以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1および図2を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部の一例を示す概略平面図である。図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球および賞球を溜めるものである。上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。下皿29と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。
遊技者がハンドル20を相対的に小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を相対的に大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口14、第1ゲート15、および電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第2始動口12、大入賞口13、第2ゲート16、および電動チューリップ17が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、および普通入賞口14のいずれかに入球した場合に入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28または下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、または遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられ、当該プレートによって通常閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、電動チューリップ17によって通常閉塞されている。これに対して、遊技球が第1ゲート15または第2ゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、第1ゲート15または第2ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても特別図柄判定や普通図柄判定が行われることはない。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2または枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、可動役物7、スピーカ24、および盤ランプ25が設けられている。また、枠部材3には、図1には示されていない枠ランプ37が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。液晶表示装置5には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。また、液晶表示装置5には、遊技者に遊技方法を示唆する情報やパチンコ遊技機1に生じたエラーを示す情報が表示されることもある。なお、液晶表示装置5は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成されており、内蔵された発光素子(例えばLED)を発光させながら移動したり回転したりすることによって各種の演出を行う。盤ランプ25および枠ランプ37は、点灯または点滅のパターンの変更や発光色の変更等の光による各種の演出を行う。スピーカ24は、液晶表示装置5で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26および十字キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。十字キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26または十字キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、および遊技状態表示器47を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41および第2特別図柄表示器42には、判定図柄として、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、または特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[各種乱数を用いた判定方法の説明]
次に、図4を参照しつつ、各種乱数を用いた判定方法について説明する。ここで、図4は、大当たり判定に使用される各種乱数を例示した説明図である。
図4(A)に例示される大当たり乱数は、大当たり遊技を実行するか否かを決定するための判定に使用される乱数であり、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態と、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態とのそれぞれについて、個別に設定されている。
本実施形態では、低確率状態に関して、「0」のみの1個の当選値が予め設定されており、低確率状態で遊技が制御されているときに、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞したタイミングで取得された大当たり乱数がこの当選値と一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定される。
また、高確率状態に関して、「0」〜「9」の10個の当選値が予め設定されており、高確率状態で遊技が制御されているときに、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞したタイミングで取得された大当たり乱数がこれらの当選値のいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定される。
ここで、大当たり乱数の取り得る範囲は、低確率状態と高確率状態とのいずれの場合も「0」〜「319」である。このため、低確率状態での大当たり当選確率は1/320であり、高確率状態での大当たり当選確率は10/320(=1/32)である。このため、本実施形態では、高確率状態のときには、低確率状態のときに比べて10倍大当たりとなり易い。
大当たり乱数に基づいて大当たりである(大当たり遊技を実行する)と判定された場合、始動口入賞時にその大当たり乱数と一緒に取得された図柄乱数が、大当たりの種類毎に予め設定された当選値のうちのどの当選値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する処理が行われる。
図4(B)および図4(C)に例示されるように、本実施形態では、第1始動口入賞による大当たりの種類として、16R確変当たり、10R確変当たり、突然確変当たり、および13R通常当たりの4種類が用意されている。
第1始動口11に遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数の取り得る範囲は、本実施形態では「0」〜「199」である。16R確変当たりに関して「0」〜「39」の40個の当選値が割り当てられているので、40/200の割合で16R確変当たりとなる。また、10R確変当たりに関して「40」〜「99」の60個の当選値が割り当てられているので、60/200の割合で10R確変当たりとなる。また、突然確変当たりに関して「100」〜「129」の30個の当選値が割り当てられているので、30/200の割合で突然確変当たりとなる。さらに、13R通常当たりに関して「130」〜「199」の70個の当選値が割り当てられているので、70/200の割合で13R通常当たりとなる。
一方、第2始動口12に遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数の取り得る範囲も、「0」〜「199」である。16R確変当たりに関して「0」〜「49」の50個の当選値が割り当てられているので、50/200の割合で16R確変当たりとなる。また、10R確変当たりに関して「50」〜「129」の80個の当選値が割り当てられているので、80/200の割合で10R確変当たりとなる。さらに、13R通常当たりに関して「130」〜「199」の70個の当選値が割り当てられているので、70/200の割合で13R通常当たりとなる。なお、第2始動口12に遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数には、突然確変当たりとなる当選値が設定されていないため、第2始動口12に遊技球が入賞した際には突然確変当たりに当選することがない。
ここで、16R確変当たり、10R確変当たり、および突然確変当たりのいずれかに当選した場合には、大当たり遊技が行われた後に、確変遊技状態で遊技が制御されることになる。一方、13R通常当たりに当選した場合には、大当たり遊技が行われた後に、予め設定された回数(本実施例では、100回)だけ特別図柄判定が行われるまで低確率状態の時短遊技状態で遊技が制御された後、通常遊技状態で遊技が制御される。
ここで、「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行するか否かが上記高確率状態で判定されるとともに、第2始動口12が開放され易い、いわゆる電チューサポート機能が次回大当たりとなるまで付与される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、大当たり遊技を実行するか否かが上記低確率状態で判定されるとともに、予め設定された回数(本実施例では、100回)だけ特別図柄判定が行われるまで電チューサポート機能が付与される遊技状態である。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行するか否かが上記低確率状態で判定されるとともに、電チューサポート機能が付与されない遊技状態である。
[特別図柄の変動パターンの説明]
次に、図5を参照しつつ、特別図柄の変動パターンについて説明する。ここで、図5は、変動パターン選択処理に使用される変動パターンテーブルについて説明するための説明図である。
第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入賞すると、上述した大当たり乱数および図柄乱数とともに、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理に使用される変動パターン乱数が取得される。そして、大当たり乱数に基づいて大当たりであると判定されるとともに図柄乱数に基づいて大当たりの種類が決定された場合、これらの処理に使用された大当たり乱数および図柄乱数と一緒に取得された変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンが選択される。その際、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるため、大当たり用変動パターンテーブル(図5(A)参照)を参照して特別図柄の変動パターンが選択される。
図5(A)に例示されるように、大当たり用変動パターンテーブルでは、変動パターン乱数と特別図柄の変動パターンとが対応付けられている。変動パターン乱数の取り得る範囲は、本実施形態では「0」〜「99」である。大当たりと判定されることになる大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が「0」〜「14」のいずれかである場合には変動時間が60秒である第1変動パターンが選択され、「15」〜「54」のいずれかである場合には変動時間が83秒である第2変動パターンが選択され、「55」〜「69」のいずれかである場合には変動時間が120秒である第3変動パターンが選択され、「70」〜「99」のいずれかである場合には変動時間が160秒である第4変動パターンが選択される。
一方、始動口入賞時に取得された大当たり乱数に基づいて大当たりではないと判定された場合、この大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された不図示のリーチ乱数に基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かが判定される。ここで、リーチ演出を行うと判定された場合にはリーチ用変動パターンテーブル(図5(B)参照)を参照して特別図柄の変動パターンが選択され、リーチ演出を行わないと判定された場合にはハズレ用変動パターンテーブル(図5(C)参照)を参照して特別図柄の変動パターンが選択される。
図5(B)に例示されるように、リーチ用変動パターンテーブルでは、大当たり用変動パターンテーブルと同様に、変動パターン乱数と特別図柄の変動パターンとが対応付けられている。大当たりではないと判定されることになる大当たり乱数およびリーチ演出を行うと判定されることになるリーチ乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が「0」〜「29」のいずれかである場合には変動時間が60秒である第5変動パターンが選択され、「30」〜「69」のいずれかである場合には変動時間が83秒である第6変動パターンが選択され、「70」〜「89」のいずれかである場合には変動時間が120秒である第7変動パターンが選択され、「90」〜「99」のいずれかである場合には変動時間が160秒である第8変動パターンが選択される。
なお、本実施形態では、特別図柄の変動パターンが遊技状態とは無関係に選択されるように大当たり用変動パターンテーブルおよびリーチ用変動パターンテーブルが構成されている場合について説明するが、大当たり用変動パターンテーブルおよびリーチ用変動パターンテーブルは、それぞれ、遊技状態に応じて変動時間が相異なる変動パターンが選択され得るように構成されていてもよい。
上述したように、リーチ演出を行わないと判定された場合には、ハズレ用変動パターンテーブル(図5(C)参照)を参照して特別図柄の変動パターンが選択される。
図5(C)に例示されるように、ハズレ用変動パターンテーブルでは、時短(電チューサポート)の有無と、当該変動開始時における特別図柄判定の保留数と、特別図柄の変動パターンとが対応付けられている。
大当たりではないと判定されるとともにリーチ演出を行わないと判定された場合、非時短状態(本実施形態では通常遊技状態)においては、電チューサポート機能が付与されないため、遊技者が左打ちを行って第1始動口11に遊技球を入賞させる遊技を行うことになる。これに対して、始動口入賞時に取得した各種乱数に基づく特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させる際の特別図柄判定(基本的には第1特別図柄判定)の保留数が「0」〜「1」である場合には変動時間が18秒である第9変動パターンが選択され、保留数が「2」である場合には変動時間が12秒である第10変動パターンが選択され、保留数が「3」〜「4」である場合には変動時間が5秒である第11変動パターンが選択される。
一方で、時短状態(本実施形態では確変遊技状態または時短遊技状態)においては、電チューサポート機能が付与されるため、遊技者が右打ちを行って第2始動口12に遊技球を入賞させる遊技を行うことになる。これに対して、始動口入賞時に取得した各種乱数に基づく特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させる際の特別図柄判定(基本的には第2特別図柄判定)の保留数が「0」〜「1」である場合には変動時間が15秒である第12変動パターンが選択され、保留数が「2」である場合には変動時間が10秒である第13変動パターンが選択され、保留数が「3」〜「4」である場合には変動時間が3秒である第14変動パターンが選択される。
このように、大当たりではないと判定されるとともにリーチ演出を行わないと判定される場合には、始動口入賞時に選択される特別図柄の変動パターンが、保留消化時(当該変動開始時)における特別図柄判定の保留数に依存する。そして、時短状態のときには、非時短状態のときに比べて、特別図柄判定の保留数が同じであったとしても、特別図柄の変動時間がより短い変動パターンが選択される。
また、図5の表記から明らかなように、大当たり遊技を実行すると判定された場合には変動時間が相対的に長い変動パターンが選択される一方で、大当たり遊技を実行しないと判定された場合には変動時間が相対的に短い変動パターンが選択される。
[情報報知中における演出の説明]
以下、遊技者に遊技方法を示唆する情報やパチンコ遊技機1に生じたエラーを示す情報等を遊技者に報知している際に行われる演出について説明する。なお、以下の説明では、遊技者に報知するために液晶表示装置5に表示する、遊技者に遊技方法を示唆する情報やパチンコ遊技機1に生じたエラーを示す情報等を単に「報知情報」と記載する。
図6は、液晶表示装置5を用いて低重要度の報知情報を報知中に、装飾図柄を変動表示する演出が行われた場合の一例を示す図である。ここで、装飾図柄を変動表示する演出は、上述した変動パターン乱数に応じて選択された特別図柄の変動パターンに基づいて液晶表示装置5に表示されるものであり、特別図柄判定の判定結果を報知するために行われる演出の一例となる。
図6(A)において、上記報知情報の一例として、「右をねらってください」と記載された文字画像が液晶表示装置5に表示されている。ここで、上記文字画像は、遊技者にハンドル20を相対的に大きい回転角で回転させた状態を維持する「右打ち」によって遊技するように促すものであり、遊技方法を示唆する情報、かつ、重要度が相対的に低い情報の一例となる。例えば、本実施形態では、一例として時短状態(確変遊技状態または時短遊技状態)において遊技者が右打ちを行って第2始動口12に遊技球を入賞させる遊技を行うことになるため、当該時短状態に移行した直後や当該時短状態において「左打ち」が行われている場合において上記文字画像が液晶表示装置5に表示されることになる。
このとき、特別図柄判定結果を報知するために装飾図柄を変動表示する演出も同時に行われることもあるが、装飾図柄の変動表示を開始する時点では上記低重要度の報知情報を優先して遊技者に報知するために、当該報知情報を報知するための文字画像が液晶表示装置5の中央付近に相対的に大きく表示される。一方、上記報知情報の報知中に変動表示される装飾図柄は、装飾図柄の変動表示を開始する時点では上記文字画像と重複表示されないように、液晶表示装置5の隅付近(図6(A)の一例では左上隅)に相対的に小さく表示される。そして、上記報知情報を優先して装飾図柄を相対的に小さく液晶表示装置5に表示する状態は、装飾図柄の変動表示を終了させて特別図柄判定結果を報知する直前まで継続される(図6(B)参照)。
その後、装飾図柄の変動表示を停止させて特別図柄判定結果を報知する場合、上記低重要度の報知情報が液晶表示装置5から消去されるとともに、変動停止した装飾図柄が液晶表示装置5の中央付近に相対的に大きく表示される(図6(C)参照)。そして、装飾図柄の変動停止から次の変動表示が開始されて所定時間経過後(例えば、1秒後)までは、装飾図柄が液晶表示装置5の中央付近に相対的に大きく表示されて上記報知情報が未表示となった状態が継続される。
そして、図6(D)に示すように、装飾図柄の変動表示が開始されて上記所定時間経過後になると、再び上記低重要度の報知情報を報知するための文字画像が液晶表示装置5の中央付近に相対的に大きく表示される。一方、上記報知情報の報知中に変動表示される装飾図柄は、再び液晶表示装置5の隅付近に相対的に小さく表示される。このように、上記低重要度の報知情報を報知するための画像は、装飾図柄を変動停止して表示する際には未表示となるため、特別図柄判定結果を報知するための画像の邪魔にならず、パチンコ遊技機1の遊技者は、特別図柄判定結果を報知するための演出を楽しむことが可能となる。その一方で、特別図柄判定結果を報知する期間以外においては、上記報知情報が液晶表示装置5に表示されるため、遊技者がパチンコ遊技機1を適切に遊技するための情報も上記演出を邪魔することなく伝えることができる。
図7は、液晶表示装置5を用いて高重要度の報知情報を報知中に、装飾図柄を変動表示する演出が行われた場合の一例を示す図である。
図7(A)において、上記報知情報の一例として、「扉が開いています」と記載された文字画像が液晶表示装置5に表示されている。ここで、上記文字画像は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置されたガラス板を支持する扉が開いていることを知らせるものであり、パチンコ遊技機1に生じたエラーを示す情報、かつ、重要度が相対的に高い情報の一例となる。例えば、本実施形態では、一例として上記扉の開閉を検知するスイッチ(扉開放スイッチ129)から出力される信号に基づいて、当該扉が開いていると判定された場合に上記文字画像が液晶表示装置5に表示されることになる。
このとき、特別図柄判定結果を報知するために装飾図柄を変動表示する演出も同時に行われることもあるが、装飾図柄の変動表示を開始する時点では上記高重要度の報知情報を優先して遊技者に報知するために、当該報知情報を報知するための文字画像が液晶表示装置5の中央付近に相対的に大きく表示される。一方、上記報知情報の報知中に変動表示される装飾図柄は、装飾図柄の変動表示を開始する時点では上記文字画像と重複表示されないように、液晶表示装置5の隅付近(図7(A)の一例では左上隅)に相対的に小さく表示される。
上記高重要度の報知情報を液晶表示装置5に表示している場合は、装飾図柄の変動表示を停止させて特別図柄判定結果を報知する期間においても当該報知情報を優先的に表示させる。すなわち、特別図柄判定結果を報知する直前(図7(B)参照)、装飾図柄の停止表示中(図7(C)参照)、および次の変動表示を開始する時点(図7(D)参照)のいずれの場合であっても、上記高重要度の報知情報を報知するための文字画像が液晶表示装置5の中央付近に相対的に大きく表示されるとともに、装飾図柄が液晶表示装置5の隅付近に相対的に小さく表示される。このように、上記高重要度の報知情報を報知するための画像は、常に優先して液晶表示装置5に表示されるため、パチンコ遊技機1がどのような遊技状態であっても即時に報知することができる。
次に、図8を参照して、液晶表示装置5に表示される低重要度の報知情報および高重要度の報知情報の例について説明する。
図8に示すように、液晶表示装置5に低重要度の報知情報を表示する際のガイダンス例としては、上述した「右打ち報知」の他に「左打ち報知」や「満タンエラー」等がある。例えば、「左打ち報知」の場合は、「ハンドルを戻してください」と記載された文字情報が遊技方法を示唆する情報として液晶表示装置5に表示される。ここで、本実施形態では、一例として非時短状態(通常遊技状態)において遊技者が左打ちを行って第1始動口11に遊技球を入賞させる遊技を行うことになるため、時短状態から非時短状態に移行した直後や当該非時短状態において「右打ち」が行われている場合において「左打ち報知」が行われる。また、「満タンエラー」の場合は、「球を抜いてください」と記載された文字情報がパチンコ遊技機1に生じたエラーを示す情報として液晶表示装置5に表示される。ここで、「満タンエラー」は、上皿28および下皿29に溜まった遊技球が満タン状態となって、上皿28および下皿29に遊技球を溜めることができなくなった場合に検出されるエラーであり、遊技者に取り出しボタン23の操作を促すためのものである。
液晶表示装置5に高重要度の報知情報を表示する際のガイダンス例としては、上述した「扉開放エラー」の他に「磁石検出エラー」や「排出エラー」等がある。例えば、「磁石検出エラー」の場合は、「磁石を検出しました」と記載された文字情報がパチンコ遊技機1に生じたエラーを示す情報として液晶表示装置5に表示される。ここで、「磁石検出エラー」は、パチンコ遊技機1に設けられた不図示の磁力センサによって閾値以上の磁力を検出した場合に検出されるエラーであり、遊技者が磁石を用いて不正な遊技を行うことを防止するためのものである。また、「排出エラー」の場合は、「払出数が異常です」と記載された文字情報がパチンコ遊技機1に生じたエラーを示す情報として液晶表示装置5に表示される。ここで、「排出エラー」は、各入賞口への入賞球をそれぞれ検出するために設けられたセンサ(例えば、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ116、普通入賞口スイッチ118)によるそれぞれのカウント数の総数と、全入賞口への入賞球を別の位置(例えば、全入賞口への入賞球が集合する位置)で検出するためにパチンコ遊技機1に設けられた不図示のセンサ(例えば、枠カウントスイッチ)によるカウント数との差分値が、所定の閾値以上(例えば、50以上)となった場合に検出されるエラーであり、遊技者が不正に入賞数を増やす行為を防止するためのものである。
なお、図8を用いて、液晶表示装置5に表示される低重要度の報知情報および高重要度の報知情報の例について説明した。上述した例から明らかなように、低重要度の報知情報は、パチンコ遊技機1のユーザがそのまま遊技をした場合に、不利になることはあっても致命的な遊技や不正な遊技に至らない場合に報知される情報である。一方、高重要度の報知情報は、パチンコ遊技機1のユーザがそのまま遊技できない場合や不正な遊技が行われている場合に報知される情報である。本実施例では、このような定義によって報知情報の重要度を区分し、当該重要度に応じて報知情報の報知態様を変化させている。なお、液晶表示装置5に表示される低重要度の報知情報および高重要度の報知情報は、これらの例以外であってもよいことは言うまでもない。
また、上述した実施例では、装飾図柄を変動表示開始してから変動停止表示するまでの期間における所定タイミングと所定タイミング以外とにおいて、異なる表示態様で低重要度の報知情報を表示している。具体的には、上記期間における所定のタイミングでは装飾図柄の視認性の低下を抑制して低重要度の報知情報し、上記期間における所定のタイミング以外では低重要度の報知情報を装飾図柄に対して優先的に表示している。しかしながら、高重要度の報知情報に対しても、低重要度の報知情報と同様に表示態様を変化させてもかまわない。
また、上述した実施例では、上記期間における所定のタイミングにおいて報知情報を未表示にすることによって、装飾図柄の視認性の低下を抑制しているが、他の方法によって装飾図柄の視認性の低下を抑制してもかまわない。例えば、上記報知情報を示す画像を縮小する、上記報知情報を示す画像の表示位置を液晶表示装置5の端部へ移動する、上記報知情報を示す画像を半透明にする等、上記報知情報を示す画像の表示態様を変化させることによって、装飾図柄の視認性の低下を抑制してもかまわない。
また、上述した実施例では、異なる表示態様で低重要度の報知情報を表示する、装飾図柄を変動表示開始してから変動停止表示するまでの期間における所定タイミングの一例として、装飾図柄の変動停止から次の変動表示が開始されて所定時間経過後まで期間としたが、他の期間を当該所定タイミングとしてもかまわない。例えば、本実施例で例示または類する所定タイミング単独、または例示した所定タイミングを少なくとも2つ組み合わせてもかまわない。
第1の例として、上記リーチ演出が行われる際のリーチが成立した時点から(または当該時点より所定時間前から)当該リーチ演出が終了するまで(または当該リーチ演出終了から所定時間後まで)の期間を上記所定のタイミングとする。ここで、装飾図柄を変動表示させた後に停止表示する場合、1つの装飾図柄(例えば、3つのうちの中央に位置する装飾図柄)を変動表示したままにして、他の装飾図柄(例えば3つのうちの両端に位置する装飾図柄)が先に停止表示される。そして、停止表示される装飾図柄が全て同じになることによって抽選結果が大当たりであることが報知される場合、同じ装飾図柄が先に停止表示されて最後の1つの装飾図柄が変動表示している状態となると、遊技者は当該最後の1つの装飾図柄も他と同じ装飾図柄で停止表示されることを期待する。このような装飾図柄の変動表示状態を用いた演出が、いわゆるリーチ演出であり、当該リーチ演出中において、上記報知情報が邪魔にならないように当該報知情報の表示態様を変化させることによって、リーチ演出を楽しむことが可能となる。
第2の例として、大当たりに当選する可能性が一般的なリーチ演出より高いことを示す特別演出(例えば、SPリーチ演出)が行われるか否かを煽る演出(当選に対する期待度が高くなる発展があるか否かを煽る演出であり、いわゆる発展煽り演出)が行われる期間や当該特別演出が行われる期間を上記所定のタイミングとする。例えば、上記特別演出は、一般的なリーチ演出(ノーマルリーチ演出)と比較して発生度が低く大当たりの期待度が高いものであり、遊技者は当該特別演出が行われることを期待する。このような特別演出が行われるか否かを煽る演出が行われる期間や当該特別演出が行われる期間において、上記報知情報が邪魔にならないように当該報知情報の表示態様を変化させることによって、これらの演出を楽しむことが可能となる。
第3の例として、装飾図柄を複数回変動表示することによって、1回の入賞に対して複数の抽選が行われているように見せる演出(いわゆる、疑似連演出)が行われる期間を上記所定タイミングとする。上記疑似連演出は、一般的に大当たりの期待度が高いものであり、遊技者は当該疑似連演出が行われることを期待する場合が多い。このような疑似連演出が行われている期間において、上記報知情報が邪魔にならないように当該報知情報の表示態様を変化させることによって、疑似連演出を楽しむことが可能となる。
第4の例として、液晶表示装置5の表示画面の全部または一部を用いて動画を表示して特別図柄判定結果を報知する演出(以下、動画再生演出と記載する)が行われる期間を上記所定タイミングとする。ここで、一般的なリーチ演出では再生されない動画をリーチ演出中に再生して液晶表示装置5に表示し、当該動画で表現されるストーリーによって特別図柄判定結果を報知する動画再生演出が行われることがある。上記動画再生演出は、一般的なリーチ演出と比較して発生度が低く大当たりの期待度が高いものであり、遊技者は再生される動画のストーリーに注目して大当たりに当選することを期待する。このような動画再生演出において動画が再生される期間において、上記報知情報が動画の邪魔にならないように当該報知情報の表示態様を変化させることによって、動画で表現されるストーリーを楽しむことが可能となる。
以下、図9および図10を参照して、上述した所定タイミング例を組み合わせた場合の報知情報表示態様例について説明する。なお、図9は、図柄変動演出が行われる際に、液晶表示装置5に表示される報知情報および装飾図柄画像の表示態様が変化する一例を示す図である。図10は、図9に示した一例において、液晶表示装置5に表示される報知情報および装飾図柄画像の一例を示す図である。なお、以下の説明では、特別図柄抽選にはずれる場合の図柄変動演出が行われた後に上記特別演出(例えば、SPリーチ演出)が行われてはずれる場合の図柄変動演出が行われ、当該演出中に低重要度の報知情報を表示する例を用いる。
図9において、低重要度の報知情報を積極的に報知する情報報知期間では、液晶表示装置5に対して相対的に大きく装飾図柄を表示する場合であっても、当該報知情報も相対的に大きく表示される。例えば、図10(A)に示すように、上記情報報知期間では、相対的に大きく装飾図柄画像を液晶表示装置5に変動表示する際、当該装飾図柄画像に報知情報を示す画像(例えば、「右をねらってください」と記載された文字画像)を重畳表示する。このように、装飾図柄画像の上に報知情報を示す画像を重畳させて表示することによって、装飾図柄画像より報知情報を示す画像が優先して表示されることになるため、上記情報報知期間では当該報知情報を積極的に遊技者に報知することができる。
一方、装飾図柄の変動表示を停止させて特別図柄判定結果がはずれであることを報知するとともに、次の特別図柄判定結果を報知するための装飾図柄の変動開始状態を示す報知中断期間T1およびT2では、液晶表示装置5において相対的に大きく装飾図柄を停止表示するとともに、上記報知情報が相対的に小さく表示される。例えば、図10(B)に示すように、上記報知中断期間T1およびT2では、相対的に大きく装飾図柄画像を液晶表示装置5に停止表示する際、報知情報を示す画像(例えば、「右打ち」と記載された文字画像)を液晶表示装置5の上端付近に帯状に表示する。このように、停止表示される装飾図柄画像と重複しない位置に報知情報を示す画像を相対的に小さく表示することによって、報知情報を示す画像より装飾図柄画像が優先して表示されることになるため、上記報知中断期間では特別図柄判定結果や次の特別図柄判定が開始されることを積極的に遊技者に報知することができる。なお、報知中断期間T1およびT2は、特別図柄判定結果がはずれであることを報知するための図柄確定コマンドを取得してから始まり、次の図柄変動を開始する変動開始コマンド取得後に所定の中断終了時間が経過した時点で終わる。
また、装飾図柄の変動表示においてリーチが成立したことを報知する報知中断期間T3でも、図10(B)に示した表示例と同様に液晶表示装置5において相対的に大きく装飾図柄を表示するとともに、上記報知情報が相対的に小さく表示される。このように、リーチが成立したことを示す装飾図柄画像と重複しない位置に報知情報を示す画像を相対的に小さく表示することによって、報知情報を示す画像より装飾図柄画像が優先して表示されることになるため、上記報知中断期間ではリーチが成立したことを積極的に遊技者に報知することができる。なお、報知中断期間T3は、リーチが成立する所定時間前(例えば、x秒前)から始まり、当該リーチが成立した所定時間後(例えば、y秒後)に終わる。
また、装飾図柄を変動表示する演出において、大当たりに当選する可能性が一般的なリーチ演出より高いことを示す特別演出(例えば、SPリーチ演出)が行われるか否かを煽る演出(発展煽り演出)が行われる報知中断期間T4でも、図10(B)に示した表示例と同様に液晶表示装置5において相対的に大きく装飾図柄を表示するとともに、上記報知情報が相対的に小さく表示される。このように、発展煽り演出を行う際に装飾図柄画像と重複しない位置に報知情報を示す画像を相対的に小さく表示することによって、報知情報を示す画像より装飾図柄画像が優先して表示されることになるため、上記報知中断期間では当選に対する期待度が高くなる発展があるか否かを煽る演出を妨げることなく遊技者に楽しませることができる。なお、報知中断期間T4は、発展煽り演出が行われている期間に設定される。
さらに、装飾図柄を変動表示する演出において、上記特別演出(例えば、SPリーチ演出)が行われる報知中断期間T5では、液晶表示装置5において縮小された装飾図柄が変動表示または相対的に大きな装飾図柄が停止表示されるとともに、上記報知情報が未表示となる。例えば、図10(C)に示すように、上記報知中断期間T5では、液晶表示装置5の左上端付近に縮小された装飾図柄が変動表示されるとともに、液晶表示装置5では上記特別演出であることを示す動画が再生され、報知情報を示す画像が未表示となる。このように、報知情報を示す画像を未表示とすることによって、上記特別演出が優先表示されることになるため、上記報知中断期間では上記特別演出を妨げることなく遊技者に楽しませることができる。なお、報知中断期間T5は、上記特別演出が開始される時点で始まり、次の図柄変動を開始する変動開始コマンド取得後に所定の中断終了時間が経過した時点で終わる。典型的には、報知中断期間T5は、報知中断期間T4が終了した直後となるため、この場合、報知中断期間T4と報知中断期間T5とが連続することになる。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
以下、図11を参照して、パチンコ遊技機1の内部構成の一例について説明する。なお、後述する説明では、低重要度の報知情報として「右打ち報知」および「左打ち報知」が表示され、高重要度の報知情報として「扉開放エラー」が表示される一例を用いる。
遊技盤2の裏面側には、上皿28または下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図11に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、賞球の払い出し等のパチンコ遊技機1の状態を制御する払出制御基板120、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば上述した制御基板の少なくとも2つを組み合わせることによって1つの基板を構成してもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、CPU101、ROM102、およびRAM103を備えている。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、第1ゲートスイッチ114、第2ゲートスイッチ115、大入賞口スイッチ116、大入賞口制御部117、普通入賞口スイッチ118、および表示器4を構成する各表示器41〜47が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ開閉部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。第1ゲートスイッチ114は、遊技球が第1ゲート15を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2ゲートスイッチ115は、遊技球が第2ゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
大入賞口スイッチ116は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部117は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ118は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
遊技制御基板100のCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ116、または普通入賞口スイッチ118からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板120に指示し、払出制御基板120からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
CPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、大入賞口制御部117を介して大入賞口13を開閉する。
また、CPU101は、第1ゲートスイッチ114または第2ゲートスイッチ115からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、CPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜47に図3に基づいて上述した処理を実行させる。
[払出制御基板120の構成例]
払出制御基板120は、図には示されていないが、CPU、ROM、およびRAMを備えている。CPUは、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、賞球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。RAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
払出制御基板120は、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを指示するコマンドを遊技制御基板100から受信する。そして、払出制御基板120は、コマンドによって指定された数だけ賞球を払い出すように球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28または下皿29に遊技球を供給する。
また、払出制御基板120には、ガラス板を支持する枠部材3が開けられているか否かを検出する扉開放スイッチ129が接続されている。払出制御基板120は、枠部材3が開けられていることを示す信号を扉開放スイッチ129が出力した場合、その旨を示す情報を遊技制御基板100に送信する。そして、遊技制御基板100は、払出制御基板120から送信された扉開放スイッチ129に関する情報に基づいて、枠部材3が開けられた状態となっていることを示す扉開放情報を演出制御基板130へ送信する。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、CPU131、ROM132、RAM133、およびRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。CPU131は、ROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付および時刻)を計測する。
CPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、演出ボタン26または十字キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。CPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信する。
[画像音響制御基板140の構成例]
画像音響制御基板140は、図には示されていないが、統括CPU、制御用ROM、制御用RAM、VDP(Video Display Processor)、音響DSP(Digital Signal Processor)等を有して構成されている。統括CPUは、制御用ROMに記憶されたプログラムに基づいて、演出制御基板130において演出内容が設定された演出を表現する画像や音を制御する際の演算処理を行う。制御用RAMは、統括CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
統括CPUは、演出制御基板130からのコマンドおよび制御用ROMに記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDPおよび音響DSPに出力することにより、VDPおよび音響DSPの動作を制御する。
図には示されていないが、VDPは、演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、および描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示装置5に出力する出力回路を有している。描画エンジンは、統括CPUからの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、このフレームバッファに描画された演出画像を所定のタイミングで液晶表示装置5に出力する。
図には示されていないが、音響DSPには、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSPによるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSPは、統括CPUからの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、図には示されていないが、CPU、ROM、およびRAMを備えている。CPUは、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、可動役物7、盤ランプ25、および枠ランプ37の動作を制御する際の演算処理を行う。RAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
ROMには、発光パターンデータおよび動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、可動役物7が備える発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37等が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動役物7が備える可動体等のそれぞれの動作パターンを示すデータである。
CPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAMに読み出して、可動役物7が備える発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37が備える発光素子の発光を制御する。また、CPUは、ROMに記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAMに読み出して、可動役物7が備える可動体等を動作させるモータの駆動を制御する。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
以下、図面を参照して、パチンコ遊技機1で行われる処理の一例について説明する。まず、図12を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図12は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図12に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図12以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいてCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、CPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行し(ステップ1)、次のステップに処理を進める。
ここで、大当たり乱数は、大当たりまたはハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数は、このステップ1の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このステップ1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
次に、CPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行し(ステップ2)、次のステップに処理を進める。なお、ステップ2で実行するスイッチ処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、特別図柄判定を実行し(ステップ3)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を、特別図柄処理として実行する。なお、ステップ3で実行する特別図柄処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、普通図柄判定を実行し(ステップ4)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を、普通図柄処理として実行する。なお、ステップ4で実行する普通図柄処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、電動チューリップ処理を実行し(ステップ5)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させる処理等を、電動チューリップ処理として実行する。なお、ステップ5で実行する電動チューリップ処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、大入賞口開放制御処理を実行し(ステップ6)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、上記ステップ3において大当たりであると判定した場合に、大入賞口制御部117を制御して大入賞口13を開放する処理等を、大入賞口開放制御処理として実行する。なお、ステップ6で実行する大入賞口開放制御処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行し(ステップ7)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、送信処理を実行し(ステップ8)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、上記ステップ1〜ステップ7の処理においてRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する。また、CPU101は、枠部材3が開けられた状態となっていることを払出制御基板120から送信された扉開放スイッチ129に関する情報が示している場合、ステップ8において扉開放情報を演出制御基板130へ送信する。
[RAM103の構成例]
図13は、遊技制御基板100のRAM103の構成例を示すブロック図である。図13(A)に例示されるように、RAM103には、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、および第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。なお、第2特別図柄判定は、第1特別図柄判定に対して優先消化されてもよい。この場合、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報が判定用記憶領域1030にシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報が判定用記憶領域1030にシフトされる。
図13(B)に例示されるように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、CPU101によって取得された、変動回数Nを記憶する領域、入賞始動口情報を記憶する領域、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、および事前判定情報を記憶する領域を含んでいる。
変動回数Nは、第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入賞して獲得した特別図柄判定の権利の合計回数を示す情報である。例えば、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから第1特別図柄判定の権利を50回、第2特別図柄判定の権利を10回獲得した場合、変動回数Nはこれらの回数を足し合わせた「60」となる。そして、この「60」という変動回数Nが例えば第3保留記憶領域1033に記憶された状態から更に第1特別図柄判定の権利が取得されると、「60」に「1」を加算した「61」という値が変動回数Nとして第4保留記憶領域1034に記憶される。なお、第1特別図柄判定の保留数U1が最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)に達した状態で第1始動口11に新たな遊技球が入賞した場合、または第2特別図柄判定の保留数U2が最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)に達した状態で第2始動口12に新たな遊技球が入賞した場合には、変動回数Nはカウントされない。
入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図13(B)に基づいて説明した7つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
例えば、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る7つの情報が新たに取得された場合、この7つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031および第2保留記憶領域1032のそれぞれに7つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る7つの情報が新たに取得された場合、この7つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされるとともに、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031および第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われてもよい。
ところで、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、CPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を特別図柄判定の権利として保留記憶領域1031〜1038に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、CPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図14は、図12の上記ステップ2におけるスイッチ処理の一例を示すフローチャートである。図14において、CPU101は、第1始動口スイッチ処理を実行して(ステップ21)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、上記ステップ1において適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を、第1始動口スイッチ処理として実行する。なお、ステップ21で実行する第1始動口スイッチ処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、第2始動口スイッチ処理を実行し(ステップ22)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、上記ステップ1において適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を、第2始動口スイッチ処理として実行する。なお、ステップ22で実行する第2始動口スイッチ処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、ゲートスイッチ処理を実行し(ステップ23)、上記ステップ2におけるスイッチ処理を終了して、上記ステップ3に処理を進める。例えば、CPU101は、第1ゲートスイッチ114または第2ゲートスイッチ115からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップ1において適宜更新される普通図柄乱数について、第1ゲートスイッチ114または第2ゲートスイッチ115からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を、ゲートスイッチ処理として実行する。なお、ステップ23で実行するゲートスイッチ処理の詳細については、後述する。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図15は、図14の上記ステップ21における第1始動口スイッチ処理の一例を示すフローチャートである。図15において、CPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には、第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップ210)。そして、CPU101は、第1始動口スイッチ111が「ON」である場合、ステップ211に処理を進める。一方、CPU101は、第1始動口スイッチ111が「OFF」である場合、上記ステップ21における第1始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ22に処理を進める。
ステップ211において、CPU101は、RAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、ROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する。そして、CPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満である場合、ステップ212に処理を進める。一方、CPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1である場合、上記ステップ21における第1始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ22に処理を進める。
ステップ212において、CPU101は、保留数U1の値に「1」を加算して保留数U1を更新する。そして、CPU101は、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに新たに格納される変動回数Nに「1」を加算し(ステップ213)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてRAM103に格納し(ステップ214〜ステップ217)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、変動回数N、入賞始動口情報、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数の6つの情報を第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034(図13(A)参照)のいずれかに格納する。
次に、CPU101は、事前判定処理を実行し(ステップ218)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、後述する大当たり判定処理に先立って、上記ステップ214〜ステップ217の処理によってRAM103に格納された情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定する。なお、ステップ228で実行する事前判定処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップ218の処理で得られた事前判定情報を含む保留コマンドをRAM103にセットし(ステップ219)、上記ステップ21における第1始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ22に処理を進める。なお、上記保留コマンドは、上記ステップ8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図16は、図14の上記ステップ22における第2始動口スイッチ処理の一例を示すフローチャートである。図16において、CPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップ220)。そして、CPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」である場合、ステップ221に処理を進める。一方、CPU101は、第2始動口スイッチ112が「OFF」である場合、上記ステップ22における第2始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ23に処理を進める。
ステップ221において、CPU101は、RAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、ROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する。そして、CPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満である場合、ステップ222に処理を進める。一方、CPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2である場合、上記ステップ22における第2始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ23に処理を進める。
ステップ222において、CPU101は、保留数U2の値に「1」を加算して保留数U2を更新する。そして、CPU101は、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに新たに格納される変動回数Nに「1」を加算し(ステップ223)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてRAM103に格納し(ステップ224〜ステップ227)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、変動回数N、入賞始動口情報、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数の6つの情報を第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038(図13(A)参照)のいずれかに格納する。
次に、CPU101は、事前判定処理を実行し(ステップ228)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、後述する大当たり判定処理に先立って、大当たりとなるか否かを事前判定するとともに、第2特別図柄判定が実行される際に実際に選択される特別図柄の変動パターンを取得する事前判定処理を実行する。なお、ステップ228で実行する事前判定処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップ228の処理で得られた事前判定情報を含む保留コマンドをRAM103にセットし(ステップ229)、上記ステップ22における第2始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ23に処理を進める。なお、上記保留コマンドは、上記ステップ8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による事前判定処理]
以下、図17を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図17は、図15の上記ステップ218および図16の上記ステップ228における事前判定処理の一例を示すフローチャートである。
図17において、CPU101は、例えばRAM103に記憶されているパチンコ遊技機1の現在の遊技状態を示す遊技状態情報に基づいて、特別図柄判定において大当たりを実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)であるか否かを判定する(ステップ2280)。そして、CPU101は、高確率状態である場合、ステップ2281に処理を進める。一方、CPU101は、高確率状態でない場合、ステップ2284に処理を進める。
ステップ2281において、CPU101は、上記第1始動口スイッチ処理によって取得した第1特別図柄判定の権利または上記第2始動口スイッチ処理によって取得した第2特別図柄判定の権利が、現在の高確率状態に移行してから、何回目の特別図柄判定の権利に相当するかを判定し、次のステップに処理を進める。すなわち、特別図柄判定の判定結果が確変大当たりとなって大当たり遊技が行われた後に高確率状態になると、その特別図柄判定に対応する変動回数Nが、基準回数Mに設定される。例えば、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから100回目の特別図柄判定の判定結果が確変当たりとなって高確率状態に移行することとなった場合、基準回数Mとして「100」というデータがRAM103に記憶される。この場合、パチンコ遊技機1の電源投入から101回目に行われる特別図柄判定は、高確率状態に移行してから1回目の特別図柄判定に相当し、110回目に行われる特別図柄判定は、高確率状態に移行してから10回目の特別図柄判定に相当することになる。このように、スイッチ処理によって取得された特別図柄判定の権利が、高確率状態に移行してから何回目の特別図柄判定に相当するかを演算する。具体的には、CPU101は、現在の変動回数Nから基準回数Mを減算することによって得られる演算値Lを算出する。
次に、CPU101は、演算値Lが高確率遊技残余回数K以下であるか否かを判定する(ステップ2282)。そして、CPU101は、演算値Lが高確率遊技残余回数K以下である場合、ステップ2283に処理を進める。一方、PU101は、演算値Lが高確率遊技残余回数Kより大きい場合、ステップ2284に処理を進める。ここで、高確率遊技残余回数Kは、高確率時乱数判定テーブルに基づいて大当たり乱数が判定される上限回数である。本実施形態では、高確率遊技残余回数Kが予め「10000」に設定されているので、大当たり遊技終了後の大当たり乱数に基づく大当たりか否かの判定が、10000回を上限として高確率時乱数判定テーブルに基づいて行われる。このため、CPU101は、ステップ2282において、演算値Lが「10000」以下であるか否かを判定する。
ところで、例えば、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)で遊技が制御されているときに3回の特別図柄判定の権利が保留されており、この中で最初に消化される特別図柄判定の判定結果が通常当たりとなる場合、残り2回の特別図柄判定に関して、これらの特別図柄判定が消化される前には高確率状態であったとしても、これらの特別図柄判定が実際に消化されるときには低確率状態になっている。このため、先に消化される特別図柄判定の権利の中に遊技状態を変更させる大当たりが存在するか否かを考慮して事前判定を行わなければ、正確な事前判定情報を得ることはできない。このことは、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)で遊技が制御されているときに確変当たりとなる特別図柄判定の権利が保留された場合も同様である。
そこで、ステップ2283において、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に通常当たりであると判定されることになるものがあるか否かを判定する。例えば、CPU101は、第3保留記憶領域1037に各種乱数を新たに格納した場合、第1保留記憶領域1035または第2保留記憶領域1036に通常当たりに係る事前判定情報が記憶されているか否かを判定する。そして、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に通常当たりがない場合、ステップ2285に処理を進める。一方、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に通常当たりがある場合、ステップ2286に処理を進める。
ステップ2284において、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に確変当たりであると判定されることになるものがあるか否かを判定する。例えば、CPU101は、第4保留記憶領域1038に各種乱数を新たに格納した場合、第1保留記憶領域1035〜第3保留記憶領域1037に確変当たりに係る事前判定情報が記憶されているか否かを判定する。そして、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に確変当たりがある場合、ステップ2285に処理を進める。一方、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に確変当たりがない場合、ステップ2286に処理を進める。
ステップ2285において、CPU101は、高確率時用大当たり乱数テーブルをROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ2287に処理を進める。一方、ステップ2286において、CPU101は、低確率時用大当たり乱数テーブルをROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ2287に処理を進める。
ステップ2287において、CPU101は、RAM103にセットされた大当たり乱数テーブルを参照して、大当たり判定処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、RAM103に高確率用大当たり乱数テーブルがセットされている場合には、当該スイッチ処理で取得した大当たり乱数が、当該高確率用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値「0」〜「9」(図4(A)参照)のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。また、RAM103に低確率用大当たり乱数テーブルがセットされている場合には、当該スイッチ処理で取得した大当たり乱数が、当該低確率用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値「0」(図4(A)参照)と一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、当該変動開始時に行われる大当たり判定に先立って、この大当たり判定の判定結果が大当たりとなるか否かが事前判定される。
次に、CPU101は、上記ステップ2287の判定結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップ2289)。そして、CPU101は、上記ステップ2287の判定結果が大当たりである場合、ステップ2290に処理を進める。一方、CPU101は、上記ステップ2287の判定結果が大当たりでない場合、ステップ2291に処理を進める。
ステップ2290において、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブル(図5(A)参照)をROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ2293に処理を進める。
ステップ2291において、CPU101は、変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。例えば、CPU101は、上記ステップ2287の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、ROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。そして、CPU101は、変動中にリーチ演出が行われる場合、ステップ2292に処理を進める。一方、CPU101は、変動中にリーチ演出が行われない場合、ステップ2294に処理を進める。
ところで、特別図柄判定の判定結果がハズレであり、かつ、当該変動中にリーチ演出が行われない場合、図5(C)に基づいて上述したように、当該変動開始時における特別図柄判定の保留数に基づいて特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている特別図柄判定が消化される前と後とでは特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない特別図柄判定の権利に対しては、その特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得することは困難となることがある。したがって、リーチ演出が行われないと判定された場合には、後述するステップ2293の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップ2294に処理が進められる。
ステップ2292において、CPU101は、リーチ用変動パターンテーブル(図5(B)参照)をROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ2293に処理を進める。
ステップ2293において、CPU101は、RAM103にセットされている変動パターンテーブル(大当たり用変動パターンテーブルまたはリーチ用変動パターンテーブル)を用いて、変動パターン乱数判定処理を行い、ステップ2294に処理を進める。例えば、CPU101は、上記ステップ2287の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、RAM103にセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる特別図柄判定で選択されることになる特別図柄の変動パターンを特定する。
ステップ2294において、CPU101は、事前判定情報を生成して第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納し、上記ステップ228における事前判定処理を終了して、上記ステップ229に処理を進める。例えば、CPU101は、一連の処理としてステップ2287の大当たり判定処理とステップ2293の変動パターン乱数判定処理との両方を行っている場合には、これらの判定処理の結果を示す情報等を、これらの処理に使用した大当たり乱数および図柄乱数が記憶されているのと同じ保留記憶領域内に事前判定情報として格納する。また、ステップ2287の大当たり判定処理を行った後にステップ2293の変動パターン乱数判定処理を行っていない場合には、大当たり判定処理の結果を示す情報等を、大当たり判定処理に使用した大当たり乱数が記憶されているのと同じ保留記憶領域内に事前判定情報として格納する。
[遊技制御基板100によるゲートスイッチ処理]
図18は、図14の上記ステップ23におけるゲートスイッチ処理の一例を示すフローチャートである。図18において、CPU101は、第1ゲートスイッチ114または第2ゲートスイッチ115からの検知信号(第1ゲートスイッチ114または第2ゲートスイッチ115が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1ゲートスイッチ114または第2ゲートスイッチ115が「ON」になったか否かを判定する(ステップ230)。そして、CPU101は、第1ゲートスイッチ114または第2ゲートスイッチ115が「ON」になった場合、ステップ231に処理を進める、一方、CPU101は、第1ゲートスイッチ114または第2ゲートスイッチ115が「ON」になっていない場合、上記ステップ23におけるゲートスイッチ処理および上記ステップ2におけるスイッチ処理を終了して、上記ステップ3に処理を進める。
ステップ231において、CPU101は、第1ゲートスイッチ114または第2ゲートスイッチ115が「ON」になったことを通知するコマンドであって、上記ステップ230において「ON」になったと判定されたゲートスイッチを示す情報を含むゲート通過コマンドをRAM103にセットし、次のステップに処理を進める。ここで、上記ゲート通過コマンドは、第1ゲート15または第2ゲート16を遊技球が通過したことをそれぞれ示す情報として機能する。なお、上記ゲート通過コマンドは、上記ステップ8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
次に、CPU101は、RAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Tが、ROM102に記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(例えば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップ232)。そして、CPU101は、保留数Tが最大保留数Tmax未満である場合、ステップ233に処理を進める。一方、CPU101は、保留数Tが最大保留数Tmaxである場合、上記ステップ23におけるゲートスイッチ処理および上記ステップ2におけるスイッチ処理を終了して、上記ステップ3に処理を進める。
ステップ233において、CPU101は、保留数Tに「1」を加算して保留数Tを更新する。そして、CPU101は、当該処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得してRAM103に格納し(ステップ234)、上記ステップ23におけるゲートスイッチ処理および上記ステップ2におけるスイッチ処理を終了して、上記ステップ3に処理を進める。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図19を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図19は、図12の上記ステップ3における特別図柄処理の一例を示すフローチャートである。図19において、CPU101は、RAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップ301)。ここで、大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。そして、CPU101は、大当たり遊技中でない場合、ステップ302に処理を進める。一方、CPU101は、大当たり遊技中である場合、上記ステップ3における特別図柄処理を終了して、上記ステップ4に処理を進める。
ステップ302において、CPU101は、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。そして、CPU101は、特別図柄の変動表示中でない場合、ステップ303に処理を進める。一方、CPU101は、特別図柄の変動表示中である場合、ステップ315に処理を進める。
ステップ303において、CPU101は、RAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する。そして、CPU101は、保留数U2が「1」以上である場合、ステップ304に処理を進める。一方、CPU101は、保留数U2が「0」である場合、ステップ305に処理を進める。
ステップ304において、CPU101は、保留数U2を「1」減算して保留数U2を更新し、ステップ308に処理を進める。
一方、ステップ305において、CPU101は、RAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する。そして、CPU101は、保留数U1が「1」以上である場合、ステップ306に処理を進める。一方、CPU101は、保留数U1が「0」である場合、上記ステップ3における特別図柄処理を終了して、上記ステップ4に処理を進める。
ステップ306において、CPU101は、保留数U1を「1」減算して保留数U1を更新し、ステップ308に処理を進める。
ステップ308において、CPU101は、RAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、上記ステップ304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1保留記憶領域1035に記憶されている情報を判定用記憶領域1030にシフトさせるとともに、保留記憶領域1036〜1038にそれぞれ記憶されている情報を第1保留記憶領域1035側にシフトさせる。また、CPU101は、ステップ306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1保留記憶領域1031に記憶されている情報を判定用記憶領域1030にシフトさせるとともに、保留記憶領域1032〜1034にそれぞれ記憶されている情報を第1保留記憶領域1031側にシフトさせる。
次に、CPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行し(ステップ309)、次のステップに処理を進める。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されるとともに、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定される。そして、これらの処理の結果を示す判定図柄の設定情報がRAM103にセットされる。なお、ステップ309で実行される大当たり判定処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行し(ステップ310)、次のステップに処理を進める。ステップ310で実行される変動パターン選択処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、上記ステップ309の処理で設定した図柄の設定情報、当該図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、上記ステップ310の処理で設定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをRAM103にセットし(ステップ311)、次のステップに処理を進める。ここで、変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、上記ステップ8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
次に、CPU101は、上記ステップ311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップ312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶された状態で上記ステップ308〜ステップ311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示が開始される。また、判定用記憶領域1030に第2特別図柄判定に係る乱数が記憶された状態で上記ステップ308〜ステップ311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示が開始される。
次に、CPU101は、上記ステップ312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始し(ステップ313)、ステップ315に処理を進める。
ステップ315において、CPU101は、上記ステップ313における変動時間の計測開始から、上記ステップ310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する。そして、CPU101は、変動時間が経過した場合、ステップ316に処理を進める。一方、CPU101は、変動時間が経過していない場合、上記ステップ3における特別図柄処理を終了して、上記ステップ4に処理を進める。
ステップ316において、CPU101は、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理や次の図柄変動における遊技状態を設定する処理等を含む停止中処理を実行し(ステップ319)、次のステップに処理を進める。なお、ステップ316で実行される停止中処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に、特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをRAM103にセットし(ステップ317)、次のステップに処理を進める。ここで、図柄確定コマンドは、液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させ、上記ステップ316における停止中処理において当該停止表示後に遊技状態が変更される場合にその情報を通知するコマンドであり、上記ステップ8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理や遊技状態が移行する場合に当該移行に応じた演出を行う処理等が行われることになる。
次に、CPU101は、上記ステップ312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップ318)。例えば、CPU101は、上記ステップ309の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄またはハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この判定図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(本実施形態では1秒)が経過するまで継続される。
次に、CPU101は、上記ステップ313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップ319)、上記ステップ3における特別図柄処理を終了して、上記ステップ4に処理を進める。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図20は、図19の上記ステップ309における大当たり判定処理の一例を示すフローチャートである。図20において、CPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行し(ステップ3091)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。ここで、当選値とは、高確率時用大当たり乱数テーブルまたは低確率時用大当たり乱数テーブル(図4(A)参照)に規定されている大当たりの当選値である。高確率状態のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値(図4(A)に示される例では「0」〜「9」)が使用され、低確率状態のときに大当たり判定が実行される場合には低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値(図4(A)に示される例では「0」)が使用される。このように、CPU101は、第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
次に、CPU101は、上記ステップ3091における大当たり判定の結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップ3092)。そして、CPU101は、大当たりである場合、ステップ3093に処理を進める。一方、CPU101は、大当たりでない場合、ステップ3095に処理を進める。
ステップ3093において、CPU101は、ROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている入賞始動口情報に基づいて、判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものであるのか或いは第2特別図柄判定に係るものであるのかを判別する。そして、CPU101は、第1特別図柄判定に係るものであると判別した場合、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブル(図4(B)参照)に格納されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。一方、CPU101は、第2特別図柄判定に係るものであると判定した場合、図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブル(図4(C)参照)に格納されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
次に、CPU101は、上記ステップ3093の処理において決定された大当たりの種類に応じて、大当たり図柄の設定情報をRAM103にセットし(ステップ3094)、上記ステップ309における大当たり判定処理を終了して、上記ステップ310に処理を進める。これにより、上記ステップ317の処理の際にセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、その図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、ステップ3095において、CPU101は、ハズレ図柄の設定情報をRAM103にセットし、上記ステップ309における大当たり判定処理を終了して、上記ステップ310に処理を進める。これにより、上記ステップ317の処理の際にセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図21は、図19の上記ステップ310における変動パターン選択処理の一例を示すフローチャートである。図21において、CPU101は、上記ステップ3091における判定結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップ3101)。そして、CPU101は、大当たりである場合、ステップ3102に処理を進める。一方、CPU101は、大当たりでない場合、ステップ3103に処理を進める。
ステップ3102において、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブル(図5(A)参照)をROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ3106に処理を進める。
一方、ステップ3103において、CPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されているリーチ乱数がROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する。そして、CPU101は、リーチ演出を行う場合、ステップ3104に処理を進める。一方、CPU101は、リーチ演出を行わない場合、ステップ3105に処理を進める。
ステップ3104において、CPU101は、リーチ用変動パターンテーブル(図5(B)参照)をROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ3106に処理を進める。
ステップ3105において、CPU101は、ハズレ用変動パターンテーブル(図5(C)参照)をROM102から読み出してRAM103にセット、ステップ3106に処理を進める。
ステップ3106において、CPU101は、RAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して、変動パターン乱数判定処理を実行し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。なお、CPU101は、ハズレ用変動パターンテーブルがRAM103にセットされた場合、上記ステップ308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の状態(時短状態または非時短状態)とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
次に、CPU101は、選択した変動パターンの設定情報をRAM103にセットし(ステップ3107)、上記ステップ310における変動パターン選択処理を終了して、上記ステップ311に処理を進める。ここで、変動パターンの設定情報は、上記ステップ309の大当たり判定処理によってRAM103にセットされた図柄の設定情報とともに変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図22は、図19の上記ステップ316における停止中処理の一例を示すフローチャートである。図22において、CPU101は、上記ステップ3092の処理と同様に、大当たりであるか否かを判定する(ステップ3191)。そして、CPU101は、大当たりである場合、ステップ3192に処理を進める。一方、CPU101は、大当たりでない場合、ステップ3196に処理を進める。
ステップ3192において、CPU101は、RAM103に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定し、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、RAM103に記憶されている時短遊技フラグおよび確変遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップ3193)、次のステップに処理を進める。ここで、時短遊技フラグは、電チューサポート機能が付与される時短状態であるか否かを示すフラグである。確変遊技フラグは、特別図柄判定において大当たりであると判定される確率が相対的に高い高確率状態であるか否かを示すフラグである。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、時短遊技フラグおよび確変遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。すなわち、遊技状態を確変遊技状態に設定する場合には確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「ON」に設定され、遊技状態を時短遊技状態に設定する場合には確変遊技フラグが「OFF」に設定されるとともに時短遊技フラグが「ON」に設定され、遊技状態を通常遊技状態に設定する場合には確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。
次に、CPU101は、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをRAM103にセットし(ステップ3194)、上記ステップ319における停止中処理を終了して、上記ステップ317に処理を進める。ここで、オープニングコマンドは、大当たりの種類、大当たり遊技のラウンド数、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を示す情報等を含むものであり、上記ステップ8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
一方、ステップ3196において、CPU101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、CPU101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ3197に処理を進める。一方、CPU101は、時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップ3201に処理を進める。
ステップ3197において、CPU101は、RAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「1」減算して時短遊技残余回数Jを更新し、次のステップに処理を進める。ここで、時短遊技残余回数Jは、時短状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
次に、CPU101は、時短遊技残余回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップ3198)。そして、CPU101は、時短遊技残余回数Jが「0」である場合、ステップ3199に処理を進める。一方、CPU101は、時短遊技残余回数Jが「0」でない場合、ステップ3201に処理を進める。
ステップ3199において、CPU101は、RAM103に記憶されている時短遊技フラグを「OFF」に設定し、ステップ3201に処理を進める。
ステップ3201において、CPU101は、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、CPU101は、確変遊技フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ3202に処理を進める。一方、PU101は、確変遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、上記ステップ319における停止中処理および上記ステップ3における特別図柄処理を終了して、上記ステップ4に処理を進める。
ステップ3202において、CPU101は、RAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Kを「1」減算して高確率遊技残余回数Kを更新し、次のステップに処理を進める。ここで、高確率遊技残余回数Kは、高確率状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
次に、CPU101は、高確率遊技残余回数Kが「0」であるか否かを判定する(ステップ3203)。そして、CPU101は、高確率遊技残余回数Kが「0」である場合、ステップ3204に処理を進める。一方、CPU101は、高確率遊技残余回数Kが「0」でない場合、上記ステップ319における停止中処理および上記ステップ3における特別図柄処理を終了して、上記ステップ4に処理を進める。
ステップ3204において、CPU101は、RAM103に記憶されている確変遊技フラグを「OFF」に設定し、上記ステップ319における停止中処理を終了して、上記ステップ317に処理を進める。
[遊技制御基板100による普通図柄処理]
図23は、図12の上記ステップ4における普通図柄処理の一例を示すフローチャートである。図23において、CPU101は、RAM103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ401)。そして、CPU101は、補助遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップ402に処理を進める。一方、CPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されている場合、上記ステップ4における普通図柄処理を終了して、上記ステップ5に処理を進める。ここで、補助遊技フラグは、電動チューリップ17が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。
ステップ402において、CPU101は、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。そして、CPU101は、普通図柄の変動表示中でない場合、ステップ403に処理を進める。一方、CPU101は、普通図柄の変動表示中である場合、ステップ415に処理を進める。
ステップ403において、CPU101は、普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定する。そして、CPU101は、保留数Tが「1」以上である場合、ステップ404に処理を進める。一方、CPU101は、保留数Tが「0」である場合、上記ステップ4における普通図柄処理を終了して、上記ステップ5に処理を進める。
ステップ404において、CPU101は、保留数Tを「1」減算して保留数Tを更新する。そして、CPU101は、当たり乱数判定処理を実行し(ステップ405)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、上記ステップ233の処理によってRAM103に記憶された普通図柄乱数の中で最初に取得された普通図柄乱数が、予めROM102に記憶されている普通図柄乱数の当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する。なお、ROM102には時短状態用の普通図柄乱数の当選値と非時短状態用の普通図柄乱数の当選値とが記憶されており、時短状態の有無に応じた当選値を使用して普通図柄判定が行われる。そして、時短状態用の当選値の数が非時短状態用の当選値の数よりも多くなるように当選値が予め設定されているため、時短状態のときには、非時短状態のときに比べて普通図柄判定の判定結果が当たりになり易くなっている。
次に、CPU101は、上記ステップ405の判定結果に基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する(ステップ406)。そして、CPU101は、当たりである場合、普通図柄表示器45に判定図柄として停止表示させる当たり図柄の設定情報をRAM103にセットし(ステップ407)、ステップ409に処理を進める。一方、CPU101は、当たりでない場合、普通図柄表示器45に判定図柄として停止表示させるハズレ図柄の設定情報をRAM103にセットし(ステップ408)、ステップ409に処理を進める。
ステップ409において、CPU101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現時点が時短状態であるか否かを判定する。そして、CPU101は、非時短状態である場合、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させる普通図柄変動時間を、例えば25秒にセットし(ステップ410)、ステップ412に処理を進める。一方、CPU101は、時短状態である、普通図柄変動時間を、例えば2秒にセットし(ステップ411)、ステップ412に処理を進める。
ステップ412において、CPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示を開始させる。そして、CPU101は、変動表示開始からの経過時間の計測を開始し(ステップ413)、上記ステップ4における普通図柄処理を終了して、上記ステップ5に処理を進める。
一方、ステップ415において、CPU101は、普通図柄の変動表示の開始から普通図柄変動時間が経過したか否かを判定する。例えば、CPU101は、上記ステップ413の処理によって計測を開始した経過時間が、上記ステップ410または上記ステップ411でセットした普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄変動時間が経過したか否かを判定する。そして、CPU101は、普通図柄変動時間が経過した場合、ステップ416に処理を進める。一方、CPU101は、普通図柄変動時間が経過していない場合、上記ステップ4における普通図柄処理を終了して、上記ステップ5に処理を進める。
ステップ416において、CPU101は、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示を終了させて、RAM103にセットされている設定情報が示す当たり図柄またはハズレ図柄を停止表示させる。そして、CPU101は、上記ステップ413の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップ417)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、上記ステップ406の処理と同様に、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する(ステップ418)。そして、CPU101は、普通図柄判定の判定結果が当たりである場合、RAM103にセットされている補助遊技フラグを「ON」に設定し(ステップ419)、上記ステップ4における普通図柄処理を終了して、上記ステップ5に処理を進める。一方、CPU101は、普通図柄判定の判定結果が当たりでない場合、そのまま上記ステップ4における普通図柄処理を終了して、上記ステップ5に処理を進める。
[遊技制御基板100による電動チューリップ処理]
図24は、図12の上記ステップ5における電動チューリップ処理の一例を示すフローチャートである。図24において、CPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ501)。そして、CPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ502に処理を進める。一方、CPU101は、補助遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、上記ステップ5における電動チューリップ処理を終了して、上記ステップ6に処理を進める。
ステップ502において、CPU101は、電動チューリップ17が動作中であるか否かを判定する。そして、CPU101は、電動チューリップ17が動作中ではない場合、ステップ503に処理を進める。一方、CPU101は、電動チューリップ17が動作中である場合、ステップ507に処理を進める。
ステップ503において、CPU101は、ステップ409の処理と同様に、現時点が時短状態であるか否かを判定する。そして、CPU101は、現時点が非時短状態である場合、ステップ504に処理を進める。一方、CPU101は、現時点が時短状態である場合、ステップ505に処理を進める。
ステップ504において、CPU101は、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を例えば0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンの設定情報をRAM103にセットし、ステップ506に処理を進める。
ステップ505において、CPU101は、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を1.6秒間開放する動作を3回行う動作パターンの設定情報をRAM103にセットし、ステップ506に処理を進める。
ステップ506において、CPU101は、セットした動作パターンでの電動チューリップ17の動作を電動チューリップ開閉部113に開始させ、ステップ507に処理を進める。
ステップ507において、CPU101は、上記ステップ506の処理で開始された電動チューリップ17の動作が完了したか否かを判定する。そして、CPU101は、電動チューリップ17の動作が完了した場合、RAM103にセットされている補助遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップ508)、上記ステップ5における電動チューリップ処理を終了して、上記ステップ6に処理を進める。一方、CPU101は、電動チューリップ17の動作が完了していない場合、そのまま上記ステップ5における電動チューリップ処理を終了して、上記ステップ6に処理を進める。
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
以下、図25を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図25は、図12の上記ステップ6における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。図25において、CPU101は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ601)。そして、CPU101は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ602に処理を進める。一方、CPU101は、大当たり遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、上記ステップ6における大入賞口開放制御処理を終了して、上記ステップ7に処理を進める。
ステップ602において、CPU101は、例えば上記ステップ3194の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が、所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する。そして、CPU101は、オープニング中である場合、ステップ603に処理を進める。一方、CPU101は、オープニング中でない場合、ステップ611に処理を進める。
ステップ603において、CPU101は、上記オープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に到達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、CPU101は、オープニング時間が経過した場合、ステップ604に処理を進める。一方、CPU101は、オープニング時間が経過していない場合、上記ステップ6における大入賞口開放制御処理を終了して、上記ステップ7に処理を進める。
ステップ604において、CPU101は、大当たり遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部117の動作パターン等を設定して、その設定情報をRAM103に格納し、次のステップに処理を進める。このステップ604の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
次に、CPU101は、RAM103に記憶されている大入賞口13への遊技球の入賞数Yを「0」にリセットし(ステップ605)、RAM103に記憶されている大当たり中のラウンド数Rに「1」を加算してラウンド数Rを更新して(ステップ606)、次のステップに処理を進める。ここで、ラウンド数Rは、大当たり開始前に「0」に初期設定されており、上記ステップ606の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
次に、CPU101は、大入賞口制御部117による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップ607)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップ608)。そして、CPU101は、大入賞口13を開放するラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをRAM103にセットし(ステップ609)、ステップ616に処理を進める。
ステップ611において、CPU101は、例えばRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する。そして、CPU101は、エンディング中でない場合、ステップ612に処理を進める。一方、CPU101は、エンディング中である場合、ステップ625に処理を進める。
ステップ612において、CPU101は、例えばRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する。そして、CPU101は、インターバル中である場合、ステップ613に処理を進める。一方、CPU101は、インターバル中でない場合、ステップ614に処理を進める。
ステップ613において、CPU101は、前回のラウンド遊技終了時に大入賞口13が閉塞してから、上記ステップ604の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する。そして、CPU101は、インターバル時間が経過した場合、上記ステップ605に処理を進める。一方、CPU101は、インターバル時間が経過していない場合、上記ステップ6における大入賞口開放制御処理を終了して、上記ステップ7に処理を進める。
ステップ614において、CPU101は、ラウンド遊技中であると判定して、大入賞口スイッチ116からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ116が「ON」になったか否かを判定する。そして、CPU101は、大入賞口スイッチ116が「ON」になった場合、大入賞口13に1個の遊技球が入賞したと判定して、入賞数Yを「1」加算して入賞数Yを更新して(ステップ615)、ステップ616に処理を進める。一方、CPU101は、大入賞口スイッチ116が「OFF」の場合、そのままステップ616に処理を進める。
ステップ616において、CPU101は、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する。例えば、CPU101は、上記ステップ608の処理によって計測が開始された開放時間が、ROM102に記憶されている規定開放時間(例えばは29秒)に達したか否かを判定する。そして、CPU101は、規定開放時間が経過していない場合、ステップ617に処理を進める。一方、CPU101は、規定開放時間が経過した場合、ステップ618に処理を進める。
ステップ617において、CPU101は、RAM103に記憶されている今回のラウンド遊技における遊技球の入賞数Yが、ROM102に記憶されている大入賞口13の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する。そして、CPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致する場合、ステップ618に処理を進める。一方、CPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しない場合、上記ステップ6における大入賞口開放制御処理を終了して、上記ステップ7に処理を進める。
ステップ618において、CPU101は、大入賞口制御部117に上記ステップ607の処理で開始した大入賞口13の開放制御を終了させ、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、RAM103に記憶されている大当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップ604の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップ619)。そして、CPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しない場合、次のラウンド遊技の開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始し(ステップ620)、上記ステップ6における大入賞口開放制御処理を終了して、上記ステップ7に処理を進める。一方、CPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致する場合、ステップ622に処理を進める。
ステップ622において、CPU101は、エンディング時間の計測を開始する。そして、CPU101は、RAM103に記憶されているラウンド数Rを「0」にリセットし(ステップ623)、エンディングコマンドをRAM103にセットして(ステップ624)、ステップ625に処理を進める。ここで、エンディングコマンドは、最後のラウンド遊技が終了したことを通知し、大当たり遊技終了後に移行する遊技状態を示すコマンドであり、上記ステップ8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。例えば、CPU131は、RAM103に記憶されている図柄の設定情報に基づいて、今回の大当たり遊技の契機となった大当たりの種類を特定し、当該大当たり遊技の後に移行する遊技状態(本実施形態では、確変遊技状態または時短遊技状態)を示す情報をエンディングコマンドに含ませる。
ステップ625において、CPU101は、エンディング時間が経過したか否かを判定する。例えば、CPU101は、上記ステップ622の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップ604の処理によって設定されたエンディング時間に達したか否かを判定する。そして、CPU101は、エンディング時間が経過した場合、ステップ626に処理を進める。一方、CPU101は、エンディング時間が経過していない場合、上記ステップ6における大入賞口開放制御処理を終了して、上記ステップ7に処理を進める。
ステップ626において、CPU101は、大当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行し、次のステップに処理を進める。なお、ステップ626で実行する遊技状態設定処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、大当たり遊技を終了させるために、RAM103に記憶されている大当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップ627)、上記ステップ6における大入賞口開放制御処理を終了して、上記ステップ7に処理を進める。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図26は、図25の上記ステップ626における遊技状態設定処理の一例を示すフローチャートである。図26において、CPU101は、RAM103に記憶されている図柄の設定情報に基づいて、今回の大当たり遊技の契機となった大当たりが確変当たりであるか否かを判定する(ステップ6261)。そして、CPU101は、確変当たりである場合、ステップ6262に処理を進める。一方、CPU101は、確変当たりでない場合、ステップ6264に処理を進める。
ステップ6262において、CPU101は、RAM103に記憶されている確変遊技フラグを「ON」に設定する。そして、CPU101は、RAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Kを「10000」に設定して(ステップ6263)、ステップ6264に処理を進める。上記ステップ6263の処理が行われることにより、大当たり遊技が終了してから10000回の特別図柄判定が行われるまで大当たり判定に係る高確率状態が継続することになる。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、図4(B)および図4(C)に例示されるように、どの大当たりに当選したとしても、大当たり遊技終了後に、いわゆる電チューサポート機能が作動する時短状態となる。このため、ステップ6264において、CPU101は、確変当たりである場合も確変当たりではない場合も、RAM103に記憶されている時短遊技フラグを「ON」に設定して、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、RAM103に記憶されている図柄の設定情報に基づいて、今回の大当たり遊技の契機となった大当たりが通常当たりであるか否かを判定する(ステップ6265)。そして、CPU101は、通常当たりでない(すなわち、確変当たり)場合、ステップ6266に処理を進める。一方、CPU101は、通常当たりである場合、ステップ6267に処理を進める。
ステップ6266において、CPU101は、RAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「10000」に設定し、上記ステップ626における遊技状態設定処理を終了して、上記ステップ627に処理を進める。本実施形態では、3種類の確変当たりのいずれに当選した場合であっても、大当たり遊技終了時にステップ6263の処理およびステップ6266の処理の両方が行われるため、大当たり遊技が終了してから途中で大当たりが発生しなければ10000回の特別図柄判定が行われるまで確変遊技状態で遊技が制御されることになる。
一方、ステップ6267において、CPU101は、RAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「100」に設定し、上記ステップ626における遊技状態設定処理を終了して、上記ステップ627に処理を進める。このように、本実施形態では、13R通常当たりとなって大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技が終了してから100回の時短遊技が行われるまで時短遊技状態で遊技が制御され、この間に大当たりが発生しなければ100回目の時短遊技が終了すると通常遊技状態に戻される。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
以下、図27を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図27は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。なお、演出制御基板130で行われる処理は、ROM132に記憶されているプログラムに基づいてCPU131が発行する命令に応じて行われてもよい。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のCPU131は、タイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、CPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数や先読み演出実行乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、CPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返すことになる。例えば、CPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、演出制御基板130のタイマ割込み処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
図27において、CPU131は、遊技制御基板100からのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行し(ステップ10)、次のステップに処理を進める。なお、ステップ10で実行されるコマンド受信処理の詳細については、後述する。
次に、CPU131は、演出ボタン26または十字キー27からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン26または十字キー27が操作されたか否かを判定する(ステップ11)。そして、CPU131は、演出ボタン26または十字キー27が操作された場合、ステップ12に処理を進める。一方、CPU131は、演出ボタン26または十字キー27が操作されていない場合、ステップ13に処理を進める。
ステップ12において、CPU131は、演出ボタン26または十字キー27が操作された旨を通知するための操作コマンドをRAM133にセットし、ステップ13に処理を進める。ここで、上記操作コマンドが画像音響制御基板140および/またはランプ制御基板150へ送信されることによって、演出ボタン26または十字キー27の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
ステップ13において、CPU131は、送信処理を実行し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、上記ステップ10や上記ステップ12の処理によってRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140および/またはランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯や可動役物7の動作による演出の実行等がランプ制御基板150に対して指示される。
次に、CPU131は、データ転送処理を実行し(ステップ14)、当該フローチャートによるタイマ割込み処理を終了する。例えば、CPU131は、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板140から送信されるので、そのデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶表示装置5およびスピーカ24によって行われている演出と同期するように、可動役物7や盤ランプ25等の演出媒体による演出が、ランプ制御基板150によって制御される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
図28〜図30は、図27の上記ステップ10におけるコマンド受信処理の一例を示すフローチャートである。図28において、CPU131は、遊技制御基板100から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ101)。そして、CPU131は、保留コマンドを受信した場合、ステップ102に処理を進める。一方、CPU131は、保留コマンドを受信していない場合、ステップ111に処理を進める。
ステップ102において、CPU131は、RAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数に「1」を加算して更新し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、保留コマンド内の事前判定情報に含まれている入賞始動口情報に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留コマンドであるか或いは第2特別図柄判定に係る保留コマンドであるかを判別し、その判別結果に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留数または第2特別図柄判定に係る保留数を更新する。
次に、CPU131は、受信した保留コマンドに含まれている事前判定情報をRAM133の所定領域に格納する(ステップ103)。そして、CPU131は、先読み演出実行乱数を取得してRAM133に格納し(ステップ104)、次のステップに処理を進める。例えば、上記先読み演出実行乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」ずつ加算されて更新されており、CPU131は、保留コマンドを受信した時点で更新されている値を先読み演出実行乱数として取得する。
次に、CPU131は、先読み演出を行うか否かを決定するための先読み演出抽選を実行するか否かを判定する(ステップ105)。そして、CPU131は、先読み演出抽選を実行する場合、ステップ106に処理を進める。一方、CPU131は、先読み演出抽選を実行しない場合、ステップ108に処理を進める。例えば、CPU131は、上記ステップ103の処理によってRAM133に格納された事前判定情報に基づいて、当該事前判定情報を含んでいた保留コマンドに対応する特別図柄判定の保留を抽選対象にするか否かを判定する。一例として、CPU131は、事前判定情報が大当たり用の変動パターンまたはリーチ用の変動パターンを示す情報を含んでいる場合には抽選対象にすると判定し、事前判定情報が当該情報を含んでいない場合には抽選対象としないと判定する。
ステップ106において、CPU131は、先読み演出抽選を実行し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、上記ステップ104の処理で取得された先読み演出実行乱数が、ROM132に記憶されている先読み演出実行乱数の当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、先読み演出を実行するか否かを抽選する。
次に、CPU131は、上記ステップ106における抽選結果に基づいて、先読み演出を実行するか否かを判定する(ステップ107)。そして、CPU131は、先読み演出を実行する場合、ステップ109に処理を進める。一方、CPU131は、先読み演出を実行しない場合、ステップ108に処理を進める。
ステップ108において、CPU131は、通常保留表示コマンドをRAM133にセットし、ステップ111に処理を進める。なお、RAM133にセットされた通常保留表示コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。そして、画像音響制御基板140の統括CPUは、通常保留表示コマンドを受信した場合、通常の表示態様の保留表示画像を液晶表示装置5に新たに表示させる。
一方、ステップ109において、CPU131は、今回受信した保留コマンドに対応する保留表示画像の表示態様(例えば、色、模様、形状)を決定する。そして、CPU131は、当該表示態様による保留表示画像の表示を指示する特別保留表示コマンドをRAM133にセットし(ステップ110)、ステップ111に処理を進める。なお、RAM133にセットされた特別保留表示コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。そして、画像音響制御基板140の統括CPUは、特別保留表示コマンドを受信した場合、当該コマンドによって指示された表示態様の保留表示画像(例えば、通常の表示態様に対して、色、模様、形状等を変化させた保留表示画像)を液晶表示装置5に新たに表示させる。
なお、本実施形態では、始動口入賞時に保留先読み演出を行うこととしているが、例えば、始動口入賞時には通常の表示態様の保留表示画像を表示させ、先に保留された特別図柄判定が消化された際に、その保留表示画像の表示態様を通常の表示態様から特別な表示態様に変化させるようにしてもよい。
ステップ111において、CPU131は、遊技制御基板100から送信された大当たり遊技に係るオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、CPU131は、オープニングコマンドを受信した場合、ステップ112に処理を進める。一方、CPU131は、オープニングコマンドを受信していない場合、ステップ120(図29参照)に処理を進める。
ステップ112において、CPU131は、オープニング演出開始コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。ここで、上記オープニング演出開始コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、画像音響制御基板140によって、大当たりの種類を報知するための所定のオープニング演出が開始される。
次に、CPU131は、右打ち報知コマンドをRAM133にセットし(ステップ113)、次のステップに処理を進める。ここで、上記右打ち報知コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、大当たり遊技のオープニング演出が開始された場合、画像音響制御基板140によって右打ちを遊技者に促す報知情報(例えば、「右をねらってください」と記載された文字画像:図6参照)が液晶表示装置5に表示される。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている低重要度報知フラグを「ON」に設定し(ステップ114)、次のステップに処理を進める。ここで、低重要度報知フラグは、低重要度の報知情報を相対的に大きく液晶表示装置5に表示しているか否かを示すフラグである。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている不適合判定回数Gを「0」にリセットして(ステップ115)、ステップ120(図29参照)に処理を進める。ここで、不適合判定回数Gは、遊技者が不適切な遊技領域に遊技球を流下させていると判定された場合に「1」加算され、所定の閾値Ga(例えば、Ga=5)に到達した場合に、遊技者に対して適切な遊技方法を促す報知が行われる。
図29に進み、CPU131は、遊技制御基板100から送信されたラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ120)。そして、CPU131は、ラウンド開始コマンドを受信した場合、ステップ121に処理を進める。一方、CPU131は、ラウンド開始コマンドを受信していない場合、ステップ122に処理を進める。
ステップ121において、CPU131は、ラウンド中演出開始コマンドをRAM133にセットし、ステップ122に処理を進める。ここで、上記ラウンド中演出開始コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、画像音響制御基板140によって現在のラウンド遊技のラウンド数を報知したりするための所定のラウンド中演出が開始される。
ステップ122において、CPU131は、遊技制御基板100から送信されたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、CPU131は、エンディングコマンドを受信した場合、ステップ123に処理を進める。一方、CPU131は、エンディングコマンドを受信していない場合、ステップ131に処理を進める。
ステップ123において、CPU131は、エンディング演出開始コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。ここで、上記エンディング演出開始コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、画像音響制御基板140によって大当たり遊技の終了を報知したりするための所定のエンディング演出が行われる。
次に、CPU131は、大当たり遊技終了後に確変遊技状態または時短遊技状態に移行するか否かを判定する(ステップ124)。例えば、CPU131は、上記ステップ122において受信したエンディングコマンドに含まれている大当たり遊技の後に移行する遊技状態を示す情報に基づいて、大当たり遊技終了後の遊技状態を特定する。なお、オープニングコマンドに上記情報が含まれている場合、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、大当たり遊技終了後の遊技状態を特定してもよい。そして、CPU131は、確変遊技状態または時短遊技状態に移行する場合、ステップ125に処理を進める。一方、CPU131は、確変遊技状態または時短遊技状態に移行しない(例えば、通常遊技状態に移行する)場合、ステップ128に処理を進める。なお、本実施形態では、大当たり遊技終了後は必ず確変遊技状態または時短遊技状態に移行するため、上記ステップ124では必ず肯定判定されることになる。したがって、エンディングコマンドやオープニングコマンドに基づいて大当たり遊技終了後の遊技状態を特定するのではなく、上記ステップ124で自動的に肯定判定してもかまわない。
ステップ125において、CPU131は、右打ち報知コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。これにより、大当たり遊技後に確変遊技状態または時短遊技状態に移行する場合、画像音響制御基板140によって右打ちを遊技者に促す報知情報(例えば、「右をねらってください」と記載された文字画像:図6参照)が液晶表示装置5に表示される。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている低重要度報知フラグを「ON」に設定し(ステップ126)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている不適合判定回数Gを「0」にリセットして(ステップ127)、ステップ131に処理を進める。
一方、ステップ128において、CPU131は、左打ち報知コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。ここで、上記左打ち報知コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、大当たり遊技後に通常遊技状態に移行する場合、画像音響制御基板140によって左打ちを遊技者に促す報知情報(例えば、「ハンドルを戻してください」と記載された文字画像)が液晶表示装置5に表示される。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている低重要度報知フラグを「ON」に設定し(ステップ129)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている不適合判定回数Gを「0」にリセットして(ステップ130)、ステップ131に処理を進める。
ステップ131において、CPU131は、遊技制御基板100から送信されたゲート通過コマンドを受信したか否かを判定する。そして、CPU131は、ゲート通過コマンドを受信した場合、ステップ132に処理を進める。一方、CPU131は、ゲート通過コマンドを受信していない場合、ステップ140(図30参照)に処理を進める。
ステップ132において、CPU131は、遊技球が流下している遊技領域を判定し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、上記ステップ131において受信したゲート通過コマンドが第1ゲートスイッチ114の「ON」(すなわち、第1ゲート15を遊技球が通過)を示す場合、遊技球が遊技領域における左側領域を流下していると判定する。また、CPU131は、上記ステップ131において受信したゲート通過コマンドが第2ゲートスイッチ115の「ON」(すなわち、第2ゲート16を遊技球が通過)を示す場合、遊技球が遊技領域における右側領域を流下していると判定する。
次に、CPU131は、現時点の遊技状態において適切な遊技領域に遊技球が流下しているか否かを判定する(ステップ133)。例えば、CPU131は、現時点の遊技状態が通常遊技状態である場合、上記ステップ132における流下領域の判定結果が左側領域であれば上記ステップ133において肯定判定し、右側領域であれば上記ステップ133において否定判定する。また、CPU131は、現時点の遊技状態が確変遊技状態、時短遊技状態、または大当たり遊技状態である場合、上記ステップ132における流下領域の判定結果が右側領域であれば上記ステップ133において肯定判定し、左側領域であれば上記ステップ133において否定判定する。そして、CPU131は、否定判定した場合、ステップ134に処理を進める。一方、CPU131は、肯定判定した場合、ステップ140(図30参照)に処理を進める。
ステップ134において、CPU131は、RAM133に記憶されている不適合判定回数Gに「1」を加算して不適合判定回数Gを更新し、次のステップに処理を進める。
次に、CPU131は、更新後の不適合判定回数Gが所定の閾値Ga(例えば、Ga=5)に到達したか否かを判定する(ステップ135)。そして、CPU131は、更新後の不適合判定回数Gが閾値Gaに到達した場合、ステップ136に処理を進める。一方、CPU131は、更新後の不適合判定回数Gが閾値Ga未満である場合、ステップ140(図30参照)に処理を進める。なお、上記ステップ133において肯定判定された場合、不適合判定回数Gを「0」にリセットしてもいいし、リセットしなくてもよい。前者の場合、Ga回連続して上記ステップ133で否定判定(すなわち、不適切な遊技領域に遊技球が流下しているとGa回連続して判定)された場合に上記ステップ135において肯定判定される。また、後者の場合、上記ステップ133における否定判定がGa回累積(すなわち、不適切な遊技領域に遊技球が流下していると判定された累積回数がGa回)した場合に上記ステップ135において肯定判定される。
ステップ136において、CPU131は、右打ち報知コマンドまたは左打ち報知コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、現時点の遊技状態が通常遊技状態である場合、左打ち報知コマンドをRAM133にセットする。これにより、通常遊技状態において遊技者が右打ちをしている場合、画像音響制御基板140によって左打ちを遊技者に促す報知情報(例えば、「ハンドルを戻してください」と記載された文字画像)が液晶表示装置5に表示される。また、CPU131は、現時点の遊技状態が確変遊技状態、時短遊技状態、または大当たり遊技状態である場合、右打ち報知コマンドをRAM133にセットする。これにより、確変遊技状態、時短遊技状態、または大当たり遊技状態において遊技者が左打ちをしている場合、画像音響制御基板140によって右打ちを遊技者に促す報知情報(例えば、「右をねらってください」と記載された文字画像:図6参照)が液晶表示装置5に表示される。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている低重要度報知フラグを「ON」に設定し(ステップ137)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている不適合判定回数Gを「0」にリセットして(ステップ138)、ステップ140(図30参照)に処理を進める。
図30に進み、CPU131は、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ140)。そして、CPU131は、変動開始コマンドを受信した場合、ステップ141に処理を進める。一方、CPU131は、変動開始コマンドを受信していない場合、ステップ146に処理を進める。
ステップ141において、CPU131は、変動開始コマンドを解析し、次のステップに処理を進める。ここで、上記変動開始コマンドには、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類を特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
次に、CPU131は、上記ステップ141における変動開始コマンドの解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行し(ステップ142)、次のステップに処理を進める。
図には示されていないが、ROM132には、特別図柄の変動表示に伴う変動演出に関して、大当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、およびハズレリーチ無し演出テーブルの少なくとも3つの演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、大当たり演出テーブルには、60秒用、83秒用、120秒用、および160秒用のテーブルが設けられている。
CPU131は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「大当たり」を示す情報、変動時間が60秒である大当たり用の変動パターンを示す情報が含まれている場合、CPU131は、60秒用の大当たり演出テーブルを選択する。また、設定情報に「ハズレ」を示す情報、遊技状態が時短遊技状態であることを示す情報、変動時間が10秒であるハズレ用の変動パターンを示す情報が含まれている場合、CPU131は、10秒用のハズレリーチ無し演出テーブルを選択する。
上記演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。CPU131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。
このような変動演出パターン選択処理が実行されることによって、上記ステップ142では、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、演出ボタン26を用いた演出の有無、背景画像の種類等の変動演出を構成する各演出の態様が決定される。
次に、CPU131は、ステップ142の処理で選択した変動演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM133にセットし(ステップ143)、次のステップに処理を進める。ここで、上記変動演出開始コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御基板140およびランプ制御基板150によって実現されることになる。なお、上記ステップ143の処理に応じた変動演出は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されるまで行われる。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」減算して特別図柄判定の保留数を更新し(ステップ144)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、ステップ140の処理で受信したと判定した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを判別し、第1特別図柄判定に係るものであると判別した場合には第1特別図柄判定の保留数を「1」減算し、第2特別図柄判定に係るものであると判別した場合には第2特別図柄判定の保留数を「1」減算する。また、図には示されていないが、上記ステップ149の処理に伴い、CPU131は、今回消化される特別図柄判定に対応する保留表示画像を消去するとともに、他の保留表示画像が表示されている場合にはその保留表示画像の表示位置をシフトさせる処理を画像音響制御基板140に実行させる。
次に、CPU131は、上記ステップ143における変動演出開始コマンドをセットしてからの経過時間となる報知中断時間の計測を開始し(ステップ145)、ステップ146に処理を進める。
ステップ146において、CPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。例えば、CPU131は、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、当該変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。そして、CPU131は、変動演出の実行中である場合、ステップ147に処理を進める。一方、CPU131は、変動演出の実行中でない場合、ステップ160(図31参照)に処理を進める。
ステップ147において、CPU131は、遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、CPU131は、図柄確定コマンドを受信した場合、ステップ148に処理を進める。一方、CPU131は、図柄確定コマンドを受信していない場合、ステップ155に処理を進める。
ステップ148において、CPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。ここで、上記変動演出終了コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、上記ステップ143の処理に応じて開始された変動演出が終了することになる。
次に、CPU131は、当該変動演出終了後に時短遊技状態から通常遊技状態に移行するか否かを判定する(ステップ149)。ここで、上記ステップ147において受信した図柄確定コマンドには、図柄変動表示を停止した後に遊技状態が変更される場合、当該変動停止後に移行する遊技状態を示す情報が含まれており、当該情報を参照することによって上記ステップ149における判定を行うことができる。そして、CPU131は、時短遊技状態から通常遊技状態に移行する場合、ステップ150に処理を進める。一方、CPU131は、時短遊技状態から通常遊技状態に移行しない場合、ステップ153に処理を進める。
ステップ150において、CPU131は、左打ち報知コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。これにより、時短遊技状態から通常遊技状態に移行する場合、画像音響制御基板140によって左打ちを遊技者に促す報知情報(例えば、「ハンドルを戻してください」と記載された文字画像)が液晶表示装置5に表示される。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている低重要度報知フラグを「ON」に設定し(ステップ151)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている不適合判定回数Gを「0」にリセットして(ステップ152)、ステップ153に処理を進める。
ステップ153において、CPU131は、低重要度報知フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、CPU131は、低重要度報知フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ154に処理を進める。一方、CPU131は、低重要度報知フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップ160(図31参照)に処理を進める。
ステップ154において、CPU131は、報告中断コマンドをRAM133にセットし、ステップ160(図31参照)に処理を進める。ここで、上記報告中断コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、液晶表示装置5に低重要度の報知情報が表示されている場合、装飾図柄の視認性の低下が抑制(例えば、当該報知情報を未表示にする:図6(C)参照)され、変動停止した装飾図柄が液晶表示装置5に相対的に大きく表示されるように画像音響制御基板140によって表示制御される。なお、上記ステップ154は、図柄確定コマンドを受信した時点で低重要度報知フラグが「ON」に設定されている場合に実行される処理である。すなわち、上記ステップ154は、大当たり抽選の結果を示すために図柄を確定する際に低重要度の報知情報が液晶表示装置5に表示されている場合に実行される処理であり、装飾図柄の変動表示を停止させて特別図柄判定結果を報知する場合、低重要度の報知情報によって装飾図柄の視認性が低下しないように当該報知情報が例えば消去されるとともに、変動停止した装飾図柄が液晶表示装置5に相対的に大きく表示されることになる。
ステップ155において、CPU131は、低重要度報知フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、CPU131は、低重要度報知フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ156に処理を進める。一方、CPU131は、低重要度報知フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップ160(図31参照)に処理を進める。
ステップ156において、CPU131は、当該変動表示の開始から計測されている報知中断時間が所定の中断終了時間に到達したか否かを判定する。ここで、CPU131は、上記ステップ145において変動開始コマンドを受信してからの経過時間を報知中断時間として計測開始しており、当該報知中断時間が所定の中断終了時間(例えば、1秒間)に到達している場合に上記ステップ156において肯定判定する。そして、CPU131は、報知中断時間が所定の中断終了時間に到達した場合、ステップ157に処理を進める。一方、CPU131は、報知中断時間が所定の中断終了時間に到達していない場合、ステップ160(図31参照)に処理を進める。
ステップ157において、CPU131は、報告再開コマンドをRAM133にセットし、ステップ160(図31参照)に処理を進める。ここで、上記報告再開コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、液晶表示装置5において、一旦未表示とされていた低重要度の報知情報が再表示される(図6(D)参照)。なお、上記ステップ157は、低重要度報知フラグが「ON」に設定された状態で特別図柄の変動表示に伴う変動演出が行われ、当該図柄変動開始から中断終了時間が経過した時点で実行される処理である。すなわち、上記ステップ157は、低重要度の報知情報が前回の図柄確定時に一旦未表示となった状態で次の図柄変動開始から所定の中断終了時間が経過した場合に実行される処理であり、当該時点において低重要度の報知情報が液晶表示装置5に再表示されることになる。
図31に進み、CPU131は、パチンコ遊技機1の扉が開放状態であるか否かを判定する(ステップ160)。そして、CPU131は、パチンコ遊技機1の扉が開放状態である場合、ステップ161に処理を進める。一方、CPU131は、パチンコ遊技機1の扉が開放状態でない場合、ステップ164に処理を進める。例えば、遊技制御基板100から送信された扉開放情報に基づいて、パチンコ遊技機1の扉が開放状態であるか否かを判定する。
ステップ161において、CPU131は、扉開放エラーコマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。ここで、上記扉開放エラーコマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、枠部材3が開けられていることを扉開放スイッチ129が検出した場合(すなわち、パチンコ遊技機1の扉が開放されている場合)、画像音響制御基板140によって扉開放エラーを示す報知情報(例えば、「扉が開いています」と記載された文字画像:図7参照)が、高重要度の報知情報として液晶表示装置5に表示される。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている扉開放フラグを「ON」に設定し(ステップ163)、ステップ167に処理を進める。ここで、扉開放フラグは、パチンコ遊技機1の扉が開放されているか否かを示すフラグである。
一方、ステップ164において、CPU131は、扉開放フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、CPU131は、扉開放フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ165に処理を進める。一方、CPU131は、扉開放フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップ167に処理を進める。
ステップ165において、CPU131は、エラー解除コマンドをRAM133にセットし、ステップ167に処理を進める。ここで、上記エラー解除コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、液晶表示装置5に高重要度の報知情報が表示されている場合、画像音響制御基板140によって消去される。なお、扉開放エラーを示す報知情報等の高重要度の報知情報は、低重要度の報知情報のように一旦未表示になることがないため、エラー解除コマンドがセットされるまで液晶表示装置5に表示し続けられる。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている扉開放フラグを「OFF」に設定し(ステップ166)、ステップ167に処理を進める。
ステップ167において、CPU131は、低重要度の報知情報の報知を終了するか否かを判定する。そして、CPU131は、低重要度の報知情報の報知を終了する場合、ステップ168に処理を進める。一方、CPU131は、低重要度の報知情報の報知を継続する場合、または低重要度の報知情報を報知していない場合、上記ステップ10におけるコマンド受信処理を終了して、上記ステップ11に処理を進める。ここで、低重要度の報知情報には、それぞれ報知を終了するタイミングが設定されている。例えば、報知情報が報知されてから所定時間経過した時点、報知情報が報知されてから所定回数の図柄変動が行われた時点、報知情報が報知されてから所定回数のラウンド遊技が行われた時点、報知情報が報知された遊技状態が終了した時点、報知情報が示すパチンコ遊技機1に生じたエラーが解消された時点等が、低重要度の報知情報の報知を終了するタイミングとして設定されている。CPU131は、報知している報知情報に設定された終了タイミングに基づいて、現時点が当該終了タイミングである場合、上記ステップ167において肯定判定する。
ステップ168において、CPU131は、報告終了コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。ここで、上記報告終了コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、液晶表示装置5に低重要度の報知情報が表示されている場合、画像音響制御基板140によって消去される。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている低重要度報知フラグを「OFF」に設定し(ステップ169)、上記ステップ10におけるコマンド受信処理を終了して、上記ステップ11に処理を進める。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、遊技方法を示唆する情報または遊技機に生じたエラーを示す情報を表示画面に表示する際、当該表示画面において装飾図柄を変動表示開始してから変動停止表示するまでの期間における所定のタイミングと当該所定タイミング以外とにおいて、異なる表示態様で情報を表示している。したがって、装飾図柄を変動表示または停止表示するタイミングに応じて、適切な表示態様で上記情報を表示することができる。
例えば、上記所定のタイミングでは、装飾図柄の視認性の低下を抑制して上記情報を表示制御してもよく、この場合、所定のタイミングでは装飾図柄の視認性を確保することが可能となる。一例として、上記情報示す画像を未表示にする、上記情報を示す画像を縮小する、上記情報を示す画像の表示位置を変更する、上記情報を示す画像を半透明にする等によって、上記所定のタイミングにおいて装飾図柄の視認性の低下を容易に抑制することが可能となる。
また、上記所定のタイミングは、装飾図柄の変動停止から次の変動表示が開始されて所定時間経過後まで期間、リーチが成立した時点からリーチ演出が終了するまでの期間、大当たりに当選する可能性が一般的なリーチ演出より高いことを示す特別演出が行われるか否かを煽る演出が行われる期間や当該特別演出が行われる期間、装飾図柄を複数回変動表示することによって、1回の入賞に対して複数の抽選が行われているように見せる演出(いわゆる、疑似連演出)が行われる期間、表示画面に動画を表示して特別図柄判定結果を報知する演出が行われる期間等、様々な期間が考えられる。このように、表示画面において装飾図柄を変動表示開始してから変動停止表示するまでの期間に対して、遊技者の注目度が高い期間を上記所定タイミングに設定することによって、上記情報表示が邪魔になることを防止することができる。
また、上記情報において、所定のタイミングと当該所定タイミング以外とにおいて異なる表示態様で表示制御される情報と、上記所定のタイミングが到来したとしても表示態様の変更を行わない情報とを設定してもかまわない。上記実施形態においては、前者が低重要度の報知情報に相当し、後者が高重要度の報知情報に相当する。このように、遊技者に報知する情報を重要度等によって区分し、当該区分に応じて異なる表示制御を行うことによって、遊技者に報知する情報にメリハリをつけ、報知される情報に遊技者を注目させることができる。
[変形例]
なお、上記実施形態では、様々な変形例を既に説明しているが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、さらに以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、図6や図7で例示したように、報知情報を報知するための文字画像が液晶表示装置5の中央付近に相対的に大きく表示されているが、このような表示態様以外で表示されてもかまわない。例えば、液晶表示装置5の端付近に帯状に表示されてもよい。また、報知情報を示す画像が一旦液晶表示装置5の中央付近に相対的に大きく表示された後、所定の時間経過によって液晶表示装置5の端付近に帯状に表示されてもよい。これらの表示態様で報知情報が液晶表示装置5に表示される場合、上記所定のタイミングでは装飾図柄の視認性を確保するために、さらに当該報知情報の表示態様が変化(例えば、未表示に変化)する。
また、上記実施形態では、第1ゲート15または第2ゲート16を遊技球が通過することを検出することによって、現時点の遊技状態に対して遊技者が不適切な遊技領域に遊技球を流下させていることを判定したが、他の情報を用いて当該判定を行ってもかまわない。第1の例として、確変遊技状態または時短遊技状態である場合、すなわち右打ちが促される状態の場合に、第1始動口11に遊技球が所定数入賞することに応じて、遊技者が不適切な遊技領域に遊技球を流下させている(すなわち、左打ちをしている)と判定する。第1の例では、確変遊技状態または時短遊技状態において第1始動口11に遊技球が1以上の所定数入賞したことに応じて、右打ちを遊技者に促す低重要度の報知情報(例えば、「右をねらってください」と記載された文字画像)が液晶表示装置5に表示される。第2の例として、確変遊技状態または時短遊技状態である場合、すなわち右打ちが促される状態の場合に、第2ゲート16を遊技球が所定時間通過しないおよび/または第2始動口12や大入賞口13に遊技球が所定時間入賞しないことに応じて、遊技者が適切な遊技領域に遊技球を流下させていない(すなわち、右打ちをしていない)と判定する。第2の例では、確変遊技状態または時短遊技状態において第2ゲート16を遊技球が所定時間通過しないおよび/または第2始動口12や大入賞口13に遊技球が所定時間入賞しないことに応じて、右打ちを遊技者に促す低重要度の報知情報(例えば、「球を右に打ち出してください」と記載された文字画像)が液晶表示装置5に表示される。
また、上記実施形態では、上記所定のタイミングと当該所定タイミング以外とにおいて、異なる表示態様で報知情報を表示制御する例を用いた。しかしながら、上記報知情報を表示することによる報知と同期して出力される音声に対しても、上記所定のタイミングと当該所定タイミング以外とにおいて、異なる出力態様で音声制御してもよい。例えば、上記報知情報が表示される際に当該報知情報を読み上げる音声が出力される場合、上記所定のタイミングでは当該音声出力を停止したり、当該音声出力の音量を下げたり、当該音声出力の音質を変えたりしてもよい。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成、タイプ、各部材の動作態様等は単なる一例に過ぎず、他の構成、タイプ、動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。
また、他の実施形態として、遊技制御基板100、払出制御基板120、演出制御基板130、画像音響制御基板140、およびランプ制御基板150においてそれぞれ実行される少なくとも一部を別の制御基板(別の制御部)で実行してもかまわない。例えば、遊技制御基板100において実行される処理の少なくとも一部を、払出制御基板120、演出制御基板130、画像音響制御基板140、およびランプ制御基板150において実行してもいいし、上記説明では登場しない他の制御基板(他の制御部)において実行してもよい。また、演出制御基板130において実行される処理の少なくとも一部を、遊技制御基板100、払出制御基板120、画像音響制御基板140、およびランプ制御基板150において実行してもいいし、上記説明では登場しない他の制御基板(他の制御部)において実行してもよい。また、遊技制御基板100、払出制御基板120、演出制御基板130、画像音響制御基板140、およびランプ制御基板150の一部または全部を一体に構成して、複数の制御基板(制御部)において実行される処理を1つの制御基板(制御部)に実行させるようにしてもよい。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。また、当業者は、本発明の具体的な実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
以上のように、本発明では、以下に示す構成の遊技機であってもよい。
本発明の遊技機(パチンコ遊技機1)の一構成例は、表示画面(液晶表示装置5)、特別遊技判定手段(S3)、判定結果報知演出手段(S3、S140−S148)、および情報報知手段(S113、S125、S128、S136、S150、S161、S165、S168)を備える。特別遊技判定手段は、所定の始動条件の成立を条件として、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う。判定結果報知演出手段は、装飾図柄を表示画面に変動表示させてから停止表示させることにより、特別遊技判定の結果を報知する演出を行う。情報報知手段は、遊技方法を示唆する情報または遊技機に生じたエラーを示す情報(低重要度の報知情報)を表示画面に表示することによって、当該情報を遊技者へ報知する。情報報知手段は、情報を遊技者へ報知する際、表示画面において装飾図柄を変動表示開始してから変動停止表示するまでの期間における所定のタイミングと当該所定タイミング以外とにおいて、異なる表示態様で情報を表示制御する(S154、S157)。
上記によれば、遊技方法を示唆する情報または遊技機に生じたエラーを示す情報を、適切に表示することができる。