JP2016044989A - 導電性膜センサおよび導電性膜の検出方法 - Google Patents

導電性膜センサおよび導電性膜の検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性膜の位置と特性をリアルタイムかつ高精度に測定する。
【解決手段】導電性膜センサは、導電性膜20に磁界を放射する磁界放射器1と、磁界放射器1を構成するコイル12のインピーダンスの実部と虚部を測定するインピーダンス測定部2と、コイルのインピーダンスの実部と導電性膜の位置および特性との第1の関係、並びにコイルのインピーダンスの虚部と導電性膜の位置および特性との第2の関係を記憶する記憶部3と、インピーダンスの実部の測定結果と第1の関係とから、導電性膜の位置と特性との第3の関係を導出すると共に、インピーダンスの虚部の測定結果と第2の関係とから、導電性膜の位置と特性との第4の関係を導出する関係導出部4と、第3、第4の関係から導電性膜20の位置と特性を求める特定部5とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導電性膜の位置と特性を検出する導電性膜センサおよび導電性膜の検出方法に関するものである。
コイルで磁界を励磁し、金属膜等の導電性膜に磁界を照射すると、導電性膜に渦電流が生じる。このとき、コイルと導電性膜との距離を変化させると、コイルのQ値およびインピーダンス等の電気特性が変化する。また、導電性膜の厚さを変化させても、コイルの電気特性が変化する。
発明者は、以上のような原理を利用して導電性膜の位置と特性(厚さ、抵抗率、透磁率など)を検出する導電性膜センサを提案した(特許文献1)。この導電性膜センサは、周波数が異なる第1、第2の磁界を放射する2つのコイルと、導電性膜に第1の磁界を照射した場合の、コイルの電気特性と、導電性膜の位置および特性の第1の関係と、導電性膜に第2の磁界を照射した場合の、コイルの電気特性と、導電性膜の位置および特性の第2の関係とを保存する関係記憶装置と、導電性膜に第1の磁界を照射した場合のコイルの電気特性および第1の関係に基づき、導電性膜の位置および特性の第3の関係を算出し、電性膜に第2の磁界を照射した場合のコイルの電気特性および第2の関係に基づき、導電性膜の位置および特性の第4の関係を算出する関係算出部と、第3の関係および第4の関係に共通する、導電性膜の位置および特性の組み合わせを特定する特定部とを備えている。
特開2013−015355号公報
しかし、特許文献1に開示された従来の導電性膜センサでは、互いに離間して配置された2つのコイルを必要とするため、導電性膜の一箇所の点を測定することができないという第1の問題点があった。従来の導電性膜センサでは、第1のコイルによって測定した点の導電性膜の位置と特性と、第2のコイルによって測定した点の導電性膜の位置と特性とを合成した結果を、最終的な測定結果として出力する。したがって、従来の導電性膜センサでは、コイルと導電性膜との距離が場所によって変動していると、測定結果に誤差を生じることになる。
また、従来の導電性膜センサでは、第1のコイルによる測定と第2のコイルによる測定を同時に行うと、第1のコイルから放射する第1の磁界が第2のコイルによる測定に影響を与え、第2のコイルから放射する第2の磁界が第1のコイルによる測定に影響を与えるので、第1のコイルによる測定と第2のコイルによる測定を同時に行うことができない場合があるという第2の問題点があった。したがって、従来の導電性膜センサでは、リアルタイムに測定できない場合があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、導電性膜の位置と特性をリアルタイムかつ高精度に測定することができる導電性膜センサおよび導電性膜の検出方法を提供することを目的とする。
本発明の導電性膜センサは、特定の周波数の磁界を測定対象の導電性膜に放射する磁界放射器と、この磁界放射器から前記導電性膜に磁界を放射したときに、前記磁界放射器を構成するコイルのインピーダンスの実部と虚部を測定するインピーダンス測定手段と、コイルのインピーダンスの実部と導電性膜の位置および特性との第1の関係、並びにコイルのインピーダンスの虚部と導電性膜の位置および特性との第2の関係を予め記憶する記憶手段と、前記インピーダンス測定手段が測定したインピーダンスの実部の測定結果と前記記憶手段に記憶された第1の関係とから、導電性膜の位置と特性との第3の関係を導出すると共に、前記インピーダンス測定手段が測定したインピーダンスの虚部の測定結果と前記記憶手段に記憶された第2の関係とから、導電性膜の位置と特性との第4の関係を導出する関係導出手段と、前記第3の関係と前記第4の関係とから、前記測定対象の導電性膜の位置と特性を求める特定手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の導電性膜センサの1構成例において、前記導電性膜の位置は、前記導電性膜と前記コイルとの距離で表されるものであり、前記導電性膜の特性は、前記導電性膜の厚さ、抵抗率、透磁率のいずれかである。
また、本発明の導電性膜センサの1構成例において、前記関係導出手段は、前記第3の関係を近似した関数と前記第4の関係を近似した関数を求め、前記特定手段は、前記第3の関係を近似した関数と前記第4の関係を近似した関数との交点を計算し、この交点における導電性膜の位置と特性を特定することを特徴とするものである。
また、本発明の導電性膜の検出方法は、特定の周波数の磁界を磁界放射器から測定対象の導電性膜に放射する磁界放射ステップと、前記導電性膜に磁界を放射したときに、前記磁界放射器を構成するコイルのインピーダンスの実部と虚部を測定するインピーダンス測定ステップと、コイルのインピーダンスの実部と導電性膜の位置および特性との第1の関係、並びにコイルのインピーダンスの虚部と導電性膜の位置および特性との第2の関係を予め記憶する記憶手段を参照し、前記インピーダンス測定ステップで測定したインピーダンスの実部の測定結果と前記記憶手段に記憶された第1の関係とから、導電性膜の位置と特性との第3の関係を導出すると共に、前記インピーダンス測定ステップで測定したインピーダンスの虚部の測定結果と前記記憶手段に記憶された第2の関係とから、導電性膜の位置と特性との第4の関係を導出する関係導出ステップと、前記第3の関係と前記第4の関係とから、前記測定対象の導電性膜の位置と特性を求める特定ステップとを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、1つのコイルで測定を行うことができるので、導電性膜の一箇所の点について導電性膜の位置と特性を測定することができる。また、本発明では、1つの周波数の磁界を用いて1回測定を行えばよい。したがって、本発明では、導電性膜の位置と特性をリアルタイムかつ高精度に測定することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る導電性膜センサの構成を示すブロック図である。 コイルのインピーダンスの実部と、導電性膜とコイルとの距離および導電性膜の厚さの関係の1例を示す図、並びにコイルのインピーダンスの虚部と、導電性膜とコイルとの距離および導電性膜の厚さの関係の1例を示す図である。 コイルのインピーダンスの実部の測定結果から導出した距離と厚さとの関係の1例を示す図、およびコイルのインピーダンスの虚部の測定結果から導出した距離と厚さとの関係の1例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る特定部の処理を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態に係る導電性膜センサの構成を示すブロック図である。 コイルのインピーダンスの実部と、導電性膜とコイルとの距離および導電性膜の抵抗率の関係の1例を示す図、並びにコイルのインピーダンスの虚部と、導電性膜とコイルとの距離および導電性膜の抵抗率の関係の1例を示す図である。 コイルのインピーダンスの実部の測定結果から導出した距離と抵抗率との関係の1例を示す図、およびコイルのインピーダンスの虚部の測定結果から導出した距離と抵抗率との関係の1例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る特定部の処理を説明する図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る導電性膜センサの構成を示すブロック図である。本実施の形態の導電性膜センサは、特定の周波数の磁界を測定対象の導電性膜20に放射する磁界放射器1と、磁界放射器1から導電性膜20に磁界を放射したときに、磁界放射器1を構成するLC共振回路10のコイル12のインピーダンスの実部と虚部を測定するインピーダンス測定部2と、コイル12のインピーダンスの実部と、導電性膜20とコイル12との距離SDおよび導電性膜20の厚さTの第1の関係、並びにコイル12のインピーダンスの虚部と、導電性膜20とコイル12との距離SDおよび導電性膜20の厚さTの第2の関係を予め記憶する記憶部3と、コイル12のインピーダンスの実部の測定結果と記憶部3に記憶された第1の関係から、距離SDと厚さTとの第3の関係を導出すると共に、コイル12のインピーダンスの虚部の測定結果と記憶部3に記憶された第2の関係から、距離SDと厚さTとの第4の関係を導出する関係導出部4と、第3の関係と第4の関係から、導電性膜20とコイル12との距離SDおよび導電性膜20の厚さTを求める特定部5と、特定部5が求めた測定結果を出力する測定結果出力部6とを備えている。
測定対象の導電性膜20は、金属または非金属の導電体からなる。磁界放射器1は、導電性膜20と対向し、導電性膜20に対して磁界を放射可能な位置に配置される。例えば導電性膜20が電池の電極などに用いられる帯状の金属箔であるとすれば、この帯状の金属箔を製造する製造現場において、搬送装置によって図1の左右方向に移動中の金属箔の位置と厚さをリアルタイムで測定するために本実施の形態の導電性膜センサが設置される。
磁界放射器1は、LC共振回路10と、電源11とから構成される。LC共振回路10は、コイル12と、コイル12に接続された図示しないキャパシタとを有する。このようなLC共振回路10に電源11から電力を供給すると、LC共振回路10が固有の共振周波数で共振する現象が生じ、コイル12から導電性膜20に向かって交流磁界が放射され、導電性膜20に渦電流が発生する。渦電流による電気エネルギの損失は、コイル12のインピーダンスを変化させる。このインピーダンスの変化は、導電性膜20とコイル12との距離SDおよび導電性膜20の特性に依存する。磁界放射器1から導電性膜20に放射する磁界の周波数は、導電性膜20の測定にとって都合の良い周波数に設定すればよい。本実施の形態では、磁界の周波数を800kHzとしている。
インピーダンス測定部2は、磁界放射器1から導電性膜20に磁界を放射したときに、コイル12のインピーダンスの実部Rと虚部Xを測定する。なお、本実施の形態では、実際にはコイル12のインピーダンスの虚部Xを測定した後に、この虚部Xの測定結果を所望のパラメータ、具体的には自己インダクタンス成分Lに変換している。このようなインピーダンス測定は周知の技術である。
記憶部3は、コイル12のインピーダンスの実部と、導電性膜20とコイル12との距離SDおよび導電性膜20の厚さTの関係(第1の関係)、並びにコイル12のインピーダンスの虚部と、導電性膜20とコイル12との距離SDおよび導電性膜20の厚さTの関係(第2の関係)を予め記憶している。
図2(A)に第1の関係の1例を示し、図2(B)に第2の関係の1例を示す。図2(A)の関係は、測定対象として想定される導電性膜20と同じ材料からなり、厚さが異なる複数の導電性膜を用意し、各導電性膜についてコイル12との距離SD[mm]を変化させながら磁界放射器1から導電性膜に周波数800kHzの磁界を放射して、コイル12のインピーダンスの実部R[Ω]を導電性膜毎および距離SD毎に測定することにより得られたものである。図2(A)の例では、厚さTが5μm、10μm、15μm、20μmの4種類の導電性膜についてインピーダンスの実部Rを測定している。
図2(B)の関係は、図2(A)の場合と同じ複数の導電性膜を用いて、各導電性膜についてコイル12との距離SD[mm]を変化させながら磁界放射器1から導電性膜に周波数800kHzの磁界を放射して、コイル12のインピーダンスの虚部(誘導リアクタンス)の自己インダクタンス成分L[μH]を導電性膜毎および距離SD毎に測定することにより得られたものである。上記のとおり、図2(B)の縦軸は虚部Xそのものではなく、虚部Xの自己インダクタンス成分Lとなっている。以上のような図2(A)、図2(B)の関係を示すデータが記憶部3に予め登録されている。
次に、関係導出部4は、インピーダンス測定部2が測定したコイル12のインピーダンスの実部の測定結果と、記憶部3に予め記憶された第1の関係(図2(A))とから、距離SDと厚さTとの関係(第3の関係)を導出する。また、関係導出部4は、インピーダンス測定部2が測定したコイル12のインピーダンスの虚部の測定結果と、記憶部3に予め記憶された第2の関係(図2(B))とから、距離SDと厚さTとの関係(第4の関係)を導出する。
図3(A)に第3の関係の1例を示し、図3(B)に第4の関係の1例を示す。図3(A)の関係は、図2(A)に示した第1の関係から、インピーダンス測定部2が測定したコイル12のインピーダンスの実部Rの測定結果(本実施の形態ではR=21Ω)に対応する距離SDの値を導電性膜の厚さT毎(T=5μm、10μm、15μm、20μm)に取得することにより得られたものである。
図3(B)の関係は、図2(B)に示した第2の関係から、インピーダンス測定部2が測定したコイル12のインピーダンスの虚部Xの測定結果(本実施の形態では虚部Xの自己インダクタンス成分L=135μH)に対応する距離SDの値を導電性膜の厚さT毎に取得することにより得られたものである。
なお、後述のように第3の関係を近似した関数と第4の関係を近似した関数との交点を計算する必要があるので、関係導出部4は、第3、第4の関係を導出した後に、第3の関係を近似した関数と第4の関係を近似した関数を求める必要がある。このような関数は例えば最小二乗法によって求めることができる。
特定部5は、関係導出部4が導出した第3、第4の関係から、導電性膜20とコイル12との距離SDおよび導電性膜20の厚さTを求める。図4は特定部5の処理を説明する図である。距離SDおよび厚さTを求めるためには、図4に示すように第3の関係線(図4の40)と第4の関係線(図4の41)とを重ね合わせて、第3の関係線と第4の関係線との交点(図4の42)における距離SDと厚さTの値、すなわち第3、第4の関係に共通する値を特定すればよい。
具体的には、特定部5は、関係導出部4が第3の関係を近似した関数と第4の関係を近似した関数とを導出しているので、この第3の関係を近似した関数と第4の関係を近似した関数との交点を計算し、この交点における距離SDと厚さTの値を特定すればよい。この特定した値が、図1に示す導電性膜20とコイル12との距離SDおよび導電性膜20の厚さTとなる。図4の例によると、距離SDは1.52mm、厚さTは15.7μmとなる。
測定結果出力部6は、特定部5が求めた測定結果を出力する。出力方法としては、例えば測定結果を表示したり、測定結果の情報を外部に送出したりする方法がある。
本実施の形態では、1つのコイル12で測定を行うことができるので、導電性膜20の一箇所の点について距離SDと厚さTを測定することができる。また、本実施の形態では、1つの周波数の磁界を用いて1回測定を行えばよい。したがって、本実施の形態では、距離SDと厚さTをリアルタイムかつ高精度に測定することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、導電性膜の位置(距離SD)の他に、導電性膜の特性として厚さTを測定したが、これに限るものではなく、導電性膜の特性として抵抗率を測定するようにしてもよい。
図5は本実施の形態に係る導電性膜センサの構成を示すブロック図である。本実施の形態の導電性膜センサは、磁界放射器1と、インピーダンス測定部2と、記憶部3aと、関係導出部4aと、特定部5aと、測定結果出力部6とを備えている。
本実施の形態では、測定対象の導電性膜20aの厚さTが既知の値T=10μmで、磁界放射器1から周波数500kHzの磁界を放射するものとする。第1の実施の形態と同様に、インピーダンス測定部2は、磁界放射器1から導電性膜20aに磁界を放射したときに、コイル12のインピーダンスの実部Rと虚部Xを測定する。
記憶部3aは、コイル12のインピーダンスの実部と、導電性膜20aとコイル12との距離SDおよび導電性膜20aの抵抗率ρの関係(第1の関係)、並びにコイル12のインピーダンスの虚部と、導電性膜20aとコイル12との距離SDおよび導電性膜20aの抵抗率ρの関係(第2の関係)を予め記憶している。
図6(A)に第1の関係の1例を示し、図6(B)に第2の関係の1例を示す。図6(A)の関係は、測定対象として想定される導電性膜20aと同じ厚さT=10μmで、抵抗率が異なる複数の導電性膜を用意し、各導電性膜についてコイル12との距離SD[mm]を変化させながら磁界放射器1から導電性膜に周波数500kHzの磁界を放射して、コイル12のインピーダンスの実部R[Ω]を導電性膜毎および距離SD毎に測定することにより得られたものである。図6(A)の例では、抵抗率ρが2×10-8Ω・m、3×10-8Ω・m、4×10-8Ω・m、5×10-8Ω・mの4種類の導電性膜についてインピーダンスの実部Rを測定している。
図6(B)の関係は、図6(A)の場合と同じ複数の導電性膜を用いて、各導電性膜についてコイル12との距離SD[mm]を変化させながら磁界放射器1から導電性膜に周波数500kHzの磁界を放射して、コイル12のインピーダンスの虚部の自己インダクタンス成分L[μH]を導電性膜毎および距離SD毎に測定することにより得られたものである。上記のとおり、図6(B)の縦軸は虚部Xそのものではなく、虚部Xの自己インダクタンス成分Lとなっている。以上のような図6(A)、図6(B)の関係を示すデータが記憶部3aに予め登録されている。
関係導出部4aは、インピーダンス測定部2が測定したコイル12のインピーダンスの実部の測定結果と、記憶部3aに予め記憶された第1の関係(図6(A))とから、距離SDと抵抗率ρとの関係(第3の関係)を導出する。また、関係導出部4aは、インピーダンス測定部2が測定したコイル12のインピーダンスの虚部の測定結果と、記憶部3aに予め記憶された第2の関係(図6(B))とから、距離SDと抵抗率ρとの関係(第4の関係)を導出する。
図7(A)に第3の関係の1例を示し、図7(B)に第4の関係の1例を示す。図7(A)の関係は、図6(A)に示した第1の関係から、インピーダンス測定部2が測定したコイル12のインピーダンスの実部Rの測定結果(本実施の形態ではR=20Ω)に対応する距離SDの値を導電性膜の抵抗率ρ毎(ρ=2×10-8Ω・m、3×10-8Ω・m、4×10-8Ω・m、5×10-8Ω・m)に取得することにより得られたものである。
図7(B)の関係は、図6(B)に示した第2の関係から、インピーダンス測定部2が測定したコイル12のインピーダンスの虚部Xの測定結果(本実施の形態では虚部Xの自己インダクタンス成分L=140μH)に対応する距離SDの値を導電性膜の抵抗率ρ毎に取得することにより得られたものである。
第1の実施の形態と同様に、関係導出部4aは、第3、第4の関係を導出した後に、第3の関係を近似した関数と第4の関係を近似した関数を求める必要がある。
特定部5aは、関係導出部4aが導出した第3、第4の関係から、導電性膜20aとコイル12との距離SDおよび導電性膜20aの抵抗率ρを求める。図8は特定部5aの処理を説明する図である。距離SDおよび抵抗率ρを求めるためには、図8に示すように第3の関係線(図8の80)と第4の関係線(図8の81)とを重ね合わせて、第3の関係線と第4の関係線との交点(図8の82)における距離SDと抵抗率ρの値、すなわち第3、第4の関係に共通する値を特定すればよい。
具体的には、特定部5aは、関係導出部4aが第3の関係を近似した関数と第4の関係を近似した関数とを導出しているので、この第3の関係を近似した関数と第4の関係を近似した関数との交点を計算し、この交点における距離SDと抵抗率ρの値を特定すればよい。この特定した値が、図5に示す導電性膜20aとコイル12との距離SDおよび導電性膜20aの抵抗率ρとなる。図8の例によると、距離SDは1.73mm、抵抗率ρは2.7×10-8Ω・mとなる。
測定結果出力部6は、特定部5aが求めた測定結果を出力する。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に1つのコイル12で測定を行うことができるので、導電性膜20aの一箇所の点について距離SDと抵抗率ρを測定することができる。また、本実施の形態では、1つの周波数の磁界を用いて1回測定を行えばよい。したがって、本実施の形態では、距離SDと抵抗率ρをリアルタイムかつ高精度に測定することができる。
なお、本実施の形態では、導電性膜20aの特性として抵抗率を測定したが、これに限るものではなく、導電性膜20aの特性として透磁率を測定してもよい。透磁率を測定する構成は、本実施の形態の抵抗率に関する記載を透磁率に置き換えたものとなる。
また、第1、第2の実施の形態では、コイル12のインピーダンスの虚部X(リアクタンス)の自己インダクタンス成分Lを用いているが、虚部Xそのものを用いてもよい。この場合は、図2(B)、図6(B)の縦軸が虚部X[Ω]となる。周知のとおり、虚部Xと自己インダクタンスLとは、X=ωL(ωは角周波数)の関係にある。
第1、第2の実施の形態で説明した導電性膜センサの記憶部3,3aと関係導出部4,4aと特定部5,5aと測定結果出力部6とは、例えばCPU(Central Processing Unit)、記憶装置およびインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、導電性膜の位置と特性を検出する技術に適用することができる。
1…磁界放射器、2…インピーダンス測定部、3,3a…記憶部、4,4a…関係導出部、5,5a…特定部、6…測定結果出力部、10…LC共振回路、11…電源、12…コイル、20,20a…導電性膜。

Claims (6)

  1. 特定の周波数の磁界を測定対象の導電性膜に放射する磁界放射器と、
    この磁界放射器から前記導電性膜に磁界を放射したときに、前記磁界放射器を構成するコイルのインピーダンスの実部と虚部を測定するインピーダンス測定手段と、
    コイルのインピーダンスの実部と導電性膜の位置および特性との第1の関係、並びにコイルのインピーダンスの虚部と導電性膜の位置および特性との第2の関係を予め記憶する記憶手段と、
    前記インピーダンス測定手段が測定したインピーダンスの実部の測定結果と前記記憶手段に記憶された第1の関係とから、導電性膜の位置と特性との第3の関係を導出すると共に、前記インピーダンス測定手段が測定したインピーダンスの虚部の測定結果と前記記憶手段に記憶された第2の関係とから、導電性膜の位置と特性との第4の関係を導出する関係導出手段と、
    前記第3の関係と前記第4の関係とから、前記測定対象の導電性膜の位置と特性を求める特定手段とを備えることを特徴とする導電性膜センサ。
  2. 請求項1記載の導電性膜センサにおいて、
    前記導電性膜の位置は、前記導電性膜と前記コイルとの距離で表されるものであり、
    前記導電性膜の特性は、前記導電性膜の厚さ、抵抗率、透磁率のいずれかであることを特徴とする導電性膜センサ。
  3. 請求項1または2記載の導電性膜センサにおいて、
    前記関係導出手段は、前記第3の関係を近似した関数と前記第4の関係を近似した関数を求め、
    前記特定手段は、前記第3の関係を近似した関数と前記第4の関係を近似した関数との交点を計算し、この交点における導電性膜の位置と特性を特定することを特徴とする導電性膜センサ。
  4. 特定の周波数の磁界を磁界放射器から測定対象の導電性膜に放射する磁界放射ステップと、
    前記導電性膜に磁界を放射したときに、前記磁界放射器を構成するコイルのインピーダンスの実部と虚部を測定するインピーダンス測定ステップと、
    コイルのインピーダンスの実部と導電性膜の位置および特性との第1の関係、並びにコイルのインピーダンスの虚部と導電性膜の位置および特性との第2の関係を予め記憶する記憶手段を参照し、前記インピーダンス測定ステップで測定したインピーダンスの実部の測定結果と前記記憶手段に記憶された第1の関係とから、導電性膜の位置と特性との第3の関係を導出すると共に、前記インピーダンス測定ステップで測定したインピーダンスの虚部の測定結果と前記記憶手段に記憶された第2の関係とから、導電性膜の位置と特性との第4の関係を導出する関係導出ステップと、
    前記第3の関係と前記第4の関係とから、前記測定対象の導電性膜の位置と特性を求める特定ステップとを含むことを特徴とする導電性膜の検出方法。
  5. 請求項4記載の導電性膜の検出方法において、
    前記導電性膜の位置は、前記導電性膜と前記コイルとの距離で表されるものであり、
    前記導電性膜の特性は、前記導電性膜の厚さ、抵抗率、透磁率のいずれかであることを特徴とする導電性膜の検出方法。
  6. 請求項4または5記載の導電性膜の検出方法において、
    前記関係導出ステップは、前記第3の関係を近似した関数と前記第4の関係を近似した関数を求めるステップを含み、
    前記特定ステップは、前記第3の関係を近似した関数と前記第4の関係を近似した関数との交点を計算し、この交点における導電性膜の位置と特性を特定するステップを含むことを特徴とする導電性膜の検出方法。
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