004070340A (ja) * 2002-07-22 2004-03-04 Seiko Epson Corp 光学フィルタ
JP2006119492A (ja) * 2004-10-25 2006-05-11 Seiko Epson Corp 光学ローパスフィルタ
JP2006268007A (ja) * 2005-02-25 2006-10-05 Nitto Denko Corp 楕円偏光板の製造方法および楕円偏光板を用いた画像表示装置
JP2008170924A (ja) * 2006-12-12 2008-07-24 Epson Toyocom Corp 光学フィルタ
JP2009294358A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Dic Corp 積層光学異方体
JP2014123099A (ja) * 2012-11-21 2014-07-03 Dainippon Printing Co Ltd 光学フィルム、光学フィルム用転写体、画像表示装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003287620A (ja) * 2002-03-27 2003-10-10 Dainippon Ink & Chem Inc 偏光分離素子
JP2004070340A (ja) * 2002-07-22 2004-03-04 Seiko Epson Corp 光学フィルタ
JP2006119492A (ja) * 2004-10-25 2006-05-11 Seiko Epson Corp 光学ローパスフィルタ
JP2006268007A (ja) * 2005-02-25 2006-10-05 Nitto Denko Corp 楕円偏光板の製造方法および楕円偏光板を用いた画像表示装置
JP2008170924A (ja) * 2006-12-12 2008-07-24 Epson Toyocom Corp 光学フィルタ
JP2009294358A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Dic Corp 積層光学異方体
JP2014123099A (ja) * 2012-11-21 2014-07-03 Dainippon Printing Co Ltd 光学フィルム、光学フィルム用転写体、画像表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6373625B2 (ja) 逆波長分散位相遅延フィルムおよびこれを備える表示装置
TWI444724B (zh) 圖案化延遲膜及其製備方法
TWI530717B (zh) 偏振板及其製備方法和包括它的液晶顯示器
JP2012014064A (ja) 光配向膜の製造方法、位相差フィルムの製造方法、光配向膜製造システム、光配向膜及び位相差フィルム
TWI442147B (zh) 立體光學元件及其製作方法
JP2016206217A (ja) 光学フィルム、転写フィルム、画像表示装置、光学フィルムの製造方法及び転写フィルムの製造方法
WO2015159726A1 (ja) キューブ型偏光ビームスプリッターモジュール
JP2015014712A (ja) 光学フィルム及び光学フィルムの作製方法
TWI580995B (zh) 抗環境光反射膜
WO2019004336A1 (ja) ウェアラブルディスプレイデバイス
JP2021501366A (ja) 積層体およびこれを含む液晶表示装置
JP6586882B2 (ja) 位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、この位相差フィルムを用いた偏光板及び画像表示装置、この画像表示装置を使用した3d画像表示システム
JP7026789B2 (ja) 液晶表示装置
JP6987411B2 (ja) 積層体およびこれを含む液晶表示装置
TW201508353A (zh) 光學膜、圓偏光膜、3d影像顯示裝置
JP6318662B2 (ja) 光学フィルム用転写積層体
JP2016045232A (ja) 光学的ローパスフィルタ及び撮像装置
JP6756106B2 (ja) 光学フィルム及び画像表示装置
JP6756112B2 (ja) 光学フィルム及び画像表示装置
JP6287371B2 (ja) 光学フィルム、光学フィルム用転写体、及び画像表示装置
JP2018189825A (ja) 積層体、表示装置
KR20160142798A (ko) 다층형 광학 필름 및 이를 포함하는 유기 발광 표시 장치
JP2014130352A (ja) 光学フィルムおよびこれを備える有機発光表示装置
JP2019040199A (ja) 光学フィルムおよびこれを備える有機発光表示装置
KR20140085131A (ko) 다층형 광학 필름 및 이를 포함하는 유기 발광 표시 장치

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160928

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180507

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180808

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181120