以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。なお、以下で説明する図面で、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る遊技機1の前面図である。遊技機1は弾球遊技機(パチンコ機ともいう)であり、前面(遊技者側)に設けられた遊技盤10と、遊技盤10上に設けられたディスプレイ20と、遊技盤10の周囲に設けられたスピーカ30およびランプ40と、遊技者が遊技を行うために操作するハンドル50と、遊技者が音量調節を行うための音量調節スイッチ60と、制御部100とを備える。なお、制御部100は、遊技機1の背面(遊技者とは反対側)に設けられるため、図1には示されていない。
スピーカ30は音声出力部であり、制御部100による制御に従って、効果音、音楽等の音声を出力する。スピーカ30は、任意の構成を備えてよく、1以上の任意の数設けられてよい。
ランプ40は照明部であり、制御部100による制御に従って、点灯および消灯を行う。ランプ40は複数の部分を有し、該部分ごとに点灯および消灯を切り替え可能である。本実施形態では、ランプ40は遊技盤10の周囲に配置された複数のLEDを含む。ランプ40としては、LED以外にも、白熱灯、放電灯等の任意の光源を用いてよく、またこれらを組み合わせて用いてもよい。
音量調節スイッチ60は音量調節部であり、音量を大きく又は小さく調節するために遊技者によって操作され、該操作を示す信号を制御部100に送信する。本実施形態では音量調節スイッチ60は音量調節専用の操作部であるが、その他の操作に用いられる操作部と兼用されてもよい。本実施形態では音量調節スイッチ60はハンドル50上に設けられているが、遊技者が操作可能な遊技機1上の任意の場所に設けられてよい。本実施形態では音量調節スイッチ60としてボタンスイッチを用いているが、ロータリースイッチ、ダイヤルスイッチ等の任意の構成を有するスイッチを用いてよい。
ディスプレイ20は表示部であり、制御部100による制御に従って、画像を表示する。本実施形態ではディスプレイ20として液晶ディスプレイを用いる。ディスプレイ20としては、液晶ディスプレイ以外にも、CRT、プロジェクタ等の任意の表示装置を用いてよく、またこれらを組み合わせて用いてもよい。
図2は、ディスプレイ20の表示内容を示す模式図である。音量調節時以外、すなわち遊技者が音量調節を行っていない期間において、ディスプレイ20は、図2(a)に示すように演出画像21を表示する。図2(a)では演出画像21として抽選結果を表す文字(演出図柄ともいう)のみが示されているが、演出画像21はその他にも演出に用いるための任意の動画像又は静止画像を含んでよい。
音量調節時、すなわち遊技者が音量調節を行った後、所定の期間中(例えば、5秒)に、ディスプレイ20は、図2(b)に示すように、演出画像21とともに音量表示画像22を表示する。本実施形態において、音量表示画像22は、設定可能な最大音量を示す枠中に、現在の音量に相当する数のブロックを表示するものである。音量表示画像22は、これに限られず、音量を単純な数値で表すこと等の任意の方法で表示されてもよい。
図3は、遊技機1の制御部100のブロック図である。図3には信号の主な進行方向が矢印で示されているが、これ以外の信号の授受があってもよい。制御部100は、主制御基板110と、サブ制御基板120と、表示制御基板130と、音声制御基板140と、ランプ制御基板150とを備える。各基板には、不図示の電源基板から電力が供給される。
主制御基板110は、メインCPU111と、メインROM112と、メインRAM113とを備える。主制御基板110は、遊技球が遊技盤10に設けられた始動口および入賞口を通過したことの検出、大当たり等の払い出しに関わる抽選特別電動役物や普通電動役物の開閉、および払出部からの賞球の払出の制御等、遊技機1の演出以外に係る制御を行う。メインROM112には、各装置を制御するためのプログラムや、抽選に用いられるテーブル等のデータが予め記録される。
具体的には、メインCPU111は始動口および入賞口に設けられたセンサからの遊技球の通過を示す信号等を受け取り、該信号をメインRAM113に一時的なデータとして記録する。そして、メインCPU111は、メインROM112に記録されたプログラムおよびデータを読み出し、メインRAM113上の一時的なデータを用いて種々の演算、判別、制御等の処理を実行する。メインCPU111は、該処理の結果に従って、入賞口および払出部に設けられた駆動部に制御信号を送信し、普通電動役物や特別電動役物の開閉や払出部からの賞球の払出を行う。また、メインCPU111は、サブ制御基板120に抽選結果を示す信号を送信する。
サブ制御基板120は、主制御基板110に接続され、サブCPU121と、サブROM122と、サブRAM123とを備える。サブ制御基板120は、遊技機1の演出に係る制御を行う。本実施形態において、演出は、表示制御基板130を介したディスプレイ20への画像の表示、音声制御基板140を介したスピーカ30からの音声の出力、およびランプ制御基板150を介したランプ40の点灯/消灯を含む。サブROM122には、各装置を制御するためのプログラムや、実行すべき演出を決定するためのテーブル等のデータが予め記録される。
サブ制御基板120には、音量調節スイッチ60が接続される。さらに、サブ制御基板120には、演出ボタン等の任意の操作部が接続されてよい。
具体的には、サブCPU121は主制御基板110からの抽選結果を示す信号や音量調節スイッチ60からの遊技者による操作を示す信号等を受け取り、該信号をサブRAM123に一時的なデータとして記録する。そして、サブCPU121は、サブROM122に記録されたプログラムおよびデータを読み出し、サブRAM123上の一時的なデータを用いて種々の演算、判別、制御等の処理を実行する。サブCPU121は、該処理の結果に従って、表示制御基板130、音声制御基板140およびランプ制御基板150に制御信号を送信する。
表示制御基板130は、サブ制御基板120に接続され、表示CPU131と、表示ROM132と、表示RAM133とを備える。表示制御基板130は、サブ制御基板120からの制御信号に基づいて、ディスプレイ20への画像の表示を行う。表示ROM132には、各装置を制御するためのプログラムや、ディスプレイ20に表示する画像等のデータが予め記録される。
表示制御基板130には、ディスプレイ20が接続される。さらに、表示制御基板130には、ディスプレイ20とは異なるサブディスプレイが接続されてよい。
具体的には、表示CPU131はサブ制御基板120からの信号を受け取り、該信号を表示RAM133に一時的なデータとして記録する。そして、表示CPU131は、表示ROM132に記録されたプログラムおよびデータを読み出し、表示RAM133上の一時的なデータを用いて種々の演算、判別、制御等の処理を実行する。表示CPU131は、該処理の結果に従って、ディスプレイ20に画像を表示する。
音声制御基板140は、音声CPU141と、音声ROM142と、音声RAM143とを備える。音声制御基板140には、スピーカ30が接続される。音声制御基板140は、サブ制御基板120からの制御信号に基づいて、スピーカ30からの音声の出力を行う。音声ROM142には、各装置を制御するためのプログラムや、スピーカ30から出力する音声等のデータが予め記録される。
具体的には、音声CPU141はサブ制御基板120からの信号を受け取り、該信号を音声RAM143に一時的なデータとして記録する。そして、音声CPU141は、音声ROM142に記録されたプログラムおよびデータを読み出し、音声RAM143上の一時的なデータを用いて種々の演算、判別、制御等の処理を実行する。音声CPU141は、該処理の結果に従って、スピーカ30から音声を出力する。
ランプ制御基板150は、ランプCPU151と、ランプROM152と、ランプRAM153とを備える。ランプ制御基板150には、ランプ40が接続される。ランプ制御基板150は、サブ制御基板120からの制御信号に基づいて、ランプ40の点灯および消灯を行う。ランプROM152には、各装置を制御するためのプログラムや、ランプ40の点灯/消灯パターン等のデータが予め記録される。
具体的には、ランプCPU151はサブ制御基板120からの信号を受け取り、該信号をランプRAM153に一時的なデータとして記録する。そして、ランプCPU151は、ランプROM152に記録されたプログラムおよびデータを読み出し、ランプRAM153上の一時的なデータを用いて種々の演算、判別、制御等の処理を実行する。ランプCPU151は、該処理の結果に従って、ランプ40を点灯又は消灯させる。
各基板110、120、130、140、150は、上述の構成に限られず、例えばROMおよびRAMに加えてプログラムおよびデータの読み書きが可能なフラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等の記録装置をさらに備えてもよい。また、基板110、120、130、140、150のうち2つ以上が単一の基板上に実装されてもよく、その場合にはCPU、ROMおよびRAMが共用されてもよい。
図4は、本実施形態に係る遊技機1の制御部100による処理のフローチャートを示す図である。サブ制御基板120は、遊技機1の電源スイッチがオンにされることにより発せられる開始信号を受信すると、図4のフローチャートを開始する。
まず、サブ制御基板120は、客待ち処理を開始する(ステップS101)。客待ちとは、遊技球が始動口を通過しておらず、抽選(変動)が行われていない状態をいう。客待ち処理は、遊技機1のデモンストレーション、遊技履歴表示等を行うようにディスプレイ20、スピーカ30およびランプ40を作動させることを含む。客待ち処理において、サブ制御基板120のサブCPU121は、表示制御基板130、音声制御基板140およびランプ制御基板150に、客待ち処理を開始することを示す客待ち信号を送信する。
表示制御基板130の表示CPU131は、客待ち信号を受信すると、表示ROM132から客待ち時に表示すべきデモンストレーション画像のデータを読み出し、図2(a)のように該画像を演出画像21としてディスプレイ20に表示する。音声制御基板140の音声CPU141は、客待ち信号を受信すると、音声ROM142から客待ち時に出力すべき音声のデータを読み出し、該音声をスピーカ30から出力する。ランプ制御基板150のランプCPU151は、客待ち信号を受信すると、ランプROM152から客待ち時に行うべき点灯/消灯パターンを読み出し、該パターンに従ってランプ40を点灯および消灯させる。
客待ち処理中に、サブ制御基板120は、遊技機1の電源スイッチがオフにされることにより発せられる停止信号を受信したか否かを判定する(ステップS102)。停止信号が受信されたと判定された場合に、サブ制御基板120は停止処理を行う(ステップS103)。停止処理は、ディスプレイ20、スピーカ30又はランプ40の停止、遊技履歴の保存等を含む。停止処理は、任意のタイミングで実行可能な割り込み処理として実装されてもよい。
客待ち処理中に、サブ制御基板120は、遊技者による音量調節スイッチ60の操作を示す信号を受信したか否かを判定する(ステップS104)。音量調節スイッチ60の操作を示す信号が受信されたと判定された場合(ステップS104のYES)に、サブ制御基板120は音量調節処理を行う(ステップS105)。音量調節処理において、サブ制御基板120のサブCPU121は、表示制御基板130および音声制御基板140に、音量調節信号を送信する。音量調節信号は、音量の絶対値又は音量の増減量を含む。
表示制御基板130の表示CPU131は、音量調節信号を受信すると、音量調節信号に基づいて変更後の音量を示す画像を表示RAM133上に作成する。そして、表示CPU131は、図2(b)のように該画像を音量表示画像22として演出画像21とともにディスプレイ20に表示する。その後、所定の時間(例えば、5秒)を経過したら、表示CPU131は、図2(a)のようにディスプレイ20において音量表示画像22を消去して演出画像21のみを表示する。
音声制御基板140の音声CPU141は、音量調節信号を受信すると、音量調節信号に基づいて変更後の音量を算出し、それ以降は該変更後の音量でスピーカ30から音声を出力する。
遊技機1には、音量の調節可能な範囲(すなわち、最小値および最大値)が設定されてもよい。この場合、音量の調節可能な範囲は、スピーカ30の機械的な制限又は遊技機1の設置者の所望の制限により決定され、予めサブ制御基板120のサブROMに記録される。遊技者による音量調節スイッチ60の操作が該音量の調節可能な範囲を超える音量を指示するものである場合には、サブ制御基板120は、スピーカ30から出力される音声の音量を変更せず、ディスプレイ20に現在の音量を示す音量表示画像22を表示させる。
音量調節スイッチ60の操作を示す信号が受信されなかった場合(ステップS104のNO)、又は音量調節処理(ステップS105)が行われた後に、サブ制御基板120は、遊技機1の変動が開始されたか否かを判定する(ステップS106)。本実施形態において、変動の開始条件は、主制御基板110が遊技盤10に設けられた所定の始動口を遊技球が通過したことを検出し、抽選を開始したことである。
変動が開始されていないと判定された場合(ステップS106のNO)には、サブ制御基板120は、ステップS102〜S106を繰り返して客待ち処理を継続する。
変動が開始されたと判定された場合(ステップS106のYES)には、サブ制御基板120は、客待ち処理を終了して演出処理を開始する(ステップS107)。演出処理は、遊技者に抽選の経過および結果を通知し、それらに伴う演出を行うようにディスプレイ20、スピーカ30およびランプ40を作動させることを含む。演出処理において、サブ制御基板120のサブCPU121は、表示制御基板130、音声制御基板140およびランプ制御基板150に、演出処理を開始することを示す演出信号を送信する。
表示制御基板130の表示CPU131は、演出信号を受信すると、表示ROM132から演出時に表示すべき演出画像のデータを読み出し、図2(a)のように該画像を演出画像21としてディスプレイ20に表示する。音声制御基板140の音声CPU141は、演出信号を受信すると、音声ROM142から演出時に出力すべき音声のデータを読み出し、該音声をスピーカ30から出力する。ランプ制御基板150のランプCPU151は、演出信号を受信すると、ランプROM152から演出時に行うべき点灯/消灯パターンを読み出し、該パターンに従ってランプ40を点灯および消灯させる。
演出処理中に、サブ制御基板120は、遊技機1の電源スイッチがオフにされることにより発せられる停止信号を受信したか否かを判定する(ステップS108)。停止信号が受信されたと判定された場合に、サブ制御基板120は停止処理を行う(ステップS103)。
演出処理中に、サブ制御基板120は、遊技者による音量調節スイッチ60の操作を示す信号を受信したか否かを判定する(ステップS109)。音量調節スイッチ60の操作を示す信号が受信されたと判定された場合(ステップS109のYES)に、サブ制御基板120はステップS105と同様の音量調節処理を行う(ステップS110)。
音量調節スイッチ60の操作を示す信号が受信されなかった場合(ステップS109のNO)、又は音量調節処理(ステップS110)が行われた後に、サブ制御基板120は、遊技機1の変動が終了されたか否かを判定する(ステップS111)。本実施形態において、変動の終了条件は、主制御基板110が遊技盤10に設けられた所定の始動口を遊技球が通過したことを最後に検出してから所定の時間が経過したことである。
変動が終了されていないと判定された場合(ステップS111のNO)には、サブ制御基板120は、ステップS108〜S111を繰り返して演出処理を継続する。
変動が終了されたと判定された場合(ステップS111のYES)には、サブ制御基板120は、演出処理を終了し、再びステップS101の客待ち処理の開始を行う。
特許文献1に記載の遊技機では客待ち処理中にのみ音量調節が可能であるのに対して、本実施形態に係る遊技機1によれば、客待ち処理中(すなわち、抽選が行われていない期間中)だけでなく演出処理中(すなわち、抽選が行われている期間中)にも音量調節が可能である。そのため、遊技者はより自由なタイミングで音量を変更することができ、便利である。
(第2の実施形態)
一般的な遊技機では抽選結果が当たりの場合にアニメーションや実写映像等を用いた派手な演出を行うことが多く、そのような当たりの演出が遊技機の集客につながり得る。そのため、特に当たりの演出が音量表示によって隠されることは、遊技者および遊技機の製造者の双方にとって望ましくない場合がある。一方、変動(抽選)の開始直後はまだ当たりの演出が発生しない確率が高く、音量表示を行っても当たりの演出が隠されるおそれは小さい。そこで、本実施形態では変動開始後の所定の期間に音量調節が可能である旨を遊技者に通知し、該期間中のみ音量調節を可能にする。これにより、音量表示が演出を邪魔することによる遊技性の低下を抑えることができる。
図5は、本実施形態におけるディスプレイ20の表示内容を示す模式図である。変動開始後の所定の期間(例えば、30秒)において、ディスプレイ20は、図5(a)に示すように演出画像21とともに音量調節受付画像23を表示する。以下では音量調節受付画像23が表示されている期間を音量調節可能期間といい、この期間中に遊技者は音量調節が可能である。図5(a)では演出画像21として抽選結果を表す文字(演出図柄ともいう)のみが示されているが、演出画像21はその他にも演出に用いるための任意の動画像又は静止画像を含んでよい。
音量調節可能期間中に遊技者が音量調節を行った後、所定の期間中(例えば、5秒)に、ディスプレイ20は、図5(b)に示すように演出画像21および音量調節受付画像23とともに音量表示画像22を表示する。音量表示画像22は第1の実施形態と同様である。
図6は、本実施形態に係る遊技機1の制御部100による処理のフローチャートを示す図である。図6のフローチャートは、第1の実施形態に係る図4のフローチャートとは変動開始(ステップS106)〜変動終了(ステップS111)が異なるため、その他のステップについては図4のフローチャートを参照する。
変動が開始されたと判定された場合(ステップS106のYES)に、サブ制御基板120は、客待ち処理を終了して演出処理を開始する(ステップS107)。演出処理は、第1の実施形態と同様である。さらに、サブ制御基板120のサブCPU121は、サブRAM123上にタイマーを設定し、変動開始からの経過時間の測定を開始する。
演出処理の開始後に、サブ制御基板120のサブCPU121は、表示制御基板130に、音量調節受付を開始することを示す音量調節受付開始信号を送信する。表示制御基板130の表示CPU131は、音量調節受付開始信号を受信すると、表示ROM132から音量調節受付中に表示すべき画像のデータを読み出し、図5(a)のように該画像を音量調節受付画像23としてディスプレイ20に表示する(ステップS201)。
演出処理中に、サブ制御基板120は、遊技機1の電源スイッチがオフにされることにより発せられる停止信号を受信したか否かを判定する(ステップS108)。停止信号が受信されたと判定された場合に、サブ制御基板120は停止処理を行う(ステップS103)。
演出処理中に、サブ制御基板120は、音量調節受付表示中であるか否かを判定する(ステップS202)。音量調節受付表示中であると判定された場合(ステップS202のYES)に、サブ制御基板120は、遊技者による音量調節スイッチ60の操作を示す信号を受信したか否かを判定する(ステップS109)。音量調節スイッチ60の操作を示す信号が受信されたと判定された場合(ステップS109のYES)に、サブ制御基板120は第1の実施形態と同様の音量調節処理を行う(ステップS110)。
音量調節スイッチ60の操作を示す信号が受信されなかった場合(ステップS109のNO)、又は音量調節処理(ステップS110)が行われた後に、サブ制御基板120は、変動開始から所定時間(例えば、30秒)を経過したか否かを判定する(ステップS203)。変動開始からの経過時間は、サブ制御基板120のサブCPU121がサブRAM123上のタイマーを参照することによって得られる。
また、サブ制御基板120は、当たりが発生したか否かを判定する(ステップS204)。当たりとは、抽選により所定の入賞口を開放することが決定されたことをいう。当たりの発生は、サブ制御基板120のサブCPU121が主制御基板110から送信される抽選結果を示す信号を受信することによって検知される。
変動開始から所定時間を経過したと判定された場合(ステップS203のYES)、又は当たりが発生したと判定された場合(ステップS204のYES)に、サブ制御基板120のサブCPU121は、表示制御基板130に、音量調節受付を終了することを示す音量調節受付終了信号を送信する。表示制御基板130の表示CPU131は、音量調節受付終了信号を受信すると、図2(a)のように音量表示画像22および音量調節受付画像23を消去して演出画像21のみをディスプレイ20に表示する(ステップS205)。
ステップS203、S204およびS205によって、変動開始から所定時間の経過又は当たりの発生のうち少なくとも一方の条件が満たされれば、音量調節受付が終了される。そのため、音量表示画像22および音量調節受付画像23がディスプレイ20上の演出を隠すことを抑えることができる。
本実施形態では当たりの発生を音量調節受付の終了条件としているが、外れの発生により演出が発生する場合等に、当たりに加えて外れの発生を終了条件としてもよい。
音量調節受付表示中でないと判定された場合(ステップS202のNO)、又は変動開始から所定時間を経過していないと判定され(ステップS203のNO)かつ当たりが発生していないと判定された場合(ステップS204のNO)に、サブ制御基板120は、遊技機1の変動が終了されたか否かを判定する(ステップS111)。
変動が終了されていないと判定された場合(ステップS111のNO)には、サブ制御基板120は、ステップS108〜S111を繰り返して演出処理を継続する。
ステップS111で変動が終了されたと判定された場合(ステップS111のYES)には、サブ制御基板120は、演出処理および音量調節受付表示を終了し、再びステップS101の客待ち処理の開始を行う。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に客待ち処理中だけでなく演出処理中にも音量調節が可能である。それに加えて、本実施形態では、変動開始後の音量調節可能な期間を所定の時間内又は当たり発生までに限定しているため、音量表示が演出を邪魔することが少なく、遊技性の低下を抑えることができる。また、当該期間中には音量調節受付中であることを示す音量調節受付画像23がディスプレイ20に表示されるため、遊技者は音量調節可能であることを容易に認識することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態では第1の実施形態のようにディスプレイ20上に音量表示画像22を表示する代わりに、演出画像21を変化させることによって音量を表示する。これにより、音量表示が演出を邪魔することによる遊技性の低下を抑えることができる。本実施形態は、音量の表示方法以外については、第1の実施形態と同様である。
図7は、本実施形態において音量表示中のディスプレイ20の表示内容を示す模式図である。ディスプレイ20は、表示制御基板130の制御に従い、演出画像21を表示する。さらに、音量調節処理(図4のフローチャートのS105、S110)の実行時には、ディスプレイ20は、表示制御基板130の制御に従い、演出画像21を変化させることによって音量を表示する。
具体的には、表示制御基板130は、ディスプレイ20上の演出画像21内、すなわち演出画像21に含まれるいずれかのオブジェクトの輪郭内に、変更後の音量を示す音量インジケータ21aを表示する。音量インジケータ21aは、例えば次のような方法により表示される。表示制御基板130は、音量インジケータ21aが表示される演出画像21の高さHを用いて、変更後の音量に対応する高さhを、h=H×(現在の音量)/(設定可能な最大音量)の式により算出する。そして、表示制御基板130は、演出画像21の下端から該算出された高さhに達するまで演出画像21内にブロックを表示することにより、変更後の音量を示す。
別の方法として、音量調節処理の実行時に、演出画像21の少なくとも一部の色を所定の期間中(例えば、5秒)に変化させることによって音量を表示してもよい。例えば、演出画像21の色を音量が大きいほど赤色に近く、音量が小さいほど青色に近い色に変化させることによって、変更後の音量を示すことができる。その他、遊技者が音量を認識可能な任意の方法で演出画像21を変化させてもよい。
本実施形態では音量を示す演出画像21として抽選結果を表す文字(演出図柄ともいう)を用いているが、その他演出に用いるための任意の動画像又は静止画像を用いてもよい。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に客待ち処理中だけでなく演出処理中にも音量調節が可能である。それに加えて、本実施形態では、演出画像自体を変化させることによって音量を表示するため、演出画像が音量表示画像に隠れることがなく、遊技性の低下を抑えることができる。
(第4の実施形態)
本実施形態では第1の実施形態のようにディスプレイ20上に音量表示画像22を表示する代わりに、ディスプレイ20とは異なる副表示部としてのサブディスプレイ70上に音量表示画像22を表示する。これにより、音量表示がディスプレイ20上の演出を邪魔することによる遊技性の低下を抑えることができる。本実施形態は、音量の表示方法以外については、第1の実施形態と同様である。
図8は、本実施形態において音量表示中のディスプレイ20およびサブディスプレイ70の表示内容を示す模式図である。サブディスプレイ70は、遊技盤10上、遊技盤10の周囲、ハンドル50の近傍等、遊技機1上の任意の場所に設けられる。サブディスプレイ70は、表示制御基板130に接続され、制御される。
サブディスプレイ70はディスプレイ20とは別個の表示部である。本実施形態ではサブディスプレイ70として液晶ディスプレイを用いる。サブディスプレイ70としては、液晶ディスプレイ以外にも、CRT、プロジェクタ等の任意の表示装置を用いてよく、またこれらを組み合わせて用いてもよい。
ディスプレイ20は、表示制御基板130の制御に従い、演出画像21を表示する。一方、音量調節処理(図4のフローチャートのS105、S110)の実行時に、サブディスプレイ70は、表示制御基板130の制御に従い、音量を示す音量表示画像22を表示する。サブディスプレイ70は、音量表示画像22の表示に加えて、又は音量表示画像22を表示していない間に、音量表示画像22以外の画像を表示してもよい。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に客待ち処理中だけでなく演出処理中にも音量調節が可能である。それに加えて、本実施形態では、演出表示を行うディスプレイ20とは別個のサブディスプレイ70上に音量を表示するため、演出画像が音量表示画像に隠れることがなく、遊技性の低下を抑えることができる。
(第5の実施形態)
本実施形態では第1の実施形態のようにディスプレイ20上に音量表示画像22を表示する代わりにランプ40を点灯および消灯させることによって音量を表示する。これにより、音量表示がディスプレイ20上の演出を邪魔することによる遊技性の低下を抑えることができる。本実施形態は、音量の表示方法以外については、第1の実施形態と同様である。
図9は、本実施形態において音量表示中の遊技機1の前面図である。音量調節処理(図4のフローチャートのS105、S110)の実行時に、ランプ40は、ランプ制御基板150の制御に従い、点灯および消灯することによって変更後の音量を表示する。
具体的には、ランプ制御基板150は、ランプ40のうち変更後の音量に相当する部分を点灯させ、残りの部分を消灯する。ランプ40は、例えば次のような方法により点灯および消灯される。ランプ制御基板150は、ランプ40の高さHを用いて、変更後の音量に対応する高さhを、h=H×(現在の音量)/(設定可能な最大音量)の式により算出する。そして、ランプ制御基板150は、ランプ40のうち下端から該算出された高さhに達するまでの部分41を点灯させ、残りの部分42を消灯させることにより、変更後の音量を示す。図9においては遊技機1に向かって右側のランプ40のみを用いて音量を表示しているが、左側又は両側のランプ40を用いて音量を表示してもよい。その他、遊技者が音量を認識可能な任意の方法でランプ40を点灯/消灯させてもよい。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に客待ち処理中だけでなく演出処理中にも音量調節が可能である。それに加えて、本実施形態では、演出表示を行うディスプレイ20ではなくランプ40を用いて音量を表示するため、演出画像が音量表示画像に隠れることがなく、遊技性の低下を抑えることができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
上述の各実施形態の機能を実現するように該実施形態の構成を動作させるプログラム(例えば、図4、6に示す処理を遊技機に実行させるプログラム)を記録媒体に記録させ、該記録媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータである遊技機の制御部において実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読み取り可能な記録媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のコンピュータプログラムが記録された記録媒体はもちろん、そのコンピュータプログラム自体も各実施形態に含まれる。
該記録媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。また該記録媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウエア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作して処理を実行するものも各実施形態の範疇に含まれる。