以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
[遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、遊技機1の概略構成について説明する。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成された遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成され、遊技盤2に対して着脱自在に取り付けられている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当たり抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部6は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。また、遊技盤2の画像表示部6が配置された開口部には可動役物7が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動するように構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎおよび風車(共に、図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、第1大入賞口23、第2大入賞口51、V領域53、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(第1大入賞口23、第2大入賞口51)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25は、遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24は、遊技球が入賞しても抽選が始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の下方に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、例えばチューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると(図1参照)、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと(図示せず)、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.15秒間または1.80秒間)開き、規定回数(例えば、1回または3回)だけ開閉する。
第1大入賞口23は、画像表示部6の右側斜め下方に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。第1大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない閉状態(図1参照)となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態(図示せず)となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、第1大入賞口23は、大当たり遊技において、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球9個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、7回)だけ繰り返す。
第2大入賞口51は、遊技領域20の第2始動口22の右側に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。第2大入賞口51は、箱形形状で、その上面が第2始動口22に向かって傾斜している。この上面には、スライド式の開閉部材50が設けられている。開閉部材50は、通常は閉状態であり、遊技球が入ることがない状態となっている。特別図柄抽選の結果に応じて開閉部材50が開放して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、第2大入賞口51は、大当たり遊技において、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球9個の入賞の条件、又は0.1秒経過の条件)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば、1回)行う。
第2大入賞口51の内部には、図1に示すように、第2大入賞口51に入った遊技球が流下する空間があり、この空間には左側の流下経路と右側の流下経路とが設けられる。この右側の流下経路には、V領域(図1の「V」を記載した領域)53が設けられ、左側の流下経路と右側の流下経路との分岐部分にはV領域開閉部材(以下、Vハネという)52が設けられる。Vハネ52は、通常は右側の流下経路を閉塞する閉状態であり遊技球が左側の流下経路のみを流下する状態となっている。そして、Vハネ52は、第2大入賞口51が開放してから所定時間経過後(例えば3秒後)に点線で示すように右側の流下経路を開放して左側の流下経路を閉塞する開状態となり、その後所定時間経過後(例えば6秒後)に上記した閉状態に戻る。つまり、Vハネ52が閉状態のときには、第2大入賞口51に入った遊技球は左側の流下経路を流下してV領域53を通過せず、Vハネ52が開状態のときには、第2大入賞口51に入った遊技球は右側の流下経路を流下してV領域53を通過することとなる。そして、第2大入賞口51に入った遊技球は、左側の流下経路又は右側の流下経路をした後に、領域54に入ることによって第2大入賞口51に入賞したことが検出される。
また、遊技盤2の所定位置(例えば、左下)に、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数等に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
さらにまた、画像表示部6の右側には、遊技球の通過が視認できる透明なワープ通路28が設けられている。ワープ通路28には、発光部29が設けられている。発光部29は、例えばLEDなどを用いて構成される。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、第1大入賞口23、第2大入賞口51、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、第1大入賞口23又は第2大入賞口51に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、上皿39a、下皿39bおよび錠部43等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。上皿39a(図1参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、上皿39aには、上述した賞球が払い出される。上皿39aがいっぱいになると、下皿39bに賞球が払い出される。そして、上皿39aに溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、下皿39bが設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって下皿39bに貯まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。下皿39bが満タンになると図示しない皿満タンスイッチがONになる。具体的には、下皿39bに遊技球が貯留されることでそれ以上の遊技球の払い出しが困難な状態になるとONになる。このときは、皿満タンエラーとして報知が行われる。取り出しボタン34によって下皿39bに貯留された遊技球が箱に落下させられることで、皿満タンエラーは解消される。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出等を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出等を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、遊技状態表示器4g、および右打ち表示器4hを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。第1特別図柄表示器4aは、例えば7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。第2特別図柄表示器4bも同様に、例えば7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに応じて表示図柄が変動して表示される。普通図柄表示器4eは、例えばLED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数(第1特別図柄表示器4aによる特別図柄を変動表示した後に停止表示する処理を保留している回数といってもよい)を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数(第2特別図柄表示器4bによる特別図柄を変動表示した後に停止表示する処理を保留している回数といってもよい)を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、例えばLED表示装置で構成され、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(通常遊技状態、時短遊技状態等)を表示する。右打ち表示器4hは、例えばLED表示装置で構成され、図1に示す遊技領域20における第2大入賞口51が配置されている右側領域を遊技球が流下するように遊技球を打ち出すべきとき(つまり、右打ちすべきとき)に点灯されて、その事を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面中央部に設けられる。演出キー38は、略十字に配列された4つの方向キーを有し、演出ボタン37に隣接して上側の皿39の手前に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。さらに、演出キー38は、遊技機1の客待ち状態において左右のキーによって遊技機1の音量を調整する際にも用いられる。もちろん、遊技機1の音量は、遊技機1の背面側の所定のH/W(ハードウェア)ボリュームスイッチによっても設定可能である。H/Wボリュームスイッチは、大、中、小と3段階で設定可能となっており、H/Wボリュームスイッチで設定される音量の上限から下限までを演出キー38で調整することが可能である。したがって、H/Wボリュームスイッチを切り替えると、演出キー38で設定した音量もそれに合わせて調整されることになる。これにより、遊技機1ごとに音量を調整可能となっている。ここで調整される音量(以下適宜「ボリューム設定値」という)によって、演出の音声(効果音)はもちろん、エラー音声なども出力されることになる。
また、遊技機1には、ハンドル31とは別に、発射ボタン41が設けられている。発射ボタン41は、弱発射ボタン41a、中発射ボタン41b、及び、強発射ボタン41cから構成されている。これらのボタン41a〜41cは、タッチ式の操作部となっており、遊技者が指を触れている間、上皿39aに貯められた遊技球は、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。タッチ式の操作部は、感圧式でもよいし、スマートフォンのタッチパネルに使用されている静電式のものでもよい。これらのボタン41a〜41cは、予め定められた発射強度での発射を実現するものとなっており、ハンドル31のレバー32がアナログ的な発射を可能とするものに対し、発射ボタン41は、デジタル発射ボタンともいえる。弱発射ボタン41aは、左打ち用ボタンとなっている。中発射ボタン41bは、中打ち用ボタンとなっている。また、強発射ボタン41cは、右打ち用ボタンとなっている。これにより、強発射ボタン41cにより、簡単に右打ちの状態を作り出すことが可能となる。本実施形態において、発射ボタン41の内部には、高輝度のLEDが内蔵されている。このLEDは、後述のランプ制御部600にて制御される。これにより、右打ちや左打ちの指示が行われる際、LEDを点灯又は点滅させることで、遊技者に、その操作を容易に伝えることが可能となっている。なお、ここではタッチ式の操作部としたが、物理的に押下されるボタンとしてもよい。いずれにしても発射ボタン41にタッチし続けたり、押下し続けたりすることで遊技球が発射される。
なお、ここでは、演出ボタン37の近傍に発射ボタン41を配置したが、ハンドル31の近傍に発射ボタン41を配置し、片手で両方の操作、すなわちハンドル31のレバー32の操作(アナログ操作)及び発射ボタン41の操作(デジタル操作)を可能とする配置としてもよい。
また、強発射ボタン41cの操作によって、強発射ボタン41cに設定された発射強度へ直接移行しないようにしてもよい。
具体的には、強発射ボタン41cにタッチしたとき、最初は、弱発射ボタン41aに設定された発射強度で遊技球が発射され、所定時間経過後に中発射ボタン41bに設定された強度で遊技球が発射され、さらに所定時間経過後に強発射ボタン41cに設定された発射強度で遊技球が発射されるようにしてもよい。つまり、第1の強度(左打ち)→第2の強度(中打ち)→第3の強度(右打ち)という具合に段階的(3段階)に発射強度を変化させ、最終的に右打ちの状態にしてもよい。このとき、第1の強度を「0」としてもよい。また、発射強度を変化させる段階を2段階としたり、4段階以上としたりしてもよい。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、第1大入賞口23や第2大入賞口51の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球9個の入賞)を満たすまで、第1大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば7回)繰り返すように制御する。また、例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球9個の入賞の条件、又は0.1秒経過の条件)を満たすまで、第2大入賞口51が開状態となるラウンドを所定回数(例えば1回)行うように制御する。また、メイン制御部100は、第1大入賞口23及び第2大入賞口51が開閉する開閉時間間隔(インターバル時間)を制御する。
メイン制御部100は、第2大入賞口51内部の設けられたVハネ52の姿勢を制御してV領域53の開状態及び閉状態を制御する(図1参照)。また、メイン制御部100は、V領域53を遊技球が通過したことを検出する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、第1大入賞口23、第2大入賞口51および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づき、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、第1大入賞口スイッチ114、第1大入賞口開閉部115、第2大入賞口スイッチ117、第2大入賞口開閉部118、V領域スイッチ119、V領域開閉部120、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、遊技状態表示器4g、および右打ち表示器4h)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。第1大入賞口スイッチ114は、第1大入賞口23へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。第1大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、第1大入賞口23を開閉する。第2大入賞口スイッチ117は、第2大入賞口51(より正確には、第2大入賞口51内の領域54)へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。第2大入賞口開閉部118は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、開閉部材50の姿勢を変化させて第2大入賞口51を開閉する。V領域スイッチ119は、V領域53を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。V領域開閉部120は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、Vハネ52の姿勢を変化させてV領域53への流下経路を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。
また、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数(第1特別図柄表示器4aによる特別図柄を変動表示した後に停止表示する処理を保留している回数といってもよい)を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数(第2特別図柄表示器4bによる特別図柄を変動表示した後に停止表示する処理を保留している回数といってもよい)を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。また、メイン制御部100は、遊技状態に応じて、第2大入賞口51が配置されている右側領域を遊技球が流下するように遊技球を打ち出すべきとき(つまり、右打ちすべきとき)に、右打ち表示器4hを点灯させる。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
発射ボタン41は、レバー32とは独立して機能し、レバー32が回転操作されているときは、機能しない。レバー32が中立位置にある場合、発射ボタン41のいずれかがタッチされると、タッチされたボタン41a〜41cに応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。すなわち、発射ボタン41の操作(デジタル操作)とハンドル31のレバー32の回転操作(アナログ操作)とが同時期に行われたときは、アナログ操作が優先される。つまり、デジタル操作かつアナログ操作があると、デジタル操作が非操作状態となり、アナログ操作の発射強度に変更される。発射制御部200は、弱発射ボタン41a、中発射ボタン41b、強発射ボタン41cの順に遊技球が発射される速度が強くなるように、発射装置211の動作を制御する。これにより、強発射ボタン41cをタッチすることで簡単に右打ちが可能となる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400は、演出ボタン37および演出キー38が接続され、遊技者が押下する操作に応じて演出ボタン37および演出キー38からそれぞれ出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力や検出結果に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、遊技者に特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテムの画像、遊技者に特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、ワープ通路28の発光部29の発光、発射ボタン41のLEDの発光、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36、発光部29、発射ボタン41のLEDの点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400にて設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36、発光部29での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36、発光部29の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400にて設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7の動作を制御する。
[本実施形態によるゲーム進行の概要及び特徴的動作の概要]
次に、本実施形態によるゲーム進行の概要及び特徴的動作の概要について、図5〜図7を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当たり内訳の一例を説明するための図である。図5(1)には、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当たり内訳を示し、図5(2)には、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当たり内訳を示している。図5(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当たり内訳は、単発大当たりの当選確率が50%であり、連続大当たりの当選確率が50%である。また、図5(2)に示すように、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当たり内訳は、連続大当たりの当選確率が100%である。
図6は、本実施形態に係る連続大当たり及び単発大当たりによる大当たり遊技の一例を説明するための図である。図6(1)には、連続大当たりした場合に実行される大当たり遊技(以下、連続大当たり遊技という)中の第1大入賞口23と第2大入賞口51とV領域53の開放タイミング及び閉鎖タイミングを示している。また、図6(2)には、単発大当たりした場合に実行される大当たり遊技(以下、単発大当たり遊技という)中の第1大入賞口23と第2大入賞口51とV領域53の開放タイミング及び閉鎖タイミングを示している。
まず、図6(1)を用いて、連続大当たり遊技について説明する。連続大当たり遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、第1大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(「ラウンド遊技」と言ってもよい:以下、単に「R」と記載する場合がある)が開始される。1Rにおいて、第1大入賞口23に遊技球が9個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、第1大入賞口23が開状態から閉状態にされて1Rが終了される。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間が2秒間設けられた後に、1Rと同様に第1大入賞口23が開放されてから閉鎖されて2Rが終了する。以後同様に、2秒間のインターバル期間を挟んで第1大入賞口23の開閉によって3R〜7Rまでが実行される。7Rの終了後、インターバル期間としてそれまでの2秒間よりも長い5秒間のインターバル期間が設けられた後に、第2大入賞口51が閉状態から開状態にされて最終Rである8Rが開始される。8Rにおいて、第2大入賞口51に遊技球が9個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、第2大入賞口51が開状態から閉状態にされて8Rが終了される。その後、所定のエンディング時間(10秒間)が経過すると、連続大当たり遊技が終了する。ここで、V領域53は、第2大入賞口51が開状態にされてから3秒後に閉状態から開状態にされ、開状態にされてから6秒後に開状態から閉状態にされる。このことから、連続大当たり遊技の8Rにおいて、第2大入賞口51に入った遊技球が1つ以上V領域53を通過することとなる。図7を用いて後述するが、V領域53を遊技球が通過すると、原則として、特別図柄抽選の当選確率が高確率(1/46:低確率は1/265)に設定され、且つ、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されると共に特別図柄抽選の実行間隔が短縮される遊技者に有利な遊技状態に制御されることとなる。
次に、図6(2)を用いて、単発大当たり遊技について説明する。単発大当たり遊技において、第1大入賞口23及びV領域53の開閉タイミングについては、上記した連続大当たり遊技と同様であるので、説明を省略する。第1大入賞口23が開閉される1R〜7Rの終了後、インターバル期間としてそれまでの2秒間と同じ2秒間のインターバル期間が設けられた後に、第2大入賞口51が閉状態から開状態にされて最終Rである8Rが開始される。8Rにおいて、開放時間が0.1秒経過すると、第2大入賞口51が開状態から閉状態にされて8Rが終了される。つまり、単発大当たり遊技の8Rにおいて、第2大入賞口51は瞬間的に開放され、このことから遊技球が第2大入賞口51に入ることは殆どない。その後、所定のエンディング時間(10秒間)が経過すると、単発大当たり遊技が終了する。ここで、V領域53は、連続大当たり遊技と同様に、第2大入賞口51が開状態にされてから3秒後に閉状態から開状態にされ、開状態にされてから6秒後に開状態から閉状態にされる。つまり、単発大当たり遊技において、V領域53は、第2大入賞口51が閉状態になってから2.9秒後に開状態にされる。また、図1に示す第2大入賞口51の構造から、第2大入賞口51の内部で遊技球が2.9秒も滞留することは通常あり得ない。このことから、単発大当たり遊技において、V領域53を遊技球が通過することは通常あり得ない仕組みとなっている。
ここで、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態として、高確状態と、時短状態と、大当たり遊技状態と、通常状態とが少なくとも存在する。高確状態とは、特別図柄抽選の当選確率が高確率(1/46:低確率は1/265)に設定されている遊技状態である。時短状態とは、例えば普通図柄抽選の当選確率が上がり且つ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間開放されるように制御されることによって電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞する遊技状態であり、且つ、特別図柄抽選の実行間隔が短縮される遊技状態である。大当たり遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当たりして)第1大入賞口23及び第2大入賞口51が開放される大当たり遊技が実行されている遊技状態である。通常状態は、以上の遊技状態のいずれでもない通常の遊技状態である。通常状態及び大当たり遊技状態は、それぞれ、他の遊技状態と併存することは無いが、高確状態と時短状態とは、互いに併存する場合がある。時短状態において、遊技者は、遊技球が殆ど減ることなく短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、高確状態且つ時短状態のことを高確/時短状態といい、高確状態ではなく時短状態であることを低確/時短状態という。なお、本実施形態では、高確状態であり時短状態ではない遊技状態は設けていない。
図7は、本実施形態に係る大当たり5回のセットの一例について説明するための図である。以下では、図7を用いて、本実施形態のゲーム進行について説明する。
まず、通常状態で遊技している場合、第2大入賞口51が配置されている右側領域を遊技球が流下するように遊技球を打ち出しても(つまり、右打ちしても)、電動チューリップ27が殆ど開放しないために遊技領域20に配置されている第2始動口22には殆ど遊技球が入賞せず、又、遊技領域20の中央下部に配置されている第1始動口21にも遊技球が入賞し難い(図1参照)。よって、通常状態では、遊技者は、遊技領域20の左側(つまり、普通入賞口24側)を遊技球が流下するように遊技球を打ち出して(つまり、左打ちして)第1始動口21に入賞させる。
そして、通常状態で第1始動口21に入賞して1回目の連続大当たりした場合(図5、図7参照)、大当たり5回のセットの権利が得られる。以下、具体的に説明する。上記の1回目の連続大当たり遊技では、図6(1)を用いて説明したように、8Rにおいて第2大入賞口51がV領域53を遊技球が通過可能に開放されるので、遊技者が第1大入賞口23及び第2大入賞口51を狙って右打ちをしてさえいれば必ずV領域53を遊技球が通過する。このようにV領域53を遊技球が通過することが2回目の連続大当たりに当選するための条件となる。V領域53を遊技球が通過すると、1回目の連続大当たり遊技の後に高確/時短遊技状態に設定されて、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22は大幅に入賞し易くなる。また、図6を用いて説明したように、第2始動口22による大当たりは、第1始動口21による大当たりとは異なり、V領域53を遊技球が通過できる連続大当たりのみである。以上より、遊技者は、2回目の大当たりするまで第2始動口22に向けて右打ちすることとなる。
右打ちして第2始動口22への入賞によって2回目の連続大当たりした場合、1回目の連続大当たり遊技と同様に、右打ちによって8RでV領域53を遊技球が通過して2回目の連続大当たり遊技の後も高確/時短遊技状態に設定されて、1回目の連続大当たり遊技の後と同様の状態となる。
その後、同様に3回目〜5回目の連続大当たりして、5回目の連続大当たり遊技の8RでV領域53を遊技球が通過した場合、5回目の連続大当たり遊技の後には、大当たり抽選の当選確率は低確率(1/265)に設置され、100回転(大当たり抽選100回まで)限定の時短状態に設定される。つまり、時短状態に関して100回転限定の低確/時短状態に設定される。その後、通常状態に設定される。
以上のように、通常状態で連続大当たりすると(いわゆる初当りで連続大当たりすると)、大当たり5回のセットの権利が得られることとなる。
ここで、上記した大当たり5回のセット終了後の、時短状態に関して100回転限定の低確/時短状態において連続大当たりした場合、再度大当たり5回のセットが開始することとなる。このように、大当たりの当選確率が低確率のときに連続大当たりすると、大当たり5回のセットが開始することとなる。
また、上記した大当たり5回のセットの1回目〜5回目の連続大当たり遊技のいずれかにおいて、球詰まり等により8Rで右打ちできなかった等の理由でV領域53を遊技球が通過しなかった場合について説明する。この場合、V領域通過を失敗した連続大当たり遊技の後には大当たり抽選の当選確率は低確率に設定されて、大当たり5回のセットは終了することとなる(つまり、パンクする)。しかしながら、本実施形態では、このような場合には、救済措置として、その連続大当たり遊技の後に100回転限定の時短状態が付与される。
次に、大当たりの当選確率が低確率のときに(つまり、通常状態、又は低確/時短状態のときに)第1始動口21に入賞して単発大当たりした場合(図5参照)について説明する。この場合、図6(2)を用いて説明したように、単発大当たり遊技の8Rにおいて、第2大入賞口51は瞬間開放され、且つV領域53は第2大入賞口51に入った遊技球が通過不能なタイミングで開放される。よって、単発大当たりした場合にはV領域53を遊技球が通過しないので、高確/時短遊技状態には制御されず、通常状態に制御される。この結果として、単発大当たりした場合には大当たり5回のセットは発生しない。
次に、上記した大当たり5回のセットの2回目〜5回目の大当たりのいずれかにおいて、第1始動口21に入賞したことにより単発大当たりした場合について説明する。この場合、この単発大当たりの単発大当たり遊技の後には大当たり抽選の当選確率は低確率に設定されて、大当たり5回のセットは終了することとなる(つまり、低確率に転落する)。しかしながら、本実施形態では、このような場合には、救済措置として、その単発大当たり遊技の後に100回転限定の時短状態が付与される。
以下では、大当たり遊技において実行される、遊技者に対して遊技球を打ち出すべき目標位置を報知する特徴的な報知演出(以下、発射報知演出という)について、図6、図8及び図9を用いて説明する。
まず、本実施形態において、発射報知演出は、連続大当たり遊技および単発大当たり遊技のオープニング期間、及び、連続大当たり遊技の7Rと8Rとの間のインターバル期間(5秒間)に実行される(図6の太矢印を参照)。
図8は、連続大当たり遊技および単発大当たり遊技のオープニング期間に実行される発射報知演出の一例について説明するための図である。図8に示すように、連続大当たり遊技および単発大当たり遊技のオープニング期間において、多数のランプが整列して成る盤ランプ8は、隣り合うランプが交互に点滅する等することによって、図8の盤ランプ8上部に記載した矢印で示す方向に、光が流れるように見える態様で発光して、第1大入賞口23の方向に遊技球を発射すべきことを報知する。また、図8に示すように、ワープ通路28の発光部29が、光が流れるように見える態様で発光して、第1大入賞口23の方向に遊技球を発射すべきことを報知する。さらにまた、図8に示すように、連続大当たり遊技および単発大当たり遊技のオープニング期間中の所定期間(例えば5秒間)において、画像表示部6は、遊技機1の遊技領域20を表す画像45を表示する。画像45は、連続大当たり遊技および単発大当たり遊技の1R〜7Rで開放される第1大入賞口23に向けて遊技球を発射すべきことを示す画像であり、画像表示部6は画像45を表示することによって、第1大入賞口23に向けて遊技球を発射すべきことを報知する。以上の報知によって、遊技者は、連続大当たり遊技および単発大当たり遊技の1Rが開始される前に、第1大入賞口23に向けて遊技球を発射すべきことを確実に認識することとなる。
図9は、連続大当たり遊技の7Rと8Rとの間のインターバル期間(5秒間)に実行される発射報知演出の一例について説明するための図である。図9に示すように、連続大当たり遊技の7Rと8Rとの間のインターバル期間(5秒間)の全体に亘って、多数のランプが整列して成る盤ランプ8は、隣り合うランプが交互に点滅する等によって、図9の盤ランプ8上部に記載した矢印で示す方向(つまり、第2大入賞口51の方向)に、光が流れるように見える態様で発光して、第2大入賞口51の方向に遊技球を発射すべきことを報知する。また、ワープ通路28の発光部29は、遊技球の流下方向に隣り合うLEDが交互に点滅する等によって、図9に矢印で示す方向(つまり、第2大入賞口51の方向)に、光が流れるように見える態様で発光して、第2大入賞口51の方向に遊技球を発射すべきことを報知する。さらにまた、図9に示すように、連続大当たり遊技の7Rと8Rとの間のインターバル期間(5秒間)の全体に亘って、画像表示部6は、第2大入賞口51の位置を指し示す矢印を含む画像46を表示する。画像46は、連続大当たり遊技の8Rで開放される第2大入賞口51に向けて遊技球を発射すべきことを示す画像であり、画像表示部6は画像46を表示することによって、第2大入賞口51に向けて遊技球を発射すべきことを報知する。なお、本実施形態において、画像46の報知は、アニメーションを用いたものとなっている。これについては、後述する。以上の報知によって、遊技者は、V領域53を遊技球が通過可能な連続大当たり遊技の8Rが開始される前に、第2大入賞口51に向けて遊技球を発射すべきことを確実に認識することとなる。なお、図6を用いて説明したように単発大当たり遊技の8Rでは第2入賞口51は瞬間開放されて通常遊技球が入球できず、又、V領域53を遊技球が通過できないため、単発大当たり遊技の8R直前のインターバル期間には、発射報知演出は実行されない。
上記したように、本実施形態では、連続大当たり遊技および単発大当たり遊技のオープニング期間には第1大入賞口23に向けて遊技球を発射すべきことを報知する発射報知演出(図8)が実行されるので、遊技者は第1大入賞口23に向けて遊技球を発射すべきことを確実に認識して第1大入賞口23に向けて遊技球を発射するので、1R〜7Rにおいて、賞球を取りこぼすことはない。また、連続大当たり遊技の7Rと8Rとの間のインターバル期間(5秒間)は、他のインターバル期間(2秒間)よりも長く設定されている(図6参照)。具体的には、連続大当たり遊技の7Rと8Rとの間のインターバル期間(5秒間)は、連続大当たり遊技の1R〜7Rにおけるインターバル期間(2秒間)よりも長く設定されており、又、単発大当たり遊技の7Rと8Rとの間のインターバル期間(2秒間)よりも長く設定されている。そして、この長いインターバル期間(5秒)において、第2大入賞口51に向けて遊技球を発射すべきことを報知する発射報知演出(図9)が実行される(つまり、十分時間をかけて発射報知演出が実行される)。このことから、遊技者は第2大入賞口51に向けて遊技球を発射すべきことを確実に認識して第2大入賞口51に向けて遊技球を発射するので、連続大当たり遊技の8Rにおいて、確実にV領域53に遊技球を通過させることができ、又、賞球を取りこぼすことはない。以上に説明したように、本実施形態では、大当たり遊技において、遊技者に対して適切に遊技球発射の報知を行うことができる。
以下では、上記した動作を行う制御を実現するために遊技機1が実行する処理について説明する。
[メイン制御部の主要動作]
図10は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図10を参照して、メイン制御部100(図4参照)において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図10に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図10以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、S1において、メイン制御部100は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当たり乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を決定するための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選で当選した場合に大当たりの種類(単発大当たり又は連続大当たり)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄変動時間(つまり、装飾図柄変動演出の実行時間)を決定するための乱数である。S1の乱数更新処理において、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、S2の始動口スイッチ(SW)処理やS3のゲートスイッチ(SW)処理において各抽選が行われて各乱数が取得されて、後述するS4の特別図柄処理やS5の普通図柄処理で使用される。なお、S1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当たり乱数では264)に達した後は、再び最小値0に戻る。
次に、S2において、メイン制御部100は、図11を用いて後に詳述する始動口スイッチ処理を実行する。
次に、S3において、メイン制御部100は、ゲートスイッチ113の状態を監視し、ゲートスイッチ113がONとなった時点(ゲートスイッチ113から遊技球の検出信号が出力された時点)で普通図柄抽選の保留数が上限値未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、S4において、メイン制御部100は、図12〜図17を用いて後に詳述する特別図柄処理を実行する。
次に、S5において、メイン制御部100は、S3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致して普通図柄抽選に当選するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、メイン制御部100は、表示器4の普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に普通図柄抽選の結果を示す普通図柄を停止表示させる。
次に、S6において、メイン制御部100は、図18〜図20を用いて後に詳述する大入賞口処理を実行する。
次に、S7において、メイン制御部100は、S5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合に(つまり、普通図柄抽選に当選した場合に)、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。以下、具体的に説明する。メイン制御部100は、通常状態では上記S5の普通図柄処理において普通図柄抽選で当選する確率を1/10に設定し、低確/時短状態および高確/時短状態では上記S5の普通図柄処理において普通図柄抽選で当選する確率を10/10に上昇させる。そして、メイン制御部100は、普通図柄抽選に当選した場合、通常状態ではS7において電動チューリップ27を0.15秒開状態(遊技球が第2始動口22に入賞可能な状態)にする動作を1回実行する制御を行う。また、メイン制御部100は、普通図柄抽選に当選した場合、低確/時短状態および高確/時短状態ではS7において電動チューリップ27を1.80秒開状態にする動作を3回実行する制御を行う。以上のことによって、電動チューリップ27は、通常状態では開状態に作動し難い状態となり、一方、低確/時短状態および高確/時短状態では開状態に作動し易い状態(いわゆる電チューサポート)となる。なお、電動チューリップ27が作動することによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、S8において、メイン制御部100は、払出制御部300に指示等して遊技球の入賞個数の管理及び入賞個数に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、S9において、エラー処理を実行する。この処理は、図示しないセンサ等にて各種エラーを検出するものである。エラー処理の詳細については、後述する。
次に、S10において、メイン制御部100は、S4の特別図柄処理、S6の大入賞口処理、S8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。
[始動口スイッチ処理]
図11は、図10のS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のS2における始動口スイッチ処理について、図11を用いて説明する。
まず、S21において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの検出信号の有無に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ111aがONになったか否かを判定する。S21での判定がYESの場合、処理はS22に移り、この判定がNOの場合、処理はS27に移る。
S22において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。S22での判定がYESの場合、処理はS23に移り、この判定がNOの場合は、処理はS27に移る。
S23において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に書き換える。その後、処理はS24に移る。
S24において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後に説明する図12のS46の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数のセットは、格納時期が古いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のS24の処理によって取得された直近3回の上記乱数のセットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はS25に移る。
S25において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のS24の処理で取得されてRAM103に格納された大当たり乱数(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選による大当たり乱数)を読み出し、この大当たり乱数がROM102に記憶されている大当たりの当選値と一致するか否かに基づいて、この大当たり乱数を用いる第1特別図柄抽選の結果が大当たりであるかハズレであるかを事前判定する。その後、処理はS26に移る。
S26において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、S25の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。その後、処理はS26に移る。
S27において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの検出信号の有無に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ111bがONになったか否かを判定する。S27での判定がYESの場合、処理はS28に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
S28において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。S28での判定がYESの場合、処理はS29に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
S29において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に書き換える。その後、処理はS30に移る。
S30において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後に説明する図12のS44の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数のセットは、格納時期が古いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、直近3回のS30の処理によって取得された直近3回の上記乱数のセットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はS31に移る。
S31において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のS30の処理で取得されてRAM103に格納された大当たり乱数(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選による大当たり乱数)を読み出し、この大当たり乱数がROM102に記憶されている大当たりの当選値と一致するか否かに基づいて、この大当たり乱数を用いる第2特別図柄抽選の結果が大当たりであるかハズレであるかを事前判定する。その後、処理はS32に移る。
S32において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、S31の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。その後、処理は図10のS3(ゲートスイッチ処理)に移る。なお、S26でセットされた第1保留数増加コマンド及びS32でセットされた第2保留数増加コマンドは、図10のS10の出力処理によって、演出制御部400に送信される。
[特別図柄処理]
図12は、図10のS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図12を用いて、図10のS4における特別図柄処理について説明する。
まず、S41において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1が大当たり遊技中であるか否かを判定する。S41での判定がYESの場合、処理は図10のS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はS42に移る。
S42において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。S42での判定がYESの場合、処理はS51に移り、この判定がNOの場合、処理はS43に移る。
S43において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。S43での判定がYESの場合、処理はS44に移り、この判定がNOの場合、処理はS45に移る。
S44において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2を、1減算した値に書き換える。その際、CPU101は、RAM103に格納されている図11のS30によって取得された乱数のセットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はS47に移る。
一方、S45において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。S45での判定がYESの場合、処理はS46に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選の判定は無いこととなるので、処理は図10のS5(普通図柄処理)に移る。
S46において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1を、1減算した値に書き換える。その際、CPU101は、RAM103に格納されている図11のS24によって取得された乱数のセットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はS47に移る。
[大当たり判定処理]
S47において、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当たりであるかハズレであるかを判定等する大当たり判定処理を実行する。図13は、図12のS47の大当たり判定処理の詳細フローチャートの一例である。
以下に、図13を参照して、大当たり判定処理について具体的に説明する。
まず、S4700において、メイン制御部100のCPU101は、特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判定する。具体的には、CPU101は、図12のS44の処理に続いてS4700の処理を行う場合、このS44の処理でRAM103から読み出した大当たり乱数が、ROM102に記憶されている大当たりの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判定する。一方、CPU101は、図12のS46の処理に続いてS4700の処理を行う場合、このS46の処理でRAM103から読み出した大当たり乱数が、ROM102に記憶されている大当たりの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判定する。S4700での判定がYESの場合、処理はS4701に移り、この判定がNOの場合、処理はS4705に移る。
S4701において、CPU101は、連続大当たりか否かを判定する。具体的には、図12のS44の処理に続いてS4701の処理を実行する場合、CPU101は、このS44の処理でRAM103から読み出した図柄乱数が、ROM102に記憶されている所定値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選で連続大当たりしたか否かを判定する。一方、図12のS46の処理に続いてS4701の処理を実行する場合、CPU101は、このS46の処理でRAM103から読み出した図柄乱数が、ROM102に記憶されている所定値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選で連続大当たりしたか否かを判定する。S4701での判定がYESの場合、処理はS4702に移り、この判定がNOの場合(つまり、単発大当たりの場合)、処理はS4704に移る。
S4702において、CPU101は、特別図柄抽選で連続大当たりしたことを示す連続大当たり図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。その後、処理は図12のS48に移る。
S4704において、CPU101は、特別図柄抽選で単発大当たりしたことを示す単発大当たり図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。その後、処理は図12のS48に移る。
S4705において、CPU101は、特別図柄抽選ではずれたことを示すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。その後、処理は図12のS48に移る。
以上で、図12のS47の大当たり判定処理は終了する。
[変動パターン選択処理]
次に、図12のS48において、CPU101は、特別図柄変動時間(装飾図柄変動演出の実行時間)を選択する変動パターン選択処理を実行する。図14は、図12のS48の変動パターン選択処理の詳細フローチャートの一例である。図15は、図14の変動パターン選択処理で選択される特別図柄変動時間を説明するための図である。以下では、図15を用いて特別図柄変動時間について説明した後に、図14を用いて、変動パターン選択処理について具体的に説明する。
図15に示すように、特別図柄変動時間は、図15に示す表の升目部分に記載された各変動時間テーブルを用いて選択される。また、遊技状態、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選のいずれに係るものか、大当たりしたか否か、及びリーチ演出を行うか否かによって、変動時間テーブルを切替えて使用する。以下、具体的に説明する。
まず、高確/時短状態において使用される高確/時短状態用変動時間テーブルセットについて説明する。高確/時短状態用変動時間テーブルセットは、第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルと、第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルとから成る。第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出なしの大当たりの場合に使用される第1リーチなし大当たり用変動時間テーブル(3秒)と、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒)とから成る。第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出なしの大当たりの場合に使用される第2リーチなし大当たり用変動時間テーブル(3秒)と、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(7秒、3秒、1.5秒、0.5秒)とから成る。第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(7秒、3秒、1.5秒、0.5秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、第2特別図柄抽選の保留数が0又は1のときには特別図柄変動時間として7秒が選択され、第2特別図柄抽選の保留数が2のときには特別図柄変動時間として3秒が選択され、第2特別図柄抽選の保留数が3のときには特別図柄変動時間として1.5秒が選択され、第2特別図柄抽選の保留数が4のときには特別図柄変動時間として0.5秒が選択されることとなる。
次に、低確/時短状態において使用される低確/時短状態用変動時間テーブルセットについて説明する。低確/時短状態用変動時間テーブルセットは、第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルと、第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルとから成る。第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出なしの大当たりの場合に使用される第1リーチなし大当たり用変動時間テーブル(12秒)と、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒)とから成る。第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出ありの大当たりの場合に使用される第2リーチあり大当たり用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)と、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、2.5秒)と、リーチ演出ありのハズレの場合に使用される第2リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)とから成る。第2リーチあり大当たり用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)又は第2リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、所定の抽選によって、特別図柄変動時間として30秒、50秒、60秒のうちのいずれかが選択されることとなる。
次に、通常状態において使用される通常状態用変動時間テーブルセットについて説明する。通常状態用変動時間テーブルセットは、第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルと、第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルとから成る。第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出ありの大当たりの場合に使用される第1リーチあり大当たり用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)と、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、8秒、4秒、2秒)と、リーチ演出ありのハズレの場合に使用される第1リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)とから成る。第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出ありの大当たりの場合に使用される第2リーチあり大当たり用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)と、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、8秒、4秒、2秒)と、リーチ演出ありのハズレの場合に使用される第2リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)とから成る。第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、8秒、4秒、2秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の合計保留数が0又は1のときには特別図柄変動時間として12秒が選択され、この合計保留数が2のときには特別図柄変動時間として8秒が選択され、この合計保留数が3のときには特別図柄変動時間として4秒が選択され、この合計保留数が4以上のときには特別図柄変動時間として2秒が選択されることとなる。同様に、第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、8秒、4秒、2秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の合計保留数が0又は1のときには特別図柄変動時間として12秒が選択され、この合計保留数が2のときには特別図柄変動時間として8秒が選択され、この合計保留数が3のときには特別図柄変動時間として4秒が選択され、この合計保留数が4以上のときには特別図柄変動時間として2秒が選択されることとなる。第1リーチあり大当たり用変動時間テーブル、第1リーチありハズレ用変動時間テーブル、第2リーチあり大当たり用変動時間テーブル、又は第2リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、所定の抽選によって、特別図柄変動時間として30秒、50秒、60秒のうちのいずれかが選択されることとなる。
以下、図14を用いて、変動パターン選択処理について具体的に説明する。
まず、S4801において、メイン制御部100のCPU101は、今回の特別図柄の変動が、第1始動口21への入賞による変動であるか否かを判定する。つまり、図12のS47での大当たり抽選が第1特別図柄抽選であるか第2特別図柄抽選であるかを判定する。S4801での判定がYESの場合、処理はS4802に移り、この判定がNOの場合、処理はS4812に移る。
S4802において、CPU101は、図12のS47の大当たり判定処理で、大当たりしたか(つまり、連続大当たり又は単発大当たりしたか)否かを判定する。S4802での判定がYESの場合、処理はS4803に移り、この判定がNOの場合、処理はS4804に移る。
S4803において、CPU101は、リーチ演出を行うか否かを判定する。具体的には、CPU101は、図12のステップ47の大当たり判定処理で使用した大当たり乱数等と共に取得されたリーチ乱数をRAM103から読み出し、読み出したリーチ乱数がROM102に格納されている所定値と一致するか否かに基づいて、リーチ演出を行うか否かを決定する。S4803での判定がYESの場合、処理はS4805に移り、この判定がNOの場合、処理はS4806に移る。
S4805において、CPU101は、図15を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、後述する図17および図20に示す変動時間テーブルセットを設定する処理によって使用対象としてRAM103に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第1リーチあり大当たり用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、処理はS4820に移る。
S4806において、CPU101は、図15を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてRAM103に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第1リーチなし大当たり用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、処理はS4820に移る。
S4804において、CPU101は、S4803と同様に、リーチ演出を行うか否かを判定する。S4804での判定がYESの場合、処理はS4807に移り、この判定がNOの場合、処理はS4808に移る。
S4807において、CPU101は、図15を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてRAM103に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第1リーチありハズレ用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、処理はS4820に移る。
S4808において、CPU101は、図15を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてRAM103に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第1リーチなしハズレ用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、処理はS4820に移る。
一方、S4812において、CPU101は、S4802と同様に、図12のS47の大当たり判定処理で、大当たりしたか否かを判定する。S4812での判定がYESの場合、処理はS4813に移り、この判定がNOの場合、処理はS4814に移る。
S4813において、CPU101はS4803と同様に、リーチ演出を行うか否かを判定する。S4813での判定がYESの場合、処理はS4815に移り、この判定がNOの場合、処理はS4816に移る。
S4815において、CPU101は、図15を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてRAM103に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第2リーチあり大当たり用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、処理はS4820に移る。
S4816において、CPU101は、図15を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてRAM103に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第2リーチなし大当たり用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、処理はS4820に移る。
S4814において、CPU101は、S4813と同様に、リーチ演出を行うか否かを判定する。S4814での判定がYESの場合、処理はS4817に移り、この判定がNOの場合、処理はS4818に移る。
S4817において、CPU101は、図15を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてRAM103に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第2リーチありハズレ用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、処理はS4820に移る。
S4818において、CPU101は、図15を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてRAM103に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第2リーチなしハズレ用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、処理はS4820に移る。
S4820において、CPU101は、S4805〜S4808、S4815〜S4818のいずれかで設定した変動時間テーブルを参照して、特別図柄変動時間(変動パターン)を選択する。具体的には、S4805〜S4808、S4815〜S4818のいずれかで設定した変動時間テーブルが1つの変動時間のみから成る場合(図15参照)、その変動時間を特別図柄変動時間(変動パターン)として選択する。また、この設定した変動時間テーブルが、変動時間が(30秒、50秒、60秒)である第1リーチあり大当たり用変動時間テーブル、第1リーチありハズレ用変動時間テーブル、第2リーチあり大当たり用変動時間テーブル、又は第2リーチありハズレ用変動時間テーブルの場合、図12のS47の大当たり判定処理に使用した大当たり乱数等と共に取得された変動パターン乱数に対応する特別図柄変動時間(変動パターン)を選択する(つまり、抽選によって選択する)。また、この設定した変動時間テーブルが、変動時間が(12秒、8秒、4秒、2秒)である第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル又は第2リーチなしハズレ用変動時間テーブルの場合、第1特別図柄抽選の保留数と第2特別図柄抽選の保留数との合計保留数が0又は1のときは特別図柄変動時間(変動パターン)として12秒を選択し、この合計保留数が2のときは特別図柄変動時間として8秒を選択し、この合計保留数が3のときは特別図柄変動時間として4秒を選択し、この合計保留数が4以上のときは特別図柄変動時間として2秒を選択する。また、この設定した変動時間テーブルが、変動時間が(7秒、3秒、1.5秒、0.5秒)である第2リーチなしハズレ用変動時間テーブルの場合、第2特別図柄抽選の保留数が0又は1のときは特別図柄変動時間(変動パターン)として7秒を選択し、この保留数が2のときは特別図柄変動時間として3秒を選択し、この保留数が3のときは特別図柄変動時間として1.5秒を選択し、この保留数が4のときは特別図柄変動時間として0.5秒を選択する。また、この設定した変動時間テーブルが、変動時間が(12秒、2.5秒)である第2リーチなしハズレ用変動時間テーブルの場合、第2特別図柄抽選の保留数が0又は1のときは特別図柄変動時間(変動パターン)として12秒を選択し、この保留数が2〜4のときは特別図柄変動時間として2.5秒を選択する。
このようにして選択された変動パターン(特別図柄変動時間)は、設定情報としてRAM103にセットされる。また、S4820において、CPU101は、リーチありの変動時間テーブルが設定された場合には、装飾図柄変動演出においてリーチ演出を実行することを決定し、その旨を設定情報としてRAM103にセットする。その後、処理は図12のS49に移る。
以上で、図12のS48の変動パターン選択処理は終了する。
図12のS49において、CPU101は、S47の大当たり判定処理及びS48の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む変動演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、変動演出開始コマンドは、演出制御部400に対して装飾図柄変動演出の開始を指示するコマンドである。その後、処理はS50に移る。なお、S49でセットされた変動演出開始コマンドは、図10のS10の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
S50において、CPU101は、S49の処理でセットされた変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はS51に移る。
S51において、CPU101は、S50における特別図柄の変動表示の開始時点から、S48の変動パターン選択処理で選択された特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。S51での判定がYESの場合、処理はS52に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のS5(普通図柄処理)に移る。
S52において、CPU101は、画像表示部6等による装飾図柄変動演出の終了を指示する変動演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はS53に移る。なお、S52でセットされた変動演出停止コマンドは、図10のS10の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
S53において、CPU101は、S50の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。図16は、7セグ表示方式の第1特別図柄表示器4a及び第2特別図柄表示器4bに停止表示される特別図柄の一例について説明するための図である。以下、図16を用いて具体的に説明する。図13の大当たり判定処理のS4702で連続大当たり図柄がセットされた場合、S53においてCPU101は、図16に示す4つの連続大当たり図柄のうち当該セットされた図柄に対応する連続大当たり図柄を、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に停止表示させる。同様に、図13の大当たり判定処理のS4704で単発大当たり図柄がセットされた場合、S53においてCPU101は、図16に示す4つの単発大当たり図柄のうち当該セットされた図柄に対応する単発大当たり図柄を、第1特別図柄表示器4aに停止表示させる。また、図13の大当たり判定処理のS4705でハズレ図柄がセットされた場合、S53においてCPU101は、図16に示す1つのハズレ図柄を、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に停止表示させる。その後、処理はS54に移る。
[停止中処理]
図12のS54において、CPU101は、停止中処理を実行する。図17は、図12のS54の停止中処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図17を参照して、停止中処理について具体的に説明する。
まず、S5401において、CPU101は、図12のS47の大当たり判定処理で大当たりしたか(つまり、連続大当たり又は単発大当たりしたか)否かを判定する。S5401での判定がYESの場合、処理はS5402に移り、この判定がNOの場合、処理はS5408に移る。
S5402において、CPU101は、RAM103に記憶された確変フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。ここで、確変フラグは、「OFF」に設定されているときには特別図柄抽選の当選確率が低確率(1/265)の通常の確率で制御され、「ON」に設定されているときには特別図柄抽選の当選確率が高確率(1/46)に制御されるフラグである。S5402での判定がYESの場合、処理はS5403に移り、この判定がNOの場合、処理はS5404に移る。
S5404において、CPU101は、RAM103に記憶されている、図7を用いて説明した大当たり5回のセットにおける連続大当たりの数量をカウントするためのNの値を「1」に設定する。その後、処理はS5405に移る。
一方、S5403において、CPU101は、RAM103に記憶されているNの値を、1加算して更新する。その後、処理はS5405に移る。
S5405において、CPU101は、演出制御部400に対して大当たり遊技演出の開始を指示する情報及び開始する大当たり遊技演出の種類(連続大当たり遊技演出又は単発大当たり遊技演出)を示す情報を含むオープニングコマンドをRAM103にセットする。その後、処理はS5406に移る。なお、S5405でセットされたオープニングコマンドは、図10のS10の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
S5406において、CPU101は、右打ち表示器4hを点灯させる。このときCPU101からのコマンドに基づき、強発射ボタン41cのLEDも点灯させられる。なお、以下でも同様に、右打ち表示器4hに連動して発射ボタン41のLEDが制御される。その後、処理はS5407に移る。
S5407において、CPU101は、RAM103に格納された高確フラグ及び時短フラグをOFFに設定し、大当たり遊技フラグをONに設定することによって、大当たり遊技を開始する。このことによって、図18等を用いて後述する大入賞口処理で第1大入賞口23等が開放制御されて遊技者は多量の賞球を獲得できることとなる。その後、処理はS5408に移る。
ここで、時短フラグは、「OFF」に設定されているときには、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率に制御され普通図柄抽選に当選した場合の電動チューリップ27の開放時間が通常の瞬間開放に制御され特別図柄抽選の実行間隔を短縮しない制御が行われ、一方、「ON」に設定されているときには、普通図柄抽選の当選確率が高確率に制御され普通図柄抽選に当選した場合の電動チューリップ27の開放時間が長時間に制御され特別図柄抽選の実行間隔を短縮する制御が行われるフラグである。つまり、時短フラグは、「ON」に設定されているときは、時短状態に制御されるフラグである。
S5408において、CPU101は、RAM103に格納されているJの値が「0」であるか否かを判定する。ここで、Jは、高確/時短状態又は低確/時短状態(つまり時短状態)になってから実行された特別図柄抽選の回数である。S5408での判定がYESの場合、特別図柄処理は終了して、処理は図10のS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はS5409に移る。
S5409において、CPU101は、RAM103に格納されているJの値を、1減算した値に書き換える。その後、処理はS5410に移る。
S5410において、CPU101は、RAM103に格納されているJの値が「0」であるか否かを判定する。S5410での判定がYESの場合、処理はS5411に移り、この判定がNOの場合、特別図柄処理は終了して、処理は図10のS5(普通図柄処理)に移る。
S5411において、CPU101は、RAM103に格納されている時短フラグをONからOFFに切替える。その後、処理はS5412に移る。
上記したS5408〜S5411の処理によって、図7を用いて説明した大当たり5回のセットの終了から開始された100回転限定の低確/時短状態から通常状態に遊技状態が切替えられることとなる。
S5412において、CPU101は、右打ち表示器4hを消灯させる。このとき、CPU101からのコマンドにより、弱発射ボタン41aのLEDも点灯させられる。このとき、弱発射ボタン41aのLEDとともに中発射ボタン41bのLEDを点灯させるようにしてもよい。なお、以下でも同様に、右打ち表示器4hに連動して発射ボタン41のLEDが制御される。その後、処理はS5413に移る。
S5413において、CPU101は、図15を用いて説明した通常状態用変動時間テーブルセットを使用対象の変動時間時間テーブルセットとしてRAM103に設定する。
以上で、図12のS54の停止中処理は終了して特別図柄処理も終了して、処理は図10のS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図18及び図19は、図10のS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のS6における大入賞口処理について、図18及び図19を用いて説明する。
まず、S61において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されているフラグ情報に基づいて、遊技機1が大当たり遊技中であるか否かを判定する。S61での判定がYESの場合、処理はS62に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
S62において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1が大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する。S62での判定がYESの場合、処理はS63に移り、この判定がNOの場合、処理はS69に移る。
S63において、CPU101は、図17のS5405の処理でセットされたオープニングコマンドが送信された時点から所定の設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。S63での判定がYESの場合、処理はS64に移り、この判定がNOの場合、大当たり遊技演出のオープニングは終了していないので、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
S64において、CPU101は、大当たり遊技における全ラウンド数Rmax、及び、第1大入賞口23、第2大入賞口51及びVハネ52の動作パターン等を設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、図6を用いて説明した、連続大当たり遊技又は単発大当たり遊技のうち今回実行する大当たり遊技における、第1大入賞口23、第2大入賞口51及びVハネ52の動作パターン等を設定し、その設定情報をRAM103にセットする。その後、処理はS65に移る。
S65において、CPU101は、RAM103に格納されている第1大入賞口23(又は第2大入賞口51)への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はS66に移る。
S66において、CPU101は、RAM103に格納されている大当たり遊技のラウンド数Rを、1加算した値に書き換える。その後、処理はS67に移る。
S67において、CPU101は、第1大入賞口23又は第2大入賞口51の開放制御を開始する。具体的には、RAM103に格納されているRの値が1〜7の場合、第1大入賞口開閉部115を制御して第1大入賞口23の開放制御を開始し、一方、Rの値が8の場合、第2大入賞口開閉部118を制御して第2大入賞口51の開放制御を開始する。この処理によって、大当たり遊技において、ラウンドが開始されて第1大入賞口23(又は第2大入賞口51)の開放動作が開始される。その後、処理はS68に移る。
ステップ68において、CPU101は、S67で第1大入賞口23が開放された場合には、第1大入賞口23の開放スタートを演出制御部400に通知する第1大入賞口開放通知コマンドをRAM103にセットし、S67で第2大入賞口51が開放された場合には、第2大入賞口51の開放スタートを演出制御部400に通知する第2大入賞口開放通知コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はS80に移る。なお、S68でセットされた第1大入賞口開放通知コマンド又は第2大入賞口開放通知コマンドは、図101のS10の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
S69において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1が大当たり遊技のインターバル中であるか否かを判定する。S69での判定がYESの場合、処理はS70に移り、この判定がNOの場合、処理はS71に移る。
S70において、CPU101は、大当たり遊技中の前回のラウンド終了時に第1大入賞口23が閉塞された時点から、S64の処理で設定された大当たり遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。S70での判定がYESの場合、大当たり遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はS65に移り、この判定がNOの場合、大当たり遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
S71において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1が大当たり遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。S71での判定がYESの場合、処理は図19のS87に移り、この判定がNOの場合、処理はS72に移る。
S72において、CPU101は、遊技機1が大当たり遊技のラウンド中であると判断して、ステップ67で第2大入賞口51が開放された時点から、S64の処理で設定されたV領域53を開放させるまでの規定時間(図6の3秒)が経過したか否かを判定する。S72での判定がYESの場合、処理はS73に移り、この判定がNOの場合、処理はS76に移る。
S73において、CPU101は、V領域開閉部120を制御してV領域53の開放制御を開始する。この処理によって、(連続大当たり遊技の場合)第2大入賞口51に入った遊技球がV領域53を通過することとなる。その後、処理はS74に移る。
S74において、CPU101は、ステップ73でV領域53の開放制御を開始した時点から、S64の処理で設定されたV領域53を閉鎖させるまでの規定時間(図6の6秒)が経過したか否かを判定する。S74での判定がYESの場合、処理はS75に移り、この判定がNOの場合、処理はS76に移る。
S75において、CPU101は、V領域開閉部120を制御してV領域53を閉鎖する。その後、処理はS76に移る。
S76において、CPU101は、V領域スイッチ119からの検出信号の有無に基づいて、V領域スイッチ119がONになったか否かを判定する。つまり、V領域53を遊技球が通過したか否かを判定する。S76での判定がYESの場合、処理はS77に移り、この判定がNOの場合、処理はS78に移る。
S77において、CPU101は、V領域53を遊技球が通過したと判断し、V領域通過処理を実行する。このV領域通過処理の詳細については後述する。
S78において、CPU101は、第1大入賞口スイッチ114(又は第2大入賞口スイッチ117)からの検出信号の有無に基づいて、第1大入賞口スイッチ114(又は第2大入賞口スイッチ117)がONになったか否かを判定する。S78での判定がYESの場合、処理はS79に移り、この判定がNOの場合、処理はS80に移る。
S79において、CPU101は、第1大入賞口スイッチ114(又は第2大入賞口スイッチ117)への遊技球の入賞を検出したと判断し、入賞処理を実行する。この処理は、RAM103に格納されている第1大入賞口23(又は第2大入賞口51)への遊技球の入賞数Cを「1」だけ増加させるものである。
S80において、CPU101は、S67の処理で第1大入賞口23(又は第2大入賞口51)の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間が経過したか否かを判定する。具体的には、CPU101は、連続大当たり遊技の場合、第1大入賞口23(及び第2大入賞口51)に対して29.5秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定する。一方、CPU101は、単発大当たり遊技の場合、第1大入賞口23に対しては29.5秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定し、第2大入賞口51に対しては0.1秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定する。S80での判定がYESの場合、処理はS82に移り、この判定がNOの場合、処理はS81に移る。
S81において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、第1大入賞口23(及び第2大入賞口51)が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「9」)となったか否かを判定する。S81での判定がYESの場合、処理はS82に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
S82において、CPU101は、第1大入賞口23が開放されている場合には、第1大入賞口開閉部115を制御して、S67で開始した第1大入賞口23の開放制御を終了し、一方、第2大入賞口51が開放されている場合には、第2大入賞口開閉部118を制御して、S67で開始した第2大入賞口51の開放制御を終了する。つまり、S67で開放した大入賞口を閉鎖して今回のラウンドを終了する。その後、処理はS83に移る。
ステップ83において、CPU101は、S82で第1大入賞口23を開放した場合には、第1大入賞口23の閉鎖を演出制御部400に通知する第1大入賞口閉鎖通知コマンドをRAM103にセットし、S67で第2大入賞口51を開放した場合には、第2大入賞口51の閉鎖を演出制御部400に通知する第2大入賞口閉鎖通知コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はS84に移る。なお、S83でセットされたコマンドは、図10のS10の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
S84において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、S64の処理で設定された大当たり遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。S84での判定がYESの場合、処理は図19のS85に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
図19のS85において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はS86に移る。
S86において、CPU101は、演出制御部400に対してエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドをRAM103にセットする。このコマンドは、図10のS10(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はS87に移る。
S87において、CPU101は、S86でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図18のS64の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。S87での判定がYESの場合、処理はS88に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
S88において、CPU101は、図17のS5406で点灯させた右打ち表示器4hを消灯させる。その後、処理はS89に移る。
S89において、CPU101は、RAM103に格納されている大当たり遊技フラグをOFFに設定して、大当たり遊技を終了する。その後、処理はS90に移る。
[V領域通過処理]
図20は、図18のS77のV領域通過処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS7701において、メイン制御部100のCPU101は、条件が成立した保留があるか否かを判断する。保留については、事前判定処理が行われて(図11のS25,S31)、その結果が保留増加数コマンドとともに送信される。そこでここでは、所定の条件を満たす保留があるか否かを判断する。ここで条件が成立した保留があると判断された場合(S7701:YES)、S7702へ移行する。一方、条件が成立した保留がないと判断された場合(S7701:NO)、S7703へ移行する。
S7702において、CPU101は、保留対応データを決定する。ここで保留対応データの決定について、説明を加える。
[保留対応データの決定]
図21及び図22は、保留対応データ決定の具体例を示す説明図である。本実施形態では、事前判定処理(図11のS25,S31)によって保留に「大当たり」が含まれている場合など、保留対応データを作成する。そして、後述するように、保留対応データに応じて、V領域53を遊技球が通過した際の報知音を変更する。
図21(A)では、保留中に「大当たり」が有る場合、保留対応データ1が作成されることを示している。この場合、後述するように通常の報知音とは異なる保留対応データ1に対応する報知音が発生するため、保留中に「大当たり」があることが分かる。
図21(B)では、保留中に「リーチ」が有る場合、保留対応データ1が作成されることを示している。なお、ここでいう「リーチ」には、大当たりの場合が含まれる。また、単なるリーチでなくロングリーチ(激アツリーチなど)の場合に保留対応データ1を作成することとしてもよい。この場合、後述するように通常の報知音とは異なる保留対応データ1に対応する報知音が発生するため、保留中の「大当たり」に期待できる。
図21(C)では、保留中に「連続大当たり」が有る場合、保留対応データ1が作成され、保留中に「単発大当たり」が有る場合、保留対応データ2が作成され、保留中に「リーチ(ハズレ)」が有る場合、保留対応データ3が作成されることを示している。この場合、後述するように通常の報知音とは異なる各保留対応データ1〜3に対応する報知音が発生するため、報知音によって保留中に「連続大当たり」、「単発大当たり」又は「リーチ(ハズレ)」があることが分かる。ただし、このときは、V領域53を遊技球が通過した際の報知音で結果が分かってしまう。そこで次のようにしてもよい。
図22では、保留中に「連続大当たり」、「単発大当たり」及び「リーチ(ハズレ)」が有る場合に保留対応データ1,2,3のいずれかが作成される。
この場合、「連続大当たり」のときの80%の割合で保留対応データ1とし、10%の割合で保留対応データ2とし、10%の割合で保留対応データ3とする。また、「単発大当たり」のときの30%の割合で保留対応データ1とし、50%の割合で保留対応データ2とし、10%の割合で保留対応データ3とする。さらにまた、「リーチ(ハズレ)」のときの10%の割合で保留対応データ1とし、10%の割合で保留対応データ2とし、80%の割合で保留対応データ3とする。このようにすれば、連続大当たりのときは、保留対応データ1に対応する報知音が発生することが多く、単発大当たりのときは、保留対応データ1又は2に対応する報知音が発生することが多く、リーチ(ハズレ)のときは保留対応データ3に対応する報知音が発生することが多くなる。これにより、V領域通過時の報知音によって期待度が変わることになり、遊技の興趣を向上させることができる。
図20に戻り、S7703において、CPU101は、V領域通過コマンドをRAM103にセットする。このV領域通過コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。S7703の処理終了後、V領域通過処理を終了する。
[遊技状態設定処理]
図19のS90において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。図23は、図19のS90の遊技状態設定処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図23を参照して、遊技状態設定処理について具体的に説明する。
まず、S9001において、CPU101は、今回の大当たり遊技において図18のS76で1回以上の遊技球のV領域53通過が検出されたか否かを判定する。S9001での判定がYESの場合、処理はS9002に移り、この判定がNOの場合、処理はS9008に移る。
S9002において、CPU101は、RAM103に格納されているNの値が上限数Nmax(つまり「5」)であるか否かを判定する。つまり、今回の大当たり遊技が、図7を用いて説明した大当たり5回のセットの5回目の大当たりであるか否かを判定する。S9002での判定がYESの場合、処理はS9009に移り、この判定がNOの場合、処理はS9003に移る。
S9003において、CPU101は、RAM103に格納されている確変フラグを「ON」に設定する。その後、処理はS9004に移る。
S9004において、CPU101は、RAM103に格納されている時短フラグを「ON」に設定する。その後、処理はS9005に移る。
S9005において、CPU101は、図19のS88で消灯させた右打ち表示器4hを点灯させる。その後、処理はS9005に移る。
S9006において、CPU101は、RAM103に記憶されたJの値を「10000」に設定する。なお、Jは、既に説明したように高確/時短状態又は低確/時短状態における特別図柄抽選の実行回数である。その後、処理はS9007に移る。
S9003〜S9006の処理によって、遊技機1の遊技状態は、図7を用いて説明した確変/時短状態(つまり、大当たり5回のセット中の遊技状態)に制御される。
S9007において、CPU101は、図15を用いて説明した高確/時短状態用変動時間テーブルセットを、使用対象の変動時間テーブルセットとして、RAM103に設定する。その後、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
一方、S9008において、CPU101は、図19のS89で終了した遊技が、連続大当たり遊技であったか否かを判定する。つまり、連続大当たり遊技においてV領域53を遊技球が通過しなかったのか、単発大当たり遊技においてV領域53を遊技球が通過しなかったのかを判定する。S9008での判定がYESの場合、処理はS9009に移り、この判定がNOの場合、処理はS9015に移る。
S9009において、CPU101は、RAM103に記憶されたNの値を「0」にリセットする。その後、処理はS9010に移る。
S9010において、CPU101は、RAM103に格納されている確変フラグを「OFF」に設定する。その後、処理はS9011に移る。
S9011において、CPU101は、RAM103に格納されている時短フラグを「ON」に設定する。その後、処理はS9012に移る。
S9012において、CPU101は、図19のS88で消灯させた右打ち表示器4hを点灯させる。その後、処理はS9013に移る。
S9013において、CPU101は、RAM103に記憶されたJの値を「100」に設定する。その後、処理はS9014に移る。
S9014において、CPU101は、図15を用いて説明した低確/時短状態用変動時間テーブルセットを、使用対象の変動時間テーブルセットとして、RAM103に設定する。その後、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
一方、S9015において、CPU101は、RAM103に格納されているNの値が「1」であるか否かを判定する。つまり、今回の単発大当たり遊技が、単に通常状態で単発大当たりしたものなのか、図7を用いて説明した大当たり5回のセット中に第1始動口21への入賞により単発大当たりしてしまったものなのかを判定する。S9015での判定がYESの場合、処理はS9016に移り、この判定がNOの場合、処理はS9009に移る。大当たり5回のセット中に第1始動口21への入賞により単発大当たりしてしまった場合、S9009に処理が移るので、図7を用いて説明したように、100回転限定の低確/時短状態となり、遊技者は或る程度救済されることとなる。
ここで、処理がS9002からS9009に移ることによって、図7を用いて説明したように、大当たり5回のセットが終了して、100回転限定の低確/時短状態となる。また、処理がS9008からS9009に移ることによって、図7を用いて説明したように、連続大当たり遊技において遊技球がV領域53を通過できなかった場合に、100回転限定の低確/時短状態となり、遊技者は或る程度救済されることとなる。
S9016において、CPU101は、RAM103に記憶されたNの値を「0」にリセットする。その後、処理はS9017に移る。
S9017において、CPU101は、図15を用いて説明した通常状態用変動時間テーブルセットを、使用対象の変動時間テーブルセットとして、RAM103に設定する。その後、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
[エラー処理]
図24は、図10のS9のエラー処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS901において、メイン制御部100のCPU101は、入賞エラー処理を実行する。この処理は、異常入賞を判定するものである。入賞エラー処理の詳細については、後述する。
S902において、CPU101は、皿満タンエラー判定を行う。この判定は、図示しない皿満タンスイッチからの信号に基づくものである。皿満タンスイッチがONになると、CPU101は、皿満タンエラーと判定する。このときは、皿満タンエラー開始指定コマンドをRAM103にセットする。一方、その後、皿満タンスイッチがOFFになると、CPU101は、皿満タンエラーが解消したものと判定する。このときは、皿満タンエラー終了指定コマンドをRAM103にセットする。ここでセットされた皿満タンエラー開始指定コマンド及び皿満タンエラー終了指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S903において、CPU101は、扉開放エラー判定を行う。この判定は、図示しない扉開放スイッチからの信号に基づくものである。扉開放スイッチがONになると、CPU101は、扉開放エラーと判定する。このときは、扉開放エラー開始指定コマンドをRAM103にセットする。一方、その後、扉開放スイッチがOFFになると、CPU101は、扉開放エラーが解消したものと判定する。このときは、扉開放エラー終了指定コマンドをRAM103にセットする。ここでセットされる扉開放エラー開始指定コマンド及び、扉開放エラー終了指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S904において、CPU101は、払出状態エラー判定を行う。この判定は、各種センサに基づくものであり、カウンターケースエラー、計数スイッチ断線エラー、球無しエラー、払い出し超過エラー、及び、払出コマンドエラーのいずれかが発生したとき、肯定される。いずれかのエラーが発生すると、CPU101は、払出状態エラー開始指定コマンドをRAM103にセットする。一方、すべてのエラーが解消されたとき、CPU101は、払出状態エラー終了指定コマンドをRAM103にセットする。ここでセットされる払出状態エラー開始指定コマンド及び払出状態エラー終了指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S905において、CPU101は、スイッチ未接続エラー判定を行う。この判定は、入力スイッチが断線したときに肯定される。具体的には、スイッチのレベルオンの状態が所定秒数(例えば3秒)以上連続した場合に、肯定判断される。スイッチ未接続エラーと判定されると、CPU101は、スイッチ未接続エラー開始指定コマンドをRAM103にセットする。また、スイッチ未接続エラーが解消された場合、CPU101は、スイッチ未接続エラー終了指定コマンドをRAM103にセットする。ここでセットされるスイッチ未接続エラー開始指定コマンド及びスイッチ未接続エラー終了指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S906において、CPU101は、磁石検知エラー判定を行う。この判定は、図示しない磁気センサからの磁気検知信号を所定秒数(例えば100ms)検知したときに肯定される。磁石検知エラーと判定されると、CPU101は、磁石検知エラー開始指定コマンドをRAM103にセットする。磁石検知エラーは、発生から30秒の時間経過で解除する。なお、30秒以内にふたたび磁気検知信号を所定秒数検知したときは、その時点からさらに30秒の時間経過で解除する。ここでセットされる磁石検知エラー開始指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S907において、CPU101は、排出エラー判定を行う。この判定は、第1大入賞口スイッチ114及び第2大入賞口スイッチ117で計数された遊技球数と、図示しない枠カウントスイッチで計数された遊技球数との差が、所定数(例えば「50」)を超えたときに肯定される。排出エラーと判定されると、CPU101は、排出エラー開始指定コマンドをRAM103にセットする。排出エラーは、発生から30秒の時間経過で解除する。なお、30秒以内にふたたびエラーと判定されたときは、その時点からさらに30秒の時間経過で解除する。ここでセットされる排出エラー開始指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S908において、CPU101は、大入賞口排出エラー判定を行う。この判定は、第2大入賞口51における遊技球の排出過多又は排出不足があったときに肯定される。大入賞口排出エラーと判定されると、CPU101は、排出球確認エラー開始指定コマンドをRAM103にセットする。大入賞口排出エラーは、発生から30秒の時間経過で解除する。なお、30秒以内にふたたびエラーと判定されたときは、その時点からさらに30秒の時間経過で解除する。ここでセットされる排出球確認エラー開始指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S909において、CPU101は、大入賞口異常エラー判定を行う。この判定は、第2大入賞口51の内部のVハネ52が想定の動作と相違することで肯定される。大入賞口異常エラーと判定されると、CPU101は、ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドをRAM103にセットする。大入賞口異常エラーは、発生から30秒の時間経過で解除する。なお、30秒以内にふたたびエラーと判定されたときは、その時点からさらに30秒の時間経過で解除する。ここでセットされるソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S910において、CPU101は、盤面異常エラー判定を行う。この判定は、スイッチ電源低下信号を所定回数(例えば9回)検知することで肯定される。盤面異常エラーと判定されると、CPU101は、盤面異常エラー開始指定コマンドをRAM103にセットする。盤面異常エラーは、発生から30秒の時間経過で解除する。なお、30秒以内にふたたびエラーと判定されたときは、その時点からさらに30秒の時間経過で解除する。ここでセットされる盤面異常エラー開始指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
[入賞エラー処理]
図25は、図24のS901の入賞エラー処理の詳細を示すフローチャートである。
S901−1において、CPU101は、異常入賞エラー1判定を行う。この判定は、第1大入賞口23が閉鎖されている状態で、第1大入賞口スイッチ114がONになったときに肯定される。異常入賞エラー1と判定されると、CPU101は、異常入賞エラー1開始指定コマンドをRAM103にセットする。異常入賞エラー1は、発生から1秒の時間経過で解除する。なお、1秒以内にふたたびエラーと判定されたときは、その時点からさらに1秒の時間経過で解除する。ここでセットされる異常入賞エラー1開始指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S901−2において、CPU101は、異常入賞エラー2判定を行う。この判定は、第2大入賞口51が閉鎖されている状態で、第2大入賞口スイッチ117又はV領域スイッチ119がONになったときに肯定される。また、第2大入賞口51のVハネ52がV領域53を閉鎖している状態で、V領域スイッチ119がONになったとき肯定される。異常入賞エラー2と判定されると、CPU101は、異常入賞エラー2開始指定コマンドをRAM103にセットする。異常入賞エラー2は、発生から30秒の時間経過で解除する。なお、30秒以内にふたたびエラーと判定されたときは、その時点からさらに30秒の時間経過で解除する。ここでセットされる異常入賞エラー2開始指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S901−3において、CPU101は、ショート開放V入賞判定を行う。この判定は、単発大当たりにおける第2大入賞口51の開放(図6に示した0.1秒の開放)で第2大入賞口51へ遊技球が入賞し、第2大入賞口スイッチ117又はV領域スイッチ119がONになったときに肯定される。ショート開放V入賞と判定されると、CPU101は、ショート開放V入賞指定コマンドをRAM103にセットする。ここでセットされるショート開放V入賞指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。
S901−4において、CPU101は、ロング開放非V入賞判定を行う。この判定は、連続大当たりにおける第2大入賞口51の開放でV領域スイッチ119がONにならなかったときに肯定される。ロング開放非V入賞と判定されると、CPU101は、ロング開放非V入賞指定コマンドをRAM103にセットする。ここでセットされるロング開放非V入賞指定コマンドは、図10のS10にて演出制御部400へ送信される。なお、ロング開放非V入賞判定は、ランプ制御部600においても判定される。このときは、演出制御部400からの信号に基づき、連続大当たりのオープニング演出が指定されたにもかかわらず、確変突入でないエンディング演出が指定されたときに肯定する。
以上で、図10〜図25を用いて説明したメイン制御部100における処理の説明は終了する。
[演出制御部の主要動作]
図26は、演出制御部400によって行われるタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。以下では、図26を用いて、図10のS10(出力処理)によってメイン制御部100から送信されたコマンドに基づいて演出制御部400において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、メイン制御部100で行われるタイマ割込処理(図10参照)と同様に、図26に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図26以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、S11において、演出制御部400は、メイン制御部100から送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいた演出の実行を決定して、それを指示するコマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を行う。このコマンド受信処理の詳細については後述する。
次に、S12において、演出制御部400は、コマンド受信第2処理を行う。コマンド受信第2処理は、上記コマンド受信処理と同様、メイン制御部100から送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいた演出の実行を決定して、それを指示するコマンドをRAM403にセットするものである。コマンド受信第2処理の詳細については後述する。
次に、S13において、演出制御部400は、遊技者による演出ボタン37又は演出キー38の操作入力に基づく演出上の効果を実現するための演出ボタン処理を行う。上述したように、保留がなく遊技球が発射されていない状態(客待ち状態)にあっては、演出キー38によって遊技機1の音量を調整することが可能となっている。具体的には、メイン制御部100からの客待ちコマンドを受信してから変動コマンドを受信するまでの間に音量を調節することが可能となっている。なお、履歴画面の表示中やログ画面の表示中、エラー音声の出力中などは、音量調節が不可となっている。
次に、S14において、演出制御部400は、S10のコマンド受信処理でRAM403にセットされたコマンドを、画像音響制御部500又はランプ制御部600へ送信するコマンド送信処理を行う。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示部6における画像表示やスピーカ35からの音声出力等による演出の実行が画像音響制御部500に指示され、また、盤ランプ8、枠ランプ36の点灯や可動役物7の動作等による演出の実行がランプ制御部600に指示される。
[コマンド受信処理]
図27は、図26のS11におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図27を用いて、コマンド受信処理について説明する。
まず、S101において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図11のS26及びS32参照)。S101での判定がYESの場合、処理はS102に移り、この判定がNOの場合、処理はS106に移る。
S102において、CPU401は、保留数加算処理を実行する。具体的には、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1加算し、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ追加させる。同様に、CPU401は、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1加算し、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ追加させる。その後、処理はS103に移る。
S103において、CPU401は、S102で追加表示させた保留画像を先読予告態様の表示に変更するか否かを決定する先読み保留表示抽選処理を行う。具体的には、CPU401は、受信した保留数増加コマンドに含まれている事前判定情報が大当たりを示している場合、S102で追加表示させた保留画像を先読予告態様に変更すると決定する。一方、CPU401は、受信した保留数増加コマンドに含まれている事前判定情報がハズレを示している場合、S102で追加表示させた保留画像を先読予告態様に変更するか否かを決定する抽選を行う。
S104において、CPU401は、S103において先読み保留表示の実行が決定されたか否かを判定する。S104での判定がYESの場合、処理はS105に移り、この判定がNOの場合、処理はS106に移る。
S105において、CPU401は、先読み保留表示を実行する。具体的には、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に先読み保留表示をさせる。その後、処理はS106に移る。
S106において、CPU401は、図12のS49でセットされた変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。S106での判定がYESの場合、処理はS107に移り、この判定がNOの場合、処理はS111に移る。
S107において、CPU401は、S106で受信した変動演出開始コマンドを解析する。その後、処理はS108に移る。
S108において、CPU401は、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、装飾図柄変動演出のパターンを決定する。変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、図12のS47の大当たり判定処理(図13参照)によってセットされた特別図柄の停止図柄を示す情報(つまり、大当たりかハズレか、大当たりの場合いずれの大当たりかを示す情報)、図12のS48の変動パターン選択処理(図14参照)でセットされた特別図柄変動時間(変動パターン)を示す情報、リーチ演出を実行するか否かを示す情報を含む。S108において、CPU401は、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報が示す条件を満たす複数の演出パターンから、抽選によって1つの演出パターンを決定する。その後、処理はS109に移る。
S109において、CPU401は、保留数減算処理を実行する。具体的には、CPU401は、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選結果の判定及び第2特別図柄抽選結果の判定の何れが実行されたかを示す情報が第1特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、RAM403に格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1減算し、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に最も早く表示されている第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ消化(削除)させる。同様に、CPU401は、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選結果の判定及び第2特別図柄抽選結果の判定の何れが実行されたかを示す情報が第2特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、RAM403に格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1減算し、画像音響制御部500に指示して画像表示部6に最も早く表示されている第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ消化(削除)させる。その後、処理はS110に移る。
S110において、CPU401は、S103で決定した演出パターンの装飾図柄変動演出を開始する。具体的には、CPU401は、上記した演出パターンの演出の実行を指示するコマンドをRAM403にセットし、このコマンドは、図26のS14におけるコマンド送信処理によって、画像音響制御部500及びランプ制御部600へ送信される。そして、このことによって、画像表示部6による装飾図柄変動演出の表示が開始され、スピーカ35や盤ランプ8等による装飾図柄変動演出の音響出力や発光が開始される。その後、処理はS113に移る。
一方、S111において、CPU401は、図12のS52の処理でセットされた変動演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。S111での判定がYESの場合、処理はS112に移り、この判定がNOの場合、処理はS113に移る。
S112において、CPU401は、S110の処理で開始した装飾図柄変動演出を終了する。その後、処理はS113に移る。
S113において、CPU401は、図17のS5405の処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。S113での判定がYESの場合、処理はS114に移り、この判定がNOの場合、処理はS115に移る。
S114において、CPU401は、オープニングコマンドに含まれている情報(又は図27のS108で使用した設定情報)に基づいて、大当たり遊技演出の種類(連続大当たり遊技演出又は単発大当たり遊技演出)を判別し、判別した大当たり遊技演出の開始を指示するコマンドをRAM403にセットする。RAM403にセットされたこのコマンドは、図26のS14のコマンド送信処理によって、画像音響制御部500及びランプ制御部600に送信される。このことによって、連続大当たり遊技又は単発大当たり遊技の開始を示すオープニング演出(つまり、大当たり遊技演出)が、画像表示部6、スピーカ35、盤ランプ8、可動役物7等によって開始される。ここで、このオープニング演出には、図8を用いて説明した第1大入賞口23に向けて遊技球を発射することを報知する発射報知演出が含まれる。その後、処理はS115に移る。
[第1大入賞口への発射報知演出処理]
図28は、図27のS114のオープニング演出で行われる第1大入賞口23への発射報知演出処理の詳細を示すフローチャートである。
まずS1141において、ランプ点灯データを作成する。ランプ点灯データは、その点灯パターンがROM402に記憶されているものとする。したがって、ここではROM402からランプ点灯データを読み出し、後にコマンドとともに送信されるデータを作成する。
S1142では、表示画像データを作成する。表示画像データも、ROM402に記憶されているものとする。したがって、ここではROM402から表示画像データを読み出し、後にコマンドとともに送信されるデータを作成する。
S1143では、報知音声データを作成する。報知音声データも、ROM402に記憶されているものとする。報知音声は例えば「右アタッカーを狙え」というものである。したがって、ここではROM402から報知音声データを読み出し、後にコマンドとともに送信されるデータを作成する。
S1144では、第1発射報知演出コマンドをセットする。この第1発射報知演出コマンドは、第1大入賞口23への発射を報知するためのものである。第1発射報知演出コマンドにはS1141〜S1143で作成した各種データが付属し、図26のS14におけるコマンド送信処理によって、画像音響制御部500及びランプ制御部600へ送信される。そして、このことによって、画像表示部6による発射報知の表示が実現され、スピーカ35や盤ランプ8等による装音響出力や発光が開始される。
具体的には、図8に示したように、盤ランプ8及びワープ通路28の発光部29による報知が行われる。また、画像表示部6による画像45の表示が行われる。さらにまたスピーカ35からは「右アタッカーを狙え」という音声が出力される。
図27に戻り、S115において、CPU401は、第2大入賞口51への発射報知演出処理を行う。第2大入賞口51への発射報知演出処理を次に説明する。
[第2大入賞口への発射報知演出処理]
図29は、図27のS115の第2大入賞口51への発射報知演出処理の詳細フローチャートの一例である。
まず、S1151において、演出制御部400のCPU401は、図6を用いて説明した連続大当たり遊技の実行中であるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、図17のS5405でセットされたオープニングコマンド(連続大当たりのオープニングコマンド)が受信されてから、図19のS86でセットされたエンディングコマンド(連続大当たりのエンディングコマンド)の受信後10秒(エンディングの実行期間)経過するまでの期間中である場合には、連続大当たり遊技の実行中であると判定し、この期間中ではない場合には、連続大当たり遊技の実行中ではないと判定する。S1151での判定がYESの場合、処理はS1152に移り、この判定がNOの場合、処理は図27のS116に移る。
S1152において、CPU401は、図18のS83でセットされた7Rの第1大入賞口閉鎖通知コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、CPU401は、大当たり遊技の実行中に受信された第1大入賞口閉鎖通知コマンドの数量をカウントすることによって、7Rの第1大入賞口閉鎖通知コマンドを受信したか否かを判定する。S1152での判定がYESの場合、処理はS1153に移り、この判定がNOの場合、処理は図27のS116に移る。
S1153において、CPU401は、ランプ点灯データを作成する。ランプ点灯データは、その点灯パターンがROM402に記憶されているものとする。したがって、ここではROM402からランプ点灯データを読み出し、後にコマンドとともに送信されるデータを作成する。
S1154において、CPU401は、表示画像アニメデータを作成する。表示画像アニメデータも、ROM402に記憶されているものとする。したがって、ここではROM402から表示画像アニメデータを読み出し、後にコマンドとともに送信されるデータを作成する。
S1155において、CPU401は、報知音声データを作成する。報知音声データも、ROM402に記憶されているものとする。報知音声は例えば「Vアタッカーを狙え」というものである。したがって、ここではROM402から報知音声データを読み出し、後にコマンドとともに送信されるデータを作成する。
S1156において、CPU401は、図9を用いて説明した第2大入賞口51への発射報知演出の実行を指示するコマンドをRAM403にセットする。このコマンドには、S1153〜S1155で作成した各種データが付属する。RAM403にセットされたこのコマンドは、図26のS14のコマンド送信処理によって、画像音響制御部500及びランプ制御部600に送信される。このことによって、図9を用いて説明した第2大入賞口51への発射報知演出が実行されることとなる。その後、処理は図27のS116に移る。
具体的には、図9に示したように、盤ランプ8及びワープ通路28の発光部29による報知が行われる。また、画像表示部6による画像46の表示が行われる。さらにまたスピーカ35からは「Vアタッカーを狙え」という音声が出力される。上述したように、画像46による報知はアニメーションを用いたものとなっている。
[画像46によるアニメーションの具体例]
図30は、第2大入賞口51への発射報知演出の具体例を示す説明図である。
上記S1154にてCPU401が表示画像アニメデータを作成することは、既に述べた。この表示画像アニメデータは、S1156においてセットされるコマンドとともに、画像音響制御部500及びランプ制御部600へ送信される。
この表示画像アニメデータは、第2大入賞口51を斜め上方から見下ろすように、第2大入賞口51を回転させて示すものである。つまり、最初は、図30(A)に示すように遊技者の目線で見える第2大入賞口51の正面画像を示し、その後、図30(B)及び図30(C)に示すように、第2大入賞口51の上面が手前に来るように徐々に回転させた第2大入賞口51の画像を示す。つまり、手前側からは認識しにくい第2大入賞口51の開閉部材50が視認できるような角度に回転させて表示するのである。
そもそも、第2大入賞口51は、箱形形状で、その上面にスライド式の開閉部材50が設けられている。したがって、遊技者から見ると、第2大入賞口51の開閉部材50がみにくくなっている。この点、第2大入賞口51を斜め上方から見下ろすように第2大入賞口51の画像を回転させて示すようにしたため、第2大入賞口51への発射報知演出がわかりやすいものとなる。
[コマンド受信第2処理]
図31は、図26のS12におけるコマンド受信第2処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図31を用いて、コマンド受信第2処理について説明する。
まず、S121において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100からV領域通過コマンドを受信したか否かを判断する(図20のS7703参照)。ここでV領域通過コマンドを受信したと判断された場合(S121:YES)、S122へ移行する。一方、V領域通過コマンドを受信していないと判断された場合(S121:NO)、S126へ移行する。
S122において、CPU401は、保留対応データを解析する。保留対応データは、上述したように、遊技球がV領域53を通過した際の保留が所定の条件を満たした場合に作成されて送られる(図20のS7701:YES,S7702,S7703)。
S123において、CPU401は、V領域通過時の報知音を決定する。この処理は、保留対応データに対応する報知音を決定するものである。保留対応データがない場合、すなわち保留が所定の条件を満たさなかった場合には、通常の報知音が選択される。
S124において、CPU401は、報知音を出力する。具体的には、報知音出力コマンドをRAM403にセットすることで、図26のS14のコマンド送信処理にて、報知音出力コマンドが画像音響制御部500へ送られる。これにより、S123で決定した報知音が出力される。
[V領域通過時の報知音]
上記S124にて出力されるV領域通過時の報知音は、保留対応データに対応するものとなっている。例えば保留対応データ1のときは第1報知音となり、保留対応データ2のときは第2報知音となり、保留対応データ3のときは第3報知音になるという具合である。上述したように、保留対応データがない場合には、通常報知音となる。
報知音は、「キュインキュイン」といった効果音であることが考えられる。また、報知音は、メロディーであってもよい。さらにまた、報知音は、擬音であってもよい。また、報知音は、「おめでとう」といった音声であってもよい。例えばアイドルグループをテーマにした遊技機1であれば、アイドルグループの「V通過、おめでとう」という音声をサンプリングしてデータ化しておくという具合である。
いずれにしても、各報知音は、異なるものとなっている。第1報知音は効果音であり、第2報知音はメロディーであり、第3報知音は音声であることとしてもよい。また、いずれもメロディーであるものとし、音程や音質を異なるものとしてもよい。
図31の説明に戻り、S125において、CPU401は、画像出力を実行する。この処理は、V領域通過時に画像表示部6に画像を表示するものである。具体的には、画像出力コマンドをRAM403にセットすることで、図26のS14のコマンド送信処理にて、画像出力コマンドが画像音響制御部500へ送られる。これにより、画像表示部6での画像表示が実現される。
[V領域通過時の出力画像]
上記S125にて出力されるV領域通過時の画像は、遊技球のV領域53の通過を祝福するものとなっている。つまり、V領域53の通過を遊技者に知らしめるとともに、V領域53の通過によって有利な状態となることを知らしめる。
このような画像は、遊技球のV領域53の通過を報知するものであればよく、特に限定されるものではない。具体例を挙げれば、次に示すような表示とすることが考えられる。
図32は、V領域通過時の出力画像を例示するものである。
図32(A)に示すように、「V領域通過!おめでとう!!!」という表示を行うことが考えられる。このとき、背景画像を変化させるようにしてもよい。これにより、遊技者にV領域53の遊技球通過を確実に知らせることが可能となる。
また、図30(B)に示すように、画像表示部6に「V」という文字を表示するようにしてもよい。
このような画像表示によれば、上記S124の報知音出力と相俟って、確実に、V領域53の遊技球通過を遊技者に知らしめることができる。
なお、上述したようにV領域通過時の報知音を保留対応データに対応させて異なるものとしたが、同様に、保留対応データに対応させて、すなわち保留が所定条件を満たすとき(大当たりやリーチとなる保留があるとき等)には、V領域通過時の画像(報知画像)を異なるものとしてもよい。例えば図30(B)に示した「V」という文字の画像を、プレミアの「V」画像にするという具合である。プレミアの「V」画像は、例えば「V」という文字がゼブラ柄であったり、「V」という文字の近傍に所定のキャラクタを表示したりするものであることが考えられる。
図31の説明に戻り、S126において、CPU401は、エラーコマンドを受信したか否かを判断する。エラーコマンドには、上述したように種々のものがある。ここでエラーコマンドを受信したと判断された場合(S126:YES)、S127へ移行する。一方、エラーコマンドを受信していないと判断された場合(S126:NO)、S127の処理を実行せず、コマンド受信第2処理を終了する。
S127において、CPU401は、エラー出力処理を実行する。エラー出力処理の詳細については次に述べる。S127の処理終了後、コマンド受信第2処理を終了する。
[エラー出力処理]
図33は、上記S127のエラー出力処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS1271において、CPU401は、発射報知演出中か否かを判断する。ここで発射報知演出中であると判断された場合(S1271:YES)、S1272へ移行する。一方、発射報知演出中でないと判断された場合(S1271:NO)、S1274へ移行する。
S1272において、CPU401は、出力するエラーの中に皿満タンエラーが含まれるか否かを判断する。この判断は、皿満タンエラー開始指定コマンドが含まれているか否かで行われる。ここで皿満タンエラーがあると判断された場合(S1272:YES)、S1273へ移行する。一方、皿満タンエラーがないと判断された場合(S1272:NO)、S1274へ移行する。
S1273において、CPU401は、発射報知演出を邪魔しない皿満タンエラーの出力を行う。具体的には、発射報知演出で表示される画像が視認困難になるような表示を行わない。また、発射報知演出における報知音声を邪魔するようなエラー音声出力を行わない。
具体的に、第1大入賞口23への発射報知演出では、次のような表示とする。
図34(A)に示すように、例えば、「皿満タンエラー、玉を抜いてください」という画像を、元の画像45とともに、画像表示部6の左上に表示するという具合である。この場合、「右アタッカーを狙え」の文字表示や、右アタッカーへ向かう矢印表示を隠すことがない。
図34(B)に示すように、例えば、「皿満タンエラー、玉を抜いてください」という画像を、元の画像45とともに、画像表示部6の中央に表示するという具合である。この場合も、「右アタッカーを狙え」の文字表示や、右アタッカーへ向かう矢印表示を隠すことがない。
また具体的に、第2大入賞口51への発射報知演出では、次のような表示とする。
図35(A)に示すように、例えば、「皿満タンエラー、玉を抜いてください」という画像を、元の画像46とともに、画像表示部6の左上に表示するという具合である。この場合、「Vアタッカーを狙え」の文字表示や、Vアタッカーへ向かう矢印表示を隠すことがない。
図35(B)に示すように、例えば、「皿満タンエラー、玉を抜いてください」という画像を、元の画像46とともに、画像表示部6の右下に表示するという具合である。この場合も、「Vアタッカーを狙え」の文字表示や、Vアタッカーへ向かう矢印表示を隠すことがない。
さらにまた具体的に、発射報知演出では、次のようなエラー音声出力とする。
図36(A)及び(B)に示すように、「右アタッカーを狙え」という音声による発射報知を行う場合を考える。
図36(A)に示すように、音声による発射報知よりも前の段階で皿満タンエラーが生じた場合、「玉を抜いてください」というエラー音声を出力し、「右アタッカーを狙え」の音声出力期間となったときに、エラー音声の出力を停止する。そして、「右アタッカーを狙え」の音声出力期間が終了したときに、皿満タンエラーが継続していれば、すなわち皿満タンエラー終了指定コマンドが受信されていなければ、再度、「玉を抜いてください」というエラー音声を出力する。すなわち、発射報知演出における報知音声とエラー音声とが重畳しないようになっている。
図36(B)に示すように、音声による発射報知期間に皿満タンエラーが生じた場合、「玉を抜いてください」というエラー音声を出力せず、「右アタッカーを狙え」の音声出力期間が終了したときに、皿満タンエラーが継続していれば、すなわち皿満タンエラー終了指定コマンドが受信されていなければ、「玉を抜いてください」というエラー音声を出力する。すなわち、この場合も、発射報知演出における報知音声とエラー音声とが重畳しないようになっている。
図33に戻り、S1274では、通常の皿満タンエラー出力を行う。具体的には、上述した「皿満タンエラー、玉を抜いてください」という画像を表示し、「玉を抜いてください」というエラー音声を出力する。「皿満タンエラー、玉を抜いてください」という画像は、例えば大当たり遊技中を前提とした場合、ラウンド表示の周辺など遊技者に見やすい位置に表示する。
S1273及びS1274では、皿満タンエラーに係るエラー出力について述べたが、いずれの場合であっても、「玉を抜いてください」というエラー音声出力は、音声と音声との間に5秒間の無音期間を設けて繰り返される。また、音量(ボリューム)が設定できることは上述したが、ボリューム設定値の80%の音量でエラー音声を出力するものとする。
S1275において、CPU401は、その他のエラー出力を行う。ここで各種エラーに係るエラー出力について順に説明する。具体的には、各種エラーに応じたコマンドをRAM403にセットし、図26のS14にてコマンドが画像音響制御部500及びランプ制御部600に送信されることで、エラー出力が実現される。
(異常入賞エラー1)
異常入賞エラー1と判定された場合、異常入賞エラー1開始指定コマンドが送信されてくる(図25のS901−1参照)。
この場合、発生回数をカウントし、エラー回数が1回以上10回未満であれば、図示しない外部情報端子への出力が行われる。外部情報端子へは、200msの間ON信号が主力され、その後、200msの間OFF信号が出力される。エラー回数が複数になると、このような出力を繰り返す。新たに異常入賞エラー1と判定されないことを条件に0.4秒間でエラー出力を停止する。
エラー回数が10回以上30回未満であれば、外部情報端子への出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。新たに異常入賞エラー1と判定されないことを条件に1秒間でエラー出力を停止する。
エラー回数が30回以上になると、上記外部情報端子への出力及びランプ報知と併せて、「異常入賞エラーです」というエラー音声及びサイレン音を繰り返し出力する。また、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量でエラー音声及びサイレン音を出力する。新たに異常入賞エラー1と判定されないことを条件に、30秒間でエラー出力を停止する。
(異常入賞エラー2)
異常入賞エラー2と判定された場合、異常入賞エラー2開始指定コマンドが送信されてくる(図25のS901−2参照)。
この場合、図示しない外部情報端子への出力が行われる。外部情報端子へは、200msの間ON信号が主力され、その後、200msの間OFF信号が出力される。エラー回数が複数になると、このような出力を繰り返す。
また、外部情報端子への出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。
さらにまた、外部情報端子への出力及びランプ報知と併せて、「異常入賞エラーです」というエラー音声及びサイレン音を繰り返し出力する。また、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量でエラー音声及びサイレン音を出力する。
新たに異常入賞エラー2と判定されないことを条件に、30秒間でエラー出力を停止する。
(扉開放エラー)
扉開放エラーと判定された場合、扉開放エラー開始指定コマンドが送信されてくる。また、扉開放エラーが解消された場合、扉開放エラー終了指定コマンドが送信されてくる(図24のS903参照)。
この場合、画像表示部6に、「扉開放エラー」という画像を表示する。この画像は、画像表示部6の図柄などに重ならないように表示する。「扉開放エラー」の画像表示は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信すると終了する。
また、画像表示部6への画像表示と併せて、「扉が開いています」というエラー音声を繰り返し出力する。また、このエラー音声出力は、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量で行う。エラー音声出力は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信してから5秒間が経過した時点で終了する。
さらにまた、画像表示及びエラー音声出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。このランプ報知は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信してから30秒間が経過した時点で終了する。
なお、扉開放エラーが5分以上継続した場合、5分が経過した時点でエラー音声出力を停止し、扉開放エラー終了指定コマンドを受信した時点で画像表示を終了し、扉開放エラー終了指定コマンドを受信してから30秒間が経過した時点でランプ報知を終了する。
(払出状態エラー)
払出状態エラーと判定された場合、払出状態エラー開始指定コマンドが送信されてくる。また、払出状態エラーが解消された場合、払出状態エラー終了指定コマンドが送信されてくる(図24のS904参照)。
この場合、画像表示部6に、「係員をお呼びください」という画像を表示する。この画像は、画像表示部6の図柄などに重ならないように表示する。「係員をお呼びください」の画像表示は、払出状態エラー終了指定コマンドを受信した時点で終了する。
また、画像表示と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。このランプ報知は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信した時点で終了する。
(スイッチ未接続エラー)
スイッチ未接続エラーと判定された場合、スイッチ未接続エラー開始指定コマンドが送信されてくる。また、スイッチ未接続エラーが解消された場合、スイッチ未接続エラー終了指定コマンドが送信されてくる(図24のS905参照)。
この場合、画像表示部6に、「スイッチ未接続エラー」という画像を表示する。この画像は、画像表示部6の図柄などに重ならないように表示する。「スイッチ未接続エラー」の画像表示は、スイッチ未接続エラー終了指定コマンドを受信すると終了する。
また、画像表示部6への画像表示と併せて、「スイッチ未接続エラーです」というエラー音声を繰り返し出力する。エラー音声と併せてサイレン音を繰り返し出力する。また、このエラー音声及びサイレン音の出力は、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量で行う。エラー音声及びサイレン音の出力は、スイッチ未接続エラー終了指定コマンドを受信した時点で終了する。
さらにまた、画像表示、エラー音声及びサイレン音の出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。このランプ報知は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信した時点で終了する。
(磁石検知エラー)
磁石検知エラーと判定された場合、磁石検知エラー開始指定コマンドが送信されてくる(図24のS906参照)。
この場合、画像表示部6に、「磁石検知」という画像を表示する。この画像は、画像表示部6の図柄などに重ならないように表示する。「磁石検知」の画像表示は、新たに磁石検知エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
また、画像表示部6への画像表示と併せて、「磁石を検知しました」というエラー音声を繰り返し出力する。エラー音声と併せてサイレン音を繰り返し出力する。また、このエラー音声及びサイレン音の出力は、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量で行う。エラー音声及びサイレン音の出力は、新たに磁石検知エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
さらにまた、画像表示、エラー音声及びサイレン音の出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。このランプ報知は、新たに磁石検知エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
また、外部情報端子への出力が行われる。外部情報端子へは、200msの間ON信号が出力され、その後、200msの間OFF信号が出力される。エラー回数が複数になると、このような出力を繰り返す。外部情報端子への出力は、0.4秒が経過した時点で停止される。
(排出エラー)
排出エラーと判定された場合、排出エラー開始指定コマンドが送信されてくる(図24のS907参照)。
この場合、画像表示部6に、「排出エラー」という画像を表示する。この画像は、画像表示部6の図柄などに重ならないように表示する。「排出エラー」の画像表示は、新たに排出エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
また、画像表示部6への画像表示と併せて、「排出エラーです」というエラー音声を繰り返し出力する。エラー音声と併せてサイレン音を繰り返し出力する。また、このエラー音声及びサイレン音の出力は、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量で行う。エラー音声及びサイレン音の出力は、新たに排出エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
さらにまた、画像表示、エラー音声及びサイレン音の出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。このランプ報知は、新たに排出エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
また、外部情報端子への出力が行われる。外部情報端子へは、200msの間ON信号が出力され、その後、200msの間OFF信号が出力される。エラー回数が複数になると、このような出力を繰り返す。外部情報端子への出力は、次回のRAMクリアまで継続される。
(大入賞口排出エラー)
大入賞口排出エラーと判定された場合、排出球確認エラー開始指定コマンドが送信されてくる(図24のS908参照)。
この場合、画像表示部6に、「大入賞口排出エラー」という画像を表示する。この画像は、画像表示部6の図柄などに重ならないように表示する。「大入賞口排出エラー」の画像表示は、新たに大入賞口排出エラーと判定されないことを条件に30秒間で停止する。
また、画像表示部6への画像表示と併せて、「排出エラーです」というエラー音声を繰り返し出力する。エラー音声と併せてサイレン音を繰り返し出力する。また、このエラー音声及びサイレン音の出力は、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量で行う。エラー音声及びサイレン音の出力は、新たに大入賞口排出エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
さらにまた、画像表示、エラー音声及びサイレン音の出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。このランプ報知は、新たに大入賞口排出エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
(大入賞口異常エラー)
大入賞口異常エラーと判定された場合、ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドが送信されてくる(図24のS909参照)。
この場合、画像表示部6に、「大入賞口異常」という画像を表示する。この画像は、画像表示部6の図柄などに重ならないように表示する。「大入賞口異常」の画像表示は、新たに大入賞口異常エラーと判定されないことを条件に30秒間で停止する。
また、画像表示部6への画像表示と併せて、「大入賞口エラーです」というエラー音声を繰り返し出力する。エラー音声と併せてサイレン音を繰り返し出力する。また、このエラー音声及びサイレン音の出力は、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量で行う。エラー音声及びサイレン音の出力は、新たに大入賞口異常エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
さらにまた、画像表示、エラー音声及びサイレン音の出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。このランプ報知は、新たに大入賞口異常エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
(盤面異常エラー)
盤面異常エラーと判定された場合、盤面異常エラー開始指定コマンドが送信されてくる(図24のS910参照)。
この場合、画像表示部6に、「盤面異常エラー」という画像を表示する。この画像は、画像表示部6の図柄などに重ならないように表示する。「盤面異常エラー」の画像表示は、新たに盤面異常エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
また、画像表示部6への画像表示と併せて、「盤面異常エラーです」というエラー音声を繰り返し出力する。エラー音声と併せてサイレン音を繰り返し出力する。また、このエラー音声及びサイレン音の出力は、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量で行う。エラー音声及びサイレン音の出力は、新たに盤面異常エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
さらにまた、画像表示、エラー音声及びサイレン音の出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、250msで点滅制御する。このランプ報知は、新たに盤面異常エラーと判定されないことを条件に、30秒間で停止する。
(ショート開放V入賞)
ショート開放V入賞と判定された場合、ショート開放V入賞指定コマンドが送信されてくる(図25のS901−3参照)。
この場合、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。ランプ報知は、ランプ全点灯で制御する。このランプ報知は、電源断まで継続する。
(ロング開放非V入賞)
ロング開放非V入賞と判定された場合、ロング開放非V入賞指定コマンドが送信されてくる(図25のS901−4参照)。
この場合、発生回数を保持し、ログ画面などに表示する。
なお、上述したように、ロング開放非V入賞判定は、ランプ制御部600においても判定される。この場合、大当たり遊技のエンディング時点から、ランプ報知を行う。このランプ報知は、電源断又は次回の大当たり遊技まで継続される。
[エラー音声出力の優先順位]
エラーが同時期に重複した場合、上述したエラー音声の出力は、優先順位の高いエラーについて優先的に行い、優先順位の高いエラーのエラー音声出力が終了した時点で、優先順位の低いエラーについて行う。具体的には、図37に示すように、「異常入賞エラー2開始指定コマンド」→「異常入賞エラー1開始指定コマンド」→「磁石検知エラー開始指定コマンド」→「盤面異常エラー開始指定コマンド」→「排出球確認エラー開始指定コマンド」→「排出エラー開始指定コマンド」→「扉開放エラー開始指定コマンド」及び「扉開放エラー終了指定コマンド」→「ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンド」→「スイッチ未接続エラー開始指定コマンド」及び「スイッチ未接続エラー終了指定コマンド」→「皿満タンエラー開始指定コマンド」及び「皿満タンエラー終了指定コマンド」の順で優先順位が設定されている。
<第2実施形態>
本第2実施形態では、上記第1実施形態と比較して、そのゲーム進行が異なっている。そこで、以下、ゲーム進行の違いについて述べ、その後、特徴的な動作に言及する。なお、上記実施形態と同様の構成部分については、同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
[本実施形態によるゲーム進行の概要及び特徴的動作の概要]
本実施形態によるゲーム進行の概要及び特徴的動作の概要について説明する。
上記実施形態では、図5(1)に示したように、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当たり内訳は、単発大当たりの当選確率が50%であり、連続大当たりの当選確率が50%である。また図5(2)に示したように、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当たり内訳は、連続大当たりの当選確率が100%である。
これに対し、本実施形態では、次のような大当たりの内訳となっている。
図38は、本実施形態における大当たりの内訳を示す説明図である。図38(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当たり内訳は、通常大当たりの当選確率が50%であり、確変大当たりの当選確率が50%である。また、図38(2)に示したように、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当たり内訳は、通常大当たりの当選確率が25%であり、確変大当たりの当選確率が75%である。すなわち、本実施形態では、第2始動口22へ入賞した場合に必ずしも確変大当たりとなるわけではない。
なお、上記実施形態では、通常状態で連続大当たりすると(いわゆる初当りで連続大当たりすると)、大当たり5回のセットの権利が得られるものであった。そのため「単発大当たり」及び「連続大当たり」という文言を用いたが、本実施形態では、大当たり1回ごとに、その大当たりの終了後、25%(初当たりでは50%)の確率で低確/時短状態となり、75%(初当たりでは50%)の確率で高確/時短状態となる。そこで、大当たり終了後に低確/時短状態となる大当たりを「通常大当たり」とし、高確/時短状態となる大当たりを「確変大当たり」と記述する。上記実施形態で説明したのと同様の図面を参照する場合、図中の「連続大当たり」を「確変大当たり」と読み替え、「単発大当たり」を「通常大当たり」と読み替えられたい。
本実施形態においても、第1大入賞口23と第2大入賞口51とV領域53の開放タイミング及び閉鎖タイミングについては、図6を用いて上述したものと同様となる。
繰り返しになるが、図6を用いて、通常大当たり及び確変大当たりによる大当たり遊技の一例を説明する。
まず、図6(1)を用いて、確変大当たり遊技について説明する。確変大当たり遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、第1大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(「ラウンド遊技」と言ってもよい)が開始される。1Rにおいて、第1大入賞口23に遊技球が9個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、第1大入賞口23が開状態から閉状態にされて1Rが終了される。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間が2秒間設けられた後に、1Rと同様に第1大入賞口23が開放されてから閉鎖されて2Rが終了する。以後同様に、2秒間のインターバル期間を挟んで第1大入賞口23の開閉によって3R〜7Rまでが実行される。7Rの終了後、インターバル期間としてそれまでの2秒間よりも長い5秒間のインターバル期間が設けられた後に、第2大入賞口51が閉状態から開状態にされて最終Rである8Rが開始される。8Rにおいて、第2大入賞口51に遊技球が9個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、第2大入賞口51が開状態から閉状態にされて8Rが終了される。その後、所定のエンディング時間(10秒間)が経過すると、確変大当たり遊技が終了する。ここで、V領域53は、第2大入賞口51が開状態にされてから3秒後に閉状態から開状態にされ、開状態にされてから6秒後に開状態から閉状態にされる。このことから、確変大当たり遊技の8Rにおいて、第2大入賞口51に入った遊技球が1つ以上V領域53を通過することとなる。V領域53を遊技球が通過すると、特別図柄抽選の当選確率が高確率(1/46:低確率は1/265)に設定され、且つ、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されると共に特別図柄抽選の実行間隔が短縮される高確/時短状態となる。
次に、図6(2)を用いて、通常大当たり遊技について説明する。通常大当たり遊技において、第1大入賞口23及びV領域53の開閉タイミングについては、上記した確変大当たり遊技と同様であるので、説明を省略する。第1大入賞口23が開閉される1R〜7Rの終了後、インターバル期間としてそれまでの2秒間と同じ2秒間のインターバル期間が設けられた後に、第2大入賞口51が閉状態から開状態にされて最終Rである8Rが開始される。8Rにおいて、開放時間が0.1秒経過すると、第2大入賞口51が開状態から閉状態にされて8Rが終了される。つまり、通常大当たり遊技の8Rにおいて、第2大入賞口51は瞬間的に開放され、このことから遊技球が第2大入賞口51に入ることは殆どない。その後、所定のエンディング時間(10秒間)が経過すると、通常大当たり遊技が終了する。ここで、V領域53は、確変大当たり遊技と同様に、第2大入賞口51が開状態にされてから3秒後に閉状態から開状態にされ、開状態にされてから6秒後に開状態から閉状態にされる。つまり、通常大当たり遊技において、V領域53は、第2大入賞口51が閉状態になってから2.9秒後に開状態にされる。また、図1に示す第2大入賞口51の構造から、第2大入賞口51の内部で遊技球が2.9秒も滞留することは通常あり得ない。このことから、通常大当たり遊技において、V領域53を遊技球が通過することは通常あり得ない仕組みとなっている。V領域53を遊技球が通過しないと、特別図柄抽選の当選確率が低確率(1/265)に設定される。ただし、大当たり遊技の終了後の100回だけ、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されると共に特別図柄抽選の実行間隔が短縮される。つまり、通常大当たり遊技終了後は、低確/時短状態となる。
[遊技状態設定処理]
上述したように、本実施形態では、大当たり1回ごとに、その大当たりの終了後、25%(初当たりでは50%)の確率で低確/時短状態となり、75%(初当たりでは50%)の確率で高確/時短状態となる。したがって、確変大当たりが5回以上継続する場合もあり、一方で、5回未満で終了する場合がある。そのため、遊技状態設定処理が上記実施形態とは異なるものとなっている。
図39は、図19のS90における遊技状態設定処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、S9021において、CPU101は、今回の大当たり遊技において図18のS76で1回以上の遊技球のV領域53通過が検出されたか否かを判定する。S9021での判定がYESの場合、処理はS9022に移り、この判定がNOの場合、処理はS9027に移る。
S9022において、CPU101は、RAM103に格納されている確変フラグを「ON」に設定する。その後、処理はS9023に移る。
S9023において、CPU101は、RAM103に格納されている時短フラグを「ON」に設定する。その後、処理はS9024に移る。
S9024において、CPU101は、図19のS88で消灯させた右打ち表示器4hを点灯させる。その後、処理はS9025に移る。
S9025において、CPU101は、RAM103に記憶されたJの値を「10000」に設定する。なお、Jは、既に説明したように高確/時短状態又は低確/時短状態における特別図柄抽選の実行回数である。その後、処理はS9026に移る。
S9022〜S9025の処理によって、遊技機1の遊技状態は、確変/時短状態に制御される。
S9026において、CPU101は、図15を用いて説明した高確/時短状態用変動時間テーブルセットを、使用対象の変動時間テーブルセットとして、RAM103に設定する。その後、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
S9027へは、S9021にて否定判定された場合に移行する。S9027において、CPU101は、RAM103に記憶されたNの値を「0」にリセットする。その後、処理はS9028に移る。なお、上記実施形態では連続大当たりの5回セットをカウントするための変数Nであったが、本実施形態では、確変大当たりの連続回数を示す変数Nとなっている。
S9028において、CPU101は、RAM103に格納されている確変フラグを「OFF」に設定する。その後、処理はS9029に移る。
S9029において、CPU101は、RAM103に格納されている時短フラグを「ON」に設定する。その後、処理はS9030に移る。
S9030において、CPU101は、図19のS88で消灯させた右打ち表示器4hを点灯させる。その後、処理はS9031に移る。
S9031において、CPU101は、RAM103に記憶されたJの値を「100」に設定する。その後、処理はS9032に移る。
S9032において、CPU101は、図15を用いて説明した低確/時短状態用変動時間テーブルセットを、使用対象の変動時間テーブルセットとして、RAM103に設定する。その後、処理は図10のS7(電動チューリップ処理)に移る。
ところで、上記実施形態で図16を用いて、7セグ表示方式の第1特別図柄表示器4a及び第2特別図柄表示器4bに停止表示される特別図柄の一例について説明した。具体的には、大当たり判定処理で連続大当たり図柄がセットされた場合、CPU101は、図16に示す4つの連続大当たり図柄のうち当該セットされた図柄に対応する連続大当たり図柄を、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に停止表示させる。同様に、大当たり判定処理で単発大当たり図柄がセットされた場合、CPU101は、図16に示す4つの単発大当たり図柄のうち当該セットされた図柄に対応する単発大当たり図柄を、第1特別図柄表示器4aに停止表示させる。また、大当たり判定処理でハズレ図柄がセットされた場合、CPU101は、図16に示す1つのハズレ図柄を、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に停止表示させる。
この点について、本実施形態も同様であり、大当たり判定処理で確変大当たり図柄がセットされた場合、CPU101は、図16に示す4つの確変大当たり図柄のうち当該セットされた図柄に対応する確変大当たり図柄を、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に停止表示させる。同様に、大当たり判定処理で通常大当たり図柄がセットされた場合、CPU101は、図16に示す4つの通常大当たり図柄のうち当該セットされた図柄に対応する通常大当たり図柄を、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に停止表示させる。また、大当たり判定処理でハズレ図柄がセットされた場合、CPU101は、図16に示す1つのハズレ図柄を、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に停止表示させる。なお、本実施形態では、第2始動口22への入賞によっても25%の確率で通常大当たりとなることから、通常大当たり図柄が第2特別図柄表示器4bに停止表示されることがある。
上記実施形態では、演出制御部400のCPU401は、オープニングコマンドに含まれている情報等に基づいて、大当たり遊技演出の種類(連続大当たり遊技演出又は単発大当たり遊技演出)を判別し、判別した大当たり遊技演出の開始を指示するコマンドをRAM403にセットする。これにより、連続大当たり遊技又は単発大当たり遊技の開始を示すオープニング演出が、画像表示部6、スピーカ35、盤ランプ8、可動役物7等によって開始されるようになっていた。
この点、本実施形態では、上述した確変大当たり図柄がセットされた場合でも、当該確変大当たり図柄によっては、通常大当たりと同様のオープニング演出を行う場合がある。この場合、ラウンド中に昇格演出を行う場合がある。
具体的には、第1大入賞口23が開閉される1R〜7Rの間の所定期間に、昇格演出を行う。具体的には、遊技者側のキャラクタと敵側のキャラクタとの戦いを演出するバトル演出であることが考えられる。例えばロボット同士の戦いを演出するという具合である。また例えばじゃんけんによって勝敗を決めるような演出であってもよい。もちろん、勝敗が決まればよいため、何らかのミニゲーム(ミッション)へのチャレンジを演出してもよい。そして、そもそも確変大当たり図柄がセットされている場合には、その後、上述した第2大入賞口51への発射報知演出(図9参照)を行い、通常大当たり図柄がセットされている場合には、第2大入賞口51への発射報知演出は行わない。
[V領域通過処理]
ところで、上記実施形態では、V領域53の遊技球通過に伴う報知音を、V領域通過時点の保留の事前判定処理の結果によって変化させていた。
これに対し、本実施形態では、確変大当たりの連続回数によって、V領域53の遊技球通過に伴う報知音を変化させる。したがって、図18のS77のV領域通過処理が上記実施形態と異なるものとなっている。
図40は、図18のS77にて実行されるV領域通過処理の詳細を示すフローチャートである。
S7711において、CPU101は、連続回数Nを取得する。このNは、上記実施形態では、連続大当たりの数量をカウントするための変数として用いられたものである。本実施形態では、大当たりの連続回数をカウントするための変数として用いる。
S7712において、CPU101は、回数対応データを作成する。この処理は、上記実施形態における「保留対応データ」に代わるものである。
図41は、連続回数Nと、当該連続回数Nに対応して作成される回数対応データとを示す説明図である。
図41に示すように連続回数Nが「1」の場合には、回数対応データ1が作成される。同様に、「2」〜「5」の場合には回数対応データ2が作成され、「6」〜「10」の場合には回数対応データ3が作成され、「11」以上の場合には回数対応データ4が作成される。もちろん、この対応関係は一例であり、この他の対応関係としても何ら問題はない。
図40に戻り、S7713において、CPU101は、V領域通過コマンドをRAM103にセットする。ここでセットされたV領域通過コマンドは、図10のS10にて、演出制御部400へ送信される。
なお、本実施形態ではV領域通過時の報知音を確変大当たりの連続回数によって異なるものとしたが、同様に、回数対応データに対応させて、V領域通過時の画像(報知画像)を異なるものとしてもよい。例えば図30(B)に示した「V」という文字の画像を、プレミアの「V」画像にするという具合である。プレミアの「V」画像は、例えば「V」という文字がゼブラ柄であったり、「V」という文字の近傍に所定のキャラクタを表示したりするものであることが考えられる。
[コマンド受信第2処理]
図42は、図26のS12におけるコマンド受信第2処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図42を用いて、コマンド受信第2処理について説明する。
S121,S123〜S127の処理は、上記実施形態と同様のものとなっている。本実施形態では、S121に続くS128の処理が上記実施形態と異なっている。
S121の処理終了後、S128において、CPU401は、回数対応データを解析する。回数対応データは、上述したように、遊技球がV領域53を通過した際の大当たりの連続回数Nに対応して作成されて送られる(図40参照)。
S123において、CPU401は、回数対応データに基づいてV領域通過時の報知音を決定し、S124において報知音を出力する。
[V領域通過時の報知音]
上記S124にて出力されるV領域通過時の報知音は、本実施形態では、回数対応データに対応するものとなっている。例えば回数対応データ1のときは第1報知音となり、回数対応データ2のときは第2報知音となり、回数対応データ3のときは第3報知音になり、回数対応データ4のときは第4報知音になるという具合である。
報知音は、上記実施形態と同様、「キュインキュイン」といった効果音であることが考えられる。また、報知音は、メロディーであってもよい。さらにまた、報知音は、擬音であってもよい。また、報知音は、「おめでとう」といった音声であってもよい。例えばアイドルグループをテーマにした遊技機1であれば、アイドルグループの「V通過、おめでとう」という音声をサンプリングしてデータ化しておくという具合である。
いずれにしても、各報知音は、異なるものとなっている。第1報知音は効果音であり、第2報知音はメロディーであり、第3報知音は音声であり、第4報知音は擬音であることとしてもよい。また、いずれもメロディーであるものとし、音程や音質を異なるものとしてもよい。
[遊技機1が発揮する効果]
本第1及び第2実施形態の遊技機1では、演出制御部400が、メイン制御部100からのオープニングコマンドを受信すると(図27のS113:YES)、オープニング演出を実行する(S114)。このオープニング演出には、第1大入賞口23への発射報知演出処理が含まれる。第1大入賞口23への発射報知演出処理では、ランプデータ点灯データ、表示画像データ、及び、報知音声データが作成され(図28のS1141〜S1143)、第1発射報知演出コマンドとともに画像音響制御部500及びランプ制御部600へ送信される(S1144)。これにより、盤ランプ8及びワープ通路28の発光部29による報知が行われる。また、画像表示部6による画像45の表示が行われる。さらにまたスピーカ35からは「右アタッカーを狙え」という音声が出力される(図8参照)。
また、第2大入賞口51への発射報知演出処理では、7R閉鎖通知コマンドを受信すると(図29のS1152:YES)、ランプデータ点灯データ、表示画像アニメデータ、及び、報知音声データが作成され(S1153〜S1155)、第2発射報知演出コマンドとともに画像音響制御部500及びランプ制御部600へ送信される(S1156)。これにより、盤ランプ8及びワープ通路28の発光部29による報知が行われる。また、画像表示部6による画像46の表示が行われる。さらにまた、スピーカ35からは「Vアタッカーを狙え」という音声が出力される(図9参照)。
このように、遊技者に対し、最初のラウンド遊技の際に、第1大入賞口23への発射報知演出が行われ(図8参照)、所定のラウンド遊技の際に、第2大入賞口51への発射報知演出が行われる。これにより、第1大入賞口23が開放されるラウンドが終了すると遊技球を打ち出すことを一旦止めてしまうという事態を回避できる。その結果、大当たり遊技において、遊技者が被る虞のある不利益を軽減することができる。
(1)従来、磁石などを用いて第2大入賞口へ遊技球を入球させたり、第2大入賞口内のV領域に遊技球を入賞させたりする不正行為や、第2大入賞口への遊技球の入球を判定するスイッチやV領域への遊技球の入賞を判定するスイッチに電磁波等を照射して誤作動させる不正行為があった。あるいは、各スイッチの故障により、本来、第2大入賞口へ遊技球が入球し得ない遊技状態のときに、第2大入賞口へ遊技球が入球したと判定されたり、V領域を遊技球が通過したと判定されたりする虞があった。
この点、遊技機1では、CPU101が、第2大入賞口51が閉鎖されている状態で、第2大入賞口スイッチ117又はV領域スイッチ119がONになると、異常入賞エラー2開始指定コマンドをRAM103にセットする(図25のS902−2)。これにより、演出制御部400は、異常入賞エラー2のエラー出力を行う(図33のS1275)。具体的には、図示しない外部情報端子への出力が行われる。また、外部情報端子への出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。さらにまた、外部情報端子への出力及びランプ報知と併せて、「異常入賞エラーです」というエラー音声及びサイレン音を繰り返し出力する。
すなわち、遊技者の操作に応じて、遊技球が流下可能な遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられる始動口に遊技球が入球することにより、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記遊技領域に設けられた第1特別入賞口及び内部に特定領域が設けられてなる第2特別入賞口の一方を開閉させるラウンド遊技を複数回実行して、当該第1又は第2の特別入賞口に遊技球を入球可能にさせる特別遊技を行う特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに前記第2特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過することを条件に、当該特別遊技の終了後、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、前記発射手段により遊技球を発射すべきことを報知する報知手段と、前記第2特別入賞口の閉鎖期間に、当該第2特別入賞口への遊技球の入球及び前記特定領域の遊技球の通過を判定する判定手段と、前記判定手段にて前記第2特別入賞口への遊技球の入球及び前記特定領域の遊技球の通過のうち少なくとも一方が判定されると、異常入賞エラーとしてエラー出力を行うエラー出力手段と、を備え、前記特別遊技実行手段は、前記特別遊技判定手段により第1特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記第2特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し易い開閉制御を行う当該第1特別遊技を行い、前記特別遊技判定手段により第2特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記第2特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し難い開閉制御を行う当該第2特別遊技を行い、前記報知手段は、前記特別遊技における最初のラウンド遊技の際に、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記特別遊技における所定のラウンド遊技の際にも、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行う。
これにより、大当たり遊技において、遊技者が被る虞のある不利益を軽減することができる。また、第2大入賞口51が閉鎖している期間における異常入賞を迅速に発見することができ、その結果、大当たり遊技においてホールが被る虞のある不利益を軽減することができる。
(2)また、第2実施形態の遊技機1では、メイン制御部100が、大当たり遊技の連続回数Nを取得し(図40のS7711)、回数対応データを作成してV領域通過コマンドをセットする(S7712、S7713)。そして、演出制御部400は、V領域通過コマンドを受信すると(図42のS121:YES)、回数対応データを解析し(S128)、報知音データを作成して報知音の出力を実行する(S123、S124)。
すなわち、特定領域の遊技球の通過に際し、当該通過を報知するための報知音及び報知画像のうち少なくとも一方の出力である報知出力を行う出力手段をさらに備え、前記出力手段は、前記遊技状態制御手段によって前記有利な遊技状態に移行させられることで前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が連続して実行された回数に基づき、前記報知出力を異なるものとする。
これにより、V領域53の遊技球の通過を遊技者に意識させることができ、遊技者の不利益を軽減するという効果が際立つ。
(3)従来、第2大入賞口内のV領域の通過で多大な利益を得られることから、磁石などを用いて第2大入賞口内のV領域に遊技球を入賞させる不正行為や、V領域への遊技球の入賞を判定するスイッチに電磁波等を照射して誤作動させる不正行為があった。あるいは、V領域への遊技球の入賞を判定するスイッチの故障により、本来、V領域を遊技球が通過し得ない遊技状態のときに、V領域を遊技球が通過したと判定される虞があった。
この点、遊技機1では、CPU101が、第2大入賞口51のVハネ52がV領域53を閉鎖している状態でV領域スイッチ119がONになると、異常入賞エラー2開始指定コマンドをRAM103にセットする(図25のS902−2)。これにより、演出制御部400は、異常入賞エラー2のエラー出力を行う(図33のS1275)。具体的には、図示しない外部情報端子への出力が行われる。また、外部情報端子への出力と併せて、枠ランプ36などによるランプ報知を行う。さらにまた、外部情報端子への出力及びランプ報知と併せて、「異常入賞エラーです」というエラー音声及びサイレン音を繰り返し出力する。
すなわち、遊技者の操作に応じて、遊技球が流下可能な遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられる始動口に遊技球が入球することにより、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記遊技領域に設けられた第1特別入賞口及び内部に特定領域が設けられてなる第2特別入賞口の一方を開閉させるラウンド遊技を複数回実行して、当該第1又は第2の特別入賞口に遊技球を入球可能にさせる特別遊技を行う特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに前記第2特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過することを条件に、当該特別遊技の終了後、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、前記発射手段により遊技球を発射すべきことを報知する報知手段と、前記特定領域を遊技球が通過容易な第1状態と通過困難な第2状態とに姿勢を変化させて遊技球を振り分ける振分手段と、前記振分手段が前記第2状態にある期間に、前記特定領域の遊技球の通過を判定する判定手段と、前記判定手段にて前記特定領域の遊技球の通過が判定されると、異常入賞エラーとしてエラー出力を行うエラー出力手段と、を備え、前記特別遊技実行手段は、前記特別遊技判定手段により第1特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記第2特別入賞口に入球した遊技球が前記振分手段を介し前記特定領域を通過し易い開閉制御を行う当該第1特別遊技を行い、前記特別遊技判定手段により第2特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記第2特別入賞口に入球した遊技球が前記振分手段を介し前記特定領域を通過し難い開閉制御を行う当該第2特別遊技を行い、前記報知手段は、前記特別遊技における最初のラウンド遊技の際に、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記特別遊技における所定のラウンド遊技の際にも、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行う。
これにより、大当たり遊技において、遊技者が被る虞のある不利益を軽減することができる。また、Vハネ52によってV領域53が閉鎖している期間における異常入賞を迅速に発見することができ、その結果、大当たり遊技においてホールが被る虞のある不利益を軽減することができる。
(4)また、第1実施形態の遊技機1では、メイン制御部100が、所定条件を満たす保留があるか否かを判断し(図20のS7701)、所定条件を満たす保留があると(S7701:YES)、保留対応データを作成してV領域通過コマンドをセットする(S7702、S7703)。そして、演出制御部400は、V領域通過コマンドを受信すると(図31のS121:YES)、保留対応データを解析し(S122)、報知音データを作成して報知音の出力を実行する(S123、S124)。
すなわち、さらに、前記特別遊技判定手段による判定対象となる判定情報を取得し、前記特別遊技判定手段による判定以前に前記特別遊技を行うか否かを判定する事前判定手段と、前記特定領域の遊技球の通過に際し、当該通過を報知するための報知音及び報知画像のうち少なくとも一方の出力である報知出力を行う出力手段とを備え、前記出力手段は、前記事前判定手段による判定結果に基づき、前記報知出力を異なるものとする。
これにより、V領域53の遊技球の通過を遊技者に意識させることができ、遊技者の不利益を軽減するという効果が際立つ。
(5)従来、第1及び第2の2つの大入賞口が設けられていることから、磁石などを用いて第1大入賞口に遊技球を入球させる不正行為や、第1大入賞口への入球をカウントするスイッチに電磁波等を照射して誤作動させる不正行為があった。あるいは、第1大入賞口への入球をカウントするスイッチの故障により、本来、第1大入賞口に遊技球が入球し得ない遊技状態のときに、第1大入賞口に遊技球が入球したと判定される虞があった。
この点、遊技機1では、CPU101が、第1大入賞口23が閉鎖されている状態で、第1大入賞口スイッチ114がONになると、異常入賞エラー1開始指定コマンドをRAM103にセットする(図25のS901−1)。これにより、演出制御部400は、異常入賞エラー1のエラー出力を行う(図33のS1275)。具体的には、エラー発生回数に応じて、外部情報端子への出力、枠ランプ36などによるランプ報知、及び、「異常入賞エラーです」というエラー音声及びサイレン音の出力を行う。
すなわち、遊技者の操作に応じて、遊技球が流下可能な遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられる始動口に遊技球が入球することにより、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記遊技領域に設けられた第1特別入賞口及び内部に特定領域が設けられてなる第2特別入賞口の一方を開閉させるラウンド遊技を複数回実行して、当該第1又は第2の特別入賞口に遊技球を入球可能にさせる特別遊技を行う特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに前記第2特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過することを条件に、当該特別遊技の終了後、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、前記発射手段により遊技球を発射すべきことを報知する報知手段と、前記第1特別入賞口の閉鎖期間に、当該第1特別入賞口への遊技球の入球を判定する判定手段と、前記判定手段にて前記第1特別入賞口への遊技球の入球が判定されると、異常入賞エラーとしてエラー出力を行うエラー出力手段と、を備え、前記特別遊技実行手段は、前記特別遊技判定手段により第1特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記第2特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し易い開閉制御を行う当該第1特別遊技を行い、前記特別遊技判定手段により第2特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記第2特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し難い開閉制御を行う当該第2特別遊技を行い、前記報知手段は、前記特別遊技における最初のラウンド遊技の際に、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記特別遊技における所定のラウンド遊技の際にも、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行う。
これにより、大当たり遊技において、遊技者が被る虞のある不利益を軽減することができる。また、第1大入賞口23が閉鎖している期間における異常入賞を迅速に発見することができ、その結果、大当たり遊技においてホールが被る虞のある不利益を軽減することができる。
(6)また、本実施形態では、ハンドル31とは別に、発射ボタン41を備えている(図3、図4参照)。発射ボタン41は、左打ち用の弱発射ボタン41a、中打ち用の中発射ボタン41b、及び、右打ち用の強発射ボタン41cで構成されている(図3参照)。そして、強発射ボタン41cによっても第1大入賞口23及び第2大入賞口51へ向けた遊技球の発射が可能となっている。
すなわち、前記発射手段にて遊技球を発射するためのハンドルとは別に、予め定められた発射強度で遊技球を発射可能な操作部をさらに備え、前記操作部の操作により前記特別入賞口に向けて遊技球を発射可能である。
これにより、第1大入賞口23及び第2大入賞口51へ向けた遊技球の発射が容易になるため、遊技者の不利益を軽減するという効果が際立つ。
(7)従来、最終ラウンド終了後に行われる確変遊技状態への移行の報知演出が、第2大入賞口内のV領域の遊技球通過に起因することが分かりにくいという課題があった。その結果、折角、第1大入賞口とは別に第2大入賞口を設けたとしても、第2大入賞口による遊技性が十分に発揮されない虞があった。
この点、遊技機1では、演出制御部400が、メイン制御部100からのV領域通過コマンドを受信したか否かを判断し(図31のS121)、V領域通過コマンドを受信したと判断すると(S121:YES)、画像出力を実行する(S125、図32参照)。
すなわち、遊技者の操作に応じて、遊技球が流下可能な遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられる始動口に遊技球が入球することにより、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記遊技領域に設けられた少なくとも1つの特別入賞口を開閉させるラウンド遊技を複数回実行して、当該特別入賞口に遊技球を入球可能にさせる特別遊技を行う特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに前記特別入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過することを条件に、当該特別遊技の終了後、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、前記発射手段により遊技球を発射すべきことを報知する報知手段と、所定の演出手段により演出を行う演出制御手段と、を備え、前記特別遊技実行手段は、前記特別遊技判定手段により第1特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し易い開閉制御を行う当該第1特別遊技を行い、前記特別遊技判定手段により第2特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し難い開閉制御を行う当該第2特別遊技を行い、前記報知手段は、前記特別遊技における最初のラウンド遊技の際に、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記特別遊技における所定のラウンド遊技の際にも、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記演出制御手段は、前記報知手段による報知の後、遊技球が前記特定領域を通過すると、前記特定領域の通過を報知する演出を行う。
これにより、大当たり遊技において、遊技者の被る虞のある不利益を軽減することができる。また、特定領域の遊技球通過が認識し易くなるため、第2大入賞口による遊技性を十分に発揮させることができ、遊技の興趣の低下を抑制することができる。
(8)また、遊技機1では、エラーが同時期に重複した場合、エラー音声の出力は、優先順位の高いエラーについて優先的に行い、優先順位の高いエラーのエラー音声出力が終了した時点で、優先順位の低いエラーについて行う。具体的には、「異常入賞エラー2開始指定コマンド」→「異常入賞エラー1開始指定コマンド」→「磁石検知エラー開始指定コマンド」→「盤面異常エラー開始指定コマンド」→「排出球確認エラー開始指定コマンド」→「排出エラー開始指定コマンド」→「扉開放エラー開始指定コマンド」及び「扉開放エラー終了指定コマンド」→「ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンド」→「スイッチ未接続エラー開始指定コマンド」及び「スイッチ未接続エラー終了指定コマンド」→「皿満タンエラー開始指定コマンド」及び「皿満タンエラー終了指定コマンド」の順で優先順位が設定されている(図37参照)。
すなわち、前記特別入賞口の閉鎖期間における当該特別入賞口への遊技球の入球に基づく異常入賞エラー及び皿部への遊技球の払い出しが困難な程度に遊技球が前記皿部に貯留されたことに基づく皿満タンエラーを少なくとも含む複数のエラーの判定を行う判定手段と、前記判定手段にて判定されたエラーを報知するためのエラー音声を出力するエラー音声出力手段と、をさらに備え、前記エラー音声出力手段は、前記複数のエラーに対し予め定められた優先順位に従って、前記エラーの重複時に前記エラー音声が重ならないように、前記エラー音声を出力する。
これにより、優先順位の高いエラー音声が優先的に出力されるため、優先順位の高いエラーを迅速に発見でき、ホールが被る虞のある不利益を軽減できる。
(9)従来、大当たり遊技中には、通常時よりも多くの遊技球が払い出されるため、皿部に貯留された遊技球で払い出しが困難な状態になると、皿満タンエラーが発生する。このような皿満タンエラーの報知に気を取られることで、第1大入賞口が開放されるラウンドが終了すると遊技球を打ち出すことを一旦止めてしまう遊技者も少なくない。
この点、遊技機1では、メイン制御部100が、皿満タンエラーを判定し、皿満タンエラー開始指定コマンドをRAM103にセットする(図24のS902)。演出制御部400は、皿満タンエラー開始指定コマンドを発射報知演出中に受信すると(図33のS1271:YES、S1272:YES)、発射報知演出を邪魔しない画像出力を行う(S1273、図34、図35参照)。
すなわち、遊技者の操作に応じて、遊技球が流下可能な遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられる始動口に遊技球が入球することにより、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記遊技領域に設けられた少なくとも1つの特別入賞口を開閉させるラウンド遊技を複数回実行して、当該特別入賞口に遊技球を入球可能にさせる特別遊技を行う特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに前記特別入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過することを条件に、当該特別遊技の終了後、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、前記発射手段により遊技球を発射すべきことを報知する報知手段と、皿部への遊技球の払い出しが困難な程度に遊技球が前記皿部に貯留されたことに基づく皿満タンエラーを判定する判定手段と、前記判定手段にて前記皿満タンエラーと判定されたとき、当該皿満タンエラーを報知するための画像表示を行うエラー画像表示手段と、を備え、前記特別遊技実行手段は、前記特別遊技判定手段により第1特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し易い開閉制御を行う当該第1特別遊技を行い、前記特別遊技判定手段により第2特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し難い開閉制御を行う当該第2特別遊技を行い、前記報知手段は、前記特別遊技における最初のラウンド遊技の際に、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記特別遊技における所定のラウンド遊技の際にも、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記エラー画像表示手段は、前記報知手段による報知画像が表示されるときは当該報知画像を阻害しない態様で、前記皿満タンエラーを報知するための画像表示を行う。
これにより、皿満タンエラーを報知するための画像表示によって発射報知演出のための報知画像が阻害されることがなく、大当たり遊技において、遊技者が被る虞のある不利益をより一層軽減することができる。
(10)また、遊技機1では、メイン制御部100が、皿満タンエラーを判定し、皿満タンエラー開始指定コマンドをRAM103にセットする(図24のS902)。演出制御部400は、皿満タンエラー開始指定コマンドを発射報知演出中に受信すると(図33のS1271:YES、S1272:YES)、発射報知演出を邪魔しないエラー音声出力を行う(S1273、図36参照)。
すなわち、遊技者の操作に応じて、遊技球が流下可能な遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられる始動口に遊技球が入球することにより、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記遊技領域に設けられた少なくとも1つの特別入賞口を開閉させるラウンド遊技を複数回実行して、当該特別入賞口に遊技球を入球可能にさせる特別遊技を行う特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに前記特別入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過することを条件に、当該特別遊技の終了後、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、前記発射手段により遊技球を発射すべきことを報知する報知手段と、皿部への遊技球の払い出しが困難な程度に遊技球が前記皿部に貯留されたことに基づく皿満タンエラーを判定する判定手段と、前記判定手段にて前記皿満タンエラーと判定されたとき、当該皿満タンエラーを報知するためのエラー音声を出力するエラー音声出力手段と、を備え、前記特別遊技実行手段は、前記特別遊技判定手段により第1特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し易い開閉制御を行う当該第1特別遊技を行い、前記特別遊技判定手段により第2特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し難い開閉制御を行う当該第2特別遊技を行い、前記報知手段は、前記特別遊技における最初のラウンド遊技の際に、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記特別遊技における所定のラウンド遊技の際にも、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記エラー音声出力手段は、前記報知手段による報知音声が出力されるときは当該報知音声に重ならない期間に、前記皿満タンエラーを報知するためのエラー音声を出力する。
これにより、皿満タンエラーを報知するためのエラー音声によって発射報知演出のための報知音声が阻害されることがなく、大当たり遊技において、遊技者が被る虞のある不利益をより一層軽減することができる。
(11)従来、磁石などを用いて第1大入賞口及び第2大入賞口へ遊技球を入球させたり、第2大入賞口内のV領域に遊技球を入賞させたりする不正行為や、第1大入賞口及び第2大入賞口への遊技球の入球を判定するスイッチやV領域への遊技球の入賞を判定するスイッチに電磁波等を照射して誤作動させる不正行為があった。あるいは、各スイッチの故障により、本来、第1又は第2大入賞口に遊技球が入球し得ない遊技状態のときに第1又は第2大入賞口に遊技球が入球したと判定されたり、V領域を遊技球が通過し得ない遊技状態のときにV領域を遊技球が通過したと判定されたりする虞がある。そして、このような異常入賞は、迅速かつ確実に発見することが望まれる。
この点、遊技機1では、CPU101が、異常入賞エラー1及び異常入賞エラー2を判定する(図25のS901−1、S901−2)。具体的には、第2大入賞口51が閉鎖されている状態で、第2大入賞口スイッチ117又はV領域スイッチ119がONになると、異常入賞エラー2開始指定コマンドをRAM103にセットする(図25のS902−2)。また、第2大入賞口51のVハネ52がV領域53を閉鎖している状態でV領域スイッチ119がONになると、異常入賞エラー2開始指定コマンドをRAM103にセットする。さらにまた、第1大入賞口23が閉鎖されている状態で、第1大入賞口スイッチ114がONになると、異常入賞エラー1開始指定コマンドをRAM103にセットする(図25のS901−1)。演出制御部400は、所定条件の成立時に、「異常入賞エラーです」というエラー音声及びサイレン音を繰り返し出力する。そして、このときは、ボリューム設定値にかかわらず、最大音量でエラー音声及びサイレン音を出力する(図33のS1275)。
すなわち、遊技者の操作に応じて、遊技球が流下可能な遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられる始動口に遊技球が入球することにより、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記遊技領域に設けられた少なくとも1つの特別入賞口を開閉させるラウンド遊技を複数回実行して、当該特別入賞口に遊技球を入球可能にさせる特別遊技を行う特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに前記特別入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過することを条件に、当該特別遊技の終了後、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、前記発射手段により遊技球を発射すべきことを報知する報知手段と、音出力手段からの音量を設定するための音量設定手段を備え、前記特別入賞口の閉鎖期間に当該特別入賞口への遊技球の入球に基づく異常入賞エラーを判定する判定手段と、前記判定手段にて前記異常入賞エラーと判定されると、当該異常入賞エラーを報知するためのエラー音声を出力するエラー音声出力手段と、を備え、前記特別遊技実行手段は、前記特別遊技判定手段により第1特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し易い開閉制御を行う当該第1特別遊技を行い、前記特別遊技判定手段により第2特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し難い開閉制御を行う当該第2特別遊技を行い、前記報知手段は、前記特別遊技における最初のラウンド遊技の際に、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記特別遊技における所定のラウンド遊技の際にも、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記エラー音声出力手段は、前記音量設定手段にて設定された音量にかかわらず、最大の音量で前記エラー音声を出力する。
これにより、遊技者が被る虞のある不利益を軽減することができる。また、第1大入賞口23及び第2大入賞口51の閉鎖時における異常入賞があると、最大音量でエラー音声が出力されるため、異常入賞を迅速かつ確実に発見できる。
(12)また、遊技機1では、第2大入賞口51への発射報知演出処理において、表示画像アニメデータを作成し(図29のS1154)、第2発射報知演出コマンドをセットする(S1156)。これにより、最初は、遊技者の目線で見える第2大入賞口51の正面画像を表示され、その後、第2大入賞口51の上面が手前に来るように徐々に回転させた第2大入賞口51の画像が表示される。つまり、手前側からは認識しにくい第2大入賞口51の開閉部材50が視認できるような角度に回転させて表示される(図30参照)。
すなわち、前記報知手段は、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知するにあたり、前記特別入賞口の位置が分かりやすいものとなるように、前記特別入賞口を斜めから見たときの当該特別入賞口の画像を表示する。
これにより、遊技球を発射すべき第2大入賞口51の位置がわかりやすいものとなり、遊技者が被る虞のある不利益を軽減するという効果が際立つ。
(13)従来、最終ラウンド終了後に行われる確変遊技状態への移行の報知演出が、第2大入賞口内のV領域53の遊技球通過に起因することが分かりにくいという課題がある。その結果、折角、第1大入賞口とは別に第2大入賞口を設けたとしても、第2大入賞口による遊技性が十分に発揮されない虞があり、遊技の興趣の低下を招くことが懸念される。
この点、第2実施形態の遊技機1では、第1大入賞口23が開閉される1R〜7Rの間の所定期間に、昇格演出を行う。具体的には、遊技者側のキャラクタと敵側のキャラクタとの戦いを演出するバトル演出であることが考えられる。例えばロボット同士の戦いを演出するという具合である。また例えばじゃんけんによって勝敗を決めるような演出であってもよい。もちろん、勝敗が決まればよいため、何らかのミニゲーム(ミッション)へのチャレンジを演出してもよい。そして、そもそも確変大当たり図柄がセットされている場合には、その後、上述した第2大入賞口51への発射報知演出(図9参照)を行い、通常大当たり図柄がセットされている場合には、第2大入賞口51への発射報知演出は行わない。
すなわち、遊技者の操作に応じて、遊技球が流下可能な遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられる始動口に遊技球が入球することにより、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記遊技領域に設けられた少なくとも1つの特別入賞口を開閉させるラウンド遊技を複数回実行して、当該特別入賞口に遊技球を入球可能にさせる特別遊技を行う特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに前記特別入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過することを条件に、当該特別遊技の終了後、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、前記発射手段により遊技球を発射すべきことを報知する報知手段と、前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに、所定の演出手段を介し、前記有利な遊技状態への移行を期待させる昇格演出を行う昇格演出手段と、を備え、前記特別遊技実行手段は、前記特別遊技判定手段により第1特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し易い開閉制御を行う当該第1特別遊技を行い、前記特別遊技判定手段により第2特別遊技を行うと判定された場合、所定のラウンド遊技において前記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し難い開閉制御を行う当該第2特別遊技を行い、前記報知手段は、前記特別遊技における最初のラウンド遊技の際に、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行い、前記昇格演出手段による前記昇格演出の結果に基づき、前記昇格演出後の所定のラウンド遊技の際に、前記特別入賞口に向けて遊技球を発射すべきことを示す報知を行う。
これにより、大当たり遊技において、遊技者が被る虞のある不利益を軽減することができる。また、昇格演出の後、当該昇格演出の結果に基づいて第2大入賞口51へ向けて遊技球を発射すべきことを示す報知が行われるため、昇格演出と相俟って、第2大入賞口51による遊技性が十分に発揮され、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[その他の変形例]
(1)上記実施形態では、図9を用いて説明したように、第2大入賞口51への発射報知演出において、盤ランプ8及び発光部29が、光が流れるように見える態様で発光して、第2大入賞口51の方向に遊技球を発射すべきことを報知した。変形例では、第2大入賞口51にランプを設けて、この盤ランプ8や発光部29の発光に加えて第2大入賞口51自体も発光させて、盤ランプ8、発光部29及び第2大入賞口51自体が全体として光が流れるように見える態様で発光して、第2大入賞口51の方向に遊技球を発射すべきことを報知してもよい。
(2)上記第1実施形態では、一例として、連続大当たり遊技の最終ラウンド(8R)を、V領域53を遊技球が通過可能なラウンド(V通過可能ラウンド)とした。しかし、V通過可能ラウンドは、最終ラウンドではないラウンドとして設定されて、このV通過可能ラウンドの直前のインターバル期間に、図9を用いて説明した第2大入賞口51への発射報知演出が実行されてもよい。更には、V通過可能ラウンドは、連続大当たり遊技において複数設けられてもよい。この場合、各V通過可能ラウンドの直前のインターバル期間に、図9を用いて説明した第2大入賞口51への発射報知演出が実行されてもよい。また、この場合、1つ以上のV通過可能ラウンドの直前のインターバル期間に、図9を用いて説明した第2大入賞口51への発射報知演出が実行されてもよい。また、この場合、最初のV通過可能ラウンドの直前のインターバル期間に、図9を用いて説明した第2大入賞口51への発射報知演出が実行されてもよい。
(3)上記実施形態では、一例として、図8及び図9を用いて説明したように、発射報知演出は、ランプによる発光演出及び画像表示部による画像表示によって実行された。しかし、発射報知演出は、これには限定されず、例えば、スピーカや役物等の他の手段を用いて実行されてもよい。また、図9を用いて説明した第2大入賞口51への発射報知演出は、図8を用いて説明した第1大入賞口23への発射報知演出よりも、遊技者の注意をより強く引くことができる演出(つまり、より派手な演出)であってもよい。このことによって、遊技者は、第2大入賞口51への発射報知演出が行われたときに、第1大入賞口23への発射報知演出とは異なる報知演出であることを直感的に認識でき、又、第1大入賞口23への発射報知演出よりも更に重要な演出報知演出(V領域53への遊技球通過に関わる報知演出)であることを直感的に認識できることとなる。
(4)上記実施形態では、図9を用いて説明した第2大入賞口51への発射報知演出は、一例として、7Rと8Rとの間のインターバル期間(5秒間)全体に亘って実行されることとして説明した。しかし、図9を用いて説明した第2大入賞口51への発射報知演出は、7Rと8Rとの間のインターバル期間の終了後も継続されて、例えば8RでV領域53を遊技球が最初に通過した時点で終了してもよい(図6(1)参照)。この場合、演出制御部400は、図18のS77でセットされて送信されたV領域通過コマンドを用いて、8RでV領域53を遊技球が最初に通過した時点を判定することとなる。
(5)上記実施形態では、図6を用いて説明したように、単発大当たり遊技の7Rと8Rとの間のインターバル期間には、図9を用いて説明した発射報知演出は実行されないものとした。しかし、単発大当たり遊技の7Rと8Rとの間のインターバル期間にも、図9を用いて説明した発射報知演出が実行されてもよい。この場合には、例えば、単発大当たり遊技の7Rと8Rとの間の比較的短いインターバル期間(2秒間)全体に亘ってこの発射報知演出が実行されてもよいし、また例えば、このインターバル期間を2秒間ではなく5秒間に設定して、そのインターバル期間(5秒間)全体に亘ってこの発射報知演出が実行されてもよい。
(6)上述した遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。