JP2016042647A - 自動露出制御装置 - Google Patents

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【課題】天体撮影において、簡単に最適な露出値を得ることができる自動露出制御装置を提供することを目的とする。【解決手段】撮影光学系と;該撮影光学系により形成された被写体像を撮像する撮像部と;上記撮影光学系の絞り値、上記撮像部の露出時間及び上記撮像部が出力する画像信号に対する増幅度を露出要素として設定する露出要素設定部と;上記露出要素設定部が設定した絞り値、露出時間及び増幅度に基づき撮像動作させる撮影制御部と;を備え、上記撮影制御部は、所定の第1露出要素に設定して第1撮影動作すること、及び上記露出要素設定部は、上記第1撮影動作による画像信号の輝度に基づいて、第2撮影動作に使用する第2露出要素を設定する自動露出制御装置。【選択図】図2

Description

本発明は、天体撮影に適した自動露出制御装置に関する。
従来、天体撮影は、目標とする天体(星)の輝度と、天体と天体の間の空間(背景)の輝度差が大きく、明るい天体(マイナス等星)から暗い天体(十数等星)まである中でユーザー(撮影者)が主要被写体と考える天体(星座)の光点像と、背景の暗度との明暗バランスが撮影画像上で最適となる「適正露出値」を設定するのは非常に困難であった。そこで、天体撮影において適正露出値を設定する方法が種々提案されている(特許文献1、2、3)。
特許文献1は、複数種類の撮影モードのそれぞれにより予備撮影を行って複数の予備撮影画像を得てモニタに表示し、ユーザーが所望とする画質の予備撮影画像を選択すると、その予備撮影画像を取得した際の撮影モードを設定してその撮影モードで撮影している。特許文献2は、適切な露出を選択するため、露出値を異ならせた画像を複数パターン用意し、表示した複数パターンの画像の中からユーザーに選ばせている。特許文献3は、バルブ撮影中に所定時間間隔で撮像素子から画像データを読み出して積算しながらモニタに表示し、ユーザーがモニタに表示された画像を観察して、所望の画像が表示されたときにバルブ撮影を終了させている。
特開2005−354486号公報 特開2007−235786号公報 特開2013−70298号公報
しかしながら特許文献1は、予備撮影を複数回行って予備撮影画像をモニタに表示し、表示された予備撮影画像の中からユーザーが選択した予備撮影画像の露出値に基づいて本撮影する構成であるから、複数回の予備撮影、表示及びユーザーの選択が必要であって、時間と手間がかかる問題があり、予備撮影においてどのように測光及び露出値を設定しているのかについて何ら開示も示唆もしていない。特許文献2は、ユーザーが選択した露出状態の画像を得るためにどのようにして露出値を設定しているのか、天体撮影に適した測光及び露出値をどのように設定しているのかについて何ら開示も示唆もしていない。特許文献3は、ユーザーがバルブ撮影を開始させてから終了させるまでモニタを観察していなければならず、操作が煩わしいという問題があった。
本発明は、天体などの点光源を被写体とする撮影において、最適な露出値を設定できる自動露出制御装置を得ることを目的とする。
本発明は、デジタルカメラは撮影した画像データから任意の画素データを抽出して輝度を検出できること、ISO感度(増幅度、ゲイン)を変更しながら連続撮影できることに鑑みてなされたものである。
すなわち、本発明は、撮影光学系と;該撮影光学系により形成された被写体像を撮像する撮像部と;上記撮影光学系の絞り値、上記撮像部の露出時間及び上記撮像部が出力する画像信号に対する増幅度を露出要素として設定する露出要素設定部と;上記露出要素設定部が設定した絞り値、露出時間及び増幅度に基づき撮像動作させる撮影制御部と;を備え、上記撮影制御部は、所定の第1露出要素に設定して第1撮影動作すること、及び上記露出要素設定部は、上記第1撮影動作による画像信号の輝度に基づいて、第2撮影動作に使用する第2露出要素を設定すること、を特徴とする。
第2露出要素のうちの第2増幅度は、第1露出要素のうちの第1増幅度より増幅度が低いことが実際的である。
第2露出要素のうちの第2露出時間は、第1露出要素のうちの第1露出時間より露出時間が長いことが実際的である。
第2露出要素のうちの第2絞り値における透過光量は、第1露出要素のうちの第1絞り値における透過光量より、単位時間当たりの透過光量が少ないことが実際的である。
上記露出要素設定部は、上記第1撮影動作をするときに絞り値を単位時間当たりの透過光量が最大になるよう設定することが好ましい。
上記露出要素設定部は、上記第1撮影動作により取得した画像信号から画像の平均輝度を算出し、該平均輝度が所定の輝度となるような露出要素を算出し、該算出した露出要素を、第2撮影動作をするときの第2露出要素に設定することができる。
本発明は、天体などの点光源を被写体とする撮影において、最適な露出値を自動設定できる。
本発明を適用したレンズ交換式デジタルカメラの実施形態の主要部を示すブロック図である。 同デジタルカメラにより、天体撮影モードにより天体撮影する際の自動露出制御の主要動作を示すフローチャートである。 同天体撮影モードにおける自動露出制御動作の実施形態の一部を示すフローチャートである。 同天体撮影モードにおける自動露出制御動作の実施形態の一部を示すフローチャートである。 (A)、(B)、(C)は、背景の明るさが異なる複数種の天体撮影モードを選択する画面の表示例を示した図である。
図1は、本発明をレンズ交換式のデジタルカメラに適用した実施形態であって、その主要構成をブロックで示した図である。このレンズ交換式のデジタルカメラ10は、カメラボディ11と、このカメラボディ11に着脱可能な撮影レンズ51とを備えている。
カメラボディ11内には、カメラボディ11及び撮影レンズ51の機能を総括的に制御する制御手段としてボディCPU31を備えている。
一方、撮影レンズ51は、撮影光学系の一部を構成する焦点調節レンズ群52と、焦点調節レンズ群52を光軸方向(光軸Oと平行な方向)に駆動するギヤブロック53と、マウント部に設けられた、カメラボディ11のジョイント35と着脱自在に連結するジョイント55と、レンズ機能を制御するレンズCPU57とを備えている。撮影光学系は焦点調節レンズ群52の他に、詳細は図示しないが、ズームレンズを構成するバリエータ、コンペンセータレンズ群と、絞り装置61を含んでいる。ジョイント55はギヤブロック53と連結されている。
ボディCPU31は、AFモータドライバ32を介してAFモータ33を回転駆動する。AFモータ33の回転は、ギヤブロック34により減速され、カメラボディ11のマウント部に設けられたジョイント35を介して撮影レンズ51のマウント部に設けられたジョイント55に伝達される。ジョイント55の回転はギヤブロック53に伝達され、ギヤブロック53を介して焦点調節レンズ群52を光軸方向に進退移動させる。AFモータ33は、その回転に連動してAFパルスを出力するエンコーダ37を備えている。ボディCPU31は、エンコーダ37が出力するAFパルスをAFモータ33の回転方向に応じて内蔵のカウンタ31aによりカウントして、焦点調節レンズ群52の光軸方向位置または基準位置からの駆動量を検出する公知の構成である。ボディCPU31は、読み込んだデータ、演算した駆動量等のデータを一時保存するRAM31bを内蔵している。
レンズCPU57は、電気接点群56、36の接続を介してカメラボディ11の周辺制御回路21と接続されていて、この周辺制御回路21を介してボディCPU31との間で、レンズの種別情報、開放絞り値AVmin(開放F値)・最小絞り値AVmax(最大F値)情報、焦点距離情報、撮影距離情報などを所定のデータ通信により通信する。撮影レンズ51は、図にはズーミング用のレンズ群(バリエーター、コンペンセーターレンズ)を示していないが、ズームレンズであって、ズーミングにより変動した焦点距離及びその焦点距離における開放絞り値を、焦点距離情報及び開放絞り値情報としてカメラボディ11に通信する。
カメラボディ11内には、撮影レンズ51内の絞り装置61を開閉制御する絞り駆動部22が備えられている。絞り駆動部22は、絞り装置61を常時は開放状態に保持し、撮影の際に、ボディCPU31が設定した絞り値まで絞り込む。
ボディCPU31には、スイッチ類として、周辺制御回路21等への電源をオン/オフするメインスイッチSWM、測光及び焦点調節動作を開始させる測光スイッチSWS、静止画/動画撮影及び静止画/動画記録動作を開始させるレリーズスイッチSWR、撮影モード/再生モード/設定モードなどのモードを切換えるモードスイッチSWM0と、天体撮影モードと他の撮影モードを切り換える撮影モードスイッチSWM1が接続されている。天体撮影モードは、天体撮影に最適化した予備撮影動作(第1撮影動作)及び本撮影動作(第2撮影動作)する撮影モードであるが、詳細は後述する。
カメラボディ11には、撮像部として撮像素子45が設けられている。撮影レンズ51からカメラボディ11内に入射した被写体光束は、撮像素子45の受光面に被写体像を形成(投影)する。撮像素子45は、その受光面が撮影レンズ51の光軸Oと直交するように配置されている。撮像素子45は、受光した被写体像を、画素単位で電気的な画像信号に変換して出力する。撮像素子45が出力した画像信号は、AFE(アナログフロントエンド)46で増幅及びデジタル化され、DSP41でホワイトバランス等の信号処理、モニタ(表示部)42で表示可能な表示用画像信号への変換処理等がなされ、表示用画像信号により被写体画像がモニタ42に表示される。モニタ42は、カメラボディ11の背面に装着されている。モニタ42にはさらに、設定されたモードとして撮影モード/再生モード/設定モードの別が表示され、撮影モードが設定されている場合は天体撮影モードと通常撮影モードの別が表示され、撮影要素としての絞り値、露出時間(シャッタ速度)、ISO感度や、焦点距離などの各種撮影情報が表示される。なお、図1には、二点鎖線で示した撮像素子45と、実線で示したAFE46と接続された撮像素子45を示しているが、これらは同一の撮像素子である。
ボディCPU31は、メインスイッチSWMが電源ON操作されると、周辺制御回路21、DSP41などカメラボディ11内の他の部材への電源をONし、モニタ42に初期情報を表示させる。周辺制御回路21は、レンズCPU57と通信して、レンズ種別情報などの情報を通信する。
DSP41は、ボディCPU31との間で画像信号、撮影に関する情報を通信し、ボディCPU31の動作状態に応じて動作する。例えばDSP41は、ボディCPU31が静止画撮影動作するとき、ボディCPU31が設定した露出要素で撮像素子45を撮像動作させて撮像素子45が撮像した被写体画像信号にDSP41等により所定の処理を施して所定フォーマットの画像信号としてフラッシュメモリ(記録媒体)38に書き込む(記録する)。フラッシュメモリ38は、カメラボディ11に内蔵したメモリチップまたは着脱自在なメモリカードである。
ボディCPU31は、撮影モードが選択されている場合に、DSP41を介してライブビュー表示(スルー画表示)用の撮像処理(動画撮像処理)を撮像素子45に開始させて、撮像素子45が撮像した被写体画像をDSP41を介してモニタ42にライブビュー表示させる。ボディCPU31は、ライブビュー表示中に静止画撮影動作を、レリーズ信号(静止画撮影指令信号)を受けたとき、例えばレリーズスイッチSWRがオンしたときの他、図示しないが、セルフタイマー動作においてタイマーがタイムアップしたとき、またはリモート動作においてリモート・コントロール信号(レリーズ信号)を受信したときに実行する。
ボディCPU31は、ライブビュー表示動作中、または測光スイッチSWSがオンしたとき、DSP41から出力された被写体画像信号から被写体輝度を検出し、適正露出値を検出して、撮影用の制御絞り値、露出時間、さらにISO感度を設定する。そうしてボディCPU31は、レリーズ信号(静止画撮影指令信号)を受けたとき、周辺制御回路21を介して撮影レンズ51の絞り装置61を制御絞り値まで絞り込み、DSP41を介して撮像素子45を設定露出時間(機械シャッタ速度、電子シャッタ速度)で撮影駆動し、撮像素子45が出力した画像信号をAFE46により設定ISO感度に応じた増幅度(ゲイン)で増幅し、DSP41が所定の処理を施してフラッシュメモリ38に書き込む。
撮像素子45は、撮像素子駆動ユニット(移動手段)47に搭載されている。撮像素子駆動ユニット47は、固定ステージと、この固定ステージに対して可動な可動ステージと、固定ステージに対して可動ステージを移動させる電磁駆動回路とを有しており(図示せず)、可動ステージに撮像素子45が保持されている。撮像素子45(可動ステージ)は、光軸Oと直交する所望の方向に所望の移動速度で平行移動制御され、さらに光軸Oと平行な軸(光軸Oと直交する面内の何処かに位置する瞬間中心)を中心として所望の回転速度で回転制御される。このような撮像素子駆動ユニット47は、例えば特開2007−25616号公報に記載されているカメラの像ブレ補正装置の防振ユニットとして公知である。
カメラボディ11は、撮影モードの1つとして天体を追尾撮影する天体撮影モードを有し、天体撮影モードにおいて追尾撮影するための追尾撮影情報を入力する追尾撮影情報入力部49を備えている。追尾撮影情報入力部49は、撮影地点の緯度・経度情報を検出するGPSユニットと、撮影方向(方位)情報を検出する方位角センサと、撮影仰角情報、撮影姿勢(カメラボディ11または撮像センサ13の光軸O回りの回転角)情報を検出する重力センサとを含む。ボディCPU31は、これらの追尾撮影情報と、撮影レンズ51の焦点距離情報に基づいて、天体の自動追尾撮影における、撮像素子45の移動方向、移動速度を演算して、露出中に撮像素子駆動ユニット47を駆動制御する。この天体自動追尾撮影動作は、例えば特開2010−122672号公報および特開2013−5009号公報などに天体自動追尾撮影装置による天体自動追尾撮影として記載されている。撮像素子45の受光面上に投影された天体像の受光面上での移動方向、移動速度、移動軌跡、は、焦点距離が同一であっても、撮影地点の緯度、撮影方位、撮影仰角、撮影姿勢、撮影日時により変動するので、最長露出時間(追従可能な最長露出時間)も変動する。
ボディCPU31は、複数の撮影モードの中から天体撮影モードを選択する撮影モード選択部31cと、露出要素である絞り値、露出時間及びISO感度を設定する露出要素設定部31dと、露出要素設定部31dが設定した設定絞り値、露出時間、ISO感度で絞り装置61、撮像素子45、及びAFE46を駆動制御する撮影制御部31eと、画像信号の中から点状の星(天体)画像を抽出する天体認識部31fと、撮影レンズ51の焦点距離を入力する焦点距離入力部31gとしての機能を有する。
ボディCPU31は、撮影モード選択部31cが天体撮影モードを選択した状態でレリーズ信号を受けると、第1露出要素(第1絞り値、第1露出時間及び第1増幅度)により予備撮影動作(第1撮影動作)を行い、その後予備撮影で得た画像信号の輝度に基づいて第2露出要素(第2絞り値、第2露出時間及び第2増幅度)を設定し、この第2露出要素により本撮影動作(第2撮影動作)を行う。
予備撮影動作は、露出要素設定部31dが第1増幅であるISO感度を設定可能な感度の上限(許容上限値)もしくはその近傍値まで上げ、第1絞り値である絞り値を開放絞り値もしくはその近傍値に設定し、第1露出時間である露出時間を所定の露出時間に設定して、撮影制御部31eがこの第2露出要素により撮影制御する。より具体的には、露出時間は本撮影動作のそれより短い1/2ないし8秒の範囲で、より好ましくは1/2ないし4秒の範囲で、絞りは開放値ないし1段絞った程度、ISO感度はISO3200ないし6400程度と高めに自動設定する。
露出要素設定部31dは、この予備撮影動作により得られた画像信号(設定されたISO感度でゲイン処理後の画像信号)のうち、背景の画像信号の輝度(明るさ)を検出して、該輝度に基づいて、背景画像が黒く写るように本撮影動作をするときの第2露出要素である制御絞り値(第2絞り値)、制御露出時間(第2露出時間)及び制御ISO感度(第2増幅度)を設定する。第2絞り値における透過光量は、第1露出要素のうちの第1絞り値における透過光量より、単位時間当たりの透過光量が少なくなるように、第2露出時間は、第1露出要素のうちの第1露出時間より露出時間が長くなるように、第2増幅度は、第1露出要素のうちの第1増幅度より増幅度が低くなるように設定する。より具体的には、第2絞り値である制御絞り値は撮影レンズの光学性能が高く回折限界の影響も受けないよう開放値に対して1段ないし3段程度絞った範囲(絞り制御範囲)から、第2増幅度である制御ISO感度はゲイン処理によるノイズの影響が少ないISO400ないしISO1600の範囲(ISO制御範囲)から選択される。第2露出値である制御露出時間は、絞り制御範囲から選択された理想絞り値とISO制御範囲から選択された理想ISO感度に応じて、背景画像が黒く写るように自動設定する。
露出要素設定部31dは、本撮影動作における最長の露出時間として、追尾撮影情報入力部49を介して入力した追尾撮影情報と、焦点距離入力部31gにより入力した焦点距離とに基づいて、追尾動作可能な最長時間を最長露出時間として設定する。露出要素設定部31dは、予備撮影動作によって得られた画像から求めた本撮影動作をするときの露出時間が最長露出時間より長かったときには、本撮影動作をするときの露出時間に最長露出時間を設定して、絞り値を上述の絞り制御範囲内で開けるかISO感度を上述のISO制御範囲内で高く再設定する。
予備撮影動作により得られた画像の背景輝度(平均輝度)が検出できないほど暗かったときは、天体認識部31fが、予備撮影動作により得た画像信号から点状の星(天体)を識別できれば街の光害などが全くないような暗い(天体撮影には理想的な環境)であるということであり、使用中の撮影レンズ51の焦点距離から算出された最長露出時間、同レンズの光学性能に応じた最良絞り値、使用中のカメラボディ11の画像処理能力に応じた最良ISO感度を設定する。一方、予備撮影動作により得た画像信号から点状の星(天体)を識別できなければ、レンズキャップが被されたままであるなど、何らかのエラーが考えられるので、その旨表示する。
本撮影動作は、予備撮影動作において、撮影制御部31eが第1の露出要素(第1の絞り値、第1の露出時間及び第1のISO感度)により撮像した結果に基づいて露出要素設定部31dが設定した第2の露出要素(第2の絞り値、第2の露出時間及び第2のISO感度)により、撮影制御部31eが撮像素子45を撮影動作させて、この撮影により得た画像信号をフラッシュメモリ38に書き込む撮影動作である。
本撮影動作では、撮影制御部31eが、露出要素設定部31dの設定した制御絞り値、制御露出時間及び制御ISO感度に基づき、絞り装置61と図示しないシャッター機構を駆動し、撮像素子駆動ユニット47を自動天体追尾動作させながら撮像素子45を静止画撮像動作させて撮像し、撮像した画像信号をAFE46、DSP41により所定の画像処理を施してフラッシュメモリ38に記録する。
制御ISO感度は、露出時間、ノイズなどを考慮して上述のISO制御範囲からISO感度の理想値(理想ISO感度)が設定されている。なお、これらの理想ISO感度、ISO制御範囲の値は、撮像素子45、AFP46、DSP41等の仕様によって変わる。
以上の撮影モード選択部31c、露出要素設定部31d、撮影制御部31e、天体認識部31fおよび焦点距離入力部31gは、ボディCPU31によるプログラム制御機能により実現されるが、独立した部材、回路として構成することもできる。
本発明を適用したデジタルカメラ10の自動露出制御動作について図2ないし図4及び図5を参照して説明する。図2は、デジタルカメラ10の天体自動追尾撮影における自動露出制御動作に関するフローチャートである。この自動露出制御動作は、ボディCPU31に撮影指令が入力されたとき、ボディCPU31による統括的制御により実行される。ボディCPU31は、自動露出制御動作において、適宜、露出要素設定部31d、撮影制御部31e、撮影モード選択部31c、天体認識部31fおよび焦点距離入力部31gとして機能する。なお、この天体撮影は、夜間、デジタルカメラ10を三脚に固定し、撮影レンズ51を天体に向けて構図を決め、デジタルカメラ10が備えた天体自動追尾撮影機能を動作させて行うものとするが、天体自動追尾撮影動作については説明を省略する。なお、天体撮影モードで撮影動作するとき、焦点調節レンズ群52は、無限遠合焦位置に、ユーザーがマニュアルで、またはボディCPU31がAFモータ33を駆動して移動させる。
ボディCPU31は、レリーズボタンが操作されることにより天体撮影動作を開始すると、先ず予備撮影動作を行う(S101)。ボディCPU31は、絞り値を開放絞り値(例えばF1.4)に設定し、露出時間を所定の露出時間(例えば2秒)に設定し、ISO感度を許容上限値(例えば6400)に設定して、これらの設定値に基づいて予備撮影動作する。
ボディCPU31は、予備撮影動作により取得した画像信号から背景画像の平均輝度を算出する演算を試みる(S103)。ボディCPU31は、背景画像の平均輝度が演算できないほど暗いか否かチェックし(S105)、暗くないと判定した場合(S105:NO)、背景の平均輝度と予め設定した理想輝度の比率から、制御ISO感度、制御絞り値及び制御露出時間を演算し(S107)、各制御値が求まったとき(S109:YES)、求めた各制御露出値に基づいて本撮影動作し(S111)、天体撮影を終了する(終了)。本撮影動作により得た画像信号は、フラッシュメモリ38に書き込まれる。ボディCPU31は、各制御露出値が求まらなかったとき(S111:NO)、にエラー等をモニタ42に表示し(S113)、天体撮影を終了する(終了)。
ボディCPU31は、背景の輝度が演算できないほど暗いと判定した場合(S105:YES)、予備撮影動作により取得した画像から点状の星(天体)を認識し、星の輝度を検出する(S115)。そうしてボディCPU31は、星が認識できなかったか否か、またはその輝度が閾値以下であるか否かチェックし(S117)、いずれかであったとき(S117:YES)、エラー等をモニタ42に表示し(S119)、天体撮影を終了する。ボディCPU31は、星を認識し、かつその輝度が閾値以下でないと判定したとき(S117:NO)、星の輝度と撮影レンズ51の焦点距離に応じて予め決めた最長の露出時間と、最良の絞り値及び最良のISO感度を設定して本撮影動作し(S121)、天体撮影を終了する(終了)。最良の絞り値とは、例えば、撮影レンズ51の開放絞りから1〜2段絞った絞り値であり、最良のISO感度とは、カメラボディ11が設定可能な最高ISO感度値より2〜3段低いISO感度値である。
ステップS117において星が認識できないまたは星の輝度が閾値以下であると判定したときは、レンズキャップが装着されている場合や、雲により星が隠れている場合や、星が無い風景などが該当し、そのまま継続して本撮影動作しても時間の無駄となるので動作を中止し、ユーザーに設定変更等を促す表示をすることが好ましい。
ステップS107における平均輝度と予め設定した理想輝度との比率から、制御ISO感度、制御絞り値と制御露出時間を算出する具体的方法について説明する。なお、アペックス表示の露出値EVと、輝度BV、ISO感度SV、絞り値AV及び露出時間TVとの関係は、次式の通りである。以下、BV、SV、EV、AV、TV及びそれらに接尾辞y、r、z、mを付与したものはアペックス表示を示すものとする。
BV+SV=EV=AV+TV
予備撮影動作時の露出要件(ISO感度SVy、絞り値AVy及び露出時間TVy)によって取得した画像の背景輝度BVyは、式、
BVy=AVy+TVy−SVy
により定義することができる。
予め設定した理想的な黒い背景に対応する輝度を「理想輝度」BVrとし、背景輝度BVyの補正関数を求めると、BVr=BVy×2X と置ける。この等式の指数Xを、補正値a、b、c(いずれもアペックス表示)に分割してISO感度SVと絞り値AVと露出時間TVに分配する。
BVy+(SVy+a)=(AVy+b)+(TVy+c)=EV=EVr
ただし、X=a+b+c である。
上式により得られた露出値EVが、本撮影動作において求められる理想露出値EVrである。
制御ISO感度SVs=(SV+a)、制御絞り値AVs=(AV+b)及び制御露出時間TVs=(TV+c)は、予め用意した天体撮影に適したプログラム(プログラム線図)等を使用して設定する。
次に、本撮影動作における制御絞り値AVs、制御露出時間TVs及び制御ISO感度SVsを設定する。この実施形態では、先ず、予め設定した絞り制御範囲及びISO感度制御範囲の中から暫定絞り値AVz及び暫定ISO感度SVzを適当に設定し、暫定露出時間TVzを、理想露出値EVrと暫定絞り値AVz及び暫定ISO感度SVzに基づいて設定する。つまり、式
EVr=BVr+SVz=AVz+TVz
TVz=BVr+SVz−AVz
により、暫定露出時間TVzを求める。
以上で求めた暫定露出時間TVzが、使用中の撮影レンズの焦点距離における最長露出時間TVm以内でない場合がある。最長露出時間TVmとは、撮像素子駆動ユニット47により天体追尾撮影可能な最長時間である。かかる場合に本実施形態では、暫定露出時間TVzに最長露出時間TVmをセットして、露出要素である暫定ISO感度SVz、暫定絞り値AVzを改めて演算する。
最長露出時間TVmは次のようにして決める。撮像素子45の受光面上に投影された天体像の受光面上における移動方向、移動速度は、撮影レンズ51の焦点距離と、撮影地点の緯度、撮影方位(方角)、撮影仰角撮影日時により変動する(特開2010−122672号公報)。撮像素子駆動ユニット47によって撮像素子45を光軸直交平面内で駆動する場合、駆動範囲にはメカ的な制限がある。そこで本実施形態では、撮像素子駆動ユニット47を使用して天体を自動追尾撮影する場合、追尾撮影情報入力部49により入力した情報と焦点距離情報と駆動範囲情報に基づいて、自動追尾可能な最長露出時間TVmを設定する。最長露出時間は焦点距離に反比例し、適切露出時間は、焦点距離が長いほど短く、焦点距離が短いほど長くなる。例えば、焦点距離が100mmのときの適切露出時間が30秒の場合、焦点距離が50mmのときの適切露出時間は60秒になる。なお、これらの情報の精度は追尾撮影情報入力部49のセンサの精度等に依存し、精度が低い場合、露出時間を長くすると計算上は自動追尾可能な最長露出時間内でも自動追尾が不可能となり天体画像が受光面上を移動してしまうことも在りうるので、計算上の最長露出時間よりも短く制限するとより安全である。
ISO感度は、高く設定するほど露出時間を短縮できるが、画像ノイズが増加する。そこで、予備撮影においては、露出時間の短縮を優先し、ISO感度制御範囲の最大値より大きくかつ設定可能最大値以下で適当に設定すればよいが、予備撮影と言えども、ノイズの影響で背景輝度の検出に支障が生じては破綻するので、設定可能最大値より1〜2段低いISO感度値に設定するのが現実的である。一方、本撮影において設定するISO感度の許容上限値は、画像ノイズが十分少ないことを優先しISO感度制御範囲内の値とする。ISO感度制御範囲内の端値以外を最初の設定値とすることが好ましい。なお、ISO感度に関するISO感度制御範囲の端値など、各種境界値の初期値はカメラのモデルによって異なるので、これらの値はカメラのモデル毎に製造時に初期値をデフォルト値として設定し、カメラボディ11内のメモリに書き込んでおくことが好ましい。例えば、あるカメラモデルのISO感度について、基準値が100(SV=5)、ISO感度制御範囲が400〜3200(SV=7〜10)、設定可能な最大値(限界値)が12800(SV=12)である旨、カメラボディ11内のメモリに記憶し、適時ユーザーに表示すれば使いやすい。
一般的な撮影レンズにおいて最も好ましいとされる画質が得られる最良絞りは、開放絞りから1ないし2段絞った絞りである。例えば開放絞りがf2(AV=2)のとき、最良絞りは1段絞ったf2.8(AV=3)ないし2段絞ったf4(AV=4)である。
以上の、撮影レンズの開放絞り値、最良絞り値は予め、撮影レンズが着脱可能なカメラシステムの場合はレンズ内メモリに書き込み、撮影レンズとカメラボディが一体型のカメラの場合はカメラ内メモリに書き込んでおくことができる。
図3は、本撮影動作をするときの制御絞り値、制御露出時間および制御ISO感度(露出要素)を設定する露出要素設定動作例を示すフローチャートである。この動作例は、ステップS107において、背景画像の平均輝度BVyと理想輝度BVrとの比率に基づいて決まる理想露出値EVrが得られ、各制御範囲から選択した暫定ISO感度SVz、暫定絞り値AVzに応じて算出した暫定露出時間TVzがその焦点距離における最長露出時間以内でなかったときに露出要素を調整する動作例である。つまり、調整前の状態では、
EVr=BVr+SVz=AVz+TVz
が成立していることになる。なお、説明を簡単にする為、暫定ISO感度SVzの初期値はISO感度制御範囲の中の中間値、暫定絞り値AVzの初期値は開放値より2段絞った値であるとする。
ボディCPU31は、露出要素設定動作を開始すると、暫定露出時間TVzが撮影レンズ51の焦点距離に対応した最長露出時間内か否かチェックする(S201)。
ボディCPU31は、暫定露出時間TVzが最長露出時間内と判定したとき(S201:YES)、各暫定露出要素(AVz、SVz、TVz)をそれぞれ制御露出要素(AVs、SVs、TVs)に設定して、露出要素設定動作を終了してリターンし(RET)、暫定露出時間TVzが最長露出時間内であると判定しなかったとき(S201:NO)、制御露出時間TVsとして焦点距離に対応した最長露出時間をセットする(S203)。最長露出時間は制御露出時間より短いので、最長露出時間のアペックス表示をTVmとすると、アペックス値ではTVm>TVzであるから、BVr<BVz=AVz+TVm−SVzである(BVzは暫定輝度)。
次にボディCPU31は、ISO感度を1ステップ(1段)分上げて(S205)、そのISO感度と暫定絞り値と暫定露出時間TVzで決まる暫定輝度BVzが理想輝度BVrと等しいか否かチェックする(S207)。つまり、暫定ISO感度SVzに対してアペックス値を1加算し、理想輝度BVrと暫定輝度BVz=AVz+TVm−(SVz+1)が等しいか否かチェックする。
そうしてボディCPU31は、暫定輝度BVzが理想輝度BVrと等しくないと判定したとき(S207:NO)、ISO感度がISO感度制御範囲上限値であるか否かチェックし(S209)、ISO感度がISO感度制御範囲上限値ではないと判定したとき(S209:NO)、ステップS205に戻りISO感度を1ステップ分上げる(アペックス値:(SVz+1)+1)。したがって暫定輝度BVzは1ステップ分下がる。ボディCPU31は、ステップS205乃至S209の処理を繰り返して、暫定輝度BVzが理想輝度BVrであると判定したとき(S207:YES)、その時点の各暫定露出要素(AVz、SVz)をそれぞれ制御露出要素(AVs、SVs)に設定して、露出要素設定動作を終了してリターンする(RET)。ボディCPU31は、暫定輝度BVzが理想輝度BVrと等しくなる前にISO感度がISO感度制御範囲上限値であると判定したとき(S207:NO、S209:YES)、ステップS210に進む。
なお、暫定輝度が理想輝度と等しいとは、暫定輝度と理想輝度が等しい(同一の)場合の他、暫定輝度と理想輝度の差の絶対値が、露出要素を調整するステップ幅の絶対値の1/2未満の場合を含む。ボディCPU31は、ステップS209においてISO感度が制御範囲上限値を超えていると判定したとき(S209:YES)、制御ISO感度SVsに制御範囲上限値を設定する(S210)。
続いてボディCPU31は、ステップS211において絞り値を開放側へ1ステップ分シフトして、暫定輝度BVzが理想輝度BVrと等しいか否かチェックする(S213)。つまり、暫定絞り値AVzに対してアペックス値を1減算し、暫定絞り値AVzと暫定露出時間TVzで決まる暫定輝度BVzを1ステップ分下げて、暫定輝度BVz=(AVz−1)+TVm−SVsが理想輝度BVrと等しいか否かチェックする。そうしてボディCPU31は、暫定輝度BVzが理想輝度BVrと等しくないと判定したとき(S213:NO)、絞り値が開放絞り値であるか否かチェックし(S215)、絞り値が開放絞り値ではないと判定したとき(S215:NO)、ステップS211に戻り、絞り値を開放側へ1ステップ(1段)分シフトして暫定輝度BVzをもう1ステップ分下げる。ボディCPU31は、ステップS211乃至S215の処理を繰り返して、暫定輝度が理想輝度と等しいと判定したとき(S213:YES)、その時点での暫定絞り値を、制御絞り値(第2絞り値)AVsに設定して、露出要素設定動作を終了してリターンし(RET)、制御露出値(第2制御値)が適正露出値と等しくなくかつ絞り値が開放絞り値であると判定したとき(S213:NO、S215:YES)、ステップS217に進む。なお、ボディCPU31は、ステップS215の判定において絞り値が開放絞り値を超えていると判定したとき(S215:YES)、制御絞り値AVsに開放絞り値を設定する(S216)。上記絞り値の変更は、実際にレンズの絞り機構を動作させる必要はなく、演算上の処理でよい。
ボディCPU31は、ステップS217において理想輝度が得られない旨、例えば「使用しているレンズの開放F値が小さすぎ、十分な露光が得られない」旨をモニタ42に表示し、「本撮影を強制実行するか?」の表示をモニタ42にしてユーザーの指示を待つ(S219)。ユーザーから「本撮影を強制実行」の指示があれば(S219:YES)、その時点での暫定絞り値を、制御絞り値AVsに設定して、露出要素設定動作を終了してリターン(RET)する。一方、ユーザーから「本撮影を強制実行」が否決されたら(S219:NO)、「ISO感度制御範囲を超えてよいか?」の表示をモニタ42にしてユーザーの指示を待つ(S221)。ユーザーがISO感度制御範囲超過を否決したなら(S221:NO)、露出不足の為、制御露出値は設定不可としてその旨をモニタ42に表示し(S229)、露出要素設定動作を終了してリターンし(RET)、ユーザーから「ISO感度制御範囲を超える」許可があれば(S221:YES)、ステップS223に進む。なお、以上のユーザーの指示は、モニタ42がいわゆるタッチパネルのときはモニタ42の所定表示部のタッチ操作により、あるいは、カメラボディに装着された操作ボタンの操作により受け付ける構成とする。
ボディCPU31は、ステップS223においてISO感度を1ステップ分上げて、暫定輝度BVzが理想輝度BVrと等しいか否かチェックする(S225)。ボディCPU31は、暫定輝度BVzが理想輝度BVrと等しくないと判定したとき(S225:NO)、ISO感度が最大値以上か否かチェックし(S227)、ISO感度が最大値以上ではないと判定したとき(S227:NO)、ステップS223に戻ってISO感度を1ステップ分上げて適正露出値を1ステップ分上げる。ボディCPU31は、ステップS223乃至S227の処理を繰り返して暫定輝度BVzを段階的に上げて、暫定輝度BVzが理想輝度BVrと等しいと判定したとき(S225:YES)、その時点での暫定ISO感度SVzを制御ISO感度SVsに設定し、露出要素設定動作を終了してリターンする(RET)。ボディCPU31は、暫定輝度BVzが理想輝度BVrと等しくなくかつISO感度が最大値以上であると判定したとき(S225:NO、S227:YES)、露出不足の為、制御露出値は設定不可として露出要素設定動作を終了してリターンする(RET)。なお、ボディCPU31は、ステップS227の判定においてISO感度が最大値を超えていると判定したとき、ISO感度に最大値を設定する。
以上の通り図3及び図4に示した実施形態は、暫定露出時間を焦点距離に対応する最長露出時間に変更した状態で理想露出値が得られるように、まずISO感度を制御範囲上限値以下で調整(暫定露出値を調整)し、ISO感度として制御範囲上限値を設定したとき、この上限値と被写体輝度で決まる暫定露出値と理想露出値が等しくなるように、絞り値を開放絞り値以下で調整する。ISO感度を許容上限値に設定しかつ絞り値を開放絞り値に設定しても暫定露出値が理想露出値と等しくならなかったとき、暫定露出値が理想露出値と等しくなるように、ISO感度を制御範囲の上限値を越え、最大値(仕様上の設定上限値)以下で調整する。第1の動作例は、以上の調整により、本撮影動作をするときの制御露出値を、理想露出値に等しく、ないし可及的に近づけることができるので、ISO感度のアップによるノイズの増加を抑えつつ、理想的な黒背景が得られる露出値による天体撮影を可能にしている。
以上の実施形態では、露出時間、絞り値及びISO感度をアペックス表示で1ステップ(段)単位で増減させたが、1ステップ未満、例えば1/2、1/3ステップ、あるいは1ステップを超えた値、例えば4/3ステップ単位で増減してもよい。
なお、本発明における理想露出(理想輝度)は、背景の明るさが異なる複数の段階を用意して、ユーザーが理想とする背景の明るさを選択する構成にしてもよい。例えば、背景の明るさが異なる複数の画像をモニタ42に表示して、ユーザーがどの背景の明るさで撮影するかを選択する構成も可能である。背景の明るさが異なる複数の画像サンプルは、予備撮影画像を画像処理(ゲイン増減処理)することで生成可能である。図5(A)、(B)、(C)には、明るさ(平均輝度)が異なる背景画像711、712、713の例を示した。星画像73を含む背景画像711、712、713は、図5(A)の背景画像711が最も暗く、(B)の背景画像712、(C)の背景画像713の順に明るくなっている。例えば、DSP41が三原色(R、G、B)の各画像信号の輝度を8bit、256階調でA/D変換する場合、階調0を暗(黒)、階調255を明(白)とした場合、背景画像711の平均階調はαないしβ、背景画像712の平均階調はβ+1ないしγ、背景画像713の平均階調はγ+1ないしδとする。ただし、0<=α<β<γ<δである。
ユーザーは、モニタ42に表示される背景画像711ないし713を撮影モード選択スイッチSWMoを操作して切替え、好みの背景画像711ないし713を選択する。デジタルカメラ10(ボディCPU31)は、本撮影動作により取得した画像の背景が、選択した背景画像711ないし713と同等の輝度となるように、予備撮影動作により取得した画像の背景の平均階調を平均輝度に変換してから、適正露出値が得られる適正輝度、適正ISO感度、適正絞り値及び適正露出時間を演算し、本撮影動作をするときの制御露出値(絞り値、露出時間及びISO感度)を設定する。なお、背景の明るさが異なる複数の画像をモニタ42に表示画面を分割して表示してもよい。
本実施形態の自動露出制御装置を搭載したカメラによれば、暗い背景(夜空)が撮影画面の大部分の面積を占める天体撮影において、本撮影動作における適正露出値を得るための予備撮影動作をISO感度を許容上限値に設定し、絞り値を開放絞り値ないし数段絞り込んで行い、予備撮影動作により取得した画像信号の輝度と予備撮影時のISO感度に基づいて本撮影動作をするときの制御露出値を自動的に設定するので、予備撮影動作における露出時間を短縮し、本撮影動作において天体撮影に適した露出値を正確に設定することが可能になる。
本実施形態は、天体追尾撮影可能なデジタルカメラに適用しているが、本発明は天体追尾撮影機能の有無にかかわらず適用可能である。また本発明は、デジタルカメラであれば、クイックリターンミラーの有無にかかわらず、レンズ交換式カメラ、レンズボディ一体型カメラのいずれにも適用可能である。本実施形態では絞り値を絞り装置61により調整したが、単位時間当たりの透過光量を調整できれば絞り装置61でなくてもよく、NDフィルタの着脱等により調整することも可能である。
10 デジタルカメラ
11 カメラボディ
21 周辺制御回路
22 絞り駆動部
31 ボディCPU
31a カウンタ
31b RAM
31c 撮影モード選択部
31d 露出要素設定部
31e 撮影制御部
31f 天体認識部
31g 焦点距離入力部
32 AFモータドライバ
33 AFモータ
38 フラッシュメモリ(記録媒体)
41 DSP
42 モニタ(表示部)
45 撮像素子(撮像部)
47 撮像素子駆動ユニット
49 追尾撮影情報入力部
51 撮影レンズ(撮影光学系)
52 焦点調節レンズ群(撮影光学系)
57 レンズCPU
61 絞り装置
710 711 712 背景画像
73 星画像
SWS 測光スイッチ
SWR レリーズスイッチ
SWMо 撮影モード選択スイッチ

Claims (6)

  1. 撮影光学系と;
    該撮影光学系により形成された被写体像を撮像する撮像部と;
    上記撮影光学系の絞り値、上記撮像部の露出時間及び上記撮像部が出力する画像信号に対する増幅度を露出要素として設定する露出要素設定部と;
    上記露出要素設定部が設定した絞り値、露出時間及び増幅度に基づき撮像動作させる撮影制御部と;
    を備え、
    上記撮影制御部は、所定の第1露出要素に設定して第1撮影動作すること、及び
    上記露出要素設定部は、上記第1撮影動作による画像信号の輝度に基づいて、第2撮影動作に使用する第2露出要素を設定すること、
    を特徴とする自動露出制御装置。
  2. 請求項1記載の自動露出制御装置において、上記第2露出要素のうちの第2増幅度は、上記第1露出要素のうちの第1増幅度より増幅度が低いことを特徴とする自動露出制御装置。
  3. 請求項1または2記載の自動露出制御装置において、上記第2露出要素のうちの第2露出時間は、上記第1露出要素のうちの第1露出時間より露出時間が長いことを特徴とする自動露出制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の自動露出制御装置において、上記第2露出要素のうちの第2絞り値における透過光量は、上記第1露出要素のうちの第1絞り値における透過光量より、単位時間当たりの透過光量が少ないことを特徴とする自動露出制御装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の自動露出制御装置において、上記露出要素設定部は、上記第1撮影動作をするときに絞り値を単位時間当たりの透過光量が最大になるよう設定する自動露出制御装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の自動露出制御装置において、上記露出要素設定部は、上記第1撮影動作により取得した画像信号から画像の平均輝度を算出し、該平均輝度が所定の輝度となるような露出要素を算出し、該算出した露出要素を、上記第2撮影動作をするときの第2露出要素に設定する自動露出制御装置。
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