JP2016045022A - 位置推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線メッシュネットワークにおけるターゲットの位置推定誤差をより小さくする。【解決手段】第1の実施形態の位置推定装置は、位置が既知の端末である3以上の第1の端末と、位置が不明の端末である第2の端末とを含む複数の端末を備える無線ネットワークにおける第2の端末の位置を推定する。複数の端末のうち2の端末が接続される、2の端末間の距離と最小ホップ数とに基づき第1の接続確率を算出する。第1の接続確率に基づき尤度を求め、尤度を用いて第2の端末の位置を推定する。【選択図】図6

Description

本発明は、位置推定装置に関する。
空間に散在された複数の無線端末間で通信を行い、各無線端末は、他の無線端末を介して通信を行うことが可能とされた無線ネットワークが知られている。このような無線ネットワークを無線メッシュネットワークと呼び、無線メッシュネットワーク内の各無線端末は、ノードと呼ばれる。このような無線メッシュネットワークにおいて、各ノードの位置推定は、重要な技術である。
位置を推定したいターゲットとなるノードは、少なくとも3つの、位置が既知のノード(アンカーノードと呼ぶ)と通信可能であることが必要である。ターゲットがアンカーノードと直接通信できない場合であっても、マルチホップ通信を用いてターゲットの位置を推定することを可能とした技術が知られている。
なお、マルチホップ通信とは、第3の無線機によって通信が1回以上中継される通信形態を指す。無線機によって通信を中継する回数を、ホップ数と呼ぶ。また、2つのノード間のホップ数は、最小ホップ数(最短パス)を指す。
特開2012−257245号公報
Liu Ying et al., "A DV-Hop Positioning Algorithm for Wireless Sensor Network Based on Detection Probability", 2009 Fifth International Joint Conference on INC, IMS and IDC. G. Mao et al., "Probability of k-Hop Connection under Random Connection Model", IEEE Communications letters, Voil. 14, No. 11, November 2010.
無線メッシュネットワークにおいて、各ノードの配置は様々であり、ノード間のホップ数が大きく距離が小さい場合や、ノード間のホップ数が少なく距離が大きい場合などが有り得る。従来の技術では、このような、ノード間のホップ数が大きく距離が小さい確率や、ホップ数が少なく距離が大きい確率を考慮していなかった。そのため、各ターゲットの位置を推定した場合に、推定された位置の誤差が大きくなってしまう場合があるという問題点があった。
本発明が解決しようとする課題は、無線メッシュネットワークにおけるターゲットの位置推定誤差をより小さくすることが可能な位置推定装置を提供することにある。
第1の実施形態の位置推定装置は、位置が既知の端末である3以上の第1の端末と、位置が不明の端末である第2の端末とを含む複数の端末を備える無線ネットワークにおける第2の端末の位置を推定する。複数の端末のうち2の端末が接続される、2の端末間の距離と最小ホップ数とに基づき第1の接続確率を算出する。第1の接続確率に基づき尤度を求め、尤度を用いて第2の端末の位置を推定する。
図1は、既存技術による位置推定方法を概略的に示すフローチャートである。 図2は、第1の実施形態に適用可能な無線メッシュネットワークの例を概略的に示す図である。 図3は、第1の実施形態に適用可能なアンカー端末の構成の例を示すブロック図である。 図4は、第1の実施形態に適用可能なターゲット端末の一例の構成を示すブロック図である。 図5は、第1の実施形態に係る位置推定装置と、各アンカー端末と、各ターゲット端末との間で送受信される情報を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係る位置推定装置の一例の構成を示すブロック図である。 図7は、第1の実施形態に係る位置推定装置のハードウェア構成の例を示すブロック図である。 図8は、第1の実施形態に係る位置推定方法を概略的に示すフローチャートである。 図9は、第1の実施形態に係るkホップ接続確率計算処理を示す一例のフローチャートである。 図10は、第1の実施形態に係るkホップ接続確率計算を説明するための図である。 図11は、第1の実施形態に係るkホップ接続確率計算を説明するための図である。 図12は、kホップ接続確率をプロットした例を示す図である。 図13は、kホップ接続確率のプロットに対して適切なフィッティング関数を適用した例を示す図である。 図14は、第2の実施形態に適用可能な無線メッシュネットワークの例を概略的に示す図である。 図15は、第2の実施形態に係るターゲット端末の一例の構成を示すブロック図である。 図16は、第2の実施形態に係る、各アンカー端末と、各ターゲット端末との間で送受信される情報を示す図である。
以下、実施形態に係る位置推定装置について説明する。実施形態に係る位置推定装置の説明に先んじて、理解を容易とするために、既存技術による無線メッシュネットワークにおける位置推定方法について説明する。なお、無線メッシュネットワークは、複数の端末を備え、複数の端末は、位置が不明な端末であるターゲット端末と、位置が既知の端末である3以上のアンカー端末とを含む。また、無線メッシュネットワークが含む各端末は、ノードと呼ばれる。
図1は、既存技術であるDV−Hop方式による位置推定方法を概略的に示すフローチャートである。図1において、ステップS1で、位置推定装置は、各アンカー端末についてホップの平均距離を計算する。次のステップS2で、各ターゲット端末について、ターゲット端末からアンカー端末へのホップ数を計算する。ステップS3で、各ターゲット端末について、アンカー端末への距離を計算し、計算して得られた距離と各アンカー端末の位置とに基づき、各ターゲット端末の位置を計算する。
この方法によれば、ターゲット端末がアンカー端末に対して直接に通信できない場合であっても、当該ターゲット端末の位置を推定することができる。一方、この方法においては、各ノード間のホップ数が大きく距離が小さい場合や、各ノード間のホップ数が小さいが距離が大きい場合を考慮していないため、推定された位置の誤差が大きい。以下に説明する各実施形態は、ターゲット端末の位置をより高精度に推定可能とするものである。
(第1の実施形態)
次に、第1の実施形態について説明する。図2は、第1の実施形態に適用可能な無線メッシュネットワークの例を概略的に示す。図2において、無線メッシュネットワークは、位置推定装置10と、3以上のアンカー端末201、202、…と、複数のターゲット端末301、302、…とを含む。
各アンカー端末201、202、…は、自身の位置が既知である基準無線機である。各アンカー端末201、202、…は、自身の位置をGPS(Global Positioning System)などの位置検出手段を用いて取得してもよいし、位置推定装置10の記憶部105(後述する)に記憶しておいてもよい。位置推定装置10は、各アンカー端末201、202、…の位置を示す位置情報を記憶している。位置推定装置10は、この位置情報を、各アンカー端末201、202、…から受信して取得してもよいし、予め記憶していてもよい。
各ターゲット端末301、302、…は、位置推定装置10および各アンカー端末201、202、…により位置が把握されていない。第1の実施形態では、位置推定装置10は、各アンカー端末201、202、…、および、各ターゲット端末301、302、…から取得する情報に基づき、各ターゲット端末301、302、…の位置の推定を行う。
なお、図2において、アンカー端末(例えばアンカー端末201)と位置推定装置10との間の通信経路(通信パス)をパスL1、ターゲット端末(例えばターゲット端末301)と位置推定装置10との間の通信パスをパスL2として示している。また、アンカー端末(例えばアンカー端末202)とターゲット端末(例えばターゲット端末301)との間の通信パスをパスL3、ターゲット端末同士(例えばターゲット端末301および302)の間の通信パスをパスL4として示している。
以下、各アンカー端末201、202、…を特に区別しない場合、各アンカー端末201、202、…をアンカー端末20として代表させて説明する。同様に、各ターゲット端末301、302、…を特に区別しない場合、各ターゲット端末301、302、…をターゲット端末30として代表させて説明する。
図3(a)および図3(b)は、第1の実施形態に適用可能なアンカー端末20の構成の例を示す。図3(a)において、アンカー端末20は、位置取得部200と、送信部201と、アンテナ202とを有する。位置取得部200は、当該アンカー端末20の位置を取得する。例えば、位置取得部200は、GPSによる信号を受信するGPS信号受信部と、GPS信号受信部により受信された信号に基づき位置を計算する位置計算部とを備え、計算された位置を示す情報を出力する。
送信部201は、位置取得部200から出力された位置情報を、自身を識別する識別情報(アンカーID)を付加してアンテナ202を介して位置推定装置10に送信する。このとき、送信部201は、位置推定装置10と直接的に接続しない場合には、他の端末(アンカー端末20またはターゲット端末30)を中継して、位置情報およびアンカーIDを位置推定装置10に送信する。
図3(b)は、アンカー端末20の構成の別の例を示す。図3(b)において、アンカー端末20は、図3(a)の位置取得部200を持たずに、各アンカー端末20の位置情報を予め位置推定装置10に記憶させておく。この図3(b)に示される構成は、各アンカー端末20の位置が予め決められた位置推定システムに用いられる構成である。
図4は、第1の実施形態に適用可能なターゲット端末30の一例の構成を示す。図4において、ターゲット端末30は、ホップ数計算部300と、送受信部301と、アンテナ302とを有する。送受信部301は、アンテナ302を介した信号の送受信を行う。送受信部301は、隣接する他のターゲット端末30から、この他のターゲット端末30の各アンカー端末201、202、…に対するホップ数を受信する。また、送受信部301は、隣接するアンカー端末20からアンカーIDを受信する。
また、送受信部301は、ホップ数計算部300で計算された、当該ターゲット端末30の各アンカー端末201、202、…に対するホップ数を、当該ターゲット端末30を識別するためのターゲットIDを付加してアンテナ302を介して位置推定装置10に送信する。このとき、送受信部301は、位置推定装置10と直接的に接続しない場合には、他の端末(アンカー端末20またはターゲット端末30)を中継して、各アンカー端末20とのホップ数およびターゲットIDを位置推定装置10に送信する。
ホップ数計算部300は、送受信部301で受信された、他のターゲット端末30のホップ数に基づき、当該ターゲット端末30の、各アンカー端末201、202、…に対するホップ数を計算する。
ホップ数計算部300によるホップ数の計算方法の例について説明する。一例として、ターゲットID=sのターゲット端末30(ターゲット端末30sとする)において、アンカーID=tのアンカー端末20(アンカー端末20tとする)とのホップ数を計算する場合について考える。ホップ数計算部300は、先ず、アンカー端末20tとのホップ数を無限大に初期化する。ホップ数計算部300は、ターゲット端末30sがアンカー端末20tから送信されたアンカーIDを、直接すなわち他のターゲット端末30を中継せずに受信した場合、ホップ数を「1」とする。
一方、ホップ数計算部300は、ターゲット端末30sが、隣接するターゲット端末30から、当該ターゲット端末30とアンカー端末20tとのホップ数(値uとする)を受信した場合、受信したホップ数の値に応じた判定処理を行う。すなわち、ホップ数計算部300は、受信したホップ数が値(u+1)よりも大きい場合に、ターゲット端末30sとアンカー端末20tとのホップ数を値(u+1)に更新する。ホップ数計算部300は、更新したホップ数を隣接するターゲット端末30に送信する。ホップ数計算部300は、以上の手順を、ホップ数の更新が行われなくなるまで繰り返す。
図5は、第1の実施形態に係る、位置推定装置10と、各アンカー端末20と、各ターゲット端末30との間で送受信される情報を示す。なお、位置推定装置10、各アンカー端末20および各ターゲット端末30間における通信可能な経路をリンクと呼び、経路が通信可能な状態になっていることをリンクしていると呼ぶ。
図2を参照し、パスL1すなわちアンカー端末20から位置推定装置10へのリンクでは、アンカー端末20から位置推定装置10に対して当該アンカー端末20のアンカーIDと、当該アンカー端末20の位置を示す位置情報とが送信される。パスL2すなわちターゲット端末30から位置推定装置10へのリンクでは、当該ターゲット端末30のターゲットIDと、当該ターゲット端末30の各アンカー端末20に対するホップ数とが送信される。
パスL3すなわちアンカー端末20から隣接無線機へのリンクでは、当該アンカー端末20のアンカーIDが送信される。なお、隣接無線機は、対象となる無線機(アンカー端末20、ターゲット端末30)が直接通信可能な他の端末を指す。パスL4すなわちターゲット端末30から他のターゲット端末30へのリンクでは、当該ターゲット端末30の各アンカー端末20に対するホップ数が送信される。
図6は、第1の実施形態に係る位置推定装置10の一例の構成を示す。図6において、位置推定装置10は、制御部100と、ターゲット位置計算部101と、kホップ接続確率計算部102と、受信部103と、アンテナ104と、記憶部105とを有する。なお、位置推定装置10において、記憶部105は、ハードディスクドライブや不揮発性の半導体メモリといったストレージ装置が用いられる。また、制御部100、ターゲット位置計算部101、kホップ接続確率計算部102および受信部103は、CPU(Central Processing Unit)上で動作するプログラムによって構成してもよいし、互いに協働して動作するハードウェアにより構成してもよい。
位置推定装置10において、受信部103は、各アンカー端末20および各ターゲット端末30から送信された情報をアンテナ104を介して受信する。受信部103は、受信した情報を記憶部105に書き込む。kホップ接続確率計算部102は、記憶部105に書き込まれた情報に基づき、後述するkホップ接続確率を計算する。ターゲット位置計算部101は、kホップ接続確率計算部102で算出されたkホップ接続確率と、受信部103で受信されたターゲット端末30とアンカー端末20とのホップ数とを用いて、各ターゲット端末30の位置を計算する。制御部100は、位置推定装置10の全体の動作を制御する。
図7は、第1の実施形態に係る位置推定装置10のハードウェア構成の例を示す。図7において、位置推定装置10は、一般的なコンピュータ装置と同等の構成で実現可能であり、CPU1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003、ストレージ1004、入出力I/F1005、通信I/F1006およびアンテナ1007を有する。CPU1001、ROM1002、RAM1003、ストレージ1004、入出力I/F1005および通信I/F1006は、バス1000により互いに通信可能に接続される。
ストレージ1004は、ハードディスクドライブや不揮発性の半導体メモリを適用することができる。CPU1001は、ROM1002やストレージ1004に予め格納されるプログラムに従い、RAM1003をワークメモリとして用いてこの位置推定装置10の全体の動作を制御する。入出力I/F1005は、外部からのデータの入力および外部へのデータ出力を行うためのインターフェイスである。入出力I/F1005は、キーボードなどの入力デバイスや、ディスプレイ装置などの出力デバイスを接続することができる。また、入出力I/F1005は、外部の機器とデータの送受信を行うことも可能とされている。通信I/F1006は、アンテナ1007から受信した信号をディジタルデータに変換してCPU1001に渡す。
上述した位置推定装置10における制御部100、ターゲット位置計算部101、kホップ接続確率計算部102および受信部103の機能は、CPU1001上で動作する位置推定プログラムによって実現することができる。例えば、位置推定プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD、フレキシブルディスク、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供される。これに限らず、当該位置算出プログラムを、ROM1002に予め記憶させて、位置推定装置10に提供してもよい。
さらに、当該位置推定プログラムを、インターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより、位置推定装置10に提供するように構成してもよい。また、当該位置算出プログラムを、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
例えば実施形態に係る位置推定プログラムは、上述した制御部100、ターゲット位置計算部101、kホップ接続確率計算部102および受信部103を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては、CPU1001が例えばストレージ1004から当該位置推定プログラムを読み出して実行することにより上述の各部がRAM1003上にロードされ、制御部100、ターゲット位置計算部101、kホップ接続確率計算部102および受信部103がRAM1003上に生成されるようになっている。
(第1の実施形態)
次に、第1の実施形態に係る位置推定方法について説明する。図8は、第1の実施形態に係る位置推定方法を概略的に示すフローチャートである。ステップS10で、位置推定装置10は、kホップ接続確率計算部102によりkホップ接続確率を計算する。次のステップS11で、位置推定装置10は、各ターゲット端末30から送信された、ターゲット端末30から各アンカー端末20へのホップ数を取得する。次のステップS12で、位置推定装置10は、ターゲット位置計算部101により、ステップS10で計算されたkホップ接続確率と、ステップS11で各ターゲット端末30から取得されたホップ数とを用いて、各ターゲット端末30の位置を推定する。
以下、上述のステップS10〜ステップS12の各処理について、より詳細に説明する。先ず、各処理の説明に先んじて、kホップ接続確率の定義について説明する。与えられた距離dに対するkホップ接続確率は、確率の表記方法に従い「P(k|d)」と記述し、距離dの任意の端末AおよびBのペアの最短パス長(最小ホップ数)がkとなる確率である。
kホップ接続確率P(k|d)の計算方法は、様々な方法が知られており、例えば下記の式(1)により計算できる。なお、式(1)において、関数gk(d)は、式(2)により表される。
Figure 2016045022
Figure 2016045022
この式(1)による計算式では、kホップ接続確率P(k|d)を計算するために(k−1)重の積分が必要となるため、計算量が膨大となり、計算コストが嵩む。そのため、第1の実施形態では、kホップ接続確率P(k|d)を計算するための、より計算量の少ない計算方法を提供する。
図9は、図8のステップS10におけるkホップ接続確率計算部102における処理をより詳細に示す一例のフローチャートである。ステップS100で、kホップ接続確率計算部102は、各ノード間の1ホップ接続確率P(1|d)を取得する。なお、ノードは、各アンカー端末20および各ターゲット端末30を指す。次のステップS101で、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|d)を離散的に計算する。次のステップS102で、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|d)を距離の関数で表す。
以下、上述のステップS100〜ステップS102の各処理について説明する。先ず、ステップS100の1ホップ接続確率P(1|d)の計算方法について説明する。1ホップ接続確率P(1|d)の計算方法としては、ディスクモデル(disk Model)を用いた方法と、確率モデルを用いた方法とがある。
ディスクモデルとは、距離dが通信可能な距離以下であれば接続確率を1とし、距離dが通信可能な距離より大きい場合は、接続確率を0とするモデルである。例えば、通信可能な距離をlとすると、1ホップ接続確率P(1|d)は、下記の式(3)により計算できる。
Figure 2016045022
一方、確率モデルは、フェージングなどの無線通信に影響する原因を考慮したモデルであって、接続確率は、距離dに応じて0〜1の値になる。例えば、Rayleighフェージングモデルにおいて、1ホップ接続確率P(1|d)は、下記の式(4)にて表される。なお、式(4)において、値βおよび値ηは、環境による定数である。
Figure 2016045022
ステップS100では、例えば、1ホップ接続確率P(1|d)を上述したディスクモデルと確率モデルとのうち何れのモデルにより算出するかを決定し、各パラメータを取得する。用いるモデルは、位置推定装置10に予め設定されていてもよいし、ユーザ入力などにより設定してもよい。パラメータは、例えば、ディスクモデルの場合には、通信可能距離lであり、確率モデルの場合には、定数βおよびηである。これらのパラメータは、位置推定装置10に対して例えば入出力I/F1005を介して入力して記憶部105に記憶させてもよいし、記憶部105に予め記憶させておいてもよい。
次のステップS101で、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|d)を離散的に計算する。すなわち、kホップ接続確率計算部102は、値j(jは整数:0<j<m+1)のそれぞれについて距離djを決めて、kホップ接続確率P(k|dj)を計算する。ここで、値mは、任意の正の整数であり、距離djは、任意の距離である。
第1の実施形態では、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|dj)をシミュレーションに基づき算出する。ここでは、シミュレーションとして、既知のモンテカルロ法を用い、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|dj)を、ステップS100で求めた1ホップ接続確率P(1|d)とモンテカルロ法とを用いて、下記の手順(A)〜(C)に従い算出する。
(A)kホップ接続確率計算部102は、図10に例示するように、領域500内に、N個のノード510、510、…の各座標をランダムに生成する。領域500は、実際に各アンカー端末20および各ターゲット端末30を設置する領域に対応する。例えば、実際に各アンカー端末20および各ターゲット端末30が設置される領域が500m×500mの正方形の領域である場合、kホップ接続確率計算部102は、500m×500mの正方形の領域500を仮想的に生成する。
(B)次に、kホップ接続確率計算部102は、領域500内に生成された各ノード510、510、…について、各ノードペアの接続リンクを生成する。kホップ接続確率計算部102は、各ノード510、510、…それぞれの座標に基づき、各ノード510、510、…を2つずつ組み合わせたノードペアについて、ノード間の距離dをそれぞれ求める。そして、kホップ接続確率計算部102は、ステップS100で求めた1ホップ接続確率P(1|d)を用いて、求めた各距離dに基づき各ノードペアにおけるリンクの有無を生成する。図11は、領域500内の各ノード510についてリンク520を生成した例を示す。
例えば、ステップS100で求めた1ホップ接続確率P(1|d)が式(3)に示したディスクモデルの場合には、1ホップ接続確率P(1|d)が1であればリンクを生成し、0であればリンクを生成しない。また、式(4)のような確率モデルの場合には、まず1ホップ接続確率P(1|d)を計算し、実数r(0≦r≦1)をランダムに生成し、実数rが1ホップ接続確率P(1|d)以下であればリンクを生成し、そうでなければリンクを生成しない。
(C)最後に、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|dj)を離散的に計算する。すなわち、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|dj)を距離dj毎に計算する。
先ず、kホップ接続確率計算部102は、全てのノードペアのホップ数(最短パス長)を計算する。例えば、図11におけるノード510Xとノード510Yとの間のホップ数は、2となる。次に、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|dj)を、各距離djについて計算する。kホップ接続確率計算部102は、正の値Δを決める。なお、値Δは、任意の正の値である。
kホップ接続確率計算部102は、領域500内の全てのノードペアに対し、ノード間距離dがdj−Δ≦d≦dj+Δを満たすノードペアを求め、求めたノードペアの数Tを計数する。kホップ接続確率計算部102は、さらに、求めたノードペアの中で、ホップ数がkになるペアの数Tkを求める。kホップ接続確率計算部102は、求めた数TおよびTkを用いて、P(k|dj)=Tk/Tとして、各距離djに対するkホップ接続確率P(k|dj)をそれぞれ算出する。
次のステップS102で、kホップ接続確率計算部102は、ステップS101で算出した各kホップ接続確率P(k|dj)を距離dの関数で表す。より具体的には、kホップ接続確率計算部102は、ステップS101で計算した距離dj(0<j<m+1)に対するkホップ接続確率P(k|dj)を用いて、kホップ接続確率P(k|dj)を近似できる距離の関数f(d)を求める。
図12は、距離djを横軸とし、kホップ接続確率P(k|dj)を縦軸とする座標に、ステップS101で計算したkホップ接続確率P(k|dj)をプロットした例を示す。各kホップ接続確率P(k|d1)、…、P(k|dj)と、各距離d1、…、djとの関係が、座標上における各点6001〜6004により示されている。
図13は、図12の各点6001〜6004に対して、適切なフィッティング関数f(d)を適用した例を示す。この図13の例では、kホップ接続確率計算部102は、各kホップ接続確率P(k|d1)、…、P(k|dj)と、各距離d1、…、djとの関係を示す各点6001〜6004を近似させる曲線610を表す、距離dの関数f(d)を求める。これにより、kホップ接続確率P(k|dj)が距離の関数f(d)に変換される。
kホップ接続確率計算部102に適用可能なフィッティング方法について説明する。先ず、kホップ接続確率計算部102は、フィッティングに用いる関数の種類を決める。関数の種類としては、例えば多項式関数、線形関数、指数関数などが考えられる。
次に、kホップ接続確率計算部102は、フィッティングに用いる関数のパラメータを求める。すなわち、kホップ接続確率計算部102は、例えば関数f(d)= A×d+B×d+Cにフィッティングしようとした場合、次式(5)の値Errorが最小になるように、各係数A、BおよびCを求める。例えば、数値解析ソフトウェアの一つであるMATLAB(登録商標)において、fminsearch関数を用いて関数f(d)のパラメータを求めることができる。
Figure 2016045022
シミュレーション結果によれば、下記の式(6)および式(7)に示す指数関数が、kホップ接続確率P(k|dj)の距離djに対する関数に良好にフィッティングできる。なお、式(6)および式(7)において、各パラメータAk、Bk、CkおよびDkは、それぞれホップ数kに依存する値であるため、添字kを付して示してある。
Figure 2016045022
Figure 2016045022
説明は図8のフローチャートに戻り、ステップS12で、ターゲット位置計算部101は、図9のフローチャートによる処理で求めたkホップ接続確率P(k|dj)を用いて、各ターゲット端末30の位置を推定する。
以下に、ターゲット位置計算部101があるターゲット端末30(ターゲット端末30xとする)の位置を推定する方法について説明する。先ず、上述したステップS11で算出した、ターゲット端末30xと、各アンカー端末20i(0<i<M+1、Mは、アンカー端末20の個数)とのホップ数を、ホップ数hiとする。ターゲット位置計算部101は、最尤法を用いて、ターゲット端末30xの座標ベクトルXを、下記の式(8)を用いて計算する。
Figure 2016045022
全てのアンカー端末20iとアンカー端末20jとに対し、接続確率P(di|hi)と接続確率P(dj|hj)とが互いに独立だと仮定すると、上述の式(8)は、以下の式(9)と同値である。
Figure 2016045022
なお、式(9)において、値diは、座標ベクトルXとアンカー端末20iとの間の距離を示し、下記の式(10)により計算する。
Figure 2016045022
式(10)において、値Xiは、アンカー端末20iの座標ベクトルである。すなわち、2次元の座標において、式(10)は、下記の式(11)と同値である。なお、式(11)において、座標ベクトルX=(x,y)は、推定したいターゲット端末30xの座標である。また、座標ベクトルXi=(xi,yi)は、アンカー端末20iの座標である。
Figure 2016045022
一方、3次元の座標において、式(10)は、下記の式(12)と同値である。なお、式(12)において、座標ベクトルX=(x,y,z)は、推定したいターゲット端末30xの座標である。また、座標ベクトルXi=(xi,yi,zi)はアンカー端末20iの座標である。
Figure 2016045022
次に、尤度の計算について説明する。ベイズ定理(Bayes theorem)に基づいて、下記の式(13)が成り立つ。
Figure 2016045022
式(13)において、確率P(di)およびP(hi)は定数なので、上述した式(9)は、下記の式(14)と同値である。
Figure 2016045022
ターゲット位置計算部101は、上述のステップS10で算出したkホップ接続確率、例えば式(6)または式(7)を用いて式(14)を計算する。一例として、ターゲット位置計算部101は、式(7)を用いて、下記の式(15)により式(14)を計算して座標ベクトルXを求め、ターゲット端末30xの位置を推定することができる。
Figure 2016045022
この式(15)は、例えば、既知の最急降下法やNewton法を用いて解くことができる。これに限らず、式(6)および式(7)以外のフィッティング関数を式(15)に代入した場合でも、最急降下法などで解くことができる。
このように、第1の実施形態では、各アンカー端末20と各ターゲット端末30との間のホップ数と距離とを考慮した接続確率に基づき、各ターゲット端末30の位置を推定している。そのため、各ターゲット端末30の位置を、より高精度に推測することが可能となる。
また、第1の実施形態では、最尤法とフィッティング関数とを用いて計算を行うため、上述の式(1)を用いた場合に比べ、より少ない計算量で各ターゲット端末30の位置を推定することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、ターゲット端末が第1の実施形態の位置推定装置10としても機能し、自分の位置を推定する。図14は、第2の実施形態に適用可能な無線メッシュネットワークの例を概略的に示す。なお、図14において、上述した図2と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図14において、第2の実施形態に係る無線メッシュネットワークは、3以上のアンカー端末201、202、…と、複数のターゲット端末401、402、…とを含む。
各アンカー端末201、202、…は、上述したように、自身の位置が既知である基準無線機である。各アンカー端末20の構成は、図3(a)および図3(b)で示したアンカー端末20と同様の構成であるため、ここでの詳細な説明を省略する。なお、第2の実施形態においては、各アンカー端末201、202、…は、位置がターゲット端末401、402、…に登録された場合、例えば位置取得部200が不要となる。
各ターゲット端末401、402、…は、自身の位置が把握されていない端末であり、自身の位置の推定を行う。なお、以下では、各ターゲット端末401、402、…を特に区別しない場合、各ターゲット端末401、402、…をターゲット端末40として代表させて説明する。
図15は、第2の実施形態に係るターゲット端末40の一例の構成を示す。ターゲット端末40は、記憶部400と、送受信部401と、位置計算部402と、kホップ接続確率計算部403と、ホップ数計算部404と、アンテナ405とを有する。
ターゲット端末40において、ホップ数計算部404は、図4を用いて説明したホップ数計算部300に対応し、第1の実施形態で説明した方法により、各アンカー端末20へのホップ数を計算する。送受信部401は、アンテナ405を介した信号の送受信を行う。より具体的には、送受信部401は、ホップ数計算部404で計算されたホップ数を隣接無線機に送信する。また、送受信部401は、隣接するターゲット端末40から送信された、当該ターゲット端末40の各アンカー端末20へのホップ数を受信する。
さらに、送受信部401は、隣接するアンカー端末20から、アンカーIDと、当該アンカー端末20の位置を示す位置情報とを受信する。なお、アンカー端末20の位置が予め定められ、ターゲット端末40の例えば記憶部400に記憶されている場合には、アンカー端末20の位置を示す位置情報を受信する必要は無い。
記憶部400は、各アンカー端末20の位置と、各アンカー端末20へのホップ数を記憶する。
kホップ接続確率計算部403は、第1の実施形態において位置推定装置10のkホップ接続確率計算部部102と同様にして、図8のステップS10、および、図9のステップS100〜ステップS102で式(3)〜式(7)を用いて説明した方法に従いkホップ接続確率P(k|dj)を計算する。
ここで、第2の実施形態の場合、第2の実施形態に係る無線メッシュネットワークのセットアップに先立って、計算機などを用いて上述と同様にしてkホップ接続確率P(k|dj)を予め計算し、kホップ接続確率P(k|dj)のフィッティング関数f(d)を求めておいてもよい。求めた関数f(d)の各パラメータは、例えば各ターゲット端末40の記憶部400に記憶させておくことが考えられる。この場合には、ターゲット端末40において、kホップ接続確率計算部403が不要となる。
位置計算部402は、第1の実施形態における位置推定装置10のターゲット位置計算部101と同様にして、図8のステップS12で式(8)〜式15を用いて説明した方法に従い、ターゲット端末40の位置を計算する。
図16は、第2の実施形態に係る、各アンカー端末20と、各ターゲット端末30との間で送受信される情報を示す。図14を参照し、パスL5すなわちアンカー端末20から隣接無線機へのリンクでは、当該アンカー端末20のアンカーIDと、当該アンカー端末20の位置を示す位置情報とが送信される。パスL6すなわちターゲット端末40から他のターゲット端末40へのリンクでは、当該ターゲット端末40の各アンカー端末20に対するホップ数と、各アンカー端末20の位置を示す位置情報とが送信される。
このように、各ターゲット端末40が位置計算部402、kホップ接続確率計算部403および記憶部400を持つことで、位置推定装置10を無線メッシュネットワークに対して別途に用意しなくても、各ターゲット端末40の位置を推定することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、上述した第1の実施形態に係るkホップ接続確率計算部102、および、第2の実施形態に係るkホップ接続確率計算部403において、上述とは異なる方法でkホップ接続確率を計算する。より具体的には、上述の第1および第2の実施形態におけるkホップ接続確率P(k|d)とは異なり、kホップ接続確率を接続確率P(d|k)として計算する。すなわち、第3の実施形態では、最小ホップ数としてkが与えられた場合の、各ノード間が距離dになる確率から、kホップ接続確率を求める。以下、第3の実施形態においては、接続確率P(d|k)をkホップ接続確率として説明する。
なお、ここでは、説明のため、無線メッシュネットワークは、図2で示した構成を取り、位置推定装置10が各ターゲット端末30の位置を推定するものとする。
第3の実施形態では、基本的には、上述した図8および図9のフローチャートに従いkホップ接続確率P(d|k)を求めて、ターゲット端末30の位置を推定する。ここで、第3の実施形態では、図9のフローチャートにおけるステップS101による、kホップ接続確率P(d|k)の離散的な計算処理が上述と異なっている。以下では、この第3の実施形態におけるkホップ接続確率P(d|k)の離散的な計算処理について説明する。
図9のフローチャートを参照し、ステップS101で、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(d|k)を離散的に計算する。すなわち、第3の実施形態においては、kホップ接続確率計算部102は、値j(jは整数:0<j<m+1)のそれぞれについて距離djを決めて、kホップ接続確率P(dj|k)を計算する。ここで、値mは、任意の正の整数であり、距離djは、任意の距離である。
計算方法は、上述の手順(A)〜(C)と略同一であり、モンテカルロ法を用いるが、手順(C)が異なる(手順(C’)とする)。以下、第3の実施形態に係る計算方法を、第1の実施形態による手順(A)〜(C)と異なる部分を中心に説明する。
(A)kホップ接続確率計算部102は、図10に例示するように、領域500内に、N個のノード510、510、…の各座標をランダムに生成する。
(B)次に、kホップ接続確率計算部102は、領域500内に生成された各ノード510、510、…について、各ノード510、510、…それぞれの座標に基づき、各ノード510、510、…を2つずつ組み合わせたノードペアについてノード間の距離dをそれぞれ求める。そして、上述した式(3)および式(4)のうち、ディスクモデルおよび確率モデルのうち採用したモデルに応じた式に基づき、各ノードペアの接続リンクを生成する。
(C’)最後に、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(dj|k)を離散的に計算する。この場合、kホップ接続確率計算部102は、全てのノードペアのホップ数(最短パス長)を計算する。次に、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(dj|k)を、各距離djについて計算する。kホップ接続確率計算部102は、任意の正の値である値Δを決める。
kホップ接続確率計算部102は、領域500内の全てのノードペアに対し、ノード間距離dがdj−Δ≦d≦dj+Δを満たし、且つ、ホップ数がkとなるノードペアの数Tkを求める。また、kホップ接続確率計算部102は、ホップ数がkの全てのノードペアの数Tを求める。そして、kホップ接続確率計算部102は、求めた数TおよびTkを用いて、P(dj|k)=Tk/Tとして、各距離djに対するkホップ接続確率P(dj|k)をそれぞれ算出する。
この第3の実施形態におけるkホップ接続確率P(dj|k)は、第1の実施形態において図9のステップS102で説明した方法と同様にして、距離dの関数f(d)として表すことができる。したがって、第3の実施形態においても、第1の実施形態において図8のステップS12で説明した方法と同様にして、ターゲット端末30の位置を推測することが可能である。
すなわち、第1の実施形態における図8のステップS12と同様にして、式(9)に、第3の実施形態で求めたkホップ接続確率P(dj|k)を代入する。以降、上述の式(10)〜式(15)に従い、座標ベクトルXを算出して、ターゲット端末30の位置を求める。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第3の実施形態では、上述した第1の実施形態に係るkホップ接続確率計算部102、および、第2の実施形態に係るkホップ接続確率計算部403において、上述とは異なる方法でkホップ接続確率を計算する。より具体的には、上述の第1および第2の実施形態におけるkホップ接続確率P(k|d)とは異なり、kホップ接続確率を確率P(k|d)×P(d)として計算する。以下、第4の実施形態においては、確率P(k|d)×P(d)をkホップ接続確率として説明する。
なお、ここでは、説明のため、無線メッシュネットワークは、図2で示した構成を取り、位置推定装置10が各ターゲット端末30の位置を推定するものとする。
第4の実施形態では、基本的には、上述した図8および図9のフローチャートに従いkホップ接続確率P(k|d)×P(d)を求めて、ターゲット端末30の位置を推定する。ここで、第4の実施形態では、図9のフローチャートにおけるステップS101による、kホップ接続確率P(k|d)×P(d)の離散的な計算処理が上述と異なっている。以下では、この第4の実施形態におけるkホップ接続確率P(k|d)×P(d)の離散的な計算処理について説明する。
図9のフローチャートを参照し、ステップS101で、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|d)×P(d)を離散的に計算する。すなわち、第4の実施形態においては、kホップ接続確率計算部102は、値j(jは整数:0<j<m+1)のそれぞれについて距離djを決めて、kホップ接続確率P(k|dj)×P(dj)を計算する。ここで、値mは、任意の正の整数であり、距離djは、任意の距離である。
計算方法は、上述の手順(A)〜(C)と略同一であり、モンテカルロ法を用いるが、手順(C)が異なる(手順(C”)とする)。以下、第3の実施形態に係る計算方法を、第1の実施形態による手順(A)〜(C)と異なる部分を中心に説明する。
(A)kホップ接続確率計算部102は、図10に例示するように、領域500内に、N個のノード510、510、…の各座標をランダムに生成する。
(B)次に、kホップ接続確率計算部102は、領域500内に生成された各ノード510、510、…について、各ノード510、510、…それぞれの座標に基づき、各ノード510、510、…を2つずつ組み合わせたノードペアについてノード間の距離dをそれぞれ求める。そして、上述した式(3)および式(4)のうち、ディスクモデルおよび確率モデルのうち採用したモデルに応じた式に基づき、各ノードペアの接続リンクを生成する。
(C”)最後に、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|dj)×P(dj)を離散的に計算する。この場合、kホップ接続確率計算部102は、全てのノードペアのホップ数(最短パス長)を計算する。次に、kホップ接続確率計算部102は、kホップ接続確率P(k|dj)×P(dj)を、各距離djについて計算する。kホップ接続確率計算部102は、任意の正の値である値Δを決める。
kホップ接続確率計算部102は、領域500内の全てのノードペアに対し、ノード間距離dがdj−Δ≦d≦dj+Δを満たし、且つ、ホップ数がkとなるノードペアの数Tkを求める。また、kホップ接続確率計算部102は、ホップ数がkの全てのノードペアの数Tを求める。さらに、kホップ接続確率計算部102は、ノード間距離dがdj−Δ≦d≦dj+Δを満たすノードペアの数Tdを求める。さらにまた、kホップ接続確率計算部102は、全てのノードペアの数Tpを求める。ここで、値Nを領域500内の全てのノードの数とすると、Tp=N×(N−1)/2として求められる。
そして、kホップ接続確率計算部102は、求めた数T、Tk、TdおよびTpを用いて、P(k|dj)×P(dj)=(Tk×Tj)/(T×Tp)として、各距離djに対するkホップ接続確率P(k|dj)×P(dj)をそれぞれ算出する。
この第4の実施形態におけるkホップ接続確率P(k|dj)×P(dj)は、第1の実施形態において図9のステップS102で説明した方法と同様にして、距離dの関数f(d)として表すことができる。したがって、第4の実施形態でも、第1の実施形態において図8のステップS12で説明した方法と同様にして、ターゲット端末30の位置を推測することが可能である。
すなわち、第1の実施形態における図8のステップS12と同様にして、ターゲット端末30の座標ベクトルXは、式(9)を用いて求める。第1の実施形態において、式(13)を用いて説明したように、式(9)は、下記の式(16)と同値となる。そこで、ターゲット位置計算部101は、上述のようにして計算したkホップ接続確率P(k|dj)×P(dj)をこの式(16)に代入することで、ターゲット端末30の座標ベクトルXを算出することができ、ターゲット端末30の位置が求められる。
Figure 2016045022
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、上述した第1の実施形態におけるターゲット位置計算部101、および、第2の実施形態における位置計算部402において、重み付けを行って各ターゲット端末30またはターゲット端末40の位置を推測する。なお、ここでは、説明のため、無線メッシュネットワークは、図2で示した構成を取り、位置推定装置10が各ターゲット端末30の位置を推定するものとする。
先ず、図8を参照し、上述したステップS11で算出した、ターゲット端末30xと、各アンカー端末20i(0<i<M+1、Mは、領域500内のアンカー端末20の個数)とのホップ数を、ホップ数hiとする。ターゲット位置計算部101は、最尤法を用いて、ターゲット端末30xの座標ベクトルXを、上述した式(8)を用いて計算する。
ここで、上述の第1の実施形態では、全てのアンカー端末20iとアンカー端末20jとに対し、接続確率P(di|hi)と接続確率P(dj|hj)とが互いに独立だと仮定した。しかしながら、実際の配置においては、接続確率P(di|hi)と接続確率P(dj|hj)とが互いに独立ではない場合が生じ得る。例えば、アンカー端末20iとアンカー端末20jとの距離が近い場合や、アンカー端末20iとアンカー端末20jとの間のホップ数が小さい場合は、接続確率P(di|hi)と接続確率P(dj|hj)との従属性が高くなる。
この、接続確率P(di|hi)と接続確率P(dj|hj)との従属性を正確に計算することは、困難である。そのため、第5の実施形態では、アンカー端末20iと他のアンカー端末20との間の距離およびホップ数のうち少なくとも一方をパラメータに含む関数wiを重みとして用いて、ターゲット端末30の座標ベクトルXを計算する。
具体的な例として、ターゲット位置計算部101は、次式(17)に示されるように、上述した式(9)における確率P(di|hi)に対して上述の関数wiを適用する。
Figure 2016045022
以降、ターゲット位置計算部101は、上述の式(10)〜式(15)に従い、座標ベクトルXを算出して、ターゲット端末30の位置を求める。
このように、第5の実施形態では、ターゲット端末30の位置を求める際に、アンカー端末20iと他のアンカー端末20との間の距離およびホップ数のうち少なくとも一方をパラメータに含む関数wiを重みとして用いている。そのため、アンカー端末20iとアンカー端末20jとの距離が近い場合や、アンカー端末20iとアンカー端末20jとの間のホップ数が小さい場合であっても、より高精度に各ターゲット端末30の位置を求めることが可能である。
なお、本発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10 位置推定装置
20,201,202 アンカー端末
30,301,302,40,401,402 ターゲット端末
101 ターゲット位置計算部
102,403 kホップ接続確率計算部
103 受信部
104,202,302 アンテナ
105,400 記憶部
200 位置取得部
201 送信部
300,404 ホップ数計算部
301,401 送受信部
402 位置計算部

Claims (5)

  1. 位置が既知の端末である3以上の第1の端末と、位置が不明の端末である第2の端末とを含む複数の端末を備える無線ネットワークにおける該第2の端末の位置を推定する位置推定装置であって、
    前記複数の端末のうち2の端末が接続される、該2の端末間の距離と最小ホップ数とに基づき第1の接続確率を算出する第1の確率計算部と、
    前記第1の接続確率に基づき尤度を求め、該尤度を用いて前記第2の端末の位置を推定する位置推定部と
    を有する
    ことを特徴とする位置推定装置。
  2. 前記第1の確率計算部は、
    前記複数の端末に含まれる2の端末が直接接続可能な第2の接続確率を算出し、該第2の接続確率に基づき前記複数の端末間のリンクを作成する第2の確率計算部と、
    前記リンクが作成された各2の端末の距離毎に前記第1の接続確率を算出し、該第1の接続確率を該距離の関数に変換する第3の確率計算部と
    を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置推定装置。
  3. 前記第3の確率計算部は、
    前記第1の接続確率を前記距離の指数関数に変換する
    ことを特徴とする請求項2に記載の位置推定装置。
  4. 前記位置推定部は、
    距離が与えられた2の端末が与えられた最小ホップ数で接続する第1の確率と、最小ホップ数が与えられた2の端末間の距離が与えられた距離である第2の確率と、2の端末間の距離が与えられた距離である確率と該第2の確率との積である第3の確率とのうち少なくとも1を前記第1の接続確率として、前記尤度を求めて前記位置を推定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の位置推定装置。
  5. 前記位置推定部は、
    前記第1の接続確率に重みを付けて前記位置の推定を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の位置推定装置。
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