JP2016042989A - 血管剥離デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】血管採取の作業性に優れる血管剥離デバイスを提供する。
【解決手段】血管剥離デバイス100Mは、長尺な補強部220と、補強部220の周囲に配置され、補強部220に対して可動な可動部300と、を有し、可動部300は、磁気的反発力によって補強部220に対して位置決めされ、補強部220を血管内に挿入すると共に可動部300を補強部220の周囲に配置し、可動部本体310を補強部220に沿って移動させることで、血管を周囲に位置する組織に覆われた状態で剥離する。
【選択図】図25

Description

本発明は、血管剥離デバイスに関するものである。
心臓における血管バイパス術(冠動脈バイパス術:CABG)を行う際のバイパス管として、内胸動脈、胃大網動脈、橈骨動脈に代表される動脈グラフトや、大伏在静脈に代表される静脈グラフトを用いることが広く知られている。また、現在では、動脈グラフト(特に内胸動脈)の方が静脈グラフトよりも長期的な開存率が高いという報告がなされている。このように、長期的な開存率に劣ると言わる静脈グラフトではあるが、近年、静脈グラフトをその周囲の組織(脂肪、結合組織等)に覆われた状態で採取し、組織に覆われたままの状態でバイパス管として使用することで、長期的な開存率が向上するとの報告もされてきている。そして、静脈グラフトを周囲の組織に覆われた状態で採取することのできるデバイスとして、例えば特許文献1に記載されたデバイスがある。
特許文献1に記載のデバイスでは、環状のリング内に静脈グラフトを挿通させて、リングを前進させることで、静脈グラフトを周囲の組織に覆われた状態で採取することができるようになっている。しかしながら、このような特許文献1に記載のデバイスでは、リングと静脈グラフトとの位置決めができないため、静脈グラフトを周囲の組織に覆われた状態で採取することが困難である。そのため、特許文献1に記載のデバイスは、血管採取の作業性が悪いという問題がある。
米国特許第5373840号公報
本発明の目的は、血管採取の作業性に優れる血管剥離デバイスを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
(1) 長尺なガイド部と、
前記ガイド部の周囲に配置され、前記ガイド部に対して可動な可動部と、を有し、
前記可動部は、磁気的反発力によって前記ガイド部に対して位置決めされ、
前記ガイド部を血管内に挿入すると共に前記可動部を前記ガイド部の周囲に配置し、前記可動部を前記ガイド部に沿って移動することで、前記血管をその周囲の少なくとも一部が周囲の組織に覆われた状態で剥離することを特徴とする血管剥離デバイス。
(2) 前記可動部の中心軸上に前記ガイド部が位置するように、前記可動部が前記ガイド部に対して位置決めされる上記(1)に記載の血管剥離デバイス。
(3) 前記ガイド部に設けられた第1磁石と、
前記可動部に設けられた第2磁石と、を有し、
前記第1磁石と前記第2磁石とが反発するように配置されている上記(1)または(2)に記載の血管剥離デバイス。
(4) 前記第1磁石は、前記ガイド部の軸方向に延在している上記(3)に記載の血管剥離デバイス。
(5) 前記可動部を押圧操作する押圧部を有している上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の血管剥離デバイス。
(6) 前記可動部は、前記位置決めされた状態で前記ガイド部に追従して移動可能である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の血管剥離デバイス。
(7) 前記可動部が前記ガイド部に位置決めされた状態では、前記可動部は、前記ガイド部の先端部よりも基端側に位置している上記(6)に記載の血管剥離デバイス。
(8) 前記ガイド部に設けられた第3磁石と、
前記可動部に設けられた第4磁石と、を有し、
前記第3磁石と前記第4磁石とが吸着するように配置されている上記(7)に記載の血管剥離デバイス。
本発明によれば、磁気的な反発力を利用してガイド部に対して可動部の位置決めを行うことができるため、ガイド部に対する可動部の位置決めをほぼ自動的に行うことができる。そのため、例えば、アタッチメントを介してガイド部に対して可動部の位置決めを行う場合と比較して、簡単に、可動部を所定の位置に配置することができる。そのため、血管採取の作業性に優れる血管剥離デバイスとなる。
第1構成例に係る血管剥離デバイスを示す斜視図である。 図1に示す血管剥離デバイスが有する可動部を示す斜視図および平面図である。 図2に示す可動部が有する処理部を示す平面図である。 図2に示す可動部の変形例を示す平面図である。 図1に示す血管剥離デバイスが有するアタッチメントを示す平面図である。 図1に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 図1に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 図1に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 図1に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 図1に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 第2構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す斜視図および平面図である。 図11に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 第3構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す斜視図および平面図である。 図13に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 第4構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す断面図である。 第5構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す断面図である。 第6構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す平面図である。 第7構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す平面図である。 第8構成例に係る血管剥離デバイスが有するアタッチメントを示す断面図である。 第9構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す側面図である。 第10構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す側面図である。 第11構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す平面図および側面図である。 第12構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す平面図および側面図である。 第13構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す側面図および断面図である。 本発明の第1実施形態に係る血管剥離デバイスを示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る血管剥離デバイスを示す断面図である。 図26に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 第14構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す断面図である。 図28に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 第15構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す斜視図である。 第16構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す斜視図である。 第17構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す断面図である。 第18構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す斜視図および断面図である。 第19構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す斜視図である。 図34に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。 第20構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す斜視図である。
以下、本発明の血管剥離デバイスを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1構成例>
図1は、第1構成例に係る血管剥離デバイスを示す斜視図である。図2は、図1に示す血管剥離デバイスが有する可動部を示す斜視図および平面図である。図3は、図2に示す可動部が有する処理部を示す平面図である。図4は、図2に示す可動部の変形例を示す平面図である。図5は、図1に示す血管剥離デバイスが有するアタッチメントを示す平面図である。図6ないし図10は、それぞれ、図1に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の右側を「先端」、左側を「基端」とも言う。
≪血管剥離デバイス≫
図1に示す血管剥離デバイス100は、血管バイパス術(冠動脈バイパス術:CABG)を行う際のバイパス管として用いられる血管を採取するのに用いられるデバイスであり、血管を周囲の組織(脂肪、結合組織等)に覆われた状態で採取することができる。なお、血管剥離デバイス100を用いて採取する血管としては、バイパス管として用いることのできる血管であれば特に限定されず、例えば、内胸動脈、胃大網動脈、橈骨動脈、大伏在静脈等が挙げられる。
ただし、採取する血管としてはこれらの中でも大伏在静脈であることが好ましい。血管剥離デバイス100を用いることで、前述したように、血管を周囲の組織に覆われた状態で採取することができる。そのため、血管剥離デバイス100を用いて大伏在静脈を採取し、それをバイパス管として用いることで、術後の長期的な開存率が高くなると考えられる。したがって、以下では、血管剥離デバイス100を用いて大伏在静脈を採取する例について代表して説明する。
血管剥離デバイス100は、図1に示すように、大伏在静脈1000内に挿入されるガイド部200と、ガイド部200で案内されながら生体内を移動する可動部300と、ガイド部200に可動部300を接続するアタッチメント(接続部)400と、を有している。以下、これら各部について、順次詳細に説明する。
[ガイド部]
ガイド部200は、図1に示すように、ワイヤ状のガイド部本体210と、ガイド部本体210を補強してガイド部200全体としての曲げ剛性を高める共に大伏在静脈1000を直線状に矯正する補強部220と、を有している。
ガイド部本体210は、柔軟で細く長尺であり、ガイドワイヤのように大伏在静脈1000内に挿入可能となっている。このようなガイド部本体210の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、Ni−Ti系合金、Cu−Zn系合金等の各種金属材料や、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等の各種樹脂材料を用いることができる。
一方、補強部220は、ガイド部本体210を補強することで、大伏在静脈1000内でのガイド部200の曲げ剛性を高める。このような補強部220は、長尺な管状をなしており、その内腔221にガイド部本体210を挿入可能となっている。また、補強部220は、硬質で、ほぼ直線状に延在している。なお、前記「管状」には、スリットが形成され、周方向の一部が欠損したような略C字状の断面形状を有する管、その他これに類する管が含まれる。
このような構成のガイド部200では、補強部220の内腔221にガイド部本体210が挿入され、ガイド部本体210が補強部220によって覆われることで、ガイド部200全体としての曲げ剛性が高まる。特に、補強部220が直線状であるため、補強部220を大伏在静脈1000内に挿入することで、大伏在静脈1000を直線状に矯正することができる。
なお、補強部220の内腔221の径は、ガイド部本体210を挿入することができればよいが、ガイド部本体210の外径と等しいか、若干大きい。これにより、内腔221の径をなるべく小さくすることができ、その分、補強部220の小径化を図ることができる。だたし、内腔221の径は、これに限定されず、例えば、ガイド部本体210の外径よりも大きくてもよい。
また、補強部220の曲げ剛性としては、特に限定されないが、補強部220を大伏在静脈1000内に挿入・配置する際に生じる応力や、可動部300を案内する際に生じる応力によっては、実質的に変形しない程度に高いことが好ましい。これにより、より確実に大伏在静脈1000を直線的に矯正することができると共に、可動部300の案内をよりスムーズに行うことができる。
このような補強部220の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、Ni−Ti系合金、Cu−Zn系合金等の各種金属材料や、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等の各種樹脂材料を用いることができる。また、補強部220の横断面形状としては、特に限定されず、円形、楕円形、長円形、三角形、四角形、五角形等とすることができる。ただし、円形、楕円形、長円形等の角のない形状であるのが好ましい。これにより、大伏在静脈1000の損傷が低減される。
[可動部]
可動部300は、生体内を移動することで、大伏在静脈1000をその周囲の組織(脂肪、結合組織等)1200に覆われた状態で剥離すると共に、大伏在静脈1000から分岐している分岐血管1100を切断・止血するための部位である。このような可動部300は、図2に示すように、可動部本体310と、可動部本体310に設けられている剥離部320および処理部330と、を有している。
可動部本体310は、管状をなし、その軸方向に延在するスリット311が形成されている。すなわち、可動部本体310は、横断面形状が略「C」字状の管体(筒体)である。また、可動部本体310の内径は、大伏在静脈1000の外径よりも大きい。このような可動部本体310は、アタッチメント400を介してガイド部200に装着され、図2(b)に示すように、装着された状態では可動部本体310の中心軸Jに沿ってガイド部200が位置している。ここで、後述する「2.血管剥離方法」でも説明するように、スリット311は、大伏在静脈1000を切断することなく、ガイド部200の周囲に可動部本体310を配置するために形成されている。
スリット311の幅W11は、図2(b)に示すように、大伏在静脈1000の外径よりも太いことが好ましい。これにより、大伏在静脈1000と非接触(または損傷を伴わない軽い接触)で、ガイド部200の周囲に可動部本体310を配置することができるため、その際の大伏在静脈1000の損傷を効果的に抑制することができる。なお、スリット311が形成されている部分では組織を剥離することができないので、スリット311の幅W11は、大伏在静脈1000との非接触を維持できる範囲において、なるべく小さくすることが好ましい。これにより、スリット311を形成することによる可動部300の剥離機能の低下を抑えることができる。
なお、スリット311の幅W11は、これに限定されず、大伏在静脈1000の外径よりも細くてもよい。また、スリット311は、実質的に幅を持たなくてもよい。すなわち、可動部本体310の周方向の両端部318、319が接触していてもよい。スリット311をこのような幅とすることで、スリット311を本構成例よりも細くすることができ、可動部300の剥離効果を高めることができる。なお、上記の場合には、可動部本体310を拡径変形させてスリット311を広げることで、ガイド部200の周囲に可動部本体310を配置することができる。
また、可動部本体310は、その先端部に開放する複数の溝部390を有し、複数の溝部390は、可動部本体310の周方向に並んで配置されている。これら各溝部390は、その幅が基端側に向けて漸減するテーパー状の血管案内溝部(第1溝部)391と、血管案内溝部391の基端部に接続され、その幅がほぼ一定であるストレート状の血管処理溝部(第2溝部)392と、を有している。
血管案内溝部391は、可動部本体310を生体内で押し進める際に接触する分岐血管1100を血管処理溝部392に案内する溝部であり、この案内をスムーズに行うためにテーパー状となっている。特に、本構成例では、隣り合う血管案内溝部391が接しているため、分岐血管1100をいずれかの血管案内溝部391にスムーズに案内することができる。一方、血管処理溝部392は、血管案内溝部391によって案内されてきた分岐血管1100を切断・止血するための溝部であり、各血管処理溝部392には処理部330が設けられている。
処理部330は、図3に示すように、血管処理溝部392内に電界を発生させることのできる一対の電極331、332を有するバイポーラ構造となっている。具体的には、電極331は、血管処理溝部392の基端部(底部)に設けられており、電極332は、血管処理溝部392の幅方向の両側に設けられている。このような電極331、332間に高周波交番電圧を印加することで、血管処理溝部392に案内された分岐血管1100を加熱して切断すると共に、熱凝固して止血する。なお、電極331の先端部331’は、分岐血管1100を切断することができる程度に鋭利であることが好ましい。これにより、少なくとも電極331、332間に発生する電界によって分岐血管1100を熱凝固(止血)することができれば、電極331によって物理的に分岐血管を切断することができる。よって、処理部330による処理の確実性が向上する。
ここで、血管処理溝部392の幅Wとしては、特に限定されないが、図3に示すように、分岐血管1100の外径よりも細いことが好ましい。これにより、血管処理溝部392内で分岐血管1100を潰すことができるため、処理部330による処理(切断・止血)をより確実に行うことができる。
また、可動部本体310には、大伏在静脈1000の周囲にある組織を剥離する剥離部320が設けられている。剥離部320は、可動部本体310の先端部に、血管案内溝部391に沿って設けられている第1剥離部321と、可動部本体310の周方向の端部318に設けられている第2剥離部322と、を有している。後述する「2.血管剥離方法」でも説明するように、このうち、第1剥離部321は、可動部本体310を生体内で先端側へ押し進める際に組織を剥離する部分であり、第2剥離部322は、可動部本体310をガイド部200の周囲に配置する際に組織を剥離する部分である。これら第1、第2剥離部321、322は、分岐血管1100を切断することなく、組織を剥離することができる程度の鋭さを有することが好ましい。これにより、第1、第2剥離部321、322による分岐血管1100の切断が抑制されるため、出血を少なく抑えることができ、安全かつスムーズに手技を行うことができる。
以上、可動部300について説明したが、例えば、血管案内溝部391の形状としては、本構成例の形状に限定されず、例えば、図4(a)に示すように、幅の漸減率が基端側に向けて漸減するような形状であってもよい。このような形状とすることで、第1剥離部321が丸み付けされるため、第1剥離部321によって分岐血管1100がより切断され難くなる。また、図4(b)に示すように、隣り合う溝部390同士が離間していてもよい。
[アタッチメント]
アタッチメント400は、図5に示すように、補強部220に固定されている固定部410と、固定部410に摺動可能に支持されていると共に、その先端部が可動部本体310に接続されている2本の棒状の操作部420と、を有している。なお、固定部410は、補強部220に対して着脱自在であってもよいし、着脱できなくてもよい。前者の場合、手技の途中までは固定部410が装着されていない状態で補強部220を使用することができる点で作業性が向上する。一方で、後者の場合、手技の途中で固定部410を装着する手間が省ける点で作業性が向上する。
このような固定部410には2つの貫通孔411が形成されており、これら貫通孔411に操作部420が摺動可能に挿通されている。また、操作部420の先端部は、可動部本体310に設けられている接続部317に接続されている。そのため、操作部420を操作することで、可動部本体310をガイド部200で案内しつつ、その軸方向へ移動させることができる。
以上、アタッチメント400について説明したが、アタッチメント400の構成としては、特に限定されない。例えば、操作部420の数は、2本に限定されず、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。
≪血管剥離方法≫
血管剥離デバイス100を用いた血管剥離方法(血管採取方法)は、大伏在静脈1000内にガイド部本体210を挿入する第1ステップと、ガイド部本体210に補強部220を装着してガイド部200の曲げ剛性を高める第2ステップと、ガイド部200に可動部300を接続し、可動部300を移動させることで大伏在静脈1000を周囲の組織1200に覆われた状態で剥離する第3ステップと、大伏在静脈1000を結紮した後に切断する第4ステップと、大伏在静脈1000を周囲の組織1200に覆われた状態で摘出する第5ステップと、を有している。
[第1ステップ]
まず、採取する大伏在静脈1000の位置を確認し、その位置に基づいて大腿部を切開する。次に、図6(a)に示すように、切開部1300から、図示しないイントロデューサー等を介してガイド部本体210を大伏在静脈1000に挿入し、先端が目的の位置に到達するように押し進める。なお、本ステップは、前記イントロデューサーを穿刺した後に、大腿部を切開してもよい。
[第2ステップ]
次に、ガイド部本体210で案内しつつ、補強部220を大伏在静脈1000に挿入する。これにより、大伏在静脈1000内で、補強部220の内腔221にガイド部本体210が挿入された状態となり、大伏在静脈1000内でのガイド部200の曲げ剛性が第1ステップ時よりも高まる。また、図6(b)に示すように、補強部220によって、大伏在静脈1000がほぼ直線状に矯正される。
[第3ステップ]
次に、図7(a)、(b)に示すように、切開部1300を介して、ガイド部200の周囲に可動部300を配置する。具体的には、まず、スリット311をガイド部200に対して位置決めした後、第2剥離部322を先頭にして可動部本体310を生体内へ押し込みながら回転させると、スリット311を介してガイド部200が可動部300の内側に入り込み、大伏在静脈1000が切断されることなく、ガイド部200の周囲に可動部300が配置された状態となる。このように、第2剥離部322を先頭に回転させることで、第2剥離部322によって組織が剥離されるため、可動部300をスムーズに回転させることができる。
なお、説明の便宜上、以下では、ガイド部200の周囲に可動部300が配置する作業を「装着作業」とも言う。この装着作業の順番は、ここに限定されず、補強部220を大伏在静脈1000に挿入する前に行ってもよいし、ガイド部本体210を大伏在静脈1000に挿入する前に行ってもよい。
次に、図8(a)に示すように、補強部220の基端部(大伏在静脈1000に挿入されていない部分)に固定部410を固定すると共に、固定部410に操作部420を挿通し、さらに、操作部420を可動部本体310に接続する。これにより、可動部本体310の中心軸J上にガイド部200が位置するように、可動部本体310がガイド部200に対して位置決め(センタリング)される。
次に、操作部420を押し込んで、図8(b)に示すように、可動部本体310を生体内で前進させる。可動部本体310を前進させると、第1剥離部321によって大伏在静脈1000の周囲の組織1200が剥離されると共に、分岐血管1100が血管処理溝部392に案内され、処理部330によって切断・止血される。これにより、大伏在静脈1000がその周囲の組織1200で覆われた状態で剥離される。
特に、第2ステップにおいてガイド部200の曲げ剛性を高めているため、ガイド部200による可動部本体310の案内をスムーズに行うことができる。また、ガイド部200により大伏在静脈1000が直線状に矯正されており、かつ、可動部本体310がガイド部200に対してセンタリングされているため、可動部本体310が、大伏在静脈1000をその中心軸J上に位置させつつ移動する。そのため、可動部本体310と大伏在静脈1000との接触が防止され、さらには、剥離した組織1200のほぼ中心に大伏在静脈1000を位置させることができる。したがって、より正確にかつ偏りなく、大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で剥離することができる。
なお、大伏在静脈1000と共に剥離され、大伏在静脈1000の周囲に位置する組織1200の厚みt1としては、特に限定されないが、0.1mm〜10mm程度であることが好ましく、1mm〜8mm程度であることがより好ましく、3mm〜5mm程度であることがさらに好ましい。
なお、説明の便宜上、以下では、可動部本体310を移動させて、大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で剥離する作業を「剥離作業」とも言う。ここで、可動部本体310のスリット311が設けられている部分では、剥離作業において組織を剥離することができないため、例えば、剥離作業を可動部300の向き(スリット311の位置)を変えて複数回行ったり、可動部本体310を軸まわりに回転させながら行ったりすることが好ましい。また、別の装置を用いて、剥離しきれなかった組織を剥離してもよい。
[第4ステップ]
次に、大伏在静脈1000を基端側カット予定部1001および先端側カット予定部1002で切断する。具体的には、まず、図9(a)に示すように、大伏在静脈1000の基端側カット予定部1001を挟んだ前後の2箇所を結紮すると共に、先端側カット予定部1002を挟んだ前後の2箇所を結紮する。なお、先端側カット予定部1002側の結紮は、先端側カット予定部1002付近を切開し、この切開部1400を介して行うことができる。次に、図9(b)に示すように、大伏在静脈1000を基端側カット予定部1001および先端側カット予定部1002で切断する。
[第5ステップ]
次に、切開部1300を介して、図10に示すように、大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で生体外へ取り出す。
以上のような第1ステップ〜第5ステップによって、大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で採取(摘出)することができる。このような状態で採取された大伏在静脈1000は、組織1200で覆われていない大伏在静脈よりも優れた長期開存率を有するバイパス管となる。これは、次の理由によると考えられている。
すなわち、大伏在静脈1000は、動脈のバイパス管として用いられるが、動脈は、静脈に比べて血圧(血液により受ける内圧)が高い。そのため、組織1200に覆われていない剥き出しの状態の大伏在静脈をバイパス管として用いると、血圧に耐えられずに大伏在静脈が膨張して血流が低下する。また、リモデリング(構造的改変)や組織損傷の修復過程において血管壁が肥厚する。このような血管壁の肥厚は、動脈硬化の進展に影響すると考えられている。このような原因から、組織1200に覆われていない剥き出しの状態の大伏在静脈をバイパス管として用いると、長期的には血管閉塞に繋がってしまう。
これに対して、本構成例のように、大伏在静脈1000を組織1200で覆うことで、組織1200によって大伏在静脈1000の膨張が抑えられると共に、大伏在静脈1000の折れ曲がり等が抑えられる。よって、上記のような血流の低下を抑えることができる。また、組織1200で覆われていることで、大伏在静脈1000の損傷、具体的には、内皮細胞、平滑筋、栄養血管(小血管網)等の損傷が低減される。よって、上記のような血管壁の肥厚を抑えることができる。以上のことから、組織1200に覆われた大伏在静脈1000をバイパス管として用いることで、優れた長期開存率を発揮することができる。特に、本構成例では、大伏在静脈1000の血管壁や組織1200に栄養血管が残存しているため、バイパス後も、バイパス管としての大伏在静脈1000に栄養が供給され、上記効果の向上が図られると考えられる。
以上説明したような方法によれば、スムーズかつ的確に大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で摘出することができる。具体的に説明すると、第1ステップではガイド部200が柔軟であり、第2ステップでガイド部200の曲げ剛性を高めている。そのため、第1ステップでは、ガイド部200の大伏在静脈1000に対する追従性が良く、大伏在静脈1000内にスムーズに挿入することができる。一方、第3ステップでは、ガイド部200の変形が抑えられるため、ガイド部200によって可動部300をスムーズに案内することができ、スムーズに大伏在静脈1000を周囲の組織1200に覆われた状態で剥離することができる。
特に、第2ステップにおいて、大伏在静脈1000を直線状に矯正(変形)しているため、第3ステップをよりスムーズにかつ的確に行うことができる。また、第3ステップにて、大伏在静脈1000を切断せずにガイド部200に周囲に可動部300を配置するため、大伏在静脈1000になるべく長く血を通わせることができる。よって、虚血状態がより短く、損傷の少ない大伏在静脈1000を採取することできる。
なお、本実施形態では、大伏在静脈1000をその全周が組織1200に覆われた状態で採取(剥離)しているが、全周が組織1200で覆われているものに限定されず、大伏在静脈1000をその周囲の少なくとも一部が組織1200に覆われた状態で採取(剥離)できればよい。
<第2構成例>
図11は、第2構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す斜視図および平面図である。図12は、図11に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第2構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、可動部の構成が異なる以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
可動部300Aが有する可動部本体310Aは、図11に示すように、前述した第1構成例の可動部本体310からスリット311を省略した管状(筒状)をなしている。このような可動部本体310Aによれば、その全周にわたって第1剥離部321を設けることができるため、例えば、前述した第1構成例と比較して、より優れた剥離性を発揮することができる。
≪血管剥離方法≫
血管剥離デバイス100Aを用いた血管剥離方法は、大伏在静脈1000内にガイド部本体210を挿入する第1ステップと、ガイド部200の曲げ剛性を高める第2ステップと、大伏在静脈1000の基端部を結紮して切断した後、装着作業および剥離作業を行う第3ステップと、大伏在静脈1000の先端部を結紮して切断する第4ステップと、大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で摘出する第5ステップと、を有している。
[第1ステップ、第2ステップ]
第1ステップおよび第2ステップは、前述した第1構成例と同様である。
[第3ステップ]
まず、図12(a)に示すように、切開部1300を介して、大伏在静脈1000の基端側カット予定部1001を挟んだ前後の2箇所を結紮した後に、大伏在静脈1000を基端側カット予定部1001で切断する。次に、図12(b)に示すように、装着作業を行い、ガイド部200の周囲に可動部300Aを配置する。ここで、可動部300Aが管状であるため、第1構成例のようには配置することができないが、既に、大伏在静脈1000の基端を切断してあるため、この切断部を経由することで配置することができる。以降は、前述した第1構成例と同様にして剥離作業を行う。前述したように、可動部本体310Aが管状をなしているため、優れた剥離性を発揮することができ、剥離作業をよりスムーズに行うことができる。
[第4ステップ、第5ステップ]
後は、前述した第1構成例と同様にして、大伏在静脈1000を先端側カット予定部1002で切断した後、切開部1300を介して、大伏在静脈1000をその周囲の組織1200と共に生体外へ取り出す。
以上のような第1ステップ〜第5ステップによって、大伏在静脈1000を周囲の組織1200に覆われた状態で摘出することができる。
このような第2構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第3構成例>
図13は、第3構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す斜視図および平面図である。図14は、図13に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第3構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、アタッチメントの構成が異なることと、それに伴って血管剥離方法が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
アタッチメント400Bでは、図13に示すように、各操作部420が固定部410に固定されている。そのため、このアタッチメント400を介して補強部220に接続されている可動部300も補強部220に固定されている。また、可動部300は、補強部220に固定された状態において、補強部220の先端よりも基端側に位置している。すなわち、可動部300の内側から補強部220が先端側に突出している。
≪血管剥離方法≫
血管剥離デバイス100Bを用いた血管剥離方法は、大伏在静脈1000内にガイド部本体210を挿入する第1ステップと、補強部220によってガイド部200の曲げ剛性を高めつつ、可動部300によって大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で剥離する第2、第3複合ステップと、大伏在静脈1000の先端部を結紮して切断する第4ステップと、大伏在静脈1000を周囲の組織1200に覆われた状態で摘出する第5ステップと、を有している。
[第1ステップ]
第1ステップは、前述した第1構成例と同様である。
[第2、第3複合ステップ]
まず、図14(a)に示すように、補強部220の先端部を大伏在静脈1000内に挿入すると共に、アタッチメント400を介して可動部300を補強部220に固定する。次に、図14(b)に示すように、補強部220を大伏在静脈1000内に徐々に挿入していく。すると、大伏在静脈1000内でガイド部200の曲げ剛性が基端側から高められていくと共に、大伏在静脈1000が直線状に矯正されていき、さらに、その後方から可動部本体310が移動してくることで、大伏在静脈1000がその周囲の組織1200に覆われた状態で剥離される。
[第4ステップ、第5ステップ]
第4ステップおよび第5ステップについては、前述した第1構成例と同様である。
以上説明したような手技によっても、前述した第1構成例と同様に、スムーズかつ的確に大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で採取することができる。特に、本構成例では、補強部220の挿入と可動部300の移動を同時に行うため、より効率的に手技を行うことができる。
このような第3構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第4構成例>
図15は、第4構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す断面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第4構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、ガイド部の構成が異なる以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
血管剥離デバイス100Cでは、図15に示すように、ガイド部200Cが、ガイド部本体210Cと、補強部220Cと、を有している。
ガイド部本体210Cは、先端側が閉じている柔軟な管状(筒状)をなし、基端部に開口する内腔211Cを有している。一方、補強部220Cは、硬質な棒状をなし、ガイド部本体210Cの内腔211C内に挿入可能となっている。このような構成のガイド部200Cでは、ガイド部本体210Cの内腔211C内に補強部220Cを挿入することで、ガイド部200の曲げ剛性を高めることができる。
なお、内腔211Cの径は、補強部220を挿入することができればよいが、補強部220の外径と等しいか、若干大きい。これにより、内腔211Cの径をなるべく小さくすることができ、その分、ガイド部本体210Cの小径化を図ることができる。だたし、内腔211Cの径は、これに限定されず、例えば、補強部220Cの外径よりも大きくてもよい。
このような第4構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第5構成例>
図16は、第5構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す断面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第5構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、ガイド部の構成が異なる以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
ガイド部200Dは、図16(a)に示すように、ガイド部本体210Dで構成されている。ガイド部本体210Dは、先端側が閉じた柔軟な管状(筒状)をなし、基端部に開口する内腔211Dを有している。このような構成のガイド部200Dでは、図16(b)に示すように、ガイド部本体210Dの内腔211D内に充填材Yを供給(充填)することでガイド部200Dの曲げ剛性を高めることができる。なお、充填材Yを充填する際にガイド部本体210D内に気泡が残存しないように、ガイド部本体210Dの先端部は、液密性を有しつつ、気体透過性を有する構造となっている。
なお、充填材Yを充填する際にガイド部本体210D内に気泡が残存しないようにする構成としては、例えば、図16(c)に示すような構成も挙げられる。すなわち、ガイド部本体210D内に隔壁212Dを設けることで、基端の一方の開口から流入し、先端部を経由して基端の他方の開口から流出する充填材Yの一方通行の流路を形成する。このような構成によっても、流路に沿って充填材Yを充填することで、気泡の残存を抑制することができる。
充填材Yとしては、特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等のような、熱、光等の外部刺激に反応して硬化する硬化性材料であることが好ましい。これにより、充填材Yを未硬化の状態で内腔211D内に供給し、その後、充填材Yを硬化させることで、簡単に、ガイド部200Dの曲げ剛性を高めることができる。
なお、本構成例では、上述したように、内腔211D内に充填材Yを供給することでガイド部200Dの曲げ剛性を高めているが、ガイド部200Dの曲げ剛性を高める方法としてはこれに限定されない。例えば、内腔211D内の気圧を高めることでガイド部200Dの曲げ剛性を高めてもよいし、また、内腔211D内に液体を供給し、その液体を凝固させることでガイド部200Dの曲げ剛性を高めてもよい。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Dでは、血管剥離方法の第1ステップにてガイド部本体210Dを大伏在静脈1000内に挿入し、第2ステップにてガイド部本体210Dの内腔211D内に充填材Yを供給し硬化させることで、ガイド部200Dの曲げ剛性を高めればよい。
このような第5構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第6構成例>
図17は、第6構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す平面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第6構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、ガイド部の構成が異なる以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
ガイド部200Eは、図17に示すように、ガイド部本体210Eで構成されている。また、ガイド部本体210Eは、形状記憶性を有しており、所定温度(変態点)以下で変形しても、変態点以上に加熱すると、元の形状(記憶形状)に回復する性質を持っている。また、ガイド部本体210Eは、通常は柔らかくしなやかであるが、電圧印加(外部刺激)により発熱させると、強靭となる。そのため、ガイド部本体210Eに電圧を印加してガイド部本体210Eを強靭にすることで、ガイド部200Eの曲げ剛性を高めることができる。
このようなガイド部本体210Eの構成材料としては、上記のような性質を発揮することができれば、特に限定されないが、例えば、49〜52原子%NiのNi−Ti合金等のNi−Ti系合金、38.5〜41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量%XのCu−Zn−X合金(Xは、Be、Si、Sn、Al、Gaのうちの少なくとも1種)等のCu−Zn系合金、36〜38原子%AlのNi−Al合金等のNi−Al系合金等が挙げられる。
なお、通電による人体への影響を鑑みて、ガイド部本体210Eには必要に応じて絶縁処理等が施されている。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Eでは、血管剥離方法の第1ステップにて柔軟な状態(電圧非印加状態)のガイド部本体210Eを大伏在静脈1000内に挿入し、第2ステップにてガイド部本体210Eに電圧を印加して、ガイド部200Eの曲げ剛性を高めればよい。
このような第6構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第7構成例>
図18は、第7構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す平面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第7構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、ガイド部の構成が異なる以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
ガイド部200Fは、図18に示すように、ガイド部本体210Fと、補強部220Fと、を有している。
ガイド部本体210Fは、柔軟で細く長尺である。一方の補強部220Fは、ガイド部本体210Fに摺動可能に並んで配置された複数のエレメント230を有している。また、各エレメント230は、管状(筒状)をなしており、その内腔にガイド部本体210Fが挿通されている。また、各エレメント230の基端部には凹部231が形成されており、先端部には先端側に位置する別のエレメント230の凹部231と係合する凸部232が形成されている。また、隣り合うエレメント230同士は、過度な離間を防止するために紐等の柔軟な線状体233で接続されている。
このような構成のガイド部200Fでは、図18(a)に示すように、隣り合うエレメント230同士を離間させることで、ガイド部200Fの曲げ剛性を低くすることができ、反対に、図18(b)に示すように、隣り合うエレメント230同士(基端側のエレメント230の凸部232と、先端側のエレメント230の凹部231)を係合させることで、ガイド部200を直線状とすると共に、ガイド部200の曲げ剛性を高めることができる。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Fでは、血管剥離方法の第1ステップにて各エレメント230が離間した状態(柔軟な状態)のガイド部本体210Fを大伏在静脈1000内に挿入し、第2ステップにて各エレメント230を係合させて、ガイド部200Fの曲げ剛性を高めればよい。
このような第7構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第8構成例>
図19は、第8構成例に係る血管剥離デバイスが有するアタッチメントを示す断面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第8構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、可動部を回転させることができること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
アタッチメント400Gは、図19に示すように、固定部410Gと、2本の操作部420と、を有している。
また、固定部410Gは、ガイド部200に固定されている基部430と、基部430の周囲に配置されている環状の回転部440と、を有し、回転部440に形成されている貫通孔441に操作部420が摺動可能に挿通されている。また、基部430には歯車431が配置されており、この歯車431は、回転部440の内周に沿って形成されている歯型442に噛合している。そのため、歯車431を図示しない駆動源や人力で回転させることで、回転部440と共に、可動部300を回転させることができる。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Gによれば、血管剥離方法の第3ステップ中の剥離作業を、可動部300を回転させつつ行うことで、よりスムーズに組織を剥離することができる。
このような第8構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第9構成例>
図20は、第9構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す側面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第9構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、可動部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
可動部300Hでは、図20に示すように、可動部本体310に形成されているスリット311が、可動部本体310の軸方向に対して傾斜して設けられている。また、可動部本体310の周方向において、可動部本体310の一方の端部318の先端側の端318’と基端側の端318”との間に、他方の端部319の基端側の端319”が位置している。言い換えると、可動部本体310の軸方向から見た平面視にて、端部318、319同士が重なる部分を有している。また、第2剥離部322が端部318および端部319の両方に沿って設けられている。
このような構成のスリット311とすると、可動部本体310の全周で剥離機能を発揮することができる。具体的には、血管剥離方法の第3ステップ中の剥離作業において、可動部本体310を前進させた際、端318’、319’の間では組織を剥離することができないが、この剥離できなかった組織を、これらの後方に位置する第2剥離部322(部分322’)において剥離することができる。そのため、可動部300Hによれば、可動部本体310の全周で剥離機能を発揮することができる。よって、スムーズに第3ステップ中の剥離作業を行うことができる。
このような第9構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第10構成例>
図21は、第10構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す側面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第10構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、可動部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
可動部300Iでは、図21に示すように、可動部本体310の先端面F1が、中心軸Jに対して傾斜している。これにより、第1剥離部321をより鋭くすることができ、血管剥離方法の第3ステップ中の剥離作業において、より優れた剥離特性を発揮することができる。なお、中心軸Jに対する先端面F1の傾斜角度θとしては、特に限定されないが、例えば、30°〜60°程度とすることができる。
このような第10構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。特に、このような構成の可動部300Iを前述した第8構成例と組み合わせることで、第3ステップの剥離作業において、可動部本体310の先端310’が螺旋を描くように前進するため、より効果的に組織を剥離することができる。
<第11構成例>
図22は、第11構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す平面図および側面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第11構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、可動部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
可動部300Jは、図22に示すように、可動部本体310にスライド可能に支持されているスライド部(蓋部)340を有している。このスライド部340は、可動部本体310の内周に沿って配置されており、可動部本体310の周方向にスライド可能となっている。また、スライド部340には可動部本体310と同様に、第1剥離部321、溝部390および処理部330が設けられている。
このような構成の可動部300では、スライド部340を可動部本体310に対してスライドさせることで、図22(a)に示すようなスリット311が開いた開状態から、図22(b)に示すようなスライド部340によってスリット311が閉じられた閉状態とすることができる。なお、可動部300Jには、閉状態を維持するロック部が設けられていることが好ましい。これにより、より確実に閉状態を維持することができる。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Jによれば、血管剥離方法の第3ステップにおいて、装着動作を行う際には可動部300Jを開状態とし、剥離動作を行う際には可動部300Jを閉状態とすればよい。開状態ではスリット311が開いているため、前述した第1構成例と同様にして装着作業を行うことができる。一方、閉状態ではスリット311が閉じられているため、優れた剥離性を発揮することができる。
このような第11構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第12構成例>
図23は、第12構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す平面図および側面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第12構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、可動部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
可動部300Kは、図23に示すように、可動部本体310に装着可能な装着部(蓋部)350を有している。この装着部350は、スリット311を塞ぐように可動部本体310に装着可能となっている。また、装着部350には可動部本体310と同様に、第1剥離部321、溝部390および処理部330が設けられている。
このような構成の可動部300Kでは、装着部350を可動部本体310に装着することで、図23(a)に示すようなスリット311が開いた開状態から、図23(b)に示すような装着部350によってスリット311が閉じられた閉状態とすることができる。なお、可動部300Kには、閉状態を維持するロック部が設けられていることが好ましい。これにより、より確実に閉状態を維持することができる。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Kによれば、血管剥離方法の第3ステップにおいて、装着動作を行う際には可動部300Kを開状態とし、剥離動作を行う際には装着部350を装着して可動部300Kを閉状態とすればよい。開状態ではスリット311が開いているため、前述した第1構成例と同様にして装着作業を行うことができる。一方、閉状態ではスリット311が閉じられているため、優れた剥離性を発揮することができる。
このような第12構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第13構成例>
図24は、第13構成例に係る血管剥離デバイスが有する可動部を示す側面図および断面図である。なお、図24(c)は、同図(a)中のB−B線断面図である。また、図24(a)では、第2減振部の図示を省略している。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第13構成例について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、可動部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
可動部300Lは、図24に示すように、可動部本体310に設けられている振動素子(振動源)360および減振部370をさらに有している。
振動素子360は、可動部本体310を振動させるための振動源である。また、振動素子360は、短冊状(長尺状)をなしており、可動部本体310の周方向に沿って複数配置されている。より具体的には、隣り合う一対の溝部390の間に1つの振動素子360が配置されている。このように、複数の振動素子360を可動部本体310の周方向に沿ってかつ規則的に配置することで、可動部本体310をムラなくより均一に振動させることができる。なお、振動素子360の構成としては、所定の周波数で可動部本体310を振動させることができれば、特に限定されないが、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電体からなる圧電体層を一対の電極層で挟み込んだ構成のものを用いることができる。
また、振動素子360によって振動させられる可動部本体310の振動周波数としては、特に限定されないが、例えば、大伏在静脈1000の周囲にある血管、皮膚、筋肉を溶解(遊離)することなく、組織を溶解(遊離)することができる周波数であることが好ましく、このような周波数としては、20〜60kHz程度であることが好ましく、30〜40kHzであることがより好ましい。これにより、大伏在静脈1000を保護しつつ、実質的に組織だけを溶解することができる。
減振部370は、振動素子360による可動部本体310の振動を吸収・減衰する機能を有している。このような減振部370は、可動部本体310の内周面に配置されている第1減振部371と、可動部本体310の外周面に配置されている第2減振部372と、を有している。
また、第1、第2減振部371、372は、それぞれ、剥離部320(第1、第2剥離部321、322)と重ならないように配置されている。すなわち、第1、第2減振部371、372の間から剥離部320が突出し、当該部分が外部に露出した状態となっている。したがって、可動部本体310を振動させると、その振動は、主に、剥離部320から外部へ伝達され、それ以外の場所(例えば可動部本体310の内周面、外周面)からは外部へほとんど伝達されない(伝達されても僅かである)。また、第2減振部372は、振動素子360を覆うように配置されており、これにより、振動素子360が保護、絶縁されている。
なお、第1、第2減振部371、372の構成材料としては、可動部本体310の振動を吸収・減衰することができれば、特に限定されず、例えば、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料を用いることができる。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Lによれば、可動部本体310を振動させながら血管剥離方法の第3ステップ中の装着作業を行うことで、第2剥離部322から伝わる振動によって可動部300Lの回転方向前方側に位置する組織を溶解しながら剥離することができるため、当該作業をよりスムーズに行うことができる。同様に、可動部本体310を振動させながら第3ステップ中の剥離作業を行うことで、第1剥離部321から伝わる振動によって可動部300Lの移動方向前方側に位置する組織を溶解しながら剥離することができるため、当該作業をよりスムーズに行うことができる。さらには、可動部本体310(第1減振部371)の内側に位置する組織、すなわち、大伏在静脈1000の周囲に位置し、大伏在静脈1000と共に剥離する組織1200の溶解が抑制されているため、より確実に、大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で剥離することができる。加えて、可動部本体310(第2減振部372)の外側に位置する組織の溶解が抑制されているため、不必要な組織の溶解が低減される。
このような第13構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
なお、本構成例では、振動素子360が可動部本体310の外周に配置されているが、振動素子360の配置としては、これに限定されず、例えば、可動部本体310の内周面に配置されていてもよい。また、振動素子360は、可動部本体310に振動を伝達することができれば、可動部本体310以外の場所、例えば、アタッチメント400の操作部420に配置されていてもよい。この場合、振動素子360の振動は、操作部420を介して可動部本体310に伝達される。
<第1実施形態>
図25は、本発明の第1実施形態に係る血管剥離デバイスを示す断面図である。なお、図25(b)は、同図(a)のC−C線断面である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第1実施形態について説明するが、前述した構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態は、主に、ガイド部に対する可動部の位置決めを、磁石を用いて行っていること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
血管剥離デバイス100Mは、図25に示すように、ガイド部200Mと、可動部300Mと、押圧部500と、を有している。すなわち、血管剥離デバイス100Mは、第1構成例の血管剥離デバイス100に対して、アタッチメント400が省略された替りに、押圧部500が追加された構成となっている。
ガイド部200Mの補強部220には、可動部300Mを位置決めするための永久磁石(第1磁石)240が設けられている。永久磁石240は、補強部220の軸方向に沿って延在する棒状をなしており、補強部220の周方向に沿ってほぼ等間隔に2つ配置されている。また、各永久磁石240は、補強部220の内周側がS極となり、外周側がN極となっている。すなわち、各永久磁石240は、補強部220の径方向に沿って磁化されている。このような永久磁石240は、補強部220の外周に埋設されており、これにより、補強部220からの永久磁石240の突出が抑えられている。
一方、可動部300Mの可動部本体310には、補強部220に対する位置決めを行うための永久磁石(第2磁石)315が設けられている。永久磁石315は、可動部本体310の周方向に沿ってほぼ等間隔に2つ配置されている。また、各永久磁石315は、可動部本体310の内周側がN極となり、外周側がSとなっている。すなわち、永久磁石315は、可動部本体310の径方向に沿って、かつ、補強部220に配置された永久磁石240と反発する向きに磁化されている。このような永久磁石315は、可動部本体310の内周に埋設されており、これにより、可動部本体310からの永久磁石315の突出が抑えられている。
このような構成では、補強部220の周囲に可動部本体310を配置すると、対向する永久磁石240、315同士の磁気的な反発によって、可動部本体310の中心軸J上に補強部220が位置するように、可動部本体310が補強部220に対して位置決め(センタリング)される。したがって、例えば前述した第1構成例のように、アタッチメント400を介さなくても位置決めされ、アタッチメント400を装着する手間が省ける分、手技をスムーズに行うことができる。
なお、永久磁石240、315としては、特に限定されず、例えば、ネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石等の各種永久磁石を用いることができる。
また、押圧部500は、補強部220に対して位置決めされた可動部本体310を移動させるための部材であり、長尺な棒状をなしている。ただし、押圧部500の形状は、可動部本体310を押圧して移動させることができれば、特に限定されない。
以上、血管剥離デバイス100Mについて説明したが、例えば、永久磁石240、315の数としては、特に限定されず、3つ以上であってもよい。また、永久磁石240として環状のラジアル磁石(径方向に磁化した磁石)を用いてもよいし、永久磁石315として略C字型のラジアル磁石を用いてもよい。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Mによれば、血管剥離方法の第3ステップ中の装着作業において、可動部300Mを補強部220の周囲に配置すれば、永久磁石240、315の反発力によって、自然に、可動部300Mが補強部220に対して位置決め(センタリング)される。そのため、前述した第1構成例と比較して、アタッチメント400の装着を省くことができるので、当該作業をよりスムーズに行うことができる。また、剥離作業では、押圧部500を用いて可動部本体310を後方から押圧し、可動部本体310を生体内にて前進させればよい。前述したように、永久磁石240が補強部220の軸方向に延在しているため、可動部本体310を前進させている間も、永久磁石240、315の反発力が働き、よって、可動部本体310が補強部220にセンタリングされ続ける。そのため、より確実に、大伏在静脈1000をその周囲の組織1200に覆われた状態で剥離することができる。
このような第1実施形態によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第2実施形態>
図26は、本発明の第2実施形態に係る血管剥離デバイスを示す断面図である。図27は、図26に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。なお、図26(b)は、同図(a)中のD−D線断面図であり、図26(c)は、同図(a)中のE−E線断面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第2実施形態について説明するが、前述した構成例および実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態は、主に、磁石を用いてガイド部に対する可動部の位置決めを行っていること、および、第2ステップと第3ステップ中の剥離作業とを同時に行うこと以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
血管剥離デバイス100Nは、図26に示すように、ガイド部200Nと、可動部300Nと、を有している。
ガイド部200Nの補強部220には可動部300Nを位置決めするための永久磁石(第1磁石)240と、補強部220の移動に可動部本体310を追従させるための永久磁石(第3磁石)250と、が設けられている。永久磁石240は、補強部220の周方向に沿ってほぼ等間隔に2つ配置され、いずれも、補強部220の内周側がS極、外周側がN極となっている。一方、永久磁石250は、永久磁石240の基端側に位置しており、補強部220の周方向に沿ってほぼ等間隔に2つ配置され、いずれも、補強部220の内周側がS極、外周側がN極となっている。このような永久磁石240、250は、それぞれ、補強部220の外周に埋設されており、これにより、補強部220からの永久磁石240、250の突出が抑えられている。なお、永久磁石240、250は、一体化されていてもよい。
また、可動部300Nの可動部本体310にはガイド部200Nに対する位置決めを行うための永久磁石(第2磁石)315と、ガイド部200Nの移動に追従するための永久磁石(第4磁石)316と、が設けられている。永久磁石315は、可動部本体310の周方向に沿ってほぼ等間隔に2つ配置され、いずれも、可動部本体310の内周側がN極、外周側がS極となっている。一方、永久磁石316は、永久磁石315の基端側に位置し、可動部本体310の周方向に沿ってほぼ等間隔に2つ配置され、いずれも、可動部本体310の内周側がS極、外周側がN極となっている。このような永久磁石315、316は、それぞれ、可動部本体310の内周に埋設されており、これにより、可動部本体310からの永久磁石315、316の突出が抑えられている。
このような構成の血管剥離デバイス100Nでは、補強部220の周囲に可動部本体310を配置することで、補強部220の永久磁石240に可動部本体310の永久磁石315を対向させると共に、補強部220の永久磁石250に可動部本体310の永久磁石316を対向させることができる。この状態では、永久磁石240、315同士の磁気的な反発力によって、可動部本体310の中心軸J上に補強部220が位置するように、可動部本体310が補強部220に対して位置決め(センタリング)される。また、永久磁石250、316同士の磁気的な吸引力によって、可動部本体310が補強部220に追従可能となる。
なお、補強部220に位置決めされた状態では、可動部本体310は、補強部220の先端よりも基端側に位置している。すなわち、可動部本体310の内側から補強部220が先端側に突出している。
なお、永久磁石240、315の組と、永久磁石250、316の組とは、互いの磁力の影響を受けないように、十分に離間して配置することが好ましい。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Nによれば、前述した第3構成例と同様にして、第2ステップと第3ステップの剥離作業とを同時に行うことができる。
すなわち、第2、第3複合ステップでは、まず、図27(a)に示すように、補強部220の先端部を大伏在静脈1000内に挿入すると共に、可動部本体310の装着作業を行う。これにより、可動部本体310が補強部220に対して位置決めされると共に、可動部本体310が補強部220に追従可能となる。
次に、図27(b)に示すように、補強部220を大伏在静脈1000内に徐々に挿入していく。すると、大伏在静脈1000内でガイド部200Nの曲げ剛性が基端側から高められていくと共に、大伏在静脈1000が直線状に矯正されていき、さらに、その後方から可動部本体310が移動(追従)してくることで、大伏在静脈1000がその周囲の組織1200に覆われた状態で剥離される。
このような第2実施形態によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第14構成例>
図28は、第14構成例に係る血管剥離デバイスを示す断面図である。図29は、図28に示す血管剥離デバイスを用いた血管剥離方法を説明する図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第14構成例について説明するが、前述した構成例および実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、補強部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
補強部220Pは、図28(a)に示すように、ガイド部本体210を挿入可能な内腔271を有する管状をなす硬質な本体部270と、本体部270の外周に設けられているバルーン(拡径部)275と、を有している。バルーン275は、本体部270の軸方向に延在して設けられ、図示しないバルーンポートに接続されている。バルーンポートにはシリンジ等のバルーン拡張器具を接続することができ、バルーン拡張器具からバルーン275に作動流体(生理食塩水等のような液体、気体等)を供給すると、図28(b)に示すように、バルーン275が拡張する。なお、拡径した際のバルーン275の外径は、その延在方向に沿ってほぼ一定であることが好ましい。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Pによれば、血管剥離方法の第2ステップでは、図29(a)に示すように、バルーン275が縮径した状態の補強部220Pを大伏在静脈1000内に挿入する。そして、第3ステップでは、剥離作業を行う前に、図29(b)に示すように、バルーン275を拡径させる。これにより、もともとの大伏在静脈1000の太さに関係なく、大伏在静脈1000がバルーン275の径に対応した太さとなり、大伏在静脈1000と可動部本体310の内周との離間距離を制御することができる。そして、この状態で剥離作業を行うことで、剥離作業によって大伏在静脈1000と共に剥離される組織1200を適切な厚さに揃えることができる。したがって、患者や場所(膝上か膝下か)によって大伏在静脈1000の周囲の組織1200の厚さにバラつきが生じることを抑制することができる。
このような第14構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第15構成例>
図30は、第15構成例に係る血管剥離デバイスを示す斜視図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第15構成例について説明するが、前述した構成例および実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、補強部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
補強部220Qは、図30(a)に示すように、ガイド部本体210を挿入可能な内腔281を有する管状をなす硬質な本体部280と、本体部280に着脱自在に装着されており、本体部280が縮径した状態を維持するスライダー(縮径状態維持部)285と、を有している。
本体部280には軸方向に延在するスリット282が設けられており、このスリット282の幅を狭めるようにして縮径させることができる。そして、本体部280を縮径させた状態を維持するために、スリット282内にスライダー285が配置されている。このスライダー285は、本体部280に設けられた一対の溝283に摺動可能に係合することで、本体部280の自然状態への復帰を阻止している。そのため、スライダー285を本体部280から取り外すことで、図30(b)に示すように、本体部280が自然状態に復帰するように拡径する。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Qによれば、血管剥離方法の第2ステップでは、本体部280にスライダー285が装着された状態の補強部220Qを大伏在静脈1000に挿入する。そして、第3ステップでは、剥離作業を行う前に、スライダー285を取り外して本体部280を拡径する。これにより、もともとの大伏在静脈1000の太さに関係なく、大伏在静脈1000が本体部280の径に対応した太さとなる。この状態で剥離作業を行うことで、前述した第14構成例と同様に、大伏在静脈1000と共に剥離される組織1200を適切な厚さに揃えることができる。
このような第15構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第16構成例>
図31は、第16構成例に係る血管剥離デバイスを示す斜視図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第16構成例について説明するが、前述した構成例および実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、補強部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
補強部220Rは、図31(a)に示すように、軸方向に延在するスリット228を有し、略C字状の断面形状をした管状となっている。このような補強部220Rは、形状記憶性を有し、所定温度以下で変形しても、変態点以上に加熱すると、元の形状に回復する性質を持っている。したがって、補強部220Rは、図31(b)に示すように、記憶形状に対してスリット228の幅を狭めるように縮径した状態を維持することができ、加熱により、図31(a)に示す記憶状態へ復帰することができる。なお、補強部220Rは、図31(b)に示す縮径状態において、その内腔にガイド部本体210を挿入可能となっている。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Rによれば、血管剥離方法の第2ステップでは、図31(b)に示す縮径した状態の補強部220Qを大伏在静脈1000に挿入する。そして、第3ステップでは、剥離作業を行う前に、加熱によって補強部220Rを記憶状態へ復帰させて拡径する。これにより、もともとの大伏在静脈1000の太さに関係なく、大伏在静脈1000が補強部220Rの径に対応した太さとなる。この状態で剥離作業を行うことで、前述した第14構成例と同様に、大伏在静脈1000と共に剥離される組織1200を適切な厚さに揃えることができる。
このような第16構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第17構成例>
図32は、第17構成例に係る血管剥離デバイスを示す断面図である。なお、図32(b)、(c)は、それぞれ、同図(a)中のF−F線断面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第17構成例について説明するが、前述した構成例および実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、補強部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
補強部220Sは、図32(a)、(b)に示すように、内部にガイド部本体210を挿入可能な内腔221を有する管状をなしている。また、補強部220Sには、その外周に開口する複数の吸引孔229が設けられており、これら吸引孔229は、それぞれ、図示しない吸引ポートに接続されている。また、吸引ポートには吸引ポンプ等の吸引器具を接続することができ、補強部220Sを大伏在静脈1000内に配置した状態で吸引器具を作動することで、図32(c)に示すように、補強部220Sの外周に大伏在静脈1000を吸着することができる。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Sによれば、血管剥離方法の第3ステップにおいて、剥離作業を行う前に、補強部220Sの外周に大伏在静脈1000を吸着させる。これにより、大伏在静脈1000が縮径し、もともとの大伏在静脈1000の太さに関係なく、大伏在静脈1000が補強部220Sの径に対応した太さとなる。この状態で剥離作業を行うことで、前述した第14構成例と同様に、大伏在静脈1000と共に剥離される組織1200を適切な厚さに揃えることができる。
このような第17構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第18構成例>
図33は、第18構成例に係る血管剥離デバイスを示す斜視図および断面図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第18構成例について説明するが、前述した構成例および実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、補強部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
補強部220Tは、図33(a)に示すように、軸方向に延在するスリット228を有し、略C字状の断面形状をした管状となっている。また、補強部220Tには、その外周および内周に開口する複数の吸引孔229が設けられており、これら吸引孔229は、それぞれ、図示しない吸引ポートに接続されている。吸引ポートには吸引ポンプ等の吸引器具を接続することができ、補強部220Tを大伏在静脈1000内に配置した状態で吸引器具を作動することで、図33(b)に示すように、補強部220Tの外周および内周に大伏在静脈1000を吸着することができる。
なお、スリット228および吸引孔229は、補強部220Tの全長にわたって配置されている必要はなく、少なくとも、大伏在静脈1000に挿入される領域に配置されていればよい。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Tによれば、血管剥離方法の第3ステップにおいて、剥離作業を行う前にガイド部本体210を大伏在静脈1000から抜去し、その後、補強部220Tの外周および内周に大伏在静脈1000を吸着させる。これにより、大伏在静脈1000が縮径し、もともとの大伏在静脈1000の太さに関係なく、大伏在静脈1000が補強部220Tの径に対応した太さとなる。この状態で剥離作業を行うことで、前述した第14構成例と同様に、大伏在静脈1000と共に剥離される組織1200を適切な厚さに揃えることができる。特に、本構成例では、大伏在静脈1000の一部がスリット228を介して補強部220Tの内側に入り込むため、大伏在静脈1000の縮径に伴う皺やたるみの発生を低減することができ、上記効果をより高めることができる。
このような第18構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第19構成例>
図34は、第19構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す斜視図である。
以下、この図を参照して血管剥離デバイスの第19構成例について説明するが、前述した構成例および実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、ガイド部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
血管剥離デバイス100Uのガイド部200Uは、ガイド部本体210と、補強部220Uと、吸引部290と、を有している。また、補強部220Uは、図34に示すように、軸方向に延在するスリット228を有し、略C字状の断面形状をした管状となっている。また、吸引部290は、補強部220Uの内側に配置することができる。このような吸引部290は、補強部220Uの内側に配置されている際に、スリット228を介して補強部220Uから突出可能な突出部291を有し、この突出部291には複数の吸引孔292が設けられている。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Uによれば、血管剥離方法の第3ステップにおいて、剥離作業を行う前に、ガイド部本体210を大伏在静脈1000から抜去し、補強部220U内に吸引部290を挿入する。そして、図35(a)に示すように、スリット228を介して補強部220Uから吸引部290を突出させて、吸引部290を大伏在静脈1000の内壁に押し当てる。次に、吸引部290に大伏在静脈1000を吸着させつつ、吸引部290を補強部220U内に退避させる。これにより、大伏在静脈1000の一部が補強部220Uの内側へ引っ張られ、図35(b)に示すように、大伏在静脈1000が縮径する。そのため、もともとの大伏在静脈1000の太さに関係なく、大伏在静脈1000が補強部220Uの径に対応した太さとなる。この状態で剥離作業を行うことで、前述した第14構成例と同様に、大伏在静脈1000と共に剥離される組織1200を適切な厚さに揃えることができる。特に、本構成例では、突出させた吸引部290を大伏在静脈1000の内壁に当接させることができるため、大伏在静脈1000の吸着をより確実に行うことができる。
このような第19構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
<第20構成例>
図36は、第20構成例に係る血管剥離デバイスが有するガイド部を示す斜視図である。
以下、この図を参照して第21構成例について説明するが、前述した実施形態および構成例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本構成例は、主に、ガイド部の構成が異なること以外は、前述した第1構成例と同様である。
≪血管剥離デバイス≫
血管剥離デバイス100Vのガイド部200Vは、ガイド部本体210と、補強部220Vと、吸引部290Vと、を有している。また、補強部220Vは、図36に示すように、軸方向に延在するスリット228を有し、略C字状の断面形状をした管状となっている。また、吸引部290Vは、スリット228内を移動可能な基部293を有し、この基部293には複数の吸引孔294が設けられている。
≪血管剥離方法≫
このような構成の血管剥離デバイス100Vによれば、血管剥離方法の第3ステップ中の剥離作業を行う前に、ガイド部本体210を大伏在静脈1000から抜去し、補強部220Vのスリット228内に基部293を配置する。そして、まず、基部293を少し前進させ、この基部293に大伏在静脈1000を吸着させる。これにより、大伏在静脈1000が縮径する。そのため、もともとの大伏在静脈1000の太さに関係なく、大伏在静脈1000が補強部220Vの径に対応した太さとなる。次に、可動部300を少し前進させて、基部293に吸着されている部分の大伏在静脈1000を剥離する。このような、基部293の前進、大伏在静脈1000の吸着、可動部300の前進、からなる一連の動作を複数回繰り返しながら前進していくことにより、剥離作業を完了することができる。このような方法によれば、前述した第14構成例と同様に、大伏在静脈1000と共に剥離される組織1200を適切な厚さに揃えることができる。
このような第20構成例によっても、前述した第1構成例と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の血管剥離デバイスを、図示の実施形態および構成例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態および各適用例を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、血管バイパス術を行う際のバイパス管を採取する場合について説明したが、採取した血管の用途は、バイパス管に限定されない。
100 血管剥離デバイス
100A 血管剥離デバイス
100B 血管剥離デバイス
100C 血管剥離デバイス
100D 血管剥離デバイス
100E 血管剥離デバイス
100F 血管剥離デバイス
100G 血管剥離デバイス
100J 血管剥離デバイス
100K 血管剥離デバイス
100L 血管剥離デバイス
100M 血管剥離デバイス
100N 血管剥離デバイス
100P 血管剥離デバイス
100Q 血管剥離デバイス
100R 血管剥離デバイス
100S 血管剥離デバイス
100T 血管剥離デバイス
100U 血管剥離デバイス
100V 血管剥離デバイス
200 ガイド部
200C ガイド部
200D ガイド部
200E ガイド部
200F ガイド部
200M ガイド部
200N ガイド部
200U ガイド部
200V ガイド部
210 ガイド部本体
210C ガイド部本体
210D ガイド部本体
210E ガイド部本体
210F ガイド部本体
211C 内腔
211D 内腔
212D 隔壁
220 補強部
220C 補強部
220F 補強部
220P 補強部
220Q 補強部
220R 補強部
220S 補強部
220T 補強部
220U 補強部
220V 補強部
221 内腔
228 スリット
229 吸引孔
230 エレメント
231 凹部
232 凸部
233 線状体
240 永久磁石
250 永久磁石
270 本体部
271 内腔
275 バルーン
280 本体部
281 内腔
282 スリット
283 溝
285 スライダー
290 吸引部
290V 吸引部
291 突出部
292 吸引孔
293 基部
294 吸引孔
300 可動部
300A 可動部
300H 可動部
300I 可動部
300J 可動部
300K 可動部
300L 可動部
300M 可動部
300N 可動部
310’ 先端
310 可動部本体
310A 可動部本体
311 スリット
315 永久磁石
316 永久磁石
317 接続部
318 端部
318’、318” 端
319 端部
319’、319” 端
320 剥離部
321 第1剥離部
322 第2剥離部
322’ 部分
330 処理部
331、332 電極
331’ 先端部
340 スライド部
350 装着部
360 振動素子
370 減振部
371 第1減振部
372 第2減振部
390 溝部
391 血管案内溝部
392 血管処理溝部
400 アタッチメント
400B アタッチメント
400G アタッチメント
410 固定部
410G 固定部
411 貫通孔
420 操作部
430 基部
431 歯車
440 回転部
441 貫通孔
442 歯型
500 押圧部
1000 大伏在静脈
1001 基端側カット予定部
1002 先端側カット予定部
1100 分岐血管
1200 組織
1300 切開部
1400 切開部
F1 先端面
J 中心軸
Y 充填材
t1 厚み
W、W11 幅
θ 傾斜角度

Claims (8)

  1. 長尺なガイド部と、
    前記ガイド部の周囲に配置され、前記ガイド部に対して可動な可動部と、を有し、
    前記可動部は、磁気的反発力によって前記ガイド部に対して位置決めされ、
    前記ガイド部を血管内に挿入すると共に前記可動部を前記ガイド部の周囲に配置し、前記可動部を前記ガイド部に沿って移動することで、前記血管をその周囲の少なくとも一部が周囲の組織に覆われた状態で剥離することを特徴とする血管剥離デバイス。
  2. 前記可動部の中心軸上に前記ガイド部が位置するように、前記可動部が前記ガイド部に対して位置決めされる請求項1に記載の血管剥離デバイス。
  3. 前記ガイド部に設けられた第1磁石と、
    前記可動部に設けられた第2磁石と、を有し、
    前記第1磁石と前記第2磁石とが反発するように配置されている請求項1または2に記載の血管剥離デバイス。
  4. 前記第1磁石は、前記ガイド部の軸方向に延在している請求項3に記載の血管剥離デバイス。
  5. 前記可動部を押圧操作する押圧部を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の血管剥離デバイス。
  6. 前記可動部は、前記位置決めされた状態で前記ガイド部に追従して移動可能である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の血管剥離デバイス。
  7. 前記可動部が前記ガイド部に位置決めされた状態では、前記可動部は、前記ガイド部の先端部よりも基端側に位置している請求項6に記載の血管剥離デバイス。
  8. 前記ガイド部に設けられた第3磁石と、
    前記可動部に設けられた第4磁石と、を有し、
    前記第3磁石と前記第4磁石とが吸着するように配置されている請求項7に記載の血管剥離デバイス。
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