JP2016041993A - 壁面収容式ガス調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスバーナーによって生じる熱気を効率的に冷却することが可能な壁面収容式ガス調理器を提供する。
【解決手段】ガス調理器1は、外気を調理器本体に取り込んで冷却風を発生させる空冷部13と、空気とガスを混合および燃焼させて熱気を発生させる燃焼部と、燃焼部と連通し、被調理物を収容する調理室6と、調理室6と連通し、熱気を外部に排出させる排気ダクト16とを備える。排気ダクト16は、調理室6の上面に広がる延長ダクト17と連通し、延長ダクト17の終端は、ガス調理器1本体の上部側面に配された排気トップと連通している。延長ダクト17には、冷却風を取り入れる給気孔171b、171cが形成され、給気孔171b、171cから取り込まれた冷却風が、延長ダクト17において、熱気と混合される。
【選択図】図16
【解決手段】ガス調理器1は、外気を調理器本体に取り込んで冷却風を発生させる空冷部13と、空気とガスを混合および燃焼させて熱気を発生させる燃焼部と、燃焼部と連通し、被調理物を収容する調理室6と、調理室6と連通し、熱気を外部に排出させる排気ダクト16とを備える。排気ダクト16は、調理室6の上面に広がる延長ダクト17と連通し、延長ダクト17の終端は、ガス調理器1本体の上部側面に配された排気トップと連通している。延長ダクト17には、冷却風を取り入れる給気孔171b、171cが形成され、給気孔171b、171cから取り込まれた冷却風が、延長ダクト17において、熱気と混合される。
【選択図】図16
Description
本発明は、キッチンの壁面に備え付けられ、調理室内をガスバーナーの燃焼熱気によって所定温度に高めてオーブン調理を行う壁面収容式ガス調理器に関する。
従来、キッチンの壁面に備え付けられ、食器、調理具、調味料や備品などの物品を収納可能とした壁面収納装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
また、台所のキャビネット内に組み込まれて使用される、ビルトインタイプのガス調理器が知られている(たとえば、特許文献2)。
かかるガス調理器では、ガスバーナーによって、調理室が燃焼加熱される。したがって、ガスバーナーによって生じた排気の熱は非常に高温となるため、排気の熱を冷却しつつ、効率良く排気口に導く手段が設けられる必要がある。たとえば、上記のビルトインタイプのガス調理器では、上面の隅で上を向くように設けられた排気ダクトまでの空間で外気と排気が混合されて、排気が冷却される。
特許文献2のガス調理器は、台所のキャビネット内に組み込まれて使用される、ビルトインタイプであるため、排気ダクトを上面の隅で上を向くように配することができた。このため、排気ダクトから排出される熱気が、直接、人体にさらされる可能性が低い。しかしながら、上記の特許文献1に示すような壁面収容装置に組み込まれて使用される、ウォールインタイプのガス調理器では、排気ダクトを配するスペースに制限があるため、人体に向かう方向に排気ダクトから排出される熱気が送出される惧れがある。このような場合、上記のビルトインタイプのガス調理器よりも、さらに、ガスバーナーによって生じた熱気を効率良く冷却する必要がある。
かかる課題に鑑み、本発明は、ガスバーナーによって生じる熱気を効率的に冷却することが可能な壁面収容式ガス調理器を提供することを目的とする。
本発明の主たる態様に係る壁面収容式ガス調理器は、外気を調理器本体に取り込んで冷却風を発生させる空冷部と、空気とガスを混合および燃焼させて熱気を発生させるガス燃焼部と、前記ガス燃焼部と連通し、被調理物を収容する調理室と、前記調理室と連通し、前記熱気を外部に排出させる排気路と、を備える。前記排気路は、前記調理室の上面に広がる第1の路部を備え、前記第1の路部の終端は、前記調理器本体の上部側面に配された排気口と連通し、前記排気路には、前記冷却風を取り入れる給気孔が形成され、前記給気孔から取り込まれた前記冷却風が、少なくとも前記第1の路部において、前記熱気と混合される。
本態様に係る壁面収容式ガス調理器によれば、調理室の上面に広がる第1の路部において熱気と冷却風が混合されるため、大きなスペースで効率よく熱気を冷却させることができる。また、排気口を大きくとることができるため、排気の際に熱気が分散され易くなる。よって、排気時の熱気の温度が過度に高くなることを防ぐことができる。
本態様に係る壁面収容式ガス調理器において、前記第1の路部は、前記熱気が通る第1の通路と、前記冷却風が通る第2の通路とに仕切りによって区切られ、前記第1の通路および前記第2の通路の下流側に前記熱気と前記冷却風が混和する第3の通路が設けられている構成され得る。こうすると、第1の通路と第2の通路が仕切りによって区切られているため、圧力の高い熱気が冷却風の流れを逆流して機器内部に入ることを抑制できる。
ここで、前記仕切りは、少なくとも終端から所定距離の部分が前記排気口に向かって直線状に延びるように設けられているよう構成され得る。こうすると、直線状に延びる仕切りの部分により、熱気および冷却風に直進性が加えられるため、熱気は、第3の通路によって冷却風と混和された後に、排気口へと案内され易くなる。また、このように熱気と冷却風に直進性を与えることにより、仕切りが終了した位置において熱気と冷却風との間に気圧の差が生じ易くなり、この気圧の差によって、熱気と冷却風が、互いを巻き込むようにして混合される。したがって、効率よく熱気を冷却することができる。
また、前記仕切りは、全ての部分が前記排気口に向かって直線状に延びるように設けられているよう構成され得る。こうすると、仕切りによって熱気と冷却風に十分に直進性が付与されるため、より効率よく熱気を冷却でき、且つ、冷却された熱気を排気口へとより円滑に導くことができる。
本態様に係る壁面収容式ガス調理器において、2つの前記第2の通路が前記第1の通路を挟むように配置され、前記給気孔は、一方の前記第2の通路に設けられた第1の給気孔と、他方の前記第2の通路に設けられた第2の給気孔を含むよう構成され得る。この場合、前記仕切りは、前記第1の給気孔から流入する前記冷却風と前記熱気を区分する第1の仕切りと、前記第2の給気孔から流入する前記冷却風と前記熱気を区分する第2の仕切りと、を備える構成とされ得る。こうすると、熱気の両側から冷却風が混和されるため、熱気を全体的に効率良く冷却することができる。
ここで、前記第1の給気孔は、前記第2の給気孔よりも前記空冷部に近い位置に設けられ、前記第1の仕切りは、前記第2の仕切りよりも短い構成とされ得る。こうすると、空冷部に近い第1の仕切りが第2の仕切りよりも短く構成されているため、熱気が第1、第2の給気孔から逆流することを抑制しつつ、熱気と冷却風を混合させるスペースを大きくすることができる。これにより、より熱気を効率よく冷却させることができる。
本態様に係る壁面収容式ガス調理器において、前記空冷部は、前記冷却風が前記排気路に向かう方向に傾くように取り付けられているよう構成され得る。
本態様に係る壁面収容式ガス調理器によれば、外気(冷却風)をより直接的に排気路の給気孔に向けることができ、排気路に取り込まれる空気の温度上昇を抑えることができる。これにより、より効率よく熱気を冷却させることができる。
本態様に係る壁面収容式ガス調理器において、前記排気路は、前記調理室の側方に設けられ、一端が前記調理室と連通し、他端が前記第1の路部と連通する第2の路部を備え、前記第2の路部には、前記冷却風を取り入れる前記給気孔が形成されているよう構成され得る。
本態様に係る壁面収容式ガス調理器によれば、第2の路部においても、熱気と冷却風が混合されて、熱気が冷却される。よって、熱気をさらに効率よく冷却することができる。
以上のとおり、本発明によれば、ガスバーナーによって生じる熱気を効率的に冷却することが可能な壁面収容式ガス調理器を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、壁面収納装置に組み込まれたガス調理器1の外観を示す図である。本実施の形態において、ガス調理器1は、ガスバーナーによる加熱調理と、マグネトロンによる電子レンジ加熱調理が可能なコンビネーションレンジである。この他、ガス調理器1は、ガスバーナーによる加熱調理機能が搭載されたガスオーブンレンジ等、他の種類のガス調理機器であっても良い。
図1に示すように、ガス調理器1は、Z軸負側の面を除き、壁面収容装置、および壁に囲われるようにして、壁面収容装置に組み込まれている。ガス調理器1、いわゆる、ウォールインタイプのガス調理器である。本実施の形態に係るガス調理器1では、Z軸負側の面以外からは、十分な排気スペースを確保することができない。
したがって、本実施の形態に係るガス調理器1では、Z軸負側の面から外気が機器内部に取り入れられ、ガスバーナーによって生じた熱気が、外気によって効率良く冷却されて、再びZ軸負側の面から排気される構成が設けられている。
図2(a)、(b)は、ガス調理器1を前方から見た斜視図である。図3(a)は、ガス調理器1を後方から見た斜視図である。図3(b)は、ガス調理器1を下方から見た斜視図である。
図2(a)、(b)に示すように、ガス調理器1は、ケース2と、ベース3と、扉4と、操作パネル5と、調理室6とを備える。
図2(a)、(b)および図3(a)、(b)に示すように、ケース2は、上側板21と、右側板22と、左側板23と、後側板24と、下側板25とを備える。ケース2は、ベース3によって支えられている。後側板24には、中央よりもややX軸正側に吸気孔24aが形成されている。下側板25には、Z軸負側、且つ、X軸負側に吸気孔25a、中央に吸気孔25b、Z軸正側、且つ、X軸負側に吸気孔25cが形成されている。後方に配された吸気孔25cの数は、前方に配された吸気孔25aよりも多い。ケース2の後側板24に設けられた吸気孔24aと下側板25に設けられた吸気孔25a、26b、26c以外の箇所は、略隙間なく密閉されている。
ベース3は、前面部31と、右側面部32と、左側面部33と、補強部材34と、保持部材35とを備える。前面部31は、Z軸正側に低くなった段部が形成されており、段部には、吸気孔31aが形成されている。右側面部32、左側面部33は、それぞれ、板状の形状を有する。右側面部32、左側面部33は、それぞれ、ケース2の右側板22と、左側板23と、を支えるように配されている。右側面部32と左側面部33のZ軸側正側、負側の下端部には、それぞれ、補強部材34が橋架されている。補強部材34は、Y−Z平面に平行な断面が略コ字状の形状を有する。右側面部32と左側面部33のZ軸正側には、保持部材35が橋架されている。保持部材35は、Y―Z平面に平行な断面が略鉤状の形状を有する。ベース3は、ケース2の下方に大きなスペースを確保しつつ、ケース2を保持している。
図2(a)、(b)を参照して、扉4は、取手4aと、耐熱ガラス4bと、枠部4cとを備える。扉4は、取手4aを手前に引くことによって、手前側に開閉自在に軸支されている。耐熱ガラス4bは透視可能な材質で形成されており、図2(a)に示すように、扉4を閉じた状態で、外部から調理室6内を視認可能となっている。
操作パネル5は、調理時間や温度などの各種設定を操作可能な複数のボタンが配されている。なお、操作パネル5には、別途、調理時間や設定内容を表示する表示部が適宜設けられていても良い。
調理室6の底部の略中央には、ターンテーブル(図示せず)が搭載可能な回転軸6aが設けられている。回転軸6aは、調理室6の底面とケース2の下側板25(図3参照)の間に設けられたモータ6b(図3参照)によって駆動される。回転軸6aの周囲は、ターンテーブル(図示せず)の形状に沿って、円形状の段部となっている。また、調理室6のX軸正側の側面には、角皿(図示せず)を搭載可能な2つの突部6cが形成されている。同様に、調理室6のX軸負側の側面にも、角皿(図示せず)を搭載可能な2つの突部6c(図4(a)参照)が形成されている。
図4(a)は、扉4が取り外された状態のガス調理器1を前方から見た正面図である。図4(b)は、扉4が取り外れた状態のガス調理器1を下方から見た斜視図である。
図4(a)を参照して、調理室6のX軸負側の側面の上部には、後述する照明灯11(図6参照)によって照射された光を調理室6内に導くための照明孔6dが形成されている。調理室6のX軸負側の側面の中央には、後述するマグネトロン12(図5(a)参照)によって照射されたマイクロ波を調理室6内に導くための導波管6eが配されている。図4(b)を参照して、調理室6のZ軸正側の側面のX軸正側、負側には、調理室6内の熱風を循環させるための循環孔6fが形成されている。調理室6のZ軸正側の側面の略中央には、後述するガスバーナー154(図8(a)参照)によって発生され熱風用ファン153(図8(b)参照)によって送風された熱風を調理室6内に導くための送風孔6gが形成されている。調理室6のZ軸正側の側面の上部には、調理室6内の熱気を上部の排気ダクト16(図8(a)参照)に導くための排気孔6hが形成されている。調理室6内のターンテーブルまたは角皿を配置し、被調理物を収納することによって、マイクロ波による電子レンジ加熱調理およびガスバーナー154(図8(a)参照)によるオーブン加熱調理が可能となっている。
図5(a)〜図8(b)は、ガス調理器1の内部構成を説明する図である。
図5(a)は、ケース2とベース3と扉4の一部が取り外されたガス調理器1を前方から見た斜視図である。図5(b)は、ケース2とベース3と扉4の一部が取り外されたガス調理器1を上方から見た上面図である。図6(a)は、ケース2とベース3と扉4の一部が取り外されたガス調理器1を左側面から見た側面図である。図6(b)は、ケース2とベース3と扉4の一部が取り外されたガス調理器1を右側面から見た側面図である。図7(a)は、ケース2とベース3と扉4の一部が取り外されたガス調理器1を前方から見た前面図である。図7(b)は、ケース2とベース3と扉4の一部が取り外されたガス調理器1を後方から見た背面図である。
図5(a)、(b)を参照して、ガス調理器1は、照明灯11と、マグネトロン12と、空冷部13と、ガス供給部14と、燃焼部15と、排気ダクト16と、延長ダクト17と、排気トップ18とを備える。
照明灯11は、周囲に拡散する光を照射する。照明灯11から出射された光は、照明孔6d(図4(a)参照)介して、調理室6内に照射される。これにより、調理室6内が照明される。マグネトロン12は、マイクロ波を発生させる。マグネトロン12から生じたマイクロ波は、導波管6eを介して、調理室6内に放射される。これにより、調理室6内の被調理物が電子レンジ加熱調理される。
空冷部13は、冷却ファン13aと、モータ13bと、取り付け具13cとを備える。冷却ファン13aは、たとえば、シロッコファンである。冷却ファン13aは、モータ13bによって駆動されることにより、吸気孔25aから外気を取り入れ、ガス調理器1内部に送風する。図6(b)に示すように、冷却ファン13aとモータ13bは、取り付け具13cによって、上端部がY軸方向からZ軸負側にやや傾くようにして、調理室6の外側面とケース2の右側板22(図2(b)参照)の間に取り付けられている。このため、吸気孔25aから取り入れられた外気は、主に、冷却ファン13aのY軸正側、且つ、Z軸正側の方に向かって送出される。冷却ファン13aによって機器内に送出される空気を「冷却風」と称する。冷却風の流れの詳細については、追って、図16を参照して後述する。
図5(a)を参照して、ガス供給部14は、ガス供給管14a(図7(b)参照)と、バルブ14bと、ノズルパイプ14cと、ノズル14dとを備える。ガス供給管14a(図7(b)参照)は、外部に配されたガス供給源と接続されており、先端がバルブ14bに接続されている。バルブ14bは、ガス供給源から供給されるガスの流量の制御を行う。ノズルパイプ14cの一端は、バルブ14bに接続されており、他端には、ノズル14dが装着されている。ノズル14dは、ガス供給源から供給されたガスをX軸正側に向かって噴出させる。
燃焼部15は、燃焼室151と、燃焼ダクト152と、熱風用ファン153と、ガスバーナー154とを備える。
図8(a)、(b)は、ガス供給部14と燃焼部15と排気ダクト16と延長ダクト17と排気トップ18の構成を示す一部分解斜視図である。
図8(a)、(b)を参照して、燃焼室151は、Z軸負側が開いた箱状の形状を有する。燃焼室151のX軸負側の側面下部には、開口151aが形成されている。燃焼室151のZ軸負側の上部は、平坦部151bとなっている。平坦部151bは、Y軸方向にやや広い幅を有する。平坦部151bの中央には、排気口151cが形成されている。燃焼ダクト152は、Y軸方向に延びる2つの壁部152aによって燃焼室151の中央の区画が仕切られている。2つの壁部152aのZ軸方向の幅は、燃焼室151のZ軸方向の幅と略同じであり、2つの壁部152aのZ軸負側の端部は、燃焼室151の平坦部151bの表面と略同じZ軸方向の位置に位置付けられている。2つの壁部152aの間の距離は、燃焼室151のX軸方向の幅よりも狭い。燃焼ダクト152のZ軸負側の側面の略中央には、リング状の段部152bが形成されている。段部152bには、送風口152cが形成されている。段部152bのZ軸正側には、熱風用ファン153が位置付けられている。燃焼ダクト152と燃焼室151の間には、空気を循環させることが可能な空間が設けられている。熱風用ファン153は、図7(b)に示すように、燃焼室151のZ軸正側の略中央に設けられたモータ153aによって駆動される。
図8(a)に戻り、ガスバーナー154は、開口部154aと、混合部154bと、炎口部154cとを備える。開口部154aは、X軸負側が開口しており、対向するノズル14dから噴出されたガスと空気とを混合させて、混合部154bに案内する。混合部154bの内部でガスと空気が混合された混合気が生成される。混合部154bで生成された混合気が炎口部154cによって燃焼され、火炎が形成される。ガスバーナー154の燃焼により、燃焼室151の燃焼ダクト152によって区切られた区画内の空気が加熱される。ガスバーナー154の燃焼により加熱された空気が、熱風用ファン153により調理室6の送風孔6g(図7(a)参照)を介して調理室6内に供給される。これにより、調理室6内の被調理物が加熱調理される。なお、ガスバーナー154によって加熱された空気を「熱気」と称する。熱気の流れの詳細については、追って、図15を参照して後述する。
図9は、排気ダクト16、延長ダクト17、排気トップ18を上方から見た分解斜視図である。
図9を参照して、排気ダクト16は、本体部161と、仕切り部162と、背面部163とを備える。
本体部161は、右側面部161aと、左側面部161bと、傾斜部161cからなる。右側面部161aと左側面部161bは、傾斜部161cを挟んでX軸方向に所定の間隔だけ離れて並ぶように位置付けられている。右側面部161aと左側面部161bは、Y−Z平面に平行となっている。右側面部161aと左側面部161bの間の幅は、燃焼室151の排気口151c(図8(b)参照)のX軸方向の幅よりも広い。右側面部161aのZ軸負側の端部には、Y−Z平面に平行な折り曲げ部161dが形成されている。右側面部161aのY軸負側の端部には、X−Z平面に平行な折り曲げ部161eが形成されている。左側面部161bのZ軸負側の端部には、X−Y平面に平行な折り曲げ部161fが形成されている。左側面部161bのY軸負側の端部には、X−Z平面に平行な折り曲げ部161gが形成されている。傾斜部161cは、Y軸正側からZ軸正側に傾いている。傾斜部161cの下端部には、X−Z平面に平行な折り曲げ部161h、傾斜部161cの上端部には、X−Y平面に平行な折り曲げ部161iが形成されている。
仕仕切り部162のX軸負側の端部、X軸正側の端部には、それぞれ、Y−Z平面に平行な折り曲げ部162a、162bが形成されている。仕切り部162の折り曲げ部162aと折り曲げ部162bの間隔は、本体部161の右側面部161aと左側面部161bの間隔よりも僅かに小さい。仕切り部162のY軸負側の端部には、X−Z平面に平行な折り曲げ部162cが形成されている。仕切り部162のZ軸正側には、カバー162dが取り付けられる。カバー162dのY軸正側の端部には、Z軸正側に折り曲げられた折り曲げ部162eが形成されている。
背面部163は、右側面部163aと、左側面部163bと、後側面部163cと、段部163dからなる。右側面部163aと、左側面部163bは、後側面部163cを挟んでX軸方向に所定の間隔だけ離れて並ぶように位置付けられている。背面部163の右側面部163aと左側面部163bの間隔は、本体部161の右側面部161aと左側面部161bの間隔よりも僅かに大きい。右側面部163aと左側面部163bは、Y−Z平面に平行となっている。後側面部163cは、X−Z平面に平行となっている。後側面部163cには、Y軸正側の端部がZ軸負側に折り曲げられた折り曲げ部163eが形成されている。後側面部163cの段部163dには、2つの給気孔163fが形成されている。
本体部161の右側面部161a、左側面部161bと、仕切り部162の折り曲げ部162b、162cには、それぞれ、ネジ孔が形成されており、本体部161の右側面部161aと左側面部161bの間に仕切り部162が嵌め込まれた状態で螺着される。本体部161の右側面部161a、左側面部161bのZ軸正側の端部には、それぞれ、2つのフック孔が形成されている。背面部163の右側面部163a、左側面部163bには、それぞれ、2つのフックが形成されている。背面部163の右側面部163aと左側面部163bが外側に撓むように変形された状態で、右側面部163aと左側面部163bのフックが、本体部161の右側面部161aと左側面部161bのフック孔に引っ掛けられる。これにより、図10(a)に示す排気ダクト16が組み立てられる。
図10(a)は、組み立てられた排気ダクト16の構成を示す斜視図である。図10(b)は、組み立てられた排気ダクト16の構成を示す側面図である。
図10(b)を参照して、仕切り部162のY軸方向の幅L1は、本体部161の右側面部161a、左側面部161bのY軸方向の幅L2よりも小さい。カバー162dの折り曲げ部162eの上端から仕切り部162の下端までの幅L3は、仕切り部162のY軸方向の幅L1よりも小さい。背面部163の後側面部163cのY軸方向の幅L4は、本体部161の右側面部161a、左側面部161bのY軸方向の幅L2よりもやや小さい。
図9に戻り、延長ダクト17は、本体部171と、カバー部172と、固定具173、174とを備える。本体部171は、Z軸正側の中央がZ軸負側に凹んだ排気スペース171aとなっており、Z軸正側のX軸負側に給気孔171b、Z軸正側のX軸正側に給気孔171cが形成されている。本体部171のX軸負側、正側には、それぞれ、本体部171よりもY軸正側に折り曲げられた折り曲げ部171d、171eが形成されている。折り曲げ部171d、171eには、カバー部172を固定するためのネジ孔が形成されている。本体部171のZ軸正側には、本体部171よりもY軸負側に折り曲げられた折り曲げ部171f、171gが形成されている。折り曲げ部171f、171gには、それぞれ、カバー部172を固定するためのネジ孔が形成されている。本体部171の排気スペース171aのX軸負側、正側には、それぞれ、本体部171よりもY軸負側に折り曲げられた折り曲げ部171h、171iが形成されている。折り曲げ部171h、171iには、それぞれ、排気ダクト16を固定するためのネジ孔が形成されている。本体部171には、排気スペース171aと給気孔171bを挟むようにして、仕切り板171jが設けられている。また、本体部171には、排気スペース171aと給気孔171cを挟むようにして、仕切り板171kが設けられている。仕切り板171j、171kは、本体部171およびカバー部172とのネジ留め作業がしやすいように、X−Y平面に平行な断面がU字状になっている。図9に示す状態において、仕切り板171j、171kは、本体部171とネジにより螺着されている。仕切り板171j、71kのY軸正側、およびZ軸正側には、カバー部172を固定するためのネジ孔が形成されている。本体部171のZ軸負側の端部には、切り欠き171lが形成されている。
図11は、延長ダクト17の本体部171の構成を示す上面図である。
図11を参照して、排気スペース171aのX軸方向の幅は、Z軸方向の幅よりも広い。給気孔171b、171cは、上面視において、Z軸方向の径が長い略長方形状を有する。仕切り板171k、171jは、それぞれ、一端が本体部171のZ軸正側の端部に位置付けられており、他端が本体部171の中央よりもZ軸負側に位置付けられている。仕切り板171jは、仕切り板171kよりもZ軸方向の長さが短い。仕切り板171jのZ軸方向の幅M1は、仕切り板171kのZ軸方向の幅M2よりもやや小さい。仕切り板171kと本体部171のZ軸負側の端部までの間には、所定のスペースが設けられている。仕切り板171jと本体部171のZ軸負側の端部までの間にも所定のスペースが設けられている。仕切り板171jと本体部171のZ軸負側の端部までの間のスペースの方が、仕切り板171kと本体部171のZ軸負側の端部までの間のスペースよりも広い。仕切り板171jと本体部171のX軸負側の端部までの幅は、仕切り板171kと本体部171のX軸正側までの幅と略等しい。仕切り板171jと仕切り板171kの間の間隔は、仕切り板171jと本体部171のX軸負側までの幅よりも大きい。
図9に戻り、カバー部172は、Y軸負側とZ軸負側が開いた箱状の形状を有する。カバー部172は、右側面部172aと、左側面部172bと、背面部172cと、上面部172dからなる。カバー部172の右側面部172aと左側面部172bのY軸方向の幅は、本体部171の仕切り板171j、171kのY軸方向の幅と略等しい。背面部172cのY軸負側の端部は、右側面部172a、左側面部172bのY軸負側の端部よりもY軸負側に位置付けられている。カバー部172の右側面部172a、左側面部172b、背面部172c、上面部172dには、それぞれ、ネジ孔が形成されている。カバー部172の上面部172dのZ軸負側の端部には、切り欠き172eが形成されている。
固定具173、174は、それぞれ、Z軸負側から見てL字状の形状を有し、調理室6の外壁(図6(b)参照)とカバー部172を固定するためのネジ孔が形成されている。
延長ダクト17の組立時には、カバー部172が本体部171に重ね合わせられて、それぞれに形成されたネジ孔にネジが螺着される。これにより、図12に示す延長ダクト17が組み立てられる。
図12(a)は、組み立てられた延長ダクト17を上方から見た構成を示す斜視図である。図12(b)は、組み立てられた延長ダクト17を下方から見た構成を示す斜視図である。
図9に戻り、排気トップ18は、ガラリ181と、サッシ182を備える。ガラリ181は、枠部181aと、板部181bと、支持板181cからなる。枠部181aは、正面視において、略長方形状を有する。枠部181aのY軸方向の幅は、カバー部172の右側面部172a、左側面部172bのY軸方向の幅よりもやや広い。枠部181aには、3枚の板部181bが互いに略平行になるように取り付けられている。3枚の板部181bの取り付け角度は変更することが可能となっている。ガス調理器1の取り付け時の高さに応じて、3枚の板部181bの傾きを調整することにより、ガス調理器1から排出される排気の向きを調整することができる。枠部181aの中央には、支持板181cが設けられている。支持板181cの下端部には、X軸負側に折り曲げられた折り曲げ部181dが形成されている。また、支持板181cの上端部には、X軸負側に折り曲げられた折り曲げ部181eが形成されている。折り曲げ部181dと折り曲げ部181eの間隔は、枠部181aのY軸方向の幅よりも僅かに狭く、カバー部172の右側面部172a、左側面部172bのY軸方向の幅よりもやや広い。サッシ182は、X軸負側から見た断面が略コ字状の形状を有する。サッシ182のX軸方向の幅は、ケース2(図2(a)参照)のX軸方向の幅と略同じ幅を有する。サッシ182には、中心からX軸正側に偏った位置に開口182aが形成されている。
排気トップ18の組立時には、まず、延長ダクト17の正面の切り欠き171lにガラリ181の折り曲げ部181dが、切り欠き172eにガラリ181の折り曲げ部181eが通される。この状態で、サッシ182が枠部181aを覆うようにガラリ181に取り付けられる。そして、図10(a)に示す排気ダクト16が延長ダクト17の排気スペース171aに位置付けられる。これにより、図13(a)、(b)に示す構成体が組み立てられる。
図13(a)は、排気ダクト16と延長ダクト17と排気トップ18が組み立てられた構成体を上方から見た構成を示す斜視図である。図13(b)は、排気ダクト16と延長ダクト17と排気トップ18が組み立てられた構成体を下方から見た構成を示す斜視図である。
この状態で、排気ダクト16と延長ダクト17は略隙間なく取り付けられている。具体的には、排気ダクト16の本体部161の右側面部161aの上部と背面部163の右側面部163aの上部が延長ダクト17の折り曲げ部171hに当接している。排気ダクト16の本体部161の左側面部161bの上部と背面部163の左側面部163bの上部が延長ダクト17の折り曲げ部171iに当接している。排気ダクト16の背面部163の後側面部163c(図9参照)の上部が延長ダクト17のカバー部172の背面部172cに当接している。排気ダクト16の傾斜部161cの折り曲げ部161i(図9参照)が延長ダクト17の排気スペース171a(図9参照)のZ軸負側の端部に当接している。
図14は、排気ダクト16と延長ダクト17と排気トップ18が取り付けられたガス調理器1を後方から見た構成を示す斜視図である。図14では、ケース2(図2(a)参照)とベース3(図2(a)参照)が取り外されている。
図14に示す状態において、排気ダクト16の右側面部161aの折り曲げ部161dは、燃焼室151上部の平坦部151bに当接し、折り曲げ部161eは、燃焼室151の上側面部151dに当接している。また、反対側の排気ダクト16の左側面部161b(図9参照)の折り曲げ部161f(図9参照)は、燃焼室151上部の平坦部151bに当接し、折り曲げ部161g(図9参照)は、燃焼室151の上側面部151dに当接している。
延長ダクト17は、固定具173、174(図9参照)によって、調理室6の上側面部6iと延長ダクト17の本体部171(図9参照)との間に所定の隙間がある状態で支えられている。排気トップ18のサッシ182は、取り付け具182b、182cによって、ケース2(図2(a)参照)に固定される。
図14に示す状態において、延長ダクト17は、燃焼室151の上側面部151dと調理室6の上側面部6iを跨ぐように設置されている。
図15は、熱気および冷却風の流れを説明する図である。図15は、ガス調理器1の略中央位置のY−Z平面に平行な断面図である。図15中、矢印は、熱気の主な流れの例を模式的に示している。
ガスバーナー154の燃焼により加熱された熱気は、熱風用ファン153により、送風口152c(図8(a)参照)を介して、燃焼ダクト152と燃焼室151の間の空間に送出される。その後、調理室6の送風孔6g(図7(a)参照)を介して調理室6内に供給される。調理室6内に供給された熱気は、矢印のように一部が調理室6の中央に形成された循環孔6f(図7(a)参照)を介して燃焼ダクト152に再度取りこまれ、ガスバーナー154によって加熱された熱気と混合されて送風孔6gより調理室6内に再度供給されるという循環を繰り返す。調理室6内に供給された熱気は、上記循環を繰り返す一方で、調理室6の上部に形成された排気孔6hを介して、燃焼室151上部の排気口151c(図8(b)参照)奥の排気ダクト16に一定割合排出される。排気ダクト16に排出された熱気は、排気ダクト16の傾斜部161cと仕切り部162の間を通り、排気スペース171aを介して、延長ダクト17内に排出される。延長ダクト17に排出された熱気は、仕切り板171j、171k(図11参照)の間を通って、Z軸負側に進み、排気トップ18のガラリ181を介して、外部に排出される。
また、熱風用ファン153と燃焼室151のZ軸正側の面の間には僅かな空間が形成されており、この空間には、モータ153a自身の巻き線部分などを冷却するためのモータ冷却用ファン153bが配されている。モータ冷却用ファン153bによって、吸気孔24a等から機器内に流入した冷却風の一部が取り入れられて、排気ダクト16内に送出される。
図16は、冷却風の流れを説明する図である。図16は、ケース2と延長ダクト17のカバー部172が取り外されたガス調理器1を後方から見た斜視図である。図16中、矢印は、冷却風の主な流れの例を模式的に示している。
外気は、主にベース3の吸気孔31aを介してケース2の下側板25の下部に流入する。冷却ファン13aが駆動されることにより、吸気孔25aから外気が取り入れられ、Y軸正側、且つ、Z軸正側に向かって、冷却風が送出される。これにより、冷却ファン13aのZ軸正側に配されたマグネトロン12が冷却される。マグネトロン12の側を通過した冷却風は、熱気によって圧が高められた排気ダクト16、延長ダクト17内に向かう。冷却風の多くは、冷却ファン13aからの距離が近い給気孔171bから延長ダクト17内に排出される。冷却風の一部は、ケース2(図2(a)参照)内を循環し、給気孔171cからも延長ダクト17内に排出される。また、冷却風の一部は、排気ダクト16の背面部163に設けられた小さな給気孔163fから排気ダクト16内に排出される。排気ダクト16内に排出された冷却風は、熱気と混合されて、延長ダクト17内に排出される。なお、冷却風は、吸気孔25aからだけではなく、ケース2の下側板25に設けられた吸気孔25b、25c(図3(b)参照)からも機器内部に取り入れられて、上部の排気ダクト16、延長ダクト17内に排出される。
給気孔171bから延長ダクト17内に排出された冷却風は、仕切り板171jとカバー部172(図9参照)の間を通って、Z軸負側に向かって直進する。給気孔171cから延長ダクト17内に排出された冷却風は、仕切り板171kとカバー部172(図9参照)の間を通って、Z軸負側に向かって直進する。排気ダクト16を介して、延長ダクト17内に排出された冷却風は、仕切り板171j、171kの間を通って、Z軸負側に向かって直進する。仕切り板171j、171kのZ軸負側のスペースにおいて、熱気が冷却風により冷却されながら、排気トップ18のガラリ181を介して、外部に排出される。
<実施形態の効果>
以上、本実施の形態によれば、以下の効果が奏される。
以上、本実施の形態によれば、以下の効果が奏される。
図17は、延長ダクト17における熱気と冷却風の流れを示す模式図である。
図17に示すように、延長ダクト17には、給気孔171b、171cによって、冷却風が取り入れられる。また、排気ダクト16を介して、熱気が取り入れられる。延長ダクト17は、X−Y平面において広い面積を有するため、大きなスペースで熱気と冷却風を混合でき、効率よく熱気を冷却させることができる。したがって、図1に示すような壁面収容装置にガス調理器1に組み込まれる場合であっても、十分に冷却された状態で、熱気が排気トップ18から排出される。
また、延長ダクト17には、仕切り板171j、171kが設けられているため、熱気および冷却風はZ軸負側に向かって略直進する。気体の流れる側面は圧力が低くなるという性質があるため、仕切り板171j、171kのZ軸負側の端部境界において、熱気と冷却風は、互いに巻き込むようにして混ぜ合わせられる。したがって、延長ダクト17のZ軸負側の領域では、渦を巻くようにして、熱気と冷却風が混合される。このように、本実施の形態では、仕切り板171j、171kにより、熱気および冷却風が直進するスペースが設けられているため、より効率よく熱気を冷却することができる。また、排気口を大きくとることができるため、排気の際に熱気が分散され易くなる。よって、排気時の熱気の温度が過度に高くなることを防ぐことができる。
また、熱気は冷却風に比べて圧力が非常に高いため、排気ダクト16から取り込まれた熱気は、より圧力の低い給気孔171b、171cへと向かうことも想定され得る。本実施の形態では、仕切り板171j、171kが、Z軸方向に十分な長さを持っているため、熱気が給気孔171b、171cを介してガス調理器1の機器内部に逆流することを抑制することができる。このように、仕切り板171j、171kにより熱気の逆流が抑制されているため、給気孔171b、171cを大きくすることができ、冷却風を効率よく延長ダクト17に取り入れることができる。
また、図16に示すように、冷却風の源となる冷却ファン13aは、機器内のX軸負側に設けられている。したがって、延長ダクト17に流入する冷却風の多くは、X軸負側の給気孔171bから流入する。したがって、給気孔171bからZ軸負側に直進する冷却風のほうが、給気孔171cからZ軸負側に直進する冷却風よりも圧力が高い。このため、給気孔171bの方が、熱気が逆流する可能性が低い。図11に示すように、本実施の形態では、より熱気が逆流し難い給気孔171b側の仕切り板171jの幅M1が、仕切り板171kの幅M2よりも短くなっている。これにより、圧力の低い給気孔171cから熱気が逆流することを抑制しながら、圧力が高い給気孔171b側において熱気と冷却風を混合させるスペースを大きくとることができる。このように給気孔171b側のスペースを広げることにより、熱気をより効率よく冷却させることができる。また、仕切り板171kの幅M2は、仕切り板171jのZ軸方向の幅M1よりも長くすることにより、冷却風の圧力が低い給気孔171cから熱気が機器内部に逆流することを抑制することができる。
図18は、排気ダクト16における熱気と冷却風の流れを示す模式図である。
調理室6から排気ダクト16に流入した熱気は、Z軸正側に進んだ後、仕切り部162にぶつかって、Y軸正側に向かって進み、延長ダクト17内に排出される。背面部163の下部に形成された給気孔163fから流入した冷却風は、Y軸正側に進み、仕切り部162の背面に取り付けられたカバー162dの折り曲げ部162eの横を通過する。その後、冷却風は、背面部163上部の折り曲げ部163eによりZ軸負側に案内されて、延長ダクト17内に排出される。こうして、給気孔163fから流入した冷却風が排気ダクト16の出口付近で熱気に混ざり、熱気が冷却される。このように、本実施の形態では、給気孔163fから流入した冷却風によっても、熱気が冷却される。よって、熱気をさらに効率よく冷却することができる。
なお、ガスバーナー154(図15参照)に近い排気ダクト16では、熱気の圧力が非常に高い。本実施の形態では、仕切り部162が熱気の直進を妨げる障壁となっており、また、仕切り部162と背面部163との間のスペースが小さいため、熱気が背面部163の下部に形成された給気孔163fからガス調理器1の機器内部に逆流することが抑制される。さらに、仕切り部162には折り曲げ部162eが設けられたカバー162dが背面に取り付けられているため、より熱気が機器内部に逆流することが抑制される。
このように本実施の形態では、延長ダクト17内だけでなく、排気ダクト16内にも冷却風により熱気を冷却する機構が備わっている。
また、図16に示すように、本実施の形態では、ベース3によってケース2(図2(a)参照)が支えられており、調理室6、燃焼室151の下部に大きなスペースが形成されている。したがって、下部の大きなスペースから大量の外気を機器内部に取り込むことができ、より熱気を効率的に冷却させることができる。
また、図16に示すように、本実施の形態では、冷却ファン13aが傾いて取り付けられているため、冷却風をより効率的に延長ダクト17の給気孔171bに流入させることができる。これにより、熱気と混合される冷却風を増加させることができ、効率よく熱気を冷却させることができる。
以上、本発明の実施の形態および変更例について説明したが、本発明は上記実施の形態および変更例に何ら制限されるものではない。
たとえば、上記実施の形態では、図17に示すように、延長ダクト17には、Z軸方向に延びる仕切り板171j、171kが設けられたが、仕切り板の形状はこれに限られない。たとえば、図19に示すように、排気トップ18がX軸負側に配置可能な場合は、X軸負側から排気されるように仕切り板17a’、17b’が折り曲げられるように設けられても良い。
図19は、本変更例に係るガス調理器1を示す模式図である。なお、図19に示すガス調理器1は、説明の便宜上、部材が簡略化されており、また、上面の一部と側面の一部および延長ダクト17が透視されるように示されている。
本変更例の場合も、冷却ファン13aに近い側の給気孔17c’の仕切り板17a’の方が短く、冷却ファン13aに遠い側の給気孔17d’の仕切り板17b’の方が長く構成される方が望ましい。
また、上記実施の形態では、図17に示すように、延長ダクト17のX軸正側、負側の両方に冷却風が通るスペースが設けられたが、たとえば、X軸負側にのみ冷却風が通るスペースが設けられても良い。この場合、給気孔171cと仕切り板171kが省略される。本変更例によっても、冷却ファン13aに近い側の給気孔171bによって取り入れられた冷却風によって、熱気が効率的に冷却される。なお、上記実施形態のように、延長ダクト17のX軸正側、負側の両方に冷却風が通るスペースが設けられた方が、熱気の両側から冷却風が混和され、熱気を全体的に効率良く冷却することができるため、望ましい。
また、上記実施の形態では、図16に示すように、冷却ファン13aは、ガス調理器1のX軸負側のみに設けられたが、機器内にX軸正側にもスペースがあるような構成の場合、冷却ファンがX軸正側にも設けられても良い。この場合、延長ダクト17の仕切り板171j、171kのZ軸方向の幅は、互いに等しくなるよう構成されても良い。こうすると、装置の大きさが大型化するものの、より熱気を冷却することができる。
また、上記実施の形態では、図14に示すように、延長ダクト17は、X−Z平面に略平行となるように取り付けられたが、若干前上がりの傾斜がつくように取り付けられていても良い。
また、上記実施の形態では、図16に示すようにマグネトロン12が設けられ、電子レンジ加熱調理機能が搭載されたが、電子レンジ機能が省略され、ガスオーブン加熱調理機能のみが搭載されても良い。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 … ガス調理器
6 … 調理室
13 … 空冷部
15 … 燃焼部(ガス燃焼部)
154 … ガスバーナー
16 … 排気ダクト(排気路、第2の路部)
163f … 給気孔(第3の給気孔)
17 … 延長ダクト(排気路、第1の路部)
171b … 給気孔(第1の給気孔)
171c … 給気孔(第2の給気孔)
171j … 仕切り板(仕切り、第1の仕切り)
171k … 仕切り板(仕切り、第2の仕切り)
18 … 排気トップ(排気口)
6 … 調理室
13 … 空冷部
15 … 燃焼部(ガス燃焼部)
154 … ガスバーナー
16 … 排気ダクト(排気路、第2の路部)
163f … 給気孔(第3の給気孔)
17 … 延長ダクト(排気路、第1の路部)
171b … 給気孔(第1の給気孔)
171c … 給気孔(第2の給気孔)
171j … 仕切り板(仕切り、第1の仕切り)
171k … 仕切り板(仕切り、第2の仕切り)
18 … 排気トップ(排気口)
Claims (8)
- 壁面収容装置に備え付けられ、被調理物を収納してガスバーナーによる加熱を行う壁面収容式ガス調理器において、
外気を調理器本体に取り込んで冷却風を発生させる空冷部と、
空気とガスを混合および燃焼させて熱気を発生させるガス燃焼部と、
前記ガス燃焼部と連通し、被調理物を収容する調理室と、
前記調理室と連通し、前記熱気を外部に排出させる排気路と、を備え、
前記排気路は、前記調理室の上面に広がる第1の路部を備え、
前記第1の路部の終端は、前記調理器本体の上部側面に配された排気口と連通し、
前記排気路には、前記冷却風を取り入れる給気孔が形成され、
前記給気孔から取り込まれた前記冷却風が、少なくとも前記第1の路部において、前記熱気と混合される、
ことを特徴とする壁面収容式ガス調理器。 - 請求項1に記載の壁面収容式ガス調理器において、
前記第1の路部は、前記熱気が通る第1の通路と、前記冷却風が通る第2の通路とに仕切りによって区切られ、前記第1の通路および前記第2の通路の下流側に前記熱気と前記冷却風が混和する第3の通路が設けられている、
ことを特徴とする壁面収容式ガス調理器。 - 請求項2に記載の壁面収容式ガス調理器において、
前記仕切りは、少なくとも終端から所定距離の部分が前記排気口に向かって直線状に延びるように設けられている、
ことを特徴とする壁面収容式ガス調理器。 - 請求項3に記載の壁面収容式ガス調理器において、
前記仕切りは、全ての部分が前記排気口に向かって直線状に延びるように設けられている、
ことを特徴とする壁面収容式ガス調理器。 - 請求項2ないし4の何れか一項に記載の壁面収容式ガス調理器において、
2つの前記第2の通路が前記第1の通路を挟むように配置され、
前記給気孔は、一方の前記第2の通路に設けられた第1の給気孔と、他方の前記第2の通路に設けられた第2の給気孔を含み、
前記仕切りは、前記第1の給気孔から流入する前記冷却風と前記熱気を区分する第1の仕切りと、前記第2の給気孔から流入する前記冷却風と前記熱気を区分する第2の仕切りと、を備える、
ことを特徴とする壁面収容式ガス調理器。 - 請求項5に記載の壁面収容式ガス調理器において、
前記第1の給気孔は、前記第2の給気孔よりも前記空冷部に近い位置に設けられ、
前記第1の仕切りは、前記第2の仕切りよりも短い、
ことを特徴とする壁面収容式ガス調理器。 - 請求項1ないし6の何れか一項に記載の壁面収容式ガス調理器において、
前記空冷部は、前記冷却風が前記排気路に向かう方向に傾くように取り付けられている、
ことを特徴とする壁面収容式ガス調理器。 - 請求項1ないし7の何れか一項に記載の壁面収容式ガス調理器において、
前記排気路は、前記調理室の側方に設けられ、一端が前記調理室と連通し、他端が前記第1の路部と連通する第2の路部を備え、
前記第2の路部には、前記冷却風を取り入れる前記給気孔が形成されている、
ことを特徴とする壁面収容式ガス調理器。
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